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技術 浸漬塗布用支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 小川寛晃我妻優中村章彦新宮剣太
出願日 2018年9月14日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-172101
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-046452
状態 未査定
技術分野 電子写真一般。全体構成、要素 電子写真における感光体
主要キーワード 凹状型 非干渉性光源 パンチ型 繊維状部材 コア粒 タイムオブフライト法 カゼイン樹脂 サンドブラスト装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (16)

課題

内周面塗膜除去性に優れる浸漬塗布支持体を提供する。

解決手段

軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である筒状の浸漬塗布用支持体。

概要

背景

特許文献1には、「円筒状の導電性支持体外周面上に塗膜を有する円筒状基体と、外周面が前記円筒状基体の端部内周面に固着される円筒状の嵌合部を有するフランジとを備えた感光体において、前記導電性支持体は、前記フランジと当接する端部内周面の表面粗さRzが3〜10μmであり、かつ、前記フランジと当接する端部内周面に撥水性樹脂皮膜を有する感光体。」が開示されている。

特許文献2には、「表面が陽極酸化処理され、その両端にフランジが嵌着されたアルミニウム系の円筒基体を有する電子写真感光体において、少なくとも一方のフランジ嵌合部の内面の表面粗さ最大高Rmax を5μm以上とした円筒基体に導電性のフランジを嵌着してなることを特徴とする円筒型電子写真感光体」が開示されている。

概要

内周面塗膜除去性に優れる浸漬塗布支持体を提供する。軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である筒状の浸漬塗布用支持体。なし

目的

本発明は、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μmを超える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸方向の一端における内周面算術平均粗さRaが0.26μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である筒状の浸漬塗布支持体

請求項2

前記内周面の算術平均粗さRaが0.20μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが1.5μm以下である請求項1に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項3

前記内周面の算術平均粗さRaが0.15μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが1.0μm以下である請求項2に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項4

前記内周面の算術平均粗さRa及び前記内周面の最大高さ粗さRzは、下記式(1)を満たす請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の浸漬塗布用支持体。式(1):7.7×Ra≦Rz≦10.4×Ra

請求項5

厚みが0.1mm以上2.0mm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項6

厚みが0.2mm以上0.9mm以下である請求項5に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項7

軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上である筒状の浸漬塗布用支持体。

請求項8

導電性支持体である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項9

電子写真感光体用支持体である請求項8に記載の浸漬塗布用支持体。

請求項10

請求項9に記載の浸漬塗布用支持体と、前記浸漬塗布用支持体上に設けられた感光層と、を備える電子写真感光体

請求項11

請求項10に記載の電子写真感光体を備え、画像形成装置着脱するプロセスカートリッジ

請求項12

請求項10に記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、浸漬塗布支持体電子写真感光体プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、「円筒状の導電性支持体外周面上に塗膜を有する円筒状基体と、外周面が前記円筒状基体の端部内周面に固着される円筒状の嵌合部を有するフランジとを備えた感光体において、前記導電性支持体は、前記フランジと当接する端部内周面の表面粗さRzが3〜10μmであり、かつ、前記フランジと当接する端部内周面に撥水性樹脂皮膜を有する感光体。」が開示されている。

0003

特許文献2には、「表面が陽極酸化処理され、その両端にフランジが嵌着されたアルミニウム系の円筒基体を有する電子写真感光体において、少なくとも一方のフランジ嵌合部の内面の表面粗さ最大高Rmax を5μm以上とした円筒基体に導電性のフランジを嵌着してなることを特徴とする円筒型電子写真感光体」が開示されている。

先行技術

0004

特開2017−134390号公報
特開2000−089611号公報

発明が解決しようとする課題

0005

筒状の支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成する場合、例えば、支持体の上方側の端部の内周面把持された状態で塗布液に浸漬される。このとき、支持体の上方側の端部は把持部材により密閉されているため、支持体を塗布液に浸漬しても、支持体の内部にまで塗布液が進入することは起こりにくい。しかし、液圧によって、支持体の下方側の端部の内周面に塗布液が進入し、内周面に付着した塗布液が乾燥して塗膜が形成されることがある。また、支持体の外周面に層を形成した後に、例えば内周面の拭き取り又は溶剤による内周面の洗浄等により塗膜の除去を試みても、支持体の内周面の状態によっては、除去されにくく、内周面の一部に塗膜が残留する場合がある。

0006

本発明は、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μmを超える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題は、以下の手段により解決される。

0008

<1>
軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である筒状の浸漬塗布用支持体。
<2>
前記内周面の算術平均粗さRaが0.20μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが1.5μm以下である<1>に記載の浸漬塗布用支持体。
<3>
前記内周面の算術平均粗さRaが0.15μm以下であり、かつ、前記内周面の最大高さ粗さRzが1.0μm以下である<2>に記載の浸漬塗布用支持体。
<4>
前記内周面の算術平均粗さRa及び前記内周面の最大高さ粗さRzは、下記式(1)を満たす<1>〜<3>のいずれか1つに記載の浸漬塗布用支持体。
式(1):7.7×Ra≦Rz≦10.4×Ra
<5>
厚みが0.1mm以上2.0mm以下である<1>〜<4>のいずれか1つに記載の浸漬塗布用支持体。
<6>
厚みが0.2mm以上0.9mm以下である<5>に記載の浸漬塗布用支持体。

0009

<7>
軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上である筒状の浸漬塗布用支持体。
<8>
導電性支持体である<1>〜<7>のいずれか1つに記載の浸漬塗布用支持体。
<9>
電子写真感光体用支持体である<8>に記載の浸漬塗布用支持体。
<10>
<9>に記載の浸漬塗布用支持体と、前記浸漬塗布用支持体上に設けられた感光層と、を備える電子写真感光体。

0010

<11>
<10>に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。
<12>
<10>に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。

発明の効果

0011

<1>、<5>、<6>、<8>、又は<9>に係る発明によれば、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μmを超える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体が提供される。
<2>に係る発明によれば、前記内周面の算術平均粗さRaが0.20μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが1.5μmを超える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体が提供される。
<3>に係る発明によれば、前記内周面の算術平均粗さRaが0.15μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが1.0μmを超える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体が提供される。
<4>に係る発明によれば、前記内周面の算術平均粗さRa及び前記内周面の最大高さ粗さRzが式(1)を満たさない場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体が提供される。

0012

<7>に係る発明によれば、軸方向の一端における内周面の光沢度が250未満である場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体が提供される。
<10>、<11>、又は<12>に係る発明によれば、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μmを超える場合又は前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μmを超える浸漬塗布用支持体を備える場合に比べ、内周面の塗膜除去性に優れる浸漬塗布用支持体を備えた電子写真感光体、プロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。

図面の簡単な説明

0013

(A)(B)(C)本実施形態におけるインパクト加工装置を示す概略図である。
本実施形態におけるしごき加工装置を示す概略図である。
本実施形態におけるブラスト装置を示す概略図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の断面図である。
本実施形態における金型構造の拡大断面図である。
本実施形態に係る感光体の構成の一例を示す概略部分断面図である。
本実施形態に係る感光体の他の構成例を示す概略部分断面図である。
本実施形態に係る感光体の他の構成例を示す概略部分断面図である。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。

0014

以下、本発明の一例である実施形態について説明する。

0015

[浸漬塗布用支持体]
<第1の態様>
第1の態様に係る浸漬塗布用支持体(以下、「支持体」ともいう)は、筒状であり、かつ、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である。
第1の態様に係る支持体は、上記構成であることにより、内周面の塗膜除去性に優れる。

0016

筒状の支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成する場合、例えば、支持体の上方側の端部の内周面を把持された状態で塗布液に浸漬される。このとき、支持体の上方側の端部は把持部材により密閉されているため、支持体を塗布液に浸漬しても、支持体の内部にまで塗布液が進入することは起こりにくい。しかし、液圧によって、支持体の下方側の端部の内周面に塗布液が進入し、内周面に付着した塗布液が乾燥して塗膜が形成されることがある。
そして、この内周面に形成された塗膜に対して、拭き取り又は溶剤による洗浄等が試みられても、支持体の内周面の状態によっては、塗膜が除去されにくく、内周面の一部に残留する場合がある。例えば、支持体の内周面に凹凸がある場合、凹凸に塗布液が入り込んだ状態で塗膜となり、拭き取り又は溶剤による洗浄を行っても塗膜が除去されにくくなることがある。

0017

上記支持体の外周面に浸漬塗布法で層が形成された部材が、支持体の内周面を支持しながら回転させて用いる部材(例えば、電子写真感光体、定着ロール等)である場合、支持体の軸方向端部における内周面の一部に塗膜が残留していると、回転軸ズレ等により、回転の精度が低下することがある。特に、支持体の端部にフランジを装着して回転させる部材の場合は、フランジの位置ズレ等による回転の精度の低下がおこることもある。
また、上記支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成した後、形成された層を除去して支持体を再利用し、再度浸漬塗布法による層形成を行う場合においても、内周面に塗膜が残留した支持体を用いると、残留した塗膜が再利用時の層形成に影響を与えることがある。

0018

これに対して、第1の態様では、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下、前記内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下である。そのため、前記軸方向の一端側から塗布液に浸漬させ、内周面に塗膜が形成されたとしても、内周面と塗膜とのアンカー効果による付着力が低減され、塗膜が除去されやすくなるものと考えられる。
そして、第1の態様のうち、支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成した部材を支持体の内周面を支持しながら回転させて用いる場合、支持体の内周面における塗膜が除去されやすいことにより、回転軸のズレ等による回転精度の低下が抑制される。また、第1の態様のうち、支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成した後に形成された層を除去して支持体を再利用する場合、支持体の内周面における塗膜が除去されやすいことにより、再利用の低コスト化が実現される。

0019

ここで、軸方向の一端における内周面とは、軸方向の一方の端縁部から中央部に向かって5mmまでの範囲における内周面をいう。また、上記軸方向の一端は、浸漬塗布時における下方側、つまり、浸漬塗布時において最初に塗布液に接触する側の端部である。
前記内周面の算術平均粗さRaは、JIS B0601(2013)で規定されている、基準長さにおける粗さ曲線の高さの絶対値の平均であり、表面粗さ測定機サーフコム、東京精密製)によって測定される値である。つまり、軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaは、内周面の軸方向における一方の端縁部から中央部に向かって5mmまでの範囲について、上記方法で測定された値である。
また、前記内周面の最大高さ粗さRzは、JIS B0601(2013)で規定されている、基準長さにおける粗さ曲線の山高さの最大値と谷深さの最大値との和であり、表面粗さ測定機(サーフコム、東京精密製)によって測定される値である。つまり、軸方向の一端における内周面の最大高さ粗さRzは、内周面の軸方向における一方の端縁部から中央部に向かって5mmまでの範囲について、上記方法で測定された値である。測定方法の詳細については後述する。

0020

<第2の態様>
第2の態様に係る浸漬塗布用支持体(以下、「支持体」ともいう)は、筒状であり、かつ、軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上である。
第2の態様に係る支持体は、上記構成であることにより、内周面の塗膜除去性に優れる

0021

前記の通り、筒状の支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成する場合、圧力によって支持体の内周面にも塗布液が進入し、内周面に付着した塗布液が乾燥して塗膜が形成されることがある。そして、この内周面に形成された塗膜に対して、拭き取り又は溶剤による洗浄等が試みられても、支持体の内周面の状態によっては、塗膜が除去されにくく、内周面の一部に残留する場合がある。例えば、支持体の内周面に凹凸がある場合、凹凸に塗布液が入り込んだ状態で塗膜となり、拭き取り又は溶剤による洗浄を行っても塗膜が除去されにくくなることがある。

0022

これに対して、第2の態様では、軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上である。つまり、支持体の軸方向の一端における内周面が、鏡面仕上げに近い状態となっている。そのため、前記軸方向の一端側から塗布液に浸漬させ、内周面に塗膜が形成されたとしても、内周面がなめらかであることにより、内周面と塗膜とのアンカー効果による付着力が低減され、塗膜が除去されやすくなるものと考えられる。
そして、第2の態様のうち、支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成した部材を支持体の内周面を支持しながら回転させて用いる場合、支持体の内周面における塗膜が除去されやすいことにより、回転軸のズレ等による回転精度の低下が抑制される。また、第2の態様のうち、支持体の外周面に浸漬塗布法で層を形成した後に形成された層を除去して支持体を再利用する場合、支持体の内周面における塗膜が除去されやすいことにより、再利用の低コスト化が実現される。

0023

ここで、軸方向の一端における内周面は、前記の通り、軸方向の一方の端縁部から中央部に向かって5mmまでの範囲における内周面をいう。また、上記軸方向の一端は、前記の通り、浸漬塗布時における下方側であり、浸漬塗布時において最初に塗布液に接触する側の端部である。
そして、軸方向の一端における内周面の光沢度は、内周面の軸方向における一方の端縁部から中央部に向かって5mmまでの範囲について測定された光沢度の値である。測定方法の詳細については後述する。
以下、第1の態様及び第2の態様の総称として、「本実施形態」という場合がある。
以下、本実施形態に係る支持体について詳細に説明する。

0024

<支持体>
支持体を構成する材料としては、例えば金属が挙げられ、具体的には、例えば、アルミニウム、鉄、銅等の純金属;ステンレス鋼アルミニウム合金等の合金;が挙げられる。
支持体を構成する金属としては、軽いこと及び加工性に優れる観点から、アルミニウムを含む金属が好ましく、純アルミニウム又はアルミニウム合金がより好ましい。アルミニウム合金としては、アルミニウムが主成分である合金であれば特に制限されず、アルミニウムのほかに、例えば、Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Cr、Zn、Ti等を含むアルミニウム合金が挙げられる。ここで「主成分」とは、合金に含まれる元素の中で最も含有割合質量基準)が高い元素をいう。
支持体を構成する金属としては、加工性の観点から、アルミニウム含有率質量割合)が90.0%以上の金属が好ましく、アルミニウム含有率は95.0%以上がより好ましく、99.0%以上が更に好ましい。

0025

支持体の形状は、筒状であれば特に限定されるものではない。
支持体の厚み(肉厚)としては、例えば0.1mm以上2.0mm以下が挙げられ、0.2mm以上0.9mm以下が好ましく、0.4mm以上0.8mm以下がより好ましい。
支持体の径及び軸方向長さは、特に限定されず、用途等によって変わる値である。支持体が電子写真感光体用支持体である場合、支持体の径としては例えば20mm以上100mm以下の範囲が挙げられ、支持体の軸方向長さとしては例えば240mm以上500mm以下の範囲が挙げられる。

0026

第1の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下であり、0.20μm以下であることが好ましく、0.15μm以下であることがより好ましい。また、第1の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下であり、1.5μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。
第2の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRaが0.26μm以下であることが好ましく、0.20μm以下であることがより好ましく、0.15μm以下であることがさらに好ましい。また、第2の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の最大高さ粗さRzが2.3μm以下であり、1.5μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。

0027

支持体の軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa及び支持体の軸方向の一端における内周面の最大高さ粗さRzは、内周面の塗膜除去性の観点から、下記式(1)を満たすことが好ましく、下記式(2)を満たすことがより好ましく、下記式(3)を満たすことがさらに好ましい。
式(1):7.7×Ra≦Rz≦10.4×Ra
式(2):8.1×Ra≦Rz≦10×Ra
式(3):8.5×Ra≦Rz≦9.7×Ra

0028

なお、支持体の軸方向の他端における内周面及び両端以外の内周面における算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzは特に限定されるものではない。支持体の軸方向の両端における内周面の算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzが上記範囲であってもよく、支持体の軸方向の両端以外の領域における内周面の算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzが上記範囲であってもよい。

0029

算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzの測定は以下のように行う。
支持体の内周面において、軸方向の一方の端縁部から中央部に向かって5mmの位置までの領域を軸方向に走査して表面形状(粗さ曲線)を測定する。なお、軸方向における走査は周方向に10°毎、計36回行う。
なお、測定は、表面粗さ測定機(サーフコム、東京精密製)を用い、測定長さ2.5mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.60mm/sの条件で行う。
算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzは、上記走査により得られた粗さ曲線に基づき算出される。
具体的には、算術平均粗さRaは、上記36の粗さ曲線から「粗さ曲線の高さの絶対値の平均」を求めることで算出される。
最大高さ粗さRzは、上記36の粗さ曲線から「山高さの最大値と谷深さの最大値との和」を求めることで算出される。

0030

支持体の軸方向一端における内周面の算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzを上記範囲に制御する方法は特に限定されるものではない。
後述するように、インパクトプレス加工及びしごき加工を経て支持体を製造する場合、例えば、しごき加工に用いるポンチ(すなわち、図2に示す円柱型80)の外周面における算術平均粗さRa及び用いる潤滑剤の動粘度を調整することで、上記算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzが制御される。しごき加工において用いるポンチの外周面における算術平均粗さRaとしては、例えば0.6μm以下が挙げられ、0.4μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましい。また、しごき加工においてポンチの外周面と支持体の内周面との間に用いる潤滑剤の40℃における動粘度としては、例えば400mm2/s以下が挙げられ、250mm2/s以下が好ましく、150mm2/s以下がより好ましい。
なお、潤滑剤の40℃における動粘度は、JIS K 2283:2000に準じて測定された値である。

0031

また、抽伸加工等により支持体を製造する場合、例えば、抽伸加工により得られた円筒管の内周面に特定の番手フィルムラッピング加工を行うことや、樹脂及びゴムの少なくとも一方を含む粒子による噴射加工を行うことで、上記算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzが制御される。
前記樹脂及びゴムの少なくとも一方を含む粒子の体積平均粒径としては、例えば、0.3mm以上0.8mm以下の範囲が挙げられる。上記体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置ベックマンコールター社製LS13320)により測定された値である。

0032

第1の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましく、500以上であることがさらに好ましい。
第2の態様においては、支持体の軸方向の一端における内周面の光沢度が250以上であり、300以上であることが好ましく、500以上であることがより好ましい。
なお、支持体の軸方向の他端における内周面及び両端以外の内周面における光沢度は特に限定されるものではない。支持体の軸方向の両端における内周面の光沢度が上記範囲であってもよく、支持体の軸方向の両端以外の領域における内周面の光沢度が上記範囲であってもよい。

0033

上記支持体の軸方向の一端における内周面の光沢度の測定は、以下のようにして行う。
支持体を半円状に切り開いた後、プレスし、平板状に加工する。平板の内周面において、軸方向の一方の端縁部から中央部に向かって5mmの位置までの領域について、グロスチェッカー(HORIBA社製、IG−410)にて光沢度を測定する。なお光沢度はJIS Z 8741に準じて測定された値である。

0034

支持体の軸方向一端における内周面の光沢度を上記範囲に制御する方法は特に限定されるものではない。例えば、インパクトプレス加工及びしごき加工を経て支持体を製造する場合、しごき加工に用いるポンチの外周面における算術平均粗さRa及び用いる潤滑剤の動粘度を調整することで、上記光沢度が制御される。また、例えば、抽伸加工等により支持体を製造する場合、得られた円筒管の内周面にラッピング加工を行うことや、樹脂及びゴムの少なくとも一方を含む粒子による噴射加工を行うことで、上記光沢度が制御される。

0035

支持体の外周面における算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzは特に限定されず、用途等によって変わる値である。支持体が電子写真感光体用支持体である場合、支持体の外周面における算術平均粗さRaとしては例えば0.05μm以上2.0μm以下の範囲が挙げられ、支持体の外周面における最大高さ粗さRzとしては例えば0.3μm以上2.5μm以下の範囲が挙げられる。

0036

支持体は、導電性支持体であってもよい。特に、後述する電子写真感光体用支持体においては、導電性支持体であることが好ましい。ここで、「導電性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm未満であることを意味する。

0037

<支持体の製造方法>
支持体は、例えば、抽伸加工、絞り加工、インパクトプレス加工、しごき加工、切削加工などの公知の成形加工によって製造される。支持体は、薄肉化及び高硬度化の観点から、インパクトプレス加工によって製造されることが好ましく、インパクトプレス加工及びその後のしごき加工によって製造されることがより好ましい。即ち、支持体は、インパクトプレス加工品、又は、しごき加工を施したインパクトプレス加工品であることが好ましい。

0038

−インパクトプレス加工−
インパクトプレス加工は、金属塊円形雌型に配置し、円柱状の雄型で叩いて雄型に沿った中空円筒体成形する加工法である。インパクトプレス加工によって中空円筒体を成形した後、1回又は複数回のしごき加工によって、内径外径円筒度及び真円度を調整して支持体を得る。しごき加工後に、円筒管の両端を切り落とし、さらに端面処理を施してもよい。以下に、インパクトプレス加工としごき加工の例を説明する。

0039

図1図11を参照しながら、支持体の製造方法の一例について説明する。
以下の説明では、最終的に製造された円筒部材を「成形後の円筒部材」又は支持体と称する。また、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明及び符号は省略する場合がある。なお図中に示す矢印UPは鉛直方向上方を示す。

0040

先ず、円筒部材の製造装置70について説明し、その後に、円筒部材の製造装置70を用いて実施される支持体(円筒部材)の製造方法について説明する。

0041

−−要部構成:円筒部材の製造装置−−
円筒部材の製造装置70は、円筒状の円筒部材100を成形するインパクト加工装置72と、円筒部材100の形状を矯正するしごき加工装置74と、円筒部材100の外周面に凹凸を付与するブラスト装置76と、を備えている。
以下、インパクト加工装置72、しごき加工装置74、及びブラスト装置76の順に説明する。

0042

(インパクト加工装置)
インパクト加工装置72は、図1(A)に示されるように、アルミニウムの塊であるスラグ102が収められる凹状型104と、凹状型104に収められたスラグ102を押圧してスラグ102を円筒状の部材(円筒部材)とする円柱状のパンチ型106とを備えている。

0043

なお、インパクト加工装置72の各部の動作は後述する作用で説明するが、このインパクト加工装置72を用いることで、一端部100Aが開放され他端部に底板100Bを有する円筒部材100(図4(B)参照)が成形されるようになっている。

0044

(しごき加工装置)
次に、しごき加工装置74について説明する。なお、しごき加工装置74については、しごき加工装置74に備えられた金型構造について主に説明する。

0045

しごき加工装置74は、図2に示されるように、インパクト加工によって成形された円筒部材100の内部に先端側の部分が挿入される円柱状の円柱型80と、円筒部材100の一端部100Aの動きを抑制する抑制部材86とを備えている。さらに、しごき加工装置74は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付ける押付型92と、円筒部材100を円柱型80から脱型させる脱型部材96(図9参照)とを備えている。

0046

円柱型80は、例えばダイス鋼(JIS−G4404:SKD11)を用いて成形され、図2に示されるように、上下方向に延びる円柱状とされている。また、円柱型80の外径(図5のD1)は、円筒部材100の内径(図5のD2)と比して小さくされている。

0047

このため、図5に示されるように、先端側の部分(図中下側の部分)が円筒部材100の内部に挿入される円柱型80の先端部80Aと円筒部材100の底板100Bとを接触させた状態(以後「円柱型80に円筒部材100を装着させた状態」)で、円柱型80の外周面と円筒部材100の内周面との間には隙間が形成されるようになっている。

0048

この構成において、円柱型80は、図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて、上下方向に移動するようになっている。

0049

押付型92は、例えば超硬合金(JIS B 4053−V10)を用いて成形され、図2に示されるように、円環状とされている。そして、押付型92は、図5に示されるように、押付型92の中心線が円柱型80の中心線に重なるように配置されている。また、押付型92には、押付型92の径方向の内側に突出する突起部92Aが円環状に形成されている。

0050

この突起部92Aの内径(図中D5)は、円柱型80の外径(図中D1)と比して大きくされ、かつ、インパクト加工によって成形された後の円筒部材100の外径(図中D3)と比して小さくされている。

0051

この構成において、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態の円柱型80を下方側へ移動させて円筒部材100が押付型92の内部を通過することで、押付型92は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付けるようになっている。

0052

抑制部材86は、例えばナイロン樹脂を用いて成形され、図2に示されるように、円環状とされている。また、抑制部材86は、図11に示されるように、内周面が円柱型80の外周面と接触している円筒部88と、円筒部88から下方側に突出する突出部90とを有している。具体的には、突出部90は、円筒部88において円筒部88の径方向の外側の部分から下方側に突出している。また、突出部90には、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態で、円筒部材100の一端部100A側の外周面と対向する抑制面90Aが形成されている。そして、抑制面90Aは、上下方向(円柱型80の軸方向)から見て円形とされている。また、抑制部材86の抑制面90Aの内径(図中D4)は、インパクト加工によって成形された後の円筒部材100の外径(図中D3)と比して大きくされている。

0053

この構成において、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態で、抑制部材86は、円柱型80の径方向(図中左右方向)における円筒部材100の一端部100Aの動きを抑制するようになっている。さらに、抑制部材86に上下方向(円柱型80の軸方向)の力が負荷されると、抑制部材86は、円柱型80の外周面を摺動するようになっている。

0054

脱型部材96は、例えば金属材料で成形され、図9に示されるように、押付型92に対して下方側で、かつ、押付型92に対して下方側に移動した部分の円柱型80を円柱型80の径方向から挟むように、2個設けられている。また、夫々の押付型92には、円柱型80の外周面に向けて突出する突起96Aが形成されている。

0055

この構成において、夫々の脱型部材96は、図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて、円柱型80の軸方向に対して交差する方向(図中左右方向)に移動するようになっている。そして、夫々の脱型部材96は、突起96Aが円柱型80と接触する接触位置(図中実線)と、突起96Aが円柱型80と離間する離間位置(図中二点鎖線)との間を移動するようになっている。

0056

なお、しごき加工装置74の各部の動作については、後述する作用と共に説明する。

0057

(ブラスト装置)
次に、ブラスト装置76について説明する。本実施形態におけるブラスト装置76は、サンドブラスト装置である。
図3に示すように、ブラスト装置76は、圧縮空気を供給する圧縮機(コンプレッサー)41と、研磨材(不図示)を収容する容器タンク)42と、タンク42から供給管44を経て供給される研磨材及びコンプレッサー41から供給される圧縮空気を混合する混合部48と、当該混合部48から研磨材を圧縮空気で噴射して円筒部材100に吹き付けるノズル46と、を備える。

0058

−−要部構成の作用−−
次に、要部構成の作用を、円筒部材の製造装置70を用いて円筒部材100を製造する工程によって説明する。具体的には、インパクト工程と、しごき工程と、ブラスト工程によって説明する。

0059

(インパクト工程)
先ず、図1図4を参照して、インパクト加工装置72を用いて円筒部材100を成形するインパクト工程について説明する。
インパクト工程は、凹状型104に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状のパンチ型106で加圧して、スラグ102をパンチ型106の外周面に塑性変形させて円筒部材100を成形する工程である。
インパクト工程では、先ず、図1(A)に示されるように、スラグ102が凹状型104に収納され、さらに、パンチ型106が、凹状型104に対して上方側に配置される。

0060

次に、図1(B)(C)に示されるように、パンチ型106が下方側に移動して、パンチ型106は、凹状型104に収納されたスラグ102を押し潰して変形させる。これにより、スラグ102は、パンチ型106の周面に沿うように底を有する円筒状の円筒部材100に変形する。

0061

次に、パンチ型106が上方側に移動して、図4(A)に示されるように、パンチ型106に密着した円筒部材100が凹状型104から離間する。

0062

次に、図4(B)に示されるように、一端部100Aが開放され他端部に底板100Bを有する円筒部材100が、パンチ型106から取り外される(脱型される)。

0063

このようにして、円筒部材100が、インパクト加工装置72を用いて成形される。

0064

(しごき工程)
次に、図2図5図10を参照して、しごき加工装置74を用いて円筒部材100の形状を矯正するしごき工程ついて説明する。
しごき工程は、成形された円筒部材100を、円筒部材100の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型92の内部に通過させて、円筒部材100の外周面をしごき加工する工程である。

0065

しごき工程では、先ず、図5に示されるように、円柱型80の先端側の部分が挿入される円柱型80の先端部80Aと円筒部材100の底板100Bとを接触させた状態で、円柱型80が、押付型92に対して上方側に配置されている。また、この状態で、抑制部材86の抑制面90Aは、円筒部材100の一端部100A側の外周面と対向している。さらに、脱型部材96は、離間位置に配置されている。

0066

次に、図6に示されるように、円柱型80を下方側へ移動させ、押付型92の内部を円筒部材100が通過することで、押付型92は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付ける。

0067

これにより、円筒部材100において押付型92の内部を通過した部分は、塑性変形することで、円柱型80の外周面に接触する。

0068

次に、図7に示されるように、さらに円柱型80を下方側へ移動させることで、抑制部材86は、押付型92に接触する。そして、さらに円柱型80を下方側へ移動させることで、図8に示されるように、抑制部材86は、円柱型80の外周面を摺動する。円筒部材100は、上下方向において脱型部材96の下方側に移動する。円筒部材100が上下方向において脱型部材96の下方側に移動すると、円柱型80の下方側への移動は、停止する。

0069

次に、図9に示されるように、脱型部材96は、離間位置から接触位置へ移動する。

0070

次に、図10に示されるように、円柱型80を上方側へ移動させることで、脱型部材96と円筒部材100の一端部100Aとが接触し、脱型部材96は、円筒部材100の上方側への移動を規制する。これにより、円筒部材100は、円柱型80から脱型され、しごき工程が終了する。

0071

(ブラスト工程)
次に、図3を参照して、ブラスト装置76を用いて円筒部材100の表面(外周面)を粗面化するブラスト工程ついて説明する。
ブラスト工程は、しごき加工された円筒部材100の外周面に凹凸を付与する(表面を粗面化する)工程である。

0072

ブラスト工程では、先ず、図3に示されるように、タンク42に貯蔵されている研磨材(不図示)が供給管44を経て混合部48に供給され、混合部48で研磨材とコンプレッサー41から供給される圧縮空気とが混合される。次に、前記混合部48からノズル46を経て研磨材が圧縮空気で噴射されて円筒部材100に吹き付けられる。これにより、円筒部材100の表面が粗面化される。なお、円筒部材100の表面を粗面化する際、円筒部材100は図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて回転する。

0073

研磨材は特に限定されず、公知の研磨材が用いられる。公知の研磨材としては、例えば金属(例えば、ステンレス、鉄、亜鉛)、セラミック(例えば、ジルコニアアルミナシリカ炭化ケイ素)、樹脂(例えば、ポリアミドポリカーボネート)が挙げられる。

0074

なお、圧縮空気の供給源は特に限定されず、例えばコンプレッサー41でなく遠心送風機ブロア)でもよいし、圧縮空気を使わなくてもよい。また、噴射媒体は空気以外の気体であってもよい。

0075

さらに、ブラスト工程の終了後に、円筒部材100の底板100B(図4参照)を切り出し、第1実施形態の導電性支持体(成形後の円筒部材)が製造される。なお、底板100Bの切り出しは、インパクト工程後、又はしごき工程後に行ってもよい。

0076

<支持体の用途>
支持体の用途は特に限定されるものではない。
支持体の中でも、支持体の外周面に浸漬塗布法で層が形成され、支持体の内周面を支持しながら回転させて用いる部材に用いる支持体としては、例えば、電子写真感光体用支持体、定着ロール用支持体等が挙げられる。
電子写真感光体用支持体は、例えば、外周面に浸漬塗布法で感光層等が形成され、電子写真感光体となる。また、定着ロール用支持体は、外周面に浸漬塗布法で弾性層等が形成され、定着ロールとなる。そして、得られた電子写真感光体及び定着ロールは、例えば、支持体の軸方向両端部にフランジが装着され、支持体の内周面がフランジにより支持された状態で回転する。

0077

また、支持体の中でも、外周面に浸漬塗布法で層を形成した後に形成された層を除去して再利用する支持体としては、例えば、ベルト形成用支持体等が挙げられる。
ベルト形成用支持体は、例えば、外周面に浸漬塗布法でベルトが形成され、形成されたベルトが剥離され、残留物が除去された後に再利用され、浸漬塗布法によるベルト形成及びベルトの剥離が繰り返される。
以下、支持体の用途の一例として、支持体の外周面に浸漬塗布法で層が形成され、支持体の内周面を支持しながら回転させて用いる電子写真感光体、並びに電子写真感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジについて説明する。

0078

[電子写真感光体]
本実施形態に係る電子写真感光体は、上記実施形態の支持体のうち導電性支持体と、前記導電性支持体上に設けられた感光層と、を備える。
図12は、電子写真感光体7Aの層構成の一例を示す模式断面図である。図12に示す電子写真感光体7Aは、導電性支持体4上に、下引層1、電荷発生層2及び電荷輸送層3がこの順序で積層された構造を有し、電荷発生層2及び電荷輸送層3が感光層5を構成している。
図13及び図14はそれぞれ本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の他の例を示す模式断面図である。
図13及び図14に示す電子写真感光体7B,7Cは、図12に示す電子写真感光体7Aと同様に、電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層5を備えるものであり、最外層として保護層6が形成されている。図13に示す電子写真感光体7Bは導電性支持体4上に下引層1、電荷発生層2、電荷輸送層3及び保護層6が順次積層された構造を有する。図14に示す電子写真感光体7Cは、導電性支持体4上に下引層1、電荷輸送層3、電荷発生層2、保護層6が順次積層された構造を有する。

0079

なお、各電子写真感光体7A乃至7Cは、下引層1は必ずしも設けられなくともよい。また、各電子写真感光体7A乃至7Cは、電荷発生層2と電荷輸送層3との機能が一体化した単層型感光層であってもよい。

0080

以下、電子写真感光体の各層について詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。

0081

(下引層)
下引層は、例えば、無機粒子結着樹脂とを含む層である。

0082

無機粒子としては、例えば、粉体抵抗(体積抵抗率)102Ωcm以上1011Ωcm以下の無機粒子が挙げられる。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子酸化チタン粒子酸化亜鉛粒子酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。

0083

無機粒子のBET法による比表面積は、例えば、10m2/g以上がよい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。

0084

無機粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上80質量%以下である。

0085

無機粒子は、表面処理が施されていてもよい。無機粒子は、表面処理の異なるもの、又は、粒子径の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。

0086

表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤チタネート系カップリング剤アルミニウム系カップリング剤界面活性剤等が挙げられる。特に、シランカップリング剤が好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。

0087

アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0088

シランカップリング剤は、2種以上混合して使用してもよい。例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤と他のシランカップリング剤とを併用してもよい。この他のシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランビニルトリアセトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0089

表面処理剤による表面処理方法は、公知の方法であればいかなる方法でもよく、乾式法又は湿式法のいずれでもよい。

0090

表面処理剤の処理量は、例えば、無機粒子に対して0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。

0091

ここで、下引層は、無機粒子と共に電子受容性化合物アクセプター化合物)を含有することが、電気特性の長期安定性キャリアブロック性が高まる観点からよい。

0092

電子受容性化合物としては、例えば、クロラニルブロモアニル等のキノン系化合物テトラシアノキノジメタン化合物;2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物;2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;キサントン系化合物チオフェン化合物;3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物;等の電子輸送性物質等が挙げられる。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノンアリザリンキニザリンアントラフィンプルプリン等が好ましい。

0093

電子受容性化合物は、下引層中に無機粒子と共に分散して含まれていてもよいし、無機粒子の表面に付着した状態で含まれていてもよい。

0094

電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着させる方法としては、例えば、乾式法、又は、湿式法が挙げられる。

0095

乾式法は、例えば、無機粒子をせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら、直接又は有機溶媒に溶解させた電子受容性化合物を滴下乾燥空気窒素ガスとともに噴霧させて、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。電子受容性化合物の滴下又は噴霧するときは、溶剤の沸点以下の温度で行うことがよい。電子受容性化合物を滴下又は噴霧した後、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に制限されない。

0096

湿式法は、例えば、攪拌、超音波サンドミルアトライター、ボールミル等により、無機粒子を溶剤中に分散しつつ、電子受容性化合物を添加し、攪拌又は分散した後、溶剤除去して、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。溶剤除去方法は、例えば、ろ過又は蒸留により留去される。溶剤除去後には、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に限定されない。湿式法においては、電子受容性化合物を添加する前に無機粒子の含有水分を除去してもよく、その例として溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、溶剤と共沸させて除去する方法が挙げられる。

0097

なお、電子受容性化合物の付着は、表面処理剤による表面処理を無機粒子に施す前又は後に行ってよく、電子受容性化合物の付着と表面処理剤による表面処理と同時に行ってもよい。

0098

電子受容性化合物の含有量は、例えば、無機粒子に対して0.01質量%以上20質量%以下がよく、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。

0100

これらの中でも、下引層に用いる結着樹脂としては、上層塗布溶剤不溶な樹脂が好適であり、特に、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と硬化剤との反応により得られる樹脂が好適である。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。

0101

下引層には、電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。

0102

添加剤としてのシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。

0103

ジルコニウムキレート化合物としては、例えば、ジルコニウムブトキシドジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミンアセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネートオクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウムラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシド等が挙げられる。

0104

チタニウムキレート化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネートポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレートチタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステルチタントリエタノールアミネートポリヒドロキシチタンステアレート等が挙げられる。

0105

アルミニウムキレート化合物としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレートジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。

0106

これらの添加剤は、単独で、又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。

0107

下引層は、ビッカース硬度が35以上であることがよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨サンドブラスト処理湿式ホーニング研削処理等が挙げられる。

0108

下引層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた下引層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。

0110

下引層形成用塗布液を調製するときの無機粒子の分散方法としては、例えば、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミルペイントシェーカー等の公知の方法が挙げられる。

0111

下引層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、例えば、ブレード塗布法ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。

0112

下引層の膜厚は、例えば、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上50μm以下の範囲内に設定される。

0113

(中間層)
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガンケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。

0114

これらの中でも、中間層は、ジルコニウム原子又はケイ素原子を含有する有機金属化合物を含む層であることが好ましい。

0115

中間層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた中間層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。

0116

中間層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上3μm以下の範囲に設定される。なお、中間層を下引層として使用してもよい。

0117

(電荷発生層)
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。

0118

電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料ペリレン顔料ピロロピロール顔料;フタロシアニン顔料酸化亜鉛三方晶系セレン等が挙げられる。

0119

これらの中でも、近赤外域レーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、金属フタロシアニン顔料、又は無金属フタロシアニン顔料を用いることが好ましい。具体的には、例えば、特開平5−263007号公報、特開平5−279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン;特開平5−98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン;特開平5−140472号公報、特開平5−140473号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン;特開平4−189873号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより好ましい。

0120

一方、近紫外域のレーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;チオインジゴ系顔料ポルフィラジン化合物;酸化亜鉛;三方晶系セレン;特開2004−78147号公報、特開2005−181992号公報に開示されたビスアゾ顔料等が好ましい。

0121

450nm以上780nm以下に発光中心波長があるLED,有機ELイメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合にも、上記電荷発生材料を用いてもよいが、解像度の観点より、感光層を20μm以下の薄膜で用いるときには、感光層中の電界強度が高くなり、基体からの電荷注入による帯電低下、いわゆる黒点と呼ばれる画像欠陥を生じやすくなる。これは、三方晶系セレン、フタロシアニン顔料等のp−型半導体暗電流を生じやすい電荷発生材料を用いたときに顕著となる。

0122

これに対し、電荷発生材料として、縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、アゾ顔料等のn−型半導体を用いた場合、暗電流を生じ難く、薄膜にしても黒点と呼ばれる画像欠陥を抑制し得る。n−型の電荷発生材料としては、例えば、特開2012−155282号公報の段落[0288]〜[0291]に記載された化合物(CG−1)〜(CG−27)が挙げられるがこれに限られるものではない。
なお、n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流極性によって判定され、正孔よりも電子キャリアとして流しやすいものをn−型とする。

0123

電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択され、また、結着樹脂としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択してもよい。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂ポリアリレート樹脂ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。

0124

なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、質量比で10:1から1:10までの範囲内であることが好ましい。

0125

電荷発生層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。

0126

電荷発生層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。なお、電荷発生層の形成は、電荷発生材料の蒸着により行ってもよい。電荷発生層の蒸着による形成は、特に、電荷発生材料として縮環芳香族顔料、ペリレン顔料を利用する場合に好適である。

0127

電荷発生層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等が挙げられる。これら溶剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いる。

0128

電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電荷発生材料)を分散させる方法としては、例えば、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、例えば、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細流路を貫通させて分散する貫通方式等が挙げられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。

0129

電荷発生層形成用塗布液を下引層上(又は中間層上)に塗布する方法としては、例えばブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。

0130

電荷発生層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上5.0μm以下、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下の範囲内に設定される。

0131

(電荷輸送層)
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。

0132

電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロニル、アントラキノン等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物;キサントン系化合物;ベンゾフェノン系化合物シアノビニル系化合物;エチレン系化合物等の電子輸送性化合物が挙げられる。電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物ベンジジン系化合物アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物アントラセン系化合物ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物も挙げられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上で用いられるが、これらに限定されるものではない。

0133

電荷輸送材料としては、電荷移動度の観点から、下記構造式(a−1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び下記構造式(a−2)で示されるベンジジン誘導体が好ましい。

0134

0135

構造式(a−1)中、ArT1、ArT2、及びArT3は、各々独立に置換若しくは無置換のアリール基、−C6H4−C(RT4)=C(RT5)(RT6)、又は−C6H4−CH=CH−CH=C(RT7)(RT8)を示す。RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。

0136

0137

構造式(a−2)中、RT91及びRT92は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を示す。RT101、RT102、RT111及びRT112は各々独立に、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは無置換のアリール基、−C(RT12)=C(RT13)(RT14)、又は−CH=CH−CH=C(RT15)(RT16)を示し、RT12、RT13、RT14、RT15及びRT16は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Tm1、Tm2、Tn1及びTn2は各々独立に0以上2以下の整数を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。

0138

ここで、構造式(a−1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び前記構造式(a−2)で示されるベンジジン誘導体のうち、特に、「−C6H4−CH=CH−CH=C(RT7)(RT8)」を有するトリアリールアミン誘導体、及び「−CH=CH−CH=C(RT15)(RT16)」を有するベンジジン誘導体が、電荷移動度の観点で好ましい。

0139

高分子電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する公知のものが用いられる。特に、特開平8−176293号公報、特開平8−208820号公報等に開示されているポリエステル系の高分子電荷輸送材は特に好ましい。なお、高分子電荷輸送材料は、単独で使用してよいが、結着樹脂と併用してもよい。

0140

電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンブタジエン共重合体塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。これらの中でも、結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂が好適である。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。

0141

電荷輸送層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。

0142

電荷輸送層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。

0143

電荷輸送層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状又は直鎖状エーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。

0144

電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層の上に塗布する際の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。

0145

電荷輸送層の膜厚は、例えば、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下の範囲内に設定される。

0146

(保護層)
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。

0147

1)反応性基及び電荷輸送性骨格同一分子内に有する反応性基含有電荷輸送材料を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり当該反応性基含有電荷輸送材料の重合体又は架橋体を含む層)
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)

0148

反応性基含有電荷輸送材料の反応性基としては、連鎖重合性基エポキシ基、−OH、−OR[但し、Rはアルキル基を示す]、−NH2、−SH、−COOH、−SiRQ13−Qn(ORQ2)Qn[但し、RQ1は水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、RQ2は水素原子、アルキル基、トリアルキルシリル基を表す。Qnは1〜3の整数を表す]等の周知の反応性基が挙げられる。

0149

連鎖重合性基としては、ラジカル重合しうる官能基であれば特に限定されるものではなく、例えば、少なくとも炭素二重結合を含有する基を有する官能基である。具体的には、ビニル基ビニルエーテル基ビニルチオエーテル基ビニルフェニル基アクリロイル基メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基等が挙げられる。なかでも、その反応性に優れることから、連鎖重合性基としては、ビニル基、ビニルフェニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基であることが好ましい。

0150

反応性基含有電荷輸送材料の電荷輸送性骨格としては、電子写真感光体における公知の構造であれば特に限定されるものではなく、例えば、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の含窒素の正孔輸送性化合物に由来する骨格であって、窒素原子と共役している構造が挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン骨格が好ましい。

0151

これら反応性基及び電荷輸送性骨格を有する反応性基含有電荷輸送材料、非反応性の電荷輸送材料、反応性基含有非電荷輸送材料は、周知の材料から選択すればよい。

0152

保護層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。

0153

保護層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた保護層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱等の硬化処理することで行う。

0154

保護層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;イソプロピルアルコールブタノール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。

0155

保護層形成用塗布液を感光層(例えば電荷輸送層)上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。

0156

保護層の膜厚は、例えば、好ましくは1μm以上20μm以下、より好ましくは2μm以上10μm以下の範囲内に設定される。

0157

(単層型感光層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して0.1質量%以上10質量%以下がよく、好ましくは0.8質量%以上5質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。

0158

[画像形成装置(及びプロセスカートリッジ)]
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、電子写真感光体として、上記本実施形態に係る電子写真感光体が適用される。

0159

本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段を備える装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー像の転写後、帯電前の電子写真感光体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー像の転写後、帯電前に電子写真感光体の表面に除電光照射して除電する除電手段を備える装置;電子写真感光体の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための電子写真感光体加熱部材を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。

0160

中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー像が転写される中間転写体と、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。

0161

本実施形態に係る画像形成装置は、乾式現像方式の画像形成装置、湿式現像方式(液体現像剤を利用した現像方式)の画像形成装置のいずれであってもよい。

0162

なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、電子写真感光体を備える部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。なお、プロセスカートリッジには、電子写真感光体以外に、例えば、帯電手段、静電潜像形成手段、現像手段、転写手段からなる群から選択される少なくとも一つを備えてもよい。

0163

以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。

0164

図15は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置200は、図15に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置200において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。

0165

図15におけるプロセスカートリッジ300は、ハウジング内に、電子写真感光体7、帯電装置8(帯電手段の一例)、現像装置11(現像手段の一例)、及びクリーニング装置13(クリーニング手段の一例)を一体に支持している。クリーニング装置13は、クリーニングブレードクリーニング部材の一例)131を有しており、クリーニングブレード131は、電子写真感光体7の表面に接触するように配置されている。なお、クリーニング部材は、クリーニングブレード131の態様ではなく、導電性又は絶縁性の繊維状部材であってもよく、これを単独で、又はクリーニングブレード131と併用してもよい。

0166

なお、図15には、画像形成装置として、潤滑材14を電子写真感光体7の表面に供給する繊維状部材132(ロール状)、及び、クリーニングを補助する繊維状部材133(平ブラシ状)を備えた例を示してあるが、これらは必要に応じて配置される。

0167

以下、本実施形態に係る画像形成装置の各構成について説明する。

0168

−帯電装置−
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性帯電ローラ帯電ブラシ帯電フィルム、帯電ゴムブレード帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式ローラ帯電器コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器コロトロン帯電器等のそれ自体公知帯電器等も使用される。

0169

−露光装置−
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光LED光液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザ青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型レーザ光源も有効である。

0170

−現像装置−
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤ブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。

0171

現像装置11に使用される現像剤は、トナー単独の一成分系現像剤であってもよいし、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤であってもよい。また、現像剤は、磁性であってもよいし、非磁性であってもよい。これら現像剤は、周知のものが適用される。

0172

−クリーニング装置−
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。

0173

−転写装置−
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。

0174

−中間転写体−
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミドポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。

0175

図16は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
図16に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置200と同様の構成を有している。

0176

以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は、「質量部」を意味する。

0177

<導電性支持体の作製>
−導電性支持体(1)の作製−
アルミニウム純度99.5%以上のJIS呼称1050合金の厚み15mmのアルミニウム板打ち抜き加工して、直径34mm、厚み15mmのアルミニウム製の円柱状のスラグを用意した。前記スラグに潤滑剤を付与し、インパクト加工によって直径34mmの円筒部材に成形した。
次いで、外周面の算術平均粗さRaが0.30μmのポンチを用い、ポンチの外周面に40℃における動粘度が365mm2/sである潤滑剤を付与して1回のしごき加工を行い、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(1)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0178

−導電性支持体(2)の作製−
導電性支持体(1)と同様にして、インパクト加工により直径34mmの円筒部材を得た。
次いで、外周面の算術平均粗さRaが0.30μmのポンチを用い、ポンチの外周面に40℃における動粘度が110mm2/sである潤滑剤を付与して1回のしごき加工を行い、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(2)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0179

−導電性支持体(3)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、その内周面を、ラッピングフィルム(三共理化学製、番手:4000)により研磨し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(3)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0180

−導電性支持体(4)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、その内周面に、高分子化合物のコア砥粒を保持させたメディア(不二製作所製、型番:SIZ−D030−5、砥粒径:3μm、コア粒径:450μm)を用いて噴射加工を施し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(4)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0181

−導電性支持体(C1)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、その内周面に研削加工を施し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(C1)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0182

−導電性支持体(C2)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、その内周面に、ガラスメディア(不二製作所製、型番:FGB−200−S、粒度#200)を用いて噴射加工を施し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(C2)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0183

−導電性支持体(C3)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(C3)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0184

−導電性支持体(C4)の作製−
抽伸加工によりアルミ製円筒管を作製し、その内周面に研削加工を施し、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(C4)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0185

−導電性支持体(C5)の作製−
導電性支持体(1)と同様にして、インパクト加工により直径34mmの円筒部材を得た。
次いで、外周面の算術平均粗さRaが0.8μmのポンチを用い、ポンチの外周面に40℃における動粘度が450mm2/sである潤滑剤を付与して1回のしごき加工を行い、直径30mm、長さ251mm、厚み0.7mmのアルミニウム製の導電性支持体(C5)を作製した。
得られた導電性支持体における軸方向の一端における内周面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び光沢度を前述の方法により測定した結果を表1に示す。

0186

<感光体の作製>
−感光体(1)の作製−
(下引層の形成)
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学工業製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング処理酸化亜鉛を得た。

0187

前記シランカップリング処理酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行いアリザリン付与酸化亜鉛を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネートスミジュール3175、住友バイエルウレタン社製)13.5質量部とブチラール樹脂エスレックBM−1、積水化学工業製)15質量部をメチルエチルケトン85質量部に混合した混合液38質量部とメチルエチルケトン25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。

0188

得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ社製)45質量部と、を添加し、下引層形成用塗布液を得た。
この下引層形成用塗布液を用いて、浸漬塗布法にて上記の各支持体上に塗布し、下端内面の拭き取り工程を経たのち、170℃、30分の乾燥硬化を行い、厚さ23μmの下引層を得た。

0189

(電荷発生層の形成)
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニン1質量部を、ポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学工業製)1質量部及び酢酸n−ブチル80質量部と混合し、これをガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間分散処理することにより電荷発生層形成用塗布液を調製した。
得られた電荷発生層形成用塗布液を、下引層が形成された導電性支持体上に浸漬塗布し、下端内面の拭き取り工程を経たのち、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。

0190

(電荷輸送層の形成)
次に、下記式(CT−1)で表されるベンジジン化合物2.6質量部、及び下記式(B−1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量:40,000)3質量部をTHF25質量部に溶解させて電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
得られた電荷輸送層形成用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、下端内面の拭き取り工程を経たのち、130℃、45分の加熱を行い、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。これにより電子写真感光体を作製した。

0191

0192

0193

−感光体(2)〜(4)、(C1)〜(C5)の作製−
感光体(1)の作製において、表1に従って、導電性支持体の種類を変更したこと以外は感光体(1)と同様にして、電子写真感光体を作製した。

0194

−感光体(5)の作製−
下引層の形成、電荷発生層の形成、及び電荷輸送層の形成において、下端内面の拭き取り工程を経る代わりに、テトラヒドロフランに60秒浸漬することで、塗膜を溶解除去した以外は、感光体(1)と同様にして、電子写真感光体を作製した。

0195

−感光体(C6)の作製−
下引層の形成、電荷発生層の形成、及び電荷輸送層の形成において、下端内面の拭き取り工程を経る代わりに、テトラヒドロフランに60秒浸漬することで、塗膜を溶解除去した以外は、感光体(C5)と同様にして、電子写真感光体を作製した。

0196

<評価>
−内面残膜検査
実施例及び比較例で作製した感光体各1000本について、軸方向端部における内周面をCCDカメラにて撮像し、内周面に塗膜が付着しているサンプルを選別して付着サンプル数を求めた後、付着箇所段差計で測定し、3μm以上の厚みが付着しているサンプルを不良とし、不良数及び不良率を求めた。結果を表1に示す。

0197

実施例

0198

上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、軸方向端部における内周面の塗膜除去性に優れることがわかる。

0199

1下引層、2電荷発生層、3電荷輸送層、4導電性支持体、5感光層、6 保護層、7電子写真感光体、7A 電子写真感光体、7B 電子写真感光体、7C 電子写真感光体、8帯電装置、9露光装置、11現像装置、13クリーニング装置、14潤滑材、40転写装置、50中間転写体、120画像形成装置、131クリーニングブレード、132繊維状部材(ロール状)、133 繊維状部材(平ブラシ状)、200 画像形成装置、300プロセスカートリッジ、70円筒部材の製造装置、72インパクト加工装置、74しごき加工装置、76ブラスト装置、80円柱型、86抑制部材、92 押付型、100 円筒部材、100A 一端部、100B底板、

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