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技術 学習機能を有する加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラム

出願人 三井金属計測機工株式会社
発明者 平泉健一渡辺徹
出願日 2018年10月9日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-190753
公開日 2020年4月16日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-060407
状態 未査定
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 次微分データ 電流点灯 電磁波スペクトル クラウドストレージ 識別モデル 非正規品 オフサイト 規格化処理
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

大量のサンプルを準備せずとも、判定精度を向上させることができ、また、判別用として最適な波長の選択が容易な学習機能を有する加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラムを提供する。

解決手段

検査対象である被検査加工食品に対して検査光照射するとともに、被検査加工食品を透過した検査光のスペクトルデータを取得し、スペクトルデータに基づく被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、被検査加工食品の検査用データとに基づいて、被検査加工食品の検査を行う。

概要

背景

菓子パン、おにぎり、饅頭などの加工食品は、例えば、製造物包装に齟齬が生じていたり、製造物の内包物具材)の分量が適切でなかったりした場合には、商品として出荷することができない。

このため、従来、加工食品の製造工程においては、所望の加工食品の製造が正しく行われているか否かが厳重にチェックされた上で、出荷されている。
このような加工食品のチェックは、例えば、特許文献1〜3に開示するような手法が用いられている。

特許文献1に開示される物品判別装置は、事前登録した複数の物品スペクトルと、検査物のスペクトルとを比較し、各波長における差を累計した累計値が最も小さい物品が検査物であると判別するように構成している。

特許文献2に開示される食品判別装置は、被検査物のスペクトルを取得し、このスペクトルから、糖質や脂質、タンパク質といった構成成分の含有率を算出することで、この含有率に基づき、被検査物の判別を行うように構成している。

特許文献3に開示される加工食品識別装置は、事前に登録した参照データから主成分分析などの識別モデルを作成し、被識別加工食品の測定データを当て嵌めたり、参照データと測定データとを比較することによって、被識別加工食品の識別を行うように構成している。

概要

大量のサンプルを準備せずとも、判定精度を向上させることができ、また、判別用として最適な波長の選択が容易な学習機能を有する加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラムを提供する。検査対象である被検査加工食品に対して検査光照射するとともに、被検査加工食品を透過した検査光のスペクトルデータを取得し、スペクトルデータに基づく被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、被検査加工食品の検査用データとに基づいて、被検査加工食品の検査を行う。

目的

本発明では、このような現状を鑑み、大量のサンプルを準備せずとも、判定精度を向上させることができ、また、判別用として最適な波長の選択が容易な学習機能を有する加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

加工食品検査を行う加工食品検査装置であって、検査対象である被検査加工食品に対して検査光照射する投光手段と、前記被検査加工食品を透過した検査光を受光する受光手段と、受光した前記検査光に基づき前記被検査加工食品の検査処理を行う演算処理手段と、を備え、前記受光手段は、受光した透過光スペクトルデータを前記演算処理手段に送信するように構成され、前記演算処理手段は、受信した前記スペクトルデータに基づく前記被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶するように構成されるとともに、記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、前記被検査加工食品の検査用データとに基づいて、前記被検査加工食品の検査を行うように構成されることを特徴とする学習機能を有する加工食品検査装置。

請求項2

前記演算処理手段は、前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データの種別毎の平均及び標準偏差を用いて、前記被検査加工食品の検査用データを規格化することで規格化数値を算出し、前記規格化数値と、所定の閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うように構成されることを特徴とする請求項1に記載の加工食品検査装置。

請求項3

前記演算処理手段は、前記被検査加工食品の検査用データと前記平均との差分を算出し、該差分を前記標準偏差で割ることによって、前記規格化数値を算出するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の加工食品検査装置。

請求項4

前記演算処理手段は、前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データと、前記種別毎の平均及び標準偏差を用いて、判定用波長を決定するように構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の加工食品検査装置。

請求項5

前記演算処理手段は、前記被検査加工食品の検査用データの前記判定用波長における前記規格化数値と、前記閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うように構成されることを特徴とする請求項4に記載の加工食品検査装置。

請求項6

前記演算処理手段は、サンプルの加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて事前に記憶されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の加工食品検査装置。

請求項7

加工食品の検査を行う加工食品検査方法であって、検査対象である被検査加工食品に対して検査光を照射するとともに、前記被検査加工食品を透過した検査光のスペクトルデータを取得し、前記スペクトルデータに基づく前記被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、前記被検査加工食品の検査用データとに基づいて、前記被検査加工食品の検査を行うことを特徴とする加工食品検査方法。

請求項8

前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データの種別毎の平均及び標準偏差を用いて、前記被検査加工食品の検査用データを規格化することで規格化数値を算出し、前記規格化数値と、所定の閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うことを特徴とする請求項7に記載の加工食品検査方法。

請求項9

前記被検査加工食品の検査用データと前記平均との差分を算出し、該差分を前記標準偏差で割ることによって、前記規格化数値を算出することを特徴とする請求項8に記載の加工食品検査方法。

請求項10

前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データと、前記種別毎の平均及び標準偏差を用いて、判定用波長を決定することを特徴とする請求項8または9に記載の加工食品検査方法。

請求項11

前記被検査加工食品の検査用データの前記判定用波長における前記規格化数値と、前記閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うことを特徴とする請求項10に記載の加工食品検査方法。

請求項12

前記記憶手段には、サンプルの加工食品の検査用データが、加工食品の種別に関連付けて事前に記憶されていることを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の加工食品検査方法。

請求項13

請求項7から12のいずれか一項に記載の加工食品検査方法をコンピュータにより実行させるためのプログラム

請求項14

請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体

技術分野

0001

本発明は、例えば、菓子パン、おにぎり、饅頭などの加工食品について、加工食品の具材の種類や分量などの検査を行う加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラムに関する。

背景技術

0002

菓子パン、おにぎり、饅頭などの加工食品は、例えば、製造物包装に齟齬が生じていたり、製造物の内包物(具材)の分量が適切でなかったりした場合には、商品として出荷することができない。

0003

このため、従来、加工食品の製造工程においては、所望の加工食品の製造が正しく行われているか否かが厳重にチェックされた上で、出荷されている。
このような加工食品のチェックは、例えば、特許文献1〜3に開示するような手法が用いられている。

0004

特許文献1に開示される物品判別装置は、事前登録した複数の物品スペクトルと、検査物のスペクトルとを比較し、各波長における差を累計した累計値が最も小さい物品が検査物であると判別するように構成している。

0005

特許文献2に開示される食品判別装置は、被検査物のスペクトルを取得し、このスペクトルから、糖質や脂質、タンパク質といった構成成分の含有率を算出することで、この含有率に基づき、被検査物の判別を行うように構成している。

0006

特許文献3に開示される加工食品識別装置は、事前に登録した参照データから主成分分析などの識別モデルを作成し、被識別加工食品の測定データを当て嵌めたり、参照データと測定データとを比較することによって、被識別加工食品の識別を行うように構成している。

先行技術

0007

特開2006−226945号公報
特開2013−40832号公報
特開2015−210179号公報

発明が解決しようとする課題

0008

このように、加工食品の判別などを行う場合には、事前にサンプルについて測定を行って、判別用のデータを準備・調整する必要がある。このような準備段階において、サンプルの数が少ないと判定精度が悪くなってしまうが、サンプルを大量に準備して測定することは困難であった。

0009

また、例えば、内包物(具材)の配合変更などのように、加工食品について微細な変更があった場合には、新たにサンプルについて測定を行って判別用のデータを準備・調整する必要があり手間となっていた。

0010

また、特許文献1,3に開示されているような手法のように、吸光度やその微分値などをそのまま利用した場合、波長毎に絶対値が大きく異なるため、どの波長の吸光度が判別用として適しているかの判断が難しい。

0011

本発明では、このような現状を鑑み、大量のサンプルを準備せずとも、判定精度を向上させることができ、また、判別用として最適な波長の選択が容易な学習機能を有する加工食品検査装置及び加工食品検査方法並びに加工食品検査プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、上述するような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、本発明の加工食品検査装置は、
加工食品の検査を行う加工食品検査装置であって、
検査対象である被検査加工食品に対して検査光照射する投光手段と、
前記被検査加工食品を透過した検査光を受光する受光手段と、
受光した前記検査光に基づき前記被検査加工食品の検査処理を行う演算処理手段と、
を備え、
前記受光手段は、受光した透過光のスペクトルデータを前記演算処理手段に送信するように構成され、
前記演算処理手段は、
受信した前記スペクトルデータに基づく前記被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶するように構成されるとともに、
記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、前記被検査加工食品の検査用データとに基づいて、前記被検査加工食品の検査を行うように構成されることを特徴とする。

0013

このような加工食品検査装置では、
前記演算処理手段は、
前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データの種別毎の平均及び標準偏差を用いて、前記被検査加工食品の検査用データを規格化することで規格化数値を算出し、
前記規格化数値と、所定の閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うように構成されることができる。

0014

この場合、前記演算処理手段は、
前記被検査加工食品の検査用データと前記平均との差分を算出し、該差分を前記標準偏差で割ることによって、前記規格化数値を算出するように構成することができる。

0015

また、前記演算処理手段は、
前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データと、前記種別毎の平均及び標準偏差を用いて、判定用波長を決定するように構成することができる。

0016

また、前記演算処理手段は、
前記被検査加工食品の検査用データの前記判定用波長における前記規格化数値と、前記閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うように構成することができる。

0017

また、このような加工食品検査装置では、
前記演算処理手段は、
サンプルの加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて事前に記憶しておくことができる。

0018

また、本発明の加工食品検査方法は、
加工食品の検査を行う加工食品検査方法であって、
検査対象である被検査加工食品に対して検査光を照射するとともに、前記被検査加工食品を透過した検査光のスペクトルデータを取得し、
前記スペクトルデータに基づく前記被検査加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて記憶手段に記憶し、
前記記憶手段に記憶された加工食品の種別毎の検査用データと、前記被検査加工食品の検査用データとに基づいて、前記被検査加工食品の検査を行うことを特徴とする。

0019

このような加工食品検査方法では、
前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データの種別毎の平均及び標準偏差を用いて、前記被検査加工食品の検査用データを規格化することで規格化数値を算出し、
前記規格化数値と、所定の閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うことができる。

0020

この場合、前記被検査加工食品の検査用データと前記平均との差分を算出し、該差分を前記標準偏差で割ることによって、前記規格化数値を算出することができる。

0021

また、前記加工食品の種別毎に記憶された検査用データと、前記種別毎の平均及び標準偏差を用いて、判定用波長を決定することができる。
また、前記被検査加工食品の検査用データの前記判定用波長における前記規格化数値と、前記閾値とを比較することによって、前記被検査加工食品の検査を行うことができる。

0022

また、このような加工食品検査方法では、
前記記憶手段に、サンプルの加工食品の検査用データを、加工食品の種別に関連付けて事前に記憶しておくことができる。

0023

また、本発明の加工食品検査プログラムは、
上述するいずれかの加工食品検査方法をコンピュータにより実行させるためのプログラムである。

0024

また、このようなプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体も、本発明の一態様として含まれる。

発明の効果

0025

本発明によれば、加工食品の製造時における検査用データを記憶していくことによって、加工食品の検査に利用する検査用データの平均及び標準偏差σを適時更新することができ、サンプルを大量に準備せずとも、検査を続けることによって判定精度を向上させることができる。

0026

このため、検査対象である加工食品について、例えば、内包物(具材)の配合変更などのように、加工食品について微細な変更があった場合にも、新たにサンプルデータを取得せずとも、検査を続けることによって自動的に学習し、判定基準を適切なものに更新することができる。

0027

また、最新の平均及び標準偏差σを用いて検査対象の加工食品の検査用データを規格化することで、どの波長も標準偏差σを1とした規格化された数値として扱えるため、判別用として最適な波長を選択しやすくなる。

図面の簡単な説明

0028

図1は、本発明の加工食品検査装置の一実施形態における構成を説明するための模式図である。
図2は、図1の加工食品検査装置における投光手段及び受光手段の配置の一例を示す模式図である。
図3は、図1の加工食品検査装置における検査の流れを説明するフロー図である。
図4は、図3における事前準備の流れを説明するフロー図である。
図5は、図1の加工食品検査装置における投光手段及び受光手段の配置の変形例を示す模式図である。
図6は、図1の加工食品検査装置における投光手段及び受光手段の配置の別の変形例を示す模式図である。
図7は、各加工食品の吸光度2次微分データの一例を示すグラフである。
図8は、加工食品Aの吸光度2次微分データの平均と標準偏差σを示すグラフである。
図9は、各加工食品の判定データの一例を示すグラフである。

実施例

0029

以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいて、より詳細に説明する。
図1は、本発明の加工食品検査装置の一実施形態における構成を説明するための模式図、図2は、図1の加工食品検査装置における投光手段及び受光手段の配置の一例を示す模式図、図3図4は、図1の加工食品検査装置における検査の流れを説明するフロー図である。

0030

図1,2に示すように、本実施形態の加工食品検査装置10は、検査対象である加工食品(被検査加工食品)30に対して検査光L1を照射する投光手段12と、加工食品30に照射された検査光L1の透過光L2を受光する受光手段14と、受光した透過光L2に基づき加工食品30の検査処理を行う演算処理手段16と、を備えている。

0031

投光手段12は、検査光L1として、400〜1700nmの波長を含む光、より好ましくは、500〜1100nmの波長を含む光を照射することができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、LED(Light Emitting Diode)、レーザー光源ハロゲンランプなどを用いることができ、また、波長可変光源を用いてもよい。

0032

なお、投光手段12としてLEDを用いる場合には、発振回路パルスジェネレータを用いてLEDをパルス点灯させ、LEDの点灯時間に印加する電流値を向上させることにより、定電流点灯と同じ消費電力であっても照度を向上させることができる。

0033

受光手段14は、上述するような検査光L1及び透過光L2の電磁波スペクトルを測定することができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、検出素子として、フォトダイオードシリコンフォトダイオード(Si系検出素子)などを用いた分光器分光カメラなどを用いることができる。なお、電磁波スペクトルとしては、所定点数の波長/周波数における検査光の強度(光量)をサンプリングして取得すればよい。

0034

なお、投光手段12としてLEDをパルス点灯させた場合には、受光手段14は、ロックインアンプを用いてLEDパルスと同期させ、LEDの点灯/消灯時の各出力を得て、その出力を差分処理することでノイズ成分を除去することができる。また、その出力をAD回路基板等で増幅させることもできる。

0035

受光手段14により検出された透過光L2は、その電磁波スペクトルに基づく電気信号やデータ(本明細書において、「スペクトルデータ」と呼ぶ。)に変換され、演算処理手段16に送信される。

0036

スペクトルデータを受信した演算処理手段16は、このスペクトルデータに基づき、検査対象である加工食品30の検査用データを作成する。
なお、検査用データとしては、受信したスペクトルデータをそのまま利用してもよい。また、検査対象である加工食品30の種類や、その内包物(具材)32の種類や分量に応じて、検査光L1の波長/周波数に対する透過率が変化する。このため、加工食品30を透過した検査光(透過光L2)のスペクトルデータと、投光手段12から直接受光手段14に入射した検査光L1のスペクトルデータとの比の対数を算出することにより、検査対象である加工食品30の吸光度データ(波長/周波数に対する光の吸収量の変化を示すデータ)を生成することもできる。また、この吸光度データについて、波長/周波数に対する2次微分を行ったデータ(以下、「吸光度2次微分データ」とも呼ぶ。)を用いることによって、波長/周波数に対する吸光度の変化をより顕著にすることもできる。なお、吸光度データについて、波長/周波数に対する微分を行う場合には、2次のみならず、1次であってもよいし、より高次(3次、4次など)であっても構わない。

0037

本明細書においては、このようなスペクトルデータ、吸光度データ及びそのn次微分(nは自然数)を行ったデータなど、スペクトルデータに基づくデータを、まとめて、「検査用データ」と呼ぶ。
演算処理手段16は、このような検査用データに基づき、後述するように、検査対象である加工食品30の検査処理を行う。

0038

演算処理手段16は、後述するような検査処理を行うため、検査用データを記憶する機能、記憶された検査データから平均及び標準偏差σ、判定用波長、閾値などの判定条件を算出する機能、算出された判定条件に基づき被検査加工食品の判定を行う機能、を少なくとも有している。

0039

このような演算処理手段16としては、記憶手段、演算手段、制御手段、入出力手段などを備えるコンピュータを用いることができ、例えば、パーソナルコンピュータでもよいし、マイクロコントローラとしてもよい。

0040

また、上述するような機能は、ハードウェアとして実現してもよいし、ソフトウェアとして実現してもよい。具体的には、例えば、検査用データを記憶する機能は、演算処理手段16が備える記憶手段に記憶するのではなく、外部記憶装置(例えば、外付けハードディスククラウドストレージなど)へ読み書きするためのプログラムとして実現してもよいし、被検査加工食品の判定を行う機能は、判定条件や被検査加工食品の判定データを入力として、判定結果を出力する専用のマイクロコントローラとして実現することもできる。

0041

加工食品検査装置10は、例えば、ベルトコンベアローラーコンベアなどの搬送装置18によって連続的に搬送される加工食品30に対して、投光手段12から検査光L1を照射するとともに、加工食品30を透過した透過光L2を受光手段14により受光するように設置される。

0042

本実施形態の加工食品検査装置10では、図1,2に示すように、搬送装置18における搬送ライン20の一方の側方に投光手段12が配置され、他方の側方に受光手段14が配置されているが、投光手段12及び受光手段14の配置は、これに限定されるものではなく、適宜変更することができる。具体的には、投光手段12から照射された検査光L1が、加工食品30の内包物(具材)32を透過、もしくは、内包物(具材)32に反射するように配置すればよい。

0043

例えば、図5に示すように、搬送ライン20の一方の側方側において、加工食品30の斜め上方に投光手段12を配置するとともに、搬送ライン20の他方の側方側において、加工食品30の斜め上方に受光手段14を配置するようにしてもよい。

0044

また、図6に示すように、搬送ライン20の鉛直方向上方側に投光手段12を配置し、搬送ライン20の鉛直方向下方側に受光手段14を配置するようにしてもよい。この場合、搬送ライン20が検査光L1や透過光L2を遮らないように、搬送ライン20において少なくとも検査光L1や透過光L2の光路に対応する箇所は、透光性を有するか、もしくは、貫通孔が設けられている。

0045

このように構成される加工食品検査装置10には、受光手段14により検出した光のスペクトルに関する検査用データに基づき、以下のような流れで加工食品30の検査処理を行うように動作する加工食品検査プログラムが組み込まれている。以下、図3図4に示すフロー図に基づいて、演算処理手段16にて実行される加工食品30の検査処理について説明する。

0046

本実施形態においては、同一の搬送ライン20に3種類の加工食品(加工食品A,加工食品B,加工食品C)が、順次流されることを前提としている。この場合、事前に、加工食品Aのサンプル、加工食品Bのサンプル、加工食品Cのサンプルを、それぞれ、搬送ライン20に流し、加工食品検査装置10によって、検査用データを取得する(S10,S11)。

0047

そして、演算処理手段16は、それぞれのサンプルの検査用データの平均と、標準偏差σを算出する(S12)。なお、検査用データの平均及び標準偏差σは、電磁波スペクトルとしてサンプリングして取得した波長/周波数毎に算出すればよい。

0048

そして、それぞれのサンプルの検査用データから、それぞれの平均を引くことで差分を算出し、該差分を標準偏差σで割ることによって、規格化された判定データを作成する(S13)。

0049

具体的には、以下のようにして、判定データを作成することができる。なお、以下では、加工食品Aを正規品と判定する場合の判定データの作成を例として説明するが、加工食品B,加工食品Cについても同様に判定データを作成することができる。

0050

まず、加工食品A,加工食品B,加工食品Cのサンプルとしてそれぞれ10個の検査用データを取得する。
図7(a)は、加工食品Aの吸光度2次微分データ、図7(b)は、加工食品Bの吸光度2次微分データ、図7(c)は、加工食品Cの吸光度2次微分データの一例を示すグラフである。図7(a)〜(c)では、波長に対する吸光度2次微分の値の変化を示している。

0051

このように取得した検査用データにおいて、正規品である加工食品Aの検査用データについて、平均と標準偏差σを算出する。図8は、加工食品Aの吸光度2次微分データの平均と標準偏差σを示すグラフである。

0052

次いで、それぞれの吸光度2次微分データから、加工食品Aの吸光度2次微分データの平均を差し引いて、標準偏差σで割る。これにより、図9に示すように、規格化された判定データが作成出来る。

0053

図9(a)は、加工食品Aの規格化された判定データ、図9(b)は、加工食品Bの規格化された判定データ、図9(c)は、加工食品Cの規格化された判定データである。
図9(a)に示すように、加工食品Aの検査用データから、加工食品Aの平均及び標準偏差σを用いて規格化した場合、判定データは、全波長において所定の範囲に収まることになる。

0054

一方で、図9(b),(c)に示すように、加工食品B,Cの検査用データから、加工食品Aの平均及び標準偏差σを用いて規格化した場合、判定データは、所定の範囲に収まらない波長が存在する。

0055

このように、検査対象である加工食品が正規品であれば、規格化数値(平均値との差が、標準偏差σの何倍になっているかを意味する値)が所定の範囲に収まり、非正規品であれば、規格化数値が所定の範囲に収まらないことになるため、演算処理手段16は、検査対象である加工食品の規格化数値と、所定の閾値とを比較することによって、検査対象である加工食品が正規品か非正規品かを判定することができる。

0056

このため、演算処理手段16は、正規品の判定データと、非正規品の判定データとから、閾値を設定する(S14)。なお、所定の閾値は、適宜設定することができるが、同一種の加工食品の検査用データは、概ね3σの範囲に収まることから、閾値を3と設定することもできる。

0057

なお、非正規品である加工食品Bや加工食品Cの判定データにおいて、全サンプルの判定データについて、所定の範囲(閾値)に収まらず、かつ、規格化数値が最も大きい波長を、判定用波長と設定する(S15)。

0058

本実施形態においては、図9(b)に示すように、波長αを加工食品Bの判定用波長とし、図9(c)に示すように、波長βを加工食品Cの判定用波長としている。
このような判定用波長の設定は、演算処理手段16により自動的に行うこともできるが、加工食品検査装置10のユーザーが任意に設定するようにしてもよい。また、判定用波長の設定に際しては、判定データの標準偏差σを利用することもできる。また、判定用波長は、1種類の加工食品に対して1つのみではなく、複数設定することもできる。

0059

このように取得された加工食品A〜Cのそれぞれの平均及び標準偏差σ、設定された判定用波長を含む判定条件は、演算処理手段16の記憶手段に記憶される(S16)。
このように加工食品検査装置10の事前準備がなされた後、以下のようにして、加工食品30の製造中における検査処理が行われる。

0060

まず、製造する加工食品30の種類、すなわち、搬送ライン20に流れてくる加工食品30の種類を演算処理手段16の入出力手段を用いて入力する(S20)。この入力に基づき、演算処理手段16は、加工食品30の判定に使用する平均及び標準偏差σを選択する。本実施形態では、搬送ライン20に加工食品Aが流れてくるものとして説明するため、加工食品Aの検査用データの平均、標準偏差σ、判定用波長を選択する(S30)。

0061

搬送ライン20に流れてくる加工食品30に対して、投光手段12から検査光L1を照射するとともに、受光手段14により加工食品30を透過した透過光L2を受光して、検査用データを取得する(S40)。

0062

次いで、演算処理手段16は、取得された検査用データを、記憶手段に記憶されている加工食品Aの平均及び標準偏差σを用いて、上述するのと同様に、規格化処理を行い、判定データを作成する(S50)。

0063

演算処理手段16は、判定データにおいて、上述する判定用波長(波長α及び波長β)における規格化数値と、所定の閾値とを比較し、全ての判定用波長において閾値以内に収まっている場合には、検査した加工食品が加工食品A、すなわち、正規品であると判定する(S60)。

0064

一方で、波長αにおける規格化数値が、閾値以内に収まっていない場合には、検査した加工食品が加工食品B、すなわち、非正規品であると判定する(S60)。
同様に、波長βにおける規格化数値が、閾値以内に収まっていない場合には、検査した加工食品が加工食品C、すなわち、非正規品であると判定する(S60)。

0065

ここで、検査した加工食品30が正規品であると判定した場合(S70)、取得された検査用データは、加工食品Aの検査用データとして、記憶手段に記憶される(S71)。一方で、検査した加工食品30が非正規品であると判定した場合、取得された検査用データは破棄する(S72)。

0066

そして、記憶手段に記憶される加工食品Aの検査用データを用いて、加工食品Aの平均と標準偏差σを再計算する更新処理が行われる(S90)。なお、このような更新処理は、加工食品30を検査する毎に行ってもよいが、一般的に、同一種の加工食品が大量に製造され、搬送ライン20に流されてくることから、同一種の加工食品の検査が終了したタイミングで更新処理を行うようにしてもよい(S80)。

0067

なお、更新処理は、演算処理手段16によって自動的に行うようにしてもよいが、加工食品検査装置10のユーザーによって適宜行うようにしてもよい。
また、更新処理の際に、判定用波長を再設定するようにしてもよい。

0068

続けて製造する加工食品30についても、同様に、製造する加工食品30の種類を演算処理手段16に入力した後、順次、搬送ライン20に流れてくる加工食品30の検査を行い、取得した検査用データのうち、正規品と判定した加工食品30の検査用データを記憶していく。そして、記憶された検査用データに基づいて、適時、各加工食品の平均及び標準偏差σを再計算する更新処理を行う。

0069

このように、製造する加工食品30を検査することで取得された検査用データを、記憶手段に記憶するとともに、記憶された検査用データに基づき、適時、各加工食品の検査用データの平均及び標準偏差σを更新することによって、判定精度を向上させていくことができる。

0070

また、演算処理手段16に記憶されたデータがない状態で、被識別加工食品の検査を開始したとしても、入力された加工食品30の種類と、取得した検査用データを逐次記憶していくことにより、順次判定条件を生成することが可能となる。このため、判定条件の設定などの事前準備のみをオフサイトで行うような必要はなく、全ての検査をオンサイトで、かつ、事前準備から検査運用までを連続的に行うことができる。

0071

なお、本実施形態では、記憶された検査用データを全て用いて、各加工食品の検査用データの平均及び標準偏差σを算出しているが、使用する検査用データを絞っても構わない。実用上、全ての検査用データを記憶し、これを用いて平均及び標準偏差σを算出するためには、大容量の記憶手段や高性能な演算手段が必要となってくるため、例えば、過去6ヶ月や、過去1年などのように検査用データの保存期間を設定し、この保存期間を過ぎた検査用データは破棄するように構成することもできる。また、全ての検査用データを記憶しておき、平均及び標準偏差σを算出するために使用する検査用データを、一定の期間に絞るように構成することもできる。

0072

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施形態では、事前にサンプルの加工食品の検査用データを取得したが、事前にサンプルの検査用データを取得せずに、加工食品の製造時に取得した検査用データのみを用いて各加工食品の検査用データの平均及び標準偏差σを算出するようにしても構わない。

0073

また、上記実施形態では、判定用波長における規格化数値のみを閾値と比較することで判定しているが、判定用波長以外の波長における規格化数値を利用することもでき、この場合、利用する全ての波長において規格化数値が閾値以内に収まっていない場合には非正規品であると判定するように構成することができる。

0074

また、上記実施形態では、1つの搬送ラインにより加工食品を検査する場合を例として説明したが、複数の搬送ラインを用いて並行して加工食品の検査を行うようにすることもできる。この場合、演算処理手段は、例えば、搬送ライン毎に設けられたコンピュータとしてもよいし、搬送ライン毎に設けられた受光手段から送信されたスペクトルデータを1台のコンピュータ(演算処理手段)で受信して処理するように構成することもできる。さらには、演算処理手段は、例えば、搬送ライン毎に設けられたコンピュータとネットワークを介して接続されたサーバーコンピュータを含むこともできるなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

0075

また、上述する加工食品検査プログラムを記録した、例えば、磁気テープデジタルデータストレージDDS)など)、磁気ディスクハードディスクドライブ(HDD)、フレキシブルディスクFD)など)、光ディスクコンパクトディスク(CD)、デジタルバータイルディスク(DVD)、ブルーレイディスク(BD)など)、光磁気ディスク(MO)、フラッシュメモリSSD(Solid State Drive)、メモリーカードUSBメモリなど)などのコンピュータ可読記録媒体も本発明の一態様として含まれる。

0076

10加工食品検査装置
12投光手段
14受光手段
16演算処理手段
18搬送装置
20搬送ライン
30 加工食品
32内包物(具材)
L1検査光
L2 透過光

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