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技術 ワイヤ駆動マニピュレータ装置

出願人 国立大学法人東京工業大学
発明者 小俣透日下部雄樹
出願日 2018年9月21日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-176855
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-044216
状態 未査定
技術分野 手術・診断のための補助具 手術用機器
主要キーワード 円弧断面形状 パイプ固定部材 スラスト軸 振動印加 低周波数化 基台内 トルクベクトル 内パイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

先端に加えられた外力及びグリッパ把持力を正確に把握できるワイヤ駆動マニピュレータ装置を提供する。

解決手段

鉗子マニピュレータ装置は、パイプ1と、パイプ1に連結された関節2と、関節2のパイプ1の反対側に鉗子リンク3を介して接続された鉗子グリッパ4とによって構成されている。パイプ1内外には、関節2を駆動させるためのワイヤW1、W2、W3、W4及び鉗子グリッパ4を駆動させるためのワイヤW5、W6が配設されている。パイプ1内の中心部には、ワイヤW1、W2、…、W6に振動を与えるための突起5aを有するシャフト5を設ける。ワイヤW1、W2、…、W6を駆動するためのアクチュエータ61−1、61−2、…、61−6が設けられ、シャフト5を駆動するためのアクチュエータ62が設けられる。基台6の外側にパイプ1のワイヤW1、W2、…、W6の音声振動を入力するためのマイクロフォン7を設ける。

概要

背景

一般に、外科手術たとえば腹腔鏡手術ロボット遠隔操作による手術においては、力情報術者フィードバックして高度な手術を実現する必要がある。力情報としては、
臓器の弾力等の接触力縫合時の縫合糸張力等の鉗子先端に加えられた外力
血管等の組織を掴んだ際の鉗子グリッパ把持力
がある。

従来の鉗子マニピュレータ装置は、関節、関節によって連結されるパイプ、関節を駆動するためのワイヤ、及び関節又はパイプの一端に接続された鉗子によって構成されている(参照:特許文献1)。このような鉗子マニピュレータ装置においては、上述の鉗子先端に加えられた外力や鉗子グリッパの把持力を計測して術者に力覚提示することが行われる。

力覚提示を行う従来の鉗子マニピュレータ装置においては、パイプの体外部分に力センサとしての空気圧アクチュエータを接続している(参照:特許文献2)。これにより、鉗子に加えられた外力を空気圧アクチュエータによって鉗子先端に加えられた外力として計測する。

概要

先端に加えられた外力及びグリッパ把持力を正確に把握できるワイヤ駆動マニピュレータ装置を提供する。鉗子マニピュレータ装置は、パイプ1と、パイプ1に連結された関節2と、関節2のパイプ1の反対側に鉗子リンク3を介して接続された鉗子グリッパ4とによって構成されている。パイプ1内外には、関節2を駆動させるためのワイヤW1、W2、W3、W4及び鉗子グリッパ4を駆動させるためのワイヤW5、W6が配設されている。パイプ1内の中心部には、ワイヤW1、W2、…、W6に振動を与えるための突起5aを有するシャフト5を設ける。ワイヤW1、W2、…、W6を駆動するためのアクチュエータ61−1、61−2、…、61−6が設けられ、シャフト5を駆動するためのアクチュエータ62が設けられる。基台6の外側にパイプ1のワイヤW1、W2、…、W6の音声振動を入力するためのマイクロフォン7を設ける。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

少なくとも1つの関節と、前記関節によって連結される少なくとも1つのパイプと、前記パイプ内に配設され、前記関節を駆動するためのワイヤと、前記ワイヤに振動を与えるためのワイヤ振動印加手段と、前記ワイヤ振動印加手段によって振動された前記ワイヤの振動周波数を検出するための周波数検出手段と、前記周波数検出手段によって検出された振動周波数から前記ワイヤのワイヤ張力演算するための制御ユニットとを具備するワイヤ駆動マニピュレータ装置

請求項2

前記ワイヤ振動印加手段は、前記パイプの中心部に設けられ、前記ワイヤに接触可能な突起を有するシャフトを具備する請求項1に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項3

さらに、前記パイプの非先端側に設けられた基台を具備し、前記ワイヤは非先端側の前記パイプの延長上の前記基台内にも配設され、前記ワイヤ振動印加手段は、前記基台内に設けられ、前記ワイヤに接触可能な突起を有するシャフトを具備する請求項1に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項4

さらに、前記基台に設けられ、前記ワイヤを前記基台内に通すための前記ワイヤの固定端として作用する第1、第2の固定部材を具備し、前記突起は前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との間に位置し、前記第1、第2の固定部材の前記ワイヤを通すための穴の直径は前記ワイヤの直径より僅かに大きい請求項3に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項5

さらに、前記基台内に設けられ、前記ワイヤの固定端として作用する第1、第2のプーリを具備し、前記突起は前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間に位置する請求項3に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項6

さらに、前記基台に設けられ、前記ワイヤを前記基台内に通すための前記ワイヤの固定端として作用する固定部材と、前記基台内に設けられ、前記ワイヤの固定端として作用するプーリとを具備し、前記突起は前記固定部材と前記プーリとの間に位置し、前記固定部材の前記ワイヤを通すための穴の直径は前記ワイヤの直径より僅かに大きい請求項3に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項7

前記ワイヤ振動印加手段は、前記パイプの内側かつ前記ワイヤの外側に設けられ、前記ワイヤに接触可能な突起を内側かつ先端側に有する内パイプを具備する請求項1に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項8

さらに、前記パイプの非先端側に設けられた基台を具備し、前記ワイヤは非先端側の前記パイプの延長上の前記基台内にも配設され、前記ワイヤ振動印加手段は、前記基台内に設けられ、前記ワイヤに接触可能な突起を内側かつ先端側に有する内パイプを具備する請求項1に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項9

さらに、前記基台に設けられ、前記ワイヤを前記基台内に通すための前記ワイヤの固定端として作用する第1、第2の固定部材を具備し、前記突起は前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との間に位置し、前記第1、第2の固定部材の前記ワイヤを通すための穴の直径は前記ワイヤの直径より僅かに大きい請求項8に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項10

さらに、前記基台内に設けられ、前記ワイヤの固定端として作用する第1、第2のプーリを具備し、前記突起は前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間に位置する請求項8に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

請求項11

さらに、前記基台に設けられ、前記ワイヤを前記基台内に通すための前記ワイヤの固定端として作用する固定部材と、前記基台内に設けられ、前記ワイヤの固定端として作用するプーリとを具備し、前記突起は前記固定部材と前記プーリとの間に位置し、前記固定部材の前記ワイヤを通すための穴の直径は前記ワイヤの直径より僅かに大きい請求項8に記載のワイヤ駆動マニピュレータ装置。

技術分野

0001

本発明はワイヤ駆動マニピュレータ装置たとえば鉗子マニピュレータ装置に関する。

背景技術

0002

一般に、外科手術たとえば腹腔鏡手術ロボット遠隔操作による手術においては、力情報術者フィードバックして高度な手術を実現する必要がある。力情報としては、
臓器の弾力等の接触力縫合時の縫合糸張力等の鉗子先端に加えられた外力
血管等の組織を掴んだ際の鉗子グリッパ把持力
がある。

0003

従来の鉗子マニピュレータ装置は、関節、関節によって連結されるパイプ、関節を駆動するためのワイヤ、及び関節又はパイプの一端に接続された鉗子によって構成されている(参照:特許文献1)。このような鉗子マニピュレータ装置においては、上述の鉗子先端に加えられた外力や鉗子グリッパの把持力を計測して術者に力覚提示することが行われる。

0004

力覚提示を行う従来の鉗子マニピュレータ装置においては、パイプの体外部分に力センサとしての空気圧アクチュエータを接続している(参照:特許文献2)。これにより、鉗子に加えられた外力を空気圧アクチュエータによって鉗子先端に加えられた外力として計測する。

先行技術

0005

特開2007−307184号公報
特開2013−220273号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上述の従来の鉗子マニピュレータ装置においては、空気圧アクチュエータをパイプの体外部分に接続しているので、計測されるパイプに加えられた外力は手術時に体腔内に挿入される管つまりトロカール等の摩擦を受けるので、鉗子に加えられた外力は鉗子先端に加えられた外力を正確に反映していないという課題がある。

0007

また、鉗子グリッパの把持力を上述の空気圧アクチュエータを用いて計測した場合にも同様の課題がある。

課題を解決するための手段

0008

上述の課題を解決するために、本発明に係るワイヤ駆動マニピュレータ装置は、少なくとも1つの関節と、関節によって連結される少なくとも1つのパイプと、パイプ内に配設され、関節を駆動するためのワイヤと、ワイヤに振動を与えるためのワイヤ振動印加手段と、ワイヤ振動印加手段によって振動されたワイヤの振動周波数を検出するための周波数検出手段と、周波数検出手段によって検出された振動周波数からワイヤのワイヤ張力演算するための制御ユニットとを具備するものである。

発明の効果

0009

本発明によれば、トロカール等の摩擦の影響を受けないので、マニピュレータ先端に加えられた外力及びグリッパの把持力を正確に把握できる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の原理としてのワイヤ張力とワイヤ周波数との関係を示すグラフである。
本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第1の実施の形態を説明するための図である。
図2の鉗子マニピュレータ装置の拡大図であって、(A)は縦断面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)の突起の拡大斜視図である。
図2シャフト組立て方法を説明するための図である。
図3関節近傍を示す分解斜視図である。
図2の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。
本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第2の実施の形態を説明するための図である。
本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第3の実施の形態を説明するための図である。
図8基台の内部構造を示す断面図である。
本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第4の実施の形態を説明するための図である。
図10の鉗子マニピュレータ装置の変更例を示す図である。
本発明が適用される鉗子マニピュレータ装置を示す図である。

実施例

0011

図1は本発明の原理としてのワイヤ張力T(N)とワイヤ周波数f(Hz)との関係を示すグラフである。一般に、ワイヤを2点間に張力T(N)で張らして発生する音声振動の振る舞いの周波数f(Hz)は弦理論によって次式(1)で表すことができる。
f=(n/2L)√(T/ρ) (1)
但し、Lはワイヤの長さ(m)
ρはワイヤの線密度(kg/m)
nは振動モード次数
L=0.213m、ρ=0.5×10−3kg/m、n=1とした場合の式(1)による理論値frは図1実線で示すごとくであり、ワイヤに張力5.3N、…を与えたときにマイクロフォンによって採取した実験値として音声振動のワイヤ周波数fe1、fe2、…は理論値frとほぼ完全に一致した。従って、音声振動のワイヤ周波数を計測すれば式(1)の逆関数を用いてワイヤ張力を得ることができる。

0012

図2は本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第1の実施の形態を示す図である。

0013

図2において、鉗子マニピュレータ装置は、2自由度鉗子型であって、外径8mm程度、内径6mm程度の金属たとえばステンレス製のパイプ1と、パイプ1に連結され、スラスト軸(又はユニバーサルジョイント)によって構成され、θ方向、φ方向の2方向に駆動する関節2と、関節2のパイプ1の反対側に鉗子リンク3を介して接続された鉗子グリッパ4とによって構成されている。パイプ1内外には、関節2を駆動させるための素線径0.04mm程度のワイヤW1、W2、W3、W4及び鉗子グリッパ4を駆動させるための素線径0.04mm程度のワイヤW5、W6が配設されている。この場合、拮抗駆動されるワイヤW1、W2は関節2において接続され、関節2をθ方向に駆動させる。また、拮抗駆動されるワイヤW3、W4は関節2において接続され、関節2をφ方向に駆動させる。さらに、拮抗駆動されるワイヤW5、W6は鉗子グリッパ4において接続され、鉗子グリッパ4を開閉する。

0014

パイプ1内の中心部には、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に振動を与えるための高さ1mm程度の突起(ピン)5aを有する金属たとえばステンレス製の外径3mm程度のシャフト5を設ける。この場合、シャフト5が回転したときに、突起5aはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に接触できる位置に設けられている。

0015

パイプ1の非鉗子側には、基台6が設けられ、基台6内にワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を駆動するためのアクチュエータモータを含む)61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6が設けられ、また、シャフト5を駆動するためのアクチュエータ(モータ)62が設けられる。この場合、シャフト5は基台6内をも通過する。さらに、基台6の内部にパイプ1のワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の音声振動を入力するためのマイクロフォン7を設ける。アクチュエータ61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6、62及びマイクロフォン7はマイクロコンピュータ等によって構成される制御ユニット8に接続される。尚、マイクロフォン7は音声振動を計測するので、パイプ1内に電気配線を必要とせず、また、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に対してマイクロフォン7は1つでよい。

0016

図3図2の鉗子マニピュレータ装置の拡大図であって、(A)は縦断面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)の突起の拡大斜視図である。

0017

図3に示すように、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6はベアリング固定部材1aの穴から基台6内のプーリ63−1、63−2、63−3、63−4、63−5、63−6を介してアクチュエータ(モータ)61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6によって巻取られ又は弛められる。この場合、プーリ63−1、63−2、63−3、63−4、63−5、63−6はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の固定端として作用する。他方、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通すためのベアリング固定部材1aの穴の直径はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の直径より十分大きく、従って、ベアリング固定部材1aはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動に干渉しない。これにより、突起5aによるワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動はプーリ63−1、63−2、63−3、63−4、63−5と関節2との間で閉じ込まれて弦振動する。

0018

シャフト5は、回転し易くするために、パイプ1の鉗子リンク3側に設けられたワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通過させるベアリング固定部材1aにフランジ付ベアリング1bによって回転可能に支持され、他方、基台6内に設けられたワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通過させるベアリング固定部材6aにベアリング6bによって支持される。また、パイプ1は基台6のパイプ固定部材6cに支持される。たとえば、図4に示すように、シャフト5はフランジ付ベアリング1bを挿入した上でベアリング固定部材1aに挿入される。

0019

また、図3の(C)に示すように、突起5aは、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を巻き込まずに回転しかつワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に緩やかに接触するために円弧断面形状にする。この場合、突起5aの材料としては、加工し易くかつ耐衝撃性樹脂たとえばアクリロニトリルブタジエンスチレン重合体(ABS)樹脂を用い、ステンレス製のシャフト5に形成された溝に嵌め込み接着剤によって固定する。

0020

図5図3の関節近傍の分解斜視図である。

0021

図5に示すように、関節2は拮抗駆動されるワイヤW1、W2が1本のワイヤとして巻回されるプーリ2a及び拮抗駆動されるワイヤW3、W4が1本のワイヤとして巻回されるプーリ2bよりなり、θ方向、φ方向の2方向に回転するスラスト形関節(又はユニバーサルジョイント)を構成する。

0022

関節2部分の組立ては、鉗子リンク3のサポータ部にプーリ2bを固定したフレーム2cを挿入し、平行ピン2dによってプーリ2bを回転可能に支持する。そして、ワイヤW3、W4(図示せず)をプーリ2bに通す。次に、プーリ2aを回転可能に支持したハンド2eをフレーム2cに固定することによりプーリ2aはパイプ1の先端部に回転可能に挿入される。このとき、ワイヤW1、W2をプーリ2aに通す。尚、図示しないが、鉗子グリッパ4用のワイヤW5、W6(図示せず)は予め通しておく。

0023

図2の制御ユニット8の動作を図6を参照して説明する。

0024

始めに、ステップ601にてアクチュエータ(モータ)61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6を初期設定する。この結果、各ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6のワイヤ張力は初期設定される。

0025

次に、ステップ602にて、アクチュエータ(モータ)62の回転角度を制御することによってシャフト5を駆動する。この場合、アクチュエータ(モータ)62の回転速度の周波数は各ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の音声振動の周波数f1、f2、f3、f4、f5、f6より十分小さく設定される。これにより、各ワイヤの加振と次の加振との間のワイヤの自由振動状態がサンプリングされるようにする。

0026

次に、ステップ603にて、シャフト5の回転角度に同期してワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6が発生する各音声振動をマイクロフォン7からサンプリングする。このとき、各ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6毎に音声振動の周波数f1、f2、f3、f4、f5、f6を高速フーリエ変換FFT)等を用いて演算し、各周波数f1、f2、f3、f4、f5、f6から式(1)の逆関数を用いて各ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6のワイヤ張力T1、T2、T3、T4、T5、T6を演算する。

0027

次に、ステップ604にて、関節2のワイヤW1、W2による発生トルクτ1を、
τ1=r1(T1−T2) (2)
但し、r1はワイヤW1、W2に対する関節2のプーリ2aの半径
を演算する。また、関節2のワイヤW3、W4による発生トルクτ2を
τ2=r2(T3−T4) (3)
但し、r2はワイヤW3、W4に対する関節2のプーリ2bの半径
を演算する。さらに、鉗子グリッパ4の把持力τ3を、
τ3=r3(T5−T6) (4)
但し、r3はワイヤW5、W6に対する鉗子グリッパ4のプーリ(図示せず)の半径
を演算する。

0028

次に、ステップ605にて、鉗子グリッパ4の先端に加えられた外力ベクトルFを次式に基づいて演算する。
F=J−Tτ(5)
但し、τはトルクベクトル(τ1、τ2)
Jは2×2のヤコビ行列
J−TはJの逆行列
である。一般に、ヤコビ行列は関節2の回転角つまり鉗子グリッパ4の方向であり、アクチュエータ(モータ)61−5、61−6のワイヤW5、W6に対する鉗子リンク3の回転角度で決定される。

0029

最後に、術者によってアクチュエータ(モータ)61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6が再設定され、ステップ602〜605のフローが繰返される。

0030

図7は本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第2の実施の形態を説明するための図である。

0031

図7においては、図2の突起5aを有するシャフト5の代りに、パイプ1の内側に突起11aを有するステンレス製の厚さ1mm程度の内パイプ11を設け、内パイプ11を回転駆動するためのアクチュエータ(モータ)62’及びベルト62”を基台6内の内パイプ11の端部に設ける。この場合、内パイプ11はパイプ1より短く、突起11aはパイプ1内の内パイプ11の内側かつ先端側に設けられると共に、内パイプ11が回転したときに突起11aはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に接触できる位置に設けられている。尚、突起11aも第1の実施の形態の突起5aと同一形状同一材料とする。

0032

図7の鉗子マニピュレータ装置の制御ユニット8も、図6のフローチャートに従って動作する。

0033

図2に示す第1の実施の形態及び図7に示す第2の実施の形態においては、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6のワイヤ振動印加手段である突起5a、11aを有するシャフト5、内パイプ11はパイプ1内に設けられている。このため、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動部分は比較的長くなる。この結果、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の発生する音声振動の周波数が小さくなり、つまり、低周波数化してノイズ帯域重複する可能性がある。このため、以下の第3、第4の実施の形態においては、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に対する突起を有するワイヤ振動印加手段をパイプ1を固定する基台に設け、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動部分を短くすることによりワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6が発生する音声振動の周波数をより大きくし、ノイズの帯域に重複しないようにする。

0034

図8は本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第3の実施の形態を説明するための図である。

0035

図8においては、図7の内パイプ11より短い内パイプ11’を基台6内に設け、内パイプ11’の突起11’aを基台6内のパイプ1の延長上に設ける。

0036

図8の鉗子マニピュレータ装置においては、突起11’aによるワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動を基台6内に閉じ込める必要がある。このため、たとえば、図9の(A)に示すごとく、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の突起11’aの両側の基台6の固定部材6a’、6c’を固定端とする(参照:図10の部材6a、6c相当)。また、図9の(B)に示すごとく、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の突起11’aの両側に固定端としてのプーリ63−1−a’、63−1−b’を設ける(参照:図11のプーリ63−1−a、63−2−a、63−3−a、63−4−a、63−5−a、63−6−a;63−1−b、63−2−b、63−3−b、63−4−b、63−5−b、63−6−b相当)。さらに、図9の(C)、(D)に示すごとく、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の突起11’aの一方側の固定部材を固定端とし、突起11’aの他方側に固定端としてのプーリを設ける。これにより、突起11’aによるワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動は2つの固定端の間に閉じ込められて弦振動する。尚、固定端をなす固定部材とは、後述のごとく、固定部材の穴の直径がワイヤの直径より僅かに大きい程度の場合である。

0037

図10は本発明に係る鉗子マニピュレータ装置の第4の実施の形態を説明するための図である。

0038

図10においては、図2の突起5aを有するパイプ1内のシャフト5の代りに、突起5’aを有するシャフト5’を基台6内に設ける。シャフト5’は基台6のベアリング固定部材6aのベアリング6bに回転可能に支持される。また、基台6のパイプ固定部材6cはパイプ1の内側にフランジ付ベアリング6dを固定し、シャフト5’はフランジ付ベアリング6dによって回転可能に支持される。尚、シャフト5’はパイプ1内に存在しない。この場合も、シャフト5’が回転したときに突起5’aはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6に接触できる位置に設けられている。尚、突起5’aも第1の実施の形態の突起5aと同一形状、同一材料とする。

0039

図10においては、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通すためのパイプ固定部材6cの穴の直径はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の直径より僅かに大きい程であり、従って、パイプ固定部材6cはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の固定端として作用する。同様に、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通すためのベアリング固定部材6aの穴の直径はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の直径より僅かに大きい程であり、従って、ベアリング固定部材6aもワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の固定端として作用する。これにより、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動はパイプ固定部材6cとベアリング固定部材6aとの間で閉じ込められて弦振動する。

0040

図10の鉗子マニピュレータ装置の制御ユニット(図示せず)も、図6のフローチャートに従って動作する。

0041

図11図10の鉗子マニピュレータ装置の変更例を示す図である。

0042

図11においては、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通すためのパイプ固定部材6cの穴の直径はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の直径より十分大きく、従って、パイプ固定部材6cはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動に干渉しない。つまり、振動はベアリング固定部材6cを介して散逸する。同様に、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6を通すためのベアリング固定部材6aの穴の直径はワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の直径より十分大きく、従って、ベアリング固定部材6aもワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動に干渉しない。つまり、振動はベアリング固定部材6aを介して散逸する。このため、基台6内にワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動を基台6内に閉じ込めさせるために、プーリ63−1−a、63−1−b;63−2−a、63−2−b;63−3−a、63−3−b;63−4−a、63−4−b;63−5−a、63−5−b;63−6−a、63−6−bを設ける。この結果、プーリ63−1−a、63−2−a、63−3−a、63−4−a、63−5−a、63−6−aはワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の固定端として作用し、同様に、プーリ63−1−b、63−2−b、63−3−b、63−4−b、63−5−b、63−6−bもワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の固定端として作用する。これにより、ワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の振動はプーリ63−1−a、63−2−a、63−3−a、63−4−a、63−5−a、63−6−aとプーリ63−1−b、63−2−b、63−3−b、63−4−b、63−5−b、63−6−bとの間に閉じ込められて弦振動する。

0043

尚、図10図11においては、突起5’aを含むワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の両側に固定端としての固定部材又はプーリを設けているが、突起5’aを含むワイヤW1、W2、W3、W4、W5、W6の一方側を固定端としての固定部材を設け、他方側に固定端としてのプーリを設けてもよい。

0044

上述の実施の形態は1つのパイプ、1つの関節を有する2自由度鉗子マニピュレータ装置を示しているが、本発明は図11に示す種々の鉗子マニピュレータ装置に適用できる。たとえば、図12の(A)はパイプ1−1、1−2、1−3及び関節2−1、2−2及び2関節型を示し、図12の(B)、(C)はパイプ1−1、1−2、1−3、1−4及び関節2−1、2−2、2−3を有する3関節型を示し、図12の(D)は3関節型であるが、1つの関節2’−1は柔軟関節である。いずれにおいても、基台6、マイクロフォン7及び制御ユニット8は非先端側のパイプ1−1に設けられる。

0045

また、上述の実施の形態においては、ワイヤ拮抗駆動鉗子マニピュレータ装置を示しているが、本発明はワイヤ閉ループ駆動鉗子マニピュレータ装置にも適用できる。尚、ワイヤ閉ループ駆動鉗子マニピュレータ装置においては、1本のワイヤを関節に掛るので、1つの関節に対してアクチュエータ(モータ)は1つで済む。

0046

さらに、本発明は上述の実施の形態の自明の範囲のいかなる変更にも適用し得る。

0047

本発明は鉗子マニピュレータ装置以外に、ロボット等のマニピュレータ装置にも利用できる。

0048

1:パイプ
1a:ベアリング固定部材
1b:ベアリング
2:関節
2a、2b:プーリ
2c:フレーム
2d:平行ピン
2e:ハンド
3:鉗子リンク
4:鉗子グリッパ
5、5’:シャフト
5a、5’a:突起(ピン)
6:基台
61−1、61−2、61−3、61−4、61−5、61−6、62、62’:アクチュエータ(モータ)
62”:ベルト
63−1、63−2、63−3、63−4、63−5、63−6:プーリ
63−1−a、63−1−b;63−2−a、63−2−b;63−3−a、63−3−b;63−4−a、63−4−b;63−5−a、63−5−b;63−6−a、63−6−b:プーリ
6a:ベアリング固定部材
6b:ベアリング
6c:パイプ固定部材
6d:ベアリング
7:マイクロフォン
8:制御ユニット
11、11’:内パイプ
11a、11’a:突起
W1、W2、W3、W4、W5、W6:ワイヤ

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