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技術 覚醒維持装置、覚醒維持方法、及び制御プログラム

出願人 株式会社デンソー
発明者 柿崎勝
出願日 2018年9月20日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-175756
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-045015
状態 未査定
技術分野 交通制御システム 車両用空気調和
主要キーワード 部位推定 ドライバ画像 右アームレスト 近赤外カメラ 覚醒刺激 多機能携帯電話機 発生態様 シャフト駆動用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (8)

課題

覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することを可能にする。

解決手段

ドライバ覚醒状態を維持するための冷風を発生する空調装置6から冷風を発生させる覚醒刺激制御部440と、ドライバの特性を特定する特性特定部410とを備え、覚醒刺激制御部440は、特性特定部410で特定するドライバの特性に応じて、空調装置6から発生させる冷風の、ドライバへ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかである風刺激条件を変動させる。

概要

背景

従来、運転手刺激を与えて覚醒状態を維持しようとする技術が知られている。例えば、特許文献1には、空調システムの左右の吹き出し口からの低温送風によって運転手の左右の手と首とに交互に覚醒維持のための刺激を与える技術が開示されている。

概要

覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することを可能にする。ドライバの覚醒状態を維持するための冷風を発生する空調装置6から冷風を発生させる覚醒刺激制御部440と、ドライバの特性を特定する特性特定部410とを備え、覚醒刺激制御部440は、特性特定部410で特定するドライバの特性に応じて、空調装置6から発生させる冷風の、ドライバへ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかである風刺激条件を変動させる。

目的

この開示のひとつの目的は、覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することを可能にする覚醒維持装置、覚醒維持方法、及び制御プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

対象者覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から前記冷風を発生させる覚醒刺激制御部(440)と、前記対象者の特性を特定する特性特定部(410)とを備え、前記覚醒刺激制御部は、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性に応じて、前記覚醒刺激装置から発生させる前記冷風の、前記対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかである風刺激条件を変動させる覚醒維持装置

請求項2

前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記対象者へ前記冷風を当てる部位を順番切り替えローテーションを行わせる請求項1に記載の覚醒維持装置。

請求項3

前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記風量及び前記温度を変動させることが可能なものであって、前記冷風を当てる部位についての前記温度を、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性に応じて変動させる場合には、その部位についての前記風量も前記温度の変動に応じて必ず変動させる請求項1又は2に記載の覚醒維持装置。

請求項4

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも性別暑がり寒がり冷え性有り、几帳面さ有り、眼鏡の着用有り、及びコンタクトレンズの着用有りのいずれかである請求項1〜3のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項5

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも性別であって、前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記風量及び前記温度を変動させることが可能なものであり、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が女性の場合には、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が男性の場合に比べて、前記風量及び前記温度を下げさせる請求項4に記載の覚醒維持装置。

請求項6

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくともコンタクトレンズの着用有りであって、前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記風量を変動させることが可能なものであり、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性がコンタクトレンズの着用有りの場合には、前記特性特定部で前記対象者の特性がコンタクトレンズの着用有りと特定されない場合に比べて、前記対象者の顔への前記風量を下げさせる請求項4又は5に記載の覚醒維持装置。

請求項7

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも暑がり寒がりであって、前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記温度を変動させることが可能なものであり、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が暑がりの場合には、前記特性特定部で前記対象者の特性が暑がりとも寒がりとも特定されない場合に比べて、前記温度を下げさせる一方、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が寒がりの場合には、前記特性特定部で前記対象者の特性が暑がりとも寒がりとも特定されない場合に比べて、前記温度を上げさせる請求項4〜6のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項8

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも冷え症有りであって、前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記冷風を前記対象者へ当てる部位を変動させることが可能なものであり、前記特性特定部で前記対象者の特性が冷え症有りと特定されない場合には、前記対象者の手と足とそれ以外の部位とを前記冷風を当てる部位とさせる一方、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が冷え症有りの場合には、前記対象者の手と足とそれ以外の部位とのうちの手と足とを前記冷風を当てない部位とさせる請求項4〜7のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項9

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも几帳面さ有りであって、前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記風量を変動させることが可能なものであり、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性が几帳面さ有りの場合には、前記特性特定部で前記対象者の特性が几帳面さ有りと特定されない場合に比べて、前記風量を下げさせる請求項4〜8のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項10

日射が当たっている前記対象者の部位を推定する日射部位推定部(420)を備え、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は、少なくとも冷え症有りと暑がり寒がりのうちの寒がりとのいずれかである冷え関連特性であって、前記覚醒刺激制御部は、前記日射部位推定部で日射が当たっていると推定する前記対象者の部位については、前記特性特定部で特定する前記冷え関連特性に応じた前記量的条件の変動の対象である場合でも、その量的条件の変動を行わせない一方、前記日射部位推定部で日射が当たっていると推定する前記対象者の部位以外の部位については、前記特性特定部で特定する前記冷え関連特性に応じた前記量的条件の変動の対象である場合に、その量的条件の変動を行わせる請求項4〜9のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項11

前記覚醒刺激制御部は、前記風刺激条件のうちの、前記風量、前記温度、及び前記送風時間の少なくともいずれかである量的条件を変動させることが可能なものであって、前記量的条件の基準値が予め定められているとともに、前記量的条件を変動させる変動量を示す設定値が前記特性別に予め定められており、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性に応じた前記設定値を前記基準値に加減して得られる値に前記量的条件を変動させる請求項1〜10のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項12

前記特性特定部で特定する前記対象者の特性は複数項目であって、前記覚醒刺激制御部は、前記特性特定部で特定する前記対象者の複数項目の特性のそれぞれに応じた前記設定値をそれぞれ前記基準値に加減して得られる値に前記量的条件を変動させる請求項11に記載の覚醒維持装置。

請求項13

前記特性特定部で特定する前記対象者の複数項目の特性には、予め項目別の優先順位が定められており、前記覚醒刺激制御部は、前記特性特定部で特定する前記対象者の複数項目の特性のうち、前記優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定し、選定されるその所定数の項目の特性のそれぞれに応じた前記設定値をそれぞれ前記基準値に加減して得られる値に前記量的条件を変動させる請求項12に記載の覚醒維持装置。

請求項14

前記特性特定部で特定する前記対象者の複数項目の特性は、少なくとも暑がり寒がりの特性を含んでおり、前記項目別の優先順位は、暑がり寒がりの特性についての優先順位が最も高く定められている請求項13に記載の覚醒維持装置。

請求項15

前記項目別の優先順位は、季節に応じて定められており、前記覚醒刺激制御部は、現在の季節に応じて前記項目別の優先順位を切り替えて、前記特性特定部で特定する前記対象者の複数項目の特性のうち、その優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定し、選定されるその所定数の項目の特性のそれぞれに応じた前記設定値をそれぞれ前記基準値に加減して得られる値に前記量的条件を変動させる請求項13に記載の覚醒維持装置。

請求項16

前記量的条件は、前記覚醒刺激装置で設定可能な範囲よりも狭い範囲内で最大値及び最小値が予め定められており、前記覚醒刺激制御部は、前記量的条件を変動させる場合に、前記最大値及び前記最小値を超えない範囲で前記量的条件を変動させる請求項11〜15のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項17

前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記冷風を前記対象者へ当てる部位及び前記送風時間を変動させることが可能なものであり、ある部位についての前記送風時間を増加させる場合には、このある部位についての前記送風時間を増加させる分だけ他の部位についての前記送風時間を減少させる一方、ある部位についての前記送風時間を減少させる場合には、このある部位についての前記送風時間を減少させる分だけ他の部位についての前記送風時間を増加させる請求項1〜16のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項18

前記覚醒刺激制御部は、少なくとも前記冷風を前記対象者へ当てる部位を変動させることが可能なものであり、ある部位へ前記冷風を当てないように変動させる場合には、このある部位へ前記冷風を当てないようにする代わりに他の部位へ前記冷風を当てるように変動させる請求項1〜17のいずれか1項に記載の覚醒維持装置。

請求項19

対象者の特性を特定し、特定する前記対象者の特性に応じて、前記対象者の覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から発生させる前記冷風の、前記対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させる覚醒維持方法

請求項20

コンピュータを、対象者の特性を特定する特性特定部(410)と、前記特性特定部で特定する前記対象者の特性に応じて、前記対象者の覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から発生させる前記冷風の、前記対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させる覚醒刺激制御部(440)として機能させるための制御プログラム

技術分野

0001

本開示は、対象者覚醒状態を維持するための覚醒維持装置覚醒維持方法、及び制御プログラムに関するものである。

背景技術

0002

従来、運転手刺激を与えて覚醒状態を維持しようとする技術が知られている。例えば、特許文献1には、空調システムの左右の吹き出し口からの低温送風によって運転手の左右の手と首とに交互に覚醒維持のための刺激を与える技術が開示されている。

先行技術

0003

特許第5601043号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に開示の技術では、運転手の手と首とに交互に冷風による刺激を与えるといった、覚醒維持のための刺激の発生態様を変更することは開示されているが、冷風に晒されることによって生じる運転手ごとの不快さへの対処が行われていない。

0005

この開示のひとつの目的は、覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することを可能にする覚醒維持装置、覚醒維持方法、及び制御プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。

0007

上記目的を達成するために、本開示の覚醒維持装置は、対象者の覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から冷風を発生させる覚醒刺激制御部(440)と、対象者の特性を特定する特性特定部(410)とを備え、覚醒刺激制御部は、特性特定部で特定する対象者の特性に応じて、覚醒刺激装置から発生させる冷風の、対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかである風刺激条件を変動させる。

0008

上記目的を達成するために、本開示の覚醒維持方法は、対象者の特性を特定し、特定する対象者の特性に応じて、対象者の覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から発生させる冷風の、対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させる。

0009

上記目的を達成するために、本開示の制御プログラムは、コンピュータを、対象者の特性を特定する特性特定部(410)と、特性特定部で特定する対象者の特性に応じて、対象者の覚醒状態を維持するための冷風を発生する覚醒刺激装置(6)から発生させる冷風の、対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させる覚醒刺激制御部(440)として機能させる。

0010

これらによれば、特定する対象者の特性に応じて、覚醒刺激装置から発生させる冷風の、対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させることになる。冷風の、対象者へ当てる部位であったり、風量、温度、及び送風時間であったりの量の多寡は、対象者の特性によっては、不快感を増加させる原因となる。この冷風の、対象者へ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを、特定する対象者の特性に応じて変動させるので、対象者の特性に応じて、不快感を増加しにくく変動させることが可能になる。その結果、覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することが可能になる。

図面の簡単な説明

0011

覚醒維持システム1の概略的な構成の一例を示す図である。
空調装置6の概略的な構成の一例を示す図である。
HCU40の概略的な構成の一例を示す図である。
ドライバの特性別に予め対応付けられるテーブルの一例を説明するための図である。
覚醒刺激制御部440での送風時間の変動の一例について説明を行うための図である。
覚醒刺激制御部440での冷風を当てる部位の変動の一例について説明を行うための図である。
覚醒刺激制御部440での冷風を当てる部位の変動の一例について説明を行うための図である。

実施例

0012

図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。

0013

(実施形態1)
<覚醒維持システム1の概略構成
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示す覚醒維持システム1は、携帯端末2及び車両側システム3を含んでいる。車両側システム3は、自動車(以下、単に車両)で用いられ、携帯端末2は、車両のドライバに携帯されるものとする。

0014

携帯端末2としては、人が携帯可能であって特定の通信機能及び入力機能を有する端末であればよく、例えば多機能携帯電話機タブレット端末ノートPC等を用いることができる。以下では、携帯端末2は、スマートフォンといった多機能携帯電話機であって、特定の通信機能として、Bluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)等の近距離無線通信規格に沿って通信を行う通信機能を有する場合を例に挙げて説明を行う。

0015

<車両側システム3の概略構成>
車両側システム3は、図1に示すように、HMI(Human Machine Interface)システム4、通信モジュール5、及び空調装置6を含んでいる。HMIシステム4、通信モジュール5、及び空調装置6は、例えば車内LANに接続されているものとする。

0016

HMIシステム4は、HCU(Human Machine Interface Control Unit)40、カメラユニット41、熱画像計測装置42、及び操作デバイス43を備えている。HMIシステム4は、ドライバからの入力操作受け付けたり、ドライバの状態を監視したりする。このドライバが請求項の対象者に相当する。

0017

カメラユニット41は、近赤外カメラ及び近赤外光源を備える。近赤外カメラは、近赤外線領域感度を有するカメラであり、近赤外光源により照らされた領域を含む撮像対象撮像し、撮像した画像をHCU40に出力する。近赤外光源は、近赤外光照射する照明装置である。なお、近赤外光源はLEDの他、フィラメントなどを有する別の光源であってもよい。近赤外カメラは、運転席着座するドライバの顔領域を含む領域の画像(以下、ドライバ画像)を撮像する。本実施形態では、ドライバの顔、手、足、及びを含む領域の画像をドライバ画像として撮像する場合を例に挙げて以降の説明を行う。足については、例えば大腿部等の足の一部のみを含むものとすればよい。近赤外カメラは、例えばインスツルメントパネルの上面に設けられる。なお、近赤外カメラが設けられる位置は、ドライバを撮像できる位置であれば、インスツルメントパネルの上面に限らない。例えば、ステアリングコラム上に設けられる構成であってもよいし、天井に設けられる構成であってもよいし、ルームミラーに設けられる構成であってもよい。

0018

熱画像計測装置42は、運転席に着座するドライバの体表面温度計測する。一例としては、サーモグラフィーカメラで撮像する、運転席に着座するドライバの上半身の範囲の温度分布を画像としてHCU40に出力する構成とすればよい。なお、カメラユニット41と熱画像計測装置42とが一体となっており、カメラを共有する構成としてもよい。

0019

操作デバイス43は、ドライバが各種設定のために操作するスイッチ群である。例えば、操作デバイス43としては、自車のステアリングスポーク部に設けられたステアリングスイッチディスプレイと一体となったタッチスイッチ等がある。

0020

HCU40は、プロセッサメモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータ主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで覚醒維持に関する処理(以下、覚醒維持関連処理)等の各種の処理を実行する。プロセッサがこの制御プログラムを実行することは、制御プログラムに対応する覚醒維持方法が実行されることに相当する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。HCU40が覚醒維持装置に相当する。なお、HCU40での処理の詳細については後述する。

0021

通信モジュール5は、前述した近距離無線通信規格を利用して携帯端末2と無線通信可能に接続し、通信を行う。通信モジュール5は、携帯端末2から受信する信号をHCU40に出力したり、HCU40から入力される情報を携帯端末2へ送信したりする。

0022

空調装置6は、空調要求情報をHCU40から取得し、自車に複数設けられた吹出口から吹き出す風に関する調整(つまり、空調)を行う装置である。空調装置6が行う空調としては、吹き出す風の量(以下、風量)の調整、吹き出す風の温度の調整、吹き出す風の送風時間の調整、吹き出す風の向き(以下、風向)の調整、風を吹き出す吹出口の選択等がある。この空調装置6が覚醒刺激装置に相当する。空調装置6の詳細については後述する。

0023

なお、吹出口は、運転席に向けて送風可能な位置に複数設けられているものとする。本実施形態では、一例として、運転席に対して、センタフェイス吹出口サイドフェイス吹出口、及びフット吹出口が設けられているものとして以下の説明を続ける。センタフェイス吹出口は、例えばインスツルメントパネルの車幅方向の中央部付近に、運転席に着座するドライバの上半身側に向くように配置される。サイドフェイス吹出口は、例えばインスツルメントパネルのサイドウィンドウ側に、運転席に着座するドライバの上半身側に向くように配置される。フット吹出口は、例えば運転席の座面よりも下部に、運転席に着座するドライバの足元に向くように配置される。

0024

<空調装置6の概略構成>
空調装置6は、図2に示すように、エアコンECU60、ブロワ61、温度調整部62、吹出口切替ドア63、横ルーバ64、及び縦ルーバ65を備えている。

0025

ブロワ61は、エアコンECU60の制御によって、吹出口から吹き出す風の風量を調整する。温度調整部62は、熱交換器であったりエアミックスダンパであったりを備えており、エアコンECU60の制御によって、吹出口から吹き出す風の温度を調整する。

0026

吹出口切替ドア63は、エアコンECU60の制御によって、風を吹き出す吹出口を切り替える。一例としては、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口と、フット吹出口とのいずれから風を吹き出すかを切り替える。

0027

横ルーバ64は、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口よりも風の流路上流側であって、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口の付近に設けられている。横ルーバ64は、自車の車幅方向に延びるように形成されている複数の長板を備える。これら複数の長板は、自車の高さ方向に互いに間隔をおいて配列されている。横ルーバ64の各長板は、それぞれ車幅方向に延びたシャフトを中心に、シャフト駆動用モータによって回動可能に配置されている。

0028

縦ルーバ65も、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口よりも風の流路の上流側であって、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口のそれぞれの付近に設けられている。縦ルーバ65は、自車の高さ方向に延びるように形成されている複数の長板を備える。これら複数の長板は、車幅方向に互いに間隔をおいて配列されている。縦ルーバ65の各長板は、それぞれ自車の高さ方向に延びたシャフトを中心に、シャフト駆動用のモータによって回動可能に配置されている。

0029

エアコンECU60の制御によって、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口の横ルーバ64が回動されることで、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から吹き出される風の上下方向の向きが調整される。また、エアコンECU60の制御によって、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口の縦ルーバ65が回動されることで、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から吹き出される風の左右方向の向きが調整される。

0030

空調装置6は、吹出口切替ドア63で風を吹き出す吹出口を切り替えるとともに、横ルーバ64及び縦ルーバ65でセンタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から吹き出される風の風向を調整することで、運転席に着座するドライバに対して風を当てる部位を調整する。

0031

一例としては、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から風を吹き出させるとともに、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口の左右方向の風向を運転席中央寄り、上下方向の風向を運転席のヘッドレスト寄りとさせることで、風を当てる部位を顔に調整すればよい。また、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から風を吹き出させるとともに、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口の左右方向の風向を運転席中央寄り、上下方向の風向も運転席中央寄りとさせることで、風を当てる部位を胸に調整すればよい。さらに、センタフェイス吹出口及びサイドフェイス吹出口から風を吹き出させるとともに、センタフェイス吹出口の左右方向の風向を運転席の左アームレスト寄り、サイドフェイス吹出口の左右方向の風向を運転席の右アームレスト寄り、上下方向の風向を運転席中央寄りとさせることで、風を当てる部位を手に調整すればよい。他にも、フット吹出口から風を吹き出させることで、風を当てる部位を足に調整すればよい。

0032

また、空調装置6は、エアコンECU60の制御によって、上述した風を当てる部位の調整のタイミングを変更することで、各部位への風の送風時間を調整する。

0033

エアコンECU60は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで空調に関する各種の処理を実行する。エアコンECU60は、HCU40から出力された空調要求情報を取得し、取得した空調要求情報に基づいて、風量、風の温度、送風時間、風を当てる部位の調整を実行する。

0034

<HCU40の概略構成>
続いて、図3を用いて、HCU40の概略構成について説明を行う。HCU40は、特性特定部410、日射部位推定部420、テーブル格納部430、及び覚醒刺激制御部440を備えている。また、特性特定部410は、性別特定部411、暑がり寒がり特定部412、冷え症特定部413、几帳面特定部414、眼鏡特定部415、及びコンタクト特定部416を備えている。なお、HCU40が実行する機能の一部または全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、HCU40が備える機能ブロックの一部又は全部は、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されてもよい。

0035

特性特定部410は、ドライバの特性を特定する。一例として、特性特定部410で特定するドライバの特性は、性別、暑がり寒がり、冷え症、几帳面、眼鏡の着用、及びコンタクトレンズの着用とする。性別特定部411が、ドライバの特性として性別を特定する。暑がり寒がり特定部412が、ドライバの特性として暑がり寒がりを特定する。冷え症特定部413が、ドライバの特性として冷え症有りを特定する。几帳面特定部414が、ドライバの特性として几帳面さ有りを特定する。眼鏡特定部415が、ドライバの特性として眼鏡の着用有りを特定する。コンタクト特定部416が、ドライバの特性としてコンタクトレンズの着用有りを特定する。

0036

性別特定部411は、カメラユニット41から出力されてくるドライバ画像に対してパターンマッチング等の画像認識処理を行うことで、ドライバの性別が男性女性かを特定する構成とすればよい。また、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバの性別が男性か女性かの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバの性別が男性か女性かを性別特定部411で特定する構成としてもよい。携帯端末2での入力結果は、通信モジュール5を介してHCU40で取得すればよい。

0037

暑がり寒がり特定部412は、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバが暑がり(hot-natured)か寒がり(cold-natured)か暑がり寒がりのいずれでもないかの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバが暑がりか寒がりかいずれでもないかを、暑がり寒がり特定部412で特定する構成とすればよい。また、携帯端末2で空調装置6の空調温度の設定を遠隔操作できる構成の場合、携帯端末2で設定される空調温度が基準とする温度に対して規定値以上低いか高いかで暑がりか寒がりかを特定する構成としてもよい。他にも、携帯端末2に入力される身長体重が規定値以上の場合に暑がりと特定する等、他の方法を用いて、ドライバが暑がりか寒がりかを暑がり寒がり特定部412で特定する構成としてもよい。なお、携帯端末2側でドライバが暑がりか寒がりかまで推定し、この推定結果から、ドライバが暑がりか寒がりかを暑がり寒がり特定部412で特定する構成としてもよい。

0038

冷え症特定部413は、熱画像計測装置42から出力されてくるドライバの体表面温度の計測結果をもとに、ドライバが冷え症(poor circulation)有りか否かを特定する構成とすればよい。一例としては、ドライバの手等の末端部分の体表面温度が冷え症か否かを区別するための閾値以下か否かによって、ドライバが冷え症有りか否かを特定すればよい。また、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバが冷え症有りか否かの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバが冷え症有りか否かを、冷え症特定部413で特定する構成とすればよい。

0039

几帳面特定部414は、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバが几帳面さ有りか否かの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバが几帳面さ有りか否かを、几帳面特定部414で特定する構成とすればよい。また、携帯端末2でソーシャルネットワークを利用できる構成の場合、このソーシャルネットワークでの携帯端末2のユーザであるドライバの書き込み内容をもとに、ドライバが几帳面さ有りか否かを几帳面特定部414で特定する構成としてもよい。一例としては、書き込み内容から、テキストマイニング等を用いて几帳面な人間に特徴的なフレーズ出現頻度等を分析することで、ドライバが几帳面さ有りか否かを特定すればよい。なお、携帯端末2側でドライバが几帳面さ有りか否かまで推定し、この推定結果から、ドライバが几帳面さ有りか否かを几帳面特定部414で特定する構成としてもよい。

0040

眼鏡特定部415は、カメラユニット41から出力されてくるドライバ画像に対してパターンマッチング等の画像認識処理を行うことで、ドライバが眼鏡着用有りか否かを特定する構成とすればよい。また、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバが眼鏡着用有りか否かの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバが眼鏡着用有りか否かを眼鏡特定部415で特定する構成としてもよい。

0041

コンタクト特定部416は、カメラユニット41から出力されてくるドライバ画像から眼の部位を抽出し、この眼の部位の光の反射率から、ドライバがコンタクトレンズ着用有りか否かを特定する構成とすればよい。また、携帯端末2若しくは操作デバイス43でドライバがコンタクトレンズ着用有りか否かの入力を受け付け、この入力結果をHCU40で取得し、この入力結果からドライバがコンタクトレンズ着用有りか否かをコンタクト特定部416で特定する構成としてもよい。

0042

なお、眼鏡着用有り及びコンタクトレンズ着用有りといった特性を除き、ドライバの乗車のたびにそのドライバの特性を特定する手間を低減するために、例えば認証に用いられる電子キーのIDと特性特定部410で特定するドライバの特性とを紐付けてHCU40の不揮発性メモリに格納しておくことで、ドライバ別にそのドライバの特性を記憶しておけばよい。そして、ドライバの乗車のたびに、認証に用いられる電子キーのIDに対応する特性を読み出し、そのドライバの特性として用いる構成とすればよい。

0043

また、ここでは、特性特定部410でドライバの特性を特定するために、通信モジュール5、カメラユニット41、熱画像計測装置42、及び操作デバイス43を用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。採用するドライバの特性の特定方法によっては、不要な構成を用いないようにすればよい。

0044

日射部位推定部420は、日射が当たっているドライバの部位を推定する。一例として、日射部位推定部420は、カメラユニット41から出力されてくるドライバ画像に対してパターンマッチング等の画像認識処理を行うことで、ドライバの例えば手,足,顔,胸といった各部位を区別して抽出する。そして、各部位の輝度が、日射が当たっているか否かを区別するための閾値以上か否かによって、日射が当たっている部位を推定すればよい。

0045

テーブル格納部430は、ドライバの特性別に、空調装置6からの冷風をドライバへ当てる部位の変動であったり、冷風を当てる部位別の風量,温度,送風時間といった量的条件の変動量を示す設定値であったりが予め対応付けられたテーブルを格納している。テーブル格納部430としては、不揮発性メモリを用いる構成とすればよい。ここで、図4を用いて、テーブル格納部430に格納されるテーブルの一例について述べる。以下では、風量の単位はm/s,温度の単位は℃,送付時間の単位は秒とする。

0046

図4に示すように、性別が女性という特性については、顔への冷風を、風量を1m/s下げて温度を1℃上げるとともに送風時間を5秒減らす設定値が対応付けられている一方、胸への冷風の送風時間を5秒増やす設定値が対応付けられている。変動についてのテーブルが示されていない、性別が男性という特性については、冷風を当てる部位はデフォルトから変動させないし、風量,温度,送風時間といった量的条件もデフォルトの基準値から変動させないものとなる。なお、冷風を当てる部位のデフォルトは、1サイクルで顔,手,胸,足の順であるものとする。また、基準値は、ドライバの特性にかかわらずに一律に予め定められている、ドライバの覚醒状態を維持するための冷風の風量,温度,送風時間である。基準値は、例えば複数人被験者の覚醒状態の維持に効果があった冷風の風量,温度,送風時間の平均値最頻値等の代表値とすればよい。本実施形態では、風量,温度,及び送風時間の基準値が、2m/s,15℃,15秒である場合を例に挙げて以降の説明を行う。

0047

図4に示すように、暑がり寒がりのうちの暑がりという特性については、手及び足への冷風を、風量を1m/s上げて温度を1℃下げる設定値が対応付けられている。暑がり寒がりのうちの寒がりという特性については、手及び足への冷風を、風量を1m/s下げて温度を1℃上げる設定値が対応付けられている。暑がり寒がりのいずれでもない場合については、冷風を当てる部位はデフォルトから変動させないし、風量,温度,送風時間といった量的条件もデフォルトの基準値から変動させないものとなる。

0048

図4に示すように、冷え症有りという特性については、手への冷風の代わりに顔への冷風に変動させるとともに足への冷風の代わりに胸への冷風に変動させることと、冷風の風量を1m/s下げる設定値が対応付けられている。冷え症有りでない場合については、冷風を当てる部位はデフォルトから変動させないし、風量,温度,送風時間といった量的条件もデフォルトの基準値から変動させないものとなる。

0049

図4に示すように、几帳面さ有りという特性については、顔への冷風の代わりに胸への冷風に変動させることと、冷風の風量を1m/s下げる設定値が対応付けられている。几帳面さ有りでない場合については、冷風を当てる部位はデフォルトから変動させないし、風量,温度,送風時間といった量的条件もデフォルトの基準値から変動させないものとなる。

0050

図4に示すように、眼鏡着用有りという特性については、顔への冷風の風量を1m/s上げる設定値が対応付けられている。コンタクトレンズ着用有りという特性については、顔への冷風を、風量を1m/s下げて送風時間を5秒減らす設定値が対応付けられている一方、胸への冷風の送風時間を5秒増やす設定値が対応付けられている。眼鏡着用有りでもコンタクトレンズ着用有りでもない場合については、冷風を当てる部位はデフォルトから変動させないし、風量,温度,送風時間といった量的条件もデフォルトの基準値から変動させないものとなる。

0051

覚醒刺激制御部440は、空調装置6から、ドライバの覚醒状態を維持するための冷風を発生させる。覚醒刺激制御部440は、空調装置6のエアコンECU60へ向けて空調要求情報を出力することにより作動を制御する。覚醒刺激制御部440での、ドライバの覚醒状態を維持するための冷風を発生させる処理を以降では、覚醒刺激処理と呼ぶ。

0052

例えば覚醒刺激制御部440は、自車のイグニッション電源オンになってHCU40の電源もオンになる場合に覚醒刺激処理を開始する構成とすればよい。また、カメラユニット41から出力されてくるドライバ画像をもとに検知されるドライバの覚醒度が規定のレベル以下となる場合に覚醒刺激処理を開始する構成としてもよい。他にも、自車が走行を開始してからの連続走行時間,走行距離が一定以上となる場合に覚醒刺激処理を開始する構成としてもよい。一方、覚醒刺激制御部440は、自車のイグニッション電源がオフになってHCU40の電源もオフになる場合に覚醒刺激処理を終了したり、上述のドライバの覚醒度が、前述の規定のレベルよりも高い所定のレベル以上となる場合に覚醒刺激処理を終了したりすればよい。

0053

覚醒刺激制御部440は、覚醒刺激処理において、ドライバへ冷風を当てる部位を順番に切り替えるローテーションを行わせることが好ましい。これは、冷風を当てる部位を順番に切り替えることで、冷風への慣れを生じにくくして覚醒維持効果を高めるためである。本実施形態では、デフォルトの覚醒刺激処理において、顔,手,胸,足の順に冷風を当てる部位を順番に切り替えるサイクルを繰り返すローテーションを行う場合を例に挙げて説明を行う。

0054

覚醒刺激制御部440は、覚醒刺激処理において、特性特定部410で特定するドライバの特性に応じて、空調装置6から発生させる冷風の、ドライバへ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかである風刺激条件を変動させる。冷風の風量、温度、及び送風時間といった量的条件については、基準値から変動させる構成とすればよい。より詳しくは、特性特定部410で特定するドライバの特性に応じた、図4に示すような設定値を基準値に加減して得られる値に量的条件を変動させる。本実施形態では、図4のテーブルに従って、ドライバの特性に応じた風刺激条件の変動を覚醒刺激制御部440が行わせる場合を例に挙げて以降の説明を行う。

0055

特性特定部410で複数項目の特性が特定される場合には、この複数項目の特性のそれぞれに応じた、図4に示すような設定値をそれぞれ基準値に加減して得られる値に量的条件を変動させればよい。複数項目を1つのグラフで表して、量的条件を変動させる量を調整する場合には、パラメータが複雑になってしまうが、複数項目の特性のそれぞれに応じた設定値をそれぞれ基準値に加減して得られる値に量的条件を変動させる構成によれば、設定値を加減するだけなので、量的条件を変動させる量の調整がより簡略化される。

0056

覚醒刺激制御部440で変動させる量的条件は、空調装置6で設定可能な範囲よりも狭い範囲内で最大値及び最小値が予め定められており、覚醒刺激制御部440は、量的条件を変動させる場合に、この最大値及び最小値を超えない範囲で量的条件を変動させることが好ましい。例えば、複数項目の特性のそれぞれに応じた設定値をそれぞれ基準値に加減して得られる値が、この最大値を超える場合には、この最大値となるように量的条件を変動させる一方、この最小値を下回る場合には、この最小値となるように量的条件を変動させる構成とすればよい。

0057

これは、冷風の温度が高くなり過ぎるとドライバの覚醒維持の効果が低下したり、冷風の温度が低くなり過ぎたり風量が強くなり過ぎるとドライバの特性にかかわらずドライバの不快感が高くなったりするためである。よって、この最大値及び最小値としては、ドライバの覚醒状態を維持するのに有効と推定される範囲におさまる値、且つ、ドライバの特性にかかわらずドライバの不快感を高くしてしまうと推定される範囲に達しない値とすればよい。一例として、覚醒刺激制御部440で変動させる量的条件は、風量が3m/s〜1m/s,温度が20℃〜10℃,送風時間が30秒〜10秒とすればよい。

0058

また、覚醒刺激制御部440は、特性特定部410で特定するドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数項目の特性に絞って選定し、選定されるその所定数の項目の特性のそれぞれに応じた設定値をそれぞれ基準値に加減して得られる値に量的条件を変動させる構成としてもよい。特性別の優先順位については、例えば特性の項目別に優先順位を対応付けたテーブル等をHCU40の不揮発性メモリに予め格納しておくことで、覚醒刺激制御部440が特性の項目をもとにこのテーブルを参照して優先順位を特定できる構成等とすればよい。ここで言うところの所定数とは、任意に設定可能な値である。

0059

これによれば、優先順位の高い特性についての設定値を優先的に冷風の調整に反映することが可能になる。優先順位は、冷風によるドライバの不快感をより低減することを可能にするため、冷風が不快感に影響し易い特性ほど優先順位が高くなっていることが好ましい。暑がり寒がりの特性については、冷風が不快感に特に影響し易いため、暑がり寒がりの優先順位が最も高く定められていることが好ましい。

0060

また、特性の項目別の優先順位は、季節に応じて定められている構成としてもよい。そして、覚醒刺激制御部440は、現在の季節に応じて特性の項目別の優先順位を切り替えて、特性特定部410で特定するドライバの複数項目の特性のうち、その優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定し、選定されるその所定数の項目の特性のそれぞれに応じた設定値をそれぞれ基準値に加減して得られる値に量的条件を変動させればよい。現在の季節については、計時手段で計測される日時から覚醒刺激制御部440が特定すればよい。

0061

冷風が不快感に影響し易い特性は、季節に応じて変化する場合が考えられる。よって、現在の季節に応じて特性の項目別の優先順位を切り替えることで、より精度良く冷風によるドライバの不快感を低減することが可能になる。特性の項目別の優先順位を季節に応じて定める場合、例えばは、冷え症有り,暑がり寒がりといった特性の優先順位を高くする一方、は性別,几帳面さ有りといった特性の優先順位を高くする等とすればよい。

0062

覚醒刺激制御部440は、性別特定部411でドライバの特性を女性と特定する場合には、性別特定部411で特定するドライバの特性が男性の場合に比べて、風量を上げさせる一方、温度を下げさせる。また、顔への冷風の送風時間を減らさせる分だけ、胸への冷風の送風時間を増加させる。ドライバの特性が男性の場合には基準値から変更しないのに対し、女性の場合には、顔への冷風を、基準値から風量を1m/s下げて温度を1℃上げるとともに送風時間を5秒減らす。一方、胸への冷風の送風時間を5秒増やす。

0063

以上の構成によれば、女性の顔への冷風の風量、送風時間を減らさせる一方、温度を上げさせることで、顔への冷風を不快に感じやすい女性の不快感を低減させることが可能になる。女性は、顔に対する冷風への感受性が高い傾向にあるので、顔への冷風の風量を下げさせるとともに温度を上げさせても覚醒維持の効果は継続され易い。また、顔への冷風の送風時間を減らさせる分だけ、胸への冷風の送風時間を増加させるので、この点でも覚醒維持の効果は継続され易い。さらに、冷風を当てる部位を手,足といった末端でなく胸に変更させるので、冷風を当てる部位を顔から変更させながらも覚醒維持の効果を継続しつつ、末端が冷えやすい女性を冷やし過ぎることを防ぐことも可能になる。

0064

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、性別特定部411でドライバの特性を女性と特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、性別特定部411で特定するドライバの特性が男性の場合に比べて、風量を上げさせる一方温度を下げさせたり、顔への送風時間を減らさせる一方胸への送風時間を増やさせたりすればよい。

0065

覚醒刺激制御部440は、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性を暑がりと特定する場合には、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性が暑がりとも寒がりとも特定されない場合に比べて、温度を下げさせる。また、温度を下げるのに合わせて風量を上げさせる。一例としては、手,足といった末端は温度への感受性が高い傾向があるので、冷風の温度の改善がドライバに伝わり易いように、手,足への冷風の温度を下げさせて風量を上げさせることが好ましい。ドライバの特性が暑がりでも寒がりでもない場合には基準値から変更しないのに対し、暑がりの場合には、手,足への冷風を、基準値から風量を1m/s上げさせて温度を1℃下げる。

0066

以上の構成によれば、暑がりのドライバへの冷風の温度を下げさせる一方、風量を上げさせることで、このドライバが快適に感じやすい冷風に切り替え、不快感を低減させることが可能になる。また、手,足への冷風の温度を下げさせて風量を上げさせることで、この改善がドライバに伝わり易くなり、より不快感を低減させることが可能になる。

0067

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性を暑がりと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、温度を下げさせる一方風量を上げさせればよい。

0068

覚醒刺激制御部440は、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性を寒がりと特定する場合には、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性が暑がりとも寒がりとも特定されない場合に比べて、温度を上げさせる。また、温度を上げるのに合わせて風量を下げさせる。一例としては、冷風の温度の改善がドライバに伝わり易いように、手,足への冷風の温度を上げさせて風量を下げさせることが好ましい。ドライバの特性が暑がりでも寒がりでもない場合には、基準値から変更しないのに対し、寒がりの場合には手,足への冷風を、基準値から風量を1m/s下げさせて温度を1℃上げさせる。

0069

以上の構成によれば、寒がりのドライバへの冷風の温度を上げさせる一方、風量を下げさせることで、このドライバが快適に感じやすい冷風に切り替え、不快感を低減させることが可能になる。また、手,足への冷風の温度を上げさせて風量を下げさせることで、この改善がドライバに伝わり易くなり、より不快感を低減させることが可能になる。

0070

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、暑がり寒がり特定部412でドライバの特性を寒がりと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、温度を上げさせる一方風量を下げさせればよい。

0071

覚醒刺激制御部440は、冷え症特定部413でドライバの特性が冷え症有りと特定されない場合には、ドライバの手と足とそれ以外の部位とを冷風を当てる部位とさせる一方、冷え症特定部413で特定するドライバの特性が冷え症有りの場合には、ドライバの手と足とそれ以外の部位とのうちの手と足とを冷風を当てない部位とさせる。また、手と足とを冷風を当てない部位とさせる代わりに、手と足以外の部位に冷風を当てさせたり、風量を下げさせたりする。ドライバの特性が冷え症有りでない場合には基準値から変更しないのに対し、冷え症有りの場合には、手への冷風の代わりに顔への冷風,足への冷風の代わりに胸への冷風に切り替えさせ、各部位への冷風の風量を基準値から1m/s下げさせる。なお、各部位への冷風の風量を下げさせる構成に限らず、手,足の代わりに冷風を当てる部位への冷風の風量を下げさせる構成としてもよい。

0072

以上の構成によれば、冷え症有りのドライバの手,足といった冷えやすい末端への冷風を止めさせて体を冷え難くし、不快感を低減させることが可能になる。また、各部位への風量も下げさせるので、この点でも体を冷え難くし、不快感を低減させることが可能になる。他にも、手,足への冷風を止めさせる分だけ、顔,胸へ冷風を当てさせるので、覚醒維持の効果は継続され易い。

0073

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、冷え症特定部413でドライバの特性を冷え症有りと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、ドライバの手と足とそれ以外の部位とのうちの手と足とを冷風を当てない部位とさせたり、風量を下げさせたりすればよい。

0074

覚醒刺激制御部440は、几帳面特定部414で特定するドライバの特性が几帳面さ有りの場合には、几帳面特定部414でドライバの特性が几帳面さ有りと特定されない場合に比べて、風量を下げさせる。また、冷風を当てる部位を顔から胸へ切り替えさせる。ドライバの特性が几帳面さ有りでない場合には、基準値から変更しないのに対し、几帳面さ有りの場合には、顔への冷風の代わりに胸への冷風に切り替えさせ、各部位への冷風の風量を基準値から1m/s下げさせる。なお、各部位への冷風の風量を下げさせる構成に限らず、顔の代わりに冷風を当てる旨への冷風の風量を下げさせる構成としてもよい。

0075

以上の構成によれば、風に対して過敏と考えられる几帳面さ有りのドライバの各部位への風量を下げるので、不快感を低減させることが可能になる。また、特に風に対して過敏と考えられる顔への冷風を止めて胸への冷風に切り替えさせるので、この点でも不快感を低減させることが可能になる。また、各部位への風量も下げさせるので、この点でも体を冷え難くし、不快感を低減させることが可能になる。他にも、顔への冷風を止めさせる分だけ、胸へ冷風を当てさせるので、覚醒維持の効果は継続され易い。また、几帳面さ有りのドライバは、風に対して過敏と考えられるので、各部位への冷風の風量を下げさせても覚醒維持の効果は継続され易い。

0076

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、几帳面特定部414でドライバの特性を几帳面さ有りと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、風量を下げさせたり、冷風を当てる部位を顔から顔以外の部位に切り替えさせたりすればよい。

0077

覚醒刺激制御部440は、眼鏡特定部415で特定するドライバの特性が眼鏡着用有りの場合には、眼鏡特定部415でドライバの特性が眼鏡着用有りと特定されない場合に比べて、顔への冷風の風量を上げさせる。ドライバの特性が眼鏡着用有りでない場合には、基準値から変更しないのに対し、眼鏡着用有りの場合には、顔への冷風の風量を基準値から1m/s上げさせる。

0078

以上の構成によれば、冷風が眼に当たり難く冷風で不快になり難い、眼鏡着用有りのドライバに対しては、顔への冷風の風量を上げて覚醒維持の効果を高めても、不快感を低減させにくい。なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、眼鏡特定部415でドライバの特性を眼鏡着用有りと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、顔への風量を上げさせればよい。

0079

覚醒刺激制御部440は、コンタクト特定部416で特定するドライバの特性がコンタクトレンズ着用有りの場合には、コンタクト特定部416でドライバの特性がコンタクトレンズ着用有りと特定されない場合に比べて、顔への風量を下げさせる。また、顔への冷風の送風時間を減らさせる分だけ、胸への冷風の送風時間を増加させる。ドライバがコンタクトレンズ着用有りでない場合には、基準値から変更しないのに対し、ドライバがコンタクトレンズ着用有りの場合には、顔への冷風を、基準値から風量を1m/s下げさせるとともに送風時間を5秒減らさせる。一方、胸への冷風の送風時間を5秒増やさせる。

0080

以上の構成によれば、コンタクトレンズ着用有りのドライバの顔への冷風の風量、送風時間を減らさせることで、コンタクトレンズが風で乾くことで不快に感じやすいコンタクトレンズ着用有りのドライバの不快感を低減させることが可能になる。また、顔への冷風の送風時間を減らさせる分だけ、胸への冷風の送風時間を増加させるので、覚醒維持の効果は継続され易い。

0081

なお、ドライバの複数項目の特性のうち、優先順位が高いものから順に所定数の項目の特性に絞って選定する構成を採用する場合には、以下のようにすればよい。覚醒刺激制御部440は、コンタクト特定部416でドライバの特性をコンタクトレンズ着用有りと特定する場合であって、且つ、優先順位をもとにこの項目を選定する場合に、顔への風量を下げさせたり、顔への送風時間を減らさせる一方胸への送風時間を増やさせたりすればよい。

0082

覚醒刺激制御部440は、冷風を当てる部位についてのその冷風の温度を、特性特定部410で特定するドライバの特性に応じて変動させる場合には、その部位についての風量も温度の変動に応じて必ず変動させることが好ましい。これによれば、ドライバが感じとり難い冷風の温度の変化であっても、風量を同じタイミングで変動させることで温度の変化をドライバが感じとり易くなる。その結果、ドライバは冷風の温度の改善効果を意識し易くなり、冷風の温度の改善効果を意識することでこの改善効果がさらに高まり、不快感をさらに低減することが可能になる。

0083

また、ドライバの特性に応じて冷風の温度を変動させる場合はその温度の変動に応じて風量を必ず変動させる一方、ドライバの特性に応じて風量を変動させる場合は必ずしもその風量の変動に応じた温度の変動を行わない構成としてもよい。これは、風量の変動は温度の変化よりも感じとり易いと考えられるためである。

0084

覚醒刺激制御部440は、ドライバのある部位についての冷風の送風時間を増加させる場合には、このある部位についての送風時間を増加させる分だけ他の部位についての送風時間を減少させる一方、ある部位についての送風時間を減少させる場合には、このある部位についての送風時間を減少させる分だけ他の部位についての送風時間を増加させることが好ましい。

0085

ここで、図5を用いて、覚醒刺激制御部440での送風時間の変動の一例について説明を行う。図5では、顔,手,胸,足のそれぞれの部位への冷風の送風タイミング,送風時間を示している。図5のグラフの縦軸が送風のオン/オフ(ON/OFF)を示しており、横軸が時間を示している。図5では、ドライバの特性が女性若しくはコンタクトレンズ着用有りである場合について示している。図5点線がデフォルトの場合の例を示しており、実線がドライバの特性に応じて変動させた場合の例を示している。

0086

図5に示すように、ドライバの特性が女性若しくはコンタクトレンズ着用有りである場合、覚醒刺激制御部440は、冷風を当てる部位を顔,手,胸,足の順に切り替えるローテーションを行いつつ、顔に当てる冷風の送風時間を減らした分だけ胸に当てる冷風の送風時間を増やさせる。図5に示すように、顔に当てる冷風の送風時間を減らした分だけ胸に当てる冷風の送風時間を増やすことで、ローテーションの1サイクルの周期は変更せずに済ませている。これによれば、ある部位に当てる冷風の送風時間を変動させながらも、ローテーションの1サイクルの周期を一定にするため、ローテーションの制御が簡単になる。また、ドライバの各部位全体での冷風の送風時間を減らさないため、覚醒維持の効果を継続し易くなる。

0087

なお、本実施形態では、冷風の送風時間を変動させるドライバの特性として、ドライバの特性が女性及びコンタクトレンズ着用有りである場合を例に挙げたが、必ずしもこれに限らない。例えば、女性及びコンタクトレンズ着用有り以外のドライバの特性の場合に、冷風の送風時間を変動させる構成としてもよい。

0088

覚醒刺激制御部440は、ドライバのある部位へ冷風を当てないように変動させる場合には、このある部位へ冷風を当てないようにする代わりに他の部位へ冷風を当てるように変動させることが好ましい。

0089

ここで、図6図7を用いて、覚醒刺激制御部440での冷風を当てる部位の変動の一例について説明を行う。図6図7では、顔,手,胸,足のそれぞれの部位への冷風の送風タイミング,送風時間を示している。図6図7のグラフの縦軸が送風のオン/オフ(ON/OFF)を示しており、横軸が時間を示している。図6では、ドライバの特性が冷え症有りである場合について示しており、図7では、ドライバの特性が几帳面さ有りである場合について示している。図6図7の点線がデフォルトの場合の例を示しており、実線がドライバの特性に応じて変動させた場合の例を示している。

0090

図6に示すように、ドライバの特性が冷え症有りである場合、覚醒刺激制御部440は、冷風を当てる部位を顔,手,胸,足の順に切り替えるローテーションを行いつつ、手に冷風を当てさせないようにする代わりに、手に冷風を当てる筈だった時間については、顔へ冷風を当てさせるようにし、足に冷風を当てさせないようにする代わりに、足に冷風を当てる筈だった時間については、胸へ冷風を当てさせるようにする。図6に示すように、手,足に冷風を当てさせない分の時間、代わりに顔,胸に冷風を当てさせることで、ローテーションの1サイクルの周期は変更せずに済ませている。これによれば、ある部位に当てる冷風の送風時間を変動させながらも、ローテーションの1サイクルの周期を一定にするため、ローテーションの制御が簡単になる。

0091

また、図7に示すように、ドライバの特性が几帳面さ有りである場合、覚醒刺激制御部440は、冷風を当てる部位を顔,手,胸,足の順に切り替えるローテーションを行いつつ、顔に冷風を当てさせないようにする代わりに、顔に冷風を当てる筈だった時間については、胸へ冷風を当てさせるようにする。図7に示すように、顔に冷風を当てさせない分の時間、代わりに胸に冷風を当てさせることで、ローテーションの1サイクルの周期は変更せずに済ませている。これによれば、ある部位に当てる冷風の送風時間を変動させながらも、ローテーションの1サイクルの周期を一定にするため、ローテーションの制御が簡単になる。また、ドライバの各部位全体での冷風の送風時間を減らさないため、覚醒維持の効果を継続し易くなる。

0092

なお、本実施形態では、冷風を当てる部位を変動させるドライバの特性として、ドライバの特性が冷え症有り及び几帳面さ有りである場合を例に挙げたが、必ずしもこれに限らない。例えば、冷え症有り及び几帳面さ有り以外のドライバの特性の場合に、冷風を当てる部位を変動させる構成としてもよい。

0093

また、覚醒刺激制御部440は、日射部位推定部420で日射が当たっていると推定するドライバの部位については、特性特定部410で特定する寒がり及び冷え症有りといった冷え関連特性に応じた風刺激条件の変動の対象である場合でも、その風刺激条件の変動を行わせない。一方、日射部位推定部420で日射が当たっていると推定する対象者の部位以外の部位については、特性特定部410で特定する冷え関連特性に応じた風刺激条件の変動の対象である場合に、その風刺激条件の変動を行わせる。覚醒刺激制御部440は、日射部位推定部420で日射が当たっていると推定するドライバの部位については、冷え関連特性に応じた、冷風を弱める量的条件の変動の対象である場合でも、その量的条件の変動を行わせない構成とすればよい。一方、日射部位推定部420で日射が当たっていると推定する対象者の部位以外の部位については、冷え関連特性に応じた、冷風を弱める量的条件の変動の対象である場合に、その量的条件の変動を行わせる。冷風を弱める量的条件の変動には、冷風の温度を上げさせる変動,冷風の風量を下げさせる変動,冷風の送風時間を減らさせる変動等がある。

0094

一例として、冷え症特定部413で冷え症有りと特定する場合、手,足が冷風を当てる部位を変動させる対象となる。これに対して、日射部位推定部420で手に日射が当たっていると推定する一方、足に日射が当たっていないと推定する場合、覚醒刺激制御部440は、手から顔への冷風を当てる部位の切り替えを行わせないが、足から胸への冷風を当てる部位の切り替えを行わせる構成とすればよい。

0095

また、暑がり寒がり特定部412で寒がりと特定する場合、手,足が風量,冷風の温度を変動させる対象となる。これに対して、日射部位推定部420で手に日射が当たっていると推定する一方、足に日射が当たっていないと推定する場合、覚醒刺激制御部440は、手への風量を下げさせたり手への冷風の温度を上げさせたりしないが、足への風量を下げさせたり手への冷風の温度を上げさせたりする構成とすればよい。

0096

以上の構成によれば、日射によって温められている部位への冷風を弱めることで、この部位が温まり過ぎることによるドライバの不快感を低減する一方、日射によって温められていない部位への冷風は弱めないことで、この部位が冷え過ぎることによる不快感を低減することが可能になる。

0097

<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、特性特定部410で特定する、性別、暑がり寒がり、冷え性有り、几帳面さ有り、眼鏡の着用有り、及びコンタクトレンズの着用有りといったドライバの特性に応じて、空調装置6から発生させる冷風の、ドライバへ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを変動させることになる。性別、暑がり寒がり、冷え性有り、几帳面さ有り、眼鏡の着用有り、及びコンタクトレンズの着用有りといった特性は、冷風への感受性との相関性が高いと推定される。よって、冷風の、ドライバへ当てる部位であったり、風量、温度、及び送風時間であったりの量の多寡は、これらの特性を有するドライバにとっては、不快感を増加させる原因となる。この冷風の、ドライバへ当てる部位、風量、温度、及び送風時間の少なくともいずれかを、特性特定部410で特定する特性に応じて変動させるので、冷風によって覚醒維持させつつも、ドライバの特性に応じて、不快感を増加しにくく冷風を変動させることが可能になる。その結果、覚醒維持のための冷風による対象者ごとの不快感をより低減することが可能になる。

0098

なお、本実施形態で説明した、ドライバの特性に応じた風刺激条件の変動の態様は、あくまで一例であって、他の態様であっても構わない。詳しくは、冷風への感受性の高い特性であるほど、冷風への感受性の高い部位への冷風の量的条件を緩和したり、冷風を当てる部位を、冷風への感受性のより低い部位へ切り替えたりする一方、冷風への感受性の低い特性であるほど、冷風への感受性の高い部位への冷風の量的条件を強めたりする構成であればよい。冷風の量的条件を緩和するとは、基準に対して、温度を上げさせたり、風量を下げさせたり、送風時間を減らさせたりすることを示す。冷風の量的条件を強めるとは、基準に対して、温度を下げさせたり、風量を上げさせたり、送風時間を増やさせたりすることを示す。

0099

(実施形態2)
前述の実施形態では、特性特定部410で特定するドライバの特性として、性別、暑がり寒がり、冷え性有り、几帳面さ有り、眼鏡の着用有り、及びコンタクトレンズの着用有りを例に挙げて説明を行ったが、必ずしもこれに限らない。例えば、特性特定部410で特定するドライバの特性が、性別、暑がり寒がり、冷え性有り、几帳面さ有り、眼鏡の着用有り、及びコンタクトレンズの着用有りの一部であってもよいし、他の特性であってもよい。

0100

(実施形態3)
前述の実施形態では、覚醒刺激制御部440が、ドライバへ冷風を当てる部位を順番に切り替えるローテーションを行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ローテーションを行わずに、複数の部位に同時に冷風を当てる構成としてもよい。複数の部位に同時に冷風を当てる構成を採用する場合、ドライバの特性に応じて冷風を当てる部位を変更することを、冷風を当てる部位を減らすことで行う構成とすればよい。また、ローテーションを行わずに、1つの部位のみに冷風を当てる構成としてもよい。この場合、ドライバの特性に応じて冷風を当てる部位を変更することを、冷風を当てる1つのみの部位を変更することで行う構成とすればよい。

0101

(実施形態4)
また、覚醒刺激制御部440は、空調装置6による冷風にゆらぎが生じるように風量,温度を変更させる構成としてもよい。ここで言うところのゆらぎとは、冷風の風量,温度といった冷風の強度が、基準となる強度を中心に周期的に上下に変動する状態を示す。ドライバの部位別の冷風の各々の強度にゆらぎが生じるように冷風の強度を変更させるので、それぞれの冷風についての慣れが生じにくく、より高い覚醒効果を得ることが可能になる。

0102

(実施形態5)
前述の実施形態では、空調装置6からの冷風を当てる対象となる部位として、顔,手,足,胸を例に挙げて説明を行ったが、必ずしもこれに限らない。例えば、空調装置6からの冷風を当てる対象となる部位は、顔,手,足,胸の一部の部位であってもよいし、顔,手,足,胸以外の部位を含んでもよい。

0103

(実施形態6)
前述の実施形態では、覚醒維持システム1が自動車で用いられる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。覚醒維持システム1は種々の移動体で用いることが可能であり、例えば、鉄道車両原動機付自転車等の自動車以外の車両で用いられる構成としてもよいし、航空機船舶等の車両以外の移動体で用いる構成としてもよい。また、覚醒維持システム1と同様の構成を、移動体以外の家屋施設等の室内で用いる構成としてもよい。この場合、この室内における覚醒状態の維持の対象となる人が対象者に相当する。

0104

なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。

0105

1覚醒維持システム、2携帯端末、3車両側システム、4HMIシステム、5通信モジュール、6空調装置(覚醒刺激装置)、40 HCU(覚醒維持装置)、41カメラユニット、42熱画像計測装置、43操作デバイス、410 特性特定部、411性別特定部、412暑がり寒がり特定部、413冷え症特定部、414 几帳面特定部、415眼鏡特定部、416コンタクト特定部、420日射部位推定部、430 テーブル格納部、440 覚醒刺激制御部

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