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技術 基板処理装置及び半導体装置の製造方法

出願人 株式会社KOKUSAIELECTRIC
発明者 宮下直也谷山智志
出願日 2018年10月19日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-197452
公開日 2020年4月23日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-065019
状態 特許登録済
技術分野 CVD 気相成長(金属層を除く)
主要キーワード 内部演算回路 開口総面積 電空制御 弁開度計 パルスドライブ 圧力測定結果 比例回路 ロッド保持
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年4月23日)のものです。
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図面 (9)

課題

処理室内の圧力を制御する圧力制御バルブ機差を実質的に無くし、容易に同じプロセスを再現する。

解決手段

弁開度を検出するセンサ150と、センサが検出した弁開度、及び処理室内の真空圧力と真空圧力目標値との偏差に基づいて、弁開度を制御する弁開度制御信号を出力する第1制御回路122と、弁開度制御信号に基づいて、ピストンへの作動流体の供給を制御する電空制御信号を出力する第2制御回路131と、前記弁開度の上限が、物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開となるように、第1制御回路もしくは第2制御回路を調整するスパン調整回路を有する。

概要

背景

半導体装置デバイス)の製造工程において、基板処理装置を用いて、基板を所定の温度及び雰囲気の下で処理し、薄膜の形成や改質等が行われる。例えば縦型基板処理装置では、所定枚数の基板を垂直方向に配列して基板保持具に保持し、基板保持具を処理室内に装入し、処理室の周囲に設置された炉ヒータによって基板を加熱した状態で処理室内に処理ガスを導入して、基板に対して薄膜形成処理等が行われる。

基板処理装置の処理室は、真空ポンプによって内部のガス排気される。処理室と真空ポンプの間には、圧力制御バルブが設けられ、その開度を連続的に制御することで、処理室内を所定の圧力に保つことができるようになっている。以下に、基板処理装置の処理室などの真空容器真空圧力制御に用いられる圧力制御バルブ、あるいは圧力制御システムについて開示する特許文献を例示する。

概要

処理室内の圧力を制御する圧力制御バルブの機差を実質的に無くし、容易に同じプロセスを再現する。弁開度を検出するセンサ150と、センサが検出した弁開度、及び処理室内の真空圧力と真空圧力目標値との偏差に基づいて、弁開度を制御する弁開度制御信号を出力する第1制御回路122と、弁開度制御信号に基づいて、ピストンへの作動流体の供給を制御する電空制御信号を出力する第2制御回路131と、前記弁開度の上限が、物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開となるように、第1制御回路もしくは第2制御回路を調整するスパン調整回路を有する。

目的

本開示は、圧力制御バルブの機差を実質的に無くし、容易に同じプロセスを再現することができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板を処理する処理室と、前記処理室を排気する真空ポンプと、前記処理室と前記真空ポンプとを接続する流路と、前記流路に形成されている弁座とを有するバルブボディと、前記バルブボディに接続され、所定の軸方向に運動可能にピストンを収容するシリンダと、前記ピストンに連結され、前記弁座への当接による前記流路の遮断、または弁開度に応じて前記弁座から離間される弁体と、前記弁開度を検出するセンサと、前記弁開度を制御する弁コントローラと、を備え、前記弁コントローラは、前記センサが検出した前記弁開度、及び前記処理室内の真空圧力と真空圧力目標値との偏差に基づいて、前記弁開度を制御する弁開度制御信号を出力する第1制御回路と、前記弁開度制御信号に基づいて、前記ピストンへの作動流体の供給を制御する電空制御信号を出力する第2制御回路と、前記弁開度の上限が物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開となるように、前記第1制御回路もしくは前記第2制御回路を調整するスパン調整回路と、を有する基板処理装置

請求項2

請求項1において、前記弁コントローラは、前記弁開度制御信号の下限値が、前記処理室の圧力によって変化する前記弁座のリーク開始位置に対応するように、前記弁開度制御信号の下限を調整するバイアス制御回路を有する基板処理装置。

請求項3

請求項1において、前記スパン調整回路は、前記弁コントローラが、前記弁開度を前記所定の全開とする指令を受けて前記所定の全開に対応する前記弁開度制御信号を生成するときに、前記弁体のオーバーシュート量及び前記弁開度が前記所定の全開に収束した状態での開度のそれぞれを、複数の制御パラメータを用いて調整するものであり、前記制御パラメータは、前記指令を含む所定のプロセスレシピを前記基板処理装置で実行したときの前記処理室内の真空圧力のトレースに基づいて、機差補償するように設定される基板処理装置。

請求項4

複数のウエハを所定の軸に沿って所定の間隔で配列した状態で保持する基板保持具と、前記基板保持具の下方に配置される断熱部と、前記基板保持具及び前記断熱部を収容する筒状の空間を形成する処理室と、前記処理室内の前記複数のウエハの側端に向いて設けられた開口によって、前記処理室と流体連通するガス供給機構と、前記処理室内の前記複数のウエハの側端に向いて設けられた排気口によって、前記処理室と流体連通するガス排出機構と、真空圧力制御システムを介して前記ガス排出機構に連通し、前記処理室内の雰囲気を排出する真空ポンプと、を有し、前記真空圧力制御システムは、真空弁と、前記真空弁の弁開度を検出するセンサと、前記真空弁を制御する弁コントローラを有し、前記弁コントローラは、前記真空弁の物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開に対応するように、前記真空弁の制御信号スパンを調整する基板処理装置。

請求項5

請求項4に記載の基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、前記真空圧力制御システムが前記処理室内の真空圧力を一定に制御しながら、前記処理室内に原料ガスを供給する原料ガス供給工程と、前記真空圧力制御システムが前記弁開度を前記所定の全開に制御しながら、前記処理室内を排気する原料ガス排気工程と、前記真空圧力制御システムが前記処理室内の真空圧力を一定に制御しながら、前記処理室内に反応ガスを供給する反応ガス供給工程と、前記真空圧力制御システムが前記弁開度を前記所定の全開に制御しながら、前記処理室内を排気する反応ガス排気工程と、を繰り返し行う半導体装置の製造方法。

技術分野

0001

本開示は、基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関する。

背景技術

0002

半導体装置(デバイス)の製造工程において、基板処理装置を用いて、基板を所定の温度及び雰囲気の下で処理し、薄膜の形成や改質等が行われる。例えば縦型基板処理装置では、所定枚数の基板を垂直方向に配列して基板保持具に保持し、基板保持具を処理室内に装入し、処理室の周囲に設置された炉ヒータによって基板を加熱した状態で処理室内に処理ガスを導入して、基板に対して薄膜形成処理等が行われる。

0003

基板処理装置の処理室は、真空ポンプによって内部のガス排気される。処理室と真空ポンプの間には、圧力制御バルブが設けられ、その開度を連続的に制御することで、処理室内を所定の圧力に保つことができるようになっている。以下に、基板処理装置の処理室などの真空容器真空圧力制御に用いられる圧力制御バルブ、あるいは圧力制御システムについて開示する特許文献を例示する。

先行技術

0004

特開2011−166101号公報
国際公開第2004/109420号
特開2018−45432号公報
特開2008−69787号公報

発明が解決しようとする課題

0005

近年、成膜等の処理はしばしば、複数種のガスを巡回的に繰り返し供給し、それらのガスを基板上で化学的に反応させる方法によって行われる。その際、ガスを供給しながら処理室の圧力を一定に保つため、弁体パッキン潰し量の微妙な制御が必要になる場合がある。また異なるガスは処理室内で混ざり合うことなく速やかに排出されることが望ましく、新たなガスを供給する前に、最大の排気速度で(つまり圧力制御バルブを最大の開度にして)処理室内のガスを排気する工程が設けられうる。従って、成膜処理の間、処理室内の圧力は大きく変動し、また最大排気動作定圧動作切り替える際には、圧力変化レートを制限する定レート制御が必要になる場合がある。

0006

このとき、搭載された圧力制御バルブの最大の開度に、装置ごとのばらつき(機差)があると、複数の装置で、同じ成膜処理を再現できないという問題がある。

0007

本開示は、圧力制御バルブの機差を実質的に無くし、容易に同じプロセスを再現することができる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本開示の一実施態様である基板処理装置は、基板を処理する処理室と、処理室を排気する真空ポンプと、処理室と真空ポンプとを接続する流路と流路に形成されている弁座とを有するバルブボディと、バルブボディに接続され、所定の軸方向に運動可能にピストンを収容するシリンダと、ピストンに連結され、弁座への当接による流路の遮断、または弁開度に応じて弁座から離間される弁体と、弁開度を検出するセンサと、弁開度を制御する弁コントローラと、を備える。そして弁コントローラは、センサが検出した弁開度、及び処理室内の真空圧力と真空圧力目標値との偏差に基づいて、弁開度を制御する弁開度制御信号を出力する第1制御回路と、弁開度制御信号に基づいて、ピストンへの作動流体の供給を制御する電空制御信号を出力する第2制御回路と、弁開度の上限が、物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開となるように、第1制御回路もしくは第2制御回路を調整するスパン調整回路と、を有する。

発明の効果

0009

圧力制御バルブの機差を実質的に無くし、容易に同じプロセスを再現することができる。

0010

その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0011

基板処理装置の縦断面図である。
基板処理装置の主コントローラブロック図である。
基板処理装置の真空圧力制御システム43の概略構成図である。
APCバルブ42の真空弁の断面図である。
真空圧力コントロールモードにおける真空圧力制御システム43のフィードバック制御系を示す図である。
フィードバック制御におけるAPCバルブ42のリフト量の時間応答の例を示す図である。
フィードバック制御におけるリフト量及び処理室24の圧力の時間応答を示す図である。
半導体装置の製造方法のフローチャートである。

実施例

0012

以下、実施形態に係る基板処理装置、その装置で使用される真空圧力制御システム、及びその装置を用いた半導体装置の製造方法について、順に説明する。

0013

〈基板処理装置の構成〉
図1に示すように、基板処理装置は、集積回路の製造工程における熱処理工程を実施する縦型熱処理装置バッチ式縦型炉装置)10として構成されている。

0014

処理炉12は第1加熱手段(加熱機構)としてのヒータユニット(以下、ヒータと称する)であるヒータ14を有する。ヒータ14は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース16に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ14は、後述するようにガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。

0015

ヒータ14の内側には、真空容器(処理容器)を構成する反応管18が配設されている。反応管18は、例えば石英(SiO2)等の耐熱性材料からなり、上端閉塞され、下端が開口した円筒形状に形成されている。下端の開口には、外周側に突出したフランジ部18Cが形成されている。反応管18のフランジ部18Cは金属製で円筒形状のマニホールド22によって支持されている。反応管18の筒中空部は処理室24を形成する。処理室24は、基板としてのウエハWを、後述するボート26によって水平姿勢で反応管18の管軸方向(つまり垂直方向)に多段整列した状態で収容可能に構成されている。ボート26によって保持されたウエハWが収容される空間を処理領域と呼び、それより下方の空間を断熱領域と呼ぶ。

0016

反応管18の外壁には、内部にそれぞれ空間を有する供給バッファ24Aと排気バッファ24Bとが、互いに対面する位置に形成されている。供給バッファ24Aと排気バッファ24Bの突出した部分は、反応管18の外壁を構成し、供給バッファ24A及び排気バッファ24Bによって覆われた、反応管18の円筒の一部は、それぞれ仕切り部18Aおよび仕切り部18Bを構成する。言い換えれば、供給バッファ24Aの内部のガス供給空間は、反応管18の外壁と仕切り部18Aにより画成される。一方、供給バッファ24Aの下端は、フランジ部18Cによって閉塞される。そのため、排気バッファ24Bのガス排気空間は、反応管18の外壁と仕切り部18Bとフランジ部18Cにより画成される。

0017

仕切り部18Aには、ウエハWの間隔と同じ間隔で、処理室24とガス供給空間とを流体連通させる横長スリット状のガス供給口36Aが、処理領域のウエハWに対応して複数設けられている。

0018

仕切り部18Bには、ウエハWの間隔と同じ間隔で、処理室24とガス排気空間とを流体連通させる横長スリット状のガス排気口36B(第1排気口)が、処理領域のウエハWに対応して複数設けられている。一例として各ガス排気口36Bは、対応するガス供給口36Aと同じ高さ位置に対面するように設けられうる。あるいは、単一のガス排気口36Bが、処理領域の各ウエハWを臨むように縦長に開口して設けられうる。

0019

仕切り部18Bのガス排気口36Bの下方には、第2排気部(第2排気口)としての副排気口62が形成されている。副排気口62は、断熱領域内の位置、あるいは断熱部と対面する位置に形成されている。副排気口62は横長の長方形状に形成され、その開口面積はガス排気口36Bの一つのスリットの開口面積よりも大きく、ガス排気口36Bの開口総面積よりも小さい。ガス排気口36B及び副排気口62は、処理室24と排気バッファとを連通するように形成され、処理室24内の断熱領域の雰囲気を排気する。断熱領域に副排気口62を設けることにより、断熱部54の周囲を流れたパージガスが処理領域に拡散することが抑制され、処理領域の処理ガスが希釈されることによる成膜均一性の悪化が抑制される。

0020

ガス供給空間24A内には、ノズル28が設けられうる。ノズル28は、例えば石英等の耐熱性材料からなる。ノズル28には、ガス供給管30aが接続されている。ガス供給管30aには、上流方向から順に、流量制御器流量制御部)であるマスフローコントローラMFC)32aおよび開閉弁であるバルブ34aが設けられている。ガス供給管30aのバルブ34aよりも下流側には、不活性ガスを供給するガス供給管30bが接続されている。ガス供給管30bには、上流方向から順に、MFC32bおよびバルブ34bが設けられている。主に、ガス供給管30a、MFC32a、バルブ34aにより、処理ガス供給系である処理ガス供給部が構成される。また、ガス供給管30b、MFC32b、バルブ34bにより、不活性ガス供給系である不活性ガス供給部が構成される。また、ガス供給管30b、MFC32b、バルブ34bを処理ガス供給部(処理ガス供給系)に含めて考えてもよい。ノズル28が複数設けられる場合、処理ガス供給部や不活性ガス供給部もノズル28に対応して複数設けられうる。

0021

ノズル28は、ガス供給空間24Aに、反応管18の下部より上方に向かって、ウエハWの配列に沿って設けられている。このときノズル28は、ウエハWの側方においてウエハWの配列方向と平行となる。本例のノズル28は、L字型に構成されており、その短い水平部はマニホールド22の側壁を貫通するように設けられている。また、その長い垂直部は少なくともウエハ配列領域の全域に亘ってガスを供給するように、側面に複数のガス吐出孔28Aが形成されている。ガス吐出孔28Aは、ウエハWの配置間隔と同じ間隔で、反応管18の中心を向くようにそれぞれ開口させることができる。これによって、ガス吐出孔28Aからガス供給口36Aを通り抜ける直線的な経路で、個々のウエハWに向けてガスを供給することができる。

0022

排気バッファ24Bの下端には、ガス排気空間に連通する排気ポート19が設けられている。この排気ポート19に処理室24内の雰囲気を排気する排気管38が接続される。また、排気管38には、処理室24内の圧力を検出する圧力検出器圧力検出部)としての真空計40および開閉弁としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ42を介して、真空排気装置としての真空ポンプ44が接続されている。

0023

APCバルブ42は、弁コントローラ41によって開度が制御され、真空ポンプ44を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室24内の真空排気および真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ44を作動させた状態で、真空計40により検出された圧力情報に基づいて弁開度を調節することで、処理室24内の圧力を目標値に保つことができるように構成されている。真空計40、弁コントローラ41、APCバルブ42により、真空圧力制御システム43が構成される。

0024

マニホールド22の下方には、マニホールド22の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ46が設けられている。シールキャップ46は、金属によって円盤状に形成されている。シールキャップ46の上面には、マニホールド22の下端と当接するシール部材としてのOリング48が設けられている。また、シールキャップ46の上面のうち、Oリング48より内側領域にはシールキャップ46を覆って保護するシールキャッププレート50が設置されている。

0025

シールキャップ46は、マニホールド22の下端に垂直方向下側から当接されるように構成されており、反応管18の外部に垂直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ52によって垂直方向に昇降される。ボートエレベータ52は、ボート26すなわちウエハWを、処理室24内外に搬送する搬送装置搬送機構)として機能する。

0026

基板保持具としてのボート26は、複数枚、例えば25〜200枚のウエハWを、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に支持するように、すなわち、間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート26は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料からなる。

0027

ボート26とシールキャップ46の間には断熱部54が設けられる。断熱部54は、例えば円筒形状に形成され、あるいは円板状の断熱板が複数枚上下に配列されて、構成されうる。

0028

反応管18の外壁に沿って温度検出器としての温度検出部56が設置されている。温度検出部56により検出された温度情報に基づきヒータ14への通電具合を調整することで、処理室24内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。

0029

断熱部54の下部には、円筒形状のボート26を回転させる回転軸60が固定されている。回転軸60の下部であって、シールキャップ46の処理室24と反対側には、ボート26を回転させる回転機構58が設置されている。

0030

回転機構58は、上端が開口し、下端が閉塞した略円筒形状に形成されたハウジング58Aを備えている。ハウジング58Aには、ガス供給管30cが接続されている。ガス供給管30cには、上流方向から順に、MFC32cおよびバルブ34cが設けられている。主に、ガス供給管30c、MFC32c、バルブ34cにより、断熱領域にパージガスを供給するパージガス供給系であるパージガス供給部が構成される。パージガス供給部は、断熱領域の下方位置から上方に向けてパージガスを供給するよう構成される。パージガスは、ガス供給管30cからハウジング58A内、回転軸60の周囲を介して断熱領域の底から上方に向けて供給される。

0031

図2に示すように、基板処理装置の主コントローラ200は、CPU(Central Processing Unit)212、RAM(Random Access Memory)214、記憶装置216、I/Oポート218を備えたコンピュータとして構成されている。RAM214、記憶装置216、I/Oポート218は、内部バス220を介して、CPU212とデータ交換可能なように構成されている。主コントローラ200には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置222や外部記憶装置224が接続されている。

0032

記憶装置216は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置216内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順を主コントローラ200に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。RAM214は、CPU212によって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。

0033

I/Oポート218は、上述のMFC32a,32b,32c、バルブ34a,34b,34c、真空計40、弁コントローラ41、真空ポンプ44、ヒータ14、温度検出部56、回転機構58、ボートエレベータ52等に接続されている。

0034

CPU212は、記憶装置216から制御プログラムを読み出して実行するとともに、入出力装置222からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置216からプロセスレシピを読み出すように構成されている。CPU212は、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、MFC32a,32b,32cによる各種ガス流量調整動作、バルブ34a,34b,34cの開閉動作、弁コントローラ41によるAPCバルブ42の開閉および圧力調整動作、真空ポンプ44の起動および停止、温度検出部56に基づくヒータ14の温度調整動作、回転機構58によるボート26の回転および回転速度調節動作、ボートエレベータ52によるボート26の昇降動作等を制御するように構成されている。

0035

〈真空圧力制御システムの構成〉
図3は、真空圧力制御システム43の概略構成図である。真空圧力制御システム43は、実際の弁開度を位置センサで検出してフィードバック制御するタイプのもので、真空計40、弁コントローラ41、APCバルブ42を備える。

0036

弁コントローラ41は、インターフェース回路121、真空圧力制御回路122、シーケンス制御回路123、及び空気圧制御部130を備える。インターフェース回路121は、主コントローラ200からの遠隔操作信号、または弁コントローラ41のフロントパネルのボタンを介した現場入力による信号を、真空圧力制御回路122やシーケンス制御回路123などに適した信号に変換する。

0037

真空圧力制御回路122は、処理室24内の真空圧力に対するフィードバック制御を行う。シーケンス制御回路123は、インターフェース回路121から与えられた動作モードに従って、空気圧制御部130内の第1電磁弁134や第2電磁弁135を直接操作し、APCバルブ42の全閉や全開等の予め定められた動作をさせる。この動作モードは主に装置の待機時や緊急時または安全のために用いられる。

0038

空気圧制御部130は、位置制御回路131、パルスドライブ回路132、時間開閉動作弁133、第1電磁弁134、第2電磁弁135を備える。位置制御回路131は、真空圧力制御回路122から与えられた弁開度指令値と、APCバルブ42に設けられたポテンショメータ418(位置検出手段の一例)からアンプ419を介して与えられた弁開度計測値とを比較して、APCバルブ42の弁の位置を制御するサーボ機構一種であり、真空圧力制御回路122のフィードバック制御の内側で制御ループを構成する。このとき、空気圧制御部130の制御量である弁開度を、真空圧力制御回路122の制御量である処理室圧力と区別して内部制御量と呼ぶ。弁開度は、操作量又は制御量となりうるリフト量、シリンダ圧力、圧力合算値(後述)、その他の仮想的な指標をも含む概念である。パルスドライブ回路132は、位置制御回路131からの電空制御信号に基づいて、時間開閉動作弁133へパルス信号を送信する。

0039

時間開閉動作弁133は、図示しない給気側比例弁及び排気側比例弁を内蔵するものであって、パルスドライブ回路132からのパルス信号に応じて、給気側比例弁及び排気側比例弁を時間開閉動作させるものであり、第2電磁弁135と第1電磁弁134を介して、APCバルブ42の空気圧シリンダ内の空気圧力を調整するものである。尚、APCバルブ42と空気圧制御部130とを接続する配管には、圧力センサ150が接続され、APCバルブ42のシリンダ圧力を測定する。圧力センサ150は、圧力測定結果を弁コントローラ41に出力する。

0040

APCバルブ42に用いられる真空弁420は、エアオペレイトタイプの単動ポペット弁であり、処理室24から真空ポンプ44までの排気系のコンダクタンスを変化させるものである。図4に示されるように、真空弁420のバルブボディ430に接続されたシリンダ421にピストン422が摺動可能に装填されている。ピストン422は、外周面に装着されたパッキン423をシリンダ421の内壁摺接させることにより、ピストン422の弁座側操作室424を気密に形成している。操作室424は、シリンダ421に開設された操作ポート425に連通流路426を介して連通し、操作流体給排気される。ピストン422は、シリンダ421のロッド保持部428に摺動可能に保持されたピストンロッド427を介して弁体436に連結され、弁体436と一体的に軸線方向(図中上下方向)に往復直線運動する。

0041

弁体436は、バルブボディ430の弁室433に配置されている。弁室433は、処理室24に繋がる第1ポート431と真空ポンプ44に繋がる第2ポート432に連通し、第1ポート431と連通する開口部434の外周に沿って弁座435が平坦な面で形成されている。弁体436は、弁座435と対向する位置にアリ溝437が形成され、そのアリ溝437に弾性シール部材438が弾性変形可能に装着されている。弁体436は、圧縮ばね439(シール荷重付与手段の一例)により弁座方向に常時付勢され、弾性シール部材438を弁座435にシールさせるシール荷重を付与されている。ベローズ440は、弁室433に伸縮可能に配置されている。ベローズ440はピストンロッド427と同軸に配置され、一端が弁体436と接続し、第1ポート431から第2ポート432に至る流路から密閉された筒状空間を形成している。

0042

真空弁420は、弁体436(弾性シール部材438)を弁座435に当接又は離間させることにより弁開閉動作を行う。弁体436が弁座435から離間する距離は、弁のリフト量として、操作室424に対する圧縮空気の供給と排気で操作することができる。弁体436が弁座435から離間する距離は、弁のリフト量として、ポテンショメータ418により計測されるものであり、APCバルブ42の弁開度に相当するものである。

0043

本実施形態に係る真空圧力制御システム43は、動作モードとして強制クローズモード(CLOSE)と、真空圧力コントロールモード(PRESS)とを、弁コントローラ41で選択して設定できる。

0044

真空圧力制御システム43は、強制クローズモード(CLOSE)を弁コントローラ41で選択すると、シーケンス制御回路123が、第1電磁弁134及び第2電磁弁135を図3に示すように動作させる。これにより、真空弁420の操作室424内には圧縮空気が供給されず、操作室424内は排気ラインと連通するので、操作室424内の空気圧大気圧となり、真空弁420は遮断した状態となる。

0045

一方、真空圧力制御システム43は、真空圧力コントロールモード(PRESS)を弁コントローラ41で選択すると、シーケンス制御回路123が、第1電磁弁134を動作させることによって、時間開閉動作弁133と真空弁420の操作室424とを連通させる。これにより、操作室424内の空気圧力が調整され、弁のリフト量が操作できる状態となる。

0046

真空圧力コントロールモード(PRESS)を選択したとき、真空圧力制御回路122は、主コントローラ200で指示された目標真空圧力値を目標値とするフィードバック制御を開始する。すなわち、図1において、真空計40で処理室24内の真空圧力値を計測し、それと目標真空圧力値との差(制御偏差)に応じて、APCバルブ42の弁のリフト量を操作し、排気系のコンダクタンスを変化させることによって、処理室24内の真空圧力を目標真空圧力値に一定に保持する。

0047

フィードバック制御は、PIDベースの制御によって実現でき、より好適には時定数ゲイン等のパラメータを所定の条件に応じて変更する。例えば、フィードバック制御の制御偏差が大きいときは、フィードバック制御の時定数を最小にしたり、ゲインを最大にしたりして、フィードバック制御の速応性が十分に確保される。一方、フィードバック制御の制御偏差が小さいときは、予め調整されたパラメータに段階的に移行するので、処理室24内の真空圧力を安定した状態で維持することができる。

0048

図5に示す真空圧力制御回路122のフィードバック制御のブロック図に基づいて具体的に説明する。真空計40で計測された処理室24内の真空圧力値を比例回路105、微分回路106により調整した値は、内部コマンド発生回路111が保持している目標真空圧力値と比較され、その差分(誤差信号)が比例回路102、微分回路103に入力される。積分回路104は、比例回路102、微分回路103の出力の合算を積分して得られる弁開度指令値を、0〜5Vの範囲の電圧として、位置制御回路131に出力する。5Vは、真空圧力コントロールモード(フィードバック制御下)におけるAPCバルブ42の全開(以下、電気的に定義される全開と呼ぶ)に対応する。なおこの全開位置は、機械的(物理的)に定義される、強制クローズモードにおける全開とは異なり、空気圧制御部130のサーボ制御を安定にするために、弁体はわずかに弁座側に寄っている。このときのリフト量は、リーク開始位置から約42mmである。以下、単に全開といった場合は、電気的に定義される全開を意味するものとする。

0049

積分時間調整回路101は、積分回路104の時定数を決定する。例えば、真空計40の計測値が、目標真空圧力値に対して離れているときは、内部演算回路により積分回路の積分時間が比較的小さくなるように動作する。これにより、積分回路104は、比較的大きなゲインをもつ増幅回路として機能させることができる。

0050

すなわち、
(真空計40の計測値)>(目標真空圧力値)
となる場合は、積分回路104の最大値である5Vが、位置制御回路131に対して出力される。その結果、APCバルブ42は急速に開く方向に動作する。一方、
(真空計40の計測値)<(目標真空圧力値)
となる場合には、積分回路104の最小値である0Vが位置制御回路131に対して出力される。その結果、APCバルブ42は、急速に閉じる方向に動作する。

0051

これらの動作により、APCバルブ42の弁開度は、目標真空圧力値にするための位置の近くまで、最短時間で到達できる。その後、目標真空圧力値にするための位置の近くまで到達したと判断した積分時間調整回路101は、その位置にて真空圧力を安定した状態で保持するため、予め調整された積分回路104の時定数に段階的に移行する動作を行う。段階的な移行は3段階以上でもよい。

0052

内部コマンド発生回路111は、通常は、インターフェース回路121から与えられた目標圧力を保持してそのまま出力する。また、真空計40からの処理室圧力を監視し、目標圧力との差が大きいために目標圧力変化速度を超える圧力変化が予期された場合や、フィードバック制御がオーバーシュートハンチング等を起こして収束時間が長くなることが予期された場合に、目標圧力を変更する。つまり、目標圧力を階段状に変化させて、与えられた目標圧力に近づけていくような内部コマンドを順次発生する。なお段差を十分小さくし、目標圧力を実質的に連続的に変更してもよい。

0053

スケール調整回路108は、積分回路104が出力する弁開度指令値にゲイン値Gを乗算して出力する。ゲイン値は通常1前後の値であり、これによって、弁開度指令値の変域(スケールスパン)を変更でき、その結果電気的に定義される全開を調整することができる。

0054

バイアス制御回路110は、スケール調整後の弁開度指令値に加算すべきバイアスオフセット)値Bを算出して出力する。バイアス値Bは、弾性シール部材438がシール力を失うときの弁座位置(リーク開始位置)に対応する。オフセット値Bは実際には、測定したリーク開始位置に対して所定の潰し量(マージン)を加えた値として設定されうる。オフセットを加算された後の弁開度指令値は、その最小値がリーク開始位置に対応し、その最大値が電気的に定義される全開に対応するようになる。

0055

バイアス制御回路110によるバイアス値Bの決定方法を説明する。リーク開始位置は、弾性シール部材438の状態の他、弁の差圧(処理室24と真空ポンプ44との圧力差)によっても変化する。ここでは、真空ポンプ44の圧力は一定もしくは十分小さいと仮定して、処理室24の圧力に依存するものとする。このとき、圧力センサ150が検出したシリンダ圧力に、真空計40が検出した処理室圧力を加算した合算値は、リーク開始時に常に略一定となることが知られる。

0056

第1の決定方法では、バイアス制御回路110は、積分回路104の出力を監視し、積分回路104の出力が0V(最低値)になっている間、次の処理を行う。すなわち、圧力センサ150の圧力と真空計40の圧力の合算値を、予め記憶しているリーク開始基準圧力と比較し、誤差に応じてバイアス値Bを調整するネガティブフィードバック制御を行う。例えば現在のバイアス値Bを初期値として、誤差信号の積分を行う。これによりシリンダ圧力はリーク開始位置に対応するようになり、積分回路104の出力が非0に変わると直ちにリーク開始できるようになる。

0057

第2の決定方法では、予め所定の処理室圧力(例えば100Pa)で実測したリーク開始基準位置と、リーク開始位置の処理室圧力への依存性(例えば比例定数あるいは折れ線近似テーブル)を記憶する。そして積分回路104の出力が最低値になっている間、或いは常時、処理室圧力に対応するリーク開始位置を算出し、バイアス値Bとして出力する。

0058

上述したように、弁開度指令値の最小値がリーク開始位置に対応するようにバイアス値Bが動的に修正されると、バイアス値Bが加算された弁開度指令値の最大値も変化し、電気的に定義される全開の開度を揃えることが困難な原因の1つとなっていた。本例のスケール調整回路108は、バイアス値Bの変化に追従してゲイン値Gを更新する。

0059

積分回路104の最大値(5V)をVmax、弁開度指令値にバイアス値Bが加算されていない(バイアス値Bが0)の時におけるゲインを基準ゲインGRefとすると、ゲイン値Gは以下で計算される。
G=GRef(Vmax − B)/Vmax
基準ゲインGRefは、例えば1であり、必要に応じて自己校正を行う。すなわち、ポテンショメータ418の出力は実際の弁開度(コンダクタンス)を示すものと信用して、真空圧力制御システム43の初期動作時に積分回路104の出力を最大値(5V)、バイアス値Bを0とし、ポテンショメータ418の出力する開度が所望の(例えばリフト量42mmに相当する)基準での全開となるように、基準ゲインGRefを調整する。なお、ポテンショメータ418の出力は振動している場合があるので、十分に平均化してから利用する。更には、実際の成膜プロセスにおけるAPCバルブ42の動作パターンにおける、操作量(リフト量、もしくは処理室圧力)の応答を測定し、そのトレース標準となる応答と照合して、標準に近づくように修正することができる。

0060

図6にフィードバック制御におけるAPCバルブ42のリフト量の時間応答の例を示す。このグラフでは、1.04,1.05,1.06の3つの基準ゲインGRefについて、APCバルブ42を全閉から全開に動作させたときの、ポテンショメータ418の出力が示されている。リフト量は、1回オーバーシュートした後は、目標値に向かって単調に収束し、これら3つの挙動は目標値が異なる以外はほぼ同じである。このように、スケール調整回路108のゲイン(基準ゲインGRef)によって、位置制御回路131の出力を調整し、第2制御回路の弁開度の上限を、物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開とすることができる。

0061

実際の成膜プロセスでは、APCバルブ42の開度のわずかな相違によって、処理室24内での排気の流速到達真空度が変化する。到達真空度への影響は、排気中にパージガスやバラストガスが供給される場合や、ガス供給のシーケンスが時間のパターンによって厳格に規定されている場合に、顕著となりうる。流速への影響は、処理室に処理ガスが充満した状態で急速にAPCバルブ42が全開となる場合であって、特に図6で示したオーバーシュートが生じている状況で、顕著となりうる。この結果、下記のような問題が少なくとも1つ生じうる。

0062

第1に、全開のまま所定時間経過後の処理室内の残留ガスの濃度が相違してしまう。

0063

第2に、全開に遷移する際に定レート制御を介在させたとしても、ゲイン等の相違はシステム過渡応答特性の相違を引き起こすので、全開から定圧動作への遷移時点での処理室圧力もしくは弁開度が異なることとなり、定圧動作中に目標圧力に維持される時間や精度も相違してしまう。

0064

第3に、排気流速の変化に伴ってレイノルズ数が変化し、ウエハW表面付近の渦や乱流様態が変化し、パターニングされたトレンチビアからの吸着ガス脱出(表面からの脱離とクヌーセン拡散を伴う)の速さが変化する。この結果、成膜の品質に影響する。発明者らは窒化シリコン膜堆積において、42mmのリフト量のレンジに対して、全開時のオーバーシュートに±0.4mmの機差があると、組成窒素の濃度)が変化することを確認した。

0065

上記第3の問題は、空気圧制御部130のサーボ系の特性に強く依存するオーバーシュート量に機差がある場合、スケール調整回路108のゲイン調整だけでは、不完全かもしれないことを示唆している。空気圧制御部130の特性に機差を生じさせうる要因として、時間開閉動作弁133の不感帯がある。このため、図5に示すように、空気圧制御部130に、その特性を調整する手段としてオーバーシュート量調整器136を設けることができる。オーバーシュート量調整器136は、位置制御回路131のPID制御の各パラメータを操作可能に構成される。また、位置制御回路131がパルスドライブ回路132へ与える時間開閉動作弁内の2つの弁の開閉時間を表す2つの信号を、整流ランプ(ReLU:REctified Linear Unit)関数で発生させている場合に、その原点オフセットを操作可能に構成されうる。スケール調整回路108とオーバーシュート量調整器136とを含む、弁開度の上限を設定可能な手段を総称して、スパン調整回路と呼ぶことにする。オーバーシュート量調整器136は、位置制御回路131に常時一定のパラメータを設定するように構成され、あるいは、オーバーシュートが発生しうる時に特別の代用のパラメータを設定するように構成されうる。

0066

図7にフィードバック制御における処理室圧力およびリフト量の時間応答の例を示す。このグラフでは、APCバルブ42を全閉(あるいは所定の定圧制御)から全開に切り替え、全開のまま所定量のガスを処理室に供給し続け、50秒後に到達真空度に近い50Paの定圧制御に移行する動作をさせたときの、処理室のポテンショメータ418の出力が示されている。全開に切り替えた直後から、処理室圧力は指数関数的に滑らかに減少し、定圧制御への移行後もハンチング等は見受けられない。精密に分析すると、定圧制御への移行時における処理室圧力は、基準ゲインGRefによってわずかに異なり、基準ゲインGRefが大きいほど処理室圧力は低い。

0067

一方、リフト量は、全開に切り替えた直後、図6と同様の軽いオーバーシュートを起こした後は、基準ゲインGRefに応じた開度を安定に維持する。しかし定圧制御へ移行すると、移行のショックにより好ましくないハンチングが発生する。このハンチングは、定圧制御への移行時における処理室圧力と、定圧制御の目標圧力(50Pa)との差に敏感である。このハンチングは、リフト量による圧力の変化が少ない真空領域であるがために、リフト量を大きく振動させ、その結果、10秒間の定圧制御の後の全閉又は定圧制御におけるリフト量の初期値をかく乱させうる。

0068

このことから、スパン調整回路のゲイン等は、下記の方法によって校正される。

0069

第1の校正方法では、主コントローラ200は、図7のような排気動作パターンを含むレシピを反復するプロセスを実行している間、全開から定圧制御へ移行する直前、もしくは定圧制御の最後における処理室圧力を、複数回(例えば反復回数)測定して平均化する。そして、これを基準処理室圧力と比較し、測定値の方が高ければ、スケール調整回路108の基準ゲインGRefをわずかに大きくなるよう修正し、逆に測定値の方が小さければ基準ゲインGRefをわずかに小さくなるよう修正し、その結果を弁コントローラ41に通知する。修正量は最急降下法MMSE(Minimum Mean Square Error)基準、動的計画法模擬アニーリング法、近傍探索法等のアルゴリズムにより決定されうる。近傍探索法は、修正され基準ゲインGRefによって誤差が小さくなればその修正を採用し、誤差が大きくなればその修正を破棄し、次に試行では符号を反転させた修正量を用いるアルゴリズムである。

0070

第2の校正方法では、弁コントローラ41は、上述の定圧制御の期間を主コントローラ200から通知されると、その期間におけるハンチングの回数、期間の最後において測定したリフト量もしくはシリンダ圧力、およびそれらの時間微分を記録し、平均化する。そして、これらを、基準回数基準リフト量もしくは基準シリンダ圧力、基準微分リフト量もしくは基準微分シリンダ圧力とそれぞれ比較し、その結果に基づいてスケール調整回路108の基準ゲインGRefを上記のようなアルゴリズムを用いてわずかに修正する。このとき、リフト量もしくはシリンダ圧力がその基準値に一致さえすれば、回数や微分値不一致のままでもよい。

0071

第3の校正方法では、主コントローラ200は、所定のレシピを実行中に、全閉もしくは所定の圧力の定圧制御から全開へ移行した直後のリフト量のオーバーシュート量を、弁コントローラ41に測定させ、それを複数記録して平均化する。そして、基準オーバーシュート量と比較し、その結果に基づいてオーバーシュート量調整器136のパラメータを上記のようなアルゴリズムを用いてわずかに修正する。第1から第3の校正方法は併用できる。

0072

〈真空圧力制御システムの変形例1〉
真空圧力制御システム43は、弁開度指令値を出力する積分回路104の出力に、ゲインGを乗算してから、オフセット値Bを加算したが、逆でもよい。あるいは、ポテンショメータ418の出力にゲインを乗算してもよい。この場合、ゲインを変更すると、リーク開始位置に対応するバイアス値も変化するので、バイアス値の更新が必要となる。

0073

〈真空圧力制御システムの変形例2〉
真空圧力制御システム43は、弁開度指令値を出力する積分回路104の出力に、オフセット値BやゲインGを施して、弁開度指令値のレンジを調整したが、積分回路104の出力の下限値や上限値を直接設定することによっても、同様の効果が得られる。下限値は、オフセット値Bと同じでよく、上限値は固定(5V)もしくはGRefの校正方法と同様に定めることができる。

0074

変形例2では、上限値は下限値とは独立に一意に設定できるので、オフセット値Bへ追従させる修正は不要である。ただし、弁開度指令値の最終的な値が、単一の積分回路によって決定される必要があり、PID制御の構成が限定される。

0075

〈真空圧力制御システムの変形例3〉
真空圧力制御システム43は、リフト量を操作量とする制御系として構成されていたが、特許文献3のように、シリンダ圧力を操作量とする制御系として構成してもよい。圧力センサ150の圧力と真空計40の圧力の合算値は、弁開度とよく対応し、リフト量とはスケールが異なるだけで実質的に同じものを表している。すなわち、この圧力合算値を、弁開度指令値に一致させるような制御を行う。全開に相当する弁開度指令値(圧力合算値)は、その最大値が、所定の全開基準値と一致するようにゲイン又は積分上限値を設定することで、定めることができる。変形例3ではポテンショメータは不要となる。

0076

〈基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、基板処理装置10を用い、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成する処理(以下、成膜処理ともいう)のシーケンス例について説明する。ここでは、基板としてのウエハWに対して、第1の処理ガス(原料ガス)と第2の処理ガス(反応ガス)とを交互に供給することで、ウエハW上に膜を形成する例について説明する。

0077

以下、図8を参照して、原料ガスとしてヘキサクロロジシラン(Si2Cl6、略称:HCDS)ガスを用い、反応ガスとしてアンモニア(NH3)ガスを用い、ウエハW上にシリコンリッチシリコン窒化膜(以下、SiN膜ともいう)を形成する例について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置10を構成する各部の動作は主コントローラ200により制御される。

0078

本実施形態における成膜処理では、処理室24内のウエハWに対してHCDSガスを供給する工程(S201)と、処理室24内からHCDSガス(残留ガス)を除去する工程(S202)と、処理室24内のウエハWに対してNH3ガスを供給する工程(S203)と、処理室24内からNH3ガス(残留ガス)を除去する工程(S204)と、を非同時に行うサイクル所定回数(1回以上)行うことで、ウエハW上にSiN膜を形成する。

0079

なお、本明細書において「ウエハ」という用語は、「ウエハそのもの(ベアウェハ)」の他、「ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体複合体)」を意味する。同様に「ウエハの表面」という用語は、「ウエハそのものの表面」を意味する場合や、「ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面、すなわち、積層体としてのウエハの最表面」を意味する場合がある。「基板」という用語の解釈も、「ウエハ」と同様である。

0080

(S101:ウエハチャージおよびボートロード
最初に、複数枚のウエハWがボート26に装填(ウエハチャージ)されると、ボート26は、ボートエレベータ52によって処理室24内に搬入(ボートロード)される。このとき、シールキャップ46は、Oリング48を介してマニホールド22の下端を気密に閉塞(シール)した状態となる。ウエハチャージする前のスタンバイの状態からマニホールド22の下端が気密に閉塞されると、バルブ34cを開き、処理室24内断熱領域へのパージガスの供給を開始する。断熱領域の下方位置から上方に向けて供給されたパージガスは、断熱部54および断熱部54の周囲を含む(断熱領域)をパージして、副排気口62から排気される。パージガスの断熱領域の下方から上方にむけての供給を維持し、断熱領域に面する側方に設けられた副排気口62から排気することで、断熱部54の周囲(断熱領域)に供給されたパージガスが成膜領域に拡散することが抑制される。なお、ウエハチャージする前のスタンバイの状態から、バルブ34cを開とし、断熱部54に対するパージガスの供給を開始しても良い。この場合、ウエハチャージ中に外部より巻き込まれるパーティクルが断熱部54に付着することを防ぐことができる。

0081

(S102:圧力調整および温度調整)
処理室24内、すなわち、ウエハWが存在する空間が所定の圧力(真空度)となるように、真空ポンプ44によって真空排気(減圧排気)される。この際、処理室24内の圧力は、真空計40で測定され、この測定された圧力情報に基づきAPCバルブ42が、フィードバック制御される。真空ポンプ44は、少なくともウエハWに対する処理が終了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。

0082

また、処理室24内のウエハWが所定の温度となるように、ヒータ14によって処理室24内が加熱される。この際、処理室24内が所定の温度分布となるように、温度検出部56が検出した温度情報に基づきヒータ14への通電具合がフィードバック制御される。ヒータ14による処理室24内の加熱は、少なくともウエハWに対する処理が終了するまでの間は継続して行われる。

0083

また、回転機構58によるボート26およびウエハWの回転を開始する。回転機構58により、回転軸60を介してボート26が回転されることで、ウエハWが回転される。回転機構58によるボート26およびウエハWの回転は、少なくとも、ウエハWに対する処理が終了するまでの間は継続して行われる。

0084

(S103:成膜処理)
処理室24内の温度が予め設定された処理温度に安定すると、次の4つのステップ、すなわち、ステップS201、S202、S203及びS204を順次実行する。

0085

(S201:原料ガス供給
このステップでは、処理室24内のウエハWに対し、HCDSガスを供給し、ウエハWの最表面上に、第1の層として、例えば1原子層未満から数原子層の厚さのシリコン(Si)含有層を形成する。

0086

バルブ34aを開き、ガス供給管30a内へHCDSガスを流す。HCDSガスは、MFC32aにより流量調整され、ノズル28のガス吐出孔28A、ガス供給空間24A、ガス供給口36Aを介して処理室24内の処理領域へ供給され、ガス排気口36B、排気バッファを介して排気管38から排気される。また同時にバルブ34bを開き、ガス供給管30b内へN2ガスを流す。N2ガスは、MFC32bにより流量調整され、ノズル28のガス吐出孔28A、ガス供給空間24A、ガス供給口36Aを介してHCDSガスと一緒に処理室24内の処理領域へ供給され、ガス排気口36B、排気バッファを介して排気管38から排気される。このとき、真空圧力制御システム43は、第1圧力を目標圧力とする定圧制御を行う。ただしステップS201の初期では、目標圧力に比べ処理室圧力がかなり低いため、APCバルブ42は全閉となり、末期においても、全閉もしくは僅かに開いている程度である。

0087

(S202:原料ガス排気)
第1の層が形成された後、バルブ34aを閉じ、HCDSガスの供給を停止するとともに、目標圧力を0とする定圧制御(つまり全開制御)を行う。これにより、処理室24内を真空排気し、処理室24内に残留する未反応もしくは第1の層の形成に寄与した後のHCDSガスを処理室24内から排出する。このとき、バルブ34bを開いたままとして、N2ガスの処理室24内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室24内に残留するガスを処理室24内から排出する効果を高めることができる。到達真空度のばらつきが膜質に影響する場合は、目標圧力を到達可能な所定の値(例えば50Pa)に設定することができ、目標圧力は図7で示したように途中で50Paに変更してもよい。

0088

(S203:反応ガス供給
ステップS202が終了した後、処理室24内のウエハW、すなわち、ウエハW上に形成された第1の層に対してNH3ガスを供給する。熱で活性化されたNH3ガスは、ステップS201でウエハW上に形成された第1の層(Si含有層)の少なくとも一部と反応し、SiおよびNを含む第2の層(シリコン窒化層)へと変化(改質)させる。

0089

このステップでは、バルブ34a,34bの開閉制御を、ステップS201におけるバルブ34a,34bの開閉制御と同様の手順で行う。NH3ガスは、MFC32aにより流量調整され、ノズル28のガス吐出孔28A、ガス供給空間24A、ガス供給口36Aを介して処理室24内の処理領域へ供給され、ガス排気口36B、排気バッファを介して排気管38から排気される。このとき、真空圧力制御システム43は、第2圧力を目標圧力とする定圧制御を行う。ただしステップ2の初期では、APCバルブ42は全閉となる。

0090

(S204:反応ガス排気)
第2の層が形成された後、バルブ34aを閉じ、NH3ガスの供給を停止するとともに、目標圧力を0とする定圧制御(つまり全開制御)を行う。これにより、処理室24内を真空排気し、処理室24内に残留する未反応もしくは第2の層の形成に寄与した後のNH3ガスを処理室24内から排出する。このとき、ステップS202と同様に、所定量のN2ガスをパージガスとして処理室24内へ供給することができる。

0091

(S205:所定回数実施)
上述したS201からS204のステップを時間的にオーバーラップさせることなく順次行うサイクルを所定回数(n回)行うことにより、ウエハW上に、所定組成および所定膜厚のSiN膜を形成することができる。ステップS201やS203で形成される第1及び第2の層の厚さは、必ずしも自己限定的ではないため、安定した膜質を得るためには、ガスに曝露される間のガス濃度や時間は、高い再現性でもって精密に制御される必要がある。なお、反復されるサイクル内で、S201とS202、またはS203とS204を、更に複数回反復して実施してもよい。

0092

(S104:ボートアンロードおよびウエハディスチャージ
処理室24内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室24内の圧力が常圧に復帰されると、ボートエレベータ52によりシールキャップ46が下降され、マニホールド22の下端が開口される。そして、処理済のウエハWが、ボート26に支持された状態で、マニホールド22の下端から反応管18の外部に搬出される(ボートアンロード)。処理済のウエハWは、ボート26より取出される(ウエハディスチャージ)。

0093

本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。当業者は、上述の実施形態を、減圧下で膜を形成する処理に広く適用することができ、更に酸化処理拡散処理アニール処理エッチング処理等へも適用できるであろう。処理ガスは、3種類以上の原料ガスや反応ガスを組み合わせて用いることができる。

0094

〈本開示の好ましい態様〉
以下に、付記として本開示の好ましい態様を記す。

0095

(付記1)
処理室と真空ポンプとの間に接続され、作動流体によって弁開度を操作して前記処理室内の真空圧力を制御する真空圧力制御システムであって、
前記処理室と前記真空ポンプとを接続する流路と、前記流路に形成されている弁座とを有するバルブボディと、
前記バルブボディに接続され、所定の軸方向に運動可能にピストンを収容するシリンダと、
前記ピストンに連結され、前記弁座への当接による前記流路の遮断、または前記弁開度に応じて前記弁座から離間される弁体と、
前記弁開度を検出するセンサと、
前記センサが検出した前記弁開度、及び前記処理室内の真空圧力と真空圧力目標値との偏差に基づいて、前記弁開度を制御する弁開度制御信号を出力する第1制御回路と、
前記弁開度制御信号に基づいて、前記ピストンへの作動流体の供給を制御する電空制御信号を出力する第2制御回路と、を有し、
前記第1制御回路は、前記弁開度制御信号の上限値が、物理的な全開よりも開度が小さい所定の全開に対応するように、前記弁開度制御信号のゲインを調整するスケール調整回路を有する。

0096

(付記2)
付記1記載の真空圧力制御システムは、好ましくは、
前記スケール調整回路は基準ゲインを保持し、前記弁開度制御信号のゲインは、前記基準ゲインを前記弁開度制御信号のオフセットの変化に応じて調整することで算出される。

0097

(付記3)
付記1記載の真空圧力制御システムは、好ましくは、
前記センサは、弁体のリフト量を検出するポテンショメータであり、
前記ゲインは、前記弁開度制御信号の出力を最大、且つバイアスを0としたときに、前記センサの出力する開度が前記所定の全開に対応するように調整される。

0098

(付記4)
付記1記載の真空圧力制御システムは、好ましくは、
ウエハの成膜プロセスにおいて、定圧制御と全開制御とを含む動作パターンと同じ動作パターンで、前記弁開度または前記処理室内の真空圧力の応答を測定し、それを標準となる応答と照合して、前記標準に近づくように前記ゲインを修正する。

0099

10:基板処理装置、12:処理炉、14:ヒータ、16:ヒータベース、18:反応管、18A,18B:仕切り部、18C:フランジ部、19:排気ポート、22:マニホールド、24:処理室、24A:供給バッファ、24B:排気バッファ、28:ノズル、30:ガス供給管、32:マスフローコントローラ、34:バルブ、36A:ガス供給口、36B:ガス排気口、38:排気管、40:真空計、41:弁コントローラ、42:APCバルブ、43:真空圧力制御システム、44:真空ポンプ、54:断熱部、62:副排気口、121:インターフェース回路、122:真空圧力制御回路、123:シーケンス制御回路、130:空気圧制御部、131:位置制御回路、150:圧力センサ、200:主コントローラ、420:真空弁。

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