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技術 車載発電システム

出願人 ダイハツ工業株式会社
発明者 金周永坂本友和山中暁金允護金珠暎
出願日 2018年9月28日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-184644
公開日 2020年4月2日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-051420
状態 未査定
技術分野 特殊な電動機、発電機 熱電素子 排気消音装置
主要キーワード 無端部材 各回転羽根 矩形板形状 集気管 二軸回転 メッシュプレート 圧力変形 厚み方向両側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年4月2日)のものです。
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図面 (6)

課題

発電効率省エネルギー性および省スペース性に優れる車載発電システムを提供すること。

解決手段

車載発電システム1に、エンジン11と、エンジン11から排ガスを排出させるための排気管15と、温度が経時的に上昇および下降することによって電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、冷却媒体を第1デバイス3に供給するための冷却管21を備える冷却装置5とを備え、排気管15と冷却管21とは、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並ぶ隣接領域30を備え、隣接領域30には、排気管15と冷却管21とを連通する開口部25が設けられ、開口部25には、排ガスと冷却媒体との両方に接触可能な回転羽根7を有する回転体6が設けられ、冷却管21の下流側端部が、排気管15に接続され、回転羽根7が、第1デバイス3を備える。

概要

背景

従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー空調設備などの熱交換器発電機、モータなどの電動機関照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。

近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されている。

そのようなシステムとしては、例えば、複数の焦電素子の温度を周期的に変化させて焦電素子から連続的に電力を取り出す発電装置が提案されており、より具体的には、焦電素子のそれぞれの温度を上昇させる加熱源と、焦電素子のそれぞれの温度を低下させる冷却源と、焦電素子を移動させて焦電素子の温度を周期的に上昇および下降させる移動手段とを備える発電装置が、提案されている。このような発電装置では、例えば、回転体に取り付けた焦電素子を、加熱槽冷却槽との間で移動させることにより、焦電素子の温度を周期的に上昇および下降させる(例えば、特許文献1参照。)。

概要

発電効率省エネルギー性および省スペース性に優れる車載発電システムを提供すること。車載発電システム1に、エンジン11と、エンジン11から排ガスを排出させるための排気管15と、温度が経時的に上昇および下降することによって電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、冷却媒体を第1デバイス3に供給するための冷却管21を備える冷却装置5とを備え、排気管15と冷却管21とは、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並ぶ隣接領域30を備え、隣接領域30には、排気管15と冷却管21とを連通する開口部25が設けられ、開口部25には、排ガスと冷却媒体との両方に接触可能な回転羽根7を有する回転体6が設けられ、冷却管21の下流側端部が、排気管15に接続され、回転羽根7が、第1デバイス3を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エンジンと、前記エンジンから排ガスを排出させるための排気管と、温度が経時的に上昇および下降することによって電気分極する第1デバイスと、前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、冷却媒体を前記第1デバイスに供給するための冷却管を備える冷却手段とを備え、前記排気管と前記冷却管とは、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並ぶ隣接領域を備え、前記隣接領域には、前記排気管と前記冷却管とを連通する開口部が設けられ、前記開口部には、排ガスと冷却媒体との両方に接触可能な回転羽根を有する回転体が設けられ、前記冷却管の下流側端部が、前記排気管に接続され、前記前記回転羽根が、前記第1デバイスを備えることを備えることを特徴とする、車載発電システム

技術分野

0001

本発明は、車載発電システム、詳しくは、自動車などの車両に搭載される車載発電システムに関する。

背景技術

0002

従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー空調設備などの熱交換器発電機、モータなどの電動機関照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。

0003

近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されている。

0004

そのようなシステムとしては、例えば、複数の焦電素子の温度を周期的に変化させて焦電素子から連続的に電力を取り出す発電装置が提案されており、より具体的には、焦電素子のそれぞれの温度を上昇させる加熱源と、焦電素子のそれぞれの温度を低下させる冷却源と、焦電素子を移動させて焦電素子の温度を周期的に上昇および下降させる移動手段とを備える発電装置が、提案されている。このような発電装置では、例えば、回転体に取り付けた焦電素子を、加熱槽冷却槽との間で移動させることにより、焦電素子の温度を周期的に上昇および下降させる(例えば、特許文献1参照。)。

先行技術

0005

特開平11−332266号公報

発明が解決しようとする課題

0006

一方、発電装置としては、発電効率の向上が要求され、さらに、省エネルギー化および省スペース化が要求される。

0007

本発明は、発電効率、省エネルギー性および省スペース性に優れる車載発電システムである。

課題を解決するための手段

0008

本発明[1]は、エンジンと、前記エンジンから排ガスを排出させるための排気管と、温度が経時的に上昇および下降することによって電気分極する第1デバイスと、前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、冷却媒体を前記第1デバイスに供給するための冷却管を備える冷却手段とを備え、前記排気管と前記冷却管とは、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並ぶ隣接領域を備え、前記隣接領域には、前記排気管と前記冷却管とを連通する開口部が設けられ、前記開口部には、排ガスと冷却媒体との両方に接触可能な回転羽根を有する回転体が設けられ、前記冷却管の下流側端部が、前記排気管に接続され、前記前記回転羽根が、前記第1デバイスを備える、車載発電システムを含んでいる。

発明の効果

0009

本発明の車載発電システムでは、排気管と冷却管とが、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並んでおり、その隣接部分において、排気管と冷却管とが開口部によって連通されている。そして、その開口部には、排ガスおよび冷却媒体に接触可能な回転羽根を備える回転体が設けられており、また、回転羽根には、第1デバイスが備えられている。

0010

このような車載発電システムによれば、排気管中の排ガスの流れ方向と、冷却管中の冷却媒体の流れ方向とが、互いに逆方向であるため、排ガスおよび冷却媒体が、回転羽根を回転させる。これにより、回転羽根は、排ガスと冷却媒体とに交互に接触し、回転羽根に備えられる第1デバイスが、効率的に加熱および冷却される。

0011

また、この車載発電システムでは、冷却管の下流側端部が排気管に接続されているため、排気管が圧力差によって冷却媒体を吸引し、回転羽根の回転を促進する。

0012

そのため、回転羽根を効率的に回転させることができ、第1デバイスを効率的に(すなわち、省エネルギーで)加熱および冷却できる。

0013

その結果、この車載発電システムによれば、優れた効率で発電することができる。

0014

さらに、この車載発電システムでは、排気管内および冷却管内の隣接部分に回転体が備えられているため、省スペース化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の車載発電システムの一実施形態(回転羽根が第1デバイスおよび第2デバイスからなり、回転羽根の面方向が排ガスの流れ方向と対向する形態)の概略構成図である。
本発明の車載発電システムの他の実施形態(第1デバイスが保持板に保持される形態)の要部拡大図である。
本発明の車載発電システムの他の実施形態(第1デバイスが把持材把持される形態)の要部拡大図である。
本発明の車載発電システムの他の実施形態(回転羽根が第1デバイスおよび第2デバイスからなり、回転羽根の厚み方向が排ガスの流れ方向と対向する形態)の要部拡大図である。
本発明の車載発電システムの他の実施形態(回転体が二軸回転する回転部材である形態)の要部拡大図である。

実施例

0016

1.自動車の構成
図1において、自動車10は、車載発電システム1を備えている。

0017

車載発電システム1は、エンジン11と、エンジン11から排ガスを排出させるための排気管15と、温度が経時的に上昇および下降することによって電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、空気などの冷却媒体を第1デバイス3に供給する冷却手段としての冷却装置5とを備えている。

0018

エンジン11は、自動車10に動力を出力する装置であって、例えば、単気筒型または多気筒型(例えば、2気筒型、4気筒型、6気筒型)が採用されるとともに、その各気筒において、多サイクル方式(例えば、2サイクル方式、4サイクル方式、6サイクル方式など)が採用される。図1には、4気筒型のエンジン11を示す。また、以下において、各気筒で4サイクル方式が採用される場合について、説明する。

0019

排気管15は、エキゾーストマニホールド17、触媒搭載部12およびエキゾーストパイプ13を備えている。

0020

エキゾーストマニホールド17は、エンジン11の気筒から排出される排気ガス収束するために設けられる排気多岐管であって、エンジン11の各気筒に接続される複数(4つ)の上流分岐管18(これらを区別する必要がある場合には、図1の上側から順に、上流側分岐管18a、上流側分岐管18b、上流側分岐管18cおよび上流側分岐管18dと称する。)と、それら上流側分岐管18の下流側において、各上流側分岐管18を1つに統合する集気管19とを備えている。

0021

このようなエキゾーストマニホールド17では、上流側分岐管18の上流側端部が、それぞれ、エンジン11の各気筒に接続されるとともに、上流側分岐管18の下流側端部と集気管19の上流側端部とが接続されている。また、集気管19の下流側端部は、触媒搭載部12の上流側端部に接続されている。

0022

触媒搭載部12は、例えば、触媒担体およびその担体上にコーティングされる触媒を備えており、エンジン11から排出される排気ガスに含まれる炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)などの有害成分を浄化するために、エンジン11(エキゾーストマニホールド17)の下流側端部に接続されている。

0023

エキゾーストパイプ13は、触媒搭載部12において浄化された排ガスを排出するために設けられており、上流側端部が触媒搭載部12に接続されるとともに、下流側端部が外気開放されている。これにより、エンジン11から排出される排ガスは、排気管15を通過し、外気に放出可能とされている。

0024

第1デバイス3は、エンジン11から排出され、温度が経時的に上下する排ガスが供給されることにより、温度が経時的に上下され、電気分極するデバイスである。

0025

ここでいう電気分極とは、結晶の歪みにともなう正負イオン変位により誘電分極電位差が生じる現象、例えばピエゾ効果、および/または、温度変化により誘電率が変化し電位差が生じる現象、例えば焦電効果などのように、材料に起電力が発生する現象と定義する。

0026

このような第1デバイス3として、より具体的には、例えば、ピエゾ効果により電気分極するデバイス、焦電効果により電気分極するデバイスなどが挙げられる。

0027

ピエゾ効果は、応力または歪みが加えられたときに、その応力または歪みの大きさに応じて電気分極する効果(現象)である。

0028

このようなピエゾ効果により電気分極する第1デバイス3としては、特に制限されず、公知のピエゾ素子圧電素子)を用いることができる。

0029

第1デバイス3としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定され、排ガスに接触(曝露)されるように、隣接領域30(後述)に配置される。

0030

固定部材としては、特に制限されず、例えば、後述する第2デバイス4(例えば、電極など)を用いることもできる。

0031

そして、このような場合には、ピエゾ素子は、排ガスの経時的な温度変化により、加熱または冷却され、これにより、膨張または収縮する。

0032

このとき、ピエゾ素子は、固定部材により体積膨張が抑制されているため、ピエゾ素子は、固定部材に押圧され、ピエゾ効果(圧電効果)、または、キュリー点付近での相変態により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、ピエゾ素子から電力が取り出される。

0033

また、このようなピエゾ素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定(すなわち、体積一定)になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。

0034

そのため、上記したように排ガスが周期的に温度変化し、高温状態低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、ピエゾ素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、ピエゾ素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。

0035

その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流脈流など)として取り出される。

0036

焦電効果は、例えば、絶縁体誘電体)などを加熱および冷却する時に、その温度変化に応じて絶縁体が電気分極する効果(現象)であって、第1効果および第2効果を含んでいる。

0037

第1効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により自発分極し、絶縁体の表面に、電荷を生じる効果とされている。

0038

また、第2効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により結晶構造圧力変形が生じ、結晶構造に加えられる応力または歪みにより、圧電分極を生じる効果(ピエゾ効果、圧電効果)とされている。

0039

このような焦電効果により電気分極するデバイスとしては、特に制限されず、公知の焦電素子を用いることができる。

0040

第1デバイス3として焦電素子が用いられる場合には、焦電素子は、排ガスに接触(曝露)されるように、隣接領域30(後述)に配置される。

0041

このような場合において、焦電素子は、排ガスの経時的な温度変化により、加熱または冷却され、その焦電効果(第1効果および第2効果を含む)により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、焦電素子から電力が取り出される。

0042

また、このような焦電素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。

0043

そのため、上記したように熱源2が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、焦電素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、焦電素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。

0044

その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。

0045

このような第1デバイス3として、具体的には、上記したように、公知の焦電素子(例えば、BaTiO3、CaTiO3、(CaBi)TiO3、BaNd2Ti5O14、BaSm2Ti4O12、チタン酸ジルコン酸鉛PZT:Pb(Zr,Ti)O3)など)、公知のピエゾ素子(例えば、水晶(SiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩酒石酸カリウムナトリウム)(KNaC4H4O6)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、リチウムテトラボレート(Li2B4O7)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、窒化アルミニウム(AlN)、電気石トルマリン)、ポリフッ化ビニリデンPVDF)など)、Ca3(VO4)2、Ca3(VO4)2/Ni、LiNbO3、LiNbO3/Ni、LiTaO3、LiTaO3/Ni、Li(Nb0.4Ta0.6)O3、Li(Nb0.4Ta0.6)O3/Ni、Ca3{(Nb,Ta)O4}2、Ca3{(Nb,Ta)O4}2/Niなどを用いることができる。

0046

また、第1デバイス3としては、さらに、LaNbO3、LiNbO3、KNbO3、MgNbO3、CaNbO3、(K1/2Na1/2)NbO3、(K1/2Na1/2)NbO3/Ni、(Bi1/2K1/4Na1/4)NbO3、(Sr1/100(K1/2Na1/2)99/100)NbO3、(Ba1/100(K1/2Na1/2)99/100)NbO3、(Li1/10(K1/2Na1/2)9/10)NbO3、Sr2NaNb5O15、Sr19/10Ca1/10NaNb5O15、Sr19/10Ca1/10NaNb5O15/Ni、Ba2NaNbO15、Ba2Nb2O6、Ba2NaNbO15/Ni、Ba2Nb2O6/Niなどの誘電体を用いることもできる。

0047

これら第1デバイス3は、単独使用または2種類以上併用することができる。

0048

第1デバイス3のキュリー点(Tc)は、例えば、−77℃以上、好ましくは、−10℃以上であり、例えば、1300℃以下、好ましくは、900℃以下である。

0049

また、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率は、例えば、1以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、2000以上である。

0050

このような発電システム1では、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率が高いほど、エネルギー変換効率が高く、高電圧で電力を取り出すことができるが、第1デバイス3の比誘電率が上記下限未満であれば、エネルギー変換効率が低く、得られる電力の電圧が低くなる場合がある。

0051

なお、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))は、排ガスの温度変化によって電気分極するが、その電気分極は、電子分極イオン分極および配向分極のいずれでもよい。

0052

例えば、配向分極によって分極が発現する材料(例えば、液晶材料など)では、その分子構造を変化させることにより、発電効率の向上を図ることができるものと期待されている。

0053

また、詳しくは後述するが、第1デバイス3は、隣接領域30(後述)において、回転体6(後述)の回転羽根7(後述)に固定されており、隣接領域30(後述)において、第2デバイス4を介して、排ガスに接触(曝露)可能とされている。

0054

第2デバイス4は、第1デバイス3から電力を取り出すために設けられる。

0055

このような第2デバイス4は、より具体的には、特に制限されないが、例えば、上記の第1デバイス3を挟んで対向配置される2つの電極(例えば、銅電極銀電極など)、例えば、それら電極に接続される導線などを備えており、第1デバイス3に電気的に接続されている。

0056

また、第2デバイス4は、必要により、昇圧器(図示せず)、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)(図示せず)などを介して、バッテリー9に、電気的に接続されている。

0057

冷却装置5は、冷却媒体(空気)を第1デバイス3に供給するための冷却管21を備えている。

0058

冷却管21は、その上流側端部が大気中に開放されており、途中部分が排気管15に対して隣接し、下流側端部が排気管15に接続されている。

0059

より具体的には、冷却管21は、長さ方向の少なくとも一部において、排気管15に沿って延び、かつ、排気管15に隣接するように、配置される。

0060

排気管15と冷却管21との隣接部分では、排ガスの流れ方向(図1の太矢印参照)と冷却媒体の流れ方向(図1の細矢印参照)とが互いに逆向きとなるように、排気管15と冷却管21とが配置されている。

0061

例えば、図1においては、排ガスが自動車10の前方から後方に向かって流れるように、排気管15が配置され、かつ、冷却媒体(空気)が自動車10の後方から前方へ向かって流れるように、冷却管21が配置されている。

0062

これにより、冷却管21と排気管15とが排ガスの流れ方向と冷却媒体(空気)の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並ぶ隣接領域30を、形成している。

0063

また、冷却管21は、隣接領域30に対する冷却媒体の流れ方向下流側(排気管15の排ガス流れ方向上流側)において反対方向に折り返すように屈曲される。

0064

そして、冷却管21の下流側端部が、排気管15の排ガス流れ方向における隣接領域30(第1デバイス3)よりも下流側において、排気管15の側壁に接続されている。

0065

これにより、冷却管21内の冷却媒体が、排ガスと混合して排気管15から排出可能とされている。

0066

また、排気管15と冷却管21との隣接領域30には、排気管15と冷却管21とを連通する開口部25が形成されている。

0067

より具体的には、隣接領域30においては、冷却管21の側壁の一部が、排気管15の側壁の一部と接触するか、または、冷却管21の側壁の一部が、排気管15の側壁の一部と共有されている。

0068

そして、この隣接領域30においては、排気管15と冷却管21との接触部分または共有部分を貫通するように、開口部25が形成されている。開口部25の大きさおよび形状は、後述する回転体6のサイズなどに応じて、適宜設定される。

0069

また、開口部25には、回転体6が備えられている。

0070

回転体6は、風圧により一軸回転する回転部材であって、第1デバイス3を排ガスおよび冷却媒体(空気)に交互に曝露するために設けられている。

0071

より具体的には、回転体6は、第1デバイス3を備える回転羽根7と、軸部8とを備えている。

0072

回転羽根7は、軸部8から回転軸方向と直交する方向(径方向)に延びるように設けられており、回転羽根7が複数設けられる場合、軸部8から放射状に設けられている。

0073

回転羽根7は、矩形板形状を有し、例えば、第1デバイス3と、その第1デバイス3を厚み方向両側から挟持する一対の第2デバイス4とを備えている。図1においては、回転羽根7は、第1デバイス3と、一対の第2デバイス4とから形成されている。

0074

このような回転羽根7は、軸部8の回転軸方向に沿って平面が形成されるように軸部8に支持されている。

0075

なお、回転羽根7の数は、特に制限されず、1枚以上、好ましくは、2枚以上であり、例えば、20枚以下、好ましくは、10枚以下である。図1においては、回転羽根7が4枚の回転体6を示している。

0076

軸部8は、回転羽根7を支持する回転軸であって、排気管15と冷却管21との境界部分に配置されている。

0077

より具体的には、軸部8は、開口部25が形成される平面において、排ガスの流れ方向および冷却媒体の流れ方向と直交する方向(車幅方向)に沿って、回転可能に設けられている。このような軸部8に、第1デバイス3を備える回転羽根7が支持されている。

0078

そのため、回転羽根7は、軸部8から開口部25に沿って前方に位置するときを0°位相としたときに、0°〜180°の間は排気管15内に曝露され、180°〜360°の間は冷却管21内に曝露されるように、回転される。

0079

その結果、軸部8を中心として、回転羽根7の第1デバイス3が、排気管15および冷却管21の間で回転可能(図1破線矢印参照)とされており、排ガスおよび冷却媒体(空気)に交互に曝露可能とされる。

0080

また、冷却管21の流れ方向途中、より具体的には、隣接領域30よりも上流側には、冷却ポンプ22が介在されている。

0081

冷却ポンプ22は、例えば、公知の空気供給ポンプであって、より具体的には、エアコンプレッサなど、公知の送気ポンプが挙げられる。なお、図示しないが、冷却ポンプ22は、自動車10における電気的な制御を実行する制御ユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)などに接続されており、冷却ポンプ22の駆動および停止が制御される。また、必要に応じて、冷却管21の流れ方向途中には、冷却管21の開閉および開度を制御するための弁を備えることもできる。

0082

2.発電方法
以下において、上記した車載発電システム1を用いた発電方法について、詳述する。

0083

この車載発電システム1では、エンジン11の駆動により、各気筒において、ピストン昇降運動が繰り返され、吸気工程、圧縮工程、爆発工程および排気工程が順次実施され、その温度が経時的に上下される。

0084

そして、このようにしてエンジン11の各気筒から排出される排ガスは、排気管15のエキゾーストマニホールド17の各上流側分岐管18に導入され、集気管19において集気される。その後、排ガスは、触媒搭載部12を通過するとともに触媒により浄化され、エキゾーストパイプ13および隣接領域30を通過して、外気に排出される。

0085

なお、このような車載発電システム1において、排ガスの温度は、例えば、100〜1200℃、好ましくは、200〜900℃である。

0086

一方、この車載発電システム1では、上記のエンジン11の駆動中に、冷却装置5を作動させる。

0087

より具体的には、図示しない制御ユニットによって冷却ポンプ22を駆動させ、冷却管21に冷却媒体としての空気を供給する。

0088

冷却管21に供給された冷却媒体(空気)は、排ガスの流れ方向とは逆方向に沿って流れ、隣接領域30を通過する。そして、冷却媒体(空気)は、隣接領域30の下流側において折り返され、排ガスの流れ方向と同方向に沿って流れ、排気管15における隣接領域30よりも下流側において、排気管15に合流する。

0089

そして、この車載発電システム1では、上記したように、排気管15と冷却管21とが隣接する隣接領域30において、回転羽根7を備える回転体6が設けられている。

0090

具体的には、回転羽根7は、第1デバイス3を備えており、軸部6に回転可能に支持されることによって、その回転に応じて排ガスと冷却媒体(空気)とに交互に接触可能としている。

0091

また、隣接部分33では、排気管15中の排ガスの流れ方向と、冷却管21中の冷却媒体の流れ方向とが、互いに逆方向である。

0092

そのため、排気管15に排ガスが供給され、かつ、冷却管21に冷却媒体(空気)が供給されると、隣接領域30において回転体6の回転羽根7が回転する。

0093

とりわけ、上記の車載発電システム1では、冷却管21の下流側端部が、排気管15に接続されているため、排気管15が圧力差によって冷却媒体(空気)を吸引し、回転羽根7の回転を促進する。

0094

これにより、回転羽根7が回転し、第1デバイス3が第2デバイス4を介して排気管15において排ガスに曝露され、加熱された後、冷却管21において冷却媒体(空気)に曝露され、冷却される。

0095

このように、回転羽根7の回転運動が繰り返されることにより、第1デバイス3は、排ガスと冷却媒体とに交互に接触し、交互に加熱および冷却される。

0096

そして、これにより、第1デバイス3を、周期的に高温状態または低温状態にすることができ、第1デバイス3を、その素子(例えば、ピエゾ素子、焦電素子など)に応じた効果(例えば、ピエゾ効果、焦電効果など)により、電気分極させることができる。

0097

そのため、この車載発電システム1では、第2デバイス4を介して、各第1デバイス3から電力を周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、取り出すことができる。

0098

その後、この方法では、例えば、図1において点線で示すように、上記により得られた電力を、必要により第2デバイス4に接続される昇圧器(図示せず)で昇圧し、交流/直流変換器(図示せず)において直流電圧に変換した後、バッテリー9に蓄電する。

0099

バッテリー9に蓄電された電力は、自動車10や、自動車10に搭載される各種電気部品の動力などとして、適宜、用いることができる。

0100

3.作用・効果
上記の車載発電システム1では、排気管15と冷却管21とが、排ガスの流れ方向と冷却媒体の流れ方向とが互いに逆向きとなるように隣接して並んでおり、その隣接部分33において、排気管15と冷却管21とが開口部25によって連通されている。そして、その開口部25には、排ガスおよび冷却媒体に接触可能な回転羽根7を備える回転体6が設けられており、また、回転羽根7には、第1デバイス3が備えられている。

0101

このような車載発電システム1によれば、排気管15中の排ガスの流れ方向と、冷却管21中の冷却媒体の流れ方向とが、互いに逆方向であるため、排ガスおよび冷却媒体が、回転羽根7を回転させる。これにより、回転羽根7は、排ガスと冷却媒体とに交互に接触し、回転羽根7に備えられる第1デバイスが、効率的に加熱および冷却される。

0102

また、この車載発電システム1では、冷却管21の下流側端部が排気管15に接続されているため、排気管15が圧力差によって冷却媒体を吸引し、回転羽根7の回転を促進する。

0103

そのため、回転羽根7を効率的に回転させることができ、第1デバイス3を効率的に(すなわち、省エネルギーで)加熱および冷却できる。

0104

その結果、この車載発電システム1によれば、優れた効率で発電することができる。

0105

さらに、この車載発電システム1では、排気管15内および冷却管21内の隣接部分33に回転体6が備えられているため、省スペース化を図ることができる。

0106

4.変形例
上記した説明では、各回転羽根7が、1つの第1デバイス3と、一対の第2デバイス4とから形成されているが、回転羽根7においては、例えば、図2拡大表示されるように、複数の第1デバイス3および第2デバイス4を、金属板などの保持板23の一方面上に固定してもよく、また、図3に拡大表示されるように、複数の第1デバイス3および第2デバイス4を、メッシュプレートなどの把持材24で把持してもよい。

0107

さらに、保持板23および把持材24を、必要に応じて、第2デバイス4(電極)として共用することもできる。

0108

また、上記した説明では、回転羽根7は、その面が排ガスおよび冷却媒体の流れ方向に対向するように配置されているが、例えば、図4に示されるように、回転羽根7の面が排ガスおよび冷却媒体の流れ方向に直交するように配置されていてもよい。また、回転羽根7は、軸部6の延びる方向に沿って、所定間隔を隔てて、複数配置されていてもよい。なお、回転羽根7の面が排ガスおよび冷却媒体の流れ方向に直交する形態(図4)よりも、回転羽根7の面が排ガスおよび冷却媒体の流れ方向に対向する形態(図1図3)の方が、発電効率の観点から好ましい。

0109

加えて、上記した説明では、回転体6は、一軸回転する回転部材として形成されているが、風圧により回転可能な回転機構を有していれば、特に制限されず、例えば、図5に示されるように、二軸回転する回転部材として形成されていてもよい。このような回転体6には、軸部8が前後方向に間隔を隔てて2つ備えられており、その2つの軸部8に、無端部材31が巻かれている。そして、無端部材31に、複数の回転羽根7が設けられている。これにより、回転体6は、第1デバイス3を排ガスおよび冷却媒体(空気)に交互に曝露可能としている。

0110

また、上記の車載発電システム1では、第1デバイス3を加熱および冷却するのみで、電力を取り出しているが、例えば、発電効率の向上を図るため、必要に応じて、第1デバイス3に電圧(電界)を印加することもできる。このような場合、例えば、第1デバイス3の加熱時に第1デバイス3に電圧(電界)を印加し、その後、第1デバイス3の冷却時に、第1デバイス3から電力を回収する。これにより、発電効率の向上を図ることができる。

0111

また、上記の車載発電システム1では、冷却管21の流れ方向途中に冷却ポンプ22が設けられているが、例えば、排気管15における冷却媒体の吸引力(冷却管21の下流側端部が排気管15に接続されていることにより生じる吸引力)が、冷却媒体の供給に十分である場合などには、冷却管21に冷却ポンプ22を設けなくともよい。このような車載発電システム1によれば、さらなる省エネルギー化を図ることができる。

0112

1車載発電システム
3 第1デバイス
4 第2デバイス
5冷却装置
6回転体
7回転羽根
11エンジン
15排気管
21冷却管
25 開口部
30 隣接領域

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