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技術 多芯ケーブルの芯線整列装置および多芯ケーブルの芯線整列方法

出願人 日立金属株式会社
発明者 木下貴裕高根慎司伊藤元通
出願日 2019年8月9日 (1年4ヶ月経過) 出願番号 2019-148064
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-048402
状態 未査定
技術分野 端末部処理
主要キーワード 受け冶具 押込み具 押し込み具 整列具 円弧状凸面 直径情報 仮保持機構 押さえ冶具
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (20)

課題

とう性が大きい多芯の同軸ケーブルでも、多芯ケーブル芯線を1本1本分離し、整列する動作の自動化を可能とする装置および方法を提供する。

解決手段

芯線整列装置Aは、多芯ケーブル1の一端に露出した複数の芯線3の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、複数の芯線3のそれぞれを並び方向に沿って移動可能に仮保持する仮保持機構100と、仮保持機構100が保持した複数の芯線3を1本ずつ他の複数の芯線3から分離して移動させる移動機構200と、移動機構200が移動した芯線3を1本ずつ間隔をあけて保持することで、複数の芯線3を所定間隔整列保持する整列機構300とを有する。

概要

背景

医療用ケーブルには、プローブケーブル(例えば、超音波診断用)、カテーテルケーブル内視鏡ケーブル等があるが、各々、信号線として同軸ケーブル芯線ともいう)が用いられている。例えば、192本の同軸ケーブルを集合し、その集合体の外周にシースを設けた超音波診断用プローブケーブルなどがある。(例えば特許文献1の図4)

この多芯の同軸ケーブルを端子と接続する際には、各同軸ケーブルの一方端と他方端導通を確認した後、端子接続をする必要がある。(例えば特許文献1の図5)

概要

とう性が大きい多芯の同軸ケーブルでも、多芯ケーブルの芯線を1本1本分離し、整列する動作の自動化を可能とする装置および方法を提供する。 芯線整列装置Aは、多芯ケーブル1の一端に露出した複数の芯線3の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、複数の芯線3のそれぞれを並び方向に沿って移動可能に仮保持する仮保持機構100と、仮保持機構100が保持した複数の芯線3を1本ずつ他の複数の芯線3から分離して移動させる移動機構200と、移動機構200が移動した芯線3を1本ずつ間隔をあけて保持することで、複数の芯線3を所定間隔整列保持する整列機構300とを有する。

目的

本発明は、可とう性が大きい多芯の同軸ケーブルでも、多芯ケーブルの芯線を1本1本分離し、整列する動作の自動化を可能とする装置および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

多芯ケーブルの一端に露出した複数の芯線の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、前記複数の芯線のそれぞれを前記並び方向に沿って移動可能に仮保持する仮保持機構と、前記仮保持機構が保持した前記複数の芯線を1本ずつ他の複数の芯線から分離して移動させる移動機構と、前記移動機構が移動した芯線を1本ずつ間隔をあけて保持することで、前記複数の芯線を所定間隔整列保持する整列機構と、を有することを特徴とする多芯ケーブルの芯線整列装置

請求項2

前記移動機構は、前記仮保持機構が仮保持して並び端にある芯線を検出する検出部を備え、前記検出部の検出結果を基に、前記並び端にある芯線から順に前記複数の芯線を移動することを特徴とする請求項1に記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項3

前記移動機構は、前記並び端にある芯線とそれに隣接する芯線との間に挿入する挿入具を備え、前記挿入具を移動することにより前記並び端にある芯線を移動することを特徴とする請求項2に記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項4

前記整列機構は、前記所定間隔に複数の溝が形成され、前記複数の溝に前記複数の芯線を1本ずつ保持可能な整列具を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項5

前記整列機構は、前記芯線を前記溝に押込押込み具を備え、前記複数の芯線を、前記移動機構により前記溝上に順次移動し、前記押込み具により前記溝に押し込めて整列保持することを特徴とする請求項4に記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項6

前記多芯ケーブルが固定される中心ベースを備え、前記整列具は、前記中心ベースの外周に配置された円弧状であり、かつ前記中心ベースの外周を回動可能であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項7

前記整列機構は、前記複数の溝のうち何れかの溝に1本の前記芯線を保持してから当該溝に隣り合う他の溝に次の前記芯線を保持するまでの間に、前記整列具を第1の所定角度分だけ一方に回動させた後、前記第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度分だけ他方に回動させることを特徴とする請求項6に記載の多芯ケーブルの芯線整列装置。

請求項8

多芯ケーブルの一端に露出した複数の芯線の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、所定間隔に整列保持する多芯ケーブルの芯線整列方法であって、前記複数の芯線を所定の並び方向に沿って一列に並べ、前記複数の芯線のそれぞれを前記並び方向に沿って移動可能に仮保持する前段取り工程と、挿入具により並び端にある芯線を移動して他の前記複数の芯線と分離し、前記並び端にある芯線を保持可能な溝を有する整列具の前記溝に押込む整列工程と、を有することを特徴とする多芯ケーブルの芯線整列方法。

請求項9

前記前段取り工程において、前記複数の芯線の先端を吸着して仮保持することを特徴とする請求項8に記載の多芯ケーブルの芯線整列方法。

請求項10

前記整列工程において、前記並び端にある前記芯線を検出部で光学的に検出することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の多芯ケーブルの芯線整列方法。

請求項11

前記整列具は、前記多芯ケーブルが固定される中心ベースの外周に配置された円弧状であり、前記整列工程では、前記並び端にある芯線を前記溝に押込んだ後、前記整列具を所定角度だけ回動させる動作を繰り返し行うことを特徴とする請求項8ないし請求項10に記載の多芯ケーブルの芯線整列方法。

請求項12

前記整列工程では、前記複数の溝のうち何れかの溝に1本の前記芯線を保持してから当該溝に隣り合う他の溝に次の前記芯線を保持するまでの間に、前記整列具を第1の所定角度分だけ一方に回動させた後、前記第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度分だけ他方に回動させることを特徴とする請求項11に記載の多芯ケーブルの芯線整列方法。

技術分野

0001

本発明は、多芯ケーブル芯線整列装置および多芯ケーブルの芯線整列方法に関する。

背景技術

0002

医療用ケーブルには、プローブケーブル(例えば、超音波診断用)、カテーテルケーブル内視鏡ケーブル等があるが、各々、信号線として同軸ケーブル(芯線ともいう)が用いられている。例えば、192本の同軸ケーブルを集合し、その集合体の外周にシースを設けた超音波診断用プローブケーブルなどがある。(例えば特許文献1の図4

0003

この多芯の同軸ケーブルを端子と接続する際には、各同軸ケーブルの一方端と他方端導通を確認した後、端子接続をする必要がある。(例えば特許文献1の図5

先行技術

0004

特開2017−228449号公報
特開2016−208650号公報

発明が解決しようとする課題

0005

この導通の確認は、医療用の同軸ケーブルが細線のため自動化が難しく、従来人手によって1本1本分離、整列する作業が行われており、作業の自動化が求められていた。多芯の電線ケーブルを1本1本分離、整列する方法について、例えば特許文献2がある。これは、円弧状凹面が形成された電線受け治具と、円弧状凸面が形成された電線押さえ治具が、複数の電線群を挟み込むことによって、複数の電線を円弧状に整列する。

0006

しかし、この方法は自動車に搭載されるワイヤーハーネス用の電線ケーブルを対象としており、更に細線の医療用の同軸ケーブルでは可とう性が大きいため、受け冶具押さえ冶具のみでは1本1本分離し、整列することは難しい。

0007

そこで本発明は、可とう性が大きい多芯の同軸ケーブルでも、多芯ケーブルの芯線を1本1本分離し、整列する動作の自動化を可能とする装置および方法を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明の多芯ケーブルの芯線整列装置は、多芯ケーブルの一端に露出した複数の芯線の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、前記複数の芯線のそれぞれを前記並び方向に沿って移動可能に仮保持する仮保持機構と、前記仮保持機構が保持した前記複数の芯線を1本ずつ他の複数の芯線から分離して移動させる移動機構と、前記移動機構が移動した芯線を1本ずつ間隔をあけて保持することで、前記複数の芯線を所定間隔整列保持する整列機構とを有している。

0009

また、本発明では、前記移動機構は、前記仮保持機構が仮保持して並び端にある芯線を検出する検出部を備え、前記検出部の検出結果を基に、前記並び端にある芯線から順に前記複数の芯線を移動することが好ましい。

0010

また、本発明では、前記移動機構は、前記並び端にある芯線とそれに隣接する芯線との間に挿入する挿入具を備え、前記挿入具を移動することにより、前記並び端にある芯線を移動することが好ましい。

0011

また、本発明では、前記整列機構は、前記所定間隔の複数の溝と、前記複数の溝に前記複数の芯線を保持可能な整列具を備えることが好ましい。

0012

また、本発明では、前記整列機構は、前記芯線を前記溝に押込押込み具を備え、前記複数の芯線を、前記移動機構により前記溝上に順に移動し、前記押込み具により前記溝に押し込めて整列保持することが好ましい。

0013

また、本発明では、前記多芯ケーブルが固定される中心ベースを備え、前記整列具は、前記中心ベースの外周に配置された円弧状であり、かつ前記中心ベースの外周を回動可能であることが好ましい。

0014

また、本発明では、前記整列機構は、前記複数の溝のうち何れかの溝に1本の前記芯線を保持してから当該溝に隣り合う他の溝に次の前記芯線を保持するまでの間に、前記整列具を第1の所定角度分だけ一方に回動させた後、前記第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度分だけ他方に回動させることが好ましい。

0015

また、本発明の多芯ケーブルの芯線整列方法は、多芯ケーブルの一端に露出した複数の芯線の先端を所定の並び方向に沿って一列に並べ、所定間隔に整列保持する多芯ケーブルの芯線整列方法であって、前記複数の芯線を所定の並び方向に沿って一列に並べ、前記複数の芯線のそれぞれを前記並び方向に沿って移動可能に仮保持する前段取り工程と、挿入具により並び端にある芯線を移動して他の前記複数の芯線と分離し、前記並び端にある芯線を保持可能な溝を有する整列具の前記溝に押込む整列工程と、を有している。

0016

また、本発明では、前記前段取り工程において、前記複数の芯線の先端を吸着することが好ましい。

0017

また、本発明では、前記整列工程において、前記並び端にある前記芯線を検出部で検出することが好ましい。

0018

また、本発明では、前記整列具は、前記多芯ケーブルが固定される中心ベースの外周に配置された円弧状であり、前記整列工程では、前記並び端にある芯線を前記溝に押込んだ後、前記整列具を所定角度だけ回動させる動作を繰り返し行うことが好ましい。

0019

また、本発明では、前記整列工程において、前記複数の溝のうち何れかの溝に1本の前記芯線を保持してから当該溝に隣り合う他の溝に次の前記芯線を保持するまでの間に、前記整列具を第1の所定角度分だけ一方に回動させた後、前記第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度分だけ他方に回動させることが好ましい。

発明の効果

0020

本発明によれば、医療用の可とう性が大きい多芯の同軸ケーブルでも、多芯ケーブルの芯線を1本1本分離し、整列する動作の自動化を可能とする。

図面の簡単な説明

0021

本発明の第1の実施の形態により整列する多芯ケーブルの一例を示す図
多芯ケーブルの芯線整列装置の斜視図
仮保持機構100の構成例を示した図
カバー6を装着した状態を示す模式図(A−A’断面)
移動機構200の構成例を示した図
挿入具8の構成例を示した図
整列機構300の構成例を示した図
挿入具8で挟んだ芯線3の一部を整列具9の溝11に押し込む状態を示した模式図
全体工程を示すフロー
多芯ケーブル1を装置に設置する状態を示す図
芯線3の開き角度を調整する状態を示す図
吸引部5aにより芯線3の先端を吸引する状態を示す図
スキージ17を用いて芯線3を単層にする状態を示す図
スキージ17で押付けられた芯線3が単層になることを示す図
スキージ17を動かすことで芯線3の蛇行補正される状態を示す図
整列具9が所定の位置に移動する状態を示す図
検出部7の測定範囲を示す図
図17のCの部分的拡大図
検出部7の検出方法を示す模式図
挿入具8が芯線3を挟んで移動する流れを示す模式図
整列具9が円弧状でなく直線形状の場合の芯線3の並びの状態を示す比較例を示す模式図
第2の実施の形態に係る整列機構の動作例を示す模式図であり、(a)は、挿入具8及び整列具9の回転移動方向である時計方向(CW方向)及び反時計方向(CCW方向)を示す図であり、(b)は、中心ベース14から見た挿入具8の反時計方向(CCW方向)の動きを示した図であり、(c)は、中心ベース14から見た挿入具8の時計方向(CW方向)の動き、及び整列具9の時計方向(CW方向)ならびに反時計方向(CCW方向)の動きを示した図である。

実施例

0022

(第1の実施の形態)
以下、本発明の多芯ケーブルの芯線整列装置および多芯ケーブルの芯線整列方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。

0023

まず、本発明により整列される多芯ケーブル1について説明する。図1は本発明により整列される多芯ケーブル1の一例であり、(a)は全体図、(b)は拡大した断面図である。図1に示すように、本発明により整列される多芯ケーブル1は、複数の芯線3の周り外皮2が被覆されている。なお、本実施形態に用いる多芯ケーブル1は、例えば、長さ3m程度、直径が10mm程度であり、内部にある複数の芯線3は例えば、直径は0.3mm程度で可とう性が大きく、数量は200本程度である。また、芯線3としては、絶縁電線や同軸ケーブル等を適用可能であり、本実施形態においては、芯線3として同軸ケーブルを用いた。

0024

図1に示すように、多芯ケーブル1は、多芯ケーブル1の端部から一定量の外皮2が除去され、複数の芯線3の先端が露出した状態である。また、複数の芯線3は、集合した芯線束4を形成している。本発明はこの多芯ケーブル1について、先端に露出した複数の芯線3を一列に並べ所定間隔に整列保持する多芯ケーブルの芯線整列装置および多芯ケーブルの芯線整列方法である。

0025

次に、本発明の実施形態である多芯ケーブルの芯線整列装置Aについて説明する。図2に示すように、本実施形態の多芯ケーブル1の芯線整列装置Aは、仮保持機構100、移動機構200、整列機構300を具備している。

0026

(仮保持機構)
仮保持機構100は、複数の芯線3を上下に重なりが無い単層で一列に並んだ状態に仮保持するものである。ここで、仮保持とは、移動機構200及び整列機構300による処理がなされる前に、比較的軽い力で芯線3の位置を動かせるように一時的に保持することをいう。

0027

本実施形態では、図3に示すように、仮保持機構100が円弧状の外周ベース5及びカバー6を有している。外周ベース5は、略半円状であり、カバー6は、外周ベース5よりも周方向の長さが短い円弧状である。カバー6は、外周ベース5の周方向の一部を鉛直方向上方から覆う。

0028

外周ベース5には、鉛直方向上方に向かって開口する吸引部5aが形成されている。吸引部5aは、カバー6に覆われる範囲に円弧状に延在し、外周ベース5の上面5bに鉛直方向上方に向かって開口している。吸引部5aが外部から空気を吸い込むことで、吸引部5aを跨ぐように配置された芯線3が外周ベース5に吸着される。

0029

後で説明するように、吸引部5aによって複数の芯線3を一列に並んだ状態で仮保持することができ、さらにカバー6によって芯線3が外周ベース5から浮くことを防止できる。また、本実施形態では、図4に示すように、芯線3を吸引部5a上でカバー6の先端6aと吸引部5aの角2点による3点接触で挟んでいる。これにより、複数の芯線3の仮保持がなされる。

0030

カバーの先端6aは、外周ベース5の上面5bよりも鉛直方向下方に向かって突出している。このようにすることで、挟まれた芯線3は、上方向には移動できないが、一定の力を加えた場合、外周ベース5に沿った並び方向(外周ベース5の円弧中心中心点とする周方向)には移動することができる。また、カバーの先端6aと外周ベース5は、摩擦抵抗の小さい材質、例えばPTFE樹脂で作成することが好ましい。このようにすることで、芯線3との摩擦抵抗を小さくし、芯線3を並び方向に沿って小さな力で移動することができる。

0031

(移動機構)
移動機構200は、仮保持機構100によって仮保持された複数の芯線3を並び端から順に1本ずつ外周ベース5に沿って移動するものである。移動機構200は、図5に示すように、並び端にある芯線3aを光学的に検出する検出部7と、芯線3aと他の複数の芯線3との間に挿入される挿入具8とを有している。挿入具8は、芯線3aと、この芯線3aに隣接する芯線3bとの間に挿入され、芯線3aと芯線3bとを分離する。また、挿入具8は、シリンダ(図示せず)に接続されており、図5の上下方向に移動可能である。

0032

次に、図6を用いて挿入具8の詳細構成を説明する。本実施形態では、挿入具8が第1及び第2の刃8a,8bを有し、第1の刃8aと第2の刃8bとの間に芯線3が入り込む隙間gが形成されている。本実施形態では、並び端にある芯線3aを挟めるように、隙間gの幅が芯線3の直径の100%〜150%に設定されている。このため、挿入具8は、芯線3を把持する機能は無い。ただし、必要に応じて芯線3を把持する機能を付加しても良い。

0033

検出部7によって並び端にあると検出された芯線3aを挿入具8により挟む際には、シリンダによって挿入具8が下降する。図5に示すように、第1の刃8a及び第2の刃8bは斜め形状であり、挿入具8が下降するにつれて並び端にある芯線3aとの接触面積が増加していく。このようにすることで、並び端にある芯線3aが第1の刃8a及び第2の刃8bに対して蛇行していても、並び端にある芯線3aの蛇行を補正しながら芯線3aを挟むことができ、挟んだ後も並び端にある芯線3aの方向を制御することができる。

0034

また、挿入具8は、外周ベース5に沿って、すなわち複数の芯線3の並び方向に沿って図略のアクチュエータによって移動可能である。挿入具8が並び端にある芯線3aを挟んだ状態で、図5に示すように複数の芯線3の並び方向に移動すると、並び端にある芯線3aと、これに隣接する芯線3bとを分離することができる。単層に並べられた複数の芯線3は、限られた範囲に並べられているため、芯線3の本数によっては、隣接する芯線3同士の間隔が非常に短く、または芯線3同士が密着して、芯線3が集合した芯線束4を形成している。ここで、移動機構200の役割は、挿入具8を用いて整列の対象となる複数の芯線3を芯線3の集合体である芯線束4から分離して移動することである。

0035

(整列機構)
整列機構300は、前述の移動機構200により分離した芯線3を所定の治具に整列保持するものである。ここで、整列保持とは、複数の芯線3を一定の間隔をもって整列させ、かつ仮保持よりも複数の芯線3の自由な移動を規制して保持することをいう。

0036

整列機構300は、図7及び図10に示すように、所定間隔の複数の溝11を備えた円弧状の整列具9と、芯線3を整列具9の溝11へ押し込む押込み具10と、平坦な上面15aを有する円弧状の前段取りベース15とを有している。整列具9及び前段取りベース15は、多芯ケーブル1を固定する円盤状の中心ベース14を囲うように配置されている。中心ベース14には、ケーブルクランプ13によって多芯ケーブル1を固定するケーブル固定部12が設けられている。

0037

本実施形態では、整列具9及び前段取りベース15が共に略半円状であり、全体として環状を呈している。整列具9及び前段取りベース15は、中心ベース14と外周ベース5との間を周方向に回動可能である。本実施形態では、整列具9と前段取りベース15とが相互に固定され、これらが一体となって回動する。

0038

整列具9の複数の溝11は、整列具9の内径側の端部9bから外径側の端部9aにわたり、放射状に延在している。押込み具10は、シリンダ(図示せず)に接続されており、図7の矢印で示すように、上下方向に加えて、溝11に沿った前後方向にも移動することができる。

0039

まず、整列具9について、図8を用いて説明する。図8は挿入具8で挟んだ芯線3を押込み具10で溝11に押し込む動作を示した模式図であり、(a)は押込み具10が下降する前、(b)は押込み具10が下降した後の状態を示している。図8(a)に示すように、溝11の整列具の端部9a側には三角形切り欠き110が設けられている。

0040

挿入具8の隙間gの幅は、前述のように芯線3の直径の100%〜150%であるが、三角形の切り欠き110における開口径L1の幅は隙間gよりも大きく、例えば芯線3の直径の200%に設定されている。このようにすることで、整列具の端部9aの近傍を押込み具10が押した際、図8(b)に示すように、挿入具8に挟まれた芯線3の一部を確実に溝11に押し込むことができる。なお、本実施形態では、溝11の幅L0が芯線3の直径よりも狭く、例えば芯線3の直径の95%前後に設定されているが、本実施形態に限定されるものではなく、芯線3や押し込み具10の種類に応じて幅L0を適宜変更しても良い。

0041

このようにして、挿入具8で挟んだ芯線3の一部を溝11に押し込んだ後は、図7に示すように、挿入具8を元の位置に戻すと共に、押込み具10が下降したまま整列具9のもう一方の端部9bまで前進することで、芯線3を溝11に挿入して保持することができる。このようにすることで、押込み具10を下降して芯線3の一部を溝11に押し込むことができれば、芯線3が蛇行している場合でも、溝11から脱線することなく溝11に沿って挿入することが可能である。

0042

この手順を繰り返して複数の芯線3をそれぞれ溝11に保持することで、複数の芯線3が整列保持される。すなわち、本実施形態では、芯線3を溝11に圧入することで、芯線3が溝11から容易に離脱しないように整列保持する。なお、芯線3に対する溝11の摩擦抵抗に対して、芯線3に対する押込み具10の先端の摩擦抵抗は、より小さいことが望ましい。そのため、本実施形態では、芯線3に接触する押込み具10の先端を摩擦抵抗の小さいPTFE樹脂でコーティング処理している。

0043

次に、本実施形態の芯線整列装置Aの操作手順に沿って、本発明の実施形態である多芯ケーブルの芯線整列方法について説明する。

0044

本実施形態は、図9に示すフローのように、複数の芯線3の先端部を上下重ならないように単層にした状態で一列に並べ仮保持しておく「前段取り工程(S1)」と、複数の芯線3を1本1本分離して整列具9に挿入する「整列工程(S2)」を有するものであり、これら工程を順に行うことによって全ての芯線3を所定間隔で一列に並べて整列保持することができる。以下、各工程について詳細を説明する。

0045

(前段取り工程)
本実施形態では、まず、前段取り工程(S1)を行う。前段取り工程(S1)では、多芯ケーブル1を装置に設置して、複数の芯線3の開き角度を調整した後、芯線3の先端を上下に重ならないように並べて吸引し、カバー6の装着によって、その状態を仮保持する。前段取り工程(S1)は、中心ベース14と外周ベース5との間に前段取りベース15が配置された状態で行われる。

0046

ケーブル設置S11は、多芯ケーブル1を中心ベース14に固定して設置する小工程である。この工程では、図10に示すように、装置中央部に設けられた中心ベース14上のケーブル固定部12に多芯ケーブル1を設置する。ここで、複数の芯線3の先端が吸引部5aから所定の長さはみ出るように多芯ケーブル1の固定位置を調整しておく。そして、ケーブルクランプ13を用いて多芯ケーブル1が動かないように固定をする。ケーブルクランプ13は、多芯ケーブル1のうち、外皮2に覆われた部分を押さえつける。

0047

次に、複数の芯線3の開き角度調整S12を行う。芯線3の開き角度調整は、複数の芯線3同士の大きな重なりや絡まった状態を解除すると共に、複数の芯線3が並び方向に開く角度を調整する小工程である。複数の芯線3は、外皮2の端部を中心として扇型を呈するように開かれる。この工程では、図11に示すように、まず、固定した多芯ケーブル1の根元ブラシ16を下降する。次に、ブラシ16が下降した状態を維持しながら、芯線3の先端方向へブラシ16を動かす。

0048

この小工程は1回の動作で複数の芯線3の全範囲を行うのではなく、小範囲を複数回行う。例えば、幅20mmのブラシで10回の作業を行うことで複数の芯線3の全範囲をブラシ16で梳くことができる。このようにすることで、芯線3の開き角度を所定の角度に調整しながら、複数本を跨ぐような芯線3同士の大きな重なりや絡まりの程度を緩和することができる。

0049

次に、吸引S13を行う。図12に示すように、吸引部5aの吸引を起動すると、芯線3の先端は外周ベース5に吸い寄せられる。図12において、複数の矢印は空気の流れを示している。これにより、外周ベース5に接触した芯線3の動きを規制し、それぞれの芯線3をその場に留めることができる。なお、吸引する段階では、芯線3同士が不規則に絡まっていることがあるため、全ての芯線3を吸引によって外周ベース5に吸い寄せることはできないことがある。

0050

次に、単層処理S14を行う。単層処理S14は、スキージ17を用いて並んだ複数の芯線3の先端を上下重なりが無い単層にする小工程である。即ち、全ての芯線3の先端を吸引部5aに密着させるようにする。この工程では、図13に示すように、まず、スキージ17を固定された多芯ケーブル1の根元付近に下降させ、一定量の荷重を加えて芯線3を押付ける。これにより、スキージ17と接触する部分の芯線3を単層にすることができる。

0051

続いて、押付力を維持したまま、スキージ17を芯線3の先端方向に移動する。このようにすることで、単層になった状態を芯線3の先端まで伝達することができる。ここで、スキージ17の押付力を解除すると芯線3は線癖で再び元の状態に戻ろうとするが、本実施形態では、芯線3の先端付近を吸引部5aで吸引しているため、スキージ17の押付力が無くなっても、芯線3は単層になった状態を維持することができる。なお、スキージ17による単層処理は、1回の動作で芯線3の全範囲を行うのではなく、スキージ17による単層処理を小範囲ごとに複数回行うことで、全ての芯線3を単層にする。

0052

以上のように、本実施形態では、スキージ17を用いて並んだ芯線を単層にする。このようにする理由について、さらに説明する。

0053

まず、スキージ17で押付けることにより芯線3が単層になる理由について説明する。図14は固定された多芯ケーブル1の根元付近を中心ベース14上でスキージ17を用いて単層にする模式図であり、(a)はスキージ17で押付け開始した状態、(b)はスキージ17で押付けた後の状態を示す。図14(a)のように、1層目の上に重なった芯線3cは、スキージ17によって図の下方向に押付けられると、芯線3cと中心ベース14との間に挟まれた芯線3が、複数の芯線3の並び方向に各々移動して芯線3cが入り込む隙間を作り、この隙間に芯線3cが入り込む。スキージ17が押付け終わると、図14(b)に示すように、スキージ17で押付けた範囲の芯線3が単層になる。

0054

本実施形態では、芯線3と接触する中心ベース14及びスキージ17を、芯線3との摩擦抵抗を小さくするために、摩擦抵抗の小さいPTFE樹脂で作成している。また、芯線3と接触するスキージ17の先端にR加工を施し、芯線3と点接触するようにしている。このようにすることで、中心ベース14とスキージ17に挟まれた芯線3を小さな力で並び方向に移動させることができ、重なった芯線3cを容易に単層にすることができる。

0055

次に、スキージ17を芯線3の先端方向に移動する理由について説明する。図15は、多芯ケーブル1が固定された部分から複数の芯線3の先端までスキージ17を移動する動作を示した模式図であり、(a)はスキージ17の移動前、(b)はスキージ17の移動中、(c)はスキージ17の移動後の状態をそれぞれを示す。図15(a)に示すように、大きく蛇行して他の芯線3に重なった芯線3dがある場合、スキージ17を図15(a)〜(c)の矢印方向へ動かすと、芯線3dの蛇行を補正しながら単層状態芯線先端に伝達することができる。このようにすることで、スキージ17が移動を終えると、図15(c)に示すように、蛇行が修正されると共に芯線3の先端が単層になる。

0056

なお、本実施形態では、芯線3との摩擦抵抗を小さくするために、スキージ17が接する前段取りベース15の上面15a、外周ベース5の上面5bが摩擦抵抗の小さいPTFE樹脂でコーティング処理されている。これによって、スキージ17と各部位に挟まれた芯線3は、小さな力で並び方向に移動できるようになり、蛇行した芯線3dがあった場合でも、蛇行の補正が容易にできるようにしている。

0057

前述のように、本実施形態では、整列具9及び前段取りベース15が全体として環状を呈しているが、これに限らず、整列具9及び前段取りベース15が全体として円弧状であってもよい。また、多本数の芯線3を放射状に並べるスペース確保のため、整列具9の方が前段取りベース15よりも周方向の長さが長くてもよい。

0058

整列具9及び前段取りベース15は、図略のモータにより、中心ベース14の周囲を一体となって同じ方向に所定の角度範囲回転動作(回動)する。この回動の際に芯線3が整列具9における溝11間の突起に引っ掛からないよう、図4に示すように、整列具9の高さ(溝11間の突起の高さ)は、外周ベース5の上面5bや前段取りベース15の上面15a及び中心ベース14上にある芯線3よりも低くなるように設定されている。前段取り工程(S1)において、芯線3は、前段取りベース15上に略扇状に並べられた後、前段取りベース15及び整列具9の回動により、整列具9上に放射状に等間隔に並べられて再配置される。

0059

ここで、図21は、整列具9が円弧状でなく直線形状(真っすぐ帯状)の場合の芯線3の並びの状態を示す比較例を示す模式図である。このように並べると、芯線3の並び方向に対して平行な直線上に整列具9及び前段取りベース15を動かす必要があり、装置が横方向に大型化してしまう。また、図21のように芯線3を並べる場合、芯線3の本数が増えると、外皮3の剥ぎ取り量を多くして、芯線3を長く露出させる必要があり、ケーブル長が長くなってコスト高となる。すなわち、本実施形態のように、外周ベース5及び前段取りベース15を円弧状とすることで、装置の小型化とケーブル長の短縮化に寄与することができる。

0060

次に、カバー装着S15を行う。この工程では、図3に示すように、吸引部5aで吸引して単層にした芯線3の先端を外周ベース5との間に挟むように、カバー6を装着する。カバー6の装着後は、図16に示すように、単層に並べた芯線束4の直下に整列具9が配置されるように、前段取りベース15と整列具9の位置関係を変える。

0061

(整列工程)
前段取り工程(S1)に引き続き、整列工程(S2)を行う。整列工程(S2)は、単層状態で一列に並んだ複数の芯線3を1本1本分離して、間隔をあけて整列具9に整列する工程である。

0062

まず、芯線3の位置確認S21を行う。この工程では、単層に並んだ芯線束4から整列対象となる1本の芯線3を分離するために、並び端にある芯線3aの位置を検出部7を用いて検出する。より具体的には、図17に示すように、検出部7の視野に芯線束4の並び端が映るように検出部7を移動して、並び端の芯線3aの位置情報を検出する。芯線束4の芯線3は、カバー6から離れるほど蛇行によって上下に重なりやすくなる為、検出を行う測定範囲18は図18に示すように、カバー6の近傍に設定されている。このようにすることで、単層に並んでいる状態の複数の芯線3の位置情報を検出することができる。本実施形態では、カバー6から1mmの位置に検出部7の測定範囲18を設定している。

0063

検出部7を用いた並び端の芯線3aの検出について、図19を用いて説明する。図19は、並び端の芯線3aに隣接する芯線3bが隙間なく密着した状態を表す模式図である。まず、検出部7で並び端の芯線3aのエッジe1を検出し、検出結果に芯線3の直径情報を加える演算処理を行い、演算結果をe2の位置とする。即ち、並び端の芯線3aに対し、隣接する芯線3b側のエッジ位置を検出することになる。このようにすることで、図19に示すように並び端の芯線3aと隣接する芯線3bが隙間なく接触している場合でも、隣接する芯線3bのエッジ位置e2を設定することができる。

0064

次に、並び端の芯線3aの移動S22を行う。この工程では、検出部7の検出結果を基に、挿入具8を用いて、芯線束4から整列対象の並び端の芯線3aを分離する。つまり、図20に示すように、検出部7で得られた演算結果e2の位置に挿入具8を下降して、並び端の芯線3aを挿入具8で挟む。次に、挿入具8が並び端の芯線3aを挟んだ状態を保ちながらで移動することで、芯線束4から並び端の芯線3aを分離することができる。

0065

次に、分離した芯線3aの整列具9への挿入S23を行う。まず、図20に示すように、並び端の芯線3aを分離して移動した後、芯線3aの直下に挿入対象溝11aが来るように整列具9を移動する。次に、図7に示す手順で押込み具10を動かすことで、芯線3aを挿入対象溝11aへ挿入することができる。ここで、挿入対象溝11aとは、複数の溝11のうち、芯線3aを挿入すべき溝11のことをいう。このように、整列工程では、芯線3aを溝11に押込んだ後、整列具9を所定角度だけ回動させる動作を繰り返し行う。

0066

このような整列工程(S2)を各芯線3に対し連続的に行うことで、前段取り工程(S1)で単層の状態で一列に並んだ全ての芯線3を所定間隔に整列保持することができる。また、これらの動作をプログラミングし、コンピュータ等で一括に制御する自動化装置にすることが可能である。

0067

なお、多芯ケーブル1は、上記のように複数の芯線3が整列された状態で、それぞれの芯線3に対して所定の端末処理が行われる。この端末処理は、芯線3が絶縁電線の場合には、例えば絶縁被覆を除去して中心導体を露出させる処理であり、芯線3が同軸ケーブルの場合には、例えば内部導体外部導体とを長手方向に分離して露出させる処理である。

0068

(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る整列機構300の動作例を図22を参照して説明する。本実施の形態は、図20に基づいて説明した挿入具8及び整列具9の動作に改良を加えたものである。

0069

図22(a)は、挿入具8及び整列具9の回転移動方向である時計方向(CW方向)及び反時計方向(CCW方向)を示す図である。図22(b)は、中心ベース14から見た挿入具8の反時計方向(CCW方向)の動きを示した図である。図22(c)は、中心ベース14から見た挿入具8の時計方向(CW方向)の動き、及び整列具9の時計方向(CW方向)ならびに反時計方向(CCW方向)の動きを示した図である。なお、図22(b)、(c)では、図の右方向が時計方向(CW方向)、図の左方向が反時計方向(CCW方向)となる。

0070

挿入具8は、図22(b)に示すように、並び端の芯線3aを他の芯線3から分離してピックアップするための反時計方向(CCW方向)への回転移動と、図22(c)に示すように、ピックアップした芯線3aを整列具9の挿入対象溝11aに対応する位置(以下、所定位置Pという)に移動させるための時計方向(CW方向)への回転移動と、を繰り返す。挿入具8の反時計方向(CCW方向)への回転移動は、検出部7で検出された芯線3aにアプローチする戻り動作として実行され、時計方向(CW方向)への回転移動は、ピックアップした芯線3aを挿入対象溝11aの上方へ移動させる送り動作として実行される。

0071

一方、整列機構300は、挿入対象溝11aに芯線3aを保持してから、挿入対象溝11aに隣り合う溝11bに次の芯線3bを保持するまでの間に、整列具9を第1の所定角度分だけ一方(CW方向)に回動させた後、第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度分だけ他方(CCW方向)に回動させる。第1の所定角度は、例えば1.0°である。第2の所定角度は、例えば0.1°である。これにより、整列具9は、第1の所定角度と第2の所定角度の差分(上記の例では0.9°)だけ、時計方向(CW方向)に回動する。

0072

挿入具8は、図22(b)で示す1本目の芯線3aを挟んで、図22(c)に示すように時計方向(CW方向)に所定位置Pまで移動する。次に芯線3aを挿入対象溝11aに挿入すると、挿入具8は、次の芯線3bを挟むために、反時計回りに移動する。次に、2本目となる次の並び端の芯線3bを挟むと、挿入具8は、再度時計方向(CW方向)に所定位置Pまで移動する。挿入具8は、この動作を繰り返す。

0073

ここで、挿入具8が1本目の芯線3aを挟んで時計方向(CW方向)に移動する際、挟んだ芯線3aの隣の芯線3bは、芯線3aに連れられて位置が動く可能性がある。特に、芯線3bが芯線3aに絡みついていた場合には、時計方向(CW方向)に挿入具8が動くと、隣の芯線3bも同方向に引っ張られる。

0074

この場合、2本目の芯線3bをピックアップする位置と所定位置Pとの距離Lが短くなるので、2本目の芯線3bを所定位置Pに移動させる動作時間が短くなり、挿入具8の動きが整列具9の動きよりも速いと、挿入具8の刃8bが1本目の芯線3aに衝突し、1本目の芯線3aが溝11aから出てしまうおそれがある。

0075

このため、整列具9は、1本目の芯線3aが溝11aに挿入された後、2本目の芯線3bが挿入される溝11bが所定位置Pの下側にあたる位置を一旦通り過ぎるまで、第1の所定角度(例えば1.0°)だけ時計回り方向に回動し、その後、第1の所定角度よりも小さい第2の所定角度(例えば0.1°)だけ反時計回りに戻るように動作する。

0076

以上のように、整列具9の回転制御は、例えば0.9°の1回の回転運動とせず、時計方向(CW方向)と反時計方向(CCW方向)による2回の回転運動としている。すなわち、整列具9は、既に溝11に入っている芯線3と挿入具8との衝突を回避するための時計方向(CW方向)の退避制御が実行され、この退避制御の後、反時計方向(CCW方向)に移動して、溝11bが設定された位置になるように移動制御が実行される。

0077

これにより、芯線3aが溝11aに挿入された後の整列具9の回転動作時に、芯線3bを挟んだ挿入具8との干渉が発生する範囲から芯線3aが速やかに離脱し、その後の反時計方向への回動によって所定位置Pの下側にあたる位置に溝11bを位置決めすることができる。また、所定位置Pに向かって、挿入具8及び整列具9が互いに近づくことになるので、次に芯線3bが挿入される溝11bの位置決めに掛かる時間を短縮することができる。

0078

(実施の形態の作用及び効果)
以上説明のように、本実施形態である多芯ケーブルの芯線整列装置は、多芯ケーブルの一端に露出した可とう性の大きい複数の芯線の先端を一列に並べ、並び方向に沿って移動可能に仮保持する仮保持機構と、前記仮保持機構が保持した前記複数の芯線を前記並び順に移動する移動機構と、前記移動機構が移動した前記複数の芯線を所定間隔に整列保持する整列機構と、を有している。これにより、可とう性の大きい芯線であっても、複数の芯線の集まりである芯線束から、芯線を1本1本分離、移動し、一列に並べることができる。さらに、分離し、整列する動作の自動化を可能にする、多芯ケーブルの芯線整列装置にすることができる。

0079

また、本実施形態である多芯ケーブルの芯線整列方法は、多芯ケーブルを固定し、前記複数の芯線の並び方向を調整すると共に、前記芯線の先端を吸着し、前記芯線を一列に並べて仮保持する前段取り工程と、並び端にある芯線を検出部で検出し、挿入具により前記並び端にある芯線を移動して他の前記複数芯線と分離すると共に、前記並び端にある芯線を保持可能な溝を有する整列具の前記溝に押込む整列工程と、を有している。これにより、可とう性の大きい芯線であっても、複数の芯線の集まりである芯線束から、芯線を1本1本分離、移動し、一列に並べることができる。さらに、分離し、整列する動作の自動化を可能にする、多芯ケーブルの芯線整列方法にすることができる。

0080

以上、本発明である多芯ケーブルの芯線整列装置および多芯ケーブルの芯線整列方法について、実施形態を用いて説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載された技術範囲において、その内容を変更することが可能である。

0081

例えば、実施形態では、吸引部5aにおいて、芯線3の先端だけを吸引していたが、中心ベース14や前段取りベース15にも吸引部を設けて、芯線3が動かないようにする範囲を広げても良い。

0082

1:多芯ケーブル
2:外皮
3:芯線
3a:並び端の芯線
3b:3aに隣接する芯線
3c:1層目に重なった芯線
3d:蛇行している芯線
4:芯線束
5:外周ベース
6:カバー
7:検出部
8:挿入具
8a:第1の刃
8b:第2の刃
9:整列具
9a:整列具の端部
9b:整列具もう一方の端部
10:押込み具
11:整列具に設けられた溝
11a:挿入対象の溝
12:ケーブル固定部
13:ケーブルクランプ
14:中心ベース
15:前段取りベース
16:ブラシ
17:スキージ
18:検出部の測定範囲
100:仮保持機構
200:移動機構
300:整列機構
g:芯線3が挟まれる隙間
L1:溝の三角切り欠きの開口径
L0:溝の幅

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