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技術 流量比を用いて血流の特徴を決定するシステム及び方法

出願人 ハートフロー,インコーポレイテッド
発明者 ティモシーエー.フォンテ
出願日 2019年12月13日 (1年0ヶ月経過) 出願番号 2019-225138
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-044375
状態 未査定
技術分野 脈拍・心拍・血圧・血流の測定
主要キーワード 分岐入口 抵抗関数 流体力学式 非線形抵抗器 信頼率 拡大モデル 出口区域 応力頻度
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図面 (20)

課題

流量比を用いて血流の特徴を決定するシステム及び方法の提供。

解決手段

実施形態は、患者解剖学的構造体幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成し、解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成し、モデルにおける少なくとも1つの着目点で第1の血流量を決定し、前記モデルを修正し、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定し、第2の血流量の第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含み得る、患者の心血管情報を決定するシステムを含む。

概要

背景

冠動脈疾患は、心臓に血液を供給する血管に冠状動脈病変、例えば、狭窄(血管の異常な狭小化)を発生させる可能性がある。結果として、心臓への血流が制限される恐れがある。冠動脈疾患に罹患した患者は、身体労作中の慢性安定狭心症または安静時の不安定狭心症と称される胸痛を経験し得る。疾患のより重篤な症状は、心筋梗塞または心臓発作につながる恐れがある。

冠状動脈病変に関するより正確なデータ、例えば、サイズ、形状、位置、機能的重要性(例えば、その病変が血流に影響を及ぼすかどうか)などを提供する必要性が存在する。胸痛を患っている、及び/または冠動脈疾患の兆候を示す患者は、冠状動脈病変に関する何らかの間接的な証拠を提供し得る1つまたは複数の検査を受けることがある。例えば、非侵襲的検査には、心電図、血液検査からのバイオマーカー評価、トレッドミル試験心エコー検査、単一ポジトロン放出コンピュータ断層撮影法SPECT)、及びポジトロン放出断層撮影法(PET)が含まれ得る。しかしながら、これらの非侵襲的検査は、通常は、冠状動脈病変の直接的評価を提供しない、または血流量を評価しない。非侵襲的検査は、心臓の電気的活動の変化(例えば、心電図記録法ECG)を用いて)、心筋の動作(例えば、負荷心エコー法を用いて)、心筋の灌流(例えば、PETまたはSPECTを用いて)、または代謝変化(例えば、バイオマーカーを用いて)を探ることによって冠状動脈病変の間接的な証拠を提供することができる。

例えば、解剖学的データは、冠状動脈コンピュータ断層血管造影CCTA)によって非侵襲的に取得することができる。CCTAは、胸痛を有する患者の画像化に使用することができ、造影剤静脈内注入後に心臓及び冠状動脈を画像化するためのコンピュータ断層撮影(CT)技術の使用を伴う。しかしながら、CCTAは、冠状動脈病変の機能的重要性、例えば、その病変が血流に影響を及ぼすかどうかについての直接的情報を提供することはできない。さらに、CCTAは単に診断的検査であることから、他の生理学的状態下、例えば、運動下での冠動脈血流血圧、または心筋灌流の変化を予想するために使用することはできず、またインターベンションの結果を予想するために使用することもできない。

したがって、患者は、冠状動脈病変を可視化するために診断心臓カテーテル検査などの侵襲的検査を要することもある。診断的心臓カテーテル検査は、従来の冠状動脈造(CCA)を実施して、動脈のサイズ及び形状の画像を医師に提供することによって、冠状動脈病変の解剖学的データを収集することを含み得る。しかしながら、CCAは、冠状動脈病変の機能的重要性を評価するためのデータを提供しない。例えば、医師は、その病変が機能的に重要であるかどうかを特定せずに、冠状動脈病変が有害であるかどうかを診断することはできないかもしれない。したがって、CCAは、病変が機能的に重要であるか否かにかかわらず、CCAで発見されたあらゆる病変にステントを挿入する、一部のインターベンション心臓専門医の「oculostenotic reflex(発見した狭窄に対する反射)」と呼ばれる行為につながっている。結果として、CCAは、患者に対する不必要な手術につながる可能性があり、これは患者に副次的なリスクを与える可能性があり、また患者に不必要な医療費をもたらし得る。

診断的心臓カテーテル検査において、観察される病変の冠血流予備量比FFR)を測定することによって、冠状動脈病変の機能的重要性を侵襲的に評価することができる。FFRは、(例えば、アデノシン静脈内投与によって誘発される)冠動脈血流が増加する条件下での、病変下流の平均血圧を病変上流の平均血圧(例えば、大動脈圧)で除算した比として定義される。この血圧は、患者にプレッシャーワイヤーを挿入することによって測定することができる。したがって、特定されたFFRに基づく病変の治療の決定は、初期費用後になされ、また診断的心臓カテーテル検査のリスクは既に生じている。

したがって、冠状動脈の解剖学的形態、心筋灌流、及び冠動脈血流を非侵襲的に評価する方法に対する必要性が存在する。そのような方法及びシステムは、冠動脈疾患が疑われる患者を診断し、治療を計画する心臓専門医に利益をもたらし得る。さらに、直接測定できない条件下、例えば、運動下での冠動脈血流及び心筋灌流を予測し、冠動脈血流及び心筋灌流に対する薬物治療インターベンション治療、及び外科治療の結果を予測する方法に対する必要性も存在する。

前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、どちらも例示的かつ説明的なものにすぎず、本開示を制限するものではないことを理解すべきである。

概要

流量比を用いて血流の特徴を決定するシステム及び方法の提供。実施形態は、患者の解剖学的構造体幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成し、解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成し、モデルにおける少なくとも1つの着目点で第1の血流量を決定し、前記モデルを修正し、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定し、第2の血流量の第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含み得る、患者の心血管情報を決定するシステムを含む。

目的

冠状動脈病変に関するより正確なデータ、例えば、サイズ、形状、位置、機能的重要性(例えば、その病変が血流に影響を及ぼすかどうか)などを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

患者についての心血管情報を決定するシステムであって、前記システムは、患者の解剖学的構造体幾何学的形状に関する患者固有の画像データを受信することと、前記患者固有の画像データに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す解剖学的モデルを作成することと、前記解剖学的モデルの脈管構造の少なくとも1つの着目点を決定することと、前記脈管構造の前記少なくとも1つの着目点を通る第1の血流量を決定することと、前記少なくとも1つの着目点における前記脈管構造の血管形状拡張することと、前記少なくとも1つの着目点における前記血管形状の前記拡張から生じる第2の血流量を決定することと、前記第1の血流量に対する前記第2の血流量の流量比を決定することとを実行するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む、システム。

請求項2

前記解剖学的モデルは、三次元モデルである、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記血管形状を拡張することは、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限またはプラークを除去することを含む、請求項1に記載のシステム。

請求項4

前記患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す前記解剖学的モデルは、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記少なくとも1つのコンピュータシステムは、前記複数の冠状動脈における複数の位置において前記流量比を決定するように構成されている、請求項4に記載のシステム。

請求項6

前記患者固有の画像データは、画像データを含み、前記少なくとも1つのコンピュータシステムは、前記画像データを用いて前記患者の心臓の冠状動脈の内腔境界を配置することによって、前記画像データに基づいて前記解剖学的モデルを作成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。

請求項7

前記少なくとも1つのコンピュータシステムは、前記解剖学的モデルを通る血流を表す物理学に基づくモデルを作成するようにさらに構成されており、前記第1の血流量または前記第2の血流量は、前記作成された物理学に基づくモデルを用いて決定される、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記少なくとも1つのコンピュータシステムは、パラメータを用いて、前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定するように構成されており、前記パラメータは、充血ベル運動レベル、または、薬物治療のうちの少なくとも1つに関連付けられている、請求項1に記載のシステム。

請求項9

前記少なくとも1つのコンピュータシステムは、前記充血レベルに関連付けられているパラメータを用いて、前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定するように構成されており、前記パラメータは、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または、前記患者の心拍数に関する、請求項8に記載のシステム。

請求項10

患者固有の心血管情報を決定するための少なくとも1つのコンピュータシステムの作動方法であって、前記作動方法は、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有の画像データを受信することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記患者固有の画像データに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す解剖学的モデルを作成することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記解剖学的モデルの脈管構造の少なくとも1つの着目点を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記脈管構造の前記少なくとも1つの着目点を通る第1の血流量を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記少なくとも1つの着目点における前記脈管構造の血管形状を拡張することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記少なくとも1つの着目点における前記血管形状の前記拡張から生じる第2の血流量を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記第1の血流量に対する前記第2の血流量の流量比を決定することとを含む、作動方法。

請求項11

前記解剖学的モデルは、三次元モデルである、請求項10に記載の作動方法。

請求項12

前記血管形状を拡張することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限またはプラークを除去することを含む、請求項10に記載の作動方法。

請求項13

前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記決定された流量比に基づいて、前記患者の心臓の冠状動脈において機能的に著しく狭窄している位置を決定することをさらに含む、請求項10に記載の作動方法。

請求項14

前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す前記解剖学的モデルは、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、請求項10に記載の作動方法。

請求項15

前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記複数の冠状動脈における複数の位置において前記流量比を決定することをさらに含む、請求項14に記載の作動方法。

請求項16

前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、充血レベル、運動レベル、または、薬物治療のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータを用いることを含む、請求項10に記載の作動方法。

請求項17

前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、充血レベルに関連付けられているパラメータを用いることを含み、前記パラメータは、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または、前記患者の心拍数に関する、請求項10に記載の作動方法。

請求項18

患者固有の心血管情報を決定する方法を実施するためのコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有の画像データを受信することと、前記患者固有の画像データに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す解剖学的モデルを作成することと、前記解剖学的モデルの脈管構造の少なくとも1つの着目点を決定することと、前記脈管構造の前記少なくとも1つの着目点を通る第1の血流量を決定することと、前記少なくとも1つの着目点における前記脈管構造の血管形状を拡張することと、前記少なくとも1つの着目点における前記血管形状の前記拡張から生じる第2の血流量を決定することと、前記第1の血流量に対する前記第2の血流量の流量比を決定することとを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。

請求項19

前記解剖学的モデルは、三次元モデルである、請求項18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。

請求項20

前記血管形状を拡張することは、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限またはプラークを除去することを含む、請求項18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。

請求項21

前記方法は、三次元に沿った前記患者の心臓の冠状動脈における複数の位置において前記流量比を示す前記心臓の三次元シミュレーションを作製することをさらに含む、請求項19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。

請求項22

前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す前記解剖学的モデルは、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含み、前記三次元シミュレーションは、前記冠状動脈における複数の位置において前記流量比を示す、請求項21に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。

請求項23

患者固有の心血管情報を決定するための少なくとも1つのコンピュータシステムの作動方法であって、前記作動方法は、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有の画像データを受信することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記患者固有の画像データに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す解剖学的モデルを作成することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記解剖学的モデルの脈管構造の少なくとも1つの着目点を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、物理学に基づくモデルに基づいて、前記解剖学的モデルにおける前記少なくとも1つの着目点を通る第1の血流量を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記少なくとも1つの着目点における前記脈管構造の拡張された血管形状を表すように前記物理学に基づくモデルを更新することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記更新された物理学に基づくモデルを用いて、前記少なくとも1つの着目点における前記血管形状の拡張から生じる第2の血流量を決定することと、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記第1の血流量に対する修正された次数低減モデルにおける前記第2の血流量の流量比を決定することとを含む、作動方法。

請求項24

前記解剖学的モデルは、三次元モデルである、請求項23に記載の作動方法。

請求項25

前記物理学に基づくモデルを更新することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限またはプラークの除去を表すように前記物理学に基づくモデルを修正することを含む、請求項23に記載の作動方法。

請求項26

前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記決定された流量比に基づいて、前記患者の心臓の冠状動脈において機能的に著しく狭窄している位置を決定することをさらに含む、請求項23に記載の作動方法。

請求項27

前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表す前記解剖学的モデルは、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、請求項23に記載の作動方法。

請求項28

前記流量比は、前記複数の冠状動脈における複数の位置において決定される、請求項27に記載の作動方法。

請求項29

前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、充血レベル、運動レベル、または、薬物治療のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータを用いることを含む、請求項23に記載の作動方法。

請求項30

前記少なくとも1つの着目点における前記第1の血流量を決定することは、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、充血レベルに関連付けられているパラメータを用いることを含み、前記パラメータは、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または、前記患者の心拍数に関する、請求項23に記載の作動方法。

技術分野

0001

優先権
本願は、2014年3月31日出願の米国仮特許出願第61/973,091号の利益を主張するものであり、該出願は、参照することで、その全体が本明細書に組み込まれる。

0002

実施形態は、流量のモデリングの方法及びシステム、より詳細には、患者固有血流のモデリングの方法及びシステムを含む。

背景技術

0003

冠動脈疾患は、心臓に血液を供給する血管に冠状動脈病変、例えば、狭窄(血管の異常な狭小化)を発生させる可能性がある。結果として、心臓への血流が制限される恐れがある。冠動脈疾患に罹患した患者は、身体労作中の慢性安定狭心症または安静時の不安定狭心症と称される胸痛を経験し得る。疾患のより重篤な症状は、心筋梗塞または心臓発作につながる恐れがある。

0004

冠状動脈病変に関するより正確なデータ、例えば、サイズ、形状、位置、機能的重要性(例えば、その病変が血流に影響を及ぼすかどうか)などを提供する必要性が存在する。胸痛を患っている、及び/または冠動脈疾患の兆候を示す患者は、冠状動脈病変に関する何らかの間接的な証拠を提供し得る1つまたは複数の検査を受けることがある。例えば、非侵襲的検査には、心電図、血液検査からのバイオマーカー評価、トレッドミル試験心エコー検査、単一ポジトロン放出コンピュータ断層撮影法SPECT)、及びポジトロン放出断層撮影法(PET)が含まれ得る。しかしながら、これらの非侵襲的検査は、通常は、冠状動脈病変の直接的評価を提供しない、または血流量を評価しない。非侵襲的検査は、心臓の電気的活動の変化(例えば、心電図記録法ECG)を用いて)、心筋の動作(例えば、負荷心エコー法を用いて)、心筋の灌流(例えば、PETまたはSPECTを用いて)、または代謝変化(例えば、バイオマーカーを用いて)を探ることによって冠状動脈病変の間接的な証拠を提供することができる。

0005

例えば、解剖学的データは、冠状動脈コンピュータ断層血管造影CCTA)によって非侵襲的に取得することができる。CCTAは、胸痛を有する患者の画像化に使用することができ、造影剤静脈内注入後に心臓及び冠状動脈を画像化するためのコンピュータ断層撮影(CT)技術の使用を伴う。しかしながら、CCTAは、冠状動脈病変の機能的重要性、例えば、その病変が血流に影響を及ぼすかどうかについての直接的情報を提供することはできない。さらに、CCTAは単に診断的検査であることから、他の生理学的状態下、例えば、運動下での冠動脈血流血圧、または心筋灌流の変化を予想するために使用することはできず、またインターベンションの結果を予想するために使用することもできない。

0006

したがって、患者は、冠状動脈病変を可視化するために診断心臓カテーテル検査などの侵襲的検査を要することもある。診断的心臓カテーテル検査は、従来の冠状動脈造(CCA)を実施して、動脈のサイズ及び形状の画像を医師に提供することによって、冠状動脈病変の解剖学的データを収集することを含み得る。しかしながら、CCAは、冠状動脈病変の機能的重要性を評価するためのデータを提供しない。例えば、医師は、その病変が機能的に重要であるかどうかを特定せずに、冠状動脈病変が有害であるかどうかを診断することはできないかもしれない。したがって、CCAは、病変が機能的に重要であるか否かにかかわらず、CCAで発見されたあらゆる病変にステントを挿入する、一部のインターベンション心臓専門医の「oculostenotic reflex(発見した狭窄に対する反射)」と呼ばれる行為につながっている。結果として、CCAは、患者に対する不必要な手術につながる可能性があり、これは患者に副次的なリスクを与える可能性があり、また患者に不必要な医療費をもたらし得る。

0007

診断的心臓カテーテル検査において、観察される病変の冠血流予備量比FFR)を測定することによって、冠状動脈病変の機能的重要性を侵襲的に評価することができる。FFRは、(例えば、アデノシン静脈内投与によって誘発される)冠動脈血流が増加する条件下での、病変下流の平均血圧を病変上流の平均血圧(例えば、大動脈圧)で除算した比として定義される。この血圧は、患者にプレッシャーワイヤーを挿入することによって測定することができる。したがって、特定されたFFRに基づく病変の治療の決定は、初期費用後になされ、また診断的心臓カテーテル検査のリスクは既に生じている。

0008

したがって、冠状動脈の解剖学的形態、心筋灌流、及び冠動脈血流を非侵襲的に評価する方法に対する必要性が存在する。そのような方法及びシステムは、冠動脈疾患が疑われる患者を診断し、治療を計画する心臓専門医に利益をもたらし得る。さらに、直接測定できない条件下、例えば、運動下での冠動脈血流及び心筋灌流を予測し、冠動脈血流及び心筋灌流に対する薬物治療インターベンション治療、及び外科治療の結果を予測する方法に対する必要性も存在する。

0009

前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、どちらも例示的かつ説明的なものにすぎず、本開示を制限するものではないことを理解すべきである。

課題を解決するための手段

0010

実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムは、患者の解剖学的構造体、例えば、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデル、例えば、三次元モデルを作成し、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、物理学に基づくモデルの解に基づいて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定し、モデルを修正し、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定するようにさらに構成されている。少なくとも1つのコンピュータシステムは、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定するようにさらに構成されている。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0011

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法は、患者の解剖学的構造体、例えば、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデル、例えば、三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することとを含む。本方法は、モデルにおける患者の解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することと、物理学に基づくモデルの解に基づいて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することと、モデルを修正することとをさらに含む。本方法は、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することとをさらに含む。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0012

別の実施形態によれば、患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体であって、該方法は、患者の解剖学的構造体、例えば、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデル、例えば、三次元モデルを作成することと、前記患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することとを含む。本方法は、物理学に基づくモデルの解に基づいて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することと、モデルを修正することと、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することとをさらに含む。本方法は、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することをさらに含む。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0013

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法は、患者の解剖学的構造体、例えば、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデル、例えば、三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することとを含む。本方法は、モデルにおける患者の解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することと、物理学に基づくモデルの解に基づいて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で第1の血流量を決定することと、モデルから次数低減モデルを導出することとをさらに含む。本方法は、次数低減モデルを修正することと、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正された次数低減モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正された次数低減モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することとをさらに含む。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0014

別の実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムは、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて患者の心臓の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、患者の心臓の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成し、三次元モデルと物理学に基づくモデルに基づいて患者の心臓内の冠血流予備量比を決定するようにさらに構成されている。

0015

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法は、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて患者の心臓の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の心臓の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと物理学に基づくモデルに基づいて患者の心臓内の冠血流予備量比を決定することとをさらに含む。

0016

別の実施形態によれば、患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の心臓の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて患者の心臓の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。本方法は、患者の心臓内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成し、三次元モデルと物理学に基づくモデルに基づいて患者の心臓内の冠血流予備量比を決定することとをさらに含む。

0017

別の実施形態によれば、患者に対する治療を計画するシステムは、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定し、三次元モデルを修正し、修正された三次元モデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定するようにさらに構成されている。

0018

別の実施形態によれば、患者に対する治療を計画する方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。本方法は、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定することと、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状における所望の変化に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定することとをさらに含む。

0019

別の実施形態によれば、コンピュータシステムを用いて患者に対する治療を計画する方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定することとをさらに含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルを修正することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正された三次元モデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定することとを含む。

0020

別の実施形態によれば、患者に対する治療を計画するシステムは、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。また、少なくとも1つのコンピュータシステムは、三次元モデルと患者の生理学的状態に関する情報に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定し、患者の生理学的状態を修正し、修正された患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定するように構成されている。

0021

別の実施形態によれば、患者に対する治療を計画する方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。本方法は、三次元モデルと患者の生理学的状態に関する情報に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定することと、患者の生理学的状態における所望の変化に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定することとをさらに含む。

0022

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者に対する治療を計画する方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の生理学的状態に関する情報に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第1の情報を決定することを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の生理学的状態を修正することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正された患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する第2の情報を決定することとをさらに含む。

0023

別の実施形態によれば、患者固有の心血管情報を決定するシステムは、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。また、少なくとも1つのコンピュータシステムは、患者の解剖学的構造体の一部を介して総流量に関連する全抵抗を決定し、三次元モデル、患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデル、及び決定された全抵抗に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定するように構成されている。

0024

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータを用いて、患者の解剖学的構造体の一部を介して総流量に関連する全抵抗を決定することと、少なくとも1つのコンピュータを用いて、三次元モデル、患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデル、及び決定された全抵抗に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。

0025

別の実施形態によれば、患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。また、本方法は、患者の解剖学的構造体の一部を介して総流量に関連する全抵抗を決定することと、三次元モデル、患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデル、及び決定された全抵抗に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。

0026

別の実施形態によれば、ウェブサイトを用いて患者固有の心血管情報を提供するシステムは、遠隔ユーザにウェブサイトをアクセスし、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状の少なくとも一部に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成し、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。また、少なくとも1つのコンピュータシステムは、ウェブサイトを用いて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の第1の三次元シミュレーションに関する表示情報を遠隔ユーザに通信するように構成されている。三次元シミュレーションは、血流の特徴に関する決定された情報を含む。

0027

別の実施形態によれば、ウェブサイトを用いて患者固有の心血管情報を提供する方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、遠隔ユーザにウェブサイトをアクセスさせることと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状の少なくとも一部に関する患者固有のデータを受信することとを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、ウェブサイトを用いて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の第1の三次元シミュレーションに関する表示情報を遠隔ユーザに通信することをさらに含む。三次元シミュレーションは、血流の特徴に関する決定された情報を含む。

0028

別の実施形態によれば、ウェブサイトを用いて患者固有の心血管情報を提供する方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、遠隔ユーザにウェブサイトをアクセスさせることと、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することとを含む。また、本方法は、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することと、ウェブサイトを用いて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の第1の三次元シミュレーションに関する表示情報を遠隔ユーザに通信することを含む。三次元シミュレーションは、血流の特徴に関する決定された情報を含む。

0029

別の実施形態によれば、患者固有の時変心血管情報を決定するシステムは、異なる時点の患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状に関する時変患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。また、少なくとも1つのコンピュータシステムは、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の経時的な血流の特徴の変化に関する情報を決定するように構成されている。

0030

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いた患者固有の時変心血管情報の決定方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、異なる時点の時変患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の経時的な血流の特徴の変化に関する情報を決定することをさらに含む。

0031

別の実施形態によれば、患者固有の時変心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、異なる時点の時変患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することと、三次元モデルと患者の解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の解剖学的構造体内の経時的な血流の特徴の変化に関する情報を決定することとを含む。

0032

別の実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムは、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状と少なくとも1つの材料特性に関する患者固有のデータを受信するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。解剖学的構造体は、血管の少なくとも一部を含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成し、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定するようにさらに構成されている。また、少なくとも1つのコンピュータシステムは、血管内のプラークの位置を特定するように構成されている。

0033

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者の心血管情報を決定する方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状と少なくとも1つの材料特性に関する患者固有のデータを受信することを含む。解剖学的構造体は、血管の少なくとも一部を含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、血管内のプラークを特定することをさらに含む。

0034

別の実施形態によれば、患者の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状の少なくとも1つの材料特性に関する患者固有のデータを受信することを含む。解剖学的構造体は、血管の少なくとも一部を含む。また、本方法は、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成することと、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、患者の解剖学的構造体内の血流の特徴に関する情報を決定することと、血管内のプラークの位置を特定することとを含む。

0035

別の実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムは、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。解剖学的構造体は、複数の動脈の少なくとも一部と、複数の動脈の少なくとも一部に連結する組織とを含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成し、組織を表す三次元モデルの少なくとも一部をセグメントに分割し、三次元モデルと患者の生理学的状態に基づいて、それらのセグメントのうちの少なくとも1つに関連する血流の特徴に関する情報を決定するようにさらに構成されている。

0036

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者の心血管情報を決定する方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することを含む。解剖学的構造体は、複数の動脈の少なくとも一部と、複数の動脈の少なくとも一部に連結する組織とを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルを拡張して拡大モデルを形成することを含む。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、組織を表す拡大モデルの少なくとも一部をセグメントに分割することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、拡大モデルと患者の生理学的状態に基づいて、セグメントのうちの少なくとも1つに関連する血流の特徴に関する情報を決定することとをさらに含む。

0037

別の実施形態によれば、患者の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含むコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することを含む。解剖学的構造体は、複数の動脈の少なくとも一部と、複数の動脈の少なくとも一部に連結する組織とを含む。また、本方法は、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体を表す三次元モデルを作成することと、組織を表す三次元モデルの少なくとも一部をセグメントに分割することと、三次元モデルと解剖学的構造体に関する物理学に基づくモデルに基づいて、セグメントのうちの少なくとも1つに関連する血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。

0038

別の実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムは、患者の脳の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む。少なくとも1つのコンピュータシステムは、患者固有のデータに基づいて、患者の脳の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成し、三次元モデルと患者の脳に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の脳内の血流の特徴に関する情報を決定するようにさらに構成されている。

0039

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法は、患者の複数の大脳動脈の少なくとも一部の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することを含む。また、本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の大脳動脈の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、三次元モデルと患者の大脳動脈に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の大脳動脈内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。

0040

別の実施形態によれば、患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。本方法は、患者の脳の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、患者の脳の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成することと、三次元モデルと患者の脳に関する物理学に基づくモデルに基づいて、患者の脳内の血流の特徴に関する情報を決定することとを含む。

0041

さらなる実施形態及び利点は、以下の説明に部分的に記載され、部分的にその説明から明らかになるか、または本開示を実施することによって知ることができる。それらの実施形態及び利点は、以下に特に指摘される要素及び組み合わせによって実現かつ達成されるであろう。

0042

また、患者の血管の患者固有の幾何学モデルを導出し、この幾何学的形状を患者固有の生理的情報及び境界条件と組み合わせるシステム及び方法も開示する。組み合わされたこれらのデータを用いて、患者の血流の特徴を推定し、臨床的に関連する着目量(例えば、FFR)を予測することができる。本開示のシステム及び方法は、着目量を算出するための血流の物理学に基づくシミュレーション、例えば、物理学に基づくシミュレーションの結果を予測するために機械学習を代わりに用いることを上回る利点を提供する。一実施形態において、開示のシステム及び方法は、機械学習システムトレーニングして1つまたは複数の血流の特徴を予測させる第1のトレーニングフェーズと、機械学習システムを用いて1つまたは複数の血流の特徴及び臨床的に関連する着目量を生成する第2の生成フェーズとの2つのフェーズを伴う。複数の血流の特徴を予測する場合には、この機械学習システムを各々の血流の特徴及び着目量に適用することができる。

0043

一実施形態によれば、個体固有の血流の特徴を決定する方法を開示する。本方法は、複数の個体ごとに、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴を取得することと、複数の個体ごとの個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴について機械学習アルゴリズムを実行することと、実行された機械学習アルゴリズムに基づいて、各個別の個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させることと、個体について、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データを取得することと、個々の個体固有の解剖学的データの少なくとも1点について、個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させるステップからの関係を用いて個体の血流の特徴を決定することとを含む。

0044

一実施形態によれば、個体固有の血流の特徴を決定するシステムを開示する。本システムは、個体固有の血流の特徴を推定するための命令を記憶するデータ記憶装置と、複数の個体ごとに、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴を取得することと、複数の個体ごとの個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴について機械学習アルゴリズムを実行することと、実行された機械学習アルゴリズムに基づいて、各個別の個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させることと、個体について、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データを取得することと、個々の個体固有の解剖学的データの少なくとも1点について、個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させるステップからの関係を用いて個体の血流の特徴を決定することとのステップを含む方法を実施する命令を実行するように構成されたプロセッサとを含む。

0045

一実施形態によれば、コンピュータによって実行された際に、複数の個体ごとに、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴を取得することと、複数の個体ごとの個体固有の解剖学的データ及び血流の特徴について機械学習アルゴリズムを実行することと、実行された機械学習アルゴリズムに基づいて、各個別の個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させることと、個体について、個々の血管システムの少なくとも一部の個体固有の解剖学的データを取得することと、個々の個体固有の解剖学的データの少なくとも1点について、個体固有の解剖学的データを血流の特徴の機能的推定値に関連させるステップからの関係を用いて個体の血流の特徴を決定することとを含む方法をコンピュータに実施させる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。

0046

別の実施形態によれば、患者の心血管情報を決定するシステムであって、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信し、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含むシステムを提供する。少なくとも1つのコンピュータシステムは、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルの少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定し、モデルを修正し、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定するようにさらに構成されている。少なくとも1つのコンピュータシステムは、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定するようにさらに構成されている。少なくとも1つのコンピュータシステムは、実行された機械学習アルゴリズムと参照表のうちの少なくとも1つを介して、個体固有の解剖学的データを複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に関連させるようにさらに構成されている。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0047

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法であって、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、モデルにおける患者の解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することとを含む。本方法は、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することと、モデルを修正することと、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することとをさらに含む方法を提供する。本方法は、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することをさらに含む。複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係は、実行された機械学習アルゴリズムと参照表のうちの少なくとも1つを介して取得することができる。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0048

患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体であって、該方法が、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、患者固有のデータに基づいて、前記患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルの少なくとも1つの着目点で患者の解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することとを含む。本方法は、モデルを修正することと、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、修正モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することとをさらに含む。複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係は、実行された機械学習アルゴリズムと参照表のうちの少なくとも1つを介して取得することができる。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0049

別の実施形態によれば、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法であって、患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、患者固有のデータに基づいて、患者の解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、モデルにおける患者の解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することとを含む。本方法は、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点で第1の血流量を決定することと、モデルから次数低減モデルを導出することと、次数低減モデルを修正することとをさらに含む。本方法は、複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係を用いて、モデルにおける少なくとも1つの着目点に対応する修正された次数低減モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、修正された次数低減モデルにおける第2の血流量のモデルにおける第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することとをさらに含む。複数の個体から生成された血流の特徴の機能的推定値に対する個体固有の解剖学的データの関係は、実行された機械学習アルゴリズムと参照表のうちの少なくとも1つを介して取得することができる。少なくとも1つの実施形態において、モデルは、例えば、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、モデルを修正することは、少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含み得る。

0050

開示の実施形態のさらなる目的及び利点は、以下の説明に部分的に記載され、部分的にその説明から明らかになるか、または開示の実施形態を実施することによって知ることができる。開示の実施形態のそれらの目的及び利点は、添付請求項に特に指摘される要素及び組み合わせによって実現かつ達成されるであろう。

0051

前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、どちらも例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求された開示の実施形態を制限するものではないことを理解すべきである。
本発明は、例えば、以下を提供する。
項目1)
患者の心血管情報を決定するシステムであって、
患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信する、
前記患者固有のデータに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成する、
前記患者の前記解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成する、
前記物理学に基づくモデルの解に基づいて、前記モデルの少なくとも1つの着目点で前記患者の前記解剖学的構造体内の第1の血流量を決定する、
前記モデルを修正する、
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点に対応する前記修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定する、かつ、
前記修正モデルにおける前記第2の血流量の前記モデルにおける前記第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含む、前記システム。
(項目2)
前記モデルが、三次元モデルである、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記モデルを修正することが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含む、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記患者の解剖学的構造体の前記少なくとも一部を表す前記モデルが、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記複数の冠状動脈における複数の位置で前記冠血流予備量比値を決定するように構成されている、項目3に記載のシステム。
(項目6)
前記患者固有のデータが、画像データを含み、前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記画像データを用いて前記患者の心臓の冠状動脈の内腔境界を配置することで、前記画像データに基づいて前記モデルを作成するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記物理学に基づくモデルが、前記モデルの境界を介した血流を表す少なくとも1つの集中パラメータモデルを含む、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、充血ベル運動レベル、または薬物治療の少なくとも1つに関連するパラメータを用いて、前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目9)
前記少なくとも1つのコンピュータシステムが、前記充血レベルに関連するパラメータを用いて、前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定するように構成されており、前記パラメータが、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または前記患者の心拍数に関する、項目8に記載のシステム。
(項目10)
少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法であって、
患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを前記少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記患者固有のデータに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記患者の前記解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することと、
前記モデルにおける前記患者の前記解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することと、
前記物理学に基づくモデルの解に基づいて、前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点で前記患者の前記解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することと、
前記モデルを修正することと、
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点に対応する前記修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記修正モデルにおける前記第2の血流量の前記モデルにおける前記第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することと、
を含む、前記方法。
(項目11)
前記モデルが、三次元モデルである、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記モデルを修正することが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含む、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記決定された冠血流予備量比値に基づいて、前記患者の心臓の冠状動脈において機能的に著しく狭窄している位置を決定することをさらに含む、項目10に記載の方法。
(項目14)
前記患者の前記解剖学的構造体の前記少なくとも一部を表す前記モデルが、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、項目10に記載の方法。
(項目15)
前記冠血流予備量比値が、前記複数の冠状動脈における複数の位置で決定される、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定することが、充血レベル、運動レベル、または薬物治療の少なくとも1つに関連するパラメータを用いることを含む、項目10に記載の方法。
(項目17)
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定することが、前記充血レベルに関連するパラメータを用いることを含み、前記パラメータが、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または前記患者の心拍数に関する、項目10に記載の方法。
(項目18)
患者固有の心血管情報の決定方法を実施するコンピュータ実行可能なプログラミング命令を含む少なくとも1つのコンピュータシステム上で使用される非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記方法が、
患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを受信することと、
前記患者固有のデータに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、
前記患者の前記解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することと、
前記物理学に基づくモデルの解に基づいて、前記モデルの少なくとも1つの着目点で前記患者の前記解剖学的構造体内の第1の血流量を決定することと、
前記モデルを修正することと、
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点に対応する前記修正モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、
前記修正モデルにおける前記第2の血流量の前記モデルにおける前記第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することと、
を含む、前記非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目19)
前記モデルが、三次元モデルである、項目18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目20)
前記モデルを修正することが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含む、項目18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目21)
前記方法が、三次元に沿った前記患者の心臓の冠状動脈における複数の位置で前記冠血流予備量比値を示す前記心臓の三次元シミュレーションを作製することをさらに含む、項目19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目22)
前記患者の前記解剖学的構造体の前記少なくとも一部を表す前記モデルが、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含み、前記三次元シミュレーションが、前記冠状動脈における複数の位置で前記冠血流予備量比値を示す、項目21に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目23)
少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて患者固有の心血管情報を決定する方法であって、
患者の解剖学的構造体の幾何学的形状に関する患者固有のデータを前記少なくとも1つのコンピュータシステムに入力することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記患者固有のデータに基づいて、前記患者の前記解剖学的構造体の少なくとも一部を表すモデルを作成することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記患者の前記解剖学的構造体内の血流の特徴に関する物理学に基づくモデルを作成することと、
前記モデルにおける前記患者の前記解剖学的構造体内の少なくとも1つの着目点を特定することと、
前記物理学に基づくモデルの解に基づいて、前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点で第1の血流量を決定することと、
前記モデルから次数低減モデルを導出することと、
前記次数低減モデルを修正することと、
前記モデルにおける前記少なくとも1つの着目点に対応する前記修正された次数低減モデルにおける1点で第2の血流量を決定することと、
前記少なくとも1つのコンピュータシステムを用いて、前記修正された次数低減モデルにおける前記第2の血流量の前記モデルにおける前記第1の血流量に対する比として冠血流予備量比値を決定することと、
を含む、前記方法。
(項目24)
前記モデルが、三次元モデルである、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記次数低減モデルを修正することが、前記少なくとも1つの着目点の近位にある1つまたは複数の解剖学的制限を除去することを含む、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記決定された冠血流予備量比値に基づいて、前記患者の心臓の冠状動脈において機能的に著しく狭窄している位置を決定することをさらに含む、項目23に記載の方法。
(項目27)
前記患者の前記解剖学的構造体の前記少なくとも一部を表す前記モデルが、大動脈の少なくとも一部と、前記大動脈の前記一部から生じる複数の冠状動脈の少なくとも一部とを含む、項目23に記載の方法。
(項目28)
前記冠血流予備量比値が、前記複数の冠状動脈における複数の位置で決定される、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定することが、充血レベル、運動レベル、または薬物治療の少なくとも1つに関連するパラメータを用いることを含む、項目23に記載の方法。
(項目30)
前記少なくとも1つの着目点で前記第1の血流量を決定することが、前記充血レベルに関連するパラメータを用いることを含み、前記パラメータが、前記患者の冠動脈抵抗、前記患者の大動脈血圧、または前記患者の心拍数に関する、項目23に記載の方法。

0052

本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付の図面は、いくつかの実施形態を図解し、記述とともに本開示の原理を説明する役割を果たす。

図面の簡単な説明

0053

例示的実施形態による、特定の患者における冠動脈血流に関する様々な情報を提供するシステムの概略図である。
例示的実施形態による、冠状動脈における特定位置の血圧を大動脈または冠状動脈口の血圧で除算した比として測定した血流の特徴を示す。
別の例示的実施形態による、特定の患者における血流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
図2の方法のサブステップを示すフローチャートである。
例示的実施形態による、患者から非侵襲的に取得した画像データを示す。
図4の画像データを用いて生成された例示的三次元モデルを示す。
第1の初期モデルを形成するためのシードを含む、図4の画像データの一片の一部を示す。
図6のシードを拡張することによって形成された第1の初期モデルの一部を示す。
例示的実施形態によるトリミングしたソリッドモデルを示す。
患者の安静時の例示的算出されたFFR(cFFR)モデルを示す。
患者の最大充血下での例示的cFFRモデルを示す。
患者の最大運動下での例示的cFFRモデルを示す。
例示的実施形態による、集中パラメータモデルを形成するために提供されるトリミングしたソリッドモデルの一部を示す。
集中パラメータモデルを形成するために提供される、図12のトリミングしたソリッドモデルの中心線の一部を示す。
集中パラメータモデルを形成するために提供される、図12のトリミングしたソリッドモデルに基づいて形成されたセグメントを示す。
集中パラメータモデルを形成するために提供される、抵抗器に置き換えられた図14のセグメントを示す。
例示的実施形態による、ソリッドモデルの流入境界及び流出境界における上流及び下流の構造体を表す例示的な集中パラメータモデルを示す。
図8のソリッドモデルに基づいて作製された三次元メッシュを示す。
図17の三次元メッシュの一部を示す。
図17の三次元メッシュの一部を示す。
血流情報を含む患者の解剖学的形態のモデルを示し、このモデル上の特定の点は、個々の参照ラベルで特定される。
大動脈内及び図20で特定された、いくつかの点における経時的な模擬血圧のグラフである。
図20で特定された各点における経時的な模擬血流のグラフである。
例示的実施形態による最終レポートである。
例示的実施形態による、特定の患者における冠動脈血流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
別の例示的実施形態による、特定の患者における血流の特徴を計算する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、モデルにおける第1の血流量の、修正モデルにおける第2の血流量に対する比として血流の特徴を測定するためのモデルを示す。
本開示の例示的実施形態による、血管の幾何学的形状及び生理的情報から患者固有の血流の特徴を推定するための例示的なシステム及びネットワークブロック図である。
本開示の例示的実施形態による、血管の幾何学的形状及び生理的情報から患者固有の血流の特徴を推定する例示的方法のブロック図である。
例示的実施形態による、左前下行枝(LAD)動脈の一部及びLCX動脈の一部を拡大することによって作成されたソリッドモデルに基づいて決定された修正cFFRモデルを示す。
例示的実施形態による、LAD動脈の一部及び左回旋枝(LCX)動脈の一部を拡大した後の修正された模擬の血流モデルの例を示す。
例示的実施形態による、次数低減モデルを用いて様々な治療選択肢を模擬する方法のフローチャートである。
別の例示的実施形態による、次数低減モデルを用いて様々な治療選択肢を模擬する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、特定の患者における心筋灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
別の例示的実施形態による、特定の患者における心筋灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、心筋灌流に関する様々な情報を提供する患者固有のモデルを示す。
さらなる例示的実施形態による、特定の患者における心筋灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
血管壁に沿って蓄積したプラークの断面図である。
例示的実施形態による、プラーク脆弱性に関する様々な情報を提供する患者固有のモデルを示す。
例示的実施形態による、特定の患者におけるプラーク脆弱性、心筋体積リスク、及び心筋灌流リスクの評価に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、図35の方法から取得された情報を示す概略図である。
大脳動脈の略図である。
例示的実施形態による、特定の患者における頭蓋内血流及び頭蓋外血流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、特定の患者における脳灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
別の示的実施形態による、特定の患者における脳灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
さらなる例示的実施形態による、特定の患者における脳灌流に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。
例示的実施形態による、特定の患者におけるプラーク脆弱性、脳体積リスク、脳灌流リスクの評価に関する様々な情報を提供する方法のフローチャートである。

実施例

0054

例示的実施形態を詳細に参照するが、それらの例は、添付の図面で図解する。可能な限り、これらの図面を通して、同じ参照番号を使用して、同じまたは類似する部分を言及する。本説明は、以下の概要に従ってまとめる。
I.概説
II.患者固有の解剖学的データの取得及び前処理
III.取得した解剖学的データに基づく三次元モデルの作成
IV.分析のためのモデルの作製及び境界条件の決定
A.分析のためのモデルの作製
B.境界条件の決定
i.次数低減モデルの決定
ii.例示的な集中パラメータモデル
C.三次元メッシュの作成
V.コンピュータ分析の実施及び結果の出力
A.コンピュータ分析の実施
B.血圧、血流、及びcFFRの結果の表示
C.結果の検証
D.冠動脈血流の情報を提供するシステム及び方法の別の実施形態
E.圧力比なしで、例えば、流量比に基づいてFFRを決定するシステム及び方法の別の実施形態
F.機械学習を用いるシステム及び方法の実施形態
VI.患者固有の治療計画の提供
A.異なる治療選択肢を比較するための次数低減モデルの使用
VII.他の結果
A.心筋灌流の評価
B.プラーク脆弱性の評価
VIII.他の用途
A.頭蓋内血流及び頭蓋外血流のモデリング
i.脳灌流の評価
ii.プラーク脆弱性の評価

0055

I.概説
例示的実施形態において、方法及びシステムは、患者から非侵襲的に入手した情報を用いて、特定の患者における血流に関する様々な情報を決定する。決定された情報は、患者の冠状動脈の脈管構造における血流に関してもよい。あるいは、さらに詳細に後述するように、決定された情報は、患者の脈管構造の他の部分、例えば、頸動脈末梢腹部腎臓、及び脳の脈管構造における血流に関してもよい。冠状動脈の脈管構造は、大動脈から、細動脈毛細血管細静脈静脈などに及ぶ複雑な血管網を含む。冠状動脈の脈管構造は、血液を心臓に、また心臓内で循環させ、大動脈2及び主冠状動脈4の下流の動脈の分枝または他の種類の血管にさらに分かれ得る、複数の主冠状動脈4(図5)(例えば、左前下行枝(LAD)動脈、左回旋枝(LCX)動脈、右状(RCA)動脈など)に血液を供給する大動脈2(図5)を含む。したがって、例示的方法及びシステムは、大動脈、主冠状動脈、及び/または主冠状動脈の下流の他の冠状動脈もしくは血管内の血流に関する様々な情報を決定してもよい。下記において大動脈及び冠状動脈(ならびにそこから延びる分枝)について説明するが、開示される方法及びシステムは、他の種類の血管にも適用することができる。

0056

例示的実施形態において、開示される方法及びシステムによって決定される情報は、大動脈、主冠状動脈、及び/または主冠状動脈の下流の他の冠状動脈または血管の様々な位置における様々な血流の特徴またはパラメータ、例えば、血流、速度、圧力(またはその比)、流量、及びFFRを含んでもよいが、これらに限定されない。この情報は、病変が機能的に重要であるかどうか、及び/またはその病変を治療するかどうかを決定するために使用してもよい。この情報は、患者から非侵襲的に取得した情報を用いて決定してもよい。その結果、侵襲的手法付随する費用及びリスクを伴わずに、病変を治療するかどうかの決定を下すことができる。

0057

患者の解剖学的構造体は、一次元モデル、二次元モデル、または三次元モデルを用いてモデリングすることができる。図1Aは、例示的実施形態による、特定の患者における冠動脈血流に関する様々な情報を提供するシステムの態様を示している。患者の解剖学的形態の三次元モデル10は、より詳細に後述するように、患者から非侵襲的に取得したデータを用いて作成することができる。また、他の患者固有の情報を非侵襲的に取得することもできる。例示的実施形態において、三次元モデル10によって表される患者の解剖学的形態の一部は、大動脈の少なくとも一部及びその大動脈に連結する主冠状動脈(及びそこから延びるまたは発する分枝)の近位部を含んでもよい。

0058

冠動脈血流に関する様々な生理学法則または関係20は、例えば、より詳細に後述するように、実験データから推定することができる。この三次元の解剖学的モデル10及び推定される生理学的法則20を用いて、より詳細に後述するように、冠動脈血流に関する複数の方程式30を決定することができる。例えば、方程式30は、任意の数値法、例えば、有限差分法有限体積法スペクトル法、格子ボルツマン法粒子ベース法、レベルセット法有限要素法などを用いて決定し、解くことができる。方程式30は、モデル10によって表される解剖学的形態の様々な点における患者の解剖学的形態における冠動脈血流についての情報(例えば、圧力、速度、FFRなど)を決定するように可解であってもよい。

0059

冠血流予備量比(FFR)は、冠動脈疾患の診断及び治療計画における重要な測定基準である。FFRは、従来、冠状動脈における特定位置の血圧を大動脈または冠状動脈口の血圧で除算した比として測定される。圧力比は、以下の式及び図1Bに示す、導かれた測定基準である:
FFR=Q/QN=[(Pd−Pv)/R]/[(Pa−Pv)/R]=(Pd−Pv)/(Pa−Pv)=Pd/Pa、
式中、Pdは、着目血管セグメントの下流位置での平均血圧であり、Pvは、平均冠状静脈圧であり、Rは、着目位置の下流でかつ静脈循環前の血管の血流に対する抵抗であり、Paは、冠状動脈の原点における平均大動脈血圧である。

0060

この圧力比(Pd/Pa)は、本当の患者では従来測定することができなかった量の簡略化であり、疾患による全ての近位上流狭窄を除去した場合の、特定位置の血圧を同じ位置の血圧で除算した比である(Q/QN)であることを理解すべきである。言い換えると、FFRを定義する1つの方法は、患者が動脈に疾患を有さない場合の最適条件と比べた現状の血流の比である。図1Bで提供する表において、x軸は、充血した心筋灌流圧(正常の%)を表し、y軸は、充血した心筋血流(正常の%)を表す。

0061

シミュレーションシステム及び方法を用いて、圧力比の導出を必要とせずに流量比(Q/QN)として冠血流予備量比を計算することができる。本明細書に記載される実施形態は、圧力比としてFFRを計算する方法を記載し、さらなる実施形態は、流量比としてFFRを計算する方法を記載する。

0062

冠動脈疾患の診断及び治療計画における他の重要な測定基準は、特に、例えば、冠血流予備能(CFR)、充血した狭窄抵抗(HSR)、及び瞬時血流予備量比(IFR)を含む。これらの生理学的指標は、冠動脈疾患を診断し、治療をガイドすることに使用できるFFRを超えてさらなるデータを提供することができる。CFRは、例えば、以下の方程式に従って計算することができる。
CFR=Q充血時/Q安静時、
式中、Q充血時は、充血条件下での血流量に対応し、Q安静時は、安静条件下での血流量に対応する。

0063

次いで、HSRは、以下の方程式に従って計算することができる。
HSR=R狭窄=(Pa−Pd)/Q充血時、
式中、R狭窄は、狭窄のセグメント抵抗である。

0064

機能的重要性の別の測定値、rHSRは、以下の方程式に従って計算することができる。
rHSR=R狭窄/(R狭窄+R微小)、
式中、R微小は、着目セグメントの下流の血流に対する抵抗である。

0065

次いで、IFRは、冠動脈微小循環抵抗がすでに一定かつ最小である場合の、心臓拡張期中に取得した過渡−狭窄圧の瞬時比に基づいた狭窄重症度指標である。心臓拡張期の開始直後、大動脈と微小循環からの圧力波間のバランスが存在する(波のない時間)。この波のない時間中、算出された冠動脈微小循環抵抗は、(アデノシン投与中のピーク充血のように)一定かつ最小である。波のない時間中の抵抗は、薬理学的アデノシン充血中の抵抗と同程度であることが試験により確認されている。

0066

上記の方程式の図解として、本明細書において開示される方法に従ってFFRを決定するために用いた圧力(P)及び/または血流(Q)値により、列挙された他の重要な測定基準、すなわち、CFR、HSR、rHSR、及び/またはIFRのいずれか1つを決定することも可能になる。したがって、本明細書において開示される方法を用いて、例えば、CFR、HSR、rHSR、及びIFRの1つまたは複数をさらに決定することができる。

0067

再び図1Aを参照すると、方程式30は、コンピュータ40を用いて解いてもよい。解いた方程式に基づいて、コンピュータ40は、モデル10によって表される患者の解剖学的形態における血流に関する情報を示す1つまたは複数の画像またはシミュレーションを出力してもよい。例えば、画像(複数可)は、より詳細に後述するように、模擬の血圧モデル50、模擬の血流もしくは速度モデル52、算出されたFFR(cFFR)モデル54などを含んでもよい。模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及びcFFRモデル54は、モデル10によって表される患者の解剖学的形態の3つの次元に沿った様々な位置における、それぞれの圧力、速度、及びcFFRに関する情報を提供する。cFFRは(例えば、アデノシンの静脈内投与によって従来誘発される)冠動脈血流が増加する条件下で、モデル10の特定の位置の血圧を大動脈の(例えば、モデル10の流入境界の血圧で)除算した比として計算することができる。さらなる実施形態は、圧力の代わりに流量の比としたcFFR計算について説明する。

0068

例示的実施形態において、コンピュータ40は、プロセッサやコンピュータシステムなどによって実行された際に、患者の血流に関する様々な情報を提供する本明細書に記載される行為のいずれかを実施し得る命令を保存する1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読記憶装置を含んでもよい。コンピュータ40は、デスクトップコンピュータもしくはポータブルコンピュータワークステーションサーバ携帯情報端末、または任意の他のコンピュータシステムを含んでもよい。コンピュータ40は、プロセッサ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、周辺装置(例えば、入力装置出力装置、記憶装置など)を接続するための出入力(I/O)アダプタ、入力装置、例えば、キーボードマウスタッチスクリーン音声入力、及び/または他の装置を接続するためのユーザインターフェースアダプタ、コンピュータ40をネットワークに接続するための通信アダプタ、コンピュータ40をディスプレイに接続するためのディスプレイアタプタなどを含んでもよい。例えば、このディスプレイは、三次元モデル10及び/または方程式30を解くことによって生成される任意の画像、例えば、模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54を表示するために使用することができる。

0069

図2は、別の例示的実施形態による、特定の患者における血流に関する様々な情報を提供する方法の態様を示している。本方法は、患者固有の解剖学的データ、例えば、患者の解剖学的形態(例えば、大動脈の少なくとも一部、及びその大動脈に連結する主冠状動脈(及びそこから延びる分枝)の近位部)に関する情報を取得することと、そのデータを前処理することと(ステップ100)を含んでもよい。患者固有の解剖学的データは、例えば、CCTAによって、後述のように非侵襲的に取得することができる。

0070

患者の解剖学的形態の三次元モデルは、取得した解剖学的データに基づいて作成することができる(ステップ200)。例えば、三次元モデルは、図1Aに関連して上記で説明した患者の解剖学的形態の三次元モデル10であってもよい。あるいは、患者の解剖学的構造体の一次元モデルまたは二次元モデルを作成することができる。

0071

三次元モデルは、分析のために作製してもよく、境界条件を特定してもよい(ステップ300)。例えば、図1Aに関連して上記で説明した患者の解剖学的形態の三次元モデル10は、トリミング及び離散化して、体積メッシュ、例えば、有限要素メッシュまたは有限体メッシュにしてもよい。体積メッシュは、図1Aに関連して上記で説明した方程式30を生成するために使用してもよい。

0072

また、境界条件を指定して、図1Aに関連して上記で説明した方程式30に組み込んでもよい。境界条件は、三次元モデル10について、その境界、例えば、流入境界322(図8)、流出境界324(図8)、血管壁境界326(図8)などにおける情報を提供する。流入境界322は、大動脈根の近傍の大動脈の端部(例えば、図16に示す端部A)など、その境界を通って流れが三次元モデルの解剖学的形態内へと向かう境界を含んでもよい。各流入境界322に、例えば、心臓モデル及び/または集中パラメータモデルをその境界に結合することによって、速度、流量、圧力、または他の特性に対する規定の値またはフィールドを指定してもよい。流出境界324は、大動脈弓の近傍の大動脈の端部(例えば、図16に示す端部B)、ならびに主冠状動脈及びそこから延びる分枝の下流端部(例えば、図16に示す端部a〜m)など、その境界を通って流れが三次元モデルの解剖学的形態から外に向かう境界を含んでもよい。各流出境界は、例えば、詳細に後述するように、集中パラメータモデルまたは分散(例えば、一次元波動伝播)モデルを結合することによって指定することができる。流入及び/または流出境界条件の規定値は、心拍出量(心臓からの血流の体積)、血圧、心筋質量などであるがこれらに限定されない患者の生理学的特徴を非侵襲的に測定することによって決定することができる。血管壁境界は、三次元モデル10の大動脈、主冠状動脈、及び/または他の冠状動脈もしくは血管の物理的境界を含んでもよい。

0073

作製された三次元モデル及び決定された境界条件を用いて、コンピュータ分析を実施して(ステップ400)、患者の血流情報を決定してもよい。例えば、方程式30を用いて、図1Aに関連して上記で説明したコンピュータ40を使用してコンピュータ分析を実施し、図1Aに関連して上記で説明した画像、例えば、模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54を生成してもよい。

0074

また、本方法は、この結果を用いて、患者固有の治療選択肢を提供することを含んでもよい(ステップ500)。例えば、ステップ200で作成された三次元モデル10及び/またはステップ300で指定された境界条件を調整して、1つまたは複数の治療、例えば、三次元モデル10に表される冠状動脈のうちの1つへの冠動脈ステントの設置、または他の治療選択肢をモデリングしてもよい。次いで、上記のステップ400で説明したようにコンピュータ分析を実施して、新しい画像、例えば、血圧モデル50、血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54の更新版を生成してもよい。これらの新しい画像を用いて、その治療選択肢(複数可)を採用した場合の血流速度及び血圧を決定することができる。

0075

本明細書において開示されるシステム及び方法は、医師がアクセスするソフトウェアツールに組み込んで、冠状動脈内の血流を定量化し、冠動脈疾患の機能的重要性を評価するための非侵襲的手段を提供することができる。さらに、医師は、このソフトウェアツール使用して、冠動脈血流に対する薬物治療、インターベンション治療、及び/または外科治療の効果を予測することもできる。ソフトウェアツールは、頸部の動脈(例えば、頸動脈)、頭部の動脈(例えば、大脳動脈)、胸部の動脈、腹部の動脈(例えば、腹部大動脈及びその分枝)、腕の動脈、または脚の動脈(例えば、大腿動脈及び膝窩動脈)を含む心血管系の他の部分の疾患を予防、診断、管理、及び/または治療することもできる。ソフトウェアツールは、医師が患者のための最適な個別療法を作成できるように対話式であってもよい。

0076

例えば、ソフトウェアツールは、医師または他のユーザが使用する、コンピュータシステム、例えば、図1Aに示すコンピュータ40に、少なくとも部分的に組み込まれていてもよい。コンピュータシステムは、患者から非侵襲的に取得したデータ(例えば、三次元モデル10を作成するために使用するデータ、境界条件を適用するため、またはコンピュータ分析を実施するために使用するデータなど)を受信することができる。例えば、データは、医師が入力してもよく、またはかかるデータにアクセスし、それを提供することができる別の供給源、例えば、放射線もしくは医学研究室から受信してもよい。データは、ネットワークまたはデータを通信するための他のシステムを介して、または直接コンピュータシステムに送信してもよい。ソフトウェアツールは、データを使用して、三次元モデル10もしくは他のモデル/メッシュ、及び/または図1Aに関連して上記で説明した方程式30を解くことによって決定された任意のシミュレーションもしくは他の結果、例えば、模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54を生成及び表示してもよい。したがって、ソフトウェアツールは、ステップ100〜500を実施することができる。ステップ500において、医師は、コンピュータシステムにさらなる入力を提供して可能な治療選択肢を選択してもよく、コンピュータシステムは、選択された可能な治療選択肢に基づいて、新しいシミュレーションを医師に対して表示してもよい。さらに、図2に示す各ステップ100〜500は、別々のソフトウェアパッケージもしくはモジュールを用いて実施してもよい。

0077

あるいは、ソフトウェアツールは、ウェブベースサービスまたは他のサービス、例えば、医師とは別の実体が提供するサービスの一部として提供されてもよい。サービス提供者は、例えば、ウェブベースのサービスを運営していてもよく、またネットワークまたはコンピュータシステム間でデータを通信する他の方法を介して医師または他のユーザがアクセスしやすいウェブポータルまたは他のウェブベースのアプリケーション(例えば、サービス提供者が運営するサーバまたは他のコンピュータシステム上で実行される)を提供してもよい。例えば、患者から非侵襲的に取得したデータは、サービス提供者に提供されてもよく、サービス提供者は、このデータを用いて、三次元モデル10もしくは他のモデル/メッシュ、及び/または図1Aに関連して上記で説明した方程式30を解くことによって決定された任意のシミュレーションもしくは他の結果、例えば、模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54を生成してもよい。次いで、ウェブベースのサービスは、三次元モデル10もしくは他のモデル/メッシュ、及び/またはシミュレーションに関する情報を送信してもよく、それによって三次元モデル10及び/またはシミュレーションを医師に対して、または医師のコンピュータシステム上に表示してもよい。したがって、ウェブベースのサービスは、ステップ100〜500及び患者固有の情報を提供するための後述の任意の他のステップを実施することができる。ステップ500において、医師は、さらなる入力を提供して、例えば、可能な治療選択肢を選択しても、またはコンピュータ分析に他の調整を行ってもよく、この入力は、サービス提供者によって運営されるコンピュータシステムに送信してもよい(例えば、ウェブポータルを介して)。ウェブベースのサービスは、選択された可能な治療選択肢に基づいて、新しいシミュレーションまたは他の結果を生成してもよく、新しいシミュレーションに関する情報を再び医師に通信してもよく、それによって新しいシミュレーションが医師に対して表示されてもよい。

0078

本明細書に記載するステップのうちの1つまたは複数が、1人または複数の人間のオペレータ(例えば、心臓専門医または他の医師、患者、サードパーティーによって提供されるウェブベースのサービスまたは他のサービスを提供するサービス提供者の従業員、他のユーザなど)、あるいは、かかる人間のオペレータ(複数可)によって使用される1つまたは複数のコンピュータシステム、例えば、デスクトップコンピュータもしくはポータブルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、携帯情報端末などによって実施されてもよいことは理解すべきである。コンピュータシステム(複数可)は、ネットワークまたはデータ通信する他の方法を介して接続することができる。

0079

図3は、特定の患者における血流に関する様々な情報を提供するための例示的方法のさらなる態様を示している。図3に示す態様は、コンピュータシステムに少なくとも部分的に組み込まれていてもよく、及び/またはウェブベースのサービスの一部としてのソフトウェアツールに組み込まれていてもよい。

0080

II.患者固有の解剖学的データの取得及び前処理
図2に示すステップ100に関連して上記で説明したように、例示的方法は、患者固有の解剖学的データ、例えば、患者の心臓に関する情報を取得することと、データを前処理することとを含んでもよい。例示的実施形態において、ステップ100は、以下のステップを含んでもよい。

0081

最初に、患者を選択してもよい。例えば、患者が胸痛や心臓発作などの冠動脈疾患に関連する症状を経験している場合に、医師が患者の冠動脈血流についての情報が所望されると判断したとき、医師が患者を選択してもよい。

0082

患者固有の解剖学的データ、例えば、患者の心臓の幾何学的形状、例えば、患者の大動脈の少なくとも一部、大動脈に連結する主冠状動脈(及びそこから延びる分枝)の近位部、及び心筋に関するデータを取得することができる。患者固有の解剖学的データは、例えば、非侵襲的な画像化方法を用いて、非侵襲的に取得することができる。例えば、CCTAは、ユーザがコンピュータ断層撮影(CT)スキャナを操作して、構造体、例えば、心筋、大動脈、主冠状動脈、及びそれらに連結する他の血管の画像を観察または作成する画像化方法である。CCTAデータは、時変であって、例えば、心周期にわたって血管形状の変化を示してもよい。CCTAを用いて、患者の心臓の画像を生成してもよい。例えば、64スライスのCCTAデータ、例えば、患者の心臓の64枚の切片に関するデータを取得し、三次元画像構築することができる。図4は、64スライスのCCTAデータによって生成される三次元画像120の例を示している。

0083

あるいは、他の非侵襲的な画像化方法、例えば、磁気共鳴画像化(MRI)または超音波(US)、あるいは侵襲的な画像化方法、例えば、デジタルサブトラクション血管造影(DSA)を用いて、患者の解剖学的形態の構造体の画像を生成してもよい。画像化方法は、解剖学的形態の構造体の特定を可能にするために、患者への造影剤を静脈投与することを含んでもよい。得られた画像データ(例えば、CCTAやMRIなどによって提供される)は、放射線研究室または心臓専門医などのサード・パーティーベンダー、あるいは患者の医師などが提供してもよい。

0084

また、他の患者固有の解剖学的データも患者から非侵襲的に決定することができる。例えば、患者の血圧、ベースライン心拍数、身長、体重、ヘマトクリット値一回拍出量などの生理学的データを測定してもよい。血圧は、患者の上腕動脈の血圧(例えば、血圧測定用カフを用いる)、例えば、最高収縮期)血圧及び最低拡張期)血圧であってもよい。

0085

上述のように取得した患者固有の解剖学的データは、安全な通信回線上で送信してもよい(例えば、ネットワークを介して)。例えば、データは、コンピュータ分析、例えば、上記のステップ400で説明したコンピュータ分析を実施するために、サーバまたは他のコンピュータシステムに送信してもよい。例示的実施形態において、データは、ウェブベースのサービスを提供するサービス提供者によって運営されるサーバまたは他のコンピュータシステムに送信してもよい。あるいは、データは、患者の医師または他のユーザによって操作されるコンピュータシステムに送信してもよい。

0086

再び図3を参照すると、送信されたデータを検討して、データが許容可能かどうかを決定することができる(ステップ102)。決定は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよい。例えば、送信されたデータ(例えば、CCTAデータ及び他のデータ)をユーザ及び/またはコンピュータシステムが検証して、例えば、CCTAデータが完全である(例えば、大動脈及び主冠状動脈の十分な部分を含む)かどうか、また正しい患者に対応しているかどうかを決定してもよい。

0087

また、送信されたデータ(例えば、CCTAデータ及び他のデータ)を前処理及び評価してもよい。前処理及び/または評価は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよく、例えば、位置ずれ不一致、またはCCTAデータの不鮮明の確認、CCTAデータに示されるステントの確認、血管内腔可視性を妨げる可能性がある他の人工物の確認、構造体(例えば、大動脈、主冠状動脈、及び他の血管)と患者の他の部分との間の十分なコントラストの確認などを含んでもよい。

0088

送信されたデータを判定して、上述の検証、前処理、及び/または評価に基づいて、データが許容可能であるかを決定してもよい。上述の検証、前処理、及び/または評価中に、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、データの一部のエラーまたは問題を修正することができるかもしれない。しかしながら、エラーまたは問題が多すぎる場合には、そのデータは許容不可であると決定することができ、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、それらのエラーまたは問題が送信されたデータの拒否を余儀なくする旨を説明する拒否レポートを生成してもよい。場合によっては、新しいCCTAスキャンを実施してもよく、及び/または上述の生理学的データを再度患者から測定してもよい。送信されたデータが許容可能であると決定された場合、本方法は、後述のステップ202に進んでもよい。

0089

したがって、図3に示す上述のステップ102は、図2のステップ100のサブステップとみなすことができる。

0090

III.取得した解剖学的データに基づく三次元モデルの作成
図2に示すステップ200に関連して上記で説明したように、例示的方法は、取得した解剖学的データに基づいて、三次元モデルを作成することを含んでもよい。例示的実施形態において、ステップ200は、以下のステップを含んでもよい。

0091

CCTAデータを用いて、冠状血管の三次元モデルを生成することができる。図5は、CCTAデータを用いて生成される三次元モデル220の表面の例を示している。例えば、モデル220は、例えば、大動脈の少なくとも一部、大動脈のその部分に連結する1つまたは複数の主冠状動脈の少なくとも1つの近位部、主冠状動脈に連結する1つまたは複数の分枝の少なくとも1つの近位部などを含んでもよい。大動脈、主冠状動脈、及び/または分枝のモデリングされた部分は、相互に連結した樹状であってもよく、どの部分もモデル220の残りの部分から分離していない。モデル220を形成するプロセスは、セグメント化と称される。

0092

再び図3を参照すると、コンピュータシステムは、大動脈(ステップ202)及び心筋(または他の心臓組織、もしくはモデリングされる動脈に連結する他の組織)(ステップ204)の少なくとも一部を自動的にセグメント化してもよい。また、コンピュータシステムは、大動脈に連結する主冠状動脈の少なくとも一部をセグメント化してもよい。例示的実施形態において、コンピュータシステムは、主冠状動脈をセグメント化するために、ユーザが1つまたは複数の冠動脈の根元または始点を選択する(ステップ206)ことを可能にしてもよい。

0093

セグメント化は、様々な方法を用いて実施することができる。セグメント化は、ユーザの入力に基づいて、またはユーザの入力を伴わずに、コンピュータシステムによって自動的に実施されてもよい。例えば、例示的実施形態において、ユーザは、第1の初期モデルを生成するために、コンピュータシステムに入力を提供してもよい。例えば、コンピュータシステムは、ユーザに対して、CCTAデータから生成された三次元画像120(図4)またはその切片を表示してもよい。三次元画像120は、様々な輝度明度を有する部分を含んでもよい。例えば、より明るい領域は、大動脈、主冠状動脈、及び/または分枝の内腔を示し得る。より暗い領域は、患者の心臓の心筋及び他の組織を示し得る。

0094

図6は、ユーザに対して表示することができる三次元画像120の切片222の一部を示し、切片222は、相対明度を有する領域224を含んでもよい。コンピュータシステムは、1つまたは複数のシード226を加えることによって、ユーザが相対明度の領域224を選択することを可能にしてもよく、シード226は、主冠状動脈のセグメント化のための冠動脈の根元または始点としての役割を果たしてもよい。ユーザの命令で、コンピュータシステムは、次いで第1の初期モデルを形成するための始点としてシード226を使用してもよい。ユーザは、大動脈及び/または個々の主冠状動脈のうちの1つまたは複数に、シード226を追加してもよい。場合によって、ユーザは、主冠状動脈に連結する分枝のうちの1つまたは複数に、シード226を追加してもよい。あるいは、コンピュータシステムは、例えば、抽出した中心線の情報を用いて、自動的にシードを配置してもよい。コンピュータシステムは、シード226が配置された画像120の輝度値を決定してもよく、同じ輝度値を有する(または、選択された輝度値を中心とする輝度値の範囲または閾値内の)画像120の部分に沿ってシード226を拡張することによって、第1の初期モデルを形成してもよい。したがって、このセグメント化方法は、「閾値に基づくセグメント化」と称することができる。

0095

図7は、図6のシード226を拡張することによって形成される第1の初期モデルの一部230を示している。したがって、ユーザは、コンピュータシステムが第1の初期モデルの形成を開始するための始点として、シード226を入力する。このプロセスは、全ての関心部分、例えば、大動脈及び/または主冠状動脈の部分がセグメント化されるまで繰り返してもよい。あるいは、第1の初期モデルは、ユーザ入力を伴わずに、コンピュータシステムによって生成されてもよい。

0096

あるいは、セグメント化は、「エッジに基づくセグメント化」と称される方法を用いて実施してもよい。例示的実施形態において、後述のように、閾値に基づくセグメント化及びエッジに基づくセグメント化の両方法を実施して、モデル220を形成してもよい。

0097

第2の初期モデルは、エッジに基づくセグメント化方法を用いて形成してもよい。この方法では、大動脈及び/または主冠状動脈の内腔エッジの位置を特定することができる。例えば、例示的実施形態において、ユーザは、第2の初期モデルを生成するために、入力、例えば、上述のようなシード226をコンピュータシステムに提供してもよい。コンピュータシステムは、エッジに達するまで、画像120の部分に沿ってシード226を拡張してもよい。内腔のエッジは、例えば、ユーザによって視覚的に、及び/またはコンピュータシステムによって(例えば、設定閾値を上回る輝度値の変化がある位置)、位置を特定することができる。エッジに基づくセグメント化方法は、コンピュータシステム及び/またはユーザによって実施することができる。

0098

また、ステップ204において、CCTAデータに基づいて、心筋または他の組織をセグメント化してもよい。例えば、CCTAデータを分析して、心筋、例えば、左心室及び/または右心室内面及び外面の位置を決定することができる。これらの面の位置は、CCTAデータにおける心臓の他の構造体と比較した心筋のコントラスト(例えば、相対暗度及び明度)に基づいて決定することができる。したがって、心筋の幾何学的形状を決定することができる。

0099

大動脈、心筋、及び/または主冠状動脈のセグメント化は、必要な場合には再検討及び/または補正してもよい(ステップ208)。再検討及び/または補正は、コンピュータシステム及び/またはユーザが実施してもよい。例えば、例示的実施形態において、コンピュータシステムが自動的にセグメント化を再検討し、エラーがある場合、例えば、モデル220の大動脈、心筋、及び/または主冠状動脈のいずれかの部分が欠けている、または不正確である場合、ユーザが手動でそのセグメント化を補正してもよい。

0100

例えば、上述の第1の初期モデル及び第2の初期モデルを比較して、大動脈及び/または主冠状動脈のセグメント化が正確であることを確認してもよい。第1の初期モデルと第2の初期モデルとの間のあらゆる矛盾する部分を比較して、セグメント化を補正し、モデル220形成してもよい。例えば、モデル220は、第1の初期モデルと第2の初期モデルとの平均であってもよい。あるいは、上述のセグメント化方法のうちの1つのみを実施してもよく、その方法によって形成された初期モデルをモデル220として使用してもよい。

0101

心筋質量を算出することができる(ステップ240)。この計算は、コンピュータシステムによって実施されてもよい。例えば、上述のように決定した心筋の表面の位置に基づいて心筋体積を算出することができ、算出された心筋体積に心筋の密度を乗じて、心筋質量を算出することができる。心筋の密度は、事前設定してもよい。

0102

モデル220(図5)の様々な血管(例えば、大動脈、主冠状動脈など)の中心線を決定することができる(ステップ242)。例示的実施形態において、この決定は、コンピュータシステムによって自動的に実施することができる。

0103

ステップ242で決定された中心線は、必要な場合には再検討及び/または補正してもよい(ステップ244)。この再検討及び/または補正は、コンピュータシステム及び/またはユーザが実施してもよい。例えば、例示的実施形態において、コンピュータシステムが自動的に中心線を再検討し、エラーがある場合、例えば、いずれかの中心線が欠けている、または不正確である場合、ユーザが手動でその中心線を補正してもよい。

0104

カルシウムまたはプラーク(血管の狭窄の原因となる)を検出することができる(ステップ246)。例示的実施形態において、コンピュータシステムは、自動的にプラークを検出することができる。例えば、プラークを三次元画像120で検出し、モデル220から除去することができる。プラークは、大動脈、主冠状動脈、及び/または分枝の内腔よりもさらに明るい部分として表示されることから、三次元画像120でプラークを特定することができる。したがって、プラークは、設定値を下回る輝度値を有するとしてコンピュータシステムによって検出することができ、またはユーザが視覚的に検出することもできる。プラークの検出後、コンピュータシステムは、モデル220からそのプラークを除去して、そのプラークが内腔の一部または血管内の空間とみなされないようにすることができる。あるいは、コンピュータシステムは、大動脈、主冠状動脈、及び/または分枝と異なる色、陰影、または他の視覚的指標を用いて、モデル220上にプラークを示すこともできる。

0105

また、コンピュータシステムは、検出されたプラークを自動的にセグメント化することもできる(ステップ248)。例えば、プラークは、CCTAデータに基づいてセグメント化してもよい。CCTAデータを分析して、CCTAデータにおける心臓の他の構造体と比較したプラークのコントラスト(例えば、相対暗度及び明度)に基づいて、プラーク(またはその表面)の位置を特定することができる。したがって、プラークの幾何学的形状も決定することができる。

0106

プラークのセグメント化は、必要な場合には再検討及び/または補正してもよい(ステップ250)。この検討及び/または補正は、コンピュータシステム及び/またはユーザが実施してもよい。例えば、例示的実施形態において、コンピュータシステムが自動的にセグメント化を再検討し、エラーがある場合、例えば、いずれかのプラークが欠けている、または不正確に示されている場合、ユーザが手動でそのセグメント化を補正してもよい。

0107

コンピュータシステムは、主冠状動脈と連結する分枝を自動的にセグメント化してもよい(ステップ252)。例えば、分枝は、例えば、図6及び図7に示し、ステップ206に関連して上記で説明したような主冠状動脈をセグメント化する方法と類似する方法を用いて、セグメント化することができる。また、コンピュータシステムは、ステップ248及び250に関連して上記で説明した方法と類似する方法を用いて、セグメント化された分枝中のプラークを自動的にセグメント化してもよい。あるいは、分枝(及びその中に含まれるあらゆるプラーク)は、主冠状動脈と同時に(例えば、ステップ206で)セグメント化してもよい。

0108

分枝のセグメント化は、必要な場合には再検討及び/または補正してもよい(ステップ254)。この再検討及び/または補正は、コンピュータシステム及び/またはユーザが実施してもよい。例えば、例示的実施形態において、コンピュータシステムが自動的にセグメント化を再検討し、エラーがある場合、例えば、モデル220の分枝のいずれかの部分が欠けている、または不正確である場合、ユーザが手動でそのセグメント化を補正してもよい。

0109

モデル220は、位置ずれ、ステント、または他の人工物の位置が特定された場合(例えば、ステップ102におけるCCTAデータの再検討中)、補正してもよい(ステップ256)。この補正は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよい。例えば、位置ずれまたは他の人工物(例えば、不一致、不鮮明、内腔可視性に影響を及ぼす人工物など)の位置が特定された場合、モデル220を再検討及び/または補正して、血管の断面積人為的変化または見せかけの変化(例えば、人為的狭窄)を回避することができる。ステントの位置が特定された場合、モデル220を再検討及び/または補正して、そのステントの位置を示し、及び/または、例えば、ステントのサイズに基づいて、そのステントが位置する血管の断面積を補正してもよい。

0110

また、モデル220のセグメント化は、独立して再検討することもできる(ステップ258)。この再検討は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよい。例えば、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、モデル220の特定のエラー、例えば、補正可能なエラー及び/またはモデル220の少なくとも部分的な再構成または再セグメント化を必要とし得るエラーを特定することができ得る。そのようなエラーが特定された場合、そのセグメント化は、許容不可であると決定してもよく、エラー(複数可)に応じて特定のステップ、例えば、ステップ202〜208、240〜256のうちの1つまたは複数を繰り返してもよい。

0111

モデル220のセグメント化が許容可能として独立して検証された場合、場合によっては、モデル220を出力し、平滑化してもよい(ステップ260)。この平滑化は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよい。例えば、隆起部、先端部、または他の不連続部分を平滑化してもよい。モデル220は、別個ソフトウェアモジュールに出力して、コンピュータ分析などに備えてもよい。

0112

したがって、図3に示す上述のステップ202〜208及び240〜260は、図2のステップ200のサブステップとみなすことができる。

0113

IV.分析のためのモデルの作製及び境界条件の決定
図2に示すステップ300に関連して上記で説明したように、例示的方法は、分析のためのモデルを作成することと、境界条件を決定することとを含んでもよい。例示的実施形態において、ステップ300は、以下のステップを含んでもよい。

0114

A.分析のためのモデルの作製
再び図3を参照すると、モデル220(図5)の様々な血管(例えば、大動脈、主冠状動脈、及び/または分枝)の断面積も決定することができる(ステップ304)。例示的実施形態において、この決定は、コンピュータシステムが実施してもよい。

0115

モデル220(図5)をトリミングしてもよく(ステップ306)、ソリッドモデルを生成してもよい。図8は、図5に示すモデル220に類似するモデルに基づいて作製されたトリミングしたソリッドモデル320の例を示している。ソリッドモデル320は、三次元の患者固有の幾何学モデルである。例示的実施形態において、トリミングは、ユーザの入力を伴って、またはユーザの入力を伴わずに、コンピュータシステムにより実施されてもよい。流入境界322及び流出境界324の各々は、それぞれの境界を形成する面がステップ242で決定された中心線に対して垂直になるようにトリミングしてもよい。流入境界322は、図8に示すような大動脈の上流端など、その境界を通って流れがモデル320の解剖学的形態内へと向かう境界を含んでもよい。流出境界324は、大動脈の下流端並びに主冠状動脈及び/または分枝の下流端など、その境界を通って流れがモデル320の解剖学的形態から外に向かう境界を含んでもよい。

0116

B.境界条件の決定
境界条件を提供して、モデル、例えば、図8三次元ソリッドモデル320の境界で起きていることを表現することができる。例えば、境界条件は、例えば、モデリングされた解剖学的形態の境界における、患者のモデリングされた解剖学的形態に関連する少なくとも1つの血流の特徴に関していてもよく、この血流の特徴(複数可)は、血流速度、圧力、流量、FFRなどを含んでもよい。境界条件を適切に決定することによって、コンピュータ分析を実施して、モデル内の様々な位置における情報を決定することができる。境界条件及びかかる境界条件を決定する方法の例について、ここで説明する。

0117

例示的実施形態において、決定された境界条件は、ソリッドモデル320によって表される血管の一部の上流及び下流の構造体を単純化して、一次元または二次元の次数低減モデルにすることができる。境界条件を決定する例示的な一連の方程式及び他の詳細は、例えば、米国特許出願公開第2010/0241404号及び米国仮出願第61/210,401号に記載され、これらはともに「Patient−Specific Hemodynamics of the Cardiovascular System」と題され、参照によりそれら全体が本明細書に援用される。

0118

境界条件は、患者の生理学的状態に応じて異なってもよいが、これは心臓を通る血流が患者の生理学的状態に応じて異なり得るためである。例えば、FFRは、通常は、患者が、例えば、ストレスなどによる心臓の血流の増加を経験しているときに一般に生じる、生理学的充血条件下で測定される。FFRは、最大ストレス条件下での冠動脈圧の大動脈圧に対する比である。さらなる実施形態は、圧力の代わりに流量の比としたcFFR計算について説明する。充血は、薬理学的に、例えば、アデノシンで誘発してもよい。図9〜11は、患者の生理学的状態(安静時、最大充血下、または最大運動下)に応じた、モデル320における冠動脈圧の大動脈圧に対する比の変化を示す、算出されたFFR(cFFR)モデルの例を示している。図9は、患者の安静時のモデル320全体の冠動脈圧の大動脈圧に対する比が最小の形態を示す。図10は、患者の最大充血時のモデル320全体の冠動脈圧の大動脈圧に対する比がより大きい形態を示す。図11は、患者の最大運動時のモデル320全体の冠動脈圧の大動脈圧に対する比がさらに大きい形態を示す。

0119

再び図3を参照すると、充血条件の境界条件を決定することができる(ステップ310)。例示的実施形態において、冠動脈の抵抗の1〜5分の1までの減少、大動脈血圧のおよそ0〜20%の減少、心拍数のおよそ0〜20%の増加を用いて、アデノシンの効果をモデリングすることができる。例えば、アデノシンの効果は、冠動脈抵抗の4分の1までの減少、大動脈血圧のおよそ10%の減少、心拍数のおよそ10%の増加を用いてモデリングすることができる。例示的実施形態では充血条件の境界条件が決定されるが、他の生理学的状態、例えば、安静、異なる程度の充血、異なる程度の運動、労作、ストレス、または他の条件で境界条件を決定してもよいことは理解される。

0120

境界条件は、三次元ソリッドモデル320についてその境界、例えば、図8に示される流入境界322、流出境界324、血管壁境界326などにおける情報を提供する。血管壁境界326は、モデル320の大動脈、主冠状動脈、及び/または他の冠状動脈または血管の物理的境界を含んでもよい。

0121

各流入または流出境界322、324に、速度、流量、圧力、または他の血流の特徴に対する規定値または値のフィールドを指定してもよい。あるいは、各流入または流出境界322、324は、その境界に心臓モデル、集中パラメータモデルもしくは分散(例えば、一次元波動伝播)モデル、別のタイプの一次元もしくは二次元モデル、または他のタイプのモデルを結合することによって指定してもよい。具体的な境界条件は、例えば、取得した患者固有の情報、または他の測定されたパラメータ、例えば、心拍出量、血圧、ステップ240で算出された心筋質量などから決定された流入または流出境界322、324の幾何学的形状に基づいて決定することができる。

0122

i.次数低減モデルの決定
ソリッドモデル320に連結する上流及び下流の構造体は、上流及び下流の構造体を表す次数低減モデルとして表してもよい。例えば、図12〜15は、例示的実施形態による、流出境界324のうちの1つにおける三次元の患者固有の解剖学的データから集中パラメータモデルを作製する方法の態様を示している。本方法は、図2及び図3に示される方法とは別に、その前に実施することができる。

0123

図12は、主冠状動脈またはそこから延びる分枝のうちの1つのソリッドモデル320の部分330を示し、図13は、図12に示される部分330のステップ242で決定される中心線の一部を示している。

0124

部分330は、セグメント332に分割することができる。図14は、部分330から形成することができるセグメント332の例を示している。セグメント332の長さの選択は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムによって実施することができる。セグメント332は、例えば、セグメント332の幾何学的形状に応じて長さが変化し得る。様々な技法を用いて、部分330をセグメント化することができる。例えば、罹患部分、例えば、断面が比較的狭い部分、病変、及び/または狭窄(血管の異常な狭小化)に1つまたは複数の別個のセグメント332は備えることができる。この罹患部分及び狭窄は、例えば、中心線の全長に沿って断面積を測定し、最小断面積局所的に算出することによって特定することができる。

0125

セグメント332は、1つまたは複数の(線形または非線形)抵抗器334及び/または他の回路要素(例えば、コンデンサインダクタなど)を含む回路図によって近似することができる。図15は、一連の線形及び非線形抵抗器334で置き換えたセグメント332の例を示している。抵抗器334の個々の抵抗は、例えば、対応するセグメント332にわたる推定される流動及び/または圧力に基づいて決定することができる。

0126

この抵抗は、例えば、対応するセグメント332を通した推定された流量に応じて、定抵抗、線形抵抗、または非線形抵抗であってもよい。狭窄などのより複雑な幾何学的形状の場合、抵抗は流量によって変化し得る。様々な幾何学的形状の抵抗は、コンピュータ分析(例えば、有限差分法、有限体積法、スペクトル法、格子ボルツマン法、粒子ベース法、レベルセット法、等幾何学法、または有限要素法、あるいは他の計算流体力学(CFD)分析技術)に基づいて決定することができ、異なる流動及び圧力条件下で実施されるコンピュータ分析からの複数の解を用いて、患者固有、血管固有、及び/または病変固有の抵抗を導くことができる。この結果を用いて、モデリングすることができる任意のセグメントの様々な種類の特徴及び幾何学的形状の抵抗を決定することができる。結果として、上述のように患者固有、血管固有、及び/または病変固有の抵抗を導くことは、コンピュータシステムが、より複雑な幾何学的形状、例えば、非対称狭窄、複数の病変、分岐及び分枝の病変、及び蛇行血管などを認識し、評価することを可能にし得る。

0127

また、コンデンサも含まれていてよく、キャパシタンスは、例えば、対応するセグメントの血管壁の弾力性に基づいて決定することができる。インダクタが含まれていてもよく、インダクタンスは、例えば、対応するセグメントを貫流する血液量加速または減速に関する慣性効果に基づいて決定することができる。

0128

抵抗、キャパシタンス、インダクタンス、及び集中パラメータモデルに使用される他の電気要素に関連する他の変数の個々の値は、多数の患者からのデータに基づいて導くことができ、類似する血管の幾何学的形状は、同様の値を有し得る。したがって、大きな集団の患者固有のデータから経験モデルを開発し、将来の分析に類似する患者に適用することができる特定の幾何学的特徴に対応する値のライブラリを作成することができる。幾何学的形状を2つの異なる血管セグメント間で一致させて、以前のシミュレーションから患者のセグメント332の値を自動的に選択することができる。

0129

ii.例示的集中パラメータモデル
あるいは、図12〜15に関連して上記で説明したステップを実施する代わりに、集中パラメータモデルを事前設定してもよい。例えば、図16は、ソリッドモデル320の流入及び流出境界322、324における上流及び下流の構造体を表す集中パラメータモデル340、350、360の例を示している。端部Aは、流入境界322に位置し、端部a〜m及びBは、流出境界に位置する。

0130

集中パラメータ心臓モデル340を使用して、ソリッドモデル320の流入境界322の端部Aにおける境界条件を決定することができる。集中パラメータ心臓モデル340を用いて、充血条件下での心臓からの血流を表すことができる。集中パラメータ心臓モデル340は、様々なパラメータ(例えば、PLA、RAV、LAV、RV−Art、LV−Art、及びE(t))を含み、これらは、患者に関する既知の情報、例えば、大動脈圧、患者の収縮期及び拡張期血圧(例えば、ステップ100で決定される)、患者の心拍出量(例えば、ステップ100で決定される患者の一回拍出量及び心拍数に基づいて算出される、心臓からの血液量)、及び/または実験的に決定された定数に基づいて決定することができる。

0131

集中パラメータ冠動脈モデル350を使用して、主冠状動脈及び/またはそこから延びる分枝の下流端に位置する、ソリッドモデル320の流出境界324の端部a〜mにおける境界条件を決定することができる。集中パラメータ冠動脈モデル350を使用して、充血条件下で、モデリングされた血管から端部a〜mを通って流出する血流を表すことができる。集中パラメータ冠動脈モデル350は、様々なパラメータ(例えば、Ra、Ca、Ra−micro、Cim、及びRV)を含み、これらは、患者に関する既知の情報、例えば、算出された心筋質量(例えば、ステップ240で決定される)、及び端部a〜mにおける終端インピーダンス(例えば、ステップ304で決定される端部a〜mにおける血管の断面積)に基づいて決定することができる。

0132

例えば、算出された心筋質量を用いて、複数の流出境界324を通るベースライン(安静時)の平均冠血流を推定することができる。この関係は、Q∝Q0Mα(式中、αは既定スケーリング指数であり、Q0は既定の定数である)として平均冠血流Qを心筋質量M(例えば、ステップ240で決定される)と相関させる、実験的に導かれた生理学的法則(例えば、図1Aの生理学的法則20)に基づいてもよい。次いで、ベースライン(安静時)条件下での流出境界324における全冠血流Q、及び患者の血圧(例えば、ステップ100で決定される)を使用して、既定の実験的に導かれた方程式に基づいて、流出境界324における全抵抗Rを決定することができる。

0133

全抵抗Rは、端部a〜mのそれぞれの断面積(例えば、ステップ304で決定される)に基づいて、端部a〜mに分布してもよい。この関係は、Ri∝Ri,0diβ(Riは、i番目の流出口における流動抵抗であり、Ri,0は既定の定数であり、diはその流出口の直径であり、βは既定のベキ乗指数、例えば、−3〜−2、冠血流では−2.7、脳血流では−2.9などである)として端部a〜mのそれぞれの抵抗を相関させる、実験的に導かれた生理学的法則(例えば、図1の生理学的法則20)に基づいてもよい。個々の端部a〜mを通る冠血流及び個々の端部a〜mにおける平均圧(例えば、ステップ304で決定される血管の端部a〜mの個々の断面積に基づいて決定される)を用いて、対応する端部a〜mにおける集中パラメータ冠動脈モデル350の抵抗の合計を決定することができる(例えば、Ra+Ra−micro+RV)。他のパラメータ(例えば、Ra/Ra−micro、Ca、Cim)は、実験的に決定された定数であってもよい。

0134

Windkesselモデル360を用いて、大動脈弓に向かう大動脈の下流端に位置する、ソリッドモデル320の流出境界324の端部Bにおける境界条件を決定することができる。Windkesselモデル360を用いて、充血条件下で、モデリングされた大動脈から端部Bを通って流出する血流を表すことができる。Windkesselモデル360は、様々なパラメータ(例えば、Rp、Rd、及びC)を含み、これらは、患者に関する既知の情報、例えば、集中パラメータ心臓モデル340に関連して上記で説明した患者の心拍出量、集中パラメータ冠動脈モデル350に関連して上記で説明したベースライン平均冠血流、大動脈圧(例えば、ステップ304で決定される端部Bにおける大動脈の断面積に基づいて決定される)、及び/または実験的に決定された定数に基づいて決定することができる。

0135

境界条件、例えば、集中パラメータモデル340、350、360(または、これらに含まれるあらゆる定数)、あるいは他の次数低減モデルは、他の因子に基づいて調整することができる。例えば、生理ストレス下で比較的減少した血管を拡張する能力により、患者が低い血流対血管サイズ比を有する場合、抵抗値を調整(例えば増加)することができる。また、抵抗値は、患者が糖尿病を有する、薬物治療を受けている、過去に心イベントを経験した場合などにも調整することができる。

0136

代替的な集中パラメータまたは分散一次元ネットワークモデルを用いて、ソリッドモデル320の下流の冠状血管を表してもよい。MRI、CT、PET、またはSPECTを用いた心筋灌流の画像化を用いて、かかるモデルのパラメータを指定することができる。また、代替的な画像化源、例えば、磁気共鳴血管造影MRA)、レトロスペクティブシネゲーティングまたはプロスペクティブシネゲーティングコンピュータ断層血管造影(CTA)などを用いて、かかるモデルのパラメータを指定することもできる。レトロスペクティブシネゲーティングを画像処理方法と併用して、心周期にわたる心室体積変化を取得し、集中パラメータ心臓モデルのパラメータを指定してもよい。

0137

集中パラメータモデル340、350、360、または他の次数低減一次元または二次元モデルを用いた患者の解剖学的形態の一部の単純化は、特に、未治療状態(例えば、図2及び図3のステップ400)の他に、可能な治療選択肢を評価するとき(例えば、図2のステップ500)など、コンピュータ分析を複数回実施する場合に、コンピュータ分析(例えば、後述の図3のステップ402)をより迅速に実施できるようにしながら、最終結果を高精度に維持する。

0138

例示的実施形態において、境界条件の決定は、ユーザの入力、例えば、ステップ100で取得した患者固有の生理学的データに基づいて、コンピュータシステムによって実施することができる。

0139

C.三次元メッシュの作成
再び図3を参照すると、ステップ306で生成されたソリッドモデル320に基づいて、三次元メッシュを生成することができる(ステップ312)。図17〜19は、ステップ306で生成されたソリッドモデル320に基づいて作製された三次元メッシュ380の例を示している。メッシュ380は、ソリッドモデル320の表面に沿って、及びソリッドモデル320の内部全体に複数の節点382(メッシュ点または格子点)を含む。メッシュ380は、図18及び図19に示すように、4面体要素を用いて作成してもよい(節点382を形成する点を有する)。あるいは、他の形状を有する要素、例えば、6面体要素または他の多面体要素曲線要素などを用いてもよい。例示的実施形態において、節点382の数は、百万個単位、例えば、5百万個〜5千万個であってもよい。節点382の数は、メッシュ380が微細になるに伴って増加する。節点382の数が多くなるにつれ、モデル320内のより多くの点で情報を提供することができるが、節点382の数が増加すると、解くべき方程式(例えば、図1Aに示す方程式30)の数が増えるため、コンピュータ分析の実行により時間がかかる可能性がある。例示的実施形態において、メッシュ380の生成は、ユーザの入力(例えば、節点382の数、要素の形状などを指定する)を伴って、またはユーザの入力を伴わずに、コンピュータシステムによって実施することができる。

0140

再び図3を参照すると、メッシュ380及び決定された境界条件を検証することができる(ステップ314)。この検証は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムが実施してもよい。例えば、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、例えば、メッシュ380が変形している、または十分な空間分解能を有さない場合、境界条件がコンピュータ分析を実施するのに十分でない場合、ステップ310で決定した抵抗が不正確であると思われる場合など、メッシュ380及び/または境界条件の再構成を必要とし得る、メッシュ380及び/または境界条件の特定のエラーを特定することができ得る。その場合、メッシュ380及び/または境界条件は、許容不可であると決定することができ、ステップ304〜314のうちの1つまたは複数を繰り返してもよい。メッシュ380及び/または境界条件が許容可能であると決定された場合、本方法は、後述のステップ402に進んでもよい。

0141

さらに、ユーザは、取得した患者固有の情報、または他の測定されたパラメータ、例えば、心拍出量、血圧、身長、体重、ステップ240で算出した心筋質量が正しく入力され、及び/または正しく計算されていることを確認することができる。

0142

したがって、図3に示す上述のステップ304〜314は、図2のステップ300のサブステップとみなすことができる。

0143

V.コンピュータ分析の実施及び結果の出力
図2に示すステップ400に関連して上記のように、例示的方法としては、コンピュータ分析の実行及び結果の出力を挙げることができる。例示的実施形態において、ステップ400には以下のステップを含めてもよい。

0144

A.コンピュータ分析の実施
図3を参照すると、コンピュータ分析は、コンピュータシステム(ステップ402)によって実施してもよい。例示的実施形態では、ステップ402は、例えば、メッシュ380内の接点382の数に応じて、数分から数時間持続してもよい(図17〜19)。

0145

この分析には、メッシュ380が発生したモデル320における血流を示す一連の式を作成することが含まれる。上述のように、例示的実施形態において、所望の情報は、充血条件下のモデル320を通る血流のシミュレーションに関連する。

0146

また、分析は、数値法を用いて、コンピュータシステムを使用して血流の三次元方程式を解くことを含む。例えば、数値法は、既知の方法(例えば、有限差分法、有限体積法、スペクトル法、格子ボルツマン法、粒子ベース法、レベルセット法、等幾何学法、または有限要素法、あるいは他の計算流体力学(CFD)数値手法)であってよい。

0147

これらの数値法を用いて、血液をニュートン流体非ニュートン流体、または多相流体としてモデリングすることができる。患者のヘマトクリット値またはステップ100で測定した他の因子を用いて、分析に取り込むための血液粘度を特定してもよい。血管壁は、剛性または柔軟であると仮定することができる。後者の場合、血管壁力学の方程式、例えば弾性力学方程式を血流の方程式と一緒に解いてもよい。ステップ100で取得した時変三次元画像データを入力として用いて、心周期にわたる血管形状の変化をモデリングすることができる。コンピュータ分析を実施するための例示的な一連の方程式及びステップは、例えば、「Method for Predictive Modeling for Planning Medical Interventions and Simulating Physiological Conditions」と題される米国特許第6,236,878号、ならびにともに「Patient−Specific Hemodynamics of the Cardiovascular System」と題される米国特許出願公開第2010/0241404号及び米国仮出願第61/210,401号に、より詳細に開示されており、これら全ては参照によりその全体が本明細書に援用される。

0148

作製したモデル及び境界条件を使用するコンピュータ分析は、三次元ソリッドモデル320を表すメッシュ380のそれぞれの節点382における血流及び圧力を測定することができる。例えば、コンピュータ分析結果としては、後述のように、節点382それぞれでのさまざまなパラメータの値、例えば、以下に限定されないが、さまざまな血流の特徴またはパラメータ(例えば、血流速度、圧力、流量またはコンピュータで算出されたパラメータ(例えばcFFRなど)を挙げることもできる。パラメータは、更に、三次元ソリッドモデル320に内挿してもよい。その結果、コンピュータ分析結果は、典型的には、侵襲的に明らかにされ得る情報をユーザに提供し得る。

0149

ここで図3を参照すると、コンピュータ分析結果を検証し得る(ステップ404)。検証は、ユーザ及び/またはコンピュータシステムによって実施してもよい。例えば、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、例えば、節点382の数が不十分なため情報が不十分な場合、過剰な数の節点382により、分析に時間がかかりすぎる場合など、メッシュ380及び/または境界条件の再構成または改定を必要とする、結果の特定のエラーを特定することができる。

0150

ステップ404で、コンピュータ分析の結果が許容不可であると判定された場合、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、例えば、ステップ306で生成されたソリッドモデル320及び/またはステップ312で生成されたメッシュ380を改定または改良するかどうか、またどのように改定または改良するか、ステップ310で明らかにされた境界条件を改定するかどうか、またどのように改定するか、あるいはコンピュータ分析のための入力のうちのいずれかに他の改定を行うかどうかを明らかにすることができる。次いで、上述の1つ以上のステップ、例えば、ステップ306〜314、402、及び404を、決定した改定または改良に基づいて繰り返してもよい。

0151

B.血圧、血流、及びcFFRの結果の表示
再び図3を参照すると、コンピュータ分析の結果がステップ404で許容可能であると決定された場合、コンピュータシステムは、コンピュータ分析の特定の結果を出力してもよい。例えば、コンピュータシステムは、コンピュータ分析の結果に基づいて生成された画像(例えば図1に関連して上記で説明した画像、例えば模擬の血圧モデル50、模擬の血流モデル52、及び/またはcFFRモデル54)を表示してもよい。上述のように、これらの画像は、例えば、ステップ310で明らかにされた境界条件が充血条件に対して特定されたことから、模擬の充血条件下の模擬の血圧、血流、及びcFFRを示す。

0152

模擬血圧モデル50(図1A)は、模擬の充血条件下の図17〜19のメッシュ380によって表される患者の解剖学的形態全体の局所血圧を(例えば、水銀柱ミリメートルまたはmmHgで)示している。コンピュータ分析は、メッシュ380の各節点382の局所血圧を測定することができ、模擬の血圧モデル50は、それぞれの圧力に対応する色、陰影、または他の視覚的指標を指定してもよく、それにより模擬の血圧モデル50は、モデル50全体の圧力の変動を視覚的に示すことができ、各節点382の個々の値を指定する必要がない。例えば、図1Aに示す模擬の血圧モデル50は、この特定の患者に関して、模擬の充血条件下で、圧力が概して均一であり、大動脈がより高い(より暗い陰影によって示される)場合があること、また血流が主冠状動脈内へ、そして分枝内へと下流に流れるにつれて、圧力が徐々に、かつ連続的に減少している(分枝の下流端に向かって陰影が徐々に、かつ連続的に明るくなっていくことにより示される)ことを示している。模擬の血圧モデル50は、図1Aに示すように、血圧の具体的な数値を示す目盛りを伴ってもよい。

0153

例示的実施形態において、模擬の血圧モデル50は、カラーで提供してもよく、カラースペクトルを用いて、モデル50全体の圧力の変動を示してもよい。このカラースペクトルは、最高圧から最低圧まで順番に、赤、橙、黄、緑、青、藍、及び紫を含んでもよい。例えば、上限(赤)は、およそ110mmHg以上(または80mmHg、90mmHg、100mmHgなど)を示してもよく、下限(紫)は、およそ50mmHg以下(または20mmHg、30mmHg、40mmHgなど)を示してもよく、このとき緑は、およそ80mmHg(または上限と下限とのほぼ中間の他の値)を示す。したがって、患者のなかには、模擬血圧モデル50は、大動脈の大部分または全てを赤またはスペクトルの上端に向かう他の色として示してもよく、色は、例えば、冠状動脈及びそこから延びる分枝の遠位端に向かって、(例えば、スペクトルの下端に向かって(紫まで))スペクトルによって徐々に変化してもよい。特定の患者の冠状動脈の遠位端は、それぞれの遠位端について測定された局所血圧に応じて、様々な色、例えば赤から紫までのいずれかを有し得る。

0154

模擬の血流モデル52(図1A)は、模擬の充血条件下の図17〜19のメッシュ380によって表される患者の解剖学的形態全体の局所血液速度を(例えば、センチメートル毎秒またはcm/秒で)示している。コンピュータ分析は、メッシュ380の各節点382の局所血液速度を測定することができ、模擬の血流モデル52は、それぞれの速度に対応する色、陰影、または他の視覚的指標を指定してもよく、それにより模擬の血流モデル52は、モデル52の速度の変動を視覚的に示すことができ、各節点382の個々の値を指定する必要がない。例えば、図1Aに示す模擬の血流モデル52は、この特定の患者に関して、模擬の充血条件下で、主冠状動脈及び分枝の特定の部分において速度が概して高い(図1Aの部分53のより暗い陰影によって示される)ことを示している。模擬の血流モデル52は、図1Aに示すように、血液速度の具体的な数値を示す目盛りを伴ってもよい。

0155

例示的実施形態において、模擬の血流モデル52は、カラーで提供してもよく、カラースペクトルを用いて、モデル52全体の速度の変動を示してもよい。このカラースペクトルは、最高速度から最低速度まで順番に、赤、橙、黄、緑、青、藍、及び紫を含んでもよい。例えば、上限(赤)は、およそ100(または150)cm/秒以上を示してもよく、下限(紫)は、およそ0cm/秒を示してもよく、このとき緑は、およそ50cm/秒(または上限と下限とのほぼ中間の他の値)を示す。したがって、患者のなかには、模擬の血流モデル52は、大動脈の大部分または全てをスペクトルの下端に向かう色の混合として示してもよく(例えば、緑から紫)、色は、測定された血液速度が増加する特定の位置において、スペクトルを通して徐々に変化してもよい(例えば、スペクトルの上端に向かって(赤まで))。

0156

cFFRモデル54(図1A)は、模擬の充血条件下の図17図19のメッシュ380によって表される患者の解剖学的形態全体の局所cFFRを示している。上述のように、cFFRは、特定の節点382におけるコンピュータ分析によって明らかにされた局所血圧(例えば、模擬の血圧モデル50に示される)を例えば流入境界322(図8)における大動脈の血圧で除した比として算出することができる。追加の実施形態は、圧力の変わりに、流速比としてのcFFRの計算について記述する。コンピュータ分析は、メッシュ380の各節点382のcFFRを明らかにすることができ、cFFRモデル54は、それぞれのcFFRに対応する色、陰影、または他の視覚的指標を指定してもよく、それによりcFFRモデル54は、モデル54全体のcFFRの変動を視覚的に示すことができ、各節点382の個々の値を指定する必要がない。例えば、図1Aに示すcFFRモデル54は、この特定の患者に関して、模擬の充血条件下で、cFFRが概して均一であり、大動脈でおよそ1.0である場合があること、血流が主冠状動脈内へ、そして分枝内へと下流に流れるにつれて、cFFRが徐々に、かつ連続的に減少していることを示している。また、cFFRモデル54は、図1Aに示すように、cFFRモデル54全体の特定の地点のcFFR値も示すことができる。cFFRモデル54は、図1Aに示すように、cFFRの具体的な数値を示す目盛りを伴ってもよい。

0157

例示的実施形態において、cFFRモデル54は、カラーで提供してもよく、カラースペクトルを用いて、モデル54全体の圧力の変動を示してもよい。このカラースペクトルは、最低cFFR(機能的に重要な病変を示す)から最高cFFRまで順番に、赤、橙、黄、緑、青、藍、及び紫を含んでもよい。例えば、上限(紫)は、1.0のcFFRを示してもよく、下限(赤)は、およそ0.7(または0.75もしくは0.8)以下を示してもよく、このとき緑は、およそ0.85(または上限と下限とのほぼ中間の他の値)を示す。例えば、下限は、cFFR測定が機能的に重要な病変、またはインターベンションを必要とし得る他の特徴を示すかどうかを明らかにするために使用する下限(例えば、0.7、0.75、または0.8)に基づいて明らかにすることができる。したがって、患者の中には、cFFRモデル54は、大動脈の大部分または全てを紫またはスペクトルの上端に向かう他の色として示してもよく、色は、冠状動脈及びそこから延びる分枝の遠位端に向かって、スペクトルを通して徐々に変化してもよい(例えば、赤から紫までのいずれか)。特定の患者の冠状動脈の遠位端は、それぞれの遠位端について測定されたcFFRの局所値に応じて、様々な色、例えば赤から紫までのいずれかを有してもよい。

0158

cFFRが、機能的に重要な病変、またはインターベンションを必要とし得る他の特徴の存在を明らかにするために使用される下限未満に低下したことを特定した後、動脈または分枝を評価して、機能的に重要な病変(複数可)の位置を特定することができる。コンピュータシステムまたはユーザは、動脈または分枝の形状に基づいて(例えば、cFFRモデル54を用いて)、機能的に重要な病変(複数可)の位置を特定することができる。例えば、機能的に重要な病変(複数可)は、局所の最低cFFR値を有するcFFRモデル54の位置の近傍(例えば、上流)に位置する狭小化または狭窄を発見することによって、位置を特定することができる。コンピュータシステムは、ユーザに対して、機能的に重要な病変(複数可)を含むcFFRモデル54(または他のモデル)の部分(複数可)を示してもよく、または表示してもよい。

0159

また、コンピュータ分析の結果に基づいて、他の画像を生成することもできる。例えば、コンピュータシステムは(例えば、図20〜22に示すように)特定の主冠状動脈に関する追加情報を提供し得る。冠状動脈は、例えば、その特定の冠状動脈が最低cFFRを含む場合、コンピュータシステムによって選択することができる。あるいは、ユーザが、特定の冠状動脈を選択してもよい。

0160

図20は、コンピュータ分析の結果を含む、患者の解剖学的形態のモデルを示し、このモデル上の特定の地点は、個々の参照ラベル(例えば、LM、LAD1、LAD2、LAD3など)で特定される。図21に示される例示的実施形態において、LAD動脈における地点が提供されるが、これは模擬の充血条件下でこの特定の患者の最低cFFRを有する主冠状動脈である。

0161

図21及び図22は、これらの地点(例えば、LM、LAD1、LAD2、LAD3など)のうちの一部もしくは全てにおける、及び/またはこのモデル上の特定の他の位置(例えば、大動脈中など)における、特定の経時的な変数のグラフを示す。図21は、図20に示される大動脈ならびに地点LAD1、LAD2、及びLAD3における経時的な圧力(例えば、水銀柱ミリメートルまたはmmHg)のグラフである。グラフ上の一番上のプロットは、大動脈中の圧力を示し、上から2番目のプロットは、地点LAD1の圧力を示し、上から3番目のプロットは、地点LAD2の圧力を示し、一番下のプロットは、地点LAD3の圧力を示す。図22は、図20に示される地点LM、LAD1、LAD2、及びLAD3における経時的な流量(例えば、立方センチメートル毎秒またはcc/秒)のグラフである。さらに、他のグラフ(例えば、これらの地点の一部もしくは全て及び/または他の地点における、経時的なせん応力のグラフ)を提供することもできる。グラフ上の一番上のプロットは、地点LMの流量を示し、上から2番目のプロットは、地点LAD1の流量を示し、上から3番目のプロットは、地点LAD2の流量を示し、一番下のプロットは、地点LAD3の流量を示す。また、特定の主冠状動脈及び/またはそこから延びる分枝の全長に沿って、これらの変数(例えば、血圧、血流、速度、またはcFFR)の変化を示すグラフを提供することもできる。

0162

場合によっては、上述の様々なグラフ及び他の結果をレポートにまとめることもできる(ステップ406)。例えば、上述の画像または他の情報を規定のテンプレートを有する文書に挿入してもよい。このテンプレートは、複数の患者に対して事前設定され、包括的なものであってもよく、またコンピュータ分析の結果を医師及び/または患者に報告するために使用することもできる。この文書またはレポートは、コンピュータ分析の完了後、コンピュータシステムによって自動的に完了されてもよい。

0163

例えば、最終レポートは、図23に示す情報を含んでもよい。図23は、図1AのcFFRモデル54を含み、また要約情報(例えば、主冠状動脈及びそこから延びる分枝それぞれにおける最低cFFR値)も含む。例えば、図23は、LAD動脈の最低cFFR値が0.66であり、LCX動脈の最低cFFR値が0.72であり、RCA動脈の最低cFFR値が0.80であることを示す。他の要約情報には、患者の名前、患者の年齢、患者の血圧(BP)(例えば、ステップ100で取得される)、患者の心拍数(HR)(例えば、ステップ100で取得される)などを含み得る。また、最終レポートは、医師または他のユーザが更なる情報を明らかにするためにアクセスすることができる、上述のように生成された画像及び他の情報のバージョンも含んでよい。コンピュータシステムによって生成された画像は、医師または他のユーザが任意の地点にカーソルを置いて、その地点における上述の変数(例えば、血圧、速度、流量、cFFRなど)を特定できるようにフォーマットされていてもよい。

0164

最終レポートは、医師及び/または患者に送信することもできる。最終レポートは、任意の既知の通信方法(例えば、無線もしくは有線ネットワーク郵便など)を用いて送信することができる。あるいは、医師及び/または患者は、最終レポートがダウンロードまたは受け取り可能であることを通知されてもよい。次いで、医師及び/または患者は、ウェブベースのサービスにログインして、安全な通信回線を介して最終レポートをダウンロードすることができる。

0165

C.結果の検証
再び図3を参照すると、コンピュータ分析の結果を個別に検証することができる(ステップ408)。例えば、ユーザ及び/またはコンピュータシステムは、コンピュータ分析の結果、例えばステップ406で生成された画像及び他の情報の上述のステップのうちのいずれかの再実施を要求する特定のエラーを特定することができる。そのようなエラーが特定された場合、そのコンピュータ分析の結果は許容不可であると決定してもよく、特定のステップ、例えば、ステップ100、200、300、400、サブステップ102、202〜208、240〜260、304〜314、及び402〜408などを繰り返してもよい。

0166

したがって、図3及び上述に示すステップ402〜408は、図2のステップ400のサブステップとみなすことができる。

0167

コンピュータ分析の結果を検証するための別の方法は、結果に含まれるいずれかの変数(例えば、血圧、速度、流量、cFFRなど)を患者から別の方法を用いて測定することを含んでもよい。例示的実施形態において、変数を測定して(例えば、侵襲的に)、次いでコンピュータ分析によって明らかにされた結果と比較してもよい。例えば、FFRは、ソリッドモデル320及びメッシュ380によって表される患者の解剖学的形態内の1つ以上の地点において、例えば上述のように患者に挿入したプレッシャーワイヤーを用いて明らかにすることができる。ある位置で測定したFFRを同じ位置のcFFRと比較してもよく、この比較は複数の位置で実施してもよい。任意により、その比較に基づいて、コンピュータ分析及び/または境界条件を調整してもよい。

0168

D.冠状動脈血流情報を提供するシステム及び方法の別の実施形態
特定の患者における冠状動脈血流に関連する様々な情報を提供する方法600の別の実施形態を図24Aに示す。方法600は、上述のコンピュータシステム、例えば、上述及び図3に示されるステップのうちの1つ以上を実施するために使用するコンピュータシステムで実施することができる。方法600は、1つ以上の入力610を用いて実施してもよく、また入力610に基づいて1つ以上のモデル620を生成することと、入力610及び/またはモデル620に基づいて1つ以上の条件630を指定することと、モデル620及び条件630に基づいて1つ以上の解640を導くことを含んでもよい。

0169

入力610は、患者の大動脈、冠状動脈(及びそこから延びる分枝)、ならびに心臓の医療画像データ611、例えばCCTAデータ(例えば、図2のステップ100で取得される)を含んでもよい。また、入力610は、患者の上腕の血圧の測定値612及び/または他の測定値(例えば、図2のステップ100で取得される)も含んでよい。測定値612は、非侵襲的に取得してもよい。入力610を用いて、モデル(複数可)620を生成してもよく、及び/または後述の条件(複数可)630を特定してもよい。

0170

上記のように、1つ以上のモデル620は、入力610に基づいて生成することができる。例えば、方法600は、画像データ611に基づいて、患者の解剖学的形態(例えば、大動脈、冠状動脈、及びそこから延びる分枝)の1つ以上の患者固有の三次元幾何学モデルを生成すること(ステップ621)を含んでもよい。例えば、幾何学モデルは、図3のステップ306で生成される図8のソリッドモデル320、及び/または図3のステップ312で生成される図17〜19のメッシュ380であってもよい。

0171

再び図24Aを参照すると、方法600は、1つ以上の物理学に基づく血流モデルを生成すること(ステップ622)も含んでよい。この血流モデルは、ステップ621で生成された患者固有の幾何学モデルを通る血流、心臓及び大動脈の循環、遠位冠循環などに関連するモデルを含んでもよい。血流モデルは、患者のモデリングされた解剖学的形態に関連する少なくとも1つの血流の特徴、例えば血流速度、圧力、流量、FFRなどに関連してもよい。血流モデルは、三次元幾何学モデルの流入及び流出境界322、324における境界条件として指定してもよい。血流モデルは、次数低減モデル、または図3のステップ310に関連して上記で説明した他の境界条件、例えば集中パラメータ心臓モデル340、集中パラメータ冠状動脈モデル350、Windkesselモデル360などを含んでもよい。

0172

上述のように、1つ以上の条件630は、入力610及び/またはモデル620に基づいて明らかにすることができる。条件630は、ステップ622(及び図3のステップ310)で特定された境界条件について算出されたパラメータを含む。例えば、方法600は、画像データ611(例えば、図3のステップ240で明らかにされる)に基づいて、患者固有の心室または心筋質量を算出することによって、条件を明らかにすること(ステップ631)を含んでもよい。

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