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技術 農業用、工業用およびその他の使用のための消毒薬としてのビスマス−チオール

出願人 マイクロビオンコーポレーション
発明者 ベイカー,ブレット,ヒュー,ジェイムズ
出願日 2019年12月3日 (1年2ヶ月経過) 出願番号 2019-219070
公開日 2020年4月9日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-055839
状態 未査定
技術分野 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性 医療用材料 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 障害的影響 配管構造物 合わせプレート 成型ユニット 湿潤気候 ダム壁 製品故障 標準化モデル
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

実質的に単分散微粒子懸濁液を有益に含むビスマスチオール組成物、ならびにそれらの合成および使用方法の提供。

解決手段

細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのあった、または細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのある、開放型創傷慢性創傷、または急性創傷処置用医薬の製造における、ビスマスチオールBT組成物の使用であって、前記BT組成物が、0.4μmないし5μmの体積平均直径を有するビスマス−エタンジチオール(BisEDT)の固体微粒子の単分散懸濁液を含有する、使用。

概要

背景

ここに開示された発明の実施形態は、微生物感染処置のための組成物および方法に関する。特に、本発明の実施形態は、細菌バイオフィルムおよび他の状態の処置をはじめとし、農業、工業、製造、臨床、個別健康管理ならびに他の局面での細菌感染を管理するための改善された処置に関する。

関連技術の記載
微生物感染に対する応答および抵抗に、および/または植物および動物(ヒトを含む)身体組織治癒または保持に寄与する複雑な一連協調細胞および分子相互作用は一般的に、種々の外的要因、例えば日和見感染および院内感染(例えば、感染のリスクを高めうる臨床レジメン)、抗生物質局所もしくは全身投与(細胞の発育遊走または他の機能に影響を及ぼす場合があり、抗生物質耐性微生物に向けて選択することもできる)、および/またはその他の要因により有害な影響を受ける場合がある。

残念ながら、全身的にまたは局所的に導入される抗生物質は、しばしば、多くの慢性細菌感染の処置のために有効ではなく、一般には、急性細菌感染が存在しない限り用いられない。現行アプローチとしては、抗生物質の投与または適用が挙げられるが、そのような救済法は、抗生物質耐性菌株の出現を促進する場合があり、そして/または細菌バイオフィルムに無効となる場合がある。それゆえ、薬物耐性菌(例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌またはMRSA)が検出された場合に消毒薬を用いることが特に重要となりうる。広範に用いられる消毒薬が多く存在するが、定着した細菌集団または亜集団が、これらの薬剤、または任意の他の現在利用できる処置に応答しない場合がある。加えて、複数の消毒薬は、定着した細菌感染物に効果的であるために必要な濃度では、宿主細胞有毒となる場合があり、このためそのような消毒薬は、不適切である。この問題は、天然表面、例えば商業的および/または農業的に重要な植物、例えば多数の作物植物の表面特質、および/または、例えば体内上皮表面、例えば呼吸器管(例えば、気道鼻咽頭および喉頭管、気管気管支細気管支肺胞など)もしくは胃腸管(例えば、口腔食道、腸、直腸肛門など)、または他の上皮表面からの感染を浄化しようとする試みの場合には、特に深刻となりうる。

特に問題なのは、比較的近年に認知された細菌組織である細菌バイオフィルムで構成された感染物であり、それは浮遊性単細胞プランクトン性)細菌が、細胞間接着により、著しく異なる行動様式遺伝子発現、および抗生物質などの環境薬物への感受性を有する組織化された多細胞共同体バイオフィルム)に構築されたものである。バイオフィルムは、プランクトン性細菌に見出されない生物学的防衛機構展開する場合があり、その機構は、バイオフィルム共同体を抗生物質および宿主免疫反応から防御することができる。定着されたバイオフィルムは、組織治癒プロセスを停止させることができる。

持続的で潜在的に有毒な感染に潜む一般的な微生物学的汚染体としては、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)をはじめとする黄色ブドウ球菌腸球菌属、大腸菌緑膿菌連鎖球菌属およびアシネトバクターバウマニーが挙げられる。これらの生物体の幾つかは、数ヶ月間にわたり無栄養の臨床表面上で生存する能力を示す。黄色ブドウ球菌は、乾燥したガラス上で4週間、そして乾燥血液および木綿繊維上で3〜6ヶ月間生存可能であることが示された(Domenico et al., 1999 Infect. Immun. 67:664−669)。大腸菌および緑膿菌は両者とも、乾燥血液および木綿繊維上で黄色ブドウ球菌よりも長期間生存することが示された(前著)。

微生物バイオフィルムは、殺菌剤および抗生物質の両者に対する耐性の実質的上昇に関連する。バイオフィルムの形態は、細菌および/または真菌が表面に付着すると生じる。この付着は、遺伝子転写の変化を惹起し、著しく活発で、多糖マトリクス浸透することが困難な分泌物をもたらして、微生物を防御する。バイオフィルムは、抗生物質に対して非常に実質的な耐性を有することに加えて、ホ乳類の免疫系に非常に耐性がある。バイオフィルムは、一旦定着すると根絶が非常に困難となるため、バイオフィルムの形成を予防することは、非常に重要な臨床的優先事項である。近年の研究から、開放型創傷がバイオフィルムにより急速に汚染されうることが示された。これらの微生物バイオフィルムは、創傷治癒遅延させると考えられ、重篤創傷感染の定着に関連する可能性が高い。

無傷で機能を果たしている皮膚および他の上皮組織(例えば、生物体とその外部環境の間にバリアを形成する一般には無血管の上皮表面、例えば皮膚内に見出され、呼吸器および胃腸管、腺組織などの内層にも見出されるもの)の維持は、ヒトおよび他の動物の健康および生存に重大である。

ビスマスチオールBT)を基剤とする消毒薬
抗微生物性、特に抗細菌特性を有する複数の天然産物(例えば、抗生物質)および合成化学薬品は、当該技術分野で公知であり、化学構造と、抗微生物効果、例えば微生物を殺傷する能力(殺菌性などの「殺傷」効果)、微生物の増殖を停止もしくは損傷する能力(静菌性などの「静止」効果)、あるいは微生物機能、例えば部位でのコロニー形成もしくは感染、細菌によるエキソポリサッカライド分泌、ならびに/またはプランクトン性集団からバイオフィルム集団への変換もしくはバイオフィルム形成の拡大などを妨害する能力と、により少なくとも一部が特徴づけられている。例えば殺菌または静菌能力、効果的濃度、および宿主組織への毒性のリスクなど、そのような組成物の選択および使用に影響を及ぼす因子を含む抗生物質、殺菌剤、消毒薬など(ビスマス−チオールまたはBT化合物を含む)は、例えば、U.S.6,582,719号で議論されている。

ビスマスは第V族金属であり、(銀と同様に)抗微生物性を有する元素である。ビスマス単独では、治療的に有用となりえず、特定の不適切な性質を示す場合があり、そのため、代わりに錯化剤担体、および/または他のビヒクルでの送達によって投与してもよく、その最も一般的な例が、ビスマスを次サリチル酸塩と組み合わせた(キレート化した)Pepto Bismol(登録商標)である。特定のチオール(−SH、スルフヒドリル含有化合物、例えばエタンジチオールとビスマスとを組み合わせて、例示的なビスマスチオール(BT)化合物を提供すると、現在入手できる他のビスマス調製物と比較して、ビスマスの抗微生物能が改善されることが、これまでの研究で決定された。BTを製造するのに用いられうるチオール化合物は多く存在し(例えば、Domenico et al., 2001 Antimicrob. Agent. Chemotherap. 45(5):1417−1421, Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703、およびU.S RE37,793号、U.S.6,248,371号、同6,086,921号、および同6,380,248号に開示されており;例えばU.S.6,582,719号も参照)、これらの調製物の複数は、バイオフィルム形成を阻害することができる。

BT化合物は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、MRSE(メチシリン耐性S.エピデルミディス)、マイコバクテリウムツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム、薬物耐性緑膿菌、腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌クレブシエラニューモニエクロストリジウムディフィシルヘリコバクターピロリレジオネラニューモフィラエンテロコッカスフェカーリスエンテロバクタークロアカエ、サルモネラティフィムリウムプロテウスブルガリスエルシニアエンテロコリチカビブリオコレレ、およびシゲラフレクスネリに対する活性立証されている(Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agents Chemother. 41:1697−1703)。サイトメガロウイルス単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)およびHSV−2、ならびに酵母および真菌、例えばカンジダアルビカンスに対する活性の証拠も存在する。BTの役割は、細菌の病原性を低下させて、広域スペクトル抗生物質に耐性の微生物(グラム陽性菌およびグラム陰性菌)を阻害または殺傷し、バイオフィルムの形成を予防し、敗血症性ショックを予防し、敗血症を処置し、過去に耐性を示した抗生物質への細菌感受性を上昇させることにおいても実証された(例えば、Domenico et al., 2001 Agent. Chemother. 45:1417−1421;Domenico et al., 2000 Infect. Med. 17:123−127; Antimicrob. Agents & Chemother. 3:79−85のDomenico et al., 2003 Res. Adv.; Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703;Domenico et al.,1999 Infect. Immun. 67:664−669; Huang et al. 1999 J Antimicrob. Chemother. 44:601−605; Veloira et al., 2003 J Antimicrob. Chemother. 52:915−919; Wu et al., 2002 Am J Respir Cell Mol Biol. 26:731−738参照)。

10年を十分に超える期間のBT化合物の利用性にもかかわらず、特定の感染疾患徴候に関する適切なBT化合物の効果的選択は、依然として捕えどころのない目標であり、特定の微生物に対する特定のBTの挙動予測できず、特定の微生物に対する特定のBTと特定の抗生物質との相乗活性は予測できず、インビトロでのBTの効果からは通常、インビボでのBT効果を予測することができず、プランクトン(単一細胞)性微生物集団に対するBT効果は、微生物共同体、例えばバイオフィルムへ構成された細菌に対するBT効果の予測因子となりえない。加えて、溶解度、組織透過性生物学的利用度生体内分布などの限界が、一部のBT化合物の場合に、臨床利益を安全に、そして効果的に送達する能力を妨害する可能性がある。ここに開示された発明の実施形態は、これらの必要性に取り組んでおり、他の関連の利益を提示する。
植物および農業産物の防御:関連技術分野の説明

農業および植物学的技術分野では、植物におけるバイオフィルムおよび疾患を低減するための処方物に対する、ならびに例えば種子、植物体果実および花、土壌における、そして切花樹木、果実、葉、および他の植物部分における、このような処方物の使用方法に対する必要性が認識されている。

農業においては、バイオフィルムの形成のために、毎年、数十億ドル作物が失われる。植物における炭疽病およびバイオフィルム関連疾患の問題は、それに取り組もうと試みられてきた多数のアプローチが要求を満たさないにもかかわらず、十分に理解されている。無傷の生きている植物により用いられる正常の防御機序収穫された産物においてはもはや有効ではないので、植物疾患は、果実、野菜、切花および樹木、ならびにその他の植物産物輸送および保存に関与する産業にも影響を及ぼす。

したがって、農業目的のためには、環境規則遵守を保持しながら、輸送における、または商業的立場での、in situの葉、茎、果実および花の表面での微生物増殖の量を低減することが望ましい。同時に、これらの産物の望ましい特質を増強するために、切花、植物体および樹木内の水の流れが、植物組織腫脹完全性および質を保持し得るようにするのが望ましい。

植物における感染性疾患を引き起こす生物体としては、真菌、細菌、ウイルス原生動物線虫および寄生性植物が挙げられる。昆虫およびその他の害虫も、植物組織の消費により、そして微生物への植物組織の曝露により、植物の健康に影響を及ぼす。

バイオフィルムは、典型的には、水中条件下、あるいは水滴中または他の高湿度条件中といったような水性環境において、細菌が表面と結合する場合に生じ、そして結合後、バイオフィルム形成物は粘着性物質を分泌し始め、これは次に、種々の材料、例えば金属、プラスチック医療用移植片および組織と結合し得る。これらのバイオフィルムは、興行および農業的環境における材料の分解およびパイプの詰り、ならびに医療環境で生じる場合には周囲組織の感染を含めた多くの問題を引き起こし得る。医療分野は、特に、バイオフィルム形成により引き起こされる問題を蒙り易い;埋め込まれた医療用具カテーテル泌尿器静脈透析心臓)および緩徐治癒性創傷は、バイオフィルム中に存在する細菌により容易に浸潤される。農業では、バイオフィルムは、乳腺炎ピアス氏病ジャガイモの輪腐れ病、種々の作物のべと病、ならびに多くの種類の植物における炭疽病を引き起こし得る。バイオフィルムは、さらにまた、切花および樹木の質および製品寿命を低減する。

多くの植物疾患は、土壌に固有のバイオフィルム産生細菌により引き起こされる。天然環境におけるほとんどの微生物は、バイオフィルムとして一般的に記載される多細胞性集合体中に存在する。細胞は、種々の細胞外高分子物質EPS)、例えばエキソポリサッカリドタンパク質およびDNAを含む複合マトリックスを介して、表面に、そして互いに接着する。植物会合細菌は、発病および共生中に、そして片利共生関係で、宿主組織表面と相互作用する。植物と会合される細菌の観察は、細胞の小集団から広範なバイオフィルムに変化するバイオフィルム型構造漸増的に明示する。植物組織の表面特性、栄養および水利用可能性、ならびにクローン化細菌の性癖は、結果的に生じるバイオフィルム構造に強く影響する(Ramey et al., 2004 Curr Opinion Microbiol. 7: 602−9)。

陸地環境は、資源プールに関して競合し、改質し得る豊富な且つ多様な微生物集団を棲息させている。植物は、それらの葉、根、種子および内部維管束上の細菌によりコロニー形成される。各組織型は、外来微生物に関する挑戦および機会を表す独自の化学的および物理的特性を有する。バイオフィルムは、会合時に、または後期段階で形成され、植物−微生物相互作用指図するかまたは調整する有意の潜在力を有する。多数の微生物がコロニー化植物環境を能動的に改質するので、付加的な時間的および空間的複雑性が生じる。

面会合細菌は、農業に及ぼす有意の影響を有する。先進国では、植物疾患により引き起こされる損失は、作物収量の25%までに達しており、そのパーセンテージは開発途上国におけるよりもはるかに高い。着生集団は、感染のレザバーおよび将来的感染源を構成し、宿主および非宿主植物上に見出され得る。ブドウの蔓の細菌病原体であるブドウつる割病菌(Xylophilus ampelinus)は、これらの植物の維管束中に厚いバイオフィルムを形成する(Grail & Manceau 2003)。ピアス病菌(Xylella fastidiosa)は、ブドウの蔓のピアス病の原因作因である。ピアス病菌は、多数の経済的に重要な作物の木部道管内にバイオフィルムを形成し得る。病原性の機序は、ピアス病菌の凝集およびバイオフィルム形成による木部道管の閉塞によるところが大きい。道管遮断は、疾患発症に大きく関与すると考えられ、木部樹液は、ブドウの蔓のピアス病および柑橘類斑入り白化病毒力を助長する天然媒質を提供する(Zaini et al., 2009 FEMS MicrobiolLETT. 295: 129−34)。

最も関係のある植物病原体の1つであるシュードモナスシリンゲ(Pseudomonas syringae)は、豆における褐病を引き起こす。それは、単独小群(10細胞より少ない)で散在的に葉の表面をコロニー化するが、一方、より大きい集団(1000細胞より多い)は主に、より高い栄養利用能を伴って毛状突起または葉脈付近発達する。大型集合体は、単独細胞より良好に乾燥ストレスを生き残る。宿主植物組織における感染を引き起こさない場合、シュードモナス・シリンゲは植物着生生物(すなわち、植物の気生部分のコロニー形成体)として生き続ける(Monier et al., PNAS 2003; 100: 15977−82)。

シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)は、土壌中の根浸出物の存在に迅速に応答して、根のコロニー形成部位に集まって、安定したバイオフィルムを確立し得る(Espinosa−Urgel et al., Microbiol 2002; 148: 341−3)。

キャベツ黒腐病菌(Xanthomonas campestris pv. Campestris (Xcc))は、十字花科植物に黒根を生じ、根の創傷部位を通して維管束に近づく。病毒性は、病毒性に必要な分解性外酵素およびエキソポリサッカリド・キサンタンゴムを伴う(Dow et al., PNAS 2003; 100: 10995−10000)。

キサントモナススミシイ亜種トリ(Xanthomonas smithii subsp. citri)は、柑橘潰瘍病の原因である。この疾患は、欧州以外の世界中のほとんどの大陸で見出されている。当該病原体は、多くの国で撲滅されてきた。キサントモナス・スミシイは、柑橘類植物の果実、葉および小枝潰瘍病変を形成する。風雨が細菌を15km先まで広げて、気孔または創傷を解して柑橘類の樹木に伝染し得る(Sosnowski, et al., Plant Pathol 2009; 58: 621−35)。

パントエア・ステワルティイ亜種ステワルティイ(Pantoea stewartii subsp. stewartii)は、トウモロコシスチュワート立枯れ病を引き起こし、トウモロコシ・ノミハムシにより伝播される。細菌は主に宿主木部に生息し、多量のエキソポリサッカリドを産生する(von Bodman et al., PNAS 1998; 95: 7687−92)。

青枯病菌(Ralstonia solanacearum)は、多数の植物に致命的立ち枯れを引き起こす土壌性病原体である。病毒性は、複合調節ネットワークにより制御されるEPSおよび細胞壁分解酵素によって決まる(Kang et al., Mol Microbiol 2002; 46: 427−37)。

クラバクター・ミシガネンシス亜種セペドニクス(Clavibacter michiganensise subsp. sepedonicus)は、ジャガイモの細菌性輪腐病を引き起こすグラム陽性植物病原体である。Marques等は、木部道管と結合された大型細菌性のマトリックスで包まれた集合体を示した(Marques et al., Phytopathol 2003; 93: S57)。

バイオフィルム産生性エルウィニアクリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)は、植物組織の急速な浸解により軟腐病を引き起こす。ペクチン酵素の産生はクオラムセンシング(QS)調節され、したがって、細菌集合体を形成できないと、ペクチン分解酵素分泌が不可能になり得る。関連植物病原体であるエルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)は、すべてバラ科の約75の異なる種の植物を感染させる。この細菌に関する宿主としては、リンゴナシブラックベリー、コトネアスター野生リンゴ、トキワサンザシ(ピラカンサ)、サンザシ、ボケナナカマド、ナシ、カリンラズベリー、ザイフリボクおよびユキヤナギが挙げられる。栽培種のリンゴ、ナシおよびマルメロは、最も深刻な影響を受ける種である。2000年のミシガン州における1回の火傷病流行は、220,000本を上回る樹木が失われ、総計4200万ドルの損失を生じた。米国における火傷病のための年間の損失および管理経費は、1億ドルを上回ると概算される(Norelli et al., Plant Dis 2003; 87: 26−32)。

エルウィニア・アミロボラは、宿主植物における特徴的火傷病立枯れ症候を引き起こす2つのエキソポリサッカリド、すなわちアミロボランおよびレバンを産生する(Koczan et al., Phytopathol 2009; 99: 1237−44)。さらに、他の遺伝子、ならびにそれらのコード化タンパク質は、ソルビトール代謝、タンパク質分解活性および鉄獲得を助長する酵素をコードするエルウィニア・アミロボラの病毒性因子として特性化されている(Oh & Beer. FEMS Microbiology Lett. 2005; 253: 185−192)。

植物の一部が、微生物植物病原体、例えばバイオフィルム形成体に攻撃されても、その作用は通常は植物を弱めるかまたは殺すことである。葉を感染させることにより、病原体は、(例えば光合成による)その食物を産生する植物の能力を危うくする。いくつかの植物病原体は、葉に供給する茎中の流体輸送道管を遮断し、そしてこのような病原体が根を攻撃する場合、水および栄養物取込みは低減されるかまたは完全に停止される。植物維管束の遮断は、しばしば、土壌中で成長中の植物ならびに花瓶の水の中の切り取った植物の両方において、水および栄養物の流れを詰らせるバイオフィルム産生細菌を伴う。

植物がこれらの微生物のうちの1つにより攻撃される場合、その結果生じる損害は、植物組織の付加的微生物侵襲の機会を提供し、それは、最終的に植物を損傷し、破壊する組み合わされた猛攻撃である。環境的ストレス、例えば旱魃または栄養不足の下にある植物は、微生物の攻撃を特に受け易い。

時として、微生物「感染」は共生的であり、この場合、両方の生物体が利益を得る。この好例は周知の窒素固定細菌根粒菌)であって、これは、マメ科エンドウマメ)植物の根の根粒中に生息しており、当該植物は栄養物と保護を提供するが、一方、細菌は空気中から窒素を得て、それを宿主が利用可能な形態に転化する。別の例として、菌根は、植物の根と共生関係を有する真菌の1つの大きな目である。このような相互に有益な共生にかんがみて、有害微生物病原体に対する植物の防御または保護は、望ましくは、可能な場合はいつでも、これらの共生関係を崩壊しない抗菌剤を用いる。

腐生真菌は、死生物質を分解して、良好な土壌構造に必要とされる腐植質を生成するのに不可欠である。それらは、如何なるクロロフィルも有さず、したがってエネルギー捕獲するために光を用いること(例えば、光合成による)ができない;代わりに、それらは、植物および動物物質(生きているものまたは死んだもの)を分解することによりそのエネルギーを得る。それらはさらにまた、ある植物種、例えば球果植物の細い根の菌根と共生関係で生存し得るが、それらは、生命維持に必要な栄養素を取り込むためにそれらなしでは生存できない。有害植物病原体を制御するための化学物質の広範な使用は、これらの有益な真菌の平衡を損害し、有機物管理の原則に反する。

しかしながら、他の余り歓迎されない真菌があり、これらは、生きている植物を攻撃して、それらを衰弱させるかまたは殺してしまう。他の部類の微生物植物病原体である、ウイルスは、植物組織の細胞内に生息し、したがって局所的に適用される化学物質では処置できないことが多く、罹患植物は破壊を免れなくなる。一般に植物の処置のために特定的に開発された抗生物質はなく(しかし、他の目的のために開発されたいくつかの抗生物質は植物における用途を見出している)、多数の経済的に有意の植物種が病原性細菌攻撃を受け易いままにされている。例えば、バラ科の多数の植物種の火傷病侵襲は、治療不可能と判明した。これに対比して、多数の有害な真菌は、植物宿主を害することなく、局所適用化学物質で殺害され得るが、これは、真菌増殖習性が異なるためであり、すなわち、多数の望ましくない病原性真菌は、栄養物を抽出するために根様構造を用いて、植物表面で増殖し、植物組織内では増殖しないためである。

多くの植物病原体を殺害することはしばしば難しいかまたは不可能であるため、有害微生物病原体に対して植物を保護するための多数の戦略は、「予防は治療に勝る」という哲理を是とする。植物を増殖、成長させる場合の良好な衛生状態を観察することにより、多くの微生物性植物疾患が、確立されるべき微生物感染の機会を遮断することにより、防止され得る。しばしば、確立された感染に応答してというよりむしろ、このような作用物質が予防的に用いられる場合、有意に低量の殺虫剤または殺微生物剤が有効であり得る。

例えば、土壌が、それ自体、あるいは旱魃または大雨または洪水との組合せで、質不良(例えば、栄養分の欠乏)であるため、最適または最適に近い条件下で植物が生育していない場合、植物は疾患に罹り易くもなる。例えば極端湿潤条件は、病原性真菌および/または細菌増殖を促進し得る。例えばシュードモナス・シリンゲにおけるクオラムセンシングは、葉の表面の水利用可能性により示される(Dulla & Lindow. PNAS 2008; 105: 3−082−7)。もちろん、すべての植物疾患が昆虫により伝染されるというわけではなく、その他は風媒性である。例えば、アブラムシおよびその他の吸い昆虫は、ウイルスの主な媒介動物である。真菌疾患の胞子は、空気中で、そして雨滴および飛沫中で運ばれる。
種子および新芽上のバイオフィルム

種子への細菌接着は、根圏コロニー形成に強力に影響を及ぼすプロセスである。種子供給者は、しばしば、微生物バイオフィルムで種子ストック故意被覆して、発達中の根圏を接種処置する。逆に、ヒトが消費するために用いられる種子および新芽上のバイオフィルムは、しばしば、消化管感染の一般的感染源である。シュードモナス・プチダは種子と効果的に接着し、その後、根圏をコロニー化する。コムギ組織中に見出される非病原性放線菌類内部寄生性集団は、表面滅菌化種子の放線菌により内部コロニー形成から得られた。種子コロニー形成の他の研究は、アルファルファの種子および新芽の走査電子顕微鏡写真においてEPS内に埋め込まれた棒形および球菌型細菌を報告している。バイオフィルムは、周知のように、種子および新芽における洗浄およびその他の一般的抗細菌処理に対して耐性である。アルファルファ新芽上の大腸菌O157:H7およびサルモネラ集団はともに、接着微生物の数を低減するためには単に水洗いするよりもはるかに過酷な処理を要し、完全な除去は達成されない、ということを、Fett等は見出した。生存細菌は、バイオフィルム内に棲息すると思われた(Ramey et al. Curr Opinion Microbiol 2004; 7: 602−9)。
切花および切断樹木

維管束病原体は、植物宿主の木部または師部に生息し、一般的に、伝播に関する昆虫媒介物または創傷によって決まる。切花または切断樹木は、特に維管束感染しがちな同様型の創傷である。バイオフィルム細菌は切断面の維管束に進入し、詰らせて、水、鉱物および栄養物の流れを妨害する。花瓶の水中で希釈される切花防腐剤は、しばしば、バイオフィルム形成を低減するためにサリチル酸塩またはアスピリンを含有し(Domenico et al., J Antimicrob Chemo 1991; 28: 801−10;Salo et al., Infection 1995; 23: 371−7)、低pHを提供して、細菌増殖を防止し、バイオフィルムを分断する。

農業における抗菌剤.植物病原体侵入の撲滅は、世界中の植物産業、管理庭園および天然環境の保護のために非常に重要である。風土病になりつつある病原体の結果は深刻で、いくつかの場合には、国の経済に影響を及ぼし得る。病原体の撲滅のための目下の戦略は、罹患宿主植物の処置、除去および廃棄のための技法に頼っている。これらの技法が成功している多数の例があるが、しかし、そうでない場合も多くある。精巧は、病原体の生物学および疫学ならびに宿主とのその相互作用についてのしっかりした理解に頼っている。世界中の、特にオーストラリアの植物病原体および罹患宿主を論じている例を調べるに際して、種々の技法、例えば燃焼する、埋める、堆肥にする、土壌および生物燻蒸ソラリゼーション蒸気滅菌ならびに生物学的媒介体制御が用いられてきた(Sosnowski, et al., Plant Pathol 2009; 58: 621−35)。

価値の高い果実、野菜および観賞植物のある種の細菌疾患を制御するために、1950年代以来、抗生物質も用いられてきた。今日、植物に最も一般的に用いられる抗生物質は、オキシテトラサイクリンおよびストレプトマイシンである。米国では、植物に適用される抗生物質は、総抗生物質使用の0.5%未満を占める。オキシテトラサイクリンに対する植物病原体の耐性は稀であるが、しかしエルウィニア・アミロボラ、シュードモナス種およびキサントモナス・カンペストリスのストレプトマイシン耐性株の出現は、いくつかの重要な疾患の制御を妨げている。したがって、ヒト医療における抗生物質耐性危機において植物における抗生物質使用の役割は、論議主題である(McManus et al., Annu Rev Phytopathol 2002; 40: 443−65)。

ストレプトマイシン耐性(SmR)植物病原体の出現は、植物の細菌性疾患の制御を複雑にしている。例えば、米国では、ストレプトマイシンは、キサントモナス・カンペストリスpv.ベシカトリアの制御のためにトマトおよびコショウに関して許可されているが、しかし耐性株は目下広範であるため、この目的で用いられることは稀である。火傷病病原体であるエルウィニア・アミロボラにおける耐性は、広範囲に及ぶ経済的および政治的含意を有している。SmRが報告されている他の植物病原性細菌としては、ペクトバクテリウム・カロトボラ、シュードモナス・チコリ、シュードモナス・ラクリマンス、シュードモナス・シリンゲpv.パプランス、シュードモナス・シリンゲpv.シリンゲおよびキサントモナス・ジエッフェンバキエが挙げられる(McManus et al., Annu Rev Phytopathol 2002; 40: 443−65)。SmRエルウィニア・アミロボラの出現は、米国西部およびミシガンにおける火傷病流行を増大してきた。

ストレプトマイシンおよびオキシテトラサイクリンは、米国環境保護庁(EPA)により最低毒性部類に割り当てられており、発癌性および突然変異誘発性活性はどちらの抗生物質に関しても観察されていない。

抗生物質の代替物が利用可能であり、少なくともある程度まで、実用的である。実際、ほとんどの作物系における細菌性疾患管理は、宿主の遺伝的耐性の組込み、衛生設備(接種の回避または除去)、ならびに疾患発生のために好ましくない環境を作る栽培実施に基づいている。種々の細菌種および真菌種を用いる植物の生物制御は、関心が増しつつある。根粒菌は、根帯域における効率的微生物競合体とみなされる。多数の異なる細菌属代表物が、作物成長を改善するために、土壌中に、種子、根、塊茎または他の植物物質上に導入されてきた。これらの細菌属としては、アシネトバクター、アグロバクテリウムアルスロバクター、アゾスピリルムバシラスブラディリゾビウムフランキア、シュードモナス、根粒菌、セラチアチオバシラス等が挙げられる。例えばある種のバシラスは、多数の植物において全身性耐性を誘導し得る(Choudhary & Johri. Microbiol Res 2009; 164: 493−513)。

銅化合物の適用は、いくつかの細菌性植物病原体の集団を低減するのに有効であるが、しかしいくつかの種は銅に対して耐性になり(Cooksey Annu Rev Phytopathol 1990; 28: 201−14)、ほとんどの樹木−果実作物は銅損傷に対して感受性である。

多数の合成および天然療法が、種々の植物疾患に関して存在する。天然療法としては、病斑、うどん粉病および赤カビ病のためのリンゴ酢;炭疽病、早期トマト胴枯れ病葉枯れ病、うどん粉病のための、ならびに一般的殺真菌剤としての重曹噴霧ニーム油イオウニンニク過酸化水素;堆肥等が挙げられる。多数の合成化学物質が用いられて、植物疾患を防止するかまたは処置し、水溶性または水不溶性処方物を生じる。殺菌剤としては、フェノキシアルシンまたはフェナルサジン、マレイミドイソインドールジカルボキシイミドハロゲン化アリールアルカノール、4−チオキソピリミジン誘導体(米国特許第6384040号)、複素環式オルガノシリル化合物およびイソチアゾリノンが挙げられる。多くの殺菌剤がピリチオン誘導体と組合わされて、相乗性化合物を作る(例えばEP1468607)。あるイソチアゾールカルボキシアミドは、植物害虫の制御のために用いられ得る(例えば、米国特許第6552056号;WO 2001/064644)。

粉末または結晶形態の殺菌剤の毒性問題を理解して、米国特許登録番号29,409号は、液体溶媒中に殺菌剤を溶解し、これを処方物混合物に付加して、これから最終用途樹脂組成物が加工され得ることを教示している。分散液は最終用途樹脂組成物を調製する場所で安全に用いられ得るが、しかし、液体不注意な使用または廃棄は、依然として、環境および健康危害を生じ得る。あるいは殺菌剤は、水溶性熱可塑性樹脂中にも投与され得る。殺菌剤は、剛性熱可塑性樹脂組成物に付加されて、その表面における微生物増殖を抑制するよう、それに殺生物活性を付与し得る(米国特許第5,229,124号)。これは、ビニルアルコールおよび(アルキレンオキシアクリレートコポリマーである担体樹脂中に溶解された殺菌剤で本質的に構成される固体融解配合溶液である。殺菌剤は高毒性化学物質であり得るが、しかし最終用途製品中のその低濃度ならびに樹脂組成物によるその保持は、最終用途製品中の抗菌剤がヒトまたは動物に危害を与えない、ということを保証する。

イソチアゾリノン、例えばN−アルキルベンゼンスルホニルカルバモイル−5−クロロイソチアゾール誘導体は、しばしば、農業における殺菌剤として用いられる(例えば、米国特許第5,045,555号)。この殺菌剤は、例えば製紙産業、繊維産業で、コーティングおよび接着剤を製造するために、塗装金属加工で、樹脂産業、材木産業、建築産業、農業、林業水産業、食品産業および石油産業で、ならびに医療において、広範囲に有用である。それは強い抗菌作用を示し、適量で、工業用水循環水原料または製品に付加され得る。さらにそれは、設備、工業施設家畜小屋または器機、ならびに種子、苗木および原料を消毒し、滅菌するために用いられ得る。イソチアゾロンの他の誘導体既知である(米国特許第3,523,121号およびJ. Heterocyclic Chem., 8, 587 (1971))。しかしながら、すべての既知の誘導体化合物は動物および魚類に対して高毒性であり、これはその適用を有意に制限する。

重炭酸ナトリウムは、一般に、植物に適用される場合、殺真菌特性を保有することも見出されているが、しかし典型的には、効力を実現するためには頻繁な再適用を要する。

植物宿主−寄生生物関係における鉄の役割は、エルウィニア・クリサンテミおよびエルウィニア・アミロボラによりそれぞれ誘発される軟腐病および火傷病と同様に異なる疾患において解明されている(Expert. Annu Rev Phytopathol 1999; 37: 307−34)。生物学的系におけるその独特の位置のため、鉄は、植物病原体の活動を制御する。病原体によるシデロフォアの産生は、宿主組織から鉄を獲得するための強力な戦略を表すだけでなく、鉄毒性に対する保護剤としても作用し得る。病気発生中に金属を結合し、おそらく封鎖する宿主の必要性は、別の主要な問題である。細菌性鉄取込みおよび細胞呼吸を妨げる抗菌剤は、植物消毒において重要な役割を果たし得る。

抗菌、殺菌および特に抗細菌特性を有する多数の天然産物(例えば抗生物質)および合成化学物質が既知であり、少なくとも一部は化学的におよび生物学的に特性化されている。例示的特性としては、微生物を殺害する能力(殺細菌作用)、微生物増殖を停止させるかまたは減損する能力(静菌作用)、あるいはある部位をコロニー化するかまたは感染させる、代謝産物の細菌性分泌(そのいくつかは悪臭を放つ)および/またはプランクトン性集団からバイオフィルム集団への転換またはバイオフィルム拡張といったような微生物機能を妨げる能力(抗バイオフィルム作用)が挙げられる。抗生物質、消毒剤、殺菌剤等(ビスマス−チオールまたはBT化合物を含む)は、このような組成物の選択および使用に影響を及ぼす因子、例えば殺細菌剤静菌剤または抗バイオフィルム効力、有効濃度および宿主組織に対する毒性の危険を含めて、米国特許第6,582,719号で考察されている。

バイオフィルム内に保護される細菌マイクロコロニーは、典型的には、抗菌剤または消毒剤に対して耐性である。例えば浮動性細菌を殺害する抗生物質用量は、バイオフィルム細菌を殺害するための1,500倍増大される必要がある。この高濃度では、いくつかの抗菌剤は有毒であり得る。例えば、臭化および塩素化化合物酸化すると、非常に有毒に且つ腐食性になる。

花腐期の抑圧は、火傷病の管理のために重要である。花感染を起こすためには、エルウィニア・アミロボラは着生期に柱頭表面で増殖する必要がある。雨は、花托筒上の糖をエルウィニア・アミロボラに対して阻害性でない浸透ポテンシャルに希釈するため、感染のために必要である。雨は、柱頭から花托筒への細菌の再分布のための作因としても重要である。これらの観察は、抗生物質噴霧を用いるための最適時機はこの着生期中、ならびに大雨の後である、ということを示唆している(Johnson & Stockwell. Annu Rev Phytopathol 1998; 36: 227−48)。

他の細菌着生植物も柱頭をコロニー形成し、そこで、それらは病原体の着生増殖と相互作用し、抑圧し得る。エルウィニア・アミロボラの市販の細菌アンタゴニスト(BlightBan、シュードモナス・フルオレッセンスA506)が、抗生物質噴霧プログラムに含まれ得る。化学的方法による細菌アンタゴニストの取込みは、病原体の集団を抑圧し、共存的に、柱頭により提供される生態学的適所に非病原性競合微生物を充填する(Johnson & Stockwell. Annu Rev Phytopathol 1998; 36: 227−48)。

ピリチオンは、ピリジン−N−オキシドの誘導体である2−メルカプトピリジン−N−オキシド(CAS#1121−31−9)由来共役塩基である。その抗真菌作用は、輸送機序を活発にするプロトンポンプを遮断することにより、膜輸送を分断するその能力にある。真菌は低濃度でピリチオンを不活性化し得る、ということを実験は示唆している(Chandler & Segel. Antimicrob. Agents Chemother1978; 14: 60−8)。亜鉛ピリチオンは、亜鉛配位複合体である。この無色固体は、抗真菌剤および抗細菌剤として用いられる。その低水溶性中性pHで8ppm)のため、亜鉛ピリチオンは、屋外用ト量、セメントならびにうどん粉病菌および藻類に対する保護を提供する他の製品中で用いるのに適している。それは有効な殺藻剤である。しかしながら、それは、金属カルボキシレート硬化剤に頼ると量と化学的に非相溶性である。多量の鉄を含有する水を含むラテックス塗料中に用いられる場合、鉄イオンと選択的に結合する金属イオン封鎖剤が必要である。

農業において特に問題であるのは、かなり最近になって認識された細菌の組織化である細菌バイオフィルムからなる感染であって、これにより、遊離単細胞化(「プランクトン性」)細菌は、細胞間接着によって、顕著に異なる行動パターン、遺伝子発現、ならびに抗生物質を含めた環境作因に対する感受性を有する組織化多細胞共同体(バイオフィルム)に集合される。バイオフィルムは、プランクトン性細菌においては認められない生物学的防御機序を展開し、この機序は、抗生物質および宿主免疫応答に対してバイオフィルム共同体を保護し得る。確立されたバイオフィルムは、植物における増殖、発育または創傷治癒過程を止め得る。

微生物バイオフィルムは、消毒剤および抗生物質の両方に対する耐性の実質的増大と関連する。バイオフィルム形態は、細菌および/または真菌が表面に付着すると生じる。この付着は、遺伝子の転写変更を誘発して、顕著に弾性を有し且つ浸透するのが困難な多糖マトリックスの分泌を生じて、微生物を保護する。バイオフィルムは、抗生物質に対するそれらの非常に実質的な抵抗性のほかに、植物免疫防御機序に対して非常に抵抗性である。バイオフィルムは、一旦確立されると、根絶するのが非常に難しく、したがって、バイオフィルム形成を防止することは、非常に重要な農業的優先事項である。開放性創傷は、バイオフィルムにより即時に汚染されるようになる、ということを、近年の研究は示している。これらの微生物バイオフィルムは、増殖、清澄および/または創傷治癒を減損すると考えられており、重篤な、そしてしばしば難治性の感染の確率に大いに関連していると思われる。

明らかに、バイオフィルムとして生じる微生物感染を含めた植物中および植物上の微生物感染を処置し、防止するための改善された組成物および方法が必要とされている。本明細書中に記載されるある実施形態は、この必要性を取り扱い、他の関連する利点を提供する。

概要

実質的に単分散微粒子懸濁液を有益に含むビスマス−チオール組成物、ならびにそれらの合成および使用方法の提供。細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのあった、または細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのある、開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷処置用医薬の製造における、ビスマスチオール(BT)組成物の使用であって、前記BT組成物が、0.4μmないし5μmの体積平均直径を有するビスマス−エタンジチオール(BisEDT)の固体微粒子の単分散懸濁液を含有する、使用。

目的

特定のチオール(−SH、スルフヒドリル)含有化合物、例えばエタンジチオールとビスマスとを組み合わせて、例示的なビスマスチオール(BT)化合物を提供する

効果

実績

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請求項1

細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのあった、または細菌性バイオフィルム感染を有するリスクのある、開放型創傷慢性創傷、または急性創傷処置用医薬の製造における、ビスマスチオールBT組成物の使用であって、前記BT組成物が、0.4μmないし5μmの体積平均直径を有するビスマス−エタンジチオール(BisEDT)の固体微粒子単分散懸濁液を含有する、使用。

請求項2

前記開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷が、開放型創傷である、請求項1に記載の使用。

請求項3

前記開放型創傷が、開放骨折を含む、請求項2に記載の使用。

請求項4

前記開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷が、慢性創傷である、請求項1に記載の使用。

請求項5

前記慢性創傷が、皮膚感染または軟組織感染またはその両方を含む、請求項4に記載の使用。

請求項6

前記開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷が、急性創傷である、請求項1に記載の使用。

請求項7

前記開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷が、上皮組織表面を含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の使用。

請求項8

前記開放型創傷、慢性創傷、または急性創傷が、(i)天然表面、または(ii)天然表面および人工表面を含む、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の使用。

請求項9

前記医薬が骨セメントである、請求項1または3のいずれか1項に記載の使用。

請求項10

前記組成物がヒドロゲルを含有する、請求項9に記載の使用。

請求項11

前記ヒドロゲルがポリメチルメタクリレートPMMA)を含有する、請求項10に記載の使用。

請求項12

前記細菌性バイオフィルム感染が、以下項目(i)ないし(v)のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の使用:(i)1種以上のグラム陰性菌;(ii)1種以上のグラム陽性菌;(iii)1種以上の抗生物質感受性細菌;(iv)1種以上の抗生物質耐性細菌;および(v)スタフィロコッカスアウレウス黄色ブドウ球菌)、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、スタフィロコッカス・エピデルミディス、MRSE(メチシリン耐性S.エピデルミディス)、マイコバクテリウムツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウムシュードモナスエルギノーサ薬物耐性緑膿菌大腸菌腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌クレブシエラニューモニエクロストリジウムディフィシルヘリコバクターピロリレジオネラニューモフィラエンテロコッカスフェカーリスメチシリン感受性エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロバクタークロアカエ、サルモネラティフィムリウムプロテウスブルガリスエルシニアエンテロコリチカビブリオコレレシゲラフレクスネリバンコマイシン耐性エンテロコッカス(VRE)、バークホルデリアセパシア菌群、フランシセラ・ツラレンシス、バチルスアントラシス、エルシニア・ペスチス、シュードモナス・エルギノーサ、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ペニシリン耐性ストレプトコッカス・ニューモニエ、バークホルデリア・セパシア、バークホルデリア・マルチボランス、マイコバクテリウム・スメグマチスおよびアシネトバクターバウマニーから選択される細菌病原体

請求項13

細菌、真菌、またはウイルス病原体から製品を保護するための医薬の製造におけるビスマスチオール(BT)組成物の使用であって、前記医薬は、以下(i)ないし(iv)のうち1つ以上のための十分な条件または時間で、前記製品の表面と有効量の前記BT組成物が接触する際、または前記製品に組込む際に使用され、(i)細菌、真菌またはウイルス病原体による製品の感染の予防、(ii)細菌、真菌またはウイルス病原体の実質的に全てのプランクトン性細胞細胞生存性または細胞増殖阻害、(iii)細菌、真菌またはウイルス病原体によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌、真菌またはウイルス病原体の実質的に全てのバイオフィルム細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム成長の阻害、ここで、前記BT組成物が、0.4μmないし5μmの体積平均直径を有するビスマス−エタンジチオール(BisEDT)の固体微粒子の単分散懸濁液を備え、かつ前記医薬と前記製品の表面を接触させること、または前記製品に前記医薬を組込むことが、生体外で実行されることを特徴とする、使用。

請求項14

前記製品の表面が、(i)医療用装置または医療用インプラント上に存在するか、または(ii)歯科用装置または歯科用インプラント上に存在することを特徴とする、請求項13に記載の使用。

請求項15

前記医療用装置または前記医療用インプラントが人工骨人工関節カテーテルステント栄養チューブ、または胃瘻用チューブである、請求項14に記載の使用。

請求項16

前記製品が、セメント表面コンクリート表面、ゴム表面シリコン表面、プラスチック表面塗料表面、または被覆表面を備える、請求項13または請求項14に記載の使用。

請求項17

前記製品が、細菌性病原体から保護され、前記製品が、人工骨または人工関節を備え、かつ前記BT組成物が、骨セメント中の前記BT化合物微粒子を含有する、請求項13に記載の使用。

請求項18

前記組成物がヒドロゲルを含有する、請求項17に記載の使用。

請求項19

前記ヒドロゲルがポリメチルメタクリレートを含有する、請求項18に記載の使用。

請求項20

前記微粒子が、微粒子化されず、摩砕されず、または超臨界流体プロセシングを受けないことを特徴とする、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の使用。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2010年2月3日出願のPCT出願第PCT/US2011/023549号、および2010年8月12日出願の米国特許仮出願第61/373,188号の利益を主張するものであり、それらは、それぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

ここに開示された発明の実施形態は、微生物感染処置のための組成物および方法に関する。特に、本発明の実施形態は、細菌バイオフィルムおよび他の状態の処置をはじめとし、農業、工業、製造、臨床、個別健康管理ならびに他の局面での細菌感染を管理するための改善された処置に関する。

0003

関連技術の記載
微生物感染に対する応答および抵抗に、および/または植物および動物(ヒトを含む)身体組織治癒または保持に寄与する複雑な一連協調細胞および分子相互作用は一般的に、種々の外的要因、例えば日和見感染および院内感染(例えば、感染のリスクを高めうる臨床レジメン)、抗生物質局所もしくは全身投与(細胞の発育遊走または他の機能に影響を及ぼす場合があり、抗生物質耐性微生物に向けて選択することもできる)、および/またはその他の要因により有害な影響を受ける場合がある。

0004

残念ながら、全身的にまたは局所的に導入される抗生物質は、しばしば、多くの慢性細菌感染の処置のために有効ではなく、一般には、急性細菌感染が存在しない限り用いられない。現行アプローチとしては、抗生物質の投与または適用が挙げられるが、そのような救済法は、抗生物質耐性菌株の出現を促進する場合があり、そして/または細菌バイオフィルムに無効となる場合がある。それゆえ、薬物耐性菌(例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌またはMRSA)が検出された場合に消毒薬を用いることが特に重要となりうる。広範に用いられる消毒薬が多く存在するが、定着した細菌集団または亜集団が、これらの薬剤、または任意の他の現在利用できる処置に応答しない場合がある。加えて、複数の消毒薬は、定着した細菌感染物に効果的であるために必要な濃度では、宿主細胞有毒となる場合があり、このためそのような消毒薬は、不適切である。この問題は、天然表面、例えば商業的および/または農業的に重要な植物、例えば多数の作物植物の表面特質、および/または、例えば体内上皮表面、例えば呼吸器管(例えば、気道鼻咽頭および喉頭管、気管気管支細気管支肺胞など)もしくは胃腸管(例えば、口腔食道、腸、直腸肛門など)、または他の上皮表面からの感染を浄化しようとする試みの場合には、特に深刻となりうる。

0005

特に問題なのは、比較的近年に認知された細菌組織である細菌バイオフィルムで構成された感染物であり、それは浮遊性単細胞プランクトン性)細菌が、細胞間接着により、著しく異なる行動様式遺伝子発現、および抗生物質などの環境薬物への感受性を有する組織化された多細胞共同体バイオフィルム)に構築されたものである。バイオフィルムは、プランクトン性細菌に見出されない生物学的防衛機構展開する場合があり、その機構は、バイオフィルム共同体を抗生物質および宿主免疫反応から防御することができる。定着されたバイオフィルムは、組織治癒プロセスを停止させることができる。

0006

持続的で潜在的に有毒な感染に潜む一般的な微生物学的汚染体としては、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)をはじめとする黄色ブドウ球菌腸球菌属、大腸菌緑膿菌連鎖球菌属およびアシネトバクターバウマニーが挙げられる。これらの生物体の幾つかは、数ヶ月間にわたり無栄養の臨床表面上で生存する能力を示す。黄色ブドウ球菌は、乾燥したガラス上で4週間、そして乾燥血液および木綿繊維上で3〜6ヶ月間生存可能であることが示された(Domenico et al., 1999 Infect. Immun. 67:664−669)。大腸菌および緑膿菌は両者とも、乾燥血液および木綿繊維上で黄色ブドウ球菌よりも長期間生存することが示された(前著)。

0007

微生物バイオフィルムは、殺菌剤および抗生物質の両者に対する耐性の実質的上昇に関連する。バイオフィルムの形態は、細菌および/または真菌が表面に付着すると生じる。この付着は、遺伝子転写の変化を惹起し、著しく活発で、多糖マトリクス浸透することが困難な分泌物をもたらして、微生物を防御する。バイオフィルムは、抗生物質に対して非常に実質的な耐性を有することに加えて、ホ乳類の免疫系に非常に耐性がある。バイオフィルムは、一旦定着すると根絶が非常に困難となるため、バイオフィルムの形成を予防することは、非常に重要な臨床的優先事項である。近年の研究から、開放型創傷がバイオフィルムにより急速に汚染されうることが示された。これらの微生物バイオフィルムは、創傷治癒遅延させると考えられ、重篤創傷感染の定着に関連する可能性が高い。

0008

無傷で機能を果たしている皮膚および他の上皮組織(例えば、生物体とその外部環境の間にバリアを形成する一般には無血管の上皮表面、例えば皮膚内に見出され、呼吸器および胃腸管、腺組織などの内層にも見出されるもの)の維持は、ヒトおよび他の動物の健康および生存に重大である。

0009

ビスマスチオールBT)を基剤とする消毒薬
抗微生物性、特に抗細菌特性を有する複数の天然産物(例えば、抗生物質)および合成化学薬品は、当該技術分野で公知であり、化学構造と、抗微生物効果、例えば微生物を殺傷する能力(殺菌性などの「殺傷」効果)、微生物の増殖を停止もしくは損傷する能力(静菌性などの「静止」効果)、あるいは微生物機能、例えば部位でのコロニー形成もしくは感染、細菌によるエキソポリサッカライド分泌、ならびに/またはプランクトン性集団からバイオフィルム集団への変換もしくはバイオフィルム形成の拡大などを妨害する能力と、により少なくとも一部が特徴づけられている。例えば殺菌または静菌能力、効果的濃度、および宿主組織への毒性のリスクなど、そのような組成物の選択および使用に影響を及ぼす因子を含む抗生物質、殺菌剤、消毒薬など(ビスマス−チオールまたはBT化合物を含む)は、例えば、U.S.6,582,719号で議論されている。

0010

ビスマスは第V族金属であり、(銀と同様に)抗微生物性を有する元素である。ビスマス単独では、治療的に有用となりえず、特定の不適切な性質を示す場合があり、そのため、代わりに錯化剤担体、および/または他のビヒクルでの送達によって投与してもよく、その最も一般的な例が、ビスマスを次サリチル酸塩と組み合わせた(キレート化した)Pepto Bismol(登録商標)である。特定のチオール(−SH、スルフヒドリル含有化合物、例えばエタンジチオールとビスマスとを組み合わせて、例示的なビスマスチオール(BT)化合物を提供すると、現在入手できる他のビスマス調製物と比較して、ビスマスの抗微生物能が改善されることが、これまでの研究で決定された。BTを製造するのに用いられうるチオール化合物は多く存在し(例えば、Domenico et al., 2001 Antimicrob. Agent. Chemotherap. 45(5):1417−1421, Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703、およびU.S RE37,793号、U.S.6,248,371号、同6,086,921号、および同6,380,248号に開示されており;例えばU.S.6,582,719号も参照)、これらの調製物の複数は、バイオフィルム形成を阻害することができる。

0011

BT化合物は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、MRSE(メチシリン耐性S.エピデルミディス)、マイコバクテリウムツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム、薬物耐性緑膿菌、腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌クレブシエラニューモニエクロストリジウムディフィシルヘリコバクターピロリレジオネラニューモフィラエンテロコッカスフェカーリスエンテロバクタークロアカエ、サルモネラティフィムリウムプロテウスブルガリスエルシニアエンテロコリチカビブリオコレレ、およびシゲラフレクスネリに対する活性立証されている(Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agents Chemother. 41:1697−1703)。サイトメガロウイルス単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)およびHSV−2、ならびに酵母および真菌、例えばカンジダアルビカンスに対する活性の証拠も存在する。BTの役割は、細菌の病原性を低下させて、広域スペクトル抗生物質に耐性の微生物(グラム陽性菌およびグラム陰性菌)を阻害または殺傷し、バイオフィルムの形成を予防し、敗血症性ショックを予防し、敗血症を処置し、過去に耐性を示した抗生物質への細菌感受性を上昇させることにおいても実証された(例えば、Domenico et al., 2001 Agent. Chemother. 45:1417−1421;Domenico et al., 2000 Infect. Med. 17:123−127; Antimicrob. Agents & Chemother. 3:79−85のDomenico et al., 2003 Res. Adv.; Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703;Domenico et al.,1999 Infect. Immun. 67:664−669; Huang et al. 1999 J Antimicrob. Chemother. 44:601−605; Veloira et al., 2003 J Antimicrob. Chemother. 52:915−919; Wu et al., 2002 Am J Respir Cell Mol Biol. 26:731−738参照)。

0012

10年を十分に超える期間のBT化合物の利用性にもかかわらず、特定の感染疾患徴候に関する適切なBT化合物の効果的選択は、依然として捕えどころのない目標であり、特定の微生物に対する特定のBTの挙動予測できず、特定の微生物に対する特定のBTと特定の抗生物質との相乗活性は予測できず、インビトロでのBTの効果からは通常、インビボでのBT効果を予測することができず、プランクトン(単一細胞)性微生物集団に対するBT効果は、微生物共同体、例えばバイオフィルムへ構成された細菌に対するBT効果の予測因子となりえない。加えて、溶解度、組織透過性生物学的利用度生体内分布などの限界が、一部のBT化合物の場合に、臨床利益を安全に、そして効果的に送達する能力を妨害する可能性がある。ここに開示された発明の実施形態は、これらの必要性に取り組んでおり、他の関連の利益を提示する。
植物および農業産物の防御:関連技術分野の説明

0013

農業および植物学的技術分野では、植物におけるバイオフィルムおよび疾患を低減するための処方物に対する、ならびに例えば種子、植物体果実および花、土壌における、そして切花樹木、果実、葉、および他の植物部分における、このような処方物の使用方法に対する必要性が認識されている。

0014

農業においては、バイオフィルムの形成のために、毎年、数十億ドル作物が失われる。植物における炭疽病およびバイオフィルム関連疾患の問題は、それに取り組もうと試みられてきた多数のアプローチが要求を満たさないにもかかわらず、十分に理解されている。無傷の生きている植物により用いられる正常の防御機序収穫された産物においてはもはや有効ではないので、植物疾患は、果実、野菜、切花および樹木、ならびにその他の植物産物輸送および保存に関与する産業にも影響を及ぼす。

0015

したがって、農業目的のためには、環境規則遵守を保持しながら、輸送における、または商業的立場での、in situの葉、茎、果実および花の表面での微生物増殖の量を低減することが望ましい。同時に、これらの産物の望ましい特質を増強するために、切花、植物体および樹木内の水の流れが、植物組織腫脹完全性および質を保持し得るようにするのが望ましい。

0016

植物における感染性疾患を引き起こす生物体としては、真菌、細菌、ウイルス原生動物線虫および寄生性植物が挙げられる。昆虫およびその他の害虫も、植物組織の消費により、そして微生物への植物組織の曝露により、植物の健康に影響を及ぼす。

0017

バイオフィルムは、典型的には、水中条件下、あるいは水滴中または他の高湿度条件中といったような水性環境において、細菌が表面と結合する場合に生じ、そして結合後、バイオフィルム形成物は粘着性物質を分泌し始め、これは次に、種々の材料、例えば金属、プラスチック医療用移植片および組織と結合し得る。これらのバイオフィルムは、興行および農業的環境における材料の分解およびパイプの詰り、ならびに医療環境で生じる場合には周囲組織の感染を含めた多くの問題を引き起こし得る。医療分野は、特に、バイオフィルム形成により引き起こされる問題を蒙り易い;埋め込まれた医療用具カテーテル泌尿器静脈透析心臓)および緩徐治癒性創傷は、バイオフィルム中に存在する細菌により容易に浸潤される。農業では、バイオフィルムは、乳腺炎ピアス氏病ジャガイモの輪腐れ病、種々の作物のべと病、ならびに多くの種類の植物における炭疽病を引き起こし得る。バイオフィルムは、さらにまた、切花および樹木の質および製品寿命を低減する。

0018

多くの植物疾患は、土壌に固有のバイオフィルム産生細菌により引き起こされる。天然環境におけるほとんどの微生物は、バイオフィルムとして一般的に記載される多細胞性集合体中に存在する。細胞は、種々の細胞外高分子物質EPS)、例えばエキソポリサッカリドタンパク質およびDNAを含む複合マトリックスを介して、表面に、そして互いに接着する。植物会合細菌は、発病および共生中に、そして片利共生関係で、宿主組織表面と相互作用する。植物と会合される細菌の観察は、細胞の小集団から広範なバイオフィルムに変化するバイオフィルム型構造漸増的に明示する。植物組織の表面特性、栄養および水利用可能性、ならびにクローン化細菌の性癖は、結果的に生じるバイオフィルム構造に強く影響する(Ramey et al., 2004 Curr Opinion Microbiol. 7: 602−9)。

0019

陸地環境は、資源プールに関して競合し、改質し得る豊富な且つ多様な微生物集団を棲息させている。植物は、それらの葉、根、種子および内部維管束上の細菌によりコロニー形成される。各組織型は、外来微生物に関する挑戦および機会を表す独自の化学的および物理的特性を有する。バイオフィルムは、会合時に、または後期段階で形成され、植物−微生物相互作用指図するかまたは調整する有意の潜在力を有する。多数の微生物がコロニー化植物環境を能動的に改質するので、付加的な時間的および空間的複雑性が生じる。

0020

面会合細菌は、農業に及ぼす有意の影響を有する。先進国では、植物疾患により引き起こされる損失は、作物収量の25%までに達しており、そのパーセンテージは開発途上国におけるよりもはるかに高い。着生集団は、感染のレザバーおよび将来的感染源を構成し、宿主および非宿主植物上に見出され得る。ブドウの蔓の細菌病原体であるブドウつる割病菌(Xylophilus ampelinus)は、これらの植物の維管束中に厚いバイオフィルムを形成する(Grail & Manceau 2003)。ピアス病菌(Xylella fastidiosa)は、ブドウの蔓のピアス病の原因作因である。ピアス病菌は、多数の経済的に重要な作物の木部道管内にバイオフィルムを形成し得る。病原性の機序は、ピアス病菌の凝集およびバイオフィルム形成による木部道管の閉塞によるところが大きい。道管遮断は、疾患発症に大きく関与すると考えられ、木部樹液は、ブドウの蔓のピアス病および柑橘類斑入り白化病毒力を助長する天然媒質を提供する(Zaini et al., 2009 FEMS MicrobiolLETT. 295: 129−34)。

0021

最も関係のある植物病原体の1つであるシュードモナスシリンゲ(Pseudomonas syringae)は、豆における褐病を引き起こす。それは、単独小群(10細胞より少ない)で散在的に葉の表面をコロニー化するが、一方、より大きい集団(1000細胞より多い)は主に、より高い栄養利用能を伴って毛状突起または葉脈付近発達する。大型集合体は、単独細胞より良好に乾燥ストレスを生き残る。宿主植物組織における感染を引き起こさない場合、シュードモナス・シリンゲは植物着生生物(すなわち、植物の気生部分のコロニー形成体)として生き続ける(Monier et al., PNAS 2003; 100: 15977−82)。

0022

シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)は、土壌中の根浸出物の存在に迅速に応答して、根のコロニー形成部位に集まって、安定したバイオフィルムを確立し得る(Espinosa−Urgel et al., Microbiol 2002; 148: 341−3)。

0023

キャベツ黒腐病菌(Xanthomonas campestris pv. Campestris (Xcc))は、十字花科植物に黒根を生じ、根の創傷部位を通して維管束に近づく。病毒性は、病毒性に必要な分解性外酵素およびエキソポリサッカリド・キサンタンゴムを伴う(Dow et al., PNAS 2003; 100: 10995−10000)。

0024

キサントモナススミシイ亜種トリ(Xanthomonas smithii subsp. citri)は、柑橘潰瘍病の原因である。この疾患は、欧州以外の世界中のほとんどの大陸で見出されている。当該病原体は、多くの国で撲滅されてきた。キサントモナス・スミシイは、柑橘類植物の果実、葉および小枝潰瘍病変を形成する。風雨が細菌を15km先まで広げて、気孔または創傷を解して柑橘類の樹木に伝染し得る(Sosnowski, et al., Plant Pathol 2009; 58: 621−35)。

0025

パントエア・ステワルティイ亜種ステワルティイ(Pantoea stewartii subsp. stewartii)は、トウモロコシスチュワート立枯れ病を引き起こし、トウモロコシ・ノミハムシにより伝播される。細菌は主に宿主木部に生息し、多量のエキソポリサッカリドを産生する(von Bodman et al., PNAS 1998; 95: 7687−92)。

0026

青枯病菌(Ralstonia solanacearum)は、多数の植物に致命的立ち枯れを引き起こす土壌性病原体である。病毒性は、複合調節ネットワークにより制御されるEPSおよび細胞壁分解酵素によって決まる(Kang et al., Mol Microbiol 2002; 46: 427−37)。

0027

クラバクター・ミシガネンシス亜種セペドニクス(Clavibacter michiganensise subsp. sepedonicus)は、ジャガイモの細菌性輪腐病を引き起こすグラム陽性植物病原体である。Marques等は、木部道管と結合された大型細菌性のマトリックスで包まれた集合体を示した(Marques et al., Phytopathol 2003; 93: S57)。

0028

バイオフィルム産生性エルウィニアクリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)は、植物組織の急速な浸解により軟腐病を引き起こす。ペクチン酵素の産生はクオラムセンシング(QS)調節され、したがって、細菌集合体を形成できないと、ペクチン分解酵素分泌が不可能になり得る。関連植物病原体であるエルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)は、すべてバラ科の約75の異なる種の植物を感染させる。この細菌に関する宿主としては、リンゴナシブラックベリー、コトネアスター野生リンゴ、トキワサンザシ(ピラカンサ)、サンザシ、ボケナナカマド、ナシ、カリンラズベリー、ザイフリボクおよびユキヤナギが挙げられる。栽培種のリンゴ、ナシおよびマルメロは、最も深刻な影響を受ける種である。2000年のミシガン州における1回の火傷病流行は、220,000本を上回る樹木が失われ、総計4200万ドルの損失を生じた。米国における火傷病のための年間の損失および管理経費は、1億ドルを上回ると概算される(Norelli et al., Plant Dis 2003; 87: 26−32)。

0029

エルウィニア・アミロボラは、宿主植物における特徴的火傷病立枯れ症候を引き起こす2つのエキソポリサッカリド、すなわちアミロボランおよびレバンを産生する(Koczan et al., Phytopathol 2009; 99: 1237−44)。さらに、他の遺伝子、ならびにそれらのコード化タンパク質は、ソルビトール代謝、タンパク質分解活性および鉄獲得を助長する酵素をコードするエルウィニア・アミロボラの病毒性因子として特性化されている(Oh & Beer. FEMS Microbiology Lett. 2005; 253: 185−192)。

0030

植物の一部が、微生物植物病原体、例えばバイオフィルム形成体に攻撃されても、その作用は通常は植物を弱めるかまたは殺すことである。葉を感染させることにより、病原体は、(例えば光合成による)その食物を産生する植物の能力を危うくする。いくつかの植物病原体は、葉に供給する茎中の流体輸送道管を遮断し、そしてこのような病原体が根を攻撃する場合、水および栄養物取込みは低減されるかまたは完全に停止される。植物維管束の遮断は、しばしば、土壌中で成長中の植物ならびに花瓶の水の中の切り取った植物の両方において、水および栄養物の流れを詰らせるバイオフィルム産生細菌を伴う。

0031

植物がこれらの微生物のうちの1つにより攻撃される場合、その結果生じる損害は、植物組織の付加的微生物侵襲の機会を提供し、それは、最終的に植物を損傷し、破壊する組み合わされた猛攻撃である。環境的ストレス、例えば旱魃または栄養不足の下にある植物は、微生物の攻撃を特に受け易い。

0032

時として、微生物「感染」は共生的であり、この場合、両方の生物体が利益を得る。この好例は周知の窒素固定細菌根粒菌)であって、これは、マメ科エンドウマメ)植物の根の根粒中に生息しており、当該植物は栄養物と保護を提供するが、一方、細菌は空気中から窒素を得て、それを宿主が利用可能な形態に転化する。別の例として、菌根は、植物の根と共生関係を有する真菌の1つの大きな目である。このような相互に有益な共生にかんがみて、有害微生物病原体に対する植物の防御または保護は、望ましくは、可能な場合はいつでも、これらの共生関係を崩壊しない抗菌剤を用いる。

0033

腐生真菌は、死生物質を分解して、良好な土壌構造に必要とされる腐植質を生成するのに不可欠である。それらは、如何なるクロロフィルも有さず、したがってエネルギー捕獲するために光を用いること(例えば、光合成による)ができない;代わりに、それらは、植物および動物物質(生きているものまたは死んだもの)を分解することによりそのエネルギーを得る。それらはさらにまた、ある植物種、例えば球果植物の細い根の菌根と共生関係で生存し得るが、それらは、生命維持に必要な栄養素を取り込むためにそれらなしでは生存できない。有害植物病原体を制御するための化学物質の広範な使用は、これらの有益な真菌の平衡を損害し、有機物管理の原則に反する。

0034

しかしながら、他の余り歓迎されない真菌があり、これらは、生きている植物を攻撃して、それらを衰弱させるかまたは殺してしまう。他の部類の微生物植物病原体である、ウイルスは、植物組織の細胞内に生息し、したがって局所的に適用される化学物質では処置できないことが多く、罹患植物は破壊を免れなくなる。一般に植物の処置のために特定的に開発された抗生物質はなく(しかし、他の目的のために開発されたいくつかの抗生物質は植物における用途を見出している)、多数の経済的に有意の植物種が病原性細菌攻撃を受け易いままにされている。例えば、バラ科の多数の植物種の火傷病侵襲は、治療不可能と判明した。これに対比して、多数の有害な真菌は、植物宿主を害することなく、局所適用化学物質で殺害され得るが、これは、真菌増殖習性が異なるためであり、すなわち、多数の望ましくない病原性真菌は、栄養物を抽出するために根様構造を用いて、植物表面で増殖し、植物組織内では増殖しないためである。

0035

多くの植物病原体を殺害することはしばしば難しいかまたは不可能であるため、有害微生物病原体に対して植物を保護するための多数の戦略は、「予防は治療に勝る」という哲理を是とする。植物を増殖、成長させる場合の良好な衛生状態を観察することにより、多くの微生物性植物疾患が、確立されるべき微生物感染の機会を遮断することにより、防止され得る。しばしば、確立された感染に応答してというよりむしろ、このような作用物質が予防的に用いられる場合、有意に低量の殺虫剤または殺微生物剤が有効であり得る。

0036

例えば、土壌が、それ自体、あるいは旱魃または大雨または洪水との組合せで、質不良(例えば、栄養分の欠乏)であるため、最適または最適に近い条件下で植物が生育していない場合、植物は疾患に罹り易くもなる。例えば極端湿潤条件は、病原性真菌および/または細菌増殖を促進し得る。例えばシュードモナス・シリンゲにおけるクオラムセンシングは、葉の表面の水利用可能性により示される(Dulla & Lindow. PNAS 2008; 105: 3−082−7)。もちろん、すべての植物疾患が昆虫により伝染されるというわけではなく、その他は風媒性である。例えば、アブラムシおよびその他の吸い昆虫は、ウイルスの主な媒介動物である。真菌疾患の胞子は、空気中で、そして雨滴および飛沫中で運ばれる。
種子および新芽上のバイオフィルム

0037

種子への細菌接着は、根圏コロニー形成に強力に影響を及ぼすプロセスである。種子供給者は、しばしば、微生物バイオフィルムで種子ストック故意被覆して、発達中の根圏を接種処置する。逆に、ヒトが消費するために用いられる種子および新芽上のバイオフィルムは、しばしば、消化管感染の一般的感染源である。シュードモナス・プチダは種子と効果的に接着し、その後、根圏をコロニー化する。コムギ組織中に見出される非病原性放線菌類内部寄生性集団は、表面滅菌化種子の放線菌により内部コロニー形成から得られた。種子コロニー形成の他の研究は、アルファルファの種子および新芽の走査電子顕微鏡写真においてEPS内に埋め込まれた棒形および球菌型細菌を報告している。バイオフィルムは、周知のように、種子および新芽における洗浄およびその他の一般的抗細菌処理に対して耐性である。アルファルファ新芽上の大腸菌O157:H7およびサルモネラ集団はともに、接着微生物の数を低減するためには単に水洗いするよりもはるかに過酷な処理を要し、完全な除去は達成されない、ということを、Fett等は見出した。生存細菌は、バイオフィルム内に棲息すると思われた(Ramey et al. Curr Opinion Microbiol 2004; 7: 602−9)。
切花および切断樹木

0038

維管束病原体は、植物宿主の木部または師部に生息し、一般的に、伝播に関する昆虫媒介物または創傷によって決まる。切花または切断樹木は、特に維管束感染しがちな同様型の創傷である。バイオフィルム細菌は切断面の維管束に進入し、詰らせて、水、鉱物および栄養物の流れを妨害する。花瓶の水中で希釈される切花防腐剤は、しばしば、バイオフィルム形成を低減するためにサリチル酸塩またはアスピリンを含有し(Domenico et al., J Antimicrob Chemo 1991; 28: 801−10;Salo et al., Infection 1995; 23: 371−7)、低pHを提供して、細菌増殖を防止し、バイオフィルムを分断する。

0039

農業における抗菌剤.植物病原体侵入の撲滅は、世界中の植物産業、管理庭園および天然環境の保護のために非常に重要である。風土病になりつつある病原体の結果は深刻で、いくつかの場合には、国の経済に影響を及ぼし得る。病原体の撲滅のための目下の戦略は、罹患宿主植物の処置、除去および廃棄のための技法に頼っている。これらの技法が成功している多数の例があるが、しかし、そうでない場合も多くある。精巧は、病原体の生物学および疫学ならびに宿主とのその相互作用についてのしっかりした理解に頼っている。世界中の、特にオーストラリアの植物病原体および罹患宿主を論じている例を調べるに際して、種々の技法、例えば燃焼する、埋める、堆肥にする、土壌および生物燻蒸ソラリゼーション蒸気滅菌ならびに生物学的媒介体制御が用いられてきた(Sosnowski, et al., Plant Pathol 2009; 58: 621−35)。

0040

価値の高い果実、野菜および観賞植物のある種の細菌疾患を制御するために、1950年代以来、抗生物質も用いられてきた。今日、植物に最も一般的に用いられる抗生物質は、オキシテトラサイクリンおよびストレプトマイシンである。米国では、植物に適用される抗生物質は、総抗生物質使用の0.5%未満を占める。オキシテトラサイクリンに対する植物病原体の耐性は稀であるが、しかしエルウィニア・アミロボラ、シュードモナス種およびキサントモナス・カンペストリスのストレプトマイシン耐性株の出現は、いくつかの重要な疾患の制御を妨げている。したがって、ヒト医療における抗生物質耐性危機において植物における抗生物質使用の役割は、論議主題である(McManus et al., Annu Rev Phytopathol 2002; 40: 443−65)。

0041

ストレプトマイシン耐性(SmR)植物病原体の出現は、植物の細菌性疾患の制御を複雑にしている。例えば、米国では、ストレプトマイシンは、キサントモナス・カンペストリスpv.ベシカトリアの制御のためにトマトおよびコショウに関して許可されているが、しかし耐性株は目下広範であるため、この目的で用いられることは稀である。火傷病病原体であるエルウィニア・アミロボラにおける耐性は、広範囲に及ぶ経済的および政治的含意を有している。SmRが報告されている他の植物病原性細菌としては、ペクトバクテリウム・カロトボラ、シュードモナス・チコリ、シュードモナス・ラクリマンス、シュードモナス・シリンゲpv.パプランス、シュードモナス・シリンゲpv.シリンゲおよびキサントモナス・ジエッフェンバキエが挙げられる(McManus et al., Annu Rev Phytopathol 2002; 40: 443−65)。SmRエルウィニア・アミロボラの出現は、米国西部およびミシガンにおける火傷病流行を増大してきた。

0042

ストレプトマイシンおよびオキシテトラサイクリンは、米国環境保護庁(EPA)により最低毒性部類に割り当てられており、発癌性および突然変異誘発性活性はどちらの抗生物質に関しても観察されていない。

0043

抗生物質の代替物が利用可能であり、少なくともある程度まで、実用的である。実際、ほとんどの作物系における細菌性疾患管理は、宿主の遺伝的耐性の組込み、衛生設備(接種の回避または除去)、ならびに疾患発生のために好ましくない環境を作る栽培実施に基づいている。種々の細菌種および真菌種を用いる植物の生物制御は、関心が増しつつある。根粒菌は、根帯域における効率的微生物競合体とみなされる。多数の異なる細菌属代表物が、作物成長を改善するために、土壌中に、種子、根、塊茎または他の植物物質上に導入されてきた。これらの細菌属としては、アシネトバクター、アグロバクテリウムアルスロバクター、アゾスピリルムバシラスブラディリゾビウムフランキア、シュードモナス、根粒菌、セラチアチオバシラス等が挙げられる。例えばある種のバシラスは、多数の植物において全身性耐性を誘導し得る(Choudhary & Johri. Microbiol Res 2009; 164: 493−513)。

0044

銅化合物の適用は、いくつかの細菌性植物病原体の集団を低減するのに有効であるが、しかしいくつかの種は銅に対して耐性になり(Cooksey Annu Rev Phytopathol 1990; 28: 201−14)、ほとんどの樹木−果実作物は銅損傷に対して感受性である。

0045

多数の合成および天然療法が、種々の植物疾患に関して存在する。天然療法としては、病斑、うどん粉病および赤カビ病のためのリンゴ酢;炭疽病、早期トマト胴枯れ病葉枯れ病、うどん粉病のための、ならびに一般的殺真菌剤としての重曹噴霧ニーム油イオウニンニク過酸化水素;堆肥等が挙げられる。多数の合成化学物質が用いられて、植物疾患を防止するかまたは処置し、水溶性または水不溶性処方物を生じる。殺菌剤としては、フェノキシアルシンまたはフェナルサジン、マレイミドイソインドールジカルボキシイミドハロゲン化アリールアルカノール、4−チオキソピリミジン誘導体(米国特許第6384040号)、複素環式オルガノシリル化合物およびイソチアゾリノンが挙げられる。多くの殺菌剤がピリチオン誘導体と組合わされて、相乗性化合物を作る(例えばEP1468607)。あるイソチアゾールカルボキシアミドは、植物害虫の制御のために用いられ得る(例えば、米国特許第6552056号;WO 2001/064644)。

0046

粉末または結晶形態の殺菌剤の毒性問題を理解して、米国特許登録番号29,409号は、液体溶媒中に殺菌剤を溶解し、これを処方物混合物に付加して、これから最終用途樹脂組成物が加工され得ることを教示している。分散液は最終用途樹脂組成物を調製する場所で安全に用いられ得るが、しかし、液体不注意な使用または廃棄は、依然として、環境および健康危害を生じ得る。あるいは殺菌剤は、水溶性熱可塑性樹脂中にも投与され得る。殺菌剤は、剛性熱可塑性樹脂組成物に付加されて、その表面における微生物増殖を抑制するよう、それに殺生物活性を付与し得る(米国特許第5,229,124号)。これは、ビニルアルコールおよび(アルキレンオキシアクリレートコポリマーである担体樹脂中に溶解された殺菌剤で本質的に構成される固体融解配合溶液である。殺菌剤は高毒性化学物質であり得るが、しかし最終用途製品中のその低濃度ならびに樹脂組成物によるその保持は、最終用途製品中の抗菌剤がヒトまたは動物に危害を与えない、ということを保証する。

0047

イソチアゾリノン、例えばN−アルキルベンゼンスルホニルカルバモイル−5−クロロイソチアゾール誘導体は、しばしば、農業における殺菌剤として用いられる(例えば、米国特許第5,045,555号)。この殺菌剤は、例えば製紙産業、繊維産業で、コーティングおよび接着剤を製造するために、塗装金属加工で、樹脂産業、材木産業、建築産業、農業、林業水産業、食品産業および石油産業で、ならびに医療において、広範囲に有用である。それは強い抗菌作用を示し、適量で、工業用水循環水原料または製品に付加され得る。さらにそれは、設備、工業施設家畜小屋または器機、ならびに種子、苗木および原料を消毒し、滅菌するために用いられ得る。イソチアゾロンの他の誘導体既知である(米国特許第3,523,121号およびJ. Heterocyclic Chem., 8, 587 (1971))。しかしながら、すべての既知の誘導体化合物は動物および魚類に対して高毒性であり、これはその適用を有意に制限する。

0048

重炭酸ナトリウムは、一般に、植物に適用される場合、殺真菌特性を保有することも見出されているが、しかし典型的には、効力を実現するためには頻繁な再適用を要する。

0049

植物宿主−寄生生物関係における鉄の役割は、エルウィニア・クリサンテミおよびエルウィニア・アミロボラによりそれぞれ誘発される軟腐病および火傷病と同様に異なる疾患において解明されている(Expert. Annu Rev Phytopathol 1999; 37: 307−34)。生物学的系におけるその独特の位置のため、鉄は、植物病原体の活動を制御する。病原体によるシデロフォアの産生は、宿主組織から鉄を獲得するための強力な戦略を表すだけでなく、鉄毒性に対する保護剤としても作用し得る。病気発生中に金属を結合し、おそらく封鎖する宿主の必要性は、別の主要な問題である。細菌性鉄取込みおよび細胞呼吸を妨げる抗菌剤は、植物消毒において重要な役割を果たし得る。

0050

抗菌、殺菌および特に抗細菌特性を有する多数の天然産物(例えば抗生物質)および合成化学物質が既知であり、少なくとも一部は化学的におよび生物学的に特性化されている。例示的特性としては、微生物を殺害する能力(殺細菌作用)、微生物増殖を停止させるかまたは減損する能力(静菌作用)、あるいはある部位をコロニー化するかまたは感染させる、代謝産物の細菌性分泌(そのいくつかは悪臭を放つ)および/またはプランクトン性集団からバイオフィルム集団への転換またはバイオフィルム拡張といったような微生物機能を妨げる能力(抗バイオフィルム作用)が挙げられる。抗生物質、消毒剤、殺菌剤等(ビスマス−チオールまたはBT化合物を含む)は、このような組成物の選択および使用に影響を及ぼす因子、例えば殺細菌剤静菌剤または抗バイオフィルム効力、有効濃度および宿主組織に対する毒性の危険を含めて、米国特許第6,582,719号で考察されている。

0051

バイオフィルム内に保護される細菌マイクロコロニーは、典型的には、抗菌剤または消毒剤に対して耐性である。例えば浮動性細菌を殺害する抗生物質用量は、バイオフィルム細菌を殺害するための1,500倍増大される必要がある。この高濃度では、いくつかの抗菌剤は有毒であり得る。例えば、臭化および塩素化化合物酸化すると、非常に有毒に且つ腐食性になる。

0052

花腐期の抑圧は、火傷病の管理のために重要である。花感染を起こすためには、エルウィニア・アミロボラは着生期に柱頭表面で増殖する必要がある。雨は、花托筒上の糖をエルウィニア・アミロボラに対して阻害性でない浸透ポテンシャルに希釈するため、感染のために必要である。雨は、柱頭から花托筒への細菌の再分布のための作因としても重要である。これらの観察は、抗生物質噴霧を用いるための最適時機はこの着生期中、ならびに大雨の後である、ということを示唆している(Johnson & Stockwell. Annu Rev Phytopathol 1998; 36: 227−48)。

0053

他の細菌着生植物も柱頭をコロニー形成し、そこで、それらは病原体の着生増殖と相互作用し、抑圧し得る。エルウィニア・アミロボラの市販の細菌アンタゴニスト(BlightBan、シュードモナス・フルオレッセンスA506)が、抗生物質噴霧プログラムに含まれ得る。化学的方法による細菌アンタゴニストの取込みは、病原体の集団を抑圧し、共存的に、柱頭により提供される生態学的適所に非病原性競合微生物を充填する(Johnson & Stockwell. Annu Rev Phytopathol 1998; 36: 227−48)。

0054

ピリチオンは、ピリジン−N−オキシドの誘導体である2−メルカプトピリジン−N−オキシド(CAS#1121−31−9)由来共役塩基である。その抗真菌作用は、輸送機序を活発にするプロトンポンプを遮断することにより、膜輸送を分断するその能力にある。真菌は低濃度でピリチオンを不活性化し得る、ということを実験は示唆している(Chandler & Segel. Antimicrob. Agents Chemother1978; 14: 60−8)。亜鉛ピリチオンは、亜鉛配位複合体である。この無色固体は、抗真菌剤および抗細菌剤として用いられる。その低水溶性中性pHで8ppm)のため、亜鉛ピリチオンは、屋外用ト量、セメントならびにうどん粉病菌および藻類に対する保護を提供する他の製品中で用いるのに適している。それは有効な殺藻剤である。しかしながら、それは、金属カルボキシレート硬化剤に頼ると量と化学的に非相溶性である。多量の鉄を含有する水を含むラテックス塗料中に用いられる場合、鉄イオンと選択的に結合する金属イオン封鎖剤が必要である。

0055

農業において特に問題であるのは、かなり最近になって認識された細菌の組織化である細菌バイオフィルムからなる感染であって、これにより、遊離単細胞化(「プランクトン性」)細菌は、細胞間接着によって、顕著に異なる行動パターン、遺伝子発現、ならびに抗生物質を含めた環境作因に対する感受性を有する組織化多細胞共同体(バイオフィルム)に集合される。バイオフィルムは、プランクトン性細菌においては認められない生物学的防御機序を展開し、この機序は、抗生物質および宿主免疫応答に対してバイオフィルム共同体を保護し得る。確立されたバイオフィルムは、植物における増殖、発育または創傷治癒過程を止め得る。

0056

微生物バイオフィルムは、消毒剤および抗生物質の両方に対する耐性の実質的増大と関連する。バイオフィルム形態は、細菌および/または真菌が表面に付着すると生じる。この付着は、遺伝子の転写変更を誘発して、顕著に弾性を有し且つ浸透するのが困難な多糖マトリックスの分泌を生じて、微生物を保護する。バイオフィルムは、抗生物質に対するそれらの非常に実質的な抵抗性のほかに、植物免疫防御機序に対して非常に抵抗性である。バイオフィルムは、一旦確立されると、根絶するのが非常に難しく、したがって、バイオフィルム形成を防止することは、非常に重要な農業的優先事項である。開放性創傷は、バイオフィルムにより即時に汚染されるようになる、ということを、近年の研究は示している。これらの微生物バイオフィルムは、増殖、清澄および/または創傷治癒を減損すると考えられており、重篤な、そしてしばしば難治性の感染の確率に大いに関連していると思われる。

0057

明らかに、バイオフィルムとして生じる微生物感染を含めた植物中および植物上の微生物感染を処置し、防止するための改善された組成物および方法が必要とされている。本明細書中に記載されるある実施形態は、この必要性を取り扱い、他の関連する利点を提供する。

発明が解決しようとする課題

0058

本明細書に開示されているように、そして理論に縛られずに考えると、本明細書中で初めて記載されるある実施形態によれば、ビスマス−チオール(BT)化合物は、広範な種々の農業、工業、製造業および他の状況において、ならびに感染性疾患および関連症状の処置または防止において、そして個別健康管理に用いるパーソナルヘルスケアにおいて用いるための消毒薬として用いることができる一方で、BTにより少なくとも一部は仲介される防止または予防により実行される節減を含めた、このような感染の処置にかかるコストも低下させる。

0059

同じく本明細書に記載された特定の実施形態において、本明細書に記載された1種以上のBT化合物および1種以上の抗生物質化合物を含み、細菌バイオフィルムまたはバイオフィルム形成に関連する細菌(例えば、バイオフィルムを形成または他の方法で促進することができる細菌)を含む植物または植物組織(例えば、根、球根、茎、葉、枝、蔓、匍匐枝、花またはその一部分、新芽、果実、種子、等)および動物組織および/または天然および人工表面を処置するための処方物が企図され、非限定的理論によれば、本開示を基にして適宜選択されたBT化合物(単数または複数)と抗生物質との組み合わせは、そのような処方物の抗菌(抗バイオフィルムを含む)効果において以前は予測されなかった相乗性を、ならびに/または細菌バイオフィルムを含む感染などの微生物感染の防止、予防および/もしくは治療上効果的な処置のための予測されなかった増強効果を提供する。

0060

同じく、これらのおよび関連する実施形態で用いるために本明細書において提供されるのは、実質的に単分散微粒子懸濁液を有益に含むビスマス−チオール組成物、ならびにそれらの合成および使用方法である。

課題を解決するための手段

0061

したがって本明細書に記載された発明の特定の実施形態によれば、細菌、真菌またはウイルス病原体に対して植物を防御するための方法であって、以下の:(i)細菌、真菌またはウイルス病原体による植物の感染の予防、(ii)細菌、真菌またはウイルス病原体の実質的に全てのプランクトン性細胞細胞生存性または細胞増殖の阻害、(iii)細菌、真菌またはウイルス病原体によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌、真菌またはウイルス病原体の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム成長の阻害:のうちの1つ以上のために十分な条件および時間で、植物またはその一部分(例えば、根、球根、茎、葉、枝、蔓、匍匐枝、蕾、花またはその一部分、新芽、果実、種子、莢等のうちの全部または一部)を有効量のビスマス−チオール(BT)組成物と接触させることを包含する方法であり、BT組成物が、BT化合物を含む微粒子の実質的に単分散性懸濁液を含み、前記微粒子が、約0.4μm〜約10μmの体積平均直径を有する方法が提供される。さらなる一実施形態では、細菌病原体は、エルウィニア・アミロボラ細胞を含む。別の実施形態では、細菌病原体は、エルウィニア・アミロボラ、キサントモナス・カンペストリス病原型dieffenbachiae、シュードモナス・シリンガエ、キシレラ・ファスジオサ;キシロフィルス・アンペリヌス;モニリニア・フルクチコラ、パントエア・ステワルチイ亜種ステワルチイ、ラルストニア・ソラナセアルムおよびクラビバクター・ミシガネンシス亜種セペドニクスから選択される。ある実施形態では、細菌病原体は、抗生物質耐性を示す。ある実施形態では、細菌病原体は、ストレプトマイシン耐性を示す。ある実施形態では、植物は食用作物植物であり、さらなるある実施形態では、食用作物植物は果樹である。さらなるある実施形態では、果樹は、リンゴ、ナシ、モモネクタリンプラムアンズの木から選択される。ある実施形態では、食用作物植物はバショウ属バナナの木である。他の実施形態では、食用作物植物は、塊根植物マメ科植物および穀粒植物から選択される植物である。更なるある実施形態では、塊根植物は、馬鈴薯(ジャガイモ)および甘藷サツマイモ)から選択される。上記方法のある実施形態では、接触ステップは、1回または複数回実施される。さらなるある実施形態では、接触することのうちの少なくとも1つのステップは、植物に噴霧すること、植物を浸漬すること、植物を被覆することおよび植物に塗ることのうちの1つを含む。他のさらなるある実施形態では、接触の少なくとも1つのステップは、植物の花蕾、新芽または成長部位で実施される。ある実施形態では、接触の少なくとも1つのステップは、植物における最初の開花の24、48または72時間以内に実施される。

0062

上記方法のある実施形態では、BT組成物は、BisBAL、BisEDT、Bis−ジメルカプロール、Bis−DTT、Bis−2−メルカプトエタノール、Bis−DTE、Bis−Pyr、Bis−Ery、Bis−Tol、Bis−BDT、Bis−PDT、Bis−Pyr/Bal、Bis−Pyr/BDT、Bis−Pyr/EDT、Bis−Pyr/PDT、Bis−Pyr/Tol、Bis−Pyr/Ery、ビスマス−1−メルカプト2−プロパノールおよびBis−EDT/2−ヒドロキシ1−プロパンチオールから選択される1つ以上のBT化合物を含む。ある実施形態では、細菌病原体は抗生物質耐性を示す。

0063

上記方法のさらなるある実施形態では、当該方法は、植物とBT組成物とを接触するステップに関連して、同時的にまたは逐次的に、そして任意の順序で、植物を相乗性または増強性抗生物質と接触することを包含する。ある実施形態では、相乗性または増強性抗生物質は、アミノグリコシド系抗生物質カルバペネム系抗生物質セファロスポリン系抗生物質フルオロキノロン系抗生物質ペニシリナーゼ耐性ペニシリン系抗生物質、およびアミノペニシリン系抗生物質から選択される抗生物質を含む。ある実施形態では、相乗性または増強性抗生物質は、アミカシンアルベカシンゲンタマイシンカナマイシンネオマイシンネチルマイシンパロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択されるアミノグリコシド系抗生物質である。

0064

他のある実施形態によれば、その中または上に抗生物質耐性細菌性植物病原体が存在する植物における抗生物質耐性を克服するための方法であって、以下の:(a)以下のうちの1つ以上のために十分な条件および時間で、植物を有効量のBT組成物と接触させること:(i)抗生物質耐性細菌病原体による植物の感染の予防、(ii)抗生物質耐性細菌病原体の実質的に全てのプランクトン性細胞の細胞生存性または細胞増殖の阻害、(iii)抗生物質耐性細菌病原体によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)抗生物質耐性細菌病原体の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム成長の阻害(この場合、前記BT組成物は、BT化合物を含む微粒子の実質的に単分散性の懸濁液を含み、前記微粒子は、約0.5μm〜約10μmの体積平均直径を有する):(b)植物とBT組成物とを接触するステップに関連して、同時的にまたは逐次的に、そして任意の順序で、植物を相乗性または増強性抗生物質と接触すること:を包含する方法が提供される。

0065

上記方法のある実施形態では、ビスマス−チオール組成物は、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含み、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有し、そして以下の:(a)固体沈殿物を実質的に含まない溶液を得るのに十分な条件および時間で、(i)少なくとも50mMの濃度のビスマスを含むビスマス塩を含み、親水性極性または有機性可溶化剤を含まない酸性水溶液を、(ii)約25容量%のエタノールを含む混和物を得るのに十分な量のエタノールと混和すること;ならびに(b)チオール含有化合物を含むエタノール性溶液を(a)の混和物に添加して、反応溶液を得ること(この場合、前記チオール含有化合物は、BT化合物を含む微粒子を含む沈殿物の形成に十分な条件および時間で、ビスマスに対して約1:3〜約3:1のモル比で反応溶液中に存在する)を包含する工程により形成される。

0066

ある実施形態では、ビスマス塩はBi(NO3)3である。ある実施形態では、酸性水溶液が、少なくとも5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、22重量%または22.5重量%のビスマスを含む。ある実施形態では、酸性水溶液は、少なくとも0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、3重量%。3.5重量%、4重量%、4.5重量%または5重量%の硝酸を含む。ある実施形態では、チオール含有化合物は、1,2−エタンジチオール、2,3−ジメルカプトプロパノール、ピリチオン、ジチオエリトリトール、3,4−ジメルカプトトルエン、2,3−ブタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2−ヒドロキシプロパンチオール、1−メルカプト−2−プロパノール、ジチオエリトリトール、α−リポ酸ジチオトレイトールメタンチオール(CH3SH[m−メルカプタン])、エタンチオール(C2H5SH[e−メルカプタン])、1−プロパンチオール(C3H7SH[n−Pメルカプタン])、2−プロパンチオール(CH3CH(SH)CH3[2C3メルカプタン])、ブタンチオール(C4H9SH[n−ブチルメルカプタン])、tert−ブチルメルカプタン(C(CH3)3SH[t−ブチルメルカプタン])、ペンタンチオール(C5H11SH[ペンチルメルカプタン])、コエンザイムAリポアミドグルタチオンシステインシスチン、2−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、2−メルカプトインドールトランスグルタミナーゼ、(11−メルカプトウンデシルヘキサエチレングリコール)、(11−メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)、(11−メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)官能基化金ナノ粒子、1,1′,4′,1′′−テルフェニル−4−チオール、1,11−ウンデカンジチオール、1,16−ヘキサデカンジチオール、技術的な等級の1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ベンゼンジメタンチオール、1,4−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール二酢酸塩、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、アダマンタンチオール、1−ブタンチオール、1−デカンチオール1−ドデカンチオール、1−ヘプタンチオール、1−ヘプタンチオールプルム(purum)、1−ヘキサデカンチオール、1−ヘキサンチオール、1−メルカプト(トリエチレングリコール)、1−メルカプト(トリエチレングリコール)メチルエーテル官能基化金ナノ粒子、1−メルカプト−2−プロパノール、1−ノナンチオール、1−オクタデカンチオール、1−オクタンチオール、1−ペンタデカンチオール、1−ペンタンチオール、1−プロパンチオール、1−テトラデカンチオール、1−テトラデカンチオールプルム、1−ウンデカンチオール、11−(1H−ピロール−1−イル)ウンデカン−1−チオール、11−アミノ−1−ウンデカンチオール塩酸塩、11−ブロモ−1−ウンデカンチオール、11−メルカプト−1−ウンデカノール、11−メルカプトウンデカン酸、11−メルカプトウンデシルトリフルオロ酢酸塩、11−メルカプトウンデシルリン酸、12−メルカプトドデカン酸、15−メルカプトペンタデカン酸、16−メルカプトヘキサデカン酸、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデカンチオール、2,2′−(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、2,3−ブタンジチオール、2−ブタンチオール、2−エチルヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、2−フェニルエタンチオール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキサンチオールプルム、3−(ジメトキシメチルシリル)−1−プロパンチオール、3−クロロ−1−プロパンチオール、3−メルカプト−1−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、3−メルカプト−N−ノニルプロピオンアミド、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピル官能基化シリカゲル、3−メチル−1−ブタンチオール、4,4′−ビスメルカプトメチルビフェニル、4,4′−ジメルカプトスチルベン、4−(6−メルカプトヘキシルオキシベンジルアルコール、4−シアノ−1−ブタンチオール、4−メルカプト−1−ブタノール、6−(フェロセニル)ヘキサンチオール、6−メルカプト−1−ヘキサノール、6−メルカプトヘキサン酸、8−メルカプト−1−オクタノール、8−メルカプトオクタン酸、9−メルカプト−1−ノナノール、ビフェニル−4,4′−ジチオール、3−メルカプトプロピオン酸ブチル、1−ブタンチオール酸銅(I)、シクロヘキサンチオール、シクロペンタンチオール、デカンチオール官能基化銀ナノ粒子ドデカンチオール官能基化金ナノ粒子、ドデカンチオール官能基化銀ナノ粒子、ヘキサ(エチレングリコール)モノ−11−(アセチルチオ)ウンデシルエーテルメルカプトコハク酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、NanoTether BPA−HH、NanoThinks(商標)18、NanoThinks(商標)8、NanoThinks(商標)ACID11、NanoThinks(商標)ACID16、NanoThinks(商標)ALCO11、NanoThinks(商標)THIO8、オクタンチオール官能基化金ナノ粒子、PEGジチオール平均Mn8,000、PEGジチオール平均分子量1,500、PEGジチオール平均分子量3,400、S−(11−ブロモウンデシル)チオアセタート、S−(4−シアノブチル)チオアセタート、チオフェノール、トリエチレングリコールモノ−11−メルカプトウンデシルエーテル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオナート)、[11−(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]テトラ(エチレングリコール)、m−カルボラン−9−チオール、p−テルフェニル−4,4′′−ジチオール、tert−ドデシルメルカプタン、およびtert−ノニルメルカプタンから選択される1つ以上の薬剤を含む。

0067

ある実施形態では、細菌病原体は、以下の:(i)1種以上のグラム陰性細菌;(ii)1種以上のグラム陽性細菌;(iii)1種以上の抗生物質感受性細菌;(iv)1種以上の抗生物質耐性細菌;(v)黄色ブドウ球菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、表皮ブドウ球菌、MRSE(メチシリン耐性表皮ブドウ球菌)、ヒト型結核菌鳥型結核菌、緑膿菌、薬物耐性緑膿菌、大腸菌、腸毒性大腸菌、腸管出血性大腸菌、肺炎桿菌、クロストリジウム・ディフィシル、ヘリコバクター・ピロリ、レジオネラ・ニューモフィラ、糞便連鎖球菌メチシリン感受性糞便連鎖球菌、エンテロバクター・クロアカエ、ネズミチフス菌、プロテウス・ブルガリス、エルシニア・エンテロコリチカ、コレラ菌フレクスナー赤痢菌バンコマイシン耐性腸球菌VRE)、バークホルデリアセパシア菌群、野兎病菌炭疽菌ペスト菌、緑膿菌、肺炎連鎖球菌ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌、大腸菌、バークホルデリア・セパシア、バークホルデリア・マルチボランス恥垢菌およびアシネトバクター・バウマニーから選択される細菌病原体:のうちの少なくとも1つを含む。

0068

ある実施形態では、当該方法は、当該表面とBT組成物とを接触するステップに関連して、同時的にまたは逐次的に、そして任意の順序で、植物を、(i)相乗性抗生物質および(ii)協同的抗菌性効力増強性抗生物質のうちの少なくとも1つと接触することを包含する。さらなるある実施形態では、相乗性抗生物質または協同的抗菌性効力増強性抗生物質は、アミノグリコシド系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、フルオロキノロン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、ペニシリナーゼ耐性ペニシリン系抗生物質、およびアミノペニシリン系抗生物質から選択される抗生物質を含む。さらなるある実施形態では、相乗性抗生物質または協同的抗菌性効力増強性抗生物質は、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択されるアミノグリコシド系抗生物質である。

0069

他のある実施形態では、その中または上に抗生物質耐性細菌病原体が存在する植物における抗生物質耐性を克服するための方法であって、以下の:(i)細菌病原体による植物の感染の予防、(ii)細菌病原体の実質的に全てのプランクトン性細胞の細胞生存性または細胞増殖の阻害、(iii)細菌病原体によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌病原体の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム成長の阻害:のうちの1つ以上のために十分な条件および時間で、植物を、有効量の(1)少なくとも1つのビスマス−チオール(BT)組成物および(2)少なくとも1つのBT組成物と相乗的に増強するかまたは作用し得る少なくとも1つの抗生物質と接触させることを包含すること(この場合、前記BT組成物は、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含むビスマス−チオール組成物であって、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有する);そして、それにより上皮組織表面の抗生物質耐性を克服することを包含する方法が提供される。さらなるある実施形態では、細菌病原体は、メチシリン、バンコマイシンナフシリン、ゲンタマイシン、アンピシリンクロラムフェニコールドキシサイクリン、トブラマイシン、クリンダマイシンおよびガチフロキサシンから選択される抗生物質に対して耐性を示す。他のある実施形態では、BT組成物は、BisBAL、BisEDT、Bis−ジメルカプロール、Bis−DTT、Bis−2−メルカプトエタノール、Bis−DTE、Bis−Pyr、Bis−Ery、Bis−Tol、Bis−BDT、Bis−PDT、Bis−Pyr/Bal、Bis−Pyr/BDT、Bis−Pyr/EDT、Bis−Pyr/PDT、Bis−Pyr/Tol、Bis−Pyr/Ery、ビスマス−1−メルカプト−2−プロパノール、およびBis−EDT/2−ヒドロキシ−1−プロパンチオールから選択されるBT化合物を1種以上含む。ある実施形態では、相乗性または増強性抗生物質は、クリンダマイシン、ガチフロキサシン、アミノグリコシド系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、フルオロキノロン系抗生物質、ペニシリナーゼ耐性ペニシリン系抗生物質、およびアミノペニシリン系抗生物質から選択される。さらなるある実施形態では、相乗性抗生物質または増強性抗生物質は、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択されるアミノグリコシド系抗生物質である。

0070

他のある実施形態によれば、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含むビスマス−チオール組成物が提供され、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有し、BT化合物は、ビスマスまたはビスマス塩およびチオール含有化合物を含む。別の実施形態において、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含むビスマス−チオール組成物が提供され、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有し、(a)固体沈殿物を実質的に含まない溶液を得るのに十分となる条件および時間で、(i)少なくとも50mMの濃度のビスマスを含むビスマス塩を含み、親水性、極性または有機性可溶化剤を含まない酸性水溶液を、(ii)少なくとも約5容量%、10容量%、15容量%、20容量%、25容量%または30容量%のエタノールを含む混和物を得るのに十分な量のエタノールと混和すること;ならびに(b)BT化合物を含む微粒子を含む沈殿物の形成に十分となる条件および時間で、ビスマスに対して約1:3〜約3:1のモル比で反応溶液中に存在するチオール含有化合物を含むエタノール性溶液を(a)の混和物に添加して、反応溶液を得ること、を含む方法により形成される。特定の実施形態において、ビスマス塩は、Bi(NO3)3である。特定の実施形態において、酸性水溶液は、少なくとも5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、22重量%または22.5重量%のビスマスを含む。特定の実施形態において、酸性水溶液は、少なくとも0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、3重量%。3.5重量%、4重量%、4.5重量%または5重量%の硝酸を含む。特定の実施形態において、チオール含有化合物は、1,2−エタンジチオール、2,3−ジメルカプトプロパノール、ピリチオン、ジチオエリトリトール、3,4−ジメルカプトトルエン、2,3−ブタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2−ヒドロキシプロパンチオール、1−メルカプト−2−プロパノール、α−リポ酸、およびジチオトレイトールから選択される薬剤を1種以上含む。

0071

別の実施形態において、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含むビスマス−チオール組成物を調製する方法が提供され、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有し、前記方法が、(a)固体沈殿物を実質的に含まない溶液を得るのに十分となる条件および時間で、(i)少なくとも50mMの濃度のビスマスを含むビスマス塩を含み、親水性、極性または有機性可溶化剤を含まない酸性水溶液を、(ii)少なくとも約5容量%、10容量%、15容量%、20容量%、25容量%または30容量%のエタノールを含む混和物を得るのに十分な量のエタノールと混和するステップ;ならびに(b)BT化合物を含む微粒子を含む沈殿物の形成に十分となる条件および時間で、ビスマスに対して約1:3〜約3:1のモル比で反応溶液中に存在するチオール含有化合物を含むエタノール性溶液を(a)の混和物に添加して、反応溶液を得るステップ、を含む。特定の実施形態において、その方法は、沈殿物を回収して不純物を除去することを更に含む。特定の実施形態において、ビスマス塩は、Bi(NO3)3である。特定の実施形態において、酸性水溶液は、少なくとも5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、22重量%または22.5重量%のビスマスを含む。特定の実施形態において、酸性水溶液は、少なくとも0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、3重量%。3.5重量%、4重量%、4.5重量%または5重量%の硝酸を含む。特定の実施形態において、チオール含有化合物は、1,2−エタンジチオール、2,3−ジメルカプトプロパノール、ピリチオン、ジチオエリトリトール、3,4−ジメルカプトトルエン、2,3−ブタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2−ヒドロキシプロパンチオール、1−メルカプト−2−プロパノール、ジチオトレイトール、α−リポ酸、メタンチオール(CH3SH[m−メルカプタン])、エタンチオール(C2H5SH[e−メルカプタン])、1−プロパンチオール(C3H7SH[n−Pメルカプタン])、2−プロパンチオール(CH3CH(SH)CH3[2C3メルカプタン])、ブタンチオール(C4H9SH[n−ブチルメルカプタン])、tert−ブチルメルカプタン(C(CH3)3SH[t−ブチルメルカプタン])、ペンタンチオール(C5H11SH[ペンチルメルカプタン])、コエンザイムA、リポアミド、グルタチオン、システイン、シスチン、2−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、2−メルカプトインドール、トランスグルタミナーゼ、(11−メルカプトウンデシル)ヘキサ(エチレングリコール)、(11−メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)、(11−メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)官能基化金ナノ粒子、1,1′,4′,1′′−テルフェニル−4−チオール、1,11−ウンデカンジチオール、1,16−ヘキサデカンジチオール、技術的な等級の1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ベンゼンジメタンチオール、1,4−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール二酢酸塩、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、アダマンタンチオール、1−ブタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、1−ヘプタンチオール、1−ヘプタンチオールプルム(purum)、1−ヘキサデカンチオール、1−ヘキサンチオール、1−メルカプト(トリエチレングリコール)、1−メルカプト(トリエチレングリコール)メチルエーテル官能基化金ナノ粒子、1−メルカプト−2−プロパノール、1−ノナンチオール、1−オクタデカンチオール、1−オクタンチオール、1−ペンタデカンチオール、1−ペンタンチオール、1−プロパンチオール、1−テトラデカンチオール、1−テトラデカンチオールプルム、1−ウンデカンチオール、11−(1H−ピロル−1−イル)ウンデカン−1−チオール、11−アミノ−1−ウンデカンチオール塩酸塩、11−ブロモ−1−ウンデカンチオール、11−メルカプト−1−ウンデカノール、11−メルカプトウンデカン酸、11−メルカプトウンデシルトリフルオロ酢酸塩、11−メルカプトウンデシルリン酸、12−メルカプトドデカン酸、15−メルカプトペンタデカン酸、16−メルカプトヘキサデカン酸、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデカンチオール、2,2′−(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、2,3−ブタンジチオール、2−ブタンチオール、2−エチルヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、2−フェニルエタンチオール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキサンチオールプルム、3−(ジメトキシメチルシリル)−1−プロパンチオール、3−クロロ−1−プロパンチオール、3−メルカプト−1−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、3−メルカプト−N−ノニルプロピオンアミド、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピル官能基化シリカゲル、3−メチル−1−ブタンチオール、4,4′−ビス(メルカプトメチル)ビフェニル、4,4′−ジメルカプトスチルベン、4−(6−メルカプトヘキシルオキシ)ベンジルアルコール、4−シアノ−1−ブタンチオール、4−メルカプト−1−ブタノール、6−(フェロセニル)ヘキサンチオール、6−メルカプト−1−ヘキサノール、6−メルカプトヘキサン酸、8−メルカプト−1−オクタノール、8−メルカプトオクタン酸、9−メルカプト−1−ノナノール、ビフェニル−4,4′−ジチオール、3−メルカプトプロピオン酸ブチル、1−ブタンチオール酸銅(I)、シクロヘキサンチオール、シクロペンタンチオール、デカンチオール官能基化銀ナノ粒子、ドデカンチオール官能基化金ナノ粒子、ドデカンチオール官能基化銀ナノ粒子、ヘキサ(エチレングリコール)モノ−11−(アセチルチオ)ウンデシルエーテル、メルカプトコハク酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、NanoTether BPA−HH、NanoThinks(商標)18、NanoThinks(商標)8、NanoThinks(商標)ACID11、NanoThinks(商標)ACID16、NanoThinks(商標)ALCO11、NanoThinks(商標)THIO8、オクタンチオール官能基化金ナノ粒子、PEGジチオール平均Mn8,000、PEGジチオール平均分子量1,500、PEGジチオール平均分子量3,400、S−(11−ブロモウンデシル)チオアセタート、S−(4−シアノブチル)チオアセタート、チオフェノール、トリエチレングリコールモノ−11−メルカプトウンデシルエーテル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオナート)、[11−(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]テトラ(エチレングリコール)、m−カルボラン−9−チオール、p−テルフェニル−4,4′′−ジチオール、tert−ドデシルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタンからなる群から選択される薬剤を1種以上含む。

0072

別の実施形態において、(i)細菌、真菌またはウイルス病原による表面の感染の予防、(ii)細菌、真菌またはウイルス病原の実質的に全てのプランクトン性細胞の細胞生存性または細胞発育の阻害、(iii)細菌、真菌またはウイルス病原によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌、真菌またはウイルス病原の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム発育の阻害、のうちの1つ以上に十分となる条件および時間で、上皮組織表面を効果的量のBT組成物と接触させることを含み、BT組成物が、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含み、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有する、細菌病原、真菌病原およびウイルス病原のうちの1種以上に対して、天然または人工表面、例えば生体組織表面、例えば植物表面(例えば、根、球根、茎、葉、枝、蔓、匍匐枝、蕾、花またはその一部分、新芽、果実、種子、莢等の表面の全部または一部)または上皮組織表面を防御する方法が提供される。特定の実施形態において、細菌病原は、(i)1種以上のグラム陰性菌;(ii)1種以上のグラム陽性菌;(iii)1種以上の抗生物質感受性菌;(iv)1種以上の抗生物質耐性菌;(v)スタフィロコッカスアウレウス(黄色ブドウ球菌)、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、スタフィロコッカス・エピデルミディス、MRSE(メチシリン耐性S.エピデルミディス)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム、シュードモナス・エルギノーサ、薬物耐性緑膿菌、大腸菌、腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌、クレブシエラ・ニューモニエ、クロストリジウム・ディフィシル、ヘリコバクター・ピロリ、レジオネラ・ニューモフィラ、エンテロコッカス・フェカーリス、メチシリン感受性エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロバクター・クロアカエ、サルモネラ・ティフィムリウム、プロテウス・ブルガリス、エルシニア・エンテロコリチカ、ビブリオ・コレレ、シゲラ・フレクスネリ、バンコマイシン耐性エンテロコッカス(VRE)、バークホルデリア・セパシア菌群、フランシセラ・ツラレンシス、バチルスアントラシス、エルシニア・ペスチス、シュードモナス・エルギノーサ、バンコマイシン耐性エンテロコッカス属ストレプトコッカス・ニューモニエ、ペニシリン耐性ストレプトコッカス・ニューモニエ、大腸菌、バークホルデリア・セパシア、バークホルデリア・マルチボランス、マイコバクテリウム・スメグマチスおよびアシネトバクター・バウマニーから選択される細菌病原、のうちの少なくとも1つを含む。特定の実施形態において、細菌病原は、抗生物質耐性を示す。特定の実施形態において、細菌病原は、メチシリン、バンコマイシン、ナフシリン、ゲンタマイシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、ドキシサイクリンおよびトブラマイシン、から選択される抗生物質に対して耐性を示す。

0073

特定の実施形態において、天然または人工表面は、口内/口腔表面、人工装置セラミック、プラスチック、ポリマーゴム金属製品塗装表面海洋性構造物、例えば船体プロペラアンカー船倉バラストタンクドック乾ドック埠頭護岸、あるいはその他の天然または人工表面を含む。

0074

特定の実施形態において、表面は、表皮真皮、気道、消化管および内層から選択される組織を含む上皮組織表面を含む。

0075

特定の実施形態において、接触のステップは、1回または複数回実施される。特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、天然または人工表面の噴霧、灌注、浸漬および塗装のうちの1つを含む。特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、吸入、摂取および経口灌注のうちの1つを含む。特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、局所、腹腔内、経口、非経口、静脈内、動脈内、経皮下、皮下、筋肉内、経鼻腔内、吸入、眼内、耳内心室内、脂肪内、関節内およびくも膜下腔内から選択される経路により投与することを含む。特定の実施形態において、BT組成物は、BisBAL、BisEDT、Bis−ジメルカプロール、Bis−DTT、Bis−2−メルカプトエタノール、Bis−DTE、Bis−Pyr、Bis−Ery、Bis−Tol、Bis−BDT、Bis−PDT、Bis−Pyr/Bal、Bis−Pyr/BDT、Bis−Pyr/EDT、Bis−Pyr/PDT、Bis−Pyr/Tol、Bis−Pyr/Ery、ビスマス−1−メルカプト−2−プロパノール、およびBis−EDT/2−ヒドロキシ−1−プロパンチオールからなる群より選択されるBT化合物を1種以上含む。

0076

特定の実施形態において、細菌病原は、抗生物質耐性を示す。他の特定の実施形態において、上記方法は、天然または人工表面をBT組成物と接触させるステップに関して同時に、または連続して任意の順序で、天然表面を相乗性抗生物質(synergizing antibiotic)および/または増強性抗生物質(enhancing antibiotic)と接触させることを更に含む。特定の実施形態において、相乗性抗生物質および/または増強性抗生物質は、アミノグリコシド系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、フルオロキノロン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、ペニシリナーゼ耐性ペニシリン系抗生物質、およびアミノペニシリン系抗生物質から選択される抗生物質を含む。特定の実施形態において、相乗性抗生物質および/または増強性抗生物質は、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択されるアミノグリコシド系抗生物質である。

0077

本明細書に記載された本発明の別の実施形態において、(i)抗生物質耐性菌病原が存在する表面の、細菌病原による感染の予防、(ii)細菌病原の実質的に全てのプランクトン性細胞の細胞生存性または細胞発育の阻害、(iii)細菌病原によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌病原の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム発育の阻害、のうちの1つ以上に十分となる条件および時間で、抗生物質耐性菌病原が存在する天然または人工表面を、効果的量の(1)少なくとも1種のビスマス−チオール(BT)組成物および(2)少なくとも1種のBT組成物により増強され、そして/またはそれと相乗的に作用することが可能である少なくとも1種の抗生物質と同時に、または連続して任意の順序で接触させることを含み、BT組成物が、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含み、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有し、それにより上皮組織表面での抗生物質耐性を克服する、抗生物質耐性菌病原が存在する天然または人工表面で抗生物質耐性を克服する(例えば、同じ菌種の細菌に対して抗菌効果を有することが公知の少なくとも1種の抗生物質の少なくとも1種の抗菌効果に耐性のある細菌病原に関して、そのような病原を抗生物質に対して感受性にさせる)方法が提供される。特定の実施形態において、細菌病原は、(i)1種以上のグラム陰性菌;(ii)1種以上のグラム陽性菌;(iii)1種以上の抗生物質感受性菌;(iv)1種以上の抗生物質耐性菌;(v)スタフィロコッカス・アウレウス(黄色ブドウ球菌)、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、スタフィロコッカス・エピデルミディス、MRSE(メチシリン耐性S.エピデルミディス)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム、シュードモナス・エルギノーサ、薬物耐性緑膿菌、大腸菌、腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌、クレブシエラ・ニューモニエ、クロストリジウム・ディフィシル、ヘリコバクター・ピロリ、レジオネラ・ニューモフィラ、エンテロコッカス・フェカーリス、メチシリン感受性エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロバクター・クロアカエ、サルモネラ・ティフィムリウム、プロテウス・ブルガリス、エルシニア・エンテロコリチカ、ビブリオ・コレレ、シゲラ・フレクスネリ、バンコマイシン耐性エンテロコッカス(VRE)、バークホルデリア・セパシア菌群、フランシセラ・ツラレンシス、バチルス・アントラシス、エルシニア・ペスチス、シュードモナス・エルギノーサ、バンコマイシン耐性エンテロコッカス属、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ペニシリン耐性ストレプトコッカス・ニューモニエ、大腸菌、バークホルデリア・セパシア、バークホルデリア・マルチボランス、マイコバクテリウム・スメグマチスおよびアシネトバクター・バウマニーから選択される細菌病原、のうちの少なくとも1種を含む。

0078

特定の実施形態において、細菌病原は、メチシリン、バンコマイシン、ナフシリン、ゲンタマイシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、ドキシサイクリン、トブラマイシン、クリンダマイシンおよびガチフロキサシンから選択される抗生物質に対して耐性を示す。

0079

特定の実施形態において、天然または人工表面は、口内/口腔表面、人工装置、セラミック、プラスチック、ポリマー、ゴム、金属製品、塗装表面、海洋性構造物、例えば船体、タイヤ、プロペラ、アンカー、船倉、バラストタンク、ドック、乾ドック、埠頭、杭、護岸、あるいはその他の天然または人工表面を含む。

0080

特定の実施形態において、表面は、表皮、真皮、気道、消化管および腺内層からなる群より選択される組織を含む。特定の実施形態において、接触のステップは、1回または複数回実施される。特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、表面を噴霧、灌注、浸漬および塗装することのうちの1つを含む。他の特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、吸入、摂取および経口灌注のうちの1つを含む。特定の実施形態において、少なくとも1回の接触ステップは、局所、腹腔内、経口、非経口、静脈内、動脈内、経皮、舌下、皮下、筋肉内、経頬、鼻腔内、吸入、眼内、耳内、心室内、脂肪内、関節内およびくも膜下腔内から選択される経路により投与することを含む。特定の実施形態において、BT組成物は、BisBAL、BisEDT、Bis−ジメルカプロール、Bis−DTT、Bis−2−メルカプトエタノール、Bis−DTE、Bis−Pyr、Bis−Ery、Bis−Tol、Bis−BDT、Bis−PDT、Bis−Pyr/Bal、Bis−Pyr/BDT、Bis−Pyr/EDT、Bis−Pyr/PDT、Bis−Pyr/Tol、Bis−Pyr/Ery、ビスマス−1−メルカプト−2−プロパノール、およびBis−EDT/2−ヒドロキシ−1−プロパンチオールから選択されるBT化合物を1種以上含む。特定の実施形態において、相乗性抗生物質および/または増強性抗生物質は、クリンダマイシン、ガチフロキサシン、アミノグリコシド系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、フルオロキノロン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、ペニシリナーゼ耐性ペニシリン系抗生物質、およびアミノペニシリン系抗生物質から選択される抗生物質を含む。特定の実施形態において、相乗性抗生物質および/または増強性抗生物質は、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択されるアミノグリコシド系抗生物質である。

0081

別の実施形態に変わると、(a)少なくとも1種のBT化合物;(b)BT化合物により増強され、そして/またはそれと相乗的に作用することが可能である少なくとも1種の抗生物質化合物;および(c)局所使用のための担体をはじめとする薬学的に許容しうる賦形剤または担体、を含む、消毒性組成物が提供される。特定の実施形態において、BT化合物は、BisBAL、BisEDT、Bis−ジメルカプロール、Bis−DTT、Bis−2−メルカプトエタノール、Bis−DTE、Bis−Pyr、Bis−Ery、Bis−Tol、Bis−BDT、Bis−PDT、Bis−Pyr/Bal、Bis−Pyr/BDT、Bis−Pyr/EDT、Bis−Pyr/PDT、Bis−Pyr/Tol、Bis−Pyr/Ery、ビスマス−1−メルカプト−2−プロパノール、およびBis−EDT/2−ヒドロキシ−1−プロパンチオールから選択される。特定の実施形態において、BT組成物は、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含み、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有する。特定の実施形態において、BT化合物は、BisEDTおよびBisBALから選択される。特定の実施形態において、抗生物質化合物は、メチシリン、バンコマイシン、ナフシリン、ゲンタマイシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、ドキシサイクリン、トブラマイシン、クリンダマイシン、ガチフロキサシンおよびアミノグリコシド系抗生物質から選択される抗生物質を含む。特定の実施形態において、アミノグリコシド系抗生物質は、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびアプラマイシンから選択される。特定の実施形態において、アミノグリコシド系抗生物質は、アミカシンである。

0082

他の特定の実施形態において、(a)表面上または表面内の細菌感染物を、(i)グラム陽性菌、(ii)グラム陰性菌、ならびに(iii)(i)および(ii)の両方、のうちの1つを含むことについて同定すること;および(b)1種以上のビスマスチオール(BT)組成物を含む処方物を表面へ投与すること、を含む細菌バイオフィルムを支持または含有する天然または人工表面を処置する方法が提供され、ここで(i)細菌感染物がグラム陽性菌を含む場合、処方物は少なくとも1種のBT化合物と、リファマイシンである少なくとも1種の抗生物質との治療上効果的な量を含み、(ii)細菌感染物がグラム陰性菌を含む場合、処方物は少なくとも1種のBT化合物とアミカシンの治療上効果的な量を含み、(iii)細菌感染物がグラム陽性菌およびグラム陰性菌の両方を含む場合、処方物はBT化合物、リファマイシンおよびアミカシンのうちの1種または複数の治療上効果的な量を含んで、それにより当該表面を処置する。

0083

特定の実施形態において、バイオフィルムは、1種または複数の抗生物質耐性菌を含む。特定の実施形態において、表面を処置することは、(i)細菌バイオフィルムを根絶すること、(ii)細菌バイオフィルムを低減すること、および(iii)細菌バイオフィルムの発育を抑制すること、のうちの少なくとも1つを含む。特定の実施形態において、BT組成物は、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含み、前記微粒子の実質的に全てが、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有する。

0084

本明細書に記載された本発明の実施形態のこれらおよび他の態様は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより自明となろう。U.S.RE37,793号、U.S.6,248,371号、U.S.6,086,921号、およびU.S.6,380,248号をはじめとする、本明細書において参照され、そして/または出願データシートに列挙された米国特許および米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許発行物の全てが、それぞれ個別に組み入れられるように、全体として参照により本明細書に組み入れられる。本発明の態様および実施形態は、必要に応じて改良され、様々な特許、出願および発行物の概念を用いて、更なる実施形態を提供することができる。

図面の簡単な説明

0085

図面の複数の外観の簡単な説明
10%トリプシン大豆寒天TSA)上で37℃で24時間発育させ、その後、示された処置を18時間行った後得られたシュードモナス・エルギノーサ・コロニーバイオフィルムの生存数(logCFU;コロニー形成単位)を示す。示された抗生物質処置は、TOB、トブラマイシン10×MIC;AMK、アミカシン、100×MIC;IPMイミペネム10×MIC;CEF、セフェピム10×MIC;CIP、シプロフロキサシン、100×MIC;Cpd 2B、化合物2B(Bis−BAL、1:1.5)である。(MIC;最小阻止濃度、例えば、細菌の発育を予防する最低濃度)。
10%トリプシン大豆寒天上で24時間発育させ、その後、示された処置を行った後得られたスタフィロコッカス・アウレウス・コロニーバイオフィルムの生存数(logCFU)を示す。示された抗生物質処置は、リファマイシン、RIF 100×MIC;ダプトマイシン、DAP320×MIC;ミノサイクリンMIN 100×MIC;アンピシリン、AMP10×MIC;バンコマイシン、VAN 10×MIC;Cpd 2B、化合物2B(Bis−BAL、1:1.5)、Cpd8−2、化合物8−2(Bis−Pyr/BDT、1:1/0.5)。
バイオフィルムに暴露された角化細胞の、時間経過による掻き傷閉鎖を示す。(*)対照との有意差あり(P<0.001)。
複数の抗生物質に対する抗生物質耐性を抑制する亜阻害BisEDTを示す。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の菌叢に対するBisEDTを含む、または含まない抗生物質の効果を示す。パネルAは、標準の抗生物質浸漬ディスクのみを示す。[GM=ゲンタマイシン、CZ=セファゾリン、FEP=セフェピム、IPM=イミペネム、SAM=アンピシリン/スルバクタム]、LVX=レボフロキサシン
複数の抗生物質に対する抗生物質耐性を抑制する亜阻害BisEDTを示す。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の菌叢に対するBisEDTを含む、または含まない抗生物質の効果を示す。パネルBは、BisEDT(BE)を混和されたディスクを示す。[GM=ゲンタマイシン、CZ=セファゾリン、FEP=セフェピム、IPM=イミペネム、SAM=アンピシリン/スルバクタム]、LVX=レボフロキサシン。
バイオフィルム形成に対するBisEDTおよび抗生物質の効果を示す。S.エピデルミディスを、ポリスチレンプレート内のTSB+2%グルコース中で37℃で48時間発育させた。ガチフロキサシン(GF)、クリンダマイシン(CM)、ミノサイクリン(MC)、ゲンタマイシン(GM)、バンコマイシン(VM)、セファゾリン(CZ)、ナフシリン(NC)、およびリファンピシン(RP)。結果を、0.25μM BisEDTでのBPC(2倍系列希釈ステップ)の平均変動率として表わした(n=3)。
TSB+2%グルコース中で37℃で48時間発育させたS.エピデルミディスの発育に対するBisEDTおよび抗生物質の効果を示す。結果を、BisEDTの増加を伴うMIC(希釈ステップ)の平均変動率として表わす(n=3)。抗生物質の定義に関しては図5の凡例を参照されたい。
3種のBT処方物、Bis−EDT、MB−11およびMB−8−2に加えて、セファゾリン抗生物質処置を行った、または行わなかった、インビボラットモデルにおける開放骨折の骨および金属類試料において検出された黄色ブドウ球菌平均レベルを示す棒グラフである。その平均値標準誤差を、エラーバーとして示す。早期に安楽死された動物は、分析から除外しないが、群2中の動物1匹の試料は、著しい汚染により除外した。

実施例

0086

本明細書に開示された本発明の特定の実施形態は、本明細書に提供された特定のビスマス−チオール(BT)化合物(好ましくは、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有するBT微粒子を含む)が、細菌バイオフィルムを含みうる感染を含む多数の臨床的に有意の感染に関連する細菌をはじめとする特定の細菌に対して、強力な消毒、抗細菌および/または抗バイオフィルム活性を示すが、他の特定のBT化合物は示さない(微粒子として提供されたとしても)、という驚くべき発見に基づいている。

0087

予想に反して、全てのBT化合物が、そのような細菌に対して予測可能な様式で均一に効果的というわけではないが、代わりに標的菌種に応じて異なる効能を示す。詳細には、本明細書に記載された通り、非限定的理論により細菌バイオフィルム感染物をはじめとする細菌感染物の管理のための臨床関連方策を初めて付与しうる手法で、特定のBT化合物(好ましくは約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有するBT微粒子を含む)は、グラム陰性菌に対してより高い効能を示すことが見出されたが、他の特定のBT化合物(好ましくは約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有するBT微粒子を含む)は、グラム陽性菌に対してより大きな効能を示すことが見出された。

0088

加えて、以下により詳細に記載される通り、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態は、本明細書に開示された通り、粒子径(例えば、約0.4μm〜約5μmの体積平均径を有する)に関して実質的に単分散である複数のBT微粒子を含む調製物において製造されうる新規なビスマス−チオール(BT)組成物により提供される驚くべき利点に関する。これらおよび関連の実施形態の特定のものにおいて、微粒子BTは、マルチラメラホスホコリンコレステロールリポソームまたは他のマルチラメラもしくはユニラメラリポソーム小胞などの脂質小胞またはリポソームの成分として提供されない。

0089

同じく本明細書に開示される通り、特定の実施形態に関して、そのような細菌感染物に対する強力な治療効果欠如していることが過去に見出された特定の抗生物質の抗菌および抗バイオフィルム効力が、これらの抗生物質の1種以上と選択されたBT化合物とで協調的に、同時に、または連続していずれかの順序で感染物を処置することにより(例えば、天然表面などの感染部位の表面または内部に直接適用することにより)、有意に増強しうる(例えば、統計学的に有意な手法で上昇させうる)ことが発見された。本発明の開示以前に予測することができなかった手法において、特定のBT化合物は、特定の抗生物質と組み合わせて、特定の菌種または菌株に対する抗菌および/または抗バイオフィルム活性に関して本明細書に提供された相乗的または増強的な組み合わせを提供することができる。特定のBT/抗生物質・組み合わせが特定の細菌に対して相乗的に作用するか、または増強性を示し、他の特定のBT/抗生物質・組み合わせがそのような相乗的または増強的な抗菌および/または抗バイオフィルム活性を示すことができなかったという観察によって、以下により詳細に記載されるそのような組み合わせの予測されなかった性質が立証される。

0090

これらおよび関連の実施形態によれば、抗生物質およびBT化合物は、同時に、または連続していずれかの順序で投与してもよく、特定の感染物(例えば、グラム陰性菌またはグラム陽性菌により形成されたバイオフィルム)を処置するための本明細書に開示された1種以上の抗生物質と1種以上のBT化合物との特異的な相乗的または増強的組み合わせが、予測可能な(例えば、単に相加的)活性を示さず、代わりに、選択された抗生物質、選択されたBT化合物および特異的に同定された標的細菌関数として、予想外に相乗的または増強的な(例えば、超相加的)様式で作用したことは、注目に値する。

0091

例えば、限定ではなく例示として、実際にまたは潜在的に微生物感染された非常に様々な天然および/または人工表面という局面において、そして更に、改善された実質的に単分散の微粒子BT処方物という局面において本明細書に開示された、特定の抗生物質化合物および特定のBT化合物のいずれかまたは両方は、特定の菌株または菌種に対して単独で用いられた場合にわずかな抗菌効果を発揮しうるが、抗生物質化合物とBT化合物の両方の組み合わせは、同じ菌株または菌種に対して、単独で用いられた場合の各化合物の効果の単純な合計よりも、大きな規模で(統計学的有意差のある)強力な抗菌効果を発揮し、それにより非限定的理論により、抗生物質の効能に対するBTの、そして/またはBTの効能に対する抗生物質の、抗生物質−BT相乗効果(例えば、FICI≦0.5)または増強効果(例えば0.5<FICI≦1.0)を反映すると考えられる。したがって各々のBT化合物が、各々の抗生物質に関して相乗的または増強的となるわけではなく、各々の抗生物質が、各々のBT化合物に対して相乗的または増強的となるわけではないため、抗生物質−BTの相乗性およびBT−抗生物質の増強性は、一般に予測可能ではない。代わりに、本明細書に開示された特定の実施形態によれば、抗生物質およびBT化合物を相乗または増強する特定の組み合わせは、驚くべきことに、本明細書に記載された天然および/または人工表面などの特定の環境、そして更に特定の状況における、特定の細菌により形成されたバイオフィルムに対する抗菌効果など、特定の細菌に対する強力な抗菌効果を付与する。

0092

即ち、本明細書に提供された少なくとも1種のBT化合物を含む少なくとも1種のBT組成物と相乗的に作用することが可能である(FICI≦0.5)抗生物質を含む、特定のBTと相乗する抗生物質が、本明細書に記載されており、そのような相乗性は、抗生物質が存在するがBT化合物が存在しない場合、そして/またはBT化合物が存在するが抗生物質が存在しない場合に、検出されうる効果よりも大きな規模で(即ち、適切な対照条件に関して統計学的に有意な手法で)検出可能な効果として発現する。同様に、特定のBT−抗生物質・組み合わせは、増強性(0.5<FICI<1.0)を示し、そのような増強性は、抗生物質が存在するがBT化合物が存在しない場合、そして/またはBT化合物が存在するが抗生物質が存在しない場合に、検出されうる効果よりも大きな規模で(即ち、適切な対照条件に関して統計学的に有意な手法で)検出可能な効果として発現する。

0093

そのような検出可能な効果の例は、特定の実施形態において、(i)細菌病原による感染の予防、(ii)細菌病原の実質的に全てのプランクトン性細胞の細胞生存性または細胞発育の阻害、(iii)細菌病原によるバイオフィルム形成の阻害、および(iv)細菌病原の実質的に全てのバイオフィルム型細胞のバイオフィルム生存性またはバイオフィルム発育の阻害、を含むが、本発明は、それに限定されるものではなく、他の企図される実施形態において、抗生物質−BT相乗性は、1種以上の他の臨床的に重要なパラメータ、例えば1種以上の抗生物質または他の薬物もしくは化学剤に対する細菌病原の耐性または感受性の度合い、1種以上の化学的、物理的または機械的条件(例えば、pH、イオン強度、温度、圧力)に対する細菌病原の耐性および感受性の度合い、ならびに/あるいは1種以上の生物剤(例えば、ウイルス、別の細菌、生物活性のあるポリヌクレオチド免疫細胞または免疫細胞産物、例えば抗体、サイトカインケモカイン分解酵素をはじめとする酵素、膜崩壊タンパク質、フリーラジカル、例えば活性酸素種など)に対する細菌病原の耐性または感受性の度合い、の変化(例えば、統計学的に有意な上昇または減少)を含みうる1種以上の検出可能な効果として発現してもよい。

0094

本明細書において提供された通り、相乗的または増強的な抗生物質−BT・組み合わせの効果が、組み合わせの一方の成分が存在しない場合に観察される効果の単純な合計を超える場合に存在する抗生物質−BT相乗性または増強性を確認する目的で、構造、機能および/または細菌集団の活性に対する特定の薬剤の効果を決定しうるこれらおよび他の様々な基準を、当業者は理解するであろう(例えば、Coico et al.(Eds.), Current Protocols in Microbiology, 2008, John Wiley & Sons, Hoboken, NJ;Schwalbe et al., Antimicrobial Susceptibility Testing Protocols, 2007,CRCPress, Boca Raton,FL)。

0095

例えば、特定の実施形態において、本明細書に記載されたような抗菌効果を、様々な濃度の候補剤(例えば、単独または組み合わせたBTおよび抗生物質)を用いて測定して、Eliopoulos他(Antibiotics in Laboratory Medicine(Lorian, V., Ed.), pp.330−96, Williams and Willkins, Baltimore, MD、USA内のEliopoulos and Moellering, (1996) Antimicrobial combinations)により部分阻止濃度指数(FICI)および部分殺菌濃度指数(FBCI)を計算することにより、相乗性を決定してもよい。相乗性は0.5以下の、そしてアンタゴニズムは4を超えるFICIまたはFBCI指数として、定義してもよい(例えば、Odds, FC(2003) Synergy, antagonism, and what the chequerboard puts between them. Journal of Antimicrobial Chemotherapy 52:1)。相乗性は、従来通り抗生物質濃度の4倍以上の低下として、あるいは、例えばHollander他(1998 Antimicrob. Agents Chemother. 42:744)により記載された通り、部分阻止濃度(FIC)を用いて、定義してもよい。特定の実施形態において、相乗性は、2種の薬物(例えば、抗生物質およびBT組成物)の組み合わせにより得られ、第二の薬物の濃度を第一の薬物で置き換えた場合よりも大きくなる(例えば、統計学的に有意な手法で)組み合わせの効果として定義されてもよい。

0096

したがって本明細書に記載された通り、特定の好ましい実施形態において、BTと抗生物質との組み合わせは、0.05以下のFICI値が観察された場合に相乗すると理解されよう(Odds, 2003)。同じく本明細書に記載された通り、他の特定の好ましい実施形態において、そして非限定的理論によれば、特定のBT−抗生物質・組み合わせが、そのような相乗性の高い可能性を表わす0.5〜1.0のFICI値を示しうることが開示され、その相乗性は、片側または相互に増強された協同的抗菌効力を示す少なくとも1種のBTおよび少なくとも1種の抗生物質の非最適濃度を用いて観察される場合がある。そのような効果は、本明細書において「増強的」抗生物質活性または「増強的」BT活性と呼んでもよい。

0097

特定の実施形態により、(i)所定の標的微生物(例えば、所定の菌種または菌株)のためのBTの特徴的最小阻止濃度(MIC)よりも低い(統計学的に有意な手法で)濃度の少なくとも1種のBTと、(ii)特徴的IC50(微生物集団の50%の発育を阻止する濃度;例えば、Soothill et al., 1992 J Antimicrob Chemother29(2):137)よりも低く(統計学的に有意な手法で)、そして/または所定の標的微生物のための抗生物質のバイオフィルム予防濃度(BPC)よりも低い濃度の少なくとも1種の抗生物質、の両方の存在が、いずれかの抗微生物剤(例えば、BTまたは抗生物質)が他方の抗菌剤(例えば、抗生物質またはBT)の非存在下で同じ濃度で用いられた場合に観察される抗微生物効果に関して、高い(統計学的に有意な手法で)BT−抗生物質・組み合わせの抗菌効力をもたらす場合に、増強性抗生物質および/またはBT活性が検出されうる。好ましい実施形態において、1.0以下で0.5を超えるFICI値が測定された場合に、「増強的」抗生物質および/またはBT活性が存在する。

0098

本発明の開示に基づいて当業者に理解される通り、特定の実施形態において、相乗性または増強性抗生物質および/またはBT活性は、当該技術分野で公知の方法により、例えばLoeweの付加性に基づくモデル(例えば、FIC指数、Grecoモデル)、またはBlissの独立性に基づくモデル(例えば、ノンパラメトリックおよびセミパラメトリックモデル)または本明細書に記載された当該技術分野で公知の他の方法(例えば、Meletiadis et al., 2005 Medical Mycology 43:133−152)を用いて測定してもよい。こうして相乗性または増強性抗生物質および/またはBT活性を測定する例示的方法は、例えばMeletiadis et al., 2005 Medical Mycology 43:133−152およびそれに引用された参考資料に記載されている(同じく、Meletiadis et al., 2002 Rev Med Microbial 13:101−117; White et al., 1996 Antimicrob Agents Chemother40:1914−1918; Mouton et al., 1999 Antimicrob Agents Chemother 43:2473−2478参照)。

0099

他の特定の実施形態は、BT化合物および抗生物質がインビボで予測可能な(単に相加的な)活性を示さず、代わりに、選択された抗生物質、選択されたBT化合物、および感染物を含む特異的に同定された標的菌種の1種以上の関数として、予想外に相乗的または増強的な(例えば、超相加的;または2種以上のそのような薬剤が組み合わせで存在する場合に、第二の薬剤の濃度を第一の薬剤に置き換えた場合に得られる効果よりも大きな(例えば、統計学的に有意な手法で)効果を付与する)様式で作用する場合でも、特定の感染物(例えば、グラム陰性菌またはグラム陽性菌により形成されたバイオフィルム)の処置のためにインビボで相乗的または増強的効果を示す場合がある、本明細書に開示された1種以上の抗生物質と1種以上のBT化合物との特異的組み合わせを企図する。それゆえ、これらおよび関連の実施形態によれば、特定のインビボの状況において、FICIまたはFBCI値(インビトロでの測定)は、直ちに入手できない場合があり、代わりにBT−抗生物質の相乗または増強効果を、感染物の定量可能な尺度により得られる手法で決定してもよいことは、理解されよう。

0100

例えば、実施例11に記載されたインビボ開放骨折のドブネズミ大腿骨臨界欠損モデルなどの一実施形態において、抗生物質処置またはBT化合物単独に比較した、BT−抗生物質・組み合わせでの処置後に観察された細菌数の統計学的に有意な減少は、相乗的または増強的効果の指標である。統計学的有意性は、当業者に周知の方法を用いて決定することができる。他の特定の実施形態において、抗生物質処置またはBT化合物単独に比較した、BT−抗生物質・組み合わせでの処置後に損傷において観察された細菌数の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、または50%という、このインビボモデルまたは他のインビボモデルにおいて観察された減少は、相乗または増強効果の指標と見なされる。

0101

インビボ感染の他の例示的指標は、感染の重症度を定量するために開発された確立された方法論、例えば当業者に公知の様々な創傷スコアリングステム(例えば、European Wound Management Association (EWMA), Position Document: Identifying criteria for wound infection. London: MEP Ltd, 2005にレビューされたスコアリングシステムを参照)に従って決定してもよい。本明細書に記載されたBT−抗生物質・組み合わせの相乗または増強活性を評価する際に用いられうる例示的な創傷スコアリングシステムとしては、ASEPSIS(WilsonAP, J Hosp Infect 1995;29(2):81−86;Wilson et al., Lancet 1986;1:311−13)、the Southampton Wound Assessment Scale(Bailey IS, Karran SE, Toyn K, et al. BMJ 1992; 304:469−71)が挙げられる。Horan TC, Gaynes P, Martone WJ, et al.,1992 Infect Control Hosp Epidemiol 1992;13:606−08も参照されたい。加えて、熟練臨床医に公知の創傷治癒の認知された臨床指標、例えば創傷のサイズ、深さ、肉芽組織の状態、感染などを、BT化合物および/または抗生物質の存在下または非存在下で測定してもよい。したがって本発明の開示に基づけば、BT組成物−抗生物質・組み合わせがインビボ創傷治癒を変化させるか(例えば適切な対照に関して統計学的に有意な手法で増加または減少させるか)を決定するための様々な方法は、当業者に直ちに理解されよう。

0102

これらおよび関連の実施形態を考慮して、微生物感染された天然および人工表面、例えば細菌バイオフィルムを支持または含有する表面を、1種以上のBT化合物および場合により1種以上の抗生物質化合物、例えば本明細書に提供された1種以上の相乗性抗生物質または1種以上の増強性抗生物質を含む組成物または処方物の効果的量(例えば特定の実施形態において、治療上効果的な量)で処置するための非常に様々な方法が、本明細書において提供される。本開示に基づけば、当業者により過去に所定のタイプの感染に対して無効であると見なされた特定の抗生物質が、ここに同じタイプの感染の処置における使用に企図されることを理解されたい。

0103

つまり特定の実施形態は、消毒薬として使用される1種以上のBT化合物を含む組成物を企図する。消毒薬は、微生物を殺傷する、またはその発育を妨害する物質であり、典型的には生存する組織に適用されることで、通常は無生物対象へ適用される殺菌剤と分類を区別する場合がある(Goodman and Gilman′s“The Pharmacological Basis of Therapeutics”, Seventh Edition, Gilman et al., editors, 1985, Macmillan Publishing Co.,(本明細書では以後、Goddman and Gilman)pp.956−960)。消毒薬の一般的例は、エチルアルコールおよびヨードチンキである。殺菌薬は、微生物病原などの微生物を殺傷する消毒薬を含む。

0104

本明細書に記載された特定の実施形態は、1種以上のBT化合物および1種以上の抗生物質化合物(例えば、本明細書に提供された相乗性抗生物質および/または増強性抗生物質)を含む組成物を企図してもよい。抗生物質は当該技術分野で公知であり、典型的には微生物の1種により産生されて、微生物の別の種を殺傷する化合物から製造される薬物、または同一もしくは類似の化学構造および作用機序を有する合成産物から製造される薬物、例えば局所適用される場合の、生存生物体の体内または体表面の微生物を破壊する薬物、を含む。とりわけ本明細書に開示された実施形態は、抗生物質が以下の分類のうちの1種に属しうるものである:アミノグリコシドカルバペネムセファロスポリンフルオロキノロン、グリコペプチド系抗生物質、リンコサミド(例えば、クリンダマイシン)、ペニシリナーゼ耐性ペニシリン、およびアミノペニシリン。つまり抗生物質は、限定される必要はないが、オキサシリンピペラシリンセフロキシムセフォタキシム、セフェピム、イミペネム、アズトレオナム、ストレプトマイシン、トブラマイシン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、エリスロマイシンリネゾリドホスホマイシンカプレオマイシンイソニアジドアンサマイシンカルバセフェムモノバクタムニトロフラン、ペニシリン、キノロンスルホンアミドクロファジミンダプソン、カプレオマイシン、シクロセリンエタムブトールエチオナミド、イソニアジド、ピラジナミドリファムピシン、リファムピンリファブチン、リファペンチン、ストレプトマイシン、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、フシジン酸、リネゾリド、メトロニダゾールムピロシンプラテンシマイシン、キヌプリスチンダルホプリスチンリファキシミンチアムフェニコールチニダゾール、アミノグリコシド、β−ラクタム、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、フルロキノロン、ケトリド、リンコサミド、マクロリド、オキサゾリジノンストレプトグラミン、スルホンアミド、テトラサイクリン、グリシルサイクリン、メチシリン、バンコマイシン、ナフシリン、ゲンタマイシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、ドキシサイクリン、トブラマイシン、アミカシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、アプラマイシン、クリンダマイシン、ガチグロサシン、アミノペニシリン、および当該技術分野で公知の他のものを挙げることができる。これらおよび他の臨床的に有用な抗生物質の概論は入手可能であり、当業者に公知である(例えば、Washington University School of Medicine, The Washington Manual of Medical Therapeutics(32nd Ed.), 2007 Lippincott, Williams and Wilkins, Philadelphia, PA; Hauser, AL, Antibiotic Basics for Clinicians, 2007 Lippincott, Willians and Wilkins, Philadelphia, PA)。

0105

特定の本明細書に開示された実施形態における1種以上のBT化合物と共に使用される抗生物質の例示的分類は、Edson RS, Terrell CL. The aminoglycosides. Mayo Clin Proc. 1999 May; 74(5):519−28にレビューされているアミノグリコシド類の抗生物質である。この分類の抗生物質は、細菌のリボソームサブユニットの結合および不活化を通して、細菌のタンパク質合成を損傷することにより、細菌の発育を阻害する。アミノグリコシドは、そのような静菌特性に加えて、グラム陰性菌の細胞壁の崩壊を通して殺菌効果も示す。

0106

アミノグリコシド抗生物質としては、ゲンタマイシン、アミカシン、ストレプトマイシンなどが挙げられ、一般にはグラム陰性菌、マイコバクテリアおよび他の微生物病原の処置に有用と見なされるが、耐性株の分類は報告されている。アミノグリコシドは、消化管からは吸収されず、そのため一般には経口処方物に適用可能と見なされていない。アミカシンは例えば、多くの場合、ゲンタマイシン耐性菌株に対して効果的であるが、典型的には静脈内または筋肉内に投与されて、患者において疼痛を誘発する可能性がある。加えて、アミカシンなどのアミノグリコシド系抗生物質に関連する毒性は、腎臓障害および/または不可逆聴力損傷まねく可能性がある。

0107

これらの特性にもかかわらず、本明細書に開示された特定の実施形態は、例えば口腔、胃腸管/消化管に沿って1ヶ所以上の位置で上皮組織表面を処置するために、相乗的なBT/抗生物質・組み合わせの経口投与(例えば、抗生物質はアミノグリコシドに限定される必要がない)を企図する。同じく他の特定の実施形態において企図されるのは、本明細書において、無生物対象の外表面の微生物を殺傷する、またはその発育を遮断する調製物を指す殺菌剤としての、本明細書に記載された組成物および方法の使用であってもよい。

0108

同じく本明細書の他の箇所に記載された通り、BT化合物は、Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703、Domenico et al., 2001 Antimicrob. Agent. Chemother. 45(5):1417−1421、ならびにU.S RE37,793号、U.S.6,248,371号、同6,086,921号、および同6,380,248号(例えばU.S.6,582,719号も参照)に記載されたもの(調製方法を含む)をはじめとする、ビスマスまたはビスマス塩およびチオール(例えば、−SH、またはスルフヒドリル)含有化合物を含む組成物であってもよい。しかし特定の実施形態は、そのように限定されず、ビスマスまたはビスマス塩およびチオール含有化合物を含む他のBT化合物を企図してもよい。チオール含有化合物は、1、2、3、4、5、6またはそれを超えるチオール(例えば、−SH)基を含んでいてもよい。好ましい実施形態において、BT化合物は、イオン結合を介して、そして/または配位錯体として、チオール含有化合物と会合したビスマスを含むが、他の幾つかの実施形態において、ビスマスは、有機金属化合物中で見出されうる通り、共有結合を介してチオール含有化合物と会合していてもよい。しかし、特定の企図される実施形態は、有機金属化合物、例えばビスマスが有機部分への共有結合的なつながりにおいて見出される化合物であるBT化合物を明白に除外する。

0109

例示的なBT化合物を、表1に示す。




硫黄含有化合物三価錯体を形成するために用いられる反応体化学量論比およびビスマスの公知の傾向に基づき、比較のために単一ビスマス原子に対する原子比を示す。示された原子比は、所定の調製物中の全ての化学種の正確な分子式でない場合がある。カッコ内の数字は、1種(またはそれを超える)チオール剤に対するビスマスの比である(例えば、Bi:チオール1/チオール2)。「CPD」:化合物。

0110

ここに開示された実施形態の特定のものにおいて使用されるBT化合物は、確立された手順(例えば、U.S RE37,793号、U.S.6,248,371号、同6,086,921号、および同6,380,248号;Domenico et al., 1997 Antimicrob. Agent. Chemother. 41(8):1697−1703、Domenico et al., 2001 Antimicrob. Agent. Chemother. 45(5):1417−1421)に従って調製してもよく、他の特定の実施形態において、BT化合物は、本明細書に記載された方法論に従って調製してもよい。つまり特定の好ましい実施形態は、BT化合物を含む微粒子を含む沈殿物の形成に十分な条件および時間で(例えば、本明細書に記載され、本開示に基づいて当業者に理解される濃度、溶媒強度、温度、pH、混合および/または圧力などの条件で)、溶解されたビスマスを少なくとも50mM、少なくとも100mM、少なくとも150mM、少なくとも200mM、少なくとも250mM、少なくとも300mM、少なくとも350mM、少なくとも400mM、少なくとも500mM、少なくとも600mM、少なくとも700mM、少なくとも800mM、少なくとも900mM、または少なくとも1Mの濃度で含有し、親水性、極性または有機性可溶化剤を含まない酸性ビスマス水溶液を、エタノールと混和して第一のエタノール性溶液を得て、ビスマスに対して約1:3〜約3:1のモル比で反応溶液中に存在するチオール含有化合物を含む第二のエタノール性溶液と反応させて、反応溶液を得る、BT化合物を調製するための、詳細にはBT化合物を実質的に単分散の微粒子形態で得るための本明細書に記載された合成方法を企図する。

0111

従って例示的BTとしては、化合物1B−1、Bis−EDT(1:1のビスマス−1,2−エタンジチオール反応体);化合物 1B−2、Bis−EDT(1:1.5);化合物 1B−3、Bis−EDT(1:1.5);化合物 1C、Bis−EDT(可溶性Bi調製物、1:1.5);化合物 2A、Bis−Bal(ビスマス−イギリスルイサイト(ビスマス−ジメルカプロール、ビスマス−2,3−ジメルカプトプロパノール)、1:1);化合物 2B、Bis−Bal(1:1.5);化合物 3A Bis−Pyr(ビスマスピリチオン、1:1.5);化合物 3B、Bis−Pyr(1:3);化合物 4、Bis−Ery(ビスマスジチオエリトリトール、1:1.5);化合物 5、Bis−Tol(ビスマス−3,4−ジメルカプトトルエン、1:1.5);化合物 6、Bis−BDT(ビスマス−2,3−ブタンジオール、1:1.5);化合物 7、Bis−PDT(ビスマス−1,3−プロパンジチオール、1:1.5);化合物 8−1 Bis−Pyr/BDT(1:1/1);化合物 8−2、Bis−Pyr/BDT(1:1/0.5);化合物 9、Bis−2−ヒドロキシ,プロパンチオール(ビスマス−1−メルカプト−2−プロパノール、1:3);化合物 10、Bis−Pyr/Bal(1:1/0.5);化合物 11、Bis−Pyr/EDT(1:1/0.5);化合物 12 Bis−Pyr/Tol(1:1/0.5);化合物 13、Bis−Pyr/PDT(1:1/0.5);化合物 14 Bis−Pyr/Ery(1:1/0.5);化合物 15、Bis−EDT/2−ヒドロキシ,プロパンチオール(1:1/1)が挙げられる(例えば、表1参照)。

0112

理論に束縛されるのを望むものではないが、特定の好ましい実施形態において、硝酸ビスマスを含む硝酸水溶液などのビスマスを含む酸性水性液体溶液を調製する、または得ることを含んでいてもよい、BT化合物を調製するための本開示の方法は、所望なら、大量生産容易性、改善された生成物純度均質性もしくは一貫性(粒子径の均一性を含む)、または本発明の局所処方物の調製および/もしくは投与に有用な他の特性をはじめとする1種以上の所望の特性を有する、BT化合物を含む組成物を得ることができると考えられる。

0113

特定の実施形態において、初めて本明細書に記載された方法により調製されたBT組成物が、特定の目下好ましい実施形態により、それぞれが約0.4μm〜約5μmの体積平均径(VMD)を有する実質的に単分散の微粒子懸濁液としてのそれらの出現に関連して有利な均質度を示すことが発見された。粒子径の測定値は、体積平均径(VMD)、質量中央径(MMD)、または空気動力学的質量中央径(MMAD)と呼ぶことができる。これらの測定は、例えば、インクション(MMDおよびMMAD)またはレーザ(VMD)での特徴づけにより実施してもよい。液体粒子の場合、環境条件、例えば標準的湿度が保持されていれば、VMD、MMDおよびMMADは同一となりえる。しかし、湿度が保持されていなければ、インパクター測定時の脱水により、MMDおよびMMADの測定値は、VMDよりも小さくなるであろう。本明細書の目的では、VMD、MMDおよびMMADの測定値は、標準条件下のものと見なされるため、VMD、MMDおよびMMADの記載は、同等であろう。同様に、MMDおよびMMADでの乾燥粉末の粒子径測定値も、同等と見なされる。

0114

本明細書に記載された通り、好ましい実施形態は、BT含有微粒子の実質的に単分散の懸濁液に関する。わずかな幾何的標準偏差(GSD)を有する定義されたBT粒子径を生成すると、例えば、BTの付着、天然表面内もしくは表面上にある所望の標的部位への接近性、および/またはBT微粒子を投与する対象による耐容性が最適化される場合がある。狭いGSDであれば、所望のVMDまたはMMADサイズ範囲以外の粒子の数が限定される。

0115

一実施形態において、本明細書に開示されたBT化合物を1種以上含有する、約0.5ミクロン〜約5ミクロンのVMDを有する微粒子の液体またはエアロゾル懸濁液が、提供される。別の実施形態において、約0.7ミクロン〜約4.0ミクロンのVMDまたはMMADを有する液体またはエアロゾル懸濁液が、提供される。別の実施形態において、約1.0ミクロン〜約3.0ミクロンのVMDまたはMMADを有する液体またはエアロゾル懸濁液が、提供される。他の特定の実施形態において、VMDが約0.1〜約5.0ミクロン、または約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8または約0.9〜約1.0、約1.5、約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、約5.0、約5.5、約6.0、約6.5、約7.0、約7.5または約8.0ミクロンの本明細書に記載された通り調製されたBT化合物粒子を1種または複数含む液状懸濁液が提供される。

0116

したがって、特定の好ましい実施形態において、「実質的に」単分散である本明細書に初めて記載されたBT調製物、例えば微粒子の「実質的に」全てが具体的な範囲内(例えば、約0.4μm〜約5μm)の体積平均径(VMD)を有する微粒子形態のBT化合物を含むBT組成物は、粒子の少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、または94%、より好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、またはそれを超えて、引用されたサイズ範囲内のVMDを有する、それらの組成物を包含する。

0117

本明細書に記載された合成方法により調製されたBT組成物のこれらおよび関連の特性は、1種以上の医薬処方薬および薬用化粧品基準に従って規制順守を促進する手法で、特徴づけを可能にしうる、より低い製造コストおよび製造の容易性、ならびに組成物内の均質性などの、過去に記載されたBTを超える前例のない利点を提示する。

0118

加えて、またはあるいは、本明細書に記載された実質的に単分散のBT微粒子は、有利には微粒子化を必要とせずに、即ち高価で労作の多い摩砕もしくは超臨界流体プロセシング、または微粒子を生成するのに典型的に用いられる他の機器および手順を用いずに、製造してもよい(例えば、Martin et al.2008 Adv. Drug Deliv. Rev.60(3):339;Moribe et al., 2008 Adv. Drug Deliv. Rev. 60(3):328; Cape et al., 2008 Pharm. Res. 25(9):1967; Rasenack et al.2004 Pharm. Dev. Technol.9(1):1−13)。こうして本発明の実施形態は、非限定的に、強化されて実質的に均質可溶化特性、経口、吸入または皮膚科的/皮膚の創傷への局所形態など所望の投与形態への適切性、高度の生物学的利用度および他の有益な特性をはじめとする、実質的に均質な微粒子調製物の有益効果を提示する。

0119

BT化合物の微粒子懸濁液は、例えば懸濁液中に個々の微粒子を保持するための、湿潤剤界面活性剤鉱物油、または処方の当業者に公知であろう他の成分もしくは添加剤を含有する調製物など、水性処方物として、ハロゲン化炭化水素噴射剤など水性溶媒および有機溶媒中の懸濁液もしくは溶液として、乾燥粉末として、または以下の詳述された他の形態で投与することができる。水性処方物は、例えば液圧式または超音波式のいずれかの噴霧を用いて、液体ネブライザによりエアロゾル化してもよい。噴射剤を基にしたシステムは、適切な加圧式ディスペンサを用いてもよい。乾燥粉末は、BT含有微粒子を効果的に分散させることが可能な乾燥粉末分散デバイスを用いてもよい。適切なデバイスを選択することにより、所望の粒子径および分布を得てもよい。

0120

先にも言及された通り、同じく特定の実施形態により本明細書に提供されるのは、ビスマス−チオール(BT)化合物を含む複数の微粒子を含むBT組成物を調製する方法であり、そのような微粒子の実質的に全てが約0.1〜約8ミクロン、特定の好ましい実施形態において約0.4ミクロン〜約5ミクロンの体積平均径(VMD)を有する。

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