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技術 情報表示装置およびそれに用いる反射ミラー

出願人 マクセル株式会社
発明者 平田浩二谷津雅彦加藤修二杉山寿紀阿部通明川和英司梶川啓之
出願日 2018年9月21日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-177288
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-046625
状態 未査定
技術分野 レンズ以外の光学要素 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御 計器板
主要キーワード 周辺端面 性能要因 延面距離 主要構造部 複数反射 密閉性能 車載環境 断面楔形
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

フロントガラス映像情報虚像として表示する情報表示装置においてフォーカス性能向上と歪の軽減のためプラスチックミラーを使用する。低価格な低吸湿プラスチックを使用しても吸湿による形状変化を軽減する手段を提供する。

解決手段

乗り物のフロントガラスに虚像の映像情報を表示する情報表示装置とそのための情報表示方法であって、前記情報表示装置は、前記映像情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイから出射された光を前記フロントガラスで反射させることで虚像を前記乗り物の前方に表示させる虚像光学系とを備え、前記虚像光学系は、凹面ミラー光学素子を含み、前記凹面ミラーの反射面に反射膜成膜し対向する面には吸湿防止の保護膜を成膜する。前述の2面を繋ぐ端面を曲面または斜面とし端面にも成膜すること水分を遮蔽しプラスチックの吸湿を防止する。

概要

背景

自動車フロントガラスコンバイナ映像光投写して虚像を形成しルート情報渋滞情報などの交通情報燃料残量冷却水温度等の自動車情報を表示するいわゆる、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head−Up−Display)装置が以下の特許文献1により既に知られている。

この種の情報表示装置においては、ドライバが虚像を観視できる領域を拡大することが望まれる一方、虚像の解像度が高く、低歪で視認性が高いことも重要な性能要因である。

ヘッドアップディスプレイ装置はドライバに虚像を提供する最終反射面としてフロントガラスまたはコンバイナが必ず必要であり、発明者らは視認性が高く良好な解像性能と低歪な映像を得るためには、虚像を形成する光学素子としての凹面反射ミラーの形状を設計自由度が大きい偏心球面形状や自由曲面形状とすることで上述した性能要因を満足するヘッドアップディスプレイ装置を得る提案がなされている。

上記した偏心非球面ミラーや自由曲面ミラーを得るためには一般的に射出成形により得られるプラスチックミラーを使用する。素材としてのプラスチック材料使用温度により膨張収縮が生じるため温度で反射面(ミラー)形状が変化する。更に吸湿によっても寸法変化が発生するため実使用状態での使いこなしが課題となる。

上述した形状変化を低減するためのミラーの素材として、超低吸湿の素材であるシクロオレフィンポリマー(日本ゼオンゼオネックス登録商標))やシクロオレフィンコポリマー(三井化学APEL(登録商標))を使用することが既に提案されている。

概要

フロントガラスに映像情報を虚像として表示する情報表示装置においてフォーカス性能向上と歪の軽減のためプラスチック製ミラーを使用する。低価格な低吸湿プラスチックを使用しても吸湿による形状変化を軽減する手段を提供する。乗り物のフロントガラスに虚像の映像情報を表示する情報表示装置とそのための情報表示方法であって、前記情報表示装置は、前記映像情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイから出射された光を前記フロントガラスで反射させることで虚像を前記乗り物の前方に表示させる虚像光学系とを備え、前記虚像光学系は、凹面ミラーと光学素子を含み、前記凹面ミラーの反射面に反射膜成膜し対向する面には吸湿防止の保護膜を成膜する。前述の2面を繋ぐ端面を曲面または斜面とし端面にも成膜すること水分を遮蔽しプラスチックの吸湿を防止する。

目的

本発明は、好適な情報表示装置及びそれに用いる反射ミラーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

乗り物フロントガラス虚像映像情報を表示する情報表示装置であって、前記映像情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイから出射された光を前記フロントガラスで反射させることで虚像を前記乗り物の前方に表示させる虚像光学系と、を備え、前記虚像光学系は、プラスチック製の凹面ミラーを含み、前記凹面ミラーの反射膜成膜面にはアルミ合金の反射膜を成膜し、ミラー基材の対向する保護膜成膜面にはプラスチックの吸湿を防止する保護膜を成膜し、前記反射膜成膜面とその対向面の前記保護膜成膜面をつないだ端面部分曲面または傾斜面の形状とし、前記反射膜および前記保護膜が前記曲面または前記傾斜面にも成膜されている、情報表示装置。

請求項2

請求項1に記載の情報表示装置において、前記凹面ミラーのゲートの片側端面は、前記保護膜成膜面とほぼ一致している、情報表示装置。

請求項3

請求項2に記載の情報表示装置において、前記反射膜成膜面と前記保護膜をつないだ端面部分の前記曲面または前記傾斜面の形状は、前記反射膜成膜面に垂直な方向において、前記ゲートの他の片側端面を超えて延びている、情報表示装置。

請求項4

請求項1に記載の情報表示装置において、前記反射膜成膜面の周辺部には額縁状の部分が形成されている、情報表示装置。

請求項5

請求項1に記載の情報表示装置において、前記凹面ミラーの基材は、ポリカーボネートにより形成されている、情報表示装置。

請求項6

乗り物のフロントガラスに虚像の映像情報を表示する情報表示装置であって、前記映像情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイから出射された光を前記フロントガラスで反射させることで虚像を前記乗り物の前方に表示させる虚像光学系と、を備え、前記虚像光学系は、凹面ミラーと光学素子を含み、前記光学素子は、前記ディスプレイと前記凹面ミラーとの間に配置され、前記凹面ミラーの形状と前記光学素子の形状により運転者視点位置に対応して得られる虚像の歪みを補正するように構成されており、前記凹面ミラーと前記光学素子の端面は曲面または傾斜面である、情報表示装置。

請求項7

請求項6に記載の情報表示装置において、プラスチック製の凹面ミラーのゲートの片側端面は保護膜成膜面とほぼ一致している、情報表示装置。

請求項8

乗り物のフロントガラスに虚像の映像情報を表示する情報表示装置に利用する反射ミラーであって、一方の面に偏心球面形状または自由曲面形状を形成し、他方の面を保護膜成膜面としたミラーの基材と、前記ミラーの基材の保護膜成膜面に成膜されたプラスチックの吸湿を防止するための保護膜と、前記ミラーの基材の反射膜成膜面に成膜された反射膜と、を備え、前記反射膜成膜面とその対向面の前記保護膜成膜面をつないだ端面部分を曲面または傾斜面の形状とし、前記反射膜および前記保護膜が前記曲面または傾斜面にも成膜されている、反射ミラー。

請求項9

請求項8に記載の反射ミラーにおいて、前記ミラーのゲートの片側端面は、前記保護膜成膜面とほぼ一致している、反射ミラー。

請求項10

請求項9に記載の反射ミラーにおいて、前記反射膜成膜面と前記保護膜をつないだ端面部分の前記曲面または前記傾斜面の形状は、前記反射膜成膜面に垂直な方向において、前記ゲートの他の片側端面を超えて延びている、反射ミラー。

請求項11

請求項8に記載の反射ミラーにおいて、前記反射膜成膜面の周辺部には額縁状の部分が形成されている、反射ミラー。

請求項12

請求項8に記載の反射ミラーにおいて、前記ミラーの基材は、ポリカーボネートにより形成されている、反射ミラー。

技術分野

0001

本発明は、自動車電車航空機等(以下では、一般的に「乗り物」とも言う)のフロントガラス(以下では「ウィンドガラス」、または、「ウィンドシールド」とも言う)に画像を投影する情報表示装置および情報表示方法に関し、特に、その画像を当該フロントガラス越しに虚像として観察するようにした投影光学系およびそれを用いた情報表示装置およびそれに用いる反射ミラーに関する。

背景技術

0002

自動車のフロントガラスやコンバイナ映像光投写して虚像を形成しルート情報渋滞情報などの交通情報燃料残量冷却水温度等の自動車情報を表示するいわゆる、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head−Up−Display)装置が以下の特許文献1により既に知られている。

0003

この種の情報表示装置においては、ドライバが虚像を観視できる領域を拡大することが望まれる一方、虚像の解像度が高く、低歪で視認性が高いことも重要な性能要因である。

0004

ヘッドアップディスプレイ装置はドライバに虚像を提供する最終反射面としてフロントガラスまたはコンバイナが必ず必要であり、発明者らは視認性が高く良好な解像性能と低歪な映像を得るためには、虚像を形成する光学素子としての凹面反射ミラーの形状を設計自由度が大きい偏心球面形状や自由曲面形状とすることで上述した性能要因を満足するヘッドアップディスプレイ装置を得る提案がなされている。

0005

上記した偏心非球面ミラーや自由曲面ミラーを得るためには一般的に射出成形により得られるプラスチックミラーを使用する。素材としてのプラスチック材料使用温度により膨張収縮が生じるため温度で反射面(ミラー)形状が変化する。更に吸湿によっても寸法変化が発生するため実使用状態での使いこなしが課題となる。

0006

上述した形状変化を低減するためのミラーの素材として、超低吸湿の素材であるシクロオレフィンポリマー(日本ゼオンゼオネックス登録商標))やシクロオレフィンコポリマー(三井化学APEL(登録商標))を使用することが既に提案されている。

先行技術

0007

特開2015−194707号公報

発明が解決しようとする課題

0008

従来技術によるヘッドアップディスプレイ装置を実現する凹面ミラーによる虚像生成の原理は、図11に示すように、凹面ミラー1’の光軸上の点Oに対して焦点F(焦点距離f)の内側に物点ABを配置することで、凹面ミラー1’による虚像を得ることができると言うものである。この図11では、説明の都合上、凹面ミラー1’を同じ正の屈折力を持つ凸レンズとみなし、物点と凸レンズ(説明の都合上、図11では、凹面ミラーで表記)と発生する虚像の関係を示した。

0009

従来技術では、凹面ミラー1’で生成する虚像が見える範囲を広げるためには、物点ABを焦点Fに近づけて物寸法ABに対して凹面ミラーを大きくすると良いが、所望の倍率を得るためには、凹面ミラーの曲率半径が小さくなるためこれらを両立することは困難となる。この結果、ミラーサイズが小さくなり、実効的に拡大率は大きいが、観視可能な範囲が小さい虚像しか得られないという結果となる。このため、(1)所望の虚像サイズと、(2)必要な虚像の倍率M=b/aを同時に満足するためには、凹面ミラーの寸法は観視範囲に合わせ、映像表示装置との兼ね合いで虚像の倍率を決める必要がある。

0010

このため、従来技術では、所望の観視範囲において大きな虚像を歪なく得るためには、複数の凹面ミラーを併用し画像歪や発生する収差を低減するために偏心非球面や自由曲面を反射面に用いた凹面ミラーが提案されている。しかしながら、偏心非球面形状や自由曲面形状を有する反射面を持つ反射ミラーを具体的にどのように実現するかについては一切記載されていなかった。

0011

また、例えば、従来技術である上記の特許文献1に開示されたヘッドアップディスプレイ装置の例では、画像を表示するデバイス表示デバイスに表示された画像を投写する投写光学系を備え、投写光学系として表示デバイスから観視者の光路において第一ミラーと第二ミラーを有し、第一ミラーにおける画像長軸方向の入射角と第一ミラーにおける画像短軸方向の入射角、および、表示デバイスの画像表示面と第一ミラーとの間隔と、観視者によって視認される虚像の水平方向の幅の関係を所定の条件を満足させることで、小型化を実現している。しかしながら、上述した自由曲面ミラーをどのように作成し反射膜成膜して苛酷車載環境で十分な信頼性を得るための技術手段については記載すらなかった。

0012

他方、従来技術のヘッドアップディスプレイ装置では太陽光が凹面ミラーに入射しヘッドアップディスプレイ装置内部や凹面ミラー端面での反射光運転者側戻り運転者が観視すべき本来の表示映像重畳されて必要情報の視認性が損なわれる可能性があり安全上の課題が残る。

0013

そこで、本発明は、好適な情報表示装置及びそれに用いる反射ミラーを提供することを目的とする。例えば、映像の歪が低減されフォーカス性能に優れ、かつ太陽光などの外光が入射しても視認性の高い映像が得られるヘッドアップディスプレイ装置を実現するものであり、映像の歪や収差の補正に対して設計自由度の大きい偏心非球面、自由曲面などを有する反射ミラーを低価格で実現しながらも自動車の使用環境に対しても十分な信頼性を有する情報表示装置およびそれに用いる反射ミラーを提供する。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、乗り物のフロントガラスに虚像の映像情報を表示する情報表示装置であって、前記映像情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイから出射された光を前記フロントガラスで反射させることで虚像を前記乗り物の前方に表示させる虚像光学系と、を備え、前記虚像光学系は、プラスチック製の凹面ミラーを含み前記凹面ミラーの反射膜成膜面にはアルミ合金の反射膜を成膜し、ミラー基材の対向する保護膜成膜面にはプラスチックの吸湿を防止する保護膜を成膜し、前記反射膜成膜面とその対向面の前記保護膜成膜面をつないだ端面部分を曲面または傾斜面の形状とし、前記反射膜および前記保護膜が前記曲面または前記傾斜面にも成膜されている。

0015

使用温度により膨張・収縮が生じて反射面(ミラー)形状が変化しても光学性能が変化し難く安価な低吸湿材(例えばポリカーボネート)を使用しても十分な信頼性が確保できるようにミラー面形状を最適化し、反射面に施す反射膜に加え裏面に(吸湿防止)保護膜を成膜する。この時、反射ミラーの端面は前述した2つの面に垂直な平面とせず曲面または斜面として端面にも反射膜または保護膜または双方が重畳して成膜することで基材侵入する水分を遮断する。

0016

他方、フロントガラスで反射して運転者に戻る光線は虚像を生成する正常光の他に太陽光がヘッドアップディスプレイ装置に入射しセット内部で多重反射ミラー端面で反射して発生する異常光がある。この結果、運転者はヘッドアップディスプレイ装置に表示される正規映像に前述の異常光による映像が重なり視認性が低下する。そこで、ヘッドアップディスプレイ装置に入射した太陽光や多重反射した光が反射ミラーの端面で反射しても運転者の目に戻らない形状とすることで表示映像の視認性が高い情報表示装置および情報表示方法が提供される。

発明の効果

0017

本発明によれば、好適な情報表示装置及びそれに用いる反射ミラーを提供することができる。例えば、凹面ミラーの素材として比較的安価な低吸湿材を使用しても吸湿に対して耐性の高い反射ミラーが得られ、太陽光がヘッドアップディスプレイ装置内部に入射し多重反射し、ミラー端面に入射し難くかつ運転手の目に向かって反射光が出射しないので映像表示装置の表示映像を拡大した虚像の視認性を低下させることがなく経済的および一般性にも優れた情報表示装置を提供することが可能となるという実用的にも優れた効果を発揮する。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施例に係る情報表示装置とその周辺機器構成を示す概略構成図である。
情報表示装置(光路折り返しミラー無)を搭載した自動車の概略を示す側面図である。
情報表示装置(光路折り返しミラー有)を搭載した自動車の概略を示す側面図である。
プラスチック製反射ミラーの全体構成を示す斜視概略図である。
プラスチック製反射ミラーの三面図を示す図である。
プラスチック製反射ミラーの寿命試験後の表面状態を示す図である。
本発明のプラスチック製反射ミラーの端面形状を示す図である。
本発明のプラスチック製反射ミラーの側面形状を示す図である。
図3に示した情報表示装置の部品配置を示した模式図である。
光学素子(レンズ)を含む情報表示装置の基本構造と光学素子(レンズ)の周辺部を透過する光線を示す斜視図である。
凹面ミラーによる虚像生成のメカニズムを説明するための図である。
ミラー面形状の特徴を説明する説明図である。

実施例

0019

以下、図面等を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。

0020

<情報表示装置の第一の実施形態>
図1は、本発明の一実施例に係る情報表示装置の周辺機器構成を示す概略構成図であり、ここでは、その一例として、特に、自動車のフロントガラスに画像を投影する情報表示装置100について説明する。

0021

この情報表示装置60は、運転者の視線53において自車両の前方に虚像V1を形成するため、被投影部材51(本実施例では、フロントガラスの内面)にて反射された各種情報を虚像VI(Virtual Image)として表示する装置(いわゆる、ヘッドアップディスプレイ)である。なお、被投影部材51は、情報が投影される部材であれば良く、最も好適な一例としては、2枚のガラスの間に断面楔形中間膜を形成したウィンドシールドとは異なり、車両において一般的に採用されている構造のフロントガラスが挙げられる。なお、その他、コンバイナであっても良い。即ち、本実施例の情報表示装置60では、運転者の視線53において自車両の前方に虚像を形成して運転者に視認させるものであれば良く、虚像として表示する情報としては、例えば、車両情報監視カメラアラウンドビュアーなどのカメラ(図示せず)で撮影した前景情報をも含むことは当然であろう。

0022

また、情報表示装置60では、情報を表示する映像光を投射する映像表示装置22と、当該映像表示装置22に表示された映像を凹面ミラー40で虚像を形成する際に発生する歪や収差を補正するために補正用の光学素子30が、映像表示装置22と凹面ミラー40の間に設けられている。

0023

そして、情報表示装置60は、上記映像表示装置22とバックライト21を制御する制御装置80とを備えている。なお、上記映像表示装置22とバックライト21などを含む光学部品は、以下に述べる虚像光学系であり、光を反射させる凹面ミラー40を含んでいる。また、この光学部品において反射した光は、被投影部材51にて反射されて運転者の視線53(EyeBox:後に詳述する)へと向かう。

0024

上記の映像表示装置22としては、例えば、バックライトを有するLCD(Liquid Crystal Display)の他に自発光のVFD(Vacuum Flourescent Display)などがある。

0025

一方、上述した映像表示装置22の代わりに、投写装置によりスクリーンに映像を表示して、前述の凹面ミラー40で虚像とし被投影部材であるフロントガラス51で反射して運転者の視点53と向かわせても良い。

0026

このようなスクリーンとしては、例えば、マイクロレンズを2次元状に配置したマイクロレンズアレイにより構成しても良い。

0027

ここで、虚像の歪みを低減するために凹面ミラー40の形状は、図1に示す一般的なフロントガラス51の上部(相対的に運転者の視点との距離が短いフロントガラス51の下方で光線が反射する領域)では、拡大率が大きくなるように相対的に曲率半径が小さく、他方、下部(相対的に運転者の視点との距離が長いフロントガラス51の上方で光線が反射する領域)では、拡大率が小さくなるように相対的に曲率半径が大きくなる形状とすると良い。また、映像表示装置22を凹面ミラーの光軸に対して傾斜させることで上述した虚像倍率の違いを補正して発生する歪みそのものを低減することによっても、更に良好な補正が実現できる。

0028

一方、乗用車のフロントガラス51は、本体垂直方向の曲率半径Rvと水平方向の曲率半径Rhが異なり、一般には、Rh>Rvの関係にある。このため、反射面としてフロントガラス51を捉えると、凹面ミラーのトロイダル面となる。このため、本実施例の情報表示装置60では、凹面ミラー40の形状はフロントガラス51の形状による虚像倍率を補正するように、即ち、フロントガラス51の垂直方向と水平方向の曲率半径の違いを補正するように水平方向と垂直方向で異なる平均曲率半径とすれば良い。この時、凹面ミラー40の形状は、光軸に対称な球面または非球面形状(後述する数2の式で表される形状)では、光軸からの距離rの関数であり、離れた場所の水平断面垂直断面形状を個別に制御できないことから、後述する数1の式で表される自由曲面としてミラー面の光軸からの面の座標(x,y)の関数として補正することが好ましい。

0029

なお、図12に凹面ミラー40の自由曲面の係数を2次微分したグラフを示す。このように構成することで、温度変動に対してミラーのパワーの変動が少ない、優れた温度特性を実現できる。

0030

0031

0032

また、映像表示装置22と凹面ミラー40の間に透過型の光学部品として、例えば光学素子30を配置し、もって、凹面ミラー40への光線の出射方向を制御することで凹面ミラー40の形状と合わせて歪曲収差の補正を行うと同時に、前述したフロントガラス51の水平方向の曲率半径と垂直方向の曲率半径の違いによって生じる非点収差を含めた虚像の収差補正を実現する。

0033

また、収差補正能力を更に高めるために、上述した光学素子30を複数枚のレンズとしても良い。または、レンズ素子の代わりに曲面ミラーを配置して光路の折り返しと同時に凹面ミラー40への光線の入射位置を制御することで、歪曲収差を低減することもできる。以上にも述べたように、更に、収差補正能力を向上させるたに最適設計された光学素子を凹面ミラー40と映像表示装置22の間に設けても、本発明の技術的思想または範囲を逸脱するものではないことは言うまでもない。更に、上述した光学素子30の光軸方向の厚さを変化させることで、本来の収差補正の他に凹面ミラー40と映像表示装置22の光学的な距離を変えて、虚像の表示位置を遠方から近接位置まで連続的に変化させることもできる。

0034

また、映像表示装置22を凹面ミラー40の光軸法線に対して傾けて配置することで虚像の上下方向の倍率の違いを補正しても良い。

0035

一方、情報表示装置60の画質を低下させる要因として、映像表示装置22から凹面ミラー40に向かって出射する映像光線が途中に配置された光学素子30の表面や情報表示装置60の筐体7の内壁面で反射して映像表示装置22に戻り、再度反射して本来の映像光に重畳されて、画質を低下させることが知られている。更に、太陽光が凹面ミラー40で反射して情報表示装置60の筐体7の内部に侵入し凹面ミラー40の端部で反射して異常光として運転者の視点53に戻り視認性を低下させる。

0036

このため、本実施例では、光学素子30の表面に反射防止膜を成膜して反射を抑えるだけでなく、更に、光学素子30の映像光入射面と出射面のいずれか一方、若しくは、両方のレンズ面形状を上述した反射光が映像表示装置22の一部分に集光しないような形状(例えば、映像表示装置22に凹面を向けた形状)となるよう、その面形状に制約を持たせて設計することが好ましい。

0037

次に、映像表示装置22として、上述した光学素子30からの反射光を吸収させるために液晶パネルに近接して配置された第一の偏光板に加えて、第二の偏光板を液晶パネルと分離して配置すれば、画質の低下を軽減できる。また、液晶パネルのバックライト21は、液晶パネル(=映像表示装置)22に入射する光の入射方向を凹面ミラー40の入射瞳に効率よく入射するように制御される。この時、液晶パネルに入射する光束の発散角を小さくすれば、効率よく運転者のアイポイントに映像光を向けることができる。液晶表示素子映像源とした場合には映像の発散角に対するコントラスト性能は水平方向の方が顕著で±20度以内であれば優れた特性が得られる。更にコントラスト性能を向上させるためには、±10度以内の光束を利用すると良い。

0038

一方、光源としては、製品寿命が長い固体光源を採用することが好ましく、更には、周囲温度の変動に対する光出力変化が少ないLED(Light Emitting Diode)として光の発散角を低減する光学手段を設け、更にPBS(Polarizing Beam Splitter)を用いて偏光変換を行うことが好ましい。

0039

液晶パネル(=映像表示装置)のバックライト21側(光入射面)および光学素子30側(光出射面)には、偏光板が配置されており、これにより、映像光のコントラスト比を高めている(特に、虚像の明るさを確保するためにはフロントガラスでの反射の効率向上が重要であり、この点を考慮すれば、映像光として使用するのはS偏光が好ましい。バックライト21側(光入射面)に設ける偏光板には、偏光度が高いヨウ素系のものを採用すれば、高いコントラスト比が得られる。一方、光学素子30側(光出射面)には染料系の偏光板を用いることによれば、外光が入射した場合や環境温度が高い場合でも、高い信頼性を得ることが可能となる。

0040

映像表示装置22として液晶パネルを用いる場合、特に、運転者が偏光サングラスを着用している場合には、特定の偏波遮蔽されて映像が見えない不具合が発生する。これを防ぐために、液晶パネルの光学素子30側に配置した偏光板の光学素子側にλ/4板を配置し、もって、特定の偏光方向に揃った映像光を円偏光に変換することが好ましい。

0041

制御装置80は、ナビゲーションシステム71から、自車両が走行している現在位置に対応する道路制限速度車線数、ナビゲーションシステム71に設定された自車両の移動予定経路などの各種の情報を、前景情報(即ち、上記虚像により自車両の前方に表示する情報)として取得する。

0042

運転支援ECU72は、周辺監視装置73での監視の結果として検出された障害物に従って駆動系や制御系を制御することで、運転支援制御を実現する制御装置であり、運転支援制御としては、例えば、クルーズコントロールアダプティブクルーズコントロール、プリクラッシュセーフティレーンキーピングアシストなどの周知技術を含む。

0043

周辺監視装置73は、自車両の周辺の状況を監視する装置であり、一例としては、自車両の周辺を撮影した画像に基づいて自車両の周辺に存在する物体を検出するカメラや、探査波送受信した結果に基づいて自車両の周辺に存在する物体を検出する探査装置などである。

0044

運転者監視システム74は運転席の前方等に設置されたカメラ(各種センサの一部)で運転中の運転者の表情を監視し健康状態精神状態など運転に支障がないかを判断し結果を運転支援ECUにより自動車の運転制御を行うことで安全運転支援を行う。また運転者の健康状態を検知するために運転席(図示せず)に脈拍呼吸数体温感知するセンサを設けても良く、前述したカメラでも同様の感知機能ソフト処理で得ることもできる。更に、眠気なども併せて検知することでより高精度な安全運転の支援が実現ばかりではなくHUDの映像を最適位置に表示するために、運転者の視線の位置を検出するための手段としても用いることができる。

0045

制御装置80は、このような運転支援ECU72からの情報(例えば、先行車両までの距離および先行車両の方位、障害物や標識が存在する位置など)を前景情報として取得する。更に、制御装置80には、イグニッション(IG)信号、および、自車状態情報が入力される。これらの情報の内、自車状態情報とは、車両情報として取得される情報であり、例えば、内燃機関燃料の残量や冷却水の温度など、予め規定された異常状態となったことを表す警告情報を含んでいる。また、方向指示器操作結果や自車両の走行速度、更には、シフトポジション情報なども含まれている。以上述べた制御装置80は、イグニッション信号が入力されると起動する。以上が、本願実施例の情報表示装置全体システムの説明である。

0046

図2は情報表示装置60を構成する主要構造部品の配置と自動車に搭載した状態を示す構造図である。情報表示装置60の内部ではバックライト装置21の光を映像表示装置22で映像信号にあわせて変調して映像を表示する。この表示映像を投写して凹面ミラー40の拡大作用により所定の位置に虚像を得る。凹面ミラー40と映像表示装置22の間には光学素子30を配置して虚像の歪と発生する収差を補正する。太陽光がフロントガラスを通過して凹面ミラーに映像表示装置22に集光されることを防ぐためとコントラスト性能を向上するためS偏光透過の特性を有する偏光板4を配置している。映像表示装置22と凹面ミラー40は正対して配置した方式であり、凹面ミラー40の反射面形状や光学素子30の形状は設計自由度が大きい自由曲面形状を採用すると得られる虚像の歪や収差を良好に補正することができる。

0047

<虚像光学系の実施形態>
次に、虚像光学系、および、映像表示装置の更なる詳細について、以下に説明する。

0048

自動車本体の運転席前部には、被投影部材51としてのフロントガラスが存在する。なお、このフロントガラスは、自動車のタイプによって、車体に対する傾斜角度が異なる。更に、発明者らは、最適な虚像光学系を実現するため、この曲率半径についても調査した。その結果、フロントガラスは、図2に示すように、自動車の接地面に対して平行な水平方向の曲率半径Rhと、水平軸に対して直交する垂直方向の曲率半径Rvとで異なり、RhとRvの間には、一般的に、下記の関係があることが判った。
Rh>Rv

0049

また、この曲率半径の違い、即ち、Rvに対するRhは、1.5倍から2.5倍の範囲にあるものが多いことも判明した。

0050

次に、発明者らは、フロントガラスの傾斜角度についても市販品を調査した。その結果、車体タイプによっても異なるが、軽自動車や1Boxタイプでは20度〜30度、セダンタイプでは30度〜40度、スポーツタイプでは40度以上であった。そこで、本実施例では、フロントガラスの自動車の接地面に対して平行な水平方向の曲率半径Rhと水平軸に対して直交する垂直方向の曲率半径Rvの違いとフロントガラスの傾斜角について考慮し、虚像光学系の設計を行った。

0051

より詳細には、被投影部材であるフロントガラスの水平曲率半径Rhと垂直曲率半径Rvとは、これらは大きく異なるため、光軸(Z軸)に対してフロントガラスの水平軸およびこの軸に垂直な軸に対して軸非対称な形状を有する光学素子30と偏心非球面または自由曲面形状を有する反射ミラーを虚像光学系内に設けることにより、良好な収差補正を実現した。尚これらの光学素子と反射ミラーは金型を用いてプラスチック基材インジェクション成形することで容易に得ることができる。

0052

<情報表示装置の第二の実施形態>
図3は、上述した実施形態の構成に代えて光路折り返しミラー42によりセット容積を低減したヘッドアップディスプレイ装置を、インスツルメントパネル後方に配置して自動車に取り付けた状態を示した側面図である。映像表示装置22上の表示映像を凹面ミラー40の作用によって所定の位置に虚像を得る。高倍率で歪が小さく良好に収差補正された虚像を遠方に得るためには、映像表示装置22と凹面ミラー40の間に収差補正用の光学素子30を配置する。なお、その他の構成や動作については上記とほぼ同様であり、ここではその説明を省略する。

0053

<プラスチック製ミラーの実用上の課題>
前述した凹面ミラー40の反射面形状は設計自由度が大きい自由曲面形状を採用する。設計形状に対して高精度な附形形状を得るためにプラスチック素材を射出成形して形成する。しかしながらプラスチック素材は使用温度により膨張・収縮が生じるだけでなく吸湿によって膨張し反射面(ミラー)の形状が変化する。このため、従来は材料コストが高い超低吸湿材であるシクロオレフィンポリマーやシクロオレフィンコポリマーを使用していた。

0054

そこで発明者らは安価な低吸湿材(例えばポリカーボネート)を使用しても吸湿を抑える技術的な手段と、環境温度が変動してミラー面形状が変化しても光学性能が変化し難いミラー形状を求めた。

0055

図4は上記凹面ミラー40の外観形状を示しており、また、図5はその正面図、側面図、底面図を示している。凹面ミラー40は、既述したように、プラスチック素材を射出成形して形成しており、プラスチック素材の凹面ミラーの厚さtは必要な機械的強度の他に、プラスチックの流動性を考慮する必要があるため凹面ミラーの外形寸法により決定される。例えば幅Wは180mm、高さhが80mm程度であれば厚さtは3〜5mm、幅Wは300mm高さhが160mmであれば厚さtは5〜7mm程度とすると良い。また反射膜を成膜する面(反射面)と対向した面の面形状は反射面と同一形状として鏡面とすればミラー全体が均一肉厚樹脂の流動性が高まり成形性が向上する。

0056

運転者の眼の高さに合わせて虚像の生成位置を上下に移動できるように反射ミラー40を回転させる必要がある。このため、凹面ミラーの側面には反射面の光軸に垂直な回転軸を設けている。

0057

発明者らは、この反射ミラー40にプラスチックの吸湿を防止するためにスパッタ装置ミラー表面に反射膜(Al合金)と増反射膜を成膜し、対向面に保護膜としてAl合金を成膜して、これを高温高湿環境下(例えば70℃,70%RH)においてヘッドアップディスプレイ装置に取り付ける状態で放置した。その結果を以下に示す。

0058

図6(a)は1200時間放置後の反射面の状態を示す写真であり、同図下端ゲート部分駒分割部を起点に反射膜の剥離(写真では白化している部分)が発生した。図6(b)は図6(a)の剥離部分((1),(2),(3))と正常部分((4))の拡大写真である。これらの写真からも明らかなように、ゲートを切断した端面や駒分割した部分から水分が侵入し反射膜が剥離した。

0059

そのため、図5(c)のA−A断面の拡大図である図7に示すように、従来は直交した直線としていた反射膜成膜面と当該反射膜成膜面に対向した保護膜成膜面との端面を、直線(平面)とはせず、曲線(曲面)で繋ぎ、これにより反射膜と保護膜が互いに回り込み、重なる(図中の重畳成膜領域)ことでミラー基材を反射膜と保護膜で密閉する構造とした。即ち、図の端面(曲面)繋部では、曲面上にスパッタ装置により成膜される反射膜と保護膜との延面距離接合面積)を拡大して膜間の接合強化して密閉度を高めている。特に、反射膜成膜面や保護膜成膜面に対して垂直な方向においては、ゲート部が形成される保護膜成膜面側の曲面の上端(図の最も右側に突出している部分)は、当該ゲート部を超えて僅かに上方にまで延びており(ゲートシフト量)、これにより、形成される反射膜と保護膜の重畳成膜領域を確保している。

0060

反射膜成膜面は、図5から明らかなように、ミラー基材の周辺端面近傍において僅かに上方に向かって湾曲されており、上記の端面(曲面)繋部は、この反射膜成膜面の頂部から保護膜成膜面に向かって伸びている。これにより、周辺端面における反射膜成膜面と保護膜成膜面との間の厚さが増してミラー基材の周辺部には額縁状の部分が形成され、ミラー基材の強度向上が図られる。また、特に、このような曲面による端面(曲面)繋部によれば、反射膜を成膜後の反射ミラー40の周辺での反射光は、その曲面により映像表示装置22に戻って再度反射して映像光に重畳されることなく、または、異常光として運転者の視点53に戻ることなく、情報表示装置60の視認性の向上にも貢献することとなる。なお、上記では端面繋部を曲面による端面(曲面)繋部として説明したが、本発明はこれのみに限定されることなく、曲面に代えて、例えば2つまたはそれ以上の傾斜面により形成しても同様の効果が得られることは明らかであろう。

0061

更に、ゲート部分のカット面は、図に破線で示すように、基材に対して傾斜面を持つように切断されており、このことで反射膜と保護膜とが傾斜面に沿って互いに接合して成膜され、ここからの水分の侵入も遮断され、より高い密閉性能を得ることができる。また、凹面ミラーのゲートの片側端面は、保護膜成膜面とほぼ一致している。

0062

図8は反射ミラー基材の外観を示す構造図でありミラー回転軸を設ける2つの端面も傾斜面として反射膜が成膜されるようにすると良い。更に反射面との端面は曲面で繋げばエッジ部が無く密閉構造が実現できる。

0063

一方、ゲート部は図8に示すように反射面と対向した保護膜成膜面に近接して設けることでゲートカット面の状態により反射膜や保護膜が不均一に成膜されて密閉性が低下しても沿面距離が大きくとれるので反射面に成膜した反射膜が剥離するまでには至らない。なお、このゲート部分のカット面も、上記と同様、端面(曲面)繋部としてもよいことは、当業者であれば明らかであろう。

0064

<ヘッドアップディスプレイの実用上の課題>
図9に示すヘッドアップディスプレイ装置は、映像表示装置22に表示されて映像を凹面ミラー40により拡大虚像を得る。虚像の歪と発生する収差の補正のために光学素子30を映像表示装置22と凹面ミラー40の間に配置し、凹面ミラー40の反射面と光学素子30のレンズ面形状は自由曲面とすれば更に補正能力が向上する。光学素子30と凹面ミラー40の間に光路折り返しミラー42を配置して(上記第二の実施形態)映像光束を折り返すことでヘッドアップディスプレイ装置の小型化や車体への設置能力を高めている。

0065

ヘッドアップディスプレイ装置により得られる拡大虚像を形成する映像光束は、本体の筐体の一部である開口部に設けられた防眩窓62を通過しフロントガラス51で反射して運転者に向かい虚像を形成する。以上述べた構成のヘッドアップディスプレイ装置においては、太陽が特定の位置にある場合、フロントガラス51を通過してヘッドアップディスプレイ内部に太陽光が入射する。この時、太陽とヘッドアップディスプレイ装置の相対位置関係図9に示すような太陽光が映像表示装置22の中央部分に集光される場合は、装置内部での複数反射による迷光は発生しにくく、光学素子30の表面反射により生じる多重反射が虚像の映像に重畳されフォーカスやコントラスト性能が低下し画質に影悪響を与える。

0066

同様に、ヘッドアップディスプレイ装置においては、太陽が特定の別の位置にある場合、フロントガラス51を通過してヘッドアップディスプレイ内部に太陽光が入射する。この時、太陽とヘッドアップディスプレイ装置の相対位置関係で図10に示すような太陽光が映像表示装置22のコーナー部分に集光される。この太陽光の一部は装置内部で複数回反射し、このことによる迷光は光学素子30の端面や反射ミラーの端面で臨界角に近い角度で反射し高い反射率での多重反射が発生し、虚像の映像に重畳されフォーカスやコントラスト性能が大幅に低下する。

0067

そこで発明者らは、端面の形状を反射光が映像口側に戻らない斜面とするか、または曲面とすることで上述した端面での反射により発生する多重反射により虚像の画質低下が軽減できることを見出した。光学素子の端面も同様な処理により同上の効果があることを確認したが、ここでは、光学素子端面の形状処理について以下に説明する。

0068

入射した太陽光が反射ミラー端面で反射して虚像側に戻らないように、光路折り返しミラー42を含めた光学素子の端面形状を図7に示すように曲面形状や図8に示すように傾斜面として端面での反射光が虚像側に戻らないようにすると良い。但し、図7および図8は反射ミラー40の端面形状の説明図であるが、端面での反射光を軽減する形状としてはほぼ等しいため代用する。

0069

以上、本発明の種々の実施例に係る画像表示デバイスを備えた電子装置に用いるのに適した面状の光源装置について述べた。しかしながら、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するためにシステム全体を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0070

4…偏光板、7…筐体、21…バックライト、22…映像表示装置(ディスプレイ)、30…光学素子、40…凹面ミラー、42…折り返しミラー、51…被投影部材(フロントガラス)、52…投写領域、53…アイボックス観察者の眼)、54…目、56…虚像、57…運転座席、58…運転者、60…情報表示装置、61…筐体開口部、62…防眩板、71…ナビゲーションシステム、72…運転支援ECU、73…周辺監視装置、74…運転者監視システム、77…監視カメラ、80…制御装置、V1…虚像、I…左上端位置IL…映像光、J…左下端位置、K…右下端位置、L…右上端位置。

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