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技術 編地の接合方法及び接合された編地

出願人 株式会社島精機製作所
発明者 岡本一良山田尚男上田通久
出願日 2018年10月23日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-198927
公開日 2020年4月30日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2020-066810
状態 未査定
技術分野 編地
主要キーワード 段差箇所 接合個所 引き返し 編目列 天竺編み 渡り糸 ニードルループ コース数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年4月30日)のものです。
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図面 (8)

課題

1個の給糸口で、接合個所段差部で孔が目立たない編地編成できる編地の接合方法を提供する。

解決手段

少なくとも一対の針床を有する横編機を用い、第1編地及び第2編地の終端部編目と、伏目ウェールの編目の重ね目を形成することにより、第1編地と第2編地を接合する。この時、第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部には段差部がある。1個の給糸口を用い、伏目用ウェール及び前記段差部の有る編地を編成し、伏目用ウェールとして、前記終端部の編目と重ね目を形成するウェールと、終端部の編目と重ね目を形成しない編目による追加ウェールを編成し、前記段差部の有る編地に段差部の低い側で増目を行い、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成する。

概要

背景

衣類等を無縫製で編成する場合、前編地等の第1編地と後編地等の第2編地を肩部接合する。特許文献1(特許5619008)は、第1編地と第2編地の間に、伏目ウェールを2ウェール編成することを開示している。第1編地の編目と第1の伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより第1編地を伏目し、第2編地の編目と第2の伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより第2編地を伏目する。しかしながら第1編地あるいは第2編地に段差部があると、段差部の近傍で孔が開く。

特許文献2(特許5349268)の図2は、2個の給糸口を用い、第1編地と第2編地を伏目することを開示している。この編成方法では、一方の給糸口を第1編地と第2編地の編成に用い、他方の給糸口を伏目に用いる。特許文献2では、接合と並行して第1編地あるいは第2編地を編成しても、2目分の段差が生じず、段差部の孔は目立たない。しかしながら特許文献2の接合方法は、2個の給糸口を必要とするため、量産時等では糸始末に手間が掛かる。

接合以外の先行技術を示す。割り増やしにより、1目の編目を新編目と旧編目の2目の編目に増目することが知られている。また特許文献3(特許5695846)は、空針ニット捻りによる増目を開示している。

概要

1個の給糸口で、接合個所の段差部で孔が目立たない編地を編成できる編地の接合方法を提供する。少なくとも一対の針床を有する横編機を用い、第1編地及び第2編地の終端部の編目と、伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより、第1編地と第2編地を接合する。この時、第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部には段差部がある。1個の給糸口を用い、伏目用ウェール及び前記段差部の有る編地を編成し、伏目用ウェールとして、前記終端部の編目と重ね目を形成するウェールと、終端部の編目と重ね目を形成しない編目による追加ウェールを編成し、前記段差部の有る編地に段差部の低い側で増目を行い、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成する。

目的

この発明の課題は、少ない数の給糸口で編成できかつ接合個所の段差部で孔が目立たない編成方法と、編成された編地を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも前後一対針床を有する横編機を用い、第1編地及び第2編地の終端部編目と、伏目ウェールの編目の重ね目を形成することにより、第1編地と第2編地を接合し、かつ第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部に段差部がある、編地の接合方法において、1個の給糸口を用い、伏目用ウェール及び前記段差部の有る編地を編成し、前記伏目用ウェールとして、前記終端部の編目と重ね目を形成するウェールと、終端部の編目と重ね目を形成しない編目の追加ウェールを編成し、前記段差部の有る編地に段差部の低い側で増目を行い、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成することを特徴とする、編地の接合方法。

請求項2

前記増目を割り増やしにより行い、割り増やしにより生じた旧編目と新編目の一方の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成すると共に、追加ウェール以外の伏目用ウェールの編目で前記重ね目の次コースに位置する編目と、他方の編目の重ね目を形成することを特徴とする、請求項1の編地の接合方法。

請求項3

前記段差部の有る編地中の、前記割り増やしを行ったウェールに隣接する、段差部の低い側のウェールに新たな編目を形成すると共に、前記新たな編目と、追加ウェール以外の伏目用ウェールの編目で前記新たな編目に向かい合う編目の重ね目を形成することを特徴とする、請求項2の編地の接合方法。

請求項4

伏目用ウェールは、第1編地の編目と重ね目を形成する第1ウェールと、第2編地の編目と重ね目を形成する第2ウェールと、前記追加ウェールを少なくとも1ウェール備え、伏目用ウェールの編目を第1編地側の針床に配置した後に、第2ウェールの編目と第2編地の端部の編目の重ね目を形成すると共に、第2ウェールに新たな編目を形成し、伏目用ウェールの編目を第2編地側の針床に配置した後に、第1ウェールの編目と第1編地の端部の編目の重ね目を形成すると共に、第1ウェールに新たな編目を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの編地の接合方法。

請求項5

伏目用ウェールは、第1編地の編目と重ね目を形成する第1ウェールと、第2編地の編目と重ね目を形成する第2ウェールと、第1編地の増目と重ね目を形成する第1の追加ウェールと、第2編地の増目と重ね目を形成する第2の追加ウェールを備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかの編地の接合方法。

請求項6

第1編地及び第2編地の端部の編目と伏目用ウェールの編目の重ね目により、第1編地と第2編地が接合され、かつ第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部に段差部がある編地において、前記伏目用ウェールは、前記端部の編目と重ね目を形成しない編目による追加ウェールを含むと共に、前記段差部の有る編地は段差部の低い側に増目を備え、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を備えていることを特徴とする編地。

技術分野

0001

この発明は横編機による編地接合方法と、接合された編地に関する。

背景技術

0002

衣類等を無縫製で編成する場合、前編地等の第1編地と後編地等の第2編地を肩部で接合する。特許文献1(特許5619008)は、第1編地と第2編地の間に、伏目ウェールを2ウェール編成することを開示している。第1編地の編目と第1の伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより第1編地を伏目し、第2編地の編目と第2の伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより第2編地を伏目する。しかしながら第1編地あるいは第2編地に段差部があると、段差部の近傍で孔が開く。

0003

特許文献2(特許5349268)の図2は、2個の給糸口を用い、第1編地と第2編地を伏目することを開示している。この編成方法では、一方の給糸口を第1編地と第2編地の編成に用い、他方の給糸口を伏目に用いる。特許文献2では、接合と並行して第1編地あるいは第2編地を編成しても、2目分の段差が生じず、段差部の孔は目立たない。しかしながら特許文献2の接合方法は、2個の給糸口を必要とするため、量産時等では糸始末に手間が掛かる。

0004

接合以外の先行技術を示す。割り増やしにより、1目の編目を新編目と旧編目の2目の編目に増目することが知られている。また特許文献3(特許5695846)は、空針ニット捻りによる増目を開示している。

先行技術

0005

特許5619008
特許5349268
特許5695846

発明が解決しようとする課題

0006

この発明の課題は、少ない数の給糸口で編成できかつ接合個所の段差部で孔が目立たない編成方法と、編成された編地を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

この発明は、少なくとも前後一対針床を有する横編機を用い、
第1編地及び第2編地の終端部の編目と、伏目用ウェールの編目の重ね目を形成することにより、第1編地と第2編地を接合し、
かつ第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部に段差部がある、編地の接合方法において、
1個の給糸口を用い、伏目用ウェール及び前記段差部の有る編地を編成し、
前記伏目用ウェールとして、前記終端部の編目と重ね目を形成するウェールと、終端部の編目と重ね目を形成しない編目による追加ウェールを編成し、
前記段差部の有る編地に段差部の低い側で増目を行い、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成することを特徴とする。

0008

またこの発明の編地は、第1編地及び第2編地の端部の編目と伏目用ウェールの編目の重ね目により、第1編地と第2編地が接合され、
かつ第1編地と第2編地の少なくとも一方の終端部に段差部がある編地において、
前記伏目用ウェールは、前記端部の編目と重ね目を形成しない編目による追加ウェールを含むと共に、
前記段差部の有る編地は段差部の低い側に増目を備え、増目により生じた追加の編目と追加ウェールの編目の重ね目を備えていることを特徴とする。

0009

この発明では、1個の給糸口で編成できるので、糸の始末が容易である。また段差部でも、編地の接合個所に目立った孔が開かない。さらに追加ウェールにより、伏目のウェール方向強度が増すので、接合部の形態が安定する。

0010

好ましくは、前記増目を割り増やしにより行い、割り増やしにより生じた旧編目と新編目の一方の編目と追加ウェールの編目の重ね目を形成すると共に、追加ウェール以外の伏目用ウェールの編目で前記重ね目の次コースに位置する編目と、他方の編目の重ね目を形成する。このようにすると、割り増やしにより生じる旧編目と新編目が共に伏目用ウェールと接続されるので、段差部の孔がより目立ちにくくなる。

0011

より好ましくは、前記段差部の有る編地中の、前記割り増やしを行ったウェールに隣接する、段差部の低い側のウェールに新たな編目を形成すると共に、前記新たな編目と、追加ウェール以外の伏目用ウェールの編目で前記新たな編目に向かい合う編目の重ね目を形成する。このようにすると、前記新たな編目も伏目用ウェールと接合されるので、段差部の孔はさらに目立ちにくくなる。

0012

好ましくは、伏目用ウェールは、第1編地の編目と重ね目を形成する第1ウェールと、第2編地の編目と重ね目を形成する第2ウェールと、前記追加ウェールを少なくとも1ウェール備え、
伏目用ウェールの編目を第1編地側の針床に配置した後に、第2ウェールの編目と第2編地の端部の編目の重ね目を形成すると共に、第2ウェールに新たな編目を形成し、
伏目用ウェールの編目を第2編地側の針床に配置した後に、第1ウェールの編目と第1編地の端部の編目の重ね目を形成すると共に、第1ウェールに次の編目を形成する。一般に裏目表目に比べ膨らみが小さく、第1ウェールの編目は第1編地側から見て裏目、第2ウェールの編目は第2編地側から見て裏目となり、伏目用ウェールの膨らみが目立たなくなる。

0013

好ましくは、伏目用ウェールは、第1編地の編目と重ね目を形成する第1ウェールと、第2編地の編目と重ね目を形成する第2ウェールと、第1編地の増目と重ね目を形成する第1の追加ウェールと、第2編地の増目と重ね目を形成する第2の追加ウェールを備えている。このようにすると、第1編地の段差部の孔を第1の追加ウェールにより防止し、第2編地の段差部の孔を第2の追加ウェールにより防止できる。

図面の簡単な説明

0014

実施例での、段差部以外の個所の編成方法を示す図
実施例での、段差部付近の編成方法を示す図
実施例での伏目用ウェールと、第1編地及び第2編地の配置を示す図で、(A)は2目の伏目用ウェールを、(B)は3目の伏目用ウェールを、(C)は4目の伏目用ウェールを示す。
実施例での第1編地と伏目用ウェールとの接続を示す図
従来例での第1編地と伏目用ウェールとの接続を示す図
実施例での編地の接合個所を示す写真
従来例での編地の接合個所を示す写真

0015

以下に、発明を実施するための最適実施例を示す。

0016

図1図2に実施例での編成方法を示す。用いる横編機は、FU(前上),FD(前下),BU(後上),BD(後下)の4枚の針床を備え、前後の針床間で編目の目移しが自在で、かつ各針床を独立してラッキングできる。しかし前後一対の2枚の針床を備える横編機を用い、針床の針を1本置きに2組に分け、一方の組の針を上部の針床の針と見なし、他方の組の針を下部の針床の針と見なしても、同様の編成ができる。黒い三角は給糸口1で、針床の針に給糸する。意匠的な理由等で複数の糸を用いる場合を除き、給糸口は1個で良いので、編成開始個所及び終了個所での糸の始末が簡単になる。

0017

FDの編針A〜Gに係止する編目列は第1編地2で、BDの編針a〜gに係止する編目列は第2編地3で、実施例ではこれらは衣類の前編地と後編地である。実施例では、第1編地2と第2編地3を伏目用ウェールα,β,γを用いて伏目する。実施例では、第2編地3は肩に沿って予め編成済みで、接合編成の間、新たなコースを形成しないものとする。これに対して、第1編地2は、接合編成と並行して、引き返しにより新たなコースを編成する。この編成では、前編地となる第1編地2側に追加ウェールとなる伏目用ウェールγを最端部の位置に配置する。また、前下がりを設けるため引き返しにより新たなコースを編成すると、新たなコースの端部に段差部が生じる。そして段差部に伏目用ウェールと接続されていない編目が生じると、孔が開く。この発明では、引き返しによる新たなコース端部の段差部で孔が目立たないようにする。

0018

第1編地2と第2編地3の双方に対し、接合編成と並行して引き返しにより新たなコースを編成しても良い。この場合、前編地となる第1編地2側に追加ウェールとなる伏目用ウェールγを最端部に配置するだけでなく、後編地用となる第2編地3側に追加ウェールを更に追加すれば良い。また編成する編地の種類は衣類に限らず、接合編成と並行して新たなコースを編成するため段差部が生じる編地であれば、任意である。

0019

この明細書において、ウェールはシンカーループニードルループにより互いに接続されている編目の列を意味し、コースはシンカーループ間の渡り糸により互いに接続されている編目の列を意味する。

0020

例えば3目の伏目用ウェールα,β,γを設け、この内ウェールαは第2編地3の編目と重ね目を形成し、第2編地3を伏目するためのウェールで、ウェールβは第1編地2の編目と重ね目を形成し、第1編地2を伏目するためのウェールである。またウェールγは追加ウェールで、
・ 伏目用ウェールα,β,γにより構成される伏目部の、ウェール方向に沿った強度を増し
・ 第1編地2の段差部で編地2の編目と重ね目を形成することにより、孔が開かないようにするためのものである。編針A〜Gに係止する編目列は第1編地2の編目を示し、伏目用ウェールβの編目と接合する。更に編針a〜gに係止する編目列は第2編地3の編目を示し、伏目用ウェールαの編目と接合する。

0021

S+数字は各ステップを示し、S0は接合編成での最初の状態を示す。S1で、ウェールγ,βに新たな編目を形成すると共に、ウェールα,β,γの編目を針床FDへ目移しする。S2で針床BD(BU)を右方にラッキングし、第2編地3の編針aに係止する編目をウェールαの編目に重ね、S3でウェールαに新たな編目を形成する。S4で針床BD(BU)を左方にラッキングし、ウェールα,β,γの編目を針床BDへ目移しし、S5で更に左方にラッキングを行い、第1編地2の編針Aに係止する編目をウェールβの編目に重ねる。S5を実行した後の編地の状態は、S0の状態とほぼ同じである。

0022

段差部以外の個所では、S5からS1に戻り、S1〜S5のサイクルを繰り返す。S1〜S5を1回ずつ実行することにより、第1編地2及び第2編地3を各1ウェール伏目し、伏目用ウェールα,β,γに各1目新たな編目を形成した。

0023

第1編地2と接合するウェールβの編目は第2編地3側の針床BDで形成し(S1)、第2編地2と接合するウェールαの編目は第1編地2側の針床FDで形成した(S3)。このようにすると、ウェールβの編目は第1編地2側から見て裏目、ウェールαの編目は第2編地3側から見て裏目となり、接合する際の伏目ループ接合箇所の内側に配置されることで、伏目用ウェールの膨らみを小さくできる。なおこの点は、図2のS6,S12,S14でも同様である。

0024

実施例では、接合編成と並行して、第1編地2に新たなコースを引き返しにより編成する。引き返しにより新たなコースを編成する場合、S5に続いて、S6〜S14を実行する。S6でウェールγ,βに新たな編目を形成した後、ウェールα,β,γの編目を針床FDへ目移しする。S7で針床BD(BU)を右方にラッキングし、ウェールα,β,γの編目を針床BUへ目移しする。S8,S9で、第1編地2を引き返しにより2コース編成する。引き返し編成と並行して、針床BD(BU)をラッキングし、追加ウェールγの編目を保持する編針dと段差部となる編針Cを向かい合わせて、S10での割り増やし+重ね目の形成を準備する。また編針bに係止する編目をウェールαに目移しできるように、これらの編目を保持する針を向かい合わせる。

0025

S8,S9で第1編地2を2コース編成したため、編針Cと編針Dに係止する編目間に段差部が生じる。そこでS10で、編針Cに係止する編目に新たな編目を形成すると共に、この編目を割り増やしし、割り増やし前から存在する旧編目と新編目の2目の編目に分岐させる。そして例えば旧編目mを追加ウェールγの編目に重ねる。また割り増やしにより生じた新編目は、編針Cに係止する編目となり、この編目を以降のステップでウェールβの編目に重ねる。これにより、第1編地2に形成された段差箇所新旧何れの編目も、伏目用ウェールの編目と接合されることになり、段差部に孔が目立たなくなる。S10ではさらに、第1編地2の編針Cの右側の編針Bに係止する編目にも新たな編目を形成する。なおS10で、割増やし時の新編目をウェールγの編目に重ねても良い。また割り増やしではなく、特許文献3に記載の空針ニット+捻りにより、増目は、ラッキングを用いて例えば編針B,Cに係止する編目間に形成し、この増目をウェールγの編目に重ねても良い。

0026

割り増やしと並行して、S10でウェールαの編目をFDに目移しし、S11で第2編地の編針bに係止する編目をウェールαの編目に重ねる。そしてS12でウェールαに新たな編目を形成する。S13で第1編地の編針Bに係止する編目をウェールβの編目に重ねるとともに、FDの編針Aに係止するウェールαの編目をBUの編針aに目移しする。そしてS14で、ウェールγ,βに新たな編目を形成する。S14を実行した後の編地の状態は、S1で新たな編目を形成した後でかつ目移し前の状態とほぼ同じである。ステップS14の実行後に、ウェールα,β,γの編目を例えば針床FDへ目移しし、次いでS2〜S5を実行する。以降はS1〜S5のサイクルを実行し、編針C〜Gと編針c〜gに係止する編目に伏目を行う。

0027

伏目用ウェールの配置例を図3に示す。(A)は第1編地2及び第2編地3の編目を重ねる伏目用ウェールδと追加ウェールγの2列で伏目する例を示す。追加ウェールγはウェールδの左右いずれにあっても良い。ただし(A)の配置は3重目の形成を伴うため、編成が難しい。(B)は第1編地2用に追加ウェールγを割り当て、第1編地2の伏目にウェールβを、第2編地3の伏目にウェールαを割り当てる例を示す。どのウェールに追加ウェールγを割り当てるかは任意である。

0028

(C)は、第1編地2と第2編地3の双方で、段差部に孔が開かないようにする場合の、伏目用ウェールの配置を示す。この場合、追加ウェールとしてγ1,γ2の2ウェールを設け、ウェールγ1を第1編地の段差部での孔開き防止に、ウェールγ2を第2編地の段差部での孔開き防止に用いる。またウェールα,β,γ1,γ2の配置は任意である。なお追加ウェールγを3ウェール以上設けても良いが、編成が難しくなる。

0029

なお図3(C)のように、追加ウェールγ2を設け、第2編地3にも伏目と並行して新たなコースを編成する場合、例えば図2のS14の後に目移しにより伏目用ウェールα,β,γの針床での配置を整える。次いでS8〜S14に対応する編成を針床の前後を反転して実行し、第2編地3を引き返し編成したことにより生じた端部の孔開き防止のため、段差部の低い側で割り増やし等による増目を形成し、この際の旧編目あるいは新編目を追加ウェールγ2の編目に重ねる。

0030

図4は、実施例での第1編地2と伏目用ウェールβ,γとの接続を示す。この他に、第2編地が伏目用ウェールαに接続されているが、図示を省略する。また図5は、従来例での第1編地2と伏目用ウェールβとの接続を示す。図4図5での点線は重ね目による編目の接続を示し、C1〜C3は編成コースで、C1は右向きに編成し、伏目用ウェールγ,βに対して図の下から上向きの方向に編成を繰り返して伏目する。また段差部の始端としてC2を左向きに編成してC3は右向きに編成し、コースC2,C3を引き返しとして段差を編成する。図5の従来例は、図4の実施例に比べ、
・ 追加ウェールγが無く、
・ 段差部で割り増やしした編目m(実施例では旧編目)をウェールγの編目に重ねることが無い。図5の従来例では、段差部の編目rが伏目用ウェールβと繋がっていないので、伏目用ウェールβと編目rとの間付近で孔が開きやすい。

0031

図4では、接合編成と並行して、編針D〜Jに係止する旧編目(C1)に対し引き返しで2コース(C2、C3)編成する。その際、編針C,Bに係止する編目に新たな編目を形成するので、段差部の高さが図5の2目から1目になる。さらに編針Cに係止する編目を割り増やし等により増目し、例えば旧編目mを追加ウェールγの編目に重ね、割り増やし等により編針Cに形成された新編目pをウェールβの編目に重ねる。また編針Bに係止する編目nをウェールβの編目に重ねる。これらの結果、段差部の付近で第1編地2の外周の編目は全てウェールβまたはγに重ねられるので、段差部の付近に孔が開かない。増目する編針は段差部の低い側の端となる編針Cに限らず、その隣の編針Bなどでも良い。

0032

追加ウェールγを設けると、コース方向の編目が増えて伏目が増すため、伏目用ウェールの強度も増す。このため衣類にこの発明を適用すると、伏目部に平行な方向に力が加わった際に伏目用ウェールα,β,γが伸び難くなり、その結果衣類の形態が安定する。追加ウェールγに対し更にウェール方向の編目をミス編成で減らすことで、伸び具合を調整する事も可能である。

0033

図6は実施例で編成した衣類の接合部を示し、図7は追加のウェールγを設けない従来例で編成した衣類の接合部を示す。図7では接合部に孔が目立つが、図6では追加ウェールγを設けた前編地(第1編地2)側で、孔は目立たない。

0034

実施例には以下の特徴がある。
1)伏目用ウェールと向かい合う個所で、第1編地2あるいは第2編地3に段差部が有っても、段差部に孔が開かない。
2) 伏目用ウェールの目数を増すと、伏目のウェール方向に沿って編地が伸び難くなり、編地の形態が安定する。
3) 1個の給糸口1により編成できるので、糸始末が容易になる。なお追加ウェールγを、ウェールα,βと同じコース数で編成する必要はなく、追加ウェールγのウェール方向の目数はウェールα,βでのウェール方向の目数よりも少なくても良い。
4) 伏目用ウェールの膨らみを隠すことができる。

実施例

0035

なお図3では、伏目用ウェールを4ウェール幅まで示したが、伏目用ウェールをより多数、例えば20ウェール程度、編成しても良い。この場合、多数の伏目用ウェールを例えば対向する針床にC字状に半分ずつ配置し、C字の両端部付近に実施例での伏目用ウェールα、βと追加ウェールγ1、γ2を配置する。また伏目用ウェールの編目の内で、ウェールα,β,γ1,γ2 以外の編目(C字の両端部を除く編目)は表目(天竺編み)で編成し、盛り上がった幅広の肩の伏目等とすればよい。

0036

1給糸口
2 第1編地
3 第2編地
α,β,γ伏目用ウェール
A〜E 前針床の編針
a〜g 後針床の編針
m,n,p,r編目
C1〜C3 コース

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