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図面 (11)

課題

骨量増強可能な破骨細胞分化抑制剤の提供。

解決手段

破骨細胞の分化抑制剤は、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む。破骨細胞の分化抑制剤は、骨量増強剤として使用でき、例えば、投与対象における骨量または骨密度を増強できる。

概要

背景

高齢化社会において、運動器障害(ロコモティシンドローム)が問題となっている。日本では、ロコモティブシンドロームの中でも、骨粗鬆症罹患者が多く、1300万人以上が罹患していると推定されている。また、骨粗鬆症以外にも老化により骨量が減少することが知られている。骨粗鬆症または老化による骨量の減少は、易骨折性を伴うため、大きな問題となっている。

また、骨粗鬆症に対しては、ビスホスホネート抗RANKL抗体等の治療薬が用いられている(非特許文献1)。

概要

骨量増強可能な破骨細胞分化抑制剤の提供。破骨細胞の分化抑制剤は、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む。破骨細胞の分化抑制剤は、骨量増強剤として使用でき、例えば、投与対象における骨量または骨密度を増強できる。

目的

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(日本骨粗鬆症学会、日本骨代謝学会、骨粗鬆症財団)、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」、2015年10月30日






前記骨量の減少に対しては、日常的に摂取可能な食品由来の成分を含むサプリメント等により、骨量を増強することで予防することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む、破骨細胞分化抑制剤

請求項2

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、骨量増強剤

請求項3

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、骨量増強食品組成物

請求項4

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、RANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害剤

請求項5

下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む、抗肥満剤

請求項6

エストロゲン欠乏により生じる肥満に用いる、請求項5記載の抗肥満剤。

請求項7

請求項5または6記載の抗肥満剤を含む、抗肥満食品組成物

請求項8

エストロゲン欠乏により生じる肥満に用いる、請求項7記載の抗肥満食品組成物。

請求項9

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、破骨細胞の分化抑制方法

請求項10

前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む、請求項9記載の分化抑制方法。

請求項11

前記分化抑制剤を、invitroまたはinvivoで投与する、請求項10記載の分化抑制方法。

請求項12

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、骨量の増強方法

請求項13

前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む、請求項12記載の骨量の増強方法。

請求項14

前記分化抑制剤を、invitroまたはinvivoで投与する、請求項13記載の骨量の増強方法。

請求項15

請求項1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、RANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害方法

請求項16

請求項5または6の抗肥満剤を対象者に投与する投与工程を含む、肥満の治療方法

請求項17

前記対象者は、エストロゲン欠乏により生じる肥満を有する、請求項16記載の肥満の治療方法。

技術分野

0001

本発明は、破骨細胞分化抑制剤およびその用途に関する。

背景技術

0002

高齢化社会において、運動器障害(ロコモティシンドローム)が問題となっている。日本では、ロコモティブシンドロームの中でも、骨粗鬆症罹患者が多く、1300万人以上が罹患していると推定されている。また、骨粗鬆症以外にも老化により骨量が減少することが知られている。骨粗鬆症または老化による骨量の減少は、易骨折性を伴うため、大きな問題となっている。

0003

また、骨粗鬆症に対しては、ビスホスホネート抗RANKL抗体等の治療薬が用いられている(非特許文献1)。

先行技術

0004

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(日本骨粗鬆症学会、日本骨代謝学会、骨粗鬆症財団)、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」、2015年10月30日

発明が解決しようとする課題

0005

前記骨量の減少に対しては、日常的に摂取可能な食品由来の成分を含むサプリメント等により、骨量を増強することで予防することが望まれている。

0006

そこで、本発明は、骨量を増強可能な破骨細胞の分化抑制剤の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

前記目的を達成するために、本発明の破骨細胞の分化抑制剤(以下、「分化抑制剤」ともいう)は、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体(以下、「フラボノイド誘導体」ともいう)またはその塩を含む。

0008

本発明の骨量増強剤(以下、「増強剤」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を含むことを特徴とする。

0009

本発明の骨量増強食品組成物(以下、「食品組成物」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を含むことを特徴とする。

0010

本発明のRANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害剤(以下、「阻害剤」ともいう)は、本発明の破骨細胞の分化抑制剤を含む。

0011

本発明の抗肥満剤は、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む。

0012

本発明の抗肥満食品組成物は、前記本発明の抗肥満剤を含む。

0013

本発明の破骨細胞の分化抑制方法(以下、「分化抑制方法」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。

0014

本発明の骨量の増強方法(以下、「増強方法」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。

0015

本発明のRANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害方法(以下、「阻害方法」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。

0016

本発明の肥満治療方法(以下、「治療方法」ともいう)は、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を対象者投与する投与工程を含む。

発明の効果

0017

本発明によれば、前記式(1)または(2)のフラボノイド誘導体またはその塩を含むことにより、破骨細胞の分化を抑制することができる。これは、フラボノイド誘導体またはその塩が、RANKとRANKLとの結合を阻害するからと推定される。そして、フラボノイド誘導体またはその塩は、このように前記破骨細胞の分化を抑制できることから、例えば、骨のターンオーバにおいて、破骨細胞の増加を抑制でき、これにより、破骨細胞による骨吸収が、骨芽細胞による骨形成より優位になり、骨量の減少が生じる可能性を抑制できる。すなわち、本発明によれば、骨量の減少を抑制できるため、フラボノイド誘導体またはその塩を非存在下(非投与条件)と比較して、骨量を増強可能である。

図面の簡単な説明

0018

図1は、実施例1におけるTRAP活性を示すグラフである。
図2は、実施例1におけるTRAP染色の連結写真において、中心部の25mm四方正方形部分を示す写真である。
図3は、実施例1における多核細胞カウント数を示すグラフである。
図4は、細胞生存率相対値を示すグラフである。
図5は、実施例2における細胞の占める面積区分の割合を示すグラフである。
図6(A)は、実施例3における培養スキームを示す図であり、図6(B)は、TRAP活性を示すグラフである。
図7は、実施例3における細胞の占める面積の区分の割合を示すグラフである。
図8は、実施例4における大腿骨骨密度を示すグラフであり、(A)は、大腿骨全体の骨密度を示すグラフであり、(B)は、各箇所の骨密度を示すグラフである。
図9は、実施例5におけるOVXマウスにおける子宮重量および体重を示すグラフであり、(A)は、子宮重量を示すグラフであり、(B)は、体重を示すグラフである。
図10は、実施例6におけるin silico docking studyの結果を示す図であり、(A)は、RANKとRANKLとの複合体を示す図であり、(B)は、RANKとRANKLとの結合部の拡大図であり、(C)は、RANKとRANKLとの結合部において、RANKとクリシンとの結合部の拡大図である。

0019

<破骨細胞の分化抑制剤>
本発明の破骨細胞の分化抑制剤(以下、「分化抑制剤」ともいう)は、前述のように、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む。

0020

本発明の分化抑制剤は、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩(以下、「フラボノイド誘導体またはその塩」ともいう)を含むことが特徴であって、その他の構成は、特に制限されない。前記フラボノイド誘導体またはその塩は、破骨細胞の分化を抑制でき、これにより、例えば、骨のターンオーバにおいて、破骨細胞による骨吸収が、骨芽細胞による骨形成より優位になり、骨量の減少が生じる可能性を抑制できる。すなわち、本発明によれば、骨量の減少を抑制できるため、フラボノイド誘導体またはその塩を非存在下(非投与条件)と比較して、骨量を増強可能である。本発明の分化抑制剤は、例えば、破骨細胞の分化において、細胞融合により破骨細胞が大型化し、成熟するのを抑制できる。このため、本発明の分化抑制剤は、例えば、「破骨細胞の成熟抑制剤」ということもできる。

0021

本発明者は、鋭意研究の結果、前記フラボノイド誘導体またはその塩が、以下に説明するように、破骨細胞の分化を抑制できることを見出し、本発明を完成するに到った。前記破骨細胞による骨吸収が、骨芽細胞による骨形成より優位になると、骨における骨量が減少し、骨粗鬆症等のロコモティブシンドロームを惹起する。これに対して、前記フラボノイド誘導体またはその塩は、前述のように、破骨細胞の分化を抑制できることが、本発明者らによって明らかとなった。また、破骨細胞の分化抑制は、前記フラボノイド誘導体またはその塩が、RANK(Receptor activator of nuclear factorκB、TRANCE receptor、TNFRSF11A)とRANKL(Receptor activator of nuclear factor kappa-B ligand、tumor necrosis factor ligand superfamily member 11 (TNFSF11)、TNF-related activation-induced cytokine (TRANCE)、osteoprotegerin ligand (OPGL)、osteoclast differentiation factor (ODF))との結合を阻害することによると推定されることが本発明者らによって明らかとなった。このように、前記フラボノイド誘導体またはその塩によれば、破骨細胞の分化を抑制できるため、例えば、骨のターンオーバ(骨代謝)において、破骨細胞の増加を抑制でき、これにより、破骨細胞による骨吸収が、骨芽細胞による骨形成より優位になり、骨量の減少が生じる可能性を抑制できる。すなわち、本発明によれば、骨量の減少を抑制できるため、フラボノイド誘導体またはその塩を非存在下(非投与条件)と比較して、骨量を増強可能である。

0022

本発明において、「骨量の増加」または「骨量の増強」は、前記フラボノイド誘導体またはその塩の非存在下(非投与条件)と比較して、骨量が(有意に)増加していることを意味する。このため、例えば、前記骨粗鬆症または老化のように、対象者において、骨量が減少する場合、前記「骨量の増加」または「骨量の増強」は、前記フラボノイド誘導体またはその塩の非存在下(非投与条件)と比較して、骨量が(有意に)増加していればよく、開始時(投与開始時)と比較して、骨量が減少していてもよい。この場合、前記「骨量の増加」または「骨量の増強」は、例えば、「骨量の維持」、「骨量の減少の抑制」または「骨量の減少率の抑制」ということもできる。

0023

本発明の分化抑制剤は、例えば、後述するように、骨量増強剤または骨量増強食品組成物としても使用できる。また、本発明の分化抑制剤は、前述のように、RANK−RANKLの結合を阻害すると推定される。このため、本発明の分化抑制剤は、RANKとRANKLとの結合阻害剤としても使用できる。さらに、本発明の分化抑制剤は、体重の増加を抑制できる。このため、本発明の分化抑制剤は、抗肥満剤としても使用できる。

0024

フラボノイド誘導体は、前記式(1)または(2)で表わされる。前記フラボノイド誘導体は、例えば、水和物でもよいし、溶媒和物でもよい。以下、前記フラボノイド誘導体の説明は、フラボノイド誘導体の塩の説明に援用できる。

0025

前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体において、例えば、破骨細胞の分化抑制機能がさらに高いことから、前記式(1)で表されるフラボノイド誘導体がより好ましい。以下、前記式(1)で表されるフラボノイド誘導体(例えば、PubChemCID: 5281607)またはその塩を「クリシン」、前記式(2)で表されるフラボノイド誘導体(例えば、PubChem CID: 73571)またはその塩を「サクラネチン」ともいう。

0026

前記フラボノイド誘導体は、例えば、前記式(1)または(2)のフラボノイド誘導体の異性体またはその水和物でもよいし、その溶媒和物でもよい。前記異性体は、例えば、互変異性体または立体異性体があげられる。前記互変異性体または立体異性体は、例えば、理論上可能なすべての互変異性体もしくは立体異性体があげられる。また、本発明において、各置換基立体配置は、特に制限されない。

0027

前記フラボノイド誘導体において、例えば、フラボン骨格またはフラバノン骨格におけるその1つ以上の水素原子が任意の置換基に置換されていてもよい。前記置換基は、特に制限されず、例えば、ヒドロキシ基ハロゲノ基アシル基アシルオキシ基アルコキシ基カルバモイル基チオカルバモイル基等があげられる。

0028

本発明において、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体の塩は、特に制限されず、例えば、ナトリウム塩カリウム塩等のアルカリ金属塩カルシウム塩マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩アンモニウム塩トリメチルアミン塩トリエチルアミン塩ジクヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩ブロイン塩等の脂肪族アミン塩、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族アミン塩テトラメチルアンモニウム塩テトラエチルアンモニウム塩ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩アルギニン塩リジン塩アスパラギン酸塩グルタミン酸塩等のアミノ酸塩塩酸塩硫酸塩、硝酸塩リン酸塩炭酸塩炭酸水素塩過塩素酸塩等の無機酸塩酢酸塩プロピオン酸塩乳酸塩マレイン酸塩フマール酸塩、酒石酸塩リンゴ酸塩クエン酸塩アスコルビン酸塩等の有機酸塩メタンスルホン酸塩イセチオン酸塩ベンゼンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等があげられる。

0029

本発明の分化抑制剤は、例えば、in vivoで使用してもよいし、in vitroで使用してもよい。本発明の分化抑制剤は、例えば、研究用試薬として使用することもでき、医薬品として使用することもできる。後者の場合、本発明の分化抑制剤は、破骨細胞の分化抑制用の医薬または医薬組成物ということもできる。また、本発明の分化抑制剤は、後述のように、食品用途の組成物としても使用できる。

0030

本発明の分化抑制剤の投与対象は、特に制限されない。本発明の分化抑制剤をin vivoで使用する場合、前記投与対象は、例えば、ヒト、または、ヒトを除く非ヒト動物があげられる。前記非ヒト動物としては、例えば、マウスラットウサギイヌヒツジウマネコヤギサルモルモット等があげられる。前記本発明の分化抑制剤をin vitroで使用する場合、前記投与対象は、例えば、細胞、組織器官等があげられ、前記細胞は、生体から採取した細胞、培養細胞等があげられる。前記細胞は、例えば、前記破骨細胞の前駆細胞があげられる。前記破骨細胞の前駆細胞は、例えば、破骨細胞への分化能を有する細胞を意味し、例えば、多能性細胞体性幹細胞造血幹細胞骨髄系前駆細胞、顆粒球単球系前駆細胞、単球系前駆細胞、未熟貪食細胞等またはこれらに対応する培養細胞株があげられる。

0031

本発明の分化抑制剤の使用条件(投与条件)は、特に制限されず、例えば、投与対象の種類等に応じて、投与形態投与時期、投与量等を適宜設定できる。

0032

本発明の分化抑制剤の使用量は、特に制限されない。本発明の分化抑制剤をin vivoで使用する場合、例えば、投与対象の種類、症状、年齢投与方法等により適宜決定できる。具体例として、ヒトに投与する場合、1日あたりのフラボノイド誘導体の投与量は、合計が、例えば、10〜50000mgであり、好ましくは、50〜10000mgであり、1日あたりの投与回数は、例えば、1〜4回であり、好ましくは1〜2回である。前記分化抑制剤におけるフラボノイド誘導体の含有量は、特に制限されず、例えば、前述の一日当たりの投与量に応じて適宜設定できる。

0033

本発明の分化抑制剤の投与形態は、特に制限されない。本発明の分化抑制剤をin vivoで投与する場合、経口投与でもよいし、非経口投与でもよい。前記非経口投与は、例えば、静脈注射静脈内投与)、筋肉注射(筋肉内投与)、経皮投与皮下投与、皮内投与、経腸投与直腸投与経膣投与経鼻投与経肺投与腹腔内投与局所投与等があげられる。

0034

本発明の分化抑制剤の剤型は、特に制限されず、例えば、前記投与形態に応じて適宜決定できる。前記剤型は、例えば、液体状、固体状があげられる。具体例として、前記剤型は、放出調節製剤腸溶性製剤徐放性製剤等)、カプセル剤経口液剤エリキシル剤懸濁剤乳剤芳香水剤リモナーデ剤等)、シロップ剤シロップ用剤等)、顆粒剤発泡顆粒剤、細粒等)、散剤錠剤口腔内崩壊錠チュアブル錠発泡錠分散錠溶解剤被覆錠剤等)、丸剤経口ゼリー剤等の経口投与用製剤口腔用錠剤(ガム剤、下剤トローチ剤ドロップ剤バッカル錠、付着錠等)、口腔用スプレー剤、口腔用半固形剤含嗽剤等の口腔内適用製剤;注射剤植え込み注射、持続性注射剤、輸液剤点滴用製剤等)、凍結乾燥注射剤、粉末注射剤充填済シリンジ剤、カートリッジ剤等)等の注射投与用製剤;透析用剤腹膜透析用剤、血液透析用剤)等の透析用製剤吸入剤吸入エアゾール剤、吸入液剤、吸入粉末剤等)等の気管支適用製剤眼軟膏剤点眼剤等の目投与用製剤;点耳剤等の投与製剤点鼻剤点鼻液剤、点鼻粉末剤等)等の適用製剤;坐剤直腸用半固形剤、注腸剤等の直腸適用製剤;用坐剤、膣錠等の膣適用製剤;外用液剤酒精剤リニメント剤ローション剤等)、クリーム剤ゲル剤外用固形剤(外用散剤等)、スプレー剤(外用エアゾール剤ポンプスプレー剤等)、貼付剤テープ剤パップ剤等)、軟膏剤等の皮膚適用剤;等があげられる。本発明の分化抑制剤を経口投与する場合、前記剤型は、例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、細粒剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等があげられる。本発明の分化抑制剤を非経口投与する場合、前記剤型は、例えば、注射投与用製剤、点滴用製剤等があげられる。本発明の分化抑制剤を経皮投与する場合、前記剤型は、例えば、貼付剤、塗布剤軟膏クリームローション等の外用薬があげられる。

0035

本発明の分化抑制剤は、例えば、必要に応じて、添加剤を含んでもよく、本発明の分化抑制剤を医薬または医薬組成物として使用する場合、前記添加剤は、薬学的に許容可能な添加剤または薬学的に許容可能な担体を含むことが好ましい。前記添加剤は、特に制限されず、例えば、基剤原料賦形剤着色剤滑沢剤結合剤崩壊剤安定化剤保存剤香料等の矯味矯臭剤等があげられる。本発明において、前記添加剤の配合量は、前記フラボノイド誘導体の機能を妨げるものでなければ、特に制限されない。

0036

前記賦形剤は、例えば、乳糖白糖ブドウ糖マンニトールソルビトール等の糖誘導体トウモロコシデンプンバレイショデンプン、αデンプンデキストリン等のデンプン誘導体結晶セルロース等のセルロース誘導体アラビアゴムデキストランプルラン等の有機系賦形剤;軽質無水珪酸合成珪酸アルミニウム珪酸カルシウムメタ珪酸アルミン酸マグネシウム等のケイ酸塩誘導体リン酸水素カルシウム等のリン酸塩;炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸カルシウム等の硫酸塩等の無機系賦形剤があげられる。前記滑沢剤は、例えば、ステアリン酸ステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩タルクポリエチレングリコールシリカ硬化植物油等があげられる。前記矯味矯臭剤は、例えば、ココア末ハッカ脳芳香散、ハッカ油竜脳桂皮末等の香料、甘味料酸味料等があげられる。前記結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースポリビニルピロリドンマクロゴール等があげられる。前記崩壊剤は、例えば、カルボキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチカルボキシメチルスターチナトリウム架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾デンプンおよび化学修飾セルロース類等があげられる。前記安定剤は、例えば、メチルパラベンプロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類クロロブタノールベンジルアルコールフェニルエチルアルコール等のアルコール類塩化ベンザルコニウムフェノールクレゾール等のフェノール類チメロサールデヒドロ酢酸ソルビン酸等があげられる。

0037

前記フラボノイド誘導体は、自家調製してもよいし、市販品を購入してもよい。前者の場合、前記フラボノイド誘導体は、例えば、植物から抽出できる。具体例として、前記クリシンは、例えば、ヒラタケ、蜂の等からエタノール抽出できる。前記サクラネチンは、例えば、ヒラタケ、蜂の巣等からエタノール抽出できる。前記フラボノイド誘導体は、例えば、粗精製物でもよいし、精製物でもよい。前者の場合、前記粗精製物は、例えば、フラボノイド誘導体とその他の化合物を含む。

0038

<骨量増強剤>
本発明の骨量増強剤は、前述のように、本発明の分化抑制剤を含む。本発明の増強剤は、前記本発明の分化抑制剤を含むこと、すなわち、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含むことが特徴であって、その他の構成は特に制限されない。本発明の増強剤は、例えば、前記本発明の分化抑制剤の説明を援用できる。本発明の増強剤は、例えば、骨量維持剤骨量減少抑制剤、または骨代謝改善剤ということもできる。また、本発明の分化抑制剤によれば、骨密度を増加させることにより、骨量を増強できる。このため、本発明の増強剤は、「骨密度増加剤」ということもできる。

0039

前記骨量は、例えば、後述の実施例4に準じて、DXA法により測定できる。

0040

<骨量増強食品組成物>
本発明の骨量増強食品組成物は、前述のように、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を含むことを特徴とする。本発明の食品組成物は、前記本発明の分化抑制剤を含むこと、すなわち、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含むことが特徴であって、その他の構成は特に制限されない。本発明の食品組成物は、例えば、前記本発明の分化抑制剤の説明を援用できる。本発明の食品組成物は、例えば、骨量維持食品組成物、骨量減少の抑制食品組成物、または骨代謝改善食品組成物ということもできる。また、本発明の分化抑制剤によれば、骨密度を増加させることにより、骨量を増強できる。このため、本発明の食品組成物は、「骨密度増加食品組成物」ということもできる。

0041

前記食品組成物は、例えば、食品の一部として含有されてもよい、すなわち、食品に配合されてもよい。この場合、前記食品は、例えば、骨量もしくは骨密度が増強する、または骨量もしくは骨密度が維持される等の旨が表示された食品、病者用食品、機能性表示食品、機能性食品特定保健用食品、サプリメント等であってもよい。

0042

前記食品は、例えば、清涼飲料水茶系飲料コーヒー飲料果汁飲料炭酸飲料ゼリー乳酸菌飲料等の飲料;ウエハースビスケットパン、麺、ソーセージヨーグルト等の乳製品等の食品;調理品蜂蜜を含有する飲食品、茸およびその加工品等があげられる。

0043

前記食品組成物が食品の場合、前記食品におけるフラボノイド誘導体の含有量は、例えば、前記本発明の分化抑制剤における投与量に基づき、適宜決定できる。

0044

<RANK−RANKL結合阻害剤>
本発明のRANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害剤は、前述のように、本発明の破骨細胞の分化抑制剤を含む。本発明の阻害剤は、前記本発明の分化抑制剤を含むこと、すなわち、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含むことが特徴であって、その他の構成は特に制限されない。本発明の阻害剤は、例えば、前記本発明の分化抑制剤の説明を援用できる。

0045

本発明の阻害剤は、前述のように、RANKとRANKLとの結合を阻害すると推定される。このため、本発明の阻害剤は、例えば、RANKとRANKLとの結合に起因する種々の疾患の医薬または医薬組成物としても使用できる。具体例として、前記疾患は、例えば、骨粗鬆症、骨転移多発性骨髄腫固形癌等の癌の骨転移による骨病変骨巨細胞腫関節リウマチ等があげられる。

0046

前記RANKおよびRANKLの由来は、特に制限されず、例えば、前記投与対象の説明を援用できる。前記ヒトRANKタンパク質としては、例えば、NCBIアクセッション番号NP_001257878、NP_001257879、NP_001257880、NP_001265197、またはNP_003830で登録されているアミノ酸配列からなるタンパク質があげられる。前記マウスRANKタンパク質としては、例えば、NCBIアクセッション番号NP_033425で登録されているアミノ酸配列からなるタンパク質があげられる。前記ヒトRANKLタンパク質としては、例えば、NCBIアクセッション番号NP_003692またはNP_143026で登録されているアミノ酸配列からなるタンパク質があげられる。前記マウスRANKLタンパク質としては、例えば、NCBIアクセッション番号NP_035743で登録されているアミノ酸配列からなるタンパク質があげられる。

0047

<抗肥満剤>
本発明の抗肥満剤は、前述のように、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む。本発明の抗肥満剤は、下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含むことが特徴であって、その他の構成は特に制限されない。本発明の抗肥満剤は、例えば、前記本発明の分化抑制剤の説明を援用できる。本発明の抗肥満剤によれば、例えば、体重の増加を抑制できる。このため、本発明の抗肥満剤は、例えば、「体重増加の抑制剤」または「体重増加の予防剤」ということもできる。

0048

本発明の抗肥満剤は、肥満の予防、治療および/または改善等に使用できる。本発明の抗肥満剤は、例えば、肥満の治療剤、予防剤、または改善剤ということもできる。

0049

本発明の抗肥満剤は、メカニズムは不明だが、エストロゲン欠乏により生じる肥満に特に好適に使用できる。前記エストロゲンの欠乏は、例えば、同じ性別および同じ年齢または年代における対照と比較して、エストロゲンの血中濃度が(有意に)低下していることを意味する。前記エストロゲンの欠乏は、例えば、閉経更年期障害卵巣摘出、脳、下垂体機能不全薬剤誘発性等により生じる。

0050

<抗肥満食品組成物>
本発明の抗肥満食品組成物は、前述のように、前記本発明の抗肥満剤を含むことを特徴とする。本発明の抗肥満食品組成物は、前記本発明の抗肥満剤を含むこと、すなわち、前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含むことが特徴であって、その他の構成は特に制限されない。本発明の抗肥満食品組成物は、例えば、前記本発明の分化抑制剤および抗肥満剤の説明を援用できる。本発明の抗肥満食品組成物によれば、例えば、体重の増加を抑制できる。このため、本発明の抗肥満食品組成物は、例えば、「体重増加の抑制食品組成物」または「体重増加の予防食品組成物」ということもできる。

0051

前記抗肥満食品組成物は、例えば、食品の一部として含有されてもよい、すなわち、食品に配合されてもよい。この場合、前記食品は、例えば、肥満を予防、抑制もしくは改善する、または体重増加を予防もしくは抑制する等の旨が表示された食品、病者用食品、機能性表示食品、機能性食品、特定保健用食品、サプリメント等であってもよい。前記食品には、例えば、エストロゲンの欠乏の状態、例えば、閉経、更年期障害、卵巣摘出、脳、下垂体機能不全、薬剤誘発性等により生じる肥満を予防、抑制もしくは改善する、または体重増加を予防もしくは抑制する等の旨を表示してもよい。

0052

前記食品は、例えば、清涼飲料水、茶系飲料、コーヒー飲料、果汁飲料、炭酸飲料、ゼリー、乳酸菌飲料等の飲料;ウエハース、ビスケット、パン、麺、ソーセージ、ヨーグルト等の乳製品等の食品;調理品;蜂蜜を含有する飲食品、茸およびその加工品等があげられる。

0053

<破骨細胞の分化抑制方法>
本発明の破骨細胞の分化抑制方法は、前述のように、前記本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。本発明の分化抑制方法は、前記本発明の分化抑制剤を使用することが特徴であり、その他の工程および条件は、特に制限されない。本発明の分化抑制剤は、前述の説明を援用できる。本発明の分化抑制方法は、例えば、破骨細胞の分化において、細胞融合により破骨細胞が大型化し、成熟するのを抑制できる。このため、本発明の分化抑制方法は、例えば、「破骨細胞の成熟抑制方法」ということもできる。

0054

本発明の分化抑制方法は、例えば、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含み、具体的には、投与対象に、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む。前記分化抑制剤は、in vitroで投与されてもよいし、in vivoで投与してもよい。本発明の分化抑制剤の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の分化抑制剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。

0055

<骨量の増強方法>
本発明の骨量の増強方法は、前述のように、本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。本発明の増強方法は、前記本発明の分化抑制剤を使用することが特徴であり、その他の工程および条件は特に制限されない。本発明の増強方法は、前記本発明の分化抑制剤、増強剤、および分化抑制方法の説明を援用できる。本発明の増強方法は、例えば、骨量維持方法、骨量減少の抑制方法、または骨代謝の改善方法ということもできる。

0056

本発明の増強方法は、例えば、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含み、具体的には、投与対象に、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む。前記分化抑制剤は、in vitroで投与されてもよいし、in vivoで投与してもよい。本発明の分化抑制剤の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の分化抑制剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。

0057

<RANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害方法>
本発明のRANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害方法は、前述のように、本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。本発明の阻害方法は、前記本発明の分化抑制剤を使用することが特徴であり、その他の工程および条件は特に制限されない。本発明の阻害方法は、前記本発明の分化抑制剤、阻害剤、および分化抑制方法の説明を援用できる。本発明の阻害方法は、例えば、RANKとRANKLとの結合に起因する種々の疾患の治療方法ということもできる。

0058

本発明の阻害方法は、例えば、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含み、具体的には、投与対象に、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む。前記分化抑制剤は、in vitroで投与されてもよいし、in vivoで投与してもよい。本発明の分化抑制剤の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の分化抑制剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。

0059

<肥満の治療方法>
本発明の肥満の治療方法は、前述のように、本発明の破骨細胞の分化抑制剤を使用する。本発明の治療方法は、前記本発明の分化抑制剤を使用することが特徴であり、その他の工程および条件は特に制限されない。本発明の治療方法は、前記本発明の分化抑制剤、抗肥満剤、および分化抑制方法の説明を援用できる。本発明の治療方法は、例えば、「体重増加の抑制方法」または「体重増加の予防方法」ということもできる。

0060

本発明の治療方法は、例えば、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含み、具体的には、投与対象に、前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む。前記分化抑制剤は、in vitroで投与されてもよいし、in vivoで投与してもよい。本発明の分化抑制剤の投与対象および投与条件は、例えば、本発明の分化抑制剤における投与対象および投与条件の説明を援用できる。前記投与対象は、例えば、エストロゲンの欠乏状態であることが好ましい。

0061

本発明の治療方法において、治療は、例えば、肥満の予防、肥満の治療、肥満の改善の意味を含み、いずれの意味で用いてもよい。

0062

<フラボノイド誘導体またはその塩の使用>
本発明は、破骨細胞の分化抑制のためのフラボノイド誘導体またはその塩またはその使用であり、前記骨量増強または維持のためのフラボノイド誘導体もしくはその塩またはその使用であり、RANKとRANKLとの結合を阻害する阻害のためのフラボノイド誘導体またはその塩またはその使用であり、肥満の治療のためのフラボノイド誘導体またはその塩またはその使用である。また、本発明は、前記各種医薬の製造のためのフラボノイド誘導体またはその塩の使用である。

0063

つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により制限されない。市販の試薬は、特に示さない限り、それらのプロトコールに基づいて使用した。

0064

[実施例1]
本発明のフラボノイド誘導体が、破骨細胞の分化を抑制することを確認した。

0065

(1)破骨細胞の誘導
破骨細胞の誘導は、RAW264細胞(RIKEN BRCから分譲)を用いてRANKL存在下で培養することにより誘導した。具体的には、RAW264細胞を、150ng/mL GST−RANKL(オリエンタ酵母工業株式会社製)/10%FBSMEMα培地に懸濁し、細胞懸濁液を調製した。前記FBS−MEMα培地は、MEMα培地に、10%FBS(ウシ胎児血清、MP Biomedicals社製)、1%MEM−NEAA(Gibco社製)、および1%antibiotic-antimycotic solution(Gibco社製)を添加することにより調製した。また、前記細胞懸濁液に、下記実施例および比較例フラボノイド誘導体を含むDMO液を、DMSOの終濃度が0.1(v/v)%となるよう添加した。コントロールは、DMSOの終濃度が0.1(v/v)%となるように添加した。つぎに、得られた細胞懸濁液を、1.0×104cells/1000μL/ウェル細胞密度で、24ウェルプレートTPP社製)に播種した。前記播種後、約10−20分間、クリーンベンチ外の固定された実験台キムタオル上にプレートを置き、細胞が沈殿するのを待った。前記細胞の沈殿後、細胞が均一に分散したことを確認し、インキュベータ内にプレートを入れた。そして、培地交換を行わずに約4日間(90時間前後)培養することにより、RAW264細胞を破骨細胞へと分化させた。前記培養時の培養条件は、37℃、5%CO2、95%Airとし、加湿条件下とした。

0066

(フラボノイド誘導体)
・実施例のフラボノイド誘導体
クリシン(Chrysin)、サクラネチン(Sakuranetin)
・比較例のフラボノイド誘導体
ノビレチン(Nobiletin)、ヘスペリジン(Hesperidin)、ヘスペレチン(Hesperetin)、HMF(3',4',3,5,6,7,8-Heptamethoxyflavone)、アピゲニン(Apigenin)、アピゲトリン(Apigetrin、Cosmosiin)、ジオスメチン(Diosmetin)、エリオシトリン(Eriocitrin)、ルテオリン(Luteolin)、Luteolin-7-o-glucoside、メチルヘスペリジン(Methyl hesperidin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンギン(Naringin)、タンゲレチン(Tangeretin)

0067

(2)TRAP活性の測定
TRAP(Tartrate-resistant acid phosphatase;酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ)は、破骨細胞のマーカー酵素となる。そこで、GST−RANKL存在下で培養したRAW264細胞について、TRAP活性の上昇を指標に、破骨細胞への分化を検討した。具体的には、前記分化誘導4日後(約90時間)、細胞をインキュベータより取り出し、培地をアスレートして、リン酸緩衝バッファーPBS(-))で1回洗浄した。PBS(-)をアスピレートした後、4%パラホルムアルデヒド(PFA)を300μL/ウェルで添加し、室温(約25℃)で10分間細胞を固定した。前記固定後、4%PFAを除去し、PBS(-)で2回洗浄した。つぎに、PBS(-)を除去し、TRAP活性測定試薬を200μL/ウェルで添加後、遮光して37℃で30分間反応させた。前記反応後、各ウェルから100μLの反応液を96ウェルプレートに分注した。分注後の反応液に、等量(100μL)の0.1N(0.1mol/L)NaOHを添加し、反応液を発色させた。吸光波長405nmの吸光度を、吸光光度計(FlexStation(登録商標)3 Multi-Mode Microplate Reader、Molecular Devices社製)を用いて吸光度を測定した。また、細胞のいないウェルをブランクとし、バックグラウンドとの吸光度の差分を算出した。そして、コントロールのTRAP活性を100%として、TRAP活性の相対値を算出した。なお、TRAP活性測定試薬は、TRAP活性測定緩衝液10mLに対し、pNPP(4-Nitrophenyl phosphate disodium salt hexahydrate、SIGMA社製、N2765-50TABLOT#SLBP8123V)を1粒溶解させることにより調製した。また、TRAP活性測定緩衝液は、以下のようにして調製した。まず、5.882gクエン酸三ナトリウム二水和物(TrisodiumCitrate Dihydrate)を、約300mLの超純水(Milli-Q水)に溶解した。得られた溶液に、さらに0.92g (+)−酒石酸ナトリウム二水和物(Sodium(+)-Tartrate Dihydrate)を溶解させた。そして、1N(1mol/L)HClを用いてpH4.6に調整後、前記超純水を添加し、溶液を400mLにフィルアップした。

0068

この結果を図1に示す。図1は、TRAP活性を示すグラフである。図1において、横軸は、フラボノイド誘導体の種類およびその添加濃度を示し、縦軸は、TRAP活性の相対値を示す。図1に示すように、クリシンおよびサクラネチンでは、有意にTRAP活性が低下しており、クリシンでは、TRAP活性の低下が特に顕著であった。これらの結果から、クリシンおよびサクラネチンが破骨細胞の分化を抑制することが分かった。

0069

(3)TRAPの染色
前記実施例1(2)のTRAP活性測定後の細胞について、PBS(-)で2回洗浄した。前記洗浄後、0.2(v/v)% TritonX-100/PBS(-)を300μL/ウェルで添加し、室温で10分間透過処理を行った。前記透過処理後、PBS(-)で2回洗浄した。つぎに、TRAP染色試薬を300μL/ウェルで添加し、37℃で反応させた。前記反応は、検鏡により十分に染色されたと認められるまで実施した。そして、染色後のサンプルについて、PBS(-)で2回洗浄し、約600μL/ウェルのPBS (-)で浸し、染色を終了した。細胞の観察は、光学顕微鏡オールインワン顕微鏡BZ-9000 Fluorescence Microscope、KEYENCE社製)を用いて実施した。明視野下で観察し、複数枚の写真を結合する「連結」機能を用いて、24ウェルプレートの1ウェル全体の連結写真を撮影した。なお、TRAP染色試薬は、以下のように調製した。具体的には、Naphthol AS-MX phosphate(SIGMA社製)およびFast Red Violet LB Salt(SIGMA社製)をN,N-Dimethylformamide(Wako社製)と混合した。前記混合後、終濃度が0.01(w/v)% Naphthol AS-MX phosphateおよび0.06(w/v)% Fast Red Violet LB Saltとなるように、TRAP染色緩衝液と混合し、さらに、得られた混合液を0.45μmフィルターにより濾過し、TRAP染色試薬を調製した。前記TRAP染色緩衝液は、50mmol/L酒石酸ナトリウム二水和物/45mmol/L酢酸ナトリウム緩衝液を調製後、酢酸によりpH5.0に調整することにより調製した。

0070

この結果を図2に示す。図2は、TRAP染色の連結写真において、中心部の25mm四方の正方形部分を示す写真である。図2において、各写真の上に示す名称および濃度は、それぞれ、添加したフラボノイド誘導体の種類とその添加濃度とを示す。図2に示すように、クリシンおよびサクラネチンでは、TRAP陽性細胞が減少していた。また、クリシンでは、TRAP陽性細胞の大きさも縮小していた。

0071

つぎに、前記連結写真について、前記光学顕微鏡の付属ソフトウェア撮影機能から、画像1ピクセルあたりの長さを求め、これに基づき24ウェルプレートの各ウェルの中心部に25mm四方の正方形をROI(region of interest;対象領域)として設定した。なお、1つの画像でROIを設定することで、前記付属ソフトウェアを用いて、他の連結画像においても同一の位置にROIを設定可能である。破骨細胞は、分化中に複数の細胞が融合し、多核化する。また、破骨細胞は、核数が3以上の細胞と定義されている。そこで、設定されたROI内の核数n≧3/cellかつTRAP染色陽性(+)の多核細胞(MNCs)数を、画像解析ソフト(ImageJ)のプラグインのソフトウェア(Cell Counter)を用いてカウントした。

0072

この結果を図3に示す。図3は、MNCsのカウント数を示すグラフである。図3において、横軸は、フラボノイド誘導体の種類およびその濃度を示し、縦軸は、前記対象領域におけるMNCsのカウント数を示す。図3に示すように、コントロール(Ctrl)と比較して、クリシンおよびサクラネチンにおいて、TRAP陽性細胞の数が減少しており、特に、クリシンでは、TRAP陽性細胞の数の減少が顕著であった。

0073

(4)細胞毒性の検討
96ウェルプレートに、1.0×104cells/100μL/ウェルの密度で播種し、各フラボノイド誘導体の存在下で、約40時間培養した以外は、前記実施例1(1)と同様にして、RAW264細胞から破骨細胞を誘導した。前記誘導後、培地を除去し、PBSで1回洗浄した。つぎに、フラボノイド誘導体未添加の10%FBS−MEMα培地(MD)に、MTT溶液(MT)を10:1(MD:MT)の割合で混合したものを110μL/ウェルで添加した。前記添加後、プレートを、インキュベータ内で2時間反応させた。前記反応後、MTT cell count kit(nacalai社製、LOT No. L7E1092)付属の可溶化溶液を100μL/ウェルで添加し、ピペッティングにより生成したホルマザン色素を溶解した。さらに、前記プレートを、4時間インキュベートすることでホルマザン色素を前記可溶化溶液に溶解した。ホルマザン色素の溶解を確認後、前記吸光光度計を用いて吸光度を測定した(Measure ; 570 nm, Reference ; 650 nm)。コントロールは、前記フラボノイド誘導体に代えて、DMSOを0.1(v/v)%となるように添加した以外は、同様にして吸光度を測定した。そして、コントロールの細胞生存率を100%とし、前記吸光度に基づき、各フラボノイド誘導体存在下での細胞の生存率の相対値を算出した。

0074

この結果を図4に示す。図4は、細胞の生存率の相対値を示すグラフである。図4において、横軸は、フラボノイド誘導体の種類およびその濃度を示し、縦軸は、細胞の生存率の相対値を示す。図4に示すように、いずれのフラボノイド誘導体の存在下においても、細胞の生存率はコントロールと有意差がなく、細胞毒性は認められなかった。

0075

以上の結果から、前述のフラボノイド誘導体のうち、クリシンおよびサクラネチンがTRAPの発現を抑制でき、かつTRAP陽性細胞の大きさを小さくでき、特に、クリシンにおいてこれらの効果が顕著であることが分かった。すなわち、クリシンおよびサクラネチンが破骨細胞の分化を抑制でき、またクリシンが破骨細胞の分化を顕著に抑制することが分かった。また、クリシンおよびサクラネチンによる破骨細胞の分化抑制は、細胞毒性によるものではないことが分かった。

0076

[実施例2]
本発明のフラボノイド誘導体により、濃度依存的に多核細胞が小型化することを確認した。

0077

前記フラボノイド誘導体として、クリシンを終濃度が1.3、2.5、5.0、または10μmol/Lとなるように添加した以外は、前記実施例1(1)と同様にして、RAW264細胞から破骨細胞を誘導した。つぎに、得られた破骨細胞について、前記実施例1(3)と同様にして、TRAP染色を行ない、連結写真を撮影した。前記連結写真について、各ウェルの中心部に25mm四方の正方形をROIとして設定した。そして、設定されたROI内の核数n≧3/cellかつTRAP染色陽性(+)の多核細胞(MNCs)数について、各細胞の占める面積の区分毎にカウントした。前記細胞の占める面積の区分は、(1)0.002mm2未満、(2)0.002mm2以上0.02mm2未満、および(3)0.02mm2以上の3区分とした。そして、各区分のカウント数に基づき、各区分が占める割合を算出した。コントロールは、前記クリシンに代えて、0.1(v/v)%となるようにDMSOを添加した以外は、同様にして各区分が占める割合を算出した。

0078

この結果を図5に示す。図5は、細胞の占める面積の区分の割合を示すグラフである。図5において、横軸は、サンプルの種類およびクリシンの濃度を示し、縦軸は、各区分の占める割合を示す。図5に示すように、クリシンの濃度依存的に、面積の大きな細胞の割合が減少し、面積の小さな細胞の割合が増加した。これらの結果から、本発明のフラボノイド誘導体により、濃度依存的に多核細胞が小型化することが分かった。また、本発明のフラボノイド誘導体により、細胞の融合による破骨細胞の分化が抑制されていることが示唆された。

0079

[実施例3]
本発明のフラボノイド誘導体が、破骨細胞への分化の各段階において、分化を抑制していることを確認した。

0080

RAW264細胞の培養において、前記フラボノイド誘導体に代えて、図6(A)に示す培養スキームにしたがって、培養開始から2日間(Early)、培養開始2日目から2日間(Late)、または全期間(All)、クリシン存在下で培養した以外は前記実施例1(1)と同様にして、破骨細胞を誘導した。なお、クリシン添加GST−RANKL/10%FBS−MEMα培地からクリシン未添加GST−RANKL/10%FBS−MEMα培地への培地変更およびクリシン未添加GST−RANKL/10%FBS−MEMα培地からクリシン添加GST−RANKL/10%FBS−MEMα培地への培地変更は、培地交換により実施した。また、クリシン未添加GST−RANKL/10%FBS−MEMαには、0.1(v/v)%となるようにDMSOを添加した(Vehicle)。そして、得られた細胞について、前記実施例1(2)と同様にして、TRAP活性の相対値を算出した。コントロールは、RAW264細胞の培養において、全期間、0.1(v/v)%となるようにDMSOを添加した以外は、同様にしてTRAP活性の相対値を算出した。

0081

この結果を図6(B)に示す。図6(B)は、TRAP活性の相対値を示すグラフである。図6(B)において、横軸は、培養スキームの種類を示し、縦軸は、TRAP活性の相対値を示す。図6(B)に示すように、培養初期(Early)または後期(Late)にクリシンが存在すると、コントロール(Ctrl)と比較して、TRAP活性が減少し、全期間クリシンが存在する場合、相乗的にTRAP活性が低下した。

0082

つぎに、TRAP活性測定後の細胞について、前記実施例2と同様にして、各区分のカウント数に基づき、各区分が占める割合を算出した。この結果を図7に示す。図7は、細胞の占める面積の区分の割合を示すグラフである。図7において、横軸は、培養スキームの種類を示し、縦軸は、各区分の占める割合を示す。図7に示すように、培養初期(Early)または後期(Late)にクリシンが存在すると、コントロール(Ctrl)と比較して、面積の大きな細胞の割合が減少し、面積の小さな細胞の割合が増加し、全期間クリシンが存在する場合、相乗的に面積の大きな細胞の割合が減少し、面積の小さな細胞の割合が増加した。

0083

以上のことから、本発明のフラボノイド誘導体が、破骨細胞への分化の各段階において、分化を抑制していることが分かった。

0084

[実施例4]
本発明のフラボノイド誘導体により、生体において骨量を増強できることを確認した。

0085

週齢のC57BL/6の雌マウスに対し、下記表1に示す0.05または1.0(w/w)%クリシンを含有する飼料を与え、29日間飼育した。マウスに与える飼料は毎日新しい飼料と交換し、飼育期間中に接量の調整は行なわなかった。コントロールは、クリシンを含まない飼料(Ctrl)を与えた以外は同様にして飼育した。なお、0.05または1.0(w/w)%クリシンを含有する飼料と、クリシンを含まない飼料の栄養成分との間で、摂取カロリーに差が生じないようにカロリーの調整を行なった。

0086

0087

前記飼育後のマウスから、大腿骨を回収し、4%PFAを用い、4℃で終夜固定した。前記固定後、PFAを70%エタノールと交換し、さらに4℃で終夜処理した。前記処理後、大腿骨について、骨密度の測定装置(ALOKA DCS-600-EXIIIR)を用いて、DXA法(二重X線吸収法)により、骨密度を測定した。また、大腿骨の骨盤側(近位)から腓骨側(遠位)まで、等間隔で20箇所(ROI1〜20)の骨密度を測定した。

0088

これらの結果を図8に示す。図8は、大腿骨の骨密度を示すグラフであり、(A)は、大腿骨全体の骨密度を示すグラフであり、(B)は、ROI1〜20における骨密度を示すグラフである。図8(A)において、横軸は、サンプルの種類およびクリシンの濃度を示し、縦軸は、骨密度を示す。また、図8(B)において、横軸は、ROIを示し、縦軸は骨密度を示す。図8(A)に示すように、クリシンを含む飼料を与えたマウスでは、コントロール(Ctrl)と比較して、クリシンの濃度依存的に骨密度が増加した。また、図8(B)に示すように、クリシンを含む試料を与えたマウスでは、コントロールと比較して、大腿骨の骨盤側から腓骨側にかけて全体的に骨密度が増加していた。骨密度が増加した場合、骨の総量が増加するため、骨量が増加する。このため、本発明のフラボノイド誘導体により、生体において骨量を増強できることがわかった。

0089

[実施例5]
本発明のフラボノイド誘導体により、体重増加を抑制できることを確認した。

0090

体重増加は、卵巣摘出によるエストロゲン欠乏により誘導した。具体的には、まず、8週齢のC57BL/6の雌マウスに対して卵巣摘出手術を実施した。卵巣摘出手術は、イソフルラン吸入麻酔(2.0%)下で実施し、カギ付きピンセットで足または皮膚をつまみ、反射消失を確認した後に実施した。卵巣摘出(OVX)群は両脇腹から卵巣摘みあげ切除後、残部を体内に戻した。そして、創部をクリップで固定した。偽手術(Sham)群は卵巣を摘みあげるところまで同様に実施、切除せずに体内に戻し、創部をクリップで固定した。

0091

つぎに、手術後のマウスに対し、前記実施例4と同様にして、前記表1に示す0.05または1.0(w/w)%クリシンを含有する飼料を与え、29日間飼育した。そして、飼育開始日を0日目として、飼育開始0、8、15、22、および29日目に各マウスの体重を測定した。また、コントロールは、クリシンを含まない飼料を与えた以外はOVX群と同様にして体重を測定した。また、飼育開始29日目に、子宮摘出し、子宮重量を測定した。なお、各群において接餌量に差はなかった。

0092

この結果を図9に示す。図9は、OVXマウスにおける子宮重量および体重を示すグラフであり、(A)は、子宮重量を示すグラフであり、(B)は、体重を示すグラフである。図9(A)において、横軸は、マウスの種類および飼料中のクリシンの割合を示し、縦軸は、子宮重量を示す。また、図9(B)において、横軸は、飼育日数を示し、縦軸は、体重を示す。図9(A)に示すように、OVXマウスは、Shamマウスと比較して、子宮重量が有意に低下しており、卵巣が摘出できていることが確認できた。つぎに、図9(B)に示すように、OVXマウスは、Shamマウスと比較して、経時的に体重が増加した。また、OVXマウスにおいて、クリシンを含む試料を与えたマウス(OVX 0.05% ChrysinまたはOVX 1.0% Chrysin)では、コントロール(OVX Ctrl)と比較して、体重の増加が有意に低減されていた。また、前述のように、各群において接餌量に差はなかった。このため、本発明のフラボノイド誘導体により、体重増加を抑制できることが分かった。また、本発明のフラボノイド誘導体を抗肥満剤として使用できることが分かった。

0093

[実施例6]
本発明のフラボノイド誘導体が、RANKとRANKLとの結合を阻害すると推定されることを確認した。

0094

破骨細胞への分化は、RANKおよびRANKLとの結合が重要である。そこで、クリシンが、RANKとRANKLとの結合を阻害しうるか、in silico docking studyにより検討した。具体的には、まず、National Center for Biotechnology InformationのPDBからcode 3ME2の結晶構造"Crystal structure of mouse RANKL-RANK complex"(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/Structure/pdb/3ME2)を取得した。つぎに、ソフトウェア(MakeReceptor、OpenEye社製)を用いて、基質が入る可能性があるポケットを計算した。他方、クリシンの構造をChemBioDraw Ultra 12.0で作成したものを基準とし、クリシンの安定構造をOmegaを用いて計算した。そして、MakeReceptorで計算したタンパク質構造と、Omegaで計算したクリシンの化合物構造とを"Fred"でdockingさせ、可能性のある結合様式を200パターン計算した。そして、RNAK−RNAKL複合体に結合するかを検討した。得られた検討結果は、ソフトウェア(VIDA)を用いて、確認した。

0095

この結果を図10に示す。図10は、in silico docking studyの結果を示す図であり、(A)は、RANKとRANKLとの複合体を示す図であり、(B)は、RANKとRANKLとの結合部の拡大図であり、(C)は、RANKとRANKLとの結合部において、RANKとクリシンとの結合部の拡大図である。また、図10において、矢印Xで示す領域は、RANK−RANKL複合体のポケットであり、矢印Yで示す領域は、RANKのポケットであり、矢印Zで示す領域は、RANKLのポケットである。図10に示すように、クリシンは、RANK−RANKLのポケット内に結合した。また、クリシンは、RANK−RANKLのポケット内において、RANKの119番目アミノ酸であるトリプトファン相互作用することにより、RANKとRANKLとの結合を阻害すると推定された。これらのことから、本発明のフラボノイド誘導体が、RANKとRANKLとの結合を阻害することにより、破骨細胞の分化を抑制していると推定された。

0096

以上、実施形態および実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本願発明スコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。

実施例

0097

<付記>
上記の実施形態および実施例の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
下記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む、破骨細胞の分化抑制剤。






(付記2)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、骨量増強剤。
(付記3)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、骨量増強食品組成物。
(付記4)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を含む、RANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害剤。
(付記5)
前記式(1)または(2)で表されるフラボノイド誘導体またはその塩を含む、抗肥満剤。
(付記6)
エストロゲン欠乏により生じる肥満に用いる、付記5記載の抗肥満剤。
(付記7)
付記5または6記載の抗肥満剤を含む、抗肥満食品組成物。
(付記8)
エストロゲン欠乏により生じる肥満に用いる、付記7記載の抗肥満食品組成物。
(付記9)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、破骨細胞の分化抑制方法。
(付記10)
前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む、付記9記載の分化抑制方法。
(付記11)
前記分化抑制剤を、in vitroまたはin vivoで投与する、付記10記載の分化抑制方法。
(付記12)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、骨量の増強方法。
(付記13)
前記分化抑制剤を投与する投与工程を含む、付記12記載の骨量の増強方法。
(付記14)
前記分化抑制剤を、in vitroまたはin vivoで投与する、付記13記載の骨量の増強方法。
(付記15)
付記1記載の破骨細胞の分化抑制剤を使用する、RANKとRANKLとの結合を阻害する結合阻害方法。
(付記16)
付記5または6の抗肥満剤を対象者に投与する投与工程を含む、肥満の治療方法。
(付記17)
前記対象者は、エストロゲン欠乏により生じる肥満を有する、付記16記載の肥満の治療方法。

0098

以上のように、本発明によれば、前記式(1)または(2)のフラボノイド誘導体を含むことにより、破骨細胞の分化を抑制できる。そして、前記フラボノイド誘導体は、このように破骨細胞の分化を抑制できることから、例えば、骨のターンオーバ(骨代謝)において、破骨細胞の増加を抑制でき、これにより、破骨細胞による骨吸収が、骨芽細胞による骨形成より優位になり、骨量の減少が生じる可能性を抑制できる。すなわち、本発明によれば、骨量の減少を抑制できるため、前記フラボノイド誘導体またはその塩を非存在下(非投与条件)と比較して、骨量を増強可能である。このため、本発明は、食品、サプリメント、医薬等の分野において、極めて有用といえる。

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