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技術 燃料噴射装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 佐々木裕也青木啓夢
出願日 2018年9月20日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-175872
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-045854
状態 未査定
技術分野 液体燃料の供給 燃料噴射装置
主要キーワード 固体伝送音 対向間距離 燃料カップ クリップ結合 参考形態 製品要求 ブロック矢印 底壁下面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

接続部材を変形させることなく、且つ、別部品を用いることなく、接続部材を燃料カップ及び燃料噴射弁係合可能な燃料噴射装置を提供する。

解決手段

接続部材40は、燃料カップ20の筒部21の下端外周に設けられた燃料カップフランジ23と燃料噴射弁のハウジングとを接続する。燃料カップフランジ23には、最外径Dfよりも小さい二面幅Wcを有する二面幅部24が設けられている。接続部材40は、燃料噴射弁の軸方向において燃料カップフランジ23及びハウジングに跨って周方向の半周以上の範囲に装着される断面U字形の板状を呈する。接続部材40は、U字の対辺に位置する互いに対向する箇所において、軸方向上側で燃料カップフランジ23を支持する第1係合部45を有する。第1係合部45の対向間距離Wjは、燃料カップ20の筒部21の外径Ds及び二面幅Wcより大きく、かつ燃料カップフランジ23の最外径Dfよりも小さい。

概要

背景

エンジン気筒燃料噴射する燃料噴射装置において燃料噴射弁をエンジンに押し付けて固定する方式の場合、燃料噴射弁の振動がエンジンに伝わることで、作動音共鳴して大きくなったり、エンジンノックセンサが振動を誤検知したりするという問題がある。その対策の一つとして、従来、燃料レール燃料カップから燃料噴射弁を吊り下げて固定し、燃料噴射弁がエンジンヘッド直接接触しないようにする方式が知られている。

例えば特許文献1に開示された燃料噴射装置は、燃料噴射弁からシリンダヘッドへの固体伝送音の伝達を著しく減ずることを課題とする。その解決手段として、結合体が、該結合体内に燃料噴射弁を保持するように配置されており、燃料噴射弁と結合体とが、シリンダヘッドの受容孔の、燃料噴射弁に対して軸方向に延びていないすべての面もしくは壁に対して接触することなく、シリンダヘッドの受容孔内に挿入されている。

特許文献1の第9実施例では、結合体を弾性変形させることで、接続管片下流側端部において係止手段がカラー係合する(図9参照)。また第10実施例では、結合体は、接続管片に向けられた端部に2つのスリットが形成されており、両スリットは、湾曲したU字形スナップリングによって貫通結合されている(図10、図11参照)。

概要

接続部材を変形させることなく、且つ、別部品を用いることなく、接続部材を燃料カップ及び燃料噴射弁に係合可能な燃料噴射装置を提供する。 接続部材40は、燃料カップ20の筒部21の下端外周に設けられた燃料カップフランジ23と燃料噴射弁のハウジングとを接続する。燃料カップフランジ23には、最外径Dfよりも小さい二面幅Wcを有する二面幅部24が設けられている。接続部材40は、燃料噴射弁の軸方向において燃料カップフランジ23及びハウジングに跨って周方向の半周以上の範囲に装着される断面U字形の板状を呈する。接続部材40は、U字の対辺に位置する互いに対向する箇所において、軸方向上側で燃料カップフランジ23を支持する第1係合部45を有する。第1係合部45の対向間距離Wjは、燃料カップ20の筒部21の外径Ds及び二面幅Wcより大きく、かつ燃料カップフランジ23の最外径Dfよりも小さい。

目的

例えば特許文献1に開示された燃料噴射装置は、燃料噴射弁からシリンダヘッドへの固体伝送音の伝達を著しく減ずることを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の燃料噴射弁(70)と、複数の前記燃料噴射弁に対応する複数の燃料カップ(20)が取り付けられ、燃料供給源から供給された高圧燃料を複数の前記燃料カップを経由して複数の前記燃料噴射弁に分配する燃料レール(200)と、前記燃料噴射弁の軸方向において前記燃料カップ側を上側と定義し、噴孔(79)側を下側と定義したとき、各前記燃料カップの筒部(21)の下端外周に設けられた燃料カップフランジ(23)と各前記燃料噴射弁のハウジング(73)とを接続する複数の接続部材(40)と、を含む燃料噴射装置であって、前記燃料カップフランジには、最外径(Df)よりも小さい二面幅(Wc)を有する二面幅部(24)が設けられており、前記接続部材は、前記燃料噴射弁の軸方向において前記燃料カップフランジ及び前記ハウジングに跨って周方向の半周以上の範囲に装着される断面U字形の板状を呈し、U字の対辺に位置する互いに対向する箇所において、軸方向上側で前記燃料カップフランジを支持する第1係合部(45)、及び、軸方向下側で前記ハウジングを支持する第2係合部(46)を有し、前記第1係合部の対向間距離(Wj)は、前記燃料カップの前記筒部の外径(Ds)及び前記二面幅より大きく、かつ前記燃料カップフランジの最外径よりも小さい燃料噴射装置。

請求項2

前記燃料カップは、前記筒部の周方向における前記二面幅部の一方の面に対応する位置に、平面又は溝状の被当接部(25)が形成されており、前記接続部材は、前記燃料カップの前記被当接部に当接し、前記燃料カップに対する回転位置規制する第1回転規制部(47)を有する請求項1に記載の燃料噴射装置。

請求項3

前記燃料噴射弁は、前記第2係合部との当接部よりもインレット(710)側に、軸方向に平行な二つの外壁面(718)を有する上段部(71)が形成されており、前記接続部材は、前記第1係合部と前記第2係合部との軸方向の間に設けられ、前記上段部の平行な二つの外壁面に当接し前記燃料噴射弁に対する回転位置を規制する第2回転規制部(48)を有する請求項2に記載の燃料噴射装置。

請求項4

前記燃料噴射弁は、前記ハウジングの外周面から径外方向に突出し前記接続部材の前記第2係合部と直接、又は支持リング(80)を介して係合する突起部(76)が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。

請求項5

前記ハウジングと前記第2係合部とは支持リング(80)を介して当接し、前記支持リング及び前記第2係合部は、当接部における断面が共に凸円弧状である請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。

請求項6

前記ハウジングと前記第2係合部とは直接当接し、前記ハウジング及び前記第2係合部は、当接部における断面が共に凸円弧状である請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。

技術分野

0001

本発明は、燃料レールに複数の燃料噴射弁が接続された燃料噴射装置に関する。

背景技術

0002

エンジン気筒燃料噴射する燃料噴射装置において燃料噴射弁をエンジンに押し付けて固定する方式の場合、燃料噴射弁の振動がエンジンに伝わることで、作動音共鳴して大きくなったり、エンジンノックセンサが振動を誤検知したりするという問題がある。その対策の一つとして、従来、燃料レールの燃料カップから燃料噴射弁を吊り下げて固定し、燃料噴射弁がエンジンヘッド直接接触しないようにする方式が知られている。

0003

例えば特許文献1に開示された燃料噴射装置は、燃料噴射弁からシリンダヘッドへの固体伝送音の伝達を著しく減ずることを課題とする。その解決手段として、結合体が、該結合体内に燃料噴射弁を保持するように配置されており、燃料噴射弁と結合体とが、シリンダヘッドの受容孔の、燃料噴射弁に対して軸方向に延びていないすべての面もしくは壁に対して接触することなく、シリンダヘッドの受容孔内に挿入されている。

0004

特許文献1の第9実施例では、結合体を弾性変形させることで、接続管片下流側端部において係止手段がカラー係合する(図9参照)。また第10実施例では、結合体は、接続管片に向けられた端部に2つのスリットが形成されており、両スリットは、湾曲したU字形スナップリングによって貫通結合されている(図10図11参照)。

先行技術

0005

特許2008−531918号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1の結合体は、プレス嵌め結合、螺合結合クリップ結合係止結合又はスナップ結合等の結合によって接続管片と堅固に結合する。以下、本明細書では、特許文献1の「結合体」に対応する部材を「接続部材」と記す。一般に燃料噴射弁の燃圧高圧化に伴って、吊り下げ用の接続部材に対する燃料噴射弁の軸方向の負荷が増大する。また、燃料噴射弁の被支持部の当接面積を確保する必要性がある。そこで、強度が求められる接続部材には、鋼材の使用や充分な厚みが必要となる。

0007

しかし特許文献1の第9実施例では、接続部材を弾性変形させる応力が高くなり、組付け性が悪い。また、第10実施例では、接続部材を弾性変形させる必要はないが、別部品であるスナップリングが必要となり部品点数が増加する。

0008

本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、接続部材を変形させることなく、且つ、別部品を用いることなく、接続部材を燃料カップ及び燃料噴射弁に係合可能な燃料噴射装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の燃料噴射装置は、複数の燃料噴射弁(70)と、燃料レール(200)と、複数の接続部材(40)と、を含む。燃料レールは、複数の燃料噴射弁に対応する複数の燃料カップ(20)が取り付けられ、燃料供給源から供給された高圧燃料を複数の燃料カップを経由して複数の燃料噴射弁に分配する。

0010

燃料噴射弁の軸方向において燃料カップ側を上側と定義し、噴孔(79)側を下側と定義したとき、接続部材は、各燃料カップの筒部(21)の下端外周に設けられた燃料カップフランジ(23)と各燃料噴射弁ハウジング(73)とを接続する。なお、定義された「上側」及び「下側」は、必ずしも重力方向の上下とは一致しない。例えば燃料噴射弁がエンジンヘッドに傾斜して取り付けられる形態では、重力方向の斜め上方に設けられる燃料カップ側を「上側」として解釈する。

0011

燃料カップフランジには、最外径(Df)よりも小さい二面幅(Wc)を有する二面幅部(24)が設けられている。

0012

接続部材は、燃料噴射弁の軸方向において燃料カップフランジ及びハウジングに跨って周方向の半周以上の範囲に装着される断面U字形の板状を呈する。接続部材は、U字の対辺に位置する互いに対向する箇所において、軸方向上側で燃料カップフランジを支持する第1係合部(45)、及び、軸方向下側でハウジングを支持する第2係合部(46)を有する。第1係合部の対向間距離(Wj)は、燃料カップの筒部の外径(Ds)及び二面幅より大きく、かつ燃料カップフランジの最外径よりも小さい。

0013

燃料噴射弁のインレットを燃料カップに挿入後、接続部材を組付ける時、作業者は、まず、燃料カップフランジの上側で第1係合部を二面幅部の面方向と平行に挿入する。その後、作業者は、接続部材を燃料カップフランジに対して約90°回転させることで、第1係合部を燃料カップフランジの上縁に係合させる。

0014

本発明では、接続部材を変形させることなく、且つ、別部品を用いることなく、接続部材を燃料カップ及び燃料噴射弁に係合させることができる。したがって、本発明は、特許文献1の従来技術に比べ燃料カップへの組付け応力を低減し、且つ、少ない部品点数で、接続部材の組付け性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0015

第1実施形態の燃料噴射装置の全体構成図。
第1実施形態による燃料噴射装置の一ユニットの構成を示す正面図。
(a)図2のIIIa方向の側面図、(b)(a)のIIIb部拡大図。
(a)図2のIVa方向の平面図、(b)図2のIVb−IVb線断面図。
燃料カップの単体斜視図。
燃料カップへの接続部材の組付け方法を説明する図。
第2実施形態における第2係合部によるハウジングの支持構造を示す図。
第3実施形態における第2係合部によるハウジングの支持構造を示す図。
第1参考形態による燃料噴射装置の一ユニットの構成を示す正面図。
(a)図9のXa方向の側面図、(b)弾性部材の単体斜視図。
接続部材と保持部材との接続構成例1を示す(a)拡大正面図、(b)拡大側面図。
接続部材と保持部材との接続構成例2を示す同上の図。
接続部材と保持部材との接続構成例3を示す同上の図。
接続部材と保持部材との接続構成例4を示す同上の図。
第2参考形態による燃料噴射装置の一ユニットの構成を示す正面図。
図13のXVI方向の側面図。
(a)第1弾性部材の単体斜視図、(b)第1弾性部材の当接状態を示す拡大正面図、(c)(b)のXVIIc−XVIIc線断面図。
(a)第2弾性部材の単体斜視図、(b)第2弾性部材の当接状態を示す拡大正面図。

実施例

0016

以下、燃料噴射装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態の燃料噴射装置は、車両に搭載され、燃料レールに供給された高圧燃料を分配して、複数の燃料噴射弁の噴孔からエンジンの気筒に噴射する装置である。複数の実施形態で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。また、以下の第1〜第3実施形態を包括して「本実施形態」という。

0017

(第1実施形態)
第1実施形態について、図1図6を参照して説明する。図1に、第1実施形態の燃料噴射装置101の全体構成を示す。燃料噴射装置101は、複数の燃料噴射弁70と、燃料レール200と、複数の接続部材40とを含む。燃料レール200は、複数の燃料噴射弁70に対応する複数の燃料カップ20が取り付けられ、燃料供給源である高圧ポンプから供給された高圧燃料を複数の燃料カップ20を経由して複数の燃料噴射弁70に分配する。図1の例は4気筒エンジンに適用されることを想定したものであり、「複数」は4個である。他の例での「複数」は、エンジンの気筒数に応じて変更される。

0018

以下、燃料レール200の一つの燃料カップ20、一つの燃料噴射弁70、及び一つの接続部材40を一ユニットの構成として説明する。図2図3(a)に示すように、燃料噴射装置101の一ユニットは、燃料噴射弁70のハウジング73が接続部材40により燃料カップ20の燃料カップフランジ23に吊り下げられるようにして固定されている。吊り下げ方式の固定構造では、燃料噴射弁70がエンジンヘッドと直接接触しないようにすることで、燃料噴射弁70の振動がエンジンに伝わらないようにし、作動音の共鳴を防止することができる。

0019

以下の説明では、燃料噴射弁70の軸方向において燃料カップ20側を上側と定義し、噴孔79側を下側と定義する。なお、定義された「上側」及び「下側」は、必ずしも重力方向の上下とは一致しない。例えば燃料噴射弁70がエンジンヘッドに傾斜して取り付けられる形態では、重力方向の斜め上方に設けられる燃料カップ20側を「上側」として解釈する。また、上下方向と直交する方向を便宜的に「水平方向」と記す。「水平方向」も同様に、絶対的な水平方向を意味するものではない。

0020

図2図3(a)、図5に示すように、燃料カップ20は、筒部21の下端外周に燃料カップフランジ23が設けられている。筒部21の一方の側面には、燃料レール200の配管が接続される凹部22が形成されている。高圧燃料は、燃料レール200の配管から燃料経路26を経由して、燃料カップ20に挿入された燃料噴射弁70のインレット710に流入する。

0021

燃料カップフランジ23には、互いに平行な二面幅Wcを有する二面幅部24が設けられている。二面幅Wcの大きさは、筒部21の外径Dsと同等であり、燃料カップフランジ23の最外径Dfよりも小さい。すなわち、「Wc≒Ds、Wc<Df」の関係が成り立つ。

0022

また、筒部21の周方向における二面幅部24の一方の面に対応する位置に、平面又は溝状の被当接部25が形成されている。図5の例では、被当接部25は比較的浅い溝状となっているが、被当接部25は、単純な平面部で構成されてもよい。接続部材40の第1回転規制部47が被当接部25に当接することで、燃料カップ20に対する接続部材40の回転位置規制される。

0023

燃料噴射弁70は、インレット710側から噴孔79側に向かって、上段部71、ハウジング73、中段部77、下段部78が同軸に設けられている。一般的な燃料噴射弁の構成として周知の通り、上段部71にはアジャスティングパイプ等が収容され、ハウジング73にはコアコイル等が収容され、下段部78にはニードル等が収容されている。ハウジング73は、金属で形成され、最も径が大きく強度が高いため、吊り下げ方式により接続部材40に係合する箇所として用いられる。なお、「ハウジング(筐体)」という用語の意味からすると、内部に部材が収容される全ての部分が「ハウジング」になるとも考えられるが、本実施形態では、特に金属製の最大径部を「ハウジング」と称する。

0024

上段部71は、コネクタ72と共に樹脂で一体に形成されている。また上段部71は、図4(b)に示すように、軸方向に平行な二つの外壁面718を有している。二つの外壁面718は、第2係合部46が当接するハウジング73よりもインレット710側に位置する。中段部77及び下段部78は金属で形成されている。中段部77は大径のハウジング73と小径の下段部78との中間に設けられる。下段部78の先端には、噴孔79が形成されたノズルが設けられる。

0025

接続部材40は、燃料噴射弁70の軸方向において燃料カップフランジ23及びハウジング73に跨って周方向の半周以上の範囲に装着される断面U字形の板状を呈する。つまり、接続部材40は、U字の対辺に相当する二つの側壁41と、U字の底辺に相当する一つの底壁42とから構成される。好ましくは、接続部材40は厚さが一定であり、プレス加工による切断及び曲げによって成形される。

0026

接続部材40は、第1係合部45、第2係合部46、第1回転規制部47、第2回転規制部48等を有する。第1係合部45は、側壁41に位置する互いに対向する箇所において、軸方向上側で燃料カップフランジ23を支持する。具体的には、側壁41に形成された水平方向の長孔下縁を構成する部分が第1係合部45として機能する。

0027

図4(a)に示すように、第1係合部45の対向間距離Wjは、燃料カップ20の筒部21の外径Ds及び二面幅部24の二面幅Wcより大きく、かつ燃料カップフランジ23の最外径Dfよりも小さい。すなわち、「Wc(≒Ds)<Wj<Df」の関係が成り立つ。この寸法関係により本実施形態では、接続部材40を変形させることなく燃料カップフランジ23に係合させることができる。その組付け方法は、図6を参照して後述する。

0028

第2係合部46は、側壁41に位置する互いに対向する箇所において、軸方向下側でハウジング73の下端面75を支持する。具体的には、側壁41に形成された水平方向の長孔の下縁を構成する部分が第2係合部46として機能する。また、好ましくは図3(b)に示すように、ハウジング73の下端面75の周縁部及び第2係合部46の内壁縁部465の断面は、共に凸円弧状に形成されている。これにより、燃料カップ20と、エンジンヘッドの燃料噴射弁70の挿入部との軸ずれを吸収することができる。

0029

第1回転規制部47は、底壁42の上端から上方向に延伸するように形成されている。図4(a)に示すように、第1回転規制部47は、燃料カップ20の被当接部25に当接し、燃料カップ20に対する接続部材40の回転位置を規制する。

0030

第2回転規制部48は、側壁41の第1係合部45と第2係合部46との軸方向の間に設けられる。図4(b)に示すように、第2回転規制部48は、上段部71の平行な二つの外壁面718に当接し、燃料噴射弁70に対する接続部材40の回転位置を規制する。なお、上段部71は樹脂で形成されるため、第2回転規制部48が上段部71の外壁面718に当接したとき、上段部71側が変形し、第2回転規制部48は変形しない。第1回転規制部47及び第2回転規制部48により、接続部材40を介して、燃料カップ20に対する燃料噴射弁70の回転位置が規制される。

0031

次に図6を参照し、燃料カップ20への接続部材40の組付け方法について説明する。STEP1で作業者は、接続部材40の第1係合部45を燃料カップ20の二面幅部24の面方向と平行に挿入する。挿入後のSTEP2で、第1係合部45の対向間距離Wjは二面幅Wcより大きいため、接続部材40は変形することなく、応力は発生しない。

0032

STEP3で作業者は、接続部材40を燃料カップ20に対して回転させる。すると、第1係合部45が燃料カップフランジ23に係合し始め、約90°回転後のSTEP4で係合が完了する。このとき、第1係合部45の対向間距離Wjは筒部21の外径Dsより大きく、燃料カップフランジ23の最外径Dfより小さい。なお、第1回転規制部47が被当接部25に当接することで、回転角度微調整される。

0033

(効果)
本実施形態では、第1係合部45の対向間距離Wjは、燃料カップ20の筒部21の外径Ds及び二面幅部24の二面幅Wcより大きく、かつ燃料カップフランジ23の最外径Dfよりも小さく設定される。これにより、接続部材40を変形させることなく、且つ、別部品を用いることなく、接続部材40を燃料カップ20及び燃料噴射弁70に係合させることができる。したがって、本実施形態は、特許文献1の従来技術に比べ燃料カップ20への組付け応力を低減し、且つ、少ない部品点数で、接続部材40の組付け性を向上させることができる。

0034

また、本実施形態の接続部材40は、第1回転規制部47及び第2回転規制部48により、接続部材40を介して、燃料カップ20に対する燃料噴射弁70の回転位置が規制される。これにより、噴霧を安定させることができる。

0035

さらに第1実施形態では、ハウジング73と第2係合部46とは直接当接し、ハウジング73の下端面75の周縁部、及び第2係合部46の内壁縁部465は、当接部における断面が共に凸円弧状である。これにより、燃料カップ20とエンジンヘッドの燃料噴射弁70の挿入部の軸がずれていた場合でも、軸ずれを吸収することができる。よって、燃料噴射弁70にモーメントが発生することが防止される。

0036

(第2、第3実施形態)
第2、第3実施形態の燃料噴射装置102、103について、図7図8を参照して説明する。図7図8は、第1実施形態における図3のハウジング73周辺部分拡大断面図に相当する。図7図8に示す部分以外の燃料噴射弁70及び接続部材40の構成は、図3に示される構成に準ずる。

0037

図7に示す第2実施形態の燃料噴射装置102では、燃料噴射弁70は、ハウジング73の外周面から径外方向に突出する突起部76が設けられている。図7に示す構成例では、突起部76と中段部77との間のハウジング73の外周に支持リング80が装着されている。支持リング80は線の断面が略円形であり、支持リング80の上面は突起部76の下面765に当接している。

0038

第2係合部46は、ハウジング73側の内壁縁部465の断面が凸円弧状に形成されている。したがって、第2係合部46の内壁縁部465が支持リング80の外面に当接した状態では、支持リング80及び第2係合部46は、当接部における断面が共に凸円弧状である。

0039

第2実施形態では、ハウジング73に突起部76が設けられ、接続部材40の第2係合部46が支持リング80を介して突起部76を支持する。したがって、ハウジング73の下端面75を支持する第1実施形態に比べ、燃料カップ20に近い位置で接続部材40が燃料噴射弁70を支持するため、接続部材40の全長を短くすることができる。

0040

また、支持リング80を用いて、支持リング80及び第2係合部46の当接部における断面を共に凸円弧状とすることで、燃料カップ20と、エンジンヘッドの燃料噴射弁70の挿入部との軸ずれを吸収することができる。よって、燃料噴射弁70にモーメントが発生することが防止される。突起部76自体の断面を凸円弧状とする場合には加工が複雑となるのに対し、支持リング80を用いることで、複雑な加工を必要とせず、簡易な構成で軸ずれ防止機能を実現することができる。

0041

なお、第2実施形態の変形例では、支持リング80を用いず、突起部76が直接、第2係合部46の内壁縁部465に係合するように構成されてもよい。その場合、突起部76の下面765自体の断面が凸円弧状に形成されることが好ましい。この構成により、支持リング80を用いる構成に比べ、部品点数を低減することができる。

0042

図8に示す第3実施形態の燃料噴射装置103では、ハウジング73の下端面75に、第2実施形態と同様の支持リング80が設けられている。この構成では、第2実施形態に対し接続部材40の全長は長くなるものの、突起部76を設けないためハウジング73の形状がシンプルになる。また、支持リング80を用いることで、第2実施形態と同様に、簡易な構成で軸ずれ防止機能を実現することができる。

0043

(その他の実施形態)
本実施形態では、接続部材40の第1係合部45を燃料カップ20の二面幅部24へ挿入後、接続部材40を燃料カップ20に対して回転させ、接続部材40を変形させることなく組付けられる構成が少なくとも確保されればよい。それ以外の燃料カップ20や接続部材40の形状等の構成は、製品要求仕様や製造方法を考慮して適宜変更されてよい。

0044

以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。

0045

[参考形態]
次に、参考形態の燃料噴射装置を開示する。参考形態の燃料噴射装置は、上記実施形態と同様にコモンレール200に燃料噴射弁70が吊り下げられる方式のものである。ただし、燃料カップに燃料カップフランジ及び二面幅部が設けられない点や、接続部材が第1係合部及び第2係合部を有しない点で、上記実施形態とは構成が異なる。参考形態において、上記実施形態と実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。

0046

(第1参考形態)
第1参考形態について図9図14を参照する。図9図10(a)に示すように、第1参考形態の燃料噴射装置104は、互いに対向し上下方向に延びる二つの側壁51と、両側壁51同士の下端部を接続する底壁52とが縦向きU字状に形成された接続部材50を備える。側壁51の上端部は燃料カップ20の側面を挟み、ピン状の保持部材31により燃料カップ20に固定されている。底壁52は燃料噴射弁70のハウジング73の下端面75に当接し、ハウジング73を下方から受けている。

0047

また、燃料レール200の円筒下面とハウジング73の上端面74との間には弾性部材61が介装されている。図10(b)に示すように、弾性部材61は、ばね性を有する金属等で形成され、一つの支持部611と、一対の上部支柱612、下部支柱613及び当接部614とを有する。支持部611は、水平方向に板状に設けられ、燃料レール200の円筒下面に対応する、断面が円弧状の凹曲面を有している。支持部611が燃料レール200の円筒下面に当接することで、燃料カップ20部を除く燃料レール200が弾性部材61のばね荷重を受ける。

0048

一対の上部支柱612、下部支柱613及び当接部614は、支持部611の一端及び他端から下方に延びている。立ち上がりの傾斜が相対的に緩やかな下部支柱613は、立ち上がりの傾斜が相対的に急である上部支柱612から折れ曲がるように接続している。図9に示すように、一対の下部支柱613は、燃料噴射弁70の上段部71の平行な二つの外壁面718を挟み込むことで、燃料噴射弁70が燃料カップ20に対し周方向に回転することを規制する。つまり、一対の下部支柱613は、燃料噴射弁70の周方向の位置決め機能を有している。

0049

当接部614は、下部支柱613の先端が状に折れ曲がって形成され、ハウジング73の上端面74に接触する部分は平面になっている。支持部611が燃料レール200の円筒下面に当接したとき、当接部614の下面位置は、自然状態でハウジング73の上端面74より少し下になるように寸法が設定されている。そして、弾性部材61が高さ方向に圧縮され、燃料レール200の円筒下面とハウジング73の上端面74との間に介装されると、上下方向に突っ張る弾性力が作用し、燃料噴射弁70の軸方向位置が接続部材50の寸法に応じて決められる。したがって、エンジンの燃焼圧に対する燃料噴射弁70の軸方向変位が抑制される。

0050

第1参考形態における接続部材50と保持部材との接続構成のバリエーション図11図14に示す。各図において燃料噴射弁70の図示を省略する。図11に示す構成例1は、図9図10(a)の全体構成に準ずる。燃料カップ20には、燃料経路26よりも上方に貫通孔27が形成されており、接続部材50は、貫通孔27に挿入された一本の保持部材31により保持されている。図12に示す構成例2は、貫通孔27に代えて、燃料カップ20の上面に凹溝28が形成されており、接続部材50は、凹溝28に挿入された一本の保持部材31により保持されている。構成例1、2では、燃料カップ20の燃料経路26を避けた部位に貫通孔27又は凹溝28が形成されることで、燃料カップ20の形状が簡素化でき、加工も容易である。

0051

図13に示す構成例3、及び、図14に示す構成例4では、燃料カップ20の燃料経路26を挟んで両側に二つの貫通孔27又は凹溝28が形成されている。接続部材50は、貫通孔27又は凹溝28に挿入された二本の保持部材31により保持されている。構成例3、4では、二本の保持部材31を用いることで、保持強度を高め、また接続部材50の軸方向に対する振れを抑制することができる。

0052

第1参考形態の燃料噴射装置104は、以下の作用効果を奏する。
(1)燃料カップ20と、燃料噴射弁70のハウジング73の下端面75とを接続部材50により支持する。
(2)弾性部材61の一対の下部支柱613が上段部71の平行な二つの外壁面718を挟み込むことで、弾性部材61と燃料噴射弁70とが位置決めされる。
(3)弾性部材61の支持部611の凹曲面が燃料レール200の円筒下面に当接することで、弾性部材61と燃料レール200とが位置決めされる。
(4)弾性部材61の弾性力により、エンジンの燃焼圧に対する燃料噴射弁70の軸方向変位が抑制される。

0053

以上の作用効果により、第1参考形態では、燃料噴射弁70をエンジンに直接接触させることなく燃料レール200に固定することができる。よって、燃料噴射弁70の振動がエンジンに伝わらないようにし、作動音の共鳴を防止することができる。

0054

(第2参考形態)
第2参考形態について図15図18を参照する。図15図16に示すように、第2参考形態の燃料噴射装置105は、互いに対向し上下方向に延びる二つの側壁56と、両側壁56同士の下端部を接続する底壁57とが縦向きU字状に形成された接続部材55を備える。図15図16の例では、側壁56の上端部はさらに水平向きに曲げられ、燃料カップ20に接続された取付板29に固定されているが、この部分の固定構造は、どのような方式が採用されてもよい。

0055

第2参考形態では、燃料噴射弁70と接続部材55の底壁57とを押し付ける方向に付勢する二種類の弾性部材66、67が設けられる。弾性部材66、67は、いずれもばね性を有する金属等で板ばね状に形成される。第1弾性部材66は、接続部材55に固定され、ハウジング73の上端面74を下方向に付勢する。第2弾性部材67は、燃料噴射弁70の中段部77に固定され、接続部材55の底壁下面574を上方向に付勢する。図中のブロック矢印付勢力が作用する方向を示す。

0056

図17(a)に示すように、第1弾性部材66は、一つの基部661と、一対の腕部662、ばね部663及び当接部664とを有する。基部661は、接続部材55の両側壁56の間を結ぶ水平方向に延びる。基部661の中心部は、燃料噴射弁70の上段部71の形状に合わせて円弧状に湾曲している。一対の腕部662は、基部661の両端から基部661と直交する水平方向に延び、接続部材55の両側壁56を両側から挟み込む。一対のばね部663は、一対の腕部662の内側で腕部662と平行に基部661から斜め下方に延びる。当接部664は、ばね部663の先端に設けられ、ハウジング73の上端面74に当接する。

0057

図17(b)、(c)に示すように、基部661及び一対の腕部662は、ハウジング73の上端面74よりも高い位置に固定される。ばね部663の傾きは、自然状態で当接部664が上端面74よりも少し下がるように設定されている。そのため、当接部664が上端面74に当接した状態では、ばね部663の弾性力により当接部664が上端面74に押し付けられる。これにより、ハウジング73の下端面75が接続部材55の底壁上面573に押し付けられる。

0058

図18(a)に示すように、第2弾性部材67は、一つの基部671と、一対のばね部673及び当接部674とを有する。基部671は、矩形状領域の一方の長辺側に、中段部77の外周溝に係合可能な半円状の切り欠き部672が形成されている。一対のばね部673及び当接部674は、基部671の矩形状領域の両方の短辺に半楕円状に接続している。一対のばね部673は、基部671の両端から上方に傾斜するように折れ曲がる。一対の当接部674は、一対のばね部673の両端から水平、すなわち基部671と平行な状態に近づくように折れ曲がり、接続部材55の底壁下面574に当接する。

0059

図18(b)に示すように、基部671は、切り欠き部672が中段部77の外周溝に係合して固定される。ばね部673の傾きは、自然状態で当接部674が底壁下面574よりも少し上がるように設定されている。そのため、当接部674が底壁下面574に当接した状態では、ばね部673の弾性力により当接部674が底壁下面574に押し付けられる。これにより、接続部材55の底壁上面573がハウジング73の下端面75に押し付けられる。

0060

このように、第1弾性部材66及び第2弾性部材67の弾性力により、燃料噴射弁70のハウジング73の下端面75と、接続部材55の底壁57とが押し付けられる。したがって第2参考形態では第1参考形態と同様に、エンジンの燃焼圧に対する燃料噴射弁70の軸方向変位が抑制される。よって、燃料噴射弁70をエンジンに直接接触させることなく燃料レール200に固定し、燃料噴射弁70の振動伝達による作動音の共鳴を防止することができる。

0061

101−103・・・燃料噴射装置、
200・・・燃料レール、
20・・・燃料カップ、 21・・・筒部、
23・・・燃料カップフランジ、 24・・・二面幅部、
40・・・接続部材、
45・・・第1係合部、 46・・・第2係合部、
70・・・燃料噴射弁、 73・・・ハウジング、 79・・・噴孔。

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