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技術 硬化性組成物、硬化物及び光学部材

出願人 スリーエムイノベイティブプロパティズカンパニー
発明者 弘重裕司
出願日 2018年9月14日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-172994
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-045387
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 光学要素・レンズ けい素重合体
主要キーワード B型粘度計 対候性 適用用途 配合質量 かご状 減圧濃縮装置 年度版 シルセスキオキサン骨格
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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課題

硬化物高温で長期間晒されたり、紫外線照射を長期間受けた場合であっても、優れた光学的特性を維持可能な硬化性組成物を提供すること。

解決手段

R11SiO3/2で表される構造及び(R12)2SiO2/2で表される構造を有するシルセスキオキサン化合物と(R11はアリール基アルキル基又は水素原子、R12はアリール基又はアルキル基)、R21XSiO2/2で表される構造、又はこの構造と(R21)2SiO3/2で表される構造とを有するシロキサン化合物と(R21はアリール基又はアルキル基、Xは水酸基又は加水分解性基)、を含有する硬化性組成物。

概要

背景

光半導体素子などの光学部材には、耐熱性や透明性の優れた材料が用いられる。このような用途に関連した材料として、特許文献1には、特定のポリオルガノシロキサン、特定のシルセスキオキサンイソシアヌレート化合物及びシランカップリング剤を含む、硬化性樹脂組成物が開示されている。

概要

硬化物高温で長期間晒されたり、紫外線照射を長期間受けた場合であっても、優れた光学的特性を維持可能な硬化性組成物を提供すること。R11SiO3/2で表される構造及び(R12)2SiO2/2で表される構造を有するシルセスキオキサン化合物と(R11はアリール基アルキル基又は水素原子、R12はアリール基又はアルキル基)、R21XSiO2/2で表される構造、又はこの構造と(R21)2SiO3/2で表される構造とを有するシロキサン化合物と(R21はアリール基又はアルキル基、Xは水酸基又は加水分解性基)、を含有する硬化性組成物。なし

目的

本発明の目的は、硬化物が高温で長期間晒されたり、紫外線の照射を長期間受けた場合であっても、優れた光学的特性を維持可能な硬化性組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1a)及び(1b)で表される構造を有するシルセスキオキサン化合物と、下記式(2a)、又は、下記式(2a)及び(2b)で表される構造を有するシロキサン化合物と、を含有する硬化性組成物。[式中、R11はアリール基アルキル基又は水素原子、R12は水素原子、アリール基又はアルキル基、R21はアリール基又はアルキル基、Xは水酸基又は加水分解性基、nは2〜100の数、をそれぞれ表す。但し、複数存在するR11、R12、R21及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R11のうち少なくとも一つはアリール基である。]

請求項2

前記シルセスキオキサン化合物は、下記式(1c)で表される構造を更に有する、請求項1に記載の硬化性組成物。[式中、R13はアリール基又はアルキル基を表す。但し、複数存在するR13はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]

請求項3

前記シルセスキオキサン化合物の少なくとも一つのケイ素原子に、水酸基及び加水分解性基の少なくとも1種が結合している、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。

請求項4

水酸基及び/又は加水分解性基を有するシルセスキオキサンを更に含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。

請求項5

前記シルセスキオキサン化合物は、水酸基及び/又は加水分解性基の3つとアリール基1つがケイ素原子に結合したシランと、水酸基及び/又は加水分解性基の2つ以上がケイ素原子に結合したシリコーンと、水酸基及び/又は加水分解性基の3つがケイ素原子に結合したヒドロシランと、を含むケイ素化合物反応物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項6

前記ケイ素化合物は更に、水酸基及び/又は加水分解性基がケイ素原子に結合したシルセスキオキサンを含有する、請求項5に記載の硬化性組成物。

請求項7

前記ケイ素化合物は更に、アルキル基及び/又はアリール基が3つ、水酸基及び/又は加水分解性基が1つ、ケイ素原子に結合したシランを含有する、請求項5又は6に記載の硬化性組成物。

請求項8

前記式(1a)及び(1b)で表される構造全体に対する、前記式(1b)で表される構造の割合が、2〜12モル%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項9

前記式(1a)、(1b)及び(1c)で表される構造全体に対する、前記式(1c)で表される構造の割合が、3〜50モル%である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項10

前記シルセスキオキサン化合物は、25℃、1気圧において液状である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項11

25℃における粘度が100〜30000mPa・sである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項12

請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物

請求項13

請求項12に記載の硬化物を備える、光学部材

技術分野

0001

本発明は、硬化性組成物硬化物及び光学部材に関する。

背景技術

0002

光半導体素子などの光学部材には、耐熱性や透明性の優れた材料が用いられる。このような用途に関連した材料として、特許文献1には、特定のポリオルガノシロキサン、特定のシルセスキオキサンイソシアヌレート化合物及びシランカップリング剤を含む、硬化性樹脂組成物が開示されている。

先行技術

0003

国際公開第2014/109349号

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、従来の硬化性組成物の硬化物は、高温で長期間使用されたり、紫外線(UV)に晒されたときに、被着体からの剥離光学的特性の変化を生じるため、光学部材への適用に限界があった。

0005

そこで、本発明の目的は、硬化物が高温で長期間晒されたり、紫外線の照射を長期間受けた場合であっても、優れた光学的特性を維持可能な硬化性組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、下記式(1a)及び(1b)で表される構造を有するシルセスキオキサン化合物(以下、「化合物(I)」と呼ぶ場合がある。)と、




下記式(2a)、又は、下記式(2a)及び(2b)で表される構造を有するシロキサン化合物(以下、「化合物(II)」と呼ぶ場合がある。)と、を含有する硬化性組成物を提供する。なお、式中「*」は結合手を意味する(以下同様)。

0007

[式中、R11はアリール基アルキル基又は水素原子、R12は水素原子、アリール基又はアルキル基、R21はアリール基又はアルキル基、Xは水酸基又は加水分解性基、nは2〜100の数、をそれぞれ表す。但し、複数存在するR11、R12、R21及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R11のうち少なくとも一つはアリール基である。]

発明の効果

0008

本発明によれば、硬化物が高温で長期間晒されたり、紫外線の照射を長期間受けた場合であっても、優れた光学的特性が維持される硬化性組成物を提供することができる。

0009

以下、本発明の実施形態について説明する。

0010

実施例に係る硬化性組成物は、(I)シルセスキオキサン化合物(化合物(I))と(II)シロキサン化合物(化合物(II))とを含有している。

0011

化合物(I)は、水酸基及び加水分解性基からなる群より選ばれる少なくとも1つがケイ素原子に結合したものであってもよい。化合物(I)が、これらの原子又は基を有する場合は、加水分解縮合などの反応によりシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成し得るため、化合物(I)は反応性の化合物となる。

0012

加水分解性基としては、例えば、ハロゲン原子アルコキシ基アシルオキシ基アルケニルオキシ基アミノ基、ケトシメート基、アミノオキシ基カルバモイル基メルカプト基を挙げることができ、なかでもアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が例示でき、反応性の点からメトキシ基エトキシ基が好ましい。なお、本発明における加水分解性基の意義や好適例は、他の化合物や構造についても上記と同様である。

0013

化合物(I)は、以下の式(1a)で表される構造(以下、「構造1a」と呼ぶ場合がある。)を有している。すなわち、ケイ素原子に1つの有機成分と3つの酸素原子が結合したTユニットを有し、(R11−SiO1.5)の基本骨格を有することから、化合物(I)はシルセスキオキサン化合物に該当する。

0014

R11は、アリール基、アルキル基又は水素原子であり、アリール基としてはフェニル基又は置換フェニル基が例示できる。フェニル基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基が好ましい。R11のアルキル基は、直鎖、分岐及び環状のいずれでもよい。アルキル基の炭素原子数は、例えば1〜10であってよく、縮合反応性に優れることから、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4である。R11のアルキル基としては、例えば、メチル基エチル基プロピル基(n−プロピル基、イソプロピル基)、ブチル基(n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基)等が挙げられる。R11のアルキル基は、メチル基又はエチル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。

0015

なお、化合物(I)において、複数存在するR11のうち、少なくとも1つはアリール基であるが、化合物(I)を構成する全ての構造1aのうち、R11がアリール基である構造1aの割合は、例えば5モル%以上であってよく、硬化物の力学的特性が一層向上することから、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましい。また、複数存在するR11に占めるアリール基の割合の上限は、例えば100モル%であってよい。

0016

化合物(I)は、式(1a)で表される構造に加え以下の式(1b)で表される構造(以下、「構造1b」と呼ぶ場合がある。)を有している。したがって、化合物(I)はシロキサン骨格を備えることになる。すなわち、化合物(I)はシルセスキオキサン骨格とシロキサン骨格とを有する化合物である。

0017

R12は、水素原子、アリール基又はアルキル基であり、これらの基の意義及び好適例はR11におけるのと同様である。なお、複数存在するR12は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。

0018

構造1bにおいて、同じケイ素原子に結合するR12の組み合わせは任意である。例えば、2つとも水素原子、アルキル基又はアリール基であってよい。また、1つがアルキル基であり他の1つがアリール基であってもよい。また、R12が2つともアルキル基である構造1bと、R12が2つともアリール基である構造1bとが併存していてもよい。nは2〜100の範囲である。nは好ましくは2〜50、更には2〜30、特には2〜20である。

0019

化合物(I)は、下記式(1c)で表される構造(以下、「構造1c」と呼ぶ場合がある。)を更に有していてもよい。R13は、アリール基又はアルキル基である。これらの基の意義と好適例は、R11と同様である。なお、複数存在するR13は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。このような構造を有することで、硬化性組成物の保存安定性がより優れるようになる。

0020

化合物(I)は、上記構造1a及び1bに加え、下記式(1d)の構造(以下、「構造1d」と呼ぶ場合がある。)を有していてもよい。

0021

すなわち、化合物(I)は、構造1a及び1bのみから構成されていても、これらに加え、構造1c及び構造1dの少なくとも一つの構造を有するものであってもよい。構造1a及び1b全体に対する、構造1bの割合は、1〜12モル%であることが好ましく、2〜10モル%であることがより好ましい。上述した範囲にすることで、可撓性を十分に保ちながら、高い耐熱性を維持できる。構造1a、1b及び1c全体に対する、構造1cの割合は、3〜50モル%であることが好ましく、5〜50モル%がより好ましく、3〜30モル%が更に好ましい。上述した範囲にすることで合成中のゲル化の発生を防止し、保存安定性を向上することができる。

0022

化合物(I)が、構造1dを含む場合、構造全体に占める構造1dの割合は、例えば、上限が50モル%である。化合物(I)が、構造1a及び1b以外の構造を有する場合、構造全体に占める構造1aの割合は、例えば10モル%以上であってよく、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上である。また、上限は例えば97モル%以下であってもよい。

0023

なお、構造1a、1c及び1dは、それぞれ、T単位、M単位及びQ単位とも呼ばれる。また、構造1bはオルガノシロキサン単位ということもできる。したがって、化合物(I)は、T単位とオルガノシロキサン単位のみから構成されているか、これらに加え、M単位及びQ単位の少なくとも一つの単位を有する化合物である。

0024

化合物(I)は、組成式として、例えば、
[ArSiO3/2]x[R11SiO3/2]y[R122SiO2/2]z
[ArSiO3/2]x[R11SiO3/2]y[R122SiO2/2]z[R133SiO]w
として表すことができる。式中Arはアリール基であり、その意義と好適例はR11におけるのと同様である。また、x、y、z及びwは、同一組成内で合計して1になる数であり、それぞれのユニットのモル比を表している。

0025

化合物(I)は、全体構造として、ラダー型かご状無定形など各種形状をとり得る。また、化合物(I)の部分構造として、以下の式(11)〜(15)で表される構造が可能である。なお、これらの構造は、アリール基がフェニル基であり、アルキル基がメチル基である場合を表している。

0026

0027

化合物(I)は、以下に示す、ケイ素化合物(i)及び(ii)の反応物、ケイ素化合物(i)、(ii)及び(iii)の反応物であり得る。
ケイ素化合物(i):水酸基及び/又は加水分解性基の3つとアリール基1つがケイ素原子に結合したシラン
ケイ素化合物(ii):水酸基及び/又は加水分解性基の2つ以上がケイ素原子に結合したシリコーン
ケイ素化合物(iii):水酸基及び/又は加水分解性基の3つがケイ素原子に結合したヒドロシラン

0028

化合物(I)はまた、ケイ素化合物(i)、(ii)及び(iv)の反応物、ケイ素化合物(i)、(ii)及び(v)の反応物、ケイ素化合物(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の反応物、ケイ素化合物(i)、(ii)、(iii)及び(v)の反応物、ケイ素化合物(i)、(ii)、(iii)、(iv)及び(v)の反応物であり得る。
ケイ素化合物(iv):水酸基及び/又は加水分解性基がケイ素原子に結合したシルセスキオキサン
ケイ素化合物(v):アルキル基及び/又はアリール基が3つ、水酸基及び/又は加水分解性基が1つ、ケイ素原子に結合したシラン

0029

ケイ素化合物(i)、(ii)、(iii)、(iv)及び(v)は、例えば、それぞれ下記式(21)、(22)、(23)、(24)及び(25)で表すことができる。なお、R11、R12、R13は上記と同義であり、Arはアリール基、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。また、mは1以上の数、lは0以上の数を表す。なお、アリール基及び加水分解性基の意義及び好適例は上記と同義である。複数存在する、R11、R12、R13、Ar及びXは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。

0030

0031

化合物(I)は、例えば、上記ケイ素化合物(モノマー成分)の加水分解縮合により合成することができる。なお、式(22)で表されるケイ素化合物の好適な分子量は、lが0である場合は300〜2000であり、400〜1000がより好ましい。また、lが0でない場合は、300〜8000が好適であり、400〜7000がより好ましい。

0032

ケイ素化合物の加水分解縮合の際には、触媒を使用してもよい。触媒はそのまま使用してもよいが、通常、水溶液で使用される。触媒としては、例えば、酸触媒アルカリ触媒金属キレート化合物等が挙げられる。

0034

アルカリ触媒としては、例えば、無機塩基及び有機塩基が挙げられる。無機塩基としては、例えば、アンモニア水酸化ナトリウム水酸化カリウム等が挙げられる。有機塩基としては、例えば、ピリジンピロールピペラジンピロリジンピペリジンピコリンモノメチルアミンジメチルアミントリメチルアミンモノエチルアミンジエチルアミントリエチルアミンモノプロピルアミンジプロピルアミントリプロピルアミン、モノブチルアミンジブチルアミントリブチルアミンモノエタノールアミンジエタノールアミンジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。アルカリ触媒は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0035

金属キレート化合物としては、例えば、チタンキレート化合物ジルコニウムキレート化合物アルミニウムキレート化合物等が挙げられる。金属キレート化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0036

ケイ素化合物の加水分解縮合は、溶媒中で行ってもよい。溶媒として、例えば、ベンゼントルエンキシレン等の芳香族系溶媒メタノールエタノール2−プロパノール等のアルコール系溶媒アセトンメチルエチルケトン等のケトン系溶媒エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル等のエーテル系溶媒乳酸メチル乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル系溶媒が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0037

化合物(I)は、例えば、ケイ素化合物を溶媒に溶解させた溶液に、触媒を含有する水を添加して加水分解し、縮合反応させることで合成される。複数のケイ素化合物を用いる場合であって、その種類により加水分解速度に差がある場合、加水分解速度が遅いケイ素化合物を先に加水分解させた後に、加水分解速度が速いケイ素化合物を添加して共縮合反応を行ってもよい。

0038

加水分解し、縮合反応させる際の反応温度は、室温(25℃)〜100℃であってよく、反応時間は、反応温度等の条件により異なるが、通常、4〜24時間である。なお、ケイ素化合物の加水分解縮合の際には、アルコールが副生する。このアルコールは、反応終了後に、エバポレータ等の減圧濃縮装置を用い、溶媒と共に除去することができる。

0039

化合物(I)の重量平均分子量(Mw)は、500〜7000であることが好ましく、硬化性組成物の取扱い性に優れることから、500〜4000であることがより好ましい。なお、化合物(I)のMwは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定され、標準ポリスチレン換算した値である。

0040

実施形態に係る硬化性組成物は、上述した化合物(I)の他、化合物(II)を含有している。

0041

化合物(II)は、式(2a)で表される構造(以下、「構造2a」と呼ぶ場合がある。)、又は、構造2a及び(2b)で表される構造(以下、「構造2b」と呼ぶ場合がある。)を有しており、Xで表される水酸基又は加水分解性基を有しているため、反応性のシロキサン化合物である。

0042

なお、R21はアリール基又はアルキル基であり、これらの基の意義と好適例は、R11と同様である。なお、複数存在するR21及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R21は、エポキシ基、メルカプト基、(メタアクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基及びビニル基からなる群より選ばれる反応性基置換されていてもよい。

0043

化合物(II)は、上記の構造に加え下記式(2c)で表される構造(以下、「構造2b」と呼ぶ場合がある。)を有していてもよい。なお、R21の意義と好適例は上記と同様であり、複数存在するR21は同一でも異なっていてもよい。

0044

すなわち化合物(II)は、構造2aのみ、構造2a及び2bのみ、構造2a及び2cのみ、構造2a、2b及び2c、から構成されることができる。化合物(II)としては、例えば、下記式(31)、(32)及び(33)の部分構造を有するものが例示できる。

0045

化合物(II)は、上記式で表されるように、主鎖の末端にX(水酸基又は加水分解性基)を有していてよく、主鎖の側鎖として水酸基又は加水分解性基を有していてもよい。化合物(II)は、水酸基又は加水分解性基を2以上有していてよく、少なくとも一つの水酸基又は加水分解性基が主鎖の側鎖として存在することが好ましい。

0046

化合物(II)中の水酸基又は加水分解性基の含有割合は、例えば5質量%以上であってよく、好ましくは10質量%以上である。また、化合物(II)中の水酸基又は加水分解性基の含有割合は、例えば70質量%以下であってよく、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。

0047

化合物(II)の重量平均分子量(Mw)は、例えば200〜5000であってよい。なお、化合物(II)のMwは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定され、標準ポリスチレン換算した値である。

0048

化合物(II)は、組成式として、例えば、
[R21SiO3/2]x[R21XSiO2/2]y[R212SiO2/2]z
[XSiO3/2]x[R21XSiO2/2]y[R212SiO2/2]z
[R21XSiO2/2]y[R213SiO]w
[R21SiO3/2]x[R21XSiO2/2]y[R212SiO2/2]z[R213SiO]w
[XSiO3/2]x[R21XSiO2/2]y[R212SiO2/2]z[R213SiO]w
として表すことができる。式中、R21はアリール基又はアルキル基であり、これらの基の意義と好適例は、R11と同様である。Xは水酸基又は加水分解性基であり、x、y、z及びwは、同一組成内で合計して1になる数であり、それぞれのユニットのモル比を表している。

0049

硬化性組成物は、上述した化合物(I)及び(II)を含有している。化合部(II)はケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、また化合物(I)は、ケイ素原子に結合した、水素原子、水酸基又は加水分解性基を有してもいいことから、両化合物を含む硬化性組成物は、加水分解及び縮合反応によって反応が生じる。また化合物(I)が反応性を有する場合、化合物(I)及び(II)は化学的に結合する。このような硬化性組成物は硬化させた場合に、被着体への密着性に優れ、且つ、激しい温度変化に耐え得る優れた耐熱性を有する。さらに、硬化性組成物は、化合物(I)及び(II)が特定構造を有するため、蛍光体粉末白色顔料等のフィラーを配合しても、硬化物の優れた密着性及び耐熱性が十分に維持される。このため、硬化性組成物は、光学部材に好適に用いられることができる。本実施形態における光学部材は、発光素子発光ダイオード半導体レーザー等)や、表示装置(有機EL、液晶ディスプレイプロジェクタ等)に組み込まれる部材を含む。例えば、発光素子における発光層用バインダー、あるいは発光層に隣接する光反射層用バインダーなどの用途に好適に用いることができる。

0050

また、硬化性組成物は、化合物(I)同志が結合可能なため、シルセスキオキサン構造同士が架橋した構造を有することが可能である。このため、硬化性組成物の硬化物は、良好なガスバリア性を有する。そのため、発光素子における蛍光体層の保護層などの用途に好適に用いることができる。

0051

硬化性組成物において、化合物(I)の含有量C1と化合物(II)の含有量C2との比C1/C2は、質量比で、例えば1/9〜9/1であってよく、好ましくは3/7〜8/2である。

0052

硬化性組成物は、化合物(I)及び化合物(II)以外に、式(24)で表されるような水酸基及び/又は加水分解性基を有するシルセスキオキサンを含有していてもよい。この場合、化合物(I)100質量部に対して、この化合物を1〜30質量部とすることが好ましい。このような化合物を含有させることで、適用用途に応じて硬化物の硬度や可撓性を変化させることが可能になる。

0053

硬化性組成物は、化合物(I)及び化合物(II)以外の成分として、溶媒、フィラー、硬化触媒などを含有していてもよい。溶媒としては、トルエン、キシレン、アルコール類等が挙げられる。フィラーとしては、無機又は有機フィラーが挙げられる。

0054

硬化触媒としては、例えば、有機金属化合物が適用できる。有機金属化合物としては、ジブチル錫ジアセテートジブチル錫ジオクチレート、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物アルミニウムトリス(アセチルアセトン)、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)などの有機アルミニウム化合物ジルコニウム(アセチルアセトン)、ジルコニウムトリス(アセチルアセトン)、ジルコニウムテトラキスエチレングリコールモノメチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機ジルコニウム化合物チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機チタニウム化合物が挙げられる。

0055

硬化触媒としては、更に、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの鉱酸ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基;エチレンジアミンアルカノールアミンなどの有機塩基;アミノ変性シリコーンアミノシランシラザンアミン類などのアミノ化合物などが挙げられる。

0056

硬化性組成物は、例えば加熱処理により硬化することができる。硬化時の加熱温度は、例えば100℃以上であってよく、縮合反応を短時間で確実に進行させることができることから、200℃以上が好ましい。

0057

硬化性組成物は、液状であってよい。このような硬化性組成物は、蛍光体粉末との混合が容易であり、光学部材における発光層用バインダーとしてより好適に用いることができる。特に、化合物(I)が25℃、1気圧において液状であることが好ましい。

0058

硬化性組成物は、フィラーとの混合、成型、硬化等の各プロセスを鑑みた適切な粘度を有していてよい。硬化性組成物の25℃における粘度は、例えば30000mPa・s以下であってよく、15000mPa・s以下であってもよい。粘度の下限は、例えば100mPa・s以上であってよい。硬化性組成物の粘度は例えば、上述の溶媒で希釈する等の方法で適宜調整することができる。なお、硬化性組成物の25℃における粘度は、JIS K7117−1(1999年度版)に準じ、B型粘度計を用いて測定できる。

0059

以下、本発明の内容を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0060

(合成例1)
1.75gのフェニルシルセスキオキサン商品名:SR−23、小西化学工業社製、エトキシ末端ホモフェニルシルセスキオキサン、以下「フェニルSQ」と呼ぶ場合がある。)、0.78gのフェニルトリメトキシシラン(商品名:KBM103、信越化学工業社製)、0.36gのトリエトキシシラン(商品名:T1040、東京化成工業社製)、0.48gの両末端が水酸基のジメチルポリシロキサン(商品名:DMS−S12、Gelest社製、分子量:400〜700g/モル)、及び0.45gのジメチルエトキシフェニルシラン(商品名:LS−3300、信越化学工業社製)を、溶媒(1.5gのプロパノール及び2.5gのトルエン)中で混合した。次に、この混合物攪拌しながら、0.61gの1.2%塩酸水溶液滴下した。得られた溶液を85℃で6時間攪拌した。反応後、溶媒と副生成物を除去し、シルセスキオキサン化合物(以下「SQ1」と呼ぶ場合がある。)を得た。

0061

(実施例1〜6、比較例1)
SQ1と、フェニルSQと、シロキサン化合物(商品名:X−40−9227、信越化学工業社製、式(2a)又は式(2a)及び(2b)で表される構造を有するシリコーンオリゴマー。R21としてメチル基とフェニル基を有し、Xはメトキシ基である。)を質量比で以下の表1のとおり混合し、実施例1〜6及び比較例1の硬化性組成物を得た。

0062

0063

[透明性評価
実施例1〜6及び比較例1の硬化性組成物をサファイアガラス基板(表面粗さRa:20nm)の表面に対して滴下し、メーヤーバー(No3)を用いて塗工し塗膜を得た。得られた塗膜を100℃で1時間加熱し、その後、150℃で1時間加熱し、その後、200℃で2時間加熱し、その後、250℃で5時間加熱し、評価用の硬化物を得た。硬化物の透明性を目視で観察した。結果を以下の表2に示す。

0064

0065

(実施例11〜17)
以下の表3の組成に従って、実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。なお、表3中、数字配合質量%を表し、括弧内はモル%を表す。また、成分の詳細は以下のとおりである。
DMS−XM11:両末端が水酸基のジメチルポリシロキサン(Gelest社製、分子量:900〜1000g/モル)
YF3804:ジメチル—ジフェニルポリシロキサン(モーメンティブ社製、分子量:6000g/モル)
LS510:トリメチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)

0066

なお、シルセスキオキサン化合物の合成に用いた全原料に占める、式(22)で表されるケイ素化合物(DMS−S12、DMS−XM11)の質量%を、以下の表4に示す。なお、括弧内はモル%である。

0067

[シロキサン骨格の評価]
実施例11〜16の硬化性組成物について、上記透明性評価と同様にして透明性を評価した。結果を以下の表5に示す。

0068

0069

ヒートショック評価
上記透明性評価の方法で得た評価用の硬化物に関し、−40℃30分/200℃30分のサイクルを500サイクル繰り返し、硬化物の剥離及びクラックの発生を評価した。結果を以下の表6に示す。
A:硬化物の剥離及び硬化物のクラックがいずれも観察されない。
B:硬化物の剥離及び硬化物のクラックのうち、少なくとも一方が観察される。

0070

0071

光学特性の評価1]
実施例4又は5の硬化性組成物100質量部に対して、5質量部の触媒(商品名:X−40−2309A、信越化学工業社製、リン酸15%)を加え、更に30質量%となるようにチタニア粉末(商品名:CR−90、石原産業社製)を添加して、均一になるように攪拌し硬化用溶液を得た。この硬化用溶液を、1穴ホールスライドガラスの穴(穴径15mm、深さ0.6mm)に流し込み、100℃で2時間加熱後、更に150℃で2時間、200℃で2時間、250℃で1時間加熱し、評価用の硬化物を得た。この硬化物に対し、QUV対候性試験機(Q−LAB社製、UVA−351nmランプ)を使用し紫外線を照射した。1週間の紫外線照射の後、色調パラメータ(a*、b*)を測定し、初期値と比較した。結果を以下の表7に示す。

0072

0073

[光学特性の評価2]
実施例4〜6の硬化性組成物100質量部に対して、5質量部の触媒(商品名:X−40−2309A、信越化学工業社製、リン酸15%)を加え、更に30質量%となるようにチタニア粉末(商品名:CR−90、石原産業社製)を添加して、均一になるように攪拌し硬化用溶液を得た。また、チタニア粉末を添加しない他は前記と同様にして、硬化用溶液を得た。この硬化用溶液を、1穴ホールスライドガラスの穴(穴径15mm、深さ0.6mm)に流し込み、100℃で2時間加熱後、更に150℃で2時間、200℃で2時間、250℃で1時間加熱し、評価用の硬化物を得た。この硬化物に対し、QUV対候性試験機(Q−LAB社製、UVA−351nmランプ)を使用し紫外線を照射した。3000時間の紫外線照射の後、色調パラメータ(L*、a*、b*)を測定し、初期値と比較した。結果を以下の表8に示す。

0074

0075

耐熱性評価
実施例4〜6の硬化性組成物100質量部に対して、5質量部の触媒(商品名:X−40−2309A、信越化学工業社製、リン酸15%)を加え、更に30質量%となるようにチタニア粉末(商品名:CR−90、石原産業社製)を添加して、均一になるように攪拌し硬化用溶液を得た。この硬化用溶液をメーヤーバー(No3)を用いてアルミナ基板の上に塗布し、100℃で2時間加熱後、更に150℃で2時間、200℃で2時間、250℃で1時間加熱し、評価用の硬化物を得た。この硬化物を180℃に加熱されたオーブン中で1000時間保持し、硬化物の剥離及びクラックの発生を評価した。結果を以下の表9に示す。
A:硬化物の剥離及び硬化物のクラックがいずれも観察されない。
B:硬化物の剥離及び硬化物のクラックのうち、少なくとも一方が観察される。

0076

実施例

0077

上述した実施形態の硬化性組成物によれば、従来の組成物では不可能であった顕著な特性を発揮する。すなわち、硬化物が高温で長期間晒されたり、紫外線の照射を長期間受けた場合であっても、光学的特性の変化が非常に少ない。ここで光学的特性とは、硬化性組成物の硬化物が光学部材用途に適用されたときの実用上の特性をいい、透明性、色調パラメータなどが含まれる。この硬化性組成物は更に、硬化物の各種基材への密着性が高く、初期的にも、ヒートショック(例えば、−40℃30分/200℃30分を500サイクル)後も、高い透明性を維持し、クラックも生じ難い。したがって、光学部材用途はもちろんのこと各種用途に適用可能である。

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