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技術 ゴム製品の加硫温度測定方法及び加硫温度測定装置

出願人 横浜ゴム株式会社
発明者 長谷川集平
出願日 2018年9月14日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-172103
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-044653
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の加熱、冷却、硬化一般
主要キーワード 外表面位置 温度測定部位 温度測定箇所 断熱領域 補助リング 発泡フェノール樹脂 無線発信機 モールド外
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

温度測定用専用モールドを不要にし、ゴム製品加硫中の温度を確実に測定することを可能にすると共に、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことを可能にしたゴム製品の加硫温度測定方法及び装置を提供する。

解決手段

筐体21と、該筐体内に断熱領域23を形成する断熱層22と、断熱領域の外側であって筐体の内側に収容された温度センサ25と、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路27と、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体28と、動作用の電源30とを備えた加硫温度測定装置20を未加硫状態のゴム製品の内部に埋設し、ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を温度センサにより検出し、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体に記憶させ、ゴム製品の加硫が終了してモールドを開型した後、記憶媒体から温度データを取り出す。

概要

背景

ゴム製品の開発において、加工条件の決定は近年ますます重要になっている。特に、空気入りタイヤ加硫条件については、生産性を高めると共に、要求されるゴム物性最大限発現させるために、製品毎に最適な条件を決定することが非常に重要なプロセスである。空気入りタイヤの加硫条件を決定する場合、一般に、生タイヤに対して熱電対を埋め込み、加硫モールドに加工された孔を通して熱電対を加硫機外部のデータロガーに接続し、加硫中の各部の温度データを取得する手法が用いられている。

しかしながら、生タイヤに埋め込まれた熱電対を外部に接続するための孔が加工された温度測定用専用モールドを使用する場合、高価なモールドへの加工が必要となり、設備コストが大幅に増大するという問題がある。また、温度測定用の専用モールドが用意された1つのタイヤサイズでしか加硫中の温度測定を行うことができず、タイヤサイズ毎に最適な加硫条件を見出すことができないという問題がある。

これに対して、無線発信機付きの温度センサチップをタイヤの温度測定箇所埋設する一方で、その温度センサチップから発信される温度データをモールド外部に設置された受信装置で受信することにより、加硫中の温度データを取得する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、無線通信によりデータの受け渡しを行うにあたって、金属製の加硫モールドの内外で安定した通信を行うことができない場合があり、加硫中の温度を確実に測定することができないという問題がある。

また、温度センサで測定された温度データを記憶する計測器耐熱耐圧容器の中に収容し、この耐熱耐圧容器をタイヤ内部に埋設する一方で、計測器に接続された多数の温度センサをタイヤの温度測定箇所に埋設することにより、加硫中の温度データを取得する手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この場合、多数の温度センサが接続される計測器が収容された比較的大きな耐熱耐圧容器をタイヤビード部等に埋設する必要がある。しかしながら、近年では薄肉化された軽量タイヤが開発されており、そのような軽量タイヤ等においては温度測定用のデバイスを埋め込む空間を十分に確保することができないという問題がある。

概要

温度測定用の専用モールドを不要にし、ゴム製品の加硫中の温度を確実に測定することを可能にすると共に、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことを可能にしたゴム製品の加硫温度測定方法及び装置を提供する。筐体21と、該筐体内に断熱領域23を形成する断熱層22と、断熱領域の外側であって筐体の内側に収容された温度センサ25と、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路27と、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体28と、動作用の電源30とを備えた加硫温度測定装置20を未加硫状態のゴム製品の内部に埋設し、ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を温度センサにより検出し、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体に記憶させ、ゴム製品の加硫が終了してモールドを開型した後、記憶媒体から温度データを取り出す。

目的

本発明の目的は、温度測定用の専用モールドを不要にし、ゴム製品の加硫中の温度を確実に測定することを可能にすると共に、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことを可能にしたゴム製品の加硫温度測定方法及び加硫温度測定装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、前記断熱領域の外側であって前記筐体の内側に収容された温度センサと、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、前記断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えた加硫温度測定装置未加硫状態ゴム製品の内部に埋設し、前記ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を前記温度センサにより検出し、前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして前記記憶媒体に記憶させ、前記ゴム製品の加硫が終了して前記モールドを開型した後、前記記憶媒体から前記温度データを取り出すことを特徴とするゴム製品の加硫温度測定方法

請求項2

前記記憶媒体が前記筐体に対して着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載のゴム製品の加硫温度測定方法。

請求項3

前記温度センサにより測定される温度が0℃〜200℃の範囲であり、前記ゴム製品の加硫中に前記筐体が受ける荷重が22.4kgf/cm2以下の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム製品の加硫温度測定方法。

請求項4

前記ゴム製品がトレッド部、サイドウォール部及びビード部を備えた空気入りタイヤであり、前記トレッド部、サイドウォール部及びビード部の各々に前記加硫温度測定装置を埋設し、これらトレッド部、サイドウォール部及びビード部における加硫中の温度を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴム製品の加硫温度測定方法。

請求項5

ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を測定する装置であって、筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、前記断熱領域の外側であって前記筐体の内側に収容された温度センサと、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、前記断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えることを特徴とするゴム製品の加硫温度測定装置。

請求項6

前記記憶媒体が前記筐体に対して着脱自在であることを特徴とする請求項5に記載のゴム製品の加硫温度測定装置。

請求項7

前記温度センサにより測定される温度が0℃〜200℃の範囲であり、前記ゴム製品の加硫中に前記筐体が受ける荷重が22.4kgf/cm2以下の範囲であることを特徴とする請求項5又は6に記載のゴム製品の加硫温度測定装置。

技術分野

0001

本発明は、空気入りタイヤに代表されるゴム製品加硫中の温度を測定する方法及び装置に関し、更に詳しくは、温度測定用専用モールドを不要にし、ゴム製品の加硫中の温度を確実に測定することを可能にすると共に、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことを可能にしたゴム製品の加硫温度測定方法及び加硫温度測定装置に関する。

背景技術

0002

ゴム製品の開発において、加工条件の決定は近年ますます重要になっている。特に、空気入りタイヤの加硫条件については、生産性を高めると共に、要求されるゴム物性最大限発現させるために、製品毎に最適な条件を決定することが非常に重要なプロセスである。空気入りタイヤの加硫条件を決定する場合、一般に、生タイヤに対して熱電対を埋め込み、加硫モールドに加工された孔を通して熱電対を加硫機外部のデータロガーに接続し、加硫中の各部の温度データを取得する手法が用いられている。

0003

しかしながら、生タイヤに埋め込まれた熱電対を外部に接続するための孔が加工された温度測定用の専用モールドを使用する場合、高価なモールドへの加工が必要となり、設備コストが大幅に増大するという問題がある。また、温度測定用の専用モールドが用意された1つのタイヤサイズでしか加硫中の温度測定を行うことができず、タイヤサイズ毎に最適な加硫条件を見出すことができないという問題がある。

0004

これに対して、無線発信機付きの温度センサチップをタイヤの温度測定箇所埋設する一方で、その温度センサチップから発信される温度データをモールド外部に設置された受信装置で受信することにより、加硫中の温度データを取得する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、無線通信によりデータの受け渡しを行うにあたって、金属製の加硫モールドの内外で安定した通信を行うことができない場合があり、加硫中の温度を確実に測定することができないという問題がある。

0005

また、温度センサで測定された温度データを記憶する計測器耐熱耐圧容器の中に収容し、この耐熱耐圧容器をタイヤ内部に埋設する一方で、計測器に接続された多数の温度センサをタイヤの温度測定箇所に埋設することにより、加硫中の温度データを取得する手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この場合、多数の温度センサが接続される計測器が収容された比較的大きな耐熱耐圧容器をタイヤビード部等に埋設する必要がある。しかしながら、近年では薄肉化された軽量タイヤが開発されており、そのような軽量タイヤ等においては温度測定用のデバイスを埋め込む空間を十分に確保することができないという問題がある。

先行技術

0006

特開2015−101005号公報
特開2006−189373号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、温度測定用の専用モールドを不要にし、ゴム製品の加硫中の温度を確実に測定することを可能にすると共に、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことを可能にしたゴム製品の加硫温度測定方法及び加硫温度測定装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するための本発明のゴム製品の加硫温度測定方法は、筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、前記断熱領域の外側であって前記筐体の内側に収容された温度センサと、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、前記断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えた加硫温度測定装置を未加硫状態のゴム製品の内部に埋設し、前記ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を前記温度センサにより検出し、前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして前記記憶媒体に記憶させ、前記ゴム製品の加硫が終了して前記モールドを開型した後、前記記憶媒体から前記温度データを取り出すことを特徴とするものである。

0009

また、本発明のゴム製品の加硫温度測定装置は、ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を測定する装置であって、筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、前記断熱領域の外側であって前記筐体の内側に収容された温度センサと、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、前記断熱領域内に配置されていて前記温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、前記断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えることを特徴とするものである。

発明の効果

0010

本発明では、筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、断熱領域の外側であって筐体の内側に収容された温度センサと、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えた加硫温度測定装置を用い、このような加硫温度測定装置を未加硫状態のゴム製品の内部に埋設し、ゴム製品のモールド内での加硫中の温度を温度センサにより検出し、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体に記憶させ、ゴム製品の加硫が終了してモールドを開型した後に記憶媒体から温度データを取り出すようにしたので、温度測定用の専用モールドが不要になる。そのため、設備コストの増大を抑制し、タイヤサイズ毎に最適な加硫条件を見出すことができる。また、加硫中に無線通信を行うのではなく、筐体内の記憶媒体に温度データを一旦保持するので、通信障害の影響を受けることなく、加硫中の温度を確実に測定することができる。更に、温度センサと処理回路と記憶媒体と電源とを筐体内に巧みに収容することにより、高温かつ高圧に晒される加硫温度測定装置の小型化が可能になるので、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことができる。

0011

本発明において、記憶媒体が筐体に対して着脱自在であることが好ましい。この場合、筐体内に無線通信装置を組み込む必要がないため装置の更なる小型化が可能になると共に、筐体から取り外された記憶媒体から温度データを確実かつ容易に取り出すことができる。

0012

また、温度センサにより測定される温度は0℃〜200℃の範囲であり、ゴム製品の加硫中に筐体が受ける荷重は22.4kgf/cm2以下の範囲であることが好ましい。このような温度条件及び荷重条件満足することにより、空気入りタイヤの加硫中の温度を確実に測定することができる。

0013

更に、ゴム製品がトレッド部、サイドウォール部及びビード部を備えた空気入りタイヤである場合、トレッド部、サイドウォール部及びビード部の各々に上述の加硫温度測定装置を埋設し、これらトレッド部、サイドウォール部及びビード部における加硫中の温度を測定することが好ましい。つまり、小型化された加硫温度測定装置はトレッド部、サイドウォール部及びビード部の任意の部位に埋設することが可能であり、各部位の加硫中の温度を正確に測定することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明のゴム製品の加硫温度測定方法を実施するためのタイヤ加硫装置の一例を示す子午線断面図である。
本発明で使用されるゴム製品の加硫温度測定装置の一例を示す斜視図である。
図2のゴム製品の加硫温度測定装置を示す断面図である。
図2のゴム製品の加硫温度測定装置の内部構造を示す平明図である。

0015

以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明のゴム製品(空気入りタイヤ)の加硫温度測定方法を実施するためのタイヤ加硫装置の一例を示し、図2図4は本発明で使用されるゴム製品の加硫温度測定装置の一例を示すものである。

0016

図1に示すように、このタイヤ加硫装置は、タイヤのサイドウォール部を成形するための下側サイドプレート1及び上側サイドプレート2と、タイヤのビード部を成形するための下側ビードリング3及び上側ビードリング4と、タイヤのトレッド部を成形するための複数のセクター5とを備え、これら下側サイドプレート1、上側サイドプレート2、下側ビードリング3、上側ビードリング4及びセクター5からなるモールドMの内側でタイヤTを加硫成形するようになっている。加硫時において、タイヤTの内側にはブラダー10が挿入される。

0017

ブラダー10は、その下端部が下側クランプリング6と下側ビードリング3との間に把持され、その上端部が上側クランプリング7と補助リング8との間に把持されている。図1に示すような加硫状態において、ブラダー10はタイヤTの径方向外側に拡張した状態にあるが、加硫後にタイヤTをモールド内から取り出す際には上側クランプリング7が上方に移動し、それに伴ってブラダー10がタイヤTの内側から抜き取られるようになっている。

0018

このようなタイヤ加硫装置を用いて空気入りタイヤTを加硫する場合、未加硫状態の空気入りタイヤTをモールドM内に挿入し、ブラダー10の内部に加熱加圧媒体を導入し、ブラダー10により空気入りタイヤTをモールドMの成形面に押し付けると共にモールドMを加熱することにより、空気入りタイヤTの加硫を行う。空気入りタイヤTの加硫条件について、生産性を高めると共に、要求されるゴム物性を最大限に発現させるために、製品毎に最適な条件を決定する必要がある。そのため、加硫工程における空気入りタイヤTの各部位の熱履歴を調べることが必要である。このような熱履歴を調査するために、空気入りタイヤTの温度測定部位には所定の機能を有する加硫温度測定装置20(図2図4参照)が予め埋め込まれる。

0019

図2図4に示すように、加硫温度測定装置20は、円筒状の筐体21と、該筐体21内に断熱領域23を形成する断熱層22とを備えている。筐体21は、互いに分離可能な本体21Aと蓋21Bとから構成されている。蓋21Bはその縁部に爪部21Cを有し、この爪部21Cにより本体21Aに対して弾性的に係合するようになっている。一方、断熱層22は本体21A側に固定された断熱層22Aと蓋21B側に固定された断熱層22Bとを有し、これら断熱層22A,22Bが組み合わされて断熱領域23を形成する。また、筐体21の本体21Aは断熱層22Aの外側に非断熱領域24を形成するように膨出部21Dを備えている。そして、膨出部21Dの内部、即ち、断熱領域23の外側であって筐体21の内側には温度センサ25が収容されている。温度センサ25は、その構成が特に限定されるものではないが、熱電対が好適である。

0020

一方、断熱領域23の内側には基板26が配設されている。この基板26には、温度センサ25の検出温度を経時的に取得する処理回路27と、温度センサ25の検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体28(メモリカード)と、該記憶媒体28が着脱自在に差し込まれるスロットを備えた媒体保持部29と、処理回路27等に給電する動作用の電源30とが設置されている。電源30としては、リチウム金属電池等の電池が好適である。温度センサ25は断熱層22Aを貫通する配線31を介して処理回路27に接続されている。

0021

上述のように構成される加硫温度測定装置20を用いて空気入りタイヤT(ゴム製品)のモールドM内での加硫中の温度を測定する場合、加硫温度測定装置20を未加硫状態の空気入りタイヤTの内部に埋設し、モールドM内での加硫中の温度を温度センサ25により検出し、温度センサ25の検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体28に記憶させる。そして、空気入りタイヤTの加硫が終了してモールドMを開型した後、空気入りタイヤTから加硫温度測定装置20を摘出し、記憶媒体28から温度データを取り出すようにする。より具体的には、筐体21を開き、筐体21の内部から記憶媒体28を取り外し、所定の読み取り装置を用いて記憶媒体28に記憶された時系列的な温度データを取得する。

0022

上述のように加硫温度測定装置20を未加硫状態の空気入りタイヤTの内部に埋設し、空気入りタイヤTのモールドM内での加硫中の温度を温度センサ25により検出し、温度センサ25の検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体28に記憶させ、空気入りタイヤTの加硫が終了してモールドMを開型した後に記憶媒体28から温度データを取り出すようにした場合、従来のような温度測定用の専用モールドが不要になる。そのため、設備コストの増大を抑制し、タイヤサイズ毎に最適な加硫条件を見出すことができる。

0023

また、加硫中に無線通信を行うのではなく、筐体21内の記憶媒体28に温度データを一旦保持するので、通信障害の影響を受けることなく、加硫中の温度を確実に測定することができる。更に、温度センサ25と処理回路27と記憶媒体28と電源30とを筐体21の内部に巧みに収容することにより、高温かつ高圧に晒される加硫温度測定装置20の小型化が可能になるので、薄肉化された軽量タイヤ等においても温度測定を行うことができる。つまり、空気入りタイヤTのトレッド部、サイドウォール部、ビード部の各々が薄肉化された場合であっても、その薄肉化された各部位に小型化された加硫温度測定装置20を埋め込んで温度測定を行うことができる。

0024

加硫温度測定装置20において、記憶媒体28は筐体21に対して着脱自在であると良い。この場合、筐体21内に無線通信装置を組み込む必要がないため装置の更なる小型化が可能になると共に、筐体21から取り外された記憶媒体28から温度データを確実かつ容易に取り出すことができる。なお、記憶媒体28を筐体21に対して一体的に固定する一方で、記憶媒体28に対する接続端子を筐体21に設けることも可能である。或いは、記憶媒体28に記憶された温度データを筐体21の外部に送信するための無線通信装置を筐体21に内蔵することも可能である。

0025

また、加硫温度測定装置20において、温度センサ25により測定される温度は0℃〜200℃の範囲であり、空気入りタイヤT(ゴム製品)の加硫中に筐体が受ける荷重は0kgf/cm2〜22.4kgf/cm2の範囲であると良い。このような温度条件及び荷重条件を満足することにより、空気入りタイヤTの加硫中の温度を確実に測定することができる。また、加硫温度測定装置20の直径は例えば17mm〜20mmであると良い。

0026

筐体21の構成材料としては、耐熱性を有する材料であるステンレス鋼ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、シリコーン樹脂等が挙げられる。特に、耐熱性と耐圧性の観点から、ステンレス鋼が好適である。

0027

また、断熱層22の構成材料としては、発泡ポリウレタンケイ酸カルシウム発泡フェノール樹脂グラスウール等が挙げられる。このような材料からなる断熱層22により断熱領域23を形成することにより、加硫時の高温状態においても処理回路27、記憶媒体28及び電源30等の電子部品を保護することができる。

0028

上述した実施形態では空気入りタイヤを加硫する際の温度を測定する場合について説明したが、本発明はコンベヤベルト防舷材ホース等の各種ゴム製品に適用可能である。いずれの場合も、ゴム製品の加硫中の温度を確実に測定することができる。

0029

空気入りタイヤをモールド内で加硫する際の時系列的な温度データを取得するにあたって、その温度データの取得方法を種々異ならせた従来例、比較例1,2及び実施例1の方法をそれぞれ実施した。測定タイヤとしては、タイヤサイズ11R22.5の大型タイヤリムクッションゲージ:30mm)とタイヤサイズ205/55R16の薄型タイヤ(リムクッションゲージ:7.5mm)の2種類を用いた。いずれの場合も、温度測定箇所はビード部の外表面位置、トレッド部の外表面位置、ショルダー部の内表面位置、ベルトエッジ近傍の内部位置とした。

0030

従来例:
未加硫状態のタイヤに対して熱電対を埋め込み、熱電対の束を引き出すための孔をモールドに加工し、その孔を通して熱電対を加硫機外部のデータロガーに接続し、加硫中の各部の温度データを取得した。

0031

従来例の方法においては、空気入りタイヤの加硫中の温度を確実に測定することが可能であるものの、高価なモールドへの加工が必要となるため設備コストが大幅に増大した。しかも、温度測定用の専用モールドは特定のタイヤサイズにしか適用できないという欠点がある。また、断線により温度データの一部を取得することができなかった。

0032

比較例1:
未加硫状態のタイヤに対して無線発信機付きの温度センサチップを埋め込み、その温度センサチップから発信される温度データをモールド外部に設置された受信装置で受信することにより、加硫中の温度データを取得することを試みた。

0033

比較例1の方法においては、温度測定用の専用モールドを加工する必要性が無くなるものの、モールドを閉めた際に無線発信機付きの温度センサチップが通信圏外となり、データの受信が不可能であった。

0034

比較例2:
未加硫状態のタイヤに対して温度センサを埋め込み、多数の温度センサで測定された温度データを一括して記憶するための計測器が収容された耐熱耐圧容器度をビード部に埋め込み、加硫中の温度データを計測器に記憶させ、タイヤの加硫が終了してモールドを開型した後、計測器から温度データを取り出した。

0035

比較例2の方法においては、温度測定用の専用モールドを加工する必要性が無くなるものの、薄型タイヤでは多数の温度センサに繋がる計測器が収容された大型の耐熱耐圧容器度をビード部に埋め込むことができず、温度測定を行うことができなかった。

0036

実施例1:
ステンレス鋼製の筐体と、該筐体内に断熱領域を形成する断熱層と、断熱領域の外側であって筐体の内側に収容された温度センサと、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を経時的に取得する処理回路と、断熱領域内に配置されていて温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶する記憶媒体と、断熱領域内に配置された動作用の電源とを備えた加硫温度測定装置を未加硫状態の空気入りタイヤに埋め込み、温度センサの検出温度を時系列的な温度データとして記憶媒体に記憶させ、タイヤの加硫が終了してモールドを開型した後、記憶媒体から温度データを取り出した。

0037

実施例1の方法においては、温度測定用の専用モールドを加工する必要性が無くなると共に、大型タイヤ及び薄型タイヤのいずれの場合においても加硫温度測定装置をタイヤの任意の位置に埋め込むことが可能であり、空気入りタイヤの加硫中の温度を確実かつ安定的に測定することができた。

実施例

0038

評価結果は、以下の通りである。

0039

20加硫温度測定装置
21筐体
22断熱層
23断熱領域
24非断熱領域
25温度センサ
26基板
27処理回路
28記憶媒体
29媒体保持部
30電源
31配線
Mモールド
T 空気入りタイヤ

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