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技術 吸収性物品

出願人 花王株式会社
発明者 石川剛大木村真由美西川綾
出願日 2018年9月18日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-174280
公開日 2020年3月26日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-044048
状態 未査定
技術分野 吸収性物品とその支持具
主要キーワード 中央スリット 仮想曲線 圧搾加工 前方折 平面視直線状 間欠配置 スリット形成領域 内側延
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (8)

課題

着用者股間部に対するフィット性及び液漏れ防止性に優れる吸収性物品を提供すること。

解決手段

防漏カフ5は、防漏カフ用シート6が他の部材に固定された基端部50と、該シート6が着用者側に起立する起立部51とを有する。起立部51は、基端部50から横方向Yの内側へ延びる内側延出部52、及び折り返し部53を介して横方向Yの外側へ延びる外側延出部54を含んで構成され、外側延出部54は縦方向Xに伸縮性を有する。前方部F及び後方部Rそれぞれに、内側延出部52と外側延出部54とが固定された、起立阻害部55が形成されている。吸収体4は、後方部Rに後方スリット領域RSを有する。前方部Fの起立阻害部55は、折曲線FFLよりも縦方向Xの前方に存在し、後方部Rの起立阻害部55は、後方スリット領域RSと縦方向Xにおいて少なくとも一部が重なる。

概要

背景

生理用ナプキン等の吸収性物品は、着用者股間部に接触しながら着用されるものであるため、着用者に違和感や不快感を生じさせないように、着用者の身体形状に沿うように変形し、着用者の肌にフィット性良く密着することが望まれている。また、吸収性物品には、着用者の前後方向に沿う縦方向の長さが比較的長く設計された夜間用の吸収性物品が存在する。このような夜間用の吸収性物品は通常、経血等の排泄物漏れを防止するため、着用者の背中寄りに配される後方部にフラップ部を有する。

特許文献1には、防漏カフ立体ギャザーなどとも呼ばれる横漏れ防止部材が設けられた夜間用の生理用ナプキンが記載されている。特許文献1記載の生理用ナプキンにおいて、防漏カフは、吸収性本体の縦方向に沿う両側部に一対配されており、該吸収性本体の全長にわたって延在するサイドシートと、該サイドシートの横方向内側縁部に伸長状態で固定された弾性部材とを具備する。また、サイドシートの縦方向前後端部それぞれの横方向内側縁部が表面シートに固定されて固定部が形成されており、ナプキン着用時には、サイドシートにおけるそれら固定部に挟まれた部分が、前記弾性部材の収縮により、前記横方向内側縁部を自由端として、該自由端を着用者の肌側に向けて起立する。なお、前記縦方向は、着用者の前後方向に対応する方向であり、前記横方向は、該縦方向と直交する方向である。特許文献2にも、前記と同様の構成の防漏カフを具備する生理用ナプキンが記載されている。

また、吸収性物品を着用者の肌にフィット性良く密着させることなどを目的として、吸収性物品の構成部材の中でも特に剛性の高い吸収体に、スリットや開口を形成する技術が知られている。例えば特許文献3には、後方部にフラップ部を有する生理用ナプキンにおいて、吸収体における、該後方部に位置する部分と該後方部よりも縦方向前方に位置する排泄対向部に位置する部分とに、縦方向に延びるスリットが複数配されたスリット領域を設けることが記載されている。

概要

着用者の股間部に対するフィット性及び液漏れ防止性に優れる吸収性物品を提供すること。防漏カフ5は、防漏カフ用シート6が他の部材に固定された基端部50と、該シート6が着用者側に起立する起立部51とを有する。起立部51は、基端部50から横方向Yの内側へ延びる内側延出部52、及び折り返し部53を介して横方向Yの外側へ延びる外側延出部54を含んで構成され、外側延出部54は縦方向Xに伸縮性を有する。前方部F及び後方部Rそれぞれに、内側延出部52と外側延出部54とが固定された、起立阻害部55が形成されている。吸収体4は、後方部Rに後方スリット領域RSを有する。前方部Fの起立阻害部55は、折曲線FFLよりも縦方向Xの前方に存在し、後方部Rの起立阻害部55は、後方スリット領域RSと縦方向Xにおいて少なくとも一部が重なる。

目的

生理用ナプキン等の吸収性物品は、着用者の股間部に接触しながら着用されるものであるため、着用者に違和感や不快感を生じさせないように、着用者の身体形状に沿うように変形し、着用者の肌にフィット性良く密着することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向部を含む中間部と、該中間部から縦方向前方に延在する前方部と、該中間部から縦方向後方に延在する後方部とを有し、且つ吸収体、該吸収体の肌対向面側に配された表面シート、及び該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シート具備する吸収性本体と、該吸収性本体の縦方向に沿う両側部に配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品であって、一対の前記防漏カフは、それぞれ、防漏カフ用シートを含んで構成され、該防漏カフ用シートが他の部材に固定された基端部と、該防漏カフ用シートが着用者側に起立する起立部とを有しており、前記起立部は、前記基端部から横方向内側へ延びる内側延出部、及び折り返し部を介して横方向外側へ延びる外側延出部を含んで構成され、該外側延出部は縦方向に伸縮性を有しており、前記前方部及び前記後方部それぞれに、前記内側延出部と前記外側延出部とが固定された、起立阻害部が形成されており、前記前方部に、前記吸収性本体を折り曲げる際に利用される折曲線が横方向に延在し、前記前方部の前記起立阻害部が、該折曲線よりも縦方向前方に存在し、前記吸収体は、前記後方部に、縦方向に延びる後方スリットが配された後方スリット領域を有し、前記後方部の前記起立阻害部は、該後方スリット領域と縦方向において少なくとも一部が重なる吸収性物品。

請求項2

前記後方スリット領域は、前記吸収体を横方向に二分して縦方向に延びる仮想縦中心線を挟んで両側に一対配されている請求項1に記載の吸収性物品。

請求項3

前記吸収性本体の肌対向面に、前記表面シート及び前記吸収体が前記裏面シート側に一体的に凹陥してなる溝として、縦方向に延在する縦溝が、横方向に所定間隔を置いて一対形成されているとともに、横方向に延在する横溝が、該一対の縦溝それぞれの縦方向後端に連結されており、また、該横溝よりも縦方向内方に、横方向に延在する部分を有する内溝が形成されており、前記一対の縦溝は、それぞれ平面視において、前記内溝における横方向に延在する部分と縦方向において同位置又はその近傍に括れ部又は分断部を有し、前記後方部の前記起立阻害部は、前記内溝における横方向に延在する部分に重なるか、それよりも縦方向前方に位置している請求項1又は2に記載の吸収性物品。

請求項4

前記吸収性本体の肌対向面における前記横溝よりも縦方向後方に、複数の凹陥部が一方向に間欠配置されてなり且つ平面視において縦方向外方に向かって凸の曲線状をなす凹陥部列が形成され、該凹陥部列において隣り合う凹陥部どうしの間隔が5mm以上であり、曲率半径について、前記内溝における横方向に延在する部分<前記横溝<前記凹陥部列なる大小関係成立している請求項3に記載の吸収性物品。

請求項5

前記吸収性本体は、前記後方部における縦方向に沿う両側部に、前記吸収体の縦方向に沿う両側縁から横方向外方延出する部材を含んで構成される後方フラップ部を有し、該後方フラップ部の非肌対向面に、該後方フラップ部を着用者の着衣に固定する後方フラップ部固定材が配されており、前記後方部の前記起立阻害部は、前記後方フラップ部固定材と縦方向において少なくとも一部が重なる請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。

請求項6

前記後方部の前記起立阻害部において、前記外側延出部の少なくとも横方向外方側は前記表面シートに接合されていない請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。

請求項7

前記中間部に、前記後方部に比して前記吸水性材料坪量が高い領域が存在する請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。

請求項8

前記吸収体は、前記中間部に、縦方向に延びる中央スリットが配された中央スリット領域を有し、該中央スリット領域と前記後方スリット領域とが縦方向に離間している請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。

請求項9

前記中央スリット領域と前記後方スリット領域との間に、前記吸収性本体を折り曲げる際に利用される折曲線が横方向に延在している請求項8に記載の吸収性物品。

技術分野

0001

本発明は、着用者肌側に向かって起立する防漏カフを備えた吸収性物品に関する。

背景技術

0002

生理用ナプキン等の吸収性物品は、着用者の股間部に接触しながら着用されるものであるため、着用者に違和感や不快感を生じさせないように、着用者の身体形状に沿うように変形し、着用者の肌にフィット性良く密着することが望まれている。また、吸収性物品には、着用者の前後方向に沿う縦方向の長さが比較的長く設計された夜間用の吸収性物品が存在する。このような夜間用の吸収性物品は通常、経血等の排泄物漏れを防止するため、着用者の背中寄りに配される後方部にフラップ部を有する。

0003

特許文献1には、防漏カフ、立体ギャザーなどとも呼ばれる横漏れ防止部材が設けられた夜間用の生理用ナプキンが記載されている。特許文献1記載の生理用ナプキンにおいて、防漏カフは、吸収性本体の縦方向に沿う両側部に一対配されており、該吸収性本体の全長にわたって延在するサイドシートと、該サイドシートの横方向内側縁部に伸長状態で固定された弾性部材とを具備する。また、サイドシートの縦方向前後端部それぞれの横方向内側縁部が表面シートに固定されて固定部が形成されており、ナプキン着用時には、サイドシートにおけるそれら固定部に挟まれた部分が、前記弾性部材の収縮により、前記横方向内側縁部を自由端として、該自由端を着用者の肌側に向けて起立する。なお、前記縦方向は、着用者の前後方向に対応する方向であり、前記横方向は、該縦方向と直交する方向である。特許文献2にも、前記と同様の構成の防漏カフを具備する生理用ナプキンが記載されている。

0004

また、吸収性物品を着用者の肌にフィット性良く密着させることなどを目的として、吸収性物品の構成部材の中でも特に剛性の高い吸収体に、スリットや開口を形成する技術が知られている。例えば特許文献3には、後方部にフラップ部を有する生理用ナプキンにおいて、吸収体における、該後方部に位置する部分と該後方部よりも縦方向前方に位置する排泄対向部に位置する部分とに、縦方向に延びるスリットが複数配されたスリット領域を設けることが記載されている。

先行技術

0005

特開2013−85829号公報
特開2016−67957号公報
特開2018−50951号公報

発明が解決しようとする課題

0006

生理用ナプキンを就寝時に使用する際に特有の問題として、着用者の就寝時に経血等の体液が着用者の身体を伝ってナプキンの後方部に移行し、該後方部の両側部から外部に漏れ出すという問題がある。この問題の解決には、1)ナプキン全体を着用者の股間部に追従性よく密着させてフィット性を高めること、及び2)ナプキンの前方部から後方部にわたって防漏カフを設置することが有効である。

0007

しかしながら、夜間用の生理用ナプキンは、着用者の前後方向に対応する縦方向の長さが長いため、複雑な表面形状を有する着用者の股間部にナプキン全体を追従性よく密着させてフィット性を高めることは、縦方向の長さが比較的短い昼間用の生理用ナプキンに比べて技術的にハードルが高く、前記1)に対応した技術は未だ提供されていないのが実情である。また、前記2)に関し、従来技術に基づいて夜間用の生理用ナプキンに防漏カフを設置しても、特に後方部において防漏カフが十分に起立せず、着用者の臀部に対するフィット性、液漏れ防止性の点で改善の余地があった。

0008

本発明の課題は、着用者の股間部に対するフィット性及び液漏れ防止性に優れる吸収性物品を提供することに関する。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向部を含む中間部と、該中間部から縦方向前方に延在する前方部と、該中間部から縦方向後方に延在する後方部とを有し、且つ吸収体、該吸収体の肌対向面側に配された表面シート、及び該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートを具備する吸収性本体と、該吸収性本体の縦方向に沿う両側部に配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品であって、一対の前記防漏カフは、それぞれ、防漏カフ用シートを含んで構成され、該防漏カフ用シートが他の部材に固定された基端部と、該防漏カフ用シートが着用者側に起立する起立部とを有しており、前記起立部は、前記基端部から横方向内側へ延びる内側延出部、及び折り返し部を介して横方向外側へ延びる外側延出部を含んで構成され、該外側延出部は縦方向に伸縮性を有しており、前記前方部及び前記後方部それぞれに、前記内側延出部と前記外側延出部とが固定された、起立阻害部が形成されており、前記前方部に、前記吸収性本体を折り曲げる際に利用される折曲線が横方向に延在し、前記前方部の前記起立阻害部が、該折曲線よりも縦方向前方に存在し、前記吸収体は、前記後方部に、縦方向に延びる後方スリットが配された後方スリット領域を有し、前記後方部の前記起立阻害部は、該後方スリット領域と縦方向において少なくとも一部が重なる吸収性物品である。

発明の効果

0010

本発明によれば、着用者の股間部に対するフィット性及び液漏れ防止性に優れる吸収性物品が提供される。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。
図2は、図1に示す生理用ナプキンの非肌対向面側(裏面シート側)を模式的に示す平面図である。
図3は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。
図4は、図1のII−II線断面を模式的に示す横断面図である。
図5は、図1のIII−III線断面を模式的に示す横断面図である。
図6は、図1に示す生理用ナプキンにおける吸収体の肌対向面側を模式的に示す平面図である。
図7は、図1に示す生理用ナプキンの後方部の肌対向面側を拡大して模式的に示す平面図である。

実施例

0012

以下、本発明の吸収性物品をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1図6には、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1が示されている。ナプキン1は、図1及び図2に示すように、着用者の前後方向に対応し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向Xと、これに直交する横方向Yとを有するとともに、着用時に着用者の排泄部(膣口等)と対向する部分である排泄部対向部を含む中間部Mと、該中間部Mより縦方向Xの前方すなわち着用者の前側(腹側)に配される前方部Fと、該排中間部Mより縦方向Xの後方すなわち着用者の後側(背側)に配される後方部Rとを有する。中間部Mの前記排泄部対向部は、中間部Mの横方向Yの中央部に位置する。

0013

ナプキン1は、主に夜間用の生理用ナプキンとして用いられる。夜間用の生理用ナプキンは、その着用時間が長時間にわたるため、着用中に排泄される経血等の排泄液の量も多くなり、多量の液を吸収し保持する高い吸収力及び保持力が必要とされる。これに対応するため、ナプキン1はある程度の大きさを有していることが好ましく、具体的には、縦方向Xの全長が、好ましくは27cm以上、より好ましくは30cm以上である。

0014

図1に示すように、ナプキン1は、その縦方向Xへの折り畳みによって形成された1本の中央折り畳み線CFLを境にして、縦方向Xの前方の第1領域と、後方の第2領域とに区分されるところ、該第1領域は中間部Mと前方部Fとからなり、該第2領域は後方部Rからなる。つまり、中央折り畳み線CFLは中間部Mと後方部Rとの境界をなしている。中央折り畳み線CFLは、肌対向面を形成する表面シート2を内側にして(非肌対向面を形成する裏面シート3を外側にして)、ナプキン1を縦方向Xに折り畳むことによって形成されており、横方向Yに延びる直線状をなしている。中央折り畳み線CFLは、ナプキン1の縦方向Xの中央部に形成されていればよく、具体的には、ナプキン1の縦方向Xの中央を基準として、その基準から縦方向Xの前方側及び後方側それぞれにナプキン1の縦方向Xの全長の10%以内の領域である。

0015

また図1に示すように、ナプキン1の後方部Rには、後述する後方スリット領域RS(RSr,RSl)より縦方向Xの後方に、ナプキン1の折り畳みによって形成された後方折り畳み線RFLが1本形成されている。後方折り畳み線RFLも、中央折り畳み線CFLと同様に、肌対向面を形成する表面シート2を内側にしてナプキン1を縦方向Xに折り畳むことによって形成されており、横方向Yに延びる直線状をなしている。後方折り畳み線RFLは、後方スリット領域RSと後方部Rの横溝9との間(内溝13と横溝9との間)を横方向Yに延びている。後方折り畳み線RFLは通常、ナプキン1の縦方向Xの後端から縦方向Xの前方側にナプキン1の縦方向Xの全長の10〜30%離間した位置に形成される。

0016

また図1に示すように、ナプキン1の前方部Fには、ナプキン1を折り曲げる際に利用される前方折り畳み線FFLが1本形成されている。前方折り畳み線FFLも、中央折り畳み線CFL及び後方折り畳み線RFLと同様に、肌対向面を形成する表面シート2を内側にしてナプキン1を縦方向Xに折り畳むことによって形成されており、横方向Yに延びる直線状をなしている。前方折り畳み線FFLは、後述する中央スリット領域MSと前方部Fの横溝9との間を横方向Yに延びている。前方折り畳み線FFLは通常、ナプキン1の縦方向Xの前端から縦方向Xの後方側にナプキン1の縦方向Xの全長の10〜30%離間した位置に形成される。

0017

このように、ナプキン1は、縦方向Xの前側から順に、前方折り畳み線FFL、中央折り畳み線CFL、後方折り畳み線RFLの合計3本の折り畳み線を有し、これらの折り畳み線は、ナプキン1が縦方向Xに折り畳まれて個包装される際に使用される。つまり、ナプキン1の個包装形態は、3本の折り畳み線による四つ折り形態である。

0018

ナプキン1は、図1に示すように、縦方向Xに長い形状の吸収性本体10と、吸収性本体10における中間部Mの縦方向Xに沿う両側部それぞれから横方向Yの外方に延出する一対のウイング部10W,10Wとを有している。吸収性本体10は、前方部Fから後方部Rにわたって延在している。吸収性本体10の長手方向すなわちナプキン1の長手方向は、縦方向Xに一致し、該長手方向に直交する吸収性本体10及びナプキン1の幅方向は、横方向Yに一致する。

0019

本発明の吸収性物品における中間部Mは、ナプキン1のように吸収性物品がウイング部を有する場合には、中央折り畳み線CFLとウイング部前端部とで区分される領域であるところ、ここでいう「ウイング部前端部」とは、ナプキン1を例にとれば、一方のウイング部10Wの縦方向Xの前方側の付け根である。つまり中間部Mは、一方のウイング部10Wの前方側の付け根を通って横方向Yに延びる仮想直線を縦方向Xの前端とし、中央折り畳み線CFLを縦方向Xの後端とする、1つの連続した領域である。なお、ナプキン1においては、一対のウイング部10W,10Wは、ナプキン1を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる縦中心線CLを基準として左右対称に形成されており、一方のウイング部10Wの前記前方側の付け根と他方のウイング部10Wのそれとは、縦方向Xにおいて同位置に存する。

0020

また、ウイング部を有しない吸収性物品(図示せず)における中間部Mは、該吸収性物品が個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を横方向(幅方向、図中のY方向)に横断する2本の折り畳み線について、該吸収性物品の縦方向の前端から数えて第1折り畳み線と第2折り畳み線とに囲まれた領域を意味する。これを図1に即して説明すると、前方折り畳み線FFLがここでいう第1折り畳み線に相当し、中央折り畳み線CFLがここでいう第2折り畳み線に相当する。つまり、図1に示すナプキン1において、仮に、一対のウイング部10W,10Wが存在しない場合には、そのウイング部を有しないナプキン1における中間部Mは、前方折り畳み線FFLを縦方向Xの前端とし、中央折り畳み線CFLを縦方向Xの後端とする、1つの連続した領域である。

0021

ナプキン1を構成する吸収性本体10は、図1図5に示すように、吸水性材料を含む液保持性の吸収体4と、吸収体4の肌対向面側に配された表面シート2と、吸収体4の非肌対向面側に配された裏面シート3とを具備する。吸収体4は、表面シート2と裏面シート3との間に介在配置されている。図中符号2Sで示す、表面シート2の縦方向Xに沿う側縁2Sは、吸収性本体10の同方向に沿う側縁でもあり、また、吸収性本体10と前述したウイング部10W及び後述する後方フラップ部10Hそれぞれとの境界でもある(図3図5参照)。

0022

本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。

0023

図3図5に示すように、表面シート2は、吸収体4の肌対向面の全域被覆し、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆している。裏面シート3は、表面シート2よりも更に横方向Yの外方に延出し、後述するサイドシート6とともにサイドフラップ部10Sを形成している。サイドフラップ部10Sは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁4S,4Sから横方向Yの外方に延出する部材(本実施形態では、表面シート2、裏面シート3及びサイドシート6)を含んで構成される部分であり、前述したウイング部10Wと、後述する後方フラップ部10Hとを含む。裏面シート3とサイドシート6とは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁4S,4Sからの延出部において、接着剤ヒートシール超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。また、表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の縦方向Xの両端からの延出部において、公知の接合手段によって互いに接合されている。表面シート2及び裏面シート3と吸収体4との間はそれぞれ接着剤によって接合されていてもよい。表面シート2、裏面シート3としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来使用されている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては液透過性シートが好ましく、具体的には例えば、公知の各種製法により製造された単層又は多層構造の不織布、開孔フィルム等が挙げられる。裏面シート3としては液不透過性シートが好ましく、具体的には例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等が挙げられ、該樹脂フィルムは透湿性でもよい。なお、裏面シート3に関し、液不透過性とは、液を全く通さない性質と、少量ではあるが液を通す性質(液難透過性)との両方を含む概念である。裏面シート3は撥水性を有していてもよい。

0024

図1図3に示すように、吸収性本体10の中間部Mにおける縦方向Xに沿う両側部には、一対のウイング部10W,10Wが延設されている。一対のウイング部10W,10Wは、それぞれ、サイドフラップ部10Sの中間部Mに位置する部分の裏面シート3及びサイドシート6が周辺部よりも横方向Yの外方に延出して形成されており、図1及び図2に示す如き平面視において、下底上底に比して長い辺)が吸収性本体10側に位置する略台形形状を有している。ウイング部10Wの非肌対向面には、該ウイング部10Wをショーツ等の着衣に固定するウイング部固定材(図示せず)が配されている。前記ウイング部固定材は、粘着剤が塗布されて形成されており、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる剥離シートによって被覆されている。ウイング部10Wは、ナプキン1の使用時において、ショーツ等の着衣のクロッチ部の非肌対向面すなわち外面側に折り返されて用いられる。

0025

また、図1図2図4及び図5に示すように、吸収性本体10の後方部Rにおける縦方向Xに沿う両側部には、一対の後方フラップ部10H,10Hが延設されている。一対の後方フラップ部10H,10Hは、それぞれ、サイドフラップ部10Sの後方部Rに位置する部分の裏面シート3及びサイドシート6が周辺部よりも横方向Yの外方に延出して形成されている。後方フラップ部10Hの非肌対向面には、該後方フラップ部10Hをショーツ等の着衣に固定する後方フラップ部固定材11が配されている。後方フラップ部10Hは、これを着衣に固定する際に折り返されず、その非肌対向面が広げられた状態すなわち吸収性本体10の側方に延ばされた状態で、その非肌対向面に形成された後方フラップ部固定材11を介して、着衣の肌対向面すなわち内面に固定される。後方フラップ部固定材11は、粘着剤が塗布されて形成されており、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。

0026

吸収性本体10の非肌対向面には、図2に示すように、該吸収性本体10をショーツ等の着衣に固定する複数の本体固定材12が、縦方向Xに間欠配置されている。本実施形態においては、本体固定材12は平面視長方形形状をなし、その長手方向を横方向Yに一致させて、縦方向Xに所定間隔を置いて複数配置されている。本体固定材12は、粘着剤が塗布されて形成されており、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。

0027

図1及び図3図5に示すように、吸収性本体10の縦方向Xに沿う両側部には、一対の防漏カフ5,5が配されている。一対の防漏カフ5,5は、それぞれ、防漏カフ用シートを含んで構成され、且つ該防漏カフ用シートが他の部材に固定された基端部50と、該防漏カフ用シートが着用者側に起立する起立部51とを有している。本実施形態においては、前述したサイドシート6が防漏カフ用シートである。

0028

基端部50は、ナプキン1の着用時に起立部51が着用者の肌側に向かって起立する際の起立基端となる部分であり、より具体的には、防漏カフ用シート(本実施形態ではサイドシート6)の「他の部材」との固定部における、起立部51と横方向Yにおいて隣接する部分であり、換言すれば、該固定部における横方向Yの最内方に位置する部分である。また、「他の部材」は、ナプキン1の構成部材のうちで防漏カフ用シート以外のものであり、典型的には、防漏カフ用シートの非肌対向面側に該シートと接触可能に配された部材であり、本実施形態においては、図3図5に示すように、表面シート2である。

0029

基端部50は、前述したとおり、防漏カフ用シートと他の部材との固定部であり、典型的には、ホットメルト等の接着剤、熱融着等の公知の接合手段によって形成されている。本実施形態においては、基端部50は、図1に示すように、平面視において直線状をなし、防漏カフ用シート(本実施形態ではサイドシート6)の縦方向Xの略全長にわたって縦方向Xに延在し、また、図3図5に示すように、表面シート2の縦方向Xに沿う側縁2Sの近傍に位置している。

0030

起立部51は、防漏カフ用シート(本実施形態ではサイドシート6)における他の部材との非固定部であり、図3及び図4に示すように、基端部50から横方向Yの内側へ延びる内側延出部52と、折り返し部53を介して横方向Yの外側へ延びる外側延出部54とを含んで構成されている。起立部51においては、折り返し部53が縦中心線CL(図1参照)に最も近く、横方向Yの最内方に位置している。外側延出部54の折り返し部53側とは反対側の端(縦方向Xに沿う側縁)は、自由端となっている。ナプキン1の着用時においては、外側延出部54が着用者の肌から相対的に近い位置に配され、内側延出部52が着用者の肌から相対的に遠い位置に配される。

0031

起立部51の外側延出部54は、縦方向Xに伸縮性を有している。本実施形態においては、図3及び図4に示すように、防漏カフ形成用シートであるサイドシート6における起立部51の外側延出部54に、縦方向Xに伸縮性を有する弾性部材7が配されており、斯かる構成により、起立部51の外側延出部54に縦方向Xの伸縮性が付与されている。更に説明すると、本実施形態においては、後述する起立阻害部55及び端部固定部56を含む、防漏カフ5の全体が、防漏カフ用シートであるサイドシート6が横方向Yに二つに折られて二層構造となった部分を含んで構成され、その二つ折り折り目から折り返し部53にわたる部分が外側延出部54となっている。そして、起立部51の外側延出部54における二層構造を構成するサイドシート6,6間に、弾性部材7が伸長状態で固定されている。サイドシート6の前記折り目が位置する部分は、起立部51の自由端となっている。二つ折りされたサイドシート6の先端部は、基端部50にて表面シート2に接合されている。

0032

本実施形態においては、弾性部材7は糸状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて、サイドシート6における起立部51の外側延出部54を構成する部分に伸長状態で固定されている。弾性部材7は糸状が好ましいが、これに変えて帯状であってもよい。また、本実施形態においては、各防漏カフ5に弾性部材7が3本(条)配されているが、各防漏カフ5における弾性部材7の数は特に制限されず、1本(条)でも複数本(条)でもよい。また、起立部51の外側延出部54が縦方向Xに伸縮性を有していることを前提として、該外側延出部54に弾性部材が配されていなくてもよく、その場合は例えば、防漏カフ用シートであるサイドシート6における該外側延出部54を構成する部分自体が、縦方向Xに伸縮性を有していればよい。

0033

このように、本実施形態においては、弾性部材7は、少なくとも起立部51(後述する縦方向Xの前後の起立阻害部55,55間)では、外側延出部54において、防漏カフ用シートであるサイドシート6に伸長状態で固定されており、これにより、起立部51(外側延出部54)は縦方向Xに伸縮可能となっている。そして、本実施形態の防漏カフ5は、サイドシート6に対して弾性部材7を伸長状態で固定した後にその伸長状態を解放することによって作られており、斯かる作製方法に起因して、防漏カフ5の表面、より具体的には起立部51(外側延出部54)の表面に多数の皺が存在する。この防漏カフ5の表面の皴は、縦方向Xに略規則的に間欠配置されている。

0034

本実施形態においては、防漏カフ用シートであるサイドシート6は、図1に示すように、吸収性本体10の縦方向Xの略全長にわたって、吸収性本体10の縦方向Xに沿う側部に沿って配されており、吸収性本体10の肌対向面すなわち表面シート2の肌対向面が、サイドシート6によって被覆されている。これにより一対の防漏カフ5,5は、それぞれ、前方部Fから後方部Rにわたって縦方向Xに連続的に配されている。サイドシート6としては液不透過性シートが好ましく、例えば、裏面シート3として使用可能なものを用いることができる。

0035

図1に示すように、前方部F及び後方部Rそれぞれには、起立部51の起立が阻害された部分である起立阻害部55が形成されている。起立部51は、前方部Fの起立阻害部55と後方部Rの起立阻害部55とに挟まれた部分である。図5には、後方部Rの起立阻害部55が示されている。起立阻害部55は、起立部51を構成する内側延出部52と外側延出部54とが固定されて形成されており、これにより起立部51の起立が阻害されている。本実施形態においては、内側延出部52と外側延出部54とが互いに固定されているとともに、該内側延出部52が基端部50よりも横方向Yの内方位置にて表面シート2に固定されており、両延出部52,54が表面シート2に一体的に固定されている。両延出部52,54どうしの固定手段、及び内側延出部52と表面シート2との固定手段は、何れも特に制限されず、例えば、ホットメルト等の接着剤、熱融着等の公知の固定手段を用いることができる。図示していないが、前方部Fの起立阻害部55も、後方部Rの起立阻害部55と同様に構成されている。

0036

このように、縦方向Xに伸縮性を有する起立部51の外側延出部54が、その縦方向Xの両端部それぞれにおいて内側延出部52とともに表面シート2に固定されて、前方部F及び後方部Rそれぞれに起立阻害部55が形成されていることで、防漏カフ5における、前方部Fの起立阻害部55と後方部Rの起立阻害部55とに挟まれた部分である起立部51が、外側延出部54(弾性部材7)の収縮力により、図3及び図4に示すように、サイドシート6(防漏カフ用シート)と表面シート2との固定部である基端部50を起立基端とし、外側延出部54を自由端側として起立し得る。そして、ナプキン1の着用中に一対の防漏カフ5,5がこのように起立することで、ナプキン1の肌対向面に排泄された経血等の排泄液の横漏れが効果的に防止される。また、図示していないが、斯かる防漏カフ5の起立状態においては、外側延出部54(弾性部材7)の収縮力により、ナプキン1の全体が、吸収性本体10の縦方向Xの中央部が非肌対向面側(裏面シート3側)に凸となるように湾曲していわゆる舟形形状に変形するため、ナプキン1の着用者の身体形状にフィットしやすくなる。

0037

防漏カフ5における起立阻害部55よりも縦方向Xの外方に位置する部分は、図1に示すように、端部固定部56にて他の部材に固定されている。本実施形態においてこの「他の部材」は、表面シート2及び裏面シート3である。本実施形態においては、端部固定部56は、図1に示す如き平面視において波線状ないしジグザグ線状をなし、少なくとも防漏カフ5の外側延出部54及びその近傍、より具体的には、サイドシート6(防漏カフ用シート)における基端部50から外側延出部54にわたる部分が他の部材に固定されて形成されている。端部固定部56は、ホットメルト等の接着剤、熱融着等の公知の固定手段によって形成されており、接着剤の塗布部又は熱融着された部分を有しており、その形成方法に起因して、周辺部(端部固定部56の非形成部)に比して硬く高剛性である。なお、端部固定部56の平面視形状は、図1に示す如き線状に限定されず任意に設定可能であり、例えば、防漏カフ5における、起立阻害部55よりも縦方向Xの外方で且つ基端部50よりも横方向Yの内方に位置する部分の全体が、端部固定部56であってもよい。

0038

吸収体4は、図1に示すように、前記第2領域たる後方部Rに、縦方向Xに延びる後方スリットR1が配された後方スリット領域RSを有している。本実施形態においては、吸収体4は、後方スリット領域RSとして、吸収体4(ナプキン1)を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる縦中心線CLの両側に配された一対の後方スリット領域RSr,RSlを有している。後方スリットR1は、吸収体4に形成された切れ目であり、後方スリットR1の形成位置においては吸収体4の形成材料が切断され又は形成材料が他の部位よりも相互に離れて分離されている。ナプキン1においては、後方スリットR1は平面視直線状をなしているが、後方スリットR1の平面視形状はこれに限定されず波線等でもよい。また後方スリットR1は、縦方向Xに延びていればよく、図示の如く縦中心線CLに対して平行でなくてもよく、平面視において縦中心線CL(縦方向X)とのなす角度が45度未満であればよい。後方スリットR1と縦方向Xとのなす角度は、好ましくは30度未満、より好ましくは10度未満、更に好ましくは0度であり、すなわち後方スリットR1は縦方向Xに平行に延びることが最も好ましい。

0039

一対の後方スリット領域RSr,RSlそれぞれにおいては、後方スリットR1が1本のみ配置されているか、又は後方スリットR1が複数分散配置されている。本実施形態においては、図1及び図6に示すように、一対の後方スリット領域RSr,RSlそれぞれには4本の後方スリットR1が分散配置されている。後方スリット領域RSr,RSlに後方スリットR1が1本のみ配置されている場合、その1本の後方スリットR1自体が後方スリット領域RSr,RSlである。また、後方スリット領域RSr,RSlに後方スリットR1が複数分散配置されている場合、その領域RSr,RSlの範囲は、それぞれ図6に示すように、縦方向Xの最も前方に位置する後方スリットR1の前端から最も後方に位置する後方スリットR1の後端までを縦方向長さとし、横方向Yの最も内側に位置する後方スリットR1の内側縁から最も外側に位置する後方スリットR1の外側縁までを横方向長さとする、平面視四角形の範囲である。

0040

一対の後方スリット領域RSr,RSlそれぞれに存する後方スリットR1の数は特に制限されないが、好ましくは2本以上、より好ましくは3本以上、そして、好ましくは9本以下、より好ましくは7本以下である。

0041

一対の後方スリット領域RSr,RSlがそれぞれ後方スリットR1を複数有している場合、その複数の後方スリットR1は互いに、平面視形状及び縦中心線CL(縦方向X)に対する傾斜角度の何れか一方又は両方が同じでもよく、異なっていてもよい。また、一対の後方スリット領域RSr,RSlがそれぞれ後方スリットR1を複数有している場合、その複数の後方スリットR1が縦方向Xに一列に並ぶパターンよりも、図6に示す如き、横方向Yの位置が異なる2本以上の後方スリットR1が存するパターンが好ましい。

0042

ナプキン1では、図6に示すように、後方スリット領域RSr,RSlそれぞれにおける複数の後方スリットR1は、平面視形状及び縦中心線CLに対する傾斜角度が互いに同じであり、各後方スリットR1は縦中心線CLに平行に直線で延びている。後方スリット領域RSr,RSlそれぞれには4本の後方スリットR1が存しており、その4本の後方スリットR1は縦方向X及び横方向Yの両方向に分散した状態で配され、より具体的には千鳥状に配されている。この後方スリット領域RSr,RSlそれぞれにおける後方スリットR1の千鳥状配置は、具体的には、複数(2本)の後方スリットR1が縦方向Xに間欠配置されたスリット列が形成され、且つ該スリット列を横方向Yに投影したときに、該スリット列を構成する後方スリットR1の投影像の間に、該スリット列と横方向Yにおいて隣接する他の後方スリットR1の投影像が配置されるものである。

0043

後方スリットR1は、図4に示すように、吸収体4を貫通していることが好ましい。また後方スリットR1は、図4に示すように、吸収体4の上下に配される表面シート2及び裏面シート3には形成されていないことが好ましい。また、図示していないが、表面シート2と吸収体4との間に別のシートが介在配置されている場合、後方スリットR1はその別のシートにも形成されていないことが好ましい。ここでいう「別のシート」としては、例えば、当該技術分野においてサブレイヤなどと呼ばれる、不織布などの液透過性シートが挙げられる。

0044

後方スリット領域RSは、ナプキン1のフィット性の向上に大いに寄与するものである。ナプキン1のような夜間用の生理用ナプキンは、縦方向Xの長さが比較的長いため、股間部の前後方向の広い範囲にわたって追従性よく密着することが要求される。しかしながら、特に、膣口などの排泄部及びその近傍は、曲率半径が比較的大きく湾曲度が小さいのに対し、排泄部よりも後方(背側)に位置する臀部の溝及びその近傍は、曲率半径が比較的小さく湾曲度が大きいため、排泄部から臀部の溝にわたる連続した部分は表面形状の変化が激しく、そのため、従来の夜間用の生理用ナプキンは該部分に対するフィット性が十分ではなかった。これに対し、ナプキン1は、吸収体4が後方部Rに前述した構成の後方スリット領域RSを有しているため、表面形状の変化が激しい排泄部から臀部の溝にわたる部分に対し、ヨレを生じることなく変形してフィット性よく密着し得る。

0045

特に本実施形態においては、後方スリット領域RSが、図6に示すように、吸収体4を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる縦中心線CLを挟んで両側に一対RSr,RSlとして配されており、一方の後方スリット領域RSrと他方の後方スリット領域RSlとが横方向Yに離間しているため、ナプキン1は、着用者の臀部の溝に追従し得るように変形する際にヨレを生じる可能性がより一層低減されており、フィット性がより一層高められている。

0046

このように、ナプキン1は、後方スリット領域RSを具備することにより、排泄部から臀部の溝にわたる部分を含む着用者の股間部にナプキン1の全体を追従性よく密着させ得る高いフィット性を有することに加え、防漏カフ5を具備することにより、液漏れ防止性、特に横漏れ防止性に優れる。尤も、ナプキン1の如き夜間用の生理用ナプキンに対し、単に、従来技術に基づいて防漏カフを設置しただけでは、防漏カフが十分に起立せず、防漏カフによる作用効果が十分に得られないおそれがある。

0047

この点、ナプキン1においては、図1に示すように、i)防漏カフ5の前方部Fに位置する起立阻害部55が、前方折り畳み線FFLよりも縦方向Xの前方に存在し、且つ防漏カフ5の後方部Rに位置する起立阻害部55が、後方スリット領域RS(RSr,RSl)と縦方向Xにおいて少なくとも一部が重なり(換言すれば、後方部Rの起立阻害部55の少なくとも一部が、後方スリット領域RSの横方向Yの外方に存在し)、更に、ii)防漏カフ5の起立部51が折り返し部53を含んで構成されており、前記i)及びii)により、ナプキン1のフィット性が高められ、延いては防漏カフ5(起立部51)の起立性が高められている。前記i)に関し、本実施形態においては、図1に示すように、後方部Rの起立阻害部55の全体が後方スリット領域RSと縦方向Xにおいて重なっており、より具体的には、後方部Rの一対の起立阻害部55,55間に後方スリット領域RSr,RSlが存在している。斯かる構成を具備するナプキン1によれば、防漏カフ5を構成する外側延出部54(弾性部材7)の伸長応力が低い場合でも防漏カフ5が起立しやすく、着用者の臀部を包み込むようにフィットするため、着用者の就寝時に経血等の体液が着用者の身体を伝って臀部側に移行して外部に漏れ出すという、夜間用の生理用ナプキンに特有の問題が解決される。

0048

特に前記i)の構成、とりわけ、後方部Rの起立阻害部55の少なくとも一部が後方スリット領域RSと縦方向Xにおいて重なることにより、ナプキン1の着用中において、相対的に剛性の低い後方スリット領域RSが、その両側に位置する相対的に剛性の高い起立阻害部55によって横方向Yの内側に押し出され、その結果、ナプキン1の後方部Rが、非肌対向面側すなわち裏面シート3側に凸(肌対向面側すなわち表面シート2側に凹)となるように湾曲していわゆる舟形形状に変形し、着用者の臀部の溝に沿うように追従性よく密着する。このとき、前記ii)の構成に起因する防漏カフ5の高さの効果により、後方スリット領域RSは、防漏カフ5よりも着用者の肌から遠い側に向かって押し出される。また、前記ii)の構成により、起立阻害部55が横方向Yの外方に引っ張られるため、後方部Rが過度に変形することが抑制され、後方部Rを着用者の臀部にほどよくフィットさせることが可能となる。また、前記ii)の構成により、防漏カフ5(起立部51)の起立性が向上するため、液漏れが効果的に防止される。

0049

吸収性本体10の肌対向面には、図1に示すように、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に一体的に凹陥した溝として、縦方向Xに延在する縦溝8が、横方向Yに所定間隔を置いて一対形成されているとともに、横方向Yに延在する横溝9が、一対の縦溝8,8それぞれの縦方向Xの後端に連結されている。一対の縦溝8,8は、それぞれ、前方部Fから中間部Mを通って後方部Rにわたって連続している。横溝9は、図1に示す如き平面視において、縦方向Xの外方に向かって凸の凸状をなし、その凸の頂部が縦中心線CL上に位置している。

0050

縦溝8は、平面視において縦方向Xに延びる線状をなしていればよく、その長手方向と縦方向Xとのなす角度が45度未満であればよい。横溝9は、平面視において横方向Yに延びる線状をなしていればよく、その長手方向と横方向Yとのなす角度が60度未満であればよい。また、両溝8,9ともに、その長手方向に沿って凹陥部(表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に一体的に凹陥した部分)が連続する連続線状の溝でもよく、あるいは、凹陥部と非凹陥部(平坦部)とがその長手方向に交互に配された不連続線状の溝でもよい。不連続線の溝において、その長手方向において隣り合う凹陥部どうしの間隔(非凹陥部の該長手方向の長さ)は、好ましくは5mm以下である。また、縦溝8と横溝9との連結は、両溝8,9それぞれの凹陥部が連続している形態のみならず、縦溝8と横溝9との間に非凹陥部が介在する形態が包含され、後者の形態において、縦溝8と横溝9との間隔(介在する非凹陥部の両溝8,9の長手方向に沿う長さ)は、好ましくは5mm以下である。

0051

本実施形態においては、前方部F及び後方部Rそれぞれに横溝9が形成されている。前方部Fの横溝9は、一対の縦溝8,8それぞれの縦方向Xの前端に連結され、後方部Rの横溝9は、一対の縦溝8,8それぞれの縦方向Xの後端に連結されており、これら両溝8,9の連結体は、平面視において閉じた環状をなしている。縦溝8及び横溝9は、それぞれ、縦中心線CLを基準として左右対称に形成されている。縦溝8及び横溝9に囲まれた領域には、後述する中高部43(中間部Mにおける、前方部F及び後方部Rに比して吸水性材料の坪量が高い領域)が存在している。

0052

また、吸収性本体10の肌対向面には、図1及び図7に示すように、後方部Rの横溝9よりも縦方向Xの内方に、横方向Yに延在する部分(横溝部)13bを有する内溝13が形成されている。内溝13は、縦溝8及び横溝9に囲まれた領域において、中高部43よりも縦方向Xの後方に位置している。内溝13は、縦方向Xに延びる一対の縦溝部13a,13aと、両縦溝部13a,13aそれぞれの縦方向Xの後端に連結された横溝部13bとを含んで構成され、縦中心線CLを基準として左右対称に形成されている。横溝部13bは、平面視において縦方向Xの外方に向かって凸の凸状をなし、その凸の頂部が縦中心線CL上に位置している。なお、縦溝部13aと横溝部13bとの連結部は内溝13の変曲点に位置しており、したがって、横溝部13bは、内溝13における変曲点よりも縦方向Xの外方に位置する。内溝13についても、前述した溝8,9についての説明が適宜適用される。

0053

前述した溝8,9,13は、いわゆる防漏溝として機能し、吸収体4の平面方向特に横方向Yの液の拡散を抑制するとともに、吸収体4のヨレを防止し得る。溝8,9,13は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。溝8,9,13においては、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化しており、溝8,9,13の底部はそれらの周辺部に比して高密度である。

0054

一対の縦溝8,8は、それぞれ図7に示す如き平面視において、内溝13における横方向Yに延在する部分(横溝部13b)と縦方向Xにおいて同位置又はその近傍に括れ部80を有している。ここでいう「近傍」とは、縦溝8における、横溝部13bと縦方向Xにおいて同位置の部分(横溝部13bの横方向Yの外方に位置する部分)から15mm以内の部分を意味する。括れ部80は、ナプキン1が非肌対向面側に凸となるようにいわゆる舟形形状に変形する際の起点となり得る部分であり、括れ部80の存在は、ナプキン1の斯かる変形を容易にし得る。

0055

なお、縦溝8は、括れ部に代えて、あるいは括れ部とともに、分断部を有していてもよい。分断部は、縦溝8の連続性が失われた部分であり、縦溝8を構成する凹陥部が形成されていない部分すなわち非凹陥部(平坦部)からなる。分断部も、括れ部と同様に、ナプキン1が非肌対向面側に凸となるようにいわゆる舟形形状に変形する際の起点となり得る部分である。

0056

そして、防漏カフ5の後方部Rの起立阻害部55は、図1及び図7に示すように、内溝13における横方向Yに延在する部分(横溝部13b)と重なるか、それよりも縦方向Xの前方に位置している。このように、縦溝8が後方部Rに、後方部Rが舟形形状に変形する際の起点となる括れ部80を有し、且つ後方部Rの起立阻害部55が横溝部13bよりも縦方向Xの前方に位置していることで、後方部Rの舟形形状への変形がより一層起こりやすくなり、結果としてナプキン1の縦方向Xの前後でのフィット性が一層向上し得る。特に、起立阻害部55が横溝部13bよりも縦方向Xの前方に位置していることで、防漏溝が2重に重なって、舟形形状に変形しにくくなった部分を、非肌対向面側に凸となるように、着用者の身体側に引っ張り上げて、舟形形状への変形を促すようになる。

0057

また、吸収性本体10の肌対向面における横溝9よりも縦方向Xの後方には、複数の凹陥部14が一方向に間欠配置されてなり且つ平面視において縦方向Xの外方に向かって凸の曲線状(弧状)をなす凹陥部列15が形成されている。凹陥部14は、溝8,9,13を構成する部分と同じく、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に一体的に凹陥した部分である。凹陥部列15において隣り合う凹陥部14,14どうしの間隔は、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上、そして、好ましくは15mm以下、より好ましくは13mm以下である。

0058

後方部Rには、縦方向Xの前方側から後方側に向かって、凹陥部として、内溝13における横方向Yに延在する部分である横溝部13b、横溝9及び凹陥部列15が存在しているところ、これらの曲率半径については、「横溝部13b<横溝9<凹陥部列15」なる大小関係成立している。つまり、後方部Rにおいて、湾曲度が最も大きいのは横溝部13b、湾曲度が最も小さいのは凹陥部列15である。なお、凹陥部列15の曲率半径は、凹陥部列15を構成する全ての凹陥部14を通る仮想曲線図7点線)の曲率半径である。

0059

このように、横溝9よりも縦方向Xの後方に位置する部分であるナプキン1の後端部に凹陥部列15が存在することで、該後端部に硬さが付与されるため、ナプキン1の着用中における該後端部の折れやめくれが効果的に防止される。一方、ナプキン1の後端部に凹陥部列15が存在することに起因して、該後端部の柔軟性の低下によるナプキン1のフィット性の低下や着用時の違和感が懸念されるが、これについては、凹陥部列15において隣り合う凹陥部14,14どうしの間隔を5mm以上に設定することで、該後端部の柔軟性等の低下が最小限に抑えてられており、斯かる懸念は払拭されている。更に、曲率半径に関して、後方部Rに縦方向Xの前方から後方に向かって、「横溝部13b<横溝9<凹陥部列15」なる大小関係が成立していることで、縦方向Xの前方から後方に向かうに従って後方部Rの曲げやすさ(変形の容易性)が増加するようになっているため、ナプキン1の着用時における意図しない皺や折れが効果的に防止され、ナプキン1の着用者に違和感を与え難い。

0060

また、本実施形態においては、図1及び図7に示すように、後方部Rの起立阻害部55は、後方フラップ部固定材11と縦方向Xにおいて少なくとも一部が重なる。すなわち、後方フラップ部固定材11の横方向Yの内方に後方部Rの起立阻害部55の少なくとも一部が位置している。図示の形態では、後方部Rの起立阻害部55は、後方フラップ部固定材11と縦方向Xにおいて同位置に存在している。斯かる構成により、ナプキン1の後方部Rが着用者の臀部の溝に沿うように変形する際に懸念される過度の変形が効果的に防止される。

0061

更に、ナプキン1においては前述したとおり、図2に示すように、吸収性本体10の非肌対向面に配された本体固定材12が縦方向Xに間欠配置されているため、前述した起立阻害部55と内溝13の横溝部13bとの位置関係等による作用効果と相俟って、ナプキン1全体が舟形形状に変形しやすく、フィット性がより一層高められている。

0062

後方部Rの起立阻害部55において、外側延出部54の少なくとも横方向Yの外方側(折り返し部53とは反対側)は、表面シート2に接合されていないことが好ましい。すなわち、後方部Rの起立阻害部55における外側延出部54の横方向Yの外方側は、他の部材に接合されずに自由端とされていることが好ましい。斯かる構成により、ナプキン1の後方部Rが着用者の臀部の溝に沿うように変形する際に懸念される過度の変形が効果的に防止される。起立阻害部55における外側延出部54において、表面シート2に対して非接合とされる部分は、例えば図5を参照して、外側延出部54の横方向Yの外側縁54a(折り返し部53とは反対側の縁)から横方向Yの最外方に配されている弾性部材7にわたる部分とすることができる。

0063

吸収体4について更に説明すると、吸収体4は、吸水性材料を含んで構成されている。前記吸水性材料としては、この種の吸収性物品の吸収体において使用可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水性繊維及び吸水性ポリマーが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。親水性繊維としては、本来的に親水性の繊維でもよく、あるいは疎水性繊維親水化処理した繊維でもよいが、前者の繊維が特に好ましい。本来的に親水性の繊維としては、天然系の繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維が好ましい例として挙げられ、好ましいものとして、パルプレーヨンを例示できる。パルプには、針葉樹クラフトパルプ広葉樹クラフトパルプなどの木材パルプの他に、木綿パルプ、藁パルプなどの非木材パルプなどがあるが、特に制限されない。また、セルロース繊維分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋セルロース繊維、木材パルプをマーセル化処理して得られるような嵩高性のセルロース繊維を用いてもよい。吸水性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の吸水性ポリマーの形状は特に限定されず、例えば、球状、塊状、状、不定形状であり得る。吸水性ポリマーは、典型的には、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩重合物又は共重合物主体とする。

0064

ナプキン1における吸収体4は、図3図5に示すように、着用時に着用者の排泄部に対向配置される中央吸収性シート41と、平面視において中央吸収性シート41と重なる部分及び中央吸収性シート41の周縁から外方に延出する部分を有する本体吸収性シート42とを含んで構成されており、複数枚のシートの積層構造体である。両吸収性シート41,42は何れも、親水性繊維及び吸水性ポリマーを含有する。

0065

本発明において「吸収性シート」とは、親水性繊維、吸水性ポリマー等の吸水性材料を含むシート状の吸収構造体を意味し、吸水性材料を積繊してなる積繊体とは区別される。一般に、吸収性シートは、吸水性材料の積繊体に比して厚みが薄く低剛性であるため、吸収性シートを備えた吸収性物品は、厚みが薄い薄型であり、柔軟で着用感に優れ、またコンパクトに折り畳めてハンドリング性にも優れる。斯かる吸収性シートの特長をより有効に活用し、液拡散性、液保持性を十分に備え装着感の良好な吸収性物品を得る観点から、吸収性シートの1枚あたりの5cN/cm2の荷重下での厚みは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、そして、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。吸収性シートとしては例えば、特許第2963647号公報、特許第2955223号公報に記載のものを利用することができる。吸収性シートとして好ましいものを例示すると、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状としたものが挙げられる。

0066

中央吸収性シート41は、図1に示すように、中間部M、あるいは中間部M及び前方部Fの中間部M寄りの部分において、ナプキン1又は吸収性本体10の横方向Yの中央部に配されている。また中央吸収性シート41は、図3に示すように、該シート41を折り畳んでなる多層構造をなしている。この中央吸収性シート41の折り畳み多層構造は、1枚の平面視略矩形形状の該シート41が、該シート41を横方向Yに略三等分する位置を通って縦方向Xに延びる2本の折り曲げ線にて同一面側(肌対向面側)に折り曲げられて、いわゆる巻き三つ折り状態に形成されたものであり、該シート41の3層構造を有している。

0067

また、本体吸収性シート42も、図3図5に示すように、該シート42を折り畳んでなる多層構造をなしている。この本体吸収性シート42の折り畳み多層構造は、1枚の平面視略矩形形状の該シート42が、縦方向Xに延びる2本の折り曲げ線にて同一面側(非肌対向面側)に折り曲げられ、且つ該シート41の縦方向Xに沿う両端縁どうしが横方向Yの中央部で重ね合わされて形成されたものであり、その両端縁の重ね合わせ部は該シート42の3層構造、該重ね合わせ部以外の部分は該シート42の2層構造を有している。本体吸収性シート42の折り畳み多層構造は、吸収体4の外形を形成している。

0068

このように、ナプキン1における吸収体4は、1枚の本体吸収性シート42の折り畳み構造の内部に、1枚の中央吸収性シート41の折り畳み構造が内包された構成を有しているところ、中間部Mの横方向Yの中央部は、この中央吸収性シート41の折り畳み構造が配されていることによって、周辺部に比して厚みが大きく且つ肌対向面側に隆起した中高部43となっている。一方、吸収体4における中高部43以外の部位は、中央吸収性シート41の折り畳み構造が無く、本体吸収性シート42の折り畳み構造を含んで構成されており、中高部43に比して厚みの小さい標準吸収部44となっている。

0069

このように、中間部Mには、前方部F及び後方部Rに比して吸水性材料の坪量が高い領域である中高部43が存在する。中高部43は、図6に示すように、後方スリット領域RS(RSr,RSl)から所定距離離間した位置に配されており、中高部43と後方スリット領域RSとの間は、スリットが形成されていない非スリット形成領域となっている。つまり、ナプキン1は、中間部Mから後方部Rに向かって、中高部43、非スリット形成領域、後方スリット領域RSを縦方向Xに有しているところ、これは、中間部Mから後方部Rに向かうに従って坪量が減少すること、すなわち剛性が低下することを意味する。斯かる構成により、着用者の股間部においても特に表面形状の変化が激しい部分である、排泄部から臀部の溝にわたる部分に対し、ナプキン1は、ヨレを生じることなく該部分に追従し得るように変形しやすくなるため、フィット性が向上し得る。

0070

中高部43は、図1に示すように、平面視において長方形形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて、中間部Mの横方向Yの中央部に配されている。但し、中高部43の平面視形状は任意に選択可能であり、長方形形状に限定されない。中高部43の縦方向Xの長さは、好ましくは60mm以上、より好ましくは80mm以上、そして、好ましくは150mm以下、より好ましくは120mm以下である。また、中高部43の横方向Yの長さは、好ましくは25mm以上、より好ましくは30mm以上、そして、好ましくは55mm以下、より好ましくは50mm以下である。

0071

吸収体4における中高部43の厚みは、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下である。中高部43の厚みを斯かる範囲とすることで、中高部43が形成されている中間部Mにおける良好な装着感と高い吸収性能両立することが容易となる。また、ナプキン1のように吸収性物品がウイング部を備えている場合には、装着時に中間部Mでの吸収体のヨレを抑制しやすくなる。また、吸収体4における標準吸収部44の厚みは、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは3mm以下、より好ましくは2.5mm以下である。標準吸収部44の厚みを斯かる範囲とすることで、高い吸収性能と着用者の動きへの追従性をより一層高めることが可能となる。吸収体及び吸収性シートの厚みは下記方法により測定される。

0072

<吸収性シート及び吸収体の厚みの測定方法
測定対象物である吸収性シート又は吸収体を水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、5cN/cm2の荷重下での厚みを測定する。本発明における厚みの測定には、厚み計PEACOCKDIALUPRIGHT GAUGESR5-C(OZAKIMFG.CO.LTD.製)を用いた。このとき、厚み計の先端部と測定対象物における測定部分との間に、平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、荷重が5cN/cm2となるようにプレートの大きさを調整する。

0073

ナプキン1においては、図1図3及び図6に示すように、吸収体4は中間部Mに、縦方向Xに延びる中央スリットM1が配された中央スリット領域MSを有している。中央スリット領域MSは中高部43と重なるように存している。中高部43に中央スリット領域MSが存していることにより、ナプキン1の着用時に、着用者の大腿部により、吸収体4を横方向Yに圧縮する力が加えられても、吸収体4が、中央スリット領域MSの多様な部位で細かく変形するため、吸収体4やナプキン1に、深さの深い折れ皺が生じにくい。そのため、深い折れ皺に起因する不都合、例えば、着用者が違和感を覚える、折れ皺に沿って液が流れて漏れにつながる等が効果的に防止され得る。したがってナプキン1によれば、中央スリット領域MS及び後方スリット領域RSの双方による作用効果により、着用時に着用者の肌に密着して隙間を生じ難く、該隙間からの液漏れが効果的に防止される。

0074

中央スリットM1は、吸収体4に形成された切れ目であり、中央スリットM1の形成位置においては吸収体4の形成材料が切断され又は形成材料が他の部位よりも相互に離れて分離されている。ナプキン1においては、中央スリットM1は平面視直線状をなしているが、中央スリットM1の平面視形状はこれに限定されず波線等でもよい。また中央スリットM1は、縦方向Xに延びていればよく、図示の如く縦中心線CLに対して平行でなくてもよく、平面視において縦中心線CL(縦方向X)とのなす角度が45度未満であればよく、30度未満であることが好ましく、特に10度未満であることが好ましく、0度であることが最も好ましい。

0075

中央スリット領域MSにおいては、中央スリットM1が1本のみ配置されているか、又は中央スリットM1が複数分散配置されている。本実施形態においては後者である。中央スリット領域MSに中央スリットM1が1本のみ配置されている場合、その1本の中央スリットM1自体が中央スリット領域MSである。また、中央スリット領域MSに中央スリットM1が複数分散配置されている場合、その領域MSの範囲は、図6に示すように、縦方向Xの最も前方に位置する中央スリットM1の前端から最も後方に位置する中央スリットM1の後端までを縦方向長さとし、横方向Yの最も内側に位置する中央スリットM1の内側縁から最も外側に位置する中央スリットM1の外側縁までを横方向長さとする、平面視四角形の範囲である。

0076

中央スリット領域MSには中央スリットM1が1本以上あればよい。中央スリット領域MSに存する中央スリットM1の数は特に制限されないが、好ましくは10本以上、より好ましくは20本以上、そして、好ましくは40本以下、より好ましくは30本以下である。中央スリット領域MSが中央スリットM1を複数有している場合、その複数の中央スリットM1は互いに、平面視形状及び縦中心線CLに対する傾斜角度の何れか一方又は両方が同じでもよく、異なっていてもよい。また、中央スリット領域MSが中央スリットM1を複数有している場合、その複数の中央スリットM1が縦方向Xに一列に並ぶパターンよりも、図6に示す如き、横方向Yの位置が異なる2本以上の中央スリットM1が存するパターンが好ましい。

0077

ナプキン1では、図6に示すように、中央スリット領域MSにおける複数の中央スリットM1は、平面視形状及び縦中心線CLに対する傾斜角度が互いに同じであり、各中央スリットM1は縦中心線CLに平行に直線で延びている。中央スリット領域MSにおける複数の中央スリットM1は縦方向X及び横方向Yの両方向に分散した状態で配され、より具体的には千鳥状に配されている。この中央スリットM1の千鳥状配置は、前述した後方スリットR1の千鳥状配置と同じである。

0078

中央スリットM1は、図3に示すように、吸収体4を貫通していることが好ましい。また中央スリットM1は、図3に示すように、吸収体4の上下に配される表面シート2及び裏面シート3には形成されていないことが好ましい。また、図示していないが、表面シート2と吸収体4との間に別のシート(例えばサブレイヤ)が介在配置されている場合、中央スリットM1はその別のシートにも形成されていないことが好ましい。

0079

図6に示すように、中央スリット領域MSと後方スリット領域RS(RSr,RSl)とは縦方向Xに離間している。つまり、中央スリット領域MSと後方スリット領域RSとの間には、非スリット形成領域が存在する。斯かる構成により、防漏カフ5の伸縮力によって中間部M(前記排泄部対向部)と後方部Rとが着用者の各部位にフィットするように変形することが一層容易になる。

0080

そして、中央スリット領域MSと後方スリット領域RS(RSr,RSl)との間には、吸収性本体10を折り曲げる際に利用される折曲線である中央折り畳み線CFLが横方向Yに延在している。斯かる構成により、中央スリット領域MSと後方スリット領域RSとの間に位置する中央折り畳み線CFLの形成位置及びその近傍の、スリット(切れ目)形成に起因する剛性の低下が抑制され、その結果、ナプキン1の着用時において、中央折り畳み線CFLが縦方向Xの前後両方から押し上げられるようになり、フィット性がより一層向上し得る。また、中央スリット領域MS及び後方スリット領域RSそれぞれの変形の連続性が、中央折り畳み線CFLによって分断されるため、各領域単位で着用者の身体にフィットし得る変形が生じやすくなり、結果として、ナプキン1のフィット性がより一層向上し得る。

0081

中央スリット領域MSの後端(すなわち、中央スリット領域MSにおいて縦方向Xの最後方に位置する中央スリットM1の後端)と後方スリット領域RSの縦方向前端との離間距離d7(図6参照)は20mm以上が好ましく、25mm以上がより好ましい。また離間距離d7が長すぎると、中央折り畳み線CFLを肌に密着させる効果が弱まり、ナプキン1と肌との隙間が生じ易くなるおそれがあることから、離間距離S7の上限は、好ましくは40mm、より好ましくは35mmである。

0082

ここでいう、「後方スリット領域RSの縦方向前端」は、後方スリット領域RSにおいて、縦方向Xの最前方に位置する後方スリットR1の縦方向Xの前端である。本実施形態のように、後方スリット領域RSが複数存在する場合は、その複数の後方スリット領域RSにおける全ての後方スリットR1のうち、縦方向Xの最前方に位置する後方スリットR1の縦方向Xの前端が、前記「後方スリット領域RSの縦方向前端」である。例えば、本実施形態のナプキン1においては、後方スリット領域RSとして、後方スリット領域RSr,RSlが左右一対存在するところ、図6に示すように、一方の後方スリット領域RSrと他方の後方スリット領域RSlとで縦方向前端の位置が同じ場合は、両領域RSr,RSlそれぞれにおける縦方向Xの最前方に位置する後方スリットR1の縦方向Xの前端が、前記「後方スリット領域RSの縦方向前端」であり、該位置が異なる場合は、相対的に縦方向Xの前方に位置する領域RSr又はRSlにおける縦方向Xの最前方に位置する後方スリットR1の縦方向Xの前端が、前記「後方スリット領域RSの縦方向前端」である。なお、「後方スリット領域RSの縦方向後端」も、前述した「後方スリット領域RSの縦方向前端」と同様の考え方で定義される。

0083

前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、吸収体4の各部の寸法は、下記のように設定することが好ましい。
一対の後方スリット領域RSr,RSl間の横方向Yにおける間隔が最も狭い部分の間隔d1(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、そして、好ましくは40mm以下、より好ましくは30mm以下である。

0084

中央折り畳み線CFLと後方スリット領域RS(RSr,RSl)との間隔d2、すなわち、中央折り畳み線CFLと後方スリット領域RSにおいて縦方向Xの最前方に位置する後方スリットR1との間隔d2(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、そして、好ましくは40mm以下、より好ましくは35mm以下である。なお、中央折り畳み線CFLは、実際の製品においては通常、縦方向Xに所定の長さすなわち幅を有し、図示の如き細線よりも幅広の平面視細帯状をなしているところ、そのような細帯状の中央折り畳み線CFLについての前記間隔d2は、該中央折り畳み線CFLの延びる方向(図示の形態では横方向Y)に沿う一対の側端部(前方側端部、後方側端部)のうちの縦方向Xの後方側に位置する、後方側端部を、中央折り畳み線CFL側の測定位置として測定されたものを意味し、すなわち、この中央折り畳み線CFLの後方側端部と後方スリット領域RSとの距離を意味する。また、中央折り畳み線が図6に示すような横方向Yに平行な直線状ではない場合には、その非直線状の中央折り畳み線CFLと後方スリット領域RSとの間隔d2は、縦中心線CL上に位置する該中央折り畳み線CFLの前記後方側端部を該中央折り畳み線CFL側の測定位置として測定されたものを意味する。

0085

後方スリットR1の縦方向Xの長さL1(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、そして、好ましくは35mm以下、より好ましくは25mm以下である。
後方スリットR1の横方向Yの長さすなわち幅b1(図6参照)は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、そして、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.8mm以下である。
後方スリット領域RSr,RSlにおいて、複数の後方スリットR1が縦方向Xに一列に配されてなる、縦スリット列内における後方スリットR1,R1の縦方向Xの間隔(1つの後方スリット領域において縦方向において互いに最も近接する後方スリットどうしの縦方向の間隔)d3(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、そして、好ましくは35mm以下、より好ましくは25mm以下である。
後方スリット領域RSr,RSlにおいて、複数の後方スリットR1が横方向Yに一列に配されてなる、横スリット列内における後方スリットR1,R1の横方向Yの間隔(1つの後方スリット領域において横方向において互いに最も近接する後方スリットどうしの横方向の間隔)d4(図6参照)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、そして、好ましくは25mm以下、より好ましくは20mm以下である。

0086

中央スリットM1の縦方向Xの長さL2(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、そして、好ましくは35mm以下、より好ましくは25mm以下である。
中央スリットM1の横方向Yの長さすなわち幅b2(図6参照)は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、そして、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.8mm以下である。
中央スリット領域MSにおいて、複数の中央スリットM1が縦方向Xに一列に配されてなる、縦スリット列内における中央スリットM1,M1の縦方向Xの間隔(中央スリット領域において縦方向において互いに最も近接する中央スリットどうしの縦方向の間隔)d5(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、そして、好ましくは35mm以下、より好ましくは25mm以下である。
中央スリット領域MSにおいて、複数の中央スリットM1が横方向Yに一列に配されてなる、横スリット列内における中央スリットM1,M1の横方向Yの間隔(中央スリット領域において横方向において互いに最も近接する中央スリットどうしの横方向の間隔)d6(図6参照)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、そして、好ましくは25mm以下、より好ましくは20mm以下である。

0087

また、一対の後方スリット領域RSr,RSl間の横方向Yにおける間隔が最も狭い部分の間隔d1(図6参照)は、中央スリット領域MSにおいて横方向Yに隣り合う2本の中央スリットM1,M1どうしの横方向Yにおける間隔d6(図6参照)に比して広く、且つ中高部43を横方向Yに5等分した場合の横方向中央の1領域の横方向長さに比して広いことが好ましい。斯かる構成により、ナプキン1の着用時において、この間隔d1を持つ部分(後方部Rの横方向Yの中央部)が着用者の臀裂により一層安定的に沿うようになり、フィット性、延いては漏れ防止性がより一層向上し得る。間隔d1と間隔d6との比率は、前者/後者として、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。また、間隔d1と中高部43の横方向中央の1領域の横方向長さとの比率は、前者/後者として、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上、そして、好ましくは6以下、より好ましくは5以下である。

0088

以上、本発明について説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、前記実施形態においては、吸収体が吸収性シートのみから構成されていたが、吸水性材料を積繊してなる積繊体のみから構成されていてもよく、両者を含んで構成されていてもよい。また、吸収体における吸収性シートの多層構造は、前記実施形態のように、1枚の吸収性シートが折り重ねられて形成された構成でもよく、あるいは複数枚の吸収性シートを折り畳まずに積層した構成でもよく、あるいは両構成を複合した構成でもよい。前述した複数の実施形態において互いに異なる構成を、適宜変更し、置換し、あるいは組み合わせた形態とすることもできる。

0089

本発明は、経血、尿、便、などの体液の吸収に用いられる物品全般に適用することができるが、特に、生理用ナプキンなどの女性用吸収性物品、とりわけ、夜間に着用される夜間用の女性用吸収性物品に好適である。女性用吸収性物品としては、前記実施形態の如き生理用ナプキンの他に、例えば、パンティライナ失禁パッド等が挙げられる。本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。

0090

<1>着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向部を含む中間部と、該中間部から縦方向前方に延在する前方部と、該中間部から縦方向後方に延在する後方部とを有し、且つ吸収体、該吸収体の肌対向面側に配された表面シート、及び該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートを具備する吸収性本体と、該吸収性本体の縦方向に沿う両側部に配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品であって、一対の前記防漏カフは、それぞれ、防漏カフ用シートを含んで構成され、該防漏カフ用シートが他の部材に固定された基端部と、該防漏カフ用シートが着用者側に起立する起立部とを有しており、前記起立部は、前記基端部から横方向内側へ延びる内側延出部、及び折り返し部を介して横方向外側へ延びる外側延出部を含んで構成され、該外側延出部は縦方向に伸縮性を有しており、前記前方部及び前記後方部それぞれに、前記内側延出部と前記外側延出部とが固定された、起立阻害部が形成されており、前記前方部に、前記吸収性本体を折り曲げる際に利用される折曲線が横方向に延在し、前記前方部の前記起立阻害部が、該折曲線よりも縦方向前方に存在し、前記吸収体は、前記後方部に、縦方向に延びる後方スリットが配された後方スリット領域を有し、前記後方部の前記起立阻害部は、該後方スリット領域と縦方向において少なくとも一部が重なる吸収性物品。
<2> 前記後方スリット領域は、前記吸収体を横方向に二分して縦方向に延びる仮想縦中心線を挟んで両側に一対配されている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3> 前記吸収性本体の肌対向面に、前記表面シート及び前記吸収体が前記裏面シート側に一体的に凹陥してなる溝として、縦方向に延在する縦溝が、横方向に所定間隔を置いて一対形成されているとともに、横方向に延在する横溝が、該一対の縦溝それぞれの縦方向後端に連結されており、また、該横溝よりも縦方向内方に、横方向に延在する部分を有する内溝が形成されており、前記一対の縦溝は、それぞれ平面視において、前記内溝における横方向に延在する部分と縦方向において同位置又はその近傍に括れ部又は分断部を有し、前記後方部の前記起立阻害部は、前記内溝における横方向に延在する部分に重なるか、それよりも縦方向前方に位置している前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4> 前記吸収性本体の肌対向面における前記横溝よりも縦方向後方に、複数の凹陥部が一方向に間欠配置されてなり且つ平面視において縦方向外方に向かって凸の曲線状をなす凹陥部列が形成され、該凹陥部列において隣り合う凹陥部どうしの間隔が5mm以上であり、曲率半径について、前記内溝における横方向に延在する部分<前記横溝<前記凹陥部列なる大小関係が成立している前記<3>に記載の吸収性物品。
<5> 前記凹陥部列において隣り合う前記凹陥部どうしの間隔は、5mm以上、好ましくは7mm以上、そして、15mm以下、好ましくは13mm以下である前記<4>に記載の吸収性物品。

0091

<6> 前記吸収性本体は、前記後方部における縦方向に沿う両側部に、前記吸収体の縦方向に沿う両側縁から横方向外方に延出する部材を含んで構成される後方フラップ部を有し、該後方フラップ部の非肌対向面に、該後方フラップ部を着用者の着衣に固定する後方フラップ部固定材が配されており、前記後方部の前記起立阻害部は、前記後方フラップ部固定材と縦方向において少なくとも一部が重なる前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<7> 前記吸収性本体の非肌対向面に、該吸収性本体を着用者の着衣に固定する本体固定材が、縦方向に間欠配置されている前記<6>に記載の吸収性物品。
<8> 前記後方部の前記起立阻害部において、前記外側延出部の少なくとも横方向外方側は前記表面シートに接合されていない前記<1>〜<7>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<9> 前記中間部に、前記後方部に比して前記吸水性材料の坪量が高い領域が存在する前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<10> 前記吸収体は、前記中間部に、縦方向に延びる中央スリットが配された中央スリット領域を有し、該中央スリット領域と前記後方スリット領域とが縦方向に離間している前記<1>〜<9>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<11> 前記中央スリット領域と前記後方スリット領域との間に、前記吸収性本体を折り曲げる際に利用される折曲線が横方向に延在している前記<10>に記載の吸収性物品。

0092

<12> 前記外側延出部に、縦方向に伸縮性を有する弾性部材が複数条配されている前記<1>〜<11>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<13> 前記防漏カフにおける前記起立阻害部よりも縦方向外方に位置する部分は、端部固定部にて他の部材に固定されている前記<1>〜<12>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<14> 前記端部固定部は、平面視において波線状ないしジグザグ線状を有し、平面視において波線状ないしジグザグ線状をなし、少なくとも前記外側延出部及びその近傍、より具体的には、前記防漏カフ用シートにおける前記基端部から該外側延出部にわたる部分が他の部材に固定されて形成されている前記<13>に記載の吸収性物品。
<15> 前記端部固定部は、接着剤の塗布部又は熱融着された部分を有し、周辺部(すなわち該端部固定部の非形成部)に比して硬く高剛性である前記<13>又は<14>に記載の吸収性物品。

0093

<16> 前記後方スリットは、前記吸収体に形成された切れ目である前記<1>〜<15>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<17> 前記後方スリットは、平面視において直線状又は波線状を有している前記<1>〜<16>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<18> 前記後方スリットは、前記吸収性物品を横方向に二分して縦方向に延びる縦中心線とのなす角度が45度未満、好ましくは30度未満、より好ましくは10度未満である前記<1>〜<17>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<19> 前記後方スリットが縦方向に平行に延びている前記<1>〜<18>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<20> 前記後方スリット領域に前記後方スリットが複数分散配置されている前記<1>〜<19>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<21> 前記後方スリット領域に存する前記後方スリットの数は2本以上、好ましくは3本以上、そして、9本以下、より好ましくは7本以下である前記<1>〜<20>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<22> 前記後方スリット領域に、横方向の位置が互いに異なる2本以上の前記後方スリットが配されている前記<1>〜<21>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<23> 前記吸収体は、着用時に着用者の排泄部に対向配置される中央吸収性シートと、平面視において該中央吸収性シートと重なる部分及び該中央吸収性シートの周縁から外方に延出する部分を有する本体吸収性シートとを含んで構成され、複数枚のシートの積層構造体であり、該中央吸収性シート及び該本体吸収性シートは、それぞれ、親水性繊維及び吸水性ポリマーを含有する前記<1>〜<22>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<24> 前記吸収性物品が生理用ナプキンである前記<1>〜<23>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<25> 前記生理用ナプキンの縦方向長さが30cm以上である前記<24>に記載の吸収性物品。

0094

1生理用ナプキン(吸収性物品)
2表面シート
3裏面シート
4吸収体
41 中央吸収性シート
42 本体吸収性シート
43中高部
44標準吸収部
5 防漏カフ
50基端部
51起立部
52内側延出部
53 折り返し部
54外側延出部
55 起立阻害部
56 端部固定部
6サイドシート(防漏カフ用シート)
7弾性部材
8縦溝
9横溝
10 吸収性本体
10H後方フラップ部
11 後方フラップ部固定材
12 本体固定材
13 内溝
13a 縦溝部
13b 横溝部
14 凹陥部
15 凹陥部列
F 前方部(第1領域)
M 中間部(第1領域)
R後方部(第2領域)
FFL前方折り畳み線
CFL中央折り畳み線
RFL 後方折り畳み線
M1中央スリット
MS 中央スリット領域
R1後方スリット
RS,RSr,RSl 後方スリット領域
CL縦中心線
X縦方向
Y 横方向

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