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図面 (3)

課題

天然に存在するグルコシルセラミドから、有害な抽出溶媒を用いないで安全かつ簡便な方法にて、ヒトの皮膚に存在するセラミドとより構造の類似した新規セラミドを得る、製造方法及び該セラミドの提供。

解決手段

式(I)で示されるセラミド。(R1、R2、R3及びR4は、各々独立にH、メチル基エチル基またはアセチル基波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)

概要

背景

皮膚は外界生体との境界に位置するゆえに、紫外線酸化ストレス、乾燥、化学物質および微生物などの恒常的な外界からの刺激に対する防御機構を備えている。スフィンゴ脂質の一つであるセラミドは皮膚の角質層に存在し、角質層中で細胞間脂質の約50%を占めている。スフィンゴ脂質(sphingolipid)とは、スフィンゴシン骨格を含む複合脂質の総称である。また、グルコシルセラミドは、セラミドにグルコースが結合したスフィンゴ脂質の一種である。皮膚表皮細胞で合成されたセラミドは一旦グルコシルセラミドまたはスフィンゴミエリンの形で蓄えられたあと、細胞外へ排出されて、β-グルコセレブロシダーゼβ-グルコシダーゼ)とスフィンゴミエリナーゼの作用を受けて、再びセラミドとなり、表皮角質層において透過バリアの機能を発揮している。

セラミドは、長鎖塩基であるスフィンゴシン脂肪酸が結合した構造をもっている。分化後期顆粒層)のケラチノサイトは様々なセラミドを合成するが、これら分子多様性は、セラミドを構成する脂肪酸とスフィンゴシン塩基ヒドロキシ化(非ヒドロキシ、2−ヒドロキシおよび末端のω−ヒドロキシ)の多様性に起因する。ヒドロキシ化の多様性に加えて、脂肪酸とスフィンゴシン塩基の鎖長にも多様性がある。これらのセラミドは、生体内においては皮膚の他に、血液、脳、脊髄神経組織に見出され、植物ではコムギ、コメ、ダイズキビホウレンソウキノコ類等に含まれる。

植物原料からのセラミドの抽出方法は、例えば、ユズブドウおよびサクランボなどの種子、コムギ、コメならびにダイズ等の植物原料からアルコール系溶媒(例えば、エタノール)により抽出する方法(特許文献1参照)、コムギ、ダイズ、トウモロコシ米糠等の植物原料をアルカリ性エタノール溶媒加水分解したのち、ヘキサンアセトンおよび水の混合溶媒による抽出方法(例えば、特許文献2および3参照)などが知られている。植物性セラミドは、植物由来のため、化粧品サプリメントに配合しても、身体に優しく刺激になりにくいという特徴があるが、植物由来成分のため、ヒトの皮膚にあるセラミドとは微妙に構造が異なる。コメ、トウモロコシおよびダイズなどの植物から抽出された植物性セラミドは、皮膚角質層に存在するセラミドと同じ皮膚バリア機能を有するか否かは明らかではない。

グルコシルセラミドから脱グルコシド化反応によりセラミドを製造する方法はすでに報告されている(非特許文献1〜3参照)。非特許文献1には、ガラクトまたはグルコセレブロシドから過ヨウ素酸酸化およびNaBH4還元を行って糖部分を分解することで、温和な条件での酸加水分解によりセラミドを調製する方法と、加熱条件下での酸加水分解物から調製したスフィンゴシンをN−アシル化してセラミドを再構築する方法が記載されている。非特許文献2は、脳由来セレブロシドから、クロロホルムエタノール溶液中で過ヨウ素酸酸化し、NaBH4還元後に温和な酸性条件下でセラミドを調製する方法が記載されている。また、非特許文献3には、イソギンチャク由来のセレブロシドを上記と同様の条件下で分解し、その構造解析を行った結果が報告されている。

概要

天然に存在するグルコシルセラミドから、有害な抽出溶媒を用いないで安全かつ簡便な方法にて、ヒトの皮膚に存在するセラミドとより構造の類似した新規セラミドを得る、製造方法及び該セラミドの提供。式(I)で示されるセラミド。(R1、R2、R3及びR4は、各々独立にH、メチル基エチル基またはアセチル基波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)

目的

また、他の実施形態では、上記式(I)で示される複数のセラミドを含む組成物であって、セラミド混合物中におけるnの数の変動による脂肪酸部分の鎖長、およびEまたはZの配置の割合が、コメのセラミド中におけるそれらの存在量と関連する、コメ由来のセラミド組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(I):(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して水素原子メチル基エチル基またはアセチル基を表し、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)で示されるセラミド

請求項2

前記R1、R2、R3およびR4が、水素原子である請求項1に記載のセラミド。

請求項3

請求項1または2に記載の複数のセラミドを含む組成物であって、前記セラミド混合物中におけるnの数の変動による脂肪酸部分鎖長、および前記EまたはZの配置の割合が、コメのセラミド中におけるそれらの存在量と関連する、コメ由来セラミド組成物

請求項4

請求項1若しくは2に記載のセラミドまたは請求項3に記載のセラミド組成物を有効成分として含む皮膚保湿剤。

請求項5

請求項3に記載のセラミド組成物の製造方法であって、コメから抽出されたグルコシルセラミドを用意し、水と混和可能な有機溶媒を含む水性媒体中で、前記グルコシルセラミドと過ヨウ素酸ナトリウムとを反応させて前記グルコシルセラミドをアルデヒド中間体酸化する工程と、前記水と混和可能な有機溶媒中で、前記アルデヒド中間体と水素化ホウ素ナトリウムとを反応させてアルデヒドを還元する工程と、前記アルデヒド中間体の還元反応物に、酸および水を添加して加水分解反応を行い、下記式(II):(式中、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)に示すセラミドを得る工程と、を含む、セラミド組成物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、新規セラミド、それを含む天然由来セラミド組成物、それらの皮膚保湿剤としての用途およびセラミド組成物の製造方法に関する。

背景技術

0002

皮膚は外界生体との境界に位置するゆえに、紫外線酸化ストレス、乾燥、化学物質および微生物などの恒常的な外界からの刺激に対する防御機構を備えている。スフィンゴ脂質の一つであるセラミドは皮膚の角質層に存在し、角質層中で細胞間脂質の約50%を占めている。スフィンゴ脂質(sphingolipid)とは、スフィンゴシン骨格を含む複合脂質の総称である。また、グルコシルセラミドは、セラミドにグルコースが結合したスフィンゴ脂質の一種である。皮膚表皮細胞で合成されたセラミドは一旦グルコシルセラミドまたはスフィンゴミエリンの形で蓄えられたあと、細胞外へ排出されて、β-グルコセレブロシダーゼβ-グルコシダーゼ)とスフィンゴミエリナーゼの作用を受けて、再びセラミドとなり、表皮角質層において透過バリアの機能を発揮している。

0003

セラミドは、長鎖塩基であるスフィンゴシン脂肪酸が結合した構造をもっている。分化後期顆粒層)のケラチノサイトは様々なセラミドを合成するが、これら分子多様性は、セラミドを構成する脂肪酸とスフィンゴシン塩基ヒドロキシ化(非ヒドロキシ、2−ヒドロキシおよび末端のω−ヒドロキシ)の多様性に起因する。ヒドロキシ化の多様性に加えて、脂肪酸とスフィンゴシン塩基の鎖長にも多様性がある。これらのセラミドは、生体内においては皮膚の他に、血液、脳、脊髄神経組織に見出され、植物ではコムギ、コメ、ダイズキビホウレンソウキノコ類等に含まれる。

0004

植物原料からのセラミドの抽出方法は、例えば、ユズブドウおよびサクランボなどの種子、コムギ、コメならびにダイズ等の植物原料からアルコール系溶媒(例えば、エタノール)により抽出する方法(特許文献1参照)、コムギ、ダイズ、トウモロコシ米糠等の植物原料をアルカリ性エタノール溶媒加水分解したのち、ヘキサンアセトンおよび水の混合溶媒による抽出方法(例えば、特許文献2および3参照)などが知られている。植物性セラミドは、植物由来のため、化粧品サプリメントに配合しても、身体に優しく刺激になりにくいという特徴があるが、植物由来成分のため、ヒトの皮膚にあるセラミドとは微妙に構造が異なる。コメ、トウモロコシおよびダイズなどの植物から抽出された植物性セラミドは、皮膚角質層に存在するセラミドと同じ皮膚バリア機能を有するか否かは明らかではない。

0005

グルコシルセラミドから脱グルコシド化反応によりセラミドを製造する方法はすでに報告されている(非特許文献1〜3参照)。非特許文献1には、ガラクトまたはグルコセレブロシドから過ヨウ素酸酸化およびNaBH4還元を行って糖部分を分解することで、温和な条件での酸加水分解によりセラミドを調製する方法と、加熱条件下での酸加水分解物から調製したスフィンゴシンをN−アシル化してセラミドを再構築する方法が記載されている。非特許文献2は、脳由来セレブロシドから、クロロホルムエタノール溶液中で過ヨウ素酸酸化し、NaBH4還元後に温和な酸性条件下でセラミドを調製する方法が記載されている。また、非特許文献3には、イソギンチャク由来のセレブロシドを上記と同様の条件下で分解し、その構造解析を行った結果が報告されている。

0006

特許第4108069号公報
特開2002−030093号公報
特開2006−232699号公報

先行技術

0007

Iga,S.et al.,Preparation of Ceramide and Sphingosine by Chemical and Biochemical Methods. Romanian Biotechnological Letters,Vol.16,No.6,pp.6841−6846
Carter,HE.et al.,Biochemistry of the sphingolipids:XII.Conversion of cerebrosides to ceramides and sphingosine; structure of Gaucher cerebroside.J.Lipid Research 1961,Vol.2,No.3,pp.228−234.
Karlsson KA,Leffler H, Samuelsson BE.Characterization of cerebroside(monoglycosylceramide) from the sea anemone, Metridium senile. Identification of the major long−chain base as an unusual dienic base with a methyl branch at a double bond.Biochim Biophys Acta.1979,Jul 27;574(1):79−93.

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、上記非特許文献1〜3に記載の方法は、有害性の高いクロロホルムなどの溶媒を用いており、また反応収率の記載がなく反応条件の最適化なども行われていない。このような従来の製造方法によると、セラミドの収量が少なく、しかも、抽出、精製に多くの手間とコストを要するといった問題があった。本発明は、天然に存在するグルコシルセラミドから、有害な抽出溶媒を好ましくは用いないで安全かつ簡便な方法にて、ヒトの皮膚に存在するセラミドとより構造の類似した新規セラミドを得ることを目的の1つとする。

課題を解決するための手段

0009

本発明はかかる課題を解決するためになされたものである。

0010

すなわち、本発明の1つの実施形態は、下記式(I):



(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して水素原子メチル基エチル基またはアセチル基を表し、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)で示されるセラミドである。

0011

また、他の実施形態では、上記式(I)で示される複数のセラミドを含む組成物であって、セラミド混合物中におけるnの数の変動による脂肪酸部分の鎖長、およびEまたはZの配置の割合が、コメのセラミド中におけるそれらの存在量と関連する、コメ由来のセラミド組成物を提供する。

0012

本発明の異なる観点では、上記セラミドまたはセラミド組成物を有効成分として含む皮膚保湿剤が提供される。

0013

さらに異なる観点では、上記セラミド組成物の製造方法であって、
コメから抽出されたグルコシルセラミドを用意し、
水と混和可能な有機溶媒を含む水性媒体中で、前記グルコシルセラミドと過ヨウ素酸ナトリウムとを反応させて前記グルコシルセラミドをアルデヒド中間体に酸化する工程と、
前記水と混和可能な有機溶媒中で、アルデヒド中間体と水素化ホウ素ナトリウムとを反応させてアルデヒド中間体を還元する工程と、
アルデヒド中間体の還元反応物に、酸および水を添加して加水分解反応を行い、下記式(II):



(式中、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)に示すセラミドを得る工程と、
を含む、セラミド組成物の製造方法を提供する。

発明の効果

0014

本発明の製造方法によると、有害な薬品を好ましくは用いずに、簡便な方法にて、植物原料から安全性に優れたセラミドを製造することができる。しかも、本発明の新規セラミドは、ヒトの皮膚角質層に存在するセラミドと構造的に類似しているため、優れた皮膚保湿性を有することが期待される。

図面の簡単な説明

0015

図1は、本発明の製造方法によるグリコシルセラミド脱グリコシル化法のスキームである。図の標記にて、「1」は化合物1、「2」は化合物2、「4」は化合物4である。
図2は、実施例7で得られた化合物4のHPLC分析の結果である。

0016

以下、本発明にかかる新規セラミドおよびこれを含むセラミド組成物について最初に説明し、続いてその製造方法および皮膚保湿剤としての用途について説明する。

0017

(セラミドおよびセラミド組成物)
本明細書においてセラミドとは、スフィンゴ脂質の一種であり、スフィンゴシンと脂肪酸がアミド結合したものである。また、セラミドにグルコースが結合したものをグルコシルセラミドという。本発明の1つの実施形態として、下記式(I)で表されるセラミドが挙げられる。

0018

(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して水素原子、メチル基、エチル基またはアセチル基を表し、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)で示されるセラミドである。すなわち、式(I)で表されるセラミドにおいてスフィンゴシン由来の長鎖塩基は、2つの二重結合に基づく幾何異性体を含んでおり、一方(4位)の二重結合はE(entgegen)であり、他方(8位)の二重結合はEおよびZ(zusammen)の何れかとして存在してもよい。したがって、このような異性体およびそれらの混合物のすべては、本発明の範囲内に含まれる。

0019

式(I)において、R1、R2、R3およびR4が、ともに水素原子であるセラミドは、コメから抽出されたグルコシルセラミドを、後述する方法にて脱グルコシル化して製造することができる。R1、R2、R3およびR4のいずれか又は全部がメチル基またはエチル基のようなアルキル基置換された誘導体は、上記コメ由来のセラミドを、塩基の存在下に、アルキル化剤を作用させて得ることができる。用いる塩基としては、水酸化ナトリウム炭酸ナトリウム炭酸カリウム等の無機塩基ナトリウムメトキシドナトリウムエトキシドナトリウムイソプロポキシドカリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド水素化ナトリウム水素化カリウム等のアルカリ金属ヒドリドが挙げられ、なかでも収率経済性の観点から炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウムが好ましい。

0020

用いるアルキル化剤としては、ヨウ化メチルヨウ化エチル臭化メチル臭化エチル臭化ベンジル塩化メチル塩化エチル塩化ベンジル等のハロゲン化アルキル硫酸ジメチル硫酸ジエチル等の硫酸エステルメタンスルホン酸メチルメタンスルホン酸エチルp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トリフルオロメタンスルホン酸メチル等のスルホン酸エステルが挙げられ、なかでも収率、経済性の観点からヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化ベンジル、塩化ベンジル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが好ましい。なかでも、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが特に好ましい。

0021

また、R1、R2、R3およびR4のいずれかまたは全部がアセチル化された誘導体は、無水酢酸塩化アセチルなどのアセチル化剤を作用させることで得ることができる。

0022

上記式(I)で示されるセラミドは、nの数の変動およびEまたはZの配置の違いによって複数のセラミドを含んでいる。したがって、本発明の他の実施形態は、上記式(I)で示される複数のセラミドを含む組成物であって、かかるセラミド混合物中におけるnの数が変動することによる脂肪酸部分の鎖長、およびEまたはZの配置の割合が、植物由来、特にコメのセラミド中におけるそれらの存在量と関連するセラミド組成物である。コメを含む植物原料から抽出されたセラミドは、天然素材由来であることから安全性及びコストの観点からヘルスケア製品への利用が望まれている。しかしながら、これらの植物由来のセラミドは、皮膚角質層に存在するセラミドとは微妙に構造が異なることが指摘されていた。本実施形態のセラミド組成物は、ヒトの皮膚角質層セラミドと類似する構造を有するとともに、天然素材由来のセラミドであるため、その保湿性や安定性など作用効果のみならず、安全性の点でも優れたものである。このようなセラミド組成物は、以下の方法により製造することができる。

0023

(セラミド組成物の製造方法)
本実施形態で使用するグルコシルセラミドは、典型的にはコメ由来のグルコシルセラミドであるが、他の植物等由来のグルコシルセラミドであってもよく、例えば、ブドウ、サクランボ、ユズ、オリーブシソシークワーサープルーン小麦小麦胚芽、黍、大豆ゴマピーナツ、トウモロコシ、ほうれん草、コンニャク芋パイナップルてん菜、砂糖大根温州みかん、ピーチ、キノコ類(舞茸タモギタケなど)、牛乳等の抽出物が挙げられる。植物原料からグルコシルセラミドを抽出する方法は公知であり、例えば、特開2001−097983号公報などに記載の方法により抽出するか、あるいは市販のコメ由来のグルコシルセラミド(例えば、長良サイエンス株式会社等)を使用することができる。

0024

抽出物を得るための有機溶媒としては、水、アルコール類(例えば、無水エタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなど)、ヘキサン、アセトンなどのケトン類ジエチルエーテルジオキサン酢酸エチルなどのエステル類などの有機溶媒を、単独又は2種類以上の混液を任意に組み合わせて使用することができ、又、各々の溶媒抽出物が組み合わされた状態でも使用できる。好適にはエタノールを用いる。溶媒の使用量は、抽出用の植物原料1重量部に対して1〜100重量部、好ましくは10〜30重量部である。

0025

また、これらのアルコール系溶媒を水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を加えアルカリ性となしたアルカリ性有機溶媒を用いることもできる。好ましいアルカリの濃度は、0.01〜1Nであり、特に、0.1〜0.4Nが好ましい。

0026

抽出方法は特に制限されるものはないが、通常、常温、常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過すれば良い。抽出処理にて一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良い。

0027

これらの方法で調製されたグルコシルセラミドを、図1に示す3段階の工程で脱グルコシル化することで、新規セラミドを含むセラミド組成物を調製する。図1において、化合物1は、上記方法で用意したコメ由来のグルコシルセラミドである。本発明者らの知見によれば、コメのグルコシルセラミドは、鎖長の異なるα−ヒドロキシ酸の混合物からなり、炭素数15〜25(n=1〜11)である複数の飽和脂肪酸が含まれる。中でも炭素数18〜24(n=4〜10)の脂肪酸が多く含まれ、炭素数18と20の脂肪酸が最も多い。

0028

このコメ由来のグルコシルセラミドを、水と混和可能な有機溶媒を含む水性媒体中で、過ヨウ素酸ナトリウムと反応させることにより、図1の化合物2で示すアルデヒド中間体に酸化することができる。この酸化反応に用いる溶媒は、水と混和可能な有機溶媒を含む水性媒体であれば特に限定されないが、典型的には、水とエタノールとの混合溶媒を用いる。その混合比率も特に限定されないが、30容量%から90容量%のエタノール水溶液を用いることができ、50容量%から70容量%のエタノール水溶液が好ましく、約60容量%のエタノール水溶液が最も好ましい。この酸化反応によりグルコース分子中の1,2−ジオールグリコール)構造を有する炭素−炭素結合が切断されて図1の化合物2が得られる。反応時間及び反応温度も特に制限されないが、室温(約16℃〜27℃)にて1〜24時間反応させればよい。過ヨウ素酸ナトリウムを用いることで中性領域のpHにおける温和な条件での反応が可能である。反応後は、残存する過ヨウ素酸ナトリウムをグリセリンL−アスコルビン酸ナトリウムを加えて失活させることが好ましく、特に、L−アスコルビン酸ナトリウムの添加により過剰に添加した過ヨウ素酸ナトリウムを完全に失活させることができる。

0029

続いて、上記水と混和可能な有機溶媒中で、化合物2で示されるアルデヒド中間体と水素化ホウ素ナトリウムとを反応させてアルデヒド中間体を還元する。還元反応物は、酸および水を添加して加水分解反応を行うことにより、下記式(II)で表される化合物4:
下記式(II):

0030

(式中、波線は、隣接する二重結合がEまたはZの配置であることを表し、nは、1〜11のいずれかの整数を表す。)を得ることができる。本実施形態では、温和な条件を用いることができるため、分解されたグルコース以外の部分は、天然物であるコメ由来のセラミドの化学構造が維持され、特に、脂肪酸の鎖長が長いセラミドは保湿性に有効と考えられる。

0031

(皮膚保湿剤)
本発明の他の実施形態では、上記セラミドまたは上記の製造方法により得られるセラミド組成物を有効成分として含む皮膚保湿剤を提供する。後述する実施例3で得られたセラミドはTLCおよび液体クロマトグラフィーでほぼ単一のスポットおよびピークとなる。また、本実施形態の皮膚保湿剤は、外用剤組成物などの化粧品、健康食品などの食品組成物、またはそれらの中間原料として、粉末状、液状、顆粒状、錠剤状ペースト状、乳液状、クリーム状、ゲル状、カプセル状、およびエアゾール状等の形態にすることができ、最終的な製品を構成する上で最適な形状を任意に選択することができる。

0032

食品組成物を調製する場合、その形態は適宜選択することができ、飲料も包含される。
一般食品の他に、表皮角化改善又は皮膚の保湿機能や皮膚バリア機能改善・維持、毛髪ハリ若しくはコシの付与、及び毛髪の感触改善等、セラミドの産生促進により治療、予防又は改善しうる疾患又は状態の治療、予防又は改善等をコンセプトとしてその旨を表示した飲食品、すなわち、健康食品、機能性食品、病者用食品及び特定保健用食品なども包含される。健康食品、機能性食品、病者用食品及び特定保健用食品は、具体的には、細粒剤錠剤顆粒剤散剤カプセル剤シロップ剤液剤流動食等の各種製剤形態として使用することができ、これら製剤のために使用することができる。製剤形態の食品組成物は、前記有効成分と、食品として許容できる担体、例えば適当な賦形剤(例えば、でん粉、加工でん粉乳糖ブドウ糖、水等)等とを混合した後、慣用の手段を用いて製造することができる。さらに、食品組成物は、スープ類ジュース類乳飲料茶飲料コーヒー飲料ココア飲料ゼリー状飲料などの液状食品組成物プリンヨーグルトなどの半固形食品組成物、パン類、うどんなどの麺類クッキーチョコレートキャンディガム、せんべいなどの菓子類、ふりかけ、バタージャムなどのスプレッド類等の形態もとりうる。また、食品には、飼料も含まれる。

0033

食品組成物には、種々の食品添加物、例えば、酸化防止剤香料、各種エステル類、有機酸類有機酸塩類無機酸類無機酸塩類、無機塩類色素類、乳化剤保存料調味料甘味料酸味料果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類pH調整剤品質安定剤などの添加剤を単独、あるいは併用して配合してもよい。

0035

本実施形態による食品組成物および外用剤組成物におけるセラミドの含有濃度は、固形分として、0.00001〜100質量%程度(以下、%で表わす)、好ましくは0.0005〜50%程度含有していると使用性および良好な効果が得られる。

0036

なお、本実施形態の皮膚保湿剤、更にこれを配合した食品組成物、外用剤組成物は、通常これらに使用される成分や添加剤を併用して製造することができる。例えば、下記に例示する成分や添加剤を任意に選択・併用して製造することができ、製剤中への含有量は特に規定しないが、通常0.0001〜50%が好ましい。

0037

外用剤組成物は、化粧品、医薬部外品及び医薬品等に慣用される他の成分、例えば、粉末成分液体油脂固体油脂ロウ炭化水素高級脂肪酸高級アルコールエステルシリコーンアニオン界面活性剤カチオン界面活性剤両性界面活性剤非イオン界面活性剤保湿剤水溶性高分子増粘剤皮膜剤紫外線吸収剤金属イオン封鎖剤低級アルコール多価アルコール、糖、アミノ酸有機アミン高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて配合し、常法により製造することができる。

0038

その他の外用剤組成物に配合可能な成分としては、例えば、防腐剤エチルパラベンブチルパラベン等)、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体グリチルレチン酸誘導体サリチル酸誘導体ヒノキチオール酸化亜鉛アラントイン等)、美白剤(例えば、アスコルビン酸及びその誘導体、胎盤抽出物ユキノシタ抽出物アルブチン等)、各種抽出物(例えば、オウバクオウレン、シコンシャクヤクセンブリ、バーチ、セージビワニンジンアロエゼニアオイアイリス、ブドウ、ヨクイニンヘチマユリサフランセンキュウ、ショウキュウ、オトギリソウオノニスニンニクトウガラシチンピトウキ海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー感光素、コレステロール誘導体等)、血行促進剤(例えば、ノニルワレニルアミドニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステルカプサイシンジンゲロンカンタリスチンキイクタモールタンニン酸、α−ボルネオールニコチン酸トコフェロールイノシトールヘキサニコチネートシクランデレートシンナリジントラゾリンアセチルコリンベラパミルセファランチン、γ−オリザノール等)、抗脂漏剤(例えば、硫黄チアントール等)、抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸チオタウリンヒポタウリン等)及び殺菌剤(例えば、トリクロサン塩化セチルピリジニウムチモール類、塩化ベンザルコニウム等)等が挙げられる。

0039

本実施形態の皮膚保湿剤の投与対象は、好ましくは温血脊椎動物であり、より好ましくは哺乳動物である。本明細書において哺乳動物は、例えば、ヒト、並びにサルマウスラットウサギイヌネコウシウマブタなどの非ヒト哺乳動物が挙げられる。本発明のセラミド産生促進剤コレステロール産生促進剤、細胞間脂質産生促進剤皮膚バリア機能改善剤表皮角化改善剤、皮膚保湿剤、肌荒れ予防若しくは改善剤、毛髪のハリ若しくはコシの付与剤、又は毛髪の感触改善剤は、ヒト、サルなどの霊長類、特にヒトへの投与に好適である。

0040

本実施形態の皮膚保湿剤は、皮膚バリア機能の改善、表皮の角化不全の予防若しくは治療、皮膚の保湿、肌荒れの予防若しくは改善、毛髪のハリ若しくはコシの付与、又は毛髪の感触改善を所望する対象者に適用することができる。この皮膚保湿剤は、必要な条件下(好ましくは、湿度が低く乾燥した条件下)で適用するのが好ましい。また、この皮膚保湿剤は、皮膚、頭皮又は毛髪に適用するのが好ましい。

0041

本実施形態の皮膚保湿剤における前記有効成分の投与量は、個体の状態、体重、性別年齢素材活性、投与又は摂取経路、投与又は摂取スケジュール、製剤形態又はその他の要因により適宜決定することができる。例えば、前記有効成分の質量に基づき、1日あたり、成人(体重60kg)あたり、好ましくは0.001mg以上、より好ましくは0.01mg以上、好ましくは1000mg以下、より好ましくは100mg以下、好ましくは0.001〜1000mg、より好ましくは0.01〜100mgである。また、前記有効成分は、1日1回〜数回に分け、又は任意の期間及び間隔で摂取・投与され得る。

0042

本実施形態の皮膚保湿剤における前記有効成分の含有量は、上記投与量を達成するように適宜決定できる。例えば、本実施形態の皮膚保湿剤の総量中、前記有効成分の含有量は、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。

0043

[実施例1]化合物2の合成—1
含水グルコシルセラミド(64.0g、固形分10.9%)に蒸留水(48mL)、エタノール(70mL)に懸濁させた。過ヨウ素酸ナトリウム(11.6g)を26〜27℃で23分間かけて添加し、室温で13時間撹拌した。グリセロール(12.3g)を23〜31℃で25分間かけて添加した後、水(250mL)と酢酸エチル(500mL)を添加し、分液した。有機層を蒸留水(250mL)で洗浄し、水層を合わせ、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム(150g)を加え、撹拌し、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。50℃で減圧下濃縮することによりアモルファス、化合物2(6.22g)を得た。

0044

[実施例2]化合物2の合成—2
含水グルコシルセラミド(64.0g、固形分10.9%)に蒸留水(48mL)、エタノール(70mL)に懸濁させた。過ヨウ素酸ナトリウム(11.6g)を24〜30℃で4分間かけて添加し、室温で18時間撹拌した。L-アスコルビン酸ナトリウム(9.56g)/蒸留水(38mL)を20〜30℃で20分間かけて添加した後(よう素でんぷん紙で無色)、50℃で減圧下濃縮し、180gとした。(茶色くなり、ワックス状物析出)水(100mL)と酢酸エチル(100mL)を添加し、分液した後、水層より酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム(7.5g)を加え、撹拌し、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。減圧下濃縮することにより茶色アモルファス、化合物2(7.43g)を得た。

0045

[実施例3]化合物4の合成—1
化合物2(760mg)をエタノール30mLに溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(120mg)を加えた。室温で3時間の撹拌し、6N塩酸(2mL)を加えた後、水(15mL)を加えた。反応系が酸性であることをpH試験紙で確認(pH1程度)し、室温で終夜撹拌を行なった。反応液は、5%炭酸水素ナトリウム水溶液中和した後、100mLの炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル200mLで抽出を行なった。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層はロータリーエバポレーター濃縮乾固させ、茶色ワックス状の化合物4(600mg)を得た。得られた目的物の一部をさらにシリカゲルカラムにより精製しNMR測定に供した。1H−NMR(500MHz,CD3OD)δ0.88−0.91(m,6H),1.23−1.37(m),1.38−1.43(m,2H),1.51−1.58(m,1H),1.68−1.75(m,1H),1.96−2.15(m8H),3.63(dd,J=4.0,11.5,1H),3.78(dd,J=5.5,11.0),3.83−3.86(m,1H),3.99(dd,J=3.8,7.8,1H),4.07−4.09(m,1H),5.36−5.52(m,3H),5.7−5.75(m,1H)。

0046

13C−NMR(125MHz,CD3OD)δ14.46,23.74,26.18,27.89,28.27,30.43,30.47,30.79,30.87,33.08,33.66,35.89,56.03,61.96,73.01,73.27,129.97,131.38,131.48,134.22,177.18。

0047

[実施例4]化合物4の合成—2
アルゴン気流下、化合物2(1.00g)をエタノール(35.6mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(138mg)を室温で添加した。室温で3時間撹拌した後、6N塩酸(2.44mL)を注加し、2時間後、水(18mL)を注加した。室温で14時間撹拌した後、6N水酸化ナトリウム水溶液で中和し(2.1mL使用)、さらに5%炭酸水素ナトリウム水溶液(4mL)を加えた。(pH=8.1)50℃で減圧下濃縮し、22.4gとし、酢酸エチル(18mL×2)で抽出した。有機層を10%食塩水(18mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(1.9g)を加え、撹拌、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を50℃で減圧下濃縮した後、エタノール(10mL)に溶解し、再度、減圧下濃縮することにより、茶色ワックス状物、化合物4(719mg)を得た。

0048

[実施例5]化合物4の合成—3
アルゴン気流下、化合物2(1.00g)をエタノール(18mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(138mg)を室温で添加した。室温で3時間撹拌した後、6N塩酸(2.44mL)を注加し、20時間撹拌した。6N水酸化ナトリウム水溶液で中和し(2.0mL使用、pH=8.1)、水(9mL)で希釈した。さらに5%炭酸水素ナトリウム水溶液(7mL)および水(38mL)を加え、酢酸エチル(54mL×2)で抽出した。有機層を10%食塩水(54mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(11.0g)を加え、撹拌、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を50℃で減圧下濃縮した後、エタノール(10mL)に溶解し、再度、減圧下濃縮することにより、茶色ワックス状物、化合物4(673mg)を得た。

0049

[実施例6]化合物4の合成—4
アルゴン気流下、化合物2(1.00g)をエタノール(18mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(138mg)を室温で添加した。室温で3時間撹拌した後6N塩酸(2.44mL)を注加し、1時間後、水(9mL)を注加した。室温で22時間撹拌した後、6N水酸化ナトリウム水溶液で中和し(2.0mL使用、pH=8.8)、水(45mL)添加後、酢酸エチル(54mL×2)で抽出した。有機層を10%食塩水(54mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(22.0g)を加え、撹拌、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を50℃で減圧下濃縮した後、エタノール(10mL)に溶解し、再度、減圧下濃縮することにより、茶色ワックス状物、化合物4(655mg)を得た。

0050

[実施例7]
含水グルコシルセラミド(64.0g、固形分10.9%)を水(48mL)、エタノール(70mL)に懸濁させた。過ヨウ素酸ナトリウム(11.6g)を29〜30℃で5分間かけて添加し、室温で23時間撹拌した。L−アスコルビン酸ナトリウム(6.38g、32.2mmol)/市水(10mL)を24〜30℃で15分間かけて添加した後、50℃で減圧下濃縮し、133gとした。水(150mL)と酢酸エチル(100mL)を添加し、分液した後、水層より酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム(10.0g)を加え、撹拌、ろ過後、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を50℃で減圧下濃縮し、19.5gとした。エタノール(67mL)を加え、減圧下濃縮し、19.4gとした。さらにエタノール(67mL)を加え、減圧下濃縮し、化合物2の溶液を19.1gとした。化合物2の溶液にエタノール(92.3g)を加え(エタノールの合計134mL相当)、水素化ホウ素ナトリウム(1.03g)を18〜30℃で4分間かけて添加した。22〜30℃で3時間撹拌した後、6N塩酸(18.1mL)を注加し(22℃→27℃)、21時間撹拌した。水(69mL)で希釈し、6N水酸化ナトリウム水溶液で中和した後(14.2mL使用、pH=6.0)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL、pH=8.0)を加え、50℃で減圧下濃縮し、123gとした。酢酸エチル(134mL)で2回抽出した後(ハルツ発生)、合わせた有機層を10%食塩水(134mL)で洗浄した。有機層は、無水硫酸ナトリウム(13.4g)を加え、撹拌、ろ過後、酢酸エチルで洗浄したろ液を50℃で減圧下濃縮し、5.74gとした後、エタノール(77mL)に50℃で溶解し、再度、減圧下濃縮することにより、茶色ワックス状物、化合物4を5.28g得た。得られた化合物をHPLCにより分析した(カラム:Inertsil SIL−100A、5μm、4.6×150mm; A:CHCl3、B:95%CH3OH;Gradient:1%−25%、15分間)。

0051

実施例7で得られた化合物4のHPLC分析の結果を図2に示す。保持時間(RT)8.429分のピークは、式(I)で示したセラミドの混合物であり、NMRを用いてその構造を確認した。

0052

[実施例8]植物由来セラミドによる表皮バリア改善試験
植物由来セラミドとして、実施例7で調製した化合物4を用いた。以下の表1に示す組成の表皮バリア改善試験用試料1〜3を調製した。

0053

0054

方法
試料1〜3(50μL)を3次元皮膚モデル(Labocyte Epimodel、J-TEC社製)のインサート内に添加し、3日間培養後、各ウエル経皮水分蒸散量(TEWL:Trans Epidermal Water Loss)をTewitroTW24(インテグラル社製)にて測定し、基剤である試料1のTEWL値との比を算出した。

実施例

0055

結果
この算出した結果は、試料1を100としたとき、試料2は96.8、試料3は83.6であった。植物由来セラミドを含む試料3のみ、TEWL値の低下が認められ、植物由来セラミドには表皮バリアを改善する効果が示唆された。

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