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技術 外圧負荷装置、照射済み燃料ペレットの試験方法

出願人 日本核燃料開発株式会社
発明者 平井睦水迫文樹坂本寛鈴木晶大樋口徹中司雅文
出願日 2018年11月1日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-206315
公開日 2020年5月7日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-071162
状態 特許登録済
技術分野 機械的応力負荷による材料の強さの調査 原子炉の監視、試験
主要キーワード 保護容器内 容器断面積 高圧ガス供給源 金属円盤 耐高圧 外圧負荷 負圧維持 圧縮面圧
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図面 (6)

課題

放射線遮蔽セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧負荷機構と同機構を用いた試験方法を提供する。

解決手段

試験片収納する凹状容器1と、前記凹状容器内に充填される耐熱性粒子5と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータ21と、前記凹状容器の凹部に嵌合され、前記耐熱性粒子に外圧を負荷する押し棒2と、前記凹状容器を内包する雰囲気保護容器6と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系8と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器26と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする。

概要

背景

原子炉で使用される核燃料は、二酸化ウラン(UO2)などの粉末状の核燃料物質を焼き固めてセラミック状にした燃料ペレットを金属製の燃料被覆管に詰めて密封した燃料棒とし、さらに数十本の燃料棒を束ねた「燃料集合体」のかたちで使用される。

原子炉の冷却材喪失のような事故条件下においては、使用中の核燃料棒燃料被覆管温度がその軟化温度まで急上昇し、その結果、燃料ペレットが被覆管からの拘束力を失い、燃料ペレットから核分裂生成物FPガス:Fission Products)の放出とともにペレット破砕微細化し、燃料棒内で再配列し、燃料被覆管の破損に至る場合には炉水内に細分化した燃料物質流失し、原子炉の安定性や安全性・保守管理に問題が生じる懸念がある。

核燃料ペレット内には原子炉で使用中にウラン核分裂とともに生成するガス(FPガス)が蓄積する。上記のように、運転中の原子炉で冷却材喪失のような事故事象を受けると、蓄積したFPガスが燃料ペレットを粉砕し微細化する可能性が考えられるため、同燃料微細化現象を理解するために燃料棒(燃料ペレット)を高温高圧状態においた試験が要求される。

また、試験片には多量の放射性物質が含まれるため、強固な放射線遮蔽室内で遠隔操作により試験をする必要がある。

従来、核燃料棒に関しては、例えば約1000℃以上の被覆管が軟化するような高温まで昇温し、同時に圧力を例えば100MPa以上の高圧縮圧力まで昇圧して試験した例は少なく、同条件での試験技術および試験装置については標準的な技術仕様もない。

概要

放射線遮蔽セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧負荷機構と同機構を用いた試験方法を提供する。試験片を収納する凹状容器1と、前記凹状容器内に充填される耐熱性粒子5と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータ21と、前記凹状容器の凹部に嵌合され、前記耐熱性粒子に外圧を負荷する押し棒2と、前記凹状容器を内包する雰囲気保護容器6と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系8と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器26と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする。

目的

本発明は、以上のような従来技術の欠陥に鑑みてなされたものであり、その目的は、放射線遮蔽用セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧)負荷装置と同装置を用いた試験方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

試験片収納する凹状容器と、前記凹状容器内に充填される耐熱性粒子と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータと、前記凹状容器の凹部に嵌合され、前記耐熱性粒子に外圧負荷する押し棒と、前記凹状容器を内包する雰囲気保護容器と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする外圧負荷装置。

請求項2

請求項1に記載の外圧負荷装置であって、前記押し棒と前記耐熱性粒子との間に、前記耐熱性粒子より粒経が大きい粗粒粒子からなる粗粒粒子層を備えることを特徴とする外圧負荷装置。

請求項3

請求項2に記載の外圧負荷装置であって、前記押し棒と前記凹状容器の内径間の直径ギャップが、前記耐熱性粒子の粒径より大きく、前記粗粒粒子の粒径より小さいことを特徴とする外圧負荷装置。

請求項4

試験片を収納する円筒状容器と、前記円筒状容器内に充填される耐熱性粒子と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータと、前記円筒状容器の円筒内に挿入され、前記耐熱性粒子に一方から外圧を負荷する第1の押し棒と、前記耐熱性粒子に他方から外圧を負荷する第2の押し棒と、前記円筒状容器を内包する雰囲気保護容器と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする外圧負荷装置。

請求項5

容器内に耐熱性粒子を充填し、前記耐熱性粒子内に試験片を埋め込み、前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする試験片の試験方法

請求項6

請求項5に記載の試験片の試験方法であって、前記耐熱性粒子より粒経が大きい粗粒粒子からなる粗粒粒子層を介して前記耐熱性粒子に外圧を負荷することを特徴とする試験片の試験方法。

請求項7

前記試験片は照射済み燃料ペレットであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の外圧負荷装置を用いる照射済み燃料ペレットの試験方法。

請求項8

請求項7に記載の照射済み燃料ペレットの試験方法であって、前記加熱ヒータによる加熱温度および前記押し棒による外圧の少なくともいずれか一方を変化させて、前記照射済み燃料ペレットから放出される核分裂生成ガス放出挙動を検出することを特徴とする照射済み燃料ペレットの試験方法。

技術分野

0001

本発明は、高温高圧状態から圧力を除荷した際の試験片挙動や特性を試験するための外圧負荷装置および外圧負荷方法に係り、特に、原子炉で使用された照射済み燃料ペレットの試験に適用して有効な技術に関する。

背景技術

0002

原子炉で使用される核燃料は、二酸化ウラン(UO2)などの粉末状の核燃料物質を焼き固めてセラミック状にした燃料ペレットを金属製の燃料被覆管に詰めて密封した燃料棒とし、さらに数十本の燃料棒を束ねた「燃料集合体」のかたちで使用される。

0003

原子炉の冷却材喪失のような事故条件下においては、使用中の核燃料棒燃料被覆管温度がその軟化温度まで急上昇し、その結果、燃料ペレットが被覆管からの拘束力を失い、燃料ペレットから核分裂生成物FPガス:Fission Products)の放出とともにペレット破砕微細化し、燃料棒内で再配列し、燃料被覆管の破損に至る場合には炉水内に細分化した燃料物質流失し、原子炉の安定性や安全性・保守管理に問題が生じる懸念がある。

0004

核燃料ペレット内には原子炉で使用中にウラン核分裂とともに生成するガス(FPガス)が蓄積する。上記のように、運転中の原子炉で冷却材喪失のような事故事象を受けると、蓄積したFPガスが燃料ペレットを粉砕し微細化する可能性が考えられるため、同燃料微細化現象を理解するために燃料棒(燃料ペレット)を高温高圧状態においた試験が要求される。

0005

また、試験片には多量の放射性物質が含まれるため、強固な放射線遮蔽室内で遠隔操作により試験をする必要がある。

0006

従来、核燃料棒に関しては、例えば約1000℃以上の被覆管が軟化するような高温まで昇温し、同時に圧力を例えば100MPa以上の高圧縮圧力まで昇圧して試験した例は少なく、同条件での試験技術および試験装置については標準的な技術仕様もない。

0007

特開平5−39504号公報

先行技術

0008

日本塑性加工学会編,「粉末の成形と加工」,コロナ社,1994年7月25日
河合伸泰,外2名,“熱間静水圧加圧処理HIP)技術の現状”,「鉄と鋼」,日本鉄鋼協会,第67年(1981),第9号,p.25−32
S. Kashibe,外1名,“Effect of external restraint on bubble swelling in UO2 fuels”,Journal of Nuclear Materials,247(1997年),p.138−146
Ken. H. Yueh,外3名,“Fuel Fragmentation Data Review and Separate Effects Testing”,WRFPM 2014,Sep.14-17,2014年,No.100117
S. Yagnik,外6名,“An Investigation into Fuel Pulverization with Specific Reference to High Burn-up LOCA”,WRFPM 2014,Sep.14-17,2014年,No.100145

発明が解決しようとする課題

0009

上記の条件に近い温度・圧力環境を達成できる一般産業界での従来技術として、例えば特許文献1や非特許文献1のようなホットプレスが知られている。ホットプレスとは、高温で成形用粉体に圧力をかけながら製品形状に焼結する方法である。炭素製ダイスと呼ばれる型に粉末を充填し、押し棒で10MPa〜30MPaの圧力を加えて焼結する。

0010

黒鉛製ダイスや黒鉛製発熱体を使うため大気中では焼結できず、雰囲気制御とセットで行う必要がある。また、成形材料の粉末には、押し棒の圧縮方向の一軸圧縮負荷が作用し、均一な密度分布が得られ難い。また、金型材料強度に起因する温度や寸法上に制約を受けることなどから、高温成形ならびに大物製品の製造は困難と言われている。

0011

さらに、ホットプレスは粉末の成形技術であることから、高温高圧を達成できるが、核燃料棒のように被覆管内に焼き固めたUO2ペレットを収納した状態の試験片に圧縮荷重を均一に負荷することは不可能であり、核燃料棒の試験には適用困難である。

0012

上記のホットプレスは、プレス加圧するため基本的に一軸方向からのみの加圧となるのに対し、非特許文献2のような熱間等方加圧焼結(Hot Isostatic Pressing:HIP)は、ガス圧を用いて焼結の圧力をさらに高く、数100℃〜2000℃の高温と数10MPa〜200MPaの等方的な圧力を被処理体に同時に加えて処理するプロセスで、すでに産業界で広く用いられている。

0013

一般的なHIP装置は、a)高圧ガスを保持する圧力容器、b)圧力容器に内蔵されるヒータ等の炉内構造物加熱電源および制御装置、c)圧力容器に高圧ガスを供給する圧縮機等の加圧装置、d)圧力媒体のガスを貯蔵する装置、e)安全装置から構成されており、通常はアルゴン(Ar)などの不活性ガスが用いられる。

0014

HIPの場合、ホットプレスと比べ加圧媒体がガスであるので被処理体に均一に圧力が作用し、加圧後の形状は初期の被処理体の形状と大きく変わることがなく、変わる場合も相似的に収縮することと製品処理上の制約が比較的少ないことが大きな特徴で、この特徴を生かしてしてHIPは種々の分野に応用されている。

0015

HIP法ではガス圧により、試験片に均一な圧縮負荷が作用するので、図4に示す従来技術のように強い放射能を伴う核燃料棒の高温圧縮試験にも利用され、例えば非特許文献3のような高圧高温下での燃料ペレットからの核分裂生成ガス(FPガス)の放出挙動に関する研究が公開されている。

0016

図4に示す従来の外圧負荷装置では、照射済みの核燃料ペレット小片(試験片20)に隣接する加熱ヒータ21とその外周部に隣接して断熱材22が配置され、これらは耐高圧容器23内に収納されている。同高圧容器23全体は(図示していない)放射線遮蔽壁に囲まれて壁内は放射性物質が放出されないように負圧に管理されている。

0017

高圧容器23には、高圧ガス供給系24の高圧ガス貯蔵ボンベから供給されたアルゴンガス等の不活性ガスを、高圧ガス供給系24の圧縮ポンプを介して充填する。耐高圧容器23および高圧ガス供給系24は共に、高圧ガス保安法に定める高圧ガス製造施設に該当し、各種の安全基準を満たすことが求められる。

0018

試験に際しては、例えばガス圧を100MPaまで上昇させ圧力計25で確認し、(図示していない)炉内温度計で検出した温度(例えば1500℃)を記録しながら、微量ガス放出用弁を介して圧力を低下させながらガス中放射能濃度を放射能濃度計測器26に記録して、ペレット(試験片20)中の核分裂生成ガス(FPガス)の放出挙動に及ぼすガス圧と温度との関係を調べている。

0019

図4の外圧負荷装置では、照射済みの燃料ペレット(試験片20)を耐圧容器23内に収納して高圧を負荷して高温下で試験をすることから、装置の放射線遮蔽構造や高圧ガス保安法に定める各種の安全性確保の面から試験片20を収納するスペース狭小試料の大きさには制約があることから、燃料ペレットの大きさは数mm程度に限定され、燃料被覆管に燃料ペレットが収納されたような大きな体積および放射能の強い試料についての試験は不可能であった。

0020

さらに、耐高圧容器23内でのガス圧負荷方式では、燃料棒の事故時の急激な圧縮力の低下時を模擬するためにはガスを急激に放出する必要があり、例えば100MPaの圧縮状態大気圧まで急激に低下させるためには密封容器(耐高圧容器23)内の体積の約1000倍程度の体積のガスを負圧管理している別の容器内に瞬時に放出させることが必要で、強い放射性物質を含む多量のガス放出燃料取り扱い施設安全管理面から現実的でなかった。

0021

なお、燃料ペレットからの核分裂生成ガス(FPガス)の放出挙動を高い信頼性で求めるためには、長い(長さ約20mm程度)燃料棒を供試材にすることが好ましく、そのためにはセル称呼される放射線遮蔽施設内の遠隔操作設備を備えた小部屋を用い、本来は高圧条件で試験を行うべきである。しかしながら、高圧ガス保安法に定める耐高圧条件を満たす装置をセル内に設置することが実質的に困難であることから、非特許文献4のように代替えとして大気圧中で燃料棒を高温まで加熱し燃料ペレットからのFPガスの放出挙動を調べた例もある。

0022

本発明は、以上のような従来技術の欠陥に鑑みてなされたものであり、その目的は、放射線遮蔽用セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧負荷装置と同装置を用いた試験方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0023

上記目的を達成するために、本発明は、試験片を収納する凹状容器と、前記凹状容器内に充填される耐熱性粒子と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータと、前記凹状容器の凹部に嵌合され、前記耐熱性粒子に外圧を負荷する押し棒と、前記凹状容器を内包する雰囲気保護容器と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする。

0024

また、本発明は、試験片を収納する円筒状容器と、前記円筒状容器内に充填される耐熱性粒子と、前記耐熱性粒子を加熱する加熱ヒータと、前記円筒状容器の円筒内に挿入され、前記耐熱性粒子に一方から外圧を負荷する第1の押し棒と、前記耐熱性粒子に他方から外圧を負荷する第2の押し棒と、前記円筒状容器を内包する雰囲気保護容器と、前記雰囲気保護容器内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系と、前記試験片から放出される放出物質を検出する検出器と、を備え、前記試験片を前記耐熱性粒子内に埋め込んで、前記加熱ヒータにより前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒により前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を前記検出器により検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする。

0025

また、本発明は、容器内に耐熱性粒子を充填し、前記耐熱性粒子内に試験片を埋め込み、前記耐熱性粒子を加熱し、かつ、前記耐熱性粒子に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に前記試験片から放出される放出物質を検出することで、前記試験片の特性を検出することを特徴とする。

0026

また、本発明は、前記試験片は照射済み燃料ペレットであることを特徴とする照射済み燃料ペレットの試験方法である。

発明の効果

0027

本発明によれば、次に列挙する効果が得られる。

0028

強い放射性物質である燃料ペレットからなる試験片を凹状容器内に耐熱性粒子と共に埋めて油圧プレスで耐熱性粒子を押し棒を介して圧縮することにより試験片に圧縮力を負荷する構造であるため、試験片を耐高圧ガス容器内に収納する必要がなく、高圧ガス供給源も使用しない方法であるため、高圧ガス保安法による規制がなく経済的に優位であるだけでなく放射性取り扱い施設の安全性向上や管理の容易さに寄与する効果がある。

0029

さらに、耐熱性粒子を油圧プレスで圧縮する機構であるため、油圧解放時のプレスの除荷速度は高速で、圧縮ガス方式では体積膨張が著しく大きくなり施設の負圧維持管理が困難で不可能であったが、粒子圧縮を用いた方法では急速除荷が可能になるという重要な付随的な効果もある。

0030

これにより、放射線遮蔽用セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧)負荷装置と同装置を用いた試験方法を提供することができる。

0031

上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。

図面の簡単な説明

0032

本発明の一実施形態に係る外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。(実施例1)
本発明の一実施形態に係る外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。(実施例2)
本発明の一実施形態に係る外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。(実施例3)
従来の外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。
試験片の圧縮力測定方法概念的に示す図である。

0033

以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。

0034

図1を参照して、本発明の実施例1の外圧負荷装置および外圧負荷方法について説明する。図1は本実施例の外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。

0035

本実施例の外圧負荷装置は、図1に示すように、タングステン(W)などの耐熱性材料からなる凹状容器1内に試験片である長さ約20mmに切断された使用済み核燃料棒片20が耐熱性粒子5(ここでは、ジルコニア二酸化ジルコニウム:ZrO2)、粒径約0.1mmφ)に全外表面が覆われるように埋められ、耐熱性材料からなる押し棒2が充填した粒子に密着するように挿入されている。

0036

なお、凹状容器1内に耐熱性粒子5と試験片20を充填する際に容器に外部から振動を加えることで粒子の流動性を向上させた。同容器1はプレス構造を構成するプレス筐体4(上プレス筐体4aおよび下プレス筐体4b)と油圧ピストン7の間に配置され、断熱材3(上断熱材3aおよび下断熱材3b)および押し棒2を介して耐熱性粒子5を圧縮する機構になっている。

0037

さらに凹状容器1は容器内雰囲気保護用の容器6によって密封され、その外周に試料加熱ヒータ21および断熱材22を配置し、(図示していない)温度計で温度を検出しながら高温状態に保持される。

0038

試験では、不活性ガスを主組成(主成分)とする容器内雰囲気調整ガス8を容器内雰囲気保護用の容器6内に流しながら、プレス構造(上プレス筐体4aおよび下プレス筐体4b間)に圧縮力を発生させ、押し棒2を介して耐熱性粒子5に所定の高圧縮力(例えば100MPa)を与えると共に、凹状容器1および試験片20を高温(例えば1500℃)に昇温し、凹状容器1から流出する雰囲気ガス中に含まれる放射性物質を検出器(放射能濃度計測器26)で計測し、温度・圧力および時間経過の関係を記録することによって、試料中(試験片20)の核分裂生成物(FPガス)の放出挙動に関する情報を得る。

0039

また、事故時の燃料破砕現象を模擬する場合には、油圧ピストン7の圧力を急激に(或いは段階的に)開放し、プレス圧および粒子(耐熱性粒子5)の圧縮圧力を急激に(或いは段階的に)低下させ(除荷し)、その際に凹状容器1から流出する雰囲気ガス中に含まれる放射性物質を検出器(放射能濃度計測器26)で計測し、温度・圧力および時間経過の関係を記録することによって、試料中(試験片20)の核分裂生成物(FPガス)の放出挙動に関する情報を得る。さらに、加熱試験後に凹状容器1を解体して、燃料ペレット(試験片20)内に含有している微細なFPガスバブルが圧縮圧力の急激な解放によって破裂する現象およびそれに伴う燃料ペレット(試験片20)の破砕現象の有無およびその程度について観察する。

0040

以上説明したように、本実施例の外圧負荷装置は、試験片20を収納する凹状容器1と、凹状容器1内に充填される耐熱性粒子5と、耐熱性粒子5を加熱する加熱ヒータ21と、凹状容器1の凹部に嵌合され、耐熱性粒子5に外圧を負荷する押し棒2と、凹状容器1を内包する雰囲気保護容器(容器内雰囲気保護用の容器6)と、雰囲気保護容器6内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系(容器内雰囲気調整ガス8)と、試験片20から放出される放出物質を検出する検出器(放射能濃度計測器26)と、を備え、試験片20を耐熱性粒子5内に埋め込んで、加熱ヒータ21により耐熱性粒子5を加熱し、かつ、押し棒2により耐熱性粒子5に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に試験片20から放出される放出物質を検出器(放射能濃度計測器26)により検出することで、試験片20の特性を検出する。

0041

本実施例によれば、放射線遮蔽用セル内に設置可能で、かつ高圧ガスを必要としない比較的小型で単純な機構から構成された高圧縮力(外圧)負荷装置と同装置を用いた照射済み燃料ペレットの試験方法を実現することができる。

0042

なお、試験片20として、照射済みの核燃料棒や燃料ペレットを用いた場合、加熱ヒータ21による加熱温度および押し棒2による外圧(圧縮力)の少なくともいずれか一方を変化させて、照射済みの核燃料棒や燃料ペレットから放出される核分裂生成ガス(FPガス)の放出挙動を把握(検出)することで、事故時の燃料破砕現象を模擬的に把握することができる。

0043

図2を参照して、本発明の実施例2の外圧負荷装置および外圧負荷方法について説明する。図2は本実施例の外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。

0044

本実施例の外圧負荷装置は、図2に示すように、押し棒2と耐熱性粒子5の間に耐熱性粒子5よりも粒径の大きい耐熱性粒子(粗粒)27を配置している点において、実施例1の外圧負荷装置とは異なる。その他の点は実施例1と同様である。

0045

実施例1では粒経約0.1mmφの耐熱性粒子(細粒)5を加圧媒体として用いている。耐熱容器(凹状容器1)の内径と押し棒2との間には約0.05mmの直径ギャップが生じるが、加圧後には押し棒2と容器内径との間隙に耐熱性粒子(細粒)5が強固に挟まり、試験後に押し棒2を取り除く作業が著しく困難である。

0046

そこで、本実施例では、図2に示すように、押し棒2と充填材である粒経約0.1mmφの耐熱性粒子(細粒)5との接触面に充填材(耐熱性粒子(細粒)5)の直径より大きな直径の耐熱性粒子(粗粒)27を介在させている。つまり、押し棒2と耐熱性粒子5との間に、耐熱性粒子5より粒経が大きい粗粒粒子(耐熱性粒子27)からなる粗粒粒子層を備えている。

0047

本実施例では、粒経約0.1mmφの耐熱性粒子(細粒)の上に粒径約1.0mmφの耐熱性粒子(粗粒)が1層以上(好ましくは2〜3層)重なるようにし、さらに押し棒2と容器内径の直径ギャップが、介在させた粗粒(耐熱性粒子27)の直径以下(好ましくは近傍値の約0.5mm)としている。つまり、押し棒2と凹状容器1の内径間の直径ギャップが、耐熱性粒子(細粒)5の粒径より大きく、粗粒粒子(耐熱性粒子27)の粒径より小さい。

0048

以上説明したように、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、押し棒2と容器内径の直径ギャップが約0.5mmと大きいため、加圧後に押し棒2は容易に分解可能で、かつ100MPaの圧縮面圧を負荷しても加圧媒体の細粒粒子(耐熱性粒子5)および粗粒粒子(耐熱性粒子27)のギャップからの漏れはなく解体までの試験作業の作業性を格段と向上させることができる。

0049

図3を参照して、本発明の実施例3の外圧負荷装置および外圧負荷方法について説明する。図3は本実施例の外圧負荷装置の概略構成を示す断面図である。

0050

実施例1では凹状容器1を用いているが、本実施例の外圧負荷装置では、図3に示すように、凹状容器1に替えて耐熱性材料からなる円筒状容器28を用いており、押し棒2を上部押し棒2aと下部押し棒2bで構成している点において、実施例1の外圧負荷装置とは異なる。その他の点は実施例1と同様である。

0051

本実施例では、充填材である耐熱性粒子5と使用済み核燃料棒片(試験片20)を円筒状容器28内に収納し、上部押し棒2aと下部押し棒2bで上下方向から耐熱性粒子5を圧縮する機構になっている。

0052

本実施例の外圧負荷装置は、試験片20を収納する円筒状容器28と、円筒状容器28内に充填される耐熱性粒子5と、耐熱性粒子5を加熱する加熱ヒータ21と、円筒状容器28の円筒内に挿入され、耐熱性粒子5に一方から外圧を負荷する上部押し棒2a(第1の押し棒)と、耐熱性粒子5に他方から外圧を負荷する下部押し棒2b(第2の押し棒)と、円筒状容器28を内包する雰囲気保護容器(容器内雰囲気保護用の容器6)と、雰囲気保護容器6内に雰囲気調整ガスを供給する雰囲気調整系(容器内雰囲気調整ガス8)と、試験片20から放出される放出物質を検出する(放射能濃度計測器26)と、を備え、試験片20を耐熱性粒子5内に埋め込んで、加熱ヒータ21により耐熱性粒子5を加熱し、かつ、上部押し棒2a(第1の押し棒)および下部押し棒2b(第2の押し棒)により耐熱性粒子5に外圧を負荷し、当該外圧を除荷した際に試験片20から放出される放出物質を検出器(放射能濃度計測器26)により検出することで、試験片20の特性を検出する。

0053

本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、試験後の解体作業(耐熱性粒子5と使用済み核燃料棒片(試験片20)の取り出し作業等)の作業性を向上させることができる。

0054

なお、図3において、下部押し棒2bと下断熱材3bとを結合(一体化)して円板付き下部押し棒として構成することも可能である。

0055

≪発明の作用≫
図5を参照して、本発明の作用をより具体的に説明する。図5は試験片の圧縮力測定方法を概念的に示す図である。

0056

圧縮された粒子で試験片を圧縮することによって、高温での燃料ペレットからの核分裂生成物(FPガス)の放出を抑制ないし制御できるだけの圧縮力が発生することを確認する目的で、金属同士の接触面圧を発色で表示する圧力フイルム(PRESCALE:富士フイルム製)を金属円盤で挟む構造の面圧測定子32を作製し、図5のように容器30の凹部内に配置した。発生した面圧方向依存性があると予測し、容器30内の各深さ位置で圧縮方向(垂直方向)と横方向(半径方向)の面圧を検出可能な方向に面圧測定子32を配置した。

0057

公称圧縮面圧として、圧縮荷重を容器断面積で除して100MPaになるようにプレスで押し棒を圧縮した。試験は数回繰り返し、圧力測定フイルムの発色の程度と標準色との比較から面圧を求めた。得られた面圧の平均値と得られたデータの範囲を図5中に示している。

0058

図5に示した面圧から100MPaの公称圧縮力を加えると、粒子の圧縮作用で最小で50MPa、最高は90MPaの圧縮応力が生じていることを確認した。実際に炉内で使用された核燃料ペレットについては、非特許文献5に記載されているように、高温で40MPa〜60MPaの外圧負荷を受けると核分裂生成ガス(FPガス)の放出が停止することが知られており、軟化温度が約2700℃と高いジルコニア粒子を用いているため1500℃の高温試験でも、圧縮力は室温と同等に生じると考えられ、上記の各実施例におけるプレス構造(外圧負荷装置)により試験片である使用済み核燃料棒片や燃料ペレットに対し均一に負荷を加えることができるため、問題なく核分裂生成ガス(FPガス)の放出特性の把握試験に適用可能であるといえる。

0059

なお、上記の各実施例では、押し棒2(2a,2b)の先端および容器底が平面の例を示したが、それぞれの形状は必ずしも平面に限定するものではない。容器内径も一定値の形状例を示したが内径が変動する形状も含まれる。

0060

また、容器の材質ガス組成および耐熱性粒子の材質・寸法(サイズ)並びに押し棒2(2a,2b)と容器内壁間のギャップ(直径ギャップ)の大きさも当然のことながら上記の実施例に限定されるものではない。

0061

さらに、各実施例では容器内雰囲気保護用の容器6を加熱ヒータ21、断熱材22より中心側(内側)に配置した例を示したが、加熱ヒータ21、断熱材22は容器内雰囲気保護用の容器6の内部に含まれる構造でも同様な効果を得ることができる。

実施例

0062

また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0063

本発明は、原子力発電用の放射能を有する核燃料棒や燃料ペレットからの放射性ガス放出挙動の評価に適用できる。

0064

また、加熱加圧により放出物質が放出される試験片であれば、核燃料棒や燃料ペレット以外の工業材料特性評価や挙動評価にも適用できる。

0065

1…(耐熱性材料からなる)凹状容器、2…(耐熱性材料からなる)押し棒、2a…上部押し棒、2b…下部押し棒、3…断熱材、3a…上断熱材、3b…下断熱材、4…プレス筐体、4a…上プレス筐体、4b…下プレス筐体、5…耐熱性粒子(細粒)、6…容器内雰囲気保護用の容器、7…油圧ピストン、8…(容器内)雰囲気調整ガス、20…試験片(使用済み核燃料棒片や燃料ペレット)、21…(試料)加熱ヒータ、22…断熱材、23…耐高圧容器(高圧容器)、24…高圧ガス供給系、25…圧力計、26…放射能濃度計測器、27…耐熱性粒子(粗粒)、28…(耐熱性材料からなる)円筒状容器、29…ベース、30…(円筒状)容器、31…充填材(耐熱性粒子)、32…面圧測定子。

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