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技術 建築用板材、及びその接続構造

出願人 元旦ビューティ工業株式会社
発明者 山田秀雄
出願日 2018年9月27日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-181625
公開日 2020年4月2日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-051123
状態 未査定
技術分野 屋根ふき・それに関連する装置または器具
主要キーワード 略鋭角状 拡開片 上下分割型 下層材 折り返し角度 防水空間 連続材 保持部材間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年4月2日)のものです。
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図面 (7)

課題

各種の防水構造天井構造等において、ビス等の固定具の固定部分から雨水等が伝わってきても、内部への浸入を阻止できる防水空間が形成されるように接続できる建築用板材、及びその接続構造を提供する。

解決手段

本発明の建築用板材1は、隣り合う建築用板材1,1どうしを防水空間19を形成して接続することができ、面板部11の一端に、一側立上り部12の上端下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13と、その下端が上方へ折曲された縦片部14、及びその先端が略水平状に折曲された上片部15を備える重合部18と、を有し、面板部11の他端には、他側立上り部12'の先端が一側へ折り返された被係合部16、その下方に設けられた排水溝17、及びその上方へ延設された被重合部18'を有し、隣り合う当該建築用板材1,1の重合部18と被重合部18'とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部13を上面とする防水空間19が形成されるように接続できることを特徴とする。

概要

背景

近年、陸屋根等の防水構造として、施工不良による漏水が生じにくく、また経年によるシート劣化が生じたとしても漏水事故を生ずることがない防水構造として、特許文献1に記載の構造が提案されている。
この特許文献1に記載の構造は、屋根用部材1の面板部(フラット部11)の両端を立ち上げ接続端部12A,12Bに平坦面122A,122Bを形成し、隣り合う屋根用部材1,1を接続する際に前記平坦面122A,122Bを重ね合わせ、その上面側に配置させる断熱材2及び防水シート3の固定金具4aの部分としている。
そのため、この構造では、最表面側から打ち込む固定金具4aにより雨水が浸入しても、該雨水を屋根用部材1のフラット部11に導いて排水することができる。

概要

各種の防水構造や天井構造等において、ビス等の固定具の固定部分から雨水等が伝わってきても、内部への浸入を阻止できる防水空間が形成されるように接続できる建築用板材、及びその接続構造を提供する。本発明の建築用板材1は、隣り合う建築用板材1,1どうしを防水空間19を形成して接続することができ、面板部11の一端に、一側立上り部12の上端下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13と、その下端が上方へ折曲された縦片部14、及びその先端が略水平状に折曲された上片部15を備える重合部18と、を有し、面板部11の他端には、他側立上り部12'の先端が一側へ折り返された被係合部16、その下方に設けられた排水溝17、及びその上方へ延設された被重合部18'を有し、隣り合う当該建築用板材1,1の重合部18と被重合部18'とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部13を上面とする防水空間19が形成されるように接続できることを特徴とする。

目的

本発明は、各種の防水構造や天井構造等において、ビス等の固定具の固定部分から雨水等が伝わってきても、内部への浸入を阻止できる防水空間が形成されるように接続できる建築用板材、及びその接続構造を提案することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

隣り合う建築用板材どうしを防水空間を形成して接続することができる建築用板材であって、面板部の一端に、一側立上り部の上端下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部と、その下端が上方へ折曲された縦片部、及びその先端が略水平状に折曲された上片部を備える重合部と、を有し、面板部の他端には、他側立上り部の先端が一側へ折り返された被係合部、その下方に設けられた排水溝、及びその上方へ延設された被重合部を有し、隣り合う当該建築用板材の重合部と被重合部とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続することができることを特徴とする建築用板材。

請求項2

請求項1に記載の建築用板材どうしを接続した接続構造であって、前記建築用板材の重合部と隣り合う前記建築用板材の被重合部とを重合させると共に、水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続してなることを特徴とする建築用板材の接続構造。

請求項3

縦片と、該縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片とで係合部を形成してなる保持部材下地に固定され、該保持部材の係合部に建築用板材の被係合部を係合させていることを特徴とする請求項2に記載の建築用板材の接続構造。

請求項4

建築用板材を下層材と用い、その被重合部と重合させた重合部の上片部を固定部とすると共にその上層外装構造構築したことを特徴とする請求項2又は3に記載の建築用板材の接続構造。

技術分野

0001

本発明は、各種の防水構造天井構造等において、ビス等の固定具の固定部分から雨水等が伝わってきても、内部への浸入を阻止できる防水空間が形成されるように接続できる建築用板材、及びその接続構造に関する。

背景技術

0002

近年、陸屋根等の防水構造として、施工不良による漏水が生じにくく、また経年によるシート劣化が生じたとしても漏水事故を生ずることがない防水構造として、特許文献1に記載の構造が提案されている。
この特許文献1に記載の構造は、屋根用部材1の面板部(フラット部11)の両端を立ち上げ接続端部12A,12Bに平坦面122A,122Bを形成し、隣り合う屋根用部材1,1を接続する際に前記平坦面122A,122Bを重ね合わせ、その上面側に配置させる断熱材2及び防水シート3の固定金具4aの部分としている。
そのため、この構造では、最表面側から打ち込む固定金具4aにより雨水が浸入しても、該雨水を屋根用部材1のフラット部11に導いて排水することができる。

先行技術

0003

特開2007−211563号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前記特許文献1の構造では、固定金具4aと共に浸入する雨水は、平坦面122A,122Bの重ね合わせ部分から、屋根用部材1の裏面側へ伝わってしまうため、内部への浸入、漏水が生じてしまうものであった。

0005

そこで、本発明は、各種の防水構造や天井構造等において、ビス等の固定具の固定部分から雨水等が伝わってきても、内部への浸入を阻止できる防水空間が形成されるように接続できる建築用板材、及びその接続構造を提案することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記に鑑み提案されたもので、隣り合う建築用板材どうしを防水空間を形成して接続することができる建築用板材であって、面板部の一端に、一側立上り部の上端下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部と、その下端が上方へ折曲された縦片部、及びその先端が略水平状に折曲された上片部を備える重合部と、を有し、面板部の他端には、他側立上り部の先端が一側へ折り返された被係合部、その下方に設けられた排水溝、及びその上方へ延設された被重合部を有し、隣り合う当該建築用板材の重合部と被重合部とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続することができることを特徴とする建築用板材に関するものである。

0007

また、本発明は、前記建築用板材どうしを接続した接続構造であって、前記建築用板材の重合部と隣り合う前記建築用板材の被重合部とを重合させると共に、水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続してなることを特徴とする建築用板材の接続構造をも提案するものである。

0008

さらに、本発明は、前記接続構造において、縦片と、該縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片とで係合部を形成する保持部材下地に固定され、該保持部材の係合部に建築用板材の被係合部を係合させていることを特徴とする建築用板材の接続構造をも提案する。

0009

また、本発明は、前記建築用板材を下層材と用い、その被重合部と重合させた重合部の上片部を固定部とすると共にその上層外装構造構築したことを特徴とする建築用板材の接続構造をも提案する。

発明の効果

0010

本発明の建築用板材は、隣り合う当該建築用板材の重合部と被重合部とを重合させることにより、ビス等の固定具の固定部分を形成でき、水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続できるので、固定部分の固定具から雨水等が伝わってきても、傾斜片部にてそれ以上の雨水等の侵入を防止できる。
そのため、この建築用板材は、防水作用を必要とする各種の下層材や内外装材天井材等として広く適用できることが見込まれる。
特に縦片部を設けているため、その上面側に防水層等を施工するのに好適であって、固定具の固定部分の位置を容易に特定できるため、容易に且つ確実に固定具を固定して防水層等を施工することができる。

0011

また、前記建築用板材を用いた接続構造は、前述のように各種の下層材や内外装材、天井材等として建築用板材を用いて様々な防水構造、又は防水構造を備える内外壁構造、或いは天井構造として適用することができる。

0012

さらに、縦片と、該縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片とで係合部を形成する保持部材を下地に固定し、該保持部材の係合部に建築用板材の被係合部を係合させている場合には、前記接続構造を前記保持部材にて下地へ固定できると共に、前記保持部材の係合部にて前記防水空間が保護されるという利点をも有する。

0013

また、前記建築用板材を下層材と用い、その被重合部と重合させた重合部の上片部を固定部とすると共にその上層に外装構造を構築した場合、上層の外装構造から雨水等が伝わったとしても下層材の防水空間にて確実に内部へ浸入を阻止できる。

図面の簡単な説明

0014

(a)本発明の第1実施例の建築用板材を用いた接続構造の一例を示す正面図、(b)他の一例を示す正面図、(c)更に他の一例を示す正面図である。
(a)第1実施例の建築用板材を下地に取り付けた状態の接続構造を示す正面図、(b)その接続構造を下地層として用いた外装構造の断面図、(c)用いた保持部材及び補強材を示す側面図である。
第1実施例の建築用板材を用いた別の態様の外装構造の断面図である。
(a)第1実施例の建築用板材を適用した防水構造の一例を示す断面図、(b)別の態様の防水構造を示す断面図である。
(a)本発明の第2実施例の建築用板材の保持部材への取付手順を示す正面図、(b)第2実施例の建築用板材の接続構造を示す正面図、(c)その要部の拡大正面図である。
(a)第2実施例の建築用板材を下地層として用いた外装構造における断熱材の取付手順を示す正面図、(b)形成された外装構造を示す断面図である。

0015

本発明の建築用板材は、隣り合う建築用板材どうしを防水空間を形成して接続することができるものである。
この建築用板材は、面板部の一端に、一側立上り部の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部と、その下端を上方へ折曲させた縦片部、及びその先端を略水平状に折曲させた上片部を備える重合部と、を有する。
また、面板部の他端には、他側立上り部の先端が一側へ折り返された被係合部、その下方に設けられた排水溝、及びその上方へ延設された被重合部を有する。
そして、隣り合う建築用板材の重合部と被重合部とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続することができる。

0016

この建築用板材は、面板部の両端にそれぞれ立ち上がる立上り部(一端から立ち上がる一側立上り部、他端から立ち上がる他端立上り部)を備えているが、該構成は多くの従来例に認められる構成であり、特にその具体的構成を限定するものではない。
また、一側立上り部には、縦片部及びその先端を略水平状に折曲させた上片部を備える重合部が延設され、他側立上り部には、上方へ被重合部が延設され、該被重合部に前記重合部をオーバーハング状に重合させることができる構成を備えているが、該構成も多くの従来例に認められる構成であり、重合状に接続されてビス等の固定具の固定部分を形成するものであれば、特にその具体的構成を限定するものではない。特に縦片部については、後述する図示実施例に示すように縦長に形成することで、断熱層などを介して防水層等を施工する際にもビス等の固定具の固定位置を容易に特定することができるため、容易に且つ確実に固定することができる。

0017

前記建築用板材は、一側立上り部には、その上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部を介して前記重合部が延設され、他側立上り部には、その先端が一側へ折り返された被係合部、その下方に設けられた排水溝を介して上方へ前記被重合部が延設され、防水空間が形成されるように接続できるが、これら(防水空間、傾斜片部、被係合部、排水溝)の構成が極めて特徴的である。

0018

前記防水空間は、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とするものであって、隣り合う建築用板材の接続によって形成され、流れ方向に延在する中空の空間である。

0019

前記傾斜片部は、前記一側立上り部の上端を下り傾斜させた水切勾配を備え、前記防水空間の上面となる部位であって、仮に前記重合部に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部を伝って当該傾斜片部に至ったとしても、水切勾配を備えるので、その裏面を雨水等が重力に逆らって伝っていこうとすることを防止するものである。

0020

前記被係合部は、前記他側立上り部の先端が一側へ折り返された部位を指し、前記傾斜片部の傾斜上端の裏面側に配置され、後述する保持部材の係合部に係合させる部分でもある。
そのため、この被係合部は、保持部材の係合部に応じて折り返し状に形成されるが、その折り返し角度も係合部に応じて適宜に設定される。

0021

前記排水溝は、前記被係合部の下方に設けられ、前記防水空間の下面(底面)となる部位であって、V字状でもU字状に形成してもよく、仮に前記重合部に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部を伝って当該防水空間に至ったとしても、この防水空間が排水空間役割をも果たすので、この排水溝により流れ方向に沿って排水することができる。

0022

このような構成を有する建築用板材の接続構造は、前記建築用板材の重合部と左右に隣り合う前記建築用板材の被重合部とを重合させると共に、水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続してなる。

0023

また、この建築用板材は、従来の下葺き材、内外装材、或いは天井材等と同様に保持部材(吊子)等で下地に取り付けて接続して施工することができる。
その保持部材としては、縦片と、該縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片とで係合部を形成するものが用いられ、この保持部材を下地に固定し、前記建築用板材の被係合部をこの保持部材の係合部に係合させる状態で取り付けることができる。この場合、前記保持部材の係合部にて前記防水空間を保護できるという利点をも付加される。
建築用板材を、下層材として用いる場合、被重合部と重合させた重合部の上片部を固定部とし、その上層に各種の外装構造を構築できる。

0024

図1に示す本発明の第1実施例の建築用板材1は、面板部11の一端(図面では右端)に、一側立上り部12の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13と、その下端を上方へ折曲させた縦長の縦片部14、及びその先端を略水平状に折曲させた上片部15を備える重合部18と、を有する。
また、面板部11の他端(図面では左端)には、他側立上り部12'の先端が一側へ折り返された被係合部16、その下方に設けられた排水部17、及びその上方へ延設された被重合部18'を有する。即ちこの被重合部18'には、接続させた際に前記縦片部14に縦片部14'、前記上片部15に上片部15'が沿接状となる構成を備えている。
そして、隣り合う当該建築用板材1,1の重合部18と被重合部18'とを重合させると共に、前記水切勾配を備える傾斜片部13を上面とする防水空間19が形成されるように接続することができる。

0025

この建築用板材1の特徴的な構成としては、前述のように一側立上り部12には、その上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13を介して重合部18が延設され、他側立上り部12'には、その先端が一側へ折り返された被係合部16、その下方に設けられた排水溝17を介して被重合部18'が延設され、防水空間19が形成されるように接続できる点である。

0026

前記防水空間19は、前記水切勾配を備える傾斜片部16を上面とするものであって、隣り合う建築用板材1,1の接続によって、流れ方向に形成される中空の空間である。
この防水空間19が存在するため、前記重合部18と被重合部18'に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14'を伝って当該防水空間19に至ったとしても、この防水空間19が排水空間の役割をも果たし、流れ方向に沿って雨水等を排水することができる。

0027

前記傾斜片部13は、一側立上り部12の上端を下り傾斜させた水切勾配を備え、防水空間19の上面となる部位である。そのため、仮に前記重合部18に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14を伝って当該傾斜片部13に至ったとしても、水切勾配を備えるので、この傾斜片部13の裏面を雨水等が重力に逆らって伝っていこうとすることを防止することができる。

0028

また、前記被係合部16は、他側立上り部12'の先端を折り返した部位であり、前記傾斜片部13の傾斜上端の裏面側に配置され、後述する保持部材2の係合部24に係合させる部分でもある。
そのため、この被係合部16は、保持部材2の係合部24に応じて折り返し状に形成され、当該第1実施例ではヘアピン状に形成したが、後述する保持部材2の係合部24に係合するものであれば、どのような形状でもよい。また、この被係合部16の下方に設けられた凹状の部位が排水溝17であり、該排水溝17は、防水空間19の下面となる部位である。

0029

前記排水溝17は、前記被係合部16の下方に設けられ、前記防水空間19の下面(底面)となるU字状部分である。そのため、仮に前記重合部18に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14を伝って当該防水空間19に至ったとしても、この防水空間19が排水空間の役割をも果たすので、この排水溝17により流れ方向に沿って排水できる。なお、防水空間19は、矩形状の中空空間となる。

0030

同図(a)〜(c)に示すようにこの建築用板材1は極めて簡易な構成であるため、有効幅、或いは保持部材間隔やその上に形成する防水層に応じて以下に示すように適宜に調整して敷設することができる。
即ち同図(a)には、左右にほぼ同一の間隔が形成されるように建築用板材1,1を配し、右側の建築用板材1の右側には、一端側の端縁は等しく形成した板材1Bを、左側の建築用板材1の左側には、他端側の端縁は等しく形成した板材1Cを配設している。
同図(b)や同図(c)でも中央に二枚の建築用板材1,1を並設する点では同様であるが、同図(b)では、右側の建築用板材1の右側には、一端側の端縁は等しく形成した幅広の板材1B'を、左側の建築用板材1の左側には、他端側の端縁は等しく形成した幅狭の板材1C'を配設した。逆に同図(c)では、右側の建築用板材1の右側には、一端側の端縁は等しく形成した幅狭の板材1B"を、左側の建築用板材1の左側には、他端側の端縁は等しく形成した幅広の板材1C"を配設した。

0031

図2(a)に示す接続構造は、前記第1実施例の建築用板材1を、保持部材2にて下地4取り付けたものである。
この第1実施例における保持部材2は、図2(c)に示すように縦片21と、該縦片21の下端を略水平状に延在させた横片22とからなる略L字状の成形体であって、前記縦片21の上端を下方へ折曲させた傾斜片23とで略鋭角状(略直角状近似する鋭角状より更に小さく形成した)の係合部24を備える。そして、図中に点線矢印にて示すように縦片21の背面側(図中右側)から側面視楔状挿着部31を備える補助材3を挿着することにより、建築用板材1の面板部11の端縁を上方へ押し上げ、前記保持部材2の係合部24に、建築用板材1の被係合部16を下方から係合させることができる。
また、前記縦片21の下端には、略矩形状の開口部211が形成されているが、開口寸法は、補助材3の挿着部31の寸法より僅かに大きく形成されている。

0032

なお、前記補助材3の挿着部31の後端には、左右に拡開片状の当接突起32,32が設けられ、挿着部31の上面には、跳ね上げ片状の係止突起33が設けられている。
そのため、この補助材3を図示する矢印のように、縦片21の背面側から開口部211に挿着していくと、前記当接突起22,22が、開口部211の開口縁に当接するため、それ以上の過重な挿入を防止できる。また、前記係止突起33が開口部211を通過すると、当該係止突起33が跳ね上がってその上端が開口部211に係止するため、抜け戻りが防止される。このように前記当接突起32や係止突起33は、補助材3の過剰(過度)な挿入(打ち込み)や抜け(戻り)外れを防止する。

0033

このような構成の接続構造は、水切勾配を備える傾斜片部13を上面とする防水空間19が形成されているため、傾斜片部13の表面側を伝う雨水は勿論、傾斜片部13の裏面側を伝う雨水も、それ以上の雨水の伝わりを防止することができ、確実に排水することができる。また、前記保持部材2の係合部24に建築用板材1の被係合部16を係合させているため、略矩形状に形成される前記防水空間19の一方の上端を保護する状態となっており、この防水空間19に対して例えば上方から荷重が作用することがあったとしてもその潰れ等を防止できるため、形状の維持、強化が果たされる。

0034

また、図2(b)に示す外装構造は、前記図2(a)の接続構造を下地層(下葺き層)として用いたものであり、前記接続構造の上面側に、予め相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5を配設し、凡そ充満状の断熱層を形成し、その後、外装材6を上下分割型の吊子(7A,7B)にてキャップ材6Bと共に前記断熱層上に敷設している。なお、この断熱層を形成した状態では、固定具の固定部分となる重合部18及び被重合部18'の重合部分が上方から見えなくなるので、断熱材5の表面側に該重合部分を示す印等を設けることが望ましい。
なお、ここで用いられた断熱材5は、合成樹脂製の成形板を用いているが、ガラス繊維板木毛木片木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板であってもよい。

0035

同図において断熱層上に敷設する外装材6は、前記下葺き材として用いた建築用板材1に対して上葺き材として用いられるものであり、略平坦状平板部61の左右端縁に下部吊子7Aに弾性的に係合する側縁部62,62を備え、該側縁部62の下方及び平板部61の裏面側には裏貼り材6cが添設されている。
前記下部吊子7Aは、逆π字状のピース状成形体であって、底面71から固定具7cにて断熱材5の一部をも貫通して前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に固定されるものである。
この下部吊子7Aと連結する上部吊子7Bは、左右に下方が開放する溝状部72,72を備える略H字状のピース状成形体であって、前記下部吊子7Aに上方から嵌合されるものである。
前記キャップ材6Bは、前記上部吊子7Bを覆い隠すように取り付けることができる逆U字状連続材であって、左右の脚片には弾性的に嵌合可能な係合部63,63が形成されている。

0036

そして、前記下部吊子7Aを、前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に固定した状態で、前記外装材6を弾性的に係合させた後、前記上部吊子7Bを上方から係合させて一体的に連結させると共に外装材6の側縁部62,62を溝状部72,72にて上方から覆うように保持する。その後、前記キャップ材6Bを前記上部吊子7Bを覆い隠すように取り付けるが、その係合部63,63を、上部吊子7Bの外側から外装材6の側縁部62,62に弾性的に嵌合させる。

0037

このように施工された図2(b)の外装構造は、前記建築用板材1を下葺き材として用いたので、防水構造を備える外装構造と各種の屋根外壁等に適用できる。
しかも、前記保持部材2を下地4に固定し、建築用板材1の被係合部16を前記保持部材2の係合部24に係合させたので、前記防水空間19の強化が果たされる。

0038

図3に示す外装構造は、前記図2(b)の外装構造における断熱層を二層構造にしたものであり、それ以外の構成は全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この外装構造では、相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5を配設した後、その上面に略均一厚みのボード状に形成される第二の断熱層5Bを敷設しており、その分だけ形成される断熱層の合計厚みが増えるので、長尺な固定具7c'を用いている。なお、前記断熱材5の敷設は、後述する図6(a)における断熱材5"の配設と同様に行えばよいので、ここでは説明を省略する。

0039

図4(a),(b)は、前記第1実施例の建築用板材1の接続構造を陸屋根等の防水構造における下葺き層として用い、その上面側に防水層80を形成したものである。
そのため、下葺き層の構成は、他の図面と同様符号を付して説明を省略する。

0040

前記防水層80は、熱融着して接合できる防水シート8を接合して形成されるものであり、接合部分には被覆板8b及び固着具8cを上方から打ち込んで前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に断熱材5Cを貫通して固定している。
この防水シート8は、各種の合成樹脂シートゴムシートなどを広く用いることができ、例えば塩ビ系(ポリ塩化ビニル(PVC)製)の防水シートは、熱風溶接機などで容易に熱融着して接合できるため、施工性に優れたものである。なお、この塩ビ等の樹脂層に不織布(フェルト層)やポリクロス、ガラス繊維基布等の芯体又は補強体を積層した複合防水シートを用いてもよい。これらの複合防水シートは、平面方向に対する伸縮変形(寸法変化)が殆ど無く、物理的応力、特に平面方向の引伸及び厚み方向の圧縮に対する耐性が高いという利点がある。
前記断熱材5Cは、略均一厚みのボード状に形成されたものであり、自重等で変形することがない性状を備えるものであえば、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板等を適宜に用いることができる。

0041

この防水構造では、前述のように縦長の縦片部14,14'を備える前記建築用板材1を用いているため、前記防水層80を施工する際に、固着具8cを打ち込む位置を特定し易く、容易に且つ確実に前記重合部18及び被重合部18'の重合部分固定することができる。

0042

図4(b)では、前記断熱材5C以外にも二種の断熱材5D,5Eを用い、充満状の断熱層を形成したものである。
即ち同図では、前記建築用板材1を取り付けた後に該建築用板材1,1間に図中に点線にて斜線ハッチングで示す断面略矩形状の断熱材5Eを配設し、更にその上面に図中に破線にてクロスハッチングで示す断面矩形状の断熱材5Dを配設した後、前記ボード状の断熱材5Cを敷設することで充満状の断熱層を形成している。
なお、この実施例では、前記建築用板材1を用いているが、適宜に縦片部14,14'の長さを長く調整したものを用いるようにしてもよい。

0043

図5に示す本発明の第2実施例の建築用板材1'は、以下に示すように被係合部16"と排水溝17"との形状が相違する以外は、前記第1実施例の建築用板材1と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施例における被係合部16"も、他側立上り部12'の先端を折り返した部位である点では前記第1実施例と同様であるが、ヘアピン状ではなく鋭角状に形成されている。
また、この第2実施例における排水溝17"も、前記被係合部16"の下方に設けられ、防水空間19"の下面(底面)となる点では前記第1実施例と同様であるが、U字状ではなく、V字状に形成されている。そのため、形成される防水空間19"は、矩形状ではなく、流れ方向に沿う三角筒状の中空空間となる。

0044

また、前記建築用板材1"を下地4に取り付ける保持部材2"は、前記補助材3を用いるものではなく、横片22の上面側に台状の支持部25を備える部材であり、形成される係合部24"は、略鋭角状ではあるが、前記第1実施例における保持部材2の係合部24に比べて略直角状に近似する略鋭角状である。
即ちこの第2実施例における保持部材2"は、縦片21"と該縦片21"の下端を略水平状に延在させた横片22"とからなる略L字状の成形体である点では前記第1実施例と同様であるが、前記縦片21"の上端を下方へ緩く折曲させた傾斜片23"とで略直角状に近似する鋭角状に形成した係合部24"を備える。そして、前記縦片21"には開口部211が形成されず、前記横片22"の一部を切り起こして支持部25を形成している。

0045

そのため、この第2実施例では、まず、図5(a)に示すように下地4に取り付けた保持部材2"に対し、建築用板材1"の一側立上り部12が上方に、他側立上り部12'が下方になるように傾斜状に臨ませ、保持部材2"の支持部25に面板部11の端縁が載置され、被係合部16"が保持部材2"の係合部24"に係合するように建築用板材1"を配置する。
その後、被係合部16"を支点として建築用板材1"を回動傾動)させ、重合部18が隣り合う(図面では左側に隣り合う)建築用板材1"の被重合部1"に重合するように配設する。
このように施工される図5(b)の接続構造は、前記第1実施例と同様に、水切勾配を備える傾斜片部13を上面とする防水空間19"が形成されているため、傾斜片部13の表面側を伝う雨水は勿論、傾斜片部13の裏面側を伝う雨水も、それ以上の雨水の伝わりを防止することができ、確実に排水することができる。

0046

図6(b)に示す外装構造は、前記図5(b)の接続構造を下地層(下葺き層)として用いたものであり、前記接続構造の上面側に、予め相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5"を配設し、凡そ充満状の断熱層を形成し、その後、外装材6を上下分割型の吊子(7A,7B)にてキャップ材6Bと共に前記断熱層上に敷設したものである。
この外装構造における断熱材5"は、前記断熱材5と同様に合成樹脂製の成形板を用いているが、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板であってもよい。この断熱材5"は、図6(a)に示すように右端画家法となるように傾斜させた状態で前記接続構造に臨ませ、相じゃくり用に形成した突出下段部51が面板部11の端縁に載置されるように配設し、前記建築用板材1"と同様に回動させるように施工し、突出上段部52が傾斜片部13上に配置されるように施工する。

実施例

0047

このように施工された図6(b)の外装構造は、前記建築用板材1"を下葺き材として用いたので、防水構造を備える外装構造と各種の屋根や外壁等に適用できる。
しかも、前記保持部材2"を下地4に固定し、建築用板材1"の被係合部16"を前記保持部材2"の係合部24"に係合させたので、前記防水空間19"の強化が果たされる。

0048

1,1"建築用板材(下葺き材)
11面板部
12,12'立上り部
13傾斜片部
14,14'縦片部
15,15'上片部
16,16" 被係合部
1717"排水溝
18重合部
18' 被重合部
19,19"防水空間
2,2"保持部材
21,21" 縦片
22,22"横片
23,23" 傾斜片
24,24" 係合部
25 支持部
3補助材
31挿着部
32当接突起
33係止突起
4下地
5〜5E断熱材
6外装材(上葺き材)
6Bキャップ材
7A 下部吊子
7B 上部吊子
7c固着具
8防水シート
80 防水層

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