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技術 飛しょう体誘導システム、誘導装置、及び飛しょう体

出願人 株式会社東芝東芝インフラシステムズ株式会社
発明者 小島治夫
出願日 2018年9月14日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-172487
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-046201
状態 未査定
技術分野 レーダ方式及びその細部 武器;爆破
主要キーワード 局発回路 捜索信号 単極双投スイッチ 速度差分 基準波 基準信号送信 ベース信号 合成比
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

地上レーダからの直接波目標からの反射波とをより正確に分離することができる飛しょう体誘導システム誘導装置、及び飛しょう体を提供することである。

解決手段

実施形態の飛しょう体誘導システムは、飛しょう体と誘導装置とを持つ。誘導装置は、第1信号処理部と第1送信部と第2送信部とを持つ。飛しょう体は、第1受信部と第2受信部と2信号処理部と方向制御部を持つ。第1信号処理部は基準信号に基づいて、基準信号よりも高周波送信信号を生成する。第1送信部は送信信号に基づく第1電波放射する。第2送信部は基準信号に基づく第2電波を放射する。第1受信部は第1電波が目標によって反射された反射波を受信する。第2受信部は第2電波を受信する。第2信号処理部は第2電波に基づいて同期処理を行うと共に、反射波を解析して目標の方向を導出する。方向制御部は目標の方向に自飛しょう体を飛行させる。

概要

背景

従来、地上レーダ目標の方向に電波放射し、目標からの反射波飛しょう体が検知して目標方向誘導されるセミアクティブ方式飛しょう体誘導システムが知られている。この方式では、飛しょう体は、地上レーダからの直接波捜索信号)を受信し、受信した直接波で内部の発振器の周波数ロックすることにより、飛しょう体内部の発振器を地上レーダの送信波と同期させて反射波のドップラー周波数を算出する。

この場合、飛しょう体は、地上レーダからの直接波と目標からの反射波とを、電波の進行方向の違いによるレベルの差に基づいて分離する。このため、捕捉した目標の位置が急激に変化すると、飛しょう体の進行方向が変化し、地上レーダからの捜索信号と目標からの反射波のレベル差が急激に変化して、飛しょう体は直接波と反射波を正しく分離できなる確率が高まる。飛しょう体が地上レーダからの直接波を目標からの反射波と誤認識してしまうと、飛しょう体内部の発振器が反射波と同期してしまい、反射波のドップラー周波数を正しく算出することができずに目標を見失う可能性があった。

概要

地上レーダからの直接波と目標からの反射波とをより正確に分離することができる飛しょう体誘導システム、誘導装置、及び飛しょう体を提供することである。実施形態の飛しょう体誘導システムは、飛しょう体と誘導装置とを持つ。誘導装置は、第1信号処理部と第1送信部と第2送信部とを持つ。飛しょう体は、第1受信部と第2受信部と2信号処理部と方向制御部を持つ。第1信号処理部は基準信号に基づいて、基準信号よりも高周波送信信号を生成する。第1送信部は送信信号に基づく第1電波を放射する。第2送信部は基準信号に基づく第2電波を放射する。第1受信部は第1電波が目標によって反射された反射波を受信する。第2受信部は第2電波を受信する。第2信号処理部は第2電波に基づいて同期処理を行うと共に、反射波を解析して目標の方向を導出する。方向制御部は目標の方向に自飛しょう体を飛行させる。

目的

本発明が解決しようとする課題は、地上レーダからの直接波と目標からの反射波とを、より正確に分離することができる飛しょう体誘導システム、誘導装置、及び飛しょう体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

飛しょう体と、誘導装置とを備える飛しょう体誘導システムであって、前記誘導装置は、基準信号に基づいて、前記基準信号よりも高周波送信信号を生成する第1信号処理部と、前記送信信号に基づく第1電波放射する第1送信部と、前記基準信号に基づく第2電波を放射する第2送信部と、を有し、前記飛しょう体は、前記第1電波が目標によって反射された反射波を受信する第1受信部と、前記第2電波を受信する第2受信部と、前記第2電波に基づいて同期処理を行うと共に、前記反射波を解析して前記目標の方向を導出する第2信号処理部と、前記目標の方向に自飛しょう体を飛行させる方向制御部と、を有する、飛しょう体誘導システム。

請求項2

前記第2信号処理部は、前記第2電波に同期する局発信号を、前記反射波に基づく信号に乗算させたベース信号を出力する周波数変換部と、前記ベース信号に基づいて前記反射波のドップラー周波数を算出することで、前記目標の方向及び速度の少なくとも何れかを導出する導出部と、を有する請求項1に記載の飛しょう体誘導システム。

請求項3

基準信号に基づいて、前記基準信号よりも高周波な送信信号を生成する第1信号処理部と、前記送信信号に基づく第1電波を放射する第1送信部と、前記基準信号に基づく第2電波を放射する第2送信部と、を備える誘導装置。

請求項4

基準信号に基づいて生成され、前記基準信号よりも高周波な送信信号に基づく第1電波が目標によって反射された反射波を受信する第1受信部と、前記基準信号に基づく第2電波を受信する第2受信部と、前記第2電波に基づいて同期処理を行うと共に、前記反射波を解析して前記目標の方向を導出する第2信号処理部と、前記目標の方向に自飛しょう体を飛行させる方向制御部と、を備える飛しょう体。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、飛しょう体誘導システム誘導装置、及び飛しょう体に関する。

背景技術

0002

従来、地上レーダ目標の方向に電波放射し、目標からの反射波を飛しょう体が検知して目標方向誘導されるセミアクティブ方式の飛しょう体誘導システムが知られている。この方式では、飛しょう体は、地上レーダからの直接波捜索信号)を受信し、受信した直接波で内部の発振器の周波数ロックすることにより、飛しょう体内部の発振器を地上レーダの送信波と同期させて反射波のドップラー周波数を算出する。

0003

この場合、飛しょう体は、地上レーダからの直接波と目標からの反射波とを、電波の進行方向の違いによるレベルの差に基づいて分離する。このため、捕捉した目標の位置が急激に変化すると、飛しょう体の進行方向が変化し、地上レーダからの捜索信号と目標からの反射波のレベル差が急激に変化して、飛しょう体は直接波と反射波を正しく分離できなる確率が高まる。飛しょう体が地上レーダからの直接波を目標からの反射波と誤認識してしまうと、飛しょう体内部の発振器が反射波と同期してしまい、反射波のドップラー周波数を正しく算出することができずに目標を見失う可能性があった。

先行技術

0004

特公昭60−27920号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明が解決しようとする課題は、地上レーダからの直接波と目標からの反射波とを、より正確に分離することができる飛しょう体誘導システム、誘導装置、及び飛しょう体を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

実施形態の飛しょう体誘導システムは、飛しょう体と、誘導装置とを持つ。前記誘導装置は、第1信号処理部と第1送信部と第2送信部とを持つ。前記飛しょう体は、第1受信部と第2受信部と2信号処理部と方向制御部を持つ。第1信号処理部は基準信号に基づいて、前記基準信号よりも高周波送信信号を生成する。第1送信部は前記送信信号に基づく第1電波を放射する。第2送信部は前記基準信号に基づく第2電波を放射する。第1受信部は前記第1電波が目標によって反射された反射波を受信する。第2受信部は前記第2電波を受信する。第2信号処理部は前記第2電波に基づいて同期処理を行うと共に、前記反射波を解析して前記目標の方向を導出する。方向制御部は前記目標の方向に自飛しょう体を飛行させる。

図面の簡単な説明

0007

実施形態の飛しょう体誘導システム1の構成例を示す図。
実施形態のレーダ装置10の構成例を示すブロック図。
実施形態の飛しょう体20の構成例を示すブロック図。
実施形態の飛しょう体20の動作例を示すフローチャート

実施例

0008

以下、実施形態の飛しょう体誘導システム、誘導装置、及び飛しょう体を、図面を参照して説明する。

0009

図1は、実施形態の飛しょう体誘導システム1の構成例を示すブロック図である。飛しょう体誘導システム1は、地上に設けられ、目標に向けて電波を送信するレーダ装置10(誘導装置の一例)と、目標からの反射波を受信する飛しょう体20を備える。

0010

レーダ装置10は、送受信アンテナ11と基準信号送信アンテナ12を備える。ここで、送受信アンテナ11は、「第1送信部」の一例である。また、基準信号送信アンテナ12は、「第2送信部」の一例である。また、送受信アンテナ11から送信される電波は、「第1電波」の一例である。基準信号送信アンテナ12から送信される電波は、「第2電波」の一例である。

0011

送受信アンテナ11は、例えばフェーズドアレーアンテナであり、所定の周波数の送信波、例えばKu帯などと称される12〜18[GHz]の帯域に含まれる周波数を持つ電波を目標30に向けて送信する。また、送受信アンテナ11は、自身が送信した送信波が目標30により反射した反射波を受信する。この受信される反射波に基づいて、レーダ装置10は送信波を送信する方向を制御する。

0012

基準信号送信アンテナ12は、送受信アンテナ11が送信する電波とは周波数が異なる基準波を飛しょう体20に向けて送信する。飛しょう体20の方向は、例えば、予め定められた飛行プラン時間経過に基づいて算出される。

0013

この基準波は、送受信アンテナ11により送信される送信波を生成する際のリファレンス(基準)となる基準信号と同じ周波数の電波であって、例えば、超短波(Very High Frequency、VHF)などと称される100[MHz]程度の周波数を持つ電波である。

0014

飛しょう体20は、受信アンテナ21と基準信号受信アンテナ22を備える。ここで、受信アンテナ21は、「第1受信部」の一例である。また、基準信号受信アンテナ22は、「第2受信部」の一例である。

0015

受信アンテナ21は、送受信アンテナ11により送信された電波が目標30により反射した反射波を受信する。基準信号受信アンテナ22は、基準信号送信アンテナ12により送信された電波を受信する。

0016

図2において、受信アンテナ21は飛しょう体20の進行方向前方に、基準信号受信アンテナ22は後方に設けられている例を示したが、これに限定されない。受信アンテナ21、及び基準信号受信アンテナ22は、任意の位置に設けられてよい。本実施形態では、受信アンテナ21、及び基準信号受信アンテナ22によりそれぞれ受信される電波の周波数が互いに異なるため、飛しょう体20のどの位置に設けられていても周波数の相違を利用して容易に分離することができ、従来のように電波の進行方向の違いによるレベルの差に基づいて分離する必要がないからである。

0017

図2は、実施形態のレーダ装置10の構成例を示すブロック図である。レーダ装置10は、複数の送受信アンテナ11(送受信アンテナ11−1、…11−N)、基準信号送信アンテナ12、複数の送受信モジュール13(送受信モジュール13−1、…13−N)、分配合成比較器14、周波数変換部15及び信号処理部16を備える。Nは任意の自然数である。ここで、周波数変換部15及び信号処理部16は、「第1信号処理部」の一例である。

0018

図2に示すように、レーダ装置10には複数の送受信アンテナ11及び送受信モジュール13(以下、アンテナ装置という)が備えられている。例えば、送受信モジュール13の移相器(不図示)により各アンテナ装置から出力する電波の励振振幅位相とを変化させることで、各アンテナ装置から送信する電波が所定の方向で共相となる様に制御する。

0019

送受信モジュール13は、送信時には送受信アンテナ11から送信波を出力し、受信時には送受信アンテナ11により受信された電波を取得する。送受信モジュール13は、CIR(Circulator、サーキュレータ)、受信回路130、送信回路131、及びSPDT(Single-Pole Double-Throw、単極双投スイッチ)を備える。

0020

送受信モジュール13は、送信時において、送信回路131と分配合成比較器14とをSPDTにより接続させる。送受信モジュール13は、分配合成比較器14からの送信信号を送信回路131により送信出力まで増幅し、CIRを介して送受信アンテナ11に出力する。これによって、送受信アンテナ11は、送信信号に基づく電波を放射する。

0021

また、送受信モジュール13は、受信時において、CIRから受信回路130にレーダ装置10が受信した電波を流す。送受信モジュール13は、受信回路130により所望の周波数の信号を選択させる等して受信処理を行った受信信号を、SPDTを介して分配合成比較器14に出力する。

0022

分配合成比較器14は、送信時には送信信号を送受信モジュール13の各々に分配し、受信時には送受信モジュール13からの受信信号を合成する。

0023

ここで、送受信アンテナ11の各々のアンテナ素子(不図示)は、平面に並べて配置され、配置された領域ごとに区分けされる。例えば、図2アンテナ面の図に示すように、配置された領域に応じてA、B、C、Dの4群に区分けされる。

0024

分配合成比較器14は、受信信号を合成する場合、全てのアンテナの合成信号(Σ)、EL(Elevation、鉛直)方向の合成信号(EL)、及びAZ(Azimuth、水平)方向の合成信号(AZ)を出力する。ここで、合成信号(Σ)は、A+B+C+Dである。また、鉛直方向に上側にAとB、下側にCとDの領域となる場合、合成信号(EL)は、アンテナ面の上半分の出力から下半分の出力を引いた(A+B)−(C+D)である。また、この場合、合成信号(AZ)は、アンテナ面の左半分の出力から右半分の出力を引いた(A+C)−(B+D)である。

0025

周波数変換部15は、周波数を変換する機能部である。この機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実現されてもよいし、CPUなどのプロセッサプログラムを実行することにより実現されるソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。

0026

周波数変換部15は、送信時にはベース信号送信周波数に周波数を変換した送信信号を分配合成比較器14に送信信号を出力し、受信時には分配合成比較器14からの合成信号を、ベース信号の周波数に周波数を変換して信号処理部16に出力する。周波数変換部15は、送信回路150、受信回路151、IF回路152、IF回路153、基準信号発生器154、基準信号送信回路155、局発回路156、分配器157及びミキサM1〜M4を備える。

0027

周波数変換部15は、送信時において、信号処理部16からのベース信号を、IF回路152によりエイリアシングフィルタをかけたり、増幅或いは減衰させてレベルを調整したりする処理を行い、ミキサM1にて所定の周波数の信号(後述する局発信号)と乗算させる。周波数変換部15は、ミキサM1から出力される信号から、送信回路150によりフィルタをかける等して所望の送信周波数に変換された送信信号を抽出し、分配合成比較器14に出力する。

0028

周波数変換部15は、受信時において、分配合成比較器14からの合成信号の各々を、受信回路151−1〜151−3により増幅してレベル調整を行い、ミキサM2〜M4にて所定の周波数の局発信号と乗算させる。周波数変換部15は、ミキサM2〜M4の各々から出力される信号から、IF回路153−1〜153−3によりフィルタをかけたり増幅或いは減衰させてレベルを調整したりする処理を行い、所望の周波数に変換されたベース信号を抽出し、信号処理部16に出力する。

0029

基準信号発生器154は、例えば、周波数の安定度合いが高い水晶発振器であり、所定の周波数の基準信号を発生する。

0030

基準信号送信回路155は、基準信号発生器154により生成された基準信号を、所定の送信出力に増幅して基準信号送信アンテナ12から出力する。これによって、受信アンテナ21は、基準信号に基づく電波を放射する。

0031

この基準信号に基づく電波は、基準信号発生器154により生成された基準信号を基に生成されているため、周波数の安定度合いが基準信号と同等となる。つまり、基準信号の周波数の安定度合いが高ければ、基準信号に基づく電波の周波数の安定度合いも高くなる。

0032

局発回路156は、基準信号発生器154により生成された基準信号をリファレンス(基準)として、所定の周波数(例えば、Ku帯の局発周波数)の局発信号を出力する。局発回路156は、例えば、位相比較器ローパスフィルタ電圧制御発振器及び分周器などを備え、電圧制御発振器の出力を位相比較器の比較結果に応じた直流電圧で制御して所望の周波数の局発信号を、分配器157を介してミキサM1〜M4に出力する。

0033

この局発信号は、基準信号をリファレンスにして生成されているため、基準信号に同期する。ここでの同期とは、基準信号の周期と局発信号の周期とが揃っていることであり、例えば、局発信号の周波数が基準信号の周波数の1000倍である場合、基準信号が1周期変化する間に、1000周期分の局発信号が含まれていることをいう。また、この局発信号は、基準信号に同期するため、周波数の安定度合は基準信号と同等となる。つまり、基準信号の周波数の安定度合いが高ければ、局発信号の周波数の安定度合いも高くなる。

0034

ミキサM1は、IF回路152からのベース信号と、分配器157からの局発信号を乗算して送信回路150に出力する。ミキサM2〜M4は、受信回路151からの合成信号と分配器157からの局発信号を乗算して送信回路150に出力する。ミキサM1〜M4から出力される信号は、入力させた信号(ベース信号又は合成信号)の周波数と、局発信号の周波数を加算した周波数の信号と、減算した周波数の信号とが混在した状態である。ミキサM1〜M4の後段に設けられた送信回路150、又はIF回路153により加算した周波数の信号、又は減算した周波数の信号が抽出される。つまり、送信回路150から出力される送信信号、及びIF回路153から出力されるベース信号には、局発信号の成分が含まれている。

0035

信号処理部16は、送信時には、ベース信号を生成して周波数変換部15に出力する。信号処理部16は、受信時には、周波数変換部15からのベース信号に基づいて、目標30がいる位置におけるレーダ装置10からの角度、及び距離の変化量(速度)を算出する。信号処理部16は、例えば、ドップラー周波数に基づいて目標30とレーダ装置10との相対的な速度を算出する。また、信号処理部16は、合成信号Σ、LE、AZの各々に基づくベース信号から各々の目標30とレーダ装置10との相対的な速度を算出し、LE方向やAZ方向の速度差分からレーダ装置10における目標30の方向の角度を算出する。

0036

ここで、レーダ装置10が受信する電波は、もともとレーダ装置10が送信した送信波が目標30に反射した反射波である。この反射波は、目標30が移動している場合、ドップラー効果により周波数が変化する。信号処理部16は、この周波数の変化を抽出することにより、目標30のレーダ装置10からの角度、及び距離を算出する。信号処理部16は、算出した目標30のレーダ装置10からの角度、及び距離に基づいて、送信波が目標30に向けて送信されるように送信波の送信方向を制御する。

0037

上述したように、IF回路153から出力される受信側のベース信号は、送信側で用いた局発信号と同一の局発信号により周波数の変換が行われた信号である。一般に、送信側で用いた局発信号と異なる局発信号により周波数の変換が行われた場合、受信側のベース信号と送信側で生成したベース信号との周波数のずれ量に、局発信号の周波数が異なることに起因するものと、ドップラーシフトに起因するものとが混在してしまうために、ドップラーシフト量を精度よく算出することができない。これに対し、信号処理部16は、受信側のベース信号に基づいて、受信側で用いて局発信号の周波数が、送信側の局発信号の周波数と一致しているため、ドップラー周波数(ドップラーシフト量)を精度よく算出することができる。

0038

図3は、実施形態の飛しょう体20の構成例を示すブロック図である。飛しょう体20は、複数の受信アンテナ21(受信アンテナ21−1、…、21−M)、基準信号受信アンテナ22、周波数変換部25、及び信号処理部26を備える。Mは任意の自然数である。ここで、周波数変換部25及び信号処理部26は、「第2信号処理部」の一例である。また、信号処理部26は、「導出部」の一例である。

0039

飛しょう体20は、レーダ装置10の受信機能を備えた構成である。以下の説明では、飛しょう体20について、レーダ装置10と同等の構成については、その詳細な説明を省略する。具体的に、合成比較器24は分配合成比較器14の合成機能と同等である。周波数変換部25の受信回路251-1〜251−3は、受信回路151−1〜151−3と同等である。ミキサM5〜M7は、ミキサM2〜M4と同等である。IF回路253−1〜253−3は、IF回路153−1〜153−3と同等である。また、局発回路256は、局発回路156と同等である。分配器257は、分配先の数が異なるが、機能的に分配器157と同等である。

0040

基準信号増幅回路254は、基準信号受信アンテナ22により受信された電波を増幅して飛しょう体20の基準信号として、局発回路256に出力する。これにより、飛しょう体20には、レーダ装置10の基準信号発生器154と同等の基準信号を得る。つまり、飛しょう体20は、基準信号発生器154が生成した基準信号と同様の周波数、同等の安定度合いの信号を用いて、局発信号を生成して周波数の変換を行うことができる。このため、信号処理部26が受信側のベース信号に基づいて、送信側で生成したベース信号からのドップラー周波数を精度よく算出することが可能となる。ここで、信号処理部26がドップラー周波数の算出に用いる受信側のベース信号は、「ベース信号」の一例である。

0041

信号処理部16は、算出した目標30の飛しょう体20からの角度、及び距離に基づいて、飛しょう体20が目標30に向けて飛翔されるように、飛しょう体20の進行方向を制御する。この場合、信号処理部26は、「方向制御部」の一例である。

0042

なお、基準信号増幅回路254は、必要に応じて基準信号受信アンテナ22により受信された電波から、基準信号の周波数帯域のみを抽出するフィルタ処理などを行ってもよい。

0043

図4は、実施形態の飛しょう体20の動作例を示すフローチャートである。
飛しょう体20は、受信アンテナ21により目標30からの反射波を受信し(ステップS1)、反射波に基づく受信信号を、合成比較器24によりアンテナ領域に応じて合成した合成信号Σ、EL、AZを出力する(ステップS2)。

0044

一方、飛しょう体20は基準信号受信アンテナ22によりレーダ装置10からの基準信号に基づく電波(基準波)を受信し(ステップS3)、局発回路256により基準波に同期する局発信号を生成する(ステップS4)。

0045

そして、飛しょう体20は、ミキサM5〜M7により合成信号Σ、EL、AZの各々と局発信号を乗算し(ステップS5)、IF回路253−1〜253−3によりフィルタ処理を行い乗算させた信号からベース信号を抽出する(ステップS6)。IF回路253−1〜253−3は、後段の信号処理部26のAD変換器(不図示)のレンジに合わせてベース信号の信号振幅を増幅或いは減衰させることでレベル調整を行い(ステップS7)、ベース信号を信号処理部26に出力する(ステップS8)。

0046

以上説明したように、実施形態の飛しょう体誘導システム1は、レーダ装置10と飛しょう体20とを備え、送受信アンテナ11から目標30に向けて送信する送信波の周波数と、基準信号送信アンテナ12から飛しょう体20に向けて送信する基準波の周波数とを互いに異なる周波数とする。これにより、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、飛しょう体20は、基準波と目標30からの反射波を互いに周波数の異なる電波として受信することができ、基準波と反射波とを誤認識してしまうことがない。しかも、送信波は基準波に同期する電波であるため、飛しょう体20は、基準波に同期する信号を生成して信号処理に用いることで、レーダ装置10が行う信号処理と同じタイミングで信号処理を行うこと(同期処理)ができる。同期処理を行うことで、反射波をより精度よく解析して目標30の方向を導出できる。

0047

また、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、基準波の周波数は、送信波の周波数よりも小さい(低い)周波数である。このため、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、基準波が帯域により影響を受けにくく、安定した通信を行うことが可能となる。さらに、の周波数を送信波の周波数よりも小さくすることで、部品コストを削減することが可能である。例えば、従来では基準信号受信アンテナ22が送信波を受信ことから、基準信号受信アンテナ22を構成する部品に、高周波に対応可能な高価な部品を用いなければならなかった。これに対して、本実施形態では、基準信号受信アンテナ22が送信波の周波数より低い周波数の基準波を受信できればよいため高周波に対応させる必要がなく、高価な部品を用いなくてよい。

0048

また、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、飛しょう体20は、基準信号受信アンテナ22により受信された電波に同期する局発信号を、受信アンテナ21により受信された反射波に乗算させたベース信号を出力する周波数変換部25と、を更に有する。これにより、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、飛しょう体20が、レーダ装置10により送信された送信波に含まれる局発信号と同等の局発信号を用いて周波数を変換することができ、反射波のドップラー周波数をより正確に導出することが可能である。

0049

また、実施形態のレーダ装置10は、送受信アンテナ11から目標30に向けて送信する送信波の周波数と、基準信号送信アンテナ12から飛しょう体20に向けて送信する基準波の周波数とを互いに異なる周波数とすることで、上述した効果と同等の効果を奏する。

0050

また、実施形態の飛しょう体20は、送信波が目標によって反射された反射波を受信する受信アンテナ21と、基準波を受信する基準信号受信アンテナ22と、基準波に基づいて同期処理を行うと共に、反射波を解析して目標30の方向を導出する周波数変換部25及び信号処理部26と、目標30の方向に自飛しょう体を飛行させる信号処理部26とを備えることで、上述した効果と同等の効果を奏する。

0051

以上説明したように、実施形態の飛しょう体誘導システム1は、レーダ装置10と飛しょう体20とを備え、基準信号送信アンテナ12から飛しょう体20に向けて送信する基準波の周波数と、送受信アンテナ11から目標30に向けて送信する送信波の周波数とを互いに異なる周波数とする。これにより、実施形態の飛しょう体誘導システム1では、飛しょう体20は、基準波と目標30からの反射波を互いに周波数の異なる電波として受信することができ、基準波と反射波とを誤認識してしまうことがない。

0052

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0053

1…飛しょう体誘導システム、10…レーダ装置、20…飛しょう体、30…目標、11…送受信アンテナ、12…基準信号送信アンテナ、13…送受信モジュール、14…分配合成比較器、15…周波数変換部、16…信号処理部、21…受信アンテナ、22…基準信号受信アンテナ、24…合成比較器、25…周波数変換部、26…信号処理部、154…基準信号発生器、156…局発回路、254…基準信号増幅回路、256…局発回路

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