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技術 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 角倉康夫菅原淳冨田太輔平井紗希子三浦諭
出願日 2018年9月14日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-172099
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-046450
状態 未査定
技術分野 電子写真における現像剤
主要キーワード pH計 回転平板 ブリリアントカーミン6B 薄片試料 カートリッジ構造 ビスフェノール構造 凝集剤量 有機連続相
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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課題

得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーを提供すること。

解決手段

T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である静電荷像現像用トナー。

概要

背景

電子写真法など、静電荷像を経て画像情報可視化する方法は、現在さまざまな分野で利用されている。
従来、電子写真法においては、感光体静電記録体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーと呼ばれる検電性粒子を付着させて静電潜像(トナー像)を現像し、被転写体表面に転写し、加熱等により定着する、という複数の工程を経て、可視化する方法が一般的に使用されている。

特許文献1には、結着樹脂離型剤着色剤を主成分とする芯粒子表面を樹脂被覆したカプセルトナーを用い、該トナーの顕画像を記録材加熱定着する方法において、a)前記結着樹脂が、イエーテル化ビスフェノール類と、ロ 2価以上のカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステルとを共縮重合したポリエステル樹脂を含有し、しかも該ポリエステル樹脂が、熱高架式フローテスターによる溶融粘度η’が50%流出点において103〜105ポイズであり、かつその溶融粘度の自然対数(lnη’)を温度に対してプロットした際にそのグラフの傾きの絶対値が1.0ln(poise)/℃以下である特性を有してなるカプセルトナーを用い、b)固定支持された加熱体と、該加熱体に密着させる加熱部材とにより、該トナーの顕画像を記録材に加熱定着し、トナーのDSCにより測定される吸熱ピーク極大値よりも30℃以上高い温度でトナー定着面よりフィルム剥離することを特徴とする加熱定着方法が開示されている。

特許文献2には、トナーの顕画像を記録体に加熱定着する加熱定着方法において、a)エーテル化ビスフェノール類と、2価以上のカルボン酸類、その無水物及びその低級アルキルエステルとから成る群から選択されるカルボン酸類とを、共縮重合したポリエステル樹脂及び離型剤を含有しているトナーであって、(i)該ポリエステル樹脂の熱高架式フローテスターによる溶融粘度η’が80℃〜120℃の温度範囲のいずれかの温度で103〜106P(ポアズ)であり、80℃,120℃の溶融粘度の自然対数(lnη’)を温度に対しプロットした際に、そのグラフの傾きの絶対値が0.50ln(poise)/℃以下である物性を有し、かつ、(ii)該離型剤が、160℃において1〜250cp(センチポアズ)の溶融粘度を有する、芳香族ビニルモノマー及び、不飽和樹脂酸又は不飽和脂肪酸エステルによりグラフト変性されたポリオレフィンであり、全結着樹脂量に対し0.1〜20重量%パーセント含有されているトナーを用い、b)固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接しかつ定着フィルムを介して記録体を前記加熱体に密着させる加圧部材とにより、該トナーの顕画像を該記録体に加熱定着し、c)DSCにより測定される該トナーの吸熱ピークの極大値よりも高い温度で該トナーの定着面より該接着フィルムを剥離する、ことを特徴とする加熱定着方法が記載されている。

特許文献3には、結着樹脂及び着色剤を含む電子写真用トナーであって、前記結着樹脂として、ガラス転移温度(Tg)から損失弾性率(G”)がG”=1×104Paになる温度の間に、該結着樹脂のtanδの極小が存在し、そのtanδの極小値が1.2未満であり、そのtanδの極小における温度での貯蔵弾性率(G’)がG’=5×105Pa以上であり、且つ、G”=1×104Paになる温度でのtanδの値が3.0以上である樹脂を用いることを特徴とする電子写真用トナーが記載されている。

概要

得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーを提供すること。T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である静電荷像現像用トナー。なし

目的

本発明が解決しようとする課題は、T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14を超えるか、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15未満であるか、又は、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)の値が(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)の値以下の値である場合に比べ、得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である静電荷像現像用トナー

請求項2

(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.16以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項3

(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.13以上である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項4

トナー中の離型剤アスペクト比が5以上の個数をa、5より下の個数をbとしたとき、1.0<a/b<8.0である請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項5

トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の面積をc、5より下の面積をdとしたとき、1.0<c/d<4.0である請求項3に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項6

前記トナーの最大吸熱ピーク温度が、70℃以上100℃以下である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項7

前記トナーの最大吸熱ピーク温度が、75℃以上95℃以下である請求項6に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項8

結着樹脂として、スチレンアクリル樹脂を含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項9

結着樹脂として、非結晶性ポリエステル樹脂を含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項10

前記トナーにおいて、トナー粒子赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.4以下である請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項11

前記トナーにおいて、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.4以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.2以下である請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。

請求項12

請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤

請求項13

請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、画像形成装置着脱されるトナーカートリッジ

請求項14

請求項12に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像トナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ

請求項15

像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、請求項12に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える画像形成装置。

請求項16

像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、請求項12に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法

技術分野

背景技術

0002

電子写真法など、静電荷像を経て画像情報可視化する方法は、現在さまざまな分野で利用されている。
従来、電子写真法においては、感光体静電記録体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーと呼ばれる検電性粒子を付着させて静電潜像(トナー像)を現像し、被転写体表面に転写し、加熱等により定着する、という複数の工程を経て、可視化する方法が一般的に使用されている。

0003

特許文献1には、結着樹脂離型剤着色剤を主成分とする芯粒子表面を樹脂被覆したカプセルトナーを用い、該トナーの顕画像を記録材加熱定着する方法において、a)前記結着樹脂が、イエーテル化ビスフェノール類と、ロ 2価以上のカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステルとを共縮重合したポリエステル樹脂を含有し、しかも該ポリエステル樹脂が、熱高架式フローテスターによる溶融粘度η’が50%流出点において103〜105ポイズであり、かつその溶融粘度の自然対数(lnη’)を温度に対してプロットした際にそのグラフの傾きの絶対値が1.0ln(poise)/℃以下である特性を有してなるカプセルトナーを用い、b)固定支持された加熱体と、該加熱体に密着させる加熱部材とにより、該トナーの顕画像を記録材に加熱定着し、トナーのDSCにより測定される吸熱ピーク極大値よりも30℃以上高い温度でトナー定着面よりフィルム剥離することを特徴とする加熱定着方法が開示されている。

0004

特許文献2には、トナーの顕画像を記録体に加熱定着する加熱定着方法において、a)エーテル化ビスフェノール類と、2価以上のカルボン酸類、その無水物及びその低級アルキルエステルとから成る群から選択されるカルボン酸類とを、共縮重合したポリエステル樹脂及び離型剤を含有しているトナーであって、(i)該ポリエステル樹脂の熱高架式フローテスターによる溶融粘度η’が80℃〜120℃の温度範囲のいずれかの温度で103〜106P(ポアズ)であり、80℃,120℃の溶融粘度の自然対数(lnη’)を温度に対しプロットした際に、そのグラフの傾きの絶対値が0.50ln(poise)/℃以下である物性を有し、かつ、(ii)該離型剤が、160℃において1〜250cp(センチポアズ)の溶融粘度を有する、芳香族ビニルモノマー及び、不飽和樹脂酸又は不飽和脂肪酸エステルによりグラフト変性されたポリオレフィンであり、全結着樹脂量に対し0.1〜20重量%パーセント含有されているトナーを用い、b)固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接しかつ定着フィルムを介して記録体を前記加熱体に密着させる加圧部材とにより、該トナーの顕画像を該記録体に加熱定着し、c)DSCにより測定される該トナーの吸熱ピークの極大値よりも高い温度で該トナーの定着面より該接着フィルムを剥離する、ことを特徴とする加熱定着方法が記載されている。

0005

特許文献3には、結着樹脂及び着色剤を含む電子写真用トナーであって、前記結着樹脂として、ガラス転移温度(Tg)から損失弾性率(G”)がG”=1×104Paになる温度の間に、該結着樹脂のtanδの極小が存在し、そのtanδの極小値が1.2未満であり、そのtanδの極小における温度での貯蔵弾性率(G’)がG’=5×105Pa以上であり、且つ、G”=1×104Paになる温度でのtanδの値が3.0以上である樹脂を用いることを特徴とする電子写真用トナーが記載されている。

先行技術

0006

特公平8−12456号公報
特公平8−16804号公報
特開平11−194542号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明が解決しようとする課題は、T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14を超えるか、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15未満であるか、又は、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)の値が(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)の値以下の値である場合に比べ、得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーを提供することである。

課題を解決するための手段

0008

前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
<1> T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である静電荷像現像用トナー。
<2> (lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.16以下である<1>に記載の静電荷像現像用トナー。
<3> (lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.13以上である<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナー。
<4> トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の個数をa、5より下の個数をbとしたとき、1.0<a/b<8.0である<2>に記載の静電荷像現像用トナー。
<5> トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の面積をc、5より下の面積をdとしたとき、1.0<c/d<4.0である<3>に記載の静電荷像現像用トナー。
<6> 前記トナーの最大吸熱ピーク温度が、70℃以上100℃以下である<1>乃至<5>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<7> 前記トナーの最大吸熱ピーク温度が、75℃以上95℃以下である<6>に記載の静電荷像現像用トナー。
<8>結着樹脂として、スチレンアクリル樹脂を含む<1>乃至<7>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<9> 結着樹脂として、非結晶性ポリエステル樹脂を含む<1>乃至<7>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<10> 前記トナーにおいて、トナー粒子赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.4以下である<9>に記載の静電荷像現像用トナー。
<11> 前記トナーにおいて、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.4以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.2以下である<10>に記載の静電荷像現像用トナー。
<12> <1>乃至<11>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
<13> <1>乃至<11>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<14> <12>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<15> 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、<12>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える画像形成装置。
<16> 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、<12>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法。

発明の効果

0009

前記<1>、<8>又は<9>に係る発明によれば、T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14を超えるか、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15未満であるか、又は、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)の値が(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)の値以下の値である場合に比べ、得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<2>に係る発明によれば、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.16を超える場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<3>に係る発明によれば、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.13未満である場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<4>に係る発明によれば、上記a/bが1.0以下であるか、又は、8.0以上である場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<5>に係る発明によれば、上記c/dが1.0以下であるか、又は、4.0以上である場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<6>に係る発明によれば、トナーの最大吸熱ピーク温度が、70℃未満、又は、100℃を超える場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<7>に係る発明によれば、トナーの最大吸熱ピーク温度が、75℃未満、又は、95℃を超える場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<10>に係る発明によれば、トナーにおけるトナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.6を超えるか、又は、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.4を超える場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<11>に係る発明によれば、トナーにおけるトナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.4を超えるか、又は、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.2を超える場合に比べ、得られる画像の白抜けがより少ない静電荷像現像用トナーが提供される。
前記<12>乃至<16>に係る発明によれば、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14を超えるか、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15未満であるか、又は、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)の値が(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)の値以下の値である場合に比べ、得られる画像の白抜けが少ない静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置又は画像形成方法が提供される。

図面の簡単な説明

0010

本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。

0011

本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「静電荷像現像用トナー」を単に「トナー」ともいい、「静電荷像現像剤」を単に「現像剤」ともいう。

0012

以下、本発明の一例である実施形態について説明する。

0013

<静電荷像現像用トナー>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である。

0014

従来のトナーでは、低温高湿環境下(10℃80%RH)においては、例えば、記録媒体として、表面の凹凸が大きい記録媒体(例えば、レザックのようなラフ紙等)に画像を定着する場合、十分に記録媒体にしみこまない、及び、定着部材から画像がはがれない等の要因により、画像の白抜けが生じる場合がある。
また、定着機内での定着部材と未定着トナーとの界面の温度は90℃から130℃、未定着トナーと記録媒体との界面の温度は60℃から90℃となっていると推定される。

0015

本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、上記の構成により、画像欠陥が少ない画像が得られる。その理由は、定かではないが、以下に示すように推測される。
(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であると、定着部材側のトナー表面の粘度が高く、定着部材からトナー画像が容易に剥離され、また、(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、かつ(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも大きい値であると、記録媒体側のトナー界面が溶融しやすく、記録媒体にトナーが十分に染みこみやすくなり、これらが協奏的に作用することにより、画像の白抜けが少ない静電荷像現像用トナーが得られると考えている。

0016

以下、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーについて詳細に説明する。

0017

(トナーにおける温度及び粘度の特性値
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、T1=60℃におけるトナーの粘度ηをη(T1)、T2=90℃におけるトナーの粘度ηをη(T2)、T3=130℃におけるトナーの粘度ηをη(T3)としたとき、
(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)が−0.14以下であり、
(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が−0.15以上であり、
(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値である。
なお、本開示における「lnη(T1)」は、T1=60℃におけるトナーの粘度ηの自然対数の値である。また、ln(η(T1))と標記してもよい。
また、本実施形態におけるトナーの粘度の単位は、特に断りのない限り、Pa・sであるものとする。

0018

本実施形態におけるトナーの各温度における粘度は、下記方法により測定された値をいう。
本実施形態におけるトナーの損失弾性率は、回転平板レオメータレオメトリックス社製:RDA2、RHIOSシステムver.4.3)を用いて直径8mmのパラレルプレートを用いて、周波数1Hz、20%以下の歪みをかけ、約40℃乃至150℃の間を昇温速度1℃/min.、試料重量約0.3gで昇温測定を行い、測定された値である。

0019

本実施形態における特性値の1つである(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)は、−0.14以下であり、得られる画像の白抜け抑制の観点から、−0.16以下であることが好ましく、−0.30以上−0.18以下であることがより好ましく、−0.25以上−0.20以下であることが特に好ましい。
また、本実施形態における特性値の1つである(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)は、−0.15以上であり、得られる画像の白抜け抑制の観点から、−0.14を超えることが好ましく、−0.13以上であることがより好ましく、−0.12以上−0.03以下であることが更に好ましく、−0.11以上−0.05以下であることが特に好ましい。
更に、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいて、(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)よりも(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)が大きい値であり、得られる画像の白抜け抑制の観点から、{(lnη(T2)−lnη(T3))/(T2−T3)}−{(lnη(T1)−lnη(T2))/(T1−T2)}の値は、0.01以上であることが好ましく、0.05以上0.5以下であることがより好ましく、0.08以上0.2以下であることが特に好ましい。

0020

(トナーの最大吸熱ピーク温度)
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの最大吸熱ピーク温度は、得られる画像の白抜け抑制、及び、定着性の観点から、70℃以上100℃以下であることが好ましく、75℃以上95℃以下であることがより好ましく、83℃以上93℃以下であることが特に好ましい。
なお、本実施形態におけるトナーの最大吸熱ピーク温度は、示差走査熱分析における−30℃から150℃までの範囲を少なくとも含む吸熱曲線において、最大吸熱ピークを与える温度である。
本実施形態におけるトナーの最大吸熱ピーク温度の測定方法を以下に示す。
パーキンエルマー社製の示差熱走査熱量計DSC−7を用い、装置の検出部の温度補正インジウム及び亜鉛融点を利用し、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプル用としてはアルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、室温から150℃まで昇温速度10℃/minで昇温し、150℃から−30℃まで10℃/minの速度で降温し、更に−30℃から150℃まで10℃/minの速度で昇温し、2回目の昇温時における最も大きい吸熱ピークの温度を、最大吸熱ピーク温度とする。

0021

(トナー粒子の赤外吸収スペクトル
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーが、結着樹脂として、後述する非結晶性ポリエステル樹脂を含む場合、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいて、得られる画像の白抜け抑制の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比(波長1,500cm−1の吸光度/波長720cm−1の吸光度)が、0.6以下であり、かつ波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比(波長820cm−1の吸光度/波長720cm−1の吸光度)が、0.4以下であることが好ましく、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.4以下であり、かつ波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.2以下であることがより好ましく、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.2以上0.4以下であり、かつ波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.05以上0.2以下であることが特に好ましい。

0022

本実施形態における赤外吸収スペクトル分析による各波長の吸光度の測定は、次に示す方法により測定される。まず、測定対象となるトナー粒子(トナーから、必要に応じ、外添剤を除いたもの)を、KB錠剤法により測定試料を作製する。そして、測定試料に対して、赤外分光光度計(日本分光(株)製:FT−IR−410)により、積算回数300回、分解能4cm−1の条件で、波数500cm−1以上4,000cm−1以下の範囲を測定する。そして、吸収光の無いオフセット部分等でベースライン補正を実施して、各波長の吸光度を求める。

0023

また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいて、得られる画像の白抜け抑制の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比が、0.6以下であることが好ましく、0.4以下であることがより好ましく、0.2以上0.4以下であることが更に好ましく、0.3以上0.4以下であることが特に好ましい。
更に、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいて、得られる画像の白抜け抑制の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が、0.4以下であることが好ましく、0.2以下であることがより好ましく、0.05以上0.2以下であることが更に好ましく、0.08以上0.2以下であることが特に好ましい。

0024

本実施形態に係るトナーは、トナー粒子(「トナー母粒子」ともいう。)と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。

0025

(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤とを含有し、結着樹脂、及び、離型剤を含有することが好ましい。
本実施形態において、トナー粒子としては、例えば、イエロートナーマゼンタトナーシアントナーブラックトナー等のトナー粒子の他、白色トナー粒子、透明トナー粒子、光輝性トナー粒子等であってもよく、特に制限はない。

0026

−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレンパラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタアクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸n−プロピルアクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリルアクリル酸2−エチルヘキシルメタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリルメタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテルビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトンビニルエルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレンプロピレンブタジエン等)等の単量体単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂ポリアミド樹脂セルロース樹脂ポリエーテル樹脂変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0027

中でも、結着樹脂は、得られる画像の白抜け抑制の観点から、スチレンアクリル樹脂、及び、非結晶性(非晶性)ポリエステル樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましく、スチレンアクリル樹脂、又は、非結晶性ポリエステル樹脂を含むことがより好ましく、スチレンアクリル樹脂、又は、非結晶性ポリエステル樹脂を、トナーに含まれる結着樹脂の全質量に対し、50質量%以上含むことが更に好ましく、スチレンアクリル樹脂、又は、非結晶性ポリエステル樹脂を、トナーに含まれる結着樹脂の全質量に対し、80質量%以上含むことが特に好ましい。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、トナーの強度及び保管定性の観点から、結着樹脂として、スチレンアクリル樹脂を含むことが好ましい。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、低温定着性の観点から、結着樹脂として、非結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。
更に、非結晶性ポリエステル樹脂としては、得られる画像の白抜け抑制、及び、定着性の観点から、ビスフェノール構造を有しない非結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。

0028

結着樹脂としては、スチレンアクリル樹脂が好適である。
スチレンアクリル樹脂は、スチレン系単量体スチレン骨格を有する単量体)と(メタ)アクリル系単量体((メタ)アクリル基を有する単量体、好ましくは(メタ)アクリロキシ基を有する単量体)とを少なくとも共重合した共重合体である。スチレンアクリル樹脂は、例えば、スチレン類の単量体と前述の(メタ)アクリル酸エステル類の単量体との共重合体を含む。
なお、スチレンアクリル樹脂におけるアクリル樹脂部分は、アクリル系単量体及びメタクリル系単量体のいずれか、又は、その両方を重合してなる部分構造である。また、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」のいずれをも含む表現である。

0029

スチレン系単量体としては、例えば、具体的には、スチレン、アルキル置換スチレン(例えば、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等)、ハロゲン置換スチレン(例えば、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等)、ビニルナフタレン等が挙げられる。スチレン系単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中で、スチレン系単量体としては、反応し易さ、反応の制御の容易さ、さらに入手性の点で、スチレンが好ましい。

0030

(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル等)、(メタ)アクリル酸アリールエステル(例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ターフェニル等)、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アクリル酸系単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、(メタ)アクリル系単量体のうち、これらの(メタ)アクリルエステルの中でも、定着性の点から、炭素数2以上14以下(好ましくは炭素数2以上10以下、より好ましくは3以上8以下)のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
中でも、(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸n−ブチルが特に好ましい。

0031

スチレン系単量体と(メタ)アクリル系単量体との共重合比質量基準、スチレン系単量体/(メタ)アクリル系単量体)は、特に制限はないが、85/15乃至70/30であることが好ましい。

0032

スチレンアクリル樹脂は、得られる画像の白抜け抑制の観点から、架橋構造を有していることが好ましい。架橋構造を有するスチレンアクリル樹脂は、例えば、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体と架橋性単量体とを少なくとも共重合したものが好ましく挙げられる。

0033

架橋性単量体としては、例えば、2官能以上の架橋剤が挙げられる。
2官能の架橋剤としては、例えば,ジビニルベンゼンジビニルナフタレン、ジ(メタ)アクリレート化合物(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートメチレンビス(メタ)アクリルアミド、デカンジオールジアクリレートグリシジル(メタ)アクリレート等)、ポリエステル型ジ(メタ)アクリレート、メタクリル酸2−([1’−メチルプロピリデンアミノカルボキシアミノ)エチル等が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、トリ(メタ)アクリレート化合物(例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等)、テトラ(メタ)アクリレート化合物(例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート等)、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニルプロパンジアリルフタレートトリアリルシアヌレートトリアリルイソシアヌレートトリアリルトリメリテートジアリールクロレンデート等が挙げられる。
中でも、架橋性単量体としては、得られる画像の白抜け抑制、及び、定着性の観点から、2官能以上の(メタ)アクリレート化合物が好ましく、2官能(メタ)アクリレート化合物がより好ましく、炭素数6〜20のアルキレン基を有する2官能(メタ)アクリレート化合物が更に好ましく、炭素数6〜20の直鎖アルキレン基を有する2官能(メタ)アクリレート化合物が特に好ましい。

0034

全単量体に対する架橋性単量体の共重合比(質量基準、架橋性単量体/全単量体)は、特に制限はないが、2/1,000乃至20/1,000であることが好ましい。

0035

スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、定着性の観点から、40℃以上75℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチック転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。

0036

スチレンアクリル樹脂の重量平均分子量は、保管安定性の観点から、5,000以上200,000以下が好ましく、10,000以上100,000以下がより好ましく、20,000以上80,000以下が特に好ましい。

0037

スチレンアクリル樹脂の作製方法は、特に制限はなく、種々の重合方法(例えば、溶液重合沈殿重合懸濁重合塊状重合乳化重合等)が適用される。また、重合反応は、公知の操作(例えば、回分式、半連続式、連続式等)が適用される。

0038

また、結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。

0039

多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸マロン酸マレイン酸フマル酸シトラコン酸イタコン酸グルタコン酸、コハク酸アルケニルコハク酸アジピン酸セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸イソフタル酸フタル酸ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸、この無水物又はこの低級アルキルエステルを少なくとも用いることが好ましく、脂肪族ジカルボン酸、この無水物又はこの低級アルキルエステルと、芳香族ジカルボン酸、この無水物又はこの低級アルキルエステルとを用いることがより好ましい。
多価カルボン酸としては、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0040

多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールプロピレングリコールブタンジオールヘキサンジオールネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオールシクロヘキサンジメタノール水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは脂肪族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0041

ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。

0042

ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。

0043

結着樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。

0044

ポリエステル樹脂は、公知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧し、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点溶剤溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と重縮合させるとよい。

0045

結着樹脂の含有量は、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下が更に好ましい。
また、トナー粒子を白色トナー粒子とする場合の結着樹脂の含有量は、白色トナー粒子全体に対して、30質量%以上85質量%以下が好ましく、40質量%以上60質量%以下がより好ましい。

0046

−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックスカルナバワックスライスワックスキャンデリラワックス等の天然ワックスモンタンワックス等の合成又は鉱物石油系ワックス脂肪酸エステルモンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。

0047

離型剤の融解温度は、得られる画像の白抜け抑制の観点から、50℃以上110℃以下であることが好ましく、70℃以上100℃以下であることがより好ましく、75℃以上95℃以下であることが更に好ましく、83℃以上93℃以下であることが特に好ましい。
離型剤の融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。

0048

本実施形態の静電荷像現像用トナーのトナー粒子は、得られる画像の白抜け抑制の観点から、トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の個数をa、5より下の個数をbとしたとき、1.0<a/b<8.0であることが好ましく、2.0<a/b<7.0であることがより好ましく、3.0<a/b<6.0であることが特に好ましい。
また、本実施形態の静電荷像現像用トナーのトナー粒子は、得られる画像の白抜け抑制の観点から、トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の面積をc、5より下の面積をdとしたとき、1.0<c/d<4.0であることが好ましく、1.5<c/d<3.5であることがより好ましく、2.0<c/d<3.0であることが特に好ましい。

0049

トナー中の離型剤のアスペクト比の測定方法は、以下の方法により測定するものとする。
トナーをエポキシ樹脂に混合して、エポキシ樹脂を固化する。得られた固化物を、ウルトラミクロトーム装置(Leica社製UltracutUCT)により切断し、厚さ80nm以上130nm以下の薄片試料を作製する。次に、薄片試料を30℃のデシケータ内で四酸化ルテニウムにより3時間染色する。そして、超高分解能電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ製S−4800)にて、染色された薄片試料のSEM画像を得る。一般的に離型剤は結着樹脂よりも四酸化ルテニウムに染色されやすいので、染色度合いに起因する濃淡で離型剤が識別される。試料の状態などにより濃淡が判別しにくい場合は、染色時間を調整する。なお、トナー粒子断面において、着色剤ドメインは一般的に、離型剤ドメインよりも小さいので、大きさによって区別可能である。
前記SEM画像には様々な大きさのトナー粒子断面が含まれるところ、径がトナー粒子の体積平均粒径の85%以上であるトナー粒子断面を選択し、その中から無作為に100個のトナー粒子断面を選択し、これを観察する。ここで、トナー粒子断面の径とは、トナー粒子断面の輪郭線上の任意の2点に引いた最大の長さ(いわゆる長径)をいう。
前記SEM画像において、前記のように選択したトナー粒子断面100個それぞれにおいて、画像解析ソフト(三谷商事(株)製WinROOF)を用いて、0.010000μm/pixel条件で画像解析を行う。この画像解析により、包埋に用いたエポキシ樹脂とトナー粒子の結着樹脂との輝度差コントラスト)により、トナー粒子の断面の画像を観察することができる。観察された画像をもとに、トナー粒子中の離型剤ドメインの長軸方向の長さ、及び前記比(長軸方向の長さ/短軸方向の長さ)、面積を求めることができる。

0050

トナー中の離型剤のアスペクト比を調整する方法としては、冷却時に離型剤の凝固点周辺温度で一定時間保持することで結晶成長させたり、融解温度の異なる離型剤を2種類以上使用することにより冷却中の結晶成長を促すことができ、調整できる。

0051

離型剤の含有量は、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。

0052

−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラッククロムイエロー、ハンザイエローベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエローパーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジバルカンオレンジウオッチヤングレッドパーマネントレッドブリリアントカーミン3Bブリリアントカーミン6BデュポンオイルレッドピラゾロンレッドリソールレッドローダミンBレーキレーキレッドCピグメントレッドローズベンガルアニリンブルーウルトラマリンブルーカルコオイルブルーメチレンブルークロライドフタロシアニンブルーピグメントブルーフタロシアニングリーンマラカイトグリーンオキサレート酸化チタン酸化亜鉛炭酸カルシウム塩基性炭酸鉛硫化亜鉛硫酸バリウム混合物、硫化亜鉛、二酸化ケイ素酸化アルミニウム等の顔料アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系チアゾール系等の染料;が挙げられる。

0053

また、トナー粒子を白色トナー粒子とする場合には、着色剤として白色顔料を用いればよい。
白色顔料としては、酸化チタン及び酸化亜鉛が好ましく、酸化チタンがより好ましい。

0054

着色剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0055

着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。

0056

着色剤の含有量は、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
また、トナー粒子を白色トナー粒子とする場合の白色顔料の含有量は、白色トナー粒子全体に対して、15質量%以上70質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。

0057

−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤無機粉体等の公知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。

0058

−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層シェル層)とで構成された所謂コアシェル構造のトナー粒子であってもよい。コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等を含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されている。

0059

トナー粒子の体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。

0060

トナー粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子について、各々の粒径を測定する。サンプリングする粒子数は50000個である。
測定された粒径について、小径側から体積基準累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。

0061

本実施形態においてトナー粒子の平均円形度は、特に制限はないが、像保持体からのトナーのクリーニング性を良化する観点からは、0.91以上0.98以下が好ましく、0.94以上0.98以下がより好ましく、0.95以上0.97以下が更に好ましい。

0062

本実施形態においてトナー粒子の円形度とは、(粒子投影像と同じ面積をもつ円の周囲長)÷(粒子投影像の周囲長)であり、トナー粒子の平均円形度とは、円形度の分布において小さい側から累積50%となる円形度である。トナー粒子の平均円形度は、フロー粒子像解析装置でトナー粒子を少なくとも3,000個解析して求める。

0063

トナー粒子の平均円形度は、例えば、トナー粒子を凝集合一法で製造する場合、融合・合一工程における、分散液の撹拌速度、分散液の温度又は保持時間を調整することによって制御しうる。

0064

(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。前記無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。

0065

外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤シリコーンオイルチタネート系カップリング剤アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。

0066

外添剤としては、樹脂粒子ポリスチレンポリメチルメタクリレートPMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸金属塩フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。

0067

外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.01質量%以上6質量%以下がより好ましい。

0068

[トナーの製造方法]
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。

0069

トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、公知の製法が採用される。これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。

0070

具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。

0071

以下、各工程の詳細について説明する。
以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。

0072

−樹脂粒子分散液準備工程−
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。

0073

樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。

0074

樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0075

界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤ポリエチレングリコール系アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0076

樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミルサンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、転相乳化法によって分散媒に樹脂粒子を分散させてもよい。転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相O相)に塩基を加えて中和したのち、水系媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの転相を行い、樹脂を水系媒体中に粒子状に分散する方法である。

0077

樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下が更に好ましい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。

0078

樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量は、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。

0079

樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。

0080

−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。

0081

具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度に近い温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで撹拌下、室温(例えば25℃)で凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、加熱を行ってもよい。

0082

凝集剤としては、例えば、混合分散液に含まれる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤と共に、該凝集剤の金属イオン錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。

0083

無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム硝酸カルシウム塩化バリウム塩化マグネシウム塩化亜鉛塩化アルミニウム硫酸アルミニウム等の金属塩;ポリ塩化アルミニウムポリ水酸化アルミニウム多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体;などが挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸クエン酸グルコン酸等のオキシカルボン酸イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸NTA)、エチレンジアミン四酢酸EDTA)等のアミノカルボン酸;などが挙げられる。
凝集剤の添加量は、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。

0084

−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より30℃から50℃高い温度以上)、かつ離型剤の融解温度以上に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
融合・合一工程では、樹脂粒子のガラス転移温度以上、離型剤の融解温度以上では、樹脂および離型剤が融和した状態にある。その後、冷却してトナーを得る。
トナー中の離型剤のアスペクト比を調整する方法としては、冷却時に離型剤の凝固点周辺温度で一定時間保持することで結晶成長させたり、融解温度の異なる離型剤を2種類以上使用することにより冷却中の結晶成長を促すことができ、調整できる。

0085

以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、前記凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、を更に混合し、凝集粒子の表面に更に樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア・シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。

0086

融合・合一工程終了後、溶液中に形成されたトナー粒子に、公知の洗浄工程、固液分離工程、及び乾燥工程を施して乾燥した状態のトナー粒子を得る。洗浄工程は、帯電性の観点から、イオン交換水による置換洗浄を充分に施すことがよい。固液分離工程は、生産性の観点から、吸引濾過加圧濾過等を施すことがよい。乾燥工程は、生産性の観点から、凍結乾燥気流乾燥流動乾燥振動型流動乾燥等を施すことがよい。

0087

そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダーヘンシェルミキサーレーディミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。

0088

<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。

0089

キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に樹脂を被覆した被覆キャリアマトリックス樹脂中に磁性粉が分散して配合された磁性粉分散型キャリア多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。磁性粉分散型キャリア及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、この表面に樹脂を被覆したキャリアであってもよい。

0090

磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケルコバルト等の磁性金属フェライトマグネタイト等の磁性酸化物;などが挙げられる。

0091

被覆用の樹脂及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテートポリビニルアルコールポリビニルブチラールポリ塩化ビニルポリビニルエーテルポリビニルケトン、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネートフェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。被覆用の樹脂及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等の添加剤を含ませてもよい。導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウムチタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。

0092

芯材の表面を樹脂で被覆するには、被覆用の樹脂、及び各種添加剤(必要に応じて使用する)を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する樹脂の種類や、塗布適性等を案して選択すればよい。具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法;被覆層形成用溶液を芯材表面噴霧するスプレー法;芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法;ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、その後に溶剤を除去するニーダーコーター法;等が挙げられる。

0093

二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。

0094

<画像形成装置、画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。

0095

本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。

0096

本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光照射して除電する除電手段を備える装置;等の公知の画像形成装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置が中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。

0097

本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して着脱するカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。

0098

以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を説明するが、これに限定されるわけではない。以下の説明においては、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。

0099

図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づく、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」ともいう)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して着脱するプロセスカートリッジであってもよい。

0100

各ユニット10Y、10M、10C、10Kの上方には、各ユニットを通して中間転写ベルト(中間転写体の一例)20が延設されている。中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20の内面に接する、駆動ロール22及び支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行するようになっている。支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。中間転写ベルト20の像保持面側には、駆動ロール22と対向して中間転写ベルトクリーニング装置30が備えられている。

0101

各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段の一例)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーの供給がなされる。

0102

第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成及び動作を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエローの画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。

0103

第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール(一次転写手段の一例)5Y、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。

0104

一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。各ユニットの一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアス印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスの値を変える。

0105

以下、第1のユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3からレーザ光線3Yを照射する。それにより、イエローの画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。

0106

静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転する。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として現像され可視化される。

0107

現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で撹拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして、感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。

0108

感光体1Y上のイエローのトナー画像が一次転写位置へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用し、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、第1のユニット10Yでは制御部(図示せず)によって例えば+10μAに制御されている。感光体1Y上に残留したトナーは、感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。

0109

第2ユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエローのトナー画像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。

0110

第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と、中間転写ベルトの内面に接する支持ロール24と、中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用し、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。

0111

トナー画像が転写された記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれ、トナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連カラー画像形成動作が終了される。

0112

トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体としては、記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。定着後における画像表面の平滑性を更に向上させるには、記録紙Pの表面も平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用アート紙等が好適に使用される。

0113

<プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。

0114

本実施形態に係るプロセスカートリッジは、現像手段と、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。

0115

以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。以下の説明においては、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。

0116

図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。

0117

次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。

0118

図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kが着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の色に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。

0119

以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
また、トナーの粘度、最大吸熱ピーク温度、及び、各波長における吸光度については、前述した方法により測定した。

0120

(実施例1〜13、並びに、比較例1及び2)
<樹脂粒子分散液(1)の作製>
スチレン:200部
n−ブチルアクリレート:50部
アクリル酸:1部
β−カルボキシエチルアクリレート:3部
プロパンジオールジアクリレート:1部
2−ヒドロキシエチルアクリレート:0.5部
ドデカンチオール:1部
フラスコに、アニオン性界面活性剤ダウケミカル社製ダウファックス)4部をイオン交換水550部に溶解した溶液を入れ、そこに上記の原料を混合した混合液を入れて乳化した。乳化液を10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸アンモニウム6部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いで、系内の窒素置換を充分に行い、オイルバスで系内が75℃になるまで加熱し、30分間重合した。

0121

次に、
スチレン:110部
n−ブチルアクリレート:50部
β−カルボキシエチルアクリレート:5部
1,10−デカンジオールジアクリレート:2.5部
ドデカンチオール:2部
上記の原料を混合した混合液を入れて乳化し、乳化液を上記フラスコに120分間添加し、そのまま4時間乳化重合を継続した。これにより、重量平均分子量32,000、ガラス転移温度53℃、体積平均粒径240nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を得た。前記樹脂粒子分散液にイオン交換水を加え、固形分量を20質量%に調整して、樹脂粒子分散液(1)とした。

0122

<樹脂粒子分散液(2)の作製>
スチレン:200部
n−ブチルアクリレート:50部
アクリル酸:1部
β−カルボキシエチルアクリレート:3部
プロパンジオールジアクリレート:1部
2−ヒドロキシエチルアクリレート:0.5部
ドデカンチオール:1.5部
フラスコに、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製ダウファックス)4部をイオン交換水550部に溶解した溶液を入れ、そこに上記の原料を混合した混合液を入れて乳化した。乳化液を10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸アンモニウム6部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いで、系内の窒素置換を充分に行い、オイルバスで系内が75℃になるまで加熱し、30分間重合した。

0123

次に、
スチレン:110部
n−ブチルアクリレート:50部
β−カルボキシエチルアクリレート:5部
1,10−デカンジオールジアクリレート:2.5部
ドデカンチオール:2.5部
上記の原料を混合した混合液を入れて乳化し、乳化液を上記フラスコに120分間添加し、そのまま4時間乳化重合を継続した。これにより、重量平均分子量30,000、ガラス転移温度53℃、体積平均粒径220nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を得た。前記樹脂粒子分散液にイオン交換水を加え、固形分量を20質量%に調整して、樹脂粒子分散液(2)とした。

0124

<樹脂粒子分散液(3)の作製>
スチレン:200部
n−ブチルアクリレート:50部
アクリル酸:1部
β−カルボキシエチルアクリレート:3部
プロパンジオールジアクリレート:1部
2−ヒドロキシエチルアクリレート:0.5部
ドデカンチオール:1.5部
フラスコに、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製ダウファックス)4部をイオン交換水550部に溶解した溶液を入れ、そこに上記の原料を混合した混合液を入れて乳化した。乳化液を10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸アンモニウム7部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いで、系内の窒素置換を充分に行い、オイルバスで系内が80℃になるまで加熱し、30分間重合した。

0125

次に、
スチレン:110部
n−ブチルアクリレート:50部
β−カルボキシエチルアクリレート:5部
1,10−デカンジオールジアクリレート:2.5部
ドデカンチオール:3.0部
上記の原料を混合した混合液を入れて乳化し、乳化液を上記フラスコに120分間添加し、そのまま4時間乳化重合を継続した。これにより、重量平均分子量28,000、ガラス転移温度53℃、体積平均粒径230nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を得た。前記樹脂粒子分散液にイオン交換水を加え、固形分量を20質量%に調整して、樹脂粒子分散液(3)とした。

0126

<樹脂粒子分散液(4)の作製>
スチレン:200部
n−ブチルアクリレート:50部
アクリル酸:1部
β−カルボキシエチルアクリレート:3部
プロパンジオールジアクリレート:1部
2−ヒドロキシエチルアクリレート:0.5部
ドデカンチオール:2.0部
フラスコに、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製ダウファックス)4部をイオン交換水550部に溶解した溶液を入れ、そこに上記の原料を混合した混合液を入れて乳化した。乳化液を10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸アンモニウム7.5部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いで、系内の窒素置換を充分に行い、オイルバスで系内が85℃になるまで加熱し、30分間重合した。

0127

次に、
スチレン:110部
n−ブチルアクリレート:50部
β−カルボキシエチルアクリレート:5部
1,10−デカンジオールジアクリレート:2.5部
ドデカンチオール:3.5部
上記の原料を混合した混合液を入れて乳化し、乳化液を上記フラスコに120分間添加し、そのまま4時間乳化重合を継続した。これにより、重量平均分子量26,500、ガラス転移温度53℃、体積平均粒径210nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を得た。前記樹脂粒子分散液にイオン交換水を加え、固形分量を20質量%に調整して、樹脂粒子分散液(4)とした。

0128

マゼンタ着色粒子分散液の調製>
・C.I.Pigment Red 122:50部
イオン系界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製):5部
・イオン交換水:220部
上記成分を混合し、アルティマイザ((株)スギマシン製)により240MPaで10分処理し、マゼンタ着色粒子分散液(固形分濃度:20%)を調製した。

0129

<離型剤粒子分散液(1)の調製>
エステルワックス(日油(株)製WEP−2):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):2.5部
・イオン交換水:250部
上記材料を混合して120℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径330nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(1)(固形分量29.1%)を得た。

0130

<離型剤粒子分散液(2)の調製>
フィッシャートロプシュワックス(日本精(株)製HNP−9):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):2.5部
・イオン交換水:250部
上記材料を混合して120℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径340nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(2)(固形分量29.2%)を得た。

0131

<離型剤粒子分散液(3)の調製>
パラフィンワックス(日本精鑞(株)製FNP0090):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):2.5部
・イオン交換水:250部
上記材料を混合して120℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径360nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(3)(固形分量29.0%)を得た。

0132

<離型剤粒子分散液(4)の調製>
ポリエチレンワックス(東洋ペトロライト(株)製ポリワックス725):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):2.5部
・イオン交換水:250部
上記材料を混合して100℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径370nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(4)(固形分量29.3%)を得た。

0133

<トナーの製法>
イオン交換水:400部
樹脂粒子分散液(1):200部
マゼンタ着色粒子分散液:40部
離型剤粒子分散液(2):12部
離型剤粒子分散液(3):24部 上記成分を、温度計pH計撹拌機具備した反応容器に入れ、外部からマントルヒーター温度制御しながら、温度30℃、撹拌回転数150rpmにて、30分間保持した。
ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム(PAC、王子製紙(株)製:30%粉末品)2.1部をイオン交換水100部に溶解させたPAC水溶液を添加した。その後、50℃まで昇温し、コールターマルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.0μmとした。その後樹脂粒子分散液(1)115部を追添加し、凝集粒子の表面に樹脂粒子を付着(シェル構造)させた。
続いて、10質量%のNTA(ニトリロ三酢酸)金属塩水溶液キレスト70:キレスト(株)製)を20部加えた後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、昇温速度を0.05℃/分にして91℃まで昇温し、91℃で3時間保持した後、得られたトナースラリーを85℃まで冷却し、1時間保持した。その後25℃まで冷却してマゼンタトナーを得た。これを更にイオン交換水にて再分散し、ろ過することを繰り返して、ろ液電気伝導度が20μS/cm以下となるまで洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、トナー粒子を得た。

0134

得られたトナー粒子100質量部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製、RY50)を1.5質量部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル(株)製、T805)を1.0質量部とを、サンプルミルを用いて10,000rpmで30秒間混合ブレンドした。その後、目開き45μmの振動篩いで分して、実施例1のトナー(静電荷像現像用トナー)を調製した。得られたトナーの体積平均粒子径は5.7μmであった。

0135

−静電荷像現像剤の作製−
実施例1のトナー8部とキャリア92部とをVブレンダーにて混合し、実施例1の現像剤(静電荷像現像剤)を作製した。

0136

使用する樹脂粒子分散液、離型剤粒子分散液、凝集剤量合一温度保持温度、保持時間を表1のようにして実施例2〜13、並びに、比較例1及び2のマゼンタトナーをそれぞれ得た。
また、実施例1と同様の方法で、実施例2〜13、並びに、比較例1及び2の静電荷像現像剤をそれぞれ作製した。

0137

得られた各実施例1〜13、並びに、比較例1及び2の静電荷像現像用トナー、及び、静電荷像現像剤を用い、以下の評価を行った。評価結果をまとめて表1に示す。

0138

〔評価〕
<画像欠陥(画像ディフェクト)評価>
得られた静電荷像現像剤を市販の電子写真複写機(Docu Centre Color450、富士ゼロックス(株)製)の現像器充填し、ストンカラーホワイト坪量256gsm)に日本画像学会テストチャートNo.5−2を出力し、高TMA部の画像欠損評価(白抜け度合い評価)を実施した。
A:白抜けが目視でもルーペ観察でも確認されなかった。
B:白抜けが目視では確認できないが、ルーペ観察では1視野に3箇所未満の軽微な抜けが確認された。
C:白抜けが目視では確認できないが、ルーペ観察では1視野に3箇所以上5箇所未満の軽微な抜けが確認された。
D:白抜けが目視では確認できないが、ルーペ観察では1視野に5箇所以上10箇所未満の軽微な抜けが確認された。
E:白抜けが目視で軽微に確認された。
F:白抜けが確認された。許容できないレベル

0139

0140

前記表1における「a/b」は、「トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の個数をa、5より下の個数をbとした場合におけるa/b」であり、「c/d」は、「トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の個数をc、5より下の個数をdとした場合におけるc/d」である。
前記表1に示す結果から、本実施例の静電荷像現像用トナーは、比較例の静電荷像現像用トナーに比べ、得られる画像の白抜けが少ないことがわかる。

0141

非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液の調製>
−樹脂粒子分散液(5)の作製−
内部を乾燥させた三口フラスコに、テレフタル酸ジメチル60質量部と、フマル酸ジメチル74質量部と、ドデセニルコハク酸無水物30質量部と、トリメリット酸22質量部と、プロピレングリコール138質量部と、ジブチルすずオキサイド0.3質量部とを添加し、窒素雰囲気下で、反応により生成された水は系外へ除去しながら、185℃で3時間反応させた後、徐々に減圧しながら240℃まで温度を上げて、更に4時間反応させた後、冷却した。こうして、重量平均分子量が39,000の非晶性ポリエステル樹脂(A5)を作製した。

0142

ついで、不溶分を除去した後の非晶性ポリエステル樹脂(AA5)200質量部と、メチルエチルケトン100質量部と、イソプロピルアルコール35質量部と、10質量%アンモニア水溶液7.0質量部とをセパラブルフラスコに入れ、十分に混合、溶解した後、40℃で加熱撹拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/分で滴下した。液が均一に白濁した後、送液速度15g/分に上げて転相させ、送液量が580質量部になったところで滴下を止めた。その後減圧下で溶剤除去を行い、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(5)(樹脂粒子分散液(5))を得た。得られたポリエステル樹脂粒子の体積平均粒子径は170nm、樹脂粒子の固形分濃度は35%であった。

0143

−樹脂粒子分散液(6)〜(8)の調製−
表2の条件に変更した以外は非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にし、樹脂粒子分散液(6)〜(8)を得た。

0144

0145

(実施例14)
<トナーの製法>
イオン交換水:400部
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(5):200部
マゼンタ着色粒子分散液:40部
離型剤粒子分散液(2):12部
離型剤粒子分散液(3):24部 上記成分を、温度計、pH計、撹拌機を具備した反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、撹拌回転数150rpmにて、30分間保持した。
ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム(PAC、王子製紙(株)製:30%粉末品)2.1部をイオン交換水100部に溶解させたPAC水溶液を添加した。その後、50℃まで昇温し、コールターマルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が4.9μmとした。その後樹脂粒子分散液(1)115部を追添加し、凝集粒子の表面に樹脂粒子を付着(シェル構造)させた。
続いて、10質量%のNTA(ニトリロ三酢酸)金属塩水溶液(キレスト70:キレスト(株)製)を20部加えた後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、昇温速度を0.05℃/分にして91℃まで昇温し、91℃で3時間保持した後、得られたトナースラリーを85℃まで冷却し、1時間保持した。その後25℃まで冷却してマゼンタトナーを得た。これを更にイオン交換水にて再分散し、ろ過することを繰り返して、ろ液の電気伝導度が20μS/cm以下となるまで洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、トナー粒子を得た。

0146

得られたトナー粒子100質量部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製、RY50)を1.5質量部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル(株)製、T805)を1.0質量部とを、サンプルミルを用いて10,000rpmで30秒間混合ブレンドした。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分して、実施例1のトナー(静電荷像現像用トナー)を調製した。得られたトナーの体積平均粒子径は5.8μmであった。

0147

−静電荷像現像剤の作製−
実施例14のトナー8部とキャリア92部とをVブレンダーにて混合し、実施例14の現像剤(静電荷像現像剤)を作製した。

0148

(実施例15〜26、並びに、比較例3及び4)
使用する樹脂粒子分散液、離型剤粒子分散液、凝集剤量、合一温度、保持温度、保持時間を表のようにして実施例15〜26、並びに、比較例3及び4のマゼンタトナーをそれぞれ得た。
また、実施例14と同様の方法で、実施例15〜26、並びに、比較例3及び4の静電荷像現像剤をそれぞれ作製した。

0149

得られた各実施例14〜26、並びに、比較例3及び4の静電荷像現像用トナー、及び、静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様の評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。

0150

実施例

0151

前記表3における「a/b」は、「トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の個数をa、5より下の個数をbとした場合におけるa/b」であり、「c/d」は、「トナー中の離型剤のアスペクト比が5以上の面積をc、5より下の面積をdとした場合におけるc/d」であり、「1,500cm−1/720cm−1」は、前記トナーにおけるトナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1,500cm−1の吸光度の比の値であり、「820cm−1/720cm−1」は、前記トナーにおけるトナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比の値である。
前記表3に示す結果から、本実施例の静電荷像現像用トナーは、比較例の静電荷像現像用トナーに比べ、得られる画像の白抜けが少ないことがわかる。

0152

1Y、1M、1C、1K感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K帯電ロール(帯電手段の一例)
3露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3Kレーザ光線
4Y、4M、4C、4K現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8Kトナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K画像形成ユニット
20中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22駆動ロール
24支持ロール
26二次転写ロール(二次転写手段の一例)
28定着装置(定着手段の一例)
30中間転写ベルトクリーニング装置(中間転写体クリーニング手段の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

0153

107感光体(像保持体の一例)
108帯電ロール(帯電手段の一例)
109露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111現像装置(現像手段の一例)
112転写装置(転写手段の一例)
113感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
115定着装置(定着手段の一例)
116取り付けレール
117筐体
118露光のための開口部
200プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)

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