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技術 出力装置及び出力方法

出願人 KDDI株式会社
発明者 馬田一郎
出願日 2018年9月14日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-172894
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-046767
状態 未査定
技術分野 イメージ分析 音声の分析・合成
主要キーワード 視線状態 不偏分散 時間変化パターン 標本分散 ディベート 合計期間 プルキニエ 接触量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

共同作業における作業者間の共感度推定する精度を向上させることができる出力装置及び出力方法を提供する。

解決手段

出力装置は、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、一方の作業者がいる位置を起点とした一方の作業者の視線の向きと、他方の作業者がいる位置を起点とした他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定する特定部121と、特定部121が特定した結果である複数の視線状態から、2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択する選択部122と、作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する算出部123と、合計視線量に対応する指標を出力する出力部126と、を有する。

概要

背景

従来、インタラクションにおける被験者共感度推定する装置が知られている。特許文献1には、コールセンターにおけるオペレータと顧客との対話において、顧客の音声解析することによって推定した顧客の感情時間変化パターンに基づいて、顧客が共感又は反感したオペレータの発話箇所を推定する技術が記載されている。

概要

共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上させることができる出力装置及び出力方法を提供する。出力装置は、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、一方の作業者がいる位置を起点とした一方の作業者の視線の向きと、他方の作業者がいる位置を起点とした他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定する特定部121と、特定部121が特定した結果である複数の視線状態から、2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択する選択部122と、作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する算出部123と、合計視線量に対応する指標を出力する出力部126と、を有する。

目的

本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上させることができる出力装置及び出力方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、一方の前記作業者がいる位置を起点とした前記一方の作業者の視線の向きと、他方の前記作業者がいる位置を起点とした前記他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定する特定部と、前記特定部が特定した結果である複数の視線状態から、前記2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、前記2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択する選択部と、前記作業全体の期間に対する、前記相互視線状態の期間と、前記共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する算出部と、前記合計視線量に対応する指標を出力する出力部と、を有する出力装置

請求項2

前記算出部は、前記作業全体の期間に対する前記相互視線状態の期間の割合を示す相互視線量と、前記作業全体の期間に対する前記共同視線状態の期間の割合を示す共同視線量とを算出し、前記作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした前記相互視線量と、前記作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした前記共同視線量とを合計した前記合計視線量を算出する、請求項1に記載の出力装置。

請求項3

前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、期間が長くなるほど数値が大きくなるように前記選択部が選択した前記視線状態の期間の長さに重み付けする、請求項1又は2に記載の出力装置。

請求項4

前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、前記2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された発話の有無に基づいて、解析された前記発話の状況に対応する前記視線状態の期間の長さに重み付けする、請求項1から3のいずれか一項に記載の出力装置。

請求項5

前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、前記作業の内容に応じて定められる前記物体の重要度に基づいて、前記共同視線状態の期間の長さに重み付けする、請求項1から4のいずれか一項に記載の出力装置。

請求項6

前記算出部は、前記相互視線状態の期間及び前記共同視線状態の期間それぞれの長短を示す第1統計量と、前記相互視線状態の期間及び前記共同視線状態の期間それぞれのばらつきを示す第2統計量とを算出し、前記出力部は、前記相互視線状態及び前記共同視線状態それぞれに関連付けて前記第1統計量と前記第2統計量とにさらに対応する前記指標を出力する、請求項1から5のいずれか一項に記載の出力装置。

請求項7

前記出力部は、前記選択部が選択した前記相互視線状態の回数と、前記選択部が選択した前記共同視線状態の回数とにさらに対応する前記指標を出力する、請求項1から6のいずれか一項に記載の出力装置。

請求項8

前記出力部は、前記選択部が選択した前記視線状態において、前記2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された前記2人の作業者それぞれの発話が重複した重複発話の期間が所定の閾値を超える場合に、前記作業の状況を示す情報をさらに出力する、請求項1から7のいずれか一項に記載の出力装置。

請求項9

コンピュータが実行する、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、前記2人の作業者それぞれの視線を検出するステップと、一方の前記作業者がいる位置を起点とした、検出した前記一方の作業者の視線の向きと、他方の前記作業者がいる位置を起点とした、検出した前記他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定するステップと、特定した結果である複数の視線状態から、前記2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、前記2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択するステップと、前記作業全体の期間に対する、前記相互視線状態の期間と、前記共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出するステップと、前記合計視線量に対応する指標を出力するステップと、を有する出力方法

技術分野

0001

本発明は、作業者間の共感度に関する情報を出力する出力装置及び出力方法に関する。

背景技術

0002

従来、インタラクションにおける被験者の共感度を推定する装置が知られている。特許文献1には、コールセンターにおけるオペレータと顧客との対話において、顧客の音声解析することによって推定した顧客の感情時間変化パターンに基づいて、顧客が共感又は反感したオペレータの発話箇所を推定する技術が記載されている。

先行技術

0003

特開2015−99304号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1のような技術によって推定された感情の時間変化パターンを用いることにより、共同して作業を行う作業者間の共感度を推定することができるようにも思える。ところで、対面して行われる共同作業では、発話のほかに、資料文字を書き込んだり、資料を示したりする動作を伴うことがある。そのため、特許文献1のような技術では、共同作業の内容によっては、発話が少なくなり、音声に基づく作業者間の共感度を推定する精度が悪くなりかねない。

0005

そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上させることができる出力装置及び出力方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の第1の態様に係る出力装置は、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、一方の前記作業者がいる位置を起点とした前記一方の作業者の視線の向きと、他方の前記作業者がいる位置を起点とした前記他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定する特定部と、前記特定部が特定した結果である複数の視線状態から、前記2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、前記2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択する選択部と、前記作業全体の期間に対する、前記相互視線状態の期間と、前記共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する算出部と、前記合計視線量に対応する指標を出力する出力部と、を有する。

0007

前記算出部は、前記作業全体の期間に対する前記相互視線状態の期間の割合を示す相互視線量と、前記作業全体の期間に対する前記共同視線状態の期間の割合を示す共同視線量とを算出し、前記作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした前記相互視線量と、前記作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした前記共同視線量とを合計した前記合計視線量を算出してもよい。

0008

前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、期間が長くなるほど数値が大きくなるように前記選択部が選択した前記視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。
前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、前記2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された発話の有無に基づいて、解析された前記発話の状況に対応する前記視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。
前記算出部は、前記選択部が選択した前記視線状態ごとに、前記作業の内容に応じて定められる前記物体の重要度に基づいて、前記共同視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。

0009

前記算出部は、前記相互視線状態の期間及び前記共同視線状態の期間それぞれの長短を示す第1統計量と、前記相互視線状態の期間及び前記共同視線状態の期間それぞれのばらつきを示す第2統計量とを算出してもよいし、前記出力部は、前記相互視線状態及び前記共同視線状態それぞれに関連付けて前記第1統計量と前記第2統計量とにさらに対応する前記指標を出力してもよい。

0010

前記出力部は、前記選択部が選択した前記相互視線状態の回数と、前記選択部が選択した前記共同視線状態の回数とにさらに対応する前記指標を出力してもよい。
前記出力部は、前記選択部が選択した前記視線状態において、前記2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された前記2人の作業者それぞれの発話が重複した重複発話の期間が所定の閾値を超える場合に、前記作業の状況を示す情報をさらに出力してもよい。

0011

本発明の第2の態様に係る出力方法は、コンピュータが実行する、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データから、前記2人の作業者それぞれの視線を検出するステップと、一方の前記作業者がいる位置を起点とした、検出した前記一方の作業者の視線の向きと、他方の前記作業者がいる位置を起点とした、検出した前記他方の作業者の視線の向きとを関連付けて特定するステップと、特定した結果である複数の視線状態から、前記2人の作業者の視線が合った状態を示す相互視線状態と、前記2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す共同視線状態とを選択するステップと、前記作業全体の期間に対する、前記相互視線状態の期間と、前記共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出するステップと、前記合計視線量に対応する指標を出力するステップと、を有する。

発明の効果

0012

本発明によれば、共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上させることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0013

出力装置の概要を説明するための図である。
出力装置の構成を示す図である。
共同作業における2人の作業者の視線状態を模式的に表した図である。
出力部が出力した出力画面の一例を示す図である。
出力装置の処理の流れを示すフローチャートである。

実施例

0014

[出力装置1の概要]
図1は、出力装置1の概要を説明するための図である。本願の発明者は、様々な共同作業における作業者間のインタラクションを分析したところ、共感度が高いとみられる状態においては、2人の作業者の視線が合ったり、2人の作業者の視線が共通の物体に向いたりする状態が多いことを見出した。そこで、本実施の形態では、上記の現象を利用して、共同作業中の2人の作業者の視線状態を解析することによって推定した作業者間の共感度に関する情報を提供する。

0015

出力装置1は、共同して作業を行う作業者間の共感度に関する情報を出力する装置であり、例えばコンピュータである。出力装置1には、共同して作業を行う2人の作業者それぞれの視線に関する視線データが予め記憶されている。視線データは、例えば、不図示の視線センサを介して検出した作業者の視線の向きと、作業者がいる空間(部屋)に存在する物体(人を含む)の位置を示す空間情報に基づいて特定される作業者の視線先に含まれる物体とを関連付けたデータである。

0016

「視線先に含まれる物体」は、例えば、作業者がいる空間に存在する物体の領域と、作業者の視線先の領域とが重なった領域に含まれる物体である。作業者の視線先の領域の大きさと、作業者がいる空間に存在する物体ごとの領域の大きさとにおいては、予め設定がされている。

0017

出力装置1は、例えば、赤外光を用いたプルキニエ検出による手法を用いて話者の視線の向きを検出してもよいし、画像処理による黒眼領域及び白眼領域の検出を用いた手法を用いて作業者の視線の向きを検出してもよい。また、出力装置1は、作業者の頭部の向きに基づいて視線の向きを推定してもよい。この場合、出力装置1は、モーションキャプチャー装置赤外線センサ、又は加速度センサ等を用いて頭部の動作を検出してもよい。出力装置1は、不図示の通信部を介してリアルタイムに視線データを取得してもよい。

0018

まず、出力装置1は、作業者X及び作業者Yそれぞれの視線の向きを関連付けた視線状態を特定する(図1の(1))。出力装置1は、特定した複数の視線状態から、図1に示すような相互視線状態と、図1に示すような共同視線状態とを選択する(図1の(2))。

0019

出力装置1は、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とに基づいて、合計視線量を算出する(図1の(3))。具体的には、出力装置1は、共同作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する。

0020

出力装置1は、共同作業において相互視線状態の期間及び共同視線状態の期間が長くなるほど、合計視線量が示す数値が大きくなり、作業者X及び作業者Yの共感度が高いと推定する。そして、出力装置1は、合計視線量に対応する指標を出力する(図1の(4))。

0021

このように、出力装置1は、共同作業中の2人の作業者の視線状態に基づいて作業者間の共感度を推定する。発話においては、共同作業の内容によって多かったり少なかったりする場合があるが、視線においては、このような共同作業の内容による影響が少ない。そのため、出力装置1は、共同作業中の2人の作業者の視線状態に基づいて作業者間の共感度を推定することにより、共同作業の内容による作業者間の共感度を推定する精度のばらつきを低減することができる。その結果、出力装置1は、共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上することができる。
以下、出力装置1の構成について説明する。

0022

[出力装置1の構成]
図2は、出力装置1の構成を示す図である。出力装置1は、記憶部11と、制御部12とを有する。記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部11は、制御部12が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部11は、視線データを記憶している。

0023

制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部12は、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、特定部121、選択部122、算出部123、及び出力部126として機能する。

0024

特定部121は、2人の作業者それぞれの視線の向きを関連付けた視線状態を特定する。具体的には、特定部121は、視線データから、一方の作業者がいる位置を起点とした一方の作業者の視線の向きと、他方の作業者がいる位置を起点とした他方の作業者の視線の向きとを関連付けた視線状態を特定する。

0025

特定部121は、例えば、2人の作業者それぞれに対応する視線データから、2人の作業者のうちのいずれかの視線の向きが変化するごとに、一方の作業者の視線先に含まれる物体と、他方の作業者の視線先に含まれる物体とを関連付けて特定する。このように、特定部121は、2人の作業者それぞれの視線の向きを関連付けた視線状態を特定する。特定部121は、特定した結果である複数の視線状態を選択部122に入力する。

0026

選択部122は、特定部121が特定した結果である複数の視線状態から、相互視線状態と共同視線状態とを選択する。相互視線状態は、2人の作業者の視線が合った状態を示す。共同視線状態は、2人の作業者が共通の物体に視線を向けた状態を示す。

0027

図3は、共同作業における2人の作業者(作業者X及び作業者Y)の視線状態を模式的に表した図である。図3に示す視線状態M1、M2、M3は、作業者X及び作業者Yの視線が合った状態である相互視線状態に属する。図3に示す視線状態S1、S2、S3は、作業者X及び作業者Yが共通の物体(資料)に視線を向けた状態である共同視線状態に属する。図3に示すように、特定部121が、視線データから、作業者X及び作業者Yのうちのいずれかの視線の向きが変化するごとに、「作業者Xの視線」欄に示す作業者Xの視線先に含まれる物体(作業者Y又は資料)と、「作業者Yの視線」欄に示す作業者Yの視線先に含まれる物体(作業者X又は資料)とを関連付けて特定したとする。

0028

この場合において、選択部122は、相互視線状態として、視線状態M1、M2、M3を選択する。また、選択部122は、共同視線状態として、視線状態S1、S2、S3を選択する。選択部122は、選択した各視線状態の期間と、視線状態の種類(相互視線状態又は共同視線状態)とを関連付けて算出部123に入力する。

0029

算出部123は、重み付け部124と、視線量算出部125とを有する。重み付け部124は、相互視線量と共同視線量とを算出し、作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて相互視線量と共同視線量とを重み付けする。相互視線量は、作業全体の期間に対する相互視線状態の期間の割合を示す。共同視線量は、作業全体の期間に対する共同視線状態の期間の割合を示す。

0030

相互視線量及び共同視線量それぞれの重要度は、共同作業の内容に応じて設定される。例えば、共同作業が、ブレインストーミング又はディベート等のように発話を中心とした作業である場合、共同視線状態よりも相互視線状態の方が重視されるため、共同視線量よりも相互視線量の方が重要度が高く設定される。また、例えば、共同作業が、資料等の作成を中心とした作業である場合、相互視線状態よりも共同視線状態の方が重視されるため、相互視線量よりも共同視線量の方が重要度が高く設定される。

0031

相互視線量及び共同視線量それぞれの重要度は、重要度が示す修正係数を管理する係数管理データベースに予め記憶されている。係数管理データベースは、重要度が示す修正係数を、視線状態の種類ごとに関連付けて記憶している。重要度には、視線状態の種類ごとに異なる修正係数が設定されている。

0032

図3に示す例において、重み付け部124は、まず、相互視線状態である視線状態M1、M2、M3の期間と、共同視線状態である視線状態S1、S2、S3の期間とをそれぞれ合計する。重み付け部124は、相互視線状態の合計期間及び共同視線状態の合計期間それぞれを作業全体の期間で正規化することにより、相互視線量と共同視線量とを算出する。そして、重み付け部124は、係数管理データベースに記憶されている相互視線状態の重要度が示す修正係数を相互視線量に乗じ、係数管理データベースに記憶されている共同視線状態の重要度が示す修正係数を共同視線量に乗じる。

0033

このようにして、重み付け部124は、作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて相互視線量と共同視線量とを重み付けする。このようにすることで、重み付け部124は、共同作業の内容による作業者間の共感度を推定する精度のばらつきを低減することができる。

0034

ここで、作業者Xをxとし、作業者Yをyとし、選択部122が選択した相互視線状態の数をvとし、選択部122が選択した共同視線状態の数をwとした場合において、ある相互視線状態(1<j<v)の期間をt(m(j,x,y))とし、ある相互視線状態(1<k<w)の期間をt(s(k,x,y))としたとする。また、共同作業の期間をt(I)としたとする。

0035

この場合において、重み付け部124は、以下の式(1)、(2)を用いて相互視線量M(x,y)及び共同視線量S(x,y)を算出することができる。

0036

ところで、本願の発明者は、共同作業における作業者間の共感度と、1つの視線状態(相互視線状態又は共同視線状態)の期間とが相関する関係にあることを見出した。具体的には、作業者間の共感度が高い場合においては、1つの視線状態の期間が長くなる傾向にあることを本願の発明者は見出した。そこで、重み付け部124は、選択部122が選択した視線状態ごとに、期間が長くなるほど数値が大きくなるように選択部122が選択した視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。

0037

この場合、重み付け部124は、選択部122が選択した視線状態ごとに、期間が長くなるほど数値が大きくなるように選択部122が選択した視線状態の期間の長さに重み付けした後に、相互視線量と共同視線量とを算出する。このように、重み付け部124は、共同作業中に変動する作業者間の共感度を考慮することにより、作業者間の共感度を推定する精度を向上させることができる。

0038

また、共同作業における作業者間の共感度と、選択部122が選択した視線状態(相互視線状態又は共同視線状態)における発話の有無とが相関する関係にあることを本願の発明者は見出した。具体的には、作業者間の共感度が高い場合においては、選択部122が選択した視線状態においてコミュニケーションが取られる傾向にあることを本願の発明者は見出した。そこで、重み付け部124は、選択部122が選択した視線状態ごとに、2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された発話の有無に基づいて、解析された発話の状況に対応する視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。

0039

具体的には、重み付け部124は、1より大きな実数である修正係数を、解析結果が発話ありを示す視線状態の期間の長さに乗じることにより重み付けしてもよい。また、重み付け部124は、1より小さな実数である修正係数を、解析結果が発話なしを示す視線状態の期間の長さに乗じることにより重み付けしてもよい。このように、重み付け部124は、選択部122が選択した視線状態におけるコミュニケーションの有無を考慮することにより、共感度を推定する精度を向上させることができる。

0040

共同作業においては、作業者がいる空間に存在する物体それぞれの重要度が異なる。例えば、2人の作業者が共同して書き込みを行っている資料は、作業者がいる空間(部屋)の壁にかけられている時計又はカレンダー等よりも重要度が高いことが考えられる。そこで、重み付け部124は、選択部122が選択した視線状態ごとに、作業の内容に応じて定められる物体(人を除く)の重要度に基づいて、共同視線状態の期間の長さに重み付けしてもよい。

0041

物体の重要度は、予め設定されていてもよいし、作業者による物体への指示量接触量、又は注視量に基づいて算出されてもよいし、2人の作業者との平均距離に基づいて算出されてもよい。このように、重み付け部124は、共同作業の内容に応じた物体の役割重要性)を考慮することにより、共感度を推定する精度を向上させることができる。重み付け部124は、重み付けした相互視線量と、重み付けした共同視線量とを視線量算出部125に入力する。

0042

視線量算出部125は、作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する。具体的には、視線量算出部125は、重み付け部124が作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした相互視線量と、重み付け部124が作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした共同視線量とを合計した合計視線量を算出する。視線量算出部125は、算出した合計視線量を出力部126に入力する。

0043

ここで、相互視線量をM(x,y)とし、共同視線量をS(x,y)とし、相互視線状態の重要度が示す修正係数をQとし、共同視線状態の重要度が示す修正係数をRとしたとする。この場合において、視線量算出部125は、以下の式(3)を用いて合計視線量E(x,y)を算出することができる。

0044

視線量算出部125は、相互視線状態の期間及び共同視線状態の期間それぞれの長短を示す第1統計量と、相互視線状態の期間及び共同視線状態の期間それぞれのばらつきを示す第2統計量とをさらに算出してもよい。第1統計量は、例えば、各視線状態の平均期間又は最頻値等である。第1統計量は、数値が大きいほど、作業者間の共感度が高いことを示す。第2統計量は、例えば、不偏分散又は標本分散等である。第2統計量は、数値が小さいほど、共同作業全体における共感度の変動が小さいことを示す。

0045

視線量算出部125は、例えば、第1統計量として、相互視線状態の平均期間と、共同視線状態の平均期間をさらに算出してもよい。また、視線量算出部125は、例えば、第2統計量として、相互視線状態の不偏分散と、共同視線状態の不偏分散とをさらに算出してもよい。

0046

出力部126は、視線量算出部125が算出した合計視線量に対応する指標を出力する。指標は、合計視線量に基づいて推定される作業者間の共感度を示す共感情報である。出力装置1には、例えば、複数の段階に分類された共感度の各段階に対応する共感情報が記憶されている。

0047

図4は、出力部126が出力した出力画面の一例を示す図である。図4に示すグラフは、2段階に分類された共感度における合計視線量の位置を示す。図4に示すように、出力部126は、出力画面において、視線量算出部125が算出した合計視線量をグラフに描画するとともに、当該合計視線量に対応する共感情報を吹き出しに表示する。出力部126は、例えば、作業者が3人以上である場合、2人1組の組み合わせごとに算出された合計視線量を図4に示すグラフに並べて表示してもよい。

0048

出力部126は、視線量算出部125が、第1統計量及び第2統計量を算出した場合、相互視線状態及び共同視線状態それぞれに関連付けて第1統計量と第2統計量とにさらに対応する指標を出力してもよい。また、出力部126は、選択部122が選択した相互視線状態の回数と、選択部122が選択した共同視線状態の回数とにさらに対応する指標を出力してもよい。

0049

共同作業において2人の作業者に反感が生じている場合にも、相互視線状態が多くなることを本願の発明者は見出した。また、2人の作業者に反感が生じている状況における相互視線状態において、2人の作業者の発話がオーバーラップする傾向にあることを本願の発明者は見出した。そこで、出力部126は、選択部122が選択した視線状態において、2人の作業者の発話を含む音声データから発話の状況を解析することによって特定された2人の作業者それぞれの発話が重複した重複発話の期間が所定の閾値(例えば400ミリ秒)を超える場合に、作業の状況を示す情報をさらに出力してもよい。

0050

所定の閾値は、共感を示す相槌及び笑い声を除外するための基準値である。出力部126は、例えば、重複発話の期間が所定の閾値を超える相互視線状態の割合が半数以上である場合に、2人の作業者に反感が生じている可能性があることを、合計視線量に対応する指標とともに出力してもよい。

0051

[出力装置1の処理の流れ]
続いて、出力装置1の処理の流れについて説明する。図5は、出力装置1の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、出力装置1を利用する利用者が、記憶部11に視線データを格納し、作業者間の共感度の推定処理を実行する操作を行ったことを契機として開始する。

0052

特定部121は、2人の作業者それぞれの視線の向きを関連付けた視線状態を特定する(S1)。具体的には、特定部121は、視線データから、一方の作業者がいる位置を起点とした一方の作業者の視線の向きと、他方の作業者がいる位置を起点とした他方の作業者の視線の向きとを関連付けた視線状態を特定する。特定部121は、特定した複数の視線状態を選択部122に入力する。

0053

選択部122は、特定部121が特定した結果である複数の視線状態から、相互視線状態と共同視線状態とを選択する(S2)。選択部122は、選択した各視線状態の期間と、視線状態の種類(相互視線状態又は共同視線状態)とを関連付けて重み付け部124に入力する。

0054

重み付け部124は、相互視線量と共同視線量とを算出し、作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて相互視線量と共同視線量とを重み付けする。具体的には、重み付け部124は、まず、選択部122が選択した複数の相互視線状態の期間と、選択部122が選択した複数の共同視線状態の期間とをそれぞれ合計することにより、相互視線状態の合計期間と共同視線状態の合計期間とを算出する(S3)。

0055

重み付け部124は、相互視線状態の合計期間と共同視線状態の合計期間とを算出すると、相互視線状態の合計期間及び共同視線状態の合計期間それぞれを作業全体の期間で正規化することにより、相互視線量と共同視線量とを算出する(S4)。そして、重み付け部124は、係数管理データベースに記憶されている相互視線状態の重要度が示す修正係数を相互視線量に乗じ、係数管理データベースに記憶されている共同視線状態の重要度が示す修正係数を共同視線量に乗じることにより、相互視線量と共同視線量とを重み付けする(S5)。重み付け部124は、重み付けした相互視線量と、重み付けした共同視線量とを視線量算出部125に入力する。

0056

視線量算出部125は、作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出する(S6)。具体的には、視線量算出部125は、重み付け部124が作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした相互視線量と、重み付け部124が作業の内容に応じて定められる重要度に基づいて重み付けした共同視線量とを合計した合計視線量を算出する。視線量算出部125は、算出した合計視線量を出力部126に入力する。そして、出力部126は、視線量算出部125が算出した合計視線量に対応する指標を出力する(S7)。

0057

[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、出力装置1は、視線データから特定された複数の視線状態から相互視線状態と共同視線状態とを選択する。そして、出力装置1は、作業全体の期間に対する、相互視線状態の期間と、共同視線状態の期間とを合計した合計期間の割合を示す合計視線量を算出し、算出した合計視線量に対応する指標を出力する。このように、出力装置1は、共同作業中の2人の作業者の視線状態に基づいて作業者間の共感度を推定することにより、共同作業の内容による作業者間の共感度を推定する精度のばらつきを低減することができる。その結果、出力装置1は、共同作業における作業者間の共感度を推定する精度を向上することができる。出力装置1が出力した指標においては、グループ内のチームワーク評価、及び作業グループ編成のための支援等に用いることができる。

0058

以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。

0059

1出力装置
11 記憶部
12 制御部
121 特定部
122 選択部
123 算出部
124重み付け部
125視線量算出部
126 出力部

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