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技術 車両用ディスクブレーキ

出願人 日信工業株式会社
発明者 綿田明文
出願日 2018年9月21日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-176885
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-046037
状態 未査定
技術分野 ブレーキ装置
主要キーワード 弾性ループ スライド性 剛性力 細長片 パッドリテーナ 内側片 外側片 有底円筒
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

ディスク回入側パッドガイド溝とディスク回入側のパッドガイド溝とに同一形状パッドリテーナをそれぞれ敷設し、摩擦パッド耳片スライド性の確保と、異音の発生の防止とを図った車両用ディスクブレーキを提供する。

解決手段

キャリパブラケット3のキャリパ支持腕3aに設けたパッドガイド溝3dに、摩擦パッド6の裏板両側部にそれぞれ突設した耳片6bを、パッドリテーナ12を介して支承する。パッドリテーナ12に、耳片6bと当接して、該耳片6bを対向するパッドガイド溝3dのトルク受け面3g側に付勢するパッド弾発片12cを設ける。車両前進時におけるディスク回入側の耳片6bの側端部にスペーサ10を、ディスク回出側の耳片6bの側端部にスペーサ11を設ける。ディスク回入側の耳片6bの側端部とスペーサ10との間に隙間E1を設ける。

概要

背景

従来、摩擦パッド裏板の両側部にそれぞれ突設させた耳片を、キャリパブラケットに形成されたキャリパ支持腕パッドガイド溝に支承させて、摩擦パッドをディスク軸方向へ移動可能に吊持するディスクブレーキでは、パッドガイド溝と耳片との間に金属製の薄板で形成したパッドリテーナ介装し、耳片のスライド性を確保するとともに、異音の発生を防止するようにしたものがある。

このパッドリテーナとして、ディスク回出側のパッドガイド溝のトルク受け面に、板状のパッドリテーナを、ディスク回入側のパッドガイド溝のトルク受け面に、ディスク回出側に凸となる腕曲面を備えた板材で形成されたパッドリテーナをそれぞれ設けたものがあり、各パッドリテーナにより耳片のスライド性を確保するとともに、ディスク回入側のリテーナの腕曲面で耳片をディスク回出側に押圧し、ディスク回出側の耳片を、予め、トルク受け面に当接させておくことにより、非制動時に摩擦パッドがガタついて異音(ラトル音)が発生することを防止したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。

概要

ディスク回入側のパッドガイド溝とディスク回入側のパッドガイド溝とに同一形状のパッドリテーナをそれぞれ敷設し、摩擦パッドの耳片のスライド性の確保と、異音の発生の防止とをった車両用ディスクブレーキを提供する。キャリパブラケット3のキャリパ支持腕3aに設けたパッドガイド溝3dに、摩擦パッド6の裏板両側部にそれぞれ突設した耳片6bを、パッドリテーナ12を介して支承する。パッドリテーナ12に、耳片6bと当接して、該耳片6bを対向するパッドガイド溝3dのトルク受け面3g側に付勢するパッド弾発片12cを設ける。車両前進時におけるディスク回入側の耳片6bの側端部にスペーサ10を、ディスク回出側の耳片6bの側端部にスペーサ11を設ける。ディスク回入側の耳片6bの側端部とスペーサ10との間に隙間E1を設ける。

目的

本発明は、ディスク回入側のパッドガイド溝とディスク回出側のパッドガイド溝とに同一形状のパッドリテーナをそれぞれ敷設し、摩擦パッドの耳片のスライド性の確保と、異音の発生の防止とを図った車両用ディスクブレーキを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、制動時にトルクを受けるトルク受け面を備えたパッドガイド溝を対向して設け、前記ディスクロータを挟んで配置される摩擦パッド裏板両側部にそれぞれ突設した耳片を、パッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承させる車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドリテーナに、前記耳片と当接して、該耳片を対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に付勢するパッド弾発片を設けるとともに、車両前進時におけるディスク回入側の前記耳片の側端部に、該側端部との間に隙間を有した状態でスペーサを設け、ディスク回入側の前記パッド弾発片は、前記スペーサを介して前記耳片に当接することを特徴とする車両用ディスクブレーキ。

請求項2

車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、制動時にトルクを受けるトルク受け面を備えたパッドガイド溝を対向して設け、前記ディスクロータを挟んで配置される摩擦パッドの裏板両側部にそれぞれ突設した耳片を、パッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承させる車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドリテーナに、前記耳片と当接して、該耳片を対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に付勢するパッド弾発片を設けるとともに、前記耳片の側端部にスペーサを設け、少なくとも、車両前進時におけるディスク回入側の前記耳片の側端部に設けられる前記スペーサは、前記側端部との間に隙間を有した状態で設けられ、ディスク回入側に配置される前記パッド弾発片が前記スペーサを介して前記耳片を押圧する弾発力を、車両前進時におけるディスク回出側に配置される前記パッド弾発片が前記スペーサを介して前記耳片を押圧する弾発力よりも強くしたことを特徴とする車両用ディスクブレーキ。

請求項3

前記スペーサは、前記耳片に係止されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ディスクブレーキ。

請求項4

車両前進時におけるディスク回入側の前記スペーサは、前記耳片のディスクロータ側面に係止されるディスクロータ側片と、前記耳片の反ディスクロータ側面に係止される反ディスクロータ側片と、前記耳片の側端部よりも外側で前記ディスクロータ側片と前記反ディスクロータ側片とを繋ぐ連結片とを備え、該連結片は、ディスクロータに向けて、漸次、前記側端部よりも外側に向けて傾斜させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。

請求項5

前記スペーサは、制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングを備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。

請求項6

前記パッド弾発片は、前記トルク受け面に敷設されるリテーナ部から、反ディスクロータ側に延出させた細長片を、ディスクロータ側に円弧状に曲げ戻す弾性ループ部と、該弾性ループ部の曲げ戻し端部から、ディスクロータ側に向けて、漸次、対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に傾斜しながら延出させたパッド押圧片とを備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。

技術分野

0001

本発明は、自動車自動二輪車等の車両に用いられる車両用ディスクブレーキに関し、詳しくは、キャリパ支持腕パッドガイド溝に、摩擦パッド裏板に形成した耳片を、パッドリテーナを介して支承する車両用ディスクブレーキに関する。

背景技術

0002

従来、摩擦パッドの裏板の両側部にそれぞれ突設させた耳片を、キャリパブラケットに形成されたキャリパ支持腕のパッドガイド溝に支承させて、摩擦パッドをディスク軸方向へ移動可能に吊持するディスクブレーキでは、パッドガイド溝と耳片との間に金属製の薄板で形成したパッドリテーナを介装し、耳片のスライド性を確保するとともに、異音の発生を防止するようにしたものがある。

0003

このパッドリテーナとして、ディスク回出側のパッドガイド溝のトルク受け面に、板状のパッドリテーナを、ディスク回入側のパッドガイド溝のトルク受け面に、ディスク回出側に凸となる腕曲面を備えた板材で形成されたパッドリテーナをそれぞれ設けたものがあり、各パッドリテーナにより耳片のスライド性を確保するとともに、ディスク回入側のリテーナの腕曲面で耳片をディスク回出側に押圧し、ディスク回出側の耳片を、予め、トルク受け面に当接させておくことにより、非制動時に摩擦パッドがガタついて異音(ラトル音)が発生することを防止したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。

先行技術

0004

特許第4880250号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上述の特許文献1のものでは、ディスク回入側のパッドガイド溝に敷設されるパッドリテーナと、ディスク回出側のパッドガイド溝に敷設されるパッドリテーナの形状が異なり、専用のパッドリテーナをそれぞれ形成しなければならないことから、コストが嵩んでいた。

0006

そこで本発明は、ディスク回入側のパッドガイド溝とディスク回出側のパッドガイド溝とに同一形状のパッドリテーナをそれぞれ敷設し、摩擦パッドの耳片のスライド性の確保と、異音の発生の防止とを図った車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本発明の車両用ディスクブレーキは、車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、制動時にトルクを受けるトルク受け面を備えたパッドガイド溝を対向して設け、前記ディスクロータを挟んで配置される摩擦パッドの裏板両側部にそれぞれ突設した耳片を、パッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承させる車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドリテーナに、前記耳片と当接して、該耳片を対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に付勢するパッド弾発片を設けるとともに、車両前進時におけるディスク回入側の前記耳片の側端部に、該側端部との間に隙間を有した状態でスペーサを設け、ディスク回入側の前記パッド弾発片は、前記スペーサを介して前記耳片に当接することを特徴としている。

0008

また、車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、制動時にトルクを受けるトルク受け面を備えたパッドガイド溝を対向して設け、前記ディスクロータを挟んで配置される摩擦パッドの裏板両側部にそれぞれ突設した耳片を、パッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承させる車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドリテーナに、前記耳片と当接して、該耳片を対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に付勢するパッド弾発片を設けるとともに、前記耳片の側端部にスペーサを設け、少なくとも、車両前進時におけるディスク回入側の前記耳片の側端部に設けられる前記スペーサは、前記側端部との間に隙間を有した状態で設けられ、ディスク回入側に配置される前記パッド弾発片が前記スペーサを介して前記耳片を押圧する弾発力を、車両前進時におけるディスク回出側に配置される前記パッド弾発片が前記スペーサを介して前記耳片を押圧する弾発力よりも強くしたことを特徴としている。

0009

さらに、前記スペーサは、前記耳片に係止されると好ましい。

0010

また、車両前進時におけるディスク回入側の前記スペーサは、前記耳片のディスクロータ側面に係止されるディスクロータ側片と、前記耳片の反ディスクロータ側面に係止される反ディスクロータ側片と、前記耳片の側端部よりも外側で前記ディスクロータ側片と前記反ディスクロータ側片とを繋ぐ連結片とを備え、該連結片は、ディスクロータに向けて、漸次、前記側端部よりも外側に向けて傾斜させると好適である。

0011

さらに、前記スペーサは、制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングを備えているとよい。

0012

また、前記パッド弾発片は、前記トルク受け面に敷設されるリテーナ部から、反ディスクロータ側に延出させた細長片を、ディスクロータ側に円弧状に曲げ戻す弾性ループ部と、該弾性ループ部の曲げ戻し端部から、ディスクロータ側に向けて、漸次、対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に傾斜しながら延出させたパッド押圧片とを備えていると好ましい。

発明の効果

0013

本発明の車両用ディスクブレーキによれば、車両前進時におけるディスク回入側の耳片の側端部に、該側端部との間に隙間を有した状態でスペーサを設けることにより、同一形状のパッドリテーナを各パッドガイド溝に取り付け、パッド弾発片によって、各耳片を対向するパッドガイド溝のトルク受け面側に付勢する際に、ディスク回入側のパッド弾発片は初期状態で、スペーサによって、ディスク回出側のパッド弾発片よりも圧縮された状態で配置される。これにより、ディスク回入側のパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力が、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片が耳片を押圧する弾発力よりも強くなることから、摩擦パッドはディスク回出側に押圧され、ディスク回出側の耳片が、予め、トルク受け面に当接した状態となり、非制動時に、摩擦パッドがガタついて異音が発生することを防止することができる。

0014

また、各耳片の側端部にスペーサを取り付け、少なくとも、車両前進時におけるディスク回入側の前記耳片の側端部に設けられるスペーサは、側端部との間に隙間を有した状態で設けられ、ディスク回入側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力を、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力よりも強くすることり、耳片はディスク回出側に押圧され、ディスク回出側の耳片が、予め、トルク受け面に当接した状態となることから、ディスクブレーキが制動力を発生させていない時に、摩擦パッドがガタついて異音が発生することを防止することができる。なお、各耳片の側端部と各スペーサとの間に隙間を設けた際には、ディスク回入側の隙間とディスク回出側の隙間の量を調節することにより、ディスク回入側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力を、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力よりも強くすることにより、ディスク回出側の耳片を、予め、トルク受け面に当接した状態とすることができる。

0015

さらに、スペーサを耳片に係止させることにより、スペーサを簡単に取り付けることができるとともに、構造を簡素化することができる。

0016

また、耳片のディスクロータ側面に係止されるディスクロータ側片と、耳片の反ディスクロータ側面に係止される反ディスクロータ側片と、耳片の側端部よりも外側でディスクロータ側片と反ディスクロータ側片とを繋ぐ連結片とでディスク回入側のスペーサを形成し、連結片をディスクロータに向けて、漸次、前記側端部よりも外側に向けて傾斜させたことにより、初期状態で、スペーサによってパッド弾発片を確実に圧縮させた状態にすることができる。

0017

さらに、スペーサに、制動解除時に摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングを設けたことにより、制動を解除した際に、スペーサによって摩擦パッドをディスクロータの側面から離間させ、摩擦パッドの偏摩耗を抑制することができる。

0018

また、パッドリテーナは、トルク受け面に敷設されるリテーナ部によって耳片のディスク軸方向のスライド性を向上させることができるとともに、パッド弾発片は、リテーナ部から反ディスクロータ側に延出させた細長片を、ディスクロータ側に円弧状に曲げ戻す弾性ループ部と、該弾性ループ部の曲げ戻し端部から、ディスクロータ側に向けて、漸次、対向する前記パッドガイド溝のトルク受け面側に傾斜しながら延出させたパッド押圧片とを備えていることから、パッド弾発片によって、耳片を対向するトルク受け面側に押圧するとともに、制動解除時には、摩擦パッドをディスクロータの側面から離間させ、摩擦パッドの偏摩耗を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0019

図7のI-I断面図である。
本発明の一形態例を示すディスクブレーキのディスク回入側の要部断面平面図である。
同じくディスクブレーキのディスク回出側の要部断面平面図である。
同じくディスクブレーキのディスク回入側の要部断面正面図である。
同じくディスクブレーキのディスク回出側の要部断面正面図である。
図10のVI−VI断面図である。
本発明の一形態例を示す車両用ディスクブレーキの正面図である。
同じく車両用ディスクブレーキの背面図である。
同じく車両用ディスクブレーキの平面図である。
同じく車両用ディスクブレーキの側面図である。

実施例

0020

図1乃至図10は本発明の車両用ディスクブレーキの一形態例を示す図で、矢印Aは、車両前進時に車輪と一体に回転するディスクロータの回転方向であり、以下で述べるディスク回出側及びディスク回入側とは車両前進時におけるものとする。

0021

車両用ディスクブレーキ1は、車輪と一体に回転するディスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体に固設されるキャリパブラケット3と、該キャリパブラケット3のキャリパ支持腕3a,3aに一対のスライドピン4,4を介してディスク軸方向へ移動可能に支持されるキャリパボディ5と、該キャリパボディ5の作用部5aと反作用部5bとの内側で、ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド6,6とから成っている。

0022

キャリパボディ5は、ディスクロータ2の両側に配設される前記作用部5a及び反作用部5bと、これらをディスクロータ2の外縁を跨いで連結するブリッジ部5cとから成っていて、作用部5aには、ディスクロータ2側を開口したシリンダ孔5dが、反作用部5bには反力爪5eがそれぞれ設けられている。シリンダ孔5dには、有底円筒状のピストン7が収容され、ピストン7は、シリンダ孔底部の液圧室8に供給される圧液によって、シリンダ孔5dをディスクロータ方向へ移動するようになっている。また、作用部5aの側部には、車体取付け腕5f,5fが突設されており、各車体取付け腕5fの先端には、それぞれ上述のスライドピン4が、取付ボルト9にて固定されている。

0023

キャリパ支持腕3a,3aは、キャリパブラケット3の両側部から、ブリッジ部5cの両側を挟みながらディスクロータ2の外縁をディスク軸方向に跨ぎ、さらにディスクロータ2の他側部で、反作用部5bの側壁に沿ってディスク中心方向へ延びる形状となっている。キャリパ支持腕3a,3aの先端部は、タイロッド3bにて連結されていて、制動トルクの掛かる双方のキャリパ支持腕3a,3aの剛性力を高めている。

0024

各キャリパ支持腕3aには、上述のスライドピン4を収容するガイド孔3cが穿設され、また双方のキャリパ支持腕3a,3aには、ディスクロータ2のそれぞれの側部で互いに向き合う4つのパッドガイド溝3dが設けられている。各パッドガイド溝3dは、ディスク半径方向外側面3eとディスク半径方向内側面3fと、これら両側面3e,3fを結ぶトルク受け面3gとを有するコ字状に形成されている。また、パッドガイド溝3d,3dのディスク半径方向外側には、前記ディスク半径方向外側面3eと平行方向の取付面3hを有するパッドリテーナ取付部3i,3iが設けられている。

0025

各摩擦パッド6は、裏板6aの両側部に耳片6b,6bが突設され、また、裏板6aの一側面にはライニング6cが貼着されている。耳片6b,6bは、双方の側端部6d,6dを、ディスク半径方向外側の突出長さが、ディスク半径方向内側の突出長さよりも短くなる段付き形状に形成されるとともに、ディスク半径方向外側にスペーサ10,11が係止され、ディスク回入側と回出側のパッドガイド溝3d,3dに、それぞれパッドリテーナ12を介して支承される。

0026

ディスク回入側の耳片6bに取り付けられるスペーサ10は、耳片6bのディスク半径方向外側に取り付けられ、耳片6bのディスクロータ側面に係止されるディスクロータ側片10aと、耳片6bの反ディスクロータ側面に係止される反ディスクロータ側片10bと、耳片6bの側端部6dよりも外側でディスクロータ側片10aと反ディスクロータ側片10bとを繋ぐ連結片10cとを備え、該連結片10cは、ディスクロータ2に向けて、漸次、側端部6dの外側に向けて傾斜して形成され、耳片6bにスペーサ10を取り付けた際に、連結片10cと耳片6bの側端部6dとの間に、隙間E1が形成される。また、反ディスクロータ側片10bには、パッド戻しスプリング10dが一体に形成されている。パッド戻しスプリング10dは、反ディスクロータ側片10bの反連結片側の端部から、第1湾曲部10eを介して反ディスクロータ側に延出する第1延出片10fと、該第1延出片10fの先端部を第2湾曲部10gを介してディスクロータ側に曲げ戻して形成した第2延出片10hと、第2延出片10hの先端に設けられ、キャリパ支持腕3aの反ディスクロータ側面3jに当接する当接部10iとを備えている。

0027

ディスク回出側の耳片6bに取り付けられるスペーサ11は、耳片6bのディスク半径方向外側に取り付けられ、耳片6bのディスクロータ側面に係止されるディスクロータ側片11aと、耳片6bの反ディスクロータ側面に係止される反ディスクロータ側片11bと、ディスクロータ側片11aと反ディスクロータ側片11bとを繋ぎ、耳片6bの側端部6dを隙間なく覆う連結片11cとを備えている。また、反ディスクロータ側片11bには、パッド戻しスプリング11dが一体に形成され、該パッド戻しスプリング11dは、反ディスクロータ側片11bの反連結片側の端部から、第1湾曲部11eを介して反ディスクロータ側に延出する第1延出片11fと、該第1延出片11fの先端部を第2湾曲部11gを介してディスクロータ側に曲げ戻して形成した第2延出片11hと、第2延出片11hの先端に設けられ、キャリパ支持腕3aの反ディスクロータ側面3jに当接する当接部11iとを備えている。

0028

パッドリテーナ12は、ディスク回入側又はディスク回出側で、ディスクロータ両側のパッドガイド溝3d,3dに敷設される一対のリテーナ部12a,12aと、リテーナ部12a,12aの反ディスクロータ側に設けられた弾性ループ部12b,12bを介してディスクロータ側に延出したパッド弾発片12c,12cと、キャリパ支持腕3aのパッドリテーナ取付部3i,3iの取付面3h,3hに当接する取付片12d,12dと、ディスクロータ2の外縁を跨いで、取付片12d,12dの上部を繋ぐ連結片12eとからなっている。

0029

各リテーナ部12aは、摩擦パッド6の耳片6bを挟んでディスク半径方向の内外に向き合う内側片12f及び外側片12gと、これら両片12f,12gをパッドガイド溝3d,3dの奥部で繋ぐ奥側片12hとからなっている。

0030

各弾性ループ部12bは、奥側片12hのディスク半径方向外側部分から、反ディスクロータ側に延出した細長片を、ディスクロータ側に円弧状に曲げ戻して形成され、パッド弾発片12cは、弾性ループ部12bの曲げ戻し端から、さらにディスクロータ方向へ延出させた前記細長片の先端部を、対向するトルク受け面3g側(反奥側片方向)に向けて傾斜させている。

0031

各外側片12gは、先端部をパッドリテーナ取付部3iの先端面に沿って折曲し、パッドリテーナ取付部3iのディスク半径方向外側面方向へ延出させて前記取付片12dを弾性変形可能に形成し、取付片12dと外側片12gとでパッドリテーナ取付部3iを挟持するようにしている。

0032

上述のように形成された車両用ディスクブレーキ1では、パッドリテーナ12は、取付片12d,12dと外側片12g,12gとでパッドリテーナ取付部3iを挟持してキャリパ支持腕3aに取り付けられ、各リテーナ部12aが各パッドガイド溝3dにそれぞれ敷設され、各弾性ループ部12bがキャリパ支持腕3aの反ディスクロータ側にそれぞれ配設されるとともに、各パッド弾発片12cが、弾性ループ部12bよりディスクロータ方向に、漸次、パッドガイド溝3dの反ディスクロータ側に向けて傾斜してそれぞれ配設される。

0033

各摩擦パッド6は、ディスク回入側の耳片6bにスペーサ10が、ディスク回出側の耳片6bにスペーサ11がそれぞれ係止され、ディスク回入・回出側のパッドガイド溝3d,3dの反ディスクロータ側から、パッドガイド溝3d,3dに耳片6b,6bがそれぞれ挿入される。耳片6b,6bがパッドガイド溝3d,3dの所定位置まで挿入されると、耳片6b,6bはスペーサ10,11を介して、パッド弾発片12c,12cに当接し、該パッド弾発片12c,12cによって対向するトルク受け面3g,3g側にそれぞれ付勢される。このとき、ディスク回入側のスペーサ10は、連結片10cと耳片6bの側端部6dとの間に隙間E1が形成されていることから、ディスク回入側のパッド弾発片12cは、初期状態で連結片10cによって、ディスク回出側のパッド弾発片12cよりも、奥側片12hに近付き圧縮された状態で配置される。

0034

これにより、ディスク回入側のパッド弾発片12cがスペーサ10を介して耳片6bを押圧する弾発力が、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片12cがスペーサ11を介して耳片6bを押圧する弾発力よりも強くなることから、摩擦パッド6がディスク回出側に押圧され、ディスク回出側の耳片6bが、予め、トルク受け面3gに当接した状態となる。さらに、パッド戻しスプリング10d,11dの当接部10i,11iが、キャリパ支持腕3a,3aの反ディスクロータ側面3j,3jに当接する。

0035

また、運転者制動操作によって、昇圧した作動液が液圧室8に供給されると、ピストン7がシリンダ孔5dを前進して、作用部5a側の摩擦パッド6をディスクロータ2の一側面に押圧する。次に、この反力によって、キャリパボディ5がスライドピン4,4に案内されながら、作用部方向へ移動し、反力爪5eが反作用部側の摩擦パッド6をディスクロータ2の他側面に押圧して、制動作用が行われる。このとき、パッド戻しスプリング10d,11dは、摩擦パッド6,6のディスク軸方向の移動に伴って変位した状態となり、各パッド弾発片12cは、奥側片12hに近付き圧縮された状態となる。

0036

制動を解除すると、ピストン7と反力爪5eとが制動開始時の位置へ後退し、摩擦パッド6,6は、パッド戻しスプリング10d,11dと各パッド弾発片12cとが初期状態に復帰することにより、ディスクロータ2の側面から離間する。

0037

本形態例は上述のように形成されることにより、同一形状のパッドリテーナ12を各パッドガイド溝3dに取り付けながら、スペーサ10,11によってディスク回入側のパッド弾発片12cがスペーサ10を介して耳片を押圧する弾発力を、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片12cがスペーサ11を介して耳片6bを押圧する弾発力よりも強くすることができる。これにより、非作動状態で、摩擦パッド6,6はディスク回出側の耳片6b,6bがトルク受け面3g,3gに当接した状態となり、走行振動等によりガタついて異音が発生することを防止することができるとともに、ディスク回入側とディスク回出側とで、同一のパッドリテーナ12を用いることができるので、コストの削減化を図ることができる。さらに、制動時や制動解除時には、トルク受け面3gに敷設されるパッドリテーナ12のリテーナ部12aによって、耳片6b,6bのディスク軸方向のスライド性を向上させることができる。

0038

また、スペーサ10,11は、ディスクロータ側片10a,11aと反ディスクロータ側片10b,11bとで耳片6b,6bを挟むことにより、簡単に耳片6b,6bに取り付けることができるとともに、スペーサ10,11の構造を簡素化することができる。また、スペーサ10は、ディスク回入側の連結片10cをディスクロータ2に向けて、漸次、側端部6dの外側に向けて傾斜させることにより、耳片6bと連結片12eとの間に隙間E1が形成されていることから、簡単な構造で、ディスク回入側のパッド弾発片12cを、非制動状態で、確実に連結片10cに当接させ、奥側片12hに近づけて圧縮された状態にすることができる。

0039

さらに、スペーサ10,11に設けたパッド戻しスプリング10d,11dと、各パッドリテーナ12にも受けたパッド弾発片12cとによって、制動解除時の摩擦パッド6,6をディスクロータ2の側面から離間させることができ、摩擦パッド6,6の偏摩耗を抑制することができる。

0040

なお、本発明は上述の形態例に限るものではなく、ディスク回入側の耳片の側端部にのみ、該側端部との間に隙間を有した状態でスペーサを設け、ディスク回出側の耳片の側端部には、スペーサを取り付けないものでもよい。さらに、ディスク回入側及びディスク回出側の耳片にスペーサを設けるとともに、各耳片の側端部と各スペーサとの間に隙間を設けたものでもよく、ディスク回入側の隙間とディスク回出側の隙間の量を調節することにより、ディスク回入側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力を、ディスク回出側に配置されるパッド弾発片がスペーサを介して耳片を押圧する弾発力よりも強くすることにより、ディスク回出側の耳片を、予め、トルク受け面に当接した状態とすることができる。

0041

また、スペーサに、パッド戻しスプリングを備えていなくても差し支えない。さらに、パッドリテーナのリテーナ部の形状は任意である。また、本発明は、キャリパ支持腕に設けたパッドガイド溝に、摩擦パッドの裏板に突出した耳片を支承させるタイプのディスクブレーキであれば、どのようなものにも適用でき、ピストンの数も任意である。

0042

1…車両用ディスクブレーキ、2…ディスクロータ、3…キャリパブラケット、3a…キャリパ支持腕、3b…タイロッド、3c…ガイド孔、3d…パッドガイド溝、3e…ディスク半径方向外側面、3f…ディスク半径方向内側面、3g…トルク受け面、3h…取付面、3i…パッドリテーナ取付部、3j…反ディスクロータ側面、4…スライドピン、5…キャリパボディ、5a…作用部、5b…反作用部、5c…ブリッジ部、5d…シリンダ孔、5e…反力爪、5f…車体取付け腕、6…摩擦パッド、6a…裏板、6b…耳片、6c…ライニング、6d…側端部、7…ピストン、8…液圧室、9…取付ボルト、10…スペーサ、10a…ディスクロータ側片、10b…反ディスクロータ側片、10c…連結片、10d…パッド戻しスプリング、10e…第1湾曲部、10f…第1延出片、10g…第2湾曲部、10h…第2延出片、10i…当接部、11…スペーサ、11a…ディスクロータ側片、11b…反ディスクロータ側片、11c…連結片、11d…パッド戻しスプリング、11e…第1湾曲部、11f…第1延出片、11g…第2湾曲部、11h…第2延出片、11i…当接部、12…パッドリテーナ、12a…リテーナ部、12b…弾性ループ部、12c…パッド弾発片、12d…取付片、12e…連結片、12f…内側片、12g…外側片、12h…奥側片

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