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図面 (7)

課題

ライゲーションを促進する方法の提供。

解決手段

T4DNAリガーゼ;および1,2−エチレングリコール、1,2−プロパンジオール(1,2−PrD)、などから選択される1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーを1%(v/v)から20%(v/v)の濃度で含むリガーゼ反応バッファーであって、当該1つ以上の小分子ライゲーションエンハンサーを含まないリガーゼ反応バッファー中のライゲーション反応における1つまたは複数のDNAフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションと比較して、ライゲーション反応における1つまたは複数のDNAフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションを少なくとも25%高めることが可能であるリガーゼ反応バッファー;を含む組成物

概要

背景

1個または2個の塩基付着端平滑末端または末端オーバーハングを含む二本鎖核酸を、分子間または分子内のライゲーション反応によって接続することができる。しかし、平滑末端または1個または2個の塩基オーバーハングを含むポリヌクレオチドライゲーションは、非常に効率が悪いことがわかっている。ポリエチレングリコール(PEG)6000は、末端が平滑化した二本鎖ポリヌクレオチドのライゲーションを促進させることができるが、この試薬は、その後に行われるクローニングおよびライブラリ調製の一般的な工程であるコンピテント細胞エレクトロポレーションを妨害することが報告されている。

制限エンドヌクレアーゼ開裂DNAを用いて付着端を作製すると、Hayashiら(Nucleic AcidsResearch 14(19):7617−7630(1986))では、T4DNAリガーゼおよび6%から10%(w/v)のPEG6000を用い、4塩基オーバーハングを含む二本鎖DNAをライゲーションし、分子内ライゲーションを促進し、二価カチオンまたはポリアミンを含む10% PEG6000が分子間ライゲーションを高める。Pheifferら(Nucleic Acids Research 11(22):7853−71(1983))は、ポリマー(例えばPEG)、ウシ血清アルブミンまたはグリコーゲンが、T4 DNAリガーゼを用いた制限エンドヌクレアーゼ開裂によって作られた平滑末端のライゲーションを刺激することができることを報告した。この参考文献では、著者らは、もっと小さな分子であるPEG200またはPEG400は、ライゲーションにほとんど影響を与えないと報告した。Xiaoら(Molecular Biotechnology)35:129−133(2007))は、リガーゼ検出反応の有効性および特異性について、有機化合物であるジメチルスルホキシドDMSO)、Tween(登録商標)−20(Uniqema AmericaLLC、ウィルミントン、DE)、グリセロールホルムアルデヒドおよびPEG6000の効果を観察した。彼らは、PEG6000を除くこれらすべての化合物が、低濃度(0から1%)でライゲーション効率阻害するが、Tween−20を用いると効率が急上昇し、次いで顕著に低下することを報告した。DMSO、グリセロールおよびホルムアルデヒドは、二本鎖DNAのニック接合部でのライゲーション反応の効率を妨害した。

平滑末端または付着端を有する二本鎖ポリヌクレオチドは、一般的に、制限エンドヌクレアーゼの消化またはフラグメント化およびポリッシングの産物である。1塩基オーバーハングを有する二本鎖ポリヌクレオチドは、一般的に、ノンプルーフリーディングポリメラーゼを用いたPCR増幅産物であるか、またはdAを平滑末端のフラグメントに付加した産物である。または、1塩基オーバーハングのポリッシングによって、平滑末端を得ることができる。一般的に、コンピテント細胞の形質転換を含むクローニング工程の前に制限エンドヌクレアーゼによって開裂したポリヌクレオチドまたはPCRによって増幅したポリヌクレオチドをベクターに分子間ライゲーションすることが必要である。

一本鎖ポリヌクレオチドの分子間ライゲーションは、例えば、cDNAライブラリのために、一本鎖ポリヌクレオチド(例えば、cDNAまたはRNA)に対するバーコード配列のライゲーションを含む方法(Edwardset al.,Nucleic Acids Research 19(19):5227−32(1991))またはmicroRNAクローニング(Aravin A et al.,FEBSLett.579(26):5830−40(2005)Epub 2005))またはシークエンシングまたはマルチアレイ技術によって行われる。下流の反応を妨害せずに、一本鎖ポリヌクレオチドおよび二本鎖ポリヌクレオチドの分子間ライゲーションおよび分子内ライゲーションの効率を高めることが望ましいであろう。

概要

ライゲーションを促進する方法の提供。T4DNAリガーゼ;および1,2−エチレングリコール、1,2−プロパンジオール(1,2−PrD)、などから選択される1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーを1%(v/v)から20%(v/v)の濃度で含むリガーゼ反応バッファーであって、当該1つ以上の小分子ライゲーションエンハンサーを含まないリガーゼ反応バッファー中のライゲーション反応における1つまたは複数のDNAフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションと比較して、ライゲーション反応における1つまたは複数のDNAフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションを少なくとも25%高めることが可能であるリガーゼ反応バッファー;を含む組成物

目的

効果

実績

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請求項1

リガーゼおよび分子量が1000ダルトン未満の1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーを含む組成物

請求項2

1つ以上の低分子エンハンサーが1%(v/v)から50%(v/v)の濃度で含まれるリガーゼ反応バッファーをさらに含み、リガーゼ反応バッファーが、1つもしくは複数のポリヌクレオチドフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションを少なくとも25%高めることが可能である、請求項1に記載の組成物。

請求項3

1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーが、2から20個の炭素を含む場合により置換された直鎖または分枝鎖ジオールまたはポリオールアルコール双性イオン化合物、および極性非プロトン性分子から選択される、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

場合により置換された直鎖または分枝鎖のジオールまたはポリオールが、1,2−エチレングリコール、1,2−プロパンジオール(1,2−PrD)、1,3−PrD、グリセロールペンタエリスリトールソルビトールジエチレングリコールジプロピレングリコールネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,2’−ジメチルプロピレングリコール、1,3−ブチルエチルプロパンジオール、メチルプロパンジオール、メチルペンタンジオールプロピレングリコールメチルエーテルジプロピレングリコールメチルエーテルトリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、およびプロピレングリコールフェノールエーテルからなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。

請求項5

アルコールが、2から20個の炭素を含む場合により置換された直鎖または分枝鎖の脂肪族一級二級または三級のアルコール鎖アルキレン基または多価分枝鎖アルキル基である、請求項3に記載の組成物。

請求項6

双性イオン性化合物は、2から50個の炭素を含み、場合により置換された直鎖または分枝鎖であり、アンモニウムホスホニウムスルホニウムカチオン性基カルボキシレートホスフェートまたはサルフェートアニオン性基をさらに含む、請求項3に記載の組成物。

請求項7

極性非プロトン性分子が、N−アルキルカプロラクタム、ジメチルカプリルカプリンアミド、N−アルキルピロリドンジフェニルスルホンジメチルスルホキシドDMSO)、N,N’−ジメチルイミダゾリジン−2−オンアセトニトリルアセトンジグリムテトラグリムテトラヒドロフランジメチルアセトアミド、およびジメチルホルムアルデヒドからなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。

請求項8

1つ以上の低分子エンハンサーは、プロピレングリコールおよびエチレングリコールエーテルを含む、請求項1に記載の組成物。

請求項9

1つ以上の低分子エンハンサーは、1,2−エチレングリコール、1,2−PrD、1,3−プロパンジオール、イソプロピルアルコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項10

低分子エンハンサーは、四級アンモニウムまたはホスホニウムカチオンおよびカルボキシレートアニオンからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項11

低分子エンハンサーは、1,2−PrD、1,3−PrD、エチレングリコール、エタノールイソプロパノール、およびベタインからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項12

低分子エンハンサーがDMSOである、請求項1に記載の組成物。

請求項13

低分子エンハンサーが1,2−PrDである、請求項1に記載の組成物。

請求項14

ポリエチレングリコールをさらに含む、請求項1に記載の組成物。

請求項15

低分子エンハンサーの量は、1%(v/v)から20%(v/v)の範囲にある、請求項1から14のいずれかに記載の組成物。

請求項16

少なくとも2個の核酸フラグメントをさらに含み、核酸フラグメントが、互いにライゲーションのための平滑末端を有する二本鎖DNAであり、ならびにリガーゼがDNAリガーゼである、請求項1から15のいずれかに記載の組成物。

請求項17

少なくとも2個の核酸フラグメントをさらに含み、核酸フラグメントが、互いにライゲーションのための1塩基オーバーハングを有する二本鎖DNAであり、ならびにリガーゼがDNAリガーゼである、請求項1から16のいずれかに記載の組成物。

請求項18

DNAリガーゼが、T3DNAリガーゼ、T4DNAリガーゼ、T7DNAリガーゼ、TaqLigase、Ampligase、大腸菌(E.coli)リガーゼおよびSso7−リガーゼ融合タンパク質からなる群から選択される、請求項1から17のいずれかに記載の組成物。

請求項19

場合によりPEG5000−10,000を含むバッファー中に、0.01から200単位/μlの制限エンドヌクレアーゼ、0.01から2000単位/μlのリガーゼ、0.01から200単位/μのポリヌクレオチドキナーゼを含む、請求項1から18のいずれかに記載の組成物。

請求項20

1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーが、1,2−PrDおよびグリセロールである、請求項19に記載の組成物。

請求項21

請求項1から18のいずれかに記載の組成物、およびポリエチレングリコール(PEG)非存在のライゲーションバッファーを含む、反応混合物

請求項22

核酸フラグメント間のライゲーションを促進する方法であって、(a)請求項1に記載の組成物と、複数の核酸フラグメントとをライゲーションバッファー中で混合すること、および(b)ライゲーションを起こさせること、ここで、ライゲーション効率が、低分子エンハンサー非存在下でのライゲーション効率と比較して少なくとも25%促進されるを含む、方法。

請求項23

ライゲーションが分子内である、請求項22に記載の方法。

請求項24

ライゲーションが分子間である、請求項22に記載の方法。

請求項25

複数の核酸フラグメントが、平滑末端、1塩基オーバーハングまたは付着端を有する二本鎖DNAである、請求項22から24のいずれかに記載の方法。

請求項26

ライゲーション効率が、宿主細胞エレクトロポレーションによって決定される場合、少なくとも4倍に高まっている、請求項22から25のいずれかに記載の方法。

請求項27

ポリヌクレオチドライブラリを作製する方法であって、請求項19または20に記載の組成物をポリヌクレオチド増幅産物に加えることと、コンピテント宿主細胞を形質転換するために分子内ライゲーションを起こさせることとを含む、方法。

請求項28

コンピテント細胞を形質転換することは、さらに、エレクトロポレーションを含む、請求項27に記載の方法。

背景技術

0001

1個または2個の塩基付着端平滑末端または末端オーバーハングを含む二本鎖核酸を、分子間または分子内のライゲーション反応によって接続することができる。しかし、平滑末端または1個または2個の塩基オーバーハングを含むポリヌクレオチドライゲーションは、非常に効率が悪いことがわかっている。ポリエチレングリコール(PEG)6000は、末端が平滑化した二本鎖ポリヌクレオチドのライゲーションを促進させることができるが、この試薬は、その後に行われるクローニングおよびライブラリ調製の一般的な工程であるコンピテント細胞エレクトロポレーションを妨害することが報告されている。

0002

制限エンドヌクレアーゼ開裂DNAを用いて付着端を作製すると、Hayashiら(Nucleic AcidsResearch 14(19):7617−7630(1986))では、T4DNAリガーゼおよび6%から10%(w/v)のPEG6000を用い、4塩基オーバーハングを含む二本鎖DNAをライゲーションし、分子内ライゲーションを促進し、二価カチオンまたはポリアミンを含む10% PEG6000が分子間ライゲーションを高める。Pheifferら(Nucleic Acids Research 11(22):7853−71(1983))は、ポリマー(例えばPEG)、ウシ血清アルブミンまたはグリコーゲンが、T4 DNAリガーゼを用いた制限エンドヌクレアーゼ開裂によって作られた平滑末端のライゲーションを刺激することができることを報告した。この参考文献では、著者らは、もっと小さな分子であるPEG200またはPEG400は、ライゲーションにほとんど影響を与えないと報告した。Xiaoら(Molecular Biotechnology)35:129−133(2007))は、リガーゼ検出反応の有効性および特異性について、有機化合物であるジメチルスルホキシドDMSO)、Tween(登録商標)−20(Uniqema AmericaLLC、ウィルミントン、DE)、グリセロールホルムアルデヒドおよびPEG6000の効果を観察した。彼らは、PEG6000を除くこれらすべての化合物が、低濃度(0から1%)でライゲーション効率阻害するが、Tween−20を用いると効率が急上昇し、次いで顕著に低下することを報告した。DMSO、グリセロールおよびホルムアルデヒドは、二本鎖DNAのニック接合部でのライゲーション反応の効率を妨害した。

0003

平滑末端または付着端を有する二本鎖ポリヌクレオチドは、一般的に、制限エンドヌクレアーゼの消化またはフラグメント化およびポリッシングの産物である。1塩基オーバーハングを有する二本鎖ポリヌクレオチドは、一般的に、ノンプルーフリーディングポリメラーゼを用いたPCR増幅産物であるか、またはdAを平滑末端のフラグメントに付加した産物である。または、1塩基オーバーハングのポリッシングによって、平滑末端を得ることができる。一般的に、コンピテント細胞の形質転換を含むクローニング工程の前に制限エンドヌクレアーゼによって開裂したポリヌクレオチドまたはPCRによって増幅したポリヌクレオチドをベクターに分子間ライゲーションすることが必要である。

0004

一本鎖ポリヌクレオチドの分子間ライゲーションは、例えば、cDNAライブラリのために、一本鎖ポリヌクレオチド(例えば、cDNAまたはRNA)に対するバーコード配列のライゲーションを含む方法(Edwardset al.,Nucleic Acids Research 19(19):5227−32(1991))またはmicroRNAクローニング(Aravin A et al.,FEBSLett.579(26):5830−40(2005)Epub 2005))またはシークエンシングまたはマルチアレイ技術によって行われる。下流の反応を妨害せずに、一本鎖ポリヌクレオチドおよび二本鎖ポリヌクレオチドの分子間ライゲーションおよび分子内ライゲーションの効率を高めることが望ましいであろう。

先行技術

0005

Hayashi et al.,Nucleic AcidsResearch 14(19):7617−7630(1986)
Pheiffer et al.,Nucleic Acids Research 11(22):7853−71(1983)
Xiao et al.,Molecular Biotechnology)35:129−133(2007)
Edwards et al.,Nucleic Acids Research 19(19):5227−32(1991)
Aravin A et al.,FEBSLett.579(26):5830−40(2005)Epub 2005)

0006

一般的に、第1の態様では、組成物は、リガーゼおよび分子量が1000ダルトン未満の1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーを含む。

0007

種々の実施形態は、以下の1つ以上の特徴を含む:
・あるリガーゼ反応バッファーは1%(v/v)から50%(v/v)の濃度の低分子エンハンサーを含み、1つもしくは複数のポリヌクレオチドフラグメントの分子内ライゲーションまたは分子間ライゲーションを、エンハンサー非存在下で得られるものよりも少なくとも25%高めることが可能である;
・1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーは、2から20個の炭素を含む場合により置換された直鎖または分枝鎖ジオールまたはポリオールアルコール双性イオン性化合物、極性非プロトン性分子から選択される;
・場合により置換された直鎖または分枝鎖のジオールまたはポリオールは、1,2−エチレングリコール、1,2−PrD、1,3−PrD、グリセロール、ペンタエリスリトールソルビトールジエチレングリコールジプロピレングリコールネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール 1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,2’−ジメチルプロピレングリコール、1,3−ブチルエチルプロパンジオール、メチルプロパンジオール、メチルペンタンジオールプロピレングリコールメチルエーテルジプロピレングリコールメチルエーテルトリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェノールエーテルからなる群から選択される;
・アルコールは、2から20個の炭素を含む場合により置換された直鎖または分枝鎖の脂肪族一級二級または三級のアルコール鎖アルキレン基または多価分枝鎖アルキル基である;
・双性イオン性化合物は、2から50個の炭素を含み、場合により置換された直鎖または分枝鎖であり、アンモニウムホスホニウムスルホニウムカチオン性基カルボキシレートホスフェートまたはサルフェートアニオン性基をさらに含む;
・極性非プロトン性分子は、N−アルキルカプロラクタム、ジメチルカプルカプリンアミド、N−アルキルピロリドンジフェニルスルホン、DMSO、N,N’−ジメチルイミダゾリジン−2−オンDMI)、アセトニトリルアセトンジグリムテトラグリムテトラヒドロフラン(THF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアルデヒド(DMF)からなる群から選択される;
・1つ以上の低分子エンハンサーは、プロピレングリコールとエチレングリコールエーテルとを含む;
・1つ以上の低分子エンハンサーは、1,2−エチレングリコール、1,2−PrD、1,3−プロパンジオール、イソプロピルアルコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールからなる群から選択される;
・低分子エンハンサーは、四級アンモニウムまたはホスホニウムカチオンおよびカルボキシレートアニオンからなる群から選択される;
・低分子エンハンサーは、1,2−PrD、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、エタノールイソプロパノールベタインからなる群から選択される;
・低分子エンハンサーはDMSOである;
・低分子エンハンサーは、1,2−PrDである;
・組成物は、さらにPEGを含む;
・低分子エンハンサーの量は、2%(v/v)から20%(v/v)の範囲にある;
・少なくとも2個の核酸フラグメント、ここで、核酸フラグメントは、互いにライゲーションのための平滑末端を有する二本鎖DNAであり、ならびにリガーゼがDNAリガーゼである;
・少なくとも2個の核酸フラグメント、ここで、核酸フラグメントは、互いにライゲーションのための1塩基オーバーハングを有する二本鎖DNAであり、ならびにリガーゼがDNAリガーゼである;および/または
・DNAリガーゼが、T3 DNAリガーゼ、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、Taq Ligase、Ampligase(登録商標)、大腸菌(E.coli)リガーゼ、Sso7−リガーゼ融合物からなる群から選択される。

0008

一般的に、第2の態様では、リガーゼ、1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサー、およびPEG非存在のライゲーションバッファーを含む反応混合物が提供される。

0009

一般的に、第3の態様では、核酸フラグメント間のライゲーションを促進する方法が提供され、この方法は、分子量が1000ダルトン未満の低分子ライゲーションエンハンサーを、複数の核酸フラグメントおよびリガーゼと、ライゲーションバッファー中で混合すること;およびライゲーションさせることを含み、ここで、ライゲーション効率は、低分子エンハンサー非存在下でのライゲーション効率と比較して少なくとも25%高まる。

0010

種々の実施形態は、以下の1つ以上の特徴を含む。
・ライゲーションは分子内である。
・ライゲーションは分子間である。
・複数の核酸フラグメントは、平滑末端、1塩基オーバーハングまたは付着端を有する二本鎖DNAである、および/または
・ライゲーション効率は、宿主細胞のエレクトロポレーションによって決定される場合、少なくとも4倍に高まっている。

0011

一般的に、第4の態様では、分子量が1000ダルトン未満の1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーおよび、場合により、PEG 5000−10,000を含むバッファー中、0.01から200単位/μlの制限エンドヌクレアーゼ、0.01から2000単位/μlのリガーゼ、0.01から200単位/μlのポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)を含む組成物が提供される。

0012

種々の実施形態は、以下の1つ以上の特徴を含む:
・リガーゼはT4リガーゼである;
・1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーは、1,2−PrDを含む;および/または
・1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーは、1,2−PrDおよびグリセロールである。

0013

一般的に、第5の態様では、ポリヌクレオチドライブラリを作製するための方法が提供され、この方法は、1つ以上の低分子ライゲーションエンハンサーおよび、場合によりPEG5000−10,000を含むバッファー中の0.01から200単位/μlの制限エンドヌクレアーゼ、0.01から2000単位/μlのリガーゼ、0.01から200単位/μlのPNKを、ポリヌクレオチド増幅産物に加えることと、およびコンピテント宿主細胞を形質転換させるために分子内ライゲーションを起こさせることとを含む。

0014

ある実施形態は、エレクトロポレーションを用いてコンピテント細胞を形質転換することを含む。

図面の簡単な説明

0015

図1のAからCは、1,2−Prdの量を増やしつつ、二本鎖線状プラスミドDNAのライゲーションによる再環状化の結果を示す。ライゲーションしたDNAを、その後、コンピテント大腸菌(E.coli)細胞内で形質転換し、その後、寒天アンピシリン選択プレート接種する。成功した形質転換の程度は、プレート上のコロニーの数によって示される。1,2−PrD濃度が高いほど、形質転換体の数が多い。Aは、1,2−PrD非存在下でのライゲーション産物を示す。Bは、4%の1,2−PrD存在下でのライゲーション産物を示す。Cは、6%の1,2−PrD存在下でのライゲーション産物を示す。
図2は、PhiX−174ゲノムDNAのHaelll制限エンドヌクレアーゼ開裂産物であった平滑末端のDNAフラグメントを用いたリガーゼ活性タイターアッセイの結果を示す。1,2−PrD非存在下で、および6% 1,2−PrD存在下でのリガーゼ活性を2倍リガーゼ希釈系列で決定した。記号「*」は、等価なレベルのライゲーションを示し、ライゲーション効率が4倍高まっていることを示す。最初のレーンと最後のレーンは、DNAマーカーを含んでいる。
図3のAからCは、ライゲーションして環状化したプラスミドを適切に生成するとき、特定の制限酵素(Ahdl、BciVIおよびBed)を用いてpUC19プラスミドがどのように開裂して1個、2個、3個のフラグメントを生成するかを示す。Ahdlの認識配列(配列番号1−上部および底部のストランド)、BciVIの認識配列(配列番号2および3−上部および底部のストランド)およびBed(配列番号4−底部のストランド)を示す。Aは、1塩基3’オーバーハングを含む線状プラスミドの、環状化したベクターへのライゲーションの予想産物を示す。Bは、ベクターを開裂させることによって得られる1塩基オーバーハングを含む2個のフラグメントの環状化したライゲーション産物を示す。これは、それぞれ1塩基3’オーバーハングを含む2個のフラグメントをライゲーションして環状にする「挿入ベクター」クローニングのためのモデルシステムである。Cは、1塩基5’オーバーハングを含む3個のフラグメントの環状化したライゲーション産物を示す。3個すべてのフラグメント片が存在し、正しい配置にあるライゲーションした構築物のみから、生存可能な形質転換体が生じ、その後、寒天アンピシリン選択プレートの上にコロニーが生じる。2個のフラグメントが整列するだけでは、βラクタマーゼアンピシリン耐性遺伝子構築せず、従って、アンピシリン耐性コロニーを生成しない。
図4のAからCは、図3のAからCに記載したような1個、2個、3個のpUC19フラグメントのセットについて、+/−12%の1,2−Prを用いて達成されたライゲーション産物のアガロースゲル電気泳動分析を示す。Mで示されるマーカーのレーンは、1μgの2−log DNAラダー(New England Biolabs、Inc.(NEB)、Ipswich、MA、#3200)に対応する。(1)は、2686−bp直鎖AhdI−pUC19フラグメントであり;(2)は、1527−bpおよび1159−bpのBciVIフラグメントであり;(3)は、2つの長さ(2275−bpおよび287−bp)の3Bedフラグメントであり、第3の124−bpフラグメントはこのゲルでは見えない;(4)は、2275−bpおよび287−bpBedフラグメントから作られる直線化した中間体ライゲーション産物であり;(5)は、きわめて形質転換可能な望ましい産物である望ましいライゲーションした/環状化したプラスミドであり、(6)は、きわめて形質転換可能ではない、異なる種類の線状および環状の望ましくないコンカテマーライゲーション産物である。Aは、Ahdl−pUC19を指す(図3のAを参照)。Bは、BciVI−pUC19を指す(図3のBを参照)。Cは、BccI−pUC19を指す(図3のCを参照)。
図5は、1,2−PrDの量を変えたもの、1,2−PrDを含まないもの、PEGを含有するQuickリガーゼ(商標)バッファー(NEB、Ipswich、MA)を用いた一般的なライゲーションバッファーを用い、DNAライゲーション(およびその後の大腸菌(E.coli)の形質転換)を比較したヒストグラムを示す。ライゲーションバッファーに1,2−PrDを加えると、DNAライゲーションが、PEGを含有するQuickリガーゼと少なくとも同程度まで高まった。Y軸は、10pg DNAあたりの形質転換体である(形質転換(w)/化学的なコンピテント細胞)。X軸は、一般的なリガーゼバッファー(RLB)であり、括弧内には、添加した1,2−PrDの割合を与えている。クイックリガーゼバッファー(QLB)は、ライゲーションを促進させるためにPEGを含む。
図6は、Next Generation Sequencing(NGS)ライブラリ調製によって、低分子エンハンサーによるT4DNAリガーゼのライゲーション効率が高まることを示す。PEGを含むリガーゼバッファー(Quickリガーゼバッファー、NEB、Ipswich、MA)中のT4 DNAリガーゼ、または低分子エンハンサーを含むリガーゼバッファー(ライゲーションバッファー、NEB、Ipswich、MA)中のT4 DNAリガーゼのいずれかを用い、200bpにフラグメント化した5ngの大腸菌(E.coli)ゲノムDNAを用いてライブラリを調製した。「テンプレートなし」のコントロールは、DNA以外のすべての試薬を含んでおり、全体的なワークフローを流した。ライブラリの収率は、小さなリガーゼエンハンサー存在下では、少なくとも約5倍増加した。

0016

本発明の実施形態では、分子量が1000ダルトン未満、900ダルトン未満、800ダルトン未満、700ダルトン未満、600ダルトン未満、500ダルトン未満または400ダルトン未満の低分子は、ライゲーションエンハンサーとして役立つことが特定されている。低分子エンハンサーの例としては、2から20個の炭素を含む直鎖または分枝鎖のジオールまたはポリオールが挙げられる。例としては、場合により置換された直鎖または分枝鎖のアルキレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、例えば、プロピレングリコールおよびエチレングリコールエーテル、例えば、1,2−エチレングリコール、1,2−PrD、1,3−PrD、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2’−ジメチルプロピレングリコール、1,3−ブチルエチルプロパンジオール、メチルプロパンジオール、メチルペンタンジオール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェノールエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、またはこれらの混合物が挙げられる。

0017

低分子ライゲーションエンハンサーのさらなる例としては、置換された直鎖または分枝鎖であってもよいアルコールが挙げられ、2から20個の炭素を含む一級、二級、三級のアルコール鎖アルキレン基または多価分枝鎖アルキル基、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、i−またはneo−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−ノナノールおよびこれらの混合物が挙げられる。

0018

低分子エンハンサーのさらなる例としては、場合により置換された直鎖または分枝鎖であり、2から50個の炭素を含み、アンモニウム、ホスホニウムまたはスルホニウムのカチオン性基、カルボキシレート、ホスフェートまたはサルフェートアニオン性基を含む双性イオン性化合物が挙げられ、例えば、スルホベタインまたはカルボキシベタインアミノ酸アミノスルホン酸アルカロイドが挙げられる。

0019

さらなる例としては、N−アルキルカプロラクタム、ジメチルカプリル/カプリンアミド、N−アルキルピロリドン、ジフェニルスルホン、DMSO、DMI、アセトニトリル、アセトン、ジグリム、テトラグリム、THF、ジメチルアセトアミド、DMFからなる群から選択される極性非プロトン性分子が挙げられる。

0020

1つ以上の上述の低分子エンハンサーを、ポリヌクレオチドと1つまたは複数のリガーゼの調製物に加え、ライゲーションを促進させることができる。

0021

低分子エンハンサーは、1個のヌクレオチド伸長部を有するか、または平滑末端を有する二本鎖核酸のライゲーションを容易にするのに有用である。また、2から6塩基、またはもっと長い伸長部を含む二本鎖核酸のライゲーションまたは一本鎖核酸ライゲーションを含む、任意の種類のライゲーションを促進させるために、エンハンサーを使用してもよい。「核酸」との用語は、本明細書で使用する場合、二本鎖DNA、二本鎖RNA、および片方のストランドがDNAであり、他方がRNAであるか、または分子の一部が二本鎖DNAであり、一部が二本鎖RNA、または一本鎖DNAもしくはRNAである二本鎖DNA/RNA分子を指す。

0022

「リガーゼ」との用語は、本明細書で使用する場合、ポリヌクレオチドを結合するため、または1個のポリヌクレオチドの両末端を接続するために一般的に用いられる酵素を指す。リガーゼとしては、ATP依存性二本鎖ポリヌクレオチドリガーゼ、NAD+”依存性二本鎖DNAまたはRNAリガーゼおよび一本鎖ポリヌクレオチドリガーゼが挙げられる。本発明の実施形態は、リガーゼが、EC 6.5.1.1(ATP依存性リガーゼ)、EC 6.5.1.2(NAD+−依存性リガーゼ)、EC 6.5.1.3(RNAリガーゼ)に記載されている任意のリガーゼから選択される、ライゲーションの促進を記述する(Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biology(IUBMB)の推奨に基づく酵素の命名体系に関する情報を集めたものであり、EC(Enzyme Commission)数が与えられているそれぞれの種類の特性決定された酵素を記載するExPASy Bioinformatics Resource Portal having a URL of enzyme.expasy.orgを参照)。リガーゼの具体例としては、微生物リガーゼ、例えば、大腸菌(E.coli)DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼ、Ampligase(登録商標)という熱に安定なDNAリガーゼ(Epicentre(登録商標)Technologies Corp.、Illumina(登録商標)の一部、Madison、WI)、ファージリガーゼ、例えば、T3 DNAリガーゼ、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、およびこれらの突然変異体が挙げられる。突然変異体の例としては、DNA結合ドメインとリガーゼとを含む融合リガーゼが挙げられる。融合リガーゼの例としては、Sso7−T3 DNAリガーゼ、Sso7−T4 DNAリガーゼ、Sso7−T7 DNAリガーゼ、Sso7−Taq DNAリガーゼ、Sso7−大腸菌(E.coli)DNAリガーゼ、Sso7−AmpリガーゼDNAリガーゼ Sso7が挙げられる。他の突然変異体は、アデニル化DNAのライゲーションのみを可能にするような、リガーゼの触媒ドメイン中に突然変異を含んでいてもよい(例えば、リジンの突然変異)。一例は、T4 DNAリガーゼにおいて、159位でのリジンが任意の他のアミノ酸に変わった突然変異である(Accession number of NP_049813 atNCBI)。他の例としては、T4 RNA リガーゼ1およびT4 RNA リガーゼ2およびこれらの突然変異体、例えば、Sso7融合タンパク質、T4の先端を切断し、変異した(K227Q)RNAリガーゼが挙げられる。

0023

2個以上の核酸を接続するために本明細書に記載する1つ以上のリガーゼに加えられる任意の低分子エンハンサーの利点は、実施例に記載したアッセイまたは当該技術分野で既知の任意のリガーゼアッセイ、例えば、New England Biolabs(Ipswich、MA)catalogue 2011/12のページ172−173および108−110に記載されているリガーゼアッセイを用いて確認することができる。このようなアッセイは、マーカー(例えば、抗生物質耐性)を含むDNAをベクターに挿入することと、この産物を、マーカーの存在を検出するようにクローニングすることと、2個または3個またはこれより多い核酸フラグメントを整列させることと、形質転換によって宿主細胞にライゲーション産物を導入し、ライゲーションされたポリヌクレオチドによってコードされる表現型発言を決定することとを含む。

0024

ある状況では、当業者は、困難なライゲーションを容易にするために、PEGをさらに含有するライゲーションバッファーを使用するかもしれない。残念なことに、PEGは、エレクトロポレーションを妨害するので、この工程の前に除去しなければならない。図5は、低分子エンハンサーが存在し、PEGが存在しない状態で、どのようにして困難なライゲーションが達成され得るのかを示す。このことは、ライゲーション効率が増大するだけではなく、エレクトロポレーションの前にPEGからDNAを生成する必要もなくなるため有益である。

0025

本発明の実施形態では、任意のライゲーション反応について、0.01−2000単位/μlのリガーゼ、例えば、1−1000単位/μlのリガーゼまたは4−200単位/μlのリガーゼと共に、エンハンサーをライゲーションバッファーに、1%−50%(v/v)、2%−50%(v/v)、3%−50%(v/v)、4%−50%(v/v)、5%−50%(v/v)、1%−45%(v/v)、1%−40%(v/v)、1%−35%(v/v)、1%−30%(v/v)、1%−25%(v/v)、1%−25%(v/v)、1%−15%(v/v)の濃度で加えられる。リガーゼバッファー中にPEGが存在するとき、PEG非存在下で使用する場合よりも低分子エンハンサー濃度を2分の1に減らして使用し、PEG単独でみられるよりもライゲーションをさらに促進させることができる。例えば、低分子エンハンサーは、PEG非存在下で10%−18%(v/v)の範囲で使用され、PEGと一緒では、5%−9%(v/v)の低分子エンハンサーを使用することができる。一実施形態では、末端が平滑化した二本鎖核酸ライゲーションは、PEG非存在下で低分子エンハンサーを約4%(v/v)で使用する。他の酵素、例えば、制限エンドヌクレアーゼ、例えば、Dpnl、またはPNK、例えば、T4 PNKがリガーゼ反応混合物に含まれてもよく、いずれの酵素も0.01−200単位/μl、例えば、0.05−50単位/μlの範囲の濃度で加えることができる。ライゲーション反応の一例では、ベクターを含み、別個の核酸の形態で挿入する核酸フラグメントの混合物は、低分子エンハンサー存在下で望ましいライゲーション産物を与えることができる。特に、エンハンサーの濃度は、単一種の分子や、ベクターと挿入物の組み合わせのような核酸混合物コンカテマー化よりも環状化が好ましくなるように選択される。1塩基オーバーハングを含む分子について、望ましいライゲーション反応を少なくとも25%促進することが可能であり、例えば、促進の全体的な範囲は、少なくとも1.25倍から75倍、例えば、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍または10倍またはこれ以上であり、PEGを含むか、または含まない状態で、平滑末端の分子について、少なくとも25%促進することが可能であり、促進の全体的な範囲は、例えば、少なくとも1.25倍、2倍、3倍、4倍である。

0026

表1は、ライゲーションの低分子エンハンサーを列挙している。以下の2つのライゲーション試験系を用い、並列してすべてを試験した。(a)TaqDNAポリメラーゼによって作られる500bpアンプリコンをT突出ベクター内でクローニング;(b)Ahdl−線状プラスミドの再環状化。両方のライゲーション試験系は、1塩基オーバーハングを含むDNAを使用した。

0027

0028

表2は、6% 1,2−PrDによるライゲーションの促進、その後の形質転換を示し、ここで、クローニングされる挿入物は、オリゴヌクレオチドアニーリングすることによって作られる合成カセットであるか、またはPCRアンプリコンである。この試験は、1塩基3’Aオーバーハングを含むDNAフラグメントをクローニングするように特異的に設計されたQiagen、Valencia、CA(#231124)からの市販のクローニングベクターを使用した。

0029

0030

二本鎖または一本鎖のポリヌクレオチドのライゲーションの促進が、1個の反応管で行われることが望ましい他の反応と適合性であることがここに示されている。例えば、以下の実施例7に記載するような部位特異的突然変異誘発は、1個の反応管で少なくとも3つの異なる酵素反応(制限エンドヌクレアーゼ、リガーゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ)を行うことを可能にしている。

0031

低分子リガーゼエンハンサーは、複数のNext Generation Sequencing(NGS)プラットフォームのための低ナノグラムのポリヌクレオチドの入力を伴う迅速なライブラリ調製プロトコルの開発を可能にする。主な改良点は、以下である。1つ以上の低分子エンハンサーによるリガーゼのライゲーション効率の上昇、これらの低分子存在下でのdATP阻害に対するリガーゼの許容性図6は、T4DNAリガーゼに対する低分子ライゲーションエンハンサーの有益な効果を示す。別の用途は、リガーゼを用いてポリヌクレオチドフラグメントをライゲーションするときに通常は課題となる長いヘアピンアダプターの使用である。これらは、低分子エンハンサー存在下、ライゲーション効率が高い状態でポリヌクレオチドフラグメントに簡単にライゲーションされる。

0032

本明細書に引用するあらゆる参考文献、および2011年5月6日出願の米国仮出願第61/483,348号は、本発明に組み込まれる。

0033

[実施例1]
ライゲーション効率アッセイ
A.ライゲーション反応
反応混合物は、DNAを50から100ngで含み、1,2−PrDを異なる濃度で含んでいた。次いで、1μlの一般的な濃度(NEB、Ipswich、MA、#M0202;400単位)または1μlの高濃度のT4DNAリガーゼ(NEB、Ipswich、MA、#M0202;2000単位)を、lxT4 DNAリガーゼバッファー(NEB、Ipwich、MA、#B0202)またはlx Quickリガーゼ(商標)バッファー(NEB、Ipswich、MA、#B2200)中、最終容積21μlに加えた。

0034

標準的なアッセイは、100ngのDNA、1μlのT4DNAリガーゼ、21μlの×T4 DNAリガーゼバッファー、さまざまな量のエンハンサーを使用する。しかし、本願発明者らは、(a)種々の濃度および種類のDNAリガーゼ、(b)種々のライゲーションバッファー(特に、一般的なものおよびQuickリガーゼ)についても試験し、比較し、1%−12%の1,2−PrDで一定のライゲーション促進がみられた。

0035

特段別の記載がない限り、ライゲーション反応物を室温(25℃)で10分間インキュベーションし、次いで、の上に2分間置いた。ある実験では、65℃で20分間インキュベーションすることによって、リガーゼを熱によって殺した。ライゲーション反応を1%アガロースゲル電気泳動によって分析し、DNA種を同定し、形質転換の効率を決定した。

0036

B.形質転換効率の決定
それぞれのライゲーション反応から容積2μlを50μlの化学的なコンピテント(NEB、Ipswich、MA、#C2987I)またはエレクトロコンピテント(NEB、Ipswich、MA、#C2989K)DH5アルファ大腸菌(E.coli)細胞とともにインキュベーションした。

0037

化学的なコンピテント細胞形質転換について、細胞−DNA混合物を氷上で30分間インキュベーションし、42℃で30秒間熱ショックを与え、次いで、氷に5分間戻した。容積が950μlのSOC培地(2%植物ペプトンまたはTryptone、0.5%酵母抽出物、10mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのMgCl2、10mMのMgSO4、20mMのグルコース)を細胞−DNA混合物に加え、その後、攪拌しつつ、37℃で1時間の増殖期間に進んだ。容積が25−50μlのSOC中に適切に希釈した細胞を、100Mg/mlのアンピシリンを加えたRich Agarプレート(リットルあたりの組成:10g大豆ペプトン、5g酵母抽出物、10gのNaCl、1gのMgCl2−6H2O、1gのデキストロース、15グラムの寒天)の上に広げた。プレートを反転させ、37℃で16時間インキュベーションし、その後、総コロニー数を定量した。

0038

エレクトロコンピテント細胞形質転換プロトコルの場合、細胞−DNA混合物に対してエレクトロポレーションを行い、直後に、950μlのあらかじめ37℃に暖めておいたSOC培地を加え、その後、攪拌しながら、37℃で1時間の成長期間へと進んだ。希釈、プレートへの接種、インキュベーション、コロニーの定量を上の実施例1Aに記載したように行った。

0039

ライゲーション条件あたりのコロニー数は、ライゲーション反応中に環状化したDNAの生成と相関関係にあった。

0040

[実施例2]
1塩基オーバーハングを含むDNAのライゲーションの促進
図3のAに記載されるように、Ahdlを用い、pUC19プラスミドの直線化が達成され、1塩基オーバーハングが生成した。開裂したDNAのライゲーションは、1,2−PrD存在下および非存在下、100ngのDNAと400 UのT4DNAリガーゼを含む20μlのライゲーション反応物中、16℃で20分間行い、次いで、65℃で45分間加熱し、リガーゼを不活化した。ライゲーションしたDNAを用いた細胞の形質転換は、実施例1に記載するように化学的なコンピテントNEB Turbo(商標)細胞(NEB、Ipswich、MA、#C2984H)を用い、2μlのライゲーション混合物(10ngのDNAを含む。)を用い、成長期間20分で行った。結果は、1,2−PrDが形質転換の量を高めるということであった(図1のA−Cを参照)。

0041

[実施例3]
平滑末端を含むDNAのライゲーションの促進
ライゲーションエンハンサーの有効性は、以下のような平滑末端のDNAについても確立された。6% 1,2−PrD存在下および非存在下で、2000単位のT4DNAリガーゼを2倍段階希釈したもの、200ngのPhiX174−HaeIII消化物(NEB、Ipswich、MA、#N3026)、20μlあたり200ngのphiX174−HaeIII平滑末端のフラグメントを含む一般的なリガーゼバッファーを含む20μlの反応物を設定した。反応物を室温(25℃)で30分間インキュベートし、その後、1%アガロースゲル電気泳動した。1,2−PrDは、このタイター反応において、T4DNAリガーゼ活性を4倍に高めた。

0042

[実施例4]
スーパーコイル化DNAを用いたモックライゲーション反応によって決定される場合、1,2−PrDのみを用いても促進なし
2000単位のT4DNAリガーゼ存在下および非存在下、12% 1,2−PrD存在下または非存在下で、IXの一般的なDNAリガーゼバッファー中、1ngのスーパーコイル化pUC19 DNAを含むモックDNAライゲーションを設定した。実施例1の標準的なプロトコルを用いてライゲーション反応を行い、化学的なコンピテントDH5アルファ大腸菌(E.coli)細胞を用いて形質転換を行った。2pgのスーパーコイル化DNAを含む1mlのSOC成長培地をの1:20希釈物40μlをアガロース寒天に接種し、一晩インキュベーションした。形質転換体の数は、T4 DNAリガーゼが存在するかしないかに関わらず、1,2−PrDの存在によって統計的に変化しなかった。

0043

表3は、プラスミドpUC19のスーパーコイル化DNA形態を用い、1,2−PrDが、形質転換に影響を及ぼさず、妨害もしないというコントロール実験の結果を示す。これは、促進は、ライゲーション工程で起こり、形質転換工程では起こらないことを示す。

0044

0045

[実施例5]
1個、2個または3個のDNAフラグメントを線形ベクターへライゲーションする効率の増大と再環状化
1個のフラグメントライゲーション(再環状化)、2個のフラグメントライゲーション(クローニング)、3個のフラグメントライゲーション(整列)反応を1,2−PrD存在下で行った(図3のA−Cを参照)。pUC19プラスミド構築物制限消化は、1%アガロースゲル電気泳動を用いて反応を監視することによって、完結させた。終了したら、反応物を65℃で20分間インキュベーションすることによって、すべての制限酵素を熱によって不活化した。QiaQuick(登録商標)(Qiagen、Valencia、CA)スピンカラムを用いることによってDNAを精製し、1%アガロースゲル電気泳動によって既知のDNA標準と比較して定量した。図4のA−Cに示すゲル電気泳動分析は、制限されたpUC19プラスミドDNAを用いた1個(線形化)、2個、3個のフラグメントライゲーション反応を用いて作られた生成物を示した。Ahdl、BciVIまたはBedですでに制限され、種々の1塩基オーバーハングが残った100ngのDNAを用い、図3のA−Cに記載されるようにライゲーション反応を行った。それぞれの21μlのライゲーション反応から、表4で分析するように2μlを形質転換のために使用し、図4のA−Cに記載するように、tris−ホウ酸塩を用いて調製した1%アガロースゲルに19μlを流した。これらの図は、それぞれのプラスミド試験系について、矢印5で示されるように、ライゲーションした環状化プラスミドの量に対し、1,2−PrDが顕著に有益な効果をもつことを示す。これは、非常に形質転換可能なDNAの環状化した形態である。

0046

以下の表4は、IX T4DNAリガーゼバッファーと、第1欄に列挙したように(また、図3のA−Cで図示したように)制限した100ngのpUC19 DNAを用い、QiaQuick(登録商標)スピンカラムを用いて精製し、既知のDNA標準(ラムダ−Hindlllフラグメント)に対して定量した基本的なプロトコルで記載するような、図3のA−Cで記載される構築物に対して行ったライゲーションの結果を示す。ライゲーションは、2000単位のT4 DNAリガーゼを用い、12% 1,2−PrDが存在する状態および存在しない状態で、室温(25℃)で10分間行った。それぞれのライゲーション反応から容積2μlを、実施例1に記載したような化学的なコンピテントDH5アルファ細胞へと形質転換した。SOC培地中n成長の1:20希釈物のうち、容積40μlを、アンピシリンを追加したRich Agar培地プレートに接種した。この容積は、元々のライゲーション反応からの20pgのDNAに対応していた。

0047

0048

[実施例6]
T4DNAリガーゼバッファーおよびPEG6000を含有するQuickリガーゼ(商標)バッファー中、1,2−PrD存在下および非存在下で達成された形質転換体の数の比較
実施例1に記載した条件に従って、50ngのAhdl−線形pUC19二本鎖DNA(1塩基オーバーハングを含む。)を用い、両バッファー中でライゲーションを行った。合計で10pgのDNA(SOC成長の1:20希釈物40μl)をプレートごとに使用し、37℃で16時間後に形質転換体の数を計測した。図5は、二本鎖DNA末端をライゲーションするのが最も困難な場合でさえ、一般的なリガーゼバッファー中の1,2−PrDが、PEGを含有する(クイックリガーゼ)バッファーよりも大きい形質転換度を達成したことを示す。

0049

[実施例7]
複数の低分子エンハンサーを用いた、平滑末端のDNA、およびT/Aオーバーハングを含むDNAのライゲーション
Quickリガーゼバッファー中のT4リガーゼについて、また、Taqリガーゼ反応バッファー(NEB、Ipswich、MA)について、実施例1に従って反応条件を利用した。5−10%のPEG6000に加え、5%−15%のグリセロール、1−8%の1,2−PrDが、末端が平滑化した二本鎖DNAまたはT/Aオーバーハンを含むDNAとともに、反応混合物に一緒に含まれていた。実施例1に記載したような化学的なコンピテント細胞を用い、ライゲーションしたDNAを宿主細胞へと形質転換した。PEG6000のみがコントロールとして存在する場合のライゲーション効率と比較して、PEG6000に加え、グリセロールおよび1,2−PrDが含まれる場合、ライゲーション効率の少なくとも25%の増大が、複数のサンプルで観察された。エレクトロポレーションを用い、ライゲーションされたDNAが宿主細胞に導入される場合(実施例1を参照)、コントロールと比べて少なくとも50倍の増大が観察された。

0050

[実施例8]
複数酵素混合物を用いて、高忠実度増幅反応からの、平滑末端産物をリン酸化し、ライゲーションする方法
0.01−200単位/μlのDpnl、4−200単位/μlのT4リガーゼ、0.01−20単位/μlのT4 PNK、バッファー、3−10%の1,2−PrD、3−10%のPEG6000、2−20%のグリセロールを上述のリガーゼバッファー中に含む酵素混合物を、リン酸化していないプロモーターを用いて得られ、目的のDNAを含む末端プライマーおよびプラスミドに対して末端を修飾していないPCR増幅産物に加えた。

0051

1個の反応管の中で、T4 PNKを用いてPCR産物をリン酸化し、末端をライゲーションして、T4 PNKまたはTaqリガーゼを用いて閉環を形成した。元々のテンプレートをDpnlを用いて開裂させ、望ましくないコロニーのバックグラウンドを低下させた。

実施例

0052

環状化した産物を使用し、細胞を形質転換した。低分子ライゲーションエンハンサーを含まないコントロールと比較して、形質転換した宿主細胞のコロニーの数の顕著な増加が得られ、1つの工程でテンプレートを除去し、リン酸化し、ライゲーションする能力は、完全に部位特異的な突然変異誘発の効率を顕著に高めた。

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