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技術 フィブロイン溶液、フィブロインナノ薄膜、ナノ薄膜シート及びその製造方法、並びに、転写方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 加茂和幸乾祐巳角直祐小林一稔
出願日 2019年12月17日 (11ヶ月経過) 出願番号 2019-227598
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-045366
状態 未査定
技術分野 化合物または医薬の治療活性 高分子組成物 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化粧料
主要キーワード モーブ 保管日数 水溶性ジオール カーボンメッシュ ナノ薄膜 ウロビリン 貼付シート シルクフィブロイン溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (2)

課題

解決手段

フィブロイン、水及び添加剤を含有し、前記添加剤の含有量がフィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である、フィブロイン溶液。

概要

背景

近年、医療分野又は化粧分野において臓器、皮膚等に貼付するためのナノ薄膜が注目されている。例えば、創傷被覆材として皮膚表面又は臓器創面に対して貼付する医療用のナノ薄膜が提案されている(例えば非特許文献1参照)。

また、糖類、タンパク質等の生体由来物質を利用して作製可能であるフィルム製品は、医療分野、生活日用品分野、浄水分野、化粧品エステ分野、組織工学又は再生医工学における細胞培養支持体及び組織再生支持体等のように、産業上幅広い分野で利用されている。生体由来物質としては、セルロースキチン等の糖類、コラーゲンケラチンフィブロインシルクフィブロイン)等のタンパク質が知られている。

概要

不溶性のフィブロインナノ薄膜を作製できるフィブロイン溶液を提供する。フィブロイン、水及び添加剤を含有し、前記添加剤の含有量がフィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である、フィブロイン溶液。

目的

一方、フィブロインナノ薄膜に対しては、用途によっては、水に対して不溶性であることが求められるものの、従来の製法により作製されるフィブロインナノ薄膜は水溶性であり、フィブロインナノ薄膜の水に対する不溶化が課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

フィブロイン、水及び添加剤を含有し、前記添加剤の含有量がフィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である、フィブロイン溶液

技術分野

0001

本発明は、フィブロイン溶液フィブロインナノ薄膜、ナノ薄膜シート及びその製造方法、並びに、転写方法に関する。

背景技術

0002

近年、医療分野又は化粧分野において臓器、皮膚等に貼付するためのナノ薄膜が注目されている。例えば、創傷被覆材として皮膚表面又は臓器創面に対して貼付する医療用のナノ薄膜が提案されている(例えば非特許文献1参照)。

0003

また、糖類、タンパク質等の生体由来物質を利用して作製可能であるフィルム製品は、医療分野、生活日用品分野、浄水分野、化粧品エステ分野、組織工学又は再生医工学における細胞培養支持体及び組織再生支持体等のように、産業上幅広い分野で利用されている。生体由来物質としては、セルロースキチン等の糖類、コラーゲンケラチン、フィブロイン(シルクフィブロイン)等のタンパク質が知られている。

先行技術

0004

T.Fujie et al.,Adv.Funct.Mater.,2009年,19巻,2560−2568頁

発明が解決しようとする課題

0005

フィブロインは、衣類用途以外に、手術用縫合糸として長く使用されてきた実績があり、現在では、食品又は化粧品の添加物としても利用され、人体に対する安全性にも問題がないため、上記したナノ薄膜の利用分野に充分利用可能である。一方、フィブロインナノ薄膜に対しては、用途によっては、水に対して不溶性であることが求められるものの、従来の製法により作製されるフィブロインナノ薄膜は水溶性であり、フィブロインナノ薄膜の水に対する不溶化が課題である。

0006

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、不溶性のフィブロインナノ薄膜を作製できるフィブロイン溶液を提供することを目的とする。また、本発明は、前記フィブロイン溶液を用いて得られるフィブロインナノ薄膜を提供することを目的とする。さらに、本発明は、前記フィブロイン溶液を用いて得られるナノ薄膜シート及びその製造方法、並びに、前記ナノ薄膜シートを用いた転写方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係るフィブロイン溶液は、フィブロイン、水及び添加剤を含有し、前記添加剤の含有量がフィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である。

0008

本発明に係るフィブロイン溶液によれば、フィブロインと所定量の添加剤とを用いることにより、水に対して不溶性のフィブロインナノ薄膜を作製することができる。

0009

ところで、従来のナノ薄膜の作製方法では、例えば、少なくとも2種の層を交互に積層する交互積層法が用いられている。交互積層法では、タクト時間を要するため、ナノ薄膜の作製に多くの時間を有することが課題である。一方、本発明に係るフィブロイン溶液によれば、不溶性のフィブロインナノ薄膜を簡便に作製することができる。

0010

また、フィブロインナノ薄膜を作製するためのフィブロイン溶液を保管した際にフィブロインが析出すると、フィブロインナノ薄膜を作製することが難しい場合がある。一方、本発明に係るフィブロイン溶液によれば、フィブロイン溶液を保管した際にフィブロインが析出することを抑制することができる。

0011

前記添加剤は、モノアルコールジオールトリオール及びポリオールからなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、メタノールエタノールブタノールイソプロピルアルコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。

0012

本発明に係るフィブロイン溶液は、フィブロインナノ薄膜を形成するために用いることができる。本発明に係るフィブロインナノ薄膜は、本発明に係るフィブロイン溶液を用いて形成される。本発明に係るフィブロイン溶液は、下記の膜厚又は用途を有するフィブロインナノ薄膜を形成するために用いることができる。本発明に係るフィブロインナノ薄膜の膜厚は、1〜300nmであることが好ましい。本発明に係るフィブロインナノ薄膜は、皮膚貼付用であってもよく、化粧用であってもよい。

0013

本発明に係るナノ薄膜シートの製造方法は、本発明に係るフィブロイン溶液を用いて基材上にフィブロインナノ薄膜を形成する工程を備える。本発明に係るナノ薄膜シートは、基材と、本発明に係るフィブロインナノ薄膜と、を備え、前記フィブロインナノ薄膜が前記基材上に積層されている。本発明に係るナノ薄膜シート及びその製造方法において、前記基材は、メッシュシート、不織布シート又は多孔性シートであってもよい。

0014

本発明に係る転写方法は、本発明に係るナノ薄膜シートを前記フィブロインナノ薄膜側が被転写体と対向するように配置し、前記ナノ薄膜シートの前記基材側を押圧することにより、前記フィブロインナノ薄膜を前記被転写体に転写する工程を備えていてもよい。前記ナノ薄膜シートの前記基材側を押圧する際の荷重は、10〜1000g/cm2であることが好ましい。

発明の効果

0015

本発明によれば、水に対して不溶性のフィブロインナノ薄膜を作製できるフィブロイン溶液、及び、前記フィブロイン溶液を用いて得られるフィブロインナノ薄膜を提供することができる。本発明によれば、前記フィブロイン溶液を用いて得られるナノ薄膜シート及びその製造方法、並びに、前記ナノ薄膜シートを用いた転写方法を提供することができる。本発明に係るフィブロイン溶液によれば、不溶性のフィブロインナノ薄膜を簡便に作製することができる。本発明に係るフィブロイン溶液によれば、フィブロイン溶液を保管した際にフィブロインが析出することを抑制することができる。

図面の簡単な説明

0016

ナノ薄膜シートの一実施形態を示す模式断面図である。

0017

以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0018

<フィブロイン溶液、フィブロインナノ薄膜及びナノ薄膜シート>
本実施形態に係るフィブロイン溶液(フィブロインナノ薄膜作製用溶液シルクフィブロイン溶液)は、フィブロイン(シルクフィブロイン)、水及び添加剤(但し、フィブロイン、無機塩を除く)を含有する。本実施形態に係るフィブロイン溶液において、前記添加剤の含有量は、フィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である。本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜(シルクフィブロインナノ薄膜)は、本実施形態に係るフィブロイン溶液を用いて形成することができる。

0019

本実施形態で用いられるフィブロインは、限定されるものではなく、例えば、家蚕野蚕、天等の天然蚕、トランスジェニック蚕から産生されるフィブロインが挙げられる。フィブロイン(シルクフィブロイン)は、原料入手が容易であることから安定に供給されることが期待でき、さらに、価格も安定しているため、工業的に利用することが容易である。本実施形態に係るフィブロイン溶液は、フィブロインを水に溶解して得られる水溶液(以下、「フィブロイン溶液用水溶液」という)に添加剤を添加して得ることができる。フィブロイン溶液用水溶液を得る方法としては、公知のいかなる手法を用いてもよいが、例えば、高濃度臭化リチウム水溶液にフィブロインを溶解後、透析による脱塩、及び、風乾による濃縮を経る手法が簡便である。

0020

本実施形態に係るフィブロイン溶液中のフィブロインの含有量は、容易にナノオーダー薄膜を作製することができる観点から、フィブロイン溶液の全体を基準として、0.1g/L以上であることが好ましく、0.5g/L以上であることがより好ましく、1g/L以上であることが更に好ましい。フィブロインの含有量は、塗工用の溶液として用いることが容易である観点から、フィブロイン溶液の全体を基準として、100g/L以下であることが好ましく、50g/L以下であることがより好ましく、10g/L以下であることが更に好ましい。これらの観点から、フィブロインの含有量は、フィブロイン溶液の全体を基準として、0.1〜100g/Lであることが好ましく、0.5〜50g/Lであることがより好ましく、1〜10g/Lであることが更に好ましい。

0021

フィブロイン溶液の溶媒としては、フィブロインを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、水(純水等)を用いることができる。フィブロイン溶液は、無機塩を含有してもよい。無機塩としては、塩化カルシウム臭化リチウム塩化ナトリウム等が挙げられる。無機塩は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0022

フィブロイン溶液に含まれる添加剤は、例えば、フィブロインの不溶化を促進する効果を有する添加剤である。添加剤は、水溶性であることが好ましい。水100gに対する添加剤の20℃における溶解度は、例えば5g以上である。

0023

添加剤としては、例えば、アルコール等の有機化合物が挙げられる。アルコール等の有機化合物を用いることにより、フィブロイン溶液中におけるフィブロイン分子間で溶媒和している水分子脱水することで、フィブロインナノ薄膜を不溶化することができると推測される。

0024

アルコールとしては、モノアルコール、ジオール、トリオール及びポリオール(多価アルコール)からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、水溶性モノアルコール、水溶性ジオール、水溶性トリオール及び水溶性ポリオールからなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。

0025

モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、ペンタノールオクタノール等の炭素数1〜8のアルコール;ステアリルアルコールセタノールメントールなどが挙げられる。ジオールとしては、メタンジオールエタンジオールプロパンジオールブタンジオールペンタンジオールオクタンジオールPGプロピレングリコール)、BG(ブチレングリコール)等の炭素数1〜8のアルコールなどが挙げられる。トリオールとしては、グリセリン等が挙げられる。ポリオールとしては、ポリビニルアルコールイノシトールキシリトールジグリセリンソルビトール等が挙げられる。添加剤としては、水溶性、入手の容易性、低沸点、及び、乾燥後の低残渣に優れる観点から、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。添加剤は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0026

フィブロイン溶液に含まれる添加剤の含有量は、不溶化したフィブロインナノ薄膜が得られる観点から、溶液中のフィブロイン100質量部に対して30〜200質量部である。添加剤の含有量は、不溶化したフィブロインナノ薄膜が容易に得られる観点から、フィブロイン100質量部に対して、40質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることがより好ましく、60質量部以上であることが更に好ましく、70質量部以上であることが特に好ましく、80質量部以上であることが極めて好ましい。添加剤の含有量は、不溶化したフィブロインナノ薄膜が容易に得られる観点から、フィブロイン100質量部に対して、150質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましい。

0027

また、添加剤の含有量がフィブロイン100質量部に対して200質量部以下であることで、フィブロイン溶液用水溶液に添加剤(アルコール等)を添加して得られるフィブロイン溶液を静置する際、フィブロイン溶液がゲル化しにくく、安定して均一な膜厚のフィブロインナノ薄膜が容易に得られる。また、フィブロイン溶液用水溶液に添加剤(アルコール等)を添加する際に起こりやすいゲル化を予防するために、目的とするフィブロイン濃度よりも高濃度なフィブロイン溶液用水溶液を予め調製しておき、そこに添加剤(アルコール等)を含む希釈水溶液を加えることによりフィブロイン溶液を得ることが好ましい。

0028

フィブロインナノ薄膜の膜厚は、特に限定されないが、乾燥時において下記の範囲であることが好ましい。フィブロインナノ薄膜の厚さは、自己密着性吸水性乾燥状態での柔軟性等の特性が更に優れる観点から、1nm以上であることが好ましく、40nm以上であることがより好ましい。フィブロインナノ薄膜の膜厚は、自己密着性、吸水性、乾燥状態での柔軟性等の特性が更に優れる観点から、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが更に好ましい。フィブロインナノ薄膜の膜厚は、自己密着性、吸水性、乾燥状態での柔軟性等の特性が更に優れる観点から、1〜300nmであることが好ましく、40〜300nmであることがより好ましく、40〜250nmであることが更に好ましく、40〜200nmであることが特に好ましい。

0029

本実施形態に係るフィブロイン溶液及びフィブロインナノ薄膜は、機能性物質(例えば、臓器、皮膚等の被転写体において機能性を発揮する物質)を含有することができる。機能性物質としては、化粧料色素金属イオン薬剤等が挙げられる。機能性物質は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0030

本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜は、皮膚貼付用フィブロインナノ薄膜、化粧用フィブロインナノ薄膜、又は、化粧用皮膚貼付用フィブロインナノ薄膜として好適に使用することができる。また、フィブロインナノ薄膜は、医療用フィブロインナノ薄膜、臓器貼付用フィブロインナノ薄膜等として好適に使用することができる。

0031

本実施形態に係るフィブロイン溶液及びフィブロインナノ薄膜は、保湿クリーム等の化粧料を含有することができる。これにより、化粧料をフィブロインナノ薄膜に保持させることが可能であり、皮膚等に貼付したとき(使用時)に、化粧料が徐々にフィブロインナノ薄膜から溶出し、皮膚等に徐々に吸収させることができる。

0032

化粧料としては、保湿クリーム、スキンクリーム美白クリーム乳液化粧水美容液美容ジェル等のスキンケアに用いられる化粧料全般を用いることができる。化粧料は、化粧料成分を含有している。化粧料成分としては、化粧品学的に許容される、皮膚等に有効な成分であればよく、特に限定されない。化粧料成分としては、例えば、保湿剤ホワイトニング成分、しみ取り成分、防皺成分、ビタミン類抗炎症成分血流促進成分湿潤成分、油分、金属微粒子等の、化粧料に用いられる成分を用いることができる。化粧料及び化粧料成分は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0033

化粧料成分としては、例えば、アーモンド油、アクリル酸アルキルコポリマーセルロース、アシタバエキスアスコルビン酸、アスコルビン酸Na、キサンチンアスタキサンチンアスパラガスエキスアスパラギン酸アズレンアセロラエキスアデノシン三リン酸2Na、アボカド油アマチャエキス、アミノ酪酸アラニンアラントインアルギニンアルギン酸Na、アルジルリンアルテアエキス、アルニカエキス、アルブミンアロエベラエキス−2−キダチアロエエキス、安息香酸塩Na、イチョウエキス、ウコンエキスウワウルシエキス、エイジツエキス、塩化ナトリウム、オイスターエキス、オウゴンエキスオウバクエキスオタネニンジンエキス、オドリコソウエキスオランダカラシエキスオリーブ油オリザノール海塩加水分解ケラチン、コラーゲン、加水分解コラーゲン加水分解コンキリオン加水分解シルク加水分解卵殻膜加水分解卵白褐藻エキスカフェインカミツレエキスカラミンカリンエキスカロチンカロットエキスカワラヨモギエキス甘草エキスカンフルキイチゴエキスキウイエキスキトサンキュウリエキス、クオタニウム−73、クチナシエキス、クマザサエキスクララエキスグリコール酸グリシン、グリセリン、グリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸ステアリルグルコースグルタチオングルタミン酸グレープフルーツエキスクレマティスエキスクロレラエキスケープアロエエキス、ゲンチアナエキス紅茶エキスコエンザイムQ10、コーヒーエキスコーンスターチ、ココイル加水分解コラーゲンK、ココイル加水分解コラーゲンNa、ココベタインゴボウエキスゴマ油コムギデンプンコムギ胚芽エキスコメヌカエキスコレステロールコンフリーエキス、酢酸トコフェロール酢酸レチノールサザンカオイルサフラワー油サリチル酸、サリチル酸Na、酸化亜鉛酸化チタンサンザシエキスシアノコバラミンシイタケエキス、ジオウエキスシコンエキスシソエキスジヒドロコレステロールジフェニルジメチルコンシモツケソウエキス、酒石酸ショウキョウエキスショウブ根エキス、シルクシルクエキス水添レシチンスクワランステアリン酸グリセリルステアリン酸スクロースセイヨウキヅタエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、セラミド3、セリンセルロースガムソウハクヒエキスダイズエキスダイズ発酵エキス月見草油ドクダミエキストコフェロールトレハロースナイアシンアミドニコチン酸トコフェロール乳酸、乳酸Na、尿素バクガエキス、ハチミツパパインハマメリスエキスパルミチン酸レチノールパンテノールヒアルロン酸Na、ビオチンヒキオコシエキスヒマシ油ヒマワリ油ピリドキシンHCl、ビワ葉エキスブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキスブドウエキスブドウ種子油プラセンタエキスプルランベタインヘチマエキス、ボタンエキスホップエキスホホバオイルメドウフォーム油メトキシケイヒサンオクチル、メリッサエキス、メリロートエキスモモ葉エキスヤグルマギクエキスヤシ油ユーカリエキスユーカリ油ユキノシタエキスユズエキス、ユリエキス、ヨウ化ニンニクエキス葉酸ヨクイニンエキスヨモギエキスラズベリーケトンラクトフェリンラノリンラベンダーエキス、リシン、リシンHCl、リノール酸硫酸Na、リンゴエキスレイシエキスレシチンレゾルシンレタスエキス、レモンエキス、レモン油ロイシンローズ水ローズヒップ油ローズマリーエキスローマカミツレエキスローヤルゼリーワレモコウエキス、AHA(α−ヒドロキシ酸)、DNA(デオキシリボ核酸)、PCAピロリドンカルボン酸)−Na、PCA−Naアラントイン、PPG−28ブテス−35(ポリオキシエチレン(35)ポリオキシプロピレン(28)ブチルエーテル)、RNA(リボ核酸)−NA、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、α−アルブチンムコ多糖クレアチンジアセチルボルジンビタミンA及びその誘導体ビタミンC及びその誘導体、リン酸リボフラビンナトリウムリボフラビンヒドロキノンリポ核酸及びその塩、アミノ酸及びその誘導体、各種植物エキス、各種動物由来抽出物等が挙げられる。

0034

フィブロインナノ薄膜を皮膚等に対して用いる際、保湿クリーム等の化粧料を皮膚等に塗布し、その上にフィブロインナノ薄膜を転写することもできる。この場合、化粧料が保持されつつ、剥がれ落ちにくいという効果が得られる。また、フィブロインナノ薄膜を皮膚等に転写した後に、その上に化粧料を塗布することもできる。これらの場合、皺、たるみ、しみ、あざそばかす毛穴傷跡にきび跡、熱傷跡、又は、皮膚疾患による変色等のある肌を目立たなくすることができる。

0035

本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜は、化粧料を保持させてなる化粧用シート、保湿シート、化粧補助貼付シート及び化粧保護シートとしても好適に使用できる。

0036

本実施形態に係るフィブロイン溶液及びフィブロインナノ薄膜は、色素を含有することができる。これにより、色素をフィブロインナノ薄膜に保持させることが可能であり、皮膚等に貼付したとき(使用時)の貼付位置目視等で簡単に確認できる。

0037

色素としては、アゾ染料ナフトール染料等)、モーブパラレッドフルオレセインフクシンフェノールフタレインニュートラルレッドフェナジン誘導体色素、メチレンブルージヒドロイントールコンゴーレッドエオシンインダンスレンアニリンブラックアクリジンアゾイック染料ネオシアニンクリプトシアニン、インドシアニングリーンヘモグロビンヘムエリトリン、フェオポルフィリンフェオホルビドチトクロムバクテリオクロロフィルクロロフィリドクロロフィルメラニンカテキンアントシアンアンクロールフラバノンフラボン類フラボノイドルテインリコピンフコキサンチンゼアキサンチンクリプトキサンチンキサントフィル、カロチン、カロチノイドゲニステインクロロクルオリンクロリンクロセチンクルクミンキサントンマチン、カルタミンエリトロクルオリンウロビリンインジゴアントラキノン、アントシアン、アリザリンビリルビンビリベルジンフィトクロムフィコエリスリンフィコビリンフィコシアニンミオグロビンポルフィン、ポルフィリン、ヘモシアニン、ヘモバジン、ロドマチン、ロドキサンチンロドプシンリトマスレグヘモグロビンラミナランモリンジン、ホルビリン、マンゴスチンベルベリンベタシアニンプルプリンブラジリンピングロビンヒペリシンビキシン、ツラシンタンニン、ステルコピリン、シコニン、コンメリニン、ゴッシポールコチニール等が挙げられる。色素の中でも、水及びアルコールに対する溶解性に優れる観点から、イオン性の色素が好ましい。色素は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0038

本実施形態に係るフィブロイン溶液及びフィブロインナノ薄膜は、金属イオンを含有することができる。これにより、金属イオンをフィブロインナノ薄膜に保持させることが可能であり、皮膚等に貼付したとき(使用時)に、金属イオンが徐々にフィブロインナノ薄膜から溶出し、皮膚等に徐々に吸収させることができる。また、金属イオンを利用して、抗菌、殺菌、消臭、制汗といった効果を有するフィブロインナノ薄膜を得ることができる。

0039

金属イオンとしては、リチウムナトリウムカリウム等のアルカル金属イオン;マグネシウムカルシウムバリウム等のアルカリ土類金属イオン;金、銀、銅、白金パラジウム等の遷移金属イオンアルミニウムイオン鉛イオンスズイオンなどが挙げられる。金属イオンの中でも、抗菌効果及び消臭効果を有する観点から、銀イオンが好ましい。金属イオンは、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0040

本実施形態に係るフィブロイン溶液及びフィブロインナノ薄膜は、薬物を含有することができる。これにより、薬物をフィブロインナノ薄膜に保持させることが可能であり、皮膚等に貼付したとき(使用時)に、薬物が徐々にフィブロインナノ薄膜から溶出し、皮膚等に徐々に吸収させることができる。また、創傷治癒といった効果を有するフィブロインナノ薄膜を得ることができる。

0041

薬物としては、抗炎症剤止血剤血管拡張薬血栓溶解剤抗動脈硬化剤等が挙げられる。薬物は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0042

化粧料又は薬物が疎水性の場合、フィブロインナノ薄膜の疎水性領域疎水性相互作用にて化粧料又は薬物を結合させる方法を用いてもよい。化粧料又は薬物が水素結合性の場合、フィブロインナノ薄膜の水素結合性領域に水素結合にて化粧料又は薬物を結合させる方法を用いてもよい。化粧料又は薬物が電荷を有する場合、フィブロインナノ薄膜の反対電荷領域に静電的相互作用にて化粧料又は薬物を結合させる方法を用いてもよい。

0043

架橋剤として、アルキルイミデート類アシジアジド類、ジイソシアネート類、ビスマレイミド類トリアジニル類、ジアゾ化合物グルタルアルデヒド、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)アルキオネート、ブロモシアン等を用いて、上記の成分と、フィブロインナノ薄膜中の所定の官能基とを架橋させてもよい。架橋剤は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0044

図1は、ナノ薄膜シートの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、本実施形態に係るナノ薄膜シート1は、支持基材(基材)2と、支持基材2上に積層されたフィブロインナノ薄膜3と、を備える。ナノ薄膜シート1は、例えば、ナノ薄膜転写シートである。ナノ薄膜シート1は、フィブロインナノ薄膜3上に積層されたカバーフィルムを更に備えていてもよい。支持基材2としては、ナノ薄膜シート1のフィブロインナノ薄膜3が被転写体に転写され得る基材が用いられる。例えば、支持基材2としては、フィブロインナノ薄膜3に対する接着力が被転写体よりも小さい支持基材が用いられる。

0045

支持基材としては、平滑な面を有するものであれば、特に限定されず、フィルム状(シート状)又はロール状であってもよい。支持基材は、溶媒を浸透又は透過させることが可能な浸透性基材であってもよい。浸透性基材は、例えば、溶媒を浸透又は透過させる孔を有している。浸透性基材は、ナノ薄膜シートから基材を剥離する際にフィブロインナノ薄膜が基材側に残存することを容易に抑制できる観点から、メッシュシート、不織布シート、又は、多孔質構造を有する多孔性シートであってもよい。メッシュシートとは、例えば、直径100μm以下の糸状の材料が格子状に編みこまれたシートである。浸透性基材を用いる場合、溶媒等に溶解する溶解性支持層を介して浸透性基材上にフィブロインナノ薄膜を形成した後、浸透性基材を浸透又は透過する溶媒によって溶解性支持層を溶解することにより、浸透性基材とフィブロインナノ薄膜とが積層された構造を得てもよい。

0046

メッシュシートとしては、ポリエステルメッシュシートナイロンメッシュシートカーボンメッシュシート、フッ素樹脂メッシュシート、ポリプロピレンメッシュシート、シルクメッシュシート等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステルメッシュシート、ナイロンメッシュシート、ポリプロピレンメッシュシートが好ましく、ポリエステルメッシュシートがより好ましい。ポリエステルメッシュシートとしては、ポリエチレンテレフタレートメッシュシートが好ましい。これらのメッシュシートは、不織布シートと複合させて用いられてもよい。

0047

支持基材としては、樹脂フィルム等の基材フィルムを用いることもできる。支持基材の構成材料としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン(高密度中密度又は低密度)、ポロプロピレンアイソタクチック型又はシンジオタクチック型)、ポリブテンエチレンプレピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体EVA)、エチレン−プロピレンブテン共重合体等のポリオレフィン環状ポリオレフィン変性ポリオレフィンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリスチレンポリアミドポリイミドポリアミドイミドポリカーボネートポリ−(4−メチル−1−ペンテン)、アイオノマーアクリル系樹脂ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタアクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−テレフタレートイソフタレート共重合体、ポリエチレンナフタレートプリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステルポリエーテルポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミドポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド変性ポリフェニレンオキシドポリアリレート芳香族ポリエステル液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレンポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーエボキシ樹脂フェノール樹脂ユリア樹脂メラミン樹脂不飽和ポリエステルシリコーン樹脂、ポリウレタン、ナイロンニトロセルロース酢酸セルロースセルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、又は、これらを主とする共重合体、ブレンド体ポリマーアロイが挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。

0048

これらの樹脂フィルムの中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルムが好ましく、フィブロインナノ薄膜を含む積層膜における接着性に更に優れる観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。

0049

支持基材の表面に、コロナ放電処理グロー放電処理プラズマ処理紫外線照射処理オゾン処理アルカリ、酸等による化学的エッチング処理などを施してもよい。

0050

支持基材上に、樹脂膜無機膜、又は、有機材料無機材料とを含む膜(有機−無機膜)が積層されていてもよい。これら樹脂膜、無機膜、又は、有機−無機膜からなる積層構造は、基材表面の一部を覆っていればよい。また、積層構造中、最表面層に位置しない膜は、極性基を有する必要はない。

0051

支持基材の膜厚は、1〜500μmであることが好ましく、3〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmであることが更に好ましい。

0052

カバーフィルムの膜厚は、1〜500μmであることが好ましく、3〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmであることが更に好ましい。

0053

<フィブロインナノ薄膜の製造方法、及び、ナノ薄膜シートの製造方法>
本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜の製造方法は、フィブロインナノ薄膜形成工程として、本実施形態に係るフィブロイン溶液を用いてフィブロインナノ薄膜を得る工程を備える。本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜は、例えば、支持基材上にフィブロイン溶液を塗布することにより得ることができる。支持基材上へのフィブロイン溶液の塗布の方法としては、キャスト法スピンコート法スプレーコート法ダイコート法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0054

本実施形態に係るナノ薄膜シート(例えばナノ薄膜転写シート)の製造方法は、例えば、フィブロイン溶液を用いて支持基材(基材)上にフィブロインナノ薄膜を形成する工程を備える。本実施形態に係るナノ薄膜シートは、例えば、支持基材上にフィブロイン溶液を塗布することによりフィブロインナノ薄膜を形成して得られてもよく、フィブロイン溶液を用いて形成されたフィブロインナノ薄膜を支持基材に貼り付けることにより得られてもよい。

0055

<フィブロインナノ薄膜の保存>
本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜製品は、フィブロインナノ薄膜と、フィブロインナノ薄膜を梱包する梱包材と、を備えており、乾燥剤を更に備えていてもよい。本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜製品のフィブロインナノ薄膜は、ナノ薄膜シートのフィブロインナノ薄膜であってもよい。フィブロインナノ薄膜は、水蒸気が少ない環境にて保管することが好ましいため、水蒸気バリア性を有する梱包材、及び、乾燥剤を用いて保管することが好ましい。水蒸気バリア性を有する梱包材といえども、全く水蒸気を透過しないわけではなく、若干の水分透過は避けられないため、乾燥剤を入れることで梱包材内部の湿度を一定に保つことが、より有効である。

0056

(梱包材)
水蒸気バリア性を有する梱包材の性能は、水蒸気透過率で表される。この値が小さいほど水蒸気バリア性が良くなり、フィブロインナノ薄膜の梱包に適する。一方で、水蒸気透過率の小さい梱包材は高価である。これらを案し、水蒸気バリア性を有する梱包材として、水蒸気透過率が1.5g/m2・day(温度40℃、湿度90%RH)以下である梱包材料から構成される梱包材で梱包することができる。水蒸気透過率が1.5g/m2・dayより大きいと、梱包材内への水分浸透が増加し、乾燥剤の負担が大きくなり、経済性が低下する。

0057

このような水蒸気透過率を満足する梱包材としては、アルミニウム蒸着フィルム(水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2・day(温度40℃、湿度90%RH)程度)、SiO蒸着フィルム(水蒸気透過率0.1〜0.7g/m2・day(温度40℃、湿度90%RH)程度)、アルミナ蒸着フィルム(水蒸気透過率1.5g/m2・day(温度40℃、湿度90%RH)程度)等が挙げられる。

0058

水蒸気バリア性を有する梱包材として、基材フィルム(例えばポリエチレンフィルム(水蒸気透過率10〜20g/m2・day(温度40℃、湿度90%RH)))、バリア層及びヒートシール層を積層して構成したラミネートフィルムを用いることができる。上記バリア層の構成材料としては、アルミニウムニッケルチタン、マグネシウム等を用いることができる。

0059

フィブロインナノ薄膜を、複数枚の梱包材から構成される複数層の梱包材で梱包し、最内層以外の少なくとも1層に、水蒸気バリア性を有する梱包材を使用することが好ましい。

0060

(乾燥剤)
本実施形態に係るフィブロインナノ薄膜製品では、水蒸気バリア性を有する梱包材より内側に乾燥剤を入れることが好ましい。また、梱包材内の湿度を70%RH以下の雰囲気に保持することが好ましい。

0061

乾燥剤(例えば、梱包材内部に入れる乾燥剤)としては、塩化カルシウム、生石灰シリカゲルアルミノシリケート等が挙げられるが、製品の品質保証する観点から、潮解吸湿による液化)を生じないシリカゲル又はアルミノシリケートが好ましい。

0062

乾燥剤の使用量は、組み合わせる梱包材の水素バリア性と、保管日数とから予測される水分浸透量を吸収できるように、乾燥剤の能力に応じて決定される。

0063

フィブロインナノ薄膜を梱包材内に梱包(袋詰め等)する作業は、低温低湿の雰囲気中で行い、梱包材内の初期雰囲気を低温低湿に調整しておくことが好ましい。雰囲気としては、具体的には、温度18〜22℃、湿度30〜50%RHが好ましい。乾燥剤を使用しない場合は、この作業は特に重要である。

0064

<転写方法>
本実施形態に係る転写方法は、フィブロインナノ薄膜の転写方法(貼付方法)であり、ナノ薄膜シートのフィブロインナノ薄膜を被転写体に転写する工程を備える。

0065

本実施形態に係る転写方法は、ナノ薄膜シートをフィブロインナノ薄膜側が被転写体と対向するように配置し、ナノ薄膜シートの基材側を押圧することにより、フィブロインナノ薄膜を被転写体に転写する工程を備えていてもよい。このような転写方法では、基材がフィブロインナノ薄膜を覆っている状態でナノ薄膜シートの基材側を押圧することによりフィブロインナノ薄膜を被転写体に転写するため、被転写体とナノ薄膜層との追従性及び接着性が向上する。したがって、このような転写方法では、例えば、基材を予め剥離した上でフィブロインナノ薄膜を被転写体に転写する方法、又は、押圧することなくフィブロインナノ薄膜を被転写体に転写する方法に比べて、フィブロインナノ薄膜を好適に被転写体へ転写できる。

0066

ナノ薄膜シートの基材側を押圧する際、基材全面に対して略均一に圧力を加えることが好ましい。押圧は、ローラー等の冶具を用いることで、より簡便かつ好適に行うことができる。

0067

ナノ薄膜シートの基材側を押圧する際の荷重は、ナノ薄膜シートから基材を剥離する際にフィブロインナノ薄膜が基材側に残存することを容易に抑制できる観点から、10g/cm2以上であることが好ましく、30g/cm2以上であることがより好ましく、50g/cm2以上であることが更に好ましい。前記荷重は、皮膚等の被転写体が損傷することを容易に抑制できる観点から、1000g/cm2以下であることが好ましく、900g/cm2以下であることがより好ましく、800g/cm2以下であることが更に好ましい。これらの観点から、前記荷重は、10〜1000g/cm2であることが好ましく、30〜900g/cm2であることがより好ましく、50〜800g/cm2であることが更に好ましい。

0068

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。

0069

<実施例1>
(シルクフィブロインナノ薄膜作製用溶液の調製)
まず、高圧精練済み切(シルクフィブロイン、ながすな繭株式会社製)150gを9M臭化リチウム水溶液1000mLに添加し、室温(25℃)で6時間攪拌して溶解した。次いで、遠心分離(回転速度:12000rpm、5分間)して、デカンテーション沈殿物を除去した後、透析チューブ(Spectra/Por(登録商標) 1 Dialysis Membrane、MWCO6000−8000、Spectrum Laboratories, Inc.製)に注入し、超純水製造装置(PRO−0500及びFPC−0500(型番)、オルガノ株式会社製)から採水した超純水5Lに対して12時間の透析を5回繰り返し、シルクフィブロイン溶液用水溶液を得た。

0070

得られたシルクフィブロイン溶液用水溶液2mLをアルミニウム製容器分取し、量した。その後、庫内温度を予め−20℃程度に調整しておいたノンフロン冷蔵冷凍庫(「R−Y370(型番)」、株式会社日立製作所製)の冷凍室で12時間かけて凍結し、凍結乾燥機(「FDU−1200(型番)」、東京理化器械株式会社製)中で7時間凍結乾燥した。得られた乾燥物を凍結乾燥機から取り出して30秒以内に秤量し、質量減少からシルクフィブロイン溶液用水溶液中のシルクフィブロイン濃度(単位:g/L)を定量した。

0071

濃度を測定したシルクフィブロイン溶液用水溶液にグリセリン及び超純水を加え、シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.3体積%のシルクフィブロイン溶液(フィブロインナノ薄膜作製用溶液。シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.3(質量比))を調製した。

0072

(シルクフィブロインナノ薄膜の作製)
支持基材であるPETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡績株式会社製、商品名「A4100」、150mm×100mm×100μm厚)上に、アプリケータを用いてシルクフィブロイン溶液を塗工した。その後、100℃1時間乾燥を行ってシルクフィブロインナノ薄膜を形成した。シルクフィブロインナノ薄膜の膜厚をフィルメトリスク株式会社製の型番:F20によって測定した結果、シルクフィブロインナノ薄膜の膜厚は100nmであった。

0073

<実施例2>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.4体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.4(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0074

<実施例3>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.5体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.5(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0075

<実施例4>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.7体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.7(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0076

<実施例5>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン1.0体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:1.0(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0077

<実施例6>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン2.0体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:2.0(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0078

<比較例1>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.05体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.05(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0079

<比較例2>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.1体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.1(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0080

<比較例3>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン0.2体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:0.2(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ってシルクフィブロインナノ薄膜(膜厚:100nm)を形成した。

0081

<比較例4>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン3.0体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:3.0(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ったが、溶液中にフィブロインが析出してゲル化し、ナノ薄膜を作製することが困難であった。

0082

<比較例5>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン5.0体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:5.0(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ったが、溶液中にフィブロインが析出してゲル化し、ナノ薄膜を作製することが困難であった。

0083

<比較例6>
シルクフィブロイン濃度10g/L、グリセリン10.0体積%のシルクフィブロイン溶液(シルクフィブロイン:グリセリン=1:10.0(質量比))を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行ったが、溶液中にフィブロインが析出してゲル化し、ナノ薄膜を作製することが困難であった。

0084

<評価>
(1)シルクフィブロインの析出評価
実施例及び比較例で得られたシルクフィブロイン溶液を室温にて3時間静置後、シルクフィブロインの析出の有無を目視し、下記の基準で判断した。評価結果を表1に示す。
○:全く析出することがなかった。
△:ほとんど析出することがなかった。
×:析出が生じた。

0085

(2)シルクフィブロインの不溶化評価
PETフィルム上のシルクフィブロインナノ薄膜を超純水に10分間浸漬後、シルクフィブロインナノ薄膜の有無を目視し、下記の基準で評価した。なお、シルクフィブロインナノ薄膜が作製できなかった比較例4〜6については評価を行わなかった。評価結果を表1に示す。
○:全く溶解することがなかった。
△:ほとんど溶解することがなかった。
×:溶解が生じた。

0086

実施例

0087

表1に示すように、実施例1〜6では、添加剤の含有量を調整することにより、不溶化したフィブロインナノ薄膜の作製が可能であった。一方、比較例1〜3ではフィブロインの不溶化ができず、比較例4〜6では、溶液中にフィブロインが析出、ゲル化し、ナノ薄膜を作製することが困難であった。

0088

1…ナノ薄膜シート、2…支持基材(基材)、3…フィブロインナノ薄膜。

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