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技術 スライディングゲート

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 塚口友一藤田広大
出願日 2018年11月5日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-208072
公開日 2020年5月21日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-075253
状態 未査定
技術分野 鋳造用とりべ 連続鋳造
主要キーワード 上固定板 プレート相互間 鈍角側 作用対象 屈曲流路 周方向流速 傾斜切り 中間ノズル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年5月21日)のものです。
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図面 (7)

課題

十分な強さの旋回流を、単純な機構で、流路閉塞リスクを増すことなく付与できるスライディングゲートを提供する。

解決手段

プレートと下プレートとからなり、前記下プレートを摺動させて溶融金属の流量を調整するスライディングゲートであって、前記上プレート及び前記下プレートのそれぞれに穿たれた流路孔中心線が、摺動方向から見て、それぞれくの字形又は逆くの字形に屈曲し、かつ屈曲方向が互いに逆であり、前記上プレートと前記下プレートとをゲート開度が最大となるように重ねた場合に、前記上プレート及び前記下プレートの流路孔の中心線が、上から投影すると四辺形を形成し、かつ前記上プレートの上面の流路孔の中心と前記下プレートの下面の流路孔の中心とが上から見て一致することを特徴とする。

概要

背景

鋼等の溶融金属連続鋳造において、取鍋からタンディッシュに溶融金属が注入される際に、溶融金属の流量を調整するために、取鍋底部にスライディングゲートが設けられている。このスライディングゲートは、複数枚プレートからなり、それぞれのプレートには溶融金属が通過する流路孔が設けられ、接触するプレート相互間摺動することにより、隣接するプレート間の流路孔の重なりである開口部の開口面積(以降、ゲート開度呼称)を調整し、これによって溶融金属の流量調整を行うとともに、スライディングゲートの開閉を行うことができる。

取鍋底部のスライディングゲートから流出する溶融金属は、スライディングゲートを通過する時点ですでに下流側に向けた流速を有しており、スライディングゲートの下部に設けられたロングノズル中を落下する過程でさらに溶融金属の流速が増大する。そして、タンディッシュ内に注がれた溶融金属は、タンディッシュ底部を高速度で通過する流れを形成する。ここで、吐出流によってタンディッシュ内の流動乱れが生じると、溶融金属中に含まれる非金属介在物がタンディッシュ内で十分に浮上分離する機会を得ることができず、非金属介在物が溶融金属とともに直接鋳型内に流入することとなり、鋳片の品質低下の原因となる。

そこで、溶融金属の注入ノズルにおいて、ノズル内部の溶融金属流旋回させると、ノズルから吐出する流れの最大流速が低下し、吐出流による容器内流動の乱れを抑制できることが知られている。この効果を享受するために、例えば、特許文献1には、取鍋からタンディッシュへの注入に用いられるロングノズル内に旋回付与機構を設ける方法が開示されている。また、特許文献2には、タンディッシュから鋳型への注入過程にある中間ノズルの形状を工夫し浸漬ノズル内旋回流を付与する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、タンディッシュから鋳型への注入に用いられる浸漬ノズル内に旋回付与機構を設ける方法が開示されている。

また、特許文献4には、溶鋼流量制御を行うときに該溶鋼の流れを絞った場合にも、浸漬ノズル孔内の流速分布が均一になり偏流の発生がなく吐出流に変動が生じることがないよう、通湯孔の下方および内方に向かって傾斜する部分的な傾斜切り欠き部が設けられたスライドバルブ装置が開示されている。

概要

十分な強さの旋回流を、単純な機構で、流路閉塞リスクを増すことなく付与できるスライディングゲートを提供する。上プレートと下プレートとからなり、前記下プレートを摺動させて溶融金属の流量を調整するスライディングゲートであって、前記上プレート及び前記下プレートのそれぞれに穿たれた流路孔の中心線が、摺動方向から見て、それぞれくの字形又は逆くの字形に屈曲し、かつ屈曲方向が互いに逆であり、前記上プレートと前記下プレートとをゲート開度が最大となるように重ねた場合に、前記上プレート及び前記下プレートの流路孔の中心線が、上から投影すると四辺形を形成し、かつ前記上プレートの上面の流路孔の中心と前記下プレートの下面の流路孔の中心とが上から見て一致することを特徴とする。

目的

本発明は前述の問題点を鑑み、十分な強さの旋回流を、単純な機構で、流路の閉塞リスクを増すことなく付与できるスライディングゲートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

プレートと下プレートとからなり、前記下プレートを摺動させて溶融金属の流量を調整するスライディングゲートであって、前記上プレート及び前記下プレートのそれぞれに穿たれた流路孔中心線が、摺動方向から見て、それぞれくの字形又は逆くの字形に屈曲し、かつ屈曲方向が互いに逆であり、前記上プレートと前記下プレートとをゲート開度が最大となるように重ねた場合に、前記上プレート及び前記下プレートの流路孔の中心線が、上から投影すると四辺形を形成し、かつ前記上プレートの上面の流路孔の中心と前記下プレートの下面の流路孔の中心とが上から見て一致することを特徴とするスライディングゲート。

請求項2

ゲート開度が最大の状態から小さくなるように前記下プレートを摺動させた場合に、前記上プレートの流路孔の中心線と摺動方向に平行な直線との成す角の鋭角側から流路孔が閉じるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライディングゲート。

技術分野

0001

本発明は、鋼等溶融金属連続鋳造における取鍋からタンディッシュあるいはタンディッシュから鋳型への溶融金属の注入過程において、流量を調整するスライディングゲートに関する。具体的には、スライディングゲートを利用して溶融金属流旋回させる方法に関する。

背景技術

0002

鋼等の溶融金属の連続鋳造において、取鍋からタンディッシュに溶融金属が注入される際に、溶融金属の流量を調整するために、取鍋底部にスライディングゲートが設けられている。このスライディングゲートは、複数枚プレートからなり、それぞれのプレートには溶融金属が通過する流路孔が設けられ、接触するプレート相互間摺動することにより、隣接するプレート間の流路孔の重なりである開口部の開口面積(以降、ゲート開度呼称)を調整し、これによって溶融金属の流量調整を行うとともに、スライディングゲートの開閉を行うことができる。

0003

取鍋底部のスライディングゲートから流出する溶融金属は、スライディングゲートを通過する時点ですでに下流側に向けた流速を有しており、スライディングゲートの下部に設けられたロングノズル中を落下する過程でさらに溶融金属の流速が増大する。そして、タンディッシュ内に注がれた溶融金属は、タンディッシュ底部を高速度で通過する流れを形成する。ここで、吐出流によってタンディッシュ内の流動乱れが生じると、溶融金属中に含まれる非金属介在物がタンディッシュ内で十分に浮上分離する機会を得ることができず、非金属介在物が溶融金属とともに直接鋳型内に流入することとなり、鋳片の品質低下の原因となる。

0004

そこで、溶融金属の注入ノズルにおいて、ノズル内部の溶融金属流を旋回させると、ノズルから吐出する流れの最大流速が低下し、吐出流による容器内流動の乱れを抑制できることが知られている。この効果を享受するために、例えば、特許文献1には、取鍋からタンディッシュへの注入に用いられるロングノズル内に旋回付与機構を設ける方法が開示されている。また、特許文献2には、タンディッシュから鋳型への注入過程にある中間ノズルの形状を工夫し浸漬ノズル内旋回流を付与する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、タンディッシュから鋳型への注入に用いられる浸漬ノズル内に旋回付与機構を設ける方法が開示されている。

0005

また、特許文献4には、溶鋼流量制御を行うときに該溶鋼の流れを絞った場合にも、浸漬ノズル孔内の流速分布が均一になり偏流の発生がなく吐出流に変動が生じることがないよう、通湯孔の下方および内方に向かって傾斜する部分的な傾斜切り欠き部が設けられたスライドバルブ装置が開示されている。

先行技術

0006

特開2006−346688号公報
特開平07−303949号公報
特開2000−237852号公報
特許第3615437号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1及び4に記載の方法は、壁面近傍の流れに限定的に旋回を付与するもので得られる旋回が弱いことや溝や切り欠きが溶損して旋回付与効果が維持できない。また、特許文献2に記載の方法は、旋回を付与する機構の形状が複雑で製造が困難である。さらに、特許文献3に記載の方法は、浸漬ノズル内の旋回付与機構およびその周囲が非金属介在物によって閉塞しやすいという問題点がある。

0008

本発明は前述の問題点を鑑み、十分な強さの旋回流を、単純な機構で、流路の閉塞リスクを増すことなく付与できるスライディングゲートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、ノズル内を流下する溶融金属に旋回を付与するにあたり、従来技術の問題点を解消する方法について考察と実験を重ねた。その際、流路の閉塞を防止する観点から、流路を二分する羽根のような構造物内挿する以外の方法について検討した。そこで、本発明者らは、既存の流路を構成する部分の中で、流路を急激に絞り激しい流れを付与しているスライディングゲートに注目し、その形状を工夫することによって、旋回を与えることを見出した。

0010

スライディングゲートに注目した第1の理由は、スライディングゲート内で絞られた小断面かつ高速の流れを作用対象とすることによって、旋回付与機構が単純に構成できるからである。また、第2の理由は、流路内の下降流周方向流速を付与する際に流動が乱れ、耐火物の損傷や非金属介在物の付着を促進する懸念があるのに対し、元々激しい流れを生じているスライディングゲート内では新たに生じるリスクが少ないからである。

0011

本発明は、かかる観点から、スライディングゲートのプレートに穿つ流路孔の形状を工夫して旋回流を得るものである。さらに本発明は、スライディングゲートを形成するプレート数を2枚に限定した際に、通常の上下2枚式のスライディングゲート装置の耐火物製プレートを入れ替えるだけで適用できるよう工夫したものである。すなわち、上下2枚のプレートを組み合わせてゲート開度を最大とした時に、上プレート上面と下プレート下面とにおける流路孔の中心を上から見て同じ位置とすることを特徴とし、通常のスライディングゲートと同じ金物装置を用いることができる。

0012

本発明は、2枚のプレートを重ねて構成されたスライディングゲートにおいて、通常は上から下に向かって鉛直に穿たれる流路孔を、鉛直方向からある角度を持った斜孔を組み合わせた屈曲形状とし、プレートの垂直方向(摺動方向)から見た屈曲流路の形状を「くの字形」と「逆くの字形」とを組み合わせた形状とする単純な構成にすることによって、下降流に周方向流速を付加し旋回流を形成するものである。

0013

すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)上プレートと下プレートとからなり、前記下プレートを摺動させて溶融金属の流量を調整するスライディングゲートであって、
前記上プレート及び前記下プレートのそれぞれに穿たれた流路孔の中心線が、摺動方向から見て、それぞれくの字形又は逆くの字形に屈曲し、かつ屈曲方向が互いに逆であり、
前記上プレートと前記下プレートとをゲート開度が最大となるように重ねた場合に、前記上プレート及び前記下プレートの流路孔の中心線が、上から投影すると四辺形を形成し、かつ前記上プレートの上面の流路孔の中心と前記下プレートの下面の流路孔の中心とが上から見て一致することを特徴とするスライディングゲート。
(2)ゲート開度が最大の状態から小さくなるように前記下プレートを摺動させた場合に、前記上プレートの流路孔の中心線と摺動方向に平行な直線との成す角の鋭角側から流路孔が閉じるように構成されていることを特徴とする上記(1)に記載のスライディングゲート。

発明の効果

0014

本発明によれば、十分な強さの旋回流を、単純な機構で、流路の閉塞リスクを増すことなく付与できるスライディングゲートを提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

連続鋳造における溶融金属(溶鋼)を取鍋から鋳型まで流し込むまでの構成を説明するための図である。
本発明の第1の実施形態におけるスライディングゲートの詳細な形状を説明するための図である。
本発明の第2の実施形態におけるスライディングゲートの詳細な形状を説明するための図である。
好ましい流路孔の角度を説明するための図である。
一般的なスライディングゲートの例を説明するための図である。
一方向に傾斜した流路孔を備えたスライディングゲートの例を説明するための図である。

実施例

0016

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、連続鋳造における溶融金属(溶鋼)を取鍋から鋳型まで流し込むまでの構成を説明するための図である。

0017

図1に示すように、鋼等の溶融金属の連続鋳造においては、取鍋14からタンディッシュ15に溶融金属18を注入し、さらにタンディッシュ15から鋳型16に溶融金属21を注入する。それぞれの溶融金属18の注入過程において、溶融金属18の流量を調整するために、スライディングゲート1、11が用いられる。

0018

ここで、取鍋14底部に設けられたスライディングゲート1は、2枚のプレート1a、1bからなり、それぞれのプレートには溶融金属が通過する流路孔が設けられる。接触するプレート相互間で摺動が可能であり、2枚のプレートのうちの下側のプレート(下プレート)は摺動面に沿って移動可能に設けられ、以下、スライド板と呼ぶ。一方、上側のプレート(上プレート)はスライディングゲート1が取り付けられる取鍋14に対して移動せず、以下、上固定板と呼ぶ。スライド板を摺動することにより、開口部の開口面積を調整し、これによって溶融金属の流量調整を行うとともに、スライディングゲート1の開閉を行うことができる。なお、上固定板およびスライド板の詳細な構造については後述する。

0019

取鍋14底部に設けられたスライディングゲート1の下部には、ロングノズル12が設けられ、スライディングゲート1から流出した溶融金属18は、タンディッシュ15に注入するに際し、ロングノズル12内部の流路を経由してタンディッシュ15内に導かれる。また、タンディッシュ15底部に設けられたスライディングゲート1の下部には、浸漬ノズル13が設けられ、スライディングゲート11から流出した溶融金属18は、鋳型16内に注入するに際し、浸漬ノズル11内部の流路を経由して鋳型16内に導かれる。

0020

次に、本実施形態におけるプレートの詳細な形状について具体的に説明する。ここでは、スライディングゲートのプレートを水平に設置する場合を前提にして説明する。

0021

(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態に係るスライディングゲートのプレートの詳細を説明するための図である。図2(a)は、上固定板1aを上面、前面および側面から見た図であり、図2(b)は、スライド板1bを上面、前面および側面から見た図である。また、図2(c)は、上固定板1aとスライド板1bとをゲート開度が最大から最小になるよう摺動させた状態を説明するための図である。

0022

図2に示す例では、図2(a)の上固定板1aの流路孔の中心を結ぶ線(以下、中心線と呼ぶ)は、前面(摺動方向)から見て、くの字形に屈曲し、図2(b)のスライド板1bの流路孔の中心線は、同方向から見て逆くの字形に屈曲している。さらに、図2(a)に示す上固定板1aと図2(b)に示すスライド板1bとで図2(c)に示すようなゲート開度が最大となる状態23(全開)において、流路孔の中心線が上から投影すると菱形(四辺形)を描く様に形成される。また、上固定板1aの上面におけるスライディングゲート入口(流路孔の入口)21と、スライド板1bの下面におけるスライディングゲート出口(流路孔の出口)22との位置関係では、図2(c)に示すようなゲート開度が最大となる状態23において、上から(取鍋側から)見てそれら入口、出口の中心が同じ位置になるようにする。

0023

図2(a)に示す上固定板1a、及び図2(b)に示すスライド板1bの流路孔を流体が上から下へ流れ降る時、流体には、取鍋側から見て時計回り周方向に流速が付加され、旋回流が生じる。また、本実施形態に係るスライディングゲートの場合、上固定板1aは固定されたままで、スライド板1bが図2(c)に示す方向に摺動する。このとき、スライド板1bにはロングノズル12が固定され、ロングノズル12とともにスライド板1bが摺動する。スライド板1bが摺動する場合には、ゲート開度が最大となる状態23から状態24を経由し、ゲート開度が最小となる状態25(全閉)へ移行する。その後、状態25から状態24を経由して状態23へ移行し、これを繰り返す。

0024

ここで、流路孔がプレートに垂直な通常の形状、および流路孔の中心線がくの字形または逆くの字形に屈曲していない場合について説明する。

0025

図5(a)は、旋回付与作用を有さない通常のスライディングゲートに用いられる上固定板の例を示す図であり、図5(b)は、旋回付与作用を有さない通常のスライディングゲートに用いられるスライド板の例を示す図である。図5(a)に示す上固定板、及び図5(b)に示すスライド板の流路孔を介して流体が上から下へ流れ降る時、流体には周方向に流速が付加されない。したがって、下流側に向けた流速がそのまま増大してしまう。

0026

図6は、上固定板およびスライド板それぞれに穿たれた流路孔がくの字形あるいは逆くの字形ではない直線状である例を示す図である。図6(a)の上固定板および図6(b)のスライド板の組み合わせの場合には、流路孔を介して流体が上から下へ流れ降る時、流体にはわずかに周方向に流速が付加され旋回流がわずかに生じる。この旋回流により、ロングノズルから吐出する流れの最大流速が低下し、吐出流による容器内流動の乱れをわずかに抑制できる。

0027

しかしながら、図6(a)の上固定板および図6(b)のスライド板の組み合わせの場合、ゲート開度を最大とした瞬間では、上固定板の流路孔の上面における中心線の位置とスライド板の流路孔の下面における中心線の位置とが上から(取鍋側から)見て一致しない。このような場合には、上固定板とスライド板との2枚の耐火物製プレートを交換するだけでは適用できず、スライディングゲートの金物の変更が必要となり、大掛かりな設備の変更が必要となってしまう。

0028

これに対して本実施形態では、上固定板およびスライド板それぞれに穿たれた流路孔の中心線が摺動方向から見てくの字形あるいは逆くの字形となっているので、より大きな旋回流を周方向に生じさせることができる。また、上固定板1aの上面におけるスライディングゲート入口21と、スライド板1bの下面におけるスライディングゲート出口22との位置関係では、ゲート開度が最大となる状態で、上から見てその中心が同じ位置になるので、上固定板とスライド板との2枚の耐火物製プレートを交換するだけで、余計なコストが発生せずに適用できる。

0029

(第2の実施形態)
図3は、より好適な第2の実施形態に係るスライディングゲートのプレートの詳細を説明するための図である。図3(a)は、上固定板を上面、前面および側面から見た図であり、図3(b)は、スライド板を上面、前面および側面から見た図である。また、図3(c)は、上固定板とスライド板とをゲート開度が最大から最小になるよう摺動させた状態を説明するための図である。

0030

本実施形態では、第1の実施形態と同様に、上固定板の流路孔の中心線は、前面(摺動方向)から見て、くの字形に屈曲し、スライド板の流路孔の中心線は、同方向から見て逆くの字形に屈曲している。つまり、図3(a)に示す上固定板と図3(b)に示すスライド板とで図3(c)に示すようなゲート開度が最大となる状態33(全開)において、流路孔の中心線が上から投影すると菱形(四辺形)を描く様に形成される。また、上固定板の上面におけるスライディングゲート入口(流路孔の入口)31と、スライド板の下面におけるスライディングゲート出口(流路孔の出口)32との位置関係では、図3(c)に示すようなゲート開度が最大となる状態33において、上から見てそれら入口、出口の中心が同じ位置になるようにする。

0031

この形状の流路孔を介して流体が上から下へ流れ降る時、流体には上から見て反時計回りの周方向流速が付加され、旋回流が生じる。また、図3(a)の上固定板1aのくの字形の流路孔における流動方向の摺動方向成分は、摺動方向(ゲートを閉じる方向)と同方向となる。つまり、ゲート開度が最大の状態から小さくなるようにスライド板1bを摺動させた場合に、上固定板1aの流路孔の中心線と摺動方向に平行な直線との成す角の鋭角側から流路孔が閉じるように構成されている。これらが第1の実施形態と異なっている。

0032

図2に示した例では、上固定板1aのくの字形の流路孔における流動方向の摺動成分は、摺動方向(ゲートを閉じる方向)と逆方向となる。つまり、ゲート開度が最大の状態から小さくなるようにスライド板1bを摺動させた場合に、上固定板1aの流路孔の中心線と摺動方向に平行な直線との成す角の鈍角側から流路孔が閉じるように構成されている。この場合、状態24のように上固定板1aにおける流動方向の摺動方向成分とは逆方向にゲート開度が絞られ、上固定板1aの流路孔からスライド板1bの流路孔に流れ込む流体において下向きの流れが形成され、上固定板1aの流路孔内の流れに対向する成分が大きくなる。

0033

これに対して本実施形態では、上固定板1aにおける流動方向の摺動方向成分と一致した方向にゲート開度が絞られるため、上固定板1aの流路孔からスライド板1bの流路孔に流れ込む流体は、比較的少ない乱れで流れることができ、効率良く旋回流を形成できる。その結果、第1の実施形態に比べると圧力損失を抑え、エネルギー効率が向上する。

0034

次に、上述した第1及び第2の実施形態における好ましい流路孔の角度等について説明する。図4に示すような、流路孔の中心線と、スライディングゲートの摺動方向との成す角度αについては、旋回流を発生させるための機能を備える程度の角度でよいが、効果がより顕著となるためには角度αは10°以上であることが好ましい。また、耐火物の強度を確保したり流路孔の損耗を抑制したりする観点から、角度αは45°以下であることが好ましい。より好ましくは15°以上30°以下である。

0035

また、図4に示すような、流路孔の中心線と鉛直方向(プレートの垂直方向)との成す角度βについても、旋回流を発生させるための機能を備える程度の角度でよいが、効果がより顕著となるためには角度αは10°以上であることが好ましい。また、耐火物の強度を確保したり流路孔の損耗を抑制したりする観点から、角度αは45°以下であることが好ましい。より好ましくは15°以上30°以下である。

0036

さらに、図2及び図3に示した例では、上固定板1aの中心線とスライド板1bの中心線とをそれぞれくの字形と逆くの字形としたが、屈曲方向が互いに逆の関係にあればよいため、反対に逆くの字形とくの字形としても同様である。本実施形態では、くの字形と逆くの字形との組み合わせとすることにより旋回流を発生させるため、ともにくの字形、もしくはともに逆くの字形とした場合は旋回流が発生しない。また、上述した第1及び第2の実施形態では、流路孔の入口及び出口の形状は円であったが、これが楕円もしくは長円であってもよく、旋回流を得ることが可能である。

0037

さらに上述した例では、取鍋からタンディッシュへ溶融金属を注入する際のスライディングゲートに本発明を適用する例について説明したが、タンディッシュから鋳型へ溶融金属を注入する際のスライディングゲートに適用することもできる。しかしながら、スライド板とともにスライド板下部に設置した浸漬ノズルも摺動して浸漬位置が動いてしまうことから、取鍋からタンディッシュへ溶融金属を注入する際のスライディングゲートに適用することが好ましい。

0038

1、11スライディングゲート
1a上固定板
1bスライド板
12ロングノズル
13 浸漬ノズル
14取鍋
15タンディッシュ
16鋳型
18溶融金属
21、31 スライディングゲート入口
22、32 スライディングゲート出口

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