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技術 インク受容層、レセプタフィルム、グラフィックフィルム、ライセンスプレート及びその製造方法

出願人 スリーエムイノベイティブプロパティズカンパニー
発明者 高松頼信川越美規工藤進平
出願日 2018年9月14日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-172242
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-044658
状態 未査定
技術分野 積層体(2)
主要キーワード 積層プレート 損失正接tanδ グリーン調達 下地塗装層 式試験機 ポリエステル板 アルカリ性無機塩 コート用インク
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

印刷性を有し低温耐衝撃性に優れたインク受容層、そのようなインク受容層を含むレセプタフィルム及びグラフィックフィルムを提供する。

解決手段

本開示の一実施態様のインク受容層は、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション粒子を含む。

概要

背景

装飾が付与されたライセンスプレート(「ナンバープレート」ともいう。本開示において以下同じ。)が使用されている。装飾はベースプレート塗装、ベースプレートへの印刷、又はグラフィックフィルムのベースプレートへの貼付けにより行われる。グラフィックフィルムを用いた装飾は、意匠性が高く、製造時の環境負荷の点でも優れていることから、ライセンスプレートの装飾用途においてさらに普及することが見込まれている。

特許文献1(特開2016−215672号公報)は、「上面及び下面を有するベースフィルム層、及び前記ベースフィルム層の下面に配置された感圧接着層を含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルムであって、前記感圧接着層が、(a)ガラス転移温度が−50℃以下のカルボキシル基含有粘着性メタアクリル系ポリマーと、(b)芳香族ビニルモノマー由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む分散剤と、(c)ロジンエステル系、水添ロジン系、テルペンフェノール系、スチレン系、水添テルペンフェノール系、芳香族変性水添テルペン樹脂、及び芳香族変性テルペン樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの粘着付与剤と、(d)前記カルボキシル基含有粘着性(メタ)アクリル系ポリマー、芳香族ビニルモノマーに由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む分散剤及び粘着付与剤の合計100質量部に対して10質量部以上の白色顔料とを含む、グラフィックフィルム」を記載している。

特許文献2(特開2017−177481号公報)は、「印刷層が適用されるポリウレタン表面保護層を含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルムであって、前記ポリウレタン表面保護層は、少なくともポリエステル骨格若しくはポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、多官能脂肪族イソシアネートとの反応物、又は水系ポリウレタンを含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルム」を記載している。

概要

印刷性を有し低温耐衝撃性に優れたインク受容層、そのようなインク受容層を含むレセプタフィルム及びグラフィックフィルムを提供する。本開示の一実施態様のインク受容層は、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション粒子を含む。

目的

本開示は、印刷性を有し低温耐衝撃性に優れたインク受容層、そのようなインク受容層を含むレセプタフィルム及びグラフィックフィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

引張モード、周波数10.0Hzで粘弾性測定を行ったときの、前記インク受容層の損失正接tanδが−20℃で0.1以上である、請求項1に記載のインク受容層。

請求項3

引張モード、周波数10.0Hzで粘弾性測定を行ったときの、前記インク受容層の貯蔵弾性率E’が25℃で1×107Pa以上である、請求項1又は2のいずれかに記載のインク受容層。

請求項4

前記水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション粒子が、ポリエーテルポリウレタンポリエステルポリウレタン、及びポリカーボネートポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク受容層。

請求項5

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションを含む組成物を表面に塗布して、コーティング層を形成することと、前記コーティング層を乾燥又は硬化することとを含む、インク受容層の製造方法。

請求項6

請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク受容層及び接着層を含むレセプタフィルム

請求項7

前記インク受容層及び前記接着層の少なくとも1つが白色に着色されている、請求項6に記載のレセプタフィルム。

請求項8

請求項6又は7のいずれかに記載のレセプタフィルム、前記レセプタフィルムの前記インク受容層の上に配置されたグラフィック画像層、及び前記レセプタフィルムの上又は上方に配置されたトップ層を含むグラフィックフィルム

請求項9

前記トップ層が透明ポリウレタン層である、請求項8に記載のグラフィックフィルム。

請求項10

請求項8又は9のいずれかに記載のグラフィックフィルム及びベースプレートを含むライセンスプレート

請求項11

ベースプレートを提供する工程と、前記ベースプレートの上又はその上方に、請求項8又は9のいずれかに記載のグラフィックフィルムを適用してグラフィックフィルム積層プレートを形成する工程と、前記グラフィックフィルム積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工された前記グラフィックフィルム積層プレートの凸部又は凹部に印刷層を適用する工程と、を含む、ライセンスプレートの製造方法。

技術分野

0001

本開示はインク受容層レセプタフィルムグラフィックフィルムライセンスプレート及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

装飾が付与されたライセンスプレート(「ナンバープレート」ともいう。本開示において以下同じ。)が使用されている。装飾はベースプレート塗装、ベースプレートへの印刷、又はグラフィックフィルムのベースプレートへの貼付けにより行われる。グラフィックフィルムを用いた装飾は、意匠性が高く、製造時の環境負荷の点でも優れていることから、ライセンスプレートの装飾用途においてさらに普及することが見込まれている。

0003

特許文献1(特開2016−215672号公報)は、「上面及び下面を有するベースフィルム層、及び前記ベースフィルム層の下面に配置された感圧接着層を含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルムであって、前記感圧接着層が、(a)ガラス転移温度が−50℃以下のカルボキシル基含有粘着性メタアクリル系ポリマーと、(b)芳香族ビニルモノマー由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む分散剤と、(c)ロジンエステル系、水添ロジン系、テルペンフェノール系、スチレン系、水添テルペンフェノール系、芳香族変性水添テルペン樹脂、及び芳香族変性テルペン樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの粘着付与剤と、(d)前記カルボキシル基含有粘着性(メタ)アクリル系ポリマー、芳香族ビニルモノマーに由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む分散剤及び粘着付与剤の合計100質量部に対して10質量部以上の白色顔料とを含む、グラフィックフィルム」を記載している。

0004

特許文献2(特開2017−177481号公報)は、「印刷層が適用されるポリウレタン表面保護層を含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルムであって、前記ポリウレタン表面保護層は、少なくともポリエステル骨格若しくはポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、多官能脂肪族イソシアネートとの反応物、又は水系ポリウレタンを含む、ライセンスプレート用グラフィックフィルム」を記載している。

先行技術

0005

特開2016−215672号公報
特開2017−177481号公報

発明が解決しようとする課題

0006

屋外で使用されるグラフィックフィルムは低温での耐衝撃性を有することが望ましい。低温耐衝撃性を有さないグラフィックフィルムを例えばライセンスプレートに使用したときに、氷点下さらには−20℃程度まで周囲温度が低下する冬季小石などがライセンスプレートに当たると、グラフィックフィルムに穿孔又は亀裂が発生するおそれがある。

0007

グラフィックフィルムの低温耐衝撃性は、グラフィックフィルムの最外層だけではなく、グラフィックフィルムを構成する内部の層の物性によっても左右される。グラフィックフィルムはその内部にグラフィック画像担持するインク受容層を一般に含む。インク受容層としてポリ塩化ビニルフィルムアクリルフィルムなどが使用されているが、これらの材料の低温耐衝撃性は十分ではない。

0008

本開示は、印刷性を有し低温耐衝撃性に優れたインク受容層、そのようなインク受容層を含むレセプタフィルム及びグラフィックフィルムを提供する。

課題を解決するための手段

0009

本開示の一実施態様によれば、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション粒子を含むインク受容層が提供される。

0010

本開示の別の実施態様によれば、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションを含む組成物を表面に塗布して、コーティング層を形成することと、前記コーティング層を乾燥又は硬化することとを含む、インク受容層の製造方法が提供される。

0011

本開示のさらに別の実施態様によれば、上記インク受容層及び接着層を含むレセプタフィルムが提供される。

0012

本開示のさらに別の実施態様によれば、上記レセプタフィルム、前記レセプタフィルムの前記インク受容層の上に配置されたグラフィック画像層、及び前記レセプタフィルムの上又は上方に配置されたトップ層を含むグラフィックフィルムが提供される。

0013

本開示のさらに別の実施態様によれば、上記グラフィックフィルム及びベースプレートを含むライセンスプレートが提供される。

0014

本開示のさらに別の実施態様によれば、ベースプレートを提供する工程と、前記ベースプレートの上又はその上方に、上記グラフィックフィルムを適用してグラフィックフィルム積層プレートを形成する工程と、前記グラフィックフィルム積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工された前記グラフィックフィルム積層プレートの凸部又は凹部に印刷層を適用する工程と、を含む、ライセンスプレートの製造方法が提供される。

発明の効果

0015

本開示のインク受容層は印刷性を有しており低温例えば0℃〜−20℃での耐衝撃性に優れている。そのため、本開示のインク受容層を含むレセプタフィルム及びグラフィックフィルムは、屋外で使用される物品加飾用途、例えばライセンスプレート、交通標識看板自動車建築物外壁などの加飾に好適に使用することができる。

0016

上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。

図面の簡単な説明

0017

本開示の一実施態様のグラフィックフィルムの概略断面図である。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。

0018

以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的で、図面を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。図面の参照番号について、異なる図面において類似する番号が付された要素は、類似又は対応する要素であることを示す。

0019

本開示において「フィルム」には「シート」と呼ばれる物品も包含される。

0020

本開示において「感圧接着」とは、使用温度範囲で、例えば0℃以上、50℃以下の範囲で恒久的に粘着性であり、軽い圧力で様々な表面に接着し、相変化液体から固体へ)を呈さない材料又は組成物の特性を意味する。

0021

本開示において「透明」とは、ある材料又は物品の波長範囲400〜700nmにおける全光線透過率が約85%以上であることを意味する。全光線透過率はJIS K 7361−1:1997(ISO 13468−1:1996)に準拠して決定される。

0022

本開示において「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。

0023

本開示において「非PVC系」とは、インク受容層、レセプタフィルム及びグラフィックフィルムが実質的にポリ塩化ビニル、例えばポリ塩化ビニルフィルム又はポリ塩化ビニル層を含まないことを意味する。いくつかの実施態様では、インク受容層、レセプタフィルム及びグラフィックフィルムのポリ塩化ビニル含量は、約1質量%以下、約0.5質量%以下、又は約0.1質量%以下である。

0024

本開示において「非黄変性」とは、少なくとも、屋外垂直面で5年以上曝露したときに実質的な変色が生じない材料又はその材料を用いて形成されたポリマーを指す。「実質的な変色が生じない」とは、CIE国際照明委員会)1976のL*a*b*表色系において非黄変性材料又はポリマーの色度を測定したときの色差ΔE*abが、約5以下、好ましくは約4以下、より好ましくは約3以下であることをいう。

0025

一実施態様のインク受容層は、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション粒子を含む。一実施態様では、インク受容層は、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルション、及び必要に応じて架橋剤、添加剤などを含む組成物を、剥離処理したライナーポリマーフィルムなどの表面の上に塗布し、コーティング層を形成した後、コーティング層を乾燥又は硬化することにより形成される。

0026

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションは、(メタ)アクリル樹脂コアとコアの周囲に位置するポリウレタンのシェルとから構成される、又はポリウレタンのコアとコアの周囲に位置する(メタ)アクリル樹脂のシェルとから構成される、水系媒体中に分散されたエマルション粒子ミセル)を含む。エマルション粒子のコアシェル構造は、ポリウレタンと(メタ)アクリル樹脂における染色性の違いを利用して電子顕微鏡(TEM)等で観察することができる。

0027

いかなる理論に拘束される訳ではないが、形成されたインク受容層において、エマルション粒子の一部は他のエマルション粒子と少なくとも部分的に融合又は付着して層を形成しているが、コアシェル構造を持つエマルション粒子として残存するものも存在する。エマルション粒子を構成する(メタ)アクリル樹脂及びポリウレタンは、エマルション粒子の粒径に相当するサイズでインク受容層中に分散している。これにより、(メタ)アクリル樹脂の有する印刷性とポリウレタンの有する低温耐衝撃性の両方を備えたインク受容層を得ることができると考えられる。

0028

上記効果は、例えばウレタンエマルションアクリルエマルションを単にブレンドすることでは得ることができない。ウレタンエマルションとアクリルエマルションとは化学的性質相違することから、これらのエマルション粒子間の結合力は低く、ブレンドすることのみでは互いに完全に混和しない。そのため、インク受容層の一体性は低く、ヘーズが生じる場合もある。一方で、アクリルウレタン共重合体、例えばアクリルウレタンブロック共重合体を用いてインク受容層を形成した場合、アクリルウレタン共重合体は一つの材料として(メタ)アクリル樹脂とポリウレタンの中間的性質を持つに留まるため、印刷性と低温耐衝撃性の両方を高い水準で同時にインク受容層に付与することができない。

0029

一実施態様では、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションを用いて形成されたインク受容層には、コアシェル構造を持つエマルション粒子が残存しているが、ポリウレタンマトリックス中に分散した(メタ)アクリル樹脂ドメインを含む海島構造も含まれ、(メタ)アクリル樹脂ドメインの最大径は、約1nm以上、約5nm以上、又は約10nm以上、約1000nm以下、約800nm以下、又は約500nm以下である。「最大径」とはKrumbein径(定方向最大径)を意味する。

0030

別の実施態様では、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションを用いて形成されたインク受容層には、コアシェル構造を持つエマルション粒子が残存しているが、(メタ)アクリル樹脂マトリックス中に分散したポリウレタンドメインを含む海島構造も含まれ、ポリウレタンドメインの最大径は、約1nm以上、約5nm以上、又は約10nm以上、約1000nm以下、約800nm以下、又は約500nm以下である。

0031

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの存在下、ポリオールとポリイソシアネートとを縮合反応させてプレポリマーを生成し、プレポリマーを含む混合液に水を添加することにより転相乳化してエマルションを形成し、任意に重合性モノマーをエマルションに添加し、(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び任意の重合性モノマーを乳化重合することにより形成することができる。

0032

ポリオールとして、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールネオペンチルグリコールグリセリンジエチレングリコールトリメチレングリコールトリエチレングリコールテトラエチレングリコールジプロピレングリコールトリプロピレングリコールシクロヘキサンジメタノールメチルペンタンジオールアジペートなどの炭素原子数2〜20の低分子ポリオール;メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリル酸ジエステルなどの水酸基非含有(メタ)アクリレートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールメタクリル酸モノエステルなどの水酸基含有(メタ)アクリレートとの共重合物である(メタ)アクリルポリオールポリウレタンポリオールポリカプロラクトンジオールポリカプロラクトントリオール、上記炭素原子数2〜20の低分子ポリオールと脂肪族又は芳香族多価カルボン酸との縮合物、例えばポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペートポリブチレンアジペートポリヘキサメチレンアジペートポリブチレンセバケートなどのポリエステルポリオールポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート、ポリ(1,4−ジメチルシクロヘキシレン)カーボネート、ポリジエチレングリコールカーボネート、ポリテトラエチレングリコールカーボネート、ポリジプロピレングリコールカーボネートなどのポリカーボネートポリオールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール、これらのプロピレンオキシド付加物、グリセリンのプロピレンオキシド付加物、ソルビトールスクロースなどの糖類のプロピレンオキシド付加物、エチレンジアミンなどの活性水素を有する化合物のプロピレンオキシド付加物などのポリエーテルポリオールなどを使用することができる。ポリオールとして脂肪族化合物又は脂環式化合物を用いることでインク受容層に非黄変性を付与することができる。

0033

ポリイソシアネートとして、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートイソホロンジイソシアネートトランス及び/又はシス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;それらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体カルボジイミド変性体又はアダクト変性体などのポリイソシアネートを使用することができる。ポリイソシアネートは非黄変性であることが望ましく、そのようなポリイソシアネートとして脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート及びそれらの変性体が挙げられる。ポリイソシアネートはブロッキング剤によってブロックされたブロックイソシアネートであってもよい。

0034

プレポリマーがカルボキシル基又はスルホン酸基を有することが、転相乳化時に安定したエマルションを形成することができる点で有利である。ポリオールにカルボキシル基又はスルホン酸基を有するポリオールを含めることで、プレポリマーにカルボキシル基又はスルホン酸基を導入することができる。カルボキシル基を有するポリオールとして、ジメチロール酢酸ジメチロールプロピオン酸ジメチロールブタン酸、ジメチロールヘプタン酸、ジメチロールノナン酸ジヒドロキシ安息香酸などの炭素数1〜10のアルカノールカルボン酸化合物ポリオキシプロピレントリオール無水マレイン酸又は無水フタル酸とのハーフエステル化合物などが挙げられる。スルホン酸基を有するポリオールとして、5−スルホイソフタル酸のエチレングリコール付加物などが挙げられる。

0035

(メタ)アクリレートエステルモノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられる。(メタ)アクリレートエステルモノマーは、活性水素を有さないためポリイソシアネートのイソシアネート基とは反応せず、プレポリマーの生成工程では反応液の粘度を調整する希釈剤として機能する。

0036

ポリイソシアネートのNCO基とポリオールの水酸基との当量比NCO/OH)は約0.7以上又は約0.9以上、約2以下、又は約1.2以下とすることができる。

0037

ポリイソシアネートとポリオールとの縮合反応は一般に約50℃〜約100℃で約0.1時間〜約10時間行われる。縮合触媒としてジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、スタナスオクトエートなどの有機スズ化合物、又はトリエチルアミントリエチレンジアミンなどの3級アミン化合物を使用してもよい。反応液はジオキサンアセトンメチルエチルケトンジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドN−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性溶媒を含んでもよい。(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合を防ぐために、p−メトキシフェノールなどの重合禁止剤を反応液に添加してもよく、酸素例えば空気の存在下でプレポリマーを生成させてもよい。

0038

生成したプレポリマーを含む混合液の転相乳化は、混合液に水、及び必要に応じて、アニオン性カチオン性両イオン性などのイオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤などの乳化剤を添加して、撹拌翼を備えた撹拌機又はホモミキサーホモジナイザーディスパーラインミキサーなどの強制乳化機を使用して行われる。

0039

カルボキシル基又はスルホン酸基を有するポリオールを用いた場合、転相乳化の際にプレポリマーに組み込まれたカルボキシル基又はスルホン酸基を中和することで、プレポリマーに自己乳化性が付与され、安定したエマルションを形成することができる。中和剤として、ジメチルエタノールアミンメチルジエタノールアミンジエチルエタノールアミンエチルジエタノールアミン、ジエチルトリイソプロパノールアミン、エチルジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどの3級アルカノールアミン水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化マグネシウム水酸化カルシウム水酸化バリウム水酸化セシウムなどの無機水酸化物炭酸水素ナトリウム炭酸ナトリウム炭酸水素カリウム炭酸カルシウムなどのアルカリ性無機塩などを使用することができる。

0040

形成されたエマルションに添加することのできる任意の重合性モノマーとして、上記(メタ)アクリレートエステルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのビニルモノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレンエーテルモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基は、任意で使用される架橋剤との架橋点として機能することができ、インク受容層の強度の向上に寄与する。

0041

(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び任意の重合性モノマーの乳化重合は、エマルションに重合開始剤を添加し、必要に応じて加熱することにより行うことができる。

0043

乳化重合は一般に約50℃〜約100℃で約1時間〜約20時間行われる。(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び任意の重合性モノマーの乳化重合における分子量を調節する目的で、オクチメルカプタンラウリルメルカプタン2−メルカプトエタノール、tert−ドデシルメルカプタンチオグリコール酸などの連鎖移動剤を使用してもよい。

0044

このようにして得られる水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションの固形分含量は、一般に約5質量%以上、約10質量%以上、又は約15質量%以上、約60質量%以下、約50質量%以下、又は約40質量%以下である。

0045

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションのエマルション粒子の平均粒径は、一般に約10nm以上、約20nm以上、又は約40nm以上、約500nm以下、約300nm以下、又は約200nm以下である。エマルション粒子の平均粒径を上記範囲とすることにより、インク受容層におけるポリウレタン及び(メタ)アクリル樹脂の分散の程度を低温耐衝撃性及び印刷性の両方に好適なものとすることができる。

0046

一実施態様では、エマルション粒子を構成するポリウレタンと(メタ)アクリル樹脂との質量比は、ポリウレタン/(メタ)アクリル樹脂=10/90〜90/10、25/75〜75/25、又は40/60〜60/40の範囲である。ポリウレタンと(メタ)アクリル樹脂との質量比を上記範囲とすることにより、インク受容層の低温耐衝撃性と印刷性の両方を高い水準でバランスさせることができる。

0047

ポリウレタンと(メタ)アクリル樹脂の組み合わせとして、硬いポリウレタンと軟らかい(メタ)アクリル樹脂の組み合わせ、又は軟らかいポリウレタンと硬い(メタ)アクリル樹脂の組み合わせとすることが、インク受容層の低温耐衝撃性と常温における取り扱い性の両方を高める上で有利である。硬いポリウレタンは、0〜150℃の範囲のガラス転移温度を有する。軟らかいポリウレタンは、−80〜0℃の範囲のガラス転移温度を有する。硬い(メタ)アクリル樹脂は、0〜150℃の範囲のガラス転移温度を有する。軟らかい(メタ)アクリル樹脂は、−80〜0℃の範囲のガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は動的粘弾性測定、引張モード、周波数10.0Hz、昇温速度5.0℃/分、−100〜200℃の温度範囲において粘弾性測定を行ったときの、損失正接tanδ(=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)のピーク温度によって決定される。

0048

ポリウレタンのガラス転移温度は、使用するポリオール、ポリイソシアネート、及び生成されるウレタン基密度によって調整することができる。硬いポリウレタンとしては、ウレタン基の密度を上昇させるように、例えば、ポリオールとして炭素原子数2〜20の低分子量ポリオールと、脂環式又は芳香族ポリイソシアネートとを用いて形成されるポリエーテルポリエステル又はポリカーボネートポリウレタンが挙げられる。軟らかいポリウレタンとして、ウレタン基の密度を低くするように、例えば、ポリオールとして炭素原子数2〜20の低分子量ポリオールと脂肪族ポリイソシアネートとを用いて形成されるポリエーテル、ポリエステル又はポリカーボネートポリウレタン、ポリオールとして分子量500以上の高分子量ポリエーテルポリオール高分子量ポリステルポリオール、高分子量ポリカーボネートポリオールを用いて形成されるポリエーテル、ポリエステル又はポリカーボネートポリウレタンが挙げられる。硬い(メタ)アクリル樹脂としてメチルメタクリレート主体コポリマーが挙げられる。軟らかい(メタ)アクリル樹脂として、例えば、アルキル基の炭素原子数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート主体のコポリマーが挙げられる。

0049

一実施態様では、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションのエマルション粒子は、ポリエーテルポリウレタンポリエステルポリウレタン、及びポリカーボネートポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1つを含む。ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、及びポリカーボネートポリウレタンはそれぞれ、ポリオールとしてポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールを使用することで得ることができる。

0050

一実施態様では、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションのエマルション粒子は、メチルメタクリレートのホモポリマー、及びメチル(メタ)アクリレートとアルキル基の炭素原子数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレートとのコポリマーからなる群より選択される少なくとも1つを含む。

0051

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションに架橋剤を添加して、エマルション粒子を架橋してもよい。架橋剤として、プレポリマーの生成に使用した上記ポリイソシアネートを使用してもよく、カルボジイミド化合物ブロック化イソシアネートエポキシ化合物メラミン化合物アミノプラスト化合物などの水性架橋剤を使用してもよい。

0052

架橋剤の添加量は、水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションの固形分100質量部を基準として、約0.01質量部以上、約0.02質量部以上、又は約0.05質量部以上、約50質量部以下、約40質量部以下、又は約30質量部以下とすることができる。

0053

水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションに任意成分として、溶剤紫外線吸収剤酸化防止剤、分散剤、光安定剤滑剤可塑剤などの添加剤を添加してもよい。

0054

インク受容層の厚みは、一般に約2μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上である。インク受容層の厚みを上記範囲とすることで、インク受容層に印刷に必要な強度を付与することができる。インク受容層の厚みは、一般に約150μm以下、約120μm以下、又は約100μm以下である。インク受容層の厚みを上記範囲とすることで、インクを確実に受容してグラフィック画像層の鮮明性担保することができ、インク受容層をレセプタフィルム又はグラフィックフィルムの支持体としても機能させることができる。

0055

インク受容層は顔料を用いて白色又は他の色に着色されていてもよく、透明であってもよい。顔料として、ファーネスブラックチャンネルブラックサーマルブラックアセチレンブラックなどのカーボンブラック黒色酸化鉄黄色酸化鉄赤色酸化鉄群青紺青コバルトブルーチタンイエロー、ターコイズ、モリブデートレンジ酸化チタンなどの無機顔料、又はC.I.Pigment White 6、C.I.Pigment Black 7、C.I.Pigment Red 122、同202、同254、同255、C.I.Pigment Orange 43、C.I.Pigment Violet 19、同23、C.I.Pigment Blue 15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、C.I.Pigment Brown 23、同25、C.I.Pigment Yellow 74、同109、同110、同128、C.I.Pigment Green 7、同36などの有機顔料を使用することができる。

0056

一実施態様では、インク受容層の損失正接tanδ(=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)は、引張モード、周波数10.0Hzで粘弾性測定を行ったときに、−20℃で約0.1以上、約0.12以上、又は約0.15以上、約3.0以下、約2.5以下、又は約2.0以下である。インク受容層の損失正接tanδを約0.1以上とすることにより、インク受容層に優れた低温耐衝撃性を付与することができる。インク受容層の損失正接tanδを約3.0以下とすることにより、インク受容層に常温における十分な強度を付与することができる。

0057

一実施態様では、インク受容層の貯蔵弾性率E’は、引張モード、周波数10.0Hzで粘弾性測定を行ったときに、25℃で約1×107Pa以上、約2×107Pa以上、又は約5×107Pa以上、約5×108Pa以下、約3×108Pa以下、又は約2×108Pa以下である。インク受容層の貯蔵弾性率E’を約1×107Pa以上とすることにより、インク受容層に十分な印刷性を付与することができる。インク受容層の貯蔵弾性率E’を約5×108Pa以下とすることにより、インク受容層の常温における強度及び取り扱い性を高めることができる。

0058

一実施態様のレセプタフィルムは、上記インク受容層及び接着層を含む。レセプタフィルムはインク受容層と接着層の間に基材層を含んでもよい。

0059

接着層に使用することができる接着剤として、次のものに限定されないが、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー、天然ゴムブチルゴムイソブチルゴムSBRなどの合成ゴム、ポリエステル、ポリエーテル、シリコーン、ポリウレタンなどの粘着性ポリマー又は感熱接着性ポリマー、及び必要に応じて粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤などの添加剤を含む、接着剤又は感圧接着剤を使用することができる。接着剤は架橋剤によって熱架橋又は放射線(例えば電子線又は紫外線)で架橋されたものでもよい。

0060

接着層の厚みは様々であってよく、一般に、約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約100μm以下、約80μm以下、又は約50μm以下とすることができる。

0061

接着層は顔料を用いて白色又は他の色に着色されていてもよく、透明であってもよい。顔料として、インク受容層に関して上述したものを使用することができる。

0062

一実施態様では、インク受容層及び接着層の少なくとも1つが白色に着色されている。この実施態様ではレセプタフィルムが適用される被着体表面、例えばライセンスプレートのベースプレート表面の色を隠蔽することができる。インク受容層又は接着層の着色に使用される白色顔料として、例えば炭酸亜鉛酸化亜鉛硫化亜鉛、及び二酸化チタン(酸化チタン)が挙げられる。白色度が高く分散性に優れることから二酸化チタンを特に有利に使用することができる。白色顔料は、球状、針状、平板状又はフレーク状などの様々な形状の粒子であってよく、分散性が良好であることから球状粒子であることが望ましい。白色顔料は、分散性をより高めるために、シランチタネートなどのカップリング剤表面処理されていてもよい。白色顔料の分散性を高めるために、アミノ変性アクリルポリマーなどの高分子分散剤を用いてもよい。アルミフレーク、カーボンブラック、フタロシアニン等の顔料を併用して、インク受容層又は接着層の隠蔽性を向上させてもよく、及び/又は色相を調整してもよい。

0063

白色顔料の平均一次粒径は、約0.10μm以上、約0.12μm以上、又は約0.15μm以上、約5.0μm以下、約3.0μm以下、又は約1.0μm以下であってよい。白色顔料の平均一次粒径を上記範囲とすることにより、白色顔料をより均一にインク受容層又は接着層に分散することができる。白色顔料の平均一次粒径は、レーザー回折散乱粒度分布測定を用いて決定することができる体積累積粒径D50である。

0064

基材層としてポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンポリカーボネート、ポリエステル、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂アクリロニトリルブタジエン−スチレン(ABS樹脂)又はフッ素樹脂を含むフィルムを使用することができる。

0065

一実施態様のグラフィックフィルムは、上記レセプタフィルム、レセプタフィルムのインク受容層の上に配置されたグラフィック画像層、及びレセプタフィルムの上又は上方に配置されたトップ層を含む。「レセプタフィルムの上に配置されたトップ層」とは、トップ層がレセプタフィルム層直接接触して配置されていることを意味し、「レセプタフィルムの上方に配置されたトップ層」とは、トップ層がレセプタフィルムに直接接触せずに、例えばグラフィック画像層、透明接着層などの他の層を介して配置されていることを意味する。本開示で他の層について言及される「上」及び「上方」の定義も同様である。

0066

グラフィック画像層は、グラフィックフィルムに装飾性又は意匠性を付与するために使用することができる。グラフィック画像層を含むグラフィックフィルムをライセンスプレートに用いると、ライセンスプレートの数字及び文字以外の背景部分に絵柄パターン等を付与することができる。グラフィック画像層の例として、特殊な色合い、金属色などを呈するカラー層、及び木目石目ロゴ、絵柄などのパターン層が挙げられる。グラフィック画像層の材料として、例えば、無機顔料、有機顔料、光輝材などの顔料が、ポリ塩化ビニル/ポリ酢酸ビニル合物、又はアクリル系樹脂を含むバインダーに分散されたインク組成物を使用することができる。いくつかの実施態様では、グラフィック画像層は、インクジェット印刷スクリーン印刷オフセット印刷静電印刷グラビア印刷等を用いて形成することができる。

0067

一実施態様では、グラフィック画像層は、インクジェット印刷用インク組成物を用いて形成することができるインクジェット印刷層である。

0068

グラフィック画像層の厚みは様々であってよく、一般に溶剤系インクを用いた場合は、約0.1μm以上、又は約0.5μm以上、約10μm以下、又は約5μm以下とすることができる。UV硬化型インクを用いた場合は、約0.5μm以上、又は約1μm以上、約30μm以下、又は約20μm以下とすることができる。

0069

グラフィック画像層はトップ層とインク受容層の間に配置されてもよく、インク受容層と接着層の間に配置されてもよい。

0070

トップ層は、レセプタフィルム及びグラフィック画像層を保護する。一実施態様では、トップ層はインク受容層としても機能し、トップ層の上に、顔料、及びメラミン樹脂アルキド樹脂、ポリウレタン、これらの混合樹脂などのバインダーを含むインク組成物を用いて、数字、文字などの表示部を構成する印刷層を形成することもできる。トップ層は、ポリウレタン、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を含むことができる。

0071

一実施態様では、トップ層はポリウレタンを含む。ポリウレタンを含むトップ層は、ポリオール及びポリイソシアネートを含む反応性ポリウレタン組成物、又はポリウレタンと有機溶剤若しくは水とを含むポリウレタン組成物を、例えば、ナイフコート、バーコート、ブレードコート、ドクターコートロールコート、キャストコートなどによってライナーに塗布し、必要に応じて加熱又は乾燥することで形成することができる。反応性ポリウレタン組成物では、加熱又は乾燥時にポリオールとポリイソシアネートとが反応してポリウレタンが生成する。反応性ポリウレタン組成物又はポリウレタン組成物を用いてキャスト法によりトップ層を形成してもよい。一実施態様では、トップ層は透明ポリウレタン層であり、これによりグラフィック画像層の視認性を高めることができる。

0072

ポリオールとして、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオールアジペートなどの炭素原子数2〜20の低分子ポリオール;メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリル酸ジエステルなどの水酸基非含有(メタ)アクリレートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールメタクリル酸モノエステルなどの水酸基含有(メタ)アクリレートとの共重合物である(メタ)アクリルポリオール;ポリウレタンポリオール;ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、上記炭素原子数2〜20の低分子ポリオールと脂肪族又は芳香族多価カルボン酸との縮合物、例えばポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレンセバケートなどのポリエステルポリオール;ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート、ポリ(1,4−ジメチルシクロヘキシレン)カーボネート、ポリジエチレングリコールカーボネート、ポリテトラエチレングリコールカーボネート、ポリジプロピレングリコールカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、これらのプロピレンオキシド付加物、グリセリンのプロピレンオキシド付加物、ソルビトール、スクロースなどの糖類のプロピレンオキシド付加物、エチレンジアミンなどの活性水素を有する化合物のプロピレンオキシド付加物などのポリエーテルポリオールなどを使用することができる。ポリオールは一般に脂肪族化合物又は脂環式化合物であり、これによりトップ層に非黄変性を付与することができる。

0073

ポリイソシアネートとして、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、トランス及び/又はシス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート、それらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体又はアダクト変性体などの非黄変性ポリイソシアネートを使用することができる。ポリイソシアネートはブロッキング剤によってブロックされたブロックイソシアネートであってもよい。

0074

ポリイソシアネートのNCO基とポリオールの水酸基との当量比(NCO/OH)は約0.7以上又は約0.9以上、約2以下、又は約1.2以下とすることができる。

0075

反応性ポリウレタン組成物は触媒を含んでもよい。触媒としてポリウレタン形成に一般に使用されるもの、例えばジ−n−ブチルスズジラウレート、ナフテン酸亜鉛オクテン酸亜鉛、トリエチレンジアミンなどを用いることができる。触媒の使用量は、一般に、組成物100質量部に対して約0.005質量部以上、又は約0.01質量部以上、約0.5質量部以下又は約0.2質量部以下である。

0076

反応性ポリウレタン組成物及びポリウレタン組成物は、例えば作業性、塗工性の向上を目的として、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンアセチルアセトンなどのケトントルエンキシレンなどの芳香族炭化水素エタノールイソプロピルアルコールなどのアルコール酢酸エチル酢酸ブチルなどのエステルテトラヒドロフランプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテルなどの有機溶剤をさらに含んでもよい。有機溶剤の使用量は、一般に、組成物100質量部に対して約1質量部以上、又は約5質量部以上、約90質量部以下又は約80質量部以下である。

0077

ポリウレタン組成物は溶剤として水を含む水系ポリウレタン組成物であってもよい。水系ポリウレタン組成物に含まれるポリウレタンは、ジアミン類などの鎖延長剤成分、カルボキシル基、スルホン酸基などのアニオン性基などを有してもよい。水系ポリウレタン組成物は、水系架橋剤、乳化剤などを含んでもよい。

0078

トップ層は、耐候性耐薬品性、耐衝撃性、耐ガソリン性、加熱を伴わないプレス加工追従し得る伸び特性焼き付け塗装用インクとの印刷適合性などの観点から、ポリエステルポリオール又はポリカーボネートポリオールと、脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートとの縮合物であるポリウレタンを含むことが有利である。

0079

いくつかの実施態様において、ポリエステルポリオール又はポリカーボネートポリオールは、水酸基当量について、反応性ポリウレタン組成物に含まれる全ポリオールの約40%以上、約60%以上、又は約80%以上、100%以下、約95%以下、又は約90%以下とすることができる。

0080

いくつかの実施態様において、脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートは、イソシアネート当量について、反応性ポリウレタン組成物に含まれる全イソシアネートの約50%以上、約60%以上、又は約70%以上、約100%以下、約90%以下、又は約80%とすることができる。

0081

トップ層のガラス転移温度Tgは約50℃以上、又は約60℃以上、約100℃以下、又は約80℃以下であってもよい。本開示におけるTgは、引張モード、周波数10.0Hz、昇温速度5.0℃/分、−40〜200℃の温度範囲において粘弾性測定を行ったときの、損失正接tanδ(=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)のピーク温度である。上記範囲のガラス転移温度を有するトップ層は、優れた耐候性及び耐薬品性をグラフィックフィルムに付与することができる。

0082

トップ層の損失正接tanδは、せん断モード、周波数0.01Hzで粘弾性測定を行ったときに、120℃で約0.1以下、又は約0.05以下であってよい。上記範囲の損失正接tanδを有するトップ層は、優れた耐候性及び耐薬品性をグラフィックフィルムに付与することができる。

0083

トップ層は、その他の任意成分として、ベンゾトリアゾール化合物ヒドロキシフェニルトリアジン化合物シアノアクリレート化合物などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン化合物などの光安定剤、熱安定剤、分散剤、可塑剤、フロー向上剤レベリング剤などの添加剤を含んでもよい。

0084

トップ層の厚みは、一般に約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上である。トップ層の厚みを上記範囲とすることで、グラフィックフィルムに耐候性及び耐薬品性を付与することができる。トップ層の厚みは、一般に約100μm以下、約80μm以下、又は約50μm以下である。トップ層の厚みを上記範囲とすることで、グラフィックフィルムの低温耐衝撃性を良好なものとすることができ、グラフィックフィルムがライセンスプレートに使用される場合、エンボス加工部への良好な追従性を得ることができる。

0085

トップ層の上に透明層を設けて耐候性、耐溶剤性、耐薬品性、インク密着性などを向上させることができる。透明層の厚みは、一般に約1μm以上、約2μm以上、又は約3μm以上、約20μm以下、約10μm以下、又は約5μm以下である。

0086

トップ層とレセプタフィルムの間に透明接着層が配置されてもよい。透明接着層に使用することができる接着剤として、次のものに限定されないが、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー、天然ゴム、ブチルゴム、イソブチルゴム、SBRなどの合成ゴム、ポリエステル、ポリエーテル、シリコーン、ポリウレタンなどの粘着性ポリマー又は感熱接着性ポリマー、及び必要に応じて粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤などの添加剤を含む、接着剤又は感圧接着剤を使用することができる。接着剤は架橋剤によって熱架橋又は放射線(例えば電子線又は紫外線)で架橋されたものでもよい。

0087

透明接着層の厚みは様々であってよく、一般に、約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約80μm以下、約50μm以下、又は約30μm以下とすることができる。これにより、グラフィックフィルムのエンボス加工部への追従性及び低温での耐衝撃性をより良好なものとすることができる。

0088

一実施態様ではグラフィックフィルムは非PVC系である。この実施態様によれば、環境問題に対応するグリーン調達のためのポリ塩化ビニル(PVC)フリーを達成することができる。

0089

図1に、一実施態様のグラフィックフィルム10の概略断面図を示す。グラフィックフィルム10は、オーバーラミネートフィルム20及びレセプタフィルム30を含む。オーバーラミネートフィルム20は、(a1)トップ層22及び(a2)透明接着層24を含む。レセプタフィルム30は、(b1)グラフィック画像層32、(b2)インク受容層34、及び(b3)接着層36を含む。オーバーラミネートフィルム20は透明接着層24を介してレセプタフィルム30に積層されている。

0090

図1に示すようにトップ層22と透明接着層24とは直接接着されていてもよく、接合層を介して接着されていてもよい。トップ層22は、透明接着層24との接着面にプライマー処理コロナ処理などの表面処理を有してもよい。

0091

図1に示すようにインク受容層34と接着層36とは直接接着されていてもよく、接合層を介して接着されていてもよい。インク受容層34は、接着層36との接着面にプライマー処理、コロナ処理などの表面処理を有してもよい。

0092

グラフィックフィルムは、レセプタフィルムのインク受容層と接着層の間に再帰反射層を有してもよい。この実施態様では、インク受容層が透明であることが再帰反射層の再帰反射性能を発揮させるのに有利である。再帰反射層は、入射した光を発光源に戻す方向に反射するように構成されたビーズ又はキューブコーナー素子を含むことができる。

0093

再帰反射層の厚みは様々であってよく、一般に、約40μm以上、又は約50μm以上、約100μm以下、又は約60μm以下とすることができる。

0094

再帰反射層とインク受容層とが、透明接合層を介して接着されていてもよい。透明接合層は、透明接着層と同様の接着剤又は感圧接着剤を用いて形成することができる。透明接合層の厚みは、一般に約1μm以上、又は約2μm以上、約30μm以下、又は約15μm以下とすることができる。

0095

グラフィックフィルムが再帰反射層を有する実施態様において、グラフィックフィルムに入射し反射される光の行路上にある、グラフィックフィルムのいずれかの層が、セシウムタングステン酸化物(CWO)などの赤外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛、蛍光増白剤などの白色度向上材料などを含んでもよい。

0096

グラフィックフィルムは、製造時、運搬時、保管時又は使用時における、トップ層及び/又は接着層の保護などを目的として、トップ層及び/又は接着層の上にライナーを有してもよい。

0097

ライナーとして、例えば、紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、酢酸セルロースなどのプラスチック材料;このようなプラスチック材料で被覆されたラミネート紙などを挙げることができる。これらのライナーは、シリコーンなどにより剥離処理した表面を有してもよい。ライナーの厚みは、一般に、約5μm以上、約15μm以上又は約25μm以上、約300μm以下、約200μm以下又は約150μm以下とすることができる。

0098

一実施態様では、グラフィックフィルムの厚みは約200μm以下、約180μm以下、又は約150μm以下である。グラフィックフィルムの厚みにライナーの厚みは含まない。この実施態様では、グラフィックフィルムをライセンスプレートに使用したときにエンボス加工部への追従性をより高めることができる。

0099

一実施態様では、グラフィックフィルムの厚みは約50μm以上、約60μm以上、又は約80μm以上である。この実施態様では、ライセンスプレート用途に必要な強度をグラフィックフィルムに付与することができる。

0100

グラフィックフィルムは、耐久性の観点から約5N/25mm以上、約10N/25mm以上、又は約20N/25mm以上の破断強度を有することが有利である。グラフィックフィルムは、製造容易性の観点から、約200N/25mm以下、約175N/25mm以下、又は約150N/25mm以下の破断強度を有することが有利である。本開示において、破断強度はJIS Z 0237に準拠して測定される値である。

0101

グラフィックフィルムは、ライセンスプレート製造時のエンボス加工又はデボス加工時のクラック発生の防止、及びベースプレートからの浮き上がり防止の観点から、約60N/25mm以下、又は約50N/25mm以下の5%伸び張力を有することが有利である。グラフィックフィルムは、機械強度の観点から、約1N/25mm以上、又は約2N/25mm以上の5%伸び張力を有することが有利である。本開示において、5%伸び張力はJIS Z 0237に準拠して測定される値である。

0102

一実施態様のグラフィックフィルムは低温耐衝撃性に優れている。この実施態様において、JIS K5600−5−3(ASTMD 2794)に準拠して、試験温度0℃、−10℃、又は−20℃で耐衝撃性試験を行ったときにフィルムに割れが生じない。耐衝撃性試験は、IM−201 DuPont(登録商標式試験機テスター産業株式会社)を使用し、重量500gf、落下高さ500mm、撃芯直径6.35mmで、錘をグラフィックフィルム表面に落下させて外観を確認することにより行われる。

0103

グラフィックフィルムは例えば以下の方法によって製造することができる。剥離処理を有するライナー上に水系アクリルポリウレタンコアシェルエマルションを用いてインク受容層を形成する。次に、剥離処理を有するライナー上に接着剤を塗布及び乾燥して接着層を形成する。インク受容層と接着層とを対向させて貼り合わせることにより、ライナーで挟まれたレセプタフィルムを作製する。レセプタフィルムのインク受容層上のライナーを除去し、インク受容層の上にインクジェット印刷などによりグラフィック画像層を形成して、グラフィック画像が担持されたレセプタフィルムを作製する。

0104

剥離処理を有するライナー上にトップ層を形成する。次に、剥離処理を有するライナー上に透明接着剤を塗布及び乾燥して透明接着層を形成する。トップ層と透明接着層とを対向させて貼り合わせてライナーを除去することにより、オーバーラミネートフィルムを作製する。トップ層の上に直接透明接着剤を塗布及び乾燥して透明接着層を形成し、オーバーラミネートフィルムを作製することもできる。

0105

オーバーラミネートフィルムの透明接着層がレセプタフィルムのグラフィック画像層と対向するように、オーバーラミネートフィルムをレセプタフィルムに貼り合わせてグラフィックフィルムを得ることができる。

0106

塗布手段としては、通常のコーター、例えば、バーコーターナイフコーターロールコーターダイコーターグラビアコーター等を用いることができる。トップ層組成物を溶融押出等によってフィルムの形態にして、透明接着層に貼り合わせてオーバーラミネートフィルムを作製することもできる。

0107

一実施態様では、上記グラフィックフィルム及びベースプレートを含むグラフィックフィルム積層プレートが提供される。グラフィックフィルム積層プレートは、ベースプレートの上又はその上方に、グラフィックフィルムを適用することにより形成することができる。「ベースプレートの上に」とは、グラフィックフィルムがベースプレートに直接接触して適用されることを意味し、「ベースプレートの上方に」とは、グラフィックフィルムがベースプレートに直接接触せずに、例えばベースプレート上の下地塗装層などの他の層を介して配置されていることを意味する。

0108

ベースプレートとして、一般に金属板又は樹脂板を使用することができる。金属板として、アルミニウム板ステンレス板鉄板などが挙げられる。樹脂板として、ポリカーボネート板ポリエステル板、塩化ビニル板などが挙げられる。必要に応じて、これらの板材フレームなどの形状に成形加工してもよい。

0109

一実施態様では、上記グラフィックフィルム及びベースプレートを含むライセンスプレートが提供される。一実施態様において、ライセンスプレートは非反射型である。

0110

ライセンスプレートは、一般に、数字、文字、グラフィック、パターン又はそれらの組み合わせを含むことができる。一実施態様では、ライセンスプレートの外観は、政府及び/又は管轄地域で規定されている。別の実施態様では、数字、文字などの表示部は、印刷層を用いて形成することができる。さらに別の実施態様では、表示部をエンボス部(凸部)又はデボス部(凹部)と印刷層とを組み合わせて形成することもできる。エンボス部及びデボス部の深さは、一般にそれぞれ約1mm以上、約2mm以下であるが、この範囲に限定されない。

0111

印刷層は、一般にロールコート用インクと呼ばれる溶剤系のインクを用いて形成される。印刷層は、顔料、及びメラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、これらの混合樹脂などのバインダーを含むインク組成物を、ロールコーティングを用いてグラフィックフィルムのトップ層の上に適用し、所定の温度及び時間で焼き付けることによって形成することができる。インク組成物として、具体的には、NSP−UP 401K−1 緑インク(日弘ビックス株式会社)、一液加熱硬化型インキであるMEGスクリーンインキ(帝国インキ製造株式会社)などを使用することができる。

0112

一実施態様のライセンスプレートの製造方法は、ベースプレートを提供する工程と、ベースプレートの上又はその上方に、上述したグラフィックフィルムを適用してグラフィックフィルム積層プレートを形成する工程と、グラフィックフィルム積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工されたグラフィックフィルム積層プレートの凸部又は凹部に印刷層を形成する工程と、を含む。

0113

本開示のライセンスプレートの製造方法を、図2A〜2Eを参照しながら例示的に説明するが、ライセンスプレートの製造方法はこれに限られない。

0114

図2Aに示すグラフィックフィルムは、グラフィックフィルム10の接着層の上にライナー40が配置されている。

0115

図2Bに示すように、ライナー40を取り除き、接着層をアルミニウム板などのベースプレート50に接着して積層することにより、グラフィックフィルム積層プレート60を形成する。

0116

次に、図2Cに示すように、ブランクプレスダイ70を用いて、グラフィックフィルム積層プレート60を所望の大きさにブランクプレスして切り出す。

0117

図2Dに示すように、切り出されたグラフィックフィルム積層プレート60を、常温下でエンボス及び/又はデボス加工することにより、ライセンスプレートの表示部及び辺縁のフレーム部を形成する。図2Dでは、凸部(エンボス部)は表示部の台座として示されている。フレーム部はライセンスプレートの変形を防止するための強度をライセンスプレートに付与することができる。

0118

図2Eに示すように、エンボス加工されたグラフィックフィルム積層プレート60の凸部(エンボス部)に印刷層62をロールコーティングなどによって形成する。このようにして、グラフィックフィルム10を含むライセンスプレートを作製することができる。一実施態様では、グラフィックフィルムは優れた耐溶剤性を有しており、ライセンスプレートの最表面にさらにクリア保護層を付与しなくても印刷層を印刷してそのまま使用することができる。

0119

本開示のグラフィックフィルムは、上述のライセンスプレートに加えて、例えば交通標識、看板などに適用することができる。本開示のグラフィックフィルムを自動車又は建築物の装飾フィルム又はシートなどとして使用することもできる。

0120

以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。

0121

本実施例において使用した試薬及び材料を表1に示す。

0122

0123

0124

例1
ポリウレタントップ層(A)の作製
1.59質量部のTinuvin(登録商標)292、2.68質量部のTinuvin(登録商標)1130、0.57質量部のLipal(登録商標)860K、0.28質量部の2−アミノ−2−メチルプロパノール、及び10.37質量部の蒸留水を混合して混合液を得た。14.80質量部の混合液及び26.90質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を、200.00質量部のEternacoll(登録商標)UW5002に加えて混合し、水系ポリウレタン分散液を調製した。得られた水系ポリウレタン分散液をLumirror(登録商標)T−60上に塗布し、100℃オーブン中で5分間乾燥させて、厚み30μmのポリウレタントップ層(A)を得た。

0125

透明接着層(B)の作製
100質量部のアクリル系感圧接着剤溶液SKDyne(登録商標)2094、及び0.67質量部のエポキシ系架橋剤E−5XMを混合し、上記ポリウレタントップ層(A)上に塗布し、90℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み30μmの透明接着層(B)を得た。

0126

インク受容層(C−1)の作製
100質量部のアクリル−ポリエーテルポリウレタンコアシェルエマルションRIKA BOND(登録商標)SU−P1885、及び1.5質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−1)を得た。

0127

白色接着層(D−1)の作製
40質量部のTi−Pure(登録商標)R−960を20質量部のJURYMER(登録商標)YM−5及び12質量部の2−ブタノンと混合した。得られた混合液を209質量部のアクリル系感圧接着剤溶液Acryset(登録商標)8820と混合した。得られた溶液を38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmの白色接着層(D−1)を得た。

0128

白色接着層(D−1)をインク受容層(C−1)とラミネートし、インク受容層用の剥離処理ポリエステルフィルムを除去した。インクジェット印刷機JV−33−130(株式会社ミマキエンジニアリング(日本国長野県東御市))を用いて、グラフィック画像層をインク受容層(C−1)に印刷した。透明接着層(B)を介してポリウレタントップ層(A)を印刷されたグラフィック画像層の上にラミネートして、例1のグラフィックフィルムを得た。

0129

得られたグラフィックフィルムから白色接着層(D−1)上の剥離処理ポリエステルフィルムを除去し、グラフィックフィルムをアルミ板(A1050P JIS H4000、1.0mm×165.5mm×330.5mm)に接着してグラフィックフィルム積層プレートを得た。

0130

車両番号の型でグラフィックフィルム積層プレートの表面をエンボスし、NSP−UP 401K−1緑インク(日弘ビックス株式会社(日本国東京都千代田区))をロールコートによりエンボスの凸面にのみコートし、135℃のオーブン中で10分間乾燥させて、ライセンスプレートを得た。

0131

例2
100質量部のアクリル−ポリエステルポリウレタンコアシェルエマルションRIKA BOND(登録商標)SU−P1753、及び1.5質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−2)を得た以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0132

例3
100質量部のアクリル−ポリカーボネートポリウレタンコアシェルエマルションMX−8928、及び1.5質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−3)を得た以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0133

例4
インク受容層を白色に着色させたサンプルを作製した。75質量部のTipaque(登録商標)CR−90に25質量部の蒸留水及び分散剤として0.75質量部のカオーセラ(登録商標)2020に加えて混合し、均一な酸化チタン分散液を得た。

0134

100質量部のアクリル−ポリエーテルポリウレタンコアシェルエマルションRIKA BOND(登録商標)SU−P1885、18.7質量部の上記酸化チタン分散液及び1.5質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmの白色インク受容層(C−4)を得た。

0135

100質量部のアクリル系感圧接着剤溶液SKDyne(登録商標)1310、及び0.7質量部のエポキシ系架橋剤E−5XMを混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させ、厚み35μmの透明接着層(D−2)を得た。

0136

透明接着層(D−2)を白色インク受容層(C−4)とラミネートし、白色インク受容層用の剥離処理ポリエステルフィルムを除去した。インクジェット印刷機JV−33−130(株式会社ミマキエンジニアリング(日本国長野県東御市))を用いて、グラフィック画像層を白色インク受容層(C−4)に印刷した。例1の透明接着層(B)を介してポリウレタントップ層(A)を印刷されたグラフィック画像層の上にラミネートして、例4のグラフィックフィルムを得た。

0137

得られたグラフィックフィルムから透明接着層(D−2)上の剥離処理ポリエステルフィルムを除去し、グラフィックフィルムをアルミ板(A1050P JIS H4000、1.0mm×165.5mm×330.5mm)に接着してグラフィックフィルム積層プレートを得た。

0138

車両番号の型でグラフィックフィルム積層プレートの表面をエンボスし、NSP−UP 401K−1緑インク(日弘ビックス株式会社(日本国東京都千代田区))をロールコートによりエンボスの凸面にのみコートし、135℃のオーブン中で10分間乾燥させて、ライセンスプレートを得た。

0139

比較例1
162.50質量部のJURYMER(登録商標)YM−5、及び100.00質量部のSKDyne(登録商標)1506BHEを混合し、そこに2.00質量部のエポキシ架橋剤E−5XMを混合した。得られた混合液を38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み30μmのインク受容層(C−11)を得た。例1の白色接着層(D)をインク受容層(C−11)とラミネートし、インク受容層用の剥離処理ポリエステルフィルムを除去した。インクジェット印刷機JV−33−130(株式会社ミマキエンジニアリング(日本国長野県東御市))を用いて、グラフィック画像層をインク受容層(C−11)に印刷した。例1の透明接着層(B)を介して例1のポリウレタントップ層(A)を印刷されたグラフィック画像層の上にラミネートして、比較例1のグラフィックフィルムを得た。

0140

得られたグラフィックフィルムから白色接着層(D)上の剥離処理ポリエステルフィルムを除去し、グラフィックフィルムをアルミ板(A1050P JIS H4000、1.0mm×165.5mm×330.5mm)に接着してグラフィックフィルム積層プレートを得た。

0141

車両番号の型でグラフィックフィルム積層プレートの表面をエンボスし、NSP−UP 401K−1緑インク(日弘ビックス株式会社(日本国東京都千代田区))をロールコートによりエンボスの凸面にのみコートし、135℃のオーブン中で10分間乾燥させて、ライセンスプレートを得た。

0142

比較例2
100質量部のEternacoll(登録商標)UW1005E、及び11.5質量部のCarbodilite(登録商標)V−02を混合し、38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−12)を得た以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0143

比較例3
SuperFlex(登録商標)650を38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−13)を得た以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0144

比較例4
SuperFlex(登録商標)420を38μm厚剥離処理ポリエステルフィルムPurex A55上に塗布し、100℃のオーブン中で5分間乾燥させて、厚み35μmのインク受容層(C−14)を得た以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0145

比較例5
ポリウレタン(PUR)トップ層(A)の代わりに厚み50μmのポリ塩化ビニル(PVC)トップ層(A−15)、インク受容層(C−1)の代わりに厚み90μmの白色ポリ塩化ビニル(PVC)インク受容層(C−15)を用いた以外は、例1と同様の手順でグラフィックフィルム、グラフィックフィルム積層プレート及びライセンスプレートを作製した。

0146

インク受容層の動的粘弾性測定
グラフィックフィルムのインク受容層の粘弾性特性を、動的粘弾性測定装置RSA−G2(TAインスツルメントジャパン株式会社(日本国東京都品川区))を用い、引張モード、周波数10.0Hzにおいて、測定開始温度−60℃より200℃まで、毎分5.0℃の昇温速度で、12秒ごとに1点で測定した。−20℃における損失正接(tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)の値と、25℃における貯蔵弾性率E’の値を求めた。

0147

インク受容層の印刷性
グラフィックフィルムのインク受容層に、インクジェット印刷機JV−33−130(株式会社ミマキエンジニアリング(日本国長野県東御市))を使用してグラフィック画像層を印刷した。インクのにじみ、はじき、色の鮮鋭さの外観変化目視により確認した。外観に変化がないものを「OK」、外観に変化が確認されたものを「NG」とした。

0148

接着性
グラフィックフィルムを貼り合わせたライセンスプレートにおけるグラフィックフィルムの接着性を、JIS K5600に準じたクロスカットテストにより評価した。1mm間隔で、縦横5本の線で格子状にカッター切れ目を入れ、ニチバンセロテープ(登録商標)(ニチバン株式会社(日本国東京都文京区))をその上に貼り付けて剥がした。格子状のフィルムの剥がれが全くないものを「OK」、剥がれが明らかに確認され使用不可能なレベルのものを「NG」とした。

0149

耐衝撃性
グラフィックフィルムを貼り合わせたライセンスプレートにおける耐衝撃性を、以下の評価条件でJIS K5600−5−3「耐おもり落下性−DuPont式」に準拠して評価した。フィルム割れが確認されないものを「OK」、フィルム割れが確認されものを「NG」とした。
評価条件
撃芯直径:6.35mm
錘重量:500gf
落下高さ:500mm
試験温度:25℃、0℃及び−20℃

0150

評価結果を表2に示す。

0151

実施例

0152

−20℃でのtanδが1.0以上のインク受容層を含むグラフィックフィルムは低温で優れた耐衝撃性を示した。水系ポリウレタンを含むインク受容層の印刷性は劣っているが、水系アクリル−ポリウレタンを含むインク受容層の印刷性は良好であった。実施例のライセンスプレートは、環境問題に対応するグリーン調達のためのポリ塩化ビニル(PVC)フリーを達成することができる。

0153

10グラフィックフィルム
20オーバーラミネートフィルム
22トップ層
24 透明接着層
30レセプタフィルム
32グラフィック画像層
34インク受容層
36 接着層
40ライナー
50ベースプレート
60 グラフィックフィルム積層プレート
62印刷層
70ブランクプレスダイ

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