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技術 未延伸導電性複合繊維およびそれを用いたBCFの製造方法

出願人 KBセーレン株式会社
発明者 森江健吾勝井寿一斉藤雅春
出願日 2018年9月20日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-176659
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-045599
状態 未査定
技術分野 複合繊維 糸;糸またはロープの機械的な仕上げ
主要キーワード 非導電繊維 人体帯電圧 形状崩れ 露出長 ボビン直径 非導電層 隠ぺい 非導電性繊維
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

BCF製造時に混繊延伸されても十分な導電性を有しており、カーペットに使用された際に黒筋が目立たない導電糸を提供する。

解決手段

導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有するポリアミドからなる導電層と、隠ぺい性無機顔料を5質量%以上含有するポリアミドからなる保護層とを有し、破断伸度が200〜600%であり、線抵抗値が1.0E+05〜9.9E+07Ω/cmであり、繊維横断面の全周長に対する導電層の露出周長の割合は8%未満である未延伸導電性複合繊維である。

概要

背景

嵩高連続長繊維(BCF:Bulked Continuous Filament)はポリアミドポリプロピレンポリエステルポリ乳酸などの樹脂紡糸延伸縮加工した繊維であり、自動車家屋、車両、航空機などのカーペットに用いられる。このカーペットには実用的な強度、耐光性、耐へたり性、意匠性制電性が求められる。カーペットなどの布帛に制電性を与える方法として、帯電防止剤を含む繊維を使用したり、布帛自体に帯電防止加工を施すことがある。しかし帯電防止剤や帯電防止加工は外気の水分によりその効果を発揮するものであり、乾燥した環境であれば、そのカーペットの制電性は損なわれ、不快な静電気を発生することとなる。そこでいかなる環境下でも高い制電性を得る方法として、導電性繊維をカーペットの中に混ぜ込むことがある(特許文献1)。

概要

BCF製造時に混繊、延伸されても十分な導電性を有しており、カーペットに使用された際に黒筋が目立たない導電糸を提供する。導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有するポリアミドからなる導電層と、隠ぺい性無機顔料を5質量%以上含有するポリアミドからなる保護層とを有し、破断伸度が200〜600%であり、線抵抗値が1.0E+05〜9.9E+07Ω/cmであり、繊維横断面の全周長に対する導電層の露出周長の割合は8%未満である未延伸導電性複合繊維である。 なし

目的

本発明は、BCF製造時に混繊、延伸されても十分な導電性を有しており、カーペットに使用された際に黒筋が目立たない導電糸を提供する

効果

実績

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請求項1

導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有するポリアミドからなる導電層と、隠ぺい性無機顔料を5質量%以上含有するポリアミドからなる保護層とを有し、破断伸度が200〜600%であり、線抵抗値が1.0E+05〜9.9E+07Ω/cmであり、繊維横断面の全周長に対する導電層の露出周長の割合は8%未満である未延伸導電性複合繊維

請求項2

BCFを製造する際の延伸工程へ供給する請求項1記載の未延伸導電性複合繊維。

請求項3

繊維横断面における保護層の外周に3個以上の凸部を有する請求項1または2記載の未延伸導電性複合繊維。

請求項4

非導電性繊維導電性繊維混繊してBCFを製造する方法であって、非導電性繊維を溶融紡糸する第1工程、溶融紡糸して得られた未延伸非導電性繊維と、請求項1〜3記載の未延伸導電性繊維を混繊して延伸する第2工程、混繊した延伸糸流体噴射により嵩高加工する第3工程、得られた嵩高加工糸を巻き取る第4工程とを含むBCFの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、延伸後にも優れた導電性を示す未延伸ポリアミド導電性複合繊維およびそれを用いたBCFの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

嵩高連続長繊維(BCF:Bulked Continuous Filament)はポリアミドポリプロピレンポリエステルポリ乳酸などの樹脂紡糸延伸捲縮加工した繊維であり、自動車家屋、車両、航空機などのカーペットに用いられる。このカーペットには実用的な強度、耐光性、耐へたり性、意匠性制電性が求められる。カーペットなどの布帛に制電性を与える方法として、帯電防止剤を含む繊維を使用したり、布帛自体に帯電防止加工を施すことがある。しかし帯電防止剤や帯電防止加工は外気の水分によりその効果を発揮するものであり、乾燥した環境であれば、そのカーペットの制電性は損なわれ、不快な静電気を発生することとなる。そこでいかなる環境下でも高い制電性を得る方法として、導電性繊維をカーペットの中に混ぜ込むことがある(特許文献1)。

先行技術

0003

特開平7−258920号公報

発明が解決しようとする課題

0004

導電性繊維をカーペットの中に混ぜ込むと方法として、BCF製造時にカーボンブラックを含有する導電性繊維を混繊させる方法がある。BCFの製造は通常、樹脂を溶融して多数の孔を持つノズルから押し出し、複数のローラーを通過させて連続的に延伸、更にエアジェットで嵩高加工を施し、巻取機で巻き取ることで製造される。この工程において、ノズルから押し出され、延伸される前の糸条ボビン等に巻かれた導電糸を繰り出し、ガイドなどを介し混繊させる。ここで、混繊された導電糸は延伸に対し破断しないのはもちろんのこと延伸、嵩高加工後も一定以上の導電性を有していなければならない。また、この導電糸はカーペットに混ぜ込まれた際にカーボンブラック特有黒筋が目立ってしまっては、カーペットの意匠性が著しく損なわれてしまう。
本発明は、BCF製造時に混繊、延伸されても十分な導電性を有しており、カーペットに使用された際に黒筋が目立たない導電糸を提供することをその目的とする。

課題を解決するための手段

0005

すなわち、本発明は、導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有するポリアミドからなる導電層と、隠ぺい性無機顔料を5質量%以上含有するポリアミドからなる保護層とを有し、破断伸度が200〜600%であり、線抵抗値が1.0E+05〜9.9E+07Ω/cmであり、全周長に対する導電層の露出周長の割合は8%未満である、未延伸導電性複合繊維をその要旨とする。
上記未延伸導電性複合繊維は、BCFを製造する際の延伸工程への供給するものであることが好ましい。
上記未延伸導電性複合繊維は、繊維横断面における保護層の外周に3個以上の凸部を有するものであることが好ましい。
本発明は、また、非導電性繊維と導電性繊維と混繊してBCFを製造する方法であって、非導電性繊維を溶融紡糸する第1工程、溶融紡糸して得られた未延伸非導電性繊維と、上記未延伸導電性繊維を混繊して延伸する第2工程、混繊した延伸糸流体噴射により嵩高加工する第3工程、得られた嵩高加工糸を巻き取る第4工程とを含むBCFの製造方法でもある。

発明の効果

0006

本発明によれば、BCF製造時に混繊、延伸されても十分な導電性を有しており、カーペットに使用された際に黒筋が目立たない導電糸を提供できる。

図面の簡単な説明

0007

本発明におけるBCFの製造方法の例を示す説明図である。

実施例

0008

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、導電層と、保護層とからなる未延伸導電性複合繊維である。

0009

本発明において、導電層を構成するベースポリマーとなる熱可塑性樹脂は、ポリアミドである。
これらポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド612及びそれらを主体とする共重合体が挙げられ、中でも、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12が好ましい。

0010

本発明の未延伸導電性複合繊維の導電層は、導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有したポリアミドである。

0011

本発明の導電性複合繊維において、導電層は、導電性カーボンブラックを20質量%以上、45質量%以下含有する。カーボンブラックの量が、少な過ぎると導電性及び制電性が得られず、多過ぎると、紡糸の際に、流動性が失われ製糸性が悪くなる傾向がある。中でも、カーボンブラックの含有量は、25質量%以上、40質量%以下が好ましい。

0012

本発明において、導電層に用いられる導電性カーボンブラックとしては、ケッチェンブラックファーネスブラックアセチレンブラックチャンネルブラックなどが挙げられ、優れた導電性を有するカーボンブラックであれば特に限定はされない。

0013

本発明において、保護層を構成する熱可塑性樹脂は、ポリアミドである。
保護層は、通常は、導電材料としてのカーボンブラックを含まない非導電層である。
本発明において保護層となるポリアミドとして、例えばポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド612などのポリアミド、及びこれらを共重合した物が挙げられるが、溶融紡糸可能なものであれば特に限定されるものではなく、好ましくはポリアミド6、ポリアミド66である。

0014

本発明の未延伸導電性複合繊維の保護層は、隠ぺい性無機顔料を含有する。この隠ぺい性無機顔料は導電部分のカーボンブラックの着色を隠ぺいする。

0015

隠ぺい性無機顔料の含有量は、保護層のポリアミドに対し、5質量%以上であり、より好ましくは、7質量%以上である。隠ぺい性無機顔料の含有量が多過ぎると、導電性複合繊維の製造時の溶融紡糸ノズルの汚れが強くなり、歩留りが低下したり、得られる導電性複合繊維の物性の低下、紡糸装置のガイドなどが摩耗劣化するため、隠ぺい性無機顔料の含有量の上限は、15質量%程度が好ましい。
上記の範囲で、保護層に、隠ぺい性無機顔料を含有することにより、製糸性や糸物性の低下を招くことなくカーボンブラックの着色を効果的に隠ぺいし、カーボンブラック含有繊維特有の黒スジが目立たず、良好な意匠性を有するものとなる。

0016

このような隠ぺい性無機顔料としては、例えば、酸化チタン硫酸バリウム酸化カルシウム酸化亜鉛などの増白剤が好適に挙げられ、特に酸化チタンが好ましい。

0017

本発明における隠ぺい性無機顔料は、コスト、白度、繊維とした際の強伸度への影響や、繊維加工機械のガイドなどに対する摩耗性などを鑑みて適宜選択すればよい。

0018

また、これらの隠ぺい性無機顔料を保護層に含有させる方法は、特に限定するものではないが、あらかじめポリアミドに混練し、コンパウンドとして溶融紡糸しても良いし、樹脂混練物を一度ペレット化することなく混練と溶融紡糸を連続的に行っても良い。また隠ぺい性無機顔料を30質量%以上含有する高濃度マスターバッチをあらかじめ作製し、溶融紡糸時ドライブレンドにて希釈し、濃度を調整しても良い。

0019

本発明の未延伸導電性複合繊維の破断伸度は、200〜600%である。破断伸度が200%未満であると、BCF製造時に混繊され、延伸、嵩高加工された際に糸切れや導電性の低下(線抵抗値の著しい上昇)が生じる。また、破断伸度が600%を超えると、理由は定かではないが、BCFとした際に、導電性複合繊維のみがBCFからたるみ、浮き上がったような形態となり、カーペットとする際の製織性、意匠性や導電性の耐久性に悪影響を及ぼす。中でも、250〜550%が好ましい。

0020

本発明の未延伸導電性複合繊維の破断強度は、0.4cN/dtex以上が好ましく、より好ましくは0.6cN/dtex以上である。上限は特にないが、未延伸糸であることと、破断伸度とのバランスを考慮すると上限は2.5cN/dtex程度であることが好ましい。この範囲であると、製糸及びBCF製造時の混繊、延伸、嵩高加工の安定性が得られるため、好ましい。

0021

本発明の未延伸導電性複合繊維の総繊度は、15〜80dtexが好ましく、より好ましくは20〜60dtexである。この範囲であると、十分な白度、カーペットとした際の意匠性、導電性、製糸及びBCF製造時の混繊、延伸、嵩高加工の安定性が得られるため、好ましい。

0022

本発明の未延伸導電性複合繊維のフィラメント数は、特に限定されるのもではないが、1〜8fが好ましく、より好ましくは1〜6fであり、白度や単糸の破断強度を鑑み決定する。

0023

本発明の未延伸導電性複合繊維の線抵抗値は、1.0E+05〜9.9E+07Ω/cmである。この範囲であると、製糸及びBCF製造時の混繊、延伸、嵩高加工の安定性およびBCFとした際にも十分な導電性が得られ、しいてはカーペットとした際に良好な制電性を示す。
本発明の未延伸導電性複合繊維のパッケージ巻き姿)は、ボビンやパーンに巻き取られたものであり、そのパッケージ端面はテーパー角が90°のスクエアエンドでも、テーパー角が90°未満のテーパーエンドでも良い。また、ある一定の内層ボビン直径まではスクエアエンドで、その位置から外層はテーパーエンドとなるパッケージでも良く、それらは取扱い性運搬運送の効率や容易性、BCFへの混繊する際にパッケージから導電性複合繊維を繰り出す安定性を鑑みて決定すればよい。

0024

本発明において、繊維横断面は、繊維軸長手方向に垂直な面をいう。
本発明の未延伸導電性複合繊維は、導電層及び保護層が、繊維長手方向に連続していることが好ましい。

0025

本発明の導電性複合繊維の繊維横断面における、保護層/導電層の面積比率は好ましくは100/1〜3/1、より好ましくは50/1〜5/1である。保護層の面積比率が高すぎると、白度が高くなるが、十分な導電性が得られないおそれがある。また、保護層の面積比率が低すぎると、十分な白度が得られなくなるどころか、破断強度及び破断伸度が低下し、BCF混繊時における延伸工程にて糸切れが多発するおそれがある。
本発明の導電性複合繊維の繊維横断面の断面形状は、導電層が保護層に完全に包まれている非露出タイプ、導電層が繊維表面の一部または繊維表面全体に露出している露出タイプのいずれでもよい。しかしながら、繊維とした際に十分な白度を有するためには、繊維横断面における繊維表面への導電層の露出長は短いほど好ましく、導電性複合繊維の繊維横断面における全周長に対する導電層の露出周長の割合は8%未満が好ましく、より好ましくは0%、すなわち導電層が非露出である。
また、繊維横断面としては丸断面、三角断面、多葉断面など、特に限定されるものではないが、乱反射により繊維の白度を上げるために多葉断面であることが好ましい。
特に好ましい断面形状として、繊維横断面における保護層の外周に3個以上の凸部を有するものが挙げられる。これにより、光が乱反射し易く、優れた白度を得られやすい。

0026

本発明の未延伸導電性複合繊維を後述する方法で測定したL*値は、65以上であることが好ましく、より好ましくは70以上である。この範囲であると、カーペットとした際に導電性繊維の黒筋が目立たない。

0027

このような本発明の未延伸導電性複合繊維は、BCFを製造する際に、ノズルから吐出される糸条に混繊し、延伸、嵩高加工に対し、破断せず、導電性を維持することができ、BCFカーペットとした際に、黒筋が目立つことなく良好な制電性を得ることができる。

0028

本発明の未延伸導電性複合繊維の好適な製造方法の例を示す。
上記の導電性カーボンブラック、上記のポリアミドを準備し、混練して樹脂組成物を製造する。得られた樹脂組成物を導電層、隠ぺい材を5質量%以上含有するポリアミドを保護層とし、導電層と保護層が繊維横断面で複合された状態で吐出される複合口金と用いて、溶融複合紡糸を行い、導電性複合繊維を製造する。
溶融紡糸の際、紡糸温度は、原料となるポリアミドの融点+10℃〜80℃、紡糸速度は、400〜1800m/min程度が好ましく、この範囲であると製糸性が安定し、巻き取ったパッケージの形状も良好である。また、ポリアミドは合成繊維の中でも吸水性吸湿性が高く、特に未延伸であるとその特性は顕著となるため、付与させる油剤巻取環境温湿度を適宜調整する。
図1はBCFの製造方法の例を示す。溶融紡糸装置1から吐出された非導電性未延伸繊維と、本発明の未延伸導電性複合繊維2をガイド3を介して引き揃えて混繊し、油剤付与ローラー4で油剤付与し、第1ゴデッドローラー5に供給し、第1ゴデッドローラー5と第2ゴデッドローラー6の間で、延伸する。次いで、得られた延伸糸を嵩高加工装置7で流体噴射にて嵩高加工を行い、ワインダー8に巻取り、BCF9を得ることができる。また、糸走行やその方向、巻取張力を安定させたり、多段延伸もしくは弛緩させる目的で第2ゴデットローラー6のあとにもローラーを適宜設置しても良い。
未延伸非導電繊維と、未延伸導電性複合繊維の混合比率は、BCFとなった際の質量比率で、BCFに対し0.2〜5質量%程度未延伸導電性複合繊維を混合することが好ましい。
第1ゴデッドローラー5と第2ゴデッドローラー6との延伸条件の好適な例を挙げると、例えば、第1ゴデッドローラー5の温度は室温でもよいが、延伸の安定性や導電性複合繊維の導電性を維持するためには40℃以上、第2ゴデッドローラー6の温度は第1ゴデッドローラーの温度よりも高く、好ましくは110℃以上、より好ましくは130℃以上である。延伸倍率は2.0倍から4.5倍で、BCFの強伸度や捲縮特性を鑑み決定する。
また、嵩高加工方法は、特に限定されるものではないが、例えば、流体噴射加工(エアジェット)が好適に挙げられる。
このようにして得られたBCFを用いて、公知の諸加工工程を経てタフティングを行い、精練して、染色し、制電性が優れ、黒筋が、目立たない意匠性の良好なカーペットを得ることができる。

0029

以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。尚、本発明の実施例及び比較例で得られた導電性繊維及びそれからなる生地の特性・評価は次に示す方法より求めた。

0030

<破断強度、破断伸度>
導電性複合繊維の破断強度及び破断伸度は、JIS L 1013に準じ、(株)島津製作所製AGS−1KNGオートグラフ引っ張り試験機を用い、試料糸長5cm、引っ張り速度10cm/minの条件で試料伸長破断したときの強度及び伸度を測定して求めた。
<繊維の導電性評価(線抵抗値)>
線抵抗値は、導電性複合繊維を10cm採取し、その両端に導電性接着剤アルミ箔接着させ、Agilent社製ハイレジスタンスメーター4339Bを用いて10cm長での抵抗値を測定した。測定値を10cmで割り返し、線抵抗値(Ω/cm)とした。
ニュアンス巻による白度評価
未延伸導電性繊維を黒板に、その黒板が透けないよう目付1.2g/cm2以上で隙間なく、また、繊維を延伸することなく巻きつけ、日本電飾測色色差計(ZE−2000)を用い、L*値を測定した。L*値が65以上となるとBCFとした際、しいてはカーペットとした際に導電性複合繊維の黒筋が目立たない。

0031

〔実施例1〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、アナターゼ型酸化チタン9.7質量%を含有するポリアミド6をの保護層とし、導電層が保護層に完全に包まれ、保護層は4つの突起(凸部)を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は10:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。

0032

〔実施例2〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、アナターゼ型酸化チタン9.7質量%を含有するポリアミド6を鞘の保護層とし、導電層が保護層に完全に包まれ、保護層は4つの突起(凸部)を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は30:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。

0033

〔実施例3〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、アナターゼ型酸化チタン9.7質量%を含有するポリアミド6を鞘の保護層とし、導電層が繊維表面に一部露出し、保護層は4つの突起(凸部)を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は30:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。導電層は繊維横断面における1つの凹部に露出し、全周長に対する導電層の露出周長の割合は5%であった。

0034

〔実施例4〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、ルチル型酸化チタン50質量%を含有するポリアミド6とアナターゼ型酸化チタン0.3質量%を含有するポリアミドをドライブレンドし、保護層における酸化チタンの総含有量が6.2質量%となるようブレンド比を調整したものを保護層とし、導電層が保護層に完全に包まれ、保護層は4つの突起(凸部)を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は30:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。

0035

〔比較例1〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、アナターゼ型酸化チタン9.7質量%を含有するポリアミド6を鞘の保護層とし、導電層が繊維表面に一部露出し、保護層は4つの突起を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は30:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。導電層は繊維横断面における1つの凹部に露出し、全周長に対する導電層の露出周長の割合は16%であった。

0036

〔比較例2〕
ポリアミド6に導電性カーボンブラックを35質量%混練した樹脂組成物を芯の導電層、アナターゼ型酸化チタン1.6質量%を含有するポリアミド6を鞘の保護層とし、導電層が保護層に完全に包まれ、保護層は4つの突起を有する十字型断面となる口金を用いて溶融複合紡糸機にて複合紡糸を行った。保護層と導電層の繊維横断面における面積比率は30:1となるようギアポンプを調節し、8ホールのノズルから吐出された複合繊維を8つに分け、油剤を付与し、35dtexのモノフィラメントとして680m/minで回転する8つのボビンに未延伸複合導電繊維を巻き取った。

0037

0038

実施例1〜4、比較例1,2で得た未延伸導電性複合繊維パッケージをクリルにセットし、溶融紡糸装置から吐出される96フィラメントのポリアミド6の糸条に、クリルから繰り出した未延伸導電性複合繊維を、ガイドを介して混繊し、900m/minで回転する50℃の第1ゴデットローラー、2800m/minで回転する160℃の第2ゴデットローラー間で連続的に延伸し、さらに160℃のエアジェットにて嵩高加工を施したのち、ワインダーにて巻き取った。得られたBCFは1560dtex/97fで、延伸された導電性複合繊維が1フィラメント含まれている。この際、得られたすべての未延伸導電性複合繊維パッケージからの糸の繰り出し(解舒性)、延伸や加工は安定したものであった。また、これら導電性複合繊維が混繊されたBCFを2.54cm当たり2本用いて製造されたカーペットは人体帯電圧測定法によると人体帯電圧3.0kV(絶対値)以下となり、優れた制電性を示した。
実施例1〜4を用いて得たBCFは導電性に優れ、また導電性複合繊維が含まれていないBCFと比べ、筋が目立つものではなかった。比較例1,2を用いて得たBCFは導電性複合繊維が含まれていないBCFと比べ、黒もしくはグレーの筋が目立つものとなった。
<参考例1>
33dtex/3fの延伸導電性複合繊維(破断強度2.9cN/dtex,破断伸度65%、線抵抗値3.5E+07Ω/cm)のパッケージをクリルにセットし、溶融紡糸装置から吐出される96フィラメントのポリアミド6の糸条に、パッケージから繰り出した延伸導電性複合繊維を、ガイドを介して混繊し、900m/minで回転する50℃の第1ゴデットローラー、2800m/minで回転する160℃の第2ゴデットローラー間で連続的に延伸したが、ローラー間で導電性複合繊維の破断を繰り返し、BCFを安定的に得ることができなかった。
<参考例2>
溶融紡糸装置から吐出される96フィラメントのポリアミド6の糸条を900m/minで回転する50℃の第1ゴデットローラー、2800m/minで回転する160℃の第2ゴデットローラー間で連続的に延伸したのち、クリルにセットされた33dtex/3fの延伸導電性複合繊維(破断強度2.9cN/dtex,破断伸度65%、線抵抗値3.5E+07Ω/cm)パッケージから繰り出した延伸導電性複合繊維を混繊させ、160℃の流体噴射にて嵩高加工を施したのち、ワインダーにて巻き取った。パッケージからの繰り出しは安定せず、糸切れやパッケージの形状崩れを起こしたため、得られるBCFの歩留りが低下した。

0039

1溶融紡糸装置
2 未延伸導電性繊維
3ガイド
4油剤付与ローラー
5 第1ゴデットローラー
6 第2ゴデットローラー
7 嵩高加工装置
8ワインダー
9 BCF

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