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図面 (7)

課題

空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レール表面形状を測定することができ、且つ摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができる検査装置及び検査台車を提供すること。

解決手段

レール2上を走行可能な台車1に搭載され、レールの頭頂面レーザー光照射するレーザー光源6Aと、頭頂面で反射したレーザー光を撮影するカメラ7と、レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコー探知する垂直探触子8と、レールの足裏面でのパルスエコーが垂直探触子に到達するまでの時間から超音波パルスの照射位置における足裏面から頭頂面までのレールの高さを求め、求められた高さとカメラによるレーザー光の撮影画像とを用いてレールの足裏面を基準とした座標系での頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部9と、を備える。

概要

背景

天井クレーンレール点検人力作業が主であり、暗所での作業であるため、点検精度が低くなる。また、この点検は、工場の停止時間に制限があることから、レール全域の詳細な測定ができず、作業者発見した劣化部のみの測定となっている。そのため、点検作業を正確に素早く行うための、レール検査装置の開発が行われている。
クレーンレールの劣化形態としては、亀裂、継手部の段差レール表面摩耗メタルフロー発生による頭頂部の変形が挙げられる。

また、側面磨耗量計測する方法としては、リニアゲージを介したローラレーザー距離計とを用いる方法、レール表面摩耗とメタルフロー量を計測する方法としては、リニアゲージを介したローラと超音波プローブとを用いる方法が提案されている(特許文献1)。
さらに、鉄道レール検査方法としては、レール表面に投射した光を複数のカメラ撮影し、撮影画像を合成することでレール断面の形状を検査する方法が提案されている(特許文献2)。

概要

空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レールの表面形状を測定することができ、且つ摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができる検査装置及び検査台車を提供すること。レール2上を走行可能な台車1に搭載され、レールの頭頂面レーザー光照射するレーザー光源6Aと、頭頂面で反射したレーザー光を撮影するカメラ7と、レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコー探知する垂直探触子8と、レールの足裏面でのパルスエコーが垂直探触子に到達するまでの時間から超音波パルスの照射位置における足裏面から頭頂面までのレールの高さを求め、求められた高さとカメラによるレーザー光の撮影画像とを用いてレールの足裏面を基準とした座標系での頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部9と、を備える。

目的

本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、建屋とレールとが近く、レール上方の空間が狭い天井クレーンのように、空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レールの表面形状を測定することができ、且つ例えばレールの足裏面のようにレールの摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができるレールの検査装置及び検査台車を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

レール上を走行可能な台車に搭載され、前記レールの表面形状を測定する検査装置であって、前記レールの頭頂面レーザー光照射するレーザー光源と、前記頭頂面で反射した前記レーザー光を撮影するカメラと、前記レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコー探知する垂直探触子と、前記パルスエコーのうち前記レールの足裏面でのパルスエコーが前記垂直探触子に到達するまでの時間から、前記超音波パルスの照射位置における前記足裏面から前記頭頂面までの前記レールの高さを求め、求められた前記高さと前記カメラによる前記レーザー光の撮影画像とを用いて前記レールの前記足裏面を基準とした座標系での前記頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部と、を備えることを特徴とするレールの検査装置。

請求項2

前記台車の前記レール上の測定位置を検出可能なエンコーダをさらに備え、前記レーザー光源は、前記台車が前記レール上を走行している間、前記レーザー光を連続的に照射し、前記カメラは、前記台車が前記レール上を走行している間、前記頭頂面で反射した前記レーザー光を連続的に撮影し、前記垂直探触子は、前記台車が前記レール上を走行している間、前記超音波パルスを連続的に発し、前記パルスエコーを連続的に探知し、前記演算部は、前記測定位置と、各測定位置における前記座標系での前記頭頂面の幅方向の表面形状から、前記レールの長手方向の全長にわたって前記表面形状を求めることを特徴とする請求項1に記載のレールの検査装置。

請求項3

レール上を走行可能な、前記レールの表面形状を測定する検査台車であって、前記レール上を走行する複数の走行輪と、前記レールの頭頂面にレーザー光を照射するレーザー光源と、前記頭頂面で反射した前記レーザー光を撮影するカメラと、前記レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコーを探知する垂直探触子と、前記パルスエコーのうち前記レールの足裏面でのパルスエコーが前記垂直探触子に到達するまでの時間から、前記超音波パルスの照射位置における前記足裏面から前記頭頂面までの前記レールの高さを求め、求められた前記高さと前記カメラによる前記レーザー光の撮影画像とを用いて前記レールの前記足裏面を基準とした座標系での前記頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部と、を備えることを特徴とするレールの検査台車。

請求項4

前記複数の走行輪は、自走可能に設けられ、無人で前記レールの表面形状を測定することを特徴とする請求項3に記載のレールの検査台車。

技術分野

0001

本発明は、レール検査装置及び検査台車に関する。

背景技術

0002

天井クレーンのレール点検人力作業が主であり、暗所での作業であるため、点検精度が低くなる。また、この点検は、工場の停止時間に制限があることから、レール全域の詳細な測定ができず、作業者発見した劣化部のみの測定となっている。そのため、点検作業を正確に素早く行うための、レール検査装置の開発が行われている。
クレーンレールの劣化形態としては、亀裂、継手部の段差レール表面摩耗メタルフロー発生による頭頂部の変形が挙げられる。

0003

また、側面磨耗量計測する方法としては、リニアゲージを介したローラレーザー距離計とを用いる方法、レール表面摩耗とメタルフロー量を計測する方法としては、リニアゲージを介したローラと超音波プローブとを用いる方法が提案されている(特許文献1)。
さらに、鉄道レール検査方法としては、レール表面に投射した光を複数のカメラ撮影し、撮影画像を合成することでレール断面の形状を検査する方法が提案されている(特許文献2)。

先行技術

0004

特開平10−307015号公報
特開平6−11315号公報

発明が解決しようとする課題

0005

レールの磨耗量を測定しようとした場合、リニアゲージを介したローラで摩耗量を測定する特許文献2の方法では、ローラとレールとが接触する箇所のみが測定されるため、レールの表面全体を測定することができなかった。このため、部分的なレールの欠損偏摩耗の測定が困難となり、レールの異常を見逃し適切な対処がとれないという問題点があった。

0006

また、JISB8801によると、天井クレーンの最小の側方空間建築限界(レール中心建屋側壁までの距離)は260mmである。このため、測定レールの両側にカメラを設置する特許文献3の方法では、建屋との距離が短く検査装置と建屋との干渉問題により、天井クレーンへの適用が実現不可能であった。さらに、特許文献3に記載の方法のように、複数のカメラを用いる方法では、レールの上部全体の形状検査を行い、レール部(車輪と接しないレール上部側面下方)を基準とする規格レールの形状と検査結果とを合わせ込み、規格レールとの形状差から変形量を測定していた。しかし、天井クレーンの走行レールとその近傍の壁や設置物との干渉問題を解決するために、設置するカメラを1台とした場合、レール顎部が死角となるのでレール表面形状を把握できても規格レールからの変形量は測定できなかった。

0007

そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、建屋とレールとが近く、レール上方の空間が狭い天井クレーンのように、空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レールの表面形状を測定することができ、且つ例えばレールの足裏面のようにレールの摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができるレールの検査装置及び検査台車を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様によれば、レール上を走行可能な台車に搭載され、上記レールの表面形状を測定する検査装置であって、上記レールの頭頂面レーザー光照射するレーザー光源と、上記頭頂面で反射した上記レーザー光を撮影するカメラと、上記レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコー探知する垂直探触子と、上記パルスエコーのうち上記レールの足裏面でのパルスエコーが上記垂直探触子に到達するまでの時間から、上記超音波パルスの照射位置における上記足裏面から上記頭頂面までの上記レールの高さを求め、求められた上記高さと上記カメラによる上記レーザー光の撮影画像とを用いて上記レールの上記足裏面を基準とした座標系での上記頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部と、を備えることを特長とするレールの検査装置が提供される。

0009

本発明の一態様によれば、レール上を走行可能な、上記レールの表面形状を測定する検査台車であって、上記レール上を走行する複数の走行輪と、上記レールの頭頂面にレーザー光を照射するレーザー光源と、上記頭頂面で反射した上記レーザー光を撮影するカメラと、上記レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコーを探知する垂直探触子と、上記パルスエコーのうち上記レールの足裏面でのパルスエコーが上記垂直探触子に到達するまでの時間から上記超音波パルスの照射位置における上記足裏面から上記頭頂面までの上記レールの高さを求め、求められた上記高さと上記カメラによる上記レーザー光の撮影画像とを用いて上記レールの上記足裏面を基準とした座標系での上記頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部と、を備えることを特長とするレールの検査台車が提供される。

発明の効果

0010

本発明の一態様によれば、建屋とレールとが近く、レール上方の空間が狭い天井クレーンのように、空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レールの表面形状を測定することができ、且つ例えばレールの足裏面のようにレールの摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができる検査装置及び検査台車が提供される。

図面の簡単な説明

0011

本発明の一実施形態に係る検査台車を示す側面図である。
図1のI−I線矢視図である。
図1のII−II線矢視図である。
実施例における、垂直探触子による探傷結果を示すグラフである。
実施例における、継ぎ目段差測定測定結果を示すグラフである。
実施例における、レール幅方向の形状測定及び磨耗量測定の測定結果を示すグラフである。

0012

以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するように、本発明の実施形態を例示して多くの特定の細部について説明する。しかしながら、かかる特定の細部の説明がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかである。また、図面は、簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。

0013

<レールの検査台車>
図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係るレールの検査台車1について説明する。検査台車1は、天井クレーンの走行レール2の表面形状を測定する。図1及び図2に示すように、検査台車1は、台車フレーム3と、2つの走行輪4A,4Bと、2対のガイドローラ5A,5Bと、2つのレーザー光源6A,6Bと、カメラ7と、垂直探触子8と、演算部9とを備える。

0014

台車フレーム3には、2つの走行輪4A,4B、2対のガイドローラ5A,5B、2つのレーザー光源6A,6B、カメラ7、垂直探触子8及び演算部9が設けられる。
2つの走行輪4A,4Bは、走行レール2上を走行可能なものである。2つの走行輪4A,4Bは、走行レール2の延在方向(図1の左右方向)に対する、台車フレーム3の両端側にそれぞれ設けられる。また、2つの走行輪4A,4Bは、不図示の駆動部に接続され、自走可能に構成される。

0015

2対のガイドローラ5A,5Bは、対となる各ガイドローラ5A,5Bが走行レール2の頭部20の顎部を幅方向(図2の左右方向)から挟み込んで、上下方向(図1及び図2の上下方向)に平行な回転軸を中心に回転可能なように設けられる。また、2対のガイドローラ5A,5Bは、各対のガイドローラ5A,5Bが、走行レール2の延在方向に対する、台車フレーム3の両端側、且つ2つの走行輪4A,4Bの近傍にそれぞれ設けられる。2対のガイドローラ5A,5Bは、走行レール2の規格毎に設定幅を変更できるように、走行レール2の幅方向に移動可能に構成される。2対のガイドローラ5A,5Bによれば、検査台車1が、走行レール2の幅方向に対して一定の位置となるように調整され、さらに走行レール2の幅方向に傾くことが抑制される。これにより、検査台車1の走行中の検査精度を向上させることができる。

0016

2つのレーザー光源6A,6Bは、レーザー照射装置であり、台車フレーム3内の走行レール2よりも上方(図1及び図2における上側)に、走行レール2の幅方向(図2の左右方向)に並んで設けられる。2つのレーザー光源6A,6Bは、鉛直方向(図1及び図2における上下方向)の下側に向かってレーザー光を照射することで、走行レール2の頭部20の頭頂面にレーザー光を照射する。また、2つのレーザー光源6A,6Bは、走行レール2の頭部20の幅方向において、レーザー光の照射範囲が走行レール2の幅よりも大きくなるように設定される。つまり、2つのレーザー光源6A,6Bは、走行レール2の頭頂面の幅方向全域にわたってレーザー光を照射する。

0017

カメラ7は、台車フレーム3内の走行レール2よりも上方に設けられ、走行レール2の頭頂面で反射されたレーザー光を補足(撮影)する。カメラ7の撮影領域(視野)は、走行レール2の幅よりも広い、広角に設定され、走行レール2の頭頂面の幅方向全域にわたった領域となる。また、カメラ7は、所定の時間間隔で連続的に撮影を行う。撮影を行う時間間隔は、走行レール2の長手方向における求められる測定位置の数や検査台車1の走行速度等に応じて決定される。カメラ7によって撮影された撮影画像は、演算部9へと送られ、保存される。

0018

垂直探触子8は、超音波パルスを発生し、はね返ってきたパルスエコーを探知する超音波プローブ(超音波探触子)である。垂直探触子8は、走行レール2の幅方向の中心位置に向かって超音波を発生させるように設けられる。また、垂直探触子8は、水やグリス等の潤滑剤を間に介して、走行レール2の頭頂面に押し当てられた状態で設けられることが好ましい。この場合、垂直探触子8は、垂直方向に移動可能に設けられ、自重スプリング等によって走行レール2の頭頂面に押し当てられることが好ましい。さらに、垂直探触子8は、探傷方向が鉛直方向(走行レール2の高さ方向)の下方に向いて設けられる。垂直探触子8は、走行レール2の頭部20から胴部21を通って、足部22の足裏面に到達する超音波パルスを発する。さらに、垂直探触子8は、所定の時間間隔で連続的に探傷を行い、探傷結果を演算部9に送信する。探傷を行う時間間隔は、カメラ7による撮影と同様に、走行レール2の長手方向における求められる測定位置の数や検査台車1の走行速度等に応じて決定される。

0019

演算部9は、カメラ7から取得する撮影画像と、垂直探触子8から取得する探傷結果とに基いて、走行レール2の表面形状を測定する。具体的には、表面形状として、亀裂測定、継ぎ目の段差測定、レール幅方向の形状測定及び表面磨耗量の測定を行う。これらの測定方法については、後述する。また、演算部9は、撮影画像及び探傷結果に合わせて、走行レール2上の検査台車1の位置情報を取得する。位置情報は、検査台車1に搭載されている不図示のエンコーダから取得される。

0020

<レールの測定方法>
本実施形態に係る測定方法に説明する。測定では、走行レール2の亀裂測定、継ぎ目の段差測定、レール幅方向の形状測定及び表面磨耗量を測定する。
まず、検査台車1を走行レール2の長手方向に移動させながら、レーザー光を照射させた状態でのカメラ7による撮影と、垂直探触子8による探傷とを連続的に行う。この際、検査台車1は、検査台車1が走行レール2上を走行可能な範囲で移動することが好ましい。また、垂直探触子8が走行レール2の頭頂面に押し当てられた状態となる場合、検査台車1の走行に伴い、垂直探触子8は、走行レール2の頭頂面を潤滑剤を介して摺動する。そして、カメラ7によって撮影された撮影画像、並びに垂直探触子8による探傷結果は、演算部9へと送られる。この際、撮影画像及び探傷結果とともに、撮影及び探傷のタイミングにおける、位置情報が演算部9へと送られる。

0021

次いで、演算部9は、撮影画像と探傷結果とに基いて、走行レール4の長手方向の各位置における、走行レール2の亀裂測定、継ぎ目の段差測定、レール幅方向の形状測定及び表面磨耗量を測定する。
亀裂測定では、走行レール2の表面形状として、走行レール2の頭部20の亀裂を測定する。亀裂測定では、垂直探触子8の探傷結果から、走行レール2の長手方向の各測定位置における亀裂の有無を判断する。具体的には、亀裂の有無は、走行レール2の内部に相当する位置でのパルスエコー(走行レール2の内部位置での反射によって発生した反射エコー)の有無によって判断される。

0022

継ぎ目の段差測定では、走行レール2の表面形状として、走行レール2の継ぎ目における段差を測定する。継ぎ目の段差測定では、垂直探触子8の探傷結果から、走行レール2の継ぎ目部における走行レール2の頭頂面の高さを求めることで、継ぎ目部の段差を測定する。垂直探触子8では、得られる探傷結果に含まれるエコー波形より、走行レール2の幅方向中心位置における、頭頂面から足裏面(図2における下面)までの距離である、走行レール2の高さが求められる。具体的には、垂直探触子8の発した超音波パルスのうち、走行レール2の頭頂面でのパルスエコー(頭頂面での反射によって発生した反射エコー)が垂直探触子8に到達するまでの時間と、走行レール2の足裏面でのパルスエコー(足裏面での反射によって発生した反射エコー)が垂直探触子8に到達するまでの時間(図3参照)とから高さを求める。継ぎ目の段差測定では、走行レール2の継ぎ目部において、連結された異なるレールの連結部近傍における高さの差から、継ぎ目の段差が求められる。

0023

レール幅方向の形状測定では、走行レール2の表面形状として、メタルフローすなわち塑性変形による形状劣化度合いの測定及び頭部20の側面の磨耗量の測定を行う。演算部9は、継ぎ目の段差測定と同様に、垂直探触子8の探傷結果から走行レール2の幅方向中心での高さを求める。また、演算部9は、撮影画像から、走行レール2の幅方向の長さ及び頭頂面の幅方向に対する相対的な高さの推移を示すプロフィール(「表面形状データ」ともいう。)を求める。この際、撮影画像は、レーザー光の照射位置を、斜め上方から撮影した画像となる。このため、撮影画像を、カメラ7の設置位置と撮影角度とから、長手方向に直交した断面における断面寸法に合わせる3次元処理を行う。そして、演算部9は、求めた頭部20の幅方向中心での高さと、幅方向の長さと、表面形状データとを組み合わせることで、走行レール2のレール幅方向の形状、つまり頭部20の頭頂面及び頭側面を含む表面の形状を求める。このように得られたレール幅方向の形状は、正常な状態の走行レール2の頭部20の形状と比較することで、メタルフロー量や側面の磨耗量が求められる。

0024

磨耗量測定では、走行レール2の表面形状として、頭頂面の磨耗量を測定する。磨耗量測定では、演算部9は、継ぎ目の段差測定と同様に、垂直探触子8の探傷結果から走行レール2の幅方向中心での高さを求める。また、演算部9は、レール幅方向の形状測定と同様に、撮影画像から走行レール2の表面形状データを求める。次いで、演算部9は、求めた高さと表面形状データとを組み合せ、走行レール2の足裏面を基準とした座標系での頭頂面の表面形状、つまり走行レール2の頭頂面の幅方向に対する高さの推移を示すプロフィールを求める。さらに、演算部9は、予め設定される基準のレール高さと、求めた頭頂面の表面形状とから、走行レール2の幅方向の各位置での磨耗量を求める。基準のレール高さとは、使用前のように磨耗がない状態における、走行レール2の幅方向の各位置での高さの推移を示すプロフィールである。
なお、亀裂測定、レール幅方向の形状測定及び磨耗量測定は、走行レール2の長手方向の複数の位置でそれぞれ行われる。また、上記の各種測定は、検査台車1を用いて無人で行われてもよい。

0025

<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。

0026

例えば、上記実施形態では、走行レール2の表面形状の測定として、亀裂測定、レール幅方向の形状測定及び磨耗量測定を行うとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、表面形状の測定として、磨耗量の測定のみを行うようにしてもよい。この場合、垂直探触子8は、走行レール2の幅方向の中心に対して超音波パルスを照射するように設けられてなくてもよい。また、この場合、垂直探触子8が幅方向のどこの位置で高さ情報を得ているかが、垂直探触子8から演算部9に出力あるいは演算部9にて予め設定される必要がある。

0027

また、上記実施形態では、検査台車1が測定するレールが天井クレーンの走行レール2であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。検査台車1が測定するレールは、他の用途に用いられるレールであってもよい。なお、本発明は、建屋とレールとが近く、レール上方の空間が狭い天井クレーンのように、空間的に限定された用途に用いられる場合であっても、検査台車1の寸法を小さくすることができるため、容易に適用することができる。

0028

さらに、上記実施形態では、検査台車1で測定を行うとしたが、本発明はかかる例に限定されない。レール上を走行可能な台車に対して、検査台車1の測定に用いられる構成、例えば、2つのレーザー光源6A,6B、カメラ7、垂直探触子8及び演算部9を備える検査装置を設け、この検査装置を用いて測定が行われてもよい。
さらに、上記実施形態では、垂直探触子8としてタイヤ式超音波プローブを用いるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。垂直探触子8として他の測定方式のものが用いられてもよい。

0029

さらに、上記実施形態では、検査台車1は走行レール2の表面形状を測定するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、検査台車1は、表面形状の測定結果から、亀裂や段差、メタルフロー、磨耗量等についての異常の有無を診断してもよい。
さらに、上記実施形態では、検査台車1が2つの走行輪4A,4Bを備えるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。検査台車1に設けられる走行輪は複数であればよく、例えば、3つ以上であってもよい。

0030

さらに、上記実施形態では、検査台車1が2対のガイドローラ5A,5Bを備えるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。検査台車1に設けられるガイドローラは複数対であればよく、例えば、3対以上であってもよい。
さらに、上記実施形態では、検査台車1が2つのレーザー光源6A,6Bを備えるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。検査台車1に設けられるレーザー照射装置は、走行レール2の幅方向の全域にレーザー光を照射可能なものであれば、1つあるいは3つ以上であってもよい。

0031

<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係るレールの検査装置は、レール(例えば、走行レール2)上を走行可能な台車に搭載され、レールの表面形状を測定する検査装置であって、レールの頭頂面にレーザー光を照射するレーザー光源6A,6Bと、頭頂面で反射したレーザー光を撮影するカメラ7と、レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコーを探知する垂直探触子8と、超音波パルスのうちレールの足裏面でのパルスエコーが垂直探触子に到達までの時間から超音波パルスの照射位置における足裏面から頭頂面までのレールの高さを求め、求められた高さとカメラ7によるレーザー光の撮影画像とを用いてレールの足裏面を基準とした座標系での頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部9と、を備える。

0032

上記(1)の構成によれば、カメラ7により撮影された撮影画像と、垂直探触子8で探傷されるパルスエコーを用いることで、1台のカメラ7でも、レールの頭頂面の幅方向全域にわたって、頭頂面の磨耗量といった表面形状を測定することができる。このため、検査装置の構成が簡単となり、寸法を小さくすることができることから、建屋とレールとが近く、レール上方の空間が狭い天井クレーンのように、空間的に限定された用途に用いられる場合においても、レールの表面形状を測定することができる。また、上記(1)の構成によれば、垂直探触子で超音波パルスを照射していない領域を含む、レールの幅方向の全域にわたって、頭頂面における絶対的な磨耗量を測定することができる。このため、例えばレールの足裏面のようにレールの摩耗しない部位を基準とした座標系でのレールの幅方向断面の形状を測定することができるようになる。さらに、上記(1)の構成によれば、レールの高さの測定だけでなく、垂直探触子を用いて、亀裂の有無を検査することもできる。

0033

(2)上記(1)の構成において、台車のレール上の測定位置を検出可能なエンコーダをさらに備え、レーザー光源6A,6Bは、台車がレール上を走行している間、レーザー光を連続的に照射し、カメラ7は、台車がレール上を走行している間、頭頂面で反射したレーザー光を連続的に撮影し、垂直探触子8は、台車がレール上を走行している間、超音波パルスを連続的に発し、パルスエコーを連続的に探知し、演算部9は、測定位置と、各測定位置における座標系での頭頂面の幅方向の表面形状から、レールの長手方向の全長にわたって表面形状を求める。
上記(2)の構成によれば、レールの長手方向の全長にわたって表面形状を測定することができる。また、測定位置と測定結果とを合わせて管理することで、レールの劣化速度の算出や取替え周期の決定をすることが容易となり、適切な寿命管理ができるようになる。

0034

(3)本発明の一態様に係るレールの検査台車1は、レール上を走行可能な、レールの表面形状を測定する検査台車1であって、レール上を走行する複数の走行輪3A,3Bと、レールの頭頂面にレーザー光を照射するレーザー光源6A,6Bと、頭頂面で反射したレーザー光を撮影するカメラ7と、レールの高さ方向に超音波パルスを発し、パルスエコーを探知する垂直探触子8と、超音波パルスのうちレールの足裏面でのパルスエコーが垂直探触子に到達までの時間から超音波パルスの照射位置における足裏面から頭頂面までのレールの高さを求め、求められた高さとカメラ7によるレーザー光の撮影画像とを用いてレールの足裏面を基準とした座標系での頭頂面の幅方向の表面形状を求める演算部9と、を備える。
上記(3)の構成によれば、上記(1)と同様な効果を得ることができる。

0035

(4)上記(3)の構成において、複数の走行輪3A,3Bは、自走可能に設けられ、無人でレールの表面形状を測定する。
上記(4)の構成によれば、測定や検査を簡易にできることができる。

0036

次に、本発明者らが行った実施例について説明する。実施例では、上記実施形態に係る検査台車1を用いて、CR73kgレールについて表面形状の測定を実施した。また、実施例では、表面形状の測定として、レールの亀裂測定、継ぎ目段差測定、レール幅方向の測定(レール側面磨耗及びメタルフローの測定)及び頭頂面の磨耗量の測定を行った。
亀裂の測定結果について述べる。亀裂の測定では、レールの低面から40mmの位置に直径2mmの丸穴加工したものを用意し、このレールについて亀裂測定をすることで、この加工部を疑似亀裂と見なした診断試験評価を実施した。図5に垂直探触子8による探傷結果を示すグラフ、図4に示すように、欠陥エコー感知できることが確認できた。

実施例

0037

レールの継ぎ目の段差測定の結果について述べる。図5に、レールの継ぎ目の段差測定の結果を示す。測定の結果、継ぎ目の段差は1.5mmとなり、段差を実測した結果と変わらず、継ぎ目の段差が測定できることが確認できた。
レール幅方向の形状測定及び磨耗量測定の結果ついて述べる。また、実施例では、比較として、レールのレール幅方向の形状及び頭頂面の磨耗量を、レーザー距離計を用いて、頭頂部方向から幅全域にわたって測定した。図8に、レール幅方向の形状測定及び磨耗量測定の結果を示す。図6には、幅方向の位置A,B,Cの3箇所における磨耗量の測定結果を示す。図6に示すように、レールの幅方向全域に渡って、レーザー距離計での計測データと一致する良好な結果が得られた。また幅方向に関してもよく一致することが確認できた。

0038

1検査台車
2走行レール
20 頭部
21胴部
22足部
3台車フレーム
4A,4B走行輪
5A,5Bガイドローラ
6A,6Bレーザー光源
7カメラ
8 垂直探触子
9演算部

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