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図面 (20)

課題

遠隔に載置した磁界発生ステータを用いる、脈管構造内の磁性ナノ粒子外部操作のためのシステムを提供する。

解決手段

システム及び方法は、永久磁石ベース又は電磁界発生ステータ源を用いて、流体媒質中の磁性ナノ粒子を制御する。人間の循環系などのように、流体媒質中での治療剤拡散を増加させるのに有用であり、これは結果として循環系での血管閉塞などの流体障害物の実質的な除去をもたらし、延いては血液流の増加をもたらすこととなる。注入前に、ユーザによる化学剤組成との結合を容易にする非特殊化化学被覆剤を有する磁性ナノ粒子ならびに、磁性ナノ粒子の一定な注入質量を、患者へ搬送するためにシステム。

概要

背景

脳血管及び四肢の血管のおける血管閉塞を含む循環系内流体障害物処置は、障害物を溶解できる薬剤の使用及び障害物除去装置の使用を含んでいた。しかしながら、このような薬物の副作用を制御することは困難であり、そのような障害物除去装置は、しばしば意図しない又は二次的組織損傷を引き起こす観血的な処置を伴う。加えて、通常の投与量での薬物の使用及び観血的な血栓摘出装置の使用の双方は、結果的に死因となり得る。

概要

遠隔に載置した磁界発生ステータを用いる、脈管構造内の磁性ナノ粒子外部操作のためのシステムを提供する。システム及び方法は、永久磁石ベース又は電磁界発生ステータ源を用いて、流体媒質中の磁性ナノ粒子を制御する。人間の循環系などのように、流体媒質中での治療剤拡散を増加させるのに有用であり、これは結果として循環系での血管閉塞などの流体障害物の実質的な除去をもたらし、延いては血液流の増加をもたらすこととなる。注入前に、ユーザによる化学剤組成との結合を容易にする非特殊化化学被覆剤を有する磁性ナノ粒子ならびに、磁性ナノ粒子の一定な注入質量を、患者へ搬送するためにシステム。C

目的

制御システムは、磁性ナノ粒子の位置、患者の脈管構造及び/又は目標対象に関するリアルタイムフィードバックを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

磁性粒子運動を制御するためのシステムであって、マグネットと、前記マグネットに結合された制御システムであって、時間変化磁界を生成するように、また、前記マグネットの磁性勾配の方向及び大きさを制御するように、前記マグネットの位置及び配向の少なくとも一つを操作させる制御システムと、を備え、戦記制御システムは、治療領域に磁性粒子の集合を容易にするように磁界の性質を変更するように前記制御システムが構成される集合モードと、前記治療領域内で循環運動誘導するように前記磁界の性質を変更するように前記制御システムが構成される渦モードと、を切り替えるように構成されている、システム。

請求項2

前記制御システムに撮像データを提供するように構成された撮像システムを更に備え、前記制御システムは、前記撮像データに基づいて、前記集合モードと前記渦モードとをいつ切り替えるかを決定する、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記撮像データは、超音波ベースの撮像データ、X線データPETデータMRデータ及びCTスキャンデータのうちの少なくとも一つを含む、請求項2に記載のシステム。

請求項4

前記磁性粒子を更に含み、前記磁性粒子は造影剤として作用する、請求項1から3のいずれかに記載のシステム。

請求項5

磁性粒子の運動を制御するための起磁システムであって、使用中に撮像システムから撮像データを受信する撮像モジュールであって、当該撮像データは、使用中において、被検者脈管構造又は磁性ナノ粒子の相対位置若しくはその双方に関する情報を提供する画像診断法由来する情報を含む、撮像モジュールと、使用中において、受信される前記撮像データを前記起磁システムに相対する各位置にマッピングするように、前記起磁システムの参照フレームを前記撮像システムの参照フレームに登録する登録モジュールと、使用中において、受信される前記撮像データ内の前記磁性粒子を識別し、前記起磁システムに相対する磁性ナノ粒子の位置を決定する追跡モジュールと、使用中において、受信される前記撮像データに基づいて、前記磁性粒子の位置から被検者内の所望の部位への操縦経路を策定する操縦モジュールと、使用中において、前記起磁システムに、時間変化の磁界を生成するように、また、マグネットの磁性勾配の方向及び大きさを制御するように、前記マグネットの位置及び配向の少なくとも一つを操作させる制御器と、を備える起磁システム。

請求項6

前記起磁システムを操作するためにユーザからの入力を受信するユーザ入力モジュールを更に備える、請求項5に記載の起磁システム。

請求項7

前記撮像データは、超音波ベースの撮像データ、X線データ、PETデータ、MRデータ及びCTスキャンデータのうちの少なくとも一つを含む、請求項5または6に記載の起磁システム。

技術分野

0001

[関連出願]
本出願は、2012年8月30日に出願された米国特許出願第61/695,257号の優先権を主張するものであり、前記出願の全文は本明細書の一部を構成するものとしてその内容を援用する。本出願はまた、2012年5月15日に出願された米国特許出願第13/471,871号及び2012年5月15日に出願された米国特許出願第13/471,908号の一部継続出願であり、前記出願の全文は本明細書の一部を構成するものとしてその内容を援用する。

0002

本開示は、一般的には、各種の状態の処置のための、循環系の脈管構造内の磁性粒子(例えば、ナノ粒子)の導入及び外部操作を容易にするための各システム及び各方法に関する。

背景技術

0003

脳血管及び四肢の血管のおける血管閉塞を含む循環系内流体障害物の処置は、障害物を溶解できる薬剤の使用及び障害物除去装置の使用を含んでいた。しかしながら、このような薬物の副作用を制御することは困難であり、そのような障害物除去装置は、しばしば意図しない又は二次的組織損傷を引き起こす観血的な処置を伴う。加えて、通常の投与量での薬物の使用及び観血的な血栓摘出装置の使用の双方は、結果的に死因となり得る。

発明が解決しようとする課題

0004

幾つかの実施の形態では、循環系における磁性ロータを制御するための磁界勾配を有するマグネットと、循環系での治療目標部位に対して、磁性ロータを凝集し移動させる手法で、磁界及び勾配を位置決め及び回転又は振動させるための制御器とを備える治療システムが提供される。一の実施の形態によれば、治療システムを使用して、循環系内の医薬組成物又は他の薬剤との治療目標部位の接触が増加する。各種の実施の形態では、医薬組成物は、磁性ロータに添着されるか又はその他の方法で同時投与される、また、他の実施の形態では、磁性ロータとは分離して循環系に投与される。特定の実施の形態では、医薬組成物は、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)のような血栓溶解剤である。

0005

システムの各治療対象目標部位)は、限定されるわけではないが、アテローム硬化血小板線維性被膜脂肪積体冠動脈閉塞動脈狭窄症動脈再狭窄症静脈血栓症動脈血栓症脳血栓症塞栓症(例えば、肺塞栓症)、出血微細血管、目部の凝血血管腫(例えば、血管腫、リンパ管腫血管内皮腫カポジ肉腫血管肉腫血管芽細胞腫)などの流体障害物、その他の流体障害物、及び/又はこれらの何れの組み合わせなどを含むことができる。血管の治療対象(目標部位)はまた、脳又は他の器官の動脈静脈奇形(例えば、真正動脈静脈奇形、潜在性奇形又は陰性奇形若しくは空洞性奇形、静脈奇形、血管腫、硬膜瘻孔)を含んでよい。システムの治療対象(目標部位)はまた、身体の何れの器官又は組織(例えば、心臓、脳、脚、腕、前庭系腫瘍又は癌組織、または器官又は組織に関連した血管)を含むことができる。幾つかの実施の形態では、治療目標部位は、基幹細胞及び/又は遺伝子治療(例えば、遺伝子の搬送)のために識別される目標部位とすることができる。幾つかの実施の形態では、磁性ロータは脊髄液(例えば、脳脊髄液)の中に搬送することができる。各種の実施の形態では、循環系は、被検者(例えば、人間の患者又は動物患者)の脈管構造である。

0006

各種の実施の形態では、治療システムは、モータに結合された永久磁石を備え、制御器は、治療目標部位に対する実効距離及び実効平面においてマグネットを位置決めするようにモータを制御し、また治療目標部位を対処するために、治療目標部位に向けて磁性ロータを指向させて、実効周波数でマグネットを回転させる。各種の実施の形態では、治療システムは、磁界強度及び電流駆動の磁界分極を有する電磁石を備え、制御器は、電流を調整することにより、電磁石の磁界を回転させる。

0007

幾つかの実施の形態では、治療システムは、回転磁界周波数及び回転磁界の配向平面を調整することで、及び/又は治療目標部位に対して、回転磁界の距離を調整することで、治療目標部位を除去、撤去又はそのサイズを減少させるために、ユーザが磁性ロータを制御できるように、磁性ロータ及び/又は治療目標部位を目視するためのディスプレイ(例えば、モニタ又はスクリーン)、及び磁性ロータを制御するためのユーザインターフェースタッチスクリーンディスプレイキーボードマウスパッドジョイスティック及び/又はその他の入力手段を含む)を含む。各種の実施の形態では、治療対象(目標部位)は、低血流量又は無血流を有する人間の血管内の血栓塞栓又は凝血塊である。各種の実施の形態では、磁性ロータは循環系に注入された磁性ナノ粒子である。磁性ナノ粒子は、被覆又は未被覆とすることができる。

0008

幾つかの実施の形態では、磁界の回転磁界及び引力(例えば、指向化勾配)によりトルクロータに及ぶことで発生するロータの回転に応じて、磁界から離間して血管に沿う前方横転移動を繰り返すことにより、また、磁界の回転磁界及び引力(例えば、指向化勾配)によりトルクがロータに及ぶことで発生するロータの回転に応じて、磁界に向かって流体を介して逆流することにより、磁性ロータは循環運動で流体を介して移動する。

0009

幾つかの実施の形態では、循環系での流体の流れを増加させるために提供される治療システムであって、流体において磁性ツールを制御するための磁界を有するマグネットと、磁性ツールの摩耗面を回転させ、また治療目標部位を通る又はその周囲の流体の流れに接触し且つ増加させるために、回転摩耗面を操作するために、治療目標部位に対して磁界を位置決めし、そして、回転させるように構成された制御器と、を備える治療システムが提供される。各種の実施の形態では、循環系は、人間の患者のような被検者の脈管構造を含む。各種の実施の形態では、磁性ツールは、安定化ロッドに結合され、この磁性ツールは、回転磁界に応じて、安定化ロッドの周りを回転する。幾つかの実施の形態では、磁性ツールは、治療目標部位に係合して当該治療目標部位を切り開くマグネットに添着した擦過キャップを、当該磁性ツールは備える。幾つかの実施の形態では、制御器は、治療目標部位上の目標点で、磁性ツールを位置決めし、治療目標部位を切り開くのに充分な周波数で、磁性ツールを回転させる。マグネットは、磁性ツールが安定化ロッドによって治療目標部位に向かって押されると、直ちに磁性ツールが回転するように、そして回転中に、マグネットの各極が磁性ツールの各対向極を定期的に引き付けるように、当該マグネットを位置決めできる。幾つかの実施の形態では、マグネットは、回転中において、マグネットの各極が磁性ツールの各対向極を継続的に引き付けるように、また磁性ツールが、マグネットの引力(例えば、指向化勾配)により治療目標部位に向かって押されるように、当該マグネットを位置決めする。

0010

幾つかの実施の形態では、システムは循環系内の流体の流れを増加させるために提供されるものであって、流体内の磁性ロータを制御するための磁界を有する磁石を備えるシステムが提供される。幾つかの実施の形態では、システムは、ユーザに対して、流体内での磁性ロータ及び治療目標部位を表示するディスプレイと、ユーザからの支持に応じて、治療目標部位に近接する磁性ロータを位置決めするように、また治療目標部位に対して、磁性ロータの角度配向を調整するように、更に流体を混合し実質的に治療目標部位を除去するために、全体的に循環運動又は振動運動で、磁性ロータを回転移動させるように、磁界を制御する制御器と、を備える。

0011

各種の実施の形態では、ディスプレイ(例えば、スクリーン、モニタ)は、磁性ロータ(例えば、ナノ粒子)及び治療目標部位(例えば、凝血塊)のリアルタイムの(例えば、ストリーミング映像を表示する。幾つかの実施の形態では、ディスプレイは、当該ディスプレイのリアルタイム映像上で、磁界の回転平面を表示するグラフィックと磁界の引力(例えば、指向化勾配)を表示するもう一つのグラフィックとを重畳する。幾つかの実施の形態では、マグネットは、モータ及び可動アームに結合された永久磁石である。幾つかの実施の形態では、制御器は、ユーザが、治療目標部位に対して、磁界の位置、回転平面及び/又は回転周波数を操作するための遠隔制御装置を備える。遠隔制御装置は、1次元、2次元、又は3次元での位置と回転平面を操作するために使用することができる。

0012

幾つかの実施の形態では、リアルタイムの映像は、経頭蓋ドップラ画像診断システム、PET画像診断システム、X線画像診断システム、MRI画像診断システム、CT画像診断システム、超音波画像診断システムなどの撮像システム及び/又は同様のシステムから受信した各画像に対応することができる。幾つかの実施の形態では、制御システムが動作しているとき、撮像システムは、存在する磁界に対しては比較的影響を受けない。制御システムは、磁性ナノ粒子の位置、患者の脈管構造及び/又は目標対象に関するリアルタイムのフィードバックを提供するように、撮像システムからの画像を受信し、登録し、またそれら画像をユーザに提示することができる。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子の撮像により、薬剤の注入及び/又は投与濃度についての情報を提供することができる。この情報を利用して、ナノ粒子の制御を、ナノ粒子が収集されるモードとナノ粒子の渦を形成するモードとの間で変更させる、又は脈管構造内の化学剤の混合の改善をするために、実質的に循環経路及び/又は振動経路に従わせることができ、これにより治療目標部位への化学剤の拡散を高め、及び/又は化学剤の治療目標部位に対する相互作用を高めている。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子は造影剤又は追跡子を含み、また薬剤又は化学剤に対して相関関係を持たせることができる。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子は、治療目標部位の領域に於ける脈管構造内での拡散量目安指標)として用いられる。

0013

幾つかの実施の形態では、ディスプレイは、遠隔制御装置を介してユーザから受信した指示に応じてグラフィックスを調整する。各種の実施の形態では、マグネットは、モータ及び可動アームに結合された電磁石であり、制御器は、治療目標部位の位置、形状、厚さ及び密度を識別するために画像処理を行う。幾つかの実施の形態では、制御器が、治療目標部位を除去するために、磁界の位置、回転面及び/又は回転周波数を制御するように、自動的に可動アームを操作する。幾つかの実施の形態では、いくつかの実施形態では、自動制御により、ユーザが指定した又はプログラム化した操縦経路に従って、ナノ粒子を制御している。ユーザは、操縦経路を決定しかつ入力でき、また粒子の注入中、若しくは治療処置中でその他いずれかの時期に、調整を行うことができる。幾つかの実施の形態では、操縦経路は、治療システムの制御器により、自動的に算出及び/又は調整される。

0014

幾つかの実施の形態では、マグネットは、実質的に遮蔽された筐体に収容され、これにより、システムの一つ又は複数のマグネットの磁界が人への又はシステム外部の物品に影響を及ぼすことを実質的に軽減又は防止している。例えば、システムは、適切な遮蔽材料(例えば、鉄)から作られた筐体を含むことができる。制御器が提供する自動制御により、使用中でないときには、一つまたは複数のマグネットを遮蔽筐体の内部に移動することができる。

0015

幾つかの実施の形態では、治療システムは、磁性ナノ粒子の移動の制御を向上させるために、リアルタイム情報を提供する。磁性ナノ粒子は、画像診断法によって検出可能なように構成することができる。例えば、磁性ナノ粒子は、それぞれ、X線ベースのシステム又はPETスキャナを使用して可視化するように、造影剤又は核剤に添着してもよい。その他の画像診断法は、磁性ナノ粒子が作り出す脈管構造を介する流体の流れを検出するドップラー画像診断法(例えば、経頭蓋ドップラー)、又は直接2次元又は3次元画像診断を提供する超音波ベース診断撮像システムを含むことができる。制御システムを撮像システム(画像診断システム)と組わせることで、低血流管腔内への化学添加剤のリアルタイム注入を追跡する能力を提供することができる。磁性システムを操作することにより、注入された磁性ナノ粒子の3段階制御が達成でき、これにより治療を指示する能力を向上させている。

0016

画像診断法は、磁性ナノ粒子の作り出す流体の流れが影響を及ぼす装置又は化学剤を決定することのできる画像診断法を含むいずれのモダリティとすることができる。一の実施の形態では、画像診断法では、関心領域の画像を撮って、計量情報を提供している。治療システムは、外部機器に撮像データを通信するための通信モジュール(例えば、ディスプレイ装置記憶装置などの)を含むことができる。治療システムは、画像の参照フレーム磁気システムの参照フレームに登録するための登録モジュールを含むことができる。そして、システムは、オペレータによる又はコンピューティングデバイスの制御器による自動的操作のいずれかによって、画像を受信かつ登録し、磁性ナノ粒子を追跡し、また所望の経路に沿ってナノ粒子を操縦するように当該ナノ粒子指向させる手段を提供することができる。撮像データは、2次元又は3次元データとすることができる。3次元情報は、操縦制御が三次元で実施される場所では、有利となり得る。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子の制御は,本明細書に記載のシステムを使用して、遠隔的に行われる。

0017

特定の各実施の形態では、磁性ロータは、磁界の存在下で結合した磁性ナノ粒子により形成することができる(例えば、ナノ粒子列を形成するために凝集物)。幾つかの実施の形態では、流体は、治療目標部位(血栓又は凝血塊のような)を摩滅して除去するために、磁性ナノ粒子の一般的な循環運動又は振動運動で混合される、血液と治療剤(たとえば、tPAのような血栓溶解剤)との混合液である。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子の一般的な循環運動又は振動運動により、高血流血管から治療目標部位を含む低血流の血管へ向けて、治療剤を再指向させることができる。幾つかの実施の形態では、磁界の存在下で形成される磁性ナノ粒子は、治療剤を目標位置に指向させる血流の流れを、生成するために利用できる。

0018

幾つかの実施の形態では、循環系での流体の流れを増加させる方法であって、治療上有効とされる量の磁性ロータ(例えば、磁性ナノ粒子)を,流体障害物をもつ患者の循環系へ投与することと、回転磁界と指向化勾配は循環系での磁性ロータを制御するように構成されものであって、永久磁石又は電磁石により回転磁界を患者に加えることと、患者の循環系での治療目標部位に対して、磁性ロータを凝集しかつ移動する手法で、磁界と磁界勾配を位置決め及び/又は回転させるための制御器を用いることと、を備える方法であって、循環系における治療目標部位の治療剤(例えば、医薬組成剤)との接触を増加させ、また流体の流れを増強させる、前記方法が提供される。幾つかの実施の形態では、磁性ロータを凝集しかつ移動させるために、磁界及び勾配を位置決めし更に回転させることで、治療目標部位(例えば、凝血塊、血栓又は閉塞)へ、治療剤(例えば、医薬組成剤、化学添加剤、基幹細胞、遺伝物質又は他の生物製剤等)を指向させるために利用できる血流の流れを生成又は増加させている。幾つかの実施の形態では、血流の流れは、利点的には、0.01Teslaから0.1Teslaの間の回転する時間変化の磁界大きさと、0.01Tesla/meterから5Tesla/meterの間の磁性勾配強度に曝されるときに、0.1ミリから2ミリの間の長さを有し、また回転周波数が1Hzと10Hzの間(例えば、1Hz、2Hz、3Hz、4Hz、5Hz、6Hz、7Hz、8Hz、9Hz又は10Hz)となるナノ粒子ロッドを形成するように結合される磁性ナノ粒子によって生成することができる。

0019

幾つかの実施の形態によれば、治療剤(例えば、医薬組成剤、化学添加剤、血栓溶解剤)は、磁性ロータ又は磁性ロータを含む個々の磁性ナノ粒子に添着することができる。例えば、磁性ナノ粒子は、治療剤の添着を容易にするための被覆剤を含むことができる。治療剤を、磁性ロータから分離して、患者の循環系に対して投与できる。

0020

幾つかの実施の形態によれば、治療目標部位は、人間の血管(例えば、脳血管又は脳に至る血管若しくは脚部の血管)での、血栓(例えば、凝血塊)とすることができる。幾つかの実施の形態では、磁性ロータは、循環系内に注入される磁性ナノ粒子から形成することができる。一の実施の形態では、治療目標部位は、静脈二弁の完全閉塞又は部分閉塞である。特定の各実施の形態では、磁性ロータは、磁性ロータと静脈との間の摩擦力を介して、磁界から離間してゆく運動を結果的に引き起こす、時間変化の磁界と磁性勾配に応じて、前方横転の繰り返し回転により、またロッドの回転と磁界の引力に応じて,流体を介して磁界に向かって逆流することにより、全体的に循環運動又は振動運動で流体を介して移動する。

0021

幾つかの実施の形態によれば、磁性ロータは、約10nm以上及び/又は約200nm以下の直径であって、限定されるわけではないが、約10nmから約150nmまで、約15nmから約100nmまで、約20nmから約60nmまで、約20nmから約100nmまで、約30nmから約50nmまで、それらが重複する各範囲、200nm未満、150nm未満、100nm未満、60nm未満の直径を有する磁性ナノ粒子である。幾つかの実施の形態では、治療目標部位は、患者頭部の血管閉塞又は患者脚部の血管閉塞である。

0022

幾つかの実施の形態では、循環系での薬剤拡散を増加させるための方法が提供される。前記方法は、治療上有効とされる量の磁性ロータを患者の循環系へ投与することを備える。幾つかの実施の形態では、前記方法は、循環系において磁性ロータを制御する磁界及び勾配を有するマグネットを患者に施用することを備える。幾つかの実施の形態では、前記方法は、患者の循環系内の治療目標部位に対して磁性ロータを凝集しかつ移動させる手法で、磁界及び勾配を位置決めしかつ回転させるように構成した制御器を用いることを備える。幾つかの実施の形態では、治療目標部位での循環系における治療剤(例えば、医薬組成剤)の拡散は、磁性ロータの存在及び移動の結果として増強される。

0023

幾つかの実施の形態によれば、溶液中に容易に分散されない薬剤を搬送するシステムが開示される。前記システムは、使用中において、溶液中の薬剤の予測可能な搬送を確保することができる。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、被検者に向かって管を介して溶剤押し出すポンプを備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、ポンプから溶剤を移送するポンプに結合した入口管を備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、溶液中において容易に分散されない薬剤を含む溶質の少なくとも一部を保持する、前記入口管に結合した貯蔵器を備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、分散溶液を生成するために溶剤及び溶質を撹拌する、貯蔵器に結合した撹拌機構を備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、分散溶液を被検者に移送する、貯蔵器に結合した出口管を備える。一の実施の形態では、溶質は、磁性粒子又はナノ粒子を含む。一の実施の形態では、出口管は、マイクロボアチューブを備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、ポンプからの溶液が、入口管を介して貯蔵器に入ると、出口管内に、貯蔵器内の溶液を押し出す、貯蔵器内のダイアフラムを備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、少なくとも、分散される溶液の一部を保持する、貯蔵器内に管を備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、エネルギーを撹拌機構から貯蔵器内の管へ伝達する、貯蔵器内の液体又はゲルを含む。

0024

幾つかの実施の形態に依れば、前記システムは、支持構造体を備える。一の実施の形態では、前記貯蔵器は、使用中において、容易に分散されない薬剤を含む溶液の少なくとも一部を保持する、支持構造体に結合したIVドリップバッグを備える。一の実施の形態では、使用中において、分散溶液を生成又は維持するために、溶液を撹拌する攪拌機構は、IVドリップバッグに結合される。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、被検者へ分散溶液を移送する、IVドリップバッグに結合した出口管を含む。一の実施の形態では、前記システムは、IVドリップバッグ及び出口管に結合した、円錐形の底部を有するドリップチャンバを備える。

0025

幾つかの実施の形態に依れば、前記システムは、使用中において、一つ又は複数の注入器の内容物の分散を制御する注入器ポンプを備える。一の実施の形態では、前記システムは、注入器ポンプに接続された複数の注入器を備える。一の実施の形態では、前記システムは、複数の注入器に連結された出口管を複数備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、被検者への搬送のために、複数の注入器のうちの一以上からの溶液に合流する、複数の出口チューブに結合されたマニホールドを備える。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、マニホールドに沿う流体の流れを制御するマニホールド弁膜を備える。前記システムは、使用中において、溶液をマニホールドから被検者へ搬送する出口管を備えることができる。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、マニホールドから出口管への流体の流れを制御する出口弁膜を備えることができる。一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、複数の注入器中の分散液を生成又は維持するのに充分な複数の注入器を攪拌する、注入器ポンプに結合した撹拌機構を備える。

0026

一の実施の形態では、注入器ポンプは、第1の注入器から第2の注入器への溶液の移動により、分散を維持するために溶液が攪拌されるように、第1の注入器からの溶液を分散させ、第2の注入器で溶液を収集することによって、第1の注入器から第2の注入器へ溶液の一部を転送する。一の実施の形態では、複数の注入器のうちの少なくとも1つは塩水を含む。一の実施の形態では、弁膜マニホールドは、マニホールドに沿う塩水の流れを制御する。一の実施の形態では、塩水を含む少なくとも一つの注入器は、被験体への溶液の搬送後に、出口管を出水するように塩水を分散する。一の実施の形態では、動的な混合段階の間に、塩水がマニホールドの塩水部から出るのを実質的に防止するために、マニホールド弁膜は閉成され、また溶液がマニホールドから出口管へ流入するのを実質的に防止するために、出口弁膜は閉成される。一の実施の形態では、溶液配分段階中は、塩水がマニホールドの塩水部から出るのを実質的に防止するために、マニホールド弁膜は閉成され、また溶液がマニホールドから出口管へ流入するのを可能とするために、出口弁膜は開成される。一の実施の形態では、出水段階中に、マニホールドから出口管への塩水の流入を可能とするために、マニホールド弁膜は開成される。

0027

一の実施の形態では、攪拌機構は、使用中において、溶液中で分散を維持するのに充分な時間設定した超音波パルスを生成する、超音波トランスデューサである。一の実施の形態では、攪拌機構は、使用中において、溶液中の磁性粒子の分散を維持するのに充分な時間変化の磁界を生成するマグネットである。磁界は、約1Hz以上及び/又は約100Hz以下、約5Hz以上及び/又は約50Hz以下、及び/又は約10Hz以上及び/又は約30Hz以下、約1Hz以上及び/又は約10Hz以下、若しくはそれらが重複する各範囲、100Hz未満、50Hz未満,30Hz未満、10Hz未満の周波数で前記磁界は変化できる。

0028

一の実施の形態では、攪拌機構は、時間設定した手法、周期的な手法、及び/又は律動的な手法で、IVドリップバッグ又は貯蔵器の一部を押し込む、機械的に作動されるバーである。機械的な撹拌は、約0.1Hz以上及び/又は約5Hz以下、約0.25Hz以上及び/又は約3Hz以下、若しくはそれらの重複する各範囲の周波数で、繰り返すことができる。一の実施の形態では、攪拌機構は、空気袋への空気を脈動させ、空気袋からの空気をIVドリップバッグ又は貯蔵器に流れ込ませるのを休止し、その後この動作を繰り返すコンプレッサであって、前記攪拌機構は、このコンプレッサに結合した空気袋(例えば、バルーン)である。一の実施の形態では、攪拌機構は、使用中において、機械的に粒子容器を攪拌する、機械的な渦生成器である。

0029

一の実施の形態では、マイクロボアチューブは、被験体へ移送中において、溶液の分散を維持するために充分に小さい内径を有することができる。マイクロボアチューブの内径は、0.01インチ及び0.10インチの間(例えば、約0.05インチ以内、約0.048インチ以内、約0.034インチ以内、及び/又は約0.023インチ以内)とすることができる。マイクロボアチューブの長さは、少なくとも約40インチ及び/又は約180インチ以内、少なくとも約50インチ及び/又は約100インチ以内、若しくは少なくとも約57インチ及び/又は約61インチ以内、又はそれらが重複する各範囲とすることができる。マイクロボアチューブは、少なくとも約0.3mL及び/又は約2.0mL以内、少なくとも約0.4mL及び/又は約1.8mL以内、少なくとも約0.5mL及び/又は約1.7mL以内、それらが重複する各範囲、0.3mL未満、若しくは2.0mLを超過する体積を持つことができる。

0030

幾つかの実施の形態に依れば、可搬型の起磁システムであって、磁性ナノ粒子の無線操作により、閉塞血管を通る流体の流れを増加させる起磁システムが開示される。一の実施の形態では、前記システムは、マグネットポッドを備える。一の実施の形態では、前記システムは、マグネットポッドに回転可能に結合されたヘッドレストを備える。一の実施の形態では、前記システムは、マグネットポッドに取着されるレールアタッチメントであって、使用中において、実質的にマグネットポッドをベッド又はその他の類似の構造体に固定するレールアタッチメントを備える。一の実施の形態では、前記システムは、マグネットポッドに結合されるマグネットであって、使用中において、被検者の脈管構造内に誘導される磁性ナノ粒子の外部起磁制御を与える、磁界と指向化磁性勾配を有するマグネットを備える。前記マグネットは、一つまたは複数の永久磁石若しくは電磁石を備えることができる。

0031

一の実施の形態では、前記システムは、使用中において、マグネットポッドに対して、磁界及び指向化磁性勾配を操作させる又はその双方に時間変化の磁界を生成させ、また、マグネットの磁性勾配の方向及び大きさを制御させる、制御器を備える。一の実施の形態では、前記システムは、磁界及び指向化磁性勾配を操作する又はその双方を操作するものであって、脈管構造内に存在する磁性ナノ粒子を凝集させて複数の磁性ナノ粒子ロッドを生成させ、また、磁性ナノ粒子ロッド及び磁性勾配の回転に応じて、磁界から離間するように、磁性ナノ粒子ロッドの前方横転移動を繰り返すことで、また、磁性ナノ粒子ロッド及び磁性勾配の回転に応じて、流体を介して逆流することで、前記磁性ナノ粒子ロッドを全体的に循環運動又は振動運動で脈管構造内の流体を介して移動させる磁界及び指向化磁性勾配又はその双方を操作する。一の実施の形態では、磁性ナノ粒子の移動の全体的な循環運動又は振動運動により、血管内に存在する血栓溶解剤に対する、脈管構造の血管内の流体障害物の薬剤曝露を増加させている。一の実施の形態では、ヘッドレストは、使用中において、マグネットポッドに関連して、被検者の頭部の位置と姿勢確定する。

0032

幾つかの実施の形態によれば、磁性ナノ粒子の無線操作のための起磁システムは、使用中において、被検者の脈管構造についての情報、磁性ナノ粒子の相対位置、又は其の双方を提供する画像診断法に由来する情報を含む撮像データを撮像システムから受信する撮像モジュールを備える。一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、受信した撮像データが起磁システムに相対する位置にマッピングされるように、起磁システムの参照フレームを撮像システムの参照フレームに登録する登録モジュールを備える。一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、受信した撮像データ内の磁性ナノ粒子を識別し、かつ起磁システムに相対する磁性ナノ粒子の位置を決定する追跡モジュールを備える。

0033

一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、受信した撮像データに基づいて、磁性ナノ粒子の位置から被検者内の所望の部位への操縦経路を策定する操縦モジュールを備える。一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、起磁システムに対して、時間変化の磁界を生成するように、また、マグネットの磁性勾配の方向及び大きさを制御するように、マグネットの位置及び配向の少なくとも一つを操作させる制御器を備える。一の実施の形態では、時間変化の磁界、磁性勾配の方向、及び磁性勾配の大きさにより、血管内に存在する血栓溶解剤に対する脈管構造の血管内の流体障害物の薬剤曝露を増加させるように、また、流体障害物上の血栓溶解剤の作用を促進させるように、脈管構造内に存在する磁性ナノ粒子を凝集させて複数の磁性ナノ粒子ロッドを形成させることで、また、ここに記載の全体的な循環運動又は振動運動で脈管構造内の流体を介して磁性ナノ粒子ロッドを移動させることで、操縦経路に従って磁性ナノ粒子を操縦させている。磁性ナノ粒子は、流体障害物に接触することなく、流体障害物の処置又は除去を容易にすることができる。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子は非摩耗的である。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子は、実質的に楕円状である。

0034

幾つかの実施の形態によれば、磁性ナノ粒子の無線操作により、閉塞血管を介する流体の流れを増加させるための起磁システムは、近位端及び遠位端を有するロボットアームを備える。ロボットアームは、3次元に沿ってロボットアームの遠位端の位置を制御する、また、回転の3軸に沿ってロボットアームの遠位端の配向を制御するように構成できる。一の実施の形態では、起磁システムは、ロボットアームの遠位端に結合したマグネットであって、使用中において、被検者の脈管構造内に誘導される磁性ナノ粒子の外部起磁制御を与える、磁界及び指向化磁性勾配を生成するマグネットを備える。一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、ロボットアームに対して、時間変化の磁界を生成するように、マグネットの位置及び配向のうちに少なくとも一つを操作させ、また、マグネットの磁性勾配の方向及び大きさを制御させる制御器を備える。一の実施の形態では、制御器は、ユーザからの受信した入力に従ってマグネットを位置決めするために、ロボットアームを移動させるように構成される。一の実施の形態では、起磁システムは、使用中において、ユーザがロボットアームを制御できるように、インターフェースを提供する制御システムを備える。

0035

幾つかの実施の形態によれば、磁性ナノ粒子の無線操作により、循環系での流体の流れを増加させるための起磁システムが提供される。一の実施の形態では、前記システムは、永久磁石(例えば、円筒状又は8角筒状のマグネット)を備える。一の実施の形態では、前記システムは、回転の第1の軸周りにマグネットを回転させる第1回転機構(例えば、旋回軸受)と、第2の軸(例えば、時間変化の磁界を与える)周りのマグネットの回転速度を制御するように構成された第2の回転機構(例えば、旋回軸受)を備える。旋回軸受は、ウオームギヤ又はその他の被制御運動機構により、制御できる。一の実施の形態では、前記システムは、第1の回転機構を回転させるように構成される第1のモータ(例えば、ステッパモータサーボモータ)と、第2の回転機構を回転させるように構成される第2のステッパモータとを備える。一の実施の形態では、前記システムは、第1と第2のステッパモータを選択的に作動させるように構成された制御器を備える。一の実施の形態では、時間変化の磁界の方向は、磁性ナノ粒子を循環運動で移動させる周波数で、変化する。周波数は、少なくとも約0.1Hz及び/又は約100Hz以内であって、限定されるわけではないが、約1Hzから約30Hz、約3Hzから約10Hz、約0.5Hzから約50Hz、約1Hzから約6Hz、約0.1Hzから約10Hz、約5Hzから約30Hz、約5Hzから約20Hz、約10Hzから約30Hz、約20Hzから約50Hz、約40Hzから約70Hz、約50Hzから約100Hz、それらが重複する各範囲、約3Hz、約5Hz未満、約10Hz未満、約20Hz未満、約30Hz未満、約40Hz未満、又は約50Hz未満を含む周波数とすることができる。

0036

幾つかの実施の形態では、起磁システムを用いて、被検者の脈管構造内の磁性ナノ粒子を制御することで、化学添加剤を閉塞分枝内に並進移動させる方法が、開示される。一の実施の形態では、前記方法は、時間変化の磁界を生成し、時間変化の磁界の方向、大きさ及び勾配を制御するために、マグネットの位置、回転速度、開店軸及び磁界強度の少なくとも一つを変更することで、所望の部位で磁界を操作すうようにマグネットを制御することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、閉塞分枝内の目標部位に、脈管構造内の磁性ナノ粒子を蓄積させるように、時間変化の磁界の勾配を操作することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、閉塞分枝内の目標部位の磁性ナノ粒子を、脈管構造内での循環運動で移動させるように、時間変化の磁界の方向を変化させることを備える。一の実施の形態では、磁性ナノ粒子を、目標部位に蓄積させて、循環運動又は振動運動で移動させることで、化学添加剤に対する、閉塞分枝内の閉塞部位の薬剤曝露を増加させている。一の実施の形態では、化学添加剤は、血栓溶解剤である。

0037

幾つかの実施の形態に依れば、起磁システムを用いて、磁性ナノ粒子を制御する方法が開示される。一の実施の形態では、前記方法は、SonoSite(Rマーク) M−Turbo(TMマーク超音波システムのような、診断システム(例えば、撮像システム(画像診断システム))からの診断データ(例えば、撮像データ、調整データ視覚的、機械的、電気的又は音波的な検出データ)を受信することを備える。幾つかの実施の形態では、診断データは、使用中において、被検者の脈管構造、磁性ナノ粒子の相対位置又はその双方に関する情報を提供する画像診断法又は検出法に由来する情報を含む。一の実施の形態では、前記方法は、診断システムからの診断データを起磁システムに相対する位置にマッピングするように、起磁システムの参照フレームを診断システムの参照フレームに登録することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、診断システムからの診断データ内の磁性ナノ粒子を識別することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、起磁システムに相対する磁性ナノ粒子の位置を決定することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、診断システムからの診断データに基づいて、磁性ナノ粒子の位置から被検者内の所望の部位への操縦経路を策定することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、操縦経路に従って、磁性ナノ粒子を操縦するように、起磁システムが生成する磁界を操作することを備える。一の実施の形態では、前記方法は、ユーザからの入力を受信すること、また起磁システムを操作するために、ユーザからの入力を用いることを備える。一の実施の形態では、前記方法は、磁性粒子の濃度と血栓溶解剤の拡散量とを相互に関連付けすること、また血栓溶解剤の拡散を変更するために、処置の各パラメータを調整することを備える。

0038

一の実施の形態では、診断データは、超音波ベースの診断データ(例えば、撮像(画像診断))データ、X線データPETデータMRデータ及びCTスキャンデータの、少なくとも一つを含む。一の実施の形態では、参照フレームを登録することは、診断データの各要素を識別すること、また、撮像データの識別済み要素を被検者内の各位置にマッピングすることを含む。一の実施の形態では、参照フレームを登録することは、診断システムから診断システム情報を受信すること、また、診断データを起磁システムに相対する各位置にマッピングするために、受信した診断システム情報を用いることを含む。一の実施の形態では、操縦経路を策定することは、撮像データを用いて治療目標部位を識別すること、磁性ナノ粒子の注入部位選定すること、また治療目標部位に到達するために被検者の脈管構造を介する経路を指定することを含む。一の実施の形態では、磁性ナノ粒子造影剤として作用する。一の実施の形態では、操作モードは、受信した診断データに基づいて選択される。一の実施の形態では、操作モードは、収集モード、渦モード及び操縦モードのうちの、少なくとも一つである。

0039

本開示のこれら及びその他の特徴、態様および利点は、以下の説明、実施例および添付の特許請求項を参照して、更に好ましく理解されるよう。

図面の簡単な説明

0040

業者は、以下に説明する図面は、例示の目的のみのためであることを理解するであろう。これら図面は、いかなる意味においても本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
図1A及び図1Bは、マグネットのノース・サウス極が、単一のモータで駆動されるシステムの前面に対して平行な面内で回転する、永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図1A及び図1Bは、マグネットのノース・サウス極が、単一のモータで駆動されるシステムの前面に対して平行な面内で回転する、永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図2は、図1A及び図1Bマグネットシステムが取着される、可搬型位置決め器カートを示す図である。
図3は、マグネットのノース・サウス極が、単一のモータで駆動されるシステムの前面に対して垂直な面内で回転する、永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図4A図4Bは、いずれの平面の於いてもマグネットを回転可能とするように、2個のモータで駆動される永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図4A図4Bは、いずれの平面の於いてもマグネットを回転可能とするように、2個のモータで駆動される永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図4Cは、マグネットの角配向を制御可能とする永久磁石ステータシステムの例を示す図である。
図5は、アーム位置決め器に取着される、電力源を有する、電磁石ステータシステムの例を示す図である。
図6は、ベッドのベッドサイドレール又は患者支持部に取着できる、レールアタッチメントを有する、可搬型磁性ポッドの実施の形態を示す図である。
図7A図7B図7Cは、起磁ステータシステムのためのユーザ制御インターフェースの各種の実施の形態を示す図である。
図7A図7B図7Cは、起磁ステータシステムのためのユーザ制御インターフェースの各種の実施の形態を示す図である。
図7A図7B図7Cは、起磁ステータシステムのためのユーザ制御インターフェースの各種の実施の形態を示す図である。
図8は、制御プロセスの実施の形態を示す図である。
図9Aは、本発明の実施の形態に係る血管内の運動を生成するための磁性ナノ粒子の操作を示す図である。
図9Bは、本発明の実施の形態に係る回転を生成するための磁性ナノ粒子上の磁界の作用を示す図である。
図9Cは、本発明の実施の形態に係るフローパターンを生成するための、流体が充填された筐体の内部における、磁性ナノ粒子の配分の磁性操作を示す図である。
図9Dは、本発明の実施の形態に係る、凝血塊上の治療剤の効果を増幅するための磁性ナノ粒子の配分の磁性操作を示す図である。
図10は、磁性ナノ粒子を制御する方法の実施の形態を示す図である。
図11は、本発明の実施の形態に係る血管閉塞を横切るようなマグネットの操作を示す図である。
図12A及び図12Bは、本発明の実施の形態に係る、脳内の血管閉塞の処置のために、起磁ステータシステム及び磁性ナノ粒子を用いる方法の例を示す図である。
図12A及び図12Bは、本発明の実施の形態に係る、脳内の血管閉塞の処置のために、起磁ステータシステム及び磁性ナノ粒子を用いる方法の例を示す図である。
図13A図13Eは、本発明の実施の形態に係る、無血流の完全閉塞領域での、治療剤の拡散を高める溜めのモデルを示す図であり、図13Aは薬剤無しの血管を示す図である。
図13Bは、システム(灰色で示す)への薬剤添加を示し、また閉塞部位では混合不能を示す図である。
図13Cはマグネット(図示せず)を介して閉塞部位に引き込む磁性ナノ粒子のシステムへの添加を示す図である。
図13Dは、時間独立的な手法で磁界と勾配を加えることで、また閉塞部位への接触部に近接させるように、薬剤を混合させることで、発生させた外乱を示す図である。
図13Eは、磁性ナノ粒子を使用する、薬剤の完全拡散と混合を介する閉塞部位への接触を示す図である。
図14は、起磁ステータシステムの実施の形態を示す図である。
図15は、患者の脚部を囲む電磁石起磁ステータシステムの実施の形態を示す図である。
図16Aは、従来の処置下で、流れが無い閉塞管腔の代表的な目標領域を示す横断面図である。
図16Bは、血流はあるが、標準的な薬剤搬送を用いての、薬剤による除去に効果が無い、目標領域の横断面図である。
図17A図17Cは、幾つかの実施の形態に係る、処置で利用されるようなロッドを生成するための磁性ナノ粒子の配列構造を示す図であり、図17Aゼロ磁界での組織化されていないナノ粒子を示す図である。
図17Bはナノ粒子へ加えられる小さな磁界及び「ロッド」への組織化を示す図である。
図17Cはナノ粒子へ加えられる大きな磁界を示す図である。
図18A図18Eは、磁性ナノ粒子のロッドへの集塊と、印加磁界に起因するロッドの運動からの流れの形成を示す図であり、図18Aは、本発明の実施の形態に係る、限定長さを示しつつ、印加磁界の作用としてのナノ粒子の凝集ロッドのプロットを示す図である。
図18Bは、印加磁界の影響下での磁性ナノ粒子のロッドへの集塊形成の順序を示す図である。
図18Cは、時間変化の磁界の結果として、回転しかつ併進するロッドを示す図である。
図18Dは、時間変化の磁界の結果として、面を横切って回転しかつ併進するロッドを示す図である。
図18Eは、一つまたは複数のロッドの回転及び併進から発生する流れパターンを示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図19A−19Hは、本発明の実施の形態に係る、複数の磁性ナノ粒子から形成される磁性ロッドの併進に至る前方横転運動の順序を示す図である。
図20A及び図20Bは、磁性ナノ粒子の構築に至る回転運動の結果として、増加した密度を有するナノ粒子の特徴的な飽和を示す図である。
図20A及び図20Bは、磁性ナノ粒子の構築に至る回転運動の結果として、増加した密度を有するナノ粒子の特徴的な飽和を示す図である。
図21A及び図21Bは、本発明の実施の形態に係る、ナノ粒子ロッド上の磁性トルクに至る要素と磁界の物理特性導出を示す図である。
図21A及び図21Bは、本発明の実施の形態に係る、ナノ粒子ロッド上の磁性トルクに至る要素と磁界の物理特性の導出を示す図である。
図21Cは、本発明の実施の形態に係る、ロッドの回転周波数の作用として、運動エネルギーの配分を示す図である。
図22Aは、本発明の実施の形態に係る、図16Aに示す閉塞問題を処置するために、無流の血管内で、ロッドの旋回による外乱の導入を示す図である。
図22Bは、本発明の実施の形態に係る、図16Bに示す閉塞流の範疇での、外乱を導入する幾つかの実施の形態に従う、薬剤搬送の運動と効果を示す図である。
図23Aは、本発明の実施の形態に係る、血管内の全閉塞に対して、全体的な循環運動でロッドを回転するグループの横断面図である。
図23Bは、本発明の実施の形態に係る、球体を形成するために開始されるロッド回転の横断面図である。
図23Cは、本発明の実施の形態に係る、ロッドの回転球体と閉塞血管を開成した凝血塊物質の横断面図である。
図23Dは、本発明の実施の形態に係る、案内ワイヤ状の微細マグネットによって除去されている、図23Cの球体の横断面図である。
図24は、本発明の実施の形態に係る、血管の弁上の閉塞物質を安全に除去するために、治療剤を施用する回転磁性担体を含む血管の横断面図である。
図25は、本発明の実施の形態に係る、複雑血管の遠位凝血塊への経路に沿う磁性ロッドの「移動」の前方横転運動の結果を示す図である。
図26A及び26Bは、本発明の実施の形態に係る、球体として示す磁気有効血栓摘出装置の運動の全体を示す図であり、図26Aは加えられた磁界又は勾配がない状態を示す図である。
図26Bは横方向に球体を移動させる磁界と勾配が加えられた状態を示す図である。
図27A−27Dは、本発明の実施の形態に係る、閉塞血管に対処するための、回転する磁気有効血栓摘出球体の使用を示す図であり、図27Aは血管内の全閉塞に対する、回転する磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図27B閉塞面を磨滅している回転磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図27Cは閉塞血管を開成した磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図27Dは案内ワイヤ状の微細球体により取り除かれている磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図28Aは、本発明の実施の形態に係る、閉塞血管を開成した係留磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図28Bは、係留部が磁性球体回転軸を通る、係留磁気有効血栓摘出球体の実施の形態を示す図である。
図28Cは、本発明の実施の形態に係る、係留部が磁性球体の回転軸周りを輪状に設けられた実例的な実施の形態を示す図である。
図29は、本発明の実施の形態に係る、血管壁上の血小板に対する、循環運動での回転磁気有効血栓摘出球体の横断面図である。
図30Aは、本発明の実施の形態に係る、撮像技術で撮像した、複雑血管の遠位凝血塊への経路に沿う磁性ロッド又は磁性球体の「移動」の前方横転運動の結果を示す図である。
図30Bは、図30Aで成された測定に基づいて、経路を再形成する能力を示す図である。
図31Aは、マイクロボアチューブを有する抽入システムの実施の形態を示す図である。
図32A及び図32Bは、注入剤の分散を維持するための、超音波トランスジューサを有する注入システムの各実施の形態を示す図である。
図32A及び図32Bは、注入剤の分散を維持するための、超音波トランスジューサを有する注入システムの各実施の形態を示す図である。
図33図は、注入剤の分散を維持するための、磁性エネルギーを用いる注入システムの実施の形態を示す図である。
図34図は、注入剤の分散を維持するように構成される機械的な撹拌システムを有する注入システムの実施の形態を示す図である。
図35図は、多数のボラスカートリッジを用いる注入システムの実施の形態を示す図である。
図36A及び36Bは、注入剤の分散を維持するために、流体の動的混合を利用する注入システムの実施の形態を示す図である。
図36A及び36Bは、注入剤の分散を維持するために、流体の動的混合を利用する注入システムの実施の形態を示す図である。
図37A及び37Bは、起磁ステータシステムと磁性ナノ粒子の各実施の形態を用いる、ウサギの静脈での血栓の除去を示す図である。
図37A及び37Bは、起磁ステータシステムと磁性ナノ粒子の各実施の形態を用いる、ウサギの静脈での血栓の除去を示す図である。
図38は、本発明の実施の形態に係る、ウサギの血流を増加させるための時間減少と、同様の結果をもたらすために必要となるtPA量の減少との双方を示す、起磁ステータシステムの各実施の形態を用いる、tPAの投与量応答カーブを示す図である。
図39は、磁性ナノ粒子を用いる薬剤の集中が拡散単独の場合より早いことを示したテスト結果を示す図である。
図40は、磁性ナノ粒子で加速された凝血塊の溶解の例についての、時間の作用としての血流のグラフを示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図41A図41Fは、親血管を用いる二股ナノ粒子制御の例を示す図である。
図42A図42Dは、ストレプトキナーゼと磁性ナノ粒子を用いる生体学的な血栓溶解の例を示す図である。
図42A図42Dは、ストレプトキナーゼと磁性ナノ粒子を用いる生体学的な血栓溶解の例を示す図である。
図42A図42Dは、ストレプトキナーゼと磁性ナノ粒子を用いる生体学的な血栓溶解の例を示す図である。
図42A図42Dは、ストレプトキナーゼと磁性ナノ粒子を用いる生体学的な血栓溶解の例を示す図である。
図43は、ストレプトキナーゼとtPAの投与量反応改善のグラフを示す図である。
図44は、tPA投与量と相対的な磁性ナノ粒子投与量を確定する実例的なテスト管の設定を示す図である。
図45は、相対的な磁性ナノ粒子投与量の作用として、溶解率のグラフを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図46A図46Gは、磁性ナノ粒子と起磁システムで、患者を処置する際に使用するための実例的なユーザインターフェースを示す図である。
図47A及び図47Bは、脳血管内の潜在的な障害物又は閉塞に対して処置されている患者を参照して、磁性制御システムと磁性制御システムの磁性ポッドの位置決めの実施の形態を示す図である。
図47A及び図47Bは、脳血管内の潜在的な障害物又は閉塞に対して処置されている患者を参照して、磁性制御システムと磁性制御システムの磁性ポッドの位置決めの実施の形態を示す図である。
図48A及び図48Bは、本明細書に記載の磁性ナノ粒子と磁性制御システムを用いる効果の実施の形態を概略的に示す図である。
図48A及び図48Bは、本明細書に記載の磁性ナノ粒子と磁性制御システムを用いる効果の実施の形態を概略的に示す図である。

0041

略語及び定義
本開示に関連して使用される科学的用語及び技術的用語は、本明細書に含まれるあらゆる定義に加えて、通常の意味(例えば、当業者に一般的に理解されているような)を有するものとする。更に、文脈上他に要求されない限り、単数形用語は複数を含み、複数形用語は単数を含むものとする。マグロヒル社(McGraw−Hill)化学用語辞典(Parker, S., Ed., McGraw−Hill, San Francisco (1985))及びFerrohydro−Dynamics (R.E. Rosensweig, Dover Publications, New York, (1985))における開示は本明細書の一部を構成するものとして特にその内容を援用する。

0042

「患者」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、人間及び獣医学的な被験者が含まれるものとする。

0043

「血栓溶解剤」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、凝血または動脈硬化血小板を劣化させることができる薬剤を含むものとする。例えば、血栓溶解剤は、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、プラスミノーゲン、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ組換え組織プラスミノーゲン活性化因子(rtPA)、アルテプラーゼレテプラーゼテネクテプラーゼスタチン及びその他の薬剤を含み、更に単独投与される各薬剤、又はワルファリン及び/又はヘパリンと同時投与される各薬剤を含むことができる。

0044

磁気ナノ粒子」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、被覆金属又は非被覆金属の粒子を含むものであって、約1nm(ナノメータ)以上の直径及び/又は約1000nm以下の直径、約10nm以上の直径及び/又は約200nm以下の直径、約15nm以上の直径及び/又は約150nm以下の直径、約20nm以上の直径及び/又は約60,80,100nm以下の直径、また1nmと1000nmのあいだの整数値、例えば、1、2、3、4、5、...997、998、999及び1000等の全ての正数値の直径を有する被覆金属又は非被覆金属の粒子を含むものとする。磁気ナノ粒子の適切な粒子径は、系の治療目標部位に依存する(例えば、非常に小さな血管はより小さいナノ粒子を受容し、循環系のより大きな部位はより大きなナノ粒子を受容することができる)。そのような磁気ナノ粒子の各例として、超常磁性酸化鉄ナノ粒子が含まれる。ナノ粒子は、マグネタイト又はその他の強磁性ミネラル又は酸化鉄から作製されてよく、また幾つかの実施の形態では、以下の材料のいずれか一つ若しくはそれらの組み合わせを被覆することができるもので、すなわち、それら被覆剤とは、(1)血中のナノ粒子を、親水性又は疎水性のいずれかにすることで、その挙動を高める被覆剤、(2)ナノ粒子を緩衝する被覆剤及び磁気ナノ粒子の磁性相互作用とその挙動を最適化する被覆剤、磁気共鳴画像診断X線診断、陽電子射出断層撮影法(PET)、(3)超音波診断又はその他の画像診断技術による可視化を可能とする単一の又は複数の造影剤、(4)循環系の妨害物破壊を加速させる各治療剤、(5)幹細胞、(6)各血栓溶解剤、等の各被覆剤である。被覆及び非被覆磁気ナノ粒子の双方の例及びそのような磁気ナノ粒子の作製法の例として、例えば米国特許第5543158号、5665277号、7052777号、7329638号、7459145号及び7524630号に記載のものであって、それぞれの全開示は本明細書の一部を構成するものとして特にその内容を援用する。著者プタ(Gupta)等、2005年6月発行の「医用材料」、26巻、18号、ページ3995−4021(Gupta et al., Biomaterials, Volume 26, Issue 18, June 2005, Pages 3995−4021)を参照し、当該著作物における開示を本明細書の一部を構成するものとしてその内容を援用する。

0045

「流体障害物」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、静脈系動脈系中枢神経系及びリンパ系を含む循環系を介する流体の正常な流れを阻害する、部分的又は完全な障害物を含むものとする。「血管閉塞」とは流体障害物であって、限定されるわけではないが、アテローム硬化性血小板(溶血班)、脂肪積体、動脈狭窄症,再狭窄症,アテローム性動脈硬化症、動脈血栓症、静脈血栓症、脳血栓症、塞栓症(例えば、肺塞栓症)、動脈静脈奇形、出血、その他の凝血、及び極小血管等を含む流体障害物である。時として、流体障害物は、本明細書において、全体として、「凝血塊」と称する。

0046

「実質的にクリアーする(障害物を除去する)」とは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、循環系を介する流体の流れの上昇を結果的に発生させる、全て又は一部の流体障害物の除去を含むものとする。例えば、静脈を実質的にクリアー(静脈の障害物を除去する)するとは、血液が血栓を通過して又は其の周囲に流れるように、血管を塞いでいるその血栓を通過する経路又は其の周囲に経路を作ることを含む。

0047

「極小血管」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、約1μm(ミクロメータ)から約10μmの直径を有する、循環系流体の経路を含むものとする。

0048

「流体の流れの上昇」とは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、閉塞循環系の流量をゼロからゼロを超過するレベルの流量まで上昇させることを含むものとする。例えば流動循環系では、用語「流体の流れの上昇」とは、患者内での一つ又は複数の磁性ナノ粒子の投与に先立つレベルから、元々の流体の流量レベルを超えるレベルまで、流量を上昇させることの意味を含むことができる。

0049

「凝集物」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、磁性ナノ粒子から「各ロッド」へ展開させるような手法で(例えば、図17について本明細書で記載されるように)、個々の磁性ロータ群を回転させて塊を形成し連鎖させる事を含むものとする。そのような回転ロータ群は、個々のロータが全体的に同時回転し、群として同一方向に移動する集団を形成する。結合磁界及び勾配の経時的な適用とは、各ロッドを組み上げる手法である。そのようなロータ群は、単独で作用する個別ロータに期待される特質より異なる可能性がある特質であり、かつ流体の流れ又はまだ流体自体における乱流を形成するため、あるいは流体の流れ又はまだ流体自体における組成物質あるいは液体の拡散を高めるために、流体の流れ又はまだ流体自体における、液体力学的な力を作りだすことができる特質を備える。

0050

「処置(治療)」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、利益的な又は所望の臨床上の結果を得るアプローチ(手法)を含むものとする。本明細書の開示の各目的として、利益的な又は所望の臨床上の結果とは、限定されるわけではないが、一つのあるいは複数の下記の要素を含むものとする;すなわち、限定されるわけではないが、流体障害物(例えば、脳卒中、重大な静脈血栓症)、冠動脈疾患頭蓋内動脈狭窄症、乏血心臓疾患、アテローム性動脈硬化症、心臓血管性疾患及び高血圧を含む、循環系での流体障害物のいずれの様相についての改善又は軽減を含むものとする。

0051

「薬剤、配合剤、又は医薬組成剤」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、例えば、血栓又はアテローム硬化性血小板の酵素分解について、患者に対して適切に投与されるとき、医療上の所望の効果を誘発する能力をもつ化学配合剤又は組成剤を含むものとする。

0052

「実効量」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、循環系の流体障害物の軽減又は減少などの臨床上の結果を含む、利益的な又は所望の結果をもたらすのに充分な治療剤(例えば、薬剤、化学添加剤、配合剤、又は医薬品組成剤)の量を含むものとする。実効量は、一回または複数回の投与において、投与可能な量である。例えば、薬剤、配合剤、又は医薬品組成剤の実効量は、頭部及び四肢での血管閉塞を含む循環系の流体障害の処置(流体障害の改善とその発生率の減少、流体障害の遅延及び/又は防止を含む処置)に充分な量であるとすることができる。治療剤の実効量は、患者に投与されるように配合される、被覆又は非被覆の磁性ナノ粒子を含むことができる。実効量は、一の又は複数の治療剤を投与する文脈で思料されてよく、単一の薬は、一の又は複数の他の薬と共同して、所望の結果が達成されてよい若しくは達成される場合には、実効量に示されるものとして思料されてよい。

0053

「発生率を減少させる」には、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、重症度の低減(薬剤の必要性の低減及び/又は薬剤の量(例えば、薬剤被曝量)及び/又は、例えば、tPAを含むこれら状態のために一般的に利用される各治療の低減を含むことができる)、持続時間の低減及び/又は頻度(例えば、循環系閉塞の症候の表示時間を遅延させるまたは増加させることを含む)の低減の、いずれも含むものとする。例えば、各個体は、其の処置の反応という観点から変化してよく、そして、そのようなことから、例えば、患者内の流体障害の発生率を低減する方法は、治療剤と共同するか否かに係らず、其のような投与が特定な個体での発生率の減少を引き起こすであろうといった妥当な期待に基づいて、当該低減方法は磁性ナノ粒子の実効量の投与を反映する。

0054

循環系の閉塞の一の又は複数の症候を「回復」させるとは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、治療剤と共同するか否かに係らず、磁性ナノ粒子を投与しない場合と比較して、本明細書に記載にシステムを用いて、循環系の閉塞の一の又は複数の症候を軽減又は改善することを含むものとする。回復はまた、症候を、継続時間の観点から、短くする又は減少させることを含むことができる。

0055

循環系の閉塞に関連する症候の進行を「遅延させる」とは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、関連する各症候の進行を遅らせる、阻止する、遅速させる、遅滞させる、安定させる、及び/又は延期させることを含むものとする。この遅延は、疾患の履歴及び/又は処置を受けている各個体に依存して、時間の変化長とすることができる。例えば、充分な又は有意な遅延は、実際には、個体が循環系の閉塞に関連する各症候を進行させないという意味において、予防を包含する。症候の進行を遅延させる方法は、其の方法を利用しない場合と比較して、所与時間枠での症候が進行する可能性を減少させる方法及び/又は所与の時間枠での症候の程度を減少させる方法である。その様な比較は、統計的に有意な数の被検者を用いる、臨床学的な研究に基づいてよい。

0056

医薬剤許容可能な担体」とは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、磁性ナノ粒子及び/又は活性成分と組み合わせられたとき、被検者の免疫系に対して反応しない物質、かつ活性成分が生体活動の保持を可能とする物質を含むものとする。例えば、各医薬剤許容可能な担体は、リン酸緩衝塩水、水、油/水乳濁液のような乳濁液、及び各種の湿潤剤などの各医薬剤担体を含む。非経口投与用の希釈液の各例は、リン酸緩衝塩水又は通常の塩水(0.9%)である。

0057

「医薬剤許容可能」とは、一般的な意味が付与されるものとし、無制限に、動物使用上、またより詳細には、人間及び/又は人間以外の哺乳類での使用上安全である製剤に加えて、中央政府又は州政府の監督機関承認されていること、又は米国薬局方リストされていること、その他の一般的に認知されている薬局方にリストされていることを含むものとする。

0058

起磁ステータシステム及び磁性ロータの無線制御方法概要
幾つかの実施の形態に係る、遠位設置の磁界生成ステータを用いる、自由磁性ロータの物理的処置における各システム及び各方法を説明する。本発明の幾つかの実施の形態は、循環系での流体の流れの上昇と循環系の障害物の実質的な除去を結果的にもたらことが可能な治療剤(例えば、医薬配合剤、血栓溶解剤)により、循環系における治療目標部位への接触を増加させるための、磁性ナノ粒子の制御に関する。幾つかの実施の形態では、当該システムは、治療剤の拡散を高め、かつ永久磁石ベースの又は電磁界生成ステータ電源を用いる。患者の血管閉塞を含む循環系の障害物を減少させる、磁性ナノ粒子凝集物(ナノ粒子ロッド、ナノ粒子球体、ナノ粒子ロータ)及び/又は磁性血栓摘出装置に作用させるために、磁界及び勾配を用いることができる。

0059

各種の実施の形態では、腕部及び脚部の脈管構造のような、頭部(例えば、脳)及び身体の四肢における循環系の流体障害物を治療するために、本明細書に記載の各システムと各方法とを用いることができる。神経系(例えば、脳脊髄液内に達する)及びリンパ系(例えば、リンパ節)での、治療目標部位の治療を容易するために、本明細書の各システムと各方法とを用いることができる。幾つかの実施の形態では、治療剤(例えば、薬剤、 抗体又はその他の分子)を、血液脳関門を横切って移送するために、本明細書に記載の各システムと各方法とを用いることができる。幾つかの実施の形態では、遺伝子又は基幹細胞を搬送するために、本明細書の各システムと各方法とを用いることができる。幾つかの実施の形態では、各種の腫瘍学的処理での腫瘤組織又は癌性組織の治療を容易にするために、本明細書の各システムと各方法とを用いることができる。良性集団もまた治療することができる。一の実施の形態では、本明細書に開示の磁性粒子を介する組織集団への溶解剤への搬送の容易化が成される。

0060

本発明の幾つかの実施の形態は、使用される治療剤(例えば、血栓溶解剤)の機械的に強化される分解又は溶解プロセスとの組み合わせにより、流体障害物に作用する、磁性ナノ粒子及び/又は磁気使用可能な血栓摘出装置によって生成される、磁性生成精練プロセスを提供する。幾つかの実施の形態に従って、磁性作用は、非回転の引張り磁性勾配を与える外部磁性源からの回転磁界に由来する。この外部制御は、利点的に、一般的には、部位への機械的な侵入をすることなく、循環系の障害物に対する力及び作用を与えてよい。幾つかの実施の形態に従って、本明細書に記載の各システム及び各方法は、目標循環系の障害物と治療剤との相互作用を大きく増加することができる。相互作用により、処理中において静脈壁又は弁膜を無損傷のままとなるよう、磁気的に収集できる残渣を取り残してよい。本明細書に記載の各システムと各方法のその他の特徴は、幾つかの実施の形態では、除去されるべき実質的に全ての残渣が、案内ワイヤの先端上の極小マグネットにより捕捉出来得る磁性ナノ粒子で、小さな軟性集塊を形成するように、薬剤及び撹拌状態を利用する能力である。一の実施の形態では、これらの特徴を達成するため、にシステムは、磁性ナノ粒子又は磁気使用可能な流体障害物除去装置に作用する、有向性磁性勾配と共同して、回転磁界を利用することができる。

0061

幾つかの実施の形態では、回転磁界は、目標部位での磁界を回転させる配向性を有する強永久磁石を機械的に回転させることで生成され、同時に回転磁界は、所望の方向に定常磁性勾配を呈する。幾つかの実施の形態では、2個以上の磁性コイルは、ある勾配を有する回転磁界を与えるように、適切な位相同期をもって、使用可能である。3個以上のコイルが使用されるときには、少なくとも2個のコイルは、追加的な磁性空間的な特徴及びタイミング上の特徴を与えるために、何らかの垂直要素を相互に有する軸を持つことができる。例えば、2個のコイルはそれぞれ垂直軸を有することができ、一方のコイルは、目標位置で回転磁界を生成するように、他方のコイルを90度分位相遅れさせるような流れを利用することができる。第3のコイルは、目標部位で適切な勾配を与えるように、同じく、モジュレーションのような独立関数を与えるように、位置決めかつ配向することができる。

0062

流れの電子制御により、広範囲な磁界配列及び各勾配が、多数の時間関連イベントと共に、適用され得る。一の実施の形態では、磁性ナノ粒子のスラリーに対する勾配を持つ回転磁界の適用により、確定タイプのグループ化配置を与えることができる、すなわち、長さ約2ミリ以下の整列斜交)ロッドを形成させる磁性ナノ粒子の「集塊」を与えることができる。

0063

例えば、目標部位での約0.02Tesla(テスラ)の磁界は、約0.4Tesla/meter(テスラ/メートル)の勾配との組み合わせで、磁性ナノ粒子(例えば、長さ約1mm(ミリメートル)から2mmまで変化する長さの分離ナノ粒子ロッド)の集塊の生成が可能である。これら凝集物は生体外及び生体内でほとんどそのまま残存可能であるが、回転されるときには「軟性ブラッシング」を与えるほど充分に柔軟性を有することができる。ナノ粒子ロッドは、回転の際には、血管内の表面に沿って「移動」可能であり、凝血のような流体障害物との接触時には、血栓溶解剤の補助により、凝血塊要素の微細粒子を除去可能であることが観察された。ナノ粒子ロッドは、場合によっては、有意な粒径の残渣要素を残すことなく、継続的に凝血塊要素の破片をソフトに「こすり」落とすことができる。その他の場合では、障害物の種類や位置に依存して、残渣が最終的に、磁気力で捕捉および除去可能となる、柔軟で極小の磁性球体になるように、治療剤(例えば、血栓溶解剤)の搬送の時間間隔を決定できる。幾つかの実施の形態では、血液の凝血塊又はその他の流体障害物が付着したナノ粒子ロッドの接触は、偶発的なものであって、凝血塊又は凝血塊流体障害物の除去、若しくは分解を容易化するために必要となるものではない。

0064

超音波画像診断及びその他の画像診断技術(例えば、X線撮影磁気共鳴核医学、光音響、温度記録法断層撮影)は治療の進行を可視化するために利用できる。例えば、経頭蓋の超音波画像診断は、頭蓋塞栓症又は脳卒中での、凝血塊の破壊を視覚的に確認するために利用可能であろう。磁性ナノ粒子の可視化を高める造影剤およびその他の薬剤(例えば、ヨードバリウムガドリニウム)もまた利用することができる。画像診断技術では、オペレータが磁性ナノ粒子を操縦又は他の方法で当該磁性ナノ粒子の動きを制御するように、リタタイムのフィードバックを提供するために、各画像を表示装置に送信できる。

0065

幾つかの実施の形態では、目標部位での0.4Tesla/meterの勾配を有する0.02Teslaの磁界により、回転磁界勾配装置を用いて、直径約1.5mmの極小磁性球体の回転をより精確に制御することが容易となる。一の実施の形態では、磁性勾配の適切な整列をもって、球体状構造体を血管内で操縦させて障害物位置薬剤混合を加速させることができる。同様な手法で、血栓溶解剤及び/又は表面形質を備える被覆物を、障害物の破壊を高めるために、付加することができる。

0066

使用される各数値パラメータは、循環系の障害物の特殊な性質、血栓溶解剤及び/又は磁気使用可能な血栓摘出装置若しくはナノ粒子ロッドの設計に依存して、変化することができる。回転周波数(例えば、0.1Hz以上及び/又は100Hz以下であって、限定されるものではないが、約1Hzから約30Hz、約3Hzから約10Hz、約0.5Hzから約50Hz、約1Hzから約6Hz、約0.1Hzから約10Hz、約5Hzから約20Hz、約10Hzから約30Hz、約20Hzから約50Hz、約40Hzから約70Hz、約50Hzから約100Hz、それら周波数が重複する各範囲、5Hz未満、10Hz未満、20Hz未満、30Hz未満、40Hz未満、50Hz未満を含む)は、各マグネット(例えば、0.01Tesla以上及び/又は1Tesla未満であって、限定されるものではないが、約0.01Teslaから約0.1Tesla、約0.05Teslaから約0.5Tesla、約0.1Teslaから約0.6Tesla、約0.3Teslaから約0.9Tesla、約0.5Teslaから約1Tesla、それら磁束密度が重複する各範囲、1Tesla未満、0.5Tesla未満、0.25Tesla未満、0.1Tesla未満を含む)により、約1立方フィートの体積ですべて、又は幾分より大きな体積での各コイルで、生成できる磁界の大きさの範囲で効果的とすることができる。勾配強度は、0.01Tesla/m以上及び/又は10Tesla/m以下とすることができるものであって、限定されるものではないが、約0.01Tesla/mから約1Tesla/m、約0.01Tesla/mから約3Tesla/m、約0.05Tesla/mから約5Tesla/m、約1Tesla/mから約4Tesla/m、それら密度の重複する各範囲、5Tesla/m未満、3Tesla/m未満、2Tesla/m未満、1Tesla/m未満を含むものとすることができる。勾配方向は、一般的に永久磁石に対して質量の中心に集中し、電磁石を使用すれば、各コイルのうちの1個のコイルに集中でき、また其の組み合わせでは、1個あるいは複数のコイルの間に集中できる。

0067

循環系の流体障害物
循環系の流体障害物が発生する身体の部位は、脚部及び脳に関連する血管を含む。そのような障害物の2つの主要な液体力学的な特徴は、脈管構造で観察されるものである、すなわち、低血流(例えば、1センチ/秒未満(< 1cm/sec))又は総体的な障害物が観察される。何れの場合も、表面閉塞を溶解する薬剤を搬送する現行の方式、又は、例えば、血栓物質の機械的除去では、基層との新たな薬剤の相互作用を許容するために除去されるべき凝血塊の表面上の分解(劣化)層及び阻害層を、効果的に除去することはできない。これは、下流に移動する危険要素に帰着することがあり得るものであって、この危険要素は、より危険な障害物又は壊死に帰着することがあり得る。典型的な流れの状態では、流れが意図する部位を効果的に貫流しない、又は流れの目標をその部位に効果的に設定されない各箇所が存在する。その他の状態では、閉塞血管の3次元形状の微細さ(例えば、極めて微細な血管)又は複雑性に起因して、血栓摘出装置を目標部位まで操縦することが不可能である。

0068

血栓溶解処理では、異なる血栓溶解剤が使用できる。例えば、心筋梗塞症及び肺塞栓症の一部の例では、ストレプトキナーゼが使用できる。ウロキナーゼ又はアルテプラーゼは、重症な又は重度で重大な静脈血栓症、肺性塞栓症, 心筋梗塞症及び静脈内閉塞症の治療に使用できる、又は透析カニューレ連係して使用できる。組織プラスミノーゲン活性化因子(“tPA”又は“PLAT”)は、脳卒中の治療に対して臨床的に使用できる。レテプラーゼは、心臓発作の原因である閉塞を破壊することで、心臓発作の治療に使用できる。各凝固防止剤(例えば、ヘパリン、フォンダパリヌクスデキストランアルパリン、ダナパロイド)は、肺塞栓症、重大な静脈血栓症又はその他の流体障害の治療に使用されてよい。

0069

脳卒中(例えば、心臓塞栓性脳卒中又は急性の乏血性脳卒中)の場合、tPAは、多くの場合成功裏に使用されるが、薬剤の作用として多くの場合、更なる閉塞、時として、壊死を招くほど大きな凝集塊の下流残渣を残すことになる。加えて、患者に投与される正常な血栓溶解剤投与量は、脳内出血の増加に関連している。多くの場合、閉塞に対する血栓溶解剤の化学的相互作用の効果は、閉塞除去が不十分のまま、遅く不十分である(又は、血栓溶解剤又はその他の薬剤は、遅速又は無流に起因して、閉塞部位に到達することさえできない)。四肢での閉塞部位では、薬剤を撹拌して案内する機械的手段は限定的であり、しばしば困難なものであり、また危険的なものとなり得る。多くの場合、処置部位での各静脈弁膜は、現在用いられている処置において、損傷を受けるか或いは閉塞から解放されるわけではない。本明細書に記載の幾つかの実施の形態は、利点的には、血流の閉塞部位の治療において、これら主要な障害物を取り扱う上で、有意な改善に関して、新規な各システムと各方法を提供する。

0070

本明細書に記載の磁性ナノ粒子と起磁システムを用いる脳卒中治療は、利点的には、非常に効果的な各血栓摘出装置と比較され得る再開通効能に帰着し得るものであるが、本明細書に記載のシステムは、早期にかつ脈管構造に対する身体的外傷を引き起こすことなく展開できる。早期の展開は、脳の早期の再灌流などの好ましい結果に帰着し得るものであって、IV−tPAと介入装置又はそれら2種の装置の組み合わせを用いる治療と比較して、結果的には更に良好な結果に帰着し得るものである。幾つかの実施の形態では、脳卒中の発症後の処方時間内(脳卒中の発症後2−4時間以内)に処置が施される。幾つかの実施の形態では、処置は、目標部位の外部であっても又は脳卒中の発症後の臨界期間(例えば、3時間治療開始始動期間外)外においても効果的である。早期の再開通で、神経学的な改善結果を高く予測可能である。

0071

幾つかの実施の形態では、本明細書に記載の各システム、磁性ナノ粒子及び各方法を用いることは、処置開始後10分以内(10分未満、20分未満、30分未満、45分未満、50分未満)ほどに早期に明らかになる再開通又は再灌流の兆候、症候若しくは形跡を伴い、処置開始後1時間未満での完全な再開通(例えば、凝血塊の完全溶解)に帰着することができる。再開通の形跡は、国家健康機関脳卒中評価スケール(NIH Stroke Scale (NIHSS:National Institute of Health Stroke Scale))の評点の減少により決定できる。例えば、処置開始の10分後の、NIHSS評点の改善は、血栓溶解剤を用いる処置(例えば、IV−tPA)単独についての典型的な評点の倍であってよい(例えば、平均4点の改善に代わる8−10点の改善)。NIHSS評点により、脳卒中関連の神経学上の欠乏についての定量的測定値が提供され、当該NIHSS評点は、意識レベル言語レベル忘却レベル、視界損失レベル眼外運動レベル、運動力レベル運動失調レベル、構音障害レベル及び感覚喪失レベルについての、急性脳梗塞の影響を評価するために利用される。幾つかの実施の形態に従い、本明細書に記載の各システムと各方法を用いる処置は、処置後1時間での及び/又は処置後24時間での、NIHSS評点での8点から15点の間の改善に帰着している。

0072

起磁ステータシステム
幾つかの実施の形態に従い、循環系の脈管構造での各磁性ロータ(例えば、磁性ナノ粒子の凝集物、球体又はロッド)の運動を制御するための磁界及び勾配を有するマグネットと、凝集物に対して磁界及び勾配を位置決めして回転させる、及び/又は循環系での治療目標部位(例えば、凝血塊又はその他の流体障害物)に対して磁性ロータを横断させるための制御器とを備える治療システムが提供される。この治療システムを使用して、循環系での薬剤組成と治療目標部位との接触範囲を拡大できる。各種の実施の形態では、薬剤組成は、磁性ロータに添加又は結合され、そしてその他の実施の形態では、各磁性ロータから離れて、薬剤組成が循環系に対して投与される。特定の実施の形態では、薬剤組成とは、血栓溶解剤(例えば、tPA、アルテプラーゼ、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、レテプラーゼ又はそれらの組み合わせ)である。

0073

システムの治療目標部位は、限定されるわけではないが、アテローム硬化性血小板、線維性被膜、脂肪積体、冠動脈閉塞、動脈狭窄症、動脈再狭窄症、静脈血栓症(例えば、重大な静脈血栓症)、動脈血栓症、脳血栓症、塞栓症(例えば、肺塞栓症)、出血、極微細血管、眼の凝血、血管腫瘤(例えば、血管腫、リンパ管腫、血管内皮腫、カポジ肉腫、血管肉腫、血管芽細胞腫)、脳又はその他の器官の動脈又は静脈の動静脈奇形(例えば、真正動静脈奇形、潜在的又は陰性若しくは空洞性奇形、静脈奇形、血管腫、硬膜瘻孔)、その他の流体障害物、又はこれらのいずれかの組み合わせのような流体障害物を含むことができる。システムの各治療又は診断目標部位はまた、身体のいずれかの器官又は組織(例えば、心臓、脳、脚部、腕部、肺、前庭系、腫瘤又は癌性組織)若しくは器官又は組織に関連する血管を含むことができる。例えば、各治療又は診断目標部位は、基幹細胞又は遺伝子治療(例えば、遺伝子搬送)について識別される目標部位とすることができる。幾つかの実施の形態では、各磁性ロータを、脊髄液(例えば、脳脊髄液)内部の治療薬又は診断薬と結合して搬送することができる。各種の実施の形態では、循環系とは被検者の脈管構造である(例えば、人間患者又は獣医学的な患者の動脈又は静脈)。

0074

各種の実施の形態では、治療システムは、モータと結合した永久磁石、及び、治療目標部位についての実効距離と実効平面とにマグネットを位置決めするようにモータを制御し、且つ治療目標部位についての実効周波数でマグネットを回転させる制御器を備える。各種の実施の形態では、治療システムは、磁界強度と磁界分極を有する電流駆動の電磁石、及び、治療目標部位についての実効距離と実効平面とにマグネットを位置決めし、電気を調整して電磁石の磁界を回転させる制御器を備える。

0075

治療システムは、磁性ロータと治療目標部位を目視するためのディスプレイ、及び、ユーザが、治療目標部位についての回転磁界周波数と回転磁界平面とを、及び/又は治療目標部位についての回転磁界距離を調節することで、少なくとも部分的に治療目標部位を明瞭にするように、磁性ロータを制御するためのユーザインタフェースを更に含むことができる。各種の実施の形態では、治療目標部位とは、人間の血管の血栓症部位とすることができる。各種の実施の形態では、磁性ロータは、循環系に注入される磁性ナノ粒子とすることができる。

0076

各種の実施の形態では、当該システムを用いて処置される障害物とは、人間の血管での血栓症部位であり、各磁性ロータは、循環系に注入される磁性ナノ粒子により形成される。一の実施の形態に係るシステムでは、各磁性ロータは、(a)各ロータの回転と磁界の引力に応じて、磁界から遠ざかる方向に血管に沿って回転しながら繰り返し移動することで、また(b)各ロータの回転と磁界の引力に応じて、磁界に向かって、流体を介して、繰り返し逆流動することで、一般的には循環運動により流体を介して横断する。

0077

幾つかの実施の形態では、システムは、循環系での流体の流れを増加させるために提供されるものであって、流体中で各磁性ロータを制御する磁界を有するマグネットと、流体中での各磁性ロータ及び治療目標部位をユーザに対して表示するための表示装置と、ユーザからの指示に応答して、(a)磁性ロータを治療目標部位に隣接するように位置決めするように、(b)治療目標部位について磁性ロータの角度配向性を調節するように、及び/又は(c)流体を混合し、また治療目標部位を実質的に明瞭にさせるために、循環運動により流体を介して、各磁性ロータを回転及び横断させるように、磁界を制御する制御器と、を備える。

0078

各種の実施の形態では、表示装置は、磁性ロータ及び治療目標部位のビデオをリアルタイムに表示することができ、当該表示装置は、磁界の回転平面のグラフィック表示を、磁界の引力のグラフィック表示に、リアルタイムのビデオ上で重畳させることができる。幾つかの実施の形態では、マグネットは、モータ及び可動アームに連結される永久磁石とすることができ、また制御器は、ユーザが、治療目標部位に対して磁界の位置、回転平面及び/又は回転周波数を操作するための遠隔制御装置を含むことができる。

0079

幾つかの実施の形態では、表示装置は、遠隔制御装置を介してユーザから受け取った指示に応答して、グラフィックを調整することができる。各種の実施の形態では、マグネットは、モータ及び可動アームに連結される電磁石とすることができ、また制御器は、治療目標部位の位置、形状、厚み及び/又は密度を識別するために、画像処理を行うことができ、また制御器は、治療目標部位を明瞭にさせるために、磁界の位置、回転平面及び/又は回転周波数を制御するように、可動アームを自動的に操作することができる。

0080

幾つかの実施の形態では、各磁性ロータは、回転磁界の存在下で結合される磁性ナノ粒子により形成される。幾つかの実施の形態では、流体は、血液と治療剤(例えば、血栓溶解剤)の混合液であって、治療目標部位を除去して実質的に明瞭にするための、全体的循環運動で混合される血液と治療剤の混合液とすることができる。幾つかの実施の形態では、各磁性ロータの全体的循環運動で、高流量血管から治療目標部位を含む低流量血管へと治療剤を再指向させることができる。幾つかの実施の形態では、磁界を変化させることで、各磁性ロータに対して、閉塞した血管の枝管のような治療目標部位に向かう血流を確立させ又は血流を増加させている、この結果、治療剤の拡散と効能(例えば、tPA拡散の上昇及び凝血塊の破壊の加速)が上昇することになる。幾つかの実施の形態では、拡散及び効能の上昇は、ナノ粒子ロッドを形成するためにナノ粒子を結合することで達成されるもであって、ナノ粒子ロッドは、0.01Teslaと0.1Teslaの間大きさを有する回転する時間変化型磁界に露出される時に0.1mmから2mmの間の長さを有し、0.01Tesla/meterと5Tesla/meterの間の磁性勾配強度とを有するナノ粒子ロッドであって、磁界の回転周波数は1Hzと10Hzの間である(例えば、1Hzと10Hzの間、2Hzと5Hzの間、3Hzと7Hzの間、1Hzと3Hzの間、4Hzと8Hzの間、5Hzと10Hzの間、又はそれら周波数の重複範囲)ナノ粒子ロッドのナノ粒子を結合することで、上記の拡散と効能の上昇が達成される。

0081

起磁ステータシステムの実施例を、図1A(等角図)と図1B(横断面図)に示す。単軸132回りの回転を伴う本システムに対する構成要素の作用を示す。永久磁石キューブ102は、N極104及びS極106を有する。一の実施の形態では、永久磁石102はそれぞれの側で3.5インチの寸法を取る。永久磁石102は、ネオジムホウ素—鉄の磁性材料と、サマリウムコバルトの磁性材料とを含む多数の永久磁石材料を備えてよく、更に大きく又はさらに小さく作製してよい。例えば、永久磁石102は、其々の側で1インチ以上、及び/又は其々の側で10インチ未満とすることができるものであって、限定されるわけではないが、約1インチと約5インチの間、約2インチと約6インチの間、約3インチと約8インチの間、約3インチと約4インチの間、約4インチと約10インチの間、それらの寸法が重複する各範囲、6インチ未満、5インチ未満、4インチ未満を含む寸法とすることができる。永久磁石102の形状は、立方体以外の形状、例えば、球体、筒体直方体楕円体のような形状又はその他の形状とすることができる。永久磁石材料の他の各構成で、磁界及び勾配の側面が、強度及び方向の観点から改善又は最適化されるように、磁界形成の性能を向上させてよい。幾つかの実施の形態では、永久磁石材料は、システムをよりコンパクトにするように構成されてよい。永久磁石材料により構成される筒体は、そのような例の一つである。筒状の各マグネットは、マグネットの質量を減少させ、かつマグネットの質量を患者の近傍に位置決めされるようにすることができる。幾つかの実施の形態では、単純な矩形及び立方形などの幾何学形状は、購入または製造コスト面からより実効性があるであろう。

0082

N極104及びS極106が存在する永久磁石102の面は、載置プレート108に、膠着、取着、接着、添着、溶着又はその他の方法で固着若しくは結合される。載置プレート108は、磁性材料又は非磁性材料で構成することができる。選択的には、磁性材料は、永久磁石材料の何らかの構成のために、磁界を強化するために使用することができる。幾つかの実施の形態では、より容易に永久磁石102に添着又は結合されてよいことから、非磁性の各載置プレートが望まれ得る。

0083

一の実施の形態では、載置プレート108は、軸受置構造体116で共に支持される第1の軸受112及び第2の軸受114を通過するフランジ110に取着されている。多数の標準的な軸受は、少なくとも部分的に磁性を有する。従って、幾つかの実施の形態では、フランジ110は、磁界が効率的にフランジ110から各軸受112、114内部に移動しない構成を確保するために、非磁性材料から構成されている。この磁界移動が起きた場合には、各軸受は、フランジ110の各軸受112、114への磁気引力に起因する更なる摩擦遭遇することとなろう。

0084

一の実施の形態では、フランジ110の端部は、駆動モータ120に接続するカップリング118に結合される。駆動モータ120は、DC(直流)モータ又はAC(交流)モータでよい。高精度はサーボモータで可能となる。幾つかの実施の形態では、ステップダウンギアボックス降圧変速機)は、ここに記載のように、多数のモータが典型的に磁性ロータの無線制御用に所望される速度よりも早くスピン回転する場合に、所望の回転周波数で永久磁石102をスピン回転させるために、利点的に用いられてよい。

0085

駆動モータ120は、一の実施の形態に従い、当該駆動モータ120をプラットホーム124に添着するモータ支持構造体122に取着される。サスペンションアーム128に接続されるサスペンション置ブラケット126(位置決めされているが、図1Bには図示せず)がプラットホーム124に取着される。サスペンションアーム128はアタッチメントジョイント130を有する。サスペンションアーム128は、起磁ステータシステムの所望の配置に依存して、側部から、底部から又はその他の位置から懸架されてよい。

0086

起磁ステータシステムの作用
起磁ステータシステム(例えば、図7Aの起磁ステータシステム602)は、図2に示すように、可搬型支持ベース202を使用して位置決めできる。ひとたび適所に配置されると、図7Aに示すように、ディスプレイ(例えば、コンピュータディスプレイ)606を備えるコンピュータコントロールパネル604と各ユーザコントロールタン608とは、一の実施の形態では、空間610でのユーザが確定したポイントにおいて、磁性回転平面616の配向性を特定するために用いられる。幾つかの実施の形態では、ディスプレイ606はタッチスクリーンディスプレイである。磁界と勾配とは、物理空間610で操作される。回転平面の法線ベクトル614は、空間610でのポイントにおいて、グローバル座標系612にて、コントロールボタン608又はとハンドヘルド手持ちタイプコントローラ622を使用することで、ユーザによって特定することができる。コンピュータにより自動的に又はユーザもしくはオペレータにより手動で設定されてよいこの磁界618の初期配向は、磁性回転平面616内に存在している。ユーザは磁性回転平面616での磁界回転620の方向を特定できる。

0087

図8制御処理の実施の形態を示す。制御処理における一の、一以上の又はすべてのステップは、計算装置によって自動的に実施できる。一以上のステップは、オペレータによって実施できる。ブロック702では、3次元制御用の空間でのポイントが識別される。ブロック704では、磁界に対して垂直な磁界スピン回転軸の配向が設定される。このステップには、回転平面の法線ベクトル614に指定が含まれる。右手座標系を使用すると、磁界は法線ベクトル614回りの時計方向に回転できることになる。ブロック706では、磁界618の初期方向が設定される。幾つかの実施の形態では、コンピュータ(例えば、コントローラ604)は、磁界618の初期方向を自動的に設定できる。ブロック708では、磁性回転平面616内の磁界回転周波数が、ユーザによって設定されるか又はコンピュータにより自動的に設定される。磁性勾配の強度は、ブロック710で算出され、磁界強度は、ブロック712で算出される。ブロック714では、各制御パラメータが、起磁システム用に算出される。制御パラメータは、所望の回転磁界及び磁性勾配を決定することができる。永久磁石システムに対して、各制御パラメータは(各)駆動モータ120の回転速度に対応し得るものである。電磁石システムに対して、各制御パラメータは、時間上の電流変化記述することができる。各制御パラメータが一度算出されると、起磁ステータシステムはブロック716にて作動することができ、磁界及び勾配が目標領域に加えられる。もし、磁性回転平面616をブロック718で変化させるべきことが望まれる又は見込まれるのであれば、制御プロセスはブロック704にループバックする。

0088

起磁ステータシステムが可搬型支持ベース202に取着されると想定すると、プラットホーム124は、サスションアーム取付けジョイント130にそれ自体は取着されたサスペションアーム128に取着されたサスペション載置ブラケット126を介して、ユーザによって配向されてよい。サスペションアーム取付けジョイント130は、可搬型支持ベース202に接続されたアーム位置決め器212に連結する。サスペションアーム取付けジョイント130は、アーム位置決め器212周りの起磁システムの回転を許容する。サスペションアーム取付けジョイント130はまた、サスペションアーム取付けジョイント130が受け入れる平面に対して垂直な平面で、プラットホーム124が回転できるようにしている。モータ支持構造体122を介してプラットホーム124に取着されるモータ120は、所望の回転周波数でスピン回転する。このスピン運動又は回転運動は、駆動カップリング118を介して載置フランジ110に連結される。第1の軸受112及び第2の軸受114により、載置フランジ110が平滑に回転できるようになっている。これら軸受は、軸受載置構造体116を介してプラットホーム124に添着される。スピン回転又は回転するフランジ110は、永久磁石102に取着されたマグネット載置プレート108に固着される。そのため、モータ120のスピン回転は永久磁石102に伝達される。永久磁石106の両端部のN極104及びS極106の位置は、所望の磁界回転平面616をもたらす。この磁界回転平面616では、磁界は、中央駆動軸132上に位置する全てのポイントについて、マグネットの前面に対して平行に回転する。

0089

例として、身体内の磁性ナノ粒子の操作について、空間610でのユーザが確定したのポイントは、凝血塊を迅速かつ安全に破壊するように磁性ナノ粒子を操作するような乏血性脳卒中治療のために、頭部624内部に存してよい。同様に、空間610でのユーザが確定したのポイントは、凝血塊を迅速かつ安全に破壊するように磁性ナノ粒子を操作するような重大な静脈血栓症治療のために、脚部626内部に存してよい。

0090

幾つかの実施の形態に係る磁性ナノ粒子の操作の例として、粒子参照座標系808に相対して、起磁発生磁界812を時計方向に回転させることで回転する、粒子のN極804と粒子のS極806とを保有する磁性ナノ粒子802を図9Bに示す。回転磁界812は、磁性ナノ粒子を、時計方向回転角度810の方向にスピン回転させる。磁性勾配814が加えられて、面816が発現(例えば、血管壁)すると、図9Aに示すように、時計方向に回転する起磁発生磁界812は結果として、面に対して平行な並進818(例えば、図9Aに示すように右側)を結果的に起こすような、面816に対する牽引力を発生させることとなる。

0091

密閉領域822内部に含まれる流体820が存在する場合、図9Cに示すように、幾つかの実施の形態では、磁性勾配814と結合したときの磁性ナノ粒子の操作は、結果として流体運動824の循環を引き起こすこととなる。図9Dに示すように、血液826を含む血管828内の血管障害物830を破壊するために使用されるとき、起磁発生混合により、結果的に血液826内の凝血塊−破壊剤(血栓溶解剤)の混合が改善することとなる。改善された混合は、流体が停留し混合されないときに起きるであろう場合に比べて、治療剤と血管障害物830との接触の増加と相互作用の上昇を容易にするものであって、当該改善化混合は、利点的には、血栓溶解剤のより高い投与量に関連する出血を低減させることで、血栓溶解剤の投与量を標準の処方の投与量よりも低下させることが可能となり、その結果、より安全な処置をもたらすこととなる。それはまた、血栓溶解処理を促進する。例えば、磁性ナノ粒子は、血栓溶解剤がより良好に混合されて、より効率的な化学相互作用が結果的に発現するために、停滞流の領域で渦(例えば、予測可能に循環する)を形成するように操作可能である。渦の生成により、乱流領域近傍に血栓溶解剤をより多く引き込むことが可能となる。

0092

診断画像処理又は検出によるリアルタイム制御
幾つかの実施の形態では、システムは、磁性ナノ粒子の制御を改善するためのリアルタイム情報を提供する。磁性ナノ粒子は、画像診断法により検出可能なように、構成できる。例えば、磁性ナノ粒子は、X線型システム又はPETスキャナをそれぞれ用いて、可視化できるように造影剤又は核薬剤(核共鳴画像診断薬剤)に添着されてよい。その他の画像診断法には、核磁気共鳴分光法磁気共鳴撮像法コンピュータ断層撮影法及び/又は磁性ナノ粒子が生成する流体の流れを検出するドップラー法(例えば、経頭蓋ドップラー法)を含むことができる。超音波型診断法及び/又は画像診断法もまた使用してもよい。例えば、幾つかの実施の形態では、外部超音波型診断システム(例えば、ドップラー超音波システム)を、ナノ粒子ロータ又はロッドの位置を識別又は検出するために、磁性ナノ粒子(例えば、3Hz)で形成した回転ナノ粒子ロータ又はロッドの回転周波数に合わせてもよく、これによりその他の治療目標部位の流体障害物の位置の表示及び/又は再開通もしくはその他の治療の進行の表示が提示される。回転ナノ粒子ロータ又はロッドの位置検出で、CT血管造影又はMRIを必要とすことなく、循環が発生しているかどうか(又は再開通が達成されたかどうか)に関しての有益な表示を与えることができる。幾つかの実施の形態では、超音波型診断システムにより、血流の継続的かつリアルタイムの監視が提供される。回転周波数に調整することができるその他の技術またはモダリティもまた使用してよい。

0093

制御システムと光学的診断(例えば、撮像又は検出)システムとを組み合わせることで、利点的には、幾つかの実施の形態では、指示される治療の改善能力が提供される。幾つかの実施において、診断システムは、治療目標部位(例えば、一以上の部分的又は完全障害物若しくは閉塞部位を有する低血流管腔)に向かう治療剤(例えば、化学添加剤)の注入についてのリアルタイムの追跡に好適な情報を提供できる。例えば、磁性ナノ粒子を、一以上の薬剤又は治療剤と関連付けする各施用では、当該磁性ナノ粒子を造影剤として作用するように構成することができる。そのような施用に磁性ナノ粒子を使用することで、当該磁性ナノ粒子を薬剤拡散の指標として利用し得るものとなる。撮像データ又はその他の診断データに基づいて、制御システムは、造影剤の濃度とある位置での磁性ナノ粒子量とを相互に関連付けすることができる。結果として、治療の各パラメータを、薬剤又は治療剤の拡散を変更するように(例えば、磁気ベースの制御システムの各制御パラメータを調整することで磁性ナノ粒子の操作を変更することにより)調整することができる。

0094

特定の実施の形態では、診断システムは、システムについての各動作モード間での切り換えに好適なシステム及び/又はユーザに情報を提供することができる。例えば、撮像システムは、被験者内部の磁性ナノ粒子の位置及び濃度を表示する制御システムに対して、各画像及びその他のインプットを提供する。この情報に基づいて、システム又はユーザは、磁気システムに対して、確定位置で磁性ナノ粒子を収集するように構成された磁界を提供させる、又は磁気システムに対して、ある位置で磁性ナノ粒子を混合又は渦動させるように構成された磁界を提供させることができる。受信した画像情報に従って磁気システムを操作することで、制御システムは、被験者内及び1次元、2次元又は3次元での状態に応じて、磁性ナノ粒子の注入を制御することができる、これにより治療管理能力が改善される。

0095

画像診断法は、磁性ナノ粒子が生成した流体の流れに影響される装置剤又は化学剤を分解する能力のあるものであれば、いかなる画像診断法とすることができる。この診断法は、関心領域を撮像すること、及び計量情報を提供することが可能であろう。システムは、例えば、表示装置及び/又は記憶装置などの外部装置に撮像データを伝達するための通信モジュールを含むことができる。システムは、画像の参照フレームを磁気システムの参照フレームに登録するための、登録モジュールを含むことができる。システムは、そして画像を受信しかつ登録でき、磁性ナノ粒子を追跡できるものであって、また所望の経路に沿って、オペレータによって又はコンピュータ制御器で自動的に行うかのどちらかにより、磁性ナノ粒子を操縦指示する手段を提供できる。撮像データは2次元又は3次元データとすることができる。3次元情報は、操縦が3次元的に行われる点で利点があろう。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子の制御は、ここで記載の各システムを用いて、遠隔的に実施できる。

0096

図10に、磁性ナノ粒子を制御するためのプロセス1000の実施の形態のフローチャートを示す。ブロック1020では、システムは、撮像システムから撮像データを受け付ける。撮像データを受け付けは、撮像システムからの情報の受信を含むことができる。幾つかの実施の形態では、システムは、画像を要求できる及び/又は撮像システムに確定した時間及び/又は場所に画像を提供するように指示できる。

0097

ブロック1025では、システムは、参照フレームを撮像システムの参照フレームに登録する。撮像システムは、各参照フレームの登録の補助をするように、システムの位置及び配向に関する情報を提供することができる。参照フレームの登録は、画像での各特徴を識別すること又は検出すること、及び適切に各参照フレームを整列させるために以前の各画像とそれら特徴を比較することを含むことができる。

0098

ブロック1030では、システムは磁性ナノ粒子を追跡する。上述のように、磁性ナノ粒子は、所与の画像診断法に対して、当該磁性ナノ粒子を検出可能とする被覆剤又は化学剤を含むことができる。撮像システムから受信した各画像を使用することで、制御システムは、磁性ナノ粒子の位置を識別できる。磁性ナノ粒子の現在位置は、以前の磁性ナノ粒子と比較でき、磁性ナノ粒子の位置は経時的に追跡できる。

0099

ブロック1035では、システムは、操縦経路を策定又は決定する。操縦経路を策定は、自動的に及び/又はユーザから受信した情報に基づいて行う。操縦経路は、少なくとも部分的に、撮像システムから受信した撮像データ、患者の特徴、磁性ナノ粒子の特徴、治療目標部位の位置、治療目標部位の特徴、注入部位又はそれら要因のいずれの組み合わせにも、基づくことができる。各種の実施の形態では、注入部位はいずれかの動脈又は静脈(例えば、手部、腕部又は脚部の動脈又は静脈、首領域又は肩領域の動脈又は静脈)に存在する。注入は皮下で又は筋肉内で実施されてもよい。

0100

ブロック1040では、システムは、回転磁界が走行方向について適切に配向され、かつ治療目標部位に対して配向されるように回転マグネットを位置決めすることで、操縦計画に従い磁性ナノ粒子を操縦する。上述のように、回転マグネットの位置決めは、コンピュータ制御器により自動位置決め又はオペレータによる手動位置決めを含むことができる。マグネット及び/又は電磁石の位置は、1次元、2次元又は3次元で制御でき、各マグネットの配向は、1軸、2軸又は3軸に沿って同じく制御できる。加えて、システムは、磁性ナノ粒子の運動及び挙動を指示するために、磁界及び/又は磁性勾配の強度と磁界及び/又は勾配の変化を変更できる。

0101

起磁ステータシステムの追加的実施の形態
図3に、図1に示す平面と垂直な平面で、マグネットをスピン回転させる実施の形態を示す。ここで、N極304及びS極306を有する永久磁石302は、2個の支持フランジを備える。第1の磁性フランジ308は第1の軸受312を通過し、第2の磁性フランジ310は第2の軸受314を通過している。各軸受は、マグネット支持構造体316で支持されている。マグネット支持構造体は、中央シャフト支持体320に支持される中央シャフト318に接続される。中央シャフト318は、駆動モータ324が取着されるモータ載置プレート322に取着されている。この実施の形態では、マグネット駆動モータシーブ326は、駆動ベルト328に接続される。駆動ベルト328は、マグネットシーブ330に接続される。中央シャフト用支持体320は、マグネットアセンブリ支持構造体332に取着される。

0102

幾つかの実施の形態では、永久磁石302は、N極304及びS極306が同一平面で回転するように、前面に対して垂直な平面でスピン回転させられる。駆動モータ324は、駆動ベルト328を旋回させるモータシーブ326を旋回させる。そして、駆動ベルト328は、第2の磁性フランジ310に取着されたマグネットシーブ330を旋回させる。第1の磁性フランジ308と第2の磁性フランジ310とは、第1の軸受312と第2の軸受314とをそれぞれ通過する。幾つかの実施の形態では、磁性フランジ308及び310は共に、永久磁石302に取着され、このように駆動モータ324に対して永久磁石302をスピン回転できるようにさせている。

0103

図4A及び図4Bでは、2モータシステムを用いて、いずれの平面でも回転されることができる永久磁石436の実施の形態が示される。マグネットは、N極438及びS極440を有する。第1のモータ402は、第1のモータフランジ404を介して、中央支持体406に取着される。第1のモータ402には、第1のモータプーリ408が取着される。第1のモータプーリ408は、第1のモータベルト412を介して、第1の回転軸プーリ410に接続することができる。第1の回転軸プーリ410は、各第1の回転軸軸受416を通過する第1の回転軸414に取着される。第1の回転軸414の端部には、第1のマイタギヤ418が在る。一の実施の形態では、第1のマイタギヤ418は第2のマイタギヤ420に係合する。第2のマイタギヤ42は、第2のマイタギヤ軸受424を通過する各第2のマイタギヤ回転軸422に取着できる。各第2のマイタギヤ軸受424は、マグネット支持ヨーク426に取着される。第2のマイタギヤプーリ428は、第2のマイタギヤ回転軸422に接続される。第2のマイタギヤ回転軸422は、マグネットベルト433によりマグネットプーリ430に接続される。マグネットプーリ430は、2個の磁性フランジ432の一方に取着できる。各磁性フランジ432は各マグネット軸受434を通過する。第2のモータフランジ444により中央支持体406に取着される第2のモータ442は、第2のモータプーリ446を備える。第2のモータプーリ446は、第2のモータベルト450により、第2の回転軸プーリ448に接続される。第2の回転軸プーリ448は、各第2の回転軸軸受454を通過する第2回転軸452に接続される。

0104

この実施の形態では、第1のモータ402は、第1のモータプーリ410を旋回し、この第1のモータプーリ410の回転は、第1のモータベルト412を介して第1の回転軸プーリ410に伝達される。第1の回転軸プーリ410は、第1の回転軸軸受416を用いて自由に第1の回転軸414を旋回することができる。第1の回転軸414を旋回させることは、第1の回転軸414に接続される第1のマイタギヤ418の旋回を結果的に引き起こすことができる。第1のマイタギヤ418は、第2のマイタギヤ回転軸422を旋回する第2のマイタギヤ420にその回転を伝達する。一の実施の形態では、第2のマイタギヤ回転軸422の旋回を、各第2のマイタギヤ軸受424を用いて可能とさせる。第2のマイタギヤ回転軸422の旋回は、マグネットベルト433を介してマグネットプーリ430を旋回する第2のマイタギヤプーリ428の旋回を結果的に引き起こす。マグネットプーリ430は、第1の軸437周りのマグネット436の旋回を結果的に引き起こす、磁性フランジ432を旋回する。

0105

一の実施の形態では、第2のモータ442は、第2のモータベルト450を介して第2の回転軸プーリ448を旋回させる第2のモータプーリ446を旋回する。第2の回転軸プーリ448の旋回は、各第2の回転軸軸受454を用いて自由回転させる第2の回転軸452の旋回を結果的に引き起こし、これにより、マグネット436を第2の軸456周りに回転可能とさせている。

0106

図4Cに、永久磁石ステータシステム460の実施の形態を示す。一の実施の形態では、システム460は、マグネットの角度方向を制御可能とする。使用に際し、永久磁石ステータシステム460を、患者の頭部半球の近傍又は隣接、若しくは患者の頭頂部の近傍に位置決めできる。例えば、患者が横たえているときには、永久磁石ステータシステム460を、患者の頭部後方に直接載置することができる(例えば、患者の頭部から患者の足に向かって延伸する軸に対して実質的に直列)。幾つかの実施の形態では、永久磁石ステータシステム460は、本記載の目的上シーター(θ)及びファイ(Φ)で指定する2本の軸に沿って、永久磁石の角度方向の制御を可能としている。患者頭部から約1mmから約20cmまで、約0.1cmから約10cmまで、約0.2cmから約5cmまで、約0.5cmから約2cmまで、約1cmから約1.5cmまで、それら距離が重複する各範囲、又は各引用した範囲からいずれかの距離にマグネット462のコーナが位置決めされるように、当該磁界システム460を載置することができる。

0107

一の実施の形態では、永久磁石ステータシステム460は、シリンダー半径に対して実質的に平行である又は回転軸(例えば、ファイ軸)に対して実質的に垂直である、ノース・サウス磁界心合せ部を有するマグネット462(例えば、筒状又は8角筒状マグネット)を備える。マグネット462は、2個の旋回軸受の間に搭載できる。一の実施の形態では、第1の旋回軸受468は、第1の角度(例えば、シーター角度)を制御するために用いられ、また第2の旋回軸受470は、第2の角度(例えば、ファイ角度)を制御するために用いられる。各旋回軸受468,470は、各内輪(図示せず)を含むことができる。幾つかの実施の形態では、各旋回軸受468,470の各内輪は、各ウオームギヤに取着され、かつステッパーモータ464,466が制御するウオームで連結される。その他のギア又は各制御運動機構もまた使用でき、またサーボモータのようなその他のモータも同様に使用可能である。一の実施の形態では、第1のステッパーモータ464は、マグネットの回転軸又はシーター角度を制御するシーターウオームギヤアセンブリを作動するように構成される。第2のステッパーモータ466は、マグネット462をその軸周りにファイ角度分回転させるために、1組のべベルギア472に搭載されるファイウオームギヤアセンブリを作動するように構成される。

0108

幾つかの実施の形態では、ウオームギヤは、ステッパーモータの負荷を軽減する(例えば、ウオームギヤは、負荷が極わずかになる又は間欠負荷が無くなるようにする)。幾つかの実施の形態では、永久磁石ステータシステム460は、シーター角度とファイ角度又は双方を同時に変化させるように動作できる。例えば、旋回ベアリング468、470を、当該ベアリングが同一方向かつ同一回転速度で回転するように作動させることで、マグネット462をシーター軸周りに回転させることができる。第1の軸受468が回転することにより、シーター角度が変化する。一組のべベルギア472が、旋回軸受468、470間に相対運動があるとき、またこの例では、そのような相対運動が無いときに、回転するように構成されることから、ファイ角度は変化しない。第1の旋回軸受468を固定したまま、第2の旋回軸受470を作動させることで、同様の理由から、マグネット462をファイ軸周りに回転させるようにできる。旋回軸受468、470を、異なる回転速度及び/又は異なる回転方向となるように作動させることで、マグネット462を、シーター軸及びファイ軸の双方の周りに回転させるようにできる。幾つかの実施の形態では、永久磁石ステータシステム460は、ステータシステム460を線形に並進させるように構成された(例えば、脳の左半球又は右半球のいずれかの処置のために磁石ステータシステム460を位置決めするように構成された)線形並進機構を含むことができる。線形並進機構は、スクリュー又は、ネジ式シリンダーに相補的ネジ形成された中空腔を有するネジ式搭載ブラケット付きのネジ式シリンダーを備えることができるが、その他の並進機構もまた使用できる。ネジ式搭載ブラケットは、ネジ式シリンダー又はネジ式搭載ブラケットの回転により、システムがネジ式シリンダーの長手軸に沿って並進することが可能となるように、システム460に搭載することができる。システム460は、少なくとも約1インチ及び約24インチ以下、少なくとも約2インチ及び約12インチ以下、少なくとも約3インチ及び約10インチ以下、少なくとも約4インチ及び約8インチ以下、少なくとも約1インチ及び約5インチ以下だけ並進するように構成できる。

0109

図5は、各電磁コイル502を備える起磁システムの実施の形態である。各電磁コイル502は、支持構造体504に取着される。各電磁コイル502は、各電源ケーブル508及び各電源帰線ケーブル510を介して、各電源506に接続することができる。支持構造体は、2−セグメントアーム位置決め器512に接続される。図示の実施の形態では、各電源506は、各電源ケーブル508及び各電源帰線ケーブル510を介して、各電磁コイル502に電力送出する。2−セグメントアーム位置決め器512は、支持構造体504を空間で位置決めできるようにする。幾つかの実施の形態では、各電源506は、各電磁コイル502内で発生される電流量を制御する。

0110

ロボットアーム
幾つかの実施の形態では、アーム位置決め器(例えば、アーム位置決め器212と2−セグメントアーム位置決め器512)は、マグネットシステムをベース(例えば、可搬型ベース202)に結合することができる。アーム位置決め器は、1軸又は2軸に沿う移動により制約されることなく、起磁システムを位置決めかつ配向する能力のあるロボットアームとすることができる。アーム位置決め器は、自在な移動を提供することができる。アーム位置決め器は、アームを電気システム又は遠隔制御により制御可能とする各モータ又はその他の機械的アクチュエータを含むことができる。例えば、機械制御システムは、オペレータが、遠隔制御、コンピュータ、電気制御等を介して、1次元、2次元又は3次元での磁気システムの位置を制御できるようにしている。このように、オペレータは、磁界強度及び/又は磁界変化を操作することに加えて、(各)マグネットの位置及び配向を操作できる。幾つかの実施の形態では、アーム位置決め器は、図1、3及び4に示される各起磁システムと連係して、使用することができる。幾つかの実施の形態では、(各)マグネットの位置は、アーム位置決め器に加えて又は其の代替手段として、ケーブル、レール、モータ、アーム若しくはこれらの組み合わせなどを利用するような、その他電気手段を介して、制御される。幾つかの実施の形態では、各マグネットの位置と配向は、少なくとも部分的に5軸ロボットアームを介して、制御される。幾つかの実施の形態では、アーム位置決め器は、自由度6段階の移動を与える。特定の実施の形態では、患者の表示と撮像とに応答して、リアルタイムに磁性ナノ粒子の注入と操縦とをオペレータが制御できるように、各マグネットの位置の電気的制御を、画像診断法とコンピュータ制御とに連動したディスプレイを有するシステムに含めることができる。

0111

幾つかの実施の形態では、ロボットアームは、起磁システムにより自動的に操作可能である。自動操作により、起磁システムは、実質的に遮蔽筐体に磁気システムを収容できる、これによってシステムの1個あるいは複数のマグネットの磁界がシステム外の人員又は被検品目に対して影響するのを軽減又は防止している。例えば、システムは、好適な遮蔽材料(例えば、鉄)から作製される筐体を含むことができる。制御器が供する自動操作で、システムの1個あるいは複数のマグネットを、不使用時には遮蔽筐体内に移すことができる。

0112

レールアタッチメント付可搬型マグネットポッド
図6に、ベッドレールアタッチメント652付きの可搬型マグネットポッドシステム650の実施の形態の概略図を示す。携帯型マグネットポッドシステム650は、例えば、病院、緊急療養施設、個体住居救急車ヘリコプター又は他の緊急車両内での患者のベッド又は運搬装置で搬送されるように及びこれらに定着(取り外し可能に又は固定的に)するように設計できる。携帯型マグネットポッドシステム650は、起磁システム及び磁気システムを参照して、ここに記載の方法と類似の手法で、患者内において各磁性ロータを制御するように使用できる。携帯型マグネットポッドシステム650は、患者の上、下又は近傍に載置できる。

0113

幾つかの実施の形態では、可搬型マグネットポッドシステム650は、各永久磁石及び/又は電磁石と、所望の磁界を発生させるための関連する各電気的及び/又は機械的支持制御要素と、を収納するように構成されるマグネットポッド654を含む。各電気的及び/又は機的構成要素は、各種の起磁ステータシステムを参照して、ここに記載の構成要素と類似するものとすることができる。可搬型マグネットポッドシステム650は、例えば、オペレータが、患者内部に注入された磁性ナノ粒子を制御するための所望の磁界を操作できるように、当該可搬型マグネットポッドシステム650を作動するように構成される各制御部660を含むことができる。

0114

可搬型マグネットポッドシステム650は、安定性を提供するマグネットポッド654に取着(取り外し可能に又は固定的に)されるレールアタッチメント652を含むことができる。幾つかの実施の形態では、レールアタッチメント652により、患者の仰臥位の設定、又は患者頭部の高さと角度設定の必要がなくなる。レールアタッチメント652は、ベッド、ガーニー車輪付き担架)、ストレッチャー又はその他の患者運搬装置のレールに、ポッドを実質的に固着することができる。可搬型マグネットポッドが、脳卒中を発症した患者又は脳に至る血管内に凝血塊若しくは障害物を有する患者のために使用される状況において、可搬型マグネットポッド650のレールへの取着により、起磁システムの適切な頭部の中央軸に対する芯合わせ、及び患部である脳半球の横側への適切な位置決めが確保される。可搬型マグネットポッド650は、ユーザが当該可搬型マグネットポッド650を所望に場所に搬送できるように構成されたハンドル662を含むことができる。

0115

可搬型マグネットポッド650は、マグネットポッド654に枢着される一体式折り畳みヘッドレスト656を含むことができる。ヘッドレスト656は、患者に対して使用されるとき、旋回して拡開できる(線658にて表示)。開放位置では、ヘッドレストは、オペレータが患者と各マグネットに対して適切に整列関係にするのを補助できる。この整列関係により、患者の頭部が、(各)回転マグネットに対して確定距離及び確定姿勢(傾き)になっていることを確保することで、磁気制御システムの運用及び/又は制御を単純化することができる。ヘッドレストは、運搬中には、便宣性及び容易性のために閉鎖することができる。幾つかの実施の形態では、可搬型マグネットポッドは、衛生上の目的からなくてもよいカバーを含む。適切な整列関係を容易にすることに加え、ヘッドレストは、患者が偶発的にマグネットポッド654に衝突してしまうのを防止することができ、これによって外傷の蓋然性を軽減する、又はマグネットポッド654の偶発的な動きを軽減している。ヘッドレストはまた、患者の座標系へのマグネットポッド654の関連付けと治療の適切な目標化を確保しつつ、マグネットポッド654から患者を(音響的に、機械的に、電気的に)隔離してもよい。

0116

磁性ツールロータ
幾つかの実施の形態では、治療システムは循環系の流体流量を増加させる溜めに提供されるものであって、当該治療システムは、流体での磁性ツールを制御するための磁界を有するマグネットと、磁性ツールの研磨面を回転させるため、回転する研磨面を接触部位へ操作するため、及び治療目標部位を通る又は其の周囲の流体流量を増加させるために、治療目標部位についての磁界の位置決め及び/又は磁界を回転させる制御器と、を備える。各種の実施の形態では、循環系は、患者、特に人間の患者の脈管構造とすることができる。幾つかの実施の形態では、磁性ツールは安定化ロッドと結合できるもので、この場合磁性ツールは、回転磁界に応じて、安定化ロッドの周りを回転する。幾つかの実施の形態では、磁性ツールは、治療目標部位と係合して当該部位を切除する研磨キャップであって、マグネットに添着する研磨キャップを含むことができる。幾つかの実施の形態では、制御器は、治療目標部位上の目標ポイントで磁性ツールを位置決めし、治療目標部位を切除するに充分な周波数で磁性ツールを回転させる。マグネットは、一の実施の形態では、マグネットの両極が定期的に、回転中において、磁性ツールの各対向極を引き付けるように、また磁性ツールが治療目標部位に向かって押されると、直ちに磁性ツールが回転するように、当該マグネットを位置決めすることができる。一の実施の形態では、マグネットは、マグネットの両極が、回転中に、磁性ツールの各対向極を継続的に引き付けるように、また磁性ツールがマグネットの引力によって治療目標部位に向かって引きつけられるように、当該マグネットを位置決めすることができる。

0117

図11に、機械的な血栓摘出装置(上記の「磁性ツール」とも称される)を無線操作する起磁ステータシステムの使用例を示す。この例では、軸908に対して横断する各方向にN極904とS極906とを有する回転マグネット902によって、血管828内の血管障害物830が取り除かれる。マグネット902は、起磁ステータシステムが無線で生成する外部磁界ベクトル812に追随する。外部磁界ベクトル812は、磁界回転角度810の方向に時間変動する。マグネット902の回転は、マグネット902の孔を介して安定化ロッド908を通過させることで、安定化される。マグネット902は安定化ロッド908の周りを自由回転する。一の実施の形態では、研磨キャップ910は、血管障害物830と係合するマグネット902に添着される。研磨キャップ910は、健全組織に対する最小損傷及び血管障害物830に対する最大損傷を確保する被覆剤又は表面処置を利用してよい。

0118

幾つかの実施の形態に従い、時間変化的であって良い磁性勾配の使用、及び時間的に変化する磁界により、遠位端で回転する能力があるマグネットを有する各装置が構築できることになる。ここに記載の各起磁装置は、医薬品の影響を増幅する又は脈管構造内の障害物を突き通すために使用される現行の各医療装置よりも更に小型で安価に作製できる。更には、血管内又は房内で回転機構を使用する市販の技術では、近位端から遠位端に至る機械的又は電気的伝達システムを必要とするものであって、当該市販技術は、装置を複雑にまたより高価にさせ及び/又は全体のサイズを大きくさせてしまう伝達システムを必要とするものである。ここに記載の各システム及び各装置は、機械的又は電気的伝達システムを必要とすることなく、先端部で機械的作用を無線で発生させることができる、これにより装置がより小型で、より簡易に及び/又はより安価に製造できるものとなる。

0119

例えば、磁気ベースのシステムは、静脈内に注入される治療剤、例えばtPAのような治療剤の実効性を高めるための医療設定に使用されてよい。磁性粒子(例えば、磁性ナノ粒子)を、脈管構造内へのtPAの導入前又は導入後のいずれにおいても注入できるものであり、又は血栓溶解剤(例えば、tPA)と同時投与(例えば、添付)することができる。患者の近傍に(例えば、患者から2フィート以内、1フィート以内、10インチ以内、9インチ以内、8インチ以内、7インチ以内、6インチ以内、4インチ以内、3インチ以内、2インチ以内、1インチ以内)及び治療目標部位(例えば、障害物、凝血塊)の位置の近傍に載置又は位置決めされる磁気ベースシステムはこのように起動できる。幾つかの実施の形態では、磁気ベースシステムは、勾配が治療目標部位(例えば、障害物、凝血塊)で粒子を収集するのに充分であることから、このときには、変動(例えば、回転)磁界を生成する必要はないであろう。脈管構造内の流体の磁気ベースの混合が望まれるときには、時間的に変化してもよく或いはしなくてもよい磁性勾配と組み合わせる場合に、治療剤(例えば、tPAのような血栓溶解性)の作用を高めさせる磁界であって、この磁界を(1個あるいは複数の永久磁石が回をさせることで、又は電磁石の各コイルを介して流れを制御することで)を時間的に交代させることができる。幾つかの実施の形態に従い、凝血塊又はその他の流体障害物若しくは閉塞を、現行の各手法と比較して、より速くより良好に破壊できるであろう。例えば、治療剤(例えば、tPA)が良好に混合され、結果的により効率的な薬剤の相互作用が発現できるように、滞留領域で渦(予測可能に循環させる)を形成するように、当該磁性ナノ粒子を操作できる。一の実施の形態では、渦を発生することで、乱流領域の近傍に治療剤をより多く引きこませることができる。

0120

図12A及び図12Bに、本発明の実施の形態に従う、脳1004での血管閉塞の処置のための、起磁ステータシステム(例えば、図4A−4C)と磁性ナノ粒子との使用方法を示す。図12Bに、患者の腕部1012の注入位置1010で挿入される導管又は管材に結合される、ドリップバッグ1006又はその他の流体供給ユニット及び注射針1008を示す。各種の実施の形態では、注入位置は、各手部、各腕部又は脚部の動脈若しくは静脈、あるいは脳に近傍の首部又は肩部の動脈若しくは静脈とすることができるが、この注入位置は、(例えば、目標部位又は患者の特徴に依存して)身体のいかなる位置としてもよい。各種の実施の形態では、磁性ナノ粒子がドリップバッグ1006から導入され、治療剤が注射針1008を介して導入される、あるいはその逆でもよい。図12Aは、血流1002が妨げられていない血管828と、血管閉塞820(例えば、血栓又は凝血塊)とを含む脳1004の脈管構造の一部の近接概略図である。図12Aはまた、血管閉塞830近傍の回転磁性ナノ粒子(例えば、図9B)を示す。多数の回転磁性ナノ粒子は、治療剤を介して、血管閉塞の除去、分解、崩壊、破壊、侵食、溶解等を容易になし得る。幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子は、血管閉塞部位とは接触しない、又は接触は凝血塊の溶解作用若しくは除去作用の主要原因ではない。幾つかの実施の形態では、回転磁性ナノ粒子(のみ、又は治療剤との組み合わせ)は、凝血塊の断片化又は塞栓形成を引き起こすことはない。

0121

幾つかの実施の形態では、システムが閉塞血管で治療剤を選択的にまた迅速に集中させることから、磁性ナノ粒子及び起磁システムは、治療剤(例えば、tPA)に対する付属体である。幾つかの実施の形態では、ひとたび、凝血塊のフィブリノーゲン網が断片化し始め、かつ血液が閉塞血管分節内を流通し始めると、血液プールの治療剤の濃度に整合するように、血行動態力が、凝血塊内を移動する治療剤の濃度を均一にする。強化された再開通の形跡は、NIHSS評点の減少によって決定できる。例えば、処置開始の10分後でのNIHSS評点の改善は、血栓溶解剤処置(例えば、IV−tPA)単独についての典型的な評点の倍であってよい(例えば、平均4点の改善に代わる8−10点の改善)。

0122

磁気的強化の薬剤の拡散
図13は、移動する流体システム(例えば、循環系)に注入される治療剤(例えば、化学薬品又は添加剤)の拡散の制御を磁気的に可能とする方法の幾つかの例を示す。図示のモデルでは、流体Aは移動して流体システムに広がる(図13Aの白領域として示される)。しばらく経って、流体Bが注入される(陰影領域として示される)。図13Bは、磁性ナノ粒子を導入することも操作もすることもしない場合の流体Bの単独注入に関連する問題点を示すもので、ここで流体Bは、その流速が脚部又は分枝内の遠位まで伝わることがないことから、治療目標部位に到達するために、「脚部」又は分枝に広がる能力は限定的である。そして、現行の各システムは、流体Aを流体Bで希釈するためには、拡散に依存しなければならない。この処理には長時間をかけることができる。

0123

幾つかの実施の形態では、磁性ナノ粒子が流体B内に載置され、ナノ粒子の幾分量を血流から脚部内又は分枝内に引き込むために、磁界と勾配が加えられる(例えば、強制付加される)ときには、ナノ粒子はそれらと共にある程度量の流体Bを捕える(図13Cに示すように)。拡散容易化作用を増幅するために、時間変化の状況を変更又は変化させることができる。例えば、磁界回転の比率、磁性勾配の強度、源磁界の配向、磁性ナノ粒子の粒径と強度、又はこれら要素のいずれの組み合わせも、作用を増幅するため変更することができる。時間内に、より多くのナノ粒子は、脚部または分枝の底部で凝集することができ、また、拡散のみを介するよりも早く流体A内に流体Bを分配する循環パターン(例えば、渦パターン)を形成し始める。プロセスの実行が長くなればなるほど、より多くのナノ粒子が凝集され、そして、治療目標部位の領域で流体Aが実質的に流体Bと入れ替わるまでには、混合の影響がより強くなる。

0124

凝血塊の破壊の場合、脚部又は分枝は、閉塞した(例えば、部分的に又は完全に阻害された若しくは閉塞された)静脈又は動脈を表している。幾つかの実施の形態では、治療目標部位は、脳(例えば、神経の脈管構造又は脳の脈管構造)に関連する血管内の凝血塊である。血管は、例えば、限定されるわけではないが、前位脳動脈中位の脳動脈、内位の頚動脈後位の脳動脈、椎骨動脈又は脳底動脈である。図13に示されるように、治療目標部位(例えば、閉塞血管の表面)への治療剤(例えば、血栓溶解剤)の接触を容易にするために、障害物が主流から充分に遠い場合には、主に拡散力が必要とされる。従って、循環系から流体障害物を実質的に取り除く際に効果的な治療剤(例えば、血栓溶解剤、化学薬剤、添加剤、医薬調合物)は、その実効性の観点から限定されるもので、生体内の拡散のみに依存することは、臨床上の結果としてはマイナスの結果となる。これは、循環系から流体障害物を実質的に取り除く際に効果的な治療剤は、比較的短い半減期を有しているからであり、ここに記載の磁性ナノ粒子と共同しての起磁ステータシステムの使用は、治療剤による流体障害物の除去処理を促進させることができる。目的が、主流濃度のほんの一部である脚部又は分枝の端部での流体Bの治療濃度を搬送することである場合には、ここに記載の各システム及び各方法の使用により、当初注入された流体Bのより少ない投与量(図38を参照)に対して、流体Bの同様な治療濃度に帰着させることができる。このように、幾つかの実施の形態では、ここに記載の磁気ベースの制御システムが制御する磁性ナノ粒子を導入することなく通常使用されるだろうより少ない投与量の治療剤の使用を許容することで、質を高めた治療上の利益が提供される、これにより過度な投与量に起因する出血の発生又は壊死の発生さえも減少させている。例えば、ここに記載の磁性ナノ粒子と各磁気ベースの制御システムと連動して使用する治療剤の投与量は、標準の処方投与量の約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約5%以下とすることができる。

0125

図48A及び図48Bに、ここに記載の磁性ナノ粒子と各磁気ベースの制御システムを用いたときの利益的な効果の実施の形態を概略的に示す。図48A及び図48Bは、親血管4810の二分枝の近傍での、血管分枝4805内部の凝血塊4830を示す。凝血塊4830は、血管分枝4805への流れを完全に阻止している。図48Aは、ここに記載の各磁気ベースの制御システムを用いて、磁性ナノ粒子の導入と制御をしない場合における、治療剤4815(例えば、tPA)の注入の結果を示す。図48Aに示すように、血流は、治療剤4815を凝血塊4830まで搬送することができない。図48Bは、磁性粒子の集塊で形成され、磁気制御される各ロッド又はロータ4820が、血管分枝4805内において凝血塊4830に治療剤4815を搬送する人工流(電流)を発生させる様子を示す。人工流は、ここに記載の各磁気制御システムの各実施の形態による各ロッド又はロータ4820の制御された回転によって、発生させられる。図48A及び図48Bに概略的に示すように、幾つかの実施の形態では、磁気制御された各ロッド又はロータ4820は、実質的に楕円状とすることができる。

0126

幾つかの実施の形態に従い、ここに記載の各システムと各方法とを、磁性ナノ粒子の流れを閉塞分枝内に移動させるために、磁性ナノ粒子の集合体を操作する集合モードで利用することができる。一の実施の形態では、集合モードでは、目標体に対して所望の治療剤を蓄積する。結果として、流体の流れは、二分枝近傍の親血管の乱流領域から発生することができる。この流れは、治療剤(例えば、化学添加剤)を、閉塞分枝の末端部に向かって、拡散単独よりも良好に、血流内に引き込むことができる。

0127

他の例として、ここに記載の各磁気ベースシステム及び各制御方法を、滞流の領域で渦を形成するために、治療剤(例えば、化学添加剤)が血流内で良好に混合されて、結果的に流体障害物とのより効率的な化学反応(例えば、流体障害物と接触している治療剤の一部又は分子の継続的なリフレッシュに起因する)を起こすように渦を形成する渦モードで使用することができる。幾つかの実施の形態では、渦モードで使用されるときには、凝血塊の崩壊時間を3倍あるいはそれ以上に増加させることができる。このような操作は、特定な周波数で異なる方向(例えば、時計方向、反時計方向)に磁界を振動させることで達成できる。例えば、周波数は、約0.25Hz以上及び/又は約3Hz未満とすることができ、限定されるわけではないが、約0.25Hzと約1Hzの間、約0.5Hzと約2Hzの間、約1Hzと約3Hzの間、約0.75Hzと約2.5Hzの間、それら周波数が重複する各範囲、3Hz未満、2Hz未満、1Hz未満などの各周波数を含む。制御された渦モードは、より多くの治療剤(例えば、化学添加剤)を乱流領域の近傍に引き込ませることができる。幾つかの実施の形態では、振動は、脈管構造及び/又は磁性ナノ粒子の可視化画像に基づいて発生することができる。各種の実施の形態では、振動は定期的なもの又は非定期的なものである。

0128

幾つかの実施の形態に従い、集合モードと渦モードとを交互に切り換えることで、結果的に、治療剤(例えば、化学添加剤)を乱流領域の近傍に引き込ませる能力の向上をもたらし、かつ、治療剤を閉塞分枝により効率的に移動させる能力の向上をもたらすことができる。幾つかの実施の形態では、集合モードと渦モードとの交互切り換えは、充分な投与量の治療剤を搬送するポイントで、実施される。一の実施の形態では、同時投与の治療剤が血液プールで希釈されるとき(例えば、半減期又は濾過機構を介する)、又は治療剤の追加量がもはや利益とならない飽和点に治療剤が達するときに、充分な投与量が生じ得る。幾つかの実施の形態では、目標部位で充分な投与量の治療剤に到達するとき(例えば、飽和点)、渦モードは作用として最高のモードとなる。

0129

集合モードと渦モードとの交互切り換えは、磁性ナノ粒子の異なる挙動を引き起こすために、磁性勾配及び/又は時間変化型磁界を交互に切り換えることを含むことができる。例えば、集合モードでは、結果的に磁性ナノ粒子を所望の位置に実質的に蓄積させる正味の力を磁性ナノ粒子が受けるように、磁性勾配を増加させることができ、かつ時間変化型磁界を減少させることができる。他の例として、渦モードでは、結果的に所望の領域内で循環運動及び/又は角速度を引き起こす時間変化型の正味の力を磁性ナノ粒子が受けるように、磁性勾配及び/又は時間変化型磁界を調節することができる。このように、時間関数として、磁界の各性質(例えば、磁性勾配、磁界強度、磁界の配向、磁界の方向等)を変更させることで、各磁気ベースシステムと各制御方法を、集合モード、渦モード、操縦モード、又はこれらモードに組み合わせで使用でき、且つこれらモード間で切り換えることができる。幾つかの実施の形態では、マイクロカテーテルを介する凝血塊の目標部位へのtPAの局所搬送に類似して、臨床医によってある投与量の治療剤を目標部位に局所的に搬送するものであって、ここで唯一必要なモードは渦モードとなる。

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