図面 (/)

技術 チタン合金

出願人 エイティーアイ・プロパティーズ・エルエルシー
発明者 フォルツ,ジョン・ダブリュー
出願日 2019年12月10日 (11ヶ月経過) 出願番号 2019-222955
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-045578
状態 未査定
技術分野 非鉄金属または合金の熱処理
主要キーワード 管状中空体 変形メカニズム 冷間処理 冷間加工技術 エンジニアリング材料 半仕上げ製品 アルミニウム当量 低温時効処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

強度と延性に優れたアルファーベータチタン合金成形方法を提供する。

解決手段

アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で:2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;及びチタン;を含有する。ある実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界と、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す。コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を含む物品の成形方法は、コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を少なくとも25%の断面減少率まで冷間加工することを含む。コバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、冷間加工時に大きな割れを示さない。

概要

背景

チタン合金は、典型的に高い強度−重量比を示し、耐腐食性であり、比較的高い温度で耐クリープ性である。これらの理由から、チタン合金は、例えば着陸装置の部材、エンジンフレーム防弾装甲船体機械的な留め具などの、航空宇宙、航空、防衛船舶、及び自動車の用途で使用されている。

航空機または他の動力付き乗り物の重量を減らすと、燃料の節約になる。そのため、例えば航空宇宙産業においては航空機の重量を減らすことへの強い要請が存在する。チタン及びチタン合金は、これらの高い強度−重量比から、航空機用途において重量の低減を達成するための魅力的な材料である。航空宇宙用途で使用されているほとんどのチタン合金部品はTi−6Al−4V合金ASTMグレード5;UNS R56400;AMS
4928,AMS 4911)製であり、これはアルファベータチタン合金である。

Ti−6Al−4V合金は、最も一般的なチタン系の人工材料の1つであり、全チタン系材料市場の50%超を占めていると推定される。Ti−6Al−4V合金は、軽量性と、耐腐食性と、低温から中程度の温度での高い強度との合金の有利な組み合わせの恩恵を受ける数多くの用途で使用されている。例えばTi−6Al−4V合金は、航空機エンジン部品、航空機の構造用部品、留め具、高性能自動車部品医療用装置の部品、スポーツ用品船舶用途の部品、及び化学処理装置の部品を製造するために使用されている。

延性は、任意の金属性材料(すなわち金属及び金属合金)の特性である。金属性材料の冷間成形性は、ある程度は室温近傍での延性及び割れなしで変形するための材料の能力に基づく。例えばTi−6Al−4V合金などの高強度アルファ−ベータチタン合金は、典型的には、室温または室温近傍での低い冷間成形性を有する。これらの合金は低温で加工した際に割れや破損を生じやすいため、このことは冷間圧延などの低温での加工をこれらが受け入れることを制限する。したがって、室温または室温近傍でのこれらの制限された冷間成形性のため、アルファ−ベータチタン合金は典型的には広範な熱間加工を含む技術によって処理される。

室温で延性を示すチタン合金は、一般的には比較的低い強度も示す。この結果、高強度の合金は典型的にはよりコストが高く、切削耐性のため低い厚み制御を有する。この問題は、数百℃未満の温度での、これらのより高い強度のベータ合金中六方最密(HCP)結晶構造の変形に起因する。

HCP結晶構造は、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、及びコバルト合金などの多くのエンジニアリング材料で一般的である。HCP結晶構造はABABABの積層配列を有している一方で、ステンレス鋼真鍮ニッケル、及びアルミニウム合金などの他の金属合金は、典型的にはABCABCABCの積層配列を有する面心立方FCC)結晶構造を有する。この積層配列の相違の結果、HCP金属及び合金は、FCC材料と比較して著しく少ない数の、数学的に可能な独立したすべり系を有する。HCP金属及び合金中の多くの独立したすべり系は、活性化にかなり高い応力を必要とし、これらの「高耐性」変形モードは非常にまれな場合にしか活性化しない。この影響は温度に敏感であり、その結果数百℃の温度未満では、チタン合金は著しく低い展性しか有さない。

HCP材料中に存在するすべり系と組み合わせて、非合金系のHCP材料においては多くのねじれ系も可能である。チタン中のすべり系とねじれ系の組み合わせは、変形の十分に独立したモードを可能にし、その結果、「商業上純粋」(CP)チタンは室温付近(すなわちおおよそ−100℃〜+200℃の範囲)の温度で冷間加工をすることができる。

チタン並びに他のHCP材料及び合金の合金化効果は、「高耐性」のすべりモードの非対称性または困難性を増加させるたけでなく、ねじれ系の活性化も抑制する傾向がある。その結果として、Ti−6Al−4V合金及びTi−6Al−2−Sn−4Zr−2Mo−0.1Si合金などの合金における冷間処理能力の巨視的な喪失が生じる。Ti−6Al−4V合金及びTi−6Al−2−Sn−4Zr−2Mo−0.1S合金は、それらの高いアルファ相の濃度及び高いレベル合金化元素のため、比較的高い強度を示す。特に、アルミニウムは室温と高温の両方でチタン合金の強度を増加させることが知られている。しかし、アルミニウムは室温での処理能力に悪影響を及ぼすことも知られている。

一般的に、冷間変形能力を示す合金は、エネルギー消費及び処理時に生成する廃棄物の量の両方の観点から、より効率的に製造することができる。そのため、通常は比較的低い温度で処理できる合金を処方することが有利である。

複数の公知のチタン合金は、高濃度ベータ相安定化合添加物を含むことによって、向上した室温処理能力が付与されている。そのような合金の例には、米国ペンシルニアピッツバーグのAllegheny Technologies IncorporatedからATI登録商標)38−644(商標)ベータチタン合金として1つの形態で市販されている、ベータCチタン合金(Ti−3Al−8V−6Cr−4Mo−4Zr;UNS R58649)が挙げられる。この合金及び同様に処方された合金は、微細構造からアルファ相が低減される及びまたは除去されることにより、有利な冷間処理能力が付与されている。典型的には、これらの合金は低温時効処理時にアルファ相を析出させることができる。

これらの有利な冷間処理能力にもかかわらず、ベータチタン合金は、概して2つの欠点、すなわち高価な合金添加物及び乏しい高温クリープ強度を有している。乏しい高温クリープ強度は、例えば500℃などの高温でこれらの合金が示すベータ相の高い濃度の結果である。ベータ相は、多くの変形メカニズムを与えるその体心立方構造のため、クリープに対してあまり耐性を示さない。ベータチタン合金の機械加工は、より大きなスプリングバックを可能にする合金の比較的低い弾性率のために困難であることも知られている。これらの短所の結果として、ベータチタン合金の使用は制限されていた。

既存のチタン合金が冷間処理時により耐割れ性を有していれば、より低コストチタン製品が可能になるであろう。アルファ−ベータチタン合金は製造される全ての合金化チタンの主流になっていることから、もしこのタイプの合金が維持されれば、スケール量当たりのコストは一層削減されるであろう。したがって、研究すべき興味深い合金は、高強度で冷間変形可能なアルファ−ベータチタン合金である。この合金の分類の中の複数の合金が最近開発されている。例えばここ15年でTi−4Al−2.5V合金(UNS R54250)、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金、Ti−5Al−4V−0.7Mo−0.5Fe合金、及びTi−3Al−5Mo−5V−3Cr−0.4Feが開発された。これらの合金の多くは、V及び/またはMoなどの高価な合金化添加物を特徴とする。

Ti−6Al−4Vアルファ−ベータチタン合金は航空宇宙産業において使用される標準的なチタン合金であり、これはトン数換算で全ての合金化チタンの大部分を占めている。航空宇宙産業においては、この合金は室温での冷間加工ができないものとして知られて
いる。Ti−6Al−4V ELI(「極低侵入型元素」)合金(UNS 56401)として表される、より低い酸素含量グレートのTi−6Al−4V合金は、通常、より高酸素含量のグレードと比較して、向上した室温での延性、靭性、及び成形性を示す。しかし、Ti−6Al−4V合金の強度は酸素含量が低下するにつれて大幅に低下する。当業者は、酸素の添加はTi−6Al−4V合金において冷間成形能力に悪影響を与え、強度に有利であると考えるであろう。

しかし、標準的なグレードのTi−6Al−4V合金よりも高い酸素含量にもかかわらず、Ti−4Al−2.5V−1.5Fe−0.25O合金(Ti−4Al−2.5V合金としても知られる)は、Ti−6Al−4V合金と比較して室温または室温近傍で優れた成形能力を有することが知られている。Ti−4Al−2.5V−1.5Fe−0.25O合金は、Allegheny Technologies IncorporatedからATI425(登録商標)チタン合金として市販されている。ATI 425(登録商標)合金の室温近傍での成形能力の利点は、米国特許第8,048,240号、第8,597,442号、及び第8,597,443号、並びに米国特許出願第2014−0060138A1号の中で論じられており、これらのそれぞれはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

もう1つの冷間変形可能な、高強度のアルファ−ベータチタン合金は、SP−700としても知られているTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金である。Ti−4Al−2.5V合金とは異なり、SP−700合金はより高コスト合金化成分を含む。Ti−4Al−2.5V合金と同様に、SP−700は増加したベータ相含量のために、Ti−6Al−4V合金と比較して低下した耐クリープ性を有している。

Ti−3Al−5Mo−5V−3Cr合金も良好な室温成形能力を示す。しかし、この合金は室温でかなり多いベータ相成分を含み、そのため乏しい耐クリープ性しか示さない。更に、これはモリブデン及びクロムなどの高価な合金化成分をかなりのレベルで含んでいる。

コバルトは別の合金化添加物と比較してほとんどのチタン合金の機械的強度及び延性に大きな影響を与えないことが一般的に理解されている。コバルトを添加すると二元系及び三元系のチタン合金の強度を増加させることができる一方で、コバルトを添加すると、典型的には鉄、モリブデン、またはバナジウム(典型的な合金化添加物)を添加するよりも延性が著しく低下するとされてきた。Ti−6Al−4V合金にコバルトを添加すると強度及び延性を向上できる一方で、エイジング時にTi3Xタイプの侵入型析出物も形成されて他の機械特性に悪影響を与える場合があることが示されている。

比較的少量の高価な合金化添加物を含み、強度と延性の有利な組み合わせを示し、実質的にベータ相成分が成長しない、チタン合金を提供することが有利であろう。

概要

強度と延性に優れたアルファーベータチタン合金の成形方法を提供する。アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で:2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;及びチタン;を含有する。ある実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界と、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す。コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を含む物品の成形方法は、コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を少なくとも25%の断面減少率まで冷間加工することを含む。コバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、冷間加工時に大きな割れを示さない。

目的

比較的少量の高価な合金化添加物を含み、強度と延性の有利な組み合わせを示し、実質的にベータ相成分が成長しない、チタン合金を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

少なくとも25%の断面減少率まで金属成形品冷間加工することを含む、アルファベータチタン合金を含む金属成形品からの物品成形方法であって、前記金属成形品が重量パーセント単位で:2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルトチタン;及び不可避不純物;を含有する、成形方法。

請求項2

前記金属成形品を冷間加工することが、前記金属成形品を少なくとも35%の圧下率まで冷間加工することを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記金属成形品を冷間加工することが、圧延鍛造押出ピルガー圧延揺動引抜き、フローターニング液体圧成形気体圧縮成形、ハイドロフォーミングバルジ成形ロール成形スタンピングファインブランキング、ダイ加圧成形深絞りコイニングスピニング、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形ゴム成形、逆押出、穴抜き、引張成形、プレス曲げ電磁成形、及び冷間圧造のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記金属成形品を冷間加工することが冷間圧延を含む、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を1250°F(676.7℃)未満の温度で加工すること含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を575°F(300℃)以下の温度で加工すること含む、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を392°F(200℃)未満の温度で加工すること含む、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を−148°F(−100℃)〜392°F(200℃)の範囲の温度で加工すること含む、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記金属成形品が、インゴットビレットブルームビーム、バー、チューブスラブロッドワイヤプレートシート押出品、及び鋳造品から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記金属成形品の冷間加工の前に、前記金属成形品を熱間加工することを更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項11

重量パーセント単位で:2.0〜7.0のアルミニウム;2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜4.0のコバルト;最大0.5の酸素;最大0.25の窒素;最大0.3の炭素;最大0.4の不可避不純物;及びチタン;を含むアルファ−ベータチタン合金を準備することと、少なくとも25%の圧下率まで前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することであって前記アルファ−ベータチタン合金が冷間加工後に大きな割れを示さないことと、を含む、アルファ−ベータチタン合金からの物品の成形方法。

請求項12

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが、前記アルファ−ベータチタン合金を少なくとも35%の圧下率まで冷間加工することを含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが、圧延、鍛造、押出、ピルガー圧延、揺動、引抜き、フローターニング、液体圧縮成形、気体圧縮成形、ハイドロフォーミング、バルジ成形、ロール成形、スタンピング、ファインブランキング、ダイ加圧成形、深絞り、コイニング、スピニング、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形、ゴム成形、逆押出、穴抜き、引張成形、プレス曲げ、電磁成形、及び冷間圧造のうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を冷間圧延することを含む、請求項11に記載の方法。

請求項15

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を1250°F(676.7℃)未満の温度で加工すること含む、請求項11に記載の方法。

請求項16

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金態を392°F(200℃)未満の温度で加工すること含む、請求項11に記載の方法。

請求項17

前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を148°F(−100℃)〜392°F(200℃)の範囲の温度で加工すること含む、請求項11に記載の方法。

請求項18

前記アルファ−ベータチタン合金が、インゴット、ビレット、ブルーム、ビーム、スラブ、バー、チューブ、ロッド、ワイヤ、プレート、シート、押出品、及び鋳造品から選択される形態である、請求項11に記載の方法。

請求項19

前記アルファ−ベータチタン合金の冷間加工の前に、前記アルファ−ベータチタン合金を熱間加工することを更に含む、請求項11に記載の方法。

技術分野

0001

本開示は、高強度のアルファベータチタン合金に関する。

背景技術

0002

チタン合金は、典型的に高い強度−重量比を示し、耐腐食性であり、比較的高い温度で耐クリープ性である。これらの理由から、チタン合金は、例えば着陸装置の部材、エンジンフレーム防弾装甲船体機械的な留め具などの、航空宇宙、航空、防衛船舶、及び自動車の用途で使用されている。

0003

航空機または他の動力付き乗り物の重量を減らすと、燃料の節約になる。そのため、例えば航空宇宙産業においては航空機の重量を減らすことへの強い要請が存在する。チタン及びチタン合金は、これらの高い強度−重量比から、航空機用途において重量の低減を達成するための魅力的な材料である。航空宇宙用途で使用されているほとんどのチタン合金部品はTi−6Al−4V合金ASTMグレード5;UNS R56400;AMS
4928,AMS 4911)製であり、これはアルファ−ベータチタン合金である。

0004

Ti−6Al−4V合金は、最も一般的なチタン系の人工材料の1つであり、全チタン系材料市場の50%超を占めていると推定される。Ti−6Al−4V合金は、軽量性と、耐腐食性と、低温から中程度の温度での高い強度との合金の有利な組み合わせの恩恵を受ける数多くの用途で使用されている。例えばTi−6Al−4V合金は、航空機エンジン部品、航空機の構造用部品、留め具、高性能自動車部品医療用装置の部品、スポーツ用品船舶用途の部品、及び化学処理装置の部品を製造するために使用されている。

0005

延性は、任意の金属性材料(すなわち金属及び金属合金)の特性である。金属性材料の冷間成形性は、ある程度は室温近傍での延性及び割れなしで変形するための材料の能力に基づく。例えばTi−6Al−4V合金などの高強度アルファ−ベータチタン合金は、典型的には、室温または室温近傍での低い冷間成形性を有する。これらの合金は低温で加工した際に割れや破損を生じやすいため、このことは冷間圧延などの低温での加工をこれらが受け入れることを制限する。したがって、室温または室温近傍でのこれらの制限された冷間成形性のため、アルファ−ベータチタン合金は典型的には広範な熱間加工を含む技術によって処理される。

0006

室温で延性を示すチタン合金は、一般的には比較的低い強度も示す。この結果、高強度の合金は典型的にはよりコストが高く、切削耐性のため低い厚み制御を有する。この問題は、数百℃未満の温度での、これらのより高い強度のベータ合金中六方最密(HCP)結晶構造の変形に起因する。

0007

HCP結晶構造は、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、及びコバルト合金などの多くのエンジニアリング材料で一般的である。HCP結晶構造はABABABの積層配列を有している一方で、ステンレス鋼真鍮ニッケル、及びアルミニウム合金などの他の金属合金は、典型的にはABCABCABCの積層配列を有する面心立方FCC)結晶構造を有する。この積層配列の相違の結果、HCP金属及び合金は、FCC材料と比較して著しく少ない数の、数学的に可能な独立したすべり系を有する。HCP金属及び合金中の多くの独立したすべり系は、活性化にかなり高い応力を必要とし、これらの「高耐性」変形モードは非常にまれな場合にしか活性化しない。この影響は温度に敏感であり、その結果数百℃の温度未満では、チタン合金は著しく低い展性しか有さない。

0008

HCP材料中に存在するすべり系と組み合わせて、非合金系のHCP材料においては多くのねじれ系も可能である。チタン中のすべり系とねじれ系の組み合わせは、変形の十分に独立したモードを可能にし、その結果、「商業上純粋」(CP)チタンは室温付近(すなわちおおよそ−100℃〜+200℃の範囲)の温度で冷間加工をすることができる。

0009

チタン並びに他のHCP材料及び合金の合金化効果は、「高耐性」のすべりモードの非対称性または困難性を増加させるたけでなく、ねじれ系の活性化も抑制する傾向がある。その結果として、Ti−6Al−4V合金及びTi−6Al−2−Sn−4Zr−2Mo−0.1Si合金などの合金における冷間処理能力の巨視的な喪失が生じる。Ti−6Al−4V合金及びTi−6Al−2−Sn−4Zr−2Mo−0.1S合金は、それらの高いアルファ相の濃度及び高いレベル合金化元素のため、比較的高い強度を示す。特に、アルミニウムは室温と高温の両方でチタン合金の強度を増加させることが知られている。しかし、アルミニウムは室温での処理能力に悪影響を及ぼすことも知られている。

0010

一般的に、冷間変形能力を示す合金は、エネルギー消費及び処理時に生成する廃棄物の量の両方の観点から、より効率的に製造することができる。そのため、通常は比較的低い温度で処理できる合金を処方することが有利である。

0011

複数の公知のチタン合金は、高濃度ベータ相安定化合添加物を含むことによって、向上した室温処理能力が付与されている。そのような合金の例には、米国ペンシルニアピッツバーグのAllegheny Technologies IncorporatedからATI登録商標)38−644(商標)ベータチタン合金として1つの形態で市販されている、ベータCチタン合金(Ti−3Al−8V−6Cr−4Mo−4Zr;UNS R58649)が挙げられる。この合金及び同様に処方された合金は、微細構造からアルファ相が低減される及びまたは除去されることにより、有利な冷間処理能力が付与されている。典型的には、これらの合金は低温時効処理時にアルファ相を析出させることができる。

0012

これらの有利な冷間処理能力にもかかわらず、ベータチタン合金は、概して2つの欠点、すなわち高価な合金添加物及び乏しい高温クリープ強度を有している。乏しい高温クリープ強度は、例えば500℃などの高温でこれらの合金が示すベータ相の高い濃度の結果である。ベータ相は、多くの変形メカニズムを与えるその体心立方構造のため、クリープに対してあまり耐性を示さない。ベータチタン合金の機械加工は、より大きなスプリングバックを可能にする合金の比較的低い弾性率のために困難であることも知られている。これらの短所の結果として、ベータチタン合金の使用は制限されていた。

0013

既存のチタン合金が冷間処理時により耐割れ性を有していれば、より低コストチタン製品が可能になるであろう。アルファ−ベータチタン合金は製造される全ての合金化チタンの主流になっていることから、もしこのタイプの合金が維持されれば、スケール量当たりのコストは一層削減されるであろう。したがって、研究すべき興味深い合金は、高強度で冷間変形可能なアルファ−ベータチタン合金である。この合金の分類の中の複数の合金が最近開発されている。例えばここ15年でTi−4Al−2.5V合金(UNS R54250)、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金、Ti−5Al−4V−0.7Mo−0.5Fe合金、及びTi−3Al−5Mo−5V−3Cr−0.4Feが開発された。これらの合金の多くは、V及び/またはMoなどの高価な合金化添加物を特徴とする。

0014

Ti−6Al−4Vアルファ−ベータチタン合金は航空宇宙産業において使用される標準的なチタン合金であり、これはトン数換算で全ての合金化チタンの大部分を占めている。航空宇宙産業においては、この合金は室温での冷間加工ができないものとして知られて
いる。Ti−6Al−4V ELI(「極低侵入型元素」)合金(UNS 56401)として表される、より低い酸素含量グレートのTi−6Al−4V合金は、通常、より高酸素含量のグレードと比較して、向上した室温での延性、靭性、及び成形性を示す。しかし、Ti−6Al−4V合金の強度は酸素含量が低下するにつれて大幅に低下する。当業者は、酸素の添加はTi−6Al−4V合金において冷間成形能力に悪影響を与え、強度に有利であると考えるであろう。

0015

しかし、標準的なグレードのTi−6Al−4V合金よりも高い酸素含量にもかかわらず、Ti−4Al−2.5V−1.5Fe−0.25O合金(Ti−4Al−2.5V合金としても知られる)は、Ti−6Al−4V合金と比較して室温または室温近傍で優れた成形能力を有することが知られている。Ti−4Al−2.5V−1.5Fe−0.25O合金は、Allegheny Technologies IncorporatedからATI425(登録商標)チタン合金として市販されている。ATI 425(登録商標)合金の室温近傍での成形能力の利点は、米国特許第8,048,240号、第8,597,442号、及び第8,597,443号、並びに米国特許出願第2014−0060138A1号の中で論じられており、これらのそれぞれはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0016

もう1つの冷間変形可能な、高強度のアルファ−ベータチタン合金は、SP−700としても知られているTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金である。Ti−4Al−2.5V合金とは異なり、SP−700合金はより高コスト合金化成分を含む。Ti−4Al−2.5V合金と同様に、SP−700は増加したベータ相含量のために、Ti−6Al−4V合金と比較して低下した耐クリープ性を有している。

0017

Ti−3Al−5Mo−5V−3Cr合金も良好な室温成形能力を示す。しかし、この合金は室温でかなり多いベータ相成分を含み、そのため乏しい耐クリープ性しか示さない。更に、これはモリブデン及びクロムなどの高価な合金化成分をかなりのレベルで含んでいる。

0018

コバルトは別の合金化添加物と比較してほとんどのチタン合金の機械的強度及び延性に大きな影響を与えないことが一般的に理解されている。コバルトを添加すると二元系及び三元系のチタン合金の強度を増加させることができる一方で、コバルトを添加すると、典型的には鉄、モリブデン、またはバナジウム(典型的な合金化添加物)を添加するよりも延性が著しく低下するとされてきた。Ti−6Al−4V合金にコバルトを添加すると強度及び延性を向上できる一方で、エイジング時にTi3Xタイプの侵入型析出物も形成されて他の機械特性に悪影響を与える場合があることが示されている。

0019

比較的少量の高価な合金化添加物を含み、強度と延性の有利な組み合わせを示し、実質的にベータ相成分が成長しない、チタン合金を提供することが有利であろう。

0020

本開示の非限定的な態様によれば、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;チタン;及び不可避不純物を含有する。本明細書において定義されるアルミニウム当量はアルミニウムの当量重量パーセント単位であり、これは次式によって計算される。この中で各アルファ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Al]eq=[Al]+1/3[Sn]+1/6[Zr+Hf]+10[O+2N+C]+[Ga]+[Ge]。

0021

本明細書において定義されるモリブデン当量はモリブデンの当量重量パーセント単位であり、これは次式によって計算される。この中で各ベータ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Mo]eq=[Mo]+2/3[V]+3[Mn+Fe+Ni+Cr+Cu+Be]+1/3[Ta+Nb+W]。

0022

本開示の別の非限定的な態様によれば、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、2.0〜7.0のアルミニウム;2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜4.0のコバルト、最大0.5の酸素;最大0.25の窒素;最大0.3の炭素;最大0.4の不可避不純物;及びチタンを含有する。モリブデン当量は次式によって与えられる:
[Mo]eq=[Mo]+2/3[V]+3[Mn+Fe+Ni+Cr+Cu+Be]+1/3[Ta+Nb+W]。

0023

本開示の追加的な非限定的な態様は、アルファ−ベータチタン合金からの物品成形方法に関する。非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金の成形方法は、少なくとも25%の断面減少率まで金属成形品を冷間加工することを含み、金属成形品は冷間加工の最中またはその後に大きな割れを示さない。非限定的な実施形態においては、金属成形品は、重量パーセント単位で、2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;チタン;及び不可避不純物を含有するアルファ−ベータチタン合金を含む。アルミニウム当量はアルミニウムの当量重量パーセント単位であり、これは次式によって計算される。この中で各アルファ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Al]eq=[Al]+1/3[Sn]+1/6[Zr+Hf]+10[O+2N+C]+[Ga]+[Ge]。

0024

モリブデン当量はモリブデンの当量重量パーセント単位であり、これは次式によって計算される。この中で各ベータ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Mo]eq=[Mo]+2/3[V]+3[Mn+Fe+Ni+Cr+Cu+Be]+1/3[Ta+Nb+W]。

0025

本開示の別の非限定的な態様は、アルファ−ベータチタン合金からの物品の成形方法に関する。非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金の成形は、重量パーセント単位で、2.0〜7.0のアルミニウム;2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜4.0のコバルト、最大0.5の酸素;最大0.25の窒素;最大0.3の炭素;最大0.2の不可避不純物;及びチタンを含有するアルファ−ベータチタン合金を提供することを含む。本方法は、材料が断面において25%以上の冷間圧下を受けることができる、冷間加工な構造を製造することを更に含む。

0026

本明細書に開示及び記載されている発明はこの発明の概要にまとめられている実施形態には限定されないことが理解される。

0027

本明細書に開示及び記載されている非限定的かつ非網羅的な実施形態の様々な特徴及び特性は、添付の図面を参照することによってより深く理解することができる。

図面の簡単な説明

0028

本開示の方法の非限定的な実施形態の流れ図である。
本開示の方法の別の非限定的な実施形態の流れ図である。

実施例

0029

本開示の非限定的かつ非網羅的な実施形態の以降の詳細な記述を検討することで、読み手は上の詳述だけでなくその他も理解するであろう。

0030

本明細書には、開示されている方法及び製品の構造、機能、操作、製造、及び使用の全体を理解するために、様々な実施形態が記載され、例示されている。本明細書に開示及び例示されている様々な実施形態は非限定的かつ非網羅的であることが理解される。したがって、本発明は本明細書に開示の様々な非限定的かつ非網羅な実施形態の記述によっては限定されない。むしろ、本発明は請求項によってのみ定義される。様々な実施形態と組み合わせて例示及び/または記載されている特徴及び特性は、別の実施形態の特徴及び特性と組み合わせられてもよい。そのような修正形態及び変形形態は、本明細書の範囲内に包含されることが意図されている。そのため、請求項は本明細書中に明示的にまたは内在的に記載されている、あるいは本明細書によって明示的にまたは内在的にサポートされている、任意の特徴または特性を列挙するために補正することができる。更に、出願人は、先行技術に存在し得る特徴または特性を肯定的に除いた請求項とするために請求項を補正する権利留保する。したがって、全てのそのような補正は35U.S.C.§112第1段落及び35U.S.C.§132(a)の要件を満たす。本明細書に開示及び記載されている様々な実施形態は、本明細書に様々に記載されている特徴及び特性を含んでいてもよく、またはこれらから構成されていてもよく、またはこれらから本質的に構成されていてもよい。

0031

合金組成物のために与えられている全てのパーセンテージ及び比率は、特段の指示がない限り、その具体的な合金組成物の総重量基準である。

0032

参照により本明細書に全体または一部が組み込まれるとされている全ての特許、刊行物、または他の開示資料は、組み込まれる資料が本開示の中で示されている既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない範囲においてのみ本明細書に組み込まれる。そのまま及び必要な範囲で、本明細書に示されている開示は、本明細書に参照により組み込まれる全ての相反する資料よりも優先される。参照により本明細書に組み込まれるとされているが本明細書の中で示されている既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾する全ての資料またはその一部は、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれる。

0033

本明細書において、別段の指示がない限り、全ての例において全ての数値パラメーターは用語「約」によって前置きされ、修正されているとして理解されるべきであり、この中で、数値パラメーターは、パラメーター数値を決定するために使用される測定手法根本的に内在する変動特性を有している。少なくとも、及び請求項の範囲に均等論を適用することを制限する意図なしに、本明細書に記載されている各数値パラメーターは、少なくとも報告されている有効数字の数を考慮して、及び通常の端数処理方法を適用することによって、解釈すべきである。

0034

同様に、本明細書に列挙されている全ての数値範囲は、列挙されている範囲内に含まれる同じ数値精度の全ての部分範囲を含むことが意図されている。例えば、「1.0〜10.0」の範囲は、列挙されている最小値の1.0と列挙されている最大値の10.0との間(及びこの値を含む)全ての部分範囲、すなわち例えば2.4〜7.6などの1.0以上の最小値と10.0以下の最大値を有する全ての部分範囲を含むことが意図されている。本明細書に列挙されている全ての最大数値の限定は、これに含まれる全てのそれより低い数値の限定が含まれることが意図されており、また本明細書に列挙されている全ての最小数値の限定は、これに含まれる全てのそれより高い数値の限定が含まれることが意図されている。したがって、出願人は、本明細書に明示的に列挙されている範囲の中に含まれる全ての部分範囲を明示的に列挙するために、請求項を含む本明細書を補正する権利を留
保している。全てのそのような範囲は、全てのそのような部分範囲を明示的に列挙するための補正が35U.S.C.§112第1段落及び35U.S.C.§132(a)の要件を満たすように、本明細書において内在的に記載されることが意図されている。

0035

本明細書中で使用される文法上の詞「one」、「a」、「an」及び「the」は、別段の指示がない限り、「少なくとも1つ」または「1つまたはそれ以上」を含むことが意図されている。そのため、冠詞は、本明細書においては冠詞の文法上の目的語の1つ以上(すなわち「少なくとも1つ」)を指すために使用される。例えば、「a component(構成要素)」は1つ以上の構成要素を意味し、そのため場合によっては1つより多い構成要素が想定されており、また記載されている実施形態の実施において採用または使用され得る。更に、使用の文脈上別の解釈が必要とされる場合を除き、単数形の名詞の使用には複数形が含まれ、複数形の名詞の使用には単数形が含まれる。

0036

本明細書において、用語「ビレット」は、一般的には鍛造圧延、または押出によって熱間加工された、通常は円形または正方形の断面を有する、固体半仕上げ製品のことを指す。この定義は、例えばASMMaterials Engineering Dictionary,J.R.Davis,ed.,ASM International(1992),p.40中の「ビレット」の定義と一致する。

0037

本明細書において、用語「バー」は、一般的には対称な、通常は丸、六角形八角形、正方形、または長方形の断面を有し、鋭いまたは丸い端部を有し、その断面寸法よりも大きい長さを有する形態へと、ビレットから鍛造、圧延、または押出された固体製品のことを指す。この定義は、例えばASMMaterials Engineering Dictionary,J.R.Davis,ed.,ASM International(1992),p.32中の「バー」の定義と一致する。本明細書において、用語「バー」は上述の形態を指してもよいが、ただし形態は例えば人の手で圧延されたバーの非対称な断面などの、対称な断面を有さない場合があることが認識される。

0038

本明細書において、「冷間加工」という語句は、材料の流動応力が大幅に低減される温度未満で金属性の(すなわち金属または金属合金)物品を加工することをいう。冷間加工の例には、圧延、鍛造、押出、ピルガー圧延揺動引抜き、フローターニング液体圧縮成形、気体圧縮成形、ハイドロフォーミングフローフォーミングバルジ成形ロール成形スタンピングファインブランキング、ダイ加圧成形深絞りコイニングスピニング、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形ゴム成形、逆押出、穴抜き、引張成形、プレス曲げ電磁成形、及び冷間圧造から選択される1つ以上の技術を使用してそのような温度で金属性の物品を処理することが含まれる。本発明に関連して本明細書で使用される「冷間加工」、「冷間加工された」、「冷間成形」及び同様の用語、並びに特定の加工または成形技術に関連して使用される「冷間」は、場合により約1250°F(677℃)以下の温度での加工または加工が行われた特性のことをいう。ある実施形態においては、そのような加工は約1000°F(538℃)以下の温度で行われる。ある別の実施形態においては、冷間加工は約575°F(300℃)以下の温度で行われる。用語「加工」及び「成形」は本明細書において通常同じ意味で使用され、用語「加工性」及び「成形性」並びに同様の用語も同じである。

0039

本明細書において、「延性限界」という語句は、金属性材料が破損または割れなしで耐えることができる圧下または塑性変形の限界または最大量のことをいう。この定義は、例えばASMMaterials Engineering Dictionary,J.R.Davis,ed.,ASM International(1992),p.131中の「延性限界」の定義と一致する。本明細書において、「圧下延性限界」という用語は、割れまたは破損が生じる前に金属性材料が耐えることができる圧下の量または程度
のことをいう。

0040

特定の組成物を「含む」アルファ−ベータチタン合金についての本明細書での言及は、述べられている組成物「から本質的になる」または「からなる」合金を包含することが意図されている。特定の組成物「を含む」、「からなる」、または「から本質的になる」本明細書に記載のアルファ−ベータチタン合金組成物は、不可避不純物も含み得ることが理解されるであろう。

0041

本開示の非限定的な態様は、追加的なベータ相を付与する必要なしに、または、Ti−6Al−4V合金と比較して酸素含量を更に抑制する必要なしに、Ti−6Al−4V合金より優れた一定の冷間変形特性を示す、コバルト含有アルファ−ベータチタン合金に関する。本開示の合金の延性限界は、Ti−6Al−4V合金と比較して大幅に向上する。

0042

チタン合金に酸素を添加すると合金の成形性が低下するという現在の認識とは反対に、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、Ti−6Al−4V合金よりも最大66%多い酸素成分を含む一方で、Ti−6Al−4V合金よりも大きな成形性を有する。本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタンの実施形態の組成範囲は、合金添加物に関連する大幅なコストの追加なしに合金の利用の自由度を高めることを可能にする。本開示による合金の様々な実施形態は、出発物質のコストの観点からTi−4Al−2.5V合金よりも高価な場合があるものの、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金のための合金化添加物のコストは特定の他の冷間成形可能なアルファ−ベータチタン合金よりも低くすることができる。

0043

本明細書に開示のアルファ−ベータチタン合金にコバルトを添加すると、合金が低レベルのアルミニウムも含む場合に合金の延性が向上することが見出された。更に、本開示によるアルファ−ベータチタン合金へコバルトを添加すると、合金の強度が増加することが見出された。

0044

本開示の非限定的な実施形態によれば、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜20.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;チタン;及び不可避不純物を含有する。

0045

別の非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;0〜10.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;及びチタンを含有する。また別の非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、1.0〜6.0の範囲のアルミニウム当量;0〜10.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜5.0のコバルト;及びチタンを含有する。本明細書に開示の各実施形態について、アルミニウム当量はアルミニウムの当量重量パーセント単位であり、これは次式によって計算される。この中で各アルファ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Al]eq=[Al]+1/3[Sn]+1/6[Zr+Hf]+10[O+2N+C]+[Ga]+[Ge]。

0046

コバルトはチタンのベータ相安定化元素であることが公知であるが、本明細書に開示の全ての実施形態について、モリブデン当量はモリブデンの当量重量パーセント単位であり、本明細書では次式によって計算される。この中で各ベータ相安定化元素の含量は重量パーセント単位である:
[Mo]eq=[Mo]+2/3[V]+3[Mn+Fe+Ni+Cr+Cu+Be]+1/3[Ta+Nb+W]。

0047

本開示のある非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、合計で0重量%より多く最大0.3重量%の1種以上の微細化添加物を含む。1種以上の微細化添加物は、これらに必ずしも限定されるものではないが、セリウムプラセオジムネオジムサマリウムガドリニウムホルミウムエルビウムツリウムイットリウムスカンジウムベリリウム、及びホウ素などの当業者に公知の任意の微細化添加物であってもよい。

0048

更なる非限定的な実施形態においては、本明細書に開示の任意のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、合計で0重量%より多く最大0.5重量%の、1種以上の腐食抑制金属添加物を更に含んでいてもよい。腐食抑制添加物は、アルファ−ベータチタン合金中での使用について公知の任意の1種以上の腐食抑制添加物であってもよい。そのような添加物としては、これらに限定されるものではないが金、銀、パラジウム白金、ニッケル、及びイリジウムが挙げられる。

0049

更なる非限定的な実施形態においては、本明細書に開示の任意のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、0より多く最大6.0のスズ;0より多く最大0.6のケイ素;0より多く最大10のジルコニウム;のうちの1種以上を含んでいてもよい。これらの濃度範囲内でこれらの元素を添加しても、合金中のアルファ相とベータ相の濃度の比率に影響がないと考えられる。

0050

本開示によるアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す。別の非限定的な実施形態においてはアルファ−ベータチタン合金は少なくとも150KSI(1034MPa)の降伏強度と、少なくとも16%の伸び率を示す。

0051

本開示によるアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも20%の冷間加工圧下延性限界を示す。別の非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも25%、または少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す。

0052

本開示によるアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金はアルミニウムを更に含む。非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、2.0〜7.0のアルミニウム;2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜4.0のコバルト;最大0.5の酸素;最大0.25の窒素;最大0.3の炭素;最大0.2の不可避不純物;及びチタン;を含有する。モリブデン当量は本明細書に記載の通りに決定される。ある非限定的な実施形態においては、アルミニウムを含有する本明細書のアルファ−ベータチタン合金は、重量パーセント単位で、0より多く最大6のスズ;0より多く最大0.6のケイ素;0より多く最大10のジルコニウム;0より多く最大0.3のパラジウム;及び0より多く最大0.5のホウ素;のうちの1種以上を更に含んでいてもよい。

0053

アルミニウムを含有する本開示によるアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態においては、合金は、合計で0重量%より多く最大0.3重量%の1種以上の微細化添加物を更に含んでいてもよい。1種以上の微細化添加物は、例えばセリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イットリウム、スカンジウム、ベリリウム、及びホウ素である微細化添加物のうちのいずれかであってもよい。

0054

アルミニウムを含有する本開示によるアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実
施形態においては、合金は、金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムなどの(ただし必ずしもこれらに限定されない)、当業者に公知の1種以上の耐腐食添加物を合計で0重量%より多く最大0.5重量%更に含んでいてもよい。

0055

コバルトとアルミニウムを含有する本明細書に開示のアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態は、少なくとも130KSI(896MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す。コバルトとアルミニウムを含有する本明細書のアルファ−ベータチタン合金の別の非限定的な実施形態は、少なくとも150KSI(1034MPa)の降伏強度と、少なくとも16%の伸び率を示す。

0056

コバルトとアルミニウムを含有する本明細書に開示のアルファ−ベータチタン合金のある非限定的な実施形態は、少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界を示す。コバルトとアルミニウムを含有する本明細書のアルファ−ベータチタン合金の別の非限定的な実施形態は、少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す。

0057

図1を参照すると、本開示の別の態様は、本開示によるアルファ−ベータチタン合金を含む金属成形品からの物品の成形方法100に関する。方法100は、少なくとも25%の断面減少率まで金属成形品を冷間加工すること102を含む。金属成形品は、本明細書に開示のいずれかのアルファ−ベータチタン合金を含む。冷間加工102の際、本開示のある態様によれば、金属成形品は大きな割れを示さない。「大きな割れ」という用語は、本明細書においては約0.5インチを超える割れの形成として定義される。本開示による物品の成形方法の別の非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のアルファ−ベータチタン合金を含む金属成形品は、少なくとも35%の断面減少率まで冷間加工102される。冷間加工102の際、金属成形品は大きな割れを示さない。

0058

特定の実施形態においては、金属成形品を冷間加工102することには金属成形品の冷間圧延が含まれる。

0059

本開示による方法の非限定的な実施形態においては、金属成形品は1250°F(676.7℃)未満の温度で冷間加工102される。本開示による方法の別の非限定的な実施形態においては、金属成形品は392°F(200℃)未満の温度で冷間加工102される。本開示による方法の別の非限定的な実施形態においては、金属成形品は575°F(300℃)以下の温度で冷間加工102される。本開示による方法のまた別の非限定的な実施形態においては、金属成形品は−100℃〜200℃の範囲の温度で冷間加工102される。

0060

本開示による方法の非限定的な実施形態においては、金属成形品は中間焼鈍の合間(図示せず)に、少なくとも25%または少なくとも35%の圧下率まで冷間加工102される。金属成形品は、内部応力緩和して耳割れの機会を最小限にするために、合金のベータ−トランザス温度よりも低い温度での中間の複数回の冷間加工工程の合間に焼鈍されてもよい。非限定的な実施形態においては、冷間加工工程102の合間の焼鈍工程(図示せず)は、Tβ−20℃〜Tβ−300℃の範囲の温度で5分〜2時間、金属成形品を焼鈍することを含んでいてもよい。本開示の合金のTβは、典型的には900℃〜1100℃である。本開示の任意の特定の合金のTβは、過度実験をすることなしに当業者が従来の手法を用いて決定することができる。

0061

金属成形品の冷間加工102工程の後、本方法の特定の非限定的な実施形態おいては、金属成形品は、望ましい強度及び延性並びに合金のアルファ−ベータ微細構造を得るために、工場焼鈍(図示せず)されてもよい。非限定的な実施形態においては、工場焼鈍には、600℃〜930℃の範囲の温度まで金属成形品を加熱して5分〜2時間保持することが含まれていてもよい。

0062

本明細書に開示の方法の様々な実施形態により処理された金属成形品は、任意の工場生産品または半仕上げ工場生産品から選択されてもよい。工場生産品または半仕上げ工場生産品は、例えばインゴット、ビレット、ブルーム、バー、ビームスラブロッドワイヤプレートシート押出品、及び鋳造品から選択

0063

本明細書に開示の方法の非限定的な実施形態は、金属成形品を冷間加工102する前に金属成形品を熱間加工(図示せず)することを更に含む。熱間加工には金属成形品を含む合金の再結晶温度よりも高い温度で金属成形品を塑性変形することが含まれることを当業者は認識している。ある非限定的な実施形態においては、金属成形品はアルファ−ベータチタン合金のベータ相領域の温度で熱間加工されてもよい。ある特定の非限定的な実施形態においては、金属成形品は少なくともTβ+30℃の温度まで加熱されてから熱間加工される。ある非限定的な実施形態においては、金属成形品は、チタン合金のベータ相領域の温度で少なくとも20%の圧下率まで熱間加工されてもよい。ある非限定的な実施形態においては、ベータ相領域での金属成形品の熱間加工の後、金属成形品は少なくとも空冷匹敵する速度で周囲温度まで冷却されてもよい。

0064

ベータ相領域の温度での熱間加工の後、本開示の方法の様々な非限定的な実施形態においては、金属成形品はアルファ−ベータ相領域の温度で更に熱間加工されてもよい。アルファ−ベータ相領域での熱間加工には、アルファ−ベータ相領域の温度まで金属成形品を再加熱することが含まれていてもよい。あるいは、ベータ相領域での金属成形品の加工の後、金属成形品をアルファ−ベータ相領域の温度まで冷却し、それから更に熱間加工することを含んでいてもよい。非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータ相領域の熱間加工温度はTβ−300℃〜Tβ−20℃の範囲である。非限定的な実施形態においては、金属成形品は少なくとも30%の圧下率までアルファ−ベータ相領域で熱間加工される。非限定的な実施形態においては、アルファ−ベータ相領域での熱間加工の後、金属成形品は少なくとも空冷に匹敵する速度で周囲温度まで冷却されてもよい。冷却後、非限定的な実施形態においては、金属成形品はTβ−20℃〜Tβ−300℃の範囲の温度で5分〜2時間、焼鈍されてもよい。

0065

図2を参照すると、本開示の別の非限定的な態様は、アルファ−ベータチタン合金からの物品の成形方法200であって、方法が、重量パーセント単位で、2.0〜7.0の範囲のアルミニウム;2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;0.3〜4.0のコバルト、最大0.5の酸素;最大0.25の窒素;最大0.3の炭素;最大0.2の不可避不純物;及びチタン;を含有するアルファ−ベータチタン合金を提供すること202を含む、方法に関する。そのため、この合金はコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金と呼ばれる。合金は、少なくとも25%の断面減少率まで冷間加工204される。コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、冷間加工204の際に大きな割れを示さない。

0066

コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金のモリブデン当量は次式によって与えられ、式中に列挙されているベータ相安定化元素は重量パーセントである:
[Mo]eq=[Mo]+2/3[V]+3[Mn+Fe+Ni+Cr+Cu+Be]+1/3[Ta+Nb+W]。

0067

本開示の別の非限定的な方法の実施形態においては、コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも35%の断面減少率まで冷間加工される。

0068

非限定的な実施形態においては、コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタ
ン合金の少なくとも25%、または少なくとも35%の圧下率までの冷間加工204は、1つ以上の冷間圧延工程で行われてもよい。コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、内部応力を緩和して耳割れの機会を最小限にするために、ベータ−トランザス温度よりも低い温度で、複数回の冷間加工工程204の合間に焼鈍(図示せず)されてもよい。非限定的な実施形態においては、冷間加工工程の合間の焼鈍工程は、Tβ−20℃〜Tβ−300℃の範囲の温度で5分〜2時間、コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金を焼鈍することを含んでいてもよい。本開示の合金のTβは、典型的には900℃〜1200℃である。本開示の任意の特定の合金のTβは、過度な実験をすることなしに当業者が決定することができる。

0069

冷間加工204の後、非限定的な実施形態おいては、コバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、望ましい強度及び延性を得るために工場焼鈍(図示せず)されてもよい。非限定的な実施形態においては、工場焼鈍には、600℃〜930℃の範囲の温度までコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金を加熱して5分〜2時間保持することが含まれていてもよい。

0070

特定の実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金の冷間加工204は冷間圧延を含む。

0071

非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は1250°F(676.7℃)未満の温度で冷間加工204される。本開示による方法の別の非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は575°F(300℃)以下の温度で冷間加工204される。別の非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は392°F(200℃)未満の温度で冷間加工204される。また別の非限定的な実施形態においては、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は−100℃〜200℃の範囲の温度で冷間加工204される。

0072

冷間加工工程204の前に、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、インゴット、ビレット、ブルーム、ビーム、スラブ、ロッド、バー、チューブ、ワイヤ、プレート、シート、押出品、及び鋳造品のうちの1つから選択される形態の工場生産品または半仕上げ工場生産品であってもよい。

0073

これも冷間加工工程の前に、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金は、熱間加工(図示せず)されてもよい。本明細書の上で金属成形品に対して開示されている熱間加工処理を、本明細書に開示のコバルト含有アルミニウム含有アルファ−ベータチタン合金に等しく適用することができる。

0074

例えばTi−6Al−4V合金で見られるよりも高い酸素レベルを含む本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金の冷間成形性は、反直観的である。例えば、比較的高レベルの最大0.4重量%の酸素を含むグレード4 CP(商業上
純粋)チタンは、他のCPグレードよりも成形性が低いことが知られている。グレード4
CP合金はグレード1、2、または3CPよりも高い強度を有するものの、これは本開示の合金の実施形態よりも低い強度を示す。

0075

本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金と共に使用され得る冷間加工技術としては、例えば、これらに限定されるものではないが、冷間圧延、冷間引抜、冷間押出、揺動/ピルガー圧延、冷間スゥエージング、スピニング、及びフローターニングが挙げられる。当該技術分野で公知のように、冷間圧延は、通常、バー、シート、プレー
ト、またはストリップなどの事前熱間圧延された物品を、望ましい寸法が得られるまで多くの場合は複数回、一連ロールに通すことからなる。追加的な冷間圧延の前に任意の焼鈍が必要とされる前に、熱間(アルファ−ベータ)圧延及び焼鈍の後の出発構造に応じて、コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を冷間圧延することにより少なくとも35〜40%の断面減少率(RA)が得られるであろうと考えられる。製品の幅及び圧延機の構成次第で、引き続いて少なくとも20〜60%、または少なくとも25%、または少なくとも35%の冷間圧下が可能であると考えられる。

0076

本発明者の観察に基づくと、Koch型圧延機などの様々なバー型圧延機でのバー、ロッド、及びワイヤの冷間圧延も、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金に対して行うことができる。本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金から物品を成形するために使用することができる冷間加工技術の追加的な非限定的な例としては、シームレスパイプ、チューブ、及びダクトの製造のための押出管中空体のピルガー圧延(揺動)が挙げられる。本開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金の観察された特性に基づくと、平圧延よりも圧縮型の成形でより大きな断面減少率(RA)が得られると考えられる。ロッド、ワイヤ、バー、及び管状中空体の引抜きも行うことができる。本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金の特に魅力的な用途は、Ti−6Al−4V合金で得ることが特に困難な、シームレスチューブの製造のための管状中空体への引抜きまたはピルガー圧延である。円錐体円柱体、航空機のダクト、ノズル、及び他の「流れに関連する」タイプの部品などの軸対称中空成形品を製造するために、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金を使用してフローフォーミング(当該技術分野ではしごきスピニングとも呼ばれる)を行ってもよい。ハイドロフォーミングまたはバルジ成形などの、様々な液体型または気体型の圧縮膨張型の成形工程を使用してもよい。連続したタイプの素材のロール成形を行って、一般的な構造部材の「山形鋼」または「ユニストラット」の構造的バリエーションの成形を行ってもよい。更に、発明者の発見に基づき、スタンピング、ファインブランキング、ダイ加圧成形、深絞り、及びコイニングなどの典型的には金属薄板の加工に関連する工程を、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金に適用してもよい。

0077

上述の冷間成形技術に加えて、明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金からの物品の成形に使用し得る他の「冷間」技術には、これらに必ずしも限定されるものではないが、鍛造、押出、フローターニング、ハイドロフォーミング、バルジ成形、ロール成形、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形、ゴム成形、逆押出、穴抜き、スピニング、引張成形、プレス曲げ、電磁成形、及び冷間圧造が含まれると考えられる。本発明者らの観察及び結論、並びに本発明の本記述に示されている他の詳細な事項を考慮すると、当業者らは本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金に適用し得る追加的な冷間加工/成形技術を容易に理解できる。また、当業者は過度な実験をすることなしに合金に対してそのような技術を容易に適用することができる。したがって、合金の冷間加工の一定の実施例のみが本明細書に開示されている。そのような冷間加工及び成形技術を利用することによって、様々な物品を提供することができる。そのような物品としては、これらに必ずしも限定されるものではないが、シート、ストリップ、箔、プレート、バー、ロッド、ワイヤ、管状中空体、パイプ、チューブ、布、メッシュ、構造部材、円錐体、円筒体、ダクト、パイプ、ノズル、ハニカム構造体、留め具、リベット、及び座金が挙げられる。

0078

本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金の予想外冷間加工性によって、より微細な表面仕上げとなり、多量の表面スケール拡散酸化物層(Ti−6Al−4V合金の重ね圧延されたシートの表面に典型的に生じる)を取り除くための表面処理の必要性が減少する。本発明者が観察した冷間加工性の水準を考慮すると、本明細書に開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金から、Ti−6Al−4V合金と同様の特
性を有するコイル長さの箔厚製品を製造できると考えられる。

0079

以降の実施例は、本発明の範囲を限定することなしに特定の非限定的な実施形態を更に詳しく記述することが意図されている。当業者であれば、請求項によってのみ定義される本発明の範囲内で、以降の実施例の様々な変形が可能であることを理解するであろう。

0080

実施例1
限定的な冷間成形性が見込まれる組成を有する2つの合金を製造した。これらの合金の重量パーセント単位での組成及びこれらの観察された圧延性は表1に示されている。

0081

この合金は、非消耗アーク溶解によって溶解してボタンの中に注型した。引き続きベータ相領域で熱間圧延を行い、次いでアルファ−ベータ相領域で行って冷間圧延可能な微細構造を生成させた。この熱間圧延工程時、コバルトを含有していない合金は延性不足のため壊滅的に失敗した。これと比較して、コバルト含有合金は約1.27cm(0.5インチ)の厚さから約0.381cm(0.15インチ)の厚さへとうまく熱間圧延することができた。コバルト含有合金はその後冷間圧延した。

0082

コバルト含有合金はその後、引き続いて中間焼鈍及びコンディショニングを行いつつ最終厚さの0.76mm(0.030インチ)未満まで冷間圧延した。冷間圧延は、本明細書で「大きな割れ」として定義されている全長0.635cm(0.25インチ)の割れが発生するまで行った。エッジ割れが観察されるまでに冷間加工時に得られた圧下率、すなわち冷間圧下延性限界を記録した。驚くべきことに、コバルトが添加されていない比較の合金では壊滅的な失敗なしには熱間圧延できなかった一方で、この実施例では、コバルト含有アルファ−ベータチタン合金を大きな割れなしで少なくとも25%の冷間圧下率まで熱間圧延およびそれに引き続いて冷間圧延することに成功したことが観察された。

0083

実施例2
本開示の範囲内の第2の合金(ヒート5)の機械的性能を、Ti−4Al−2.5V合金の小さなクーポンと比較した。表2には、ヒート5の組成、及び比較の目的のTi−4Al−2.5Vのヒート(Coなし)の組成が記載されている。表2中の組成は重量パーセントで示されている。

0084

ヒート5及び比較のTi−4Al−2.5V合金のボタンは、実施例1のコバルト含有合金と同じ方法で溶融、熱間圧延、及びその後冷間圧延をすることによって作製した。降伏強度(YS)、極限引張強さ(UTS)、及び伸び率(%EI)はASTME8/E8M−13aに従って測定した。これらは表2に記載されている。いずれの合金も冷間圧
延時に割れを示さなかった。ヒート5の強度及び延性(%EI)は、Ti−4Al−2.5Vボタンよりも上回っていた。

0085

実施例3
冷間圧延能力または圧下延性限界を、合金組成に基づいて比較した。合金ヒート1〜4のボタンを、実施例2で使用したTi−4Al−2.5V合金と同じ組成を有するボタンと比較した。ボタンは、実施例1のコバルト含有合金に使用した方法で溶融、熱間圧延、及びその後冷間圧延することによって作製した。ボタンを、大きな割れが観察されるまで、すなわち冷間加工圧下延性限界に到達するまで冷間圧延した。表3に、本発明と比較例のボタンの組成(残部はチタン及び不可避不純物)が重量パーセント単位で記載されており、また冷間加工圧下延性限界が熱間圧延したボタンの%圧下率で表わされている。

0086

表3中の結果から、コバルトを含有する合金中の冷延性損失なしに、より高い酸素含量が許容されることが観察される。本発明のアルファ−ベータチタン合金ヒート(ヒート1〜4)は、Ti−4Al−2.5V合金のボタンよりも優れた冷間圧下延性限界を示した。比較として、Ti−6Al−4V合金は割れの発現なしでは商業目的のために冷間圧延できず、典型的には0.14〜0.18重量%の酸素を含有していることに留意すべきである。これらの結果は、本発明のコバルト含有アルファ−ベータ合金が、驚くべきことには少なくともTi−4Al−2.5V合金に匹敵する強度及び冷延性、Ti−6Al−4V合金に匹敵する強度、並びにTi−6Al−4V合金より明らかに優れた冷延性を示すことを明確に示している。

0087

表2では、本開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金は、Ti−4Al−2.5V合金よりも大きい延性及び強度を示している。表1〜3に記載されている結果は、本開示のコバルト含有アルファ−ベータチタン合金が、33〜66%より多い侵入型元素を有しており、このことは延性を低下させやすい傾向があるにもかかわらず、Ti−6Al−4V合金よりも著しく大きい冷延性を示すことを示している。

0088

コバルトを添加すると酸素などの侵入型合金化元素を高いレベルで含有する合金の冷間圧延性能が向上し得ることは予期されていなかった。当業者の視点からは、コバルトを添加すると強度水準が低下することなしに冷延性が向上し得ることは予期されていなかった。Ti3Xタイプ(Xは金属を表す)の金属間析出物は典型的には冷延性をかなり大きく減少させ、コバルトは強度または延性を有意には向上させないことが当該技術分野で示さ
れていた。ほとんどのアルファ−ベータチタン合金は約6%のアルミニウムを含み、これはコバルトの添加と組み合わされるとTi3Alを形成する場合がある。これは延性に悪影響を及ぼす場合がある。

0089

本明細書で上に示された結果は、驚くべきことには、コバルトの添加が、実際にはTi−4Al−2.5V合金及び他の冷間変形可能なアルファ+ベータ合金と比較して、本発明のチタン合金における延性及び強度を改善することを示している。本発明の合金の実施形態には、アルファ安定化元素、ベータ安定化元素、及びコバルトの組み合わせが含まれる。

0090

コバルトの添加は、他の合金化添加物と協働して、本開示の合金が延性または冷間加工能力に対する悪影響を受けることなしに高い酸素許容性を持つことを可能にするようである。従来は、高い酸素許容性は冷延性及び高強度と同時に相関しなかった。

0091

合金中の高レベルのアルファ相を維持することにより、例えばTi−5553合金、Ti−3553合金、及びSP−700合金などの、より多いベータ相成分を有する他の合金と比較して、コバルト含有合金の機械加工性を保存することが可能になり得る。冷延性は、工場生産品において冷間変形できない他の高強度アルファ−ベータチタン合金と比べて、寸法制御の程度及び達成可能な表面仕上げの制御も向上させる。

0092

本明細書は本発明の明確な理解に関連する、本発明のこれらの態様を説明していることが理解されるであろう。当業者に明白であり、及びその結果として本発明の理解を深める助けとはならないであろう一定の態様は、本明細書の簡潔化のために示されていない。必然的に本発明の限られた数の実施形態しか本明細書に記載されていないものの、当業者であれば前述の説明を考慮して、本発明の数多くの修正形態及び変形形態が採用できることを認識するであろう。全てのそのような本発明の変形形態及び修正形態は、前述の説明及び以降の請求項によって網羅されることが意図されている。
[発明の態様]
[1]
重量パーセント単位で:
2.0〜10.0の範囲のアルミニウム当量;
0〜20.0の範囲のモリブデン当量;
0.3〜5.0のコバルト;
チタン;
及び不可避不純物;
を含有するアルファ−ベータチタン合金。
[2]
前記モリブデン当量が2.0〜20.0の範囲である、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[3]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界を示す、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[4]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[5]
前記アルファ−ベータチタン合金が、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[6]
セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イットリウム、スカンジウム、ベリリウム、及びホウ素のうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.3重量%更に含有する、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[7]
前記モリブデン当量が0〜10の範囲である、[6]のアルファ−ベータチタン合金。
[8]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[9]
前記アルミニウム当量が1.0〜6.0の範囲であり前記モリブデン当量が0〜10の範囲である、[8]のアルファ−ベータチタン合金。
[10]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[6]のアルファ−ベータチタン合金。
[11]
0より多く6までのスズ;
0より多く0.6までのケイ素;及び
0より多く10までのジルコニウム;
のうちの1種以上を更に含有する、[1]のアルファ−ベータチタン合金。
[12]
重量パーセント単位で:
2.0〜7.0のアルミニウム;
2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;
0.3〜4.0のコバルト;
最大0.5の酸素;
最大0.25の窒素;
最大0.3の炭素;
最大0.4の不可避不純物;及び
チタン;
を含有するアルファ−ベータチタン合金。
[13]
0より多く6までのスズ;
0より多く0.6までのケイ素;
0より多く10までのジルコニウム;
0より多く0.3までのパラジウム;及び
0より多く0.5までのホウ素;
のうちの1種以上を更に含有する、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[14]
セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イットリウム、スカンジウム、ベリリウム、及びホウ素のうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.3重量%更に含有する、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[15]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[16]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界を示す、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[17]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[18]
前記アルファ−ベータチタン合金が、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す、[12]のアルファ−ベータチタン合金。
[19]
少なくとも25%の断面減少率まで金属成形品を冷間加工することを含む、アルファ−ベータチタン合金を含む金属成形品からの物品の成形方法であって、
前記金属成形品が[1]のアルファ−ベータチタン合金を含み;
前記金属成形品が冷間加工後に大きな割れを示さない;
前記物品の成形方法。
[20]
前記金属成形品を冷間加工することが、前記金属成形品を少なくとも35%の圧下率まで冷間加工することを含む、[19]の方法。
[21]
前記金属成形品を冷間加工することが、圧延、鍛造、押出、ピルガー圧延、揺動、引抜き、フローターニング、液体圧縮成形、気体圧縮成形、ハイドロフォーミング、バルジ成形、ロール成形、スタンピング、ファインブランキング、ダイ加圧成形、深絞り、コイニング、スピニング、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形、ゴム成形、逆押出、穴抜き、引張成形、プレス曲げ、電磁成形、及び冷間圧造のうちの1つ以上を含む、[19]の方法。
[22]
前記金属成形品を冷間加工することが冷間圧延を含む、[19]の方法。
[23]
前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を約1250°F(676.7℃)未満の温度で加工すること含む、[19]の方法。
[24]
前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を約575°F(300℃)以下の温度で加工すること含む、[19]の方法。
[25]
前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を約392°F(200℃)未満の温度で加工すること含む、[19]の方法。
[26]
前記金属成形品を冷間加工することが前記金属成形品を−100℃〜200℃の範囲の温度で加工すること含む、[19]の方法。
[27]
前記金属成形品が、インゴット、ビレット、ブルーム、ビーム、バー、チューブ、スラブ、ロッド、ワイヤ、プレート、シート、押出品、及び鋳造品から選択される、[19]の方法。
[28]
前記金属成形品の冷間加工の前に、前記金属成形品を熱間加工することを更に含む、[19]の方法。
[29]
重量パーセント単位で:
2.0〜7.0のアルミニウム;
2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;
0.3〜4.0のコバルト;
最大0.5の酸素;
最大0.25の窒素;
最大0.3の炭素;
最大0.4の不可避不純物;及び
チタン;
を含むアルファ−ベータチタン合金を準備することと、
少なくとも25%の圧下率まで前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することであって前記アルファ−ベータチタン合金が冷間加工後に大きな割れを示さないことと、
を含む、アルファ−ベータチタン合金からの物品の成形方法。
[30]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが、前記アルファ−ベータチタン合金を少なくとも35%の圧下率まで冷間加工することを含む、[29]の方法。
[31]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが、圧延、鍛造、押出、ピルガー圧延、揺動、引抜き、フローターニング、液体圧縮成形、気体圧縮成形、ハイドロフォーミング、バルジ成形、ロール成形、スタンピング、ファインブランキング、ダイ加圧成形、深絞り、コイニング、スピニング、スゥエージング、衝撃押出、爆発成形、ゴム成形、逆押出、穴抜き、引張成形、プレス曲げ、電磁成形、及び冷間圧造のうちの1つ以上を含む、[29]の方法。
[32]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を冷間圧延することを含む、[29]の方法。
[33]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を約1250°F(676.7℃)未満の温度で加工すること含む、[29]の方法。
[34]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金態を約392°F(200℃)未満の温度で加工すること含む、[29]の方法。
[35]
前記アルファ−ベータチタン合金を冷間加工することが前記アルファ−ベータチタン合金を−100℃〜200℃の範囲の温度で加工すること含む、[29]の方法。
[36]
前記アルファ−ベータチタン合金が、インゴット、ビレット、ブルーム、ビーム、スラブ、バー、チューブ、ロッド、ワイヤ、プレート、シート、押出品、及び鋳造品から選択される形態である、[29]の方法。
[37]
前記アルファ−ベータチタン合金の冷間加工の前に、前記アルファ−ベータチタン合金を熱間加工することを更に含む、[29]の方法。
[38]
重量パーセント単位で:
最大約4.1のアルミニウム;
少なくとも2.1のバナジウム;
0.3〜5.0のコバルト;
約6.7〜10.0の範囲のアルミニウム当量;
0〜20.0の範囲のモリブデン当量;
チタン;
及び不可避不純物;
を含有するアルファ−ベータチタン合金。
[39]
前記モリブデン当量が2.0〜20.0の範囲である、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[40]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界を示す、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[41]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[42]
前記アルファ−ベータチタン合金が、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[43]
セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イットリウム、スカンジウム、ベリリウム、及びホウ素のうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.3重量%更に含有する、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[44]
前記モリブデン当量が0〜10の範囲である、[43]のアルファ−ベータチタン合金。
[45]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[46]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[43]のアルファ−ベータチタン合金。
[47]
0より多く6までのスズ;
0より多く0.6までのケイ素;及び
0より多く10までのジルコニウム;
のうちの1種以上を更に含有する、[38]のアルファ−ベータチタン合金。
[48]
重量パーセント単位で:
2.0〜約4.1のアルミニウム;
少なくとも2.1のバナジウム;
約6.7〜10.0の範囲のアルミニウム当量;
2.0〜5.0の範囲のモリブデン当量;
0.3〜4.0のコバルト;
最大0.5の酸素;
最大0.25の窒素;
最大0.3の炭素;
最大0.4の不可避不純物;及び
チタン;
を含有するアルファ−ベータチタン合金。
[49]
0より多く6までのスズ;
0より多く0.6までのケイ素;
0より多く10までのジルコニウム;
0より多く0.3までのパラジウム;及び
0より多く0.5までのホウ素;
のうちの1種以上を更に含有する、[48]のアルファ−ベータチタン合金。
[50]
セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イットリウム、スカンジウム、ベリリウム、及びホウ素のうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.3重量%更に含有する、[48]のアルファ−ベータチタン合金。
[51]
金、銀、パラジウム、白金、ニッケル、及びイリジウムのうちの1種以上を、合計で0より多く最大0.5重量%更に含有する、[48]のアルファ−ベータチタン合金。
[52]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも25%の冷間加工圧下延性限界を示す、[48]のアルファ−ベータチタン合金。
[53]
前記アルファ−ベータチタン合金が少なくとも35%の冷間加工圧下延性限界を示す、[48]のアルファ−ベータチタン合金。
[54]
前記アルファ−ベータチタン合金が、少なくとも130KSI(896.3MPa)の降伏強度と、少なくとも10%の伸び率を示す、[48]のアルファ−ベータチタン合金。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ