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技術 カルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物を含有する置換型無電解金めっき液、及びこれを用いた置換型無電解金めっき方法

出願人 エムケー ケム アンド テック カンパニー リミテッド
発明者 ハンドッゴンソンテヒョンソンジョンハンイテホクォンヒョクソク
出願日 2019年4月22日 (1年7ヶ月経過) 出願番号 2019-081039
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-045558
状態 未査定
技術分野 印刷回路に対する電気部品等の電気的接続 プリント配線の製造(2) 化学的被覆
主要キーワード 臨界面 ガルバニック反応 亜硫酸塩化合物 ポンディング 下地金属表面 厚さ調節 メソシュウ酸 塩化第二金
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

プリント回路基板銅配線に直接無電解金めっきを行った場合の致命的な欠陷である銅表面の局部侵食現象を防止することができる、置換型無電解金めっき液の提供。

解決手段

局部侵食遮断剤としてカルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物水溶性金化合物錯化剤としてアミノカルボン酸伝導性向上剤としてジカルボン酸下地金属溶出抑制及び再析防止剤としてα−ヒドロキシカルボン酸及びヘテロアリールカルボン酸金イオン安定化剤として亜硫酸塩化合物表面腐食防止剤としてアゾール化合物、その他の界面活性剤結晶調整剤pH調整剤緩衝剤を含む置換型無電解金めっき工法無電解金めっき液及びこれを用いた金めっき方法。本発明の置換型無電解金めっき液は、下地金属である銅表面の局部侵食現象を防止することにより、製造された金めっき膜は、半田実装信頼性が優れる。

概要

背景

プリント回路基板の最終表面処理は、金めっきが最も適している。金の電気伝導度耐薬品性耐酸化性などはもちろん、電子部品実装時半田(solder)実装信頼性などの物理的特性も優れている。無電解金めっき下地金属としてニッケルめっきが使用されている。プリント回路基板の銅配線無電解ニッケルめっきをした後、無電解金めっきを行った工法としては、無電解ニッケル置換金(ENIG:Electroless Ni/Immersion Au)、無電解ニッケル/還元金(ENAG:Eletroless Ni/Autocatalytic Au)、及び無電解ニッケル/置換金/還元金(ENIGAG:Eletroless Ni/Immerision Au/Autocatalytic Au)工法が主流を成している。

また、RoHS(特定有害物質使用規制)により、鉛フリー半田(Lead Free Solder)を使用する場合に、Sn/Pb半田の溶融点が183℃であるのに対し、鉛フリー半田である(Sn/3.5Ag/0.5Cu)半田を使用する場合、溶融点が220℃であって、部品実装時に40℃以上高くなる過熱によって下地金属である銅及びニッケルが金表面拡散する現象が生じる。

BGA(Ball Grid Array)やFC(Flip Chip)BGAなどプリント回路基板の主流製品は、リフロー(Reflow)工程が2回以上行われ、高い熱が続いて加わるので、金属間異種化合物の生成と金表面への下地金属の溶出によってブラックパッド(Black Pad)不良が発生されるが、これを遮断させる目的で無電解ニッケルと金めっきとの間に無電解パラジウムめっきを行う無電解ニッケル/無電解パラジウム無電解金(ENEPIG:Electroless Ni/Electroless Pd/Immersion Au)工法も開発されて普及している。

このように、プリント回路基板の銅配線に金めっきする工法であって、ENIG、ENAG、ENIGAG、ENEPIGプロセスが主に使用されているが、すべて銅配線に必須に無電解ニッケルめっきを行ってニッケルを下地金属として、金めっきが行われる工法である。最近、プリント回路基板の銅配線に直接金めっきを行う直接無電解金めっき工法の商用化が積極的に要請されている実情である。その理由としては、次の(1)〜(3)などを挙げることができる。

(1)半導体高集積化により、これを搭載するプリント回路基板の回路が継続的に微細化され、最近ではラインスペース(Line/Space)が10μm以下までも要求されている。通常の無電解金めっきの下地めっきとしてのニッケルの厚さは、3〜7μmが要求されるが、ライン/スペースが10μm以下の場合には、無電解ニッケルめっきを適用することは不可能である。

(2)電子製品無線化され、低電流高周波に使用されるRFモジュールの場合、ニッケルめっきによって電気抵抗が高くなり、電流が表面に沿って流れる表皮効果(Skin Effect)が生じるので、ニッケルめっきの代替めっき方法が要求されている。

(3)フレキシブルプリント回路基板(Flexible PCB)の場合、反復的な使用により、ベンディングクラック(Bending Crack)の致命的な不良が発生され得るが、これはニッケル層で発生しているので、ニッケルめっきより優れた耐屈曲性のめっき方法が要求されている。

すなわち、ライン/スペースが10μm以下の超微細回路基板、無線RF高周波特性電子部品実装する基板、または反復的なベンディング(Bending)特性が要求されるフレキシブル基板などに、前述した要求を満たすことができる新しい工法の開発が急がれる時点である。

既存の無電解金めっき工法に下地金属として使用されるニッケルめっきを除外させる工法であって、プリント回路基板の銅配線に直接金めっきを行うDIG(Direct Immersion Au)工法と共に無電解銀めっき/置換金(ESIG:Electroless Ag/Immersion Au)工法と無電解パラジウム/置換金(EPIG:Electroless Pd/Immersion Au)工法が研究されているが、まだ商用化されていない。

プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行う工法について様々な研究が行われている。

特許文献1には、均一な金被膜を形成できる非シアン系置換金めっき液亜硫酸金塩アミノカルボン酸化合物を使用して、別の亜硫酸塩を含まなくてもめっき液自己分解が抑制され、液安定性が高く、また温度70℃、pH6.5で30分間浸漬すると、金の厚さは、0.05μmでムラがない良好な金被膜を得ることができると記載している。

特許文献2には、密着力が優れ、腐食に強い優れた金めっきを提供するシアン系置換金めっき液としてシアン化金カリウム錯化剤としてカルボン酸またはアミン類を使用し、温度80℃、pH6.0で10分間、約0.05μmの金の厚さを得ることができ、金めっきの外観光沢が優れていると記載している。

特許文献3には、フェニル化合物還元剤として使用し、チオレートとモノアルカノールアミンを錯化剤として使用し、チアゾール化合物を安定剤として使用する還元型無電解金めっき液であって、温度65℃、pH7.5で1時間めっき時、0.8μmの金めっきを得ることができると記載している。

特許文献4には、水溶性シアン化金化合物エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸を錯化剤に、また表面処理剤としてヒドラジン及びその誘導体を使用して、ポリカルボン酸及びピリジニウムカルボキシレート化合物を使用してベース金属の局部脆化を防止し、金めっき被膜付着力を増大させ、さらに外観が優れ、半田付け結合強度が優れた金被膜を得ることができると記載されている。

概要

プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行った場合の致命的な欠陷である銅表面の局部侵食現象を防止することができる、置換型無電解金めっき液の提供。局部侵食遮断剤としてカルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物水溶性金化合物、錯化剤としてアミノカルボン酸伝導性向上剤としてジカルボン酸、下地金属溶出抑制及び再析防止剤としてα−ヒドロキシカルボン酸及びヘテロアリールカルボン酸金イオン安定化剤として亜硫酸塩化合物表面腐食防止剤としてアゾール化合物、その他の界面活性剤結晶調整剤pH調整剤緩衝剤を含む置換型無電解金めっき工法の無電解金めっき液及びこれを用いた金めっき方法。本発明の置換型無電解金めっき液は、下地金属である銅表面の局部侵食現象を防止することにより、製造された金めっき膜は、半田実装信頼性が優れる。

目的

特許文献2には、密着力が優れ、腐食に強い優れた金めっきを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

(A)局部侵食遮断剤として、カルボニル酸素を有する、プリン化合物またはピリミジン系化合物と、(B)水溶性金化合物と、(C)錯化剤と、(D)伝導性向上剤として、ジカルボン酸と、(E)下地金属溶出抑制及び再析防止剤として、(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸(但し、当該成分(E−1)中の窒素は、ヘテロアリール環に位置しながら、すべて芳香族窒素を示す)及び(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸と、(F)金イオン安定化剤として、シアン化化合物または亜硫酸塩化合物と、を含むことを特徴とする、置換型無電解金めっき液

請求項2

前記カルボニル酸素は、下記化学式a〜cで示される基のうちのいずれかに含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項3

前記(A)局部侵食遮断剤としてのカルボニル酸素を有するプリン系化合物またはピリミジン系化合物は、2−アミノ−9H−プリン−6(H)−オン、3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン、7,9−ジヒドロ−1H−プリン−2,6,8(3H)−トリオン、5−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、2,4(1H,3H)−ピリミジン−ジオン及び4−アミノ−1H−ピリミジン−2オンからなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項4

前記(B)水溶性金化合物は、シアン化第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、塩化第一金カリウム、塩化第二金カリウム亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウムチオ硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリウム及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項5

前記(C)錯化剤は、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン酢酸プロパンジアミン四酢酸、N−(2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンN,N,N’,N’−四酢酸、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エチレンジアミン二酢酸ジアミノシクロヘキサン四酢酸、エチレングリコール−ビス((β−アミノエチルエーテル)−N,N’−四酢酸)、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、テトラキス(アミノエチル)エチレンジアミン、これらのナトリウム塩カリウム塩またはアンモニウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項6

前記(D)伝導性向上剤としてのジカルボン酸は、シュウ酸マロン酸コハク酸グルタル酸アジピン酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸セバシン酸ウンデカン酸ドデカン酸、3,3−ジメチルペンタン酸シクルペンタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項7

前記(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、イミダゾールカルボン酸、イミダゾールジカルボン酸、ピリジンカルボン酸ピリジンジカルボン酸ピリミジンカルボン酸、ピリミジンジカルボン酸、ピリダジンカルボン酸、ピリダジンジカルボン酸、ピラジンカルボン酸、ピラジンジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項8

前記(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、イミダゾール−2−カルボン酸、イミダゾール−4−カルボン酸、イミダゾール−2,4−ジカルボン酸、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、ピリジン−2−カルボン酸(ピコリン酸)、ピリジン−3−カルボン酸(ニコチン酸)、ピリジン−4−カルボン酸(イソニコチン酸)、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,4−ジカルボン酸、ピリジン−2,5−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、ピリミジン−3,4−ジカルボン酸、ピリミジン−3,5−ジカルボン酸、ピリミジン−2−カルボン酸、ピリミジン−4−カルボン酸、ピリミジン−5−カルボン酸、ピリミジン−2,4−ジカルボン酸、ピリミジン−2,5−ジカルボン酸、ピリミジン−4,5−ジカルボン酸、ピリミジン−4,6−ジカルボン酸、ピリダジン−3−カルボン酸、ピリダジン−4−カルボン酸、ピリダジン−3,4−ジカルボン酸、ピリダジン−3,5−ジカルボン酸、ピリダジン−4,5−ジカルボン酸、ピラジン−2−カルボン酸、ピラジン−2,3−ジカルボン酸、ピラジン−2,5−ジカルボン酸、ピラジン−2,6−ジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項7に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項9

前記(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸は、グリコール酸乳酸ヒドロキシ酪酸ヒドロキシ吉草酸ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸リンゴ酸酒石酸クエン酸及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項10

前記(F)金イオン安定化剤は、亜硫酸基(SO32−)を有する亜硫酸塩化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項11

さらに、(G)表面腐食防止剤(但し、前記成分(A)は除く)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項12

前記(G)表面腐食防止剤は、5原子ヘテロ環の中に1つ以上の窒素と2つ以上の他元素とを有するアゾール化合物含むことを特徴とする、請求項11に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項13

さらに、(H)その他の添加剤として、界面活性剤結晶調整剤pH調整剤及び緩衝剤からなる群から選択される少なくとも1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。

請求項14

銅または銅合金から選択される金属表面を有する被めっき基板を準備するステップ、及び請求項1〜13のいずれか一項に記載された置換型無電解金めっき液に、前記被めっき基板を接触させるステップを含むことを特徴とする、置換型無電解金めっき方法。

技術分野

0001

本発明は、プリント回路基板銅配線に直接金めっきを行う新しい置換型無電解金めっき液、及びこれを用いた金めっき工法に関し、様々な種類の無電解金めっき工法は、共に無電解ニッケルめっきを金めっきの下地金属として使用する。金めっき表面への銅溶出及び拡散遮断し、金めっきの密着強度を増加させる目的として、ニッケルめっきを銅と金めっき膜との間にめっきし、その厚さでは3〜7μmが適当と知られている。しかし、プリント回路基板の銅配線に中間のニッケルめっき層を省略して直接金めっきを行う場合、銅表面に局部侵食が発生して孔食(Pitting)または隙間腐食(Crevice)が形成され、均一な金めっきを得ることができなくなる問題がある。

0002

本発明は、銅表面の局部侵食を防止する局部侵食遮断剤を含有し、下地金属溶出を抑制し、置換反応生成物と容易に錯塩を形成して金めっき浴の安全性を向上させるα−ヒドロキシカルボン酸ヘテロアリールカルボン酸を含有し、金イオン安定化剤としてシアン化化合物または亜硫酸塩化合物を含有し、表面腐食防止剤としてアゾール化合物を含有する、置換型無電解金めっき液及びこれを用いた金めっき方法に関する。

背景技術

0003

プリント回路基板の最終表面処理は、金めっきが最も適している。金の電気伝導度耐薬品性耐酸化性などはもちろん、電子部品実装時半田(solder)実装信頼性などの物理的特性も優れている。無電解金めっきの下地金属としてニッケルめっきが使用されている。プリント回路基板の銅配線に無電解ニッケルめっきをした後、無電解金めっきを行った工法としては、無電解ニッケル置換金(ENIG:Electroless Ni/Immersion Au)、無電解ニッケル/還元金(ENAG:Eletroless Ni/Autocatalytic Au)、及び無電解ニッケル/置換金/還元金(ENIGAG:Eletroless Ni/Immerision Au/Autocatalytic Au)工法が主流を成している。

0004

また、RoHS(特定有害物質使用規制)により、鉛フリー半田(Lead Free Solder)を使用する場合に、Sn/Pb半田の溶融点が183℃であるのに対し、鉛フリー半田である(Sn/3.5Ag/0.5Cu)半田を使用する場合、溶融点が220℃であって、部品実装時に40℃以上高くなる過熱によって下地金属である銅及びニッケルが金表面に拡散する現象が生じる。

0005

BGA(Ball Grid Array)やFC(Flip Chip)BGAなどプリント回路基板の主流製品は、リフロー(Reflow)工程が2回以上行われ、高い熱が続いて加わるので、金属間異種化合物の生成と金表面への下地金属の溶出によってブラックパッド(Black Pad)不良が発生されるが、これを遮断させる目的で無電解ニッケルと金めっきとの間に無電解パラジウムめっきを行う無電解ニッケル/無電解パラジウム無電解金(ENEPIG:Electroless Ni/Electroless Pd/Immersion Au)工法も開発されて普及している。

0006

このように、プリント回路基板の銅配線に金めっきする工法であって、ENIG、ENAG、ENIGAG、ENEPIGプロセスが主に使用されているが、すべて銅配線に必須に無電解ニッケルめっきを行ってニッケルを下地金属として、金めっきが行われる工法である。最近、プリント回路基板の銅配線に直接金めっきを行う直接無電解金めっき工法の商用化が積極的に要請されている実情である。その理由としては、次の(1)〜(3)などを挙げることができる。

0007

(1)半導体高集積化により、これを搭載するプリント回路基板の回路が継続的に微細化され、最近ではラインスペース(Line/Space)が10μm以下までも要求されている。通常の無電解金めっきの下地めっきとしてのニッケルの厚さは、3〜7μmが要求されるが、ライン/スペースが10μm以下の場合には、無電解ニッケルめっきを適用することは不可能である。

0008

(2)電子製品無線化され、低電流高周波に使用されるRFモジュールの場合、ニッケルめっきによって電気抵抗が高くなり、電流が表面に沿って流れる表皮効果(Skin Effect)が生じるので、ニッケルめっきの代替めっき方法が要求されている。

0009

(3)フレキシブルプリント回路基板(Flexible PCB)の場合、反復的な使用により、ベンディングクラック(Bending Crack)の致命的な不良が発生され得るが、これはニッケル層で発生しているので、ニッケルめっきより優れた耐屈曲性のめっき方法が要求されている。

0010

すなわち、ライン/スペースが10μm以下の超微細回路基板、無線RF高周波特性電子部品実装する基板、または反復的なベンディング(Bending)特性が要求されるフレキシブル基板などに、前述した要求を満たすことができる新しい工法の開発が急がれる時点である。

0011

既存の無電解金めっき工法に下地金属として使用されるニッケルめっきを除外させる工法であって、プリント回路基板の銅配線に直接金めっきを行うDIG(Direct Immersion Au)工法と共に無電解銀めっき/置換金(ESIG:Electroless Ag/Immersion Au)工法と無電解パラジウム/置換金(EPIG:Electroless Pd/Immersion Au)工法が研究されているが、まだ商用化されていない。

0012

プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行う工法について様々な研究が行われている。

0013

特許文献1には、均一な金被膜を形成できる非シアン系置換金めっき液亜硫酸金塩アミノカルボン酸化合物を使用して、別の亜硫酸塩を含まなくてもめっき液自己分解が抑制され、液安定性が高く、また温度70℃、pH6.5で30分間浸漬すると、金の厚さは、0.05μmでムラがない良好な金被膜を得ることができると記載している。

0014

特許文献2には、密着力が優れ、腐食に強い優れた金めっきを提供するシアン系置換金めっき液としてシアン化金カリウム錯化剤としてカルボン酸またはアミン類を使用し、温度80℃、pH6.0で10分間、約0.05μmの金の厚さを得ることができ、金めっきの外観光沢が優れていると記載している。

0015

特許文献3には、フェニル化合物還元剤として使用し、チオレートとモノアルカノールアミンを錯化剤として使用し、チアゾール化合物を安定剤として使用する還元型無電解金めっき液であって、温度65℃、pH7.5で1時間めっき時、0.8μmの金めっきを得ることができると記載している。

0016

特許文献4には、水溶性シアン化金化合物エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸を錯化剤に、また表面処理剤としてヒドラジン及びその誘導体を使用して、ポリカルボン酸及びピリジニウムカルボキシレート化合物を使用してベース金属の局部脆化を防止し、金めっき被膜付着力を増大させ、さらに外観が優れ、半田付け結合強度が優れた金被膜を得ることができると記載されている。

0017

日本特開2009−155671号公報(2009.07.16)

0018

日本特開2004−323963号公報(2004.11.18)

0019

日本特開2008−266712号公報(2008.06.11)

先行技術

0020

韓国特許第10−1483599号公報(2015.01.12)

発明が解決しようとする課題

0021

プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行う場合に局部侵食が発生し、銅表面に孔食または隙間腐食が発生して銅表面と金めっき臨界面とのめっき密着不完全になる。これにより、銅表面と金めっき間の密着強度が低下することはもちろん、部品実装時の金めっき表面へ銅が溶出・拡散されて、金めっき表面の変色または酸化が生じることになる。したがって、直接無電解金めっき工法の実用化のためには、銅表面の局部侵食の発生を遮断する研究が先行しなければならない。

0022

また、置換反応によって溶出される銅イオンを容易に溶解させ、金と共に再析出されることを防止しなければならず、金めっき溶液の安定性を向上させ、金めっき浴の寿命を長期間維持できなければならない。したがって、半田実装信頼性のみならず、金めっきの外観及び組職、また耐食性などに優れた品質を維持しなければならない。

課題を解決するための手段

0023

本発明者らは、プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行う場合に、銅表面に発生する致命的な局部侵食の発生を遮断することができる方法についての研究を進めた結果、局部侵食現象は、銅金属の結晶粒子のサイズ、表面の欠陷、不純物の存在などによる銅表面の微細な不均一性が存在する場合に電位差が発生し、陽極(Anode)と陰極(Cathode)が形成されて、電気化学的反応(Electro Chemical Reaction)が起こるようになり、陽極から銅がイオン化されて電子を放出する酸化反応が開始され、反応が促進され、局部侵食に拡大されて、孔食または隙間腐食が発生することを発見した。

0024

そこで、本発明者らは、銅表面に正常な置換反応によって金めっきの沈着が行われるほかに、不要な電気化学的反応が開始され、局部侵食に展開される酸化反応を初期に遮断させることができる方法についての研究を完成した。

0025

すなわち、本発明者らは、銅表面の局部侵食を遮断させる局部侵食遮断剤として、



のように、カルボニル酸素(Carbonyl Oxygen)を含んでいるプリンまたはピリミジン系化合物が銅表面の局部侵食を発生させる酸化反応に作用して局部侵食の進行を遮断させ、正常な金めっきの置換沈着反応が先ず開始されるようにすることにより、局部侵食による孔食及び隙間腐食が発生されない、均一かつ完全に密着された金めっき被膜を形成することができた。

0026

また、金めっき浴の長期間安定性を維持し、金めっきの均一性を提供するために、水溶性金化合物、錯化剤、伝導性向上剤、下地金属溶出抑制及び金属再析出防止剤、金イオン安定剤、表面腐食防止剤などを使用することにより、優れた半田実装信頼性などを確保することができた。

発明の効果

0027

本発明によるプリント回路基板の銅配線に直接金めっきを行う直接金めっき工法の新しい置換型無電解金めっき液は、銅と金めっき臨界面との局部侵食による孔食及び隙間腐食の発生を遮断することにより、金めっきの均一性を提供する。

0028

本発明は、新しい置換型無電解金めっき液として、銅表面に腐食の発生がない完全に密着した均一な金被膜を得る金ストライク(Gold Strike)めっきに使用する。直ぐに還元型無電解金めっき(MKケム&テック社 NEOZEN TG)を行って厚膜の金の厚さを得ることができる。

0029

また、製造した金めっきは、半田実装信頼性が優れており、金めっき浴の安定性及び使用時間を増加させ、生産性及び品質を向上させ、商用化が可能である。

0030

また、本発明の新しい置換型無電解金めっき液は、ENEPIG工法において無電解Niを除いて、代わりに本発明の金めっき液を金ストライクに代替使用が可能であるので、微細回路ワイヤポンディング(Wire Bonding)用にも商用化が可能である。

図面の簡単な説明

0031

本発明で使用された金めっき評価用基板を示す写真である。
本発明による金めっき後テスト基板及びめっき層の概略的な構造及び厚さを図式化した図である。
本発明の試験例による、実施例及び比較例の金めっきの外観を示す写真である。
本発明の試験例による、実施例及び比較例の熱処理前のめっき層間の局部侵食を示す写真である。
本発明の試験例による、実施例及び比較例の熱処理後のめっき層間の局部侵食を示す写真である。
本発明の試験例による、半田接合試験過程を示す写真である。
本発明の試験例による、実施例及び比較例の半田の広がり性(spreading)を示す写真である。

0032

本発明の置換型無電解金めっき液は、プリント回路基板の銅配線に金めっきを行うものであって、下記の成分を含む。
(A)局部侵食の遮断剤として、カルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物、
(B)水溶性金化合物、
(C)錯化剤、
(D)伝導性向上剤として、ジカルボン酸
(E)下地金属溶出抑制及び再析出防止剤として、(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸及び/または(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸、
(F)金イオン安定化剤、
(G)表面腐食防止剤、及び
(H)その他の添加剤として、結晶調整剤pH調整剤界面活性剤など。

0033

本発明の置換型無電解金めっき方法は、銅または銅合金から選択される金属表面を有する被めっき基板を準備するステップと、前記置換型無電解金めっき液に前記基板を接触させるステップとを含む。

0034

以下に本発明をさらに詳細に説明する。

0035

[置換型無電解金めっき液]
(A)局部侵食遮断剤
本発明において、(A)局部侵食遮断剤は、銅表面に直接金めっきを行う場合、孔食または隙間腐食のような局部侵食現象を遮断させる役割をする。

0036

前記(A)局部侵食遮断剤としては、カルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物を挙げることができ、これらのプリン及びピリミジン系化合物としては、それぞれ下記化学式1及び2に示される化合物などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0037

(前記化学式1及び2のうち、R1、R2、R3、R4は、それぞれ、=O、−NH2、−CH3または−Hである。)

0038

前記化学式1及び2のプリン及びピリミジン系化合物などは、下記化学式a〜cで示される基のように、窒素を含むカルボニル酸素を有している。

0039

ここで、カルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物は、
2−アミノ−9H−プリン−6(H)−オン、3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン、7,9−ジヒドロ−1H−プリン−2,6,8(3H)−トリオン、5−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、2,4(1H,3H)−ピリミジン−ジオン、または4−アミノ−1H−ピリミジン−2オンなどからなる群から選択されることができ、これらに限定されるものではない。また、カルボニル酸素を有する2H−アゼピン−2−オン、ピロリドン−2−オンなどのようなピロリジンアゼピン化合物も、局部侵食遮断剤として使用することができる。

0040

本発明の置換型無電解金めっき液中の前記(A)局部侵食遮断剤の使用量は、0.05〜10g/L、好ましくは0.1〜3g/Lである。

0041

(B)水溶性金化合物
本発明において、(B)水溶性金化合物は、金イオン供給源である。前記(B)水溶性金化合物は、例えば、シアン化第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、塩化第一金カリウム、塩化第二金カリウム亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウムチオ硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリウム及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、好ましくは、シアン化第一金カリウム及び亜硫酸金ナトリウムから選択され得るが、これらに限定されるものではない。

0042

本発明の置換型無電解金めっき液中の水溶性金塩の濃度は、0.1〜10g/L、好ましくは、0.3〜5g/Lの範囲であり得るが、これに限定されない。

0043

(C)錯化剤
本発明において、(C)錯化剤は、めっき液中の金属イオンを溶解、配位錯化させることにより、金属または金属イオンが析出されないようにするなどの役割をする。

0044

前記(C)錯化剤は、好ましくは、マルチ配位性リガンドであり、例えば、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン酢酸プロパンジアミン四酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンN,N,N’,N’−四酢酸、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エチレンジアミン二酢酸ジアミノシクロヘキサン四酢酸、エチレングリコール−ビス((β−アミノエチルエーテル)−N,N’−四酢酸)などのようなアルキレンポリアミンポリ酢酸、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、テトラキス(アミノエチル)エチレンジアミンなどのようなポリアミン、これらのナトリウム塩カリウム塩またはアンモニウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、好ましくは、アルキレンポリアミンポリ酢酸、より好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸、プロパンジアミン四酢酸などを挙げることができ、これらに限定されるものではない。

0045

本発明において、(C)錯化剤は、様々な濃度で使用され得るが、一般には、すべての金イオンが錯化され得るように、化学量論的に等価量(金イオンの量に対して)または化学量論的に過量に金めっき液に存在する。本明細書において、用語「化学量論的」とは、同モルを意味するものとする。一般に、錯化剤が金イオンより過量で、すなわち、高いモル濃度で存在する。錯化剤対金イオンのモル比は、一般に≧1:1、好ましくは≧1.2:1、より好ましくは≧2.0:1及びさらに好ましくは≧3.0:1である。本発明の置換型無電解金めっき液中の錯化剤の使用量は、1〜100g/L、好ましくは5〜50g/Lである。

0046

(D)伝導性向上剤
本発明において、(D)伝導性向上剤としては、例えば、ジカルボン酸を使用することができる。

0047

前記ジカルボン酸は、好ましくは脂肪族ジカルボン酸であり、例えば、シュウ酸マロン酸コハク酸グルタル酸アジピン酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸セバシン酸ウンデカン酸ドデカン酸、3,3−ジメチルペンタン酸シクルペンタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、アルカリ金属塩アルカリ土金属塩またはアンモニウム塩の形態、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩の形態で使用され得るが、これらに限定されるものではない。

0048

本発明の置換型無電解金めっき液中のジカルボン酸は、1〜200g/L、好ましくは10〜80g/Lの量で使用され得る。

0049

(E)下地金属溶出抑制及び再析出防止剤
本発明において、(E)下地金属溶出抑制及び再析出防止剤としては、(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸及び/または(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸などを挙げることができる。

0050

(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸
本発明において、下地金属溶出抑制及び再析出防止剤としての前記(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、例えば、環窒素がすべて芳香族窒素を示すイミダゾールピリジンピラジン、ピリミジンまたはピリダジンに1〜3個のカルボン酸基が置換されたヘテロアリールカルボン酸からなる群から選択されることができ、具体的には、イミダゾールカルボン酸、イミダゾールジカルボン酸、ピリジンカルボン酸ピリジンジカルボン酸ピリミジンカルボン酸、ピリミジンジカルボン酸、ピリダジンカルボン酸、ピリダジンジカルボン酸、ピラジンカルボン酸、ピラジンジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、好ましくは、イミダゾール−2−カルボン酸、イミダゾール−4−カルボン酸、イミダゾール−2,4−ジカルボン酸、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸;ピリジン−2−カルボン酸(ピコリン酸)、ピリジン−3−カルボン酸(ニコチン酸)、ピリジン−4−カルボン酸(イソニコチン酸)、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,4−ジカルボン酸、ピリジン−2,5−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸;ピリミジン−3,4−ジカルボン酸、ピリミジン−3,5−ジカルボン酸、ピリミジン−2−カルボン酸、ピリミジン−4−カルボン酸、ピリミジン−5−カルボン酸、ピリミジン−2,4−ジカルボン酸、ピリミジン−2,5−ジカルボン酸、ピリミジン−4,5−ジカルボン酸、ピリミジン−4,6−ジカルボン酸;ピリダジン−3−カルボン酸、ピリダジン−4−カルボン酸、ピリダジン−3,4−ジカルボン酸、ピリダジン−3,5−ジカルボン酸、ピリダジン−4,5−ジカルボン酸;ピラジン−2−カルボン酸、ピラジン−2,3−ジカルボン酸、ピラジン−2,5−ジカルボン酸、ピラジン−2,6−ジカルボン酸;及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、これらに限定されるものではない。

0051

本発明による(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸において、前記窒素は、ヘテロアリール環に位置しながら、すべて芳香族窒素を示し、前記カルボキシル基がヘテロアリール環の炭素原子に直接付着されているという構造的な特徴を有する。このようなヘテロアリール基は、パイ電子欠乏芳香族環を示すが、ヘテロアリール環の芳香族炭素原子に直接連結されたカルボキシル基の影響により、金属イオンとの錯体形成が促進されたり活性化され、これにより、金属表面に付着が促進されたり活性化され得ると考えられる。

0052

本発明の一変形例によると、前述した(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、ヘテロアリール環に位置しない窒素を含むこともできる。

0053

本発明による(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、様々な濃度で使用され得るが、好ましくは0.1〜25g/L、より好ましくは0.5〜10g/Lで使用され得る。

0054

(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸
本発明において、(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸は、下地金属溶出抑制及び再析出防止剤として作用する。前記(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸は、好ましくは脂肪族α-ヒドロキシカルボン酸であり、例えば、グリコール酸乳酸ヒドロキシ酪酸ヒドロキシ吉草酸ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸などのようなヒドロキシモノカルボン酸リンゴ酸酒石酸クエン酸などのようなα−ヒドロキシジカルボン酸及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、これらに限定されるものではない。

0055

本発明の一変形例よると、(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸としてメソシュウ酸オキサロ酢酸などのようなα−ケトカルボン酸を一部または全部代替して使用することもできる。

0056

本発明において、(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸は、本発明の置換型無電解金めっき液中、1〜20g/L、好ましくは3〜10g/Lの量で使用することができる。

0057

本発明の一つの好ましい実施形態によると、(E−2)α-ヒドロキシカルボン酸と(E−1)窒素−含有ヘテロアリールカルボン酸は、混用して使用することができる。

0058

(F)金イオン安定化剤
本発明において、無電解金めっきにおける金イオンの安定性を増加させて金めっき浴の寿命を延長させ、金めっきの品質の低下を抑制するために、シアン化化合物または亜硫酸塩化合物などのような(F)金イオン安定化剤を添加することができる。

0059

シアン化化合物としては、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウムシアン化カリウムなどを挙げることができ、亜硫酸塩化合物としては、SO32−を有する亜硫酸塩化合物などを挙げることができる。

0060

金イオン錯体を安定化させるための(F)金イオン安定化剤の使用量は、本発明の置換型無電解金めっき液中、0.1〜20g/L、好ましくは2〜10g/Lである。

0061

(G)表面腐食防止剤
本発明による置換型無電解金めっき液は、前記の成分に加えて、下地金属表面の腐食をさらに抑制する表面腐食防止剤を含有することができる。

0062

(G)表面腐食防止剤は、5原子ヘテロ環の中に1つ以上の窒素と2つ以上の他元素とを有するアゾール化合物を含有することができる。アゾール化合物は、銅表面に強いN−Cuボンドを形成してナノサイズの保護膜を形成して、銅表面にCu2O生成を防止する役割をする。

0063

アゾール化合物としては、イミダゾール、ピラゾールトリアゾールテトラゾールチアゾールイソチアゾールイソキサゾールオキサゾールなどを挙げることができ、より具体的には、イミダゾール、2−アミノイミダゾール、4−アミノイミダゾール、5−アミノイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、1−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−(p−トリル)−4−メチルイミダゾール、4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、5−アミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、ベンゾトリアゾールメチルベンゾトリアゾール、テトラヒドロベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、3−アミノ−5−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−1−メチル−テトラゾール、5−メルカプト−1−フェニル−テトラゾール、5−フェニル−テトラゾール、5−アミノ−テトラゾール、5−メチル−テトラゾール、トリメチレンテトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾール、フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、2−アミノ−チアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2,2’−ジチオビスベンゾチアゾール、2−アミノ−5−エチルチオ−1,3,4−チアディアゾール、2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアディアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアディアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1,3,4−トリアゾールホスホネートなどを挙げることができ、これらに限定されるものではない。

0064

本発明において、前述した(G)表面腐食防止剤の濃度は、本発明の置換型無電解金めっき液中、0.0001〜10g/L、好ましくは0.001〜5.0g/Lである。

0065

(H)その他の添加剤
本発明による置換型無電解金めっき液は、金めっき液の特性を阻害しなければ、例えば、界面活性剤、結晶調整剤、pH調整剤、緩衝剤平坦化剤、厚さ調節剤、消泡剤などのような添加剤をさらに含み得る。

0066

界面活性剤は、めっき液と金属表面との間で濡れ性を調節し、めっきされる粒子のサイズを微細化する作用をするために使用され、陰イオン性陽イオン性非イオン性または両性界面活性剤などを挙げることができるが、好ましくは陰イオン性界面活性剤から選択される。界面活性剤は、本発明の置換型無電解金めっき液中、略0.001〜10g/L、好ましくは0.005〜1.0g/Lの量で添加することができる。

0067

本発明において、タリウム化合物鉛化合物及びヒ素化合物からなる群から選択される添加剤を含有することにより、金被膜の外観がさらに良好になり、外観不均一の抑制がさらに向上することができる。

0068

また、めっき液のpHを安定化させるために無機塩及び有機塩から選択される緩衝剤を使用することができる。本発明においては、ジカルボン酸及び/またはα-ヒドロキシカルボン酸が緩衝剤として作用することができるので、別途の緩衝剤は使用しないが、必要に応じてリン酸塩ホウ酸塩などの無機塩またはフタレートタータラートラクテートアセテートなどの有機塩を緩衝剤として添加することができる。

0069

無電解金めっき方法
本発明による金めっき方法は、通常の無電解金めっき方法により、前述した無電解金めっき液を使用して実行され得る。

0070

例えば、本発明による金めっき方法は、被めっき基板を準備するステップ及び前記基板の表面を前記金めっき液と接触する金ストライク、ストライク金めっき後、通常の無電解金めっき(置換−還元型)を行う。

0071

被めっき基板は、金属基板または金属被膜を有する基板であることができ、前記金属は、銅、または銅の合金であり得る。また、被めっき基板は、基板の一部または全部に置換される金属からなる表面を有する基板、すなわち、金属表面を有する基板として定義されることもできる。

0072

前記被めっき基板の製造方法は、特に限定されないが、例えば、銅または銅合金として圧延などの機械的加工電気めっき法無電解めっき法気相めっき法などの各種方法で形成されたものを被めっき部分とすることができる。

0073

これらの被めっき部分に形成される金めっき薄膜は、通常、0.02〜0.5μm、好ましくは0.03〜0.3μm、より好ましくは0.03〜0.1μmの厚さを有することができる。このような金被膜上に搭載される半田ボールは、接続部(パッド)のサイズに応じて直径が100μm〜1mm、好ましくは200μm〜0.8mmの範囲内のものが使用され得る。半田組成は、従来のSn−Pb系以外に、Pbフリー半田と総称される様々な組成のものが使用され得る。

0074

一方、金めっき液を被めっき基板と接触して置換型無電解金めっきを行うステップにおいて、金めっき液は、pH4〜8、好ましくはpH5〜7、より好ましくは略pH6で使用することが好ましい。このとき、pH調整剤としては、水酸化カリウム水酸化ナトリウム、または水酸化アンモニウムなどを使用することができる。

0075

前述した金めっきを行うステップにおいて、金めっき浴の温度は、特に限定されないが、一般に60〜95℃、好ましくは70〜85℃である。

0076

また、本発明によると、前述した無電解金めっき液を使用する無電解金めっき方法により、被めっき基板などに形成された通常0.02〜0.5μm、好ましくは0.03〜0.3μm、より好ましくは0.03〜0.1μmの厚さを有する金めっき膜、そして、前記金めっき膜を含む基板、例えば、電気電子部品用基板を提供することができる。

0077

本発明による無電解金めっき液は、銅の局部侵食を防止して形成される金めっき膜と、下地金属である銅の間に完全な密着が行われているため、これを使用して製造された金めっき膜は、半田接合強度及び半田広がり性が優れることを確認することができる。また、本発明による置換型無電解金めっき液は、下地金属から置換されて溶解された金属を容易かつ選択的に錯化させることにより、金と共に再析出されることを効果的に防止することができるので、金めっき浴の安定性を向上させ、金めっき浴の使用時間を増加させることができ、これにより、生産性及び品質を向上させ、不良を減少させることができる効果がある。

0078

本発明の利点及び効果は、以下の例示的な実施例によってより詳細に説明され、本発明は、これらに限定されない。

0079

実施例
本実施例で使用されるPCB基板は、SMDタイプの厚さ1mmのFR−4基板を使用した。図1は、本発明で使用された金めっき評価用基板を示す写真である。

0080

基板に形成されたパッド開口サイズは、350μmであり、ピッチサイズは800μmで図1の(A)に示したパターンで形成し、製作されたボードは、チェーン(daisy chain)で構成して電気的にすべて連結されるように設計し、半田付け評価を行った。

0081

また、図1の(B)に示されたように、広い面積と狭いパッドを回路で繋げてガルバニック反応が起こり得る基板を設計し、めっき速度、めっき外観、めっき密着性の評価を行った。また、金化合物含有量は、金(Au)の重量を基準に換算した。

0082

テスト基板の製造工程は、下記表1に記載した通りであり、金めっきした後、テスト基板及びめっき層の概略的な構造及び厚さは、図2に図式化した。

0083

(表1のうち、脱脂ソフトエッチング、無電解金(還元型)の薬品は、MKケム&テック社の製品である)

0084

実施例1
下記の表2に示された成分、含有量及び条件に応じて脱イオン水にシアン化金カリウム1g/L(金含有量基準)、EDTA−2Na 20g/L、3−ピリジンカルボン酸2g/L、シュウ酸40g/L、クエン酸5g/L、亜硫酸ナトリウム5g/L、2,4(1H,3H)−ピリミジン−ジオン1.0g/Lを添加して、本発明による置換型無電解金めっき液を製造した。

0085

水酸化カリウムを添加してpHを6.0に調整し、めっき浴温度75℃でテスト基板を5分間、金ストライクめっきを行った後、直ぐに無電解金めっき(NEOZEN TG/MKケム&テック社製品)を行った。

0086

0087

実施例2
前記表2に示された成分、含有量及び条件に応じて脱イオン水にシアン化金カリウム1g/L(金含有量基準)、EDTA−2Na 20g/L、3−ピリジンカルボン酸2g/L、コハク酸30g/L、クエン酸5g/L、亜硫酸ナトリウム5g/L、2−アミノ−9H−プリン−6(H)−オン0.2g/L、ベンゾトリアゾール50mg/Lを添加して、本発明による置換型無電解金めっき液を製造した。

0088

水酸化カリウムを添加してpHを5.8に調整し、めっき浴温度75℃でテスト基板を5分間、金ストライクめっきを行った後、直ぐに無電解金めっき(NEOZEN TG/MKケム&テック社製品)を行った。

0089

実施例3
前記表2に示された成分、含有量及び条件に応じて脱イオン水にシアン化金カリウム1g/L(金含有量基準)、EDTA−2Na 20g/L、3−ピリジンカルボン酸2g/L、シュウ酸40g/L、クエン酸5g/L、亜硫酸ナトリウム5g/L、2,4(1H,3H)−ピリミジン−ジオン1.0g/L、2−アミノ−チアゾール50mg/Lを添加して、本発明による置換型無電解金めっき液を製造した。

0090

水酸化カリウムを添加してpHを6.0に調整し、めっき浴温度75℃でテスト基板を5分間、金ストライクめっきを行った後、直ぐに無電解金めっき(NEOZEN TG/MKケム&テック社製品)を行った。

0091

比較例1
前記表2に示された成分、含有量及び条件に応じて脱イオン水にシアン化金カリウム1g/L(金含有量基準)、EDTA−2Na 20g/L、3−ピリジンカルボン酸2g/L、シュウ酸40g/L、亜硫酸ナトリウム5g/L、ベンゾトリアゾール50mg/Lを添加して、比較用の置換型無電解金めっき液を製造した。

0092

水酸化カリウムを添加してpHを5.8に調整し、めっき浴温度75℃でテスト基板を5分間、金ストライクめっきを行った後、直ぐに無電解金めっき(NEOZEN TG/MKケム&テック社製品)を行った。

0093

比較例2
前記表2に示された成分、含有量及び条件に応じて脱イオン水にシアン化金カリウム1g/L(金含有量基準)、EDTA−2Na 20g/L、3−ピリジンカルボン酸2g/L、コハク酸30g/L、亜硫酸ナトリウム5g/Lを添加して、比較用の置換型無電解金めっき液を製造した。

0094

水酸化カリウムを添加してpHを6.0に調整し、めっき浴温度75℃でテスト基板を5分間、金ストライクめっきを行った後、直ぐに無電解金めっき(NEOZEN TG/MKケム&テック社製品)を行った。

0095

試験例
1.金めっきの厚さ:XRFめっき層分析装備で厚さを測定して下記表3に示した。
2.金めっきの外観:めっきされた試験片の外観上ムラや変色などの外観上異常の有無を光学顕微鏡で観察して下記表3に示した(図3参照)。
3.熱処理前のめっき層間局部侵食:FEIHELIOS 600I FIB装備を用いて、20μmの断面加工後、SEMでめっき層内の局部侵食を観察して図4に示し、このことからめっき層の局部侵食の有無を確認して下記表3に示した。
4.熱処理後のめっき層間局部侵食:めっきされた試験片を175℃のオーブンで24時間熱処理した後、FIB装備を用いて20μm断面加工後、SEMでめっき層内の局部侵食を観察して図5に示し、このことからめっき層の局部侵食の有無を確認して下記表3に示した。
5.めっき密着性:テープによる剥離試験(Peel test)を行ってベース金属とめっき層が分離されてテープに付着するかどうかを確認して下記表3に示した。
6.半田接合強度:半田ボールのプル(Pull)強度と破壊モードに対する試験は、DAGE 4000機器で行った。プルスピード(Pull Speed)は5,000μm/secとし、試験片はめっき後の強度を測定し、実験は合計30回行って平均値を求め、その結果を下記表3に示した。図6は、半田接合試験過程を示す写真である。
測定条件
測定方式ボールプル(Ball Pull)テスト
半田ボール:αメタル0.45 φ SAC305(Sn−3.0Ag−0.5Cu)、
リフロー:マルチリフロー(BTU社、VIP−70)、
リフロー条件:Top260℃
7.半田広がり性:めっきされた試験片の表面にフラックス(Flux)を薄膜で塗布した後にαメタル0.3 φ SAC305(Sn−3.0Ag−0.5Cu)半田ボールを載せた後、リフローを処理し、広がっていった半田ボールの(横+縦)/2で測定して下記表3に示した(図7参照)。
8.耐クラック性試験:耐クラック性試験のためにMIT−DA機器で行った。めっきされた試験片の一方を固定させ、他方には250gのぶら下げて試験片をぴんと張った後、試験片の回路中間部を左右に135度ずつ折って回路が切れる瞬間までの左右往復回数を測定して下記表3に示した。
9.回路にじみ:めっき後スペース(Space)が20μm以下の回路をSEMで観察して、にじみの有無を確認して下記表3に示した。
[測定条件]
にじみ率(%)=(にじみ幅 (μm)/回路幅(μm))*100

0096

0097

前記の表3から本発明の実施例1〜3において金めっき膜は、カルボニル酸素を有するプリンまたはピリミジン系化合物を使用し、金イオン安定化剤として亜硫酸塩化合物、必要に応じて表面腐食防止剤としてアゾール化合物を使用することにより、銅表面の局部侵食がなく、厚さ0.06μm以上の均一な金めっきを得ることができるため、半田接合性及び広がり性が優れており、耐クラック性試験結果、リフロー後延性が増加して耐屈曲性も優れているということがわかった。

0098

一方、比較例1及び2において沈着された金めっき膜は、銅表面の局部侵食遮断剤としてプリン及びピリミジン系化合物を使用しない場合、銅表面に孔食または隙間腐食が発生し、これにより、半田接合性及び広がり性はもちろん、めっき密着力も十分でない結果が得られるということが分かった。

0099

前述した説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。

0100

したがって、本発明に記載された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。

実施例

0101

本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の保護範囲に含まれるものと解釈されるべきであろう。

0102

本発明は、プリント回路基板の銅配線に直接無電解金めっきを行う新しい置換型無電解金めっきであって、ライン/スペース10μm以下の極微細回路の基板、高周波用基板屈曲信頼性が要求されるフレキシブル基板に適合するので、これを用いたプリント回路基板製造分野において産業的に利用可能である。

0103

本発明は、銅表面に直接金めっきを行う場合の致命的な局部侵食の問題を根本的に解決した新しい置換型無電解金めっきであって、銅表面に金ストライクとして使用できる新しいめっき工法が業界において初めて提示されたものであって、本発明の置換型無電解金ストライクめっき方法は、直接無電解金めっき方法のほかにも、無電解パラジウムめっきの下地金属としても使用可能であるので、ENEPIG工法を代替して無電解ニッケルめっきを省略する工法であり、産業的に利用価値が大きいといえる。

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