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技術 骨再建および整形外科用インプラント

出願人 マフホウズ,モハメドラシュワン
発明者 マフホウズ,モハメドラシュワン
出願日 2019年11月13日 (1年0ヶ月経過) 出願番号 2019-205398
公開日 2020年3月26日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-044343
状態 未査定
技術分野 手術・診断のための補助具 手術用機器 補綴
主要キーワード 底部空洞 中間プラットフォーム 長尺プレート 配置機器 幾何学的境界 曲率線 長手方向輪郭 加重点
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (20)

課題

解決手段

主プロセッサ通信可能に結合された信号受信機を備え、主プロセッサが、シーケンシャルモンテカルロアルゴリズムを利用して、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットの3次元位置の変化を算出するようにプログラムされ、プロセッサが、複数の手術器具それぞれに一意器具データを格納した第1のメモリおよび解剖学的特徴3次元モデル構築するのに十分なモデルデータを格納した第2のメモリに通信可能に結合され、主プロセッサが、解剖学的特徴に対する手術器具の3次元位置に関する視覚フィードバックを提供するディスプレイに通信可能に結合される。

概要

背景

概要

手術ナビゲーションシステムを提供する。主プロセッサ通信可能に結合された信号受信機を備え、主プロセッサが、シーケンシャルモンテカルロアルゴリズムを利用して、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットの3次元位置の変化を算出するようにプログラムされ、プロセッサが、複数の手術器具それぞれに一意器具データを格納した第1のメモリおよび解剖学的特徴3次元モデル構築するのに十分なモデルデータを格納した第2のメモリに通信可能に結合され、主プロセッサが、解剖学的特徴に対する手術器具の3次元位置に関する視覚フィードバックを提供するディスプレイに通信可能に結合される。なし

目的

本発明の第1の態様は、主プロセッサに通信可能に結合された信号受信機を備え、主プロセッサが、シーケンシャルモンテカルロアルゴリズムを利用して、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットの3次元位置の変化を算出するようにプログラムされ、プロセッサが、複数の手術器具それぞれに一意の器具データを格納した第1のメモリおよび解剖学的特徴の3次元モデルを構築するのに十分なモデルデータを格納した第2のメモリに通信可能に結合され、主プロセッサが、解剖学的特徴に対する手術器具の3次元位置に関する視覚フィードバックを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1の慣性測定ユニットIMU)と、前記第1のIMUからデータを受信するソフトウェアパッケージであって、複数の手術器具の予めロードされたコンピュータ支援設計モデルおよびコンピュータ支援設計表面モデルのうちの少なくとも1つを有し、また少なくとも3つの磁力計からの出力を正規化するように構成された磁力計校正アルゴリズムを含む、ソフトウェアパッケージと、前記ソフトウェアパッケージにデータを送信する第2のIMUと、前記第1のIMUおよび前記第2のIMUに対して通信可能に結合された第1の信号受信機とを備えた、手術ナビゲーションシステムであって、前記第1のIMUが、少なくとも3つのジャイロスコープ、少なくとも3つの加速度計、および少なくとも3つの磁力計を具備し、検出磁界の歪み量を捉えるために、前記ソフトウェアパッケージが、前記少なくとも3つの磁力計からの出力を正規化するように構成された磁力計校正アルゴリズムを含む、手術ナビゲーションシステム。

請求項2

前記第1のIMUが、単一の回路基板および複数の回路基板の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項3

前記第1のIMUが、当該第1のIMUの位置および配向を計算するように動作する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項4

前記第1のIMUが、互いに垂直な3つの方向の位置および配向の計算を可能にするため、相対速度および時間を出力する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項5

前記第1のIMUが、前記3つのジャイロスコープ、3つの加速度計、および3つの磁力計から少なくとも21個の数値出力を生成するように動作する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項6

前記3つのジャイロスコープ、3つの加速度計、および3つの磁力計が、統合センサ基板の第1の検知モジュールを備え、前記統合センサ基板が、3つの加速度計および3つのジャイロスコープをそれぞれ備えた第2および第3の検知モジュールも具備する、請求項5に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項7

前記第1のIMUが、少なくとも3つの軸の空間回転変化を測定する複数の角運動量センサを具備する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項8

前記少なくとも3つの磁力計がそれぞれ、3次元座標系内の空間点印加磁界に比例する電圧を出力するように構成された、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項9

前記少なくとも3つの磁力計のうちの第1の磁力計が、X、Y、およびZ方向の第1の場所の印加磁界に比例する電圧を出力するように構成され、前記少なくとも3つの磁力計のうちの第2の磁力計が、X、Y、およびZ方向の第2の場所の印加磁界に比例する電圧を出力するように構成され、前記少なくとも3つの磁力計のうちの第3の磁力計が、X、Y、およびZ方向の第3の場所の印加磁界に比例する電圧を出力するように構成された、請求項8に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項10

前記少なくとも3つの磁力計がそれぞれ、磁北からの配向偏向を決定する基準として、局所または環境磁界を使用する、請求項8に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項11

前記少なくとも3つの磁力計からの前記電圧出力に対する磁力計校正アルゴリズムの適用によって、磁界歪みを捉える、請求項8に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項12

前記第1のIMUが、充電式エネルギー貯蔵機器を具備する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項13

前記第1のIMUが、信号調節回路およびアナログデジタル変換器に対してそれぞれ通信可能に結合された複数の検知モジュールを具備する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項14

前記第1のIMUが、マイクロコントローラおよび無線送信機に対してそれぞれ通信可能に結合された複数の検知モジュールを具備する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項15

前記マイクロコントローラが、Bluetooth(登録商標)準拠である、請求項14に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項16

前記第1のIMUおよび前記第2のIMUがそれぞれ、前記信号がどのIMUから受信されているかを識別するのに前記第1の信号受信機が利用する一意の識別番号を含む、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項17

前記第1の信号受信機が、前記第1のIMUおよび前記第2のIMUから実時間で信号を受信する、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項18

前記第1の信号受信機が、受信IMUデータを用いて、前記第1のIMUおよび前記第2のIMUそれぞれの位置を連続的に計算する、請求項17に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項19

前記第1のIMUが、磁北配向に関して異なる磁力計が異なるデータを提供する場合に、追跡アルゴリズムによる磁力計データの使用を一時的に無効にするようにプログラムされた、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項20

前記第1のIMUが、取り付けられている手術器具を識別するようにプログラムされた、請求項1に記載の手術ナビゲーションシステム。

請求項21

前記第1のIMUが、前記手術器具を識別するのに、一意の電気スイッチパターンおよび電気接点グリッドを利用するように構成された、請求項20に記載の手術ナビゲーションシステム。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月9日に出願された米国仮特許出願第61/913,608号「CRANIUM ANDPOSTCRANIAL BONE AND SOFT TISSUE RECONSTRUCTION」、2014年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/951,221号「CRANIUM AND POSTCRANIAL BONE AND SOFT TISSUE RECONSTRUCTION」、2014年4月10日に出願された米国仮特許出願第61/977,984号「CRANIUM AND POSTCRANIAL BONE AND SOFT TISSUE RECONSTRUCTION」、および2014年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/022,899号「CRANIUM AND POSTCRANIAL BONE AND SOFT TISSUE RECONSTRUCTION」の利益を主張し、それぞれの開示内容を本明細書に援用する。

0002

本開示は、骨再建および組織再構成患者固有およびマスカスタマイズの整形外科用インプラント性差および民族固有の整形外科用インプラント、切断ガイド外傷プレート骨移植片切断および配置ガイド、患者固有の器具運動学および病理学用の解剖学的追跡を行う慣性測定ユニットの利用、ならびに整形外科手術時のナビゲーションを行う慣性測定ユニットの利用等、さまざまな態様の整形外科を対象とする。

課題を解決するための手段

0003

本発明の第1の態様は、主プロセッサ通信可能に結合された信号受信機を備え、主プロセッサが、シーケンシャルモンテカルロアルゴリズムを利用して、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットの3次元位置の変化を算出するようにプログラムされ、プロセッサが、複数の手術器具それぞれに一意器具データを格納した第1のメモリおよび解剖学的特徴3次元モデル構築するのに十分なモデルデータを格納した第2のメモリに通信可能に結合され、主プロセッサが、解剖学的特徴に対する手術器具の3次元位置に関する視覚フィードバックを提供するディスプレイに通信可能に結合された、手術ナビゲーションシステムを提供する。

0004

第1の態様のより詳細な一実施形態において、手術ナビゲーションシステムは、第1の内蔵プロセッサおよび第1の無線送信機に通信可能に結合され、データを主プロセッサに送信する基準慣性測定ユニットであって、解剖学的特徴に取り付けられるように構成され、第1の内蔵プロセッサが、当該基準慣性測定ユニットから第1の無線送信機へのデータ送信を指示する、基準慣性測定ユニットをさらに備え、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットは、第2の内蔵プロセッサおよび第2の無線送信機に通信可能に結合された実用慣性測定ユニットを備え、第2の内蔵プロセッサが、複数の手術器具のうちの1つに取り付けられるように構成されており、主プロセッサが、第1の無線送信機からのデータおよび第2の無線送信機からのデータを受信するように構成された主受信機に通信可能に結合されている。さらに別のより詳細な実施形態において、第2の内蔵プロセッサは、実用慣性測定ユニットが取り付けられた手術器具のIDの第2の無線送信機を介した伝達を指示する。さらに詳細な一実施形態において、慣性測定ユニットは、少なくとも3つの加速度計および3つの磁力計具備しており、少なくとも3つの加速度計はそれぞれ、3つの軸に対するデータとして、合計9つ以上の加速度計データストリームを出力し、少なくとも3つの磁力計はそれぞれ、3つの軸に対するデータとして、合計9つ以上の磁力計データストリームを出力し、主プロセッサは、9つの加速度計データストリームおよび9つの磁力計データストリームを利用して、手術器具に取り付けられた慣性測定ユニットの3次元位置の変化を算出する。さらに別の詳細な実施形態において、第2のメモリに格納されたモデルデータは、解剖学的特徴の3次元仮想モデルを含み、第1のメモリに格納された器具データは、複数の手術器具の3次元仮想モデルを含み、ディスプレイは、解剖学的特徴の3次元仮想モデルを表示し、ディスプレイは、手術器具の3次元仮想モデルを表示し、主プロセッサは、基準慣性測定ユニットからのデータを利用して、解剖学的特徴の3次元仮想モデルを再位置決めするように動作し、主プロセッサは、実用慣性測定ユニットからのデータを利用して、手術器具の3次元仮想モデルを再位置決めするように動作する。より詳細な一実施形態において、主プロセッサは、慣性測定ユニットからのデータを利用して、解剖学的特徴の3次元仮想モデル対して手術器具の3次元仮想モデルを実時間で再位置決めするように動作する。より詳細な一実施形態において、シーケンシャルモンテカルロアルゴリズムは、von Mises−Fisher密度アルゴリズムコンポーネントを含む。別のより詳細な実施形態において、第1のメモリに格納された器具データは、手術器具のエンドエフェクタと手術器具上の慣性測定ユニットの取り付け箇所との間の相対距離を示す位置データを含み、手術器具は、リーマカップポジショナインパクタドリルノコギリ、および切断ガイドのうちの少なくとも1つを含む。さらに別のより詳細な実施形態において、慣性測定ユニットは、少なくとも3つの磁力計を具備しており、ディスプレイは、手術器具への結合または主プロセッサへの結合の少なくとも一方の状態である。

0005

本発明の第2の態様は、磁力計および加速度計を具備する慣性測定ユニット用の校正システムであって、(a)第1の軸に沿って、中間プラットフォームに対して回転方向に再位置決め可能な主プラットフォームと、(b)第2の軸に沿って、中間プラットフォームに対して回転方向に再位置決め可能な最終プラットフォームであり、第2の軸が、第1の軸に垂直であって、慣性測定ユニットに取り付けるように構成された保持器を具備した、最終プラットフォームと、(c)慣性測定ユニットに通信可能に結合するように構成されたプロセッサおよび関連ソフトウェアであり、ソフトウェアが、主プラットフォームが中間プラットフォームに対して回転する間および最終プラットフォームが中間プラットフォームに対して回転する間に、慣性測定ユニットと関連付けられた磁力計から出力されたデータを利用するとともに、楕円体に似たデータセットを記録するように動作し、ソフトウェアが、球体をデータセットにフィッティングさせるとともに、磁力計補正計算を生成して局所磁界の歪みを捉えることにより、磁力計からの将来的なデータ出力正規化するように動作する、プロセッサおよび関連ソフトウェアと、を備えた、校正システムを提供する。

0006

第2の態様のより詳細な実施形態において、主プラットフォームは、静止状態である。さらに別のより詳細な実施形態において、主プラットフォームは、当該主プラットフォームに対して中間プラットフォームを回転させるように構成されたモータを少なくとも部分的に収容する。さらに詳細な一実施形態において、ソフトウェアは、慣性測定ユニットが第1の静止位置にある間に、慣性測定ユニットと関連付けられた加速度計から出力された第1のデータセットを利用するように動作するとともに、第1の静止位置と異なる第2の静止位置において加速度計から出力された第2のデータセットを利用して、加速度計からの将来的なデータ出力を正規化する加速度計補正計算を生成するように動作する。さらに別の詳細な実施形態において、第1の静止位置は、主プラットフォームが中間プラットフォームに対する第1の固定位置にあることおよび最終プラットフォームが中間プラットフォームに対する第2の固定位置にあることに対応しており、第2の静止位置は、主プラットフォームが中間プラットフォームに対する第3の固定位置にあることおよび最終プラットフォームが中間プラットフォームに対する第4の固定位置にあることの少なくとも一方に対応する。より詳細な一実施形態において、最終プラットフォームは、複数の保持器を具備しており、複数の保持器がそれぞれ、複数の慣性測定ユニットのうちの少なくとも1つに取り付けるように構成されている。

0007

本発明の第3の態様は、磁力計を具備する慣性測定ユニットを校正する方法であって、(a)第1の磁力計からの生の局所磁界データを同時に受信しつつ、第1の慣性測定ユニットを具備する第1の慣性測定ユニットを第1の回転軸および第2の回転軸の周りに回転させるステップであり、第1の回転軸が、第2の回転軸に垂直である、ステップと、(b)均一な計算を生の局所磁界データに適用して、局所磁界の歪みを算出するステップと、(c)局所磁界の算出した歪みを捉えることにより、磁力計から受信した生の局所磁界データを正規化して、正確な局所磁界データを提供するステップと、を含む、方法を提供する。

0008

第3の態様のより詳細な一実施形態において、第1の慣性測定ユニットは、第1の加速度計を具備しており、この方法は、(i)第1の加速度計から生の加速度計データを同時に受信しつつ、第1の慣性測定ユニットを第1の3次元位置にて静止状態に保つステップと、(ii)第1の加速度計から生の加速度計データを同時に受信しつつ、第1の慣性測定ユニットを第2の3次元位置にて静止状態に保つステップであり、第2の3次元位置が、第1の3次元位置と異なる、ステップと、(iii)第1の加速度計から受信したデータを正規化して、第1の加速度計が静止している場合のゼロ加速度を反映させるステップと、をさらに含む。さらに別のより詳細な実施形態において、第1の慣性測定ユニットは、第2の加速度計を具備しており、この方法は、(i)第1の加速度計が静止状態に保たれている場合に、第2の加速度計から生の加速度計データを同時に受信しつつ、第2の慣性測定ユニットを第3の3次元位置にて静止状態に保つステップと、(ii)第1の加速度計が静止状態に保たれている場合に、第2の加速度計から生の加速度計データを同時に受信しつつ、第2の慣性測定ユニットを第4の3次元位置にて静止状態に保つステップであり、第4の3次元位置が、第3の3次元位置と異なる、ステップと、(iii)第2の加速度計から受信したデータを正規化して、第2の加速度計が静止している場合のゼロ加速度を反映させるステップと、をさらに含む。さらに詳細な一実施形態において、生の局所磁界データは、3次元の楕円体の代表であり、正確な局所磁界データは、3次元の球体の代表である。さらに別の詳細な実施形態において、均一な計算は、生の局所磁界データに対する球体のフィッティングを含み、生の局所磁界データを正規化するステップは、生の局所磁界データから算出した歪みを減算して、正確な局所磁界データを提供するステップを含む。より詳細な一実施形態において、この方法は、独自の第1の加速度計を有する第2の慣性測定ユニットをさらに備える。より詳細な一実施形態において、第2の慣性測定ユニットは、それ自体の第1の加速度計を有する。

0009

本発明の第4の態様は、慣性測定ユニットに結合された場合の手術器具を識別する方法であって、(a)慣性測定ユニットを複数の手術器具のうちの1つに取り付けるステップであり、複数の手術器具がそれぞれ、一意のインターフェースを有する、ステップと、(b)一意のインターフェースを読み込んで、慣性測定ユニットに通信可能に結合されたプロセッサに信号を送信することにより、一意のインターフェースの読み込みに応答して、複数の手術器具のうちの1つを識別するステップと、を含む、方法を提供する。

0010

第4の態様のより詳細な一実施形態において、慣性測定ユニットは、複数のスイッチに対して動作可能に結合されており、一意のインターフェースは、複数のスイッチのうちの少なくとも1つと係合しており、一意のインターフェースを読み込むステップは、複数のスイッチのいずれに一意のインターフェースが係合したかについて、プロセッサが判定するステップを含む。さらに別のより詳細な実施形態において、プロセッサは、慣性測定ユニットに結合されており、プロセッサおよび慣性測定ユニットは、共通のハウジングに収容されている。さらに詳細な一実施形態において、プロセッサは、慣性測定ユニットから離れており、プロセッサおよび慣性測定ユニットは、共通のハウジングに収容されていない。

0011

本発明の第5の態様は、手術ナビゲーションを行う方法であって、(a)複数の慣性測定ユニットを利用して、加速度データおよび磁気データを生成するステップと、(b)外科手術箇所近接して、複数の慣性測定ユニットを校正するステップと、(c)複数の慣性測定ユニットを含む第1および第2の慣性測定ユニットの相対位置を位置合わせするステップであり、特定の位置および配向にて患者生体構造と一意に係合する位置合わせ器具に対して第1の慣性測定ユニットを取り付けることを含み、また、第2の慣性測定ユニットを患者に取り付けることを含む、ステップと、(d)第1の慣性測定ユニットを位置合わせ後の手術器具に取り付けるステップと、(e)患者の生体構造と関連付けられた手術部位に向けて、手術器具および第1の慣性測定ユニットを再位置決めするステップと、(f)患者の生体構造が見えない場合または手術器具の動作端が見えない場合の少なくとも一方において、手術器具の位置および配向の少なくとも一方に関する視覚フィードバックを提供するステップと、を含む、方法を提供する。

0012

本発明の第6の態様は、手術ナビゲーションを行う方法であって、(a)複数の慣性測定ユニットを利用して、加速度データおよび磁気データを生成するステップと、(b)外科手術箇所に近接して、複数の慣性測定ユニットを校正するステップと、(c)複数の慣性測定ユニットを含む第1および第2の慣性測定ユニットの相対位置を位置合わせするステップであり、特定の位置および配向にて患者の生体構造と一意に係合する位置合わせ器具に対して第1の慣性測定ユニットを取り付けることを含み、また、第2の慣性測定ユニットを患者に取り付けることを含む、ステップと、(d)第1の慣性測定ユニットを位置合わせ後の手術器具に取り付けるステップと、(e)患者の生体構造と関連付けられた手術部位に向けて、手術器具および第1の慣性測定ユニットを再位置決めするステップと、(f)所定の手術計画に対して、手術器具の位置および配向に関する視覚フィードバックを提供するステップであり、所定の手術計画が、手術器具が占有し得る許容位置範囲および許容配向範囲の少なくとも一方を識別する、ステップと、を含む、方法を提供する。

0013

本発明の第7の態様は、特定の骨の外傷プレートを生成する方法であって、(a)特定の骨の複数の3次元骨モデルを含むデータベースアクセスするステップと、(b)複数の3次元骨モデルそれぞれについて、長手方向輪郭および断面輪郭の少なくとも一方を含む特徴を評価するステップであり、長手方向輪郭が、複数の3次元骨モデルの支配的な次元に沿う、ステップと、(c)評価した特徴に基づいて、複数の3次元骨モデルをクラスタリングして複数のクラスタを生成するステップであり、複数のクラスタが数値的に、複数の3次元骨モデルの10%未満である、ステップと、(d)複数のクラスタそれぞれについて外傷プレートを生成するステップと、を含む、方法を提供する。

0014

第7の態様のより詳細な一実施形態において、複数のクラスタそれぞれについて外傷プレートを生成するステップは、固定箇所の選択によって、特定の骨への軟部組織の付着を回避するステップを含む。さらに別のより詳細な実施形態において、複数の3次元骨モデルは、少なくとも1つの共通点を含み、共通点は、性別民族性年齢範囲、および身長範囲のうちの少なくとも1つを含む。さらに詳細な一実施形態において、複数のクラスタそれぞれについて外傷プレートを生成するステップは、特定のクラスタの平均長手方向輪郭および平均断面輪郭の少なくとも一方を組み込むステップを含む。

0015

本発明の第8の態様は、特定の骨の患者固有の外傷プレートを生成する方法であって、(a)負傷または変性した特定の骨の患者固有の画像データを取得するステップと、(b)患者固有の画像データを用いて、特定の骨が存在しない部分および特定の骨が存在する部分の少なくとも一方を解析するステップと、(c)患者固有の画像データでは見えない骨を含む統合状態の特定の骨の患者固有の仮想骨モデルを生成するステップと、(d)患者固有の仮想骨モデルの輪郭を評価するステップと、(e)患者固有の仮想骨モデルを用いて患者固有の外傷プレートを生成するステップと、を含む、方法を提供する。

0016

本発明の第9の態様は、慣性測定ユニットを用いて患者の生体構造の運動運動学的に追跡する方法であって、(a)第1の慣性測定ユニットを患者の第1の関心解剖学的特徴の外部に取り付けるステップと、(b)第2の慣性測定ユニットを患者の第2の関心解剖学的特徴の外部に取り付けるステップと、(c)第1の慣性測定ユニットを用いて、患者の第1の関心解剖学的特徴の仮想モデルに患者の第1の解剖学的特徴の位置を位置合わせするステップと、(d)第2の慣性測定ユニットを用いて、患者の第2の関心解剖学的特徴の仮想モデルに患者の第2の解剖学的特徴の位置を位置合わせするステップと、(e)第1の慣性測定ユニットを用いて、患者の第1の関心解剖学的特徴の位置を第1の解剖学的特徴の仮想モデルで動的に補正するステップと、(f)第2の慣性測定ユニットを用いて、患者の第2の関心解剖学的特徴の位置を第2の解剖学的特徴の仮想モデルで動的に補正するステップと、を含む、方法を提供する。

図面の簡単な説明

0017

不完全な生体構造からマスカスタマイズおよび患者固有の鋳型を生成する全体プロセスの模式図である。
新たな解剖学的構造統計アトラスに追加して対応付けを生成する方法を詳細に示した模式図である。
図2多重解像度3D位置合わせに対応する多重解像度3D位置合わせアルゴリズム概要図である。
多重スケール特徴を用いた特徴点の多重スケール位置合わせを示した図である。
図3に概要を示した多重解像度位置合わせの低水準分解を示した図である。
対応付けの生成時の個体群の変動の捕捉グラフィック表示した図である。
不完全、変形、または粉砕生体構造を用いた全骨再建プロセスの模式図である。
欠損テンプレートを生成する欠損分類プロセスの模式図である。
寛骨臼欠損の既存のAAOS分類グラフィック例を示した図である。
既存のPaprosky寛骨臼欠損分類のグラフィック例を示した図である。
既存のPaprosky寛骨臼欠損副分類のグラフィック例を示した図である。
図7に示した全骨再建の例示的な適用および検証である、さまざまな欠損に対する骨盤再建結果を示した表および関連図である。
図7に示した全骨再建の精度を検証する、さまざまな欠損に対する骨盤の再建の平均RMS誤差距離マップを示した図である。
重度の骨盤断裂を患う患者の3次元モデル表示を左側に示し、この左側に示す患者の骨盤の3次元モデルの一例を右側に示した図である。
再建された左側モデルおよび元の患者モデルの比較のほか、左右の生体構造を示した図である。
再建されたモデルと再建された骨盤モデル鏡像との間の距離マップを示した図である。
完全骨盤断裂を患う患者およびRMS誤差が1.8mmの再建結果を示した図である。
頭蓋の一部の再建結果および再建誤差平均距離マップを示した図である。
粉砕大腿骨の再建結果を示した図である。
患者固有の再建インプラントを作成するプロセスの模式図である。
図20に示したインプラント生成プロセスの模式図である。
患者の不完全な生体構造から全体の生体構造を再建するとともに、骨盤断裂用の患者固有のカップインプラントを生成するさまざまなステップを示したプロセスフロー図である。
患者固有の寛骨臼インプラントの患者固有の配置ガイドをグラフィック表示した図である。
マスカスタマイズのためのインプラントの3つの取り付け部位とカップ配向との間の関係を検討した画像である。
本開示に係る、寛骨臼ケージのマスカスタマイズの順序を示した画像である。
モジュール設計を用いて大量生産カスタム寛骨臼構成要素を製造する方法の模式図である。
再建手術用の患者固有の股関節ステムを生成するプロセスの模式図である。
マスカスタマイズインプラント生成プロセスの模式図である。
統計アトラスを用いてマスカスタマイズの股関節インプラントおよび患者固有の股関節インプラントの両者を生成するプロセスを示した模式図である。
統計アトラスを用いてマスカスタマイズの股関節インプラントおよび患者固有の股関節インプラントの両者を生成するプロセスを示した模式図である。
個体群固有の股関節ステム構成要素を設計するプロセスの概要を示した模式図である。
大腿骨近位部のランドマークが配置された場所をグラフィック表示した図である。
大腿骨中央の管括れおよび大腿骨の長さに沿った大腿骨括れの大腿骨3Dモデルを示した図である。
大腿骨近位部の軸が配置された場所をグラフィック表示した図である。
頸部中央の計算の位置付けをグラフィック表示した図である。
大腿骨近位部解剖軸の規定に用いられる2つの点をグラフィック表示した図である。
3D大腿骨近位部測定をグラフィック表示した図である。
一般的に(X線による)2Dの例示的なDorr比を示した図である。
IM峡部におけるB/A比をグラフィック表示した図である。
IM管測定をグラフィック表示した図である。
輪郭およびフィッティング円を示した図である。
IM管大腿骨半径比を求めるための測定をグラフィック表示した図である。
半径比の変化の影響を示した2つの大腿骨モデルであって、左側の半径比が0.69、右側の半径比が0.38の図である。
男性および女性のBMD対RRFWのプロットのほか、各データセット(男性、女性)の最適線形フィッティングを示した図である。
整列前の大腿骨近位部の内側輪郭頸部軸、および骨頭点をグラフィック表示した図である。
Z方向との解剖軸整列をグラフィック表示した図である。
大腿骨頸部支点を用いて整列された内側輪郭をグラフィック表示した図である。
モデル間の補間を用いて生成され、補間の滑らかさを示すさまざまなモデルをグラフィック表示した図である。
骨密度の3次元マッピングをグラフィックおよび画像表示した図である。
3つのレベルでのIM幅ならびに近位軸、骨頭オフセット、および大腿骨頭をX線で表した図である。
近位角対骨頭オフセットをプロットした図である。
近位角対骨頭高さをプロットした図である。
骨頭オフセット対骨頭高さをプロットした図である。
近位角のヒストグラムを示した図である。
骨頭オフセットおよびカルカー直径に関する女性および男性のクラスタをプロットして示した図である。
骨頭オフセットおよび近位角に関する女性および男性のクラスタをプロットして示した図である。
骨頭オフセットのヒストグラムを示した図である。
IMサイズのヒストグラムを示した図である。
大腿骨近位部に関する女性の測定をグラフィック表示した図である。
大腿骨近位部に関する男性の測定をグラフィック表示した図である。
大きい方の転子部高さに関する女性の測定をグラフィック表示した図である。
大きい方の転子部高さに関する男性の測定をグラフィック表示した図である。
間の髄内管形状の差異をグラフィック表示した図および表である。
正常な骨密度および骨質を代表する女性の大腿骨および髄内管を示した図である。
正常未満の骨密度および骨質を代表する女性の大腿骨および髄内管を示した図である。
骨粗しょう症を代表する女性の大腿骨および髄内管を示した図である。
骨頭オフセットの補間データセットを含むヒストグラムを示した図である。
管サイズのデータセットを含むヒストグラムを示した図である。
さまざまな大腿骨群の内側輪郭および骨頭中央の分布を示した図である。
特定サイズの大腿骨群の骨頭オフセットの分布をプロットした図である。
男性および女性の前角測定を反映させた表である。
前後高さの測定方法を示した写真である。
男性および女性の支点に対する大腿骨の骨頭高さ対前後骨頭高さをプロットし、各データセット(男性、女性)の最適線形フィッティングを含む図である。
男性および女性の解剖軸中点に対する大腿骨の骨頭高さ対前後骨頭高さをプロットし、各データセット(男性、女性)の最適線形フィッティングを含む図である。
本開示に係る、性差および/または民族性に基づく股関節ステムインプラントファミリの作成に用いられるパラメータをグラフィック表示した図である。
クラスタリングにより抽出された大腿骨ステム構成要素のマスカスタマイズインプラント形状パラメータを示した図である。
主股関節ステムの組み立て図および分解図である。
置換股関節ステムの組み立て図および分解図である。
本開示に係る、平面の表面点およびその利用による寛骨臼カップ形状の隔離をグラフィック表示した図である。
本開示により作成された複数の仮想3D寛骨臼カップ解剖学的テンプレートをグラフィック表示した図である。
複数のカップ半径を示す解剖学的な寛骨臼カップおよび大腿骨ステムボール形状をグラフィック表示した図である。
寛骨臼カップと大腿骨頭との間に適合する曲率を2次元表示した図である。
寛骨臼カップの断面解析に用いられる骨盤のマッピング輪郭をグラフィック表示した図である。
寛骨臼インプラントカップの配向を決定する方法としての本開示による寛骨臼横靱帯自動検出をグラフィック表示した図である。
患者のマイクロコンピュータ断層撮影による患者の骨の生体構造に適合する多孔形状およびサイズの抽出の順序をグラフィック表示した図である。
本開示に係る、ペット固有のインプラントおよび切断ガイドを作成する例示的なプロセスを示した図である。
本開示に係る、統計アトラスを用いてペットのマスカスタマイズ整形外科用インプラントを作成する例示的なプロセスを示した図である。
本開示に係る、インプラントシステム用の患者固有の切断および配置機器を生成する例示的なプロセスを示した図である。
本開示に係る、X線による患者固有の3次元骨盤および大腿骨近位部モデルの図87による非剛体位置合わせおよび作成のための例示的なプロセスを示した図である。
本開示に係る、骨盤および大腿骨近位部の再建に用いられる写真および複数のX線画像である。
図87に示したMRIおよびCTスキャンによる骨盤および大腿骨近位部の自動分割のための例示的なプロセスを示した図である。
図87に概要を示したMRIまたはCTスキャンによる複雑な粉砕生体構造の自動分割のための例示的なプロセスを示した図である。
股関節置換術に用いられる寛骨臼カップおよび大腿骨ステムの両者の仮想テンプレーティングを行う例示的なプロセスを示した図である。
図92に概要を示した一般的プロセスの具体例である、遠位固定による大腿骨ステムの自動置換のための例示的なプロセスを示した図である。
図92に概要を示した一般的プロセスの具体例である、圧入および3つの接点による大腿骨ステムの自動置換のための例示的なプロセスを示した図である。
本開示に係る、自動骨盤標識化をグラフィック表示した図である。
本開示に係る、自動カップ配向および配置をグラフィック表示した図である。
本開示に係る、寛骨臼カップおよび大腿骨ステム配置評価のための測定および計算データを重ねた一連のX線を含む像である。
本開示に係る、全肢長の復元および配向を保証する寛骨臼カップおよび大腿骨ステム配置の評価をグラフィック表示した図である。
本開示に係る、インプラントの配置および定寸を評価および修正する予備計画インターフェースのスクリーンショットである。
患者固有の器具を用いて大腿骨ステムを切除および配置する例示的なプロセスを示した一連の連続画像を含む図である。
患者固有のガイドを用いて寛骨臼カップを穿孔および配置する例示的なプロセスを示した一連の連続画像を含む図である。
本開示に係る、患者固有の器具およびロック機構の生成に使用可能な寛骨臼の一連の3D仮想マップを示した図である。
股関節置換術中の手術ナビゲーションの一部として慣性測定ユニットを使用する例示的なプロセスを示した図である。
股関節置換術中の手術ナビゲーションの一部として慣性測定ユニットを使用する例示的なプロセスを示した一連の連続画像である。
股関節置換術中の大腿骨固有の手術ナビゲーションの一部として慣性測定ユニットを使用する例示的なプロセスを示した一連の連続画像である。
股関節置換術中の後々の骨盤固有の手術ナビゲーションに用いる慣性測定ユニットの位置を校正する例示的な器具およびプロセスをグラフィック表示した図である。
外科手術中の慣性測定ユニットの使用準備および使用のほか、外科手術の完了後の慣性測定によって手術結果を評価する例示的なプロセスフロー図である。
外科手術中の手術ナビゲーションの容易化の一部としてさまざまな器具に取り付けられた慣性測定ユニットのポッド/ハウジングを示した一連の画像である。
慣性測定ユニット(IMU)のポッド/ハウジングを示した一連の画像であって、患者の生体構造に対する位置についてのIMUの校正の写真、IMUポッドを利用したリーマの外科的なナビゲーションを示した写真、およびIMUポッドを利用した寛骨臼カップインパクタの外科的なナビゲーションを示した写真である。
寛骨臼カップインパクタと併せたIMUポッドの利用を示した写真中の写真のほか、患者の生体構造(この場合は骨盤)のモデルおよびインパクタの配向が手術の予備計画配向と整合していることを確認するために色分けされたインパクタの遠位端を示すグラフィカルインターフェース(挿入写真)を示した図である。
本開示により利用されるIMUであって、IMUの相対寸法を特性化する基準定規を伴った写真である。
本開示に係る、所与の個体群の外傷プレートおよび固定機器を作成する例示的なプロセスフロー図である。
統計アトラスの骨の個体群における位置特定によって骨または外傷プレートの形状を規定する骨表面上の位置特定点を示した平均的な骨のグラフィック画像である。
個体群全体でのプレート軌跡伝搬を示した骨のグラフィック画像である(ここでは、1本の事例で示す)。
プレート軌跡の伝搬後の骨/外傷プレートの正中線曲線の抽出を示したグラフィック画像である。
外傷プレート正中線曲線の曲率の3D半径(パラメータ)を演算した結果をグラフィック表示した図である。
プレート軌跡の伝搬後の外傷プレートの長さの算出方法をグラフィック表示した図である。
プレート軌跡の伝搬後の外傷プレートのプレート中間幅の算出方法をグラフィック表示した図である。
プレート軌跡の伝搬後の外傷プレートのプレート断面半径の算出方法をグラフィック表示した図である。
最適なクラスタ数の決定に用いられるプレートサイズデータをプロットした図である。
クラスタ(図111においては「クラスタリング」と識別)の生成に用いられるプレートサイズデータの2Dおよび3Dプロットを含む図である。
プレートサイズのパラメータ化図111においては「パラメータ化曲線」および「モデル生成」と識別)を反映させた多くの像を示した図である。
骨モデルのうちの1つにフィッティングしてクラスタとの適合/フィッティングを評価する特定のクラスタの骨/外傷プレートを示した例示的な画像である。
骨/外傷プレート表面の下面とプレートフィッティングの評価用に選択された骨モデルの表面との間の間隔を反映させた3D表面距離マップを示した図である。
死体上の設計プレートの検証による筋肉および靱帯衝突の回避を示した図である。
本開示に係る、例示的な患者適合鎖骨外傷システムの要素間の相互作用を反映させた例示的な図である。
図126に示した予備計画要素の例示的なプロセスフロー図である。
図126に示した術中誘導の例示的なプロセスフロー図である(この場合は蛍光透視法を使用)。
周囲の生体構造を部分的に含む鎖骨の上面図に隣接した鎖骨の蛍光透視像である。
図126に示した術中誘導の例示的なプロセスフロー図である(この場合は超音波を使用)。
可動域において取得されたX線像または蛍光透視像に合致するグラフィック表示のほか、1つまたは複数の慣性測定ユニットを用いた肩運動学の術後評価のプロットを示した図である。
周囲の生体構造を含む鎖骨の一対の3次元図である。
鎖骨モデルおよび鎖骨の正中線曲率の識別に用いられる骨モデルに沿った点を示した2つの異なる図である。
鎖骨モデルおよび骨モデル上の筋肉付着箇所を示した図である。
所与の個体群全体の男性および女性の平均的な鎖骨モデルの一連の表面マップならびに各個体群における形状差の程度を示した図である。
筋肉付着部位を含む鎖骨の相関輪郭差の一対の3次元図である。
さまざまな筋肉付着部位における鎖骨の輪郭差を示す男性および女性の個体群全体で取得された鎖骨の一連の断面図である。
鎖骨の長さに沿った鎖骨の輪郭差を示す男性および女性の個体群全体で取得された鎖骨の一連の断面図である。
左右の鎖骨間の形態学的差異を反映させた統計アトラス中の個体群データに応答して生成された左右の鎖骨モデルを示した図である。
本開示に係る、上外側プレート(左)、プレート正中線曲線(中央)、および曲率半径を示す正中線プレート曲率(右)がフィッティングされた鎖骨モデルを示した図である。
男性および女性の鎖骨個体群の上外側プレートクラスタを示した図である(表1は、これに関するデータを含む)。
本開示に係る、前中央骨幹7hプレート(左)、プレート正中線曲線(中央)、および単一の曲率半径を示す正中線プレート曲率(右)がフィッティングされた鎖骨モデルを示した図である。
男性および女性の鎖骨個体群の前中央骨幹7hプレートクラスタを示した図である(表2は、これに関するデータを含む)。
本開示に係る、上中央骨幹プレート(左)、プレート正中線曲線(中央)、およびさまざまな曲率半径を示す正中線プレート曲率(右)がフィッティングされた鎖骨モデルを示した図である。
男性および女性の鎖骨個体群の上中央骨幹プレートクラスタを示した図である(表3は、これに関するデータを含む)。
本開示に係る、前外側プレート(左)、プレート正中線曲線(中央)、およびさまざまな曲率半径を示す正中線プレート曲率(右)がフィッティングされた鎖骨モデルを示した図である。
男性および女性の鎖骨個体群の前外側プレートクラスタを示した図である(表4は、これに関するデータを含む)。
本開示に係る、前中央骨幹長尺プレート(左)、プレート正中線曲線(中央)、およびさまざまな曲率半径を示す正中線プレート曲率(右)がフィッティングされた鎖骨モデルを示した図である。
男性および女性の鎖骨個体群の前中央骨幹プレートクラスタを示した図である(表5は、これに関するデータを含む)。
本開示に係る、外傷再建手術用のカスタマイズプレート配置ガイドを生成する例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、骨移植片を用いた再建手術用のカスタマイズ切断および配置ガイドを生成する例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、外傷プレートのテンプレートおよび配置器具を生成する例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、股関節再置換ケージのテンプレートおよび配置器具を生成する例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いた身体生体構造の軟部組織および運動追跡の例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、骨モデル上の軟部組織箇所を識別するとともに、軟部組織の変形を追跡する運動学的ソフトウェアインターフェースを示した一対のスクリーンショットを含む図である。
靱帯(MCL、LCL)が付着した各骨モデル上の点を示す大腿骨、脛骨、および腓骨の骨モデルを含み、これらの点が、靱帯付着の可能性が高い点または低い点を識別するように色分けされた図である。
靱帯(ACL、PCL)が付着した各骨モデル上の点を示す大腿骨遠位部の骨モデルを含み、これらの点が、靱帯付着の可能性が高い点または低い点を識別するように色分けされた図である。
靱帯(ACL、PCL)が付着した各骨モデル上の点を示す脛骨近位部の骨モデルを含み、これらの点が、靱帯付着の可能性が高い点または低い点を識別するように色分けされた図である。
本開示に係る、靱帯付着を含む膝関節の3D仮想モデルを示した前面図、後面図、および2つの側面図である。
蛍光透視像を用いた図159の完全組み立て膝関節モデルの運動学的運動のモデル化を示した図である。
本開示に係る、解剖軸の実時間追跡を反映させた大腿骨遠位部骨モデルおよび脛骨近位部骨モデルを示した図である。
可動域の膝関節モデルおよびヘリカル軸の再建を含む図である。
冠状面における解剖軸を示した膝関節骨モデルを含む図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットを用いて運動データを記録する膝関節の臨床検査を例示した図である。
一連の写真を含み、1つ目が一対の慣性測定ユニット(IMU)パッケージを装着した患者を示し、2つ目が個々のIMUに対するIMUパッケージの相対的なサイズを示し、3つ目が米国の25セント硬貨に対する個々のIMUの相対的なサイズを示した図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットから受信された入力に基づく動的な更新によって、患者の膝関節が可動域で捉えられた場合の負荷分散フィードバックを提供する脛骨近位部モデルを示したユーザインターフェースのスクリーンショットである。
L1およびL5椎骨上に配置され、可動域の各椎骨の相対運動を追跡する別個の慣性測定ユニット(IMU)を示した患者の下背部の写真および3つの軸にわたる運動を示すデータを各IMUが出力可能であることを示した付属図である。
患者が可動域で動いている図175の患者およびIMUを示した一連の写真を含む図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットのデータを用いて少なくとも2つの身体の相対配向を決定するプロセスをグラフィック表示した図である。
患者の側屈活動中脊髄(特にL1、L5)に対する解剖軸の配向の絶対的な変化を示した一対のプロットを含み、(A)データのプロットが健康な患者を代表し、(B)データのプロットが脊髄変性を患う患者を代表した図である。
一対の画像を含み、1つ目が脛骨近位部の上面図、2つ目が脛骨近位部の正面斜視図であり、IMUの正規化によって、脛骨インプラント構成要素の適正な配向および位置を保証するのに用いられる手術ナビゲーション器具と併せて示した図である。
本開示に係る、例示的な慣性測定ユニット校正機器の正面斜視図である。
校正前に慣性測定ユニットから出力されデータにより生成された局所磁界マップ(等角図、前面図、および上面図)(上側の一連の3つのプロットは楕円体に類似)および校正後に慣性測定ユニットから出力されデータにより生成された局所磁界マップ(等角図、前面図、および上面図)(下側の一連の3つのプロットは球体に類似)を示した図である。
慣性測定ユニットと関連付けられた磁力計の例示的な位置を示した一連の図を含み(A)、歪みを捉えるように正規化されている場合に磁力計からの検出磁界が反映すべきこと(B)と、正規化が行われていない場合の磁力計における磁界局所歪みの結果とを示した図である。
それぞれが一意の上面を有して、IMUが取り付けられた手術器具を慣性測定ユニットプロセッサが知的に識別できるようにした多様な手術器具の一連の突起を示した図である。
IMUハウジングを代表し、図185の突起のうちの1つとIMUハウジングの底部空洞との間の相互作用を示した概要図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットの使用により、肩関節置換術の一部として上腕骨近位部を作成するとともに上腕骨構成要素を埋め込む例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットの使用により、肩関節置換術の一部として肩甲骨ソケットを作成するとともに関節窩カップを埋め込む例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットの使用により、逆肩関節置換術の一部として上腕骨近位部を作成するとともに上腕骨構成要素を埋め込む例示的なプロセスフロー図である。
本開示に係る、慣性測定ユニットの使用により、逆肩関節置換術の一部として肩甲骨ソケットを作成するとともに関節窩ボールを埋め込む例示的なプロセスフロー図である。

実施例

0018

以下、本開示の例示的な実施形態を説明および図示して、骨再建および組織再構成、患者固有およびマスカスタマイズの整形外科用インプラント、性差および民族固有の整形外科用インプラント、切断ガイド、外傷プレート、骨移植片切断および配置ガイド、患者固有の器具等、さまざまな態様の整形外科を網羅する。当然のことながら、当業者には、以下に記載の実施形態が本質的に例示であり、本発明の範囲および主旨から逸脱することなく再構成可能であることが明らかとなろう。ただし、明瞭化および厳密化のため、以下に記載の例示的な実施形態には、本発明の範囲内に含まれるための要件ではないと当業者が認識すべき任意選択としてのステップ、方法、および特徴を含む場合がある。

0019

全生体構造再建
図1図8を参照すると、変形した生体構造または不完全な生体構造の再建は、医療提供者が直面している複雑な問題の1つである。生体構造の喪失は、出生状況、腫瘍疾病、身体傷害、または過去の手術の失敗の結果である可能性がある。さまざまな病気に対する治療の一部として、医療提供者は、生体構造の再建または構成によって、骨折粉砕骨折骨変性、整形外科用インプラント再置換、関節変性、およびカスタム器具類設計等の非限定的な種々状況に対する治療を容易化するのが好都合であることを見出している場合がある。たとえば、従来技術の股関節再建ソリューションでは、図15図19に示すように、自然発生的な非対称性により健康な生体構造の正確な反映とはならない可能性がある健康な患者の生体構造のミラーリングを必要とする。

0020

本開示は、骨再建および組織再構成のシステムおよび方法を提供する。この再建を実行するため、システムおよび関連する方法では、1人または複数の個人を代表する解剖学的画像を利用する。これらの画像の処理によって、問題の生体構造を適正に模倣した仮想3次元(3D)組織モデルまたは一連の仮想3D組織モデルを作成する。その後、このシステムおよび関連する方法を利用して、再建手術に使用する鋳型および/または他の機器(たとえば、固定機器、移植機器、患者固有のインプラント、患者固有の手術ガイド)を作成する。

0021

図1に示すように、例示的なシステムフローの概要は、生体構造を代表する入力データの受信から始まる。この生体構造には、遺伝的特質の結果としての組織変性または組織欠如の場合の不完全な生体構造を含んでいてもよいし、遺伝的特質または環境条件の結果としての変形した生体構造を含んでいてもよいし、1つまたは複数の生体構造の破壊の結果としての粉砕組織を含んでいてもよい。入力解剖学的データは、問題の生体構造の2次元(2D)画像または3次元(3D)表面描写を含み、たとえば表面モデルまたは点群の形態であってもよい。2D画像が用いられる状況においては、これら2D画像の利用によって、問題の生体構造の3D仮想表面描写を構成する。当業者は、生体構造の2D画像を利用して3D表面描写を構成するのに慣れている。したがって、このプロセスの詳細な説明については、簡略化のため省略している。一例として、入力解剖学的データは、X線、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴断層撮影(MRI)、または問題の組織の3D表面描写を生成可能なその他任意の撮像データのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。

0022

図50および表Iを参照すると、仮想3D骨モデルの構成に用いられるX線画像の背景においては、撮像時の骨の回転がモデルの正確な構成において重要な役割を果たすことが分かっている。言い換えると、画像間で骨の回転が発生した状況でX線画像を編集しようとする場合、この骨の回転を捉えるには、X線画像を正規化する必要がある。

0023

一例として、大腿骨近位部の背景においては、骨を6°および15°回転させると、X線画像から抽出される測定結果が大幅に変化することが分かっている。一例として、これらの測定結果としては、近位角、骨頭オフセット、および髄内管幅が挙げられるが、これらに限定されない。表Iに反映させたように、ゼロ度でX線撮像した(すなわち、最初のX線で始点を定めた)同じ大腿骨の場合、6°の回転および15°の回転は、画素サイズが約0.29mmの画素を用いて測定した場合に、異なる近位角、骨頭オフセット、および髄内管幅を示していた。特に、回転の増加とともに近位角も大きくなり、骨頭オフセットも同様であるが、髄内管幅には当てはまらなかった。この例示的な表においては、長手軸に沿って3つの横断面を離隔しており、各面は、髄内管の幅を測定した箇所に対応していた。表Iに反映させたように、同じ箇所の髄内管幅は、回転角に応じて変化する。その結果、以下により詳しく論じる通り、X線を用いて骨の3D仮想モデルを構成する場合は、撮像中に骨の回転が発生する限りにおいて、回転偏差を捉える必要がある。

0024

ただし、上記は、例示的なシステムおよび方法と併用可能な生体構造の例示的な記述であるため、他の生体構造について、開示の方法による本システムとの併用を制限することを何ら意図したものではないことが了解されるものとする。本明細書において、組織は、骨、筋肉、靱帯、、および多細胞生物において特定の機能を備えたその他任意の有限種類構造物質を含む。その結果、骨との関連で例示的なシステムおよび方法を論じる場合、当業者は、他の組織へのシステムおよび方法の適用可能性に気付くはずである。

0025

図1を再び参照すると、システムへの生体構造データの入力は、3つのモジュールに向かうが、そのうちの2つが生体構造データの処理を伴う(全骨再建モジュール、患者固有モジュール)一方、3つ目(異常データベースモジュール)は、データベースの一部として生体構造データを分類する。処理モジュールの1つ目である全骨再建モジュールは、統計アトラスモジュールから受信したデータで入力生体構造データを処理して、問題の骨の仮想3Dモデルを生成する。この3Dモデルは、問題の骨の完全な正常再建である。処理モジュールの2つ目である患者固有モジュールは、全骨再建モジュールから受信したデータで入力生体構造データを処理して、1つまたは複数の鋳型、固定システム移植片成形器具、およびレンダリングのほか、1つまたは複数の最終的な整形外科用インプラントを生成する。レンダリングは、予想される手術結果に関するフィードバックのための再建生体構造の視覚化を表す。より具体的に、患者固有モジュールは、患者の生体構造が正常なものから著しく逸脱しているにも関わらず、患者固有の生体構造に正確にフィットするように設計されたフルカスタマイズ機器を生成するように構成されている。さらに、患者固有モジュールは、全骨再建モジュールからの仮想3D再建骨モデルを利用して、機器設計パラメータ用の解剖学的領域および特徴(たとえば、フィッティング領域および/または形状)を自動的に識別する。このように、患者固有のデータを用いて、出力器具および任意のインプラントが患者の特定の生体構造に正確にフィットするように、設計パラメータを規定する。患者固有モジュールの例示的な利用については、以下により詳しく論じる。システムの機能およびプロセスをより詳しく理解するため、システムのモジュールについて、統計アトラスモジュールから以下に説明する。

0026

図1および図2に示すように、統計アトラスモジュールは、1つまたは複数の生体構造(たとえば、骨)の仮想3Dモデルを記録して、所与の個体群における特有の解剖学的多様性を捕捉する。例示的な形態において、アトラスは、平均的な描写および平均的な描写に関する変動として表される1つまたは複数の生体構造の解剖学的特徴の数学的描写を記録する。解剖学的特徴を数学的描写として表すことにより、統計アトラスは、生体構造の自動測定のほか、以下により詳しく論じる通り、欠落した生体構造の再建を可能とする。

0027

共通の生体構造において解剖学的変動を抽出するため、個体群全体において、通常はテンプレート3Dモデルまたは解剖学的3Dテンプレートモデルと称する共通基準枠に対して入力生体構造データを比較する。テンプレート3Dモデルは、回転あるいは視覚的操作可能であるものの、問題の組織に関して、統計アトラス全体におけるすべての生体構造の解剖学的表面特徴/描写の数学的描写を含む3Dモデルとしてグラフィックディスプレイ上で視覚的に表される(すなわち、所与の骨に関して、テンプレート3Dモデルから生成された統計アトラスの個体群全体で骨のすべての特性が共有される)。テンプレート3Dモデルとしては、複数の解剖学的描写の組み合わせまたは単一の描写事例が可能であり、統計アトラスの最低エントロピー状態を表していてもよい。統計アトラス(すなわち、入力生体構造データ)に追加する各生体構造に関しては、解剖学的3Dモデルを作成するとともに、解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルの両者に正規化プロセスを施す。

0028

正規化プロセスにおいては、テンプレート3Dモデルのスケールに対して解剖学的3Dモデルを正規化する。正規化プロセスでは、解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルの一方または両方のスケーリングによって、両者が共通の単位スケールを有するようになっていてもよい。解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルの正規化の後、正規化した解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルをスケール不変にレンダリングするため、スケール(この場合はサイズを意味する)とは独立に形状の特徴を利用可能となる。正規化を完了した後、スケール空間マッピングおよび特徴抽出シーケンスによって、両3Dモデルを処理する。

0029

スケール空間マッピングおよび特徴抽出は本質的に、多重解像度特徴抽出プロセスである。特に、このプロセスでは、複数の特徴スケールにおける形状固有の特徴を抽出する。まず、異なるスケール空間に存在する各特徴を表す複数の解剖学的特徴を選択する。その後、選択した解剖学的特徴の各スケール空間描写について、モデル固有の特徴を抽出する。これら抽出した特徴を用いて、(ノイズに関して)テンプレート3Dモデルと解剖学的3Dモデルとの間の堅牢位置合わせパラメータを引き出す。この多重解像度特徴抽出プロセスに続いて、多重解像度3D位置合わせプロセスにより、抽出したデータを処理する。

0030

図2図5を参照すると、多重解像度3D位置合わせプロセスでは、スケール空間抽出特徴を用いて、解剖学的3Dモデルとテンプレート3Dモデルとの間のアフィン位置合わせ計算を実行することにより、2つのモデルを位置合わせする。特に、解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルは、剛体位置合わせプロセスによって処理する。図5に示すように、この剛体位置合わせプロセスは、解剖学的3Dモデルおよびテンプレート3Dモデルの整列によって、姿勢特異点なく両モデルが同じ空間内となるように動作する。3Dモデルの整列のため、各モデルと関連付けられた重心を整列させる。また、両3Dモデルの主要な方向が同一となるように、各3Dモデルの主軸を整列させる。最後に、反復最近接点計算を実行して、3Dモデル間の姿勢差を最小限に抑える。

0031

剛体位置合わせの後は、相似位置合わせプロセスを用いて3Dモデルを位置合わせする。このプロセスでは、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデルの両者について、正規スケール特徴(すなわち、リッジ)を最もよく整列させる相似変換の算出により、正規スケールのテンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデルを反復的に整列させる。反復相似整列アルゴリズムは、反復最近接点の変異形である。各反復回転においては、点対間の移動およびスケールを収束するまで算出する。Kdツリーにより算出された距離クエリまたはその他何らかの空間分割データ構造を用いて、2つの点集合間のペア適合または対応付けを評価する。特に、両モデルのリッジを利用して、適合点計算プロセスを実行する。この例示的な説明において、リッジは、単一の主曲率がその曲率線に沿って極値を有する3Dモデル上の点を表す。適合点対計算プロセスの一部として、互いに適合する3Dモデルのリッジ上の点を識別する。次に、両3Dモデルのリッジに相似変換計算プロセスを適用して、両モデルのリッジを最もよく整列させる回転、移動、およびスケールを算出する。これに点変換プロセスが続くが、これは、算出した回転、移動、およびスケールをテンプレート3Dモデルのリッジに適用するように動作する。その後、各適合点集合間二乗平均平方根誤差または距離誤差を算出した後、過去のプロセスからの相対二乗平均平方根誤差または距離誤差の変化を算出する。相対二乗平均平方根誤差または距離誤差の変化が所定の閾値内である場合は、変換プロセスによって、最終的な回転、移動、およびスケールをテンプレート3Dモデルに適用する。

0032

相似位置合わせプロセスには、関節位置合わせプロセスが続いて、スケール空間特徴プロセスから入力データを受け取る。スケール空間特徴プロセスにおいては、異なるスケール空間のテンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデルから特徴を抽出する。各スケール空間は、元の解剖学的3Dモデルをガウス平滑化関数で畳み込むことによって規定される。

0033

関節位置合わせプロセスの目的は、解剖学的3Dモデル上で算出された「m」個のスケール空間特徴に対して、テンプレート3Dモデルの「n」個のスケール空間特徴を適合させることである。テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデルで検出される特徴の数の差異は、解剖学的変動に起因する。この検出特徴数の差異によって、テンプレート3Dモデルと解剖学的3Dモデルとの間に多くの関係が得られる場合がある。したがって、2方向の相互特徴適合の実行により、このような変動に対応するとともに、すべての相互特徴間の正確な適合を実現する。具体的には、スケール空間において、テンプレート3Dモデル上で特徴集合を演算する。この例示的なプロセスにおいて、特徴集合は、顕著な解剖学的構造(たとえば、骨盤の寛骨臼カップ、腰部の脊髄プロセス)を表す接続点集合である。同様に、スケール空間において、解剖学的3Dモデル上で特徴集合を演算する。特徴対適合プロセスによって、形状記述子(たとえば、曲率、形状係数等)を用いることにより、解剖学的3Dモデル上の特徴集合に対して、テンプレート3Dモデル上の演算した特徴集合を適合させる。このプロセスの結果は、テンプレート3Dモデルと解剖学的3Dモデルとの間の特徴集合の「n−m」マッピングである。必要に応じて、再グループ化プロセスを実行することにより、適合させた特徴集合を単一の特徴集合として再グループ化する(たとえば、寛骨臼カップが2つとして検出された場合、このプロセスでは、これら2つを単一の特徴集合として再グループ化する)。その後、計算プロセスの実行によって、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデル上の適合させた特徴集合の各点間の対応付けを算出する。これに、アフィン計算変換プロセスが続いて、テンプレート3Dモデル上の適合させた各特徴集合を解剖学的3Dモデル上の対応する特徴集合に変換する回転、移動、および剪断を算出する。その後、算出したアフィン変換パラメータ(すなわち、回転、移動、および剪断)を用いて、テンプレート3Dモデルを変換する。最後に、剛体整列プロセスを実行して、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデル上の適合させた各特徴集合を整列させる。

0034

関節位置合わせプロセスおよび正規スケール特徴プロセスの後に行う非剛体位置合わせプロセスでは、テンプレート3Dモデル上のすべての表面頂点を解剖学的3Dモデル上の頂点に適合させるとともに、最初の対応付けを算出する。その後、この対応付けを用いて、テンプレート3Dモデル上の各頂点を解剖学的3Dモデル上の適合点に移動させる変形場を算出する。適合は、同じクラス内の頂点(すなわち、スケール空間特徴頂点、正規スケール特徴頂点、または非特徴頂点)間で行う。正規スケール特徴プロセスとの関連で、元の入力モデルを意味する元のスケール空間(リッジ)において、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデル上の形状特徴を算出する。

0035

具体的には、非剛体位置合わせプロセスの一部として、テンプレート3Dモデル(TMssf)および解剖学的3Dモデル(NMssf)上でスケール空間特徴を算出する。テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデル上の各特徴集合は、「k」個の近接点を用いることにより成長する。また、テンプレート3Dモデルのスケール空間特徴に整列プロセスを適用して、解剖学的3Dモデル上の対応する特徴に適合させる。基準(X)および移動(Y)という2つの点群を所与として、最小相対二乗平均平方根誤差および最大角度閾値という制約の下、2つの点群を反復的に整列させて、全体的な誤差基準を最小限に抑えることを目標とする。再整列プロセスを実行して、正規スケールの反復最近接点を用いることにより、解剖学的3Dモデル上の適合集合に対して、テンプレート3Dモデル上の特徴集合を整列させる。再整列の後、テンプレート3Dモデル上の各特徴集合の点間について、解剖学的3Dモデル上の適合させた特徴集合との点の対応付けを算出する。解剖学的3Dモデル上の適合点は、テンプレート3Dモデルの点に近い表面法線方向を有するはずである。出力は、変形場計算ステップに送る。

0036

スケール空間特徴計算の進行と並列に、テンプレート3Dモデル(TMnfp)および解剖学的3Dモデル(NMnfp)の非特徴点またはスケール空間特徴にも正規スケール特徴にも属さないテンプレート3Dモデル表面上のその他の点集合を対応付け計算により処理して、テンプレート3Dモデル上の非特徴点と解剖学的3Dモデル上の非特徴点との間の点の対応付けを算出する。新たなモデル上の適合点は、テンプレートモデルの点に近い表面法線方向を有するはずである。出力は、変形場計算ステップに送る。

0037

また、スケール空間特徴計算の進行と並列に、AICPを用いて、解剖学的3Dモデル(NMnsf)上の正規スケール特徴(すなわち、リッジ)に対してテンプレート3Dモデル(TMnsf)上の正規スケール特徴(すなわち、リッジ)を整列させる。AICPは、反復最近接点計算の変異形であり、各反復において、適合点集合間で移動、回転、およびスケールを算出する。整列プロセスの後、対応付けプロセスを実行する。

0038

スケール空間特徴計算の進行、対応付けの進行、および整列の進行による出力に変形プロセスを適用するが、ここでは、変形場の算出によって、テンプレート3Dモデル上の各点を解剖学的3Dモデル上の適合点に移動させる。

0039

非剛体位置合わせプロセスの出力に緩和プロセスを適用して、多重解像度位置合わせステップの後、テンプレート3Dモデルメッシュの頂点を解剖学的3Dモデルの表面近くに移動させるとともに、出力モデルを平滑化する。特に、正規空間のテンプレート3Dモデル(TMns)および正規空間の解剖学的3Dモデル(NMns)は、対応付け計算により処理して、正規制約付き球探索アルゴリズムにより、解剖学的3Dモデルに最も近いテンプレート3Dモデル上の頂点を演算する。この計算では、両モデルの最も近い頂点を用いることにより、テンプレート3Dモデルの各頂点および解剖学的3Dモデルの適合頂点から対応付けベクトルが生成され、その結果として、解剖学的3Dモデルから2つ以上の適合点が得られる可能性がある。テンプレート3Dモデル上の各頂点の適合点を用いることにより、上記点および適合点からのユークリッド距離に基づいて、解剖学的3Dモデル上の適合点の加重平均を算出する。この点において、加重平均を用いてテンプレート3Dモデルを更新することにより、算出した加重平均距離を用いてテンプレート3Dモデル上の各点を移動させる。重み演算プロセスの後、テンプレートモデル上のすべての点に対して緩和プロセスを実行することにより、解剖学的3Dモデル表面上の最も近い点を探し出して、上記点に移動させる。最後に、変形したテンプレート3Dモデルに平滑化演算を実行してノイズを除去する。その後、得られた位置合わせ3Dモデル(すなわち、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデル)に自由形状変形プロセスを適用する。

0040

自由形状変形プロセスにおいては、解剖学的3Dモデルの表面でテンプレート3Dモデルの表面をモーフィングする。より具体的に、テンプレート3Dモデルの表面は、テンプレート3Dモデルおよび解剖学的3Dモデルの両表面上の相互適合点を用いて、反復的に加重点間移動させる。

0041

図2および図6を参照すると、自由形状変形プロセスの後、解剖学的3Dモデルに対応付け計算プロセスを適用して、解剖学的3Dモデルとモーフィングしたテンプレート3Dモデルとの間のずれを決定する。この対応付け計算プロセスでは、自由形状変形ステップからテンプレート3Dモデルを改良して、変形したテンプレート3Dモデルおよび変形した解剖学的3Dモデル上の選択ランドマーク位置の最終的な適合を実行する。このように、対応付け計算プロセスでは、3Dモデル間のサイズおよび形状の変動を算出し、平均的なモデルに関する偏差として記録する。この対応付け計算プロセスの出力は、解剖学的3Dモデルにおける変動を捉えるように更新された正規化解剖学的3Dモデルおよび改正テンプレート3Dモデルの追加である。言い換えると、図2に概要を示したプロセスの出力は、改正テンプレート3Dモデルと整合する特性(たとえば、点の対応付け)を有して全生体構造再建(たとえば、全骨再建)を容易化するように修正された正規化解剖学的3Dモデルである。

0042

図1および図7を参照すると、統計アトラスモジュールからの入力および生体構造データは、全生体構造再建モジュールに向かう。一例として、問題の生体構造は、1つの骨であってもよいし、複数の骨であってもよい。ただし、本明細書に記載の例示的なハードウェア、プロセス、および技術を用いて骨以外の生体構造を再建可能であることに留意するものとする。例示的な形態において、全生体構造再建モジュールは、不完全、変形、または粉砕骨盤に関する入力データを受信するようにしてもよい。入力解剖学的データは、問題の生体構造の2次元(2D)画像または3次元(3D)表面描写を含み、たとえば表面モデルまたは点群の形態であってもよい。2D画像が用いられる状況においては、これら2D画像の利用によって、問題の生体構造の3D表面描写を構成する。当業者は、生体構造の2D画像を利用して3D表面描写を構成するのに慣れている。したがって、このプロセスの詳細な説明については、簡略化のため省略している。一例として、入力解剖学的データは、X線、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴断層撮影(MRI)、または3D表面描写を生成可能なその他任意の撮像データのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。以下により詳しく論じる通り、この入力解剖学的データは、(1)最も近い統計アトラス3D骨モデルを識別する始点、(2)3D表面頂点集合を用いた位置合わせ、および(3)再建出力の最終緩和ステップに使用可能であるが、これらに限定されない。

0043

図7に示すように、入力解剖学的データ(たとえば、患者の骨モデル)を利用して、問題の患者の生体構造に最も類似する統計アトラスの解剖学的モデル(たとえば、骨モデル)を識別する。このステップは、アトラスの最も近い骨の探索として図3に示している。まず、患者の骨モデルに最も類似する統計アトラスの骨モデルを識別するため、1つまたは複数の相似基準を用いて、患者の骨モデルを統計アトラスの骨モデルと比較する。この最初の相似基準の結果は、後々の位置合わせステップで「初期推定」として用いられる統計アトラスからの骨モデルの選択である。位置合わせステップでは、アトラス骨モデルと整列した患者骨モデルが出力となるように、患者骨モデルを選択したアトラス骨モデル(すなわち、初期推定の骨モデル)に位置合わせする。位置合わせステップに続いて、形状が患者の骨形状に適合するように、整列した「初期推定」の形状パラメータを最適化する。

0044

形状パラメータ(この場合は統計アトラスによる)の最適化によって、非変形または既存の骨の領域を用いることにより、再建と患者骨モデルとの間の誤差を最小限に抑える。形状パラメータの値を変化させることにより、さまざまな解剖学的形状を表すことができる。このプロセスは、(場合により、反復間の相対的な表面変化または最大許容反復数として測定される)再建形状の収束が実現されるまで、異なるスケール空間で繰り返す。

0045

緩和ステップの実行によって、患者の元の3D組織モデルに最もよく適合するように最適化組織をモーフィングする。この例示的な場合と整合して、収束ステップにより出力された再建骨盤モデルからの欠落生体構造を患者固有の3D骨盤モデルに適用することにより、患者の再建骨盤の患者固有の3Dモデルを作成する。より具体的には、患者固有の3D骨盤モデル上に直接、再建骨盤モデル上の表面点を緩和(すなわち、モーフィング)させて、再建形状を患者固有の形状に最もよく適合させる。このステップの出力は、患者の正常/完全な生体構造となるべきものを表す十分に再建された患者固有の3D組織モデルである。

0046

図1を参照して、異常データベースは、欠損分類モジュールデータ入力およびトレーニングとして利用する。特に、異常データベースは、解剖学的な表面描写ならびに関連する臨床および人口統計データを含む異常解剖学的特徴に固有のデータを含む。

0047

図1および図8を参照すると、欠損分類モジュールには、正常/完全な組織を表す十分に再建された患者固有の3D組織モデルおよび異常データべースからの異常/不完全な組織を表す入力解剖学的データ(すなわち、3D表面描写を生成可能な3D表面描写またはデータ)を入力する。この異常データベースからの解剖学的データは、遺伝的特質の結果としての組織変性または組織欠如の場合の不完全な生体構造であってもよいし、遺伝的特質または環境条件(たとえば、再手術、疾病等)の結果としての変形した生体構造であってもよいし、1つまたは複数の生体構造の破壊の結果としての粉砕組織であってもよい。一例として、入力解剖学的データは、X線、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴断層撮影(MRI)、または3D表面描写を生成可能なその他任意の撮像データのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。

0048

欠損分類モジュールは、問題の生体構造の正規3D描写と結合された異常データベースから複数の異常3D表面描写を引き出して、定量的な欠損分類体系を作成する。この欠損分類体系を用いて、各欠損クラスまたはクラスタの「テンプレート」を作成する。より一般的に、欠損分類モジュールは、密に関連した欠陥類似形状、臨床、外観、または他の特性を有する欠陥を表す)から成るクラスに解剖学的欠陥を分類して、これらの欠陥に対処する医療ソリューションの生成を容易化する。本欠損分類モジュールは、術前データと術中の観察者視覚化との間の相違を排除または低減する手段として、欠損を自動的に分類するソフトウェアおよびハードウェアを使用する。従来は、解剖学的な再建の必要性の程度を定性的に解析する手段として、術前にX線写真を撮っていたが、このため、術前の計画は行き当たりばったりでしかなかった。現在は、生体構造の欠陥の程度を観察者が術中に最終決定しており、X線写真に依拠した術前計画が不良または不完全であったことが何度も結論付けられている。結果として、本欠損分類モジュールは、欠損分類に関連する観察者間および観察者内の変動を抑えるとともに、新たな欠損事例を分類する定量的基準を提供することによって、現在の分類体系を改良したものである。

0049

欠損分類モジュールの一部として、このモジュールは、初期状態として使用する1つまたは複数の分類種類を入力として取得するようにしてもよい。たとえば、骨盤の背景において、欠損分類モジュールは、米国整形外科学会(AAOS)のD’Antonioらに対応する入力欠損特徴として、骨欠損分類構造を使用するようにしてもよい。この構造には、(1)部分的骨粗しょうに対応するタイプI、(2)空洞性骨粗しょうに対応するタイプII、(3)部分的および空洞性組み合わせ骨粗しょうに対応するタイプIII、ならびに(4)骨盤断裂に対応するタイプIVという4つの異なるクラスを含む。あるいは、欠損分類モジュールは、骨盤に関して図10にグラフィック表示するPaprosky骨欠損分類構造でプログラムされていてもよい。この構造には、(1)骨融解を伴わない補助リムに対応するタイプI、(2)無傷補助カラムおよび2cm未満の上内側縁または側方移動を伴う歪んだ半球に対応するタイプII、ならびに(3)2cm超の上側移動かつコーラーの線が破損または無傷の深刻な坐骨融解に対応するタイプIIIという3つの異なるクラスを含む。さらに、欠損分類モジュールは、修正Paprosky骨欠損分類構造でプログラムされていてもよい。この構造には、(1)構成要素の移動を伴わない補助リムに対応するタイプ1、(2)3cm未満の上側移動を伴う歪んだ半球に対応するタイプ2A、(3)1/3未満のリム外周を有し、ドーム補助状態を保つより大きな半球歪みに対応するタイプ2B、(4)無傷リム、コーラーの線の内側への移動、および補助状態を保つドームに対応するタイプ2C、(5)3cm超の上側移動かつコーラーの線が無傷の深刻な坐骨融解に対応するタイプ3A、ならびに(6)3cm超の上側移動かつコーラーの線が破損し、リム欠損が外周の半分を超える深刻な坐骨融解に対応するタイプ3Bという6つの異なるクラスを含む。欠損分類モジュールは、出力の分類種類およびパラメータを用いて、解剖学的データを再建データと比較することにより、解剖学的データが最も類似することで得られた割り当て分類に相当する分類種類を識別する。

0050

最初のステップとして、統計アトラス追加ステップでは、正常アトラス3D骨モデルと異常3D骨モデルとの間の対応付けを生成する。より具体的には、3D骨モデルを比較して、正常3Dモデルの骨のうち、異常3Dモデルに存在しない骨を識別する。例示的な形態においては、各3D骨モデルの表面上の点を比較するとともに、異常3D骨モデル上に存在しない正常3D骨モデルの表面上の離散点一覧を生成することにより、欠落/異常骨を識別する。また、このシステムでは、2つのモデル間に共通のこれら表面点を記録および一覧化(すなわち、識別)するようにしてもよいし、異常3D骨モデル上に存在しない点として記録されなければ、その他すべての点が両骨モデル(すなわち、正常骨モデルおよび異常骨モデルの両者)において共通に存在することに略式で留意するようにしてもよい。したがって、このステップの出力は、統計アトラス対応付けおよび異常3D骨モデルにおいて特徴(点)が存在しているか欠落しているかを示す正常アトラス3D骨モデルからの特徴(点)一覧を伴う異常3D骨モデルである。

0051

正常アトラス3D骨モデル(全骨再建モジュールから生成)と異常3D骨モデル(入力解剖学的データから生成)との対応付けの生成後は、正常アトラス3D骨モデル上において、異常3D骨モデルからの欠落/異常領域を位置特定する。言い換えると、正常アトラス3D骨モデルを異常3D骨モデルと比較して、正常アトラス3D骨モデルに存在する骨の異常3D骨モデルからの欠落を識別および記録する。位置特定は、曲率比較、表面積比較、および点群面積比較等、さまざまに実行可能であるが、これらに限定されない。最終的に、例示的な形態においては、欠落/異常領域の幾何学的境界を識別する境界点集合として欠落/異常骨を位置特定する。

0052

境界点を用いることにより、欠損分類モジュールは、入力臨床データを用いて欠落/異常領域から特徴を抽出する。例示的な形態において、抽出する特徴には、形状情報体積情報、または不良(すなわち、欠落または異常)領域の全体的特性の記述に用いられるその他任意の情報を含んでいてもよい。これらの特徴は、現在の欠損分類データまたは解剖学的特徴に必ずしも関連していない患者の臨床情報人口統計病歴等)といった既存の臨床データに基づいて改良されるようになっていてもよい。このステップの出力は、類似組織(たとえば、骨)の変形をグループ化する後続ステップで用いられる不良領域を代表する数学的記述子である。

0053

数学的記述子は、統計解析に基づいてクラスタリングまたはグループ化される。特に、この記述子は、統計的に解析され、他の患者/死体からの他の記述子との比較によって、所与の固体群内の一意の欠損クラスを識別する。この分類は、患者/死体数の増加に応じて離散グループの分類および識別を改良する複数の患者/死体からの複数の記述子を前提としていることが明らかである。この統計解析の出力は、新たな入力解剖学的データの分類に用いられる欠損クラス集合であり、テンプレート数を決定する。

0054

欠損分類モジュールの出力は、テンプレートモジュールに向かう。例示的な形態において、テンプレートモジュールは、欠損分類モジュールにより識別された欠損分類それぞれに関して固有のデータを含む。一例として、所与の欠損分類の各テンプレートは、不良骨の表面描写、欠損の位置、および不良骨に関する測定結果を含む。このテンプレートデータは、表面形状データ、点群描写、1つまたは複数の曲率プロファイル寸法データ、および物理量データの形態であってもよい。テンプレートモジュールおよび統計アトラスの出力は、マスカスタマイズモジュールが利用して、マスカスタマイズインプラント、固定機器、器具、または鋳型の設計、試験、および製造を可能とする。マスカスタマイズモジュールの例示的な利用については、以下により詳しく論じる。

0055

患者固有の再建インプラント
図1および図20を参照して、不完全、変形、および/または粉砕生体構造に悩む患者用の患者固有の整形外科用インプラントガイドおよび関連する患者固有の整形外科用インプラントを生成する例示的なプロセスおよびシステムを説明する。例示的な記載を目的として、生体構造が不完全な患者用の完全股関節形成術を説明する。ただし、この例示的なプロセスおよびシステムは、不完全または変形生体構造が存在する事例において、患者固有のカスタマイズに適した任意の整形外科用インプラントに適用可能であることが了解されるものとする。たとえば、この例示的なプロセスおよびシステムは、骨の変性(不完全な生体構造)、骨の変形、または粉砕骨折が存在する肩関節置換および膝関節置換に適用可能である。結果として、以下に股関節インプラントを論じるものの、当業者であれば、初回整形外科手術または再置換術に使用する他の整形外科用インプラント、ガイド、器具等にこのシステムおよびプロセスを適用可能であることが理解されよう。

0056

骨盤断裂は、完全股関節形成術(THA)と最もよく関連する骨粗しょうの異型であり、骨溶解または寛骨臼骨折によって、骨盤の上面が下部から分離する可能性がある。骨粗しょうの量および重症度ならびにインプラントの生物学的内部成長の可能性は、特定の患者に対する治療の選択に影響を及ぼし得る要因の一部である。重度の骨粗しょうおよび骨盤完全性の喪失の場合は、カスタムのトリフランジカップを使用するようにしてもよい。1992年に初めて導入されたこのインプラントは、既存のケージに対していくつかの利点を有する。骨盤断裂に対する安定性の付与、ケージの構造移植および術中成形の必要性の排除、ならびに周囲の骨に対する構成の骨結合の促進が可能である。

0057

背景に関わらず、患者の不完全、変形、および/または粉砕生体構造が問題であろうとなかろうと、患者固有のインプラントおよび/またはガイドを生成する例示的なシステムおよびプロセスでは、上記の例示的な3D骨モデル再建プロセスおよびシステムを利用して(図1図7および上記の例示的な記述を参照)、患者の再建生体構造の3次元モデルを生成する。より具体的に、骨盤断裂に関連する完全股関節形成術の背景において、例示的な患者固有のシステムでは、患者の骨盤データを利用して、体側(右側または左側)個別の患者の完全な骨盤の3Dモデルを生成する。結果として、不完全な生体構造の場合に患者の生体構造データを利用するとともに患者の生体構造の3D再建モデルを生成するシステムおよびプロセスの説明については、簡略化のため省略している。したがって、不完全、変形、および/または粉砕生体構造に悩む患者用の患者固有の整形外科用インプラントガイドおよび関連する患者固有の整形外科用インプラントを生成するプロセスおよびシステムの説明については、3次元再建モデルの形成後に記載する。

0058

図20図22および図27を具体的に参照すると、骨盤および大腿骨の患者固有の再建3D骨モデルの生成後は、(骨盤および大腿骨の)不完全な患者固有の3D骨モデルおよび(骨盤および大腿骨の)再建3D骨モデルの両方を利用して、患者固有の整形外科用インプラントならびにインプラントに用いる患者固有の配置ガイドおよび/もしくはその締結具を作成する。特に、欠損形状抽出ステップには、患者固有の3Dモデルと再建3Dモデルとの間の対応付け(骨盤モデル間の対応付け、大腿骨モデル間の対応付けであって、ある大腿骨モデルと骨盤モデルとの間の対応付けではない)の生成を含む。より具体的には、3Dモデルを比較して、再建3Dモデルの骨のうち、患者固有の3Dモデルに存在しない骨を識別する。例示的な形態においては、各3Dモデルの表面上の点を比較するとともに、患者固有の3Dモデル上に存在しない再建3Dモデルの表面上の離散点一覧を生成することにより、欠落/異常骨を識別する。また、このシステムでは、2つのモデル間に共通のこれら表面点を記録および一覧化(すなわち、識別)するようにしてもよいし、患者固有の3Dモデル上に存在しない点として記録されなければ、その他すべての点が両モデル(すなわち、再建3Dモデルおよび患者固有の3Dモデルの両者)において共通に存在することに略式で留意するようにしてもよい。

0059

図21を参照すると、再建3Dモデル(全骨再建モジュールから生成)と患者固有の3Dモデル(入力解剖学的データから生成)との対応付けの生成後は、再建3Dモデル上において、患者固有の3Dモデルからの欠落/異常領域を位置特定する。言い換えると、再建3Dモデルを患者固有の3Dモデルと比較して、再建3Dモデルに存在する骨の患者固有の3Dモデルからの欠落を識別および記録する。位置特定は、曲率比較、表面積比較、および点群面積比較等、さまざまに実行可能であるが、これらに限定されない。最終的に、例示的な形態においては、欠落/異常骨を位置特定するが、この出力には、(a)患者固有の3Dモデルにおいて欠落または変形した再建3Dモデルの骨に対応する頂点を識別する第1のリストおよび(b)患者固有の3Dモデルにおいても存在し、正常である再建3Dモデルの骨に対応する頂点を識別する第2のリストという2つのリストを含む。

0060

図21図22、および図27を参照すると、欠損形状抽出ステップの後には、インプラント軌跡ステップを実行する。欠損形状抽出ステップからの2つの頂点リストおよび統計アトラスからの正常な骨(たとえば、骨盤、大腿骨等)の3Dモデル(図1図2、および上記の例示的な記述を参照)を入力して、大腿骨または骨盤インプラントの固定箇所を識別する。より具体的には、患者が残存骨を有する場所に位置決めされるように、固定箇所(すなわち、インプラント軌跡)を自動的に選択する。逆に、患者の残存骨の欠損領域には固定箇所を選択しない。このように、最終的なインプラントの設計/形状とは独立に固定箇所を選定する。固定箇所の選択は、形状情報および統計アトラス位置を用いて自動的に行われるようになっていてもよい。

0061

図21に示すように、インプラント軌跡ステップの後は、次のステップによって、患者固有のインプラントパラメータを生成する。このステップを完了するには、インプラントの基本形状を規定するのに十分な数の設定パラメータによってインプラントを規定するインプラントパラメータ化テンプレートを入力する。一例として、骨盤の再建によって欠落または変性した寛骨臼を置換/増強する場合、インプラントパラメータ化テンプレートは、置換寛骨臼カップの配向用角度パラメータおよび大腿骨頭の寸法に対応する深さパラメータを含む。寛骨臼インプラントの他のパラメータとしては、寛骨臼カップの直径、面配向フランジ位置および形状、固定ねじの位置および配向が挙げられるが、これらに限定されない。多孔インプラントの場合は、細孔の位置および構造特性が含まれるものとする。一例として、大腿骨の再建により欠落または変性した大腿骨を置換/増強する場合、インプラントパラメータ化テンプレートは、置換大腿骨頭の配向用の角度パラメータ、頸部の長さ、骨頭オフセット、近位角、ならびに外側大腿骨および顆間チャネルの断面解析を含む。当業者であれば、インプラントの基本形状を規定するために選定するパラメータが置換または補完する生体構造によって決まることが理解されよう。結果として、インプラントの基本形状の規定に十分なパラメータの総記は実現困難である。その場合でも、たとえば図22に示すように、再建3D骨盤モデルを利用して、寛骨臼カップの半径、寛骨臼カップの周方向上側リッジを含む骨盤骨の識別、および残存骨盤に対する寛骨臼カップの配向の識別を得るようにしてもよい。さらに、インプラントが患者固有の生体構造に最もよく/よりよくフィットするようにインプラント軌跡を考慮することにより、パラメータを改良するようにしてもよい。

0062

インプラントの基本形状の規定に十分な設定パラメータ数の決定に続いて、インプラントの設計に着手する。より具体的には、全体的なインプラント表面モデルの最初の反復を構成する。この全体的なインプラント表面モデルの最初の反復は、患者固有の輪郭および埋め込み領域の推定輪郭の組み合わせによって規定される。推定輪郭は、再建3D骨モデル、欠落した解剖学的な骨、および再建3D骨モデルから抽出された特徴により決定される。たとえば寛骨臼カップインプラントに関して図22に示すように、自動的に決定可能なこれらの特徴およびインプラント部位の位置を使用して、全体的なインプラント形状を決定する。

0063

図20を再び参照すると、全体的なインプラント表面モデルの最初の反復は、カスタム(すなわち、患者固有)の計画シーケンスによって処理する。このカスタム計画シーケンスには、反復的な精査および設計プロセスの一部として、外科医および技術者による入力を伴っていてもよい。特に、外科医および/または技術者は、全体的なインプラント表面モデルおよび再建3D骨モデルを確認して、全体的なインプラント表面モデルに変更が必要であるか否かを判定する。この精査により、技術者と外科医との間の合意が得られるまで、全体的なインプラント表面モデルが反復されるようになっていてもよい。このステップの出力は、最終的なインプラントの表面モデルであり、当該最終的なインプラントまたは有形モデルを作成するためのCADファイルCNCマシン符号化、またはラピッドマニュファクチャリング命令の形態であってもよい。

0064

図20図22、および図23を参照すると、患者固有の整形外科用インプラントの設計と同時または設計後に、患者固有の配置ガイドを設計する。例示的な形態で上述した通り、寛骨臼カップインプラントの背景においては、1つまたは複数の手術器具の設計および製造によって、患者固有の寛骨臼カップの配置を支援することができる。残存骨に適合するサイズおよび形状を有するように患者固有のインプラントを設計したので、この患者固有のインプラントの輪郭および形状を配置ガイドの一部として利用および包含するようにしてもよい。

0065

例示的な形態において、寛骨臼配置ガイドは、腸骨、坐骨、および恥骨表面に接触するように構成された3つのフランジを備え、これら3つのフランジがリング相互接続されている。さらに、寛骨臼カップインプラントに対して予定通りの同一位置を配置ガイドが有するように、配置ガイドのフランジは、寛骨臼カップインプラントの同一形状、サイズ、および輪郭を有していてもよい。言い換えると、寛骨臼配置ガイドは、患者の生体構造に対して正確に合致するように、寛骨臼カップインプラントと同様に、患者の生体構造(腸骨、坐骨、および恥骨の一部表面)のネガインプリントとして成形する。ただし、インプラントガイドは、孔開けおよび/または締結具配置をガイドするように構成された1つまたは複数の固定孔を含む点において、インプラントとは大きく異なる。例示的な形態において、配置ガイドは、画像解析(たとえば、マイクロCT)に基づいて、残存骨盤に寛骨臼カップインプラントを固定する際に利用される任意のドリルビットまたは他のガイド(たとえば、ダボ)の適正な配向を保証するようにサイズ指定および配向された孔を含む。孔の数および配向は、残存骨によって決まり、これは、寛骨臼カップインプラントの形状にも影響を及ぼす。図23は、完全股関節形成術に用いる患者固有の配置ガイドの一例を示している。別の事例においては、インプラントに嵌入して固定ねじの方向のみをガイドするようにガイドを作製可能である。この形態においては、インプラントの真上に配置可能となるように、インプラントのネガとしてガイドを成形する。その場合でも、患者固有の再建インプラントのサイズ、形状、および輪郭のうちの少なくとも一部の包含は、患者固有のインプラントが結合される対象の骨と無関係に適用される主題である。

0066

本明細書に記載の例示的なシステムおよび方法を利用することにより、整形外科用配置の精度を高め、解剖学的統合を改善し、再建3次元モデルを介した真の角度および平面配向の術前測定を可能にする大量の情報を提供することができる。

0067

マスカスタマイズ可能な構成要素を用いたカスタマイズインプラントの作成
図26を参照して、マスカスタマイズ可能な構成要素を用いてカスタマイズ整形外科用インプラントを生成する例示的なプロセスおよびシステムを説明する。例示的な記載を目的として、寛骨臼欠損が深刻な患者用の完全股関節形成術を説明する。ただし、この例示的なプロセスおよびシステムは、不完全な生体構造が存在する事例において、マスカスタマイズに適した任意の整形外科用インプラントに適用可能であることが了解されるものとする。

0068

重度の寛骨臼欠損の場合は、特殊な処置および修復用インプラント構成要素が必要である。1つの手法として、寛骨臼カップならびに腸骨、坐骨、および恥骨に取り付けられた3つのフランジから成る完全カスタムインプラントであるカスタムトリフランジが挙げられる。この例示的なプロセスおよびシステムに対して、従来技術のトリフランジインプラントは、製造が困難であり、事例ごとにインプラント全体の再設計を要する(すなわち、完全に患者固有の)単一の複雑な構成要素を備える。この例示的なプロセスおよびシステムでは、完全カスタムの構成要素のほか、マスカスタマイズ可能な構成要素をモジュール式に利用してカスタムのフィッティングおよび多孔性を可能とするカスタムトリフランジインプラントを生成する。

0069

例示的なプロセスによる予備計画ステップを実行して、カップに対する3つのフランジの配向、フランジ接触箇所、ならびに寛骨臼カップの配向およびサイズを決定する。この予備計画ステップは、本項の直前に論じた「患者固有のインプラント」に従って行う。一例として、具体的なインプラント固定箇所は、直前の項で論じた通り、インプラント軌跡ステップによって、その前置きのデータ入力を用いることにより決定する。前述の通り、このインプラント軌跡ステップの一部として、欠損形状抽出ステップからの2つの頂点リストおよび統計アトラスからの正常な骨盤の3Dモデル(図1図2、および上記の例示的な記述を参照)を入力することにより、カスタムトリフランジの固定箇所を識別する。より具体的には、患者が残存骨を有する場所に位置決めされるように、固定箇所(すなわち、インプラント軌跡)を選択する。言い換えると、患者の残存骨盤の欠損領域には固定箇所を選択しない。このように、最終的なインプラントの設計/形状とは独立に固定箇所を選定する。

0070

固定箇所を決定した後、本項の直前に論じた「患者固有のインプラント」を用いて、トリフランジ構成要素(すなわち、フランジ)を設計する。フランジは、カップの配向によって許容範囲関節機能が提供されるように置換寛骨臼カップに対して配向するように設計する。また、フランジの接触表面は、トリフランジの接触表面が骨盤骨表面の「ネガ」として成形される点において、患者の骨盤生体構造に適合するように輪郭を削る。図23の例示的なプロセスでは、図17に示すプロセスの最終ステップを利用して、フランジを迅速に試作する(または、従来のコンピュータ数値制御(CNC)装置を使用する)。フランジの製造後は、別の機械加工またはステップの実行によって、多孔材料をトリフランジに追加可能な空洞を提供するようにしてもよい。

0071

カスタム構成要素である必要がないトリフランジシステムの部分としては、寛骨臼カップ構成要素がある。この例示的なプロセスにおいては、寛骨臼カップのファミリを最初に製造して、トリフランジシステムを構築する基礎を与える。これらの「ブランク」カップは、保管の上、必要に応じて使用する。カップに特定の多孔性が望ましい場合は、機械的特徴をカップに追加して、カップへの多孔材料の圧入を可能とする。あるいは、カップに特定の多孔性が望ましい場合は、1つまたは複数の多孔被膜を用いてカップを被覆するようにしてもよい。

0072

上述の通り、ブランクカップの形成および任意の多孔性問題への対処の後は、カップを機械加工してフランジを受容することにより、カップが患者固有となる。特に、システムソフトウェアは、フランジの仮想モデルを用いて、フランジの仮想ロック機構を構成するが、これは、マシン符号化変換によって、カップ内に機械加工により機械加工される。これらのロック機構により、カップをフランジに固定可能であるため、フランジが患者の残存骨に取り付けられた場合に、カップが残存骨盤に対して適正に配向する。この機械加工では、従来のCNC装置を用いることにより、ロック機構をブランクカップ内に形成するようにしてもよい。

0073

ブランクカップの一部としてのロック機構の製造に続いて、ロック機構間の界面を用いることにより、フランジをカップに取り付ける。トリフランジアセンブリ(すなわち、最終的なインプラント)には、アニーリングプロセスを適用して、構成要素間の強力な接合を促進する。トリフランジインプラントのアニーリング後殺菌プロセスに続いて適当なパッケージングを行うことにより、トリフランジインプラントの無菌環境を確保する。

0074

マスカスタマイズインプラントの作成
図28を参照して、不完全、変形、および/または粉砕生体構造に悩む患者用のマスカスタマイズ整形外科用インプラントガイドおよび関連するマスカスタマイズ整形外科用インプラントを生成する例示的なプロセスおよびシステムを説明する。例示的な記載を目的として、初回関節置換を要する患者用の完全股関節形成術を説明する。ただし、この例示的なプロセスおよびシステムは、不完全な生体構造が存在する事例において、マスカスタマイズに適した任意の整形外科用インプラントおよびガイドに適用可能であることが了解されるものとする。たとえば、この例示的なプロセスおよびシステムは、骨の変性(不完全な生体構造)、骨の変形、または粉砕骨折が存在する肩関節置換および膝関節置換に適用可能である。結果として、以下に股関節インプラントを論じるものの、当業者であれば、初回整形外科手術または再置換術に使用する他の整形外科用インプラント、ガイド、器具等にこのシステムおよびプロセスを適用可能であることが理解されよう。

0075

例示的なプロセスでは、巨視的観点および微視的観点からの入力データを利用する。特に、巨視的観点には、整形外科用インプラントおよび対応する生体構造の全体的な幾何学的形状の決定を伴う。逆に、微視的観点には、海綿骨の形状および構造ならびにその多孔性を考慮することを伴う。

0076

巨視的観点には、1つまたは複数の生体構造(たとえば、骨)の仮想3Dモデルを記録して、所与の個体群における特有の解剖学的多様性を捕捉する統計アトラスモジュールと通信するデータベースを含む。例示的な形態において、アトラスは、所与の解剖学的個体群の平均的な描写および平均的な描写に関する変動として表される1つまたは複数の生体構造の解剖学的特徴の数学的描写を記録する。図2ならびに統計アトラスおよび所与の個体群の統計アトラスに生体構造を追加する方法に関する上記の記述を参照する。統計アトラスの出力は、自動標識化モジュールおよび表面/形状解析モジュールに向かう。

0077

自動標識化モジュールは、統計アトラスからの入力(たとえば、特定のランドマークを含む可能性がある領域)および局所的な幾何解析を利用して、統計アトラスにおける各生体構造事例の解剖学的ランドマークを算出する。この計算は、各ランドマークに固有である。たとえば、領域のおおよその形状が既知であるとともに、探索しているランドマークの位置が局所的な形状特性に対して既知である。たとえば、大腿骨遠位部の内側上顆点の位置付けは、統計アトラスにおける内側上顆点のおおよその位置に基づいて探索を改良することにより達成される。したがって、内側上顆点がこの探索ウィンドウ内の最も内側の点であるため、この最も内側の点の探索は、統計アトラスに規定された内側上顆領域内の各骨モデルに関して実行され、探索の出力が内側上顆点ランドマークとして識別されることが知られている。統計アトラス個体群内の各仮想3Dモデルに関する解剖学的ランドマークの自動算出の後、統計アトラスの仮想3Dモデルは、形状/表面解析出力と併せて、特徴抽出モジュールに向かう。

0078

形状/表面出力は、同じく統計アトラスからの入力を受信した形状/表面モジュールによる。形状/表面モジュールの背景においては、自動標識化では網羅されていない形状/表面特徴に関して、統計アトラス個体群内の仮想3Dモデルを解析する。言い換えると、生体構造の全体的な3D形状には対応するが、過去の自動標識化ステップにおいて規定された特徴には属さない特徴を同様に算出する。たとえば、仮想3Dモデルに関して、曲率データを算出する。

0079

表面/形状解析モジュールおよび自動標識化モジュールの出力は、特徴抽出モジュールに向かう。そして、ランドマークおよび形状特徴の組み合わせを用いることにより、インプラント設計に関わる数学的記述子(すなわち、曲率、寸法)をアトラスの各事例について算出する。これらの記述子は、クラスタリングプロセスの入力として使用する。

0080

数学的記述子は、統計解析に基づいてクラスタリングまたはグループ化される。特に、この記述子は、統計的に解析され、その他の生体構造個体群からの他の記述子との比較によって、当該個体群内の類似特徴を有する(生体構造の)グループを識別する。このクラスタリングは、個体群全体の複数の生体構造からの複数の記述子を前提としていることが明らかである。最初のクラスタリングに存在しない新たな事例がクラスタリングに提示されると、出力クラスタの改良によって、新たな個体群がよりよく表される。この統計解析の出力は、解剖学的個体群の全体または大部分を網羅する有限個のインプラント(インプラントファミリおよびサイズを含む)である。

0081

各クラスタに関して、パラメータ化モジュールは、当該クラスタ内の数学的記述子を抽出する。数学的記述子は、最終的なインプラントモデルのパラメータ(たとえば、CAD設計パラメータ)を構成する。抽出した数学的記述子は、インプラント表面生成モジュールに供給する。このモジュールは、数学的記述子の表面記述子への変換による各クラスタの生体構造の3D仮想モデルの生成を担う。3D仮想モデルは、負荷試験およびインプラント製造に先立つ微視的観点を補完する。

0082

微視的観点においては、所与の個体群の各生体構造について、構造的完全性を示すデータを取得する。例示的な形態において、この骨のデータは、海綿骨に関する構造情報を与えるマイクロCTデータを含んでいてもよい。より具体的に、マイクロCTデータは、問題の骨の画像(個体群全体の複数の骨の複数のマイクロCT画像)を含んでいてもよい。その後、骨梁構造抽出モジュールによりこれらの画像を分割して、海綿骨の3次元形状を抽出するとともに、個体群内の各骨の仮想3Dモデルを作成する。得られた3D仮想モデルを細孔径・形状モジュールに入力する。図84にグラフィック表示する通り、3D仮想モデルには細孔径および形状の情報を含み、これを細孔径・形状モジュールで評価して、海綿骨の細孔径およびサイズを決定する。この評価は、髄内管における骨の細孔径および形状の解析に有用であり、大腿骨インプラントのステムの被膜処理あるいは多孔外部を示す処理によって、大腿骨の残存骨と大腿骨インプラントとの間の統合を促進することができる。このモジュールの出力は、インプラント表面生成モジュールから出力された3D仮想モデルとの組み合わせにより、仮想負荷試験モジュールに向かう。

0083

負荷試験モジュールは、細孔径・形状モジュールからのインプラント多孔性データおよびインプラント表面生成モジュールからのインプラント形状データを組み合わせて、最終的なインプラント形状モデルおよび特性を規定する。たとえば、形状および特性には、問題の骨の海綿骨多孔性に概ね適合する最終インプラントモデルの多孔被膜の提供を含む。形状および特性を組み込んだ最終的なインプラントモデルは、仮想負荷試験(有限要素および力学解析)を行って、モデルの機能性品質を確認する。機能性品質が許容されない限りにおいては、許容範囲の性能が得られるまで、インプラントの形状および多孔性を規定するパラメータを修正する。最終的なインプラントモデルが負荷試験基準を満たすものと仮定して、この最終インプラントモデルを利用することにより、仮想モデルを有形インプラントに変換するのに必要なマシン命令を生成する(また、当業者に既知の製造プロセスによって、さらに改良可能である)。例示的な形態において、マシン命令には、(多孔構造を適正に捕捉する)ラピッドプロトタイピングプロセスまたは従来の製造およびラピッドプロトタイピングの組み合わせにより最終的なインプラントを製造するラピッドマニュファクチャリングマシン命令を含んでいてもよい。

0084

性差/民族固有の股関節インプラントの作成
図29図84を参照して、性差および/または民族固有のインプラントを生成する例示的なプロセスおよびシステムを説明する。例示的な記載を目的として、初回関節置換を要する患者用の完全股関節形成術を説明する。ただし、この例示的なプロセスおよびシステムは、カスタマイズに適した任意の整形外科用インプラントに適用可能であることが了解されるものとする。たとえば、この例示的なプロセスおよびシステムは、肩関節置換および膝関節置換ならびに他の初回関節置換術に適用可能である。結果として、以下に股関節インプラントを論じるものの、当業者であれば、初回整形外科手術または再置換術に使用する他の整形外科用インプラント、ガイド、器具等にこのシステムおよびプロセスを適用可能であることが理解されよう。

0085

股関節は、大腿骨の骨頭および骨盤の寛骨臼で構成されている。股関節は、その生体構造によって、身体で最も安定した関節の1つとなっている。この安定性は、剛体ボールおよび構成によりもたらされる。大腿骨頭は、球体の2/3を形成する関節部においてほぼ球状である。大腿骨頭の直径は、男性よりも女性の方が小さいことがデータで示されている。正常な股関節において、大腿骨頭の中心は、寛骨臼の中心と厳密に一致するものと仮定されており、この仮定は、ほとんどの股関節システムの設計の基準として用いられる。ただし、生来の寛骨臼は、生来の大腿骨頭全体を覆うのに十分な深さではない。大腿骨頭のほぼ円形の部分は、最上部がわずかに平坦化されていることから、球状ではなく回転楕円状である。この回転楕円形状によって、上極周りのリング状パターン負荷が分散される。

0086

大腿骨頭の幾何学的中心は、水平軸垂直軸、および前後軸という関節の3つの軸が横切っている。大腿骨頭は、骨幹につながる大腿骨の頸部によって支持されている。大腿骨頸部の軸は斜めに設定され、上方内側かつ前方に延びる。前頭面での骨幹に対する大腿骨頸部の傾斜角体角である。ほとんどの成人において、この角度は90〜135°で変化し、これにより股関節外転筋の有効性、肢長、および股関節に加わる力が決まるため、重要である。

0087

125°よりも大きな傾斜角が外反股と称する一方、125°未満の傾斜角は、内反股と称する。125°よりも大きな傾斜角には、肢長の増加、股関節外転筋の有効性の低下、大腿骨頭に加わる負荷の増大、および大腿骨頸部の応力の増大を伴う。内反股の場合、125°未満の傾斜角には、肢長の減少、股関節外転筋の有効性の増大、大腿骨頭に加わる負荷の低減、および大腿骨頸部の応力の低減を伴う。大腿骨頸部は、大腿顆左右軸鋭角を成す。この角度は、内側かつ前方を向くため、前捻角と称する。成人において、この角度の平均は、約7.5°である。

0088

寛骨臼は、腸骨、坐骨、および恥骨が会合する股関節の外側面に存在する。これら3つの独立した骨がつながって寛骨臼を構成するが、腸骨および坐骨がそれぞれ、寛骨臼の約2/5に寄与し、恥骨が1/5に寄与する。寛骨臼は、大腿骨頭全体を覆うのに十分な深さの窩ではなく、関節部および非関節部の両者を有する。ただし、寛骨臼唇が窩を深くして安定性を高める。寛骨臼は、寛骨臼唇とともに、大腿骨頭の50%をわずかに超えて覆う。また、寛骨臼の側面のみが関節軟骨裏打ちされており、深い寛骨臼切痕が下方に割り込んでいる。寛骨臼空洞の中心部は、関節軟骨よりも深く、非関節部である。この中心部は、寛骨臼窩と称し、薄板によって骨盤骨の界面から分離されている。寛骨臼窩は、患者ごとに一意の領域であり、寛骨臼カップ構成要素の穿孔および配置を行う患者固有のガイドの作成に用いられる。また、解剖学的特徴の変動によって、個体群固有のインプラント設計がさらに必要となる。

0089

従来技術のセメントレス構成要素の使用と関連付けられた問題のいくつかは、大腿管のサイズ、形状、および配向の多様さに帰することができる。大腿骨ステムの整形外科用インプラント設計の課題の1つとして、内外方向および前後方向の寸法の大きな変動がある。また、遠位管サイズに対する近位管サイズの比も大幅に変動する。正常な個体群におけるさまざまな円弧テーパ角、曲線、およびオフセットの異なる組み合わせは膨大である。ただし、問題はこれだけではない。

0090

大腿骨形態の系統的差異および現代の個体群に関する明確な標準の欠落によって、適正な股関節インプラントシステムの設計が問題となっている。たとえば、アメリカ住民、アメリカ黒人、およびアメリカ白人の間には、前湾、捻れ、および断面形状の大幅な差異が存在する。アジア人および西洋人の個体群間の大腿骨の差異は、大腿骨の前湾部に見られ、中国人の大腿骨は、白人と比較して、より前方が湾曲するとともに外旋しており、髄内管および大腿顆遠位部がより小さくなっている。同様に、白人の大腿骨は、大腿顆遠位部の長さ寸法に関して、日本人の大腿骨よりも大きい。民族間の差異は、アメリカ黒人と白人との間において、大腿骨近位部の骨ミネラル密度(BMD)および股関節軸長にも存在する。より高いBMD、より短い股関節軸長、およびより短い転子間幅が組み合わさった影響として、骨粗しょう症性骨折罹患率がアメリカ黒人女性において白人女性よりも低いことを説明できる。同様に、高齢のアジア人およびアメリカ黒人の男性は、白人およびヒスパニックの男性よりも皮質が厚くてBMDが高いことが分かっており、これらの民族グループにおける骨強度の上昇に寄与している可能性がある。一般的に、アメリカ黒人は、アメリカ白人よりも骨皮質が厚く、骨内膜直径が狭く、BMDが高い。

0091

大腿骨および骨盤の系統的(民族的)差異を組み合わせると、主股関節システムがさらに困難となる。そして、再置換術がより複雑となる。これらの正常な解剖学的および民族的変動に加えて、再置換術を行う外科医が直面する困難には、(a)当初配置されたプロテーゼの周りの骨粗しょうによる大腿管の歪みと、(b)構成要素およびセメントの除去による医原性欠損とがある。

0092

上記すべての要因により、多くの股関節外科医は、セメントで結合されていない大腿骨プロテーゼの設計を改良する方法を探すようになった。全股関節置換(初回または再置換)において、理想は、大腿骨ボールと寛骨臼カップとの間の最適なフィッティングを確立することである。大腿骨ステムの頸部は、十字型の断面を有して、剛性を低下させるものとする。ステムの長さは、ステムが2〜3つの管内径にわたって大腿骨の壁と平行接触するようにするものとする。ステムの近位1/3は、多孔被覆またはヒドロキシアパタイト(HA)被覆されている。また、ステムは、円筒状であって(すなわち、テーパ状ではない)、曲げ荷重を調節するとともに、すべての回転方向および軸方向荷重の近位伝達が可能である。大腿骨頭の位置は、異常ではない場合の患者自身頭部中心再現するものとする。

0093

これらの目標を満たす試みの1つとして、各患者個別に大腿骨プロテーゼを製造する。言い換えると、既製のプロテーゼにフィットするように患者の骨を再成形しようとするのではなく、特定の患者に固有のプロテーゼを作製する。

0094

患者固有(または、マスカスタマイズ)の初回股関節置換および股関節再置換には、共通の設計基準がいくつか存在する。これらの設計基準の中には、(1)股関節ステムを鍔なし(再置換の場合を除く)として、大腿骨に対する均一な負荷分散を可能とすること、(2)股関節ステムを修正菱形断面として、フィッティング/充填最大化する一方、回転安定性を維持すること、(3)股関節ステムを必要に応じて湾曲させ、患者の骨に適合させること、(4)プロテーゼと骨との間に間隙なく、股関節ステムを曲線経路に沿って挿入すること、(5)股関節ステムの頸部を十字断面として、剛性を低下させること、(6)股関節ステムが2〜3つの管内径にわたって大腿骨の壁と平行接触するステム長にすること、(7)股関節ステムの近位1/3を多孔被覆またはヒドロキシアパタイト(HA)被覆すること、(8)股関節ステムを円筒状(すなわち、テーパ状ではない)にして、曲げ荷重を調節するとともに、すべての回転方向および軸方向荷重の近位伝達を可能にすること、(9)股関節ステムの大腿骨頭の位置によって、異常ではない場合の患者自身の骨頭中心を再現することがある。

0095

以下は、患者個体群の性差および/または民族性を考慮した初回関節置換を要する患者のマスカスタマイズ整形外科用インプラントを生成する例示的なプロセスおよびシステムである。例示的な記載を目的として、生体構造が不完全な患者用の完全股関節形成術を説明する。ただし、この例示的なプロセスおよびシステムは、不完全な生体構造が存在する事例において、マスカスタマイズに適した任意の整形外科用インプラントに適用可能であることが了解されるものとする。たとえば、この例示的なプロセスおよびシステムは、骨の変性(不完全な生体構造)、骨の変形、または粉砕骨折が存在する肩関節置換および膝関節置換に適用可能である。結果として、以下に股関節インプラントの大腿骨構成要素を論じるものの、当業者であれば、初回整形外科手術または再置換術に使用する他の整形外科用インプラント、ガイド、器具等にこのシステムおよびプロセスを適用可能であることが理解されよう。

0096

図29には、統計アトラスを用いてマスカスタマイズの股関節インプラントおよび患者固有の股関節インプラントの両者を生成する全体的なプロセスフローを示している。まず、このプロセスは、解析している1つまたは複数の骨の複数の事例を含む統計アトラスを具備する。股関節インプラントの例示的な背景において、統計アトラスは、骨盤骨および大腿骨に関して、骨モデルの複数の事例を含む。少なくとも寛骨臼構成要素(すなわち、寛骨臼)および大腿骨近位部構成要素(すなわち、大腿骨頭)に関して、関節表面形状解析を実施する。特に、関節表面形状解析には、統計アトラスの所与の個体群の各骨に関して、ランドマーク、測定結果、および形状特徴の計算を伴う。また、関節表面形状解析には、計算結果を代表する統計値等の定量値の生成を含む。これらの計算結果から、計算結果の分布をプロットし、分布に基づいて解析を行う。たとえば、釣型分布の場合は、個体群の約90%がグループ化され、患者固有ではないインプラント(たとえば、マスカスタマイズインプラント)を設計してこのグループ化に適切にフィットさせることにより、患者固有のインプラントと比較して、患者のコストが低減されることが分かる。個体群のその他の10%に関しては、患者固有のインプラントがよりよい手法となり得る。

0097

マスカスタマイズインプラントの背景においては、統計アトラスを利用して、所与の個体群の圧倒的大多数を網羅可能な異なるグループ(すなわち、異なるインプラント)の数を定量的に評価するようにしてもよい。これらの定量的評価の結果、患者固有ではないものの、市販の代替手段よりも固有の基本インプラント設計の一般パラメータをデータクラスタが示すようになっていてもよい。

0098

患者固有のインプラントの背景においては、統計アトラスを利用して、正常な骨が具現化しているものと、患者の骨と正常な骨との間の差異とを定量的に評価するようにしてもよい。より具体的に、統計アトラスには、平均的な骨モデルまたはテンプレート骨モデルと関連付けられた曲率データを含んでいてもよい。そして、このテンプレート骨モデルを用いることにより、患者の正しい骨のあるべき形態を外挿するとともに、インプラント手術の実行に用いられるインプラントおよび手術器具を作製することができる。

0099

図30は、マスカスタマイズの股関節インプラントおよび患者固有の股関節インプラントの設計における統計アトラスの利用を図としてまとめたものである。インプラントボックスの背景においては、図20および図21ならびにこれらの図と関連する記述を再び参照する。同様に、プランナボックスの背景においては、図20およびカスタム計画インターフェースの関連する記述を再び参照する。最後に、患者固有のガイドボックスの背景においては、図22およびこの図と関連する記述を再び参照する。

0100

図31には、性差および/または民族固有の股関節インプラントの設計および製造に利用できる例示的なプロセスのフローチャートを示す。特に、このプロセスには、骨が属する個人の男女性別および民族性が関連データにより識別された大腿骨近位部(すなわち、大腿骨頭を含む大腿骨)のさまざまな試料を含む統計アトラスの利用を含む。さらに、統計アトラスモジュールは、1つまたは複数の生体構造(たとえば、骨)の仮想3Dモデルを記録して、所与の性差および/または民族的個体群における特有の解剖学的多様性を捕捉する。例示的な形態において、アトラスは、共通の性差および/または民族性を有し得る(または、解剖学的共通点が存在する複数の民族性のうちの1つを有するようにグループ化可能な)所与の解剖学的個体群の平均的な描写および平均的な描写に関する変動として表される1つまたは複数の生体構造の解剖学的特徴の数学的描写を記録する。図2ならびに統計アトラスおよび所与の個体群の統計アトラスに生体構造を追加する方法に関する上記の記述を参照する。統計アトラスの出力は、自動標識化モジュールおよび表面/形状解析モジュールに向かう。

0101

図31図43を参照して、自動標識化モジュールは、統計アトラスからの入力(たとえば、特定のランドマークを含む可能性がある領域)および局所的な幾何解析を利用して、統計アトラスにおける各生体構造事例の解剖学的ランドマークを算出する。一例としては、大腿骨の各3D仮想モデルについて、大腿骨近位部のさまざまなランドマークを算出する。ランドマークには、(1)球体で近似される大腿骨頭の中心点である大腿骨頭中心、(2)解剖学的な頸部中心線に垂直な頸部骨幹点を通過する平面までの距離が最短大転子部上の点である大転子部点、(3)小転子部の端部から15mm(小転子部点から約30mm)の点である骨切り点、(4)最小の大腿骨頸部断面領域接平面が囲む骨頭球体上の点である頸部骨幹点、(5)大腿骨幹に沿って直径が最小の断面である大腿骨括れ、(6)髄内管に沿って直径が最小の断面である髄内管括れ、(7)大腿骨頭中心および大腿骨解剖軸の遠位端とともに大腿骨頸部角と等しい角度を成す大腿骨解剖軸上の点である大腿骨頸部支点、および(8)最も外方に突出した小転子部領域上の点である小転子部点を含むが、これらに限定されない。別の例として、識別した解剖学的ランドマークを用いることにより、大腿骨の各3D仮想モデルについて、大腿骨近位部のさまざまな軸を算出する。軸には、(a)大腿骨頭中心を大腿骨頸部中心と結ぶ線に同軸の大腿骨頸部解剖軸、(b)大腿骨頭中心点と大腿骨頸部支点とを結ぶ線に同軸の大腿骨頸部軸、(c)大腿骨の近位端を始点とする大腿骨全長の23%および40%の距離に存在する2つの点を結ぶ線に同軸の大腿骨解剖軸を含むが、これらに限定されない。さらに別の例として、識別した解剖学的ランドマークおよび軸を用いることにより、大腿骨の各3D仮想モデルについて、大腿骨近位部のさまざまな測定結果を算出する。測定結果には、(i)大腿骨解剖軸と大腿骨頸部解剖軸との間の3D角である近位角、(ii)大腿骨解剖軸と大腿骨頭中心との間の水平距離である骨頭オフセット、(iii)小転子部点(上記に言及)と大腿骨頭中心との間の垂直距離である骨頭高さ、(iv)骨頭中心と大転子部点(上記に言及)との間の距離である大転子部−骨頭中心距離、(v)骨頭中心と頸部支点(上記に言及)との間の距離である頸部長、(vi)大腿骨頭にフィットした球体の半径である骨頭半径、(vii)大腿骨頸部解剖軸に垂直であり、頸部中心点(上記に言及)を通過する平面における頸部断面にフィットした円の直径である頸部直径、(viii)経上顆軸と大腿骨頸部軸との間の角度である大腿骨頸部経上顆前捻角、(ix)後顆軸と大腿骨頸部軸との間の角度である大腿骨頸部後顆前捻角、(x)機能軸と大転子部を指すベクトルとの間の角度であるLPFA、(xi)式(Z−X)/Zで規定されるカルカーインデックス面積(Zは小転子部中間点の下側10cmにおける大腿骨面積、Xは小転子部中間点の下側10cmにおける髄内管面積)、(xii)小転子部中間レベルの下側3cmにおける髄内管面積と小転子部中間の下側10cmにおける髄内管面積との比である管カルカー面積比、(xiii)小転子部中間の下側3cmにおける髄内管面積と小転子部中間の下側10cmにおける髄内管面積との比であるXYR面積、(xiv)フィッティング楕円体の短軸および長軸と髄内管上の最も狭い点における髄内管断面との間の比である短軸/長軸比、および(xv)大腿骨外周および大腿骨解剖軸に垂直な平面内の髄内管の周囲に最適フィッティングの円を用いた円半径の比である大腿骨半径/髄内管半径比(この比は、皮質骨の厚さひいては骨粗しょう症の場合の皮質骨粗しょうを反映する)を含むが、これらに限定されない。

0102

図31および図45図47を参照して、自動標識化モジュールの出力を用いることにより、所与の個体群について、大腿骨ステムのパラメータを評価する。特に、個体群が民族性、性差、またはこれら2つの組み合わせに基づいてグループ化されているか否かに関わらず、内側輪郭、頸部角、および骨頭オフセットを評価する。

0103

内側輪郭の場合は、個体群内の各大腿骨の髄内管に関して、大腿骨支点を通って延びるとともに大腿骨解剖軸および頸部軸の両者に垂直な垂直軸(ベクトル外積)を有する平面に髄内管を交差させることにより生成される。個体群内の各大腿骨に関する輪郭の生成後は、髄内管のサイズによって、個体群をグループに細分する。細分に際しては、輪郭が面外となる場合があるため、整列プロセスの実行により、共通平面(たとえば、X−Z平面)に関して、すべての輪郭を整列させる。整列プロセスには、大腿骨頸部軸および解剖軸の両者に垂直な軸のY軸に対する整列と、その後、解剖軸のZ軸に対する整列とを含む。このように、特定の点に対してすべての輪郭を移動させることにより、輪郭が共通の座標系を有するようにする。

0104

輪郭が共通の座標系を有するようになった後は、大腿骨頸部点を利用して、輪郭の点が面内であることを確認する。特に、大腿骨頸部点は、実際の生体構造を反映するとともに、輪郭上の点が面内であることを保証する整合点である。輪郭の点が面内であることを確認することにより、個体群の大腿骨間の整列多様性を大幅に抑えることができるため、骨頭オフセットおよびインプラント角度の設計への輪郭の利用が容易化される。

0105

図48を参照すると、統計アトラスは、正常な骨と骨粗しょう症の骨との間の補間にも有用である。大腿骨ステムの設計およびサイズ指定に際して、重要な検討事項の1つに、髄内管の寸法がある。正常な骨の事例において、大腿骨に関しては、骨粗しょう症を示す大腿骨と比較して、髄内管が大幅に狭まっている。この髄内管の狭隘寸法は、少なくとも一部が(大腿骨の主軸に対して直角に測定した)骨の厚さの減少の結果であり、これに対応して、髄内管の輪郭となる大腿骨の内部表面が後退している。この方法においては、健康な骨と重度の骨粗しょう症の骨との間の厚さの補間および前記厚さを有する仮想3Dモデルの生成によって、合成個体群を作成する。したがって、このデータセットは、骨粗しょう症の異なる段階に対応した骨を含む。以下、このデータセットは、インプラントステム設計の入力として使用可能である。

0106

例示的な形態において、統計アトラスには、正常な骨粗しょう症ではない骨および骨粗しょう症の骨の個体群を含み、この場合の骨は大腿骨である。アトラスのこれら正常な大腿骨はそれぞれ、骨を統計アトラスに追加する本明細書に記載のプロセスに従って、3D仮想モデルとして定量化および表示する。同様に、アトラスの骨粗しょう症の大腿骨はそれぞれ、骨を統計アトラスに追加する本明細書に記載のプロセスに従って、3D仮想モデルとして定量化および表示する。正常な骨および骨粗しょう症の骨の3Dモデルの一部として、大腿骨の長手方向の長さに沿って髄内管の寸法を記録する。アトラスの点の対応付けを用いることにより、アトラスの骨上で、小転子部に近接した骨全長の固定割合(およそ5%)および皮質遠位点に近接した第2の固定割合(およそ2%)に及ぶものとして髄内管を識別する。また、これらの近位および遠位境界に含まれる骨の外部表面上の点は、外部点からIM管上の最も近い点までの距離として規定される骨の厚さの決定に用いられる。

0107

大腿骨近位部の背景においては、図51図62から、任意の民族個体群全体で性別による差異が存在することが確認される。図59および図60に示すように、女性の大腿骨近位部の統計アトラスのテンプレート3Dモデルは、男性の大腿骨近位部のテンプレート3Dモデルと比較した場合に、統計的に有意な測定結果を示している。特に、骨頭オフセットは、男性よりも女性が約9.3%少ない。現行のインプラントにおいては、ステムサイズとともに骨頭オフセットが大きくなるが、これは、正常な女性の場合に条件を満たしている。ただし、骨粗しょうによって髄内管のサイズが大きくなる(ステムサイズの大型化およびオフセットの増大を意味する)骨粗しょう症および骨減少症の場合の骨頭オフセットを捉える場合には、問題が生じる。同様に、頸部直径および骨頭半径は、男性よりも女性が約11.2%小さい。また、頸部長は、男性よりも女性が約9.5%短い。また、近位角は、男性よりも女性が約0.2%小さい。最後に、大腿骨頭高さは、男性よりも女性が約13.3%低い。結果として、性差骨データから、一般の大腿骨インプラント(すなわち、性的に中立)の単純なスケーリングでは骨の形状の差異を捉えられず、このため、性差に基づく大腿骨インプラントが必要であることが確認される。

0108

図63図68を参照すると、大腿骨近位部の寸法のみならず、髄内管の長さに沿った大腿骨の断面形状についても、性別によって大きく異なる。特に、男性および女性の大腿骨の統計アトラス内の所与の個体群全体において、男性の髄内管断面は、女性よりも円に近い。より具体的に、髄内管の断面は、男性よりも女性が8.98%偏心している。以下により詳しく論じる通り、この性差固有のデータには、性差固有の大腿骨インプラントに到達するように数量および全体形状のパラメータが抽出されるクラスタに到達するようにプロットされた特徴抽出データの一部を含む。

0109

図72図74に示すように、統計アトラスには、前後(AP)方向の骨頭中心オフセットに関する(性別で分けた)所与の大腿骨個体群全体での測定結果に対応する計算結果を含む。例示的な形態において、AP方向は、機能軸および後顆軸の両者に垂直な前方を指すベクトルにより決定した。オフセットは、大腿骨頭中心と解剖軸の中点である第1の基準点および大腿骨頸部支点である第2の基準点の2つの基準点との間で測定した。要約すると、頸部支点および解剖軸中点に対するAP骨頭高さは、男女の大腿骨間で大きな差異を示さなかった。先と同様に、この性差固有のデータには、性差固有の大腿骨インプラントに到達するように数量および全体形状のパラメータが抽出されるクラスタに到達するようにプロットされた特徴抽出データの一部を含む。

0110

図28および図31を再び参照すると、統計アトラス個体群内の骨頭中心オフセット、髄内管の断面形状データ、および大腿骨の内側輪郭データには、図28のフローチャートおよび関連記述と整合する性差および/または民族固有のマスカスタマイズインプラントの設計のため、所与の個体群全体に存在するクラスタ数を識別するようにプロットされた抽出特徴データの一部を含む(各骨と関連付けられた民族性に関するデータを統計アトラスが含むものと仮定して、1つが性差固有、第2が民族固有である)。性差および/または民族固有の識別したクラスタを利用して、マスカスタマイズ大腿骨インプラントの設計に必要なパラメータを抽出する。

0111

図76には、本開示に係る、例示的なマスカスタマイズ大腿骨構成要素を示している。特に、このマスカスタマイズ大腿骨構成要素は、ボール、頸部、ステム近位部、およびステム遠位部を含む4つの主要な要素を備える。これらの主要な要素はそれぞれ、その他の可換要素とのボール、頸部、およびステムの交換を可能とする可換インターフェースを含む。このように、大型の大腿骨ボールが必要な場合は、大腿骨ボールのみを交換する。同様に、大きな頸部オフセットが望ましい場合は、必要なオフセットを与える異なる頸部要素に交換する一方、その他3つの要素については、必要に応じて維持する。このように、大腿骨構成要素は、一定の制限範囲内において、フリーサイズのインプラントを使用した場合には諦めざるを得ないフィッティングおよび運動学を必ずしも犠牲にすることなく、患者にフィットするようにカスタマイズ可能である。したがって、大腿骨要素はすべて、患者の生体構造により適するように、他のマスカスタマイズ要素と交換可能である。

0112

この例示的な実施形態において、頸部は、ステム近位部に対するその回転配向を術中に調整できるように、ステム近位部の軸周りに回転するように構成されている。特に、術前測定によって、ステム近位部に対する頸部の計画回転位置を確立するようにしてもよい。その場合でも、生体内運動学的試験等の術中の検討により、外科医は、術前回転配向を変更して、運動学の改善または特定の衝突の回避を図る場合がある。一例として、頸部は、凹凸表面を有する周方向溝が差し込まれた円筒スタッドを具備する。この円筒スタッドは、ステム近位部の軸方向円筒チャネル内に受容される。この円筒チャネルのほか、第2のチャネルが円筒チャネルと交差しており、同じく凹凸で、差し込み周方向溝の凹凸表面と係合するように構成された半円の溝を有するプレートを受容するように成形されている。ステム近位部に固定された一対のねじがプレートを押して円筒スタッドと係合させることにより、最終的には、ステム近位部に対して、円筒スタッドの回転運動が不可能となる。したがって、この固定係合に達した場合は、ねじを緩めることにより、術中の回転調整に必要となるような円筒スタッドとステム近位部との間の回転運動を許可するようにしてもよい。

0113

頸部とボールとの間の係合は従来型と考えられるが、ステム近位部とステム遠位部との間の係合は斬新である。特に、ステム近位部は、ねじ込みおよび係合によって、ステム遠位部に延入したねじ込み開口内に螺合受容される遠位脚部を具備する。したがって、ステム近位部は、脚部のねじ山がステム遠位部の開口のねじ山と係合するようにステム遠位部に対して回転させることにより、ステム遠位部に取り付けられる。ステム遠位部に対するステム近位部の回転は、ステム近位部がステム遠位部に当接した時点で完了となる。ただし、ステム近位部とステム遠位部との間で回転調整が必要な場合は、ワッシャを利用して、正しい回転調整に対応するスペーサを提供するようにしてもよい。別の例として、より大きな回転調整が必要な場合は、ワッシャの厚さを大きくする。一方、ワッシャが薄い場合は、それに対応して回転調整が小さくなる。

0114

主要な要素はそれぞれ、所与の性差および/または民族性におけるサイズおよび輪郭の変動を捉える所定の代替手段として製造されるようになっていてもよい。このように、主要な要素の代替手段は、融合または適合によって、患者固有の大腿骨インプラントの生成に用いられるコストおよびプロセスのほんの一部で、従来のマスカスタマイズ大腿骨構成要素よりも患者の生体構造に近い患者固有のインプラントを模倣するようにしてもよい。

0115

図77には、本開示に係る、さらに別の例示的なマスカスタマイズ大腿骨構成要素を示している。特に、このマスカスタマイズ大腿骨構成要素は、ボール、頸部、ステム近位部、ステム中間部、およびステム遠位部を含む5つの主要な要素を備える。これらの主要な要素はそれぞれ、その他の可換要素とのボール、頸部、およびステムの交換を可能とする可換インターフェースを含む。当業者であれば、患者の自然大腿骨の積層スライスと同種のマスカスタマイズ大腿骨構成要素の要素数を増やしてこの骨を再現することにより、マスカスタマイズ要素を用いた患者固有のインプラントのフィッティングにより近づけられることが理解されよう。

0116

大腿骨近位部の性差および民族間の解剖学的差異と同様に、図78図83によれば、統計アトラス内の一般的な骨盤個体群全体で性差および民族性の差異が存在することが確認される。図28を再び参照して、性差および民族性の少なくとも一方に基づいてグループ化された統計アトラスデータ(すなわち、骨盤個体群)を用いることにより、一連のマスカスタマイズ寛骨臼カップインプラントを設計および製造する。グループ化されたアトラスデータには、自動標識化プロセスおよび表面/形状解析プロセスを適用して、図78にグラフィック表示するように、個体群内の寛骨臼カップの形状を区分けする。また、図82および図83にグラフィック表示するように、(寛骨臼靱帯の位置の)標識化および(寛骨臼カップの輪郭を評価する)輪郭解析のプロセスによって特徴を抽出し、これにより、図79に示すように、解剖学的なカップインプラント表面を最終的に生成する。この解析から、図80および図81に示すように、寛骨臼カップおよび大腿骨頭が単一の曲率半径ではなく、複数の半径で構成されていることが分かる。

0117

動物固有のインプラントの作成
図85を参照すると、動物固有(すなわち、動物の患者固有)のインプラントおよび関連する器具類を設計および製造する例示的なシステムおよび方法は、図20に関して上記図示および説明したプロセスに類似しており、これを本明細書に援用する。前置きとして、動物の生体構造の画像を取得し、自動分割することにより、仮想3D骨モデルを生成する。CTスキャン画像としてグラフィック表示しているものの、MRI、超音波、およびX線等の非限定的なCT以外の他の撮像法を利用可能であることが了解されるものとする。罹患した生体構造の仮想3D骨モデルは、上記の例示的な開示に従って、統計アトラスにロードする。その後、統計アトラスからの入力を利用して、骨の再建および再建仮想3D骨モデルの作成を行う。また、再建仮想3D骨モデルの表面上で骨ランドマークを算出することにより、正しいインプラントサイズの決定を可能とする。そして、罹患した骨の形状をマッピングするとともに、パラメトリック形式に変換した後、これを用いて、残存解剖学的形状を模倣した動物固有のインプラントを作成する。動物固有のインプラントのほか、動物固有の器具類を製造および利用して、動物の残存骨の作成および動物固有のインプラントの配置を行う。

0118

図86を参照すると、マスカスタマイズ動物インプラントを設計および製造する例示的なシステムおよび方法は、図28に関して上記図示および説明したプロセスに類似しており、これを本明細書に援用する。前置きとして、問題の骨に関する統計アトラスからの3D動物骨モデルに自動標識化および表面/形状解析を適用する。自動標識化プロセスでは、アトラスに格納された情報(たとえば、特定のランドマークを含む可能性がある領域)および局所的な幾何解析を利用して、各3D動物骨モデルの解剖学的ランドマークを自動的に算出する。統計アトラス内の問題の各動物骨に関して、形状/表面解析では、3D仮想動物骨モデルの表面形状の特徴を直接抽出する。その後、3D動物骨モデルにはそれぞれ、ランドマークおよび形状特徴の組み合わせを用いてインプラント設計に関わる特徴を算出する特徴抽出プロセスを実行する。これらの特徴をクラスタリングプロセスの入力として使用し、所定のクラスタリング方法を用いて、類似の特徴を有するグループに動物骨個体群を分割する。得られた各クラスタは、単一の動物インプラントの形状およびサイズの規定に用いられる事例を表す。各クラスタ中心(インプラントサイズ)に関して、その後のパラメータ化プロセスにより、全体的なインプラントモデルのパラメータ(たとえば、コンピュータ支援設計(CAD)パラメータ)を抽出する。その後、抽出したパラメータを用いることにより、各クラスタに関して、全体的なインプラント表面およびサイズを生成する。また、動物の患者が含まれるクラスタに応じて、必須グループからマスカスタマイズインプラントを選択して埋め込む。

0119

患者固有の切断ガイドの作成
図87図102を参照して、多次元医用画像、コンピュータ支援設計(CAD)、およびコンピュータグラフィックス機能を統合して患者固有の切断ガイドを設計する例示的なプロセスおよびシステムを説明する。例示的な説明のみを目的として、完全股関節形成術の背景において患者固有の切断ガイドを説明する。その場合でも、当業者であれば、切断ガイドを利用可能な任意の外科手術にこの例示的なプロセスおよびシステムを適用可能であることに気付くであろう。

0120

図87に示すように、例示的なシステムフローの概要は、生体構造を代表する入力データの受信から始まる。入力解剖学的データは、問題の生体構造の2次元(2D)画像または3次元(3D)表面描写を含み、たとえば表面モデルまたは点群の形態であってもよい。2D画像が用いられる状況においては、これら2D画像の利用によって、問題の生体構造の3D表面描写を構成する。当業者は、生体構造の2D画像を利用して3D表面描写を構成するのに慣れている。したがって、このプロセスの詳細な説明については、簡略化のため省略している。一例として、入力解剖学的データは、X線(少なくとも2つの視点から取得)、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴断層撮影(MRI)、または3D表面描写を生成可能なその他任意の撮像データのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。例示的な形態において、生体構造には、骨盤および大腿骨を含む。

0121

ただし、以下は、例示的なシステムと併用可能な生体構造の例示的な記述であるため、他の生体構造について、本システムとの併用を制限することを何ら意図したものではないことが了解されるものとする。本明細書において、組織は、骨、筋肉、靱帯、腱、および多細胞生物において特定の機能を備えたその他任意の有限種類の構造物質を含む。その結果、股関節に関する骨との関連で例示的なシステムおよび方法を論じる場合、当業者は、他の組織へのシステムおよび方法の適用可能性に気付くであろう。

0122

システムの大腿骨および骨盤の入力生体構造データは、入力データの種類に応じて、2つのモジュールの一方に向かう。X線データの場合は、2DX線画像を非剛体モジュールに入力して、3D骨輪郭を抽出する。入力データがCTスキャンまたはMRI画像の形態である場合、これらのスキャン/画像は、自動分割モジュールに向かって、自動分割により3D骨輪郭(および3D軟骨輪郭)が抽出される。

0123

図88を参照して、非剛体モジュールでは、少なくとも2つの異なる視点から取得した複数のX線画像を用いて、1つまたは複数の前処理ステップを適用する。これらのステップには、ノイズ低減および画像処理のうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。得られた前処理X線画像には、校正ステップを適用して、X線画像を位置合わせする。X線画像は、固定位置校正機器の存在下で取得することにより、この固定位置校正機器に対して位置合わせするのが好ましい。ただし、固定位置校正機器が存在しない場合は、複数の画像にわたる共通の検出特徴を用いてX線画像を校正するようにしてもよい。この校正プロセスの出力は、撮像装置に対する生体構造の位置であり、図88においては、「位置」という参照記号で識別している。

0124

得られた前処理X線画像には、特徴抽出ステップを適用する。この特徴抽出ステップには、前処理X線画像を利用した1つまたは複数の画像特徴演算を含む。一例として、これらの演算には、階調特徴、輪郭、質感成分、またはその他任意の画像由来特徴を含んでいてもよい。この例示的なプロセスにおいて、特徴抽出ステップは、X線画像からの導出として、図88において「輪郭」という参照記号で表される生体構造の外形(たとえば、骨の形状)のほか、「質感」という参照記号で表される画像特徴を出力する。外形としての生体構造および画像特徴データの両者は、非剛体位置合わせステップに向かう。

0125

非剛体位置合わせステップでは、統計アトラスからの問題の生体構造の3Dテンプレートモデルに対して、特徴抽出ステップおよび校正ステップの出力を位置合わせする。一例として、3Dテンプレートモデルは、統計アトラスの一部を含む解剖学的データベースからの非線形主成分に応答して生成される。非剛体位置合わせステップにおいて、3Dテンプレートモデルは、その形状パラメータ(非線形主成分)の最適化によって、位置、輪郭、および質感データによるX線画像の形状パラメータを適合させる。非剛体位置合わせステップの出力は、CTスキャンまたはMRI画像について自動分割モジュールから出力される患者固有の3D骨モデルと同様に、患者固有の3D骨モデルであって、仮想テンプレーティングモジュールに向かう。

0126

図91を参照すると、自動分割プロセスは、たとえばCTスキャンまたはMRI画像の取得および自動分割シーケンスの実行によって初期化される。図90を具体的に参照して、自動分割シーケンスには、基準に対するスキャン/画像の整列または問題の生体構造の3Dモデルの開始を含む。スキャン/画像は、基準3Dモデルに対して整列した後、初期変形プロセスを介して処理することにより、法線ベクトルの計算、プロファイル点の位置決定強度値線形補間、Savitsky−Golayフィルタを用いた結果プロファイルのフィルタリング、プロファイルの勾配の生成、ガウス重みプロファイル式を用いたプロファイルの重み付け、最大プロファイルの決定、およびこれら最大プロファイルを用いた基準3Dモデルの変形を行う。得られた変形3Dモデルは、問題の生体構造に関する統計アトラスからのテンプレート3Dモデルに投射する。テンプレート3Dモデルのパラメータを用いて、変形3Dモデルを副変形プロセスにてさらに変形することにより、テンプレート3Dモデルに一意の特徴を見立てる。この後者の変形プロセスの後、変形3Dモデルをスキャン/画像と比較して、有意な差異が存在するか否かを識別する。

0127

変形3Dモデルとスキャン/画像との間に有意な差異が存在する状況において、変形3Dモデルおよびスキャン/画像には、初期変形プロセスを再度適用した後、副変形プロセスを適用する。このループ状のプロセスは、変形3Dモデルとスキャン/画像との間の差異に対して、変形3Dモデルが所定の許容範囲内となるまで継続する。

0128

変形3Dモデルが過去の反復に関して示す差異が有意でないとの決定または最大反復数の実現の後は、変形3Dモデルの表面縁部を平滑化した後、高解像度メッシュステップにより表面をさらに平滑化して、平滑な3Dモデルを作成する。この平滑な3Dモデルには、初期変形シーケンス(表面平滑化に先立つ上記初期変形プロセスと同じ)を適用して、3D分割骨モデルを生成する。

0129

図91を再び参照すると、3D分割骨モデルの処理により、輪郭を生成する。特に、3D分割骨モデルとスキャン/画像との交点を算出し、これが各画像/スキャン平面における2値輪郭となる。

0130

また、3D分割骨モデルを処理して、患者固有の骨外観の統計3Dモデルを生成する。特に、輪郭内および輪郭の外部に存在する画像情報に基づいて、骨および任意の解剖学的異常の外観をモデル化する。

0131

その後、分割システムのユーザが骨輪郭を精査する。このユーザは、分割領域と相関しない3Dモデルの1つまたは複数の領域に気付く分割専門家または分割システムの低頻度ユーザであってもよい。この相関の欠如は、欠落領域または明らかに不正確な領域の背景において存在する場合がある。1つまたは複数の誤った領域の識別に際して、ユーザは、誤った領域が存在する領域の中心を示すモデル上の「シード点」を選択するようにしてもよい。あるいは、欠落領域の概要を手動で示す。システムのソフトウェアは、CTまたはMRIによる生体構造の最初のスキャン/画像を使用することにより、シード点を用いて、シード点近くの輪郭の加算または減算を行う。たとえば、ユーザは、骨棘が存在するはずの領域を選択することも可能であり、ソフトウェアは、スキャン/画像を3Dモデル上の領域と比較して、骨棘を分割シーケンスに追加する。3Dモデルに対する如何なる変更も、最終的にはユーザが精査して、確認または取り消しを行う。この精査および再置換シーケンスは、必要に応じて何回も繰り返すことにより、スキャン/画像と3Dモデルとの間の解剖学的差異を捉えるようにしてもよい。ユーザが3Dモデルに満足した場合は、得られたモデルを手動で操作して、仮想テンプレーティングモジュールへの出力に先立ち、必要に応じてブリッジを除去するとともに、モデルの領域を補修するようにしてもよい。

0132

図87および図92に示すように、仮想テンプレーティングモジュールは、自動分割モジュールおよび非剛体位置合わせモジュールの一方または両方から、患者固有の3Dモデルを受信する。股関節の背景において、患者固有の3Dモデルは、骨盤および大腿骨を含み、いずれも自動標識化プロセスの入力となる。この自動標識化ステップでは、統計アトラスに存在する類似生体構造からの領域および局所的な形状探索によって、大腿骨および骨盤の3Dモデル上のインプラント配置に関わる解剖学的ランドマークを算出する。

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