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技術 ヒストンアセチルトランスフェラーゼ活性化剤及びその使用

出願人 トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク
発明者 フェン,ヤンファー,マウロアランシオ,オッタヴィオデン,シーシャンランドリー,ドナルド・ダブリューフランシス,イツハク
出願日 2019年12月9日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2019-221825
公開日 2020年4月16日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2020-059733
状態 拒絶査定
技術分野 1,3-ジアジン系化合物 硫黄原子を含む複素環式化合物 ピリジン系化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 遮音室 事後補正 中心区域 放射状アーム 傾斜係数 遮音箱 中心区画 知覚認知
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年4月16日)のものです。
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図面 (20)

課題

ヒストンアセチルトランスフェラーゼタンパク質に結合し、そして調節する化合物選別するための方法を提供する。更に、神経変性疾患蓄積したアミロイドベータペプチド沈着物、Tauタンパク質レベル、及び/又はアルファシヌクレインの蓄積に伴う症状、並びに癌を治療するための、患者HAT−活性化化合物投与することによる方法を提供する。

解決手段

式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物の提供。[式中:R1は、H、又はCF3であり;R2は、H、Cl、又はCNであり;R3は、H、O−メチル、O−エチル、等であり;R4は、H;C(=O)NH−フェニルハロ或いはCF3で置換)であり、;R5は、H、C1−C5−アルキル、OH、OCH3、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2、等である]

概要

背景

[0005]認知性神経変性疾患は、シナプス機能障害認知異常、及び/又は例えば、制約されるものではないが、天然ベータアミロイド断片、天然の及びリン酸化されたアルファシヌクレインリポフスチン開裂されたTARDBP(TDB−43)を各種のパーセンテージで、そして特定の疾病に関連して含有するCNS全体中の封入体の存在によって特徴づけられる。

[0006]アルツハイマー病(AD)は、記憶力減少、シナプスの機能障害及びアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積によって特徴づけられる神経変性疾患である。これは、部分的にアミロイド−β−ペプチド1−42(Aβ42)の増加したレベルによって起こる。アルツハイマー病(AD)は、殆ど一世紀前に記載されたが、その発症に導く分子機構は、なお未知である。神経病理学の観点から、これは、アミロイドプラーク及び神経細胞の分解に伴う神経原線維タングルの存在によって特徴づけられ、一方、臨床的特徴は、多くの精神神経症状に伴う進行性の記憶力減少である。

[0007]ヒストンアセチルトランスフェラーゼHAT)は、ヒストンのアセチル化遺伝子活性化に導く)、染色体凝縮DNA修復及び非ヒストン基質修飾に関係する。

概要

ヒストンアセチルトランスフェラーゼタンパク質に結合し、そして調節する化合物選別するための方法を提供する。更に、神経変性疾患、蓄積したアミロイド−ベータペプチド沈着物、Tauタンパク質レベル、及び/又はアルファ−シヌクレインの蓄積に伴う症状、並びに癌を治療するための、患者にHAT−活性化化合物投与することによる方法を提供する。式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物の提供。[式中:R1は、H、又はCF3であり;R2は、H、Cl、又はCNであり;R3は、H、O−メチル、O−エチル、等であり;R4は、H;C(=O)NH−フェニルハロ或いはCF3で置換)であり、;R5は、H、C1−C5−アルキル、OH、OCH3、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2、等である]なし

目的

本発明は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼタンパク質に結合し、そしてこれを調節する化合物を選別するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

以下の式(I):[式中:R1は、H、又はCF3であり;R2は、H、Cl、又はCNであり;R3は、H、O−メチル、O−エチル、S−エチル、O−シクロペンチル、OCH2CH2N(CH3)2、又はCH2CH2CH2N(CH3)2であり;R4は、H;C(=O)NH−フェニルであり、ここにおいて、フェニルは一つ又はそれより多いハロ或いはCF3で置換されている;R5は、H、C1−C5−アルキル、OH、OCH3、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2、CH2CH2CH2N(CH3)2、SCH2CH2N(CH3)2、又はOCH2C(=O)O−アルキルであり;R6は、H、O−メチル、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2であり;そしてXは、CONH、SONH、SO2NH、NHC(=O)NH、又はNHCOである]の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物。

請求項2

以下の式II:[式中:R7は、H又はCF3であり;R8は、O−エチル又はS−メチルであり;R9は、ブチル又はOCH2CH2N(CH3)2であり;Yは、C−Cl、C−CN、C−NO2、又はNであり;Wは、CH又はNであり;そしてZは、CH又はNである]の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物。

請求項3

以下の式III:[式中:R10は、CF3であり;R11は、CNであり;そしてR12は、O−エチルある]の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物。

請求項4

以下の式V:[式中:Xは、S、S(O)2、NH、O、又はCであり;Yは、−C(O)、S(O)2、又はNH−C(O)であり;AR1は、5員の芳香族環又は1−2個の窒素を含有する6員の芳香族環であり;AR2は、5員の芳香族環、6員の芳香族環又は1−2個の窒素を含有する6員の芳香族環であり;R1は、H、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、C15H32、SR4、又はOR4であり;R2は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、又は(C1−C6アルキル)−CO2R6であり;R3は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、CF3、CCl3、Cl3、F、Cl、I、NO2、又はCNであり;R4は、(C1−C6アルキル)−N(R5)2−又はC1−C6アルキルであり;R5は、独立に水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルであり;そしてR6は、水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルである]の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物。

請求項5

前記化合物が、以下の式:であり、式中、化合物3のRは、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、又はC15H32である、請求項1に記載の化合物。

請求項6

前記化合物が、以下の式:である、請求項1に記載の化合物。

請求項7

前記化合物が、以下の式:である、請求項4に記載の化合物。

請求項8

蓄積したアミロイドベータペプチド沈着物に伴う症状を治療するための式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を選別するための方法であって:a)式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHA活性化剤化合物を、アミロイドベータ沈着物蓄積の動物モデル投与し;そしてb)アミロイドベータ沈着物蓄積の動物モデル中のHAT活性化剤化合物の投与後に、ヒストンアセチル化を調節することができる式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHAT活性化剤化合物を選択すること;を含んでなる、前記方法。

請求項9

蓄積したアミロイド−ベータペプチド沈着物に伴う症状を治療するための式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)活性化剤化合物を同定するための方法であって、以下の特徴:a)前記化合物のEC50は、約1000nMより多くない;b)invitroの前記ヒストンアセチル化活性は、ヒストンタンパク質H2、H3、及び/又はH4を標的とする;及びc)前記化合物は、血液脳関門を透過する;又はこれらの組合せ;の一つ又はそれより多くを有する式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHAT活性化剤化合物を選択すること含んでなる、前記方法。

請求項10

前記化合物が、血液脳関門を透過するために、約500Daより小さい分子質量を有するか、約90Å2より少ない極性表面積を有するか、8個より少ない水素結合、又はこれらの組合せを有する、請求項9に記載の方法。

請求項11

患者のアミロイドベータ(Aβ)タンパク質沈着物を減少するための方法であって:a)式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHAT活性化剤化合物を含んでなる有効な量の組成物を患者に投与し、これによって、患者のAβタンパク質沈着物を減少すること;を含んでなる、前記方法。

請求項12

前記患者が、アミロイドベータプラークの異常に高いレベルを示す、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記患者が、アルツハイマー病レビー小体認知症封入体筋炎、又は脳アミロイド血管症に罹っている、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記Aβタンパク質沈着物が、Aβ40異性体、Aβ42異性体、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項11に記載の方法。

請求項15

患者のアルツハイマー病を治療するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項16

アルツハイマー病を治療するための方法であって、患者に、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項17

神経変性疾患に罹った患者の記憶保持を増加するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項18

神経変性疾患に罹った患者のシナプス可塑性を増加するための方法であって、患者に、患者のヒストンアセチル化を増加する治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなり、ここにおいて、前記組成物は、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる、前記方法。

請求項19

患者の神経変性疾患を治療するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与し、これによって患者の神経変性疾患を治療することを含んでなる、前記方法。

請求項20

神経変性疾患に罹った患者の封入体を減少するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHAT活性化剤化合物を含んでなる有効な量の組成物を投与し、これによって患者の封入体を減少することを含んでなる、前記方法。

請求項21

患者の癌を治療するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項22

患者のパーキンソン病の症状を回復するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項23

パーキンソン病の症状を回復するための方法であって、患者に、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項24

患者のハンチントン病を治療するための方法であって、患者に、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項25

ハンチントン病を治療するための方法であって、患者に、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。

請求項26

前記HAT活性化剤化合物が、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)を含んでなる、請求項16、23、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項27

前記化合物が、YF2である、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項28

前記有効な量が、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、少なくとも約100mg/kg体重である、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項29

前記組成物が、血液脳関門を通過する、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項30

前記神経変性疾患が、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症BSE)、カナバン病、コケイン症候群皮質基底核変性症クロイツフェルトヤコブ病家族性致死性不眠症前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病、レビー小体性認知症、神経ボレリア症マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症多発性硬化症過眠症ニーマンピック病、パーキンソン病、ペリツェウスメルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症プリオン病進行性核上性麻痺レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、レフサム病サンドホフ病、シルダー病悪性貧血続発性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病、バッテン病、脊髄小脳失調症、脊髄性筋萎縮症スティール・リチャードソンオルゼウスキー症候群、脊髄癆、又は中毒性脳症を含んでなる、請求項17、18、19、又は20のいずれか1項に記載の方法。

請求項31

シナプス可塑性が、学習、記憶、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項18に記載の方法。

請求項32

シナプス可塑性が、長期増強LTP)を含んでなる、請求項18に記載の方法。

請求項33

前記癌が、B細胞リンパ腫大腸癌肺癌腎臓癌膀胱癌、T細胞リンパ腫骨髄腫白血病慢性骨髄性白血病急性骨髄性白血病慢性リンパ球性白血病急性リンパ球性白血病造血器腫瘍胸腺腫、リンパ腫、肉腫、肺癌、肝臓癌、非ホジキンスリンパ腫、ホジキンスリンパ腫、子宮癌腎細胞癌肝細胞腫腺癌乳癌膵臓癌、肝臓癌、前立腺癌頭頸部癌甲状腺癌軟部組織肉腫、卵巣癌原発性又は転移性黒色腫扁平上皮癌基底細胞癌、脳癌、血管肉腫(angiosarcoma)、血管肉腫(hemangiosarcoma)、骨肉腫線維肉腫粘液肉腫脂肪肉腫軟骨肉腫骨原性肉腫脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫リンパ管内皮肉腫、滑膜腫精巣癌、子宮癌、子宮頚部癌消化器癌中皮腫ユーイング腫瘍平滑筋肉腫横紋筋肉腫、大腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌皮脂腺癌、乳頭癌ワルデンシュトレームマクログロブリン血症乳頭腺癌嚢胞腺癌気管支原性肺癌、胆管癌絨毛癌精上皮腫胚性癌腫ウィルムス腫瘍、肺癌、上皮癌子宮頸癌、精巣癌、神経膠腫星状細胞腫髄芽腫頭蓋咽頭腫脳室上衣腫松果体腫血管芽細胞腫聴神経腫乏突起神経膠腫髄膜腫網膜芽細胞腫、白血病、黒色腫神経芽細胞腫小細胞肺癌、膀胱癌、リンパ腫、多発性骨髄腫、又は髄様癌を含んでなる、請求項21に記載の方法。

請求項34

前記化合物が、以下の式:である、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項35

前記化合物が、以下の式:である、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項36

前記化合物が、以下の式:である、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項37

前記化合物が、ヒストンアセチル化を増加する、請求項11、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25のいずれか1項に記載の方法。

請求項38

ヒストンアセチル化が、ヒストンH2B、H3、H4のアセチル化、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項37に記載の方法。

請求項39

ヒストンアセチル化が、ヒストンリジン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16のアセチル化、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項37に記載の方法。

請求項40

前記封入体が、ベータ−アミロイドペプチド天然の及びリン酸化されたTauタンパク質、天然の及びリン酸化されたアルファシヌクレインリポフスチン開裂されたTARDBP(TDB−43)、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項20に記載の方法。

請求項41

前記パーキンソン病の症状が、振戦、動作緩慢運動障害硬直姿勢不安定性筋緊張症正座不能、認知症、全体的運動協調性障害、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項22又は23のいずれか1項に記載の方法。

請求項42

前記姿勢不安定性が、不均衡障害、協調性障害、又はこれらの組合せを含んでなる、請求項41に記載の方法。

請求項43

前記化合物が、以下の式:である、請求項1に記載の化合物。

発明の詳細な説明

0001

[0001]本出願は、2009年12月10日に出願された米国特許仮出願61/285,287号の出願日、2010年3月26日に出願された米国特許仮出願61/317,765号の出願日、2010年6月15日に出願された米国特許仮出願61/354,964号の出願日、2010年6月15日に出願された米国特許仮出願61/355,110号の出願日、及び2010年7月9日に出願された米国特許仮出願61/363,009号の出願日の恩恵を主張するものである。

0002

[0002]本明細書中引用される全ての特許、特許出願及び刊行物は、本明細書中に参考文献としてその全てが援用される。その全てにおけるこれらの刊行物の開示は、本明細書中に記載され、そして特許請求される本発明の時点において、その当業者にとって既知の技術の状態を更に詳細に記載するために、本明細書中に参考文献として援用される。

0003

[0003]本特許開示は、著作権保護を受ける題材を含有する。本著作権保有者は、米国特許商標局の特許ファイル又は記録に現れる特許文書或いは特許開示の何人かによるファクシミリ再生に対して異議申し立てることはないが、しかし他の場合、全ての著作権を留保するものである。

0004

政府支援
[0004]本発明は、米国神経障害及び発作研究所(National Institute of Neurological Disorder and Stroke)(NINDS)により授与されたR01−NS049442、米国国立衛生研究所(NIH)により授与されたPO1AG17490、NIHにより授与されたU01AG031294、及びNIHにより授与されたU01AG14351の支援下で行われた。米国政府は、本発明に対する一定の権利を有している。

技術分野

0005

本発明は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼタンパク質に結合し、そしてこれを調節する化合物選別するための方法を提供する。本発明は、更に、HAT−活性化化合物患者投与することによる、蓄積したアミロイドベータペプチド沈着物、Tauタンパク質レベル、及び/又はアルファシヌクレインの蓄積に伴う神経変性疾患、症状、並びに癌を治療するための方法を提供する。

背景技術

0006

[0005]認知性神経変性疾患は、シナプス機能障害認知異常、及び/又は例えば、制約されるものではないが、天然のベータ−アミロイド断片、天然の及びリン酸化されたアルファ−シヌクレイン、リポフスチン開裂されたTARDBP(TDB−43)を各種のパーセンテージで、そして特定の疾病に関連して含有するCNS全体中の封入体の存在によって特徴づけられる。

0007

[0006]アルツハイマー病(AD)は、記憶力減少、シナプスの機能障害及びアミロイドβ−ペプチド(Aβ)の蓄積によって特徴づけられる神経変性疾患である。これは、部分的にアミロイド−β−ペプチド1−42(Aβ42)の増加したレベルによって起こる。アルツハイマー病(AD)は、殆ど一世紀前に記載されたが、その発症に導く分子機構は、なお未知である。神経病理学の観点から、これは、アミロイドプラーク及び神経細胞の分解に伴う神経原線維タングルの存在によって特徴づけられ、一方、臨床的特徴は、多くの精神神経症状に伴う進行性の記憶力減少である。

0008

[0007]ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)は、ヒストンのアセチル化遺伝子活性化に導く)、染色体凝縮DNA修復及び非ヒストン基質修飾に関係する。

0009

[0008]本発明は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)活性高選択性、及び血管脳関門(BBB)透過性を伴う化合物に関する。一つの側面において、この化合物は、以下の式(I):

0010

0011

の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物であり、式中:
R1は、H、又はCF3であり;
R2は、H、Cl、又はCNであり;
R3は、H、O−メチル、O−エチル、S−エチル、O−シクロペンチル、OCH2CH2N(CH3)2、又はCH2CH2CH2N(CH3)2であり;
R4は、H;C(=O)NH−フェニルであり、ここにおいて、フェニルは一つ又はそれより多いハロ或いはCF3で置換されている;
R5は、H、C1−C5−アルキル、OH、OCH3、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2、CH2CH2CH2N(CH3)2、SCH2CH2N(CH3)2、又はOCH2C(=O)O−アルキルであり;
R6は、H、O−メチル、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2であり;そして
Xは、CONH、SONH、SO2NH、NHC(=O)NH、又はNHCOである。

0012

[0009]本発明の一つの側面において、化合物は、以下の式(II):

0013

0014

の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物であり、式中:
R7は、H又はCF3であり;
R8は、O−エチル又はS−メチルであり;
R9は、ブチル又はOCH2CH2N(CH3)2であり;
Yは、C−Cl、C−CN、C−NO2、又はNであり;
Wは、CH又はNであり;そして
Zは、CH又はNである。

0015

[0010]一つの側面において、化合物は、以下の式(III):

0016

0017

の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物であり、式中:
R10は、CF3であり;
R11は、CNであり;そして
R12は、O−エチルある。

0018

[0011]もう一つの側面において、化合物は、以下の式(IV):

0019

0020

の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物であり、式中:
Xは、S、S(O)2、NH、O、又はCであり;
Yは、−C(O)、S(O)2、又はNH−C(O)であり;
R1は、H、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、C15H32、SR4、又はOR4であり;
R2は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、又は(C1−C6アルキル)−CO2R6であり;
R3は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、CF3、CCl3、CI3、F、Cl、I、NO2、又はCNであり;
R4は、(C1−C6アルキル)−N(R5)2−、又はC1−C6アルキルであり;
R5は、独立に水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルであり;そして
R6は、水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルである。

0021

[0012]更なる側面において、化合物は、以下の式(V):

0022

0023

の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物であり、式中:
Xは、S、S(O)2、NH、O、又はCであり;
Yは、−C(O)、S(O)2、又はNH−C(O)であり;
AR1は、5員の芳香族環又は1−2個の窒素を含有する6員の芳香族環であり;
AR2は、5員の芳香族環、6員の芳香族環又は1−2個の窒素を含有する6員の芳香族環であり;
R1は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、C15H32、SR4、又はOR4であり;
R2は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、又は(C1−C6アルキル)−CO2R6であり;
R3は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、CF3、CCl3、CI3、F、Cl、I、NO2、又はCNであり;
R4は、(C1−C6アルキル)−N(R5)2−又はC1−C6アルキルであり;
R5は、独立に水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルであり;そして
R6は、水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルである。

0024

[0013]一つの態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0025

0026

のYF2化合物である。
[0014]他の態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0027

0028

の化合物であり、ここにおいて、化合物3のRは、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、又はC15H32である。

0029

[0015]幾つかの態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0030

0031

0032

である。
[0016]幾つかの態様において、式(II)の化合物は、以下の式:

0033

0034

である。
[0017]幾つかの態様において、式(V)の化合物は、以下の式:

0035

0036

である。
[0018]本発明の一つの側面は、蓄積したアミロイド−ベータペプチド沈着物に伴う症状を治療するための、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物を選別するための方法を提供する。この方法は、(a)式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)のHAT活性化剤化合物を、アミロイド−ベータペプチド沈着物の蓄積の動物モデルに投与し;そして(b)アミロイド−ベータペプチド沈着物蓄積の動物モデルにおけるHAT活性化剤化合物の投与後のヒストンのアセチル化を調節することができる式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)のHAT活性化剤化合物を選択すること、を含んでなる。

0037

[0019]本発明の一つの側面は、更に、蓄積したアミロイド−ベータペプチド沈着物に伴う症状を治療するための式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)のヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)活性化剤化合物を同定するための方法を提供し、ここにおいて、この方法は、一つ又はそれより多い次の特徴:(a)化合物のEC50が約1000nMより多くないこと;(b)in vitroのヒストンのアセチル化活性がヒストンタンパク質H2、H3、及び/又はH4を標的とすること;(c)化合物が血液脳関門を透過すること;(d)又はこれらの組合せ、を有する式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)のHAT活性化剤化合物を選択することを含んでなる。一つの態様において、化合物は、血液脳関門を透過するために、約500Daより小さい分子量を有するか、約90Å2より小さい極性表面積を有するか、8個より少ない水素結合又はこれらの組合せを有する。

0038

[0020]本発明の一つの側面は、患者のアミロイドベータ(Aβ)タンパク質沈着物を減少するための方法を提供し、ここにおいて、この方法は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)のHAT活性化剤化合物を含んでなる有効な量の組成物を患者に投与し、これによって患者のAβタンパク質沈積物を減少するこ
とを含んでなる。一つの態様において、患者は、異常に高いレベルのアミロイドベータタンパク質プラークを示す。もう一つの態様において、患者は、アルツハイマー病、レビー小体型認知症封入体筋炎、又は脳アミロイド血管症に罹っている。更なる態様において、Aβタンパク質沈着物は、Aβ40異性体、Aβ42異性体、又は異性体の組合せを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0039

[0021]本発明の一つの側面は、更に、患者のアルツハイマー病を治療するための方法を提供し、この方法は、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を投与することを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0040

[0022]本発明の一つの側面は、更に、患者のアルツハイマー病を治療するための方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15m
g/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0041

[0023]本発明のもう一つの側面は、神経変性疾患に罹った患者における記憶保持を増加するための方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、神経変性疾患は、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症BSE)、カナバン病、コケイン症候群皮質基底核変性症クロイツフェルトヤコブ病家族性致死性不眠症前頭側頭葉変性症、ハンチントン病HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病レビー小体性認知症、神経ボレリア症マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症多発性硬化症過眠症ニーマンピック病パーキンソン病ペリツェウスメルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症プリオン病sm進行性核上性麻痺レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、レフサム病サンドホフ病、シルダー病悪性貧血続発性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(更にバッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(各種の特徴を伴う多発性型)、脊髄性筋萎縮症スティール・リチャードソンオルゼウスキー症候群、脊髄癆、又は中毒性脳症を含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0042

[0024]本発明の一つの側面は、更に、神経変性疾患に罹った患者のシナプス可塑性を増加するための方法を提供し、この方法は、患者のヒストンのアセチル化を増加する治療的
な量の組成物を患者に投与することを含んでなり、ここにおいて、組成物は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物を含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。一つの態様において、神経変性疾患は、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、家族性致死性不眠症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病、レビー小体性認知症、神経ボレリア症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症、多発性硬化症、過眠症、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病sm進行性核上性麻痺、レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血の続発性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(更にバッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(各種の特徴を伴う多発性型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー症候群、脊髄癆、又は中毒性脳症を含んでなる。もう一つの態様において、シナプス可塑性は、学習、記憶、又はこれらの組合せを含んでなる。幾つかの態様において、シナプス可塑性は、長期増強LTP)を含んでなる。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0043

[0025]本発明の一つの側面は、更に、患者のアルツハイマー病を治療するための方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物1
4、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0044

[0026]本発明の一つの側面は、患者のパーキンソン病の症状を回復するための方法を提供し、この方法は、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物であることができる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。一つの態様において、パーキンソン病の症状は、振戦、動作緩慢運動障害硬直姿勢不安定性筋緊張症正座不能、認知症、総合運動協調性障害、又は列挙した症状の組合せを含んでなる。もう一つの態様において、姿勢不安定性は、障害性不均衡、障害性協調、又はこれらの組合せを含んでなる。

0045

[0027]本発明の一つの側面は、更に、患者の癌を治療するための方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)又は式(III)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。一つの態様において、癌は、B細胞リンパ腫大腸癌肺癌腎臓癌膀胱癌、T細胞リンパ腫骨髄腫白血病慢性骨髄性白血病急性骨髄性白血病慢性リンパ球性白血病急性リンパ球性白血病造血器腫瘍胸腺腫、リンパ腫、肉腫、肺癌、肝臓癌、非ホジキンスリンパ腫、ホジキンスリンパ腫、子宮癌腎細胞癌肝細胞腫腺癌乳癌膵臓癌、肝臓癌、前立腺癌頭頸部癌甲状腺癌軟部組織肉腫、卵巣癌原発性又は転移性黒色腫扁平上皮癌基底細胞癌、脳癌、血管肉腫(angiosarcoma)、血管肉腫(hemangiosarcoma)、骨肉腫線維肉腫粘液肉腫
脂肪肉腫軟骨肉腫骨原性肉腫脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫リンパ管内皮肉腫、滑膜腫精巣癌、子宮癌、子宮頚部癌消化器癌中皮腫ユーイング腫瘍平滑筋肉腫横紋筋肉腫、大腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌皮脂腺癌、乳頭癌ワルデンシュトレームマクログロブリン血症乳頭腺癌嚢胞腺癌気管支原性肺癌、胆管癌絨毛癌精上皮腫胚性癌腫ウィルムス腫瘍、肺癌、上皮癌子宮頸癌、精巣癌、神経膠腫星状細胞腫髄芽腫頭蓋咽頭腫脳室上衣腫松果体腫血管芽細胞腫聴神経腫乏突起神経膠腫髄膜腫網膜芽細胞腫、白血病、黒色腫神経芽細胞腫小細胞肺癌、膀胱癌、リンパ腫、多発性骨髄腫、又は髄様癌を含んでなる。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。

0046

[0028]本発明の一つの側面は、患者のハンチントン病を治療するための方法を提供し、この方法は、HAT活性化剤化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる。一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、又は式(VI)の化合物であることができる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0047

[0029]本発明の一つの側面は、患者の神経変性疾患を治療するための方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)、又は式(V)の化合物を含んでなる治療的な量の医薬組成物を患者に投与し、これによって患者の神経変性疾患を治療することを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。一つの態様において、神経変性疾患は、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン
病としても知られる)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、家族性致死性不眠症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病、レビー小体性認知症、神経ボレリア症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症、多発性硬化症、過眠症、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病sm進行性核上性麻痺、レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血の続発性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(更にバッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(各種の特徴を伴う多発性型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、脊髄癆、又は中毒性脳症を含んでなる。もう一つの態様において、シナプス可塑性は、学習、記憶、又はこれらの組合せを含んでなる。幾つかの態様において、シナプス可塑性は、長期増強(LTP)を含んでなる。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

0048

[0030]本発明の一つの側面は、神経変性疾患に罹った患者の封入体を減少する方法を提供し、この方法は、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(V)のHAT活性化剤化合物を含んでなる有効な量の組成物を患者に投与し、これによって患者の封入体を減少することを含んでなる。一つの態様において、封入体は、ベータ−アミロイドペプチド、天然の及びリン酸化されたTauタンパク質、天然の及びリン酸化されたアルファ−シヌクレイン、リポフスチン、開裂されたTARDBP(TDB−43)、又はこれらの組合せを含んでなる。もう一つの態様において、患者は、異常に高いレベルのアミロイドベータプラークを示す。更なる態様において、ベータ−アミロイドペプチドは、Aβ40異性体、Aβ42異性体、又は異性体の組合せを含んでなる。一つの態様において、化合物はYF2である。他の態様において、有効な量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、又は少なくとも約100mg/kg体重である。幾つかの態様において、組成物は血液脳関門を通過する。一つの態様において、神経変性疾患は、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、家族性致死性不眠症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病、レビー小体性認知症、神経ボレリア症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症、多発性硬化症、過眠症、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病sm進行性核上性麻痺、レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血の続発
性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(更にバッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(各種の特徴を伴う多発性型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、脊髄癆、又は中毒性脳症を含んでなる。もう一つの態様において、シナプス可塑性は、学習、記憶、又はこれらの組合せを含んでなる。幾つかの態様において、シナプス可塑性は、長期増強(LTP)を含んでなる。幾つかの態様において、化合物は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物18、又は化合物19である。他の態様において、化合物はヒストンのアセチル化を増加する。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンH2B、H3、H4、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。更なる態様において、ヒストンのアセチル化は、ヒストンリシン残基H3K4、H3K9、H3K14、H4K5、H4K8、H4K12、H4K16、又はこれらの組合せのアセチル化を含んでなる。

図面の簡単な説明

0049

[0031]図1は、マウス海馬のヒストン3のアセチル化レベルを示すウェスタンブロット写真である。
[0032]図2は、Aβ42を注入された記憶欠損マウスの状況的恐怖条件づけを示す棒グラフである。
[0033]図3は、HATアゴニスト活性化剤リード化合物YF2の化学構造である。
[0034]図4は、化合物6J(CTB)、N−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−2−エトキシベンズアミドの化学構造である。J6は、溶解性を有さず、そしてこれをH2O中に入れるとすぐに沈殿する。
[0035]図5は、化合物MOM(YF1)の化学構造である。YF1は、25mg/kgでWTマウスに投与(i.p.)された。マウスの肝臓及び海馬を治療の1時間後抽出した。海馬及び肝臓のAcH3レベルは、増加しなかった。
[0036]図6は、肝臓及び海馬中のH3のアセチル化レベルを示すウェスタンブロットの写真である。
[0037]図7は、25mg/kgのHATアゴニストのMOMを強制飼養及びi.p.によって投与されたマウスの肝臓、皮質、及び海馬中のH3のアセチル化レベルを示すウェスタンブロットの写真である。マウスはその後、学習の導入後薬物が活性であるか否かを見るために、恐怖条件づけ処置かけられた。
[0038]図8は、皮質及び海馬中のH3のアセチル化レベルを示すウェスタンブロットの写真である。マウスにMOM(片側100μg/μl)をカニューレによって投与するか又はマウスにYF2(50mg/kg、i.p.)を投与した。
[0039]図9は、海馬中のH3のアセチル化レベルを示すウェスタンブロットの写真である。マウスに5mg/kg、10mg/kg、又は20mg/kgのYF2(i.p.生理食塩水中に溶解)を投与した。
[0040]図10は、アミロイド−ベータ(Aβ又はA−ベータ)で治療したマウスへのHAT活性化剤のYF2の投与後の手懸り付き恐怖条件づけ反応を示す棒グラフである。
[0041]図11は、アミロイド−ベータ(Aβ又はA−ベータ)で治療されたマウスへのHAT活性化剤のYF2の投与後の状況的恐怖条件づけ反応を示すグラフである。
[0042]図12は、ベヒクル、YF2単独、Aβ単独、又はYF2プラスAβで治療されたマウスにおける感覚閾値の評価を示す棒グラフである。
[0043]図13は、血液中のHATアゴニストのYF2の動態を示すグラフである。YF2(20mg/kg、i.p.)をマウスに投与し、そして次いで血液を異なった時点で尾部から試料採取した。
[0044]図14は、HATアゴニストのYF2を投与されたマウスに対する放射状アーム水迷路の結果を示すグラフである。
[0045]図15は、HAT活性化剤のYF2を投与されたマウスに対するプラットフォーム試験の結果を示すグラフである。
[0046]図16は、HAT活性化剤のYF2を投与されたマウスの放射状アーム水迷路中の速度を示すグラフである。
[0047]図17は、TSAが、生後3−4ヶ月のAPP/PS1マウスからの切片中のCA1−LPT障害を逆転することを示すグラフである。要約のグラフは、30分間のHDAC阻害がAPP/PS1マウスのLTPを回復することを示し、WT同腹仔には効果がなかった。*ベヒクルで治療されたAPP/PS1の切片と比較してp<0.05(双方向ANOVA)。水平の棒はTSAの適用を表す。三本の矢印はθバーストに対応する。TSAで治療されたAPP/PS1及びWTマウス(それぞれn=7及びn=8)、ベヒクルで治療されたAPP/PS1及びWTマウス(n=6)。
[0048]図18は、HDAC阻害が、生後3−4ヶ月のAPP/PS1マウスの状況的FCを改良することを示すグラフである。(基線)TSA又はベヒクルで治療されたAPP/PS1及びWT同腹仔は、訓練室における瞬時竦みにおける差を示さなかった。(24時間)訓練後24時間に行われた状況的FCは、ベヒクルで治療されたWT同腹仔と比較した、ベヒクルで治療されたAPP/PS1マウスにおける竦みの減少を示す。 TSAによる治療は、APP/PS1マウスにおける竦み反応の欠損を回復し、そしてWTマウスには効果がなかった。*APP/PS1−ベヒクルに対してp<0.05(全てのグループでn=13)。
[0049]図19は、CBP/Gal4ハイブリッド及びルシフェラーゼ発現がGal4酵母プロモーターによって刺激されるレポータープラスミドの略図である。CBPは、CREB結合タンパク質である。
[0050]図20は、PS1刺激後の転写におけるCBP及びそのHAT領域の役割を示すグラフである。図20Aは、ルシフェラーゼ遺伝子上流のGal4DNA結合部位を含有する2μgのプロモーター−レポーター構築物及び機能的CBP(WT−CBP)又はGal4のDNA結合領域に連結するHAT活性を欠く変異体(WY−CBP)のいずれかを含有する構築物により同時形質移入されたF11細胞中の相対的ルシフェラーゼ活性を示す。細胞を、WT又は変異PS1で形質移入した。数値はGal−ルシフェラーゼ及びGal−CBPで形質移入された神経細胞の対照中のルシフェラーゼのレベルに対して表示されている。それぞれのグループ当たりn=3である。対照に対してt=7.788、p=0.0015である;*対照に対してp<0・05である。図20Bは、2μgのルシフェラーゼ遺伝子の上流のGal4DNA結合部位及びWT−CBP又はGal4のDNA結合領域に連結したWY−CBPのいずれかを含有する構築物で同時形質移入されたF11細胞中の基底ルシフェラーゼ活性を示す。有意な差は見いだせなかった。
[0051]図21は、CBP及びPCAFの内因性発現がAPP/PS1マウスにおいて減少されることを示すウェスタンブロットの写真を示す。p300又はGCN5ではなく、PCAF及びCBPレベルの減少は、Aβ注入マウスにおいて観察された。生後4ヶ月のAPP/PS1マウスは、WTの対照と比較して減少したCBPレベルを示した。
[0052]図22は、アセチル化されたH4の発現が状況的FCの1時間後のAPP/PS1マウスにおいて減少されることを示すウェスタンブロットの写真である。訓練の2時間前のTSAによる治療は、Tgマウスのヒストン4アセチル化レベルの障害を救済した。それぞれのグループ当たりn=3であった。
[0053]図23は、CBPが、DNAに結合したリン酸化されたCREB及び転写の出発部位に位置する基底転写装置間の架橋として作用するために補充されることを示す略図である。更に、CBPは、HATとして作用し、クロマチンを記憶関連遺伝子の転写を更に利用可能にし、そして増加する。CBPとは異なり、HDACは、アセチル基をヒストンから除去し、従ってDNAへの転写装置の接近を制限する(図は、[B1]から改変)。
[0054]図24は、HDAC阻害が、背部海馬にオリゴマーのAβ42を含有する製剤を注入されたマウスにおける状況的恐怖条件づけを改良することを示す。図24Aは、背部海馬の両側に植込まれたカニューレの略図である。図24Bは、非変性非還元性条件中のAβ製剤の分析を示すトリス−トリシンPAGEウェスタンブロットの、単量体(4.5kDa)、三量体(13.5kDa)及び四量体(18kDa)に対応する異なったバンドを示す写真である。図24Cは:(基線)訓練の15分前の背部海馬へのヒトAβ42(1μlの最終体積中の200nM、1分かけてゆっくり)の両側注入が、TSA又は訓練の2時間前に注射(i.p)されたベヒクルのいずれかとの関連において、訓練室中の瞬時竦みに影響しなかったことを表すグラフである。(24時間)訓練の24時間後に行われた状況的恐怖条件づけは、ベヒクルを注射されたベヒクル注入マウスと比較した、ベヒクルを注射されたAβ注入マウスにおける竦みの減少を示す。TSAによる治療は、Aβ注入マウスの竦み反応の欠損を回復し、そしてベヒクル注入マウスにおいて効果を有しない。(TSA注射を伴うAβ注入マウス:n=14、ベヒクル注射を伴うAβ注入マウス:n=12、TSA注射を伴うベヒクル注入マウス:n=8及びベヒクル注射を伴うベヒクル注入マウス:n=11)。
[0055]図25は、APP/PS1マウスにおけるヒストンアセチル化の減少を示す。図25Aは、ウェスタンブロットの写真(上)及びグラフの形態の正規化された結果(下)である。訓練の2時間前にベヒクル及びTSAを注射され、そして状況的恐怖条件づけの1時間後に安楽死させられたAPP/PS1及びWTマウスからのタンパク質抽出物のウェスタンブロット。ベヒクルで治療されたAPP/PS1マウスは、アセチル化されたH4レベルの減少を示した。然しながら、TSAで治療されたAPP/PS1マウスは、H4のアセチル化の向上を示し、TSAで治療されたWTマウスのアセチル化と同じレベルに達した。結果をベヒクルで治療したWTマウスに対して正規化した。TSAで治療されたWTマウスがn=5であったことを除き、それぞれのグループ当たりn=4であった。図25Bは、ウェスタンブロットの写真(上)及びグラフの形態の正規化された結果(下)である。電気ショックを受けない状況に暴露されたAPP/PS1マウス及びWT同腹仔のH4の基底アセチル化レベルは同様であり、それぞれのグループ当たりn=3であった。図25A及び図25Bに示したデータは、全H4に対するアセチル化されたH4の比として与えてある。
[0056]図26は、アゴニストMOMの合成及びHAT活性の評価を示す合成スキームである。図26Aは、o−エトキシ安息香酸をSOCl2(1.66g、10mmol)中で一晩還流することを示す。真空中の有機溶媒の除去により、対応する塩化ベンゾイルを得て、これを20mLのCH2Cl2中に溶解し、続いて4−クロロ−3−トリフルオロメチルアニリン(1.96g、10mmol)を加えた。得られた溶液−H2O浴中に入れ、そして20mLの飽和NaHCO3水溶液滴下により加えた。次いで混合物を室温で4時間反応させた。有機相を分離し、そして2NのHCl、H2O及び食塩水洗浄した。Na2SO4で乾燥した後、有機溶媒を真空中で除去して、オフホワイト色結晶を、所望の生成物として得た(3.1g、収率90%)。図26Bは、アセチル化されたH3の内因性レベルが、アゴニストの投与後2時間で回収されたマウスの海馬中のMOM(カニューレにより背部海馬に注入された1μl中の100μg)によって増加することを示すウェスタンブロットの写真である。
[0057]図27は、ヒストンのアセチル化が、Aβ(A−ベータ)を注入されたマウス中で減少することを示すウェスタンブロットの写真である。ベヒクルで治療されたA−ベータを注入されたマウスは、連合記録に続く前後の両方のアセチル化H3/H4レベルの減少を示した。
[0058]図28は、ヒストンのアセチル化及びそれにおけるHATの役割の略図である。YF2は、HATを活性化する化合物の例である。
[0059]図29は、HAT活性化剤化合物のYF2のための合成スキームである。
[0060]図30は、ヒストンのアセチル化及び脱アセチル化におけるHDAC阻害剤(HDACi;例えばTSA)の役割を示す略図である。
[0061]図31は、NCI−ADR−RES細胞図31A;卵巣癌)、U251細胞(図31B;神経膠芽腫細胞)、Hs578T細胞(図31C;乳癌細胞)、及びCCRF−CEM細胞(図31D;白血病細胞)中の癌細胞生存率に対するYF2の効果を示すグラフである。数値は、3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差を表す。
[0062]図32A−Bは、NCI−ADR−RES細胞(図32A;卵巣癌)及びU251細胞(図32B;神経膠芽腫細胞)中の癌細胞増殖に対するYF2の効果を示すグラフである。
[0063]図32C−Dは、Hs578T細胞(図32C;乳癌細胞)及びCCRF−CEM細胞(図32D;白血病細胞)中の癌細胞増殖に対するYF2の効果を示すグラフである。
[0064]図33は、NCI−ADR−RES細胞(卵巣癌)、U251細胞(神経膠芽腫細胞)、Hs578T細胞(乳癌細胞)、CCRF−CEM細胞(白血病細胞)、ACHN細胞ヒト腎臓癌細胞)、及びA549細胞(ヒト肺癌細胞)中の細胞生存率(Cell Titer Gloカラム)及び細胞増殖(Cyquantカラム)に対するYF2及びビンブラスチン(VBL)のIC50測定値を示す表である。
[0065]図34は、YF2の特異性を示すグラフである。YF2は、CREB結合タンパク質(CBP)及びヒストンアセチルトランスフェラーゼ、GCN5を活性化する。
[0066]図35は、ACHN細胞(図35A;ヒト腎臓癌細胞)及びA549細胞(図35B;ヒト肺癌細胞)中の癌細胞の生存率に対するYF2の効果を示すグラフである。数値は3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差である。
[0067]図36は、ACHN細胞(図36A;ヒト腎臓癌細胞)及びA549細胞(図36B;ヒト肺癌細胞)中の癌細胞の増殖に対するYF2の効果を示すグラフである。
[0068]図37は、HAT活性化剤化合物、10の合成スキームである。
[0069]図38は、HAT活性化剤化合物、20の合成スキームである。
[0070]図39は、HAT活性化剤化合物、11の合成スキームである。
[0071]図40は、HAT活性化剤化合物、12の合成スキームである。
[0072]図41は、HAT活性化剤化合物、14の合成スキームである。
[0073]図42は、HAT活性化剤化合物、13の合成スキームである。
[0074]図43は、HAT活性化剤化合物、15の合成スキームである。合成スキームは、斜線において二番目のページに続く。
[0074]図43は、HAT活性化剤化合物、15の合成スキームである。合成スキームは、斜線において二番目のページに続く。
[0075]図44は、HAT活性化剤化合物、16の合成スキームである。
[0076]図45は、HAT活性化剤化合物、17の合成スキームである。
[0077]図46は、HAT活性化剤化合物、18の合成スキームである。
[0078]図47は、NCI−ADR−RES細胞(図47A;卵巣癌)、U251細胞(図47B;神経膠芽腫細胞)、Hs578T細胞(図47C;乳癌細胞)、及びCCRF−CEM細胞(図47D;白血病細胞)中の癌細胞の生存率に対するビンブラスチンの効果を示すグラフである。数値は、3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差を表す。
[0079]図48は、ACHN細胞(図48A;ヒト腎臓癌細胞)及びA549細胞(図48B;ヒト肺癌細胞)中の癌細胞の生存率に対するビンブラスチンの効果を示すグラフである。数値は3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差である。
[0080]図49A−Bは、NCI−ADR−RES細胞(図49A;卵巣癌)及びU251細胞(図49B;神経膠芽腫細胞)中の癌細胞増殖に対するビンブラスチンの効果を示すグラフである。数値は3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差である。
[0081]図49C−Dは、Hs578T細胞(図49C;乳癌細胞)及びCCRF−CEM細胞(図49D;白血病細胞)中の癌細胞増殖に対するビンブラスチンの効果を示すグラフである。数値は3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差である。
[0082]図50は、ACHN細胞(図50A;ヒト腎臓癌細胞)及びA549細胞(図50B;ヒト肺癌細胞)中の癌細胞の増殖に対するビンブラスチンの効果を示すグラフである。数値は3個のウェルの平均である。エラーバーは、標準偏差である。
[0083]図51は、HAT活性化剤化合物、19の合成スキームである。
[0084]図52は、HDAC1活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0085]図53は、HDAC3/NCOR2活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0086]図54は、HDAC5FL活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0087]図55は、HDAC7活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0088]図56は、HDAC8活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0089]図57は、HDAC10活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0090]図58は、HDAC11活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0091]図59は、サーチュイン1活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0092]図60は、サーチュイン2活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。
[0093]図61は、HDAC1活性に対するHDAC阻害剤のSAHAの効果を示すグラフである。
[0094]図62は、HDAC3/NCOR2活性に対するHDAC阻害剤のSAHAの効果を示すグラフである。
[0095]図63は、HDAC6活性に対するHDAC阻害剤のSAHAの効果を示すグラフである。
[0096]図64は、YF2の急性投与が、海馬溶解物中のH3、H4、及びH2Bの特異的アセチル化を増加したことを示す。グループ当たりn=3であり、そしてp<0.05である。
[0097]図65は、YF2(i.p.、5mg/kg)が、H3アセチル化のレベルのAβ−誘導の減少を救済することが可能であることを示すウェスタンブロットの写真である(それぞれのグループ当たりn=3、p<0.05である)。Aβ(1μlの最終体積中の200nMを1分かけて、マウスを犠牲にする75分前に)は、背部海馬にカニューレによって注入された。
[0098]図66A−Bは、Aβ42誘導のシナプス及び認知機能障害に対するYF2の有益な効果を示すグラフである。YF2は、Aβ42で治療された切片のLTP欠損を回復する(図66A;グラフは強縮の60分後の記録の最後の5分間の平均を表す)。P<0.05である。YF2は、Aβ42を注入されたマウスの状況的恐怖の記憶欠損を回復する、P<0.01(図66B)。
[0099]図66Cは、水迷路/参照記憶試験を使用するAβ42誘導の認知機能障害に対するYF2の有益な効果を示すグラフである。YF2は、Aβ42を注入されたマウスの参照記憶欠損を回復する、P<0.01。
[00100]図67は、恐怖条件づけ又は参照記憶試験を使用する、APP/PS1マウスの記憶欠損に対するYF2の有益な効果を示すグラフである。YF2は、WT同腹仔と比較してAPP/PS1マウスの参照(図67A)及び状況的恐怖(図67B)記憶欠損を回復する(両方の試験に対してP<0.02)。
[00101]図68A−Bは、YF2が、Aβ42の注入後のアセチル化されたH3レベルの減少を救済することを示す。
[00102]図69は、Aβ42を注入されたマウスにおける、目視可能なプラットフォームに到達する潜時及び速度並びにYF2のオープンフィールド評価を示すグラフである。
[00103]図70は、ヒストンのアセチル化レベルがAD患者中で減少されることを示す。対照と比較して、アルツハイマー病の患者は、記憶のために重要なヒストン残基のアセチル化の減少を示した。
[00104]図71は、YF2の薬物動態学的特性を示すグラフである。脳中のYF2の量は、血漿中のそれより高い。YF2は、脳において急速に吸収される(表14参照)。脳及び血漿中のYF2の排出半減期は、約40分である。脳へのYF2の分布は速い。YF2は、急性毒性試験において300mg/kg(i.p.)まで、いずれもの副作用を誘発しない。
[00105]図72Aは、異なったYF2濃度によるヒトCBP、p300、PCAF及びGCN5活性化に対する用量−反応曲線である。 [00106]図72Bは、CBP、p300、PCAF及びGCN5のEC50の計算値を表す表である。
[00106]図73は、10μMのYF2治療に対するNIH細胞系の増殖阻害値を示すグラフである。
[00107]図74は、HDAC6活性に対するOA2(YF2化合物)の効果を示すグラフである。

0050

[00109]アルツハイマー病(AD)の初期健忘性変化は、シナプスの機能障害に関連
すると考えられる。この疾病において高い量で存在するペプチドであるβ−アミロイド(Aβ)は、記憶[P1,P2]及びその電気生理学的モデルで長期増強(LTP)[P3−P8]を阻害することが見いだされている。記憶は、遺伝子発現の制御によるエピジェネティクスによって調節されることが知られている。エピジェネティクスは、DNA又はその関連タンパク質を、DNAのメチル化及びヒストン(H)修飾のような方法で、DNA配列そのものを変化することなく[P9]‘マーキング’することによって遺伝子発現を変化する機構として定義される。例えばアセチル又はメチル官能基の付加或いは除去によるヒストンの修飾は、DNA中に含有される情報が、多かれ少なかれ転写因子に接近可能であるようにクロマチン構造が開くか又は閉じることを起こす。従って、後成的機構の一つの変性が記憶の破壊に導くことができることは驚くべきことではない。例えば、ヒストンのアセチル化の減少は、クロマチン構造が閉じることを起こし、従ってDNA中に含有される情報は、転写因子及び記憶の形成にとってより接近不可能であることができる[P9]。

0051

[00110]ヒストンのアセチル化を上方制御するために現時点で使用される主要な戦略
、ヒストンからアセチル基を除去する酵素ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の阻害を含む。然しながら、非特異的HDAC阻害の多面的効果は、HDAC阻害剤の治療の可能性を妨害することができる[P10−P13]。

0052

[00111]HATは、アセチル−CoA結合部位を含有する高度に保存されたモチーフ
共有する。HATは、癌、喘息、神経変性疾患及びウイルス感染病態に関係することができる。これは、特異的HAT活性化剤が、薬理学的探求のための潜在的な手段であり、
そして治療的適用を見出すことができることを示す。今のところただ一つの群がHAT活性化剤として報告されている。然しながら、これらの化合物は、可溶性でなく、更に膜浸透性でもなく、これが、これらを先に記載した疾病に対する治療のための良好な薬物候補でなくしている。

0053

[00112]本発明は、良好な効力、優れた溶解性、妥当薬物動態特性並びに良好な膜及
び血液脳関門(BBB)透過性を有し、従って神経変性疾患及び癌を持つ患者に最小量の副作用を伴う新しい医薬として使用することができる、HAT活性化剤の新しい群の合成に関する。

0054

[00113]本発明は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ活性、HAT活性化効力、高
選択性、妥当な薬物動態及び血液脳関門(BBB)を通る良好な透過性を持つ化合物を提供する。これらの化合物は、AD及びアルツハイマー様病態の認知又は記憶を改良することのような、米国で三番目に最も経費のかかるAD患者の副作用を最小にするために、並びに他の神経変性疾患に罹った患者に対する副作用を最小にするために使用することができる。本発明の化合物は、更に抗癌薬物としても開発することができる。

0055

[00114]幾つかの態様において、本発明は、ヒストンタンパク質をアセチル化すること
ができ、従って患者の遺伝子発現を増加し、向上した記憶及び認知をもたらすHAT活性化剤を同定するための方法を提供する。

0056

[00115]更なる態様において、本発明は、正常な被験者(例えば、神経変性疾患に罹っ
ていない被験者)における記憶向上剤としてのHATアゴニストの使用を提供する。更なる態様において、本発明は、加齢した被験者(例えば、>55の被験者)における記憶向上剤としてのHATアゴニストの使用を提供する。更なる態様において、本発明は、認知減少/障害に伴う他の症状のための記憶向上剤としてのHATアゴニストの使用を提供する。認知減少/障害に伴う他の症状の非制約的例は、精神遅滞に伴う各種の症候群及び学習障害に伴う各種の症候群、パーキンソン病、ピック病、レビー小体病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ダウン症候群、多系統萎縮症、脳の鉄の蓄積を伴う神経変性I型(ハラーフォルデン・シュパッツ病)、純粋自律神経失調症レム睡眠行動障害軽度認知機能障害(MCI)、脳アミロイド血管症(CAA)、軽度認知障害、加齢、アルツハイマー病と混合された血管性認知症、異常なアミロイド沈積によって特徴づけられる神経変性疾患、及びいずれものこれらの組合せを含む。

0057

[00116]高いレベルの封入体を示す動物、例えばAβ蓄積動物モデル(例えば、ADの
動物モデル)のような神経変性疾患の動物モデル、又は例えば、ハンチントン病のマウスモデルにおいて試験されるHAT活性化剤化合物の候補の集団縮小するために、HAT活性化剤は、最初、一つ又はそれより多い:約100nMより多くないEC50;in vitroのヒストンアセチル化活性;及びBBBを透過する能力を有するような、そのある種の特徴の保有に基づいて選別又は選択することができる。

0058

[00117]幾つかの態様において、制約されるものではないが、高いレベルの封入体を示
す動物、例えばAβ蓄積動物モデル(例えば、ADの動物モデル)のような神経変性疾患の動物モデル、又は例えば、ハンチントン病のマウスモデルにおいて試験されるHAT活性化剤の候補の集団は、最初、“医化学”戦略に基づいて選別又は選択される。例えば、報告されたHAT活性化剤の構造分析に基づいて、一群構造的に関連するが、しかしやはり式的に独立の骨格を、HAT活性化剤の候補とみなされるものとして発生することができる。これらの骨格から誘導される化合物は、先ずコンピューターモデル上で選別され、そして最適化される。最高得点を持つ化合物が合成され、そして効力を試験されるものである。この段階で、合成の努力は、効力/選択性の試験結果に導かれるものである。
満足すべき効力及び選択性を持つ化合物(リード化合物)が、更にPK生体利用率脳透過性及び非特異的活性(安全性)に対して研究されるものである。選択された化合物は、制約されるものではないが、高いレベルの封入体を示す動物のような神経変性疾患の動物モデル、例えばAβ蓄積動物モデル(例えばADの動物モデル)、又はハンチントン病のマウスモデルで、これらが、患者の遺伝子発現を増加し、向上した記憶及び認知をもたらすか否かを決定するために試験することができる。本明細書中で使用する場合、HAT活性化剤化合物は、化合物が更に他のHATを阻害することが可能であることができる可能性を必ずしも妨げない。

0059

[00118]DNA及びヒストンのアセチル化並びにメチル化
[00119]真核生物のDNAは、高度に組織化され、そして核中に包装されている。組織
化及び包装は、DNAと一緒複合構造のクロマチンを形成するコアヒストンH2A、H2B、H3及びH4を含むタンパク質の付加によって達成される(図28参照)。コアヒストンの修飾は、クロマチンの立体構造変化に対して基本的に重要である。アセチル化のレベルは、転写活性に関連し、そして次いでアセチル化は、開いたクロマチン構造を誘発し、これは、転写装置がプロモーターに接近することを可能にする。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)及びヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)は、コアヒストンタンパク質のアミノ末端の近くに位置するリシンのε−アミノ基を選択的に脱アセチル化又はアセチル化することによって、転写に影響する酵素である。クロマチンのアセチル化は、転写活性(ユークロマチン)と相関し、一方脱アセチル化は、遺伝子発現抑制と相関する。興味あることに、海馬のCA1領域(長期の記憶において重要な役割を演じる脳の領域)中のH3のアセチル化の増加が、連合記憶後に起こることが示された。更に、HDACを阻害することによって、これらは、クロマチン中の変化を操作し、そして長期の記憶の形成を向上することが可能である。

0060

[00120]ヒストンのアセチル化及び脱アセチル化は、遺伝子活性化及び発現抑制のそれ
ぞれの厳密な制御に対するこれらの寄与が、徐々に認識されている。従って、これらの機構の調節解除が、記憶に関連する遺伝子の発現の破壊に導き、精神遅滞に伴う多くの症候群をもたらすことができることは驚くべきことではない。

0061

[00121]ヒストン。 DNAは、最初ヒストン(H)の八量体複合体で包まれて、ヌク
レオソームの単位を形成し、上のビーズ外観を与える[B31]。次に、これらのヌクレオソーム単位は、高次のクロマチン繊維に折畳まれる[B32]。それぞれのヒストンの八量体複合体は、ヒストン2A及び2Bの二つのコピーによって隣接するヒストンH3及びH4の二つのコピーを含有する[B32]。H1及びそのトリの変種H5は、リンカーヒストンであり、これは、ヌクレオソーム並びにDNAの入口及び出口部位の両方を結合し、従ってDNAをそこに固定し、そして高次構造の形成を可能にする。全てのヒストンは、球状の領域を有し、これは、ヒストン−ヒストンの相互作用、及びN−末端の‘尾部’の延長仲介する。ヒストンのコア、そして特にその尾部は、アセチル化、ユビキチン化、SUMO化、リン酸化、シトルリン化ADPリボシル化、及びメチル化のような多くの共有修飾のための標的である[B33]。H3 Lys4メチル化及びH3 Lys56アセチル化のような活性遺伝子転写を伴うヒストン修飾は、遺伝子発現に導くことが見いだされた。他方、H3 Lys27メチル化及びH2A Lys119ユビキチン化のような遺伝子転写の不活性化に伴うヒストン修飾は、遺伝子発現抑制を起こすことが見いだされた。この適用に対して特に興味あることは、ヒストン2B、3及び4であり、これらが記憶過程に関係することが示されているためである[B19、B25]。

0062

[00122]HAT及びHDAC。ヒストンの修飾及びその組合せが、クロマチンの到達
性を修飾すること、及び転写因子及び修飾酵素のためのドッキング部位として作用することによる遺伝子制御に関係することが提案されている[B34、B35]。最も研究され
たヒストン修飾の一つは、ヒストンのN−末端の進化的に保存されたリシン残基の、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)によるアセチル化である。対照的に、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)によって触媒されるヒストンの脱アセチル化は、DNAを更に凝縮した形態に包装し、転写因子の接近を制約し、そして従って遺伝子サイレンサーとして作用することが見いだされた[B36]。HATは、少なくとも三つの群の酵素を含む遺伝子発現の制御に関係していた[B37]。一般制御非脱抑制可能5(Gcn5)は、Gcn5のN−アセチルトランスフェラーゼ(GNAT)の創設メンバーである。GNATファミリーのメンバーは、Gcn5、PCAF、Elp3、HAT1m Hpa2及びNut1を含む。MYSTファミリーは、ファミリーの創設メンバー:Morf、Ybf2、Sas2及びTip60に従って命名された。更に、CBP/p300、Taf1及び多くの核受容体活性化補助因子を含む他のタンパク質は、固有のHAT活性を保有することが示されている。然しながら、これらのタンパク質は、コンセンサス領域を含有せず、そして従ってHAT酵素の‘孤児群’である[B37]。

0063

[00123]HDACは、転写活性化剤及び他のHDACと共にリプレッサー複合体を形成
する[B38]。哺乳動物のHDACは、古典的及び転写抑制因子(silent information regulator)2(Sir2)関連タンパク質(サーチュイン)ファミリーに分割される[B39]。ヒトにおいて、古典的ファミリーのメンバーは、もう一つの下位区分を有し、これは、クラスI、II及びIVを含み、これらは配列類似性を共有し、そしてデアセチラーゼ活性のためにZn+を必要とする。クラスIのHDAC(HDAC1−3、HDAC8)は、遺伝子リプレッサーRpd3p酵母に関連し、そして少なくとも二つの別個コリプレッサー複合体、Sins3複合体及びNuRD複合体のサブユニットである。クラスIIのHDAC(HDAC4−7、9及び10)は、Hda1p HDAC酵母に類似であり、これらは、遺伝子リプレッサーとして作用し、そして細胞分化及び発育において各種の役割に関係している。クラスIVは、HDAC11を含んでなり、これは、クラスI及びIIのHDACの両方の幾つかの特徴を有する。サーチュインファミリーは、クラスIIIのHDAC(SIRT1−7)を含み、これは、Sir2酵母に類似である。クラスIIIのHDACは、生化学的に、そして構造的に古典的ファミリーとは異なり、そして補助因子としてNAD+を必要とする。HDACは、セントロメア及びテロメアにおける遺伝子発現抑制及びヘテロクロマチン形成に関係するように見受けられる(総括に対して[B40]を参照されたい)。

0064

[00124]DNA及びヒストンのアセチル化及びメチル化を含む後成的修飾における変更
は、癌及び神経変性疾患における遺伝子発現の変化に寄与することができる。ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)によるヒストン上のアセチル基の付加は、遺伝子発現を向上し、一方ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)によるその除去は、遺伝子発現を減少する。ヒストンのアセチル化の減少は、腫瘍気分障害、及び神経変性疾患のような各種の病気において見いだされている。HATの例は、制約されるものではないが、GCN5、GCN5L、PCAF、HAT1、ELP3、HPA2、ESA1、SAS2、SAS3、TIP60、HBO1、MOZ、MORF、MOF、SRC1、SRC3、TIF2、GRIP1、ATF−2[Lee and Workman(2007)Nat Rev Mol Cell Biol.,8(4):284−95,Marmorstein(2001)J Molec Biol.311:433−444;及びKimura et al.,(2005)J Biochem.138(6):647−662を参照されたく、これらはそれぞれ本明細書中に参考文献としてその全てが援用される]を含む。一つの態様において、本発明のHAT活性化剤化合物は、GCN5、GCN5L、HAT1、PCAF、又はこれらに組合せに関する。幾つかの態様において、本発明のHAT活性化剤化合物は、核受容体活性化補助因子(例えば、CBP/p300及びTaf1)のような固有のHAT活性を保有するタンパク質に関する。もう一つの態様において、H2、H3、及び/又はH4ヒストンのアセチル化は増加される。幾つかの態様におい
て、HAT活性化剤化合物は、図3に示されるYF2である。

0065

[00125]増加するヒストンのアセチル化は、喘息、感染性疾患及び精神病のような多種
多様な幅広い種類の疾病の結果を改良することを示している。幾つかのHDAC阻害剤の臨床試験は現時点で進行中であるが、ヒストンのアセチル化がHATの活性化によって増加されることによる別の戦略は、広範に探求されていない。例えば、米国特許出願公開US2009076155及びPCT出願公開WO2004053140中の化合物は、不良な溶解性及び膜透過性を有する。更に、この特許出願中で開示された化合物は、いずれかの疾病のためのいずれものデータも開示していない。

0066

[00126]HAT活性化剤は、現時点で薬物試験中ではないが、然しながら、幾つかのH
DAC阻害剤は、現時点で臨床試験中である。これらのHDAC阻害剤(HDACi)の幾つかは、前臨床試験において治療的効力を示している。理論によって束縛されるものではないが、HAT活性化剤は、HDACiと同様な役割を持つ有用な薬物候補であることができる。然しながら、従来使用可能であったHAT活性化剤は、僅かな溶解度及び膜透過性を有し、これらを薬物として不適当にしていた。

0067

[00127]幾つかのHDACiは、癌に対して試験中であり、その幾つかは、例えば、前
臨床段階である4SC−202(Nycomed,Germany);前臨床段階であるAR−42(Arno therapeutics,Parsippany,NJ);大II相臨床試験中であるBelinostat(TopoTarget,Rockaway,NJ);及び第II相臨床試験中であるEntinostat(Bayer Schering)である。例えば、Lane及びChabner(2009,J Clin Oncol.,27(32):5459−68;参考文献としてその全てが援用される)の表3中で、HDAC阻害剤の選択された臨床試験が考察され、これは、Vorinostat、Depsipeptide、及びMGCD0103を含む。Lane及びChabner(2009,J Clin Oncol.,27(32):5459−68;参考文献としてその全てが援用される)の表2中で、臨床使用又は開発中の選択されたHDAC阻害剤が考察され、これは、ヒドロキサム酸化合物(例えば、ボリノスタットトリコスタチンA、LAQ824、Panobinostat、Belinostat、及びITF2357)、環式テトラペプチド化合物(例えば、デプシペプチド)、ベンズアミド化合物(例えば、Entinostat及びMGCD0103)、及び短鎖脂肪酸化合物(例えば、バルプロ酸酪酸フェニル、及びpivanex)を含む。

0068

[00128]幾つかのHDACiは、神経変性疾患の治療のために使用されるMerck(
Whitehouse Station,NJ)からのHDACi;及びハンチントン病の治療のために使用され、今や中止されたTopo Target(Rockaway,NJ)からのHDACi;双極性疾患、癲癇、及び片頭痛のために使用され、今や中止されたイソバレルアミドNPS−1776(NPS Pharmaceutical,Bedminster,New Jersey);及び前臨床段階で中止されたTopo Target A/S(Kobenhavn,Denmark)からの癌のためのヒストンアセチルトランスフェラーゼ阻害剤のような神経疾患のために開発されているか、又は開発された。

0069

[00129]ここに、改良された溶解性及び膜透過性を持つ新しい群のHAT活性化剤の合
成が記載され、そして、in−vitro並びに動物モデルにおけるその効力が示される(実施例を参照されたい)。In vitroの及び行動学的データは、本発明のHAT活性化剤化合物のYF2が、脳中のヒストンH3をアセチル化し、そしてアルツハイマー病のマウスモデルにおける記憶欠損を回復することができることを示す。例えば、図3に示すHAT活性化剤は、幾つかの癌、精神及び神経変性疾患におけるアジュバント療法
して使用することができ、そしてこれらの疾患のための治療の効力及び安全性を改良することができる。更に、HAT活性化剤化合物のYF2は、先に言及した特許出願中に記述されていない分子を有し、これは、溶解性並びに膜及び血液脳関門(BBB)透過性を有意に改良する。Abel and Zukin(2008)Current Opinion in Pharmacology 8:57−64;及びLee and Workman(2007)Nat Rev Mol Cell Biol 8:284−295を参照されたい。

0070

[00130]一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、それを必要とする患者におけ
る癌を治療するために使用することができる。癌の非制約的例は、B細胞リンパ腫、大腸癌、肺癌、腎臓癌、膀胱癌、T細胞リンパ腫、骨髄腫、白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ球性白血病、造血器腫瘍、胸腺腫、リンパ腫、肉腫、肺癌、肝臓癌、非ホジキンスリンパ腫、ホジキンスリンパ腫、子宮癌、腎細胞癌、肝細胞腫、腺癌、乳癌、膵臓癌、肝臓癌、前立腺癌、頭頸部癌、甲状腺癌、軟部組織肉腫、卵巣癌、原発性又は転移性黒色腫、扁平上皮癌、基底細胞癌、脳癌、血管肉腫(angiosarcoma)、血管肉腫(hemangiosarcoma)、骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、精巣癌、子宮癌、子宮頚部癌、消化器癌、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、大腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、気管支原性肺癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胚性癌腫、ウィルムス腫瘍、肺癌、上皮癌、子宮頸癌、精巣癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、脳室上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、網膜芽細胞腫、白血病、黒色腫、神経芽細胞腫、小細胞肺癌、膀胱癌、リンパ腫、多発性骨髄腫、及び髄様癌を含む。

0071

[00131]一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、それを必要とする患者におけ
る神経変性疾患を治療するために使用することができる。神経変性疾患の非制約的例は、副腎白質萎縮症(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(更にシュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、家族性致死性不眠症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディー病、クラッベ病、レビー小体性認知症、神経ボレリア症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症、多発性硬化症、過眠症、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病sm進行性核上性麻痺、レフサム病、レット症候群、Tau陽性前頭側頭葉認知症、Tau陰性前頭側頭葉認知症、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血の続発性亜急性脊髄複合変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(更にバッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(各種の特徴を伴う多発性型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、脊髄癆、及び中毒性脳症を含む。

0072

[00132]遺伝子転写及び記憶
[00133]遺伝子転写及び記憶に関係する過程の略図を図23に示す。脳において、CR
EBのリン酸化は、CBPに結合し、そして記憶関連遺伝子発現を刺激するCREBの能力のために必要である。基底転写装置との相互作用を容易にする活性化補助因子としての、そしてそのHAT活性によるCBPの機能は、ヒストンのアセチル化を触媒し、染色体抑圧の減少を起こし、そして記憶関連遺伝子の転写を増加する。このスキームと一致して、HAT領域のCBPの変異は、LTMの機能障害を起こすことが見いだされた。例えば
、Korzus等は、CBPのHAT活性を持たない誘導型ドミナントネガティブCBPマウスが、正常な短期記憶を示し、一方LTMは機能障害されことを証明した[B8]。更に、機能障害されたLTMは、遺伝子導入発現の抑制及びHDAC阻害剤の投与によって救済された[B8]。

0073

[00134]記憶過程におけるヒストンの脱アセチル化の関連性は、Levenson等[
B26]からの研究によって強調されている。この研究において、海馬のCA1領域(LTMにおいて重要な役割を演じる脳の領域)におけるH3のアセチル化が、マウスが有害な刺激を伴う新規な状況に関係する連合記憶の形態の状況的恐怖条件づけに対する訓練後、増加することが見いだされた。然しながら、HDAC阻害は、LTMを向上した[B26]。この研究と一致して、HDAC阻害は、ハンチントン病、脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、虚血及びルビンシュタインテイビ症候群のようなある種の神経変性疾患において有利であることができる[B19、B25、B41、B42]。興味あることに、HDAC阻害剤の効果は、HDAC2のニューロン特異的過剰発現が、しかしHDAC1のそれではなく、樹状突起スパイン密度、シナプスの数、シナプス可塑性及び記憶形成を減少するために、特異的HDACに依存する可能性がある[B43]。逆に、HDAC2の欠損は、マウスにおけるHDAC阻害剤による慢性治療と同様に、シナプスの数及び昂進された記憶を増加した[B43]。まとめれば、これらの発見は、HDAC阻害が、ADのような認知障害によって特徴づけられる神経変性疾患における記憶機能障害に対する治療手段を提供することができることを示す。

0074

[00135]転写装置及びAD
[00136]最近の研究は、CREB/CBP機能障害をADに結び付けた。APP(K6
70N:M671L)遺伝子導入動物は、α−7−ニコチン受容体(α7−nAChR)/ERK/MAPカスケードの下流のレベルにおけるCREBのリン酸化の減少を示した[B44、B45]。オリゴマーのAβ42を含有する製剤による海馬切片潅流は、LTPのAβ仲介の変化の根底にある機構に対する手がかりを提供する、CREBリン酸化の強縮誘導の増加の減少を明らかにした[B12]。これらの結果と一致して、Aβは、ラットの海馬培養物中のCREBリン酸化のグルタミン酸誘導の増加を遮断した[B11]。Gong等は、更に、cAMPレベルを、そして従ってCREBリン酸化を増加する選択的PDEIV阻害剤であるロリプラムが、APP/PS1二重遺伝子導入マウスにおけるLTP及び状況的学習の両方の欠損を回復することを見出した[B46]。この保護的効果は、恐らくCBP補充、そして従ってヒストンのアセチル化に導くことができるCREB活性化のためである。もう一つの研究は、PS1及び2において、コンディショナる二重ノックアウト(PScDKO)マウスが、年齢に伴って増幅される障害された記憶及びLTPを示すことを証明した。更に、PScDKOマウスは、その後の神経変性に寄与する可能性のある大脳皮質におけるCBPレベル及びCRE依存性遺伝子発現の減少を示した[B15]。更に、最近の研究は、野生型(WT)のPS1が、CBP及びp300の転写能力を刺激し、一方PS1のAD関連変異体(M146L)は、この効果を持たないことを証明している[B18、B47]。これらの実験において、WTのPS1に対する反応が、CBPアセチルトランスフェラーゼ領域を含有するCBPの721−1679領域を含有する構築物と共に観察された[B18]。更に、CBP減少及びヒストンの脱アセチル化がニューロン死中に起こり、これが一次皮質ニューロン中のAPP指向性抗体によって誘発されることが示された[B48]。

0075

[00137]アルツハイマー病−神経変性疾患の一例
[00138]記憶機能障害に関する過程の新たな観点は、脳損傷のいずれもの他の臨床徴候
非存在において起こる初期の健忘性症状の繊細さ及び変動性は、少なくとも部分的にAβによって産生された単一のシナプスの機能の個別の変化のためであることができることを示す[B11、B27−29]。

0076

[00139]幾つかの証拠は、LTM及びシナプス可塑性が、多くの経路の活性化によって
特徴づけられる初期の導入期の後の遺伝子発現に依存することを示している(総括に対して、[B30]を参照されたい)。更に最近になって、記憶関連遺伝子及び長期シナプス可塑性の微細な調節は、後成的因子に関係することが見いだされている[B6]。実際、DNAのメチル化及びヒストンの翻訳後修飾のような後成的修飾は、DNAの翻訳領域と相互作用するポリメラーゼの能力に、DNA配列自体を変化することなく深く影響する。従って、後成的機構の調節解除が、ADのような認知性疾患によって特徴づけられる疾病の病変形成に寄与する、記憶関連遺伝子の発現及びシナプス可塑性の破壊[B6]に導くことができることは驚くことではないものである。

0077

[00140]記憶保存の過程は、遺伝子及びシナプス間の対話として説明されている[B2
]。長期記憶(LTM)の形成は、遺伝子転写[B3]、新しいタンパク質の合成[B4]及びシナプスの構造の変化[B5]に依存する。更に、LTMにおける遺伝子発現の適切な調節は、エピジェネティクスによって調節される[B6]。エピジェネティクスは、遺伝子発現を、DNA又はその関連タンパク質を、ヒストンの修飾及びDNAのメチル化のような過程によって、DNA配列自体を変化することなく‘マーキング’することによって変化する機構として定義される[B7]。ヒストンタンパク質のN末端尾部は、転写的に活性な又は転写的にサイレントなクロマチンの状態間の移行を指示することができる、ヒストンのアセチル化、ユビキチン化、SUMO化、リン酸化、シトルリン化、ADP−リボシル化、及びメチル化のような翻訳後修飾を受けることが知られている[B7]。従って、これらの機構の一つの調節解除が、記憶関連遺伝子発現の破壊及び認知障害に導くことができることは驚くことではない。

0078

[00141]アルツハイマー病(AD)は、記憶減少に導くニューロン減少、細胞外老年性
プラーク及び細胞内神経原線維タングルによって特徴づけられる。ADは、恐らく少なくとも部分的にAβによって産生されるシナプスの疾患として始まる(Selkoe,D.J.Alzheimer’s disease is a synaptic failure.Science(New York,N.7298,789−791(2002))。学習及び記憶、並びに記憶転写因子CREBのリン酸化の根底にあると考えられる、シナプス可塑性の生理学的相関である長期増強(LTP)におけるAβ誘導の減少は、酸化窒素(NO)ドナー及びcGMP類似体によって回復される(Puzzo,D.,et al.Amyloid−beta peptide inhibits activation of the nitric oxide/cGMP/cAMP−responsive element−binding protein pathway during hippocampal synaptic plasticity.J Neurosci 25,6887−6897(2005))。その逆に、NO−シンターゼ2(NOS2)は、変異されたアミロイド前駆体タンパク質(APP)を発現するマウス中のAD表現型の悪化をもたらすこともまた真である(Colton,C.A.,et al.NO synthase 2(NOS2)deletion promotes multiple pathologies in a mouse model of Alzheimer’s disease.Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 103,12867−12872(2006))。これらの発見は、NO経路の上方制御が、ADにおいて保護的であることができることを示す。

0079

[00142]アルツハイマー病(AD)は、慢性の進行性神経変性疾患であり、その中で、
初期段階は、記憶障害に導くシナプスの機能障害につながると考えられる。これに関連して、β−アミロイド(Aβ)は、記憶[A1、A2]及びその細胞モデルの長期増強(L
PT)[A3−A8]を阻害することが見いだされている。Aβは、その変異体の形態が家族性AD(FAD)[A9]に関係することが見いだされているアミロイド前駆体タンパク質(APP)である大きい前駆体タンパク質タンパク質分解産物である。その後、二つのAD関連遺伝子のプレセニリン1(PS1)及びプレセニリン2(PS2)[A10、A11]が、同様にFADに関係することが見いだされた[A12]。プレセニリンは、APPを開裂し、そしてAβ42ペプチドを産生することの原因であるγ−セクレターゼ複合体の一部である[A13]。

0080

[00143]ADは、ニューロン減少、細胞外老年性プラーク(SP)及び細胞内神経原線
維タングル(NFT)によって神経病理学的に特徴づけられる。SPは、主としてAβ凝縮物を含んでなる。NFTの主要成分は、微小管結合タンパク質tauである。臨床的には、ADは、認知機能障害によって特徴づけられ、そして時間をかけて脳の大きい領域に漸進的に関係するシナプスの疾患として始まる[S1]。シナプスの機能障害に関係する過程の新しい観点は、脳損傷のいずれもの他の臨床徴候の非存在において起こる初期の健忘性症状の繊細さ及び変動性は、少なくとも部分的にAβによって産生された単一のシナプスの機能の個別の変化のためであることができることを示す[S5、S7、S10、S11]。

0081

[00144]アルツハイマー病のための原因療法の開発のための重要な標的は、シナプスに
よって表される。シナプスの変化は、臨床的認知症の重篤度に高度に相関し[S1、S2]、一方、老年性プラーク及び神経原線維タングルのような他の重要な可変要素は、より少ない程度に関係する[S1]。ADにおけるシナプスの変化の重要性は、ADの遺伝子導入(Tg)マウスモデル[S3]、並びに切片及びin vivoの両方におけるアミロイド−β(Aβ)の適用後に障害された学習及び記憶(L&M)の広く研究された細胞モデル[S4]の長期増強(LTP)の研究によって確認されている[S3、S5−S12]。Aβは、LTPを顕著に阻害することが見いだされている。ヒトAβを産生するTgマウスを使用する電気生理学的研究は、海馬における基底シナプス伝達及び/又はLTPの有意な欠損をしばしば明らかにしている[S23−S30]。

0082

[00145]長期の記憶における遺伝子発現の制御は、エピジェネティクスによって調節さ
れることが知られている。エピジェネティクスは、遺伝子発現を、DNA又はその関連タンパク質を、DNAのメチル化及びヒストンの修飾のような過程によって、DNA配列自体を変化することなく‘マーキング’することによって変化する機構として定義される[A14]。例えば、アセチル又はメチル官能基の付加或いは除去によるヒストンの修飾は、DNA中に含有される情報が、転写因子にとって多かれ少なかれ接近可能であるようにするために、クロマチン構造が開く又は閉じることを起こす。従って、後成的機構の一つの調節解除が、記憶関連遺伝子の発現の破壊に導くことができることは驚くことではない。ADにおけるシナプス及び記憶機能障害の根底にある機構の研究は、転写因子CREB(CRE結合タンパク質)及び活性化補助因子CREB結合タンパク質(CBP)の中心的役割りを示している。

0083

[000146]最近の研究は、転写装置を、深刻な記憶障害によって特徴づけられる病態のアルツハイマー病(AD)に連結している。クロマチン及び記憶過程と関連する[B8−B10]ことが知られている二つの分子の転写因子CREB(CRE結合タンパク質)及び活性化補助因子CREB結合タンパク質(CBP)の両方は、ADにおけるシナプス及び記憶機能障害の根底にある機構において中心的役割を演じる可能性がある。CREBのリン酸化を促進する薬物は、ADのマウスモデル及びアミロイド前駆体タンパク質(APP)のタンパク質分解の産物のAβ42の致死量以下への暴露後の両方の、学習及び記憶の根底にあると考えられるシナプス可塑性の一つの型である記憶及び長期増強(LTP)を回復することを示した[B11−B14]。更に、脳のCBPレベルは、ADに関係して
いる二つの遺伝子である官能性プレセニリン1(PS1)及びプレセニリン2(PS2)を欠損するマウス[B15]において減少される[B16、B17]。更に、野生型(WT)PS1は、CBP転写能力を刺激し、一方、PS1(M146L)変異は、この効果を持たない[B18]。

0084

[00147]致死量以下の投与量のAβ42への暴露後、そしてADのマウスモデルにおい
て、CREBリン酸化を向上する薬物は、LTP及び記憶を回復することを示した[A5、A15−A17]。CBPのヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)活性の調節解除は、記憶関連遺伝子の発現を破壊する[A18]。更に、脳のCBPレベルは、官能性PS1及びPS2欠損マウスにおいて減少する[A19]。更に、野生型(WT)PS1は、CBP転写能力を刺激し、一方、PS1(M146L)変異は、この効果を持たない[A20]。

0085

[00148]NOは、細胞の生化学過程における中心的分子である。このガスは、発生から
シナプス可塑性並びに学習及び記憶までの脳の生理の各種の段階における重要なメッセンジャー分子として確立されている。ADの研究において、NOは、神経系のAβ誘導の損傷に対する保護効果を有することが見いだされている[S38−S40]。交感神経ニューロン及び海馬ニューロンであるPC12細胞に対して行われた研究は、NO発生装置のS−ニトロソペニシラミンによる治療は、ニトロシル化によるアポトーシス促進因子カスパーゼ2の阻害のために、神経保護的効果を発揮し[S39]、一方、N−ニトロ−L−アルギニンメチルエステルによるNO合成の阻害は、Aβ誘導の神経毒性に対して保護しないことを示している。Aβは、NMDA受容体シグナル伝達を減少する[S38]か、NO−合成(NOS)に対するNADPHの使用可能性を差引く[S41]か、又はセリントレオニンキナーゼAktのリン酸化を阻害する[S42]ことによってNO発生を障害することが見いだされている。更に、i−NOSの削除は、APPマウスのAD病態を向上する[S43]。従って、NO−カスケードを向上する薬物は、ADに対して有益な効果を有する[S44]。

0086

[00149]NOの神経保護的機能が明白であり、そして疑う余地がないにもかかわらず、
このガスは、これが大量に産生された場合、更に神経病理学及び細胞死の主要な薬剤ともみなされている。大量のNOは、Aβ誘導の細胞死における酸化及びニトロソ化ストレスの原因である有意な量の過酸化亜硝酸の発生に導く[S45−S51]。事実、ニューロン及び内皮のアイソフォームのn−NOS及びe−NOSの両方を含むNOSの恒常的形態による少量のNOの放出は、シナプス可塑性及び学習を促進し、一方、誘導型のNOS(i−NOS)による大量のガスの制御されない産生は、過酸化亜硝酸の産生による酸化及びニトロソ化のストレスを促進する[S45−S51]。従って、可塑性及び記憶を遮断するNOカスケードのAβ誘導の下方制御及び細胞死に導く過酸化亜硝酸の発生の両方は、ADにおいて役割を演じることができる。これらの発見を開発する薬物探求の現時点の状態は、NOカスケードを上方制御し、そして従って神経保護を発揮するための方法、並びに神経病理を制約するために過酸化亜硝酸の毒性効果を遮断するための方法を見出すことの両方に焦点が当てられている[S52]。

0087

[00150]CNS疾患及び癌のために最適化されたHAT活性化剤
[00151]何れもの商業的に入手可能なHAT活性化剤は、CNSの慢性疾患、例えば神
変性疾患(AD、パーキンソン病、ハンチントン病のような)において、或いは癌に対して投与のために必要な特徴を有するように開発されていない。従って、幾つかの態様において、本発明は、神経変性疾患(AD、ハンチントン病、パーキンソン病、他のAβの蓄積に関連する神経変性疾患又は高いレベルの封入体によって特徴づけられる疾病のような)の治療のための薬剤又は化合物を同定するための方法を提供し、これは、CNS疾患を治療するために最適化された薬剤又は化合物を、CNS疾患を治療するために最適化さ
れた化合物とする一つ又はそれより多い特徴を有することに基づき選択することを含んでなる。例えば、特徴は:約100nMより多くないEC50;in vitroのヒストンのアセチル化活性;BBBを透過する能力;又はこれらの組合せ含んでなることができる。一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、図3に示すYF2である。

0088

[00152]幾つかの態様において、本発明は、神経変性疾患の治療、制約されるものでは
ないが、高い封入体に伴う症状の治療、(例えば、Aβ、アルファ−シヌクレイン、リポフスチン、開裂したTARDBP−TDP−43、及び/又はTauタンパク質蓄積に伴う症状)のための薬剤又は化合物を同定又は設計するための方法を提供し、ここで、先に記述した一つ又はそれより多い特徴を満足するために、及び/又は本明細書中に記載される各種の生物検定の強度に適合するために調節された薬剤又は化合物を同定及び/又は設計するために、コンピューター補助医薬品化学的方法が使用される。

0089

[00153]本発明は、一般的に、患者の神経変性疾患を治療するために使用することがで
きる化合物を同定するための方法を提供する。本発明は、異常に高いアミロイドベータプラーク、又は高いTauタンパク質レベル、又は高いアルファ−シヌクレインレベル、又は封入体、或いはリポフスチンレベル又は封入体、或いは開裂したTARDBP−TDP−43レベル又は封入体、或いは開裂したTARDBP−TDP−43封入体の蓄積を示す患者を治療するために使用することができる化合物を同定するための方法を提供する。更に、本発明は、アルツハイマー病、レビー小体認知症、封入体筋炎、脳アミロイド血管症、ハンチントン病、パーキンソン病、及び癌の治療のために使用することができる化合物を同定するための方法を提供する。この方法は、HATポリペプチド分子に結合する及び/又はHATポリペプチド生物学的活性、或いはその発現を活性化又は向上することができる試験化合物又は薬剤(例えば、ペプチド(抗体又はその断片のような)、小分子、核酸(siRNA又はアンチセンスRNAのような)、又は他の薬剤)の同定を含んでなることができる。一つの態様において、化合物は、HAT活性化剤(例えば式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、又は(VI)を有するHAT活性化剤化合物である。もう一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、図3に示すYF2である。

0090

[00154]用語“調節する”は、本明細書中で出現する場合、タンパク質分子の活性又は
発現の変化を指す。例えば、調節は、セクレターゼタンパク質分子の、タンパク質の活性、結合特性、或いは他の生物学的、機能的、又は免疫学的特性の増加又は減少を起こすことができる。

0091

[00155]一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、ヒストンアセチルトランス
ェラーゼタンパク質に結合するHATタンパク質のペプチド断片であることができる。例えば、HAT活性化剤分子は、配列番号:1、3、又は5の少なくとも約8個の連蔵したアミノ酸のいずれもの部分を包含することができる。断片は、少なくとも約10個のアミノ酸、少なくとも約20個のアミノ酸、少なくとも約30個のアミノ酸、少なくとも約40個のアミノ酸、少なくとも約50個のアミノ酸、少なくとも約60個のアミノ酸、又は少なくとも約75個の配列番号:1、3、又は5のアミノ酸を含んでなることができる。一つの態様において、ペプチド断片は、GCN5、GCN5L、HATl、又はPCAFのようなHATタンパク質に向けられる。

0092

[00156]HATタンパク質のヒトHAT1のポリペプチド配列を配列番号:1に示す。
ヒトHAT1のヌクレオチド配列を配列番号:2に示す。HAT1に関する配列情報は、遺伝子銀行寄託番号NM_003642(mRNAに対して)及びNP_003633(タンパク質に対して)によって、公共のデータベース中で入手可能である。HAT1は、更にKAT1(K(リシン)アセチルトランスフェラーゼ1)としても知られる。この遺伝子によってコードされるタンパク質は、B型ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(H
AT)であり、これは、新しく合成される細胞質ヒストンの急速アセチル化に関係し、これは次に、新生DNA鎖上への新規な沈積のために核中に移入される。ヒストン、特にヒストンH4のアセチル化は、複製依存性クロマチンの構築において重要な役割を演じる。

0093

[00157]配列番号:1は、HATタンパク質のHAT1酵素(1−419残基)に対応
するヒト野生型アミノ酸配列である:

0094

0095

[00158]配列番号:2は、HATタンパク質のHAT1酵素(1−1682残基)に対
応するヒト野生型ヌクレオチド配列であり、ここにおいて、下線を引いたATGは、翻訳領域の開始点を意味する:

0096

0097

0098

[00159]HATタンパク質のヒトPCAFのポリペプチド配列を、配列番号:3に示す
。ヒトPCAFのヌクレオチド配列を、配列番号:4に示す。PCAFに関連する配列情報は、遺伝子銀行寄託番号NM_003884(mRNAに対して)及びNP_0038
75(タンパク質に対して)によって、公共のデータベース中で入手可能である。PCAFは、更にKAT2B(K(リシン)アセチルトランスフェラーゼ2B)としても知られる。CBP及びp300は、c−jun及びアデノウイルス癌腫瘍タンパク質E1Aを含む細胞増殖及び/又は分化に関係する多くの配列特異的因子に結合する大きい核タンパク質である。この遺伝子によりコードされるタンパク質は、p300/CBPに関係する。これは、CBP及びp300とのin vutro及びin vivo結合活性を有し、そしてp300/CBP中の結合部位に対してE1Aと競合する。これは、コアヒストン及びヌクレオソームコア粒子とのヒストンアセチルトランスフェラーゼ活性を有し、このタンパク質が、転写調節において直接的役割りを演じることを示す。

0099

[00160]配列番号:3は、HATタンパク質のPCAF酵素(1−832残基)に対応
するヒト野生型アミノ酸配列である:

0100

0101

[00161]配列番号:4は、HATタンパク質のPCAF酵素(1−4824残基)に対
応するヒト野生型ヌクレオチド配列であり、ここにおいて、下線の引かれたATGは、翻訳領域の開始点を意味する:

0102

0103

0104

[00162]HATタンパク質のヒトGCN5Lのポリペプチド配列を、配列番号:5に示
す。ヒトGCN5Lのヌクレオチド配列を、配列番号:6に示す。GNC5Lに関連する配列情報は、遺伝子銀行寄託番号NM_021078(mRNAに対して)及びNP_066564.2(タンパク質に対して)によって、公共のデータベース中で入手可能である。GCN5Lは、更にKAT2A(K(リシン)アセチルトランスフェラーゼ2A)としても知られる。KAT2A、又はGCN5は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)であり、これは、主として転写活性化剤として機能する。これは、更にHAT−非依存性な様式でNF−カッパ−BのサブユニットRELAのユビキチン化を促進することによって、NF−カッパ−Bのリプレッサーとして機能する(Mao et al.,Genes Dev.2009 Apr 1;23(7):849−61)。

0105

[00163]配列番号:5は、HATタンパク質のGCN5L酵素(1−837残基)に対
応するヒト野生型アミノ酸配列である:

0106

0107

[00164]配列番号:6は、HATタンパク質のGCN5L酵素(1−3127残基)に
対応するヒト野生型ヌクレオチド配列である:

0108

0109

[00165]断片は、約8ないし約100アミノ酸間の、そしてこれらを含む全ての可能な
長さのアミノ酸、例えば、約10ないし100アミノ酸間の長さ、約15ないし100アミノ酸間の長さ、約20ないし100アミノ酸間の長さ、約35ないし100アミノ酸間の長さ、約40ないし100アミノ酸間の長さ、約50ないし100アミノ酸間の長さ、約70ないし100アミノ酸間の長さ、約75ないし100アミノ酸間の長さ、又は約80ないし100アミノ酸間の長さを含む。これらのペプチド断片は、商業的に入手可能であるか、或いは液相又固相合成法によって合成される(Atherton et al,(1989)Solid Phase Peptide Synthesis:a Practical Approach.IRL Press,Oxford,England)。HATペプチド断片は、天然の供給源から単離されるか、遺伝子操作されるか、
又は化学的に調製することができる。これらの方法は、当技術において公知である。

0110

[00166]HAT活性化剤化合物は、更にGCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT
1のようなヒストンアセチルトランスフェラーゼ酵素に向けられる、抗体(モノクローナルポリクローナルヒト化、等)、又はその結合性断片のようなタンパク質であることができる。抗体の断片は、全長の形態以外の抗体の形態であることができ、そして操作された抗体断片に加えて、全長の抗体内に存在する部分又は成分を含む。抗体の断片は、制約されるものではないが、一本鎖Fv(scFv)、二重特異性抗体、Fv、及び(Fab’)2、三重特異性抗体、Fc、Fab、CDR1、CDR2、CDR3、CDRの組合せ、可変領域、四重特異性抗体、二感応性ハイブリッド抗体フレームワーク領域、定常領域、等を含むことができる(Maynard et al.,(2000)Ann.
Rev.Biomed.Eng.2:339−76;Hudson(1998)Curr.Opin.Biotechnol.9:395−402を参照されたい)。抗体は、商
業的に、注文産生、又は当技術において確立された方法による興味ある抗体を合成することにより得ることができる(Janeway et al,(2001)Immunobiology,5th ed.,Garland Publishing)。

0111

[00167]HATタンパク質をコードするRNAの阻害は、それからRNAが転写される
HAT遺伝子(例えば、GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1)の発現を有効に調節することができる。阻害剤は:siRNA、干渉性RNA又はRNAi;dsRNA;RNAポリメラーゼIII転写DNA;リボソーム;及びRNA、DNA、又は人工核酸であることができるアンチセンス核酸からなる群から選択される。

0112

[00168]アンチセンスDNA、RNA、及びDNA/RNA分子を含むアンチセンス
リゴヌクレオチドは、mRNAの翻訳を、標的mRNAに結合することによって直接遮断し、そしてタンパク質の翻訳を防止するために作用する。例えば、少なくとも約15個の塩基の、そしてHATポリペプチドをコードするDNA配列の独特な領域に対して相補的アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、慣用的リン酸ジエステル化技術によって合成することができる(Dallas et al,(2006)Med.Sci.Monit.12(4):RA67−74;Kalota et al.,(2006)Handb.Exp.Pharmacol.173:173−96;Lutzelburger et al,(2006)Handb.Exp.Pharmacol.173:243−59)。

0113

[00169]siRNAは、約15ないし50個の塩基対、例えば約21ないし25個の塩
基対を含有し、そして細胞内に発現した標的遺伝子又はRNAと同一の又は殆ど同一のヌクレオチド配列を有する二本鎖構造を含んでなる。アンチセンスヌクレオチド配列は、制約されるものではないが:モルホリノ、2’−O−メチルポリヌクレオチド、DNA、RNA等を含む。RNAポリメラーゼIII転写DNAは、U6プロモーターのようなプロモーターを含有する。これらのDNAは、siRNAとして機能することができる細胞中の小さいヘアピンRNA、又はアンチセンスRNAとして機能することができる直鎖RNAを産生するために転写することができる。HAT活性化剤化合物は、リボヌクレオチドデオキシリボヌクレオチド合成ヌクレオチド、又は標的RNA及び/又は遺伝子が阻害されるようないずれもの適した組合せを含有することができる。更に、これらの形態の核酸は、一本、二本、三本、又は四本鎖であることができる(例えば、Bass(2001)Nature,411,428 429;Elbashir et al,(2001)Nature,411,494 498;及びPCT出願公開WO00/44895、WO01/36646、WO99/32619、WO00/01846、WO01/29058、WO99/07409、WO00/44914を参照されたい)。

0114

[00170]幾つかの態様において、HAT活性化剤化合物は、GCN5、GCN5L、P
AF、又はHAT1のようなヒストンアセチルトランスフェラーゼ酵素に結合し、そしてその機能を破壊する小分子であることができる。小分子は、一般的に低分子量を有する合成及び天然の物質の多様な群である。これらは、天然の供給源(例えば、植物、真菌微生物等)から単離するか、商業的に入手するか、及び/又はライブラリー又はコレクションとして使用可能であるか、或いは合成することができる。HATタンパク質と相互作用する候補の小分子は、コンピュータースクリーニング又はコンビナトリアルライブラリーの高容量(HTP)スクリーニングによって同定することができる。アスピリンペニシリン、及び多くの化学療法剤のような最も慣用的な医薬品は、小分子であり、商業的に入社可能であり、化学的に合成することができ、又は以下に記載するような無作為又はコンビナトリアルライブラリーから得ることができる(Werner et al,(2006)Brief Funct.Genomic Proteomic 5(l):32−6)。

0115

[00171]HATポリペプチドのような興味ある分子の一次配列の知識、及び同じヒス
ンアセチルトランスフェラーゼファミリー(GNATファミリー、MYSTファミリー又はGCN5ファミリーのような[Lee and Owrkman(2007)Nat Rev Mol Cell Biol,8(4):284−95,Marmorstein(2001)J Molec Biol.311:433−444;及びKimura
et al,(2005)J Biocehm.138(6):647−662を参照されたい])の他のタンパク質との配列の類似性は、興味あるタンパク質の阻害剤又はアンタゴニストに関する情報を提供することができる。アンタゴニストの同定及び選別は、タンパク質の構造的特徴を、例えば、X線結晶学中性子回折法、核磁気共鳴分光法、及び構造決定のための他に技術を使用して決定することによって更に容易にすることができる。これらの技術は、タンパク質のアゴニストに加えて、アンタゴニストの合理的な設計又は同定を提供する。

0116

[00172]本発明は、患者の神経変性疾患を治療するために有用な化合物を選別及び同定
するための方法を提供する。本発明は、例えば、異常に高いアミロイドベータプラーク、又は高いTauタンパク質レベル、又は高いアルファ−シヌクレインレベル、又は封入体、或いはリポフスチンレベル又は封入体、或いは開裂したTARDBP−TDP−43レベル又は封入体、或いは開裂したTARDBP/TDP−43封入体の蓄積、或いはこれらの組合せを示す患者を治療するために使用することができる化合物を同定するための方法を提供する。一つの態様において、この方法は、一つ又はそれより多い次の特徴:(a)化合物のEC50が約1000nMより多くないこと;(b)化合物が血液脳関門を透過すること;(c)化合物がヒストンのアセチル化を向上すること(例えばヒストンタンパク質H3又はH4をアセチル化すること)、又はこれらの組合せ、を含んでなるHAT活性化剤化合物を選択することを含んでなる。更なる態様において、化合物、例えばHAT活性化剤は、少なくとも約0.1nM、少なくとも約1nM、少なくとも約5nM、少なくとも約10nM、少なくとも約25nM、少なくとも約50nM、少なくとも約100nM、少なくとも約200nM、少なくとも約300nM、少なくとも約400nM、少なくとも約500nM、少なくとも約600nM、少なくとも約700nM、少なくとも約800nM、又は少なくとも約900nMのEC50を有する。幾つかの態様において、HAT活性化剤化合物は、血液脳関門を透過するために、約500Daより少ない分子質量を有することができる。他の態様において、HAT活性化剤化合物は、血液脳関門を透過するために、約90Å2より小さい極性表面積を有することができ、そして8個又はそれより少ない水素結合を有しなければならない。化合物の同定及び選別は、コンピュータースクリーニング、分子ドッキング、in vivoスクリーニング、in vitroスクリーニング、又はこれらの組合せを含んでなることができる。

0117

[00173]HAT活性化剤化合物のような試験化合物は、合成又は天然の化合物の大きい
ライブラリーから選別することができる(Wang et al,(2007)Curr
Med Chem,14(2):133−55;Mannhold(2006)Curr Top Med Chem,6(10):1031−47;及びHensen(2006)Curr Med Chem 13(4):361−76を参照されたい)。サッカリド、ペプチド、及び核酸ベース化合物の無作為及び指向性合成のために、多くの手段が現時点で使用されている。合成化合物ライブラリーは、Maybridge Chemical Co.(Trevillet,Cornwall,UK)、Comgenex(Princeton,N.J.)、Brandon Associates(Merrimack,N.H.)、及びMicrosource(New Milford,Conn.)から商業的に入手可能である。稀化合物ライブラリーは、Aldrich(Milwaukee,Wis.)から入手可能である。別に、細菌、真菌、植物及び動物抽出物の形態の天然の化合物のライブラリーは、例えば、Pan Laboratories(Bothell,Wash.)又はMycoSearch(N.C.)から入手可能であるか、又は容易に製造可能である。更に、天然に及び合成的に製造されたライブラリー並びに化合物は、慣用的な化学的、物理的、及び生化学的手段によって容易に修飾される(Blondelle et al.,(1996)Tib Tech 14:60)。

0118

[00174]分子のライブラリーを調製するための方法は、当技術において公知であり、そ
して多くのライブラリーは、商業的に入手可能である。本発明において興味のあるライブラリーは、ペプチドライブラリー無作為化オリゴヌクレオチドライブラリー、合成有機コンビナトリアルライブラリー、等を含む。縮退ペプチドライブラリーは、溶液中で、細菌鞭毛ペプチドディスプレイライブラリーとして、又はファージディスプレイライブラリーとして不動化された形態で容易に調製することができる。ペプチドのリガンドは、少なくとも一つのアミノ酸を含有するペプチドのコンビナトリアルライブラリーから選択することができる。ライブラリーは、ペプトイド及び非ペプチド合成分子から合成することができる。このようなライブラリーは、更に天然に存在する対応物と比較して酵素的分解を受けにくい非ペプチド合成分子を含有して合成することができる。ライブラリーは、更に、制約されるものではないが、例えば、プラスミド上のペプチドライブラリー、ポリソームライブラリー、アプタマーライブラリー、合成ペプチドライブラリー、合成小分子ライブラリー神経伝達物質ライブラリー、及び化合物ライブラリーを含むことを意味する。ライブラリーは、更に、本明細書中に記載される一つ又はそれより多い官能基で置換された環式炭素又は複素環式構造及び/又は芳香族又は多環芳香族構造を含んでなることができる。

0119

[00175]小分子のコンビナトリアルライブラリーも、更に作成し、そして選別すること
ができる。小さい有機化合物のコンビナトリアルライブラリーは、一つ又はそれより多い多様性の点で互いに異なり、そして多工程法を使用する有機技術によって合成される、密接に関連する類似体の収集である。コンビナトリアルライブラリーは、莫大な数の小さい有機化合物を含む。コンビナトリアルライブラリーの一つの型は、化合物のアレイを製造するために並行合成法によって調製される。化合物のアレイは、デカルト座標の空間的住所によって同定可能であり、そしてそれぞれの化合物が共通の分子コア及び一つ又はそれより多い可変構造の多様性要素を有するように配列された化合物の収集であることができる。このような化合物アレイ中の化合物は、別個の反応容器中で並行して製造され、それぞれの化合物は、その空間住所によって同定及び追跡される。並行合成混合物の例及び並行合成の方法は、1994年1月5日に出願された米国特許出願08/177,497及びその対応する1995年7月13日に公開されたPCT特許出願公開WO95/18972、並びに1998年1月27日に付与された米国特許第5,712,171号及び死の対応するPCT特許出願公開WO96/22529中に提供され、これらは、本明細書中に参考文献として援用される。

0120

[00176]化学的に合成されたライブラリーの例は、Fodor et al.,(19
91)Science 251:767−773;Houghten et al,(1991)Nature 354:84−86;Lam et al,(1991)Nature 354:82−84;Medynski,(1994)BioTechnology 12:709−710;Gallop et al,(1994)J.Medicinal Chemistry 37(9):1233−1251;Ohlmeyer et al,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:10922−10926;Erb et al,(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:11422−11426;Houghten et al,(1992)Biotechniques 13:412;Jayawickreme et al,(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:1614−1618;Salmon et al,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:11708−11712;1993年10月14日の日付のPCT出願公開WO93/20242;及びBrenner et al,(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5381−5383中に記載されている。

0121

[00177]ファージディスプレイライブラリーの例は、Scott et al,(19
90)Science 249:386−390;Devlin et al,(1990)Science,249:404−406;Christian,et al,(1992)J.Mol.Biol.227:711−718;Lenstra,(1992)J.Immunol.Meth.152:149−157;Kay et al,(1993)Gene 128:59−65;及びPCT出願公開WO94/18318中に記載されている。

0122

[00178]In vitroの翻訳ベースのライブラリーは、制約されるものではないが
、PCT出願公開WO91/05058;及びMattheakis et al,(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:9022−9026中に記載されているものを含む。

0123

[00179]一つの非制約的例において、ベンゾジアゼピンライブラリーのような非ペプチ
ドライブラリー(例えば、Bunin et al,(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:4708−4712を参照されたい)は、選別することができる。Simon et al,(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:9367−9371によって記載されているようなペプトイドライブラリーも、更に使用することができる。ペプチド中のアミド官能基が化学的に転換されたコンビナトリアルライブラリーを作成するために過メチル化されている、使用することができるライブラリーのもう一つの例は、Ostresh et al.(1994),Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:11138−11142によって記載されている。

0124

[00180]活性部位の三次元幾何構造、例えばHATペプチドのそれは、X線結晶学の
ような当技術において既知の方法によって決定することができ、これは、完全な分子構造を決定することができる。固相又は液相NMRを、ある種の分子間距離を決定するために使用することができる。構造決定のいずれもの他の実験方法を、部分的又は完全な幾何構造を得るために使用することができる。幾何構造は、天然及び人工の複合リガンドで測定することができ、これは、決定される活性部位構造の精度を増加することができる。一つの態様において、GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のようなHATタンパク質に結合する化合物は:(1)試験化合物の電子ライブラリーを準備し;(2)HAT
タンパク質のアセチルトランスフェラーゼ活性部位(HAT領域)に対する少なくとも20個のアミノ酸残基に対するPDBエントリー番号1YGH又は2RC4に記載された原子座標を準備し、ここにおいて、この座標は、コンピューターによって読取り可能なフォーマット中に、約2Åより大きくない少なくも50%のCα原子に対するその自乗平均平方根偏差を有し;(3)原子座標をコンピューターのプロセッサーによって読取り可能な電気シグナルに転換して、HATタンパク質の三次元モデルを作成し;(4)データプロセシング法を行い、ここにおいて、ライブラリーからの電子試験化合物が、HATタンパク質に三次元モデルに結合することを確認し;そしてどの試験化合物がHATタンパク質の三次元モデルの活性部位に適合するかを決定し、これによってどの化合物がHATタンパク質に結合するものであるかを同定することができる。もう一つの態様において、この方法は、更に:HATタンパク質の活性部位に結合することが決定された化合物を合成又は入手し;HATタンパク質を化合物と結合のために適した条件下で接触させ;そして化合物がHATタンパク質の発現又はmRNAの発現を調節するか否か、或いはHATタンパク質活性診断アッセイを使用して決定すること、を含んでなる。

0125

[00181]タンパク質配列の変化のタンパク質の立体構造に対する影響を予測するための
方法は、当技術において既知であり、そして従って、当業者は既知の方法によってアンタゴニストとして機能する変種を設計することができる。このような方法の一つの例は、Dahiyat and Mayo in Science(1997)278:82 87によって記載され、これは、新規なタンパク質の設計を記載している。この方法は、ペプチド配列の一部のみを変更するために、既知のタンパク質に適用することができる。同様に、Blake(米国特許第5,565,325号)は、同様な又は修飾された機能を伴う変種を予測し、そして合成するための既知のリガンド構造の使用を教示している。

0126

[00182]標的に結合するペプチドを調製又は同定するための他の方法は、当技術におい
て既知である。例えば、分子インプリンティングは、分子に結合するペプチドのようなマクロ分子構造の新規な構築のために使用することができる。例えば、Kenneth J.Shea,Molecular Imprinting of Synthetic Network Polymers:The De Novo synthesis of Macromolecular Binding and Catalytic Sites,TRIP Vol.2,No.5,May 1994;Mosbach,(1994)Trendsin Biochem.Sci,19(9);及びWulff,G.,in Polymeric Reagents and Catalysts(Ford,W.T.,Ed.)ACS Symposium Series No.308,pp 186−230,American Chemical Society(1986)を参照されたい。HATタンパク質の模倣体を調製するための一つの方法は:(i)所望の活性を示す既知の基質(テンプレート)の周囲の反応性モノマー重合;(ii)テンプレート分子の除去;そして次いで(iii)テンプレートによって残された空隙中モノマーの第2群の重合の工程を含んで、テンプレートのそれと同様である一つ又はそれより多い所望の特性を示す新し分子を提供する。多糖ヌクレオシド、薬物、核タンパク質、リポタンパク質炭化水素糖タンパク質ステロイド、脂質、及び他の生物学的に活性な物質のような他の結合分子も、更に調製することができる。この方法は、これらが反応性モノマーのフリーラジカル重合によって調製され、非生分解性骨格を持つ化合物をもたらすために、その天然の対応物より安定である各種の生物学的模倣体を設計するために有用である。このような分子を設計するための他の方法は、例えば、多くの化合物の合成及び評価並びに分子のモデル化を必要とする、構造活性的関係に基づく薬物設計を含む。

0127

[00183]本発明は、更にHATタンパク質に結合する化合物を同定するための、in
vivo及びin vitroの方法を提供する。一つの態様において、この方法は:(
a)HATタンパク質(GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のような)を発現する組織及び/又は細胞を入手し;(b)組織及び/又は細胞をリガンド供給源と有効な時間接触させ;(c)二次メッセンジャー反応を測定し、ここにおいて、反応はHATタンパク質へのリガンド結合の表示であり;(d)リガンドをリガンド供給源から単離し;そして(e)HATタンパク質を結合するリガンドの構造を同定し、これによってどの化合物がHATタンパク質に結合するものであるか同定すること、を含んでなる。本明細書中で使用する場合、用語“リガンド供給源”は、本明細書中に記載したいずれもの化合物ライブラリー、又はHATタンパク質(GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のような)のアンタゴニストとして作用するものである化合物を選別するために使用することができる神経伝達物質のライブラリーであることができる。In vivoの動物研究及び機能アッセイと組合せた本明細書中に記載した化合物ライブラリー[更に本明細書中に参考文献としてその全てが援用される米国特許出願公開2005/0009163を参照されたい]を選別することは、ADのような異常なAβ沈積に罹った患者を治療するために、又は癌を治療するために使用することができるHAT活性化剤化合物を同定するために使用することができる。

0128

[00184]HAT活性化剤化合物は、in vivo及び/又はin vitroのHA
T分子(例えば、GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1)の活性及び/又は発現を増加する化合物であることができる。HAT活性化剤化合物は、HATタンパク質の活性に対するその効果を、発現によって、転写後修飾によって、又は他の手段によって発揮する化合物であることができる。一つの態様において、HAT活性化剤化合物は、HATタンパク質又はmRNAの発現、或いはアセチルトランスフェラーゼ活性を、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、少なくとも約99%、又は100%増加することができる。

0129

[00185]HAT分子(GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のような)に結
合する、及び/又はHAT分子の活性又は発現に対する刺激性効果を有する試験化合物又は薬剤は、各種のアッセイによって同定することができる。アッセイは、HATタンパク質の活性部位への試験化合物又は既知のHATリガンドの結合の直接的又は間接的測定を含んでなる結合アッセイであることができる。アッセイは、更に、HAT分子の活性の直接的及び間接的測定を含んでなる活性アッセイであることもできる。アッセイは、更に、HATのmRNA又はタンパク質の発現の直接的及び間接的測定を含んでなる発現アッセイであることもできる。各種の選別アッセイは、制約されるものではないが、AD又はハンチントン病のような神経変性疾患のための動物モデル中の認知及びシナプス機能に対する試験化合物の効果を測定することを含んでなるin vivoアッセイと組合せることができる。

0130

[00186]本発明の選別法の診断アッセイは、更にHAT分子の発現をモニターすること
を含むことができる。例えば、HAT分子の発現の阻害剤は、HAT陽性細胞又は組織を試験化合物と接触させ、そして細胞中のHATタンパク質又はHATのmRNAの発現を決定することによって同定することができる。試験化合物の存在中のHAT分子のタンパク質又はmRNA発現レベルは、試験化合物の非存在中のHATタンパク質のタンパク質又はmRNAの発現レベルと比較される。次いで、試験化合物を、この比較に基づいてHATタンパク質(GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のような)の発現の阻害剤として同定することができる。HAT分子の発現の活性化剤は、更に、HAT陽性細胞又は組織を試験化合物と接触させ、そして細胞中のHTAタンパク質又はHATのmRNAの発現を決定することによって同定することもできる。試験化合物の存在中のHAT分子のタンパク質又はmRNA発現レベルを、試験化合物の非存在中のHATタンパク質
のタンパク質又はmRNA発現レベルと比較する。次いで、試験化合物を、この比較に基づいて、HATタンパク質(GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のような)の発現の活性化剤として同定することができる。例えば、HATタンパク質又はmRNAの発現が、試験化合物の存在中で、その非存在中より統計的に又は有意に多い場合、化合物は、HATタンパク質又はmRNAの発現の活性化剤として同定される。言い換えれば、試験化合物は、更に、HAT活性化剤化合物(アゴニストのような)であると言うことができる。細胞中のHATタンパク質又はmRNAの発現レベルは、本明細書中に記載される方法によって決定することができる。

0131

[00187]HAT分子又はその変種に結合する試験化合物の能力を決定することは、リア
タイム二分子相互作用分析(BIA)[McConnell,(1992);Sjolander,(1991)]を使用して達成することができる。BIAは、相互作用物質(例えば、BIA−coreTM)のいずれかを標識することなく、リアルタイム生体特異的相互作用を研究するための技術である。光学現象表面プラズモン共鳴法(SPR)の変化を、生物学的分子間のリアルタイムの反応の表示として使用することができる。

0132

[00188]CNS疾患及び癌のために最適化された例示的HAT活性化剤化合物
[00189]本発明は、GCN5、GCN5L、PCAF、又はHAT1のようなHAT活
性化剤タンパク質に結合する化合物を提供する。これらの化合物は、本明細書中に記載される選別法及びアッセイによって同定することができ、そしてHAT活性化剤タンパク質の活性又は発現を向上する。一つの態様において、本発明は、以下の式(I):

0133

0134

の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物を包含し、式中:
R1は、H、又はCF3であり;
R2は、H、Cl、又はCNであり;
R3は、H、O−メチル、O−エチル、S−エチル、O−シクロペンチル、OCH2CH2N(CH3)2、又はCH2CH2CH2N(CH3)2であり;
R4は、H;C(=O)NH−フェニルであり、ここにおいて、フェニルは一つ又はそれより多いハロ或いはCF3で置換されている;
R5は、H、C1−C5−アルキル、OH、OCH3、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2、CH2CH2CH2N(CH3)2、SCH2CH2N(CH3)2、又はOCH2C(=O)O−アルキルであり;
R6は、H、O−メチル、O−エチル、OCH2CH2N(CH3)2であり;そして
Xは、CONH、SONH、SO2NH、NHC(=O)NH、又はNHCOである。

0135

[00190]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物の一つの
態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、H、Cl、又はCNであり;
R3は、H、O−(C1−C2)−アルキル、O−(C3−C6)−シクロアルキル、
O−(C1−C2)−アルキル−CO2−(C1−C2)−アルキル、又はS−(C1−C2)−アルキルであり;
R4は、Hであり;
R5は、H、(C1−C6)−アルキル、OH、OCH2CH2N(CH3)2、S−(C1−C2)−アルキル、又はSCH2CH2N(CH3)2であり;
R6は、H、又はOCH2CH2N(CH3)2であり;そして
X=SO2NH、CONH、NHCO、又はNHCONH、である。

0136

[00191]特別な態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0137

0138

である。
[00192]幾つかの態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0139

0140

である。
[00193]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物のもう一つ
の態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、Clであり;
R3は、H、O−(C1−C2)−アルキル、O−(C3−C6)−シクロアルキル、又はO−(C1−C2)−アルキル−CO2−(C1−C2)−アルキルであり;
R4は、Hであり;
R5は、H、(C1−C6)−アルキル、OH、OCH2CH2N(CH3)2、S−(C1−C2)−アルキル、又はSCH2CH2N(CH3)2であり;
R6は、H、又はOCH2CH2N(CH3)2であり;そして
Xは、SO2NH、CONH、NHCO、又はNHCONHである。

0141

[00194]特別な態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0142

0143

である。
[00195]幾つかの態様において、化合物は、以下の式:

0144

0145

である。
[00196]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物の更なる
態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、H、又はCNであり;
R3は、S−(C1−C2)−アルキル、又はOCH2CH2N(CH3)2であり;
R4は、Hであり;
R5は、H、又は(C1−C4)−アルキルであり;
R6は、Hであり;そして
Xは、CONHである。

0146

[00197]特別な態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0147

0148

である。
[00198]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物の幾つか
の態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、Clであり;
R3は、H、O−(C1−C2)−アルキル、OCH2CH2N(CH3)2、又はCH2CH2CH2N(CH3)2であり;
R4は、H;C(O)NH−(3−CF3,4−Cl−フェニル)であり;
R5は、H、O−(C1−C2)−アルキル、OCH2CH2N(CH3)2、又はCH2CH2CH2N(CH3)2であり;
R6は、H、又はO−(C1−C2)−アルキルであり;そして
X=CONHである。

0149

[00199]特別な態様において、式(I)の化合物は、以下の式:

0150

0151

0152

である。
[00200]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物の一つの
態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、Clであり;
R3は、O−(C1−C2)−アルキルであり;
R4は、Hであり;
R5は、OCH2CH2N(CH3)2であり;そして
Xは、CONHである。

0153

[00201]式(I)の化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物のもう一
つの態様において、
R1は、CF3であり;
R2は、Clであり;
R3は、H、O−(C1−C2)−アルキルであり;
R4は、Hであり;
R5は、SCH2CH2N(CH3)2であり;
R6は、Hであり;そして
X=SO2NHである。

0154

[00202]一つの態様において、本発明は、ここにおいて以下の式(II):

0155

0156

のHAT活性化剤化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物を包含し、式中:
R7は、H又はCF3であり;
R8は、O−エチル又はS−メチルであり;
R9は、ブチル又はOCH2CH2N(CH3)2であり;
Yは、C−Cl、C−CN、C−NO2、又はNであり;
Wは、CH又はNであり;そして
Zは、CH又はNである。

0157

[00203]特別な態様において、式(II)の化合物は、以下の式:

0158

0159

である。
[00204]一つの態様において、本発明は、ここにおいて以下の式(III):

0160

0161

のHAT活性化剤化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物を包含し、式中:
R10は、CF3であり;
R11は、CNであり;そして
R12は、O−エチルある。

0162

[00205]一つの態様において、本発明は、ここにおいて以下の式(IV):

0163

0164

のHAT活性化剤化合物、或いはその医薬的に受容可能なその塩又は水和物を包含し、
[00206]式中:
Xは、S、S(O)2、NH、O、又はCであり;
Yは、−C(O)、S(O)2、又はNH−C(O)であり;
R1は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、C8H18、C15H26、C15H28、C15H30、C15H32、SR4、又はOR4であり;
R2は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、又は(C1−C6アルキル)−CO2R6であり;
R3は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、CF3、CCl3、CI3、F、Cl、I、NO2、又はCNであり;
R4は、(C1−C6アルキル)−N(R5)2−、又はC1−C6アルキルであり;
R5は、独立に水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルであり;そして
R6は、水素、C1−C6アルキル、又はC3−C8シクロアルキルである。

0165

[00207]一つの態様において、XはOであり、一方Yは、N−C=Oである。もう一つ
の態様において、XはSであり、一方Yは、N−C=Oである。
[00208]具体的な態様において、化合物は、以下の式:

0166

0167

のYF2である。
[00209]一つの態様において、HAT活性化剤化合物のYF2は、図29に示すスキー
ムによって合成することができる。式Iを有するHAT活性化剤化合物の他の類似体は、同様に合成することができる。

0168

[00210]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の10は、図37に示すスキーム
によって合成することができる。
[00211]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の11は、図39に示すスキーム
によって合成することができる。

0169

[00212]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の12は、図40に示すスキーム
によって合成することができる。
[00213]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の13は、図42に示すスキーム
によって合成することができる。

0170

[00214]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の14は、図41に示すスキーム
によって合成することができる。
[00215]一つの態様において、HAT活性化剤化合物の15は、図43に示すスキーム
によって合成することができる。

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