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図面 (5)

課題

抗腫瘍効果と安全性面に優れる、優れた治療効果を有する抗腫瘍薬の提供。

解決手段

下記構造式で示される抗腫瘍性化合物抗HER2抗体とを、式:L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲート(抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子結合部位として、Lc又はLPの末端に結合する)。

概要

背景

癌細胞表面に発現し、かつ細胞内在化できる抗原に結合する抗体に、細胞毒性を有する薬物を結合させた抗体−薬物コンジュゲート(Antibody-Drug Conjugate;ADC)は、癌細胞に選択的に薬物を送達できることによって、癌細胞内に薬物を蓄積させ、癌細胞を死滅させることが期待できる(非特許文献1〜3参照)。ADCとして例えば、抗CD33抗体にカリチアマイシンを結合させたMylotarg(登録商標ゲムツズマブオゾガマイシン)が急性骨髄性白血病治療薬として認可されている。また、抗CD30抗体オーリスタチンEを結合させたAdcetris(登録商標;ブレツキシマブベドティン)がホジキンリンパ腫未分化大細胞リンパ腫の治療薬として最近認可された(非特許文献4参照)。これまでに認可されたADCに含有される薬物は、DNA又はチューブリンを標的としている。

抗腫瘍性低分子化合物としてトポイソメラーゼIを阻害して抗腫瘍作用を発現する化合物であるカンプトテシン誘導体が知られている。その中で下式

で示される抗腫瘍性化合物(エキサテカン化学名:(1S,9S)-1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオン)が知られている(特許文献1、2)。この化合物は、現在臨床で用いられているイリノテカンとは異なり、抗腫瘍効果の発現には酵素による活性化を必要としない。また、イリノテカンの薬効本体であるSN-38や、同じく臨床で用いられているトポテカンよりも強いトポイソメラーゼI阻害活性が観察され、in vitroで種々の癌細胞に対して、より強い殺細胞活性が認められた。特にP-glycoproteinの発現によってSN-38等に耐性を示す癌細胞に対しても効果が認められた。また、マウスヒト腫瘍皮下移植モデルでも強い抗腫瘍効果が認められ、臨床試験が行われたものの上市には至っていない(非特許文献5〜10参照)。エキサテカンがADCとして有効に作用するかについては明らかではなかった。

DE-310は、生分解性カルボキシメチルデキストランポリアルコールポリマーにエキサテカンを、GGFGペプチドスペーサーを介して結合させた複合体である(特許文献3)。エキサテカンを高分子プロドラッグ化することによって、高い血中滞留性を保持させ、さらに腫瘍新生血管透過性亢進腫瘍組織滞留性を利用して、受動的腫瘍部位への指向性を高めたものである。DE-310は、酵素によるペプチドスペーサーの切断によって、活性本体であるエキサテカン、及びグリシンがアミノ基に結合しているエキサテカンが持続的に遊離され、その結果薬物動態が改善される。非臨床試験における種々の腫瘍評価モデルにおいて、DE-310は、ここに含まれるエキサテカンの総量がエキサテカン単剤投与時よりも減少しているのにも拘らず、単剤の投与時よりもより高い有効性を示した。DE-310に関しては臨床試験が実施されて有効例も確認され、活性本体が正常組織よりも腫瘍に集積することが確認されたとの報告がある。その一方、腫瘍へのDE-310及び活性本体の集積は正常組織への集積と大差なく、ヒトでは受動的なターゲティングは見られなかったとの報告もある(非特許文献11〜14参照)。結果としてDE-310も上市には至らず、エキサテカンがこの様なターゲティングを指向した薬物として有効に機能するかについては明らかではなかった。

DE-310の関連化合物として、-NH-(CH2)4-C(=O)-で示される構造部分を-GGFG-スペーサーとエキサテカンの間に挿入し、-GGFG-NH-(CH2)4-C(=O)-をスペーサー構造とする複合体も知られているが(特許文献4)、同複合体の抗腫瘍効果については全く知られていない。

HER2は、ヒト上皮細胞増殖因子受容体2型関連癌遺伝子として同定された代表的な増殖因子受容体型の癌遺伝子産物のひとつであり、分子量185kDaのチロシンキナーゼドメインを持つ膜貫通型受容体蛋白である(非特許文献15)。HER2のDNA配列及びアミノ酸配列は公的データベース上に公開されており、例えば、M11730(Genbank)、NP_004439.2(NCBI)等のアクセッション番号により参照可能である。
HER2(neu,ErbB-2)はEGFR(epidermal growth factor receptor:上皮増殖因子受容体ファミリーのひとつであり、ホモダイマー或は他のEGFR受容体であるHER1(EGFR,ErbB-1)、HER3(ErbB-3)、HER4(ErbB-4)とのヘテロダイマー形成(非特許文献16−18)によって細胞内チロシン残基自己リン酸化されて活性化することにより、正常細胞及び癌細胞において細胞の増殖・分化生存に重要な役割を果たしていることが知られている(非特許文献19、20)。HER2は乳癌胃癌卵巣癌等様々な癌種において過剰発現しており(非特許文献21−26)、乳癌においては負の予後因子であることが報告されている(非特許文献27、28)。

トラスツズマブは、組み換えヒト化抗HER2モノクローナル抗体(huMAb4D5-8、rhuMAb HER2、ハーセプチン(登録商標))と称される、マウス抗HER2抗体4D5(非特許文献29、特許文献5)のヒト化抗体(特許文献6)である。トラスツズマブは、HER2の細胞外ドメインIVに特異的に結合し、抗体依存性細胞障害ADCC誘導やHER2からのシグナル伝達阻害を介して抗癌効果を発揮する(非特許文献30、31)。トラスツズマブはHER2を過剰発現した腫瘍に対して高い効果を示すことから(非特許文献32)、HER2を過剰発現している転移性乳癌患者での治療薬として、米国で1999年、我が国において2001年に上市された。
乳癌におけるトラスツズマブの治療効果は十分に証明されている一方(非特許文献33)、トラスツズマブに応答するのは、広範囲の従来の抗癌治療を受けたHER2を過剰発現した乳癌患者の約15%と言われ、この集団の約85%の患者はトラスツズマブ処置に対して応答しないか、応答が貧弱であるのみである。

したがって、トラスツズマブに対して応答しないか、応答が貧弱であるHER2を過剰発現する腫瘍又はHER2発現に関連する障害を患っている患者のために、HER2発現に関連する疾病を標的とする治療薬の必要性が認識されており、トラスツズマブにリンカー構造を介して抗腫瘍性薬物を結合したT-DM1(トラスツズマブエムタンシン、カドサイラ(登録商標);非特許文献34)やHER2の細胞外ドメインIIを標的とし、ヘテロダイマー形成を阻害するよう設計されたペルツズマブパージェタ(登録商標);非特許文献35、特許文献7)が開発された。しかしながら、応答性や活性の強さ、並びに適応範囲は未だ十分ではなく、HER2を治療標的とする未充足医療ニーズが存在している。

概要

抗腫瘍効果と安全性面に優れる、優れた治療効果を有する抗腫瘍薬の提供。下記構造式で示される抗腫瘍性化合物と抗HER2抗体とを、式:L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲート(抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子結合部位として、Lc又はLPの末端に結合する)。なし

目的

本発明は、抗腫瘍効果と安全性面に優れる、優れた治療効果を有する抗腫瘍薬を獲得して提供する

効果

実績

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請求項1

次式:で示される抗腫瘍性化合物抗HER2抗体とを次式:-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲート。ここで、抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子結合部位として、Lc又はLPの末端に結合し、式中、n1は、0から6の整数を示し、L1は、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-を示し、ここで、n2は、2から8の整数を示し、n3は、1から8の整数を示し、n4は、1から8の整数を示し、n5は、1から8の整数を示し、L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、-S-(CH2)n8-C(=O)-、又は単結合を示し、ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、n8は、1から6の整数を示し、LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、-(Succinimid-3-yl-N)-は次式:で示される構造であり、このものの3位で抗体と結合し、1位の窒素原子上でこれを含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、-(N-ly-3-diminiccuS)-は次式:で示される構造であり、このものの3位でL2と結合し、1位の窒素原子上でこの構造を含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロキシレン基を示し、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-のとき、L1は-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-となる。

請求項2

リンカーが、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-で示される構造のリンカーである請求項1に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項3

Lcが、-C(=O)-である請求項2に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項4

-NH-(CH2)n1-La-Lb-が、以下の群から選ばれる構造のリンカーである請求項2又は3に記載の抗体−薬物コンジュゲート:-NH-CH2-、-NH-CH2CH2-、-NH-CH2-O-CH2-、-NH-CH2CH2-O-、-NH-CH2CH2-O-CH2-、-NH-CH2CH2-NH-、-NH-CH2CH2-NH-CH2-、-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-、-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-、-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-、-NH-CH2CH2CH2-、-NH-CH2CH2CH2CH2-、及び-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-。

請求項5

-NH-(CH2)n1-La-Lb-が、以下の群から選ばれる構造のリンカーである請求項2又は3に記載の抗体−薬物コンジュゲート:-NH-CH2-、-NH-CH2CH2-、-NH-CH2CH2CH2-、-NH-CH2-O-CH2-、及び-NH-CH2CH2-O-CH2-。

請求項6

リンカーが、-L1-L2-LP-で示される構造のリンカーである請求項1に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項7

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が、単結合であるか又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、もしくは-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項8

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が、単結合であるか又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項9

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項10

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項11

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項12

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であって、L2が、単結合又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項13

L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であり、L2が単結合である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項14

L1が-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-であり、L2が単結合である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項15

L1が-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-であり、L2が、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-又は単結合である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項16

L1が-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であり、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-である請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項17

LPが、フェニルアラニングリシンバリンリシンシトルリンセリングルタミン酸、及びアスパラギン酸からなる群のアミノ酸から選ばれるアミノ酸からなるペプチド残基である請求項1から16のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項18

LPが、VK、VC、GFG、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGG、GGFGGE、GGFGGGFG、DGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFSDDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFG(式中、DdのdはD-体のアミノ酸であることを示し、GMeのMeはα-アミノ基がN-メチル化されていることを示す。)である請求項1から16のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項19

LPが、GGFG又はDGGFGである請求項2から5のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項20

LPが、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGである請求項6に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項21

1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、1から10個の範囲である請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項22

1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、1から8個の範囲である請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項23

1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、3から8個の範囲である請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項24

請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物を含有する医薬

請求項25

請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物を含有する抗腫瘍薬及び/又は抗癌薬

請求項26

請求項27

請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物活性成分とし、薬学的に許容される製剤成分とを含有する医薬組成物

請求項28

肺癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌、食道癌、扁平上皮癌、腹膜癌、肝臓癌、肝細胞癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、外陰部癌、陰茎癌、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫に適用するための請求項27に記載の医薬組成物。

請求項29

請求項1から20のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物を投与することを特徴とする腫瘍及び/又は癌の治療方法

請求項30

肺癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌、食道癌、扁平上皮癌、腹膜癌、肝臓癌、肝細胞癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、外陰部癌、陰茎癌、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫に適用するための請求項29に記載の治療方法。

請求項31

次式のいずれかで示される薬物−リンカー中間体化合物:Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)又はQ-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-(NH-DX)式中、Qは、(maleimid-N-yl)-、HS-、X-CH2-C(=O)-NH-、又は(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-を示し、Xは、臭素原子又はヨウ素原子を示し、L1aは-CH[-(CH2)n3-COOH]-、-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-、又は単結合を示し、ここで、n3は、1から8の整数を示し、nQは、整数の0から8を示し、L2aは、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、又は単結合を示し、ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、n1は、0から6の整数を示し、Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示すが、ここで、(maleimid-N-yl)-は、次式で示される、窒素原子が結合部位となっている基であり、(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)は、次式で示される窒素原子が結合部位となっている基であり、-(NH-DX)は、次式で示される化合物から導かれる、1位のアミノ基の窒素原子が結合部位となっている基である。

請求項32

リンカーを介して抗腫瘍性化合物と抗体とが結合された抗体−薬物コンジュゲートを得るための次式のいずれかで示される構造のリンカー。-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-ここで、抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物はLc又はLPの末端において結合し、式中、n1は、0から6の整数を示し、L1は、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-を示し、ここで、n2は、2から8の整数を示し、n3は、1から8の整数を示し、n4は、1から8の整数を示し、n5は、1から8の整数を示し、L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、-S-(CH2)n8-C(=O)-、又は単結合を示し、ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、n8は、1から6の整数を示し、LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、-(Succinimid-3-yl-N)-は次式:で示される構造であり、このものの3位で抗体と結合し、1位の窒素原子上でこれを含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、-(N-ly-3-diminiccuS)-は次式:で示される構造であり、このものの3位でL2と結合し、1位の窒素原子上でこの構造を含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロへキシレン基を示し、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-のとき、L1は-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-となる。

技術分野

0001

本発明は、抗HER2抗体抗腫瘍性薬物とをリンカー構造部分を介して結合させた、抗腫瘍薬として有用な抗体−薬物コンジュゲートに関する。

背景技術

0002

癌細胞表面に発現し、かつ細胞内在化できる抗原に結合する抗体に、細胞毒性を有する薬物を結合させた抗体−薬物コンジュゲート(Antibody-Drug Conjugate;ADC)は、癌細胞に選択的に薬物を送達できることによって、癌細胞内に薬物を蓄積させ、癌細胞を死滅させることが期待できる(非特許文献1〜3参照)。ADCとして例えば、抗CD33抗体にカリチアマイシンを結合させたMylotarg(登録商標ゲムツズマブオゾガマイシン)が急性骨髄性白血病治療薬として認可されている。また、抗CD30抗体オーリスタチンEを結合させたAdcetris(登録商標;ブレツキシマブベドティン)がホジキンリンパ腫未分化大細胞リンパ腫の治療薬として最近認可された(非特許文献4参照)。これまでに認可されたADCに含有される薬物は、DNA又はチューブリンを標的としている。

0003

抗腫瘍性の低分子化合物としてトポイソメラーゼIを阻害して抗腫瘍作用を発現する化合物であるカンプトテシン誘導体が知られている。その中で下式

0004

0005

で示される抗腫瘍性化合物(エキサテカン化学名:(1S,9S)-1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオン)が知られている(特許文献1、2)。この化合物は、現在臨床で用いられているイリノテカンとは異なり、抗腫瘍効果の発現には酵素による活性化を必要としない。また、イリノテカンの薬効本体であるSN-38や、同じく臨床で用いられているトポテカンよりも強いトポイソメラーゼI阻害活性が観察され、in vitroで種々の癌細胞に対して、より強い殺細胞活性が認められた。特にP-glycoproteinの発現によってSN-38等に耐性を示す癌細胞に対しても効果が認められた。また、マウスヒト腫瘍皮下移植モデルでも強い抗腫瘍効果が認められ、臨床試験が行われたものの上市には至っていない(非特許文献5〜10参照)。エキサテカンがADCとして有効に作用するかについては明らかではなかった。

0006

DE-310は、生分解性カルボキシメチルデキストランポリアルコールポリマーにエキサテカンを、GGFGペプチドスペーサーを介して結合させた複合体である(特許文献3)。エキサテカンを高分子プロドラッグ化することによって、高い血中滞留性を保持させ、さらに腫瘍新生血管透過性亢進腫瘍組織滞留性を利用して、受動的腫瘍部位への指向性を高めたものである。DE-310は、酵素によるペプチドスペーサーの切断によって、活性本体であるエキサテカン、及びグリシンがアミノ基に結合しているエキサテカンが持続的に遊離され、その結果薬物動態が改善される。非臨床試験における種々の腫瘍評価モデルにおいて、DE-310は、ここに含まれるエキサテカンの総量がエキサテカン単剤投与時よりも減少しているのにも拘らず、単剤の投与時よりもより高い有効性を示した。DE-310に関しては臨床試験が実施されて有効例も確認され、活性本体が正常組織よりも腫瘍に集積することが確認されたとの報告がある。その一方、腫瘍へのDE-310及び活性本体の集積は正常組織への集積と大差なく、ヒトでは受動的なターゲティングは見られなかったとの報告もある(非特許文献11〜14参照)。結果としてDE-310も上市には至らず、エキサテカンがこの様なターゲティングを指向した薬物として有効に機能するかについては明らかではなかった。

0007

DE-310の関連化合物として、-NH-(CH2)4-C(=O)-で示される構造部分を-GGFG-スペーサーとエキサテカンの間に挿入し、-GGFG-NH-(CH2)4-C(=O)-をスペーサー構造とする複合体も知られているが(特許文献4)、同複合体の抗腫瘍効果については全く知られていない。

0008

HER2は、ヒト上皮細胞増殖因子受容体2型関連癌遺伝子として同定された代表的な増殖因子受容体型の癌遺伝子産物のひとつであり、分子量185kDaのチロシンキナーゼドメインを持つ膜貫通型受容体蛋白である(非特許文献15)。HER2のDNA配列及びアミノ酸配列は公的データベース上に公開されており、例えば、M11730(Genbank)、NP_004439.2(NCBI)等のアクセッション番号により参照可能である。
HER2(neu,ErbB-2)はEGFR(epidermal growth factor receptor:上皮増殖因子受容体ファミリーのひとつであり、ホモダイマー或は他のEGFR受容体であるHER1(EGFR,ErbB-1)、HER3(ErbB-3)、HER4(ErbB-4)とのヘテロダイマー形成(非特許文献16−18)によって細胞内チロシン残基自己リン酸化されて活性化することにより、正常細胞及び癌細胞において細胞の増殖・分化生存に重要な役割を果たしていることが知られている(非特許文献19、20)。HER2は乳癌胃癌卵巣癌等様々な癌種において過剰発現しており(非特許文献21−26)、乳癌においては負の予後因子であることが報告されている(非特許文献27、28)。

0009

トラスツズマブは、組み換えヒト化抗HER2モノクローナル抗体(huMAb4D5-8、rhuMAb HER2、ハーセプチン(登録商標))と称される、マウス抗HER2抗体4D5(非特許文献29、特許文献5)のヒト化抗体(特許文献6)である。トラスツズマブは、HER2の細胞外ドメインIVに特異的に結合し、抗体依存性細胞障害ADCC誘導やHER2からのシグナル伝達阻害を介して抗癌効果を発揮する(非特許文献30、31)。トラスツズマブはHER2を過剰発現した腫瘍に対して高い効果を示すことから(非特許文献32)、HER2を過剰発現している転移性乳癌患者での治療薬として、米国で1999年、我が国において2001年に上市された。
乳癌におけるトラスツズマブの治療効果は十分に証明されている一方(非特許文献33)、トラスツズマブに応答するのは、広範囲の従来の抗癌治療を受けたHER2を過剰発現した乳癌患者の約15%と言われ、この集団の約85%の患者はトラスツズマブ処置に対して応答しないか、応答が貧弱であるのみである。

0010

したがって、トラスツズマブに対して応答しないか、応答が貧弱であるHER2を過剰発現する腫瘍又はHER2発現に関連する障害を患っている患者のために、HER2発現に関連する疾病を標的とする治療薬の必要性が認識されており、トラスツズマブにリンカー構造を介して抗腫瘍性薬物を結合したT-DM1(トラスツズマブエムタンシン、カドサイラ(登録商標);非特許文献34)やHER2の細胞外ドメインIIを標的とし、ヘテロダイマー形成を阻害するよう設計されたペルツズマブパージェタ(登録商標);非特許文献35、特許文献7)が開発された。しかしながら、応答性や活性の強さ、並びに適応範囲は未だ十分ではなく、HER2を治療標的とする未充足医療ニーズが存在している。

0011

特開平5-59061号公報
特開平8-337584号公報
国際公開第1997/46260号
国際公開第2000/25825号
米国特許第5677171号明細書
米国特許第5821337号明細書
国際公開第01/00244号

先行技術

0012

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発明が解決しようとする課題

0013

抗体による腫瘍の治療においては、抗体が抗原を認識して腫瘍細胞に結合しても抗腫瘍効果が十分でない場合が観察されることもあり、より効果の高い抗腫瘍抗体が必要とされる場合がある。また、抗腫瘍性の低分子化合物においては、抗腫瘍効果に優れていても副作用や毒性面等、安全性上の問題を有するものが多く、安全性をより高めてより優れた治療効果を獲得することが課題となっている。すなわち、本発明は、抗腫瘍効果と安全性面に優れる、優れた治療効果を有する抗腫瘍薬を獲得して提供することが課題である。

課題を解決するための手段

0014

本発明者らは、抗HER2抗体が腫瘍細胞を標的にできる抗体であること、すなわち、腫瘍細胞を認識できる特性、腫瘍細胞に結合できる特性、腫瘍細胞に内在化できる特性、腫瘍細胞に細胞障害性を有する特性、或は腫瘍細胞に対する殺細胞活性等を備えた抗体であることから、抗腫瘍性化合物であるエキサテカンを、リンカー構造部分を介して同抗体に結合させた抗体−薬物コンジュゲートに変換することによって、抗腫瘍性化合物を腫瘍細胞により確実に移動させて当該化合物の抗腫瘍効果を腫瘍細胞で特異的に発揮させることができること、したがって抗腫瘍効果の確実な発揮とともに抗HER2抗体の殺細胞効果の増強が期待できること、さらには抗腫瘍性化合物の投与量を当該化合物の単体投与時よりも減少させることができること、すなわちこれらによって通常細胞への抗腫瘍性化合物の影響を緩和させることができるのでより高い安全性を達成できること、が可能と考えた。
このために本発明者らは特定の構造のリンカーを創出し、このリンカーを介して抗HER2抗体とエキサテカンとを結合させた抗体−薬物コンジュゲートを獲得することに成功し、同コンジュゲートが優れた抗腫瘍効果を発揮することを見出して本発明を完成させたのである。

0015

すなわち本発明は、
[1]次式

0016

0017

で示される抗腫瘍性化合物と抗HER2抗体とを次式:
-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-
で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲートに関するものである。
ここで、抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子結合部位として、Lc又はLPの末端に結合し、
式中、
n1は、0から6の整数を示し、
L1は、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-を示し、
ここで、n2は、2から8の整数を示し、n3は、1から8の整数を示し、n4は、1から8の整数を示し、n5は、1から8の整数を示し、
L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、-S-(CH2)n8-C(=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、n8は、1から6の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、
-(Succinimid-3-yl-N)-は次式:

0018

0019

で示される構造であり、このものの3位で抗体と結合し、1位の窒素原子上でこれを含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、
-(N-ly-3-diminiccuS)-は次式:

0020

0021

で示される構造であり、このものの3位でL2と結合し、1位の窒素原子上でこの構造を含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、
cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロキシレン基を示し、
L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-のとき、L1は-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-となる。

0022

さらに本発明は以下の各々にも関するものである。
[2]リンカーが、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-で示される構造のリンカーである[1]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[3] Lcが、-C(=O)-である[2]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[4] -NH-(CH2)n1-La-Lb-が、以下の群から選ばれる構造のリンカーである[2]又は[3]に記載の抗体−薬物コンジュゲート:
-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-O-、
-NH-CH2CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-NH-、
-NH-CH2CH2-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2-、及び
-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-。
[5] -NH-(CH2)n1-La-Lb-が、以下の群から選ばれる構造のリンカーである[2]又は[3]に記載の抗体−薬物コンジュゲート:
-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、及び
-NH-CH2CH2-O-CH2-。
[6] リンカーが、-L1-L2-LP-で示される構造のリンカーである[1]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[7] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が、単結合であるか又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、もしくは-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[8] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が、単結合であるか又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[9] n2が2又は5であり、L2が単結合である[8]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[10] n2が5であり、L2が単結合である[9]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[11] n2が2又は5であり、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-であって、n6が2又は4である[8]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[12] n2が2であり、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-であって、n6が2又は4である[11]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[13] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[14] n2が2又は5である[13]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[15] n2が5である[13]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[16] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[17] n2が2又は5である[16]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[18] n2が5である[16]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[19] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[20] n2が2又は5である[19]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[21] n2が5である[19]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[22] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であって、L2が、単結合又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[23] n3が2から4であり、L2が単結合である[22]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[24] n3が2であり、L2が単結合である[22]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[25] n3が2から4であり、L2が、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-であって、n6が2又は4である[22]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[26] n3が2であり、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-であって、n6が2又は4である[25]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[27] L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であり、L2が単結合である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[28] L1が-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-であり、L2が単結合である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[29] n4が2から6である[28]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[30] n4が2である[28]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[31] L1が-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-であり、L2が、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-又は単結合である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[32] n5が2から6であり、L2が、単結合である[31]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[33] n5がで6ある[31]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[34] L1が-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であり、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-である[1]から[6]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[35] n8が2から4である[34]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[36] n8が2である[34]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[37] LPが、フェニルアラニンロイシン、グリシン、アラニンバリンシトルリンアスパラギン酸グルタミン酸リシンセリントレオニングルタミンアスパラギンヒスチジンチロシン、及びアルギニンからなる群のアミノ酸から選ばれるアミノ酸からなるペプチド残基である[1]から[36]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[38] LPが、フェニルアラニン、グリシン、バリン、リシン、シトルリン、セリン、グルタミン酸、及びアスパラギン酸からなる群のアミノ酸から選ばれるアミノ酸からなるペプチド残基である[1]から[36]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[39] LPが、VK、VC、GFG、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGG、GGFGGE、GGFGGGFG、DGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFSDDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFGである[1]から[36]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート(DdのdはD-体のアミノ酸であることを示し、GMeのMeはα-アミノ基がN-メチル化されていることを示す。)。
[40] LPが、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGE、DGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFGである[1]から[36]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[41] LPが、GGFG、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、又はKDGGFGである[1]から[36]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[42] LPが、GGFG、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGである[1]から[36]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[43] LPが、GGFG又はDGGFGである[2]から[5]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[44] LPが、GGFG、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、又はKDGGFGである[6]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[45] LPが、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGである[6]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

0023

[46] 1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、1から10個の範囲である[1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[47] 1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、1から8個の範囲である[1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[48] 1抗体あたりの抗腫瘍性化合物の平均結合数が、3から8個の範囲である[1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[49] 抗体が、標的細胞を認識できる特性、標的細胞に結合できる特性、標的細胞に内在化できる特性、標的細胞を傷害する特性の一又はそれ以上の特性を備えた抗体である[1]から[48]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[50] 標的細胞が腫瘍細胞である[49]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[51] 標的細胞が、肺癌尿路上皮癌大腸癌前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌食道癌扁平上皮癌腹膜癌、肝臓癌肝細胞癌結腸癌直腸癌結腸直腸癌子宮内膜癌子宮癌唾液腺癌、腎臓癌外陰部癌、甲状腺癌陰茎癌、白血病悪性リンパ腫形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫由来する細胞である[49]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[52] [1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート又は、その塩、又はそれらの水和物を含有する医薬
[53] [1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物を含有する抗腫瘍薬及び/又は抗癌薬
[54] 肺癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌、食道癌、扁平上皮癌、腹膜癌、肝臓癌、肝細胞癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、外陰部癌、甲状腺癌、陰茎癌、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫に適用するための[53]に記載の抗腫瘍薬及び/又は抗癌薬。
[55] [1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物活性成分とし、薬学的に許容される製剤成分とを含有する医薬組成物
[56] 肺癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌、食道癌、扁平上皮癌、腹膜癌、肝臓癌、肝細胞癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、外陰部癌、甲状腺癌、陰茎癌、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫に適用するための[55]に記載の医薬組成物。
[57] [1]から[45]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲート、その塩、又はそれらの水和物を投与することを特徴とする腫瘍及び/又は癌の治療方法
[58] 肺癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、卵巣癌、膵癌、乳癌、膀胱癌、胃癌、胃腸間質腫瘍、子宮頸癌、食道癌、扁平上皮癌、腹膜癌、肝臓癌、肝細胞癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、外陰部癌、甲状腺癌、陰茎癌、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞種、骨髄腫、又は肉腫に適用するための[57]に記載の治療方法。
[59] 次式

0024

0025

で示される抗腫瘍性化合物と抗HER2抗体とを次式:
-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-
で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲート。
ここで、抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子を結合部位として、Lc又はLPの末端に結合し、
式中、
n1は、0から6の整数を示し、
L1は、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、又は-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-を示すが、これらは抗体のヒンジ部のジスルフィド結合の部分でチオエーテル結合で結合し、
ここで、n2は、2から8の整数を示し、n3は、1から8の整数を示し、n4は、1から8の整数を示し、
L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、
-(Succinimid-3-yl-N)-は次式:

0026

0027

で示される構造であり、このものの3位で抗体と結合し、1位の窒素原子上でこれを含むリンカー構造内のメチレン基と結合する。
[60] 次式

0028

0029

で示される抗腫瘍性化合物と抗HER2抗体とを次式:
-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-
で示される構造のリンカーを介して結合させたことを特徴とする抗体−薬物コンジュゲート。
ここで、抗HER2抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物は、1位のアミノ基の窒素原子を結合部位として、Lc又はLPの末端に結合し、
式中、
n1は、0から6の整数を示し、
L1は、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-、を示すが、これらは抗体とアミド結合を介して結合し、
ここで、n5は、1から8の整数を示し、
L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-S-(CH2)n8-C(=O)-、又は単結合を示すが、
L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-のとき、L1は-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-となり、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n8は、1から6の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、
ここで、-(N-ly-3-diminiccuS)-は次式:

0030

0031

で示される構造であり、このものの3位でL2と結合し、1位の窒素原子上でこの構造を含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、
cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロへキシレン基を示す。
[61]次式のいずれかで示される薬物−リンカー中間体化合物
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)又は
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-(NH-DX)
式中、Qは、(maleimid-N-yl)-、HS-、X-CH2-C(=O)-NH-、又は(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-を示し、
Xは、臭素原子又はヨウ素原子を示し、
L1aは-CH[-(CH2)n3-COOH]-、-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-、又は単結合を示し、
ここで、n3は、1から8の整数を示し、
nQは、整数の0から8を示し、
L2aは、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
n1は、0から6の整数を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示すが、
ここで、(maleimid-N-yl)-は、次式

0032

0033

で示される、窒素原子が結合部位となっている基であり、
(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)は、次式

0034

0035

で示される窒素原子が結合部位となっている基であり、
-(NH-DX)は、次式

0036

0037

で示される化合物から導かれる、1位のアミノ基の窒素原子が結合部位となっている基である。
[62]次式のいずれかで示される薬物−リンカー中間体化合物:
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)、又は
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-(NH-DX)
式中、Qは、(maleimid-N-yl)-、HS-、X-CH2-C(=O)-NH-、又は(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-を示し、
Xは、臭素原子又はヨウ素原子を示し、
L1aは-CH[-(CH2)n3-COOH]-、-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-、又は単結合を示し、
ここで、n3は、1から8の整数を示し、
nQは、整数の0から8を示し、
L2aは、-NH-(CH2-CH2-O)n6-CH2-CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、
LPは、3から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
n1は、0から6の整数を示し、
La、Lbは、単結合を示し、
Lcは、-C(=O)-を示すが、
ここで、(maleimid-N-yl)-は、次式

0038

0039

で示される、窒素原子が結合部位となっている基であり、
(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)は、次式

0040

0041

で示される窒素原子が結合部位となっている基であり、
-(NH-DX)は、次式

0042

0043

で示される化合物から導かれる、1位のアミノ基の窒素原子が結合部位となっている基である。
[63]リンカーを介して抗腫瘍性化合物と抗体とが結合された抗体−薬物コンジュゲートを得るための次式のいずれかで示される構造のリンカー。
-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は
-L1-L2-LP-
ここで、抗体はL1の末端において結合し、抗腫瘍性化合物はLc又はLPの末端において結合し、
式中、
n1は、0から6の整数を示し、
L1は、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-を示し、
ここで、n2は、2から8の整数を示し、n3は、1から8の整数を示し、n4は、1から8の整数を示し、n5は、1から8の整数を示し、
L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、-S-(CH2)n8-C(=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、n8は、1から6の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示し、
-(Succinimid-3-yl-N)-は次式:

0044

0045

で示される構造であり、このものの3位で抗体と結合し、1位の窒素原子上でこれを含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、
-(N-ly-3-diminiccuS)-は次式:

0046

0047

で示される構造であり、このものの3位でL2と結合し、1位の窒素原子上でこの構造を含むリンカー構造内のメチレン基と結合し、
cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロへキシレン基を示し、
L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-のとき、L1は-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-となる。
[64] リンカーの構造が、[2]から[45]の態様から選ばれる構造のリンカーである[63]に記載のリンカー。
[65] 抗体−薬物コンジュゲートであって、[63]に記載のリンカー構造を有する抗体−薬物コンジュゲート。
[66] リンカーの構造が、[2]から[45]の態様から選ばれる構造のリンカーである[65]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[67] [63]に記載のリンカー構造の抗体−薬物コンジュゲートにおける使用。
[68] リンカーの構造が、[2]から[45]の態様から選ばれる構造のリンカーである[67]に記載の使用。
[69]次式のいずれかで示される化合物:
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)又は
Q-L1a-(CH2)nQ-C(=O)-L2a-LP-(NH-DX)
を抗HER2抗体又はその反応性誘導体と反応させ、
抗体のヒンジ部に存在するジスルフィド結合部分においてチオエーテル結合を形成させる方法、又は
抗体を構成するアミノ酸の側鎖上に存在するアミノ基又は末端のアミノ基においてアミド結合を形成させる方法
によって薬物−リンカー部分を抗体に結合させることを特徴とする抗体−薬物コンジュゲートの製造方法。
式中、Qは、(maleimid-N-yl)-、HS-、X-CH2-C(=O)-NH-、又は(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-を示し、
Xは、臭素原子又はヨウ素原子を示し、
L1aは、-CH[-(CH2)n3-COOH]-又は単結合を示し、
ここで、n3は、1から8の整数を示し、
nQは、整数の0から8を示し、
L2aは、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、又は単結合を示し、
ここで、n6は、0から6の整数を示し、n7は、1から4の整数を示し、
LPは、2から8個のアミノ酸で構成されるペプチド残基を示し、
n1は、0から6の整数を示し、
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-、又は単結合を示し、
ここで、n9は、1から6の整数を示し、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHを示すが、naは、整数の1から4を示し、nbは、1から6の整数を示し、
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-、又は単結合を示し、
ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHを示し、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基を示し、ncは、0から6の整数を示し、ndは、整数の1から4を示し、neは、整数の1から4を示すが、ncが0であるときは、R2及びR3は同一とはならず、
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-を示すが、
ここで、(maleimid-N-yl)-は、次式

0048

0049

で示される、窒素原子が結合部位となっている基であり、
(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)は、次式

0050

0051

で示される窒素原子が結合部位となっている基であり、
-(NH-DX)は、次式

0052

0053

で示される化合物から導かれる、1位のアミノ基の窒素原子が結合部位となっている基である。
[70] 薬物−リンカー部分を抗体に結合させる方法が、
抗体を還元処理した後に、Qが、マレイミジル基又はX-CH2-C(=O)-NH-である化合物を反応させてチオエーテル結合を形成させる方法、
抗体にQが、(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-である化合物を反応させてアミド結合を形成させる方法、又は
抗体に式Q1-L1b-(CH2)nQ-C(=O)-Q2
[式中、Q1は、(Pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-、(3-Sulfo-pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-O-C(=O)-、RQ-O-C(=N)-、又はO=C=N-を示し、
L1bは、-cyc.Hex(1,4)-CH2-、炭素数1から10のアルキレン基フェニレン基、-(CH2)n4-C(=O)-、-(CH2)n4a-NH-C(=O)-(CH2)n4b-、又は-(CH2)n4a-NH-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-を示し、
ここで、RQは、炭素数1から6のアルキル基、n4は、1から8の整数を示し、n4aは0から6の整数、n4bは1から6の整数を示し、
nQは、整数の0から8を示し、
Q2は、(maleimid-N-yl)、ハロゲン原子、又は-S-S-(2-Pyridyl)を示し、
ここで、(3-Sulfo-pyrrolidine-2,5-dione-N-yl)-は、次式

0054

0055

で示される窒素原子が結合部位となっている基であり、このスルホン酸リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩を形成でき、
cyc.Hex(1,4)は1,4-シクロへキシレン基を示し、
(2-Pyridyl)は、2-ピリジル基を示す。]
で示される化合物を反応させた後に、QがHS-である化合物を反応させてアミド結合によって薬物−リンカー構造を形成させる方法、
のいずれかである[69]に記載の抗体−薬物コンジュゲートの製造方法。
[71] [69]又は[70]に記載の製造方法によって製造された抗体−薬物コンジュゲート。
[72] リンカーの構造が、[2]から[45]のいずれかに記載の態様の構造から選ばれるリンカーである[71]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

発明の効果

0056

特定の構造のリンカーを介して抗腫瘍性化合物エキサテカンを結合させた抗HER2抗体−薬物コンジュゲートによって、優れた抗腫瘍効果及び安全性を達成することができる。

図面の簡単な説明

0057

ヒト化抗HER2モノクローナル抗体重鎖のアミノ酸配列(配列番号1)を示す。
ヒト化抗HER2モノクローナル抗体軽鎖のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。
抗体−薬物コンジュゲート(61)、(62)、(76)、又はトラスツズマブによるヒト乳癌株KPL-4細胞皮下移植ヌードマウスに対する抗腫瘍効果を示す図である。図中、横軸細胞移植後の日数縦軸腫瘍体積を示す。
抗体−薬物コンジュゲート(77)、(88)、(143)、又はトラスツズマブエムタンシンによるヒト胃癌株NCI-N87細胞皮下移植ヌードマウスに対する抗腫瘍効果を示す図である。図中、横軸は細胞移植後の日数、縦軸は腫瘍体積を示す。
抗体−薬物コンジュゲート(77)、(88)、(143)、トラスツズマブ、又はトラスツズマブエムタンシンによるヒト乳癌株JIMT-1細胞皮下移植ヌードマウスに対する抗腫瘍効果を示す図である。図中、横軸は細胞移植後の日数、縦軸は腫瘍体積を示す。

0058

以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これによって本発明の範囲が狭く解釈されることはない。

0059

本発明の抗HER2抗体−薬物コンジュゲートは、抗HER2抗体に、リンカー構造部分を介して抗腫瘍性化合物を結合させた抗腫瘍性薬物であり、以下に詳細に説明する。

0060

[抗体]
本発明の抗HER2抗体−薬物コンジュゲートに使用される抗HER2抗体は、いずれの種に由来してもよいが、好ましくは、ヒト、ラット、マウス、及びウサギを例示できる。抗体がヒト以外の種に由来する場合は、周知の技術を用いて、キメラ化又はヒト化することが好ましい。本発明の抗体は、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよいが、モノクローナル抗体が好ましい。
抗HER2抗体は腫瘍細胞を標的にできる抗体であり、すなわち腫瘍細胞を認識できる特性、腫瘍細胞に結合できる特性、腫瘍細胞内に取り込まれて内在化する特性、そして腫瘍細胞に対する殺細胞活性等を備えており、抗腫瘍活性を有する化合物を、リンカーを介して結合させて抗体−薬物コンジュゲートとすることができる。
抗体の腫瘍細胞への結合性は、フローサイトメトリーを用いて確認できる。腫瘍細胞内への抗体の取り込みは、(1)治療抗体に結合する二次抗体蛍光標識)を用いて細胞内に取り込まれた抗体を蛍光顕微鏡可視化するアッセイ(Cell Death and Differentiation (2008) 15, 751-761)、(2)治療抗体に結合する二次抗体(蛍光標識)を用いて細胞内に取り込まれた蛍光量を測定するアッセイ(Molecular Biology of the Cell Vol. 15, 5268-5282, December 2004)、又は(3)治療抗体に結合するイムノトキシンを用いて、細胞内に取り込まれると毒素が放出されて細胞増殖が抑制されるというMab-ZAPアッセイ(Bio Techniques 28:162-165, January 2000)を用いて確認できる。イムノトキシンとしては、ジフテテリア毒素の触媒領域プロテインGとのリコンビナント複合蛋白質使用可能である。
抗体の抗腫瘍活性は、in vitroでは、細胞の増殖の抑制活性を測定することで確認できる。例えば、抗体の標的蛋白質を過剰発現している癌細胞株を培養し、培養系に種々の濃度で抗体を添加し、フォーカス形成、コロニー形成及びスフェロイド増殖に対する抑制活性を測定することができる。In vivoでは、例えば、標的蛋白質を高発現している腫瘍細胞株を移植したヌードマウスに抗体を投与し、癌細胞の変化を測定することによって、抗腫瘍活性を確認できる。
抗体−薬物コンジュゲートは抗腫瘍効果を発揮する化合物を結合させてあるので、抗体自体が抗腫瘍効果を有することは、好ましいが、必須ではない。抗腫瘍性化合物の細胞障害性を腫瘍細胞において特異的・選択的に発揮させる目的からは、抗体が内在化して腫瘍細胞内に移行する性質のあることが重要であり、好ましい。

0061

抗HER2抗体は、公知の手段によって取得することができる。例えば、この分野で通常実施される方法を用いて、抗原となるポリペプチド動物に免疫し、生体内に産生される抗体を採取、精製することによって得ることができる。抗原の由来はヒトに限定されず、マウス、ラット等のヒト以外の動物に由来する抗原を動物に免疫することもできる。この場合には、取得された異種抗原に結合する抗体とヒト抗原との交差性試験することによって、ヒトの疾患に適用可能な抗体を選別できる。
また、公知の方法(例えば、Kohler and Milstein, Nature (1975) 256, p.495-497;Kennet, R.ed.,Monoclonal Antibodies, p.365-367, Plenum Press, N.Y.(1980))に従って、抗原に対する抗体を産生する抗体産生細胞ミエローマ細胞とを融合させることによってハイブリドーマ樹立し、モノクローナル抗体を得ることもできる。
なお、抗原は抗原蛋白質をコードする遺伝子を遺伝子操作によって宿主細胞に産生させることによって得ることができる。具体的には、抗原遺伝子を発現可能なベクターを作製し、これを宿主細胞に導入して該遺伝子を発現させ、発現した抗原を精製すればよい。上記の遺伝子操作による抗原発現細胞、或は抗原を発現している細胞株、を動物に免疫する方法を用いることによっても抗体を取得できる。
抗HER2抗体は、公知の手段によって取得することができる。

0062

本発明で使用できる抗HER2抗体は、特に制限はないが、例えば、以下の特性を有するものが望ましい。
(1)以下の特性を有することを特徴とする抗HER2抗体;
(a)HER2に特異的に結合する。
(b)HER2と結合することによってHER2発現細胞に内在化する活性を有する。
(2)HER2の細胞外ドメインに結合する上記(1)に記載の抗体。
(3)モノクローナル抗体である上記(1)又は(2)に記載の抗体。
(4)抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)活性を有する上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の抗体。
(5)マウスモノクローナル抗体キメラモノクローナル抗体、又はヒト化モノクローナル抗体である上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の抗体。
(6)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖を含んでなるヒト化モノクローナル抗体である上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の抗体。
(7)重鎖カルボキシル末端リシン残基欠失している上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の抗体。
(8)配列番号1においてアミノ酸番号1乃至449に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号2においてアミノ酸番号1乃至214に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖を含んでなる上記(7)に記載の抗体。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の抗体をコードするポリヌクレオチドを含有する発現ベクターによって形質転換された宿主細胞を培養する工程及び当該工程で得られた培養物から目的の抗体を採取する工程を含む当該抗体の製造方法によって得られる抗体。

0063

以下に、本発明において使用される抗HER2抗体について説明する。
本明細書において、「癌」と「腫瘍」は同じ意味に用いている。
本明細書において、「遺伝子」という語には、DNAのみならずそのmRNAcDNA、及びそのcRNAも含まれる。
本明細書において、「ポリヌクレオチド」という語は核酸と同じ意味で用いており、DNA、RNA、プローブオリゴヌクレオチド、及びプライマーも含まれる。
本明細書において、「ポリペプチド」「蛋白質」「蛋白」は区別せずに用いている。
本明細書において、「細胞」には、動物個体内の細胞、培養細胞も含んでいる。
本明細書において、「HER2」という語は、HER2蛋白と同じ意味で用いている。
本明細書において、抗HER2抗体とは、特に制限はないが、ペルツズマブ(国際公開第01/00245号)、トラスツズマブ(米国特許第5821337号)等を挙げることができるが、トラスツズマブが好ましい。但し、HER2に特異的に結合する、より好ましくはHER2と結合することによってHER2発現細胞に内在化する活性を有する抗HER2抗体であればこれに限らない。
明細書中において、「トラスツズマブ」はHERCEPTIN(登録商標)、huMAb4D5-8、rhuMAb4D5-8と呼ばれることもあり、配列番号1(図1)においてアミノ酸番号1乃至449に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号2(図2)においてアミノ酸番号1乃至214に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖を含んでなるヒト化抗体である。
本明細書において、「特異的に結合」という語は、非特異的な吸着ではない結合を意味する。結合が特異的であるか否かの判定基準としては、例えば、解離定数(以下、「KD」)を挙げることができる。好適な抗体のHER2蛋白に対するKD値は1×10−5M以下、5×10−6M以下、2×10−6M以下、又は1×10−6M以下;より好適には5×10−7M以下、2×10−7M以下、又は1×10−7M以下;より一層好適には5×10−8M以下、2×10−8M以下、又は1×10−8M以下;最適には5×10−9M以下、2×10−9M以下、又は1×10−9M以下である。HER2蛋白と抗体との結合は、Surface Plasmon Resonance法、ELISA法RIA法等公知の方法を用いて測定することができる。
本明細書における「CDR」とは、相補性決定領域(CDR:Complemetaritydeterring region)を意味する。抗体分子の重鎖及び軽鎖にはそれぞれ3箇所のCDRがあることが知られている。CDRは、超可変領域(hypervariable domain)とも呼ばれ、抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域内にあって、一次構造変異性が特に高い部位であり、重鎖及び軽鎖のポリペプチド鎖の一次構造上において、それぞれ3ヶ所に分離している。本明細書においては、抗体のCDRについて、重鎖のCDRを重鎖アミノ酸配列アミノ末端側からCDRH1、CDRH2、CDRH3と表記し、軽鎖のCDRを軽鎖アミノ酸配列のアミノ末端側からCDRL1、CDRL2、CDRL3と表記する。これらの部位は立体構造の上で相互に近接し、結合する抗原に対する特異性を決定している。
本発明において、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」とは、市販のハイブリダイゼーション溶液ExpressHyb Hybridization Solution(クロンテック社製)中、68℃でハイブリダイズすること、又は、DNAを固定したフィルターを用いて0.7-1.0MのNaCl存在下、68℃でハイブリダイゼーションを行った後、0.1-2倍濃度のSSC溶液(1倍濃度SSCとは150mM NaCl、15mMクエン酸ナトリウムからなる)を用い、68℃で洗浄することによって同定することができる条件又はそれと同等の条件でハイブリダイズすることをいう。

0064

1.HER2
HER2はヒト上皮細胞増殖因子受容体2型関連癌遺伝子として同定された代表的な増殖因子受容体型の癌遺伝子産物のひとつであり、分子量185kDaのチロシンキナーゼドメインを持つ膜貫通型受容体蛋白である。HER1(EGFR、ErbB-1)、HER2(neu、ErbB-2)、HER3(ErbB-3)、HER4(ErbB-4)からなるEGFRファミリーのひとつであり、ホモ或は他のEGFRであるHER1、HER3、又はHER4とのヘテロダイマー形成により細胞内チロシン残基が自己リン酸化されて活性化することにより、正常細胞及び腫瘍細胞において細胞の増殖・分化・生存に重要な役割を果たすことが知られている。
本発明で用いるHER2蛋白は、ヒト、非ヒト哺乳動物(ラット、マウス等)のHER2発現細胞から直接精製して使用するか、或は当該細胞の細胞膜画分を調製して使用することができる。また、HER2をin vitroにて合成する、或は遺伝子操作によって宿主細胞に産生させることによっても得ることができる。遺伝子操作では、具体的には、HER2cDNAを発現可能なベクターに組み込んだ後、転写翻訳に必要な酵素、基質及びエネルギー物質を含む溶液中で合成する、或は他の原核生物、又は真核生物の宿主細胞を形質転換してHER2を発現させることによって、該蛋白質を得ることができる。また、前記の遺伝子操作によるHER2発現細胞、或はHER2を発現している細胞株をHER2蛋白として使用することも可能である。
HER2のDNA配列及びアミノ酸配列は公的データベース上に公開されており、例えば、M11730(Genbank)、NP_004439.2(NCBI)等のアクセッション番号により参照可能である。
また、上記HER2のアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、当該蛋白質と同等の生物活性を有する蛋白質もHER2に含まれる。
ヒトHER2蛋白は、N末端22アミノ酸残基から成るシグナル配列、630アミノ酸残基から成る細胞外ドメイン、23アミノ酸残基から成る細胞膜貫通ドメイン、580アミノ酸残基から成る細胞内ドメインで構成されている。

0065

2.抗HER2抗体の製造
本発明のHER2に対する抗体は、例えば、この分野で通常実施される方法に従って、HER2又はHER2のアミノ酸配列から選択される任意のポリペプチドを動物に免疫し、生体内に産生される抗体を採取、精製することによって得ることができる。抗原となるHER2の生物種はヒトに限定されず、マウス、ラット等のヒト以外の動物に由来するHER2、ラットp185neu等を動物に免疫することもできる。この場合には、取得された異種HER2に結合する抗体とヒトHER2との交差性を試験することによって、ヒトの疾患に適用可能な抗体を選別できる。
また、公知の方法(例えば、Kohler and Milstein, Nature (1975) 256, p.495-497、Kennet, R.ed., MonoclonalAntibodies, p.365-367, Plenum Press, N.Y.(1980))に従って、HER2に対する抗体を産生する抗体産生細胞とミエローマ細胞とを融合させることによってハイブリドーマを樹立し、モノクローナル抗体を得ることもできる。
なお、抗原となるHER2はHER2遺伝子を遺伝子操作によって宿主細胞に発現させることによって得ることができる。
具体的には、HER2遺伝子を発現可能なベクターを作製し、これを宿主細胞に導入して該遺伝子を発現させ、発現したHER2を精製すればよい。
また、上記の遺伝子操作によるHER2発現細胞、或はHER2を発現している細胞株をHER2蛋白として使用することも可能である。抗HER2抗体は、公知の手段によって取得することができる。以下、具体的にHER2に対する抗体の取得方法を説明する。

0066

(1)抗原の調製
抗HER2抗体を作製するための抗原としては、HER2又はその少なくとも6個の連続した部分アミノ酸配列からなるポリペプチド、或はこれらに任意のアミノ酸配列や担体が付加された誘導体を挙げることができる。
HER2は、ヒトの腫瘍組織或は腫瘍細胞から直接精製して使用することができ、また、HER2をin vitroにて合成する、或は遺伝子操作によって宿主細胞に産生させることによって得ることができる。
遺伝子操作では、具体的には、HER2のcDNAを発現可能なベクターに組み込んだ後、転写と翻訳に必要な酵素、基質及びエネルギー物質を含む溶液中で合成する、或は他の原核生物又は真核生物の宿主細胞を形質転換してHER2を発現させることによって、抗原を得ることができる。
また、膜蛋白質であるHER2の細胞外領域と抗体の定常領域とを連結した融合蛋白質を適切な宿主ベクター系において発現させることによって、分泌蛋白質として抗原を得ることも可能である。
HER2のcDNAは例えば、HER2のcDNAを発現しているcDNAライブラリー鋳型として、HER2 cDNAを特異的に増幅するプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応PCR;Saiki, R. K., et al.Science(1988) 239, p.487-489参照)を行なう、いわゆるPCR法によって取得することができる。
ポリペプチドのインビトロ(in vitro)合成としては、例えばロシュダイアグスティックス社製のラピッドトランスレーションステムRTS)を挙げることができるが、これに限定されない。
原核細胞の宿主としては、例えば、大腸菌(Escherichia coli)や枯草菌(Bacillus subtilis)等を挙げることができる。目的の遺伝子をこれらの宿主細胞内で形質転換させるには、宿主と適合し得る種由来のレプリコンすなわち複製起点と、調節配列を含んでいるプラスミドベクターで宿主細胞を形質転換させる。また、ベクターとしては、形質転換細胞表現形質表現型)の選択性を付与することができる配列を有するものが好ましい。
真核細胞の宿主細胞には、脊椎動物昆虫酵母等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞としては、例えば、サルの細胞であるCOS細胞(Gluzman, Y. Cell (1981) 23, p.175-182、ATCCCRL-1650;ATCC:American Type Culture Collection)、マウス線維芽細胞NIH3T3(ATCC No.CRL-1658)やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞CHO細胞、ATCC CCL-61)のジヒドロ葉酸還元酵素欠損株(Urlaub,G. and Chasin, L. A. Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1980) 77, p.4126-4220)等がよく用いられているが、これらに限定されない。
上記のようにして得られる形質転換体は、この分野で通常実施される方法に従って培養することができ、該培養によって細胞内又は細胞外に目的のポリペプチドが産生される。
該培養に用いられる培地としては、採用した宿主細胞に応じて慣用される各種のものを適宜選択でき、大腸菌であれば、例えば、LB培地に必要に応じて、アンピシリン等の抗生物質IPMGを添加して用いることができる。
上記培養によって、形質転換体の細胞内又は細胞外に産生される組換え蛋白質は、該蛋白質の物理的性質や化学的性質等を利用した各種の公知の分離操作法によって分離・精製することができる。
該方法としては、具体的には例えば、通常の蛋白質沈殿剤による処理、限外濾過分子ふるいクロマトグラフィーゲル濾過)、吸着クロマトグラフィーイオン交換クロマトグラフィーアフィニティークロマトグラフィー等の各種液体クロマトグラフィー透析法、これらの組合せ等を例示できる。
また、発現させる組換え蛋白質に6残基からなるヒスチジンタグを繋げることによって、ニッケルアフィニティーカラムで効率的に精製することができる。或は、発現させる組換え蛋白質にIgGFc領域を繋げることによって、プロテインAカラムで効率的に精製することができる。
上記方法を組合せることによって容易に高収率高純度で目的とするポリペプチドを大量に製造できる。
上記に述べた形質転換体自体を抗原として使用することも可能である。また、HER2を発現する細胞株を抗原として使用することも可能である。この様な細胞株としては、ヒト乳癌株SK-BR-3、BT-474、KPL-4、又はJIMT-1、ヒト胃癌株NCI-N87、並びにヒト卵巣癌株SK-OV-3を挙げることができるが、HER2を発現する限り、これらの細胞株に限定されない。

0067

(2) 抗HER2モノクローナル抗体の製造
HER2と特異的に結合する抗体の例として、HER2と特異的に結合するモノクローナル抗体を挙げることができるが、その取得方法は、以下に記載する通りである。
モノクローナル抗体の製造にあたっては、一般に下記の様な作業工程が必要である。
すなわち、
(a)抗原として使用する生体高分子の精製、又は抗原発現細胞の調製
(b)抗原を動物に注射することによって免疫した後、血液を採取してその抗体価検定して脾臓摘出の時期を決定してから、抗体産生細胞を調製する工程
(c)骨髄腫細胞(以下「ミエローマ」という)の調製
(d)抗体産生細胞とミエローマとの細胞融合
(e)目的とする抗体を産生するハイブリドーマ群の選別
(f)単一細胞クローンへの分割(クローニング
(g)場合によっては、モノクローナル抗体を大量に製造するためのハイブリドーマの培養、又はハイブリドーマを移植した動物の飼育
(h)この様にして製造されたモノクローナル抗体の生理活性、及びその結合特異性の検討、或は標識試薬としての特性の検定
等である。
以下、モノクローナル抗体の作製法を上記工程に沿って詳述するが、該抗体の作製法はこれに制限されず、例えば脾細胞以外の抗体産生細胞及びミエローマを使用することもできる。

0068

(a)抗原の精製
抗原としては、前記した様な方法で調製したHER2又はその一部を使用することができる。
また、HER2発現組換え体細胞よって調製した膜画分、又はHER2発現組換え体細胞自身、さらに、当業者に周知の方法を用いて化学合成した本発明の蛋白質の部分ペプチドを抗原として使用することもできる。
さらに、HER2発現細胞株を抗原として使用することもできる。

0069

(b)抗体産生細胞の調製
工程(a)で得られた抗原と、フロインドの完全又は不完全アジュバント、又はカリミョウバンの様な助剤とを混合し、免疫原として実験動物に免疫する。この他に、抗原発現細胞を免疫原として実験動物に免疫する方法もある。実験動物は公知のハイブリドーマ作製法で用いられる動物を支障なく使用することができる。具体的には、例えばマウス、ラット、ヤギヒツジウシウマ等を使用することができる。ただし、摘出した抗体産生細胞と融合させるミエローマ細胞の入手容易性等の観点から、マウス又はラットを被免疫動物とするのが好ましい。
また、実際に使用するマウス及びラットの系統には特に制限はなく、マウスであれば、例えばA、AKR、BALB/c、BDP、BA、CE、C3H、57BL、C57BL、C57L、DBA、FLHTH、HT1、LP、NZB、NZW、RF、R III、SJL、SWR、WB、129等の各系統、またラットであれば、例えば、Wistar、Low、Lewis、Sprague、Dawley、ACI、BN、Fischer等の各系統を用いることができる。
これらのマウス及びラットは、例えば日本クレア株式会社、日本チャ−ルス・リバー株式会社等の実験動物飼育販売業者より入手することができる。
被免疫動物としては、後述のミエローマ細胞との融合適合性案すれば、マウスではBALB/c系統が、ラットではWistar及びLow系統が特に好ましい。
また、抗原のヒトとマウスでの相同性を考慮し、自己抗体を除去する生体機構を低下させたマウス、すなわち自己免疫疾患マウスを用いることも好ましい。
なお、これらのマウス又はラットの免疫時の週齢は、好ましくは5〜12週齢、さらに好ましくは6〜8週齢である。
HER2又はこの組換え体によって動物を免疫するには、例えば、Weir, D.M., Handbook of Experimental Immunology Vol. I.,II.,III., BlackwellScientific Publications, Oxford(1987);Kabat, E.A. and Mayer, M.M., Experimental Immunochemistry, Charles CThomas Publisher Springfield, Illinois(1964)等に詳しく記載されている公知の方法を用いることができる。
これらの免疫法のうち、本発明において好適な方法を具体的に示せば、例えば以下のとおりである。
すなわち、まず、抗原である膜蛋白質画分、もしくは抗原を発現させた細胞を動物の皮内又は腹腔内に投与する。ただし、免疫効率を高めるためには両者の併用が好ましく、前半は皮内投与を行い、後半又は最終回のみ腹腔内投与を行うと、特に免疫効率を高めることができる。
抗原の投与スケジュールは、被免疫動物の種類、個体差等によって異なるが、一般には、抗原投与回数3〜6回、投与間隔2〜6週間が好ましく、投与回数3〜4回、投与間隔2〜4週間がさらに好ましい。
また、抗原の投与量は、動物の種類、個体差等によって異なるが、一般には0.05〜5mg、好ましくは0.1〜0.5mg程度とする。
追加免疫は、以上の通りの抗原投与の1〜6週間後、好ましくは1〜4週間後、さらに好ましくは1〜3週間後に行う。免疫原が細胞の場合には、1×106乃至1×107個の細胞を使用する。
なお、追加免疫を行う際の抗原投与量は、動物の種類、大きさ等によって異なるが、一般に、例えばマウスであれば0.05〜5mg、好ましくは0.1〜0.5mg、さらに好ましくは0.1〜0.2mg程度とする。免疫原が細胞の場合には、1×106乃至1×107個の細胞を使用する。
上記追加免疫から1〜10日後、好ましくは2〜5日後、さらに好ましくは2〜3日後に被免疫動物から抗体産生細胞を含む脾臓細胞又はリンパ球無菌的に取り出す。その際に抗体価を測定し、抗体価が十分高くなった動物を抗体産生細胞の供給源として用いれば、以後の操作の効率を高めることができる。
ここで用いられる抗体価の測定法としては、例えば、RIA法又はELISA法を挙げることができるがこれらの方法に制限されることはない。本発明における抗体価の測定は、例えばELISA法によれば、以下に記載する様な手順によって行うことができる。
まず、精製又は部分精製した抗原をELISA96穴プレート等の固相表面に吸着させ、さらに抗原が吸着していない固相表面を抗原と無関係な蛋白質、例えばウシ血清アルブミンBSA)によって覆い、該表面を洗浄後、第一抗体として段階希釈した試料(例えばマウス血清)に接触させ、上記抗原に試料中の抗体を結合させる。
さらに第二抗体として酵素標識されたマウス抗体に対する抗体を加えてマウス抗体に結合させ、洗浄後に該酵素の基質を加え、基質分解に基づく発色による吸光度の変化等を測定することによって、抗体価を算出する。
被免疫動物の脾臓細胞又はリンパ球からの抗体産生細胞の分離は、公知の方法(例えば、Kohler et al., Nature (1975) 256, p.495;Kohler et al., Eur. J.Immunol. (1977) 6, p.511;Milstein et al., Nature (1977), 266, p.550;Walsh, Nature, (1977)266,p.495)に従って行うことができる。例えば、脾臓細胞の場合には、脾臓細切して細胞をステンレスメッシュ濾過した後、イーグル最小必須培地MEM)に浮遊させて抗体産生細胞を分離する一般的方法を採用することができる。

0070

(c)骨髄腫細胞(以下、「ミエローマ」という)の調製
細胞融合に用いるミエローマ細胞には特段の制限はなく、公知の細胞株から適宜選択して用いることができる。ただし、融合細胞からハイブリドーマを選択する際の利便性を考慮して、その選択手続確立しているHGPRT(Hypoxanthine-guanine phosphoribosyl transferase)欠損株を用いるのが好ましい。
すなわち、マウス由来のX63-Ag8(X63)、NS1-ANS/1(NS1)、P3X63-Ag8.U1(P3U1)、X63-Ag8.653(X63.653)、SP2/0-Ag14(SP2/0)、MPC11-45.6TG1.7(45.6TG)、FO、S149/5XXO、BU.1等、ラット由来の210.RSY3.Ag.1.2.3(Y3)等、ヒト由来のU266AR(SKO-007)、GM1500・GTG-A12(GM1500)、UC729-6、LICR-LOW-HMy2(HMy2)、8226AR/NIP4-1(NP41)等である。これらのHGPRT欠損株は例えば、ATCC等から入手することができる。
これらの細胞株は、適当な培地、例えば8-アザグアニン培地(RPMI-1640培地にグルタミン、2-メルカプトエタノールゲンタマイシン、及びウシ胎児血清(以下「FBS」という)を加えた培地に8-アザグアニンを加えた培地)、イスコフ改変ダルベッコ培地(Iscove's Modified Dulbecco's Medium;以下「IMDM」という)、又はダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco'sModified Eagle Medium;以下「DMEM」という)で継代培養するが、細胞融合の3乃至4日前に正常培地(例えば、10%FCSを含むASF104培地(味の素株式会社製))で継代培養し、融合当日に2×107以上の細胞数を確保しておく。

0071

(d)細胞融合
抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合は、公知の方法(Weir, D. M., Handbook of Experimental Immunology Vol.I.,II.,III., BlackwellScientific Publications, Oxford (1987)、Kabat, E. A. and Mayer, M. M., Experimental Immunochemistry, CharlesC Thomas Publisher Springfield, Illinois (1964)等)に従い、細胞の生存率極度に低下させない程度の条件下で適宜実施することができる。
その様な方法は、例えば、ポリエチレングリコール等の高濃度ポリマー溶液中で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを混合する化学的方法電気的刺激を利用する物理的方法等を用いることができる。このうち、上記化学的方法の具体例を示せば以下のとおりである。
すなわち、高濃度ポリマー溶液としてポリエチレングリコールを用いる場合には、分子量1500〜6000、好ましくは2000〜4000のポリエチレングリコール溶液中で、30〜40℃、好ましくは35〜38℃の温度で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを1〜10分間、好ましくは5〜8分間混合する。

0072

(e)ハイブリドーマ群の選択
上記細胞融合によって得られるハイブリドーマの選択方法は特に制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチンアミノプテリンチミジン選択法(Kohler et al., Nature(1975) 256, p.495;Milstein et al., Nature (1977) 266, p.550)を用いることができる。
この方法は、アミノプテリンで生存し得ないHGPRT欠損株のミエローマ細胞を用いてハイブリドーマを得る場合に有効である。すなわち、未融合細胞及びハイブリドーマをHAT培地で培養することによって、アミノプテリンに対する耐性を持ち合わせたハイブリドーマのみを選択的に残存させ、かつ増殖させることができる。

0073

(f)単一細胞クローンへの分割(クローニング)
ハイブリドーマのクローニング法としては、例えばメチルセルロース法、軟アガロース法、限界希釈法等の公知の方法を用いることができる(例えばBarbara, B.M. and Stanley, M.S.:Selected Methodsin CellularImmunology, W.H. Freeman and Company, San Francisco (1980)参照)。これらの方法のうち、特にメチルセルロース法等の三次元培養法が好適である。例えば、細胞融合によって形成されたハイブリドーマ群をClona Cell-HY Selection Medium D(StemCell Technologies社製,#03804)等のメチルセルロース培地に懸濁して培養し、形成されたハイブリドーマコロニー回収することでモノクローンハイブリドーマの取得が可能である。回収された各ハイブリドーマコロニーを培養し、得られたハイブリドーマ培養上清中に安定して抗体価の認められたものをHER2モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株として選択する。

0074

(g)ハイブリドーマの培養によるモノクローナル抗体の調製
このようにして選択されたハイブリドーマは、これを培養することによって、モノクローナル抗体を効率よく得ることができるが、培養に先立ち、目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングすることが望ましい。
このスクリーニングにはそれ自体既知の方法が採用できる。
本発明における抗体価の測定は、例えば上記(b)の項目で説明したELISA法によって行うことができる。
以上の方法によって得たハイブリドーマは、液体窒素中又は-80℃以下の冷凍庫中に凍結状態で保存することができる。
クローニングを完了したハイブリドーマは、培地をHT培地から正常培地に換えて培養される。
大量培養は、大型培養瓶を用いた回転培養、或はスピナー培養で行われる。この大量培養における上清から、ゲル濾過等、当業者に周知の方法を用いて精製することによって、本発明の蛋白質に特異的に結合するモノクローナル抗体を得ることができる。
また、同系統のマウス(例えば、上記のBALB/c)、或はNu/Nuマウスの腹腔内にハイブリドーマを注射し、該ハイブリド−マを増殖させることによって、本発明のモノクローナル抗体を大量に含む腹水を得ることができる。
腹腔内に投与する場合には、事前(3〜7日前)に2,6,10,14-テトラメチルペンタデカンプリスタン)等の鉱物油を投与すると、より多量の腹水が得られる。
例えば、ハイブリドーマと同系統のマウスの腹腔内に予め免疫抑制剤を注射し、T細胞を不活性化した後、20日後に106〜107個のハイブリドーマ・クローン細胞を、血清を含まない培地中に浮遊(0.5mL)させて腹腔内に投与し、通常腹部膨満し、腹水がたまったところでマウスより腹水を採取する。この方法によって、培養液中に比べて約100倍以上の濃度のモノクローナル抗体が得られる。
上記方法によって得たモノクローナル抗体は、例えばWeir, D.M.:Handbook of Experimental Immunology, Vol.I.,II.,III., BlackwellScientific Publications, Oxford (1978)に記載されている方法で精製することができる。
かくして得られるモノクローナル抗体は、HER2に対して高い抗原特異性を有する。本発明のモノクローナル抗体としては、特に制限はないが、マウスモノクローナル抗体4D5(ATCCCRL 10463)を挙げることができる。

0075

(h)モノクローナル抗体の検定
かくして得られたモノクローナル抗体のアイソタイプ及びサブクラスの決定は以下のように行うことができる。
まず、同定法としてはオクテルロニー(Ouchterlony)法、ELISA法、又はRIA法を挙げることができる。
オクテルロニー法は簡便ではあるが、モノクローナル抗体の濃度が低い場合には濃縮操作が必要である。
一方、ELISA法又はRIA法を用いた場合は、培養上清をそのまま抗原吸着固相と反応させ、さらに第二次抗体として各種イムノグロブリンアイソタイプ、サブクラスに対応する抗体を用いることによって、モノクローナル抗体のアイソタイプ、サブクラスを同定することが可能である。
また、さらに簡便な方法として、市販の同定用のキット(例えば、マウスタイパーキット;バイオラッド社製)等を利用することもできる。
さらに、蛋白質の定量は、フォーリンロウリー法、及び280nmにおける吸光度(1.4(OD280)=イムノグロブリン1mg/mL)より算出する方法によって行うことができる。
さらに、(2)の(a)乃至(h)の工程を再度実施して別途に独立してモノクローナル抗体を取得した場合においても、(g)の工程で得られた抗HER2抗体と同等の細胞傷害活性を有する抗体を取得することが可能である。この様な抗体の一例として、(g)の工程で得られた抗HER2抗体と同一のエピトープに結合する抗体を挙げることができる。新たに作製されたモノクローナル抗体が、前記抗HER2抗体の結合する部分ペプチド又は部分立体構造に結合すれば、該モノクローナル抗体が同一のエピトープに結合すると判定することができる。また、前記抗HER2抗体のHER2に対する結合に対して該モノクローナル抗体が競合する(即ち、該モノクローナル抗体が、前記抗HER2抗体とHER2の結合を妨げる)ことを確認することによって、具体的なエピトープの配列又は構造が決定されていなくても、該モノクローナル抗体が抗HER2抗体と同一のエピトープに結合すると判定することができる。エピトープが同一であることが確認された場合、該モノクローナル抗体が前記抗HER2抗体と同等の抗原結合能又は生物活性を有していることが強く期待される。

0076

(3) その他の抗体
本発明の抗体には、上記HER2に対するモノクローナル抗体に加え、ヒトに対する異種抗原性を低下させること等を目的として人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ(Chimeric)抗体、ヒト化(Humanized)抗体、ヒト抗体等も含まれる。これらの抗体は、既知の方法を用いて製造することができる。
キメラ抗体としては、抗体の可変領域と定常領域が互いに異種である抗体、例えばマウス又はラット由来抗体の可変領域をヒト由来の定常領域に接合したキメラ抗体を挙げることができる(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 81, 6851-6855 (1984)参照)。本発明のキメラ抗体としては、特に制限はないが、ヒトIgG1又はIgG2の重鎖定常領域を含むキメラ抗体4D5を挙げることができる。
ヒト化抗体としては、相補性決定領域(CDR;complementarity determining region)のみをヒト由来の抗体に組み込んだ抗体(Nature (1986) 321, p.522-525参照)、CDR移植法によって、CDRの配列に加えて一部のフレームワークのアミノ酸残基もヒト抗体に移植した抗体(国際公開第90/07861号)、遺伝子変換突然変異誘発(gene conversion mutagenesis)ストラテジーを用いてヒト化した抗体(米国特許第5821337号)を挙げることができる。

0077

なお、本明細書における「数個」とは、1乃至10個、1乃至9個、1乃至8個、1乃至7個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、又は1もしくは2個を意味する。

0078

また、本明細書におけるアミノ酸の置換としては保存的アミノ酸置換が好ましい。保存的アミノ酸置換とは、アミノ酸側鎖に関連のあるアミノ酸グループ内で生じる置換である。好適なアミノ酸グループは、以下のとおりである:酸性グループ=アスパラギン酸、グルタミン酸;塩基性グループ=リシン、アルギニン、ヒスチジン;非極性グループ=アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンプロリン、フェニルアラニン、メチオニントリプトファン;及び非帯電極性ファミリー=グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン。他の好適なアミノ酸グループは次のとおりである:脂肪族ヒドロキシグループ=セリン及びスレオニン;アミド含有グループ=アスパラギン及びグルタミン;脂肪族グループ=アラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシン;並びに芳香族グループ=フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン。かかるアミノ酸置換は元のアミノ酸配列を有する物質の特性を低下させない範囲で行うのが好ましい。

0079

上記の重鎖アミノ酸配列及び軽鎖アミノ酸配列と高い相同性を示す配列を組み合わせることによって、上記の各抗体と同等の生物活性を有する抗体を選択することが可能である。この様な相同性は、一般的には80%以上の相同性であり、好ましくは90%以上の相同性であり、より好ましくは95%以上の相同性であり、最も好ましくは99%以上の相同性である。また、重鎖又は軽鎖のアミノ酸配列に1乃至数個のアミノ酸残基が置換、欠失又は付加されたアミノ酸配列を組み合わせることによっても、上記の各抗体と同等の生物活性を有する抗体を選択することが可能である。なお、本明細書における「相同性」は「同一性」と同じ意味で使用している。

0080

二種類のアミノ酸配列間の相同性は、Blast algorithm version 2.2.2(Altschul, Stephen F., Thomas L.Madden, Alejandro A.Schaeffer,Jinghui Zhang, Zheng Zhang, Webb Miller, and David J. Lipman(1997), 「GappedBLASTandPSI-BLAST:a new generation of protein database search programs」, Nucleic AcidsRes.25:3389-3402)のデフォルトパラメーターを使用することによって決定することができる。Blast algorithmは、インターネットでwww.ncbi.nlm.nih.gov/blastにアクセスすることによっても使用することができる。

0081

本発明の抗体としては、さらに、HER2に結合する、ヒト抗体を挙げることができる。抗HER2ヒト抗体とは、ヒト染色体由来の抗体の遺伝子配列のみを有するヒト抗体を意味する。抗HER2ヒト抗体は、ヒト抗体の重鎖と軽鎖の遺伝子を含むヒト染色体断片を有するヒト抗体産生マウスを用いた方法(Tomizuka, K. et al., Nature Genetics (1997) 16, p.133-143;Kuroiwa, Y. et. al.,Nucl. AcidsRes (1998) 26, p.3447-3448;Yoshida, H. et.al., Animal Cell Technology:Basic and Applied Aspectsvol.10, p.69-73(Kitagawa, Y., Matsuda, T.and Iijima, S. eds.), Kluwer AcademicPublishers, 1999;Tomizuka, K. et. al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2000) 97, p.722-727等を参照。)によって取得することができる。

0082

この様なヒト抗体産生マウスは、具体的には、内在性免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の遺伝子座破壊され、代わりに酵母人工染色体(Yeast artificial chromosome,YAC)ベクター等を介してヒト免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の遺伝子座が導入された遺伝子組み換え動物として、ノックアウト動物及びトランスジェニック動物の作製及びこれらの動物同士を掛け合わせることによって作り出すことができる。
また、遺伝子組換え技術によって、その様なヒト抗体の重鎖及び軽鎖の各々をコードするcDNA、好ましくは該cDNAを含むベクターによって真核細胞を形質転換し、遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体を産生する形質転換細胞を培養することによって、この抗体を培養上清中から得ることもできる。
ここで、宿主としては例えば真核細胞、好ましくはCHO細胞、リンパ球やミエローマ等の哺乳動物細胞を用いることができる。

0083

また、ヒト抗体ライブラリーより選別したファージディスプレイ由来のヒト抗体を取得する方法(Wormstone, I. M. et. al., Investigative Ophthalmology & VisualScience (2002), 43(7), p.2301-2308;Carmen, S. et. al., Briefings in Functional Genomics and Proteomics (2002),1(2), p.189-203;Siriwardena, D. et. al., Ophthalmology (2002), 109(3), p.427-431等参照。)も知られている。
例えば、ヒト抗体の可変領域を一本鎖抗体(scFv)としてファージ表面に発現させて、抗原に結合するファージを選択するファージディスプレイ法(Nature Biotechnology (2005), 23(9), p.1105-1116)を用いることができる。
抗原に結合することで選択されたファージの遺伝子を解析することによって、抗原に結合するヒト抗体の可変領域をコードするDNA配列を決定することができる。
抗原に結合するscFvのDNA配列が明らかになれば、当該配列を有する発現ベクターを作製し、適当な宿主に導入して発現させることによってヒト抗体を取得することができる(国際公開第92/01047号、同92/20791号、同93/06213号、同93/11236号、同93/19172号、同95/01438号、同95/15388号、Annu. Rev. Immunol (1994) 12, p.433-455、 NatureBiotechnology (2005), 23 (9), p.1105-1116)。

0084

抗体の性質を比較する際の別の指標の一例としては、抗体の安定性を挙げることができる。示差走査カロリメトリー(DSC)は、蛋白の相対的構造安定性のよい指標となる熱変性中点(Tm)を素早く、また正確に測定することができる装置である。DSCを用いてTm値を測定し、その値を比較することによって、熱安定性の違いを比較することができる。抗体の保存安定性は、抗体の熱安定性とある程度の相関を示すことが知られており(LoriBurton, et. al., Pharmaceutical Development and Technology (2007), 12, p.265-273)、熱安定性を指標に、好適な抗体を選抜することができる。抗体を選抜するための他の指標としては、適切な宿主細胞における収量が高いこと、及び水溶液中での凝集性が低いことを挙げることができる。例えば収量の最も高い抗体が最も高い熱安定性を示すとは限らないので、以上に述べた指標に基づいて総合的に判断して、ヒトへの投与に最も適した抗体を選抜する必要がある。

0085

本発明の抗体には抗体の修飾体も含まれる。当該修飾体とは、本発明の抗体に化学的又は生物学的な修飾が施されてなるものを意味する。化学的な修飾体には、アミノ酸骨格への化学部分の結合、N-結合又はO-結合炭水化物鎖化学修飾体等が含まれる。生物学的な修飾体には、翻訳後修飾(例えば、N-結合又はO-結合への糖鎖付加N末又はC末プロセッシング脱アミド化、アスパラギン酸の異性化、メチオニンの酸化)されたもの、原核生物宿主細胞を用いて発現させることによってN末にメチオニン残基が付加したもの等が含まれる。また、本発明の抗体又は抗原の検出又は単離を可能にするために標識されたもの、例えば、酵素標識体蛍光標識体アフィニティ標識体もかかる修飾物の意味に含まれる。この様な本発明の抗体の修飾物は、抗体の安定性及び血中滞留性の改善、抗原性の低減、抗体又は抗原の検出又は単離等に有用である。

0086

また、本発明の抗体に結合している糖鎖修飾を調節すること(グリコシル化、脱フコース化等)によって、抗体依存性細胞傷害活性を増強することが可能である。抗体の糖鎖修飾の調節技術としては、国際公開第99/54342号、同00/61739号、同02/31140号等が知られているが、これらに限定されることはない。本発明の抗体には当該糖鎖修飾が調節された抗体も含まれる。
抗体遺伝子を一旦単離した後、適当な宿主に導入して抗体を作製する場合には、適当な宿主と発現ベクターの組み合わせを使用することができる。抗体遺伝子の具体例としては、本明細書に記載された抗体の重鎖配列をコードする遺伝子、及び軽鎖配列をコードする遺伝子を組み合わせたものを挙げることができる。宿主細胞を形質転換する際には、重鎖配列遺伝子と軽鎖配列遺伝子は、同一の発現ベクターに挿入されていることが可能であり、又別々の発現ベクターに挿入されていることも可能である。
真核細胞を宿主として使用する場合、動物細胞植物細胞真核微生物を用いることができる。特に動物細胞としては、哺乳類細胞、例えば、サルの細胞であるCOS細胞(Gluzman, Y. Cell (1981), 23, p.175-182、ATCCCRL-1650)、マウス線維芽細胞NIH3T3(ATCC No.CRL-1658)やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞(CHO細胞、ATCC CCL-61)のジヒドロ葉酸還元酵素欠損株(Urlaub,G.and Chasin, L.A. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. (1980), 77, p.4126-4220)を挙げることができる。
原核細胞を使用する場合は、例えば、大腸菌、枯草菌を挙げることができる。
これらの細胞に目的とする抗体遺伝子を形質転換によって導入し、形質転換された細胞をin vitroで培養することによって抗体が得られる。当該培養においては抗体の配列によって収量が異なる場合があり、同等な結合活性を持つ抗体の中から収量を指標に医薬としての生産が容易なものを選別することが可能である。よって、本発明の抗体には、上記形質転換された宿主細胞を培養する工程、及び当該工程で得られた培養物から目的の抗体又は当該抗体の機能性断片を採取する工程を含むことを特徴とする当該抗体の製造方法によって得られる抗体も含まれる。

0087

なお、哺乳類培養細胞で生産される抗体の重鎖のカルボキシル末端のリシン残基が欠失することが知られており(Journal of Chromatography A, 705:129-134 (1995))、また、同じく重鎖カルボキシル末端のグリシン、リシンの2アミノ酸残基が欠失し、新たにカルボキシル末端に位置するプロリン残基アミド化されることが知られている(Analytical Biochemistry, 360:75-83 (2007))。しかし、これらの重鎖配列の欠失及び修飾は、抗体の抗原結合能及びエフェクター機能(補体の活性化や抗体依存性細胞障害作用等)には影響を及ぼさない。したがって、本発明に係る抗体には、当該修飾を受けた抗体及び当該抗体の機能性断片も含まれ、重鎖カルボキシル末端において1又は2のアミノ酸が欠失した欠失体、及びアミド化された当該欠失体(例えば、カルボキシル末端部位のプロリン残基がアミド化された重鎖)等も包含される。但し、抗原結合能及びエフェクター機能が保たれている限り、本発明に係る抗体の重鎖のカルボキシル末端の欠失体は上記の種類に限定されない。本発明に係る抗体を構成する2本の重鎖は、完全長及び上記の欠失体からなる群から選択される重鎖のいずれか一種であってもよいし、いずれか二種を組み合わせたものであってもよい。各欠失体の量比は本発明に係る抗体を産生する哺乳類培養細胞の種類及び培養条件に影響を受け得るが、本発明に係る抗体の主成分としては2本の重鎖の双方でカルボキシル末端のひとつのアミノ酸残基が欠失している場合を挙げることができる。

0088

本発明の抗体のアイソタイプとしては、例えばIgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)等を挙げることができるが、好ましくはIgG1又はIgG2を挙げることができる。

0089

抗体の生物活性としては、一般的には抗原結合活性、抗原と結合することによって該抗原を発現する細胞に内在化する活性、抗原の活性を中和する活性、抗原の活性を増強する活性、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性、補体依存性細胞傷害(CDC)活性及び抗体依存性細胞媒介食作用(ADCP)を挙げることができるが、本発明に係る抗体が有する生物活性は、HER2に対する結合活性であり、好ましくはHER2と結合することによってHER2発現細胞に内在化する活性である。さらに、本発明の抗体は、細胞内在化活性に加えて、ADCC活性CDC活性及び/又はADCP活性を併せ持っていてもよい。

0090

得られた抗体は、均一にまで精製することができる。抗体の分離、精製は通常の蛋白質で使用されている分離、精製方法を使用すればよい。例えばカラムクロマトグラフィーフィルター濾過、限外濾過、塩析透析調製用ポリアクリルアミドゲル電気泳動等電点電気泳動等を適宜選択、組み合わせれば、抗体を分離、精製することができる(Strategies for Protein Purification and Characterization: A LaboratoryCourse Manual, Daniel R. Marshak et al. eds., Cold Spring Harbor LaboratoryPress (1996);Antibodies: A Laboratory Manual. Ed Harlow and David Lane, ColdSpring Harbor Laboratory (1988))が、これらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーとしては、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィーゲル濾過クロマトグラフィー逆相クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー等を挙げることができる。
これらのクロマトグラフィーは、HPLCFPLC等の液体クロマトグラフィーを用いて行うことができる。
アフィニティークロマトグラフィーに用いるカラムとしては、プロテインAカラム、プロテインGカラムを挙げることができる。例えばプロテインAカラムを用いたカラムとして、Hyper D, POROS, Sepharose F.F.(ファルマシア社)等を挙げることができる。
また抗原を固定化した担体を用いて、抗原への結合性を利用して抗体を精製することも可能である。
抗体−薬物コンジュゲートにおける抗体は、腫瘍細胞を標的にできる抗体であればよい。すなわち、腫瘍細胞を認識できる特性、腫瘍細胞に結合できる特性、腫瘍細胞内に取り込まれて内在化する特性、を備えていればよく、さらには腫瘍細胞に対する殺細胞活性をも備える抗体であればより好ましい。この様な抗体を、本発明のリンカー構造を介して抗腫瘍性薬物と結合させることによって優れた抗体−薬物コンジュゲートを得ることができる。すなわち、本発明の抗体−薬物コンジュゲートで使用される抗体は、抗HER2抗体に限定されることはなく、例えば、抗A33抗体、抗B7-H3抗体、抗CanAg抗体、抗CD20抗体、抗CD22抗体、抗CD30抗体、抗CD33抗体、抗CD56抗体、抗CD70抗体、抗CD98抗体、抗CEA抗体、抗Cripto抗体、抗EphA2抗体、抗G250抗体、抗GPNMB抗体、抗HER3抗体、抗Integrin抗体、抗Mesothelin抗体、抗MUC1抗体、抗体PSMA抗体、抗SLC44A4抗体、抗Tenascin-C抗体、抗TROP2抗体を例示できるがこれらに限定されることはない。

0091

[抗腫瘍性化合物]
本発明の抗HER2抗体−薬物コンジュゲートに結合される抗腫瘍性化合物について述べる。本発明で使用される抗腫瘍性化合物としては、抗腫瘍効果を有する化合物であって、リンカー構造に結合できる置換基部分構造を有するものであれば特に制限はない。抗腫瘍性化合物は、リンカーの一部又は全部が腫瘍細胞内で切断されて抗腫瘍性化合物部分が遊離して抗腫瘍効果が発現される。リンカーが薬物との結合部分で切断されれば抗腫瘍性化合物が未修飾の構造で遊離され、その本来の抗腫瘍効果が発揮される。
本発明で使用される抗腫瘍性化合物として、カンプトテシン誘導体であるエキサテカン((1S,9S)-1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオン;次式:)

0092

0093

を好適に使用することができる。このエキサテカンは、優れた抗腫瘍活性を有しているものの、抗腫瘍薬として市販されるには至っていない。同化合物は、公知の方法で容易に取得でき、1位のアミノ基をリンカー構造への結合部位として好適に使用することができる。また、エキサテカンはリンカーの一部が結合した状態で腫瘍細胞内で遊離される場合もあるが、この様な構造であっても優れた抗腫瘍効果が発揮される優れた化合物である。
エキサテカンはカンプトテシン構造を有するので、酸性水性媒体中(例えばpH3程度)ではラクトン環が形成された構造(閉環体)に平衡偏り、一方、塩基性水性媒体中(例えばpH10程度)ではラクトン環が開環した構造(開環体)に平衡が偏ることが知られている。この様な閉環構造及び開環構造に対応するエキサテカン残基を導入した薬物コンジュゲートであっても同等の抗腫瘍効果が期待され、いずれの構造のものも本発明の範囲に包含されることはいうまでもない。

0094

他の抗腫瘍性化合物として例えば、ドキソルビシンダウノルビシンマイトマイシンCブレオマイシンシクロシチジンビンクリスチンビンブラスチンメトトレキセート白金抗腫瘍剤シスプラチン又はその誘導体)、タキソール又はその誘導体、その他のカンプトテシン又はその誘導体(特開平6-87746号公報に記載された抗腫瘍剤)等を挙げることができる。

0095

抗体−薬物コンジュゲートにおいて、抗体1分子への薬物の結合数は、その有効性、安全性に影響する重要因子である。抗体−薬物コンジュゲートの製造は、薬物の結合数が一定の数となるよう、反応させる原料試薬の使用量等の反応条件を規定して実施されるが、低分子化合物の化学反応とは異なり、異なる数の薬物が結合した混合物として得られるのが通常である。抗体1分子への薬物の結合数は平均値、すなわち、平均薬物結合数として特定され、表記される。本発明でも原則として断りのない限り、すなわち、異なる薬物結合数をもつ抗体−薬物コンジュゲート混合物に含まれる特定の薬物結合数をもつ抗体−薬物コンジュゲートを示す場合を除き、薬物の結合数は平均値を意味する。
抗体分子へのエキサテカンの結合数はコントロール可能であり、1抗体あたりの薬物平均結合数として、1から10個程度のエキサテカンを結合させることができるが、好ましくは2から8個であり、より好ましくは3から8個である。なお、当業者であれば本願の実施例の記載から抗体に必要な数の薬物を結合させる反応を設計することができ、エキサテカンの結合数をコントロールした抗体−薬物コンジュゲートを取得することができる。

0096

[リンカー構造]
1.リンカー
以下に本発明のリンカーについて述べるが、本発明のリンカーは、次式:
-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-又は-L1-L2-LP-
のいずれかの構造を有する。抗体は、L1の末端で、L2が結合するのとは反対側の末端、で結合する。抗腫瘍性薬物はLcの末端で、Lbが結合するのとは反対側の末端で結合するか、又はLPの末端、L2が結合するのとは反対側の末端で結合する。
リンカーの-NH-(CH2)n1-で示される構造部分であるが、n1は、0から6の整数であるが、好ましくは1から5の整数であり、より好ましくは1から3である。この部分のアミノ基部分がLPのC末端に結合する。

0097

2.LP
LPは、アミノ酸2から8のペプチドからなるリンカーである。ペプチドを構成するアミノ酸は、フェニルアラニン(Phe;F)、ロイシン(Leu;L)、グリシン(Gly;G)、アラニン(Ala;A)、バリン(Val;V)、シトルリン(Cit)等のアミノ酸であればよい。また、親水性構造部分を有する親水性アミノ酸であってもよく、アスパラギン酸(Asp;D)、グルタミン酸(Glu;E)、リシン(Lys;K)、セリン(Ser;S)、トレオニン(THr;T)、グルタミン(Gln;Q)、アスパラギン(Asn;N)、ヒスチジン(His;H)、チロシン(Tyr;Y)、又はアルギニン(Arg;R)であってもよい。LPを構成するアミノ酸は、L-又はD-アミノ酸のいずれでもよいが、好ましくはL-アミノ酸である。また、α-アミノ酸の他、β-アラニン、ε-アミノカプロン酸γ-アミノ酪酸等、さらには例えばα-アミノ基がN-メチル化されたアミノ酸等の非天然型のアミノ酸であってもよい。これ等のアミノ酸のうちで好ましくは、フェニルアラニン、グリシン、バリン、リシン、シトルリン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸を挙げることができる。
LPとして好ましい配列のものとして、トリペプチドのGFG、テトラペプチドであるGGFGを挙げることができる。このうちではGGFGがより好ましい。
これらのリンカー、特にGGFGリンカーにおいて、構成するアミノ酸の置換又は付加によって他の配列のリンカーに変換することができる。この様な置換又は付加のためのアミノ酸として親水性アミノ酸を好適に使用することができる。親水性アミノ酸としては上記に示したものを使用すればよいが、好ましくはアスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、セリンを挙げることができる。親水性アミノ酸を付加させた配列として、ペプチドリンカーのN末端に1又は2のアミノ酸を付加させた配列を挙げることができる。2個の親水性アミノ酸を付加させる場合、そのうちの1個はアスパラギン酸であることが好ましい。この様な配列として、DGGFG、KGGFG、EGGFG、SGGFG、DDGGFG、KDGGFG、EDGGFG、SDGGFGを挙げることができる。なお、これらのもののC末端のグリシンを除去したペプチドも好適に使用でき、その中ではDGGFが好ましく、これは特にリンカーが-L1-L2-LP-で示される構造の場合に好ましい。
セリンはリンカーのC末端に結合させてもよい。例えばGGFGS、DGGFSを挙げることができる。
また、グリシンは親水性アミノ酸としても分類され、親水性でもあることが知られているが、2又は3以上のグリシンを連続させて結合させたペプチドを結合させてもよい。この様なグリシンの態様として好ましくはグリシンのジ-又はトリ-ペプチドを挙げることができる。この様な配列を含むペプチドリンカーとしては、特にC末端に該配列を存在させることが好ましく、例えばGGFGG、GGFGGGを挙げることができる。この様なグリシン残基を有するペプチドにおいては、さらにC末端にアミノ酸を結合させてもよく、GGFGGE、GGFGGGFG等を例示することができる。
ペプチドリンカーの最小のものとして親水性構造を有するリシンを含むジペプチドのVKの他、VC、VAを挙げることができる。
D-体のアミノ酸を含む例としてDGGFGのペプチドのアスパラギン酸をD-体のアスパラギン酸(Ddと表記)としたDdGGFGを挙げることができる。N-メチルアミノ酸の例としてDGGFGのN末端から2番目のグリシン(グリシンとしては1番目)のα-アミノ基がメチル化されたN-メチルグリシンザルコシン;GMeと表記)に変換したDGMeGFGを挙げることができる。なお、この様な、D-体となるアミノ酸の選択、N-メチル化されるアミノ酸の選択、さらにこの様なアミノ酸のペプチド内での位置の選択についてはこれ等の例に限定されることはない。
以上のことから、本発明において、LPとして好適に使用することができるものとして、VK、VC、GFG、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGG、GGFGGE、GGFGGGFG、DGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFGを挙げることができる。これらのうちでは、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGE、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFGが好ましい。さらに好ましくは、GGFG、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、又はKDGGFGである。より好ましくは、GGFG、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGである。
なお、リンカー構造が-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-であるときは、LPはGGFG又はDGGFGがよく、GGFGがより好ましい。-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-を含まない-L1-L2-LP-のリンカー構造であるときは、LPはGGFG、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、又はKDGGFGがよいが、GGFGであるか又はアスパラギン酸を含むものがよく、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGが好ましく、GGFG又はDGGFGがさらに好ましい。

0098

3.L1
L1は、
-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、又は
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-、
の各構造で示される構造のリンカーである。ここで、n2は、2から8の整数であり、n3は、1から8の整数であり、n4は、1から8の整数であり、n5は、1から8の整数である。

0099

L1のうちの-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-で示される構造のリンカーにおいて、『-(Succinimid-3-yl-N)-』は、次式

0100

0101

で示される構造を有する。この部分構造における3位が抗体への結合部位である。さらにこの3位での抗体との結合は、抗体のヒンジ部のジスルフィド結合部分においてチオエーテルを形成して結合することが特徴である。一方、この構造部分の1位の窒素原子は、この構造が含まれるリンカー内に存在するメチレン炭素原子と結合する。すなわち抗体-S-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-L2-は次式:

0102

0103

で示される構造である(ここで、「抗体-S-」は抗体由来である。)。また、n2は、2から8の整数であるが、好ましくは2から5である。

0104

L1のうちの、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-で示される構造のリンカーは親水性構造を有するリンカーである。n3は、1から8の整数であるが、好ましくは2から4であり、より好ましくは2である。この親水性構造部分の-(CH2)n3-COOHにおいて、カルボキシ基部分は、水酸基又はアミノ基となってもよい。なお、L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-である場合は、L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-を選択するのがよく、n6は0から4が好ましい。
L1のうちの、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-で示される構造のリンカーも親水性構造を有するリンカーである。

0105

L1のうちの-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-で示される構造のリンカーにおいて、n4は1から8の整数であるが、好ましくは2から6である。このリンカーは、抗体とは末端のメチレンの炭素原子上で結合するが、先と同様にチオエーテルを形成して結合する次の構造を有する(ここで「抗体-S-」は抗体由来である。):
抗体-S-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-L2-。

0106

L1のうちの-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-で示される構造のリンカーであるが、ここで『-(N-ly-3-diminiccuS)-』は次式:

0107

0108

で示される構造を有する。この構造部分において、1位の窒素原子は同構造を含むリンカー内に存在するメチレン炭素原子と結合する。3位の炭素原子は、L2のうちの-S-(CH2)n8-C(=O)-と、その末端の硫黄原子において結合する。なお、このL2のリンカーである-S-(CH2)n8-C(=O)-は、L1のうちの-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-とのみの組み合せでリンカー構造を形成する。ここで、リンカーに含まれる『-cyc.Hex(1,4)-』は、1,4-シクロヘキシレン基を示す。リンカー-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-は抗体とは末端のカルボニル炭素でアミド結合を形成して次式:

0109

0110

で示される構造を形成する。
アミド結合を形成するための抗体のアミノ基は、抗体のリシン残基の側鎖や抗体N末端のアミノ基であればよい。なお、このリンカーはアミド結合のほか、抗体のアミノ酸が有する水酸基とエステル結合を形成して結合することもできる。
当該リンカーの『-cyc.Hex(1,4)-』構造部分であるが、1,4-シクロヘキシレン基の他、これ以外の2価の飽和環状アルキレン基である、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘプタレン基、シクロオクタレン基等の2価の環状飽和炭化水素基であってもよい。また、フェニレン基、ナフチレン基等の、2価の芳香族炭化水素基であってもよく、また、5員環、6員環の飽和部分飽和、或は芳香族である、1又は2の複素原子を含む2価の複素環基であってもよい。さらには、炭素数1から4の2価のアルキレン基であってもよい。なお、2価の結合の位置は、隣接した位置であっても離れた位置であってもいずれでもよい。

0111

L1のうちの-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-で示される構造のリンカーにおいて、n5は1から8の整数であるが、好ましくは2から6である。このリンカーも、上記のリンカーと同様に、末端のカルボニル基において抗体のアミノ酸のアミノ基とアミド結合を形成して次式:
抗体-NH-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-L2-。
で示される構造を形成する(当該構造において「抗体-NH-」は抗体由来である。)。

0112

L1の具体例として、次に示す構造のものを挙げることができる:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、
-C(=O)-Aryl(2)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、
-C(=O)-cyc.Het(2)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、
-C(=O)-CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
(上記式中、Aryl(2)は2価の芳香族炭化水素基、cyc.Het(2)は2価の環状複素環基を示す。)。

0113

これらのうち好ましいものは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-、
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-。

0114

4.L2
L2は、
-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、
-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-、又は
-S-(CH2)n8-C(=O)-、
の各構造で示される構造のリンカーであるか、或はL2は存在しなくともよく、この場合、L2は単結合となる。また、n6は、0から6の整数であり、n7は、1から4の整数であり、n8は、1から6の整数である。L2は、-S-(CH2)n8-C(=O)-を除いて親水性構造を有するリンカーである。

0115

L2のうちの、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-で示される構造のリンカーにおいて、n6は、0から6の整数であるが、好ましくは2から4である。また、0の場合も好ましい。当該リンカーは末端のアミノ基の窒素原子でL1に結合し、反対の末端のカルボニル基でLPのN末端と結合する。なお、L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であるときは、L2のうちの、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-のみが結合し、かつ、n6は0となる。

0116

L2は、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-(C(=O)-で示される構造のリンカーであってもよい。ここで、n7は、1から4の整数であるが、好ましくは3又は4である。当該リンカーは末端のアミノ基でリンカーL1に結合し、反対の末端のカルボニル基でリンカーLPのN末端と結合する。
さらなるL2として、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、又は-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-の構造のリンカーを挙げることができる。いずれのものも末端のアミノ基でリンカーL1に結合し、反対の末端のカルボニル基でリンカーLPのN末端と結合する。

0117

L2のうちの、-S-(CH2)n8-C(=O)-において、n8は、1から6の整数であるが、好ましくは2から4である。

0118

リンカーL2の具体例として、次に示す構造のものを挙げることができる:
-NH-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-。

0119

これらのうちで好ましくは以下のものである;
-NH-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2O-CH2CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-N(-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-、
-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、
-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-。

0120

さらにL2が-S-(CH2)n8-C(=O)-の場合、組み合わさるL1は、-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であるので、-L1-L2-リンカーの具体例として、次に示す構造のものを挙げることができる:
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-。

0121

これらのうちで好ましくは以下のものである;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-。

0122

5.La
Laは、-C(=O)-NH-、-NR1-(CH2)n9-、-O-の各構造のいずれかであるか、又は単結合である。n9は、1から6の整数であり、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)na-COOH、又は-(CH2)nb-OHであり、naは、1から4の整数であり、nbは、1から6の整数である。
Laのうちのアミド構造である-C(=O)-NH-は、窒素原子側がLbに結合する。Laのうちの-NR1-(CH2)n9-である構造部分において、n9は、1から6の整数であり、好ましくは1から3である。当該部分はメチレン側がLbに結合する。
R1は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基となってもよいが、炭素数1から6のアルキル基の場合は、直鎖状であっても分枝鎖状であってもよい。例えば、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基イソペンチル基、2-メチルブチル基、ネオペンチル基、1-エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、4-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基及び2-エチルブチル基等を挙げることができる。これ等のうちで好ましくは、メチル基又はエチル基である。
R1が、-(CH2)na-COOHで示される構造であるとき、naは、整数の1から4であるが、好ましくは1又は2である。
R1が、-(CH2)nb-OHで示される構造であるとき、nbは、1から6の整数であるが、好ましくは1又は2である。
R1としては、水素原子、メチル基、エチル基、-CH2-COOH、-CH2CH2-COOH、又は-CH2CH2-OHが好ましく、より好ましくは、水素原子、メチル基、-CH2-COOHである。さらに好ましくは水素原子である。
なお、Laは-O-、又は単結合であってもよい。

0123

5.Lb
Lbは、-CR2(-R3)-、-O-、-NR4-の各構造のいずれかであるか、又は単結合である。ここで、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、-(CH2)nc-NH2、-(CH2)nd-COOH、又は-(CH2)ne-OHであり、R4は、水素原子又は炭素数1から6のアルキル基であり、ncは、整数の0から6であり、ndは、整数の1から4であり、neは、整数の0から4であるが、nc又はneが0であるときは、R2及びR3は同一とはならない。
R2及びR3がアルキル基であるとき、このアルキル基はR1におけるアルキル基と同様に定義されるアルキル基である。R2及びR3が-(CH2)nc-NH2の構造であるとき、ncは、0から6の整数であるが、好ましくは0であるか、或は3から5である。なお、ncが0であるときはR2及びR3は同一にはならない。R2及びR3が-(CH2)nd-COOHの構造であるとき、ndは、整数の1から4であるが、好ましくは1又は2である。R2及びR3が-(CH2)ne-OHの構造であるとき、neは、整数の0から4であるが、好ましくは1又は2である。
R2及びR3として好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、-NH2、-CH2CH2CH2-NH2、-CH2CH2CH2CH2-NH2、-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-NH2、-CH2-COOH、-CH2CH2-COOH、-CH2-OH、又は-CH2CH2-OHが好ましく、より好ましくは、水素原子、メチル基、-NH2、-CH2CH2CH2CH2-NH2、-CH2-COOH、-CH2CH2-COOH、-CH2-OH、又は-CH2CH2-OHである。さらに好ましくは水素原子である。
R4は、炭素数1から6のアルキル基であるとき、このアルキル基はR1におけるアルキル基と同様に定義されるアルキル基である。R4としては水素原子又はメチル基が好ましく、より好ましくは水素原子である。

0124

リンカーの-NH-(CH2)n1-La-Lb-で示される構造の具体例として、次に示す構造のものを挙げることができる:
-NH-CH2-、
-NH-CH(-Me)-、
-NH-C(-Me)2-、
-NH-CH2-CH(-Me)-、
-NH-CH(-CH2-OH)-、
-NH-CH(-CH2-COOH)-、
-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-、
-NH-CH(-CH2CH2CH2CH2-NH2)-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-O-、
-NH-CH2CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2C(-Me)2-、
-NH-CH2CH2-NH-、
-NH-CH2CH2-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2COOH)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2CH2CH2-NH2)-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2CH(-NH2)-。

0125

これ等のうち好ましくは、次に示す構造のものである:
-NH-CH2-、
-NH-CH2-CH(-Me)-、
-NH-CH(-CH2-OH)-、
-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-O-、
-NH-CH2CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2C(-Me)2-、
-NH-CH2CH2-NH-、
-NH-CH2CH2-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-。

0126

より好ましくは、次に示す構造のものである:
-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-O-、
-NH-CH2CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-NH-、
-NH-CH2CH2-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-、
-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-。

0127

さらに好ましくは、次に示す構造のものである:
-NH-CH2-、
-NH-CH2CH2-、
-NH-CH2CH2CH2-、
-NH-CH2-O-CH2-、
-NH-CH2CH2-O-CH2-。

0128

6.Lc
Lcは、-CH2-又は-C(=O)-で示される構造である。当該リンカーにおいて抗腫瘍性化合物と結合する。リンカーのLcとしては、-C(=O)-がより好ましい。

0129

7.リンカーと薬物活性
本発明の抗体−薬物コンジュゲートは、腫瘍細胞内に移動した後にはリンカー部分が切断され、NH2-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)で示される構造の薬物誘導体が遊離して抗腫瘍作用を発現すると考えられる。本発明の抗体−薬物コンジュゲートから遊離され抗腫瘍効果を発現する抗腫瘍性誘導体としては、先に挙げたリンカーの-NH-(CH2)n1-La-Lb-で示される構造にLcを結合させ、末端がアミノ基となった構造部分を有する抗腫瘍性誘導体を挙げることができるが、特に好ましいものは次のものである:
NH2-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
NH2-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
NH2-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
NH2-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
NH2-CH2CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)。
なお、NH2-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)の場合は同分子内にあるアミナール構造が不安定であるため、さらに自己分解して
HO-CH2-C(=O)-(NH-DX)
が遊離される。これらの化合物は本発明の抗体−薬物コンジュゲートの製造中間体としても好適に用いることができる。

0130

8.-L1-L2-LP-又は-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-
本発明の抗体−薬物コンジュゲートにおいて、薬物−リンカー構造部分は、1抗体あたり平均結合数として、1から10を結合させればよいが、好ましくは2から8であり、より好ましくは3から8である。薬物−リンカー構造部分としては、以下に記載する構造のリンカー構造部分を薬物に結合させたものが好ましい。リンカーの構造は、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-の構造であるか、LPが薬物に直結する-L1-L2-LP-のいずれかの構造を採ることができる。
薬物−リンカー構造部分をチオエーテル結合を介して抗体に結合させるときは、L1として、
-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、又は
-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-、
で示される構造のリンカーを使用すればよく、薬物−リンカー構造部分を抗体にアミド結合を介して結合させるときは、L1として、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-又は
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-、
で示される構造のリンカーを使用すればよい。
L1が、-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であるときは、L2は、単結合であるか又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-、-N[-(CH2CH2-O)n7-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-、-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-、もしくは-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-である。この様なL1、L2において、-L1-L2-LP-として具体的には、次に示す構造のものを挙げることができる:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-L1-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-L1-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-L1-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-L1-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-L1-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-、
-L1-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-LP-。
ここで、L1は、n2が2又は3である次に示す構造であるものが好ましい:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-、又は-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-
したがって、-L1-L2-LP-としては次の様な構造のL1を有する次に示す構造のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-LP-。
これらのうちでさらに好ましくは、次に示す構造のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-N[-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-OH]-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-LP-。
L1が、-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であるときは、L2は、単結合又は-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-である。この様なL1、L2において、-L1-L2-LP-として具体的には、次に示す構造のものが好ましい:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
これらのうちで好ましくは、n3が2から4である、次に示す構造のものである:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
これらのうちでより好ましくは、n3が2である、次に示す構造で示されるものである:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
また、n6が0である態様も好ましく、すなわち、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-NH-CH2-CH2-C(=O)-LP-
の構造で示されるものが好ましく、具体的には、次に示す構造で示されるものが好ましい:
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
L1が、-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であるときは、L2は、単結合でよい。この様なL1、L2において、-L1-L2-LP-としては具体的には、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-LP-
で示される構造のものである。
L1が、-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-であるときは、L2は、単結合でよい。この様なL1、L2において、L1-L2-LP-としては具体的には次に示す構造のものである:
-CH2-C(=O)-NH-CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-。
L1が、-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-であるときは、L2は、-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-又は単結合から選ばれる。この様なL1、L2において、-L1-L2-LP-として具体的には、次に示す構造のものである:
-C(=O)-CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2-H2-O-CH2-H2-O-CH2-H2-O-CH2-CH2-C(=O)-LP-、
さらに、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-で示される構造のリンカーは、L1のうちの-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-との組み合わせで使用される。この様なL1、L2において、-L1-L2-LP-として具体的には、次に示す構造のものである:
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-LP-。

0131

上記の各リンカー構造において、LP部分としては、VK、VC、GFG、GGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGG、GGFGGE、GGFGGGFG、DGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、及びSGGFGからなる群からペプチドを選択すればよい。これらLPのうちではGGFG、GGFGG、GGFGS、GGFGGE、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、KDGGFG、KGGFG、EGGFG、又はSGGFGが好ましい。さらに好ましくは、GGFG、GDGGF、DGGFG、DdGGFG、DGMeGFG、DGGFS、DDGGFG、又はKDGGFGである。より好ましくは、GGFG、DGGFG、DdGGFG、又はDGMeGFGである。

0132

また、上記の-L1-L2-LP-に対して-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-部分が結合する場合、-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-部分は、3から7原子の鎖長である場合が好ましい。より好ましくは4から7原子の鎖長の場合で、さらに好ましくは5又は6原子の鎖長である。リンカーの-NH-(CH2)n1-La-Lb-部分の具体例は、先に説明したとおりであるが、-NH-CH2CH2-C(=O)-、-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-、-NH-CH2-O-CH2-C(=O)-、又は-NH-CH2CH2-O-CH2-C(=O)-が特に好ましいものである。

0133

[リンカー−薬物構造]
本発明のADCにおいては、以下に示す各構造を有するリンカー−薬物部分を抗体に結合させることで優れた特性を発現するADCを得ることができる。

0134

a.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGである構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0135

b.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGであり、さらに-La-Lb-Lc-にアルキル分岐鎖を有する構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。

0136

c.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGであり、さらに-La-Lb-Lc-に窒素原子を有する構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-Me)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0137

d.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGGFであり、さらに親水性置換基を有する分岐鎖部分を有する構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N[-CH2-COOH]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)。

0138

e.アミド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGである構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0139

f.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGFGである構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-(NH-DX)。

0140

g.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPに4以上のグリシンを含む構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGGFG-(NH-DX)。
h. スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPのC末端に親水性アミノ酸を有する構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGE-(NH-DX)。

0141

i.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGである構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)。

0142

j.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGGFであり、さらに親水性置換基を有する分岐鎖部分を有する構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)。

0143

k.アミド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがGGFGである構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)。
である。

0144

l.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPが親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリンを含有するペプチド残基であり、とりわけN末端がアスパラギン酸となっているペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2C(Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0145

m.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPが親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリンを含有するペプチド残基であり、とりわけN末端がアスパラギン酸以外の親水性アミノ酸となったペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0146

n.アミド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPが親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリンを含有するペプチド残基であり、とりわけアスパラギン酸を親水性アミノ酸として含むペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0147

o.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、当該LPが親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリンを含有するペプチド残基であって、とりわけN末端がアスパラギン酸となったペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DdGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGMeGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFS-(NH-DX)。

0148

p.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPが親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリンを含有するペプチド残基であり、とりわけN末端がアスパラギン酸とはならないペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-KGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-SGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-EGGFG-(NH-DX)。

0149

q.スルフィド結合を介して抗体に結合させる、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-(NH-DX)の構造を有するリンカー−薬物部分であって、該LPがジペプチドのペプチド残基である構造のリンカー−薬物部分として優れたものは以下の通りである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0150

さらに、本発明のADCにおいては以下に示す構造を有するリンカー−薬物部分を抗体に結合させることが好ましい。

0151

A. 本発明のリンカー−薬物部分に関し、LPがGGGFであって、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造のリンカー−薬物部分として好ましいものを以下に示す。

0152

A-1. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-(NH-DX)。

0153

A-2. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-(NH-DX)。

0154

A-3. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0155

A-4. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0156

A-5. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であって、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0157

A-6. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2-CH2-O)n6-CH2-CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-CH2-(NH-DX)。

0158

A-7. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-にアルキル分岐鎖を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちで好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。
さらに好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。

0159

A-8. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-鎖に窒素原子を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-NMe-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0160

A-9. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-に窒素原子を有し、水酸基を有する分枝鎖部分を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-OH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0161

A-10. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-鎖に窒素原子を有し、カルボキシ基を有する分枝部分を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
さらに好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0162

A-11. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-に水酸基又はカルボキシ基を有する分枝部分を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)。
さらに好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)。
そしてこの中でも好ましくは
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-OH)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH(-CH2-COOH)-C(=O)-(NH-DX)。
である。

0163

A-12. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-にアルキル分枝鎖を有する場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CMe(-H)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH(-Me)-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。

0164

A-13. -L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-において、L1が-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0165

A-14. L1が-CH2-C(=O)-NH-(CH2)n4-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-の場合;
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-C(=O)-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0166

A-15. L1が-C(=O)-(CH2)n5-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0167

A-16. L1が-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であって、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-の場合;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0168

A-17. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であって、L2が-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-N(-CH2-COOH)-CH2-C(=O)-GGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0169

A-18. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であって、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0170

A-19. なお、GGFGペプチドリンカーに類似したリンカーとして以下のものも好ましい。
L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、ペプチド残基がGFGである場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-GFG-(NH-DX)。

0171

A-20. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、ペプチド残基に4以上のグリシンを含む場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGGFG-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGGFG-(NH-DX)。

0172

A-21. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、C末端に親水性アミノ酸を含む場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGE-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGE-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-GGFGGE-(NH-DX)。

0173

B.LPがGGGFであって、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造であるリンカー−薬物部分として好ましいものを以下に示す。

0174

B-0. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)。

0175

B-1. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-(CH2-CH2-O)n6-CH2-CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)。

0176

B-2. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH[-(CH2)n3-COOH]-C(=O)-であり、L2が単結合の場合、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)
が好ましい。

0177

B-3. L1が-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であり、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-の場合、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-GGFG-(NH-DX)
が好ましい。

0178

B-4. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であり、L2が-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-O-CH2-(C=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)。
より好ましくは、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-[CH(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)
である。

0179

B-5. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-であり、L2が-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)。
より好ましくは、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-[N(-CH2-COOH)]-CH2-(C=O)-GGFG-(NH-DX)
である。

0180

C.LPに親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリン、とりわけアスパラギン酸を含み、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造であるリンカー−薬物部分として好ましいものを以下に示す。

0181

C-1. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものがより好ましい。
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGF-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0182

C-2. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0183

C-3. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0184

C-4. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、-La-Lb-Lc-にアルキル分岐鎖を含む場合、以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)。
より好ましくは
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2C(-Me)2-C(=O)-(NH-DX)
である。

0185

C-5. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-、L2が単結合、ザルコシンを含むペプチド残基の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGMeGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0186

C-6. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、リシンを含むペプチド残基の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0187

C-7. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、グルタミン酸を含むペプチド残基の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-EGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0188

C-8. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-であって、-La-Lb-Lc-に酸素原子を含む場合、以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)。
より好ましくは
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2-O-CH2-C(=O)-(NH-DX)
である。

0189

C-9. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、ペプチド残基に複数の親水性アミノ酸を含む場合、以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
さらに好ましくは、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-KDGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
である。

0190

C-10. L1が-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-であって、L2が-S-(CH2)n8-C(=O)-の場合、以下のものが好ましい;
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでは以下のものが好ましい。
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-C(=O)-cyc.Hex(1,4)-CH2-(N-ly-3-diminiccuS)-S-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-NH-CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。

0191

D.LPに親水性アミノ酸のアスパラギン酸、リシン、グルタミン酸、セリン、とりわけアスパラギン酸を含み、-L1-L2-LP-(NH-DX)の構造であるリンカー−薬物部分として好ましいものを以下に示す。

0192

D-1. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が-NH-(CH2CH2-O)n6-CH2CH2-C(=O)-の場合;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-C(=O)-DGGFG-(NH-DX)。

0193

D-2. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合、以下のものが好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFG-(NH-DX)。

0194

D-3. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合において、アスパラギン酸がD-体である以下のものも好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DdGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DdGGFG-(NH-DX)。

0195

D-4. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であり、L2が単結合の場合において、グリシンがザルコシンとなった以下のものも好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGMeGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGMeGFG-(NH-DX)。

0196

D-5. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合の場合において、ペプチド残基にアスパラギン酸以外の親水性アミノ酸を含む以下のものも好ましい;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-KGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-SGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-EGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFS-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-KGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-SGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-EGGFG-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-KGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-SGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-EGGFG-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-NH-DGGFS-(NH-DX)。

0197

E. L1が-(Succinimid-3-yl-N)-(CH2)n2-C(=O)-であって、L2が単結合であり、ペプチド残基がジペプチドで、-L1-L2-LP-NH-(CH2)n1-La-Lb-Lc-(NH-DX)の構造であるリンカー−薬物部分として好ましいものを以下に示す;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
これらのうちでより好ましくは以下のものである;
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
さらに好ましくは、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VK-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)、
-(Succinimid-3-yl-N)-CH2CH2CH2CH2CH2-C(=O)-VC-NH-CH2CH2CH2-C(=O)-(NH-DX)。
である。

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