図面 (/)

技術 定温輸送容器

出願人 株式会社カネカ
発明者 梅原将
出願日 2018年9月19日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-175081
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-045145
状態 未査定
技術分野 包装体 冷凍機械と関連しない装置
主要キーワード 切込み加工 矩形片 区画位置 調温装置 保温効率 展開シート 保冷効率 蓄熱成分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの定温輸送容器輸送する。

解決手段

本発明の定温輸送容器(200)は、荷室空間(A)にて温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間(B、C)を区画する、異なる温度帯に融解温度を有する少なくとも2組の潜熱蓄熱材(30a〜30c、31a〜31c)と、潜熱蓄熱材(30a〜30c、31a〜31c)を着脱可能に固定する複数の固定部(50)と、を備えている。

概要

背景

医薬品、医療機器検体臓器及び化学物質並びに食品等の物品の中には、輸送保管の際に品質を保持するために、所定温度範囲内で保温又は保冷を必要とするものがある。従来、このような温度管理が必要な物品(以下、「温度管理対象物品」という。)を保温又は保冷する方法として、断熱性を有する輸送容器内に、予め凝固又は融解させた潜熱蓄熱材収納配置して前記物品を収容する方法が知られている。この方法では、蓄熱材融解潜熱を利用して保温又は保冷している。

例えば特許文献1には、温度管理対象物品の荷室空間を構成する壁部として蓄冷体を配置して、荷室空間内の温度を所定の範囲内に保つ蓄冷体付き保冷箱が開示されている。

概要

複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの定温輸送容器で輸送する。本発明の定温輸送容器(200)は、荷室空間(A)にて温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間(B、C)を区画する、異なる温度帯に融解温度を有する少なくとも2組の潜熱蓄熱材(30a〜30c、31a〜31c)と、潜熱蓄熱材(30a〜30c、31a〜31c)を着脱可能に固定する複数の固定部(50)と、を備えている。

目的

本発明の一態様は、複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの容器で輸送可能な定温輸送容器を実現することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

荷室空間にて温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間を区画する、異なる温度帯に融解温度を有する少なくとも2組の潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を着脱可能に固定する複数の固定部と、を備えた、定温輸送容器

請求項2

異なる温度帯に融解温度を有する、互いに対向する2つの潜熱蓄熱材の間に挿入された断熱材を備えた、請求項1に記載の定温輸送容器。

請求項3

前記組を構成する潜熱蓄熱材の少なくとも1つの面が定温輸送の対象物密着するように構成されている、請求項1または2に記載の定温輸送容器。

請求項4

前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材は、1℃以上8℃以下の温度帯の定温空間、および−20℃以下の温度帯の定温空間を区画し、前記1℃以上8℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として血液パックが収容され、前記−20℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として血漿製剤が収容される、請求項1〜3の何れか1項に記載の定温輸送容器。

請求項5

前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材は、2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間、8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間、および15℃を超え30℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画し、前記2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として冷蔵保存医薬品が収容され、前記2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間または前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として冷所保存医薬品が収容され、前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間または前記15℃を超え30℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として室温保存医薬品が収容される、請求項1〜3の何れか1項に記載の定温輸送容器。

請求項6

前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材は、30℃以上の温度帯の定温空間、1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間、10℃を超え18℃以下の温度帯の定温空間、および0℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画し、前記30℃以上の温度帯の定温空間には、加熱食品が収容され、前記1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間には、冷蔵保存食品が収容され、前記10℃を超え18℃以下の温度帯の定温空間には、常温保存食品が収容され、前記0℃以下の温度帯の定温空間には、冷凍保存食品が収容される、請求項1〜3の何れか1項に記載の定温輸送容器。

技術分野

0001

本発明は、定温輸送容器に関する。

背景技術

0002

医薬品、医療機器検体臓器及び化学物質並びに食品等の物品の中には、輸送保管の際に品質を保持するために、所定温度範囲内で保温又は保冷を必要とするものがある。従来、このような温度管理が必要な物品(以下、「温度管理対象物品」という。)を保温又は保冷する方法として、断熱性を有する輸送容器内に、予め凝固又は融解させた潜熱蓄熱材収納配置して前記物品を収容する方法が知られている。この方法では、蓄熱材融解潜熱を利用して保温又は保冷している。

0003

例えば特許文献1には、温度管理対象物品の荷室空間を構成する壁部として蓄冷体を配置して、荷室空間内の温度を所定の範囲内に保つ蓄冷体付き保冷箱が開示されている。

先行技術

0004

特開2000−346514号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの保冷箱にて輸送することが困難である。

0006

このため、温度管理対象物品が複数の温度帯を有する場合、保冷箱を複数準備する必要があり、輸送数やコストが増加する。

0007

本発明の一態様は、複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの容器で輸送可能な定温輸送容器を実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る定温輸送容器は、荷室空間にて温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間を区画する、異なる温度帯に融解温度を有する少なくとも2組の潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を着脱可能に固定する複数の固定部と、を備えた、構成である。

発明の効果

0009

本発明の一態様によれば、複数の温度帯を有する温度管理対象物品を1つの容器で輸送できる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施形態1に係る定温輸送容器の概略構成を示す斜視図である。
本発明の実施形態1に係る定温輸送容器における容器本体の概略構成を示す上面図である。
図1に示す容器本体のI−I線断面図である。
本発明の実施形態1に係る定温輸送容器の荷室空間に温度管理対象物品が収容された状態を示す断面図である。
温度管理対象物品が潜熱蓄熱材に密着するように構成された定温輸送容器の構成例を示す断面図である。
本発明の実施形態2に係る定温輸送容器の概略構成を示す分解図である。
図6に示す輸送容器における容器本体の構成を示す上面図である。
図6に示す容器本体のII−II線断面図である。
図6に示す輸送容器における容器本体の展開図である。
図9に示す容器本体の組立に伴って固定部が形成される様子を示す断面図である。

実施例

0011

〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る定温輸送容器200の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る定温輸送容器200における断熱容器本体41の概略構成を示す上面図である。図3は、図1に示す断熱容器本体41のI−I線断面図である。

0012

図1図3に示されるように、本実施形態に係る定温輸送容器200は、断熱容器本体41と、断熱容器本体41を閉塞する断熱蓋体42と、第1組の潜熱蓄熱材30a〜30cおよび第2組の潜熱蓄熱材31a〜31cと、固定部50と、を備えている。断熱容器本体41の内部には、荷室空間Aが規定されている。また、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cは、偏平な板状の部材であり、その側面が固定部50により断熱容器本体41の底面に固定されている。

0013

断熱容器本体41および断熱蓋体42の素材は、断熱性を有するものであれば特に限定されず、発泡プラスチック真空断熱材が好適に用いられる。発泡プラスチックとしては、具体的には、ポリスチレンポリエチレンポリプロピレン又はポリウレタン発泡させたものが用いられる。また、真空断熱材としては、例えば、芯材シリカ粉グラスウールガラス繊維等を用いたものが用いられる。

0014

第1組の潜熱蓄熱材30a〜30cは、荷室空間Aにて定温空間Bを区画する部材である。また、第2組の潜熱蓄熱材31a〜31cは、荷室空間Aにて定温空間Cを区画する部材である。定温空間BおよびCは、互いに異なる温度帯に保温されている。第1組の潜熱蓄熱材30a〜30cと、第2組の潜熱蓄熱材31a〜31cとは、互いに異なる温度帯に融解温度を有する。また、第1組を構成する潜熱蓄熱材30a〜30cは、互いに同じ温度帯で融解温度を有する。また、第2組を構成する潜熱蓄熱材31a〜31cは、互いに同じ温度帯で融解温度を有する。断熱容器本体41においては、潜熱蓄熱材30a〜30cは互いに対向するように配置されている。また、潜熱蓄熱材31a〜31cは互いに対向するように配置されている。

0015

固定部50は、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cそれぞれを着脱可能に固定する部材である。図3に示された構成では、固定部50は、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cそれぞれと断熱容器本体41の底面とを係止する突出部である。固定部50は、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cそれぞれから突出するように構成されており、断熱容器本体41の底面に形成された凹部に嵌合している。潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cは、上方へ移動させることにより、固定部50による係止が解除され、断熱容器本体41の底面から取り外し可能となる。

0016

図4は、本実施形態に係る定温輸送容器200の荷室空間Aに温度管理対象物品が収容された状態を示す断面図である。

0017

ここで、本実施形態に係る定温輸送容器200では、定温空間Bは、断熱容器本体41の側壁面および底面、および潜熱蓄熱材30a〜30cによって構成されている。このように定温空間Bを構成する壁部の一部が潜熱蓄熱材30a〜30cであるため、定温空間B内部は、当該潜熱蓄熱材30a〜30cの融解温度に応じて、所定の温度帯に維持される。また、定温空間Cを構成する壁部の一部が潜熱蓄熱材31a〜31cであるため、当該潜熱蓄熱材31a〜31cの融解温度に応じて、所定の温度帯に維持される。

0018

そして、潜熱蓄熱材30a〜30cおよび31a〜31cは、互いに融解温度が異なる。このため、定温空間BおよびCは、互いに保温温度帯が異なる。それゆえ、本実施形態に係る定温輸送容器200によれば、定温空間Bに、温度管理対象物品C2(定温輸送の対象物)を収容する一方、定温空間Cには、温度管理対象物品C2と保温温度帯が異なる温度管理対象物品C1(定温輸送の対象物)を収容することができる。すなわち、複数の温度帯を有する温度管理対象物品C1およびC2を1つの容器で輸送できる。

0019

定温輸送容器200では、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cそれぞれは、固定部50により着脱可能に断熱容器本体41に固定されている。このため、潜熱蓄熱材30a〜30cの何れか1つ、または潜熱蓄熱材31a〜31cの何れか1つを取り外すことにより、定温空間BまたはCの容積を調節することができる。例えば、定温空間Bの保温温度帯が極めて低い(例えば冷蔵温度)場合、定温空間Bの容積が大きいと、定温空間B内で温度ムラが生じる場合がある。このような場合、潜熱蓄熱材30aおよび30cの何れか1つを取り外すことにより、定温空間Bの容積を小さくすることができる。その結果、定温空間B内の温度ムラの発生を防止することができる。

0020

また、例えば、潜熱蓄熱材30aおよび30cの間に配された潜熱蓄熱材30bを仕切板と利用することにより、定温空間Bに収容される温度管理対象物品C2を小分けすることができる。温度管理対象物品C2が複数存在する場合、従来の定温輸送容器では、輸送中に温度管理対象物品C2が移動しないように個別のスペーサーを設置する必要がある。定温輸送容器200では、潜熱蓄熱材30bを定温空間Bの仕切板として利用できるので、従来のような個別のスペーサー、および当該スペーサーの設置の手間を必要としない。

0021

また、定温輸送容器200では、定温空間BおよびCの間には、断熱材60が配されていることが好ましい。より具体的には、図4に示されるように、2つの潜熱蓄熱材30aおよび31aの間に断熱材60が挿入されている。潜熱蓄熱材30aおよび31aは、異なる温度帯に融解温度を有し、互いに対向して配置されている。このように断熱材60が挿入されることにより、定温空間BおよびCの間での熱伝達が低減されるので、定温空間BおよびCそれぞれでの温度ムラが低減される。

0022

なお、固定部50は、断熱容器本体41に潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cを着脱可能に固定できる構成であれば、従来公知の構成を採用することができる。固定部50は、例えば、カートリッジ式の構成であってもよい。

0023

また、固定部50の位置または数は、特に限定されず、定温輸送容器200の構成に応じて適宜設定することができる。固定部50の数が多ければ多い程、定温空間BまたはCの容積の調節自由度が増す。また、定温輸送容器200の荷室空間Aにて区画される定温空間は、少なくとも2つであればよく、定温輸送容器200の構成に応じて適宜設定できる。

0024

また、図1図3に示される構成では、定温空間BおよびCを区画する潜熱蓄熱材の組はそれぞれ、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cで構成されており、3つであった。しかし、定温空間BおよびCを区画する潜熱蓄熱材の組は、定温輸送容器200の構成、区画位置等に応じて適宜設定することができ、組に属する潜熱蓄熱材の数は、特に限定されない。

0025

また、定温輸送容器200は、定温空間B(C)を区画する前記組を構成する潜熱蓄熱材30a〜30c(31a〜31c)の少なくとも一方の面が温度管理対象物品C2(C1)に密着するように構成されていることが好ましい。これにより、温度管理対象物品C2は、潜熱蓄熱材30a〜30cの何れか1つと密着された状態で定温空間Bに収容されるので、温度管理対象物品C2の保温効率又は保冷効率が向上する。

0026

図5は、温度管理対象物品が潜熱蓄熱材に密着するように構成された定温輸送容器200の構成例を示す断面図である。図5に示されるように、断熱容器本体41が載置面に対して縦置きされた構成となっている。より具体的には、第1組の潜熱蓄熱材33a〜33cが区画する定温空間には、温度管理対象物品C3が収容されている。第2組の潜熱蓄熱材34aおよび34bが区画する定温空間には、温度管理対象物品C4が収容されている。第3組の潜熱蓄熱材35a〜35cが区画する定温空間には、温度管理対象物品C5が収容されている。第1組の潜熱蓄熱材33a〜33cでは、潜熱蓄熱材33aおよび33bの表面が温度管理対象物品C3における重力方向の面に密着するように構成されている。同様に、第2組の潜熱蓄熱材34aおよび34bでは、潜熱蓄熱材34aの表面が温度管理対象物品C4の重力方向の面に密着するように構成されている。さらに、第3組の潜熱蓄熱材35a〜35dでは、潜熱蓄熱材35a〜35d全ての表面が温度管理対象物品C5の重力方向の面に密着するように構成されている。

0027

このように、図5に示される構成は、温度管理対象物品C3〜C5における重力方向の面が潜熱蓄熱材33aおよび33b、34a、並びに35a〜35dの表面に密着するように構成されている。そして、図5に示される構成・配置の状態にて温度管理対象物品C3〜C5を定温輸送することによって、温度管理対象物品C3〜C5は、重力の影響により、常に潜熱蓄熱材に密着した状態となる。その結果、温度管理対象物品C3〜C5の保温効率又は保冷効率が向上する。

0028

(潜熱蓄熱材について)
潜熱蓄熱材は、潜熱型の蓄熱成分プラスチック製容器フィルム製の袋等に封入したものである。なお、図1図3に示された構成では、潜熱蓄熱材30a〜30c、および31a〜31cの形状は、偏平な板状であったが、この形状に限定されない。

0029

潜熱型の蓄熱成分を充填する容器又は袋の素材としては、特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルナイロン又はポリエステル等が挙げられ、これらの素材のうち1種類を単独で使用してもよく、耐熱性バリアー性を高めるため、これらの素材のうち2種類以上を組み合わせて多層構造としたものを使用することもできる。また、この容器又は袋の形状としては、特に限定されないが、熱交換率を高める観点から、表面積を大きく確保できる形状が好ましい。

0030

また、潜熱蓄熱材とは、潜熱型の蓄熱成分の相転移に伴う熱エネルギーを利用するものであって、蓄熱成分の相状態が、凝固状態固体)から溶融状態液体)に相転移する際に吸収する熱エネルギー、又は溶融状態(液体)から凝固状態(固体)に相転移する際に放出する熱エネルギーを利用するものである。

0031

蓄熱成分の凝固・融解温度とは、その相状態が凝固状態(固体)から溶融状態(液体)に、もしくは溶融状態(液体)から凝固状態(固体)に変化する温度である。本実施形態では示差走査熱量計(例えばセイコーインツル(株)製:SII EXSTAR6000DSC)を用い、2℃/minの昇温速度で測定し、得られたチャートピーク温度の値(但し、複数のピークが存在する場合には最大のピーク温度の値)を凝固・融解温度と定義する。

0032

相状態とは、一般的に物質の固体、液体、気体の3つの相状態を表すが、本実施形態では、このうち固体と液体の相状態を利用する。蓄熱成分の相状態とは、50重量%以上の相状態を指し、例えば、蓄熱成分の80重量%が固体状態で20重量%が液体状態である相状態は固体(凝固状態)である。

0033

本実施形態に使用される潜熱型の蓄熱成分を構成する組成物としては、特に限定はないが、例えば、硫酸ナトリウム・10水和物、酢酸ナトリウム・3水和物、塩化カリウム・6水和物、4級アンモニウム塩・水和物等の無機水和物塩類ノルマルテトラデカン、ノルマルヘキサデカン、ノルマルヘプタデカン、ノルマルドデカン、ノルマルドコサン等の炭素数が9〜30の直鎖及び分岐構造パラフィン群から選ばれる少なくとも1種以上の高級アルカンオクタン酸デカン酸ラウリル酸ドデカン酸ステアリン酸等の炭素鎖数が6〜18の飽和脂肪酸、ラウリル酸メチルミリスチン酸メチルステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル化合物パルミトレイン酸オレイン酸リノール酸、炭素鎖数が6〜18の不飽和脂肪酸及びそのエステル化合物、1−デカノール、2−デカノール、ウンデカノールラウリルアルコールトリデカノールミリスチルアルコールペンタデカノール、セチルアルコールヘプタデカノールステアリルアルコールノナデカノール、アラキルアルコールベヘニルアルコールカルナウビルアルコール、セリルアルコールエライジルアルコールl−メントール等の炭素数が6以上の1価アルコールである高級アルコール直鎖アルコール分岐アルコール一級アルコール、2級アルコール、3級アルコールのいずれも含む)、ポリエチレングリコールポリブチレングリコール等の2価アルコールであるポリアルキレングリコール等の有機化合物蓄熱材組成物が挙げられ、1種又は2種以上の混合物も用いることができる。

0034

また、炭酸水素カリウム水溶液塩化カリウム水溶液塩化アンモニウム水溶液塩化トリム水溶液等の水を主成分とするもの、水及び高吸水性ポリマーを含有するもの等が挙げられる。

0035

本実施形態に係る定温輸送容器には、凝固・融解状態の異なる少なくとも2種の潜熱蓄熱材が収納配置される。

0036

(定温空間内の保温温度帯の具体例、および温度管理対象物品の具体例)
本実施形態に係る定温輸送容器200は、複数の温度帯を有する温度管理対象物品C1およびC2を1つの容器で輸送できるので、様々な用途に使用できる。

0037

例えば、輸血用途では、複数の温度帯を有する温度管理対象物品C1およびC2として、血液パックおよび血漿製剤を1つの定温輸送容器200に輸送することが可能となる。この場合、図1図3に示す構成を例とすると、保温温度帯が1℃以上8℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、潜熱蓄熱材30a〜30cを作製する。そして、作製した潜熱蓄熱材30a〜30cにより、温度帯が1℃以上8℃以下である定温空間Bを区画する。同様に、保温温度帯が−20℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、潜熱蓄熱材31a〜31cを作製する。そして、作製した潜熱蓄熱材31a〜31cにより、温度帯が−20℃以下である定温空間Bを区画する。このように作製された定温輸送容器200では、1℃以上8℃以下の温度帯の定温空間Bには、温度管理対象物品C2として血液パックが収容され、−20℃以下の温度帯の定温空間Cには、温度管理対象物品C1として血漿製剤が収容される。

0038

また、医療用途として、例えば、複数の温度帯を有する温度管理対象物品として、冷蔵保存医薬品、冷所保存医薬品、および室温保存医薬品の少なくとも2種を1つの定温輸送容器で輸送することも可能である。この場合、保温温度帯が2℃以上8℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、第1組の潜熱蓄熱材を作製する。また、保温温度帯が8℃を超え15℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、第2組の潜熱蓄熱材を作製する。さらに、保温温度帯が15℃を超え30℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、第3組の潜熱蓄熱材を作製する。そして、前記第1組〜第3組の潜熱蓄熱材を用いて、定温輸送容器内に、2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間、8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間、および15℃を超え30℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画する。

0039

このように作製された定温輸送容器では、2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間には、温度管理対象物品として冷蔵保存医薬品が収容される。また、前記2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間または8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間、好ましくは前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間には、温度管理対象物品として冷所保存医薬品が収容される。そして、前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間または前記15℃を超え30℃以下の定温空間、好ましくは前記15℃を超え30℃以下の定温空間には、温度管理対象物品として室温保存医薬品が収容される。

0040

このような医薬品輸送で使用される定温輸送容器は、チェーン薬局で使用する冷蔵保存医薬品と冷所保存医薬品と室温保存医薬品との2種以上を組み合わせて薬局間を輸送するのに有効である。チェーン薬局間で医薬品の在庫を適正化するために、保温温度帯が異なる医薬品を必要量1つの容器で輸送することが可能となる。

0041

前記冷蔵保存医薬品として、例えば、バイオ医薬品等が挙げられる。また、前記冷所保存医薬品として、例えば、座剤等が挙げられる。また、前記室温保存医薬品として、例えば、室温保存と明記されている錠剤等が挙げられる。

0042

また、食品輸送用途として、例えば、複数の温度帯を有する温度管理対象物品として、加熱食品、冷蔵保存食品、および常温保存食品の少なくとも2種を1つの定温輸送容器で輸送することも可能である。この場合、保温温度帯が30℃以上となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、A組の潜熱蓄熱材を作製する。また、保温温度帯が1℃以上10℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、B組の潜熱蓄熱材を作製する。また、保温温度帯が10℃を超え18℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、C組の潜熱蓄熱材を作製する。さらに、保温温度帯が0℃以下となるような所定の融解温度を有する潜熱蓄熱組成物を調製し、D組の潜熱蓄熱材を作製する。そして、前記A組〜D組の潜熱蓄熱材を用いて、定温輸送容器内に、30℃以上の温度帯の定温空間、1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間、10℃を超え18℃以下の温度帯の定温空間、および0℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画する。

0043

このように作製された定温輸送容器では、前記30℃以上の温度帯の定温空間には、温度管理対象物品として加熱食品が収容される。また、前記1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間には、温度管理対象物品として冷蔵保存食品が収容される。また、前記10℃を超え18℃以下の定温空間には、温度管理対象物品として常温保存食品が収容される。そして、前記0℃以下の温度帯の定温空間には、冷凍保存食品が収容される。

0044

このような食品輸送で使用される定温輸送容器は、1日の調理に使用される保温温度帯の異なる食品の配達、保温温度帯の異なる宅配食品の配達に有効である。前記加熱食品として、例えば、ピザ弁当保温飲料等が挙げられる。また、前記冷蔵保存食品として、例えば、葉物野菜、飲料、固形油脂生鮮魚介類食肉等が挙げられる。また、前記常温保存食品として、例えば、チョコレートバター等が挙げられる。前記冷凍保存食品としては、例えば、肉や等の冷凍物アイスクリーム加工食品等が挙げられる。

0045

〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。図6は、本実施形態に係る定温輸送容器200の概略構成を示す分解図である。図7は、輸送容器100における容器本体10の構成を示す上面図である。図8は、図6に示す容器本体10のII−II線断面図である。

0046

図6に示されるように、本実施形態に係る定温輸送容器200は、潜熱蓄熱材30の運搬に使用される輸送容器100と組み合わさった構成となっている。

0047

図6図8に示されるように、輸送容器100は、偏平状の潜熱蓄熱材を収容する容器本体10(収納部)と、容器本体10を閉塞する蓋体20と、を備えている。容器本体10は、矩形箱形状であり、第1側壁部11Aおよび11Bと、第2側壁部12Aおよび12Bと、底面部13と、によって構成されている。第1側壁部11Aおよび11Bは、互いに対向している。また、第2側壁部12Aおよび12Bは、互いに対向している。ここで、底面部13を構成する底面に対して垂直な方向を高さ方向とし、容器本体10を構成する4つの側壁部(第1側壁部11Aおよび11B、並びに第2側壁部12Aおよび12B)のうち、矩形の長辺を構成する第2側壁部12Aおよび12Bが延びる方向を長手方向とする。そして、矩形の短辺を構成する第1側壁部11Aおよび11Bが延びる方向を幅方向とする。

0048

容器本体10を構成する側壁部のうち、第1側壁部11Aおよび11Bには、通気口10Aが設けられている。底面部13にも、通気口10Bが設けられている。容器本体10の内部は、通気口10Aおよび通気口10Bを介して外部と連通している。なお、容器本体10においては、第2側壁部12Aおよび12Bには、通気口が設けられていない。

0049

輸送容器100では、容器本体10の第2側壁部12Aおよび12Bそれぞれに、固定部14が設けられている。固定部14は、第2側壁部12Aおよび12Bそれぞれから内側へ突出するように設けられている。固定部14は、第2側壁部12Aおよび12Bそれぞれが延在する方向、すなわち長手方向に、等間隔で複数配置されている。また、長手方向において、第2側壁部12Aに設けられた固定部14と、第2側壁部12Bに設けられた固定部14とは、同じ位置に配置されている。

0050

また、固定部14は、底面部13に設けられた台座部15から内側へ突出するように設けられている。台座部15は、底面部13に積層した薄板部材から構成されている。それゆえ、底面部13における固定部14の設置部分は、台座部15により2層構造となっており、底面部13における他の部分と比較して強度が強化されている。

0051

この固定部14は、容器本体10に収納される複数の潜熱蓄熱材30を互いに離間した状態で着脱可能に位置固定する機能を有する。容器本体10に潜熱蓄熱材30が収納された状態では、固定部14は、潜熱蓄熱材30同士の隙間に存在する。容器本体10に複数の潜熱蓄熱材30を収納するときには、潜熱蓄熱材30は、容器本体10内の固定部14同士の隙間に挿入されて固定される。それゆえ、固定部14により、複数の潜熱蓄熱材30は、容器本体10内で、長手方向に互いに対向して並んで配置される。

0052

また、複数の潜熱蓄熱材30は、融解温度が異なる少なくとも2組を構成する。そして、複数の潜熱蓄熱材30が容器本体10の固定部14に固定されることにより、容器本体10に温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間が区画される。例えば、複数の潜熱蓄熱材30について、同じ組に属する潜熱蓄熱材30同士が対向するように配置されることによって、潜熱蓄熱材30同士の隙間が温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間となる。なお、複数の潜熱蓄熱材30は、定温空間を区画できる配置であれば、その個数および配置は適宜設定可能である。例えば、図6に示す配置の潜熱蓄熱材30に加え、容器本体10を構成する4つの側壁部(第1側壁部11Aおよび11B、並びに第2側壁部12Aおよび12B)に表面が接するように潜熱蓄熱材30が配置されていてもよい。

0053

本実施形態に係る定温輸送容器200は、このように潜熱蓄熱材30が収容された輸送容器100を収容する断熱容器本体41と、断熱容器本体41を閉塞する断熱蓋体(不図示)と、を備えている。断熱容器本体41および断熱蓋体は、輸送容器100を収容可能な形状であればよい。一方、輸送容器100の固定部14の位置は、潜熱蓄熱材30の寸法、定温空間の容積等に応じて適宜設定される。それゆえ、同一寸法の断熱容器本体41および断熱蓋体に対して、固定部14の位置が異なる複数の輸送容器100を用意すれば、断熱容器本体41および断熱蓋体の汎用性が向上する。

0054

さらに、固定部14は、潜熱蓄熱材30同士の対向方向、すなわち、長手方向に延びる空洞18を有する。さらに、空洞18を構成する壁16および17は、その表面および裏面が長手方向に延在する薄板部材により構成されている。

0055

固定部14の空洞18を介して、対向する潜熱蓄熱材30に空気が接触するので、通気性がさらに向上する。このため、同一組の潜熱蓄熱材30が収容された輸送容器100をそのまま調温装置搬入・保管すれば、潜熱蓄熱材30間の温度ムラは低減され、潜熱蓄熱材の調温作業を簡便に行うことができる。

0056

本実施形態に係る定温輸送容器200は、次のようにして作製される。例えば、必要数の潜熱蓄熱材30が収容された輸送容器100を輸送後、各組に属する潜熱蓄熱材30について、融解温度に応じて調温作業を行う。そして、調温作業を行った潜熱蓄熱材30を用いて、容器本体10に温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間を区画する。そして、定温空間が区画された容器本体10を断熱容器本体41に収容後、断熱蓋体で閉塞することにより、定温輸送容器200が作製される。なお、定温輸送容器200においては、潜熱蓄熱材30の寸法等に応じて、蓋体20を省略することができる。

0057

ここで、輸送容器100では、第1側壁部11Aおよび11Bおよび底面部13に、通気口10Aおよび10Bが設けられている。これにより、通気口10Aおよび10Bを介して、調温装置内の空気(冷蔵庫内冷気等)が容器本体10内の潜熱蓄熱材周囲に流れる。このため、潜熱蓄熱材30と調温装置内との間で空気が循環し易くなり、効率的に調温作業を行うことができる。

0058

なお、定温輸送容器200においては、固定部14は、潜熱蓄熱材30を着脱可能な構成であればよく、空洞18が設けられた構成に限定されない。また、定温輸送容器200は、輸送容器100に通気口10Aおよび10Bが形成されていなくてもよい。

0059

ここで、輸送容器100においては、容器本体10は、第1側壁部11Aおよび11B、第2側壁部12Aおよび12B、並びに底面部13が互いに折り曲げ可能に連結された、組立て可能な構造である。容器本体10は、展開された状態では、平板状である。図9は、輸送容器100における容器本体10の展開図である。

0060

図9の展開図に示されるように、容器本体10は、段ボール打ち抜き加工および切込み加工したものから構成されている。容器本体10の展開シートAは、第1側壁部11Aと底面部13との間、および第1側壁部11Bと底面部13との間にそれぞれ、折り線11D・11Cが形成されている。また、第2側壁部12Aと底面部13との間、および第2側壁部12Bと底面部13との間にそれぞれ、折り線12D・12Cが形成されている。

0061

また、展開シートAは、第2側壁部12Aおよび12Bの長手方向の両端には、第2側壁部12Aおよび12Bに対して内側(図9紙面において上側)に折り曲げ可能なフラップ部19Aが形成されている。さらに、第1側壁部11Aおよび11Bの幅方向の両端には、第1側壁部11Aおよび11Bに対して内側に折り曲げ可能なフラップ部19Bが形成されている。また、フラップ部19Bには、フラップ突起部19Cが形成されている。そして、折り線12Cおよび12Dには、フラップ突起部19Cが挿入されるフラップ挿入孔19Dが形成される。

0062

また、展開シートAでは、固定部14を構成する矩形片は、第2側壁部12Aおよび12Bにおける折り線12Dおよび12Cと反対側の端部から底面部13側へ向けて折り曲げられて幅方向に伸びている。また、底面部13には、台座部15を構成する帯状体が、長手方向に2本伸びて積層されている。第2側壁部12Aおよび12Bそれぞれから折れ曲がって形成された固定部14の矩形片は、折り線12Dおよび12Cを横切って、台座部15を構成する帯状体に連結している。

0063

また、固定部14の矩形片には、長手方向に伸びる折り線14aおよび14bが形成されている。折り線14aは、第2側壁部12Aおよび12B側の端部と離間して設けられている。また、折り線14bは、固定部14の矩形片における台座部15側の端部を規定する折り線である。展開シートAでは、第2側壁部12Aおよび12Bにおける折り線12Dおよび12Cと反対側の端部と折り線14aとの離間距離は、折り線12Dおよび12Cと折り線14bとの離間距離と同じになっている。このため、固定部14の折り線14bは、台座部15内に形成されている。そして、固定部14の矩形片における台座部15側の端部を規定するため、台座部15には、切込み14cが形成されている。この切込み14cは、折り線14bの長手方向の両端から折り線12Dおよび12Cへ向かって幅方向に伸びている。

0064

ここで、図9に示す展開シートAから容器本体10を組立てる方法について、説明する。まず、展開シートAのフラップ部19Aを、第2側壁部12Aおよび12Bに対して内側に折り曲げる。次いで、折り線12Dおよび12Cを介して、第2側壁部12Aおよび12Bを底面部13に対して内側に折り曲げる。次いで、折り線11Dおよび11Cを介して、第1側壁部11Aおよび11Bを底面部13に対して内側に折り曲げる。これらの操作を行うことにより、底面部13に対して第1側壁部11Aおよび11B、並びに第2側壁部12Aおよび12Bが立設した容器状の構造体が形成される。そして、この容器状の構造体が形成された状態で、第2側壁部12Aおよび12Bを覆うように、フラップ部19Bを第1側壁部11Aおよび11Bに対して折り曲げる。その後、フラップ突起部19Cをフラップ挿入孔19Dに挿入することにより、底面部13に対して第1側壁部11Aおよび11B、並びに第2側壁部12Aおよび12Bが立設した構造が維持され、容器本体10が組立てられる。

0065

図9に示す展開シートAにおいては、固定部14は、底面部13に対する第2側壁部12Aおよび12Bの折り曲げに伴って形成されるようになっている。図10は、容器本体10の組立に伴って固定部14が形成される様子を示す断面図である。

0066

図10に示されるように、固定部14を形成する矩形片が折り線12Cを超えて設けられている。すなわち、矩形片の底面部13側の端部を規定する折り線14bが折り線12Cよりも底面部13側に配される。そして、固定部14および台座部15を構成する薄板部材は、第2側壁部12Bおよび底面部13を構成する薄板部材に連結している。そして、折り曲げによって、固定部14および台座部15が第2側壁部12Bおよび底面部13に積層した構成となっている。このため、折り線12Cを介して、底面部13に対して第2側壁部12Bを折り曲げると、固定部14を構成する矩形片は、折り線14aおよび14bにて折り曲がり、第2側壁部12Bと矩形片との間に隙間が生じる。そして、容器本体10が組立てられたときには、矩形片は、壁16および17からなる固定部14となる。壁16および17により空洞18が形成される。

0067

本実施形態に係る輸送容器100の容器本体10は、図9に示すように展開された状態では、平板状の展開シートAである。そして、第1側壁部11Aおよび11B、並びに第2側壁部12Aおよび12Bを底面部13に対して折り曲げることにより、固定部14が形成された容器本体10を組立てることができる。

0068

なお、展開シートAでは、第2側壁部12Aおよび12Bにおける折り線12Dおよび12Cと反対側の端部と折り線14aとの離間距離は、折り線12Dおよび12Cと折り線14bとの離間距離と同じになっていた。しかし、折り線14aおよび14bの位置は、折り曲げ時に、空洞18を構成する壁16および17が形成されるような位置であれば、特に限定されない。また、必要に応じて、折り線14aおよび14bに加え他の折り線を追加することによって、空洞18を構成する壁を2つ以上とすることもできる。

0069

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0070

〔まとめ〕
本発明の態様1に係る定温輸送容器200は、荷室空間Aにて温度帯の異なる少なくとも2つの定温空間B、Cを区画する、異なる温度帯に融解温度を有する少なくとも2組の潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cと、前記潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cを着脱可能に固定する複数の固定部50と、を備えた構成である。

0071

本発明の態様2に係る定温輸送容器200は、態様1において、異なる温度帯に融解温度を有する、互いに対向する2つの潜熱蓄熱材30aおよび31aの間に挿入された断熱材60を備えた構成である。

0072

本発明の態様3に係る定温輸送容器200は、態様1または2において、前記組を構成する潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cの少なくとも1つの面が定温輸送の対象物に密着するように構成されている構成である。

0073

本発明の態様4に係る定温輸送容器200は、態様1〜3において、前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cは、1℃以上8℃以下の温度帯の定温空間、および−20℃以下の温度帯の定温空間を区画し、前記1℃以上8℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として血液パックが収容され、前記−20℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として血漿製剤が収容される構成である。

0074

本発明の態様5に係る定温輸送容器200は、態様1〜3において、前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cは、2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間、8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間、および15℃を超え30℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画し、前記2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として冷蔵保存医薬品が収容され、前記2℃以上8℃以下の温度帯の定温空間または前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間には、定温輸送の対象物として冷所保存医薬品が収容され、前記8℃を超え15℃以下の温度帯の定温空間または前記15℃を超え30℃以下の定温空間には、定温輸送の対象物として室温保存医薬品が収容される構成である。

0075

本発明の態様6に係る定温輸送容器200は、態様1〜3において、前記少なくとも2組の潜熱蓄熱材30a〜30c、31a〜31cは、30℃以上の温度帯の定温空間、1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間、10℃を超え18℃以下の温度帯の定温空間、および0℃以下の温度帯の定温空間から選択される少なくとも2つの定温空間を区画し、前記30℃以上の温度帯の定温空間には、加熱食品が収容され、前記1℃以上10℃以下の温度帯の定温空間には、冷蔵保存食品が収容され、前記10℃を超え18℃以下の温度帯の定温空間には、常温保存食品が収容され、前記0℃以下の温度帯の定温空間には、冷凍保存食品が収容される構成である。

0076

14、50 固定部
30、30a〜30c、31a〜31c潜熱蓄熱材
60断熱材
200定温輸送容器
A荷室空間
B、C定温空間
C1、C2、C3、C4、C5温度管理対象物品(定温輸送の対象物)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 済寧奇康包装有限公司の「 茶葉パッケージ」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】本発明は茶葉パッケージを開示した。【解決手段】茶葉ボックスを含み、前記茶葉ボックスの右端面には機能ブロックが固定的に設置され、前記機能ブロックの中には機能溝が設置され、前記機能溝の中には開口機... 詳細

  • 厦門月庁版箱包有限公司の「 温度制御保温箱」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】本発明は温度制御保温箱を開示した。【解決手段】箱本体を含み、前記箱本体の中には真空装置が設けられ、前記真空装置の右側と上側には熱循環装置が設けられ、前記真空装置の下側には吸気装置が設けられ、前... 詳細

  • 日本ピュアフード株式会社の「 精肉の保存方法、及び精肉パック」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】適切なタイミングで赤色又は鮮赤色を呈するように精肉を保存することが可能な精肉の保存方法を提供することである。【解決手段】本発明にかかる精肉の保存方法は、生赤肉の精肉と、所定の量の空気と、を精肉... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ