図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

ガイドされたヌクレアーゼステムを使用してウイルス感染を選択的に処置する方法、および処置するための組成物の提供。

解決手段

以下の工程を含む、ウイルス感染を処置する方法:ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分細胞中に導入する工程;該配列特異的ターゲティング部分によって該ヌクレアーゼをウイルス核酸ターゲティングする工程;ならびに宿主ゲノム干渉することなく、該ヌクレアーゼによってウイルス核酸を切断する工程。

概要

背景

背景
ウイルス感染は、重大な医学的問題である。様々な抗ウイルス処置利用可能であるが、それらは、一般に、ウイルス複製サイクルの阻止に向けられている。従って、宿主細胞からウイルスを根絶するための有効な処置が存在しないため、特に困難な問題は、潜伏性ウイルス感染である。潜伏感染は、免疫監視を回避し、任意の時点で溶解サイクル再活性化することができるため、生涯にわたり持続的なリスクが存在する。抗ウイルス薬開発の大半は、タンパク質標的に焦点を当てており、そのようなアプローチはウイルスの根絶に成功していない。

特に問題となる潜伏性ウイルス感染の一例は、ヘルペスウイルス科である。ヘルペスは、最も蔓延しているヒト病原体のうちの一つであり、90%を超える成人が、ヘルペスウイルスの八つの亜型のうちの少なくとも一つに感染したことがある。潜伏感染は大部分の人々において持続し;14〜49のアメリカ人の約16%が性器ヘルペスに感染しており、性器ヘルペスは最も一般的な性行為感染症のうちの一つになっている。潜伏のため、性器ヘルペスまたは単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)のための治療法はない。感染後、宿主は、症状を発現していなくても、ヘルペスウイルスを無限に保有する。同様に、ヒトパピローマウイルスまたはHPVは、ヒト集団における一般的なウイルスであり、75%を超えるがこの型の感染を一生のうちのある時点で有するであろう。高リスク発癌性HPV型は、細胞のDNAへ組み込まれ、癌、具体的には、子宮頸癌をもたらすことができる。ヘルペスウイルス科と同様に、HPVは潜伏を維持することができる。

ヒトヘルペスウイルス4型HHV-4)とも呼ばれるエプスタインバーウイルスEBV)は、ヒトにおけるもう一つの一般的なウイルスである。エプスタインバーは、伝染性単核症腺熱)の原因として公知であり、ホジキンリンパ腫バーキットリンパ腫鼻咽頭癌のような特定の種類の癌、ならびに毛状白板症および中枢神経リンパ腫のようなヒト免疫不全ウイルスHIV)に関連した状態にも関連している。ウイルスによる感染は、ある特定の自己免疫疾患、具体的には、皮膚筋炎全身性エリテマトーデス慢性関節リウマチシェーグレン症候群、および多発性硬化症のより高いリスクに関連しているとの証拠が存在する。潜伏中、EBVゲノムは環状化し、エピソームとして細胞核に存在する。しかしながら、現在のところ、EBVのためのワクチンまたは処置は存在しない。

EBVを含むヘルペスウイルス科およびHPVのようなウイルスは、無限に細胞内で休止状態であり続け、処置後ですら完全には根絶されないという能力を有する。その結果、ウイルスは、宿主が新たな外部ウイルスに感染しなくても、再活性化し、大量のウイルス子孫の産生を開始することができる。潜伏状態において、ウイルスゲノムは、細胞質または核において安定化され遊離したエピソームとして宿主細胞内に存続する。これらの潜伏ウイルスについて、そのような感染を完全に根絶する治療アプローチを見出すことは不可能であった。

概要

ガイドされたヌクレアーゼステムを使用してウイルス感染を選択的に処置する方法、および処置するための組成物の提供。以下の工程を含む、ウイルス感染を処置する方法:ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分細胞中に導入する工程;該配列特異的ターゲティング部分によって該ヌクレアーゼをウイルス核酸ターゲティングする工程;ならびに宿主ゲノム干渉することなく、該ヌクレアーゼによってウイルス核酸を切断する工程。

目的

本発明は、ガイドされたヌクレアーゼシステムを使用してウイルス感染を選択的に処置する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

以下の工程を含む、ウイルス感染処置する方法:ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分細胞中に導入する工程;該配列特異的ターゲティング部分によって該ヌクレアーゼをウイルス核酸ターゲティングする工程:ならびに宿主ゲノム干渉することなく、該ヌクレアーゼによってウイルス核酸を切断する工程。

請求項2

前記ヌクレアーゼが、ジンクフィンガーヌクレアーゼ転写活性化因子エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼからなる群より選択されるヌクレアーゼである、請求項1記載の方法。

請求項3

前記ヌクレアーゼがCas9エンドヌクレアーゼを含み、前記配列特異的ターゲティング部分がガイドRNAを含む、請求項1記載の方法。

請求項4

ウイルス感染が潜伏性であり、ウイルス核酸が宿主ゲノム中に組み込まれている、請求項1記載の方法。

請求項5

切断する工程がウイルス核酸において二本鎖破壊を生じさせることを含む、請求項1記載の方法。

請求項6

宿主が生存ヒト対象であり、前記工程がインビボで実施される、請求項1記載の方法。

請求項7

ポリヌクレオチドをウイルス核酸へ挿入する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。

請求項8

ウイルス核酸が、アデノウイルス単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型水痘帯状疱疹ウイルスエプスタインバーウイルスヒトサイトメガロウイルスヒトヘルペスウイルス8型、ヒトパピローマウイルス、BKウイルスJCウイルス天然痘B型肝炎ウイルス、ヒトボカウイルス、パルボウイルスB19、ヒトアストロウイルスノーウォークウイルスコクサッキーウイルスA型肝炎ウイルスポリオウイルスライノウイルス重症急性呼吸器症候群ウイルスC型肝炎ウイルス黄熱病ウイルスデングウイルスウエストナイルウイルス風疹ウイルスE型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスHIV)、インフルエンザウイルス、グアナリト(Guanarito)ウイルス、フニンウイルス、ラッサウイルスマチュポウイルス、サビアウイルスクリミア・コン出血熱ウイルスエボラウイルスマールブルグウイルス麻疹ウイルスムンプスウイルスパラインフルエンザウイルス呼吸器合胞体ウイルスヒトメタニューモウイルスヘンドラウイルスニパウイルス狂犬病ウイルスD型肝炎ロタウイルスオルビウイルスコルティウイルス、およびバンナ(Banna)ウイルスからなる群より選択されるウイルスに由来する、請求項1記載の方法。

請求項9

ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を導入する工程が、該ヌクレアーゼおよび該配列特異的ターゲティング部分をコードするウイルスベクターを細胞中に導入することを含む、請求項1記載の方法。

請求項10

ウイルスベクターが、レトロウイルスレンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルスポックスウイルスアルファウイルスワクシニアウイルス、およびアデノ随伴ウイルスからなる群より選択される、請求項9記載の方法。

請求項11

ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を導入する工程が、非ウイルスベクターを細胞中に導入することを含む、請求項1記載の方法。

請求項12

非ウイルスベクターが、ナノ粒子カチオン性脂質カチオン性ポリマー金属ナノ粒子ナノロッドリポソームマイクロバブル細胞透過性ペプチド、およびリポスフェアからなる群より選択される、請求項11記載の方法。

請求項13

非ウイルスベクターがポリエチレングリコール(PEG)を含む、請求項11記載の方法。

請求項14

ベクターエネルギーを適用する工程をさらに含む、請求項11記載の方法。

請求項15

エネルギーが超音波またはエレクトロポレーションを介して導入される、請求項11記載の方法。

請求項16

ヌクレアーゼ;および宿主細胞内のインビボのウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす、配列特異的ターゲティング部分を含む、ウイルス感染の処置のための組成物

請求項17

前記ヌクレアーゼが、Cas9エンドヌクレアーゼであり、配列特異的結合モジュールが、ウイルスゲノムの一部分を特異的に標的とするガイドRNAを含む、請求項16記載の組成物。

請求項18

Cas9エンドヌクレアーゼおよびガイドRNAが、ウイルスに感染した宿主細胞において共発現される、請求項17記載の組成物。

請求項19

前記ヌクレアーゼが、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼからなるリストより選択されるヌクレアーゼである、請求項16記載の組成物。

請求項20

ウイルス核酸が、単純ヘルペスウイルス(HSV)-1、HSV-2、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス(HHV)-6、HHV-7、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、JCウイルス、BKウイルス、パルボウイルスb19、アデノ随伴ウイルス(AAV)、およびアデノウイルスからなる群より選択されるウイルスに由来する、請求項16記載の組成物。

請求項21

ヌクレアーゼ、およびウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす、配列特異的ターゲティング部分をコードする核酸を含む、ウイルス感染の処置のための組成物。

請求項22

前記配列特異的ターゲティング部分がガイドRNAを含む、請求項21記載の組成物。

請求項23

ガイドRNAがウイルスゲノムの一部分に相補的である、請求項22記載の組成物。

請求項24

ガイドRNAが、ウイルス機能のために必要なフィーチャー(feature)における、ヌクレアーゼによるウイルスゲノムの切断を引き起こすよう設計されている、請求項23記載の組成物。

請求項25

前記フィーチャーが、ウイルス複製開始点末端反復複製因子結合部位プロモーターコード配列、および反復領域からなるリストより選択されるものである、請求項24記載の組成物。

請求項26

前記核酸が送達ベクター内に提供される、請求項21記載の組成物。

請求項27

送達ベクターがアデノ随伴ウイルスを含む、請求項26記載の組成物。

請求項28

送達ベクターが、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、ワクシニアウイルス、ナノ粒子、カチオン性脂質、カチオン性ポリマー、金属ナノ粒子、ナノロッド、リポソーム、マイクロバブル、細胞透過性ペプチド、リポスフェア、およびポリエチレングリコール(PEG)からなる群より選択されるものを含む、請求項27記載の組成物。

請求項29

前記ヌクレアーゼがCas9エンドヌクレアーゼである、請求項21記載の組成物。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2014年5月30日出願の米国仮特許出願第62/005,395号および2014年7月25日出願の米国仮特許出願第62/029,072号(これらの内容は参照によって組み入れられる)の両方に基づく優先権および恩典を主張する。

0002

発明の分野
本発明は、一般に、ガイドされたヌクレアーゼステムを使用してウイルス感染を選択的に処置するための組成物および方法に関する。

背景技術

0003

背景
ウイルス感染は、重大な医学的問題である。様々な抗ウイルス処置利用可能であるが、それらは、一般に、ウイルス複製サイクルの阻止に向けられている。従って、宿主細胞からウイルスを根絶するための有効な処置が存在しないため、特に困難な問題は、潜伏性ウイルス感染である。潜伏感染は、免疫監視を回避し、任意の時点で溶解サイクル再活性化することができるため、生涯にわたり持続的なリスクが存在する。抗ウイルス薬開発の大半は、タンパク質標的に焦点を当てており、そのようなアプローチはウイルスの根絶に成功していない。

0004

特に問題となる潜伏性ウイルス感染の一例は、ヘルペスウイルス科である。ヘルペスは、最も蔓延しているヒト病原体のうちの一つであり、90%を超える成人が、ヘルペスウイルスの八つの亜型のうちの少なくとも一つに感染したことがある。潜伏感染は大部分の人々において持続し;14〜49のアメリカ人の約16%が性器ヘルペスに感染しており、性器ヘルペスは最も一般的な性行為感染症のうちの一つになっている。潜伏のため、性器ヘルペスまたは単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)のための治療法はない。感染後、宿主は、症状を発現していなくても、ヘルペスウイルスを無限に保有する。同様に、ヒトパピローマウイルスまたはHPVは、ヒト集団における一般的なウイルスであり、75%を超えるがこの型の感染を一生のうちのある時点で有するであろう。高リスク発癌性HPV型は、細胞のDNAへ組み込まれ、癌、具体的には、子宮頸癌をもたらすことができる。ヘルペスウイルス科と同様に、HPVは潜伏を維持することができる。

0005

ヒトヘルペスウイルス4型HHV-4)とも呼ばれるエプスタインバーウイルスEBV)は、ヒトにおけるもう一つの一般的なウイルスである。エプスタインバーは、伝染性単核症腺熱)の原因として公知であり、ホジキンリンパ腫バーキットリンパ腫鼻咽頭癌のような特定の種類の癌、ならびに毛状白板症および中枢神経リンパ腫のようなヒト免疫不全ウイルスHIV)に関連した状態にも関連している。ウイルスによる感染は、ある特定の自己免疫疾患、具体的には、皮膚筋炎全身性エリテマトーデス慢性関節リウマチシェーグレン症候群、および多発性硬化症のより高いリスクに関連しているとの証拠が存在する。潜伏中、EBVゲノムは環状化し、エピソームとして細胞核に存在する。しかしながら、現在のところ、EBVのためのワクチンまたは処置は存在しない。

0006

EBVを含むヘルペスウイルス科およびHPVのようなウイルスは、無限に細胞内で休止状態であり続け、処置後ですら完全には根絶されないという能力を有する。その結果、ウイルスは、宿主が新たな外部ウイルスに感染しなくても、再活性化し、大量のウイルス子孫の産生を開始することができる。潜伏状態において、ウイルスゲノムは、細胞質または核において安定化され遊離したエピソームとして宿主細胞内に存続する。これらの潜伏ウイルスについて、そのような感染を完全に根絶する治療アプローチを見出すことは不可能であった。

0007

概要
本発明は、ガイドされたヌクレアーゼシステムを使用してウイルス感染を選択的に処置する方法を提供する。本発明の方法は、宿主の遺伝材料完全性干渉することなく、ウイルスまたはその他の外来遺伝材料を宿主生物から除去するために使用され得る。ヌクレアーゼは、ウイルス核酸を標的とし、それによって、ウイルスの複製もしくは転写に干渉するか、またはさらには宿主ゲノムからウイルス遺伝材料を切り出すために使用され得る。ヌクレアーゼは、ウイルス核酸が細胞内に粒子として存在する時も、宿主ゲノム中に組み込まれている時も、宿主材料に作用することなく、ウイルス核酸のみを除去するために特異的にターゲティングされ得る。ウイルス核酸を標的とすることは、ウイルスゲノム材料をヌクレアーゼによる破壊の標的とし、宿主細胞ゲノムは標的としない、ガイドRNAのような配列特異的部分を使用して行われ得る。いくつかの態様において、共にウイルスゲノム材料を標的とし、選択的に編集するかまたは破壊する、CRISPR/Cas9ヌクレアーゼおよびガイドRNA(gRNA)が使用される。CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)は、ファージ感染から細菌を保護する細菌免疫系の天然に存在する要素である。ガイドRNAは、CRISPR/Cas9複合体をウイルス標的配列へ局在させる。複合体の結合は、Cas9エンドヌクレアーゼをウイルスゲノム標的配列へ局在させ、ウイルスゲノムの破壊を引き起こす。例えば、ジンクフィンガーヌクレアーゼ転写活性化因子エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、メガヌクレアーゼ、または宿主の遺伝材料の正常機能に干渉することなく、ウイルス核酸を分解するかもしくはウイルス核酸に干渉するために使用され得るその他の系を含む、他のヌクレアーゼ系が、使用されてもよい。

0008

ある特定の局面において、本発明は、ウイルス感染を処置する方法を提供する。方法は、ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分細胞中に導入する工程を含む。ヌクレアーゼが該配列特異的ターゲティング部分によってウイルス核酸へターゲティングされ、該ヌクレアーゼが、宿主ゲノムに干渉することなく、ウイルス核酸を切断する。ヌクレアーゼは、例えば、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼであり得る。好ましい態様において、ヌクレアーゼはCas9エンドヌクレアーゼであり、配列特異的ターゲティング部分はガイドRNAを含む。切断する工程は、ウイルス核酸における1個または複数個一本鎖または二本鎖の破壊を生じさせ得る。方法は、ポリヌクレオチドを挿入する工程、または切断した末端を、除去されたウイルス核酸の小片と再接合する工程をさらに含んでいてもよい。宿主はヒト患者のような生存対象であり得、工程はインビボで実施され得る。

0009

方法は、任意の形態のまたは任意のウイルス生活環ステージのウイルス核酸を標的とするために使用され得る。例えば、方法は、ウイルスのRNAまたはDNAを消化するために使用され得る。標的とされるウイルス核酸は、独立した粒子として宿主細胞の中に存在し得る。好ましい態様において、ウイルス感染は潜伏性であり、ウイルス核酸は宿主ゲノム中に組み込まれている。任意の適当なウイルス核酸が、切断および消化の標的とされ得る。ある特定の態様において、標的とされるウイルスには、単純ヘルペスウイルス(HSV)-1、HSV-2、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス(HHV)-6、HHV-7、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、JCウイルス、BKウイルスパルボウイルスb19、アデノ随伴ウイルス(AAV)、およびアデノウイルスのうちの1種類または複数種類が含まれる。いくつかの態様において、標的とされるウイルスには、アデノウイルス、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型、ヒトパピローマウイルス、BKウイルス、JCウイルス、天然痘B型肝炎ウイルス、ヒトボカウイルス、パルボウイルスB19、ヒトアストロウイルスノーウォークウイルス、コクサッキーウイルスA型肝炎ウイルスポリオウイルスライノウイルス重症急性呼吸器症候群ウイルスC型肝炎ウイルス黄熱病ウイルスデングウイルスウエストナイルウイルス風疹ウイルスE型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、インフルエンザウイルス、グアナリト(Guanarito)ウイルス、フニンウイルス、ラッサウイルスマチュポウイルス、サビアウイルスクリミア・コン出血熱ウイルスエボラウイルスマールブルグウイルス麻疹ウイルスムンプスウイルスパラインフルエンザウイルス呼吸器合胞体ウイルスヒトメタニューモウイルスヘンドラウイルスニパウイルス狂犬病ウイルスD型肝炎ロタウイルスオルビウイルスコルティウイルス、およびバンナ(Banna)ウイルスのうちの1種類または複数種類が含まれる。

0010

ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分は、ベクターを使用して細胞中に導入され得る。例えば、ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分をコードするウイルスベクターを使用することができる。ウイルスベクターは、レトロウイルスレンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルスアルファウイルスワクシニアウイルス、またはアデノ随伴ウイルスであり得る。いくつかの態様において、非ウイルスベクターが使用される。適当な非ウイルスベクターには、例えば、ナノ粒子カチオン性脂質カチオン性ポリマー金属ナノ粒子ナノロッドリポソームマイクロバブル細胞透過性ペプチドリポスフェアポリエチレングリコール(PEG)が含まれ得る。例えば、超音波またはエレクトロポレーションによって、細胞がベクターを取り込むよう促すことができる。

0011

本発明の局面は、ウイルス感染の処置のための組成物を提供する。組成物は、ヌクレアーゼと、宿主細胞内のインビボのウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす配列特異的ターゲティング部分とを含む。ある特定の態様において、ヌクレアーゼはCas9エンドヌクレアーゼであり、配列特異的結合モジュールは、ウイルスゲノムの一部分を特異的に標的とするガイドRNAを含む。Cas9エンドヌクレアーゼおよびガイドRNAは、ウイルスに感染した宿主細胞において共発現され得る。いくつかの態様において、ヌクレアーゼは、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼからなるリストより選択されるヌクレアーゼである。

0012

切断されるウイルス核酸には、例えば、単純ヘルペスウイルス(HSV)-1、HSV-2、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス(HHV)-6、HHV-7、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、JCウイルス、BKウイルス、パルボウイルスb19、アデノ随伴ウイルス(AAV)、およびアデノウイルス、またはその他のうちの1種類または複数種類が含まれ得る。

0013

いくつかの局面において、本発明は、ウイルス感染の処置のための組成物を提供する。組成物は、ヌクレアーゼと、ウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす配列特異的ターゲティング部分とをコードする核酸を含む。いくつかの態様において、配列特異的ターゲティング部分は、ウイルスゲノムの一部分に相補的であり得るガイドRNAを使用する。ガイドRNAは、ウイルス機能のために必要なフィーチャー(feature)における、ヌクレアーゼによるウイルスゲノムの切断を引き起こすよう設計され得る。フィーチャーは、例えば、ウイルス複製開始点末端反復複製因子結合部位プロモーターコード配列、または反復領域であり得る。核酸は、アデノ随伴ウイルスのようなウイルスベクターであり得る送達ベクター内に提供される。ベクターには、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、ワクシニアウイルス、ナノ粒子、カチオン性脂質、カチオン性ポリマー、金属ナノ粒子、ナノロッド、リポソーム、マイクロバブル、細胞透過性ペプチド、リポスフェア、またはポリエチレングリコール(PEG)のいずれかが含まれ得る。

0014

本発明の方法および組成物は、ウイルスに感染している(完全組織を含む)細胞へCRISPR/gRNA/Cas9複合体を送達するために使用され得る。ガイドRNAは、ウイルス核酸を崩壊させ、それが機能的に組み換えられる機会を低下させるため、ウイルスゲノム上の複数の部位を標的とするよう設計され得る。本発明のCRISPR/gRNA/Cas9複合体は、トランスフェクションを実行するためのウイルス法、非ウイルス法、またはその他の方法によって送達され得る。CRISPR/gRNA/Cas9複合体は、好ましくは、ウイルスゲノム材料を標的とし、宿主のゲノム材料は標的としないよう設計される。いくつかの態様において、標的とされるウイルス核酸は、潜伏感染を引き起こすウイルスに関連している。潜伏ウイルスは、例えば、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトT細胞白血球ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型および7型、単純ヘルペスウイルス1型および2型、水痘帯状疱疹ウイルス、麻疹ウイルス、またはヒトパポーバウイルスであり得る。本発明の局面は、潜伏性または活性型である任意のウイルスを標的とするよう、CRISPR/gRNA/Cas9複合体が設計されることを可能にする。

0015

提示された方法は、ウイルスゲノムの編集または破壊を可能にし、それによって、ウイルスの増殖能欠如をもたらしかつ/または感染細胞アポトーシス誘導するが、非感染細胞に対する細胞傷害は観察されない。CRISPR/gRNA/Cas9複合体は、ウイルスゲノム材料(DNAまたはRNA)を選択的に標的とするよう設計され、該CRISPR/gRNA/Cas9複合体は、ウイルスゲノムを含有している細胞へ送達され、そしてウイルスゲノムが、ウイルスを無能力化するために切断される。従って、ウイルスゲノム内のエンドヌクレアーゼ作用部位を標的とすることによって引き起こされる1個または複数個の破壊を介した、ウイルスゲノム機能の標的特異的な崩壊、またはウイルス核酸の消化によって、ウイルス感染を処置することができる。いくつかの態様において、本発明の方法は、細胞増殖を完全に抑制しかつ/または感染細胞のアポトーシスを誘導するため、CRISPR/gRNA/Cas9を用いた宿主細胞のトランスフェクションのために使用され得る。
[本発明1001]
以下の工程を含む、ウイルス感染を処置する方法:
ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を細胞中に導入する工程;
該配列特異的ターゲティング部分によって該ヌクレアーゼをウイルス核酸へターゲティングする工程:ならびに
宿主ゲノムに干渉することなく、該ヌクレアーゼによってウイルス核酸を切断する工程。
[本発明1002]
前記ヌクレアーゼが、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼからなる群より選択されるヌクレアーゼである、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記ヌクレアーゼがCas9エンドヌクレアーゼを含み、前記配列特異的ターゲティング部分がガイドRNAを含む、本発明1001の方法。
[本発明1004]
ウイルス感染が潜伏性であり、ウイルス核酸が宿主ゲノム中に組み込まれている、本発明1001の方法。
[本発明1005]
切断する工程がウイルス核酸において二本鎖破壊を生じさせることを含む、本発明1001の方法。
[本発明1006]
宿主が生存ヒト対象であり、前記工程がインビボで実施される、本発明1001の方法。
[本発明1007]
ポリヌクレオチドをウイルス核酸へ挿入する工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
ウイルス核酸が、アデノウイルス、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型、ヒトパピローマウイルス、BKウイルス、JCウイルス、天然痘、B型肝炎ウイルス、ヒトボカウイルス、パルボウイルスB19、ヒトアストロウイルス、ノーウォークウイルス、コクサッキーウイルス、A型肝炎ウイルス、ポリオウイルス、ライノウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、C型肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、デングウイルス、ウエストナイルウイルス、風疹ウイルス、E型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、インフルエンザウイルス、グアナリト(Guanarito)ウイルス、フニンウイルス、ラッサウイルス、マチュポウイルス、サビアウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ヒトメタニューモウイルス、ヘンドラウイルス、ニパウイルス、狂犬病ウイルス、D型肝炎、ロタウイルス、オルビウイルス、コルティウイルス、およびバンナ(Banna)ウイルスからなる群より選択されるウイルスに由来する、本発明1001の方法。
[本発明1009]
ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を導入する工程が、該ヌクレアーゼおよび該配列特異的ターゲティング部分をコードするウイルスベクターを細胞中に導入することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1010]
ウイルスベクターが、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、ワクシニアウイルス、およびアデノ随伴ウイルスからなる群より選択される、本発明1009の方法。
[本発明1011]
ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を導入する工程が、非ウイルスベクターを細胞中に導入することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1012]
非ウイルスベクターが、ナノ粒子、カチオン性脂質、カチオン性ポリマー、金属ナノ粒子、ナノロッド、リポソーム、マイクロバブル、細胞透過性ペプチド、およびリポスフェアからなる群より選択される、本発明1011の方法。
[本発明1013]
非ウイルスベクターがポリエチレングリコール(PEG)を含む、本発明1011の方法。
[本発明1014]
ベクターにエネルギーを適用する工程をさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1015]
エネルギーが超音波またはエレクトロポレーションを介して導入される、本発明1011の方法。
[本発明1016]
ヌクレアーゼ;および
宿主細胞内のインビボのウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす、配列特異的ターゲティング部分
を含む、ウイルス感染の処置のための組成物。
[本発明1017]
前記ヌクレアーゼが、Cas9エンドヌクレアーゼであり、配列特異的結合モジュールが、ウイルスゲノムの一部分を特異的に標的とするガイドRNAを含む、本発明1016の組成物。
[本発明1018]
Cas9エンドヌクレアーゼおよびガイドRNAが、ウイルスに感染した宿主細胞において共発現される、本発明1017の組成物。
[本発明1019]
前記ヌクレアーゼが、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ、およびメガヌクレアーゼからなるリストより選択されるヌクレアーゼである、本発明1016の組成物。
[本発明1020]
ウイルス核酸が、単純ヘルペスウイルス(HSV)-1、HSV-2、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス(HHV)-6、HHV-7、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、JCウイルス、BKウイルス、パルボウイルスb19、アデノ随伴ウイルス(AAV)、およびアデノウイルスからなる群より選択されるウイルスに由来する、本発明1016の組成物。
[本発明1021]
ヌクレアーゼ、および
ウイルス核酸へ該ヌクレアーゼをターゲティングし、それによって、宿主核酸に干渉することなく、該ヌクレアーゼによるウイルス核酸の切断を引き起こす、配列特異的ターゲティング部分
をコードする核酸を含む、ウイルス感染の処置のための組成物。
[本発明1022]
前記配列特異的ターゲティング部分がガイドRNAを含む、本発明1021の組成物。
[本発明1023]
ガイドRNAがウイルスゲノムの一部分に相補的である、本発明1022の組成物。
[本発明1024]
ガイドRNAが、ウイルス機能のために必要なフィーチャー(feature)における、ヌクレアーゼによるウイルスゲノムの切断を引き起こすよう設計されている、本発明1023の組成物。
[本発明1025]
前記フィーチャーが、ウイルス複製開始点、末端反復、複製因子結合部位、プロモーター、コード配列、および反復領域からなるリストより選択されるものである、本発明1024の組成物。
[本発明1026]
前記核酸が送達ベクター内に提供される、本発明1021の組成物。
[本発明1027]
送達ベクターがアデノ随伴ウイルスを含む、本発明1026の組成物。
[本発明1028]
送達ベクターが、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、ワクシニアウイルス、ナノ粒子、カチオン性脂質、カチオン性ポリマー、金属ナノ粒子、ナノロッド、リポソーム、マイクロバブル、細胞透過性ペプチド、リポスフェア、およびポリエチレングリコール(PEG)からなる群より選択されるものを含む、本発明1027の組成物。
[本発明1029]
前記ヌクレアーゼがCas9エンドヌクレアーゼである、本発明1021の組成物。

図面の簡単な説明

0016

EBVを標的とするCRISPR/Cas9の設計を表す。(図1A)Cong L et al.(2013)CRISPR/Casシステムを使用した多重ゲノム操作(Multiplex Genome Engineering Using CRISPR/Cas Systems.)Science 339:819-823から改作されたCRISPR/Casプラスミドスキーム
EBVを標的とするCRISPR/Cas9の設計を表す。(図1B)Raji細胞におけるトランスフェクション効率に対するoriPの効果。Cas9プラスミドおよびCas9-oriPプラスミドの両方がスクランブルガイドRNAを有する。
EBVを標的とするCRISPR/Cas9の設計を表す。(図1C)EBV参照ゲノム上のCRISPRガイドRNAの標的。緑色、赤色、および青色は、3種類の異なる標的配列カテゴリを表す。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。(図2A)ガイドRNA sgEBV2の周辺のゲノム状況およびPCRプライマーの位置。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。(図2B)sgEBV2によって誘導された大きい欠失。レーン1〜3は、それぞれ、sgEBV2処理の前、5日後、および7日後である。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。(図2C)ガイドRNA sgEBV3/4/5の周辺のゲノム状況およびPCRプライマーの位置。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。(図2D)sgEBV3/5およびsgEBV4/5によって誘導された大きい欠失。レーン1および2は、sgEBV3/5処理の前および8日後の3F/5RPCRアンプリコンである。レーン3および4は、sgEBV4/5処理の前および8日後の4F/5R PCRアンプリコンである。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。sgEBV3/5(図2E)による処理の8日後のサンガー配列決定によって確認されたゲノム切断および修復ライゲーション。青色および白色の背景は、修復ライゲーション前の2個の末端を強調している。
CRISPR/Cas9によって誘導された大きい欠失を表す。sgEBV4/5(図2F)による処理の8日後のサンガー配列決定によって確認されたゲノム切断および修復ライゲーション。青色および白色の背景は、修復ライゲーション前の2個の末端を強調している。
図3A〜3Mは、EBVゲノム破壊による細胞増殖停止を表す。(図3A)異なるCRISPR処理の後の細胞増殖曲線。5種類の独立したsgEBV1〜7処理がここに示される。(図3B〜D)sgEBV1〜7処理の前(図3B)、5日後(図3C)、および8日後(図3D)のフローサイトメトリー散乱光シグナル。(図3E〜G)sgEBV1〜7処理の前(図3E)、5日後(図3F)、および8日後(図3G)のアネキシンV Alexa647およびDAPIによる染色の結果。(図3B〜D)において、青色および赤色は、亜集団P3およびP4に相当する。(図3HおよびI)sgEBV1〜7処理後の顕微鏡法によって明らかにされたアポトーシス細胞形態学。(図3J〜M)sgEBV1〜7処理の前(図3J)および後(図3K〜M)の核形態学
図3-1の説明を参照のこと。
図3-1の説明を参照のこと。
CRISPR処理後のEBV負荷定量を表す。(図4A)ディジタルPCRによる異なるCRISPR処理の後のEBV負荷。Cas9およびCas9-oriPは2反復を有し、sgEBV1〜7は5反復を有していた。
CRISPR処理後のEBV負荷定量を表す。(図4B)全ゲノム増幅のための捕獲された単一細胞の顕微鏡法。
CRISPR処理後のEBV負荷定量を表す。(図4C)全ゲノム増幅のための捕獲された単一細胞の顕微鏡法。
CRISPR処理後のEBV負荷定量を表す。(図4D)処理前の単一細胞からのEBV定量的PCRCt値ヒストグラム。(図4D)における赤色の点線は、各細胞の1個のEBVゲノムのCt値を表す。
CRISPR処理後のEBV負荷定量を表す。(図4E)sgEBV1〜7処理の7日後の単一生細胞からのEBV定量的PCR Ct値のヒストグラム。(図4E)における赤色の点線は、各細胞の1個のEBVゲノムのCt値を表す。
図5は、EBV CRISPRのSURVEYORアッセイを表す。レーン1:NEB 100bpラダー;レーン2:sgEBV1対照;レーン3:sgEBV1;レーン4:sgEBV5対照;レーン5:sgEBV5;レーン6:sgEBV7対照;レーン7:sgEBV7;レーン8:sgEBV4。
図6は、EBV陰性バーキットリンパ腫DG-75によるCRISPR細胞傷害性試験を示す。
図7は、初代ヒト繊維芽細胞IMR-90によるCRISPR細胞傷害性試験を表す。
図8は、ZFNの使用を示す。
図9は、本発明の方法を図示する。
図10は、HBVゲノムのマップである。
図11は、ウイルス処置の送達の結果を示す。
図12は、ウイルス感染を処置するための組成物を示す。

0017

詳細な説明
本発明は、一般に、ガイドされたヌクレアーゼシステムを使用してウイルス感染を選択的に処置するための組成物および方法に関する。本発明の方法は、一本鎖または二本鎖の破壊、切断、消化、または編集のようなヌクレアーゼ活性を通して、細胞内のウイルス核酸を無能力化するかまたは崩壊させるために使用される。本発明の方法は、ゲノムにおける大きい欠失または反復的な欠失を系統的に引き起こし、完全ゲノムの再構築の確率を低下させるために使用され得る。

0018

i.感染細胞の処置
図9は、ウイルスに感染した細胞を処置する方法を図示する。本発明の方法は、患者のインビボ処置に適用可能であり、潜伏性ウイルス感染に関連したウイルスの遺伝子のような任意のウイルス遺伝材料を除去するために使用され得る。方法は、例えば、細胞培養物または細胞試料を調製するかまたは処置するため、インビトロで使用され得る。インビボで使用される時、細胞は、任意の適当な生殖系列細胞または体細胞であり得、本発明の組成物は、患者の身体の特定の部分に送達されてもよいし、または全身送達されてもよい。全身送達される場合には、組織特異的プロモーターを本発明の組成物に含めることが好ましいことがある。例えば、患者が肝臓限局性の潜伏性ウイルス感染を有する場合、ターゲティングされるヌクレアーゼをコードするプラスミドまたはウイルスベクターに、肝組織特異的プロモーターを含めることができる。

0019

図12は、ある特定の態様によるウイルス感染を処置するための組成物を示す。組成物は、好ましくは、ヌクレアーゼと、ヌクレアーゼをウイルス核酸へターゲティングするターゲティング部分(例えば、gRNA)とをコードする(プラスミド、直鎖状DNA、またはウイルスベクターであり得る)ベクターを含む。組成物は、任意で、本明細書にさらに記載されるように、プロモーター、複製開始点、その他の要素、またはそれらの組み合わせのうちの1種類または複数種類を含んでいてもよい。

0020

ii.ヌクレアーゼ
本発明の方法は、ウイルス核酸を特異的に破壊の標的とするための、プログラム可能またはターゲティング可能なヌクレアーゼの使用を含む。例えば、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)ヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、その他のエンドヌクレアーゼもしくはエキソヌクレアーゼ、またはそれらの組み合わせを含む、任意の適当なターゲティングヌクレアーゼが使用され得る。参照によって組み入れられる、Schiffer,2012,慢性ウイルス感染の治療のための標的特異的なDNA変異誘発(Targeted DNA mutagenesis for the cure of chronic viral infections),J Virol 88(17):8920-8936を参照すること。

0021

CRISPR方法論は、任意のゲノム位置においてプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)の上流で配列特異的にDNAを切断するため、ガイドとしての小さいRNA(gRNA)と複合体化するヌクレアーゼ、CRISPR関連(Cas9)を利用する。CRISPRは、crRNAおよびtracrRNAとして公知の別々のガイドRNAを使用し得る。短いガイドRNAの設計を通して、部位特異的な哺乳動物ゲノム切断を可能にするため、これらの2種類の別々のRNAは単一のRNAへ組み合わせられた。Cas9およびガイドRNA(gRNA)は、公知の方法によって合成され得る。Cas9/ガイドRNA(gRNA)は、非特異的なDNA切断タンパク質Cas9と、標的にハイブリダイズしかつCas9/gRNA複合体リクルートするためのRNAオリゴとを使用する。Chang et al.,2013,ゼブラフィッシュ胚におけるRNAガイドCas9ヌクレアーゼによるゲノム編集(Genome editing with RNA-guided Cas9 nuclease in zebrafish embryos),Cell Res 23:465-472;Hwang et al.,2013,CRISPR-Casシステムを使用したゼブラフィッシュにおける効率的なゲノム編集(Efficient genome editing in zebrafish using a CRISPR-Cas system),Nat.Biotechnol 31:227-229;Xiao et al.,2013,ゼブラフィッシュにおけるTALENおよびCRISPR/Casによって媒介される染色体の欠失および逆位(Chromosomal deletions and inversions mediated by TALENS and CRISPR/Cas in zebrafish),Nucl AcidsRes 1-11を参照すること。

0022

CRISPR(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats)は、細菌に見出され、ファージ感染から細菌を保護すると考えられている。それは、最近、真核生物DNAにおける遺伝子発現を変える手段として使用されているが、抗ウイルス治療として、または、より広く、ゲノム材料を崩壊させるための方式としては提唱されていない。むしろ、それは、標的とされた細胞または細胞の集団のDNAの転写を増加させるかまたは減少させる方式として、挿入または欠失を導入するために使用されている。例えば、Horvath et al.,Science(2010)327:167-170;Terns et al.,Current Opinion in Microbiology(2011)14:321-327;Bhaya et al.Annu Rev Genet(2011)45:273-297;Wiedenheft et al.Nature(2012)482:331-338);Jinek M et al.Science(2012)337:816-821;Cong L et al.Science(2013)339:819-823;Jinek M et al.(2013)eLife 2:e00471;Mali P et al.(2013)Science 339:823-826;Qi LS et al.(2013)Cell 152:1173-1183;Gilbert LA et al.(2013)Cell 154:442-451;Yang H et al.(2013)Cell 154:1370-1379;およびWang H et al.(2013)Cell 153:910-918を参照すること。

0023

本発明の一局面において、Cas9エンドヌクレアーゼは、ゲノム内の少なくとも2箇所において二本鎖破壊を引き起こす。これらの2個の二本鎖破壊は、ゲノムの断片の欠失を引き起こす。ウイルス修復経路が2個の末端をアニールしたとしても、ゲノムにはまだ欠失が存在するであろう。この機序を使用した1個または複数個の欠失は、ウイルスゲノムを無能力化するであろう。その結果、宿主細胞からウイルス感染が除去されるであろう。

0024

本発明の態様において、ヌクレアーゼは、標的ウイルスのゲノムを切断する。ヌクレアーゼは、核酸のヌクレオチドサブユニット間ホスホジエステル結合を切断することができる酵素である。エンドヌクレアーゼは、ポリヌクレオチド鎖内のホスホジエステル結合を切断する酵素である。デオキシリボヌクレアーゼIのように、比較的非特異的に(配列に関係なく)DNAを切断するものもあるが、典型的には、制限エンドヌクレアーゼまたは制限酵素と呼ばれる多くのものが、極めて特異的なヌクレオチド配列においてのみ切断する。本発明の好ましい態様において、Cas9ヌクレアーゼが、本発明の組成物および方法へ組み入れられるが、任意のヌクレアーゼが利用され得ることが認識されるべきである。

0025

本発明の好ましい態様において、Cas9ヌクレアーゼが、ゲノムを切断するために使用される。Cas9ヌクレアーゼは、ゲノムにおいて二本鎖破壊を作製することができる。Cas9ヌクレアーゼは、各々異なる鎖を切断する2個の機能ドメイン:RuvCおよびHNHを有する。これらのドメインの両方が活性型である時、Cas9はゲノムにおいて二本鎖破壊を引き起こす。

0026

本発明のいくつかの態様において、ゲノムへの挿入が、無能力化またはゲノム発現の変化を引き起こすよう設計され得る。さらに、二本鎖破壊部に終止コドンを作製することによって、または二本鎖破壊部の下流に終止コドンが作製されるようリーディングフレームシフトさせることによって、早熟終止コドンを導入するためにも、挿入/欠失が使用される。標的遺伝子を崩壊させるため、NHEJ修復経路のこれらの転帰のいずれかに影響を及ぼすことができる。CRISPR/gRNA/Cas9システムの使用によって導入された変化は、ゲノムに永続する。

0027

本発明のいくつかの態様において、少なくとも1個の挿入が、CRISPR/gRNA/Cas9複合体によって引き起こされる。好ましい態様において、多数の挿入がゲノムにおいて引き起こされ、それによって、ウイルスを無能力化する。本発明の一局面において、多数の挿入は、ゲノムが修復され得る確率を低下させる。

0028

本発明のいくつかの態様において、少なくとも1個の欠失が、CRISPR/gRNA/Cas9複合体によって引き起こされる。好ましい態様において、多数の欠失がゲノムにおいて引き起こされ、それによって、ウイルスを無能力化する。本発明の一局面において、多数の欠失は、ゲノムが修復され得る確率を低下させる。高度に好ましい態様において、本発明のCRISPR/Cas9/gRNAシステムは、宿主ゲノムを完全なままにしながら、有意なゲノム崩壊を引き起こし、ウイルスゲノムの効果的な破壊をもたらす。

0029

TALENは、本質的に任意の配列を標的とすることができるDNA結合ドメインに融合した非特異的なDNA切断ヌクレアーゼを使用する。TALENテクノロジーについては、標的部位が同定され、発現ベクターが作製される。(例えば、Notlによって)直鎖化された発現ベクターが、mRNA合成のための鋳型として使用され得る。Life Technologies(Carlsbad,CA)のmMESSAGEmMACHINE SP6転写キットのような市販のキットが使用され得る。Joung & Sander,2013,TALEN:標的特異的なゲノム編集のための広く適用可能なテクノロジー(TALENs:a widely applicable technology for targeted genome editing),Nat Rev Mol Cell Bio 14:49-55を参照すること。

0030

TALEN法およびCRISPR法は、標的部位との1対1の関係を提供する、即ち、TALEドメイン内のタンデムリピートの1単位は、標的部位の1ヌクレオチドを認識し、CRISPR/CasシステムのcrRNA、gRNA、またはsgRNAは、DNA標的内の相補的な配列にハイブリダイズする。方法は、標的において二本鎖破壊を生成するための、TALENペアまたはCas9タンパク質と1個のgRNAとのペアの使用を含み得る。次いで、破壊は、非相同末端結合または相同組換え(HR)を介して修復される。

0031

図8は、ウイルス核酸を切断するために使用されているZFNを示す。簡単に説明すると、ZFN法は、ターゲティングされるZFN 305および任意で少なくとも1種類の付属のポリヌクレオチドをコードする少なくとも1種類のベクター(例えば、RNA分子)を、感染した宿主細胞中に導入する工程を含む。例えば、参照によって組み入れられる、Weinsteinの米国公開第2011/0023144号を参照すること。細胞は標的配列311を含む。細胞がZFN 305の発現を可能にするためにインキュベートされ、標的とされた染色体配列311へ、ZFN 305によって、二本鎖破壊317が導入される。いくつかの態様において、ドナーポリヌクレオチドまたは交換ポリヌクレオチド321が導入される。ウイルス核酸の一部分の、無関係の配列への取り替えは、ウイルス核酸の転写または複製に完全に干渉し得る。標的DNA 311は、交換ポリヌクレオチド321と共に、エラープローン非相同末端結合DNA修復過程または相同組換えDNA修復過程によって修復され得る。

0032

典型的には、ZFNは、DNA結合ドメイン(即ち、ジンクフィンガー)および切断ドメイン(即ち、ヌクレアーゼ)を含み、この遺伝子は(例えば、5'キャップポリアデニル、またはその両方を有する)mRNAとして導入され得る。ジンクフィンガー結合ドメインは、任意の選択の核酸配列を認識しそれに結合するよう操作され得る。例えば、参照によって組み入れられる、Qu et al.,2013,ジンクフィンガーヌクレアーゼは感染ヒトT細胞および潜伏感染ヒトT細胞からのHIV-1プロウイルスDANの特異的かつ効率的な切り出しを媒介する(Zinc-finger-nucleases mediate specific and efficient excision of HIV-1 proviral DAN from infected and latently infected human T cells),Nucl Ac Res 41(16):7771-7782を参照すること。操作されたジンクフィンガー結合ドメインは、天然に存在するジンクフィンガータンパク質と比較して、新規の結合特異性を有し得る。操作法には、合理的設計および様々な型の選択が含まれるが、これらに限定されない。ジンクフィンガー結合ドメインは、ジンクフィンガー認識領域(即ち、ジンクフィンガー)を介して標的DNA配列を認識するよう設計され得る。例えば、参照によって組み入れられる、米国特許第6,607,882号;第6,534,261号、および第6,453,242号を参照すること。ジンクフィンガー認識領域を選択する例示的な方法は、ファージディスプレイ系およびツーハイブリッド系を含み得、各々参照によって組み入れられる、米国特許第5,789,538号;米国特許第5,925,523号;米国特許第6,007,988号;米国特許第6,013,453号;米国特許第6,410,248号;米国特許第6,140,466号;米国特許第6,200,759号;および米国特許第6,242,568号に開示されている。

0033

ZFNは切断ドメインも含む。ZFNの切断ドメイン部分は、制限エンドヌクレアーゼおよびホーミングエンドヌクレアーゼのような、任意の適当なエンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼから入手され得る。例えば、Belfort & Roberts,1997,ホーミングエンドヌクレアーゼ:適切なハウスキーピング(Homing endonucleases:keepingthe house in order),Nucleic AcidsRes 25(17):3379-3388を参照すること。切断ドメインは、切断活性のために二量化を必要とする酵素に由来し得る。各ヌクレアーゼが活性酵素二量体モノマーを構成するため、2個のZFNが切断のために必要とされ得る。あるいは、単一のZFNが、活性酵素二量体を作製するための両方のモノマーを含んでいてもよい。存在する制限エンドヌクレアーゼは、DNAに配列特異的に結合し、結合の部位またはその近くでそれを切断することができる。ある特定の制限酵素(例えば、IIS型)は、認識部位から離れた部位でDNAを切断し、かつ分離可能結合ドメインおよび切断ドメインを有する。例えば、二量体として活性型であるIIS型酵素FokIは、一方の鎖の認識部位から9ヌクレオチド、他方の鎖の認識部位から13ヌクレオチドで、DNAの二本鎖切断触媒する。ZFNにおいて使用されるFokI酵素は、切断モノマーと見なされ得る。従って、FokI切断ドメインを使用した標的特異的な二本鎖切断のため、各々がFokI切断モノマーを含む2個のZFNが、活性酵素二量体を再構成するために使用されてもよい。各々参照によって組み入れられる、Wah,et al.,1998,FokIの構造はDNA切断に関係している(Structure of FokI has implications for DNA cleavage),PNAS 95:10564-10569;米国特許第5,356,802号;米国特許第5,436,150号;米国特許第5,487,994号;米国公開第2005/0064474号;米国公開第2006/0188987号;および米国公開第2008/0131962号を参照すること。

0034

ZFNを使用してウイルスを標的とすることは、配列を含む少なくとも1種類のドナーポリヌクレオチドの細胞内への導入を含み得る。ドナーポリヌクレオチドは、好ましくは、染色体内の組み込み部位のいずれかの側との配列類似性共有する上流配列および下流配列が隣接している、導入される配列を含む。ドナーポリヌクレオチド内の上流配列および下流配列は、関心対象の染色体配列とドナーポリヌクレオチドとの間の組換えを促進するよう選択される。典型的には、ドナーポリヌクレオチドは、DNAであろう。ドナーポリヌクレオチドは、DNAプラスミド細菌人工染色体(BAC)、酵母人工染色体(YAC)、ウイルスベクター、DNAの直鎖状の小片、PCR断片、の核酸であってもよく、リポソームのような送達媒体を利用してもよい。ドナーポリヌクレオチドの配列には、エクソンイントロン制御配列、またはそれらの組み合わせが含まれ得る。二本鎖破壊は、所望の配列が染色体へ組み込まれるような、ドナーポリヌクレオチドとの相同組換えを介して修復される。ZFNによって媒介される過程において、ZFNによって標的配列へ導入された二本鎖破壊は、交換ポリヌクレオチド内の配列が標的配列の一部分に交換され得るような、交換ポリヌクレオチドとの相同組換えを介して修復される。二本鎖破壊の存在は、相同組換えおよび破壊の修復を容易にする。交換ポリヌクレオチドは、物理的に組み込まれてもよいし、あるいは、交換ポリヌクレオチドは、交換ポリヌクレオチドの配列情報の、標的配列のその部分の配列情報との交換をもたらす、破壊の修復のための鋳型として使用されてもよい。従って、ウイルス核酸の一部分は、交換ポリヌクレオチドの配列に変換され得る。ZFN法は、ZFNをコードする核酸分子、および、任意で、少なくとも1種類の交換ポリヌクレオチドまたは少なくとも1種類のドナーポリヌクレオチドを、感染細胞へ送達するための、ベクターの使用を含み得る。

0035

メガヌクレアーゼは、大きい認識部位(12〜40塩基対二本鎖DNA配列)を特徴とするエンドデオキシリボヌクレアーゼであり;結果として、この部位は、一般に、所定のゲノムに一度だけ存在する。例えば、(単一ミスマッチを含む配列はヒトサイズのゲノムに約3回存在するが)I-SceIメガヌクレアーゼによって認識される18塩基対配列は、偶然に1回見出されるために、平均して、ヒトゲノムのサイズの20倍のゲノムを必要とするであろう。従って、メガヌクレアーゼは、最も特異的な天然に存在する制限酵素であると見なされる。メガヌクレアーゼは、配列および構造モチーフに基づき、五つのファミリー:LAGLIDADG、GIY-YIG、HNH、His-Cysボックス、およびPD-(D/E)XKへ分類され得る。独立しているメンバーも存在するが、最も十分に研究されているファミリーは、生物の全ての界に見出され、一般に、イントロンまたはインテインにコードされているLAGLIDADGタンパク質のファミリーである。配列モチーフLAGLIDADGは、酵素活性のための必須の要素を表す。いくつかのタンパク質は、そのようなモチーフを1個しか含有していなかったが、他のものは2個含有していた;いずれのケースにおいても、他のファミリーメンバーとの配列類似性をほとんど〜全く有していないおよそ75〜200アミノ酸残基が、モチーフに後続していた。結晶構造は、LAGLIDADGファミリーについての配列特異性のモードおよび切断機序を例示する:(i)特異性接触は、延長されたβ鎖のDNAの主溝への埋め込みから発生し、DNA結合サドルは、DNAのヘリカルツイスト模倣するピッチおよび輪郭を有する;(ii)タンパク質とDNAとの間の完全な水素結合能は完全には実現されない;(iii)中央の「4塩基」領域におけるDNAの歪みによって、解離しやすいリン酸結合タンパク質触媒コアにより近くなる、副溝を横切って、特徴的な4ntの3'-OH突出を生成するための切断が起こる;(iv)切断は、独特の「金属共有」パラダイムを時に含む、提唱された2金属機序を介して起こる;(v)そして、最後に、付加的な親和性および/または特異性の接触が、コアα/β折り畳みの外部の領域において、「適合した」足場から発生し得る。参照によって組み入れられる、Silva et al.,2011,標的特異的なゲノム操作のためのメガヌクレアーゼおよびその他のツール(Meganucleases andothertools for targeted genome engineering),Curr Gene Ther 11(1):11-27を参照すること。

0036

本発明のいくつかの態様において、鋳型配列がゲノムへ挿入される。ゲノムDNAへヌクレオチド改変を導入するためには、所望の配列を含有しているDNA修復鋳型が、相同性組換え修復HDR)の間に存在しなければならない。DNA鋳型は、通常、gRNA/Cas9と共に細胞へトランスフェクトされる。各ホモロジーアームの長さおよび結合位置は、導入される変化のサイズに依存する。適当な鋳型の存在下で、HDRは、Cas9によって誘導された二本鎖破壊部に有意な変化を導入することができる。

0037

本発明のいくつかの態様は、ヌクレアーゼの改変バージョンを利用してもよい。単一の不活性触媒ドメインRuvC-またはHNH-を含有しているCas9酵素の改変バージョンは、「ニッカーゼ(nickases)」と呼ばれる。1個の活性ヌクレアーゼドメインのみを有するCas9ニッカーゼは、標的DNAの一方の鎖のみを切断して、一本鎖破壊または「ニック」を作製する。不活性dCas9(RuvC-かつHNH-)に類似して、Cas9ニッカーゼは、やはりgRNA特異性に基づきDNAに結合することができるが、ニッカーゼはDNA鎖の一方のみを切断する。CRISPRプラスミドの大半は、化膿性連鎖球菌(S.pyogenes)に由来し、RuvCドメインはD10A変異によって不活化され得、HNHドメインはH840A変異によって不活化され得る。

0038

一本鎖破壊またはニックは、通常、完全な相補DNA鎖を鋳型として使用して、HDR経路を通して迅速に修復される。しかしながら、Cas9ニッカーゼによって導入された2個の近位の反対鎖ニックは、「ダブルニック」または「二重ニッカーゼ」CRISPRシステムとしばしば呼ばれるものにおいて、二本鎖破壊として処理される。ダブルニックによって誘導された二本鎖破壊は、遺伝子標的に対する所望の効果に依って、NHEJまたはHDRのいずれかによって修復され得る。これらの二本鎖破壊部において、CRISPR/Cas9複合体によって、挿入および欠失が引き起こされる。本発明の一局面において、欠失は、2個の二本鎖破壊を相互に近く位置付けることによって引き起こされ、それによって、ゲノムの断片の欠失を引き起こす。

0039

iii.ターゲティング部分
ヌクレアーゼは、ガイドRNA(gRNA)のターゲティング特異性を使用することができる。下記のように、ガイドRNAまたはシングルガイドRNAは、ウイルスゲノムを標的とするよう特異的に設計される。

0040

本発明のCRISPR/Cas9遺伝子編集複合体は、ウイルスゲノムを標的とするガイドRNAによって最適に作用する。(シングルガイドRNA(sgRNA)、crisprRNA(crRNA)、トランス活性化RNA(tracrRNA)、その他の任意のターゲティングオリゴ、またはそれらの任意の組み合わせを含む)ガイドRNA(gRNA)は、ウイルスゲノム崩壊を引き起こすため、CRISPR/Cas9複合体をウイルスゲノムへ導く。本発明の一局面において、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、細胞内の特定のウイルスを標的とするよう設計される。本発明の組成物を使用して、任意のウイルスを標的とし得ることが認識されるべきである。ウイルスゲノムの特異的な領域の同定は、CRISPR/Cas9/gRNA複合体の開発および設計を助ける。

0041

本発明の一局面において、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、細胞内の潜伏ウイルスを標的とするよう設計される。細胞内にトランスフェクトされた後、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、ゲノムを無能力化するため、反復的な挿入もしくは欠失を引き起こすか、または多数の挿入もしくは欠失によって、修復の確率が有意に低下する。

0042

一例として、ヒトヘルペスウイルス4型(HHV-4)とも呼ばれるエプスタインバーウイルス(EBV)は、本発明のCRISPR/Cas9/gRNA複合体によって細胞において不活化される。EBVはヘルペス科のウイルスであり、ヒトにおける最も一般的なウイルスのうちの一つである。ウイルスは、直径およそ122nm〜180nmであり、タンパク質カプシドに包囲されたDNAの二重らせんから構成されている。この例において、Raji細胞株が適切なインビトロモデルとして用いられる。Raji細胞株は、造血起源からの最初の連続ヒト細胞株であり、細胞株は、エプスタインバーウイルスの異常な株を産生し、最も広範囲に研究されているEBVモデルのうちの一つである。Raji細胞においてEBVゲノムを標的とするためには、EBVに対する特異性を有するCRISPR/Cas9複合体が必要である。Addgene,Incから入手された、U6プロモーターによって駆動されるキメラガイドRNA(sgRNA)および遍在性プロモーターによって駆動されるCas9からなるEBVを標的とするCRISPR/Cas9プラスミドの設計。市販のガイドRNAおよびCas9ヌクレアーゼが、本発明によって使用されてもよい。Cas9タンパク質の後に融合したEGFPマーカーは、Cas9陽性細胞の選択を可能にした(図1A)。

0043

本発明の一局面において、ガイドRNAは、商業的に購入されるか否かに関わらず、特異的なウイルスゲノムを標的とするよう設計される。ウイルスゲノムを同定し、ウイルスゲノムの選択された部分を標的とするためのガイドRNAを開発し、本発明の組成物へ組み入れる。本発明の一局面において、ウイルスの特定の株の参照ゲノムを、ガイドRNA設計のために選択する。

0044

例えば、EBVゲノムを標的とするガイドRNAは、本発明の実施例におけるシステムの成分である。例えば、EBVに関して、株B95-8からの参照ゲノムを、設計ガイドとして使用した。EBVのような関心対象のゲノム内で、選択された領域または遺伝子が標的とされる。例えば、異なるゲノム編集目的のための7種類のガイドRNAの設計によって、6個の領域を標的とすることができる(図1Cおよび表S1)。EBVに関して、EBNA1は、感染の潜伏モードおよび溶解モードの両方において発現される唯一の核エプスタインバーウイルス(EBV)タンパク質である。EBNA1は、潜伏感染においていくつかの重要な役割を果たすことが公知であり、EBNA1は、遺伝子制御および潜伏ゲノム複製を含む多くのEBV機能にとって重要である。従って、EBNA1コード領域全体を切り出すため、ゲノムのこの領域の両端を標的とするよう、ガイドRNA sgEBV4およびsgEBV5を選択した。これらの「構造」標的は、EBVゲノムのより小さい小片への系統的な消化を可能にする。EBNA3CおよびLMP1は、宿主細胞形質転換のために必須であり、これらの2種類のタンパク質の5'エクソンを標的とするよう、それぞれ、ガイドRNA sgEBV3およびsgEBV7を設計した。

0045

iv.細胞への導入
本発明の方法は、ヌクレアーゼおよび配列特異的ターゲティング部分を細胞中に導入する工程を含む。ヌクレアーゼは該配列特異的ターゲティング部分によってウイルス核酸へターゲティングされ、次いで、そこで、宿主ゲノムに干渉することなく、ウイルス核酸を切断する。感染した細胞または組織へヌクレアーゼを送達するため、任意の適当な方法を使用することができる。例えば、注射によって、経口的に、または水力学的送達によって、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードする遺伝子を送達することができる。ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードする遺伝子は、全身循環へ送達されてもよいし、または特定の組織型へ送達されるか、もしくはその他の方法で局在させられてもよい。ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードする遺伝子は、コードされたヌクレアーゼが、ある特定の組織型において、優先的にまたは唯一、転写されるよう、組織特異的プロモーターを使用することによって、ある特定の条件の下でのみ活性型であるよう改変されるかまたはプログラムされてもよい。

0046

いくつかの態様において、特異的なCRISPR/Cas9/gRNA複合体が細胞中に導入される。ガイドRNAは、ウイルスゲノムの配列の少なくとも1種類のカテゴリを標的とするよう設計される。潜伏感染に加えて、本発明は、パッケージングされる前または放出された後のウイルスゲノムを標的とすることによって、活発に複製するウイルスをコントロールするために使用されてもよい。

0047

いくつかの態様において、ガイドRNAのカクテルを細胞中に導入することができる。ガイドRNAは、ウイルスゲノムの配列の多数のカテゴリを標的とするよう設計される。ゲノム上のいくつかの区域を標的とすることによって、複数の位置における二本鎖破壊は、ゲノムを断片化し、修復の可能性を低下させる。修復機序によってすら、大きい欠失はウイルスを無能力化する。

0048

いくつかの態様において、配列の異なるカテゴリを標的とするためのカクテルを作製するため、数種類のガイドRNAが添加される。例えば、2種類、5種類、7種類、または11種類のガイドRNAが、3種類の異なる配列のカテゴリを標的とするCRISPRカクテルの中に存在し得る。しかしながら、任意の数のgRNAを、配列のカテゴリを標的とするためのカクテルへ導入することができる。好ましい態様において、配列のカテゴリは、それぞれ、ゲノム構造、宿主細胞形質転換、および感染潜伏にとって重要である。

0049

本発明のいくつかの局面において、インビトロ実験が、ウイルスゲノム内の最も必須の標的の決定を可能にする。例えば、ゲノムの効果的な無能力化のための最も必須の標的を理解するため、ガイドRNAのサブセットモデル細胞へトランスフェクトする。配列の必須のカテゴリを標的とするために最も効果的であるガイドRNAまたはカクテルを、アッセイによって決定することができる。

0050

例えば、EBVゲノムを標的とするケースにおいて、CRISPRカクテル中の7種類のガイドRNAが、それぞれ、EBVゲノム構造、宿主細胞形質転換、および感染潜伏にとって重要であることが同定されている3種類の異なる配列のカテゴリを標的とした。効果的なEBV処置のために最も必須の標的を理解するため、Raji細胞をガイドRNAのサブセットによってトランスフェクトした。sgEBV4/5は、EBVゲノムを85%低下させたが、完全なカクテルほど効果的には細胞増殖を抑制することができなかった(図3A)。構造配列を標的とするガイドRNA(sgEBV1/2/6)は、完全なEBV負荷を排除しなかった(26%減少)にも関わらず、細胞増殖を完全に停止させることができた。ゲノム編集の高い効率および増殖停止から(図2)、sgEBV1/2/6における残存EBVゲノムサインは、完全ゲノムによるのではなく、EBVゲノムから消化された遊離したDNAによるもの、即ち、偽陽性であると推測された。

0051

CRISPR/Cas9/gRNA複合体を構築した後、複合体を細胞中に導入する。インビトロモデルまたはインビボモデルにおいて、複合体を細胞中に導入し得ることが認識されるべきである。本発明の一局面において、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、トランスフェクション後にウイルスの完全なゲノムを残さないよう設計されるのではなく、複合体は、効率的なトランスフェクションのために設計される。

0052

本発明の局面は、ウイルスベクターおよび非ウイルスベクターを含む様々な方法によって、CRISPR/Cas9/gRNAが細胞へトランスフェクトされることを可能にする。ウイルスベクターには、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルスが含まれ得る。細胞へのCRISPR/Cas9/gRNA複合体の送達を実行するため、任意のウイルスベクターが本発明へ組み入れられ得ることが認識されるべきである。CRISPR/Cas9/gRNA複合体が消化のために設計されるか、それとも無能力化のために設計されるかに依って、いくつかのウイルスベクターが、他のものより効果的であり得る。本発明の一局面において、ベクターは、宿主細胞におけるベクターの複製および維持のために必要である、複製開始点のような必須の成分を含有している。

0053

本発明の一局面において、複合体を細胞へ送達するための送達ベクターとして、ウイルスベクターが使用される。送達ベクターとしてのウイルスベクターの使用は、当技術分野において公知である。例えば、Wilkesらの米国公開第2009/0017543号(その内容は参照によって組み入れられる)を参照すること。

0054

レトロウイルスは、その核酸を(5'キャップおよび3'ポリAテールを含む)mRNAゲノムの形態で貯蔵し、絶対寄生体として宿主細胞を標的とする一本鎖RNAウイルスである。当技術分野におけるいくつかの方法において、レトロウイルスは、細胞へ核酸を導入するために使用されている。宿主細胞の細胞質内で、ウイルスは、通常のパターンの逆向き、従って逆(後方)に、そのRNAゲノムからDNAを産生するため、自己逆転写酵素を使用する。次いで、この新たなDNAは、インテグラーゼ酵素によって宿主細胞ゲノム中に組み入れられ、その時点で、レトロウイルスDNAはプロウイルスと呼ばれる。例えば、モロニーマウス白血病ウイルスのような組換えレトロウイルスは、安定的に宿主ゲノム中に組み込まれる能力を有する。それらは、宿主ゲノム中への組み込みを可能にする逆転写酵素を含有している。レトロウイルスベクターは、複製能を有する場合もあるし、または複製欠陥である場合もある。本発明のいくつかの態様において、レトロウイルスが、細胞へのトランスフェクションを実行するために組み入れられるが、CRISPR/Cas9/gRNA複合体が、ウイルスゲノムを標的とするよう設計される。

0055

本発明のいくつかの態様において、レトロウイルスのサブクラスであるレンチウイルスが、ウイルスベクターとして使用される。レンチウイルスは、分裂細胞のみを感染させることができる他のレトロウイルスと比べてレンチウイルスの独特の特色である、非分裂細胞のゲノム中に組み込まれる能力のため、送達媒体(ベクター)として適合し得る。RNAの形態のウイルスゲノムは、ウイルスが細胞に侵入した時に、DNAを産生するために逆転写され、次いで、DNAが、ウイルスインテグラーゼ酵素によってランダムな位置においてゲノムへ挿入される。プロウイルスと呼ばれるようになったベクターは、ゲノム内に留まり、分裂時に細胞の子孫に受け継がれる。

0056

レンチウイルスとは対照的に、アデノウイルスDNAは、ゲノム中に組み込まれず、細胞分裂中に複製されない。アデノウイルスおよび関連するAAVは、宿主のゲノム中に組み込まれないため、送達ベクターとして可能性のあるアプローチであろう。本発明のいくつかの局面において、標的とされるウイルスゲノムのみが、CRISPR/Cas9/gRNA複合体によって影響を受け、宿主の細胞は影響を受けない。アデノ随伴ウイルス(AAV)は、ヒトおよびその他のいくつかの霊長類種を感染させる小さいウイルスである。AAVは、分裂細胞および非分裂細胞の両方を感染させることができ、そのゲノムを宿主細胞のゲノム中に組み入れることができる。例えば、遺伝子治療ベクターとしてのその可能性のある使用のため、研究者は、自己相補的なアデノ随伴ウイルス(scAAV)と呼ばれる変化型AAVを作製した。AAVはDNAの一本鎖をパッケージングし、第2鎖合成の過程を必要とするが、scAAVは、二本鎖DNAを形成するために共にアニールしている両方の鎖をパッケージングする。第2鎖合成のスキップによって、scAAVは、細胞における迅速な発現を可能にする。他の点では、scAAVは、そのAAVカウンターパートの多くの特徴を保持している。本発明の方法は、送達ベクターの手段として、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、またはワクシニアウイルスを組み入れることができる。

0057

本発明のある特定の態様において、非ウイルスベクターが、トランスフェクションを実行するために使用されてもよい。核酸の非ウイルス送達の方法には、リポフェクションヌクレオフェクション微量注入バイオリスティクス(biolistics)、ビロソーム、リポソーム、イムノリポソームポリカチオンまたは脂質:核酸コンジュゲート、裸のDNA、人工ビリオン、および薬剤によって増強されたDNAの取り込みが含まれる。リポフェクションは、例えば、米国特許第5,049,386号、第4,946,787号;および第4,897,355号に記載されており、リポフェクション試薬は、市販されている(例えば、TransfectamおよびLipofectin)。ポリヌクレオチドの効率的な受容体認識リポフェクションのために適当なカチオン性および中性の脂質には、Jesseeの米国特許第7,166,298号またはJesseの米国特許第6,890,554号(これらの各々の内容は参照によって組み入れられる)に記載されたものが含まれる。送達は、細胞へなされてもよいし(例えば、インビトロもしくはエクスビボ投与)、または標的組織へなされてもよい(例えば、インビボ投与)。

0058

合成ベクターは、典型的には、およそ100nmの直径を有する粒子を形成するため、負の電荷を有する核酸と複合体化することができるカチオン性の脂質またはポリマーに基づく。複合体は、ヌクレアーゼによる分解から核酸を保護する。さらに、細胞送達戦略および局所送達戦略は、適切な細胞内コンパートメントにおける内部移行、放出、および分布の必要性に対処しなければならない。全身送達戦略は、付加的な困難、例えば、カチオン性送達媒体の血液成分との強い相互作用細網内皮系による取り込み、腎臓ろ過、毒性、および関心対象の細胞への担体のターゲティング能力に遭遇する。カチオン性非ウイルスの表面の修飾は、血液成分との相互作用を最小化し、細網内皮系取り込みを低下させ、毒性を減少させ、標的細胞との結合親和性を増加させることができる。(オプソニン化とも呼ばれる)血漿タンパク質の結合は、RESが循環ナノ粒子を認識する主要な機序である。例えば、肝臓のクッパー細胞のようなマクロファージは、スカベンジャー受容体を介して、オプソニン化されたナノ粒子を認識する。

0059

本発明のいくつかの態様において、非ウイルスベクターは、標的特異的な送達およびトランスフェクションを実行するために改変される。PEG化(即ち、ポリエチレングリコールによる表面の修飾)は、非ウイルスベクターのオプソニン化および凝集を低下させ、細網内皮系による除去を最小化して、静脈内(i.v.)投与後の循環寿命の延長をもたらすために使用される主な方法である。従って、PEG化ナノ粒子は、しばしば「ステルス」ナノ粒子と呼ばれる。循環から迅速に除去されないナノ粒子は、感染細胞に遭遇する機会を有するであろう。

0060

しかしながら、表面上のPEGは、標的細胞による取り込みを減少させ、生物学的活性を低下させる場合がある。従って、PEG化成分の遠位末端にターゲティングリガンドを付着させることが必要であり;標的細胞表面上の受容体との結合を可能にするため、リガンドは、PEG「シールド」を越えて突出する。カチオン性リポソーム遺伝子担体として使用される時、中性ヘルパー脂質の適用は、エンドソームエスケープを可能にするための六方相形成の促進に加えて、核酸の放出を助ける。本発明のいくつかの態様において、中性またはアニオン性のリポソームが、核酸の全身送達および実験動物モデルにおける治療効果の入手のために開発される。新規のカチオン性の脂質およびポリマーの設計および合成、ならびにペプチド、ターゲティングリガンド、ポリマー、または環境感受性部分との遺伝子の共有結合性もしくは非共有結合性の結合も、非ウイルスベクターが遭遇する問題の解決のために多くの注目を集めている。送達ベクターにおける無機ナノ粒子(例えば、金属ナノ粒子、酸化鉄リン酸カルシウムリン酸マグネシウムリン酸マンガン、二重水酸化物カーボンナノチューブ、および量子ドット)の適用は、種々の方式で調製され表面官能化され得る。

0061

本発明のいくつかの態様において、組織の独特の環境および外部刺激応答する標的特異的な徐放系が利用される。金ナノロッドは、近赤外域に強力な吸収帯を有し、吸収された光エネルギーは、次いで、金ナノロッドによって熱に変換される(いわゆる「光熱効果」)。近赤外光は組織へ深く浸透することができるため、徐放のため、核酸によって金ナノロッドの表面を修飾することができる。修飾された金ナノロッドが近赤外光によって照射される時、光熱効果によって誘導された熱変性によって、核酸が放出される。放出される核酸の量は、光照射の力および曝露時間に依存する。

0062

本発明のいくつかの態様において、リポソームが、細胞または組織へのトランスフェクションを実行するために使用される。核酸のリポソーム製剤薬理学は、核酸がリポソーム二重層の内部に封入される程度によって概して決定される。封入された核酸は、ヌクレアーゼ分解から保護されるが、リポソームの表面に結合しただけのものは保護されない。封入された核酸は、完全リポソームの延長された循環寿命および体内分布を共有するが、表面に結合したものは、リポソームから分離すると、裸の核酸の薬理学に従う。

0063

いくつかの態様において、本発明の複合体は、リポソームに封入される。主に、核酸の大きいサイズおよび親水性性質のため、核酸は、低分子薬物と異なり、完全な脂質二重層を横切ることができない。従って、核酸は、(SALPのような)エタノール液滴法、逆相蒸発法、および(SNALPのような)エタノール希釈法のような従来の受動負荷テクノロジーによってリポソーム内捕捉され得る。

0064

いくつかの態様において、直鎖状ポリエチレンイミン(L-PEI)が、その多用途性および比較的高いトランスフェクション効率のため、非ウイルスベクターとして使用される。L-PEIは、肺、脳、膵臓網膜膀胱、さらには腫瘍のような広範囲の器官へインビボの遺伝子を効率的に送達するために使用されている。L-PEIは、インビトロおよびインビボで核酸を効率的に圧縮し、安定化し、送達することができる。

0065

マイクロバブルと組み合わされた低強度超音波は、遺伝子送達の安全な方法として最近多くの注目を集めている。超音波は、組織を透過性化する効果を示す。それは非侵襲的であり、部位特異的であり、標的とされていない器官には影響を与えないまま、全身送達後に腫瘍細胞を破壊することを可能にする。超音波によって媒介されるマイクロバブル破壊は、異なる組織への薬物および核酸の非侵入性の送達のための革新的な方法として提唱されている。特定の関心対象の区域に到達するまで、薬物または遺伝子を保持するため、マイクロバブルが使用され、次いで、マイクロバブルを破裂させ、生理活性材料の部位特異的な送達を引き起こすため、超音波が使用される。さらに、アルブミンによってコーティングされたマイクロバブルの、多糖外被損傷または内皮機能障害を有する血管領域に付着する能力は、超音波の非存在下ですら薬物を送達するもう一つの可能な機序である。Tsutsui et al.,2004,薬物送達をターゲティングするためのマイクロバブルの使用(The use of microbubbles to target drug delivery),Cardiovasc Ultrasound 2:23(その内容は参照によって組み入れられる)を参照すること。超音波によって誘発される薬物送達において、組織を透過性化する効果は、超音波造影剤ガス充填マイクロバブルを使用して強化され得る。核酸の送達のためのマイクロバブルの使用は、標的区域への微小血管通過中の集中超音波ビームによる、DNAが負荷されたマイクロバブルの破壊が、標的とされていない区域には影響せずに、マイクロバブルシェルの崩壊によって、限局性の形質導入をもたらすであろうという仮説に基づく。

0066

超音波によって媒介される送達に加えて、磁気ターゲティング送達を、送達のために使用することができる。磁気ナノ粒子は、一般的には、核酸の送達を画像化するため、遺伝子ベクターに捕捉される。核酸担体は、超音波および磁場の両方に対して応答性、即ち、磁気超音波活性リポスフェア(MAAL)であり得る。基本的な前提は、治療剤が、磁性マイクロ粒子またはナノ粒子に付着しているかまたは封入されていることである。これらの粒子は、官能化されていてもよいポリマーもしくは金属のコーティングを有する磁性コアを有していてもよいし、または孔内に沈殿した磁性ナノ粒子を含有している多孔性ポリマーからなっていてもよい。ポリマーまたは金属のコーティングを官能化することによって、例えば、標的特異的な化学療法のための細胞傷害性薬物または遺伝子欠陥補正するための治療用DNAを付着させることが可能である。付着後、粒子/治療剤複合体は、しばしば、標的の近くに注射部位を位置付けるため、カテーテルを使用して、血流へ注射される。一般には、高磁場、高勾配希土類磁石からの磁場が、標的部位に集中させられ、磁場に入る時の粒子に対する力が、標的における粒子の捕獲および排出を可能にする。

0067

伝統的なリポソームと比較して低下した細胞傷害性と組み合わせて、増強されたトランスフェクション効率を提示する、合成カチオン性ポリマーに基づくナノ粒子(直径およそ100nm)が開発されている。変動する物理的および化学的な特徴を有する脂質分子から構成された異なる層のポリマーナノ粒子製剤への組み入れは、より良好な細胞膜との融合および細胞への進入、細胞内での分子の増強された放出、ならびにナノ粒子複合体の低下した細胞内分解を通して、改善された効率をもたらした。

0068

いくつかの態様において、複合体は、とりわけ、リポソーム、アルブミンに基づく粒子、PEG化タンパク質、生分解性高分子-薬物複合物ポリマーミセルデンドリマーのような全身治療のためのナノシステムにコンジュゲートされる。参照によって組み入れられる、Davis et al.,2008,ナノ治療用粒子:癌のための新興治療モダリティ(Nanotherapeutic particles:an emerging treatment modality for cancer),Nat Rev Drug Discov.7(9):771-782を参照すること。リポソームのような長時間循環高分子担体は、腫瘍血管からの優先的な血管外漏出のため、増強された透過性および保持効果を活用することができる。ある特定の態様において、本発明の複合体は、細胞への送達のため、リポソームまたはポリマーソームへコンジュゲートされるかまたは封入される。例えば、リポソームアントラサイクリンは、高度に効率的な封入を達成しており、リポソームダウノルビシンおよびPEG化リポソームドキソルビシンのような大いに延長された循環を有するバージョンを含む。Krishna et al.,プロプラノロールのためのカルボキシメチルセルロースナトリウムに基づく経皮薬物送達系(Carboxymethylcellulose-sodium based transdermal drug delivery system for propranolol),J Pharm Pharmacol.1996 Apr;48(4):367-70を参照すること。

0069

リポソーム送達系は、安定製剤を提供し、改善された薬物動態、およびある程度の「受動的」または「生理学的」な組織へのターゲティングを提供する。可能性のある化学療法剤のような親水性材料および疎水性材料の封入が公知である。例えば、合成脂質を含む非経口投与可能なリポソーム製剤を開示している、Schneiderの米国特許第5,466,468号;リン脂質にコンジュゲートされたヌクレオシド類似体を開示している、Hostetlerらの米国特許第5,580,571号;薬学的活性を有する化合物が、少なくとも1種類の両親媒性極性脂質成分および少なくとも1種類の非極性脂質成分を含む規定された脂質系に含有されているヘパリンまたはその断片である薬学的組成物を開示している、Nyqvistの米国特許第5,626,869号を参照すること。

0070

リポソームおよびポリマーソームは、複数の溶液および化合物を含有し得る。ある特定の態様において、本発明の複合体は、ポリマーソームにカップリングされるかまたは封入される。人工小胞クラスとして、ポリマーソームは、小胞膜を形成するため、両親媒性合成ブロックコポリマーを使用して作製された、溶液を包囲する小さな中空の球である。一般的なポリマーソームは、コアに水性溶液を含有しており、薬物、酵素、その他のタンパク質およびペプチド、ならびにDNAおよびRNAの断片のような感受性分子を封入し保護するために有用である。ポリマーソーム膜は、生物系において見出されるもののような外部材料から、封入された材料を隔離する物理的障壁を提供する。ポリマーソームは、公知の技術によってダブルエマルションから生成され得る。参照によって組み入れられる、Lorenceau et al.,2005,ダブルエマルションからのポリマーソームの生成(Generation of Polymerosomes from Double-Emulsions),Langmuir 21(20):9183-6を参照すること。

0071

本発明のいくつかの態様は、遺伝子銃またはバイオリスティック(biolistic)粒子送達系を提供する。遺伝子銃は、ペイロードがプラスミドDNAによってコーティングされた重金属基本粒子であり得る、遺伝情報を細胞へ注射するための装置である。この技術は、バイオバリスティクス(bioballistics)またはバイオリスティクスとも呼ばれ得る。遺伝子銃はDNAワクチンを送達するためにも使用されている。遺伝子銃は、DNAプラスミド、蛍光タンパク質色素等のような多様な有機種および非有機種によって、細胞をトランスフェクトすることができる。

0072

本発明の局面は、送達ベクターの多数の使用を提供する。送達ベクターの選択は、標的とされた細胞または組織、およびCRISPR/Cas9/gRNAの具体的な構成に基づく。例えば、上述のEBVの例において、リンパ球はリポフェクションに対して抵抗性であることが公知であるため、ヌクレオフェクション(細胞核および細胞質へ基質を直接移動させるための、Nucleofectorと呼ばれる装置によって生成される電気パラメータ細胞型特異的試薬との組み合わせ)が、Raji細胞へのDNA送達のために必要とされた。Lonza pmaxプロモーターは、Raji細胞において強力な発現を提示したため、Cas9発現を駆動する。ヌクレオフェクションの24時間後、蛍光顕微鏡法を通して、少ない割合の細胞から、明瞭なEGFPシグナルが観察された。しかしながら、EGFP陽性細胞集団は劇的に減少し、ヌクレオフェクションの48時間後には<10%のトランスフェクション効率が測定された(図1B)。EBV複製開始点配列oriPを含むCRISPRプラスミドは、>60%のトランスフェクション効率を与えた(図1B)。

0073

本発明の局面は、標的特異的な送達のため、CRISPR/Cas9/gRNA複合体を利用する。一般的な公知の経路には、経皮、経粘膜、眼、および肺の経路が含まれる。薬物送達系には、リポソーム、プロリポソームマイクロスフェアゲルプロドラッグシクロデキストリン等が含まれ得る。本発明の局面は、予定された様式での薬物の放出および許容される期間での分解を提供する、肺内の特定の部位または細胞集団を標的とするためのエアロゾルへ移される、生分解性ポリマーから構成されたナノ粒子を利用する。経皮および経粘膜の徐放送達系、鼻およびエアロゾルスプレー、薬物浸含ロゼンジ、封入された細胞、経口軟ゲル、皮膚を通して薬物を投与するためのイオン泳動装置、ならびに多様なプログラム可能な埋め込み薬物送達装置のような徐放テクノロジー(CRT)が、標的特異的な制御された送達を達成する本発明の複合体と共に使用される。

0074

v.ウイルス核酸の切断
細胞内に入ると、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、ウイルスゲノムを標的とする。本発明の一局面において、複合体はウイルスゲノムへターゲティングされる。潜伏感染に加えて、本発明は、パッケージングされる前または放出された後のウイルスゲノムを標的とすることによって、活発に複製するウイルスをコントロールするためにも使用され得る。いくつかの態様において、本発明の方法および組成物は、潜伏ウイルスゲノムを標的とし、それによって、増殖の機会を低下させるため、Cas9のようなヌクレアーゼを使用する。ヌクレアーゼは、gRNA(例えば、crRNA+tracrRNAまたはsgRNA)と共に複合体を形成していてよい。複合体は、ウイルスゲノムを無能力化するため、標的特異的にウイルス核酸を切断する。上述のように、Cas9エンドヌクレアーゼは、ウイルスゲノムにおいて二本鎖破壊を引き起こす。ウイルスゲノム上の数箇所を標的とし、一本鎖破壊ではなく二本鎖破壊を引き起こすことによって、ゲノムはゲノム上の数箇所において効果的に切断される。好ましい態様において、二本鎖破壊は、天然修復機序がゲノムを接合したとしても、ゲノムが無能力化するよう、小さい欠失が引き起こされるかまたは小さい断片がゲノムから除去されるよう設計される。

0075

細胞への導入の後、CRISPR/Cas9/gRNA複合体は、ウイルスゲノム、遺伝子、転写物、またはその他のウイルス核酸に作用する。CRISPRによって生成された二本鎖DNA破壊は、小さい欠失を含んで修復される。これらの欠失は、タンパク質コーディングを崩壊させ、従って、ノックアウト効果をもたらすであろう。

0076

ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードする遺伝子は、トランスフェクションによって感染細胞へ送達され得る。例えば、(単一の小片または別々の小片に)Cas9およびgRNAをコードするDNAによって、感染細胞をトランスフェクトすることができる。gRNAは、ウイルスゲノム上の一箇所または数箇所にCas9エンドヌクレアーゼを局在させるよう設計される。Cas9エンドヌクレアーゼは、ゲノムにおいて二本鎖破壊を引き起こし、ウイルスゲノムからの小さい断片の欠失を引き起こす。修復機序によってすら、欠失はウイルスゲノムを無能力化する。

0077

vi.宿主ゲノム
本発明の方法および組成物は、宿主遺伝材料に干渉することなく、ウイルス核酸を標的とするために使用され得ることが認識されるであろう。本発明の方法および組成物は、ウイルス配列内の標的へハイブリダイズする配列を有するガイドRNAのようなターゲティング部分を利用する。本発明の方法および組成物は、ウイルスゲノムに排他的に結合し、二本鎖切断を生じさせ、それによって、宿主からウイルス配列を除去するため、gRNAを使用する、cas9酵素のようなターゲティングされたヌクレアーゼまたはそのようなヌクレアーゼをコードするベクターをさらに使用することができる。

0078

ターゲティング部分がガイドRNAを含む場合、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接しており、プロトスペーサーモチーフに隣接している宿主ゲノムには出現しない約20ヌクレオチドの領域を見出すためのウイルス配列の調査によって、gRNAの配列またはガイド配列を決定することができる。

0079

ガイド配列によって生じたgRNA/cas9複合体が、宿主ゲノムに干渉することなく、ウイルス配列内の指定されたフィーチャーまたは標的に結合しそれを消化するよう、ある特定の類似性基準(例えば、少なくとも60%同一であり、同一性がPAMにより近い領域の方へ偏っている)を満たすガイド配列が好ましい。好ましくは、ガイドRNAは、ウイルス配列内のプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)(例えば、NGG、Nは任意のヌクレオチドである)の隣のヌクレオチドストリングに相当する。好ましくは、宿主ゲノムは、(1)予定された類似性基準によってヌクレオチドストリングにマッチしかつ(2)PAMにも隣接している領域を欠く。予定された類似性基準は、例えば、PAMの5'の20ヌクレオチド以内の少なくとも12個のマッチするヌクレオチドの必要性を含み得、PAMの5'の10ヌクレオチド以内の少なくとも7個のマッチするヌクレオチドの必要性も含み得る。(例えば、GenBankからの)注釈付けされたウイルスゲノムは、ウイルス配列のフィーチャーを同定して、ウイルス配列の選択されたフィーチャー(例えば、ウイルス複製開始点、末端反復、複製因子結合部位、プロモーター、コード配列、または反復領域)においてウイルス配列内のプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)の隣のヌクレオチドストリングを見出すために使用され得る。ウイルス配列およびアノテーションは、ゲノムデータベースから入手され得る。

0080

複数の候補gRNA標的がウイルスゲノム内に見出される場合、ガイドRNAのための鋳型となる配列の選択は、ガイド配列としての標的とされたフィーチャーに最も近いかまたはその5'末端に存在する候補標的が好んで選択され得る。選択は、中性の(例えば、40%〜60%の)GC含量を有する配列が優先的に選択され得る。RNA指向性のエンドヌクレアーゼによるターゲティングに関する付加的な背景は、米国公開第2015/0050699号;米国公開第20140356958号;米国公開第2014/0349400号;米国公開第2014/0342457号;米国公開第2014/0295556号;および米国公開第2014/0273037号(各々の内容は実際に参照によって組み入れられる)に記述されている。感染細胞におけるヒトゲノム背景の存在のため、ウイルスゲノムに対する高い効率およびヒトゲノムに対する低いオフターゲット効果を確実にするために、工程のセットが提供される。それらの工程は、(1)ウイルスゲノム内の標的の選択、(2)宿主ゲノム内のPAM+標的配列の回避、(3)株間で保存されているウイルス標的の方法論的な選択、(4)適切なGC含量を有する標的の選択、(5)細胞におけるヌクレアーゼ発現の制御、(6)ベクター設計、(7)バリデーションアッセイ、その他、およびそれらの様々な組み合わせを含み得る。(ガイドRNAのような)ターゲティング部分は、好ましくは、(i)潜伏に関連した標的、(ii)感染および症状に関連した標的、ならびに(iii)構造に関連した標的のようなある特定のカテゴリ内の標的に結合する。

0081

gRNAの標的の第1のカテゴリには、潜伏に関連した標的が含まれる。ウイルスゲノムは、潜伏を維持するためにある特定のフィーチャーを必要とする。これらのフィーチャーには、マスター転写制御因子、潜伏特異的プロモーター、宿主細胞と連絡しているシグナリングタンパク質等が含まれるが、これらに限定されない。宿主細胞が潜伏中に分裂している場合、ウイルスゲノムは、ゲノムコピーレベルを維持するため、複製系を必要とする。ウイルス複製開始点、末端反復、および複製開始点に結合する複製因子は、優れた標的である。これらのフィーチャーの機能が崩壊させられた後、ウイルスが再活性化される可能性はあるが、それは従来の抗ウイルス治療によって処置され得る。

0082

gRNAの標的の第2のカテゴリには、感染に関連した標的および症状に関連した標的が含まれる。ウイルスは、感染を容易にするために様々な分子を産生する。宿主細胞へ侵入した後、ウイルスは溶解サイクルを開始する場合があり、それは細胞死および組織傷害を引き起こし得る(HBV)。HPV16のような、ある特定のケースにおいて、細胞産物(E6およびE7のタンパク質)は宿主細胞を形質転換し、癌を引き起こすことができる。これらの分子を産生する重要遺伝子配列(プロモーター、コード配列等)の崩壊は、さらなる感染を防止し、かつ/または、疾患を治癒させないまでも、症状を軽減することができる。

0083

gRNAの標的の第3のカテゴリには、構造に関連した標的が含まれる。ウイルスゲノムは、ゲノム組み込み、複製、またはその他の機能を支持するための反復領域を含有している場合がある。反復領域を標的とすることによって、ウイルスゲノムを複数の小片へ分解し、ゲノムを物理的に破壊することができる。

0084

ヌクレアーゼがcasタンパク質である場合、ターゲティング部分はガイドRNAである。各casタンパク質は、(ガイドRNAではなく)標的とされた配列の隣に特異的なPAMを必要とする。これはヒトゲノム編集の場合と同様である。現在の理解によると、ガイドRNA/ヌクレアーゼ複合体は、まず、PAMへ結合し、次いで、ガイドRNAと標的ゲノムとの間の相同性を探索する。Sternberg et al.,2014,CRISPR RNAガイドエンドヌクレアーゼCas9によるDNA尋問(DNA interrogation by the CRISPR RNA-guided endonuclease Cas9),Nature 507(7490):62-67。認識された後、DNAは、PAMの3nt上流で消化される。これらの結果は、オフターゲット消化が、宿主DNA内のPAMを必要とし、ガイドRNAとPAM直前の宿主ゲノムとの間の高い親和性も必要とすることを示唆している。

0085

高度に保存されているウイルスゲノムの部分を標的とするターゲティング部分を使用することが好ましい場合がある。ウイルスゲノムは、ヒトゲノムよりはるかに可変性である。異なる株を標的とするため、ガイドRNAは、好ましくは、保存された領域を標的とするであろう。PAMが初期配列認識のために重要であるため、保存された領域の中にPAMを有することも必須である。

0086

好ましい態様において、本発明の方法は、核酸を細胞へ送達するために使用される。細胞へ送達される核酸は、決定されたガイド配列を有するgRNAを含んでいてもよいし、または、核酸は、標的遺伝材料に対して作用する酵素をコードするプラスミドのようなベクターを含んでいてもよい。その酵素の発現は、標的遺伝材料を分解するかまたは他の方法で標的遺伝材料に干渉することを可能にする。酵素は、Cas9エンドヌクレアーゼのようなヌクレアーゼであり得、核酸は、決定されたガイド配列を有する1種類または複数種類のgRNAもコードし得る。

0087

gRNAは、ヌクレアーゼを標的遺伝材料へターゲティングする。標的遺伝材料がウイルスのゲノムを含む場合、そのゲノムの一部に相補的なgRNAは、ヌクレアーゼによるそのゲノムの分解をガイドし、それによって、さらなる複製を防止するか、またはさらには完全ウイルスゲノムを細胞から完全に除去することができる。これらの手段によって、潜伏性ウイルス感染を根絶の標的とすることができる。

0088

宿主細胞は、具体的な細胞型に基づき、異なる速度で増殖し得る。急速に複製する細胞のためには、高いヌクレアーゼ発現が必要であるが、低い発現は、非感染細胞におけるオフターゲット切断の回避を助ける。ヌクレアーゼ発現の制御は、いくつかの局面を通して達成され得る。ヌクレアーゼがベクターから発現される場合、ベクター内にウイルス複製開始点を有することによって、感染細胞においてのみ、ベクターコピー数を劇的に増加させることができる。各プロモーターは、異なる組織において異なる活性を有する。遺伝子転写は、異なるプロモーターを選ぶことによって調整され得る。転写物およびタンパク質の安定性は、安定化モチーフまたは不安定化モチーフ(ユビキチンを標的とする配列等)を配列へ組み入れることによっても調整され得る。

0089

特異的プロモーターが、gRNA配列、ヌクレアーゼ(例えば、cas9)、その他の要素、またはそれらの組み合わせのために使用され得る。例えば、いくつかの態様において、gRNAは、U6プロモーターによって駆動される。例えば、Lonza Group Ltd(Basel,Switzerland)によって商標PMAXCLONINGの下で販売されているベクターにおいて記載されるようなプロモーターを使用して、タンパク質発現のためのプロモーターを含むベクターが設計され得る。ベクターは、(例えば、合成器機255および組換えDNA実験装置によって作製された)プラスミドであり得る。ある特定の態様において、プラスミドは、U6プロモーターによって駆動されるgRNAまたはキメラガイドRNA(sgRNA)および遍在性プロモーターによって駆動されるcas9を含む。任意で、ベクターは、cas9+細胞のその後の選択を可能にするため、cas9タンパク質の後に融合したEGFPのようなマーカーを含んでいてもよい。cas9は、gRNAに相補的なウイルス配列を標的とするため、相補的なトランス活性化crRNA(tracrRNA)と共に(最初の細菌系のCRISPR RNA(crRNA)に類似している)gRNAを使用し得ることが認識される。単一のRNA分子、gRNAとtracrRNAとのキメラによってcas9がプログラムされ得ることも示されている。シングルガイドRNA(sgRNA)は、プラスミドにコードされ得、sgRNAの転写は、cas9のプログラミングおよびtracrRNAの機能を提供することができる。背景については、Jinek,2012,適応細菌免疫におけるプログラム可能な二重RNAガイドDNAエンドヌクレアーゼ(A programmable dual-RNA-guided DNA endonuclease in adaptive bacterial immunity),Science 337:816-821、特に、その中の図5Aを参照すること。

0090

上記の原理を使用して、本発明の方法および組成物は、宿主ゲノムに悪影響を及ぼすことなく、感染した宿主におけるウイルス核酸を標的とするために使用され得る。

0091

付加的な背景については、Hsu,2013,RNAガイドCas9ヌクレアーゼのDNAターゲティング特異性(DNA targeting specificity of RNA-guided Cas9 nucleases),Nature Biotechnology 31(9):827-832;およびJinek,2012,適応細菌免疫におけるプログラム可能な二重RNAガイドDNAエンドヌクレアーゼ,Science 337:816-821(各々の内容は参照によって組み入れられる)を参照すること。標的とされる位置は、(i)潜伏に関連した標的、(ii)感染および症状に関連した標的、または(iii)構造に関連した標的のような、ある特定のカテゴリにおいて選択されるため、それらの配列の切断は、ウイルスを不活化し、宿主からそれを除去する。ターゲティングRNA(gRNAまたはsgRNA)は、宿主ゲノムとマッチするオフターゲットを含まずに、ウイルス遺伝配列内の標的にマッチする類似性基準を満たすよう設計されているため、宿主ゲノムに干渉することなく、潜伏ウイルス遺伝材料が宿主から除去される。

0092

参照による組み入れ
本開示の全体にわたって、特許、特許出願、特許公開、雑誌書籍論文ウェブコンテンツのような他の文書が参照され引用されている。全てのそのような文書は、参照によって実際にその全体が本明細書に組み入れられる。

0093

同等物
本明細書に示され記載されたものに加えて、本発明の様々な改変およびその多くのさらなる態様が、本明細書中に引用された科学文献および特許文献の参照を含む、本文書の完全な内容から、当業者に明白になるであろう。本明細書における主題は、様々な態様およびそれらの同等物における本発明の実施に適合し得る、重要な情報、例証、および案内を含有している。

0094

実施例1:EBVに対するターゲティング
バーキットリンパ腫細胞株Raji、Namalwa、およびDG-75を、ATCCから入手し、ATCCの推奨に従って、10%FBSおよびPSAが補足されたRPMI1640において培養した。ヒト初代肺繊維芽細胞IMR-90を、Coriellから入手し、10%FBSおよびPSAが補足されたAdvancedDMEM/F-12において培養した。

0095

Cong L et al.(2013)CRISPR/Casシステムを使用した多重ゲノム操作 Science 339:819-823に記載されたような、U6プロモーターによって駆動されるキメラガイドRNA(sgRNA)および遍在性プロモーターによって駆動されるCas9からなるプラスミドを、addgeneから入手した。Cas9タンパク質の後に融合したEGFPマーカーは、Cas9陽性細胞の選択を可能にした(図1A)。本発明者らは、より効率的なPol-III転写およびより安定的なステムループ構造のため、改変されたキメラガイドRNA設計を改作した(Chen B et al.(2013)最適化されたCRISPR/Casシステムによる生存ヒト細胞における遺伝子座の動的画像化(Dynamic Imaging of Genomic Loci in Living Human Cells by an Optimized CRISPR/Cas System.)Cell 155:1479-1491)。

0096

本発明者らは、Addgene,IncからpX458を入手した。合成イントロンを含む改変されたCMVプロモーター(pmax)を、Lonza対照プラスミドpmax-GFPからPCR増幅した。改変されたガイドRNA sgRNA(F+E)を、IDTに注文した。EBV複製開始点oriPを、B95-8によって形質転換されたリンパ芽球様細胞株GM12891からPCR増幅した。本発明者らは、最初のCAGプロモーター、sgRNA、およびf1開始点置換するため、pmax、sgRNA(F+E)、およびoriPをpX458へクローニングするため、標準的なクローニングプロトコルを使用した。本発明者らは、B95-8参照に基づき、EBV sgRNAを設計し、IDTにDNAオリゴを注文した。pX458における最初のsgRNAプレースホルダー陰性対照として用いられる。

0097

リンパ球はリポフェクションに対して抵抗性であることが公知であり、従って、本発明者らは、Raji細胞へのDNA送達のためにヌクレオフェクションを使用した。Lonza pmaxプロモーターはRaji細胞における強力な発現を提示するため、本発明者らは、Cas9発現を駆動するためにLonza pmaxプロモーターを選択した。本発明者らは、DNA送達のためにLonza Nucleofector IIを使用した。500万個のRaji細胞またはDG-75細胞を、各100ulの反応において5ugのプラスミドによってトランスフェクトした。Cell line Kit VおよびプログラムM-013を、Lonzaの推奨に従って使用した。IMR-90については、100万個の細胞を、プログラムT-030またはX-005によって、100ulのSolution Vにおいて5ugプラスミドによってトランスフェクトした。ヌクレオフェクションの24時間後、本発明者らは、蛍光顕微鏡法を通して少ない割合の細胞から明瞭なEGFPシグナルを観察した。しかしながら、EGFP陽性細胞集団は、その後に劇的に減少し、ヌクレオフェクションの48時間後には<10%のトランスフェクション効率が測定された(図1B)。本発明者らは、このトランスフェクション効率減少は、細胞分裂によるプラスミド希釈に起因すると考えた。宿主細胞内のプラスミドレベルを活発に維持するため、本発明者らは、EBV複製開始点配列oriPを含むようCRISPRプラスミドを再設計した。細胞内での活発なプラスミド複製によって、トランスフェクション効率は>60%に上昇した(図1B)。

0098

EBVゲノムを標的とするガイドRNAを設計するため、本発明者らは、株B95-8由来のEBV参照ゲノムに頼った。本発明者らは、異なるゲノム編集目的のための7種類のガイドRNA設計によって6個の領域を標的とした(図1Cおよび表S1)。

0099

(表S1)ガイドRNA標的配列

0100

EBNA1は、遺伝子制御および潜伏ゲノム複製を含む多くのEBV機能のために重要である。本発明者らは、EBNA1コード領域全体を切り出すため、ゲノムのこの領域の両端へ、ガイドRNA sgEBV4およびsgEBV5をターゲティングした。ガイドRNA sgEBV1、sgEBV2、およびsgEBV6は、リピート領域に含まれ、その結果、少なくとも1個のCRISPR切断の成功率は増加する。これらの「構造」標的は、EBVゲノムのより小さい小片への系統的な消化を可能にする。EBNA3CおよびLMP1は、宿主細胞形質転換にとって必須であり、本発明者らは、これらの2種類のタンパク質の5'エクソンをそれぞれ標的とするため、ガイドRNA sgEBV3およびsgEBV7を設計した。

0101

EBVゲノム編集。CRISPRによって生成された二本鎖DNA破壊は、小さい欠失を含んで修復される。これらの欠失は、タンパク質コーディングを崩壊させ、従って、ノックアウト効果をもたらすであろう。SURVEYORアッセイは、個々の部位の効率的な編集を確認した(図5)。各ガイドRNAによって誘導された独立の小さい欠失の他に、ターゲティング部位間の大きい欠失が、EBVゲノムを系統的に破壊し得る。ガイドRNA sgEBV2は、12個の125bpリピート単位を含む領域を標的とする(図2A)。リピート領域全体のPCRアンプリコンは、およそ1.8kbバンドを与えた(図2B)。5日間または7日間のsgEBV2トランスフェクションの後、本発明者らは、同一のPCR増幅からおよそ0.4kbのバンドを得た(図2B)。およそ1.4kbの欠失は、最初のリピート単位における切断と最後のリピート単位における切断との間の修復ライゲーションの予想された産物である(図2A)。

0102

sgRNA標的に隣接するDNA配列を、PhusionDNAポリメラーゼによってPCR増幅した。SURVEYORアッセイを、製造業者の説明に従い、実施した。大きい欠失を含むDNAアンプリコンをTOPOクローニングし、単一コロニーをサンガー配列決定のために使用した。EBV負荷を、Fluidigm BioMarkにおけるTaqmanディジタルPCRによって測定した。保存されたヒト遺伝子座を標的とするTaqmanアッセイを、ヒトDNA標準化のために使用した。Fluidigm C1からの単一細胞全ゲノム増幅産物1ngを、EBVの定量的PCRのために使用した。

0103

本発明者らは、独特の標的間の領域を欠失させることが可能であることをさらに証明した(図2C)。sgEBV4〜5トランスフェクションの6日後、(プライマーEBV4Fおよび5Rによる)隣接領域全体のPCR増幅は、予想された2kbのはるかに弱いバンドと共に、より短いアンプリコンを復帰させた(図2D)。アンプリコンクローンのサンガー配列決定は、2個の予想された切断部位直接接続を確認した(図2F)。sgEBV3〜5による類似した実験も、EBNA3CからEBNA1へ、さらに大きい欠失を復帰させた(図2D〜E)。

0104

プライマー設計のような付加的な情報は、Wang and Quake,2014,RNAガイドエンドヌクレアーゼは潜伏ヘルペスウイルス科感染を治療するための治療戦略を提供する(RNA-guided endonuclease provides a therapeutic strategy to cure latent herpesviridae infection),PNAS 111(36):13157-13162、およびPNASウェブサイトオンラインで公開されているその文献の支持情報に示されており、これらの文書の両方の内容があらゆる目的のために参照により組み入れられる。

0105

EBVゲノム破壊による細胞増殖停止。CRISPRトランスフェクションの2日後に、本発明者らは、さらなる培養のためにEGFP陽性細胞を流動選別し、生細胞を毎日計数した。予想通り、oriPもsgEBVも欠くCas9プラスミドによって処理された細胞は、数日以内にEGFP発現を失い、かつ未処理対照群に類似した速度で増殖した(図3A)。Cas9-oriPおよびスクランブルガイドRNAを含むプラスミドは、8日後にEGFP発現を維持したが、細胞増殖速度は低下させなかった。混合カクテルsgEBV1〜7による処理は、測定可能な細胞増殖をもたらさず、全細胞数は一定のままであるかまたは減少した(図3A)。大半の細胞のサイズが縮小し、顆粒化が増加したため、フローサイトメトリー散乱光シグナルは、sgEBV1〜7処理後の細胞形態学の変化を明白に明らかにした(図3B〜D、集団P4からP3へのシフト)。集団P3の細胞は、DAPI染色によって、損なわれた膜透過性も示した(図3E〜G)。特に、多重ガイドRNAによる、CRISPRの細胞傷害性の可能性を除外するため、本発明者らは、2種類の他の試料:EBV陰性バーキットリンパ腫細胞株DG-75(図6)および初代ヒト肺繊維芽細胞IMR90(図7)に対して同一の処理を実施した。トランスフェクションの8日後および9日後に、細胞増殖速度は、未処理対照群から変化せず、細胞傷害性が無視し得る程度であることが示唆された。

0106

従来の研究によって、EBVの腫瘍形成能力は、宿主細胞アポトーシスの妨害に起因すると考えられている(Ruf IK et al.(1999)エプスタインバーウイルスはバーキットリンパ腫においてc-MYC、アポトーシス、および腫瘍形成を制御する(Epstein-Barr Virus Regulates c-MYC,Apoptosis,and Tumorigenicity in Burkitt Lymphoma.)Molecular and Cellular Biology 19:1651-1660)。従って、EBV活性の抑制は、アポトーシス過程を回復させることができ、それは、本発明者らの実験において観察された細胞死を説明することができる。アネキシンV染色は、細胞膜は完全であるが、ホスファチジルセリン露出している細胞の異なる亜集団を明らかにし、それは、アポトーシスを通した細胞死を示唆した(図3E〜G)。明視野顕微鏡法は、明瞭なアポトーシス細胞形態学を示し(図3H〜I)、蛍光染色は、激しいDNA断片化を証明した(図3J〜M)。総合すると、この証拠は、EBVゲノム破壊後の正常な宿主細胞アポトーシス経路の回復を示唆している。

0107

亜集団におけるEBVの完全な除去。細胞増殖停止とEBVゲノム編集との間の可能性のある関係を研究するため、本発明者らは、EBNA1を標的とするディジタルPCRによって異なる試料中のEBV負荷を定量化した。保存されたヒト体細胞遺伝子座を標的とするもう一つのTaqmanアッセイを、ヒトDNA標準化のための内部対照として用いた。平均して、未処理のRaji細胞は、各々、42コピーのEBVゲノムを有する(図4A)。oriPもsgEBVも欠くCas9プラスミドによって処理された細胞は、未処理の対照とのEBV負荷の明瞭な差を有していなかった。oriPを含むがsgEBVを含まないCas9プラスミドによって処理された細胞は、およそ50%低下したEBV負荷を有していた。この実験からの細胞が増殖速度の差を示さなかったという先の観察と合わせて、本発明者らは、これを、プラスミド複製中のEBNA1結合についての競合によるものである可能性が高いと解釈する。トランスフェクションへのガイドRNAカクテルsgEBV1〜7の添加は、EBV負荷を劇的に低下させた。生細胞および死細胞の両方が、未処理の対照と比較して、>60%のEBV減少を有する。

0108

本発明者らは、同一のモル濃度比で7種類のガイドRNAを提供したが、プラスミドのトランスフェクションおよび複製の過程は、極めて確率論的である可能性が高い。いくつかの細胞は、必然的に、ガイドRNAカクテルの異なるサブセットまたは混合物受容するであろう。それは、処理効率に影響を与える可能性がある。そのような効果を制御するため、本発明者らは、自動マイクロ流体系による単一細胞全ゲノム増幅を使用することによって、単一細胞レベルでEBV負荷を測定した。本発明者らは、新鮮に培養されたRaji細胞をマイクロ流体チップに負荷し、81個の単一細胞を捕獲した(図4B)。sgEBV1〜7によって処理された細胞について、本発明者らは、トランスフェクションの8日後に生細胞を流動選別し、91個の単一細胞を捕獲した(図4C)。製造業者の説明に従って、本発明者らは、各単一細胞反応チャンバからおよそ150ngの増幅されたDNAを入手した。品質管理のため、本発明者らは、各単一細胞増幅産物に対して4遺伝子座ヒト体細胞DNA定量的PCRを実施し(Wang J,Fan HC,Behr B,Quake SR(2012)ヒト精子における組換え活性および新規変異率の全ゲノム単一細胞分析(Genome-wide single-cell analysis of recombination activity and de novo mutation rates in human sperm.)Cell 150:402-412)、少なくとも1個の遺伝子座からの陽性増幅を必要とした。69個の未処理の単一細胞産物が品質管理をパスし、EBV負荷の正規対数分布を示し(図4D)、ほぼ全ての細胞が有意な量のEBVゲノムDNAを示した。本発明者らは、単一の組み込まれたEBVゲノムを含有しているNamalwaバーキットリンパ腫細胞のサブクローンによって、定量的PCRアッセイを較正した。1コピーEBV測定は、29.8のCtを与え、そのため、バルクディジタルPCR測定と一致して、69個のRaji単一細胞試料の平均Ctが、1細胞当たり42 EBVコピーに相当することを決定することができた。sgEBV1〜7によって処理された試料については、71個の単一細胞産物が品質管理をパスし、EBV負荷分布は劇的に広くなった(図4E)。22個の細胞は未処理の細胞と同一のEBV負荷を有し、19個の細胞は検出可能なEBVを有しておらず、残りの30個の細胞は、未処理の試料からの劇的なEBV負荷減少を示した。

0109

EBV処置のための必須の標的。CRISPRカクテル中の7種類のガイドRNAは、それぞれ、EBVゲノム構造、宿主細胞形質転換、および感染潜伏にとって重要な3種類の異なる配列のカテゴリを標的とする。効果的なEBV処置のための最も必須の標的を理解するため、本発明者らは、ガイドRNAのサブセットによってRaji細胞をトランスフェクトした。sgEBV4/5は、EBVゲノムを85%低下させたが、完全カクテルほど効果的に細胞増殖を抑制することはできなかった(図3A)。構造配列を標的とするガイドRNA(sgEBV1/2/6)は、完全なEBV負荷を排除しなかった(26%減少)にも関わらず、細胞増殖を完全に停止させることができた。ゲノム編集の高い効率および増殖停止から(図2)、本発明者らは、sgEBV1/2/6における残存EBVゲノムサインは、完全ゲノムによるのではなく、EBVゲノムから消化された遊離したDNAによるもの、即ち、偽陽性であったと推測する。本発明者らは、EBVゲノム構造の系統的な破壊は、特定の重要タンパク質を標的とするより、EBV処置のために効果的であると考えられるとの結論を下す。

0110

実施例2:B型肝炎ウイルス(HBV)に対するターゲティング
本発明の方法および材料は、ターゲティングされたエンドヌクレアーゼを、B型肝炎ウイルス(HBV)のような潜伏ウイルスゲノムのような特定の遺伝材料へ適用するために使用され得る。本発明は、さらに、標的細胞(例えば、肝細胞)への(DNAプラスミドのような)核酸の効率的で安全な送達を提供する。一つの態様において、本発明の方法は、HBVを標的とするために水力学的な遺伝子送達を使用する。

0111

図10はHBVゲノムを図示する。HBVゲノムについてのアノテーションを受け(即ち、それはゲノムの重要なフィーチャーを明らかにする)、ウイルス複製開始点、末端反復、複製因子結合部位、プロモーター、コード配列、および反復領域のようなそれらのフィーチャーのうちの一つに存在する、酵素分解による標的とするための候補を選ぶことが、好ましい場合がある。

0112

ヘルペスウイルス科のプロトタイプメンバーであるHBVは、表面抗原(HBsAg)を含有している(エンベロープとも呼ばれる)外側のリポタンパク質外被によって囲まれた、27nmのヌクレオカプシドコア(HBcAg)から構成された、42nmの部分二本鎖DNAウイルスである。ウイルスは、3〜3.3kbの不完全環状(relaxed circular)部分二重鎖DNAを含有しているエンベロープによって囲まれたビリオン、およびビリオンDNA鋳型におけるギャップを修復することができ、逆転写酵素活性を有する、ビリオンに結合したDNA依存性ポリメラーゼを含む。HBVは、ポリメラーゼタンパク質(P)、コアタンパク質(C)、表面タンパク質(S)、およびXタンパク質をコードする4個のオーバーラップするORFを含むおよそ3200bpの環状の部分二本鎖DNAウイルスである。感染においては、ウイルスのヌクレオカプシドが細胞に侵入し、核に到達し、そこでウイルスゲノムが送達される。核において、第2鎖DNA合成が完了し、両方の鎖のギャップが修復され、3.5kb、2.4kb、2.1kb、および0.7kbの長さである4種類のウイルスRNAの転写のための鋳型として用いられる共有結合閉環した環状DNA分子を与える。これらの転写物は、ポリアデニル化され、細胞質へ輸送され、そこで、ウイルスのヌクレオカプシド抗原およびプレコア抗原(C、プレC)、ポリメラーゼ(P)、エンベロープL(ラージ)、M(ミディアム)、S(スモール)、ならびに転写トランス活性化タンパク質(X)へ翻訳される。エンベロープタンパク質は、不可欠の膜タンパク質として、小胞体ER)の脂質膜へ挿入される。ゲノム全体に及び、プレゲノムRNA(pgRNA)と呼ばれる3.5kbの種が、HBVポリメラーゼおよびプロテインキナーゼと共にコア粒子へパッケージングされ、そこで、マイナス鎖DNAの逆転写のための鋳型として用いられる。RNAからDNAへの変換が、粒子内で起こる。

0113

HBVゲノム上の塩基対のナンバリングは、制限酵素EcoR1のための切断部位、またはEcoR1部位が存在しない場合には、相同部位に基づく。しかしながら、コアタンパク質の開始コドンまたはRNAプレゲノムの最初の塩基に基づく、ナンバリングの他の方法も、使用される。HBVゲノム内の全ての塩基対が、HBVタンパク質のうちの少なくとも1種類のコーディングに関与する。しかしながら、ゲノムは、転写のレベルを制御する遺伝要素、ポリアデニル化の部位を決定する遺伝要素、およびヌクレオカプシドへのキャプシド形成のため特異的な転写物をマークする遺伝要素も含有している。4個のORFは、変動するインフレーム開始コドンの使用を通して、7種類の異なるHBVタンパク質の転写および翻訳をもたらす。例えば、リボソームが、adwゲノムの155位のATGにおいて翻訳を開始する時、スモールB型肝炎表面タンパク質が生成される。リボソームが3211位の上流ATGで開始し、タンパク質の5'末端への55アミノ酸の付加をもたらす時、ミドルB型肝炎表面タンパク質が生成される。

0114

ORF Pは、ゲノムの大半を占有し、B型肝炎ポリメラーゼタンパク質をコードする。ORF Sは、3種類の表面タンパク質をコードする。ORF Cは、肝炎eタンパク質およびコアタンパク質の両方をコードする。ORF Xは、B型肝炎Xタンパク質をコードする。HBVゲノムは、ウイルスの複製が起こるために必要な多くの重要なプロモーター領域およびシグナル領域を含有している。4個のORFの転写は、4種類のプロモーター要素(プレS1、プレS2、コア、およびX)ならびに2種類のエンハンサー要素(Enh IおよびEnh II)によって制御される。全てのHBV転写物が、ゲノム内の1916〜1921に及ぶ領域に位置している共通のアデニル化シグナルを共有している。得られる転写物の長さは、3.5ヌクレオチドから0.9ヌクレオチドまでの範囲である。コア/プレゲノムプロモーターの位置のため、ポリアデニル化部位は示差的に利用される。ポリアデニル化部位は、基準の真核生物ポリアデニル化シグナル配列(AATAAA)とは対照的に、6ヌクレオチド配列(TATAAA)である。TATAAAは、非効率的に作用することが公知であり(9)、HBVによる示差的な使用のために適当である。

0115

C、X、P、およびSと呼ばれる、ゲノムによってコードされた4種類の公知の遺伝子が存在する。コアタンパク質は、遺伝子C(HBcAg)によってコードされ、その開始コドンの前には、プレコアタンパク質が産生される上流インフレームAUG開始コドンが先行する。HBeAgは、プレコアタンパク質のタンパク質分解プロセシングによって産生される。DNAポリメラーゼは、遺伝子Pによってコードされる。遺伝子Sは、表面抗原(HBsAg)をコードする遺伝子である。HBsAg遺伝子は、1個の長いオープンリーディングフレームであるが、遺伝子を三つのセクション、プレS1、プレS2、およびSへ分割する3種類のインフレーム開始(ATG)コドンを含有している。複数の開始コドンのため、ラージ、ミドル、およびスモールと呼ばれる三つの異なるサイズのポリペプチド(プレS1+プレS2+S、プレS2+S、またはS)が産生される。遺伝子Xによってコードされたタンパク質の機能は、完全には理解されていないが、それは、肝臓癌発症に関連している。それは、細胞増殖を促進する遺伝子を刺激し、増殖を制御する分子を不活化する。

0116

図10に関して、HBVは、プレS1によって宿主細胞に結合することによってその感染サイクルを開始する。プレS1に対するガイドRNAは、コード配列の5'末端に位置する。エンドヌクレアーゼ消化は、プレS1翻訳のフレームシフトをもたらす挿入/欠失を導入するであろう。HBVは、両端に同一のリピートDR1およびDR2を有し、5'末端にRNAキャプシド形成シグナルεを有する長いRNAの型を通してそのゲノムを複製する。ポリメラーゼ遺伝子の逆転写酵素ドメイン(RT)は、RNAをDNAに変換する。Hbxタンパク質は、ウイルス複製および宿主細胞機能の重要な制御因子である。RTに対するRNAによってガイドされた消化は、RT翻訳のフレームシフトをもたらす挿入/欠失を導入するであろう。ガイドRNA sgHbxおよびsgコアは、HbxおよびHBVコアタンパク質のコーディングにおいてフレームシフトをもたらすのみならず、DR2-DR1εを含有している領域全体の欠失ももたらす。組み合わせられた4種類のsgRNAも、HBVゲノムの小さい小片への系統的な破壊をもたらすことができる。

0117

HBVは、RNA中間体の逆転写によってそのゲノムを複製する。RNA鋳型が、まず、一本鎖DNA種(マイナス鎖DNA)に変換され、それが、その後、プラス鎖DNA合成のための鋳型として使用される。HBVにおけるDNA合成は、一本鎖DNA上の内部の位置において主に開始するプラス鎖DNA合成のため、RNAプライマーを使用する。プライマーは、RNA鋳型の5'末端から配列非依存性の測定であるRNaseH切断を介して生成される。この18nt RNAプライマーは、マイナス鎖DNAの3'末端にアニールされ、プライマーの3'末端が12ntのダイレクトリピートDR1の内部に位置付けられる。プラス鎖DNA合成の大半は、プライマー転座の結果としてマイナス鎖DNAの他方の末端の近くに位置する12ntのダイレクトリピートDR2から開始する。プラス鎖プライミングの部位は重要である。元の場所でのプライミングは、二重鎖直鎖状(duplex linear/DL)DNAゲノムをもたらし、DR2からのプライミングは、環状化と呼ばれる第2鋳型スイッチの完了後に不完全環状(RC)DNAゲノムの合成をもたらし得る。ヘパドナウイルスが、プラス鎖DNA合成のプライミングのためにこの付加的な複雑性を有する理由は不明なままであるが、プライマー転座の機序は可能性のある治療的な標的である。ウイルス複製は、(ヒト病原体、B型肝炎ウイルスを含む)ヘパドナウイルスの慢性保有状態の維持のために必要であるため、複製を理解し、治療的な標的を解明することは、保有者における疾患を制限するために重要である。

0118

いくつかの態様において、本発明のシステムおよび方法は、プレS1のようなフィーチャー内のヌクレオチドストリングを見出すことによって、HBVゲノムを標的とする。

0119

プレS1に対するガイドRNAは、コード配列の5'末端に位置する。従って、それは、コード配列内の最も5'の標的のうちの一つを表すため、標的とするためのよい候補である。エンドヌクレアーゼ消化は、プレS1翻訳のフレームシフトをもたらす挿入/欠失を導入するであろう。HBVは、両端に同一のリピートDR1およびDR2を有し、5'末端にRNAキャプシド形成シグナルεを有する長いRNAの型を通してそのゲノムを複製する。

0120

ポリメラーゼ遺伝子の逆転写酵素ドメイン(RT)は、RNAをDNAに変換する。Hbxタンパク質は、ウイルス複製および宿主細胞機能の重要な制御因子である。RTに対するRNAによってガイドされた消化は、RT翻訳のフレームシフトをもたらす挿入/欠失を導入するであろう。

0121

ガイドRNA sgHbxおよびsgコアは、Hbxタンパク質およびHBVコアタンパク質のコーディングにおいてフレームシフトをもたらすのみならず、DR2-DR1-εを含有している領域全体の欠失ももたらすことができる。組み合わせられた4種類のsgRNAは、HBVゲノムの小さい小片への系統的な破壊ももたらすことができる。いくつかの態様において、本発明の方法は、図10に示されるHBVゲノムのようなゲノム内の重要なフィーチャーに対する1種類または数種類のガイドRNAを作製することを含む。

0122

図10は、CRISPRガイドRNAによって標的とされるHBVゲノム内の重要な部分を示す。細胞内でCRISPR活性を達成するため、cas9およびガイドRNAをコードする発現プラスミドが、関心対象の細胞(例えば、HBV DNAを保持する細胞)へ送達される。インビトロアッセイにおいて証明するため、細胞の増殖、成長、および形態学のモニタリング、ならびに細胞内のDNA完全性およびHBV DNA負荷の分析によって、抗HBV効果を評価することができる。

0123

記載された方法は、インビトロアッセイを使用してバリデートされ得る。証明するため、cas9タンパク質および標的部位に隣接するDNAアンプリコンによって、インビトロアッセイが実施される。ここで、標的が増幅され、アンプリコンが、cas9、およびターゲティングのための選択されたヌクレオチド配列を有するgRNAと共にインキュベートされる。図11に示されるように、DNA電気泳動は、標的部位における強力な消化を示す。

実施例

0124

図11は、HBVに対するインビトロCRISPRアッセイから得られたゲルを示す。レーン1、3、および6:RT、Hbx-コア、およびプレS1に隣接するHBVゲノムのPCRアンプリコン。レーン2、4、5、および7:sgHBV-RT、sgHBV-Hbx、sgHBV-コア、sgHBV-プレS1によって処理されたPCRアンプリコン。レーン5および7において特に可視の複数の断片の存在は、sgHBV-コアおよびsgHBV-プレS1が、HBVに関する特に魅力的な標的を提供することを示し、インビトロバリデーションアッセイによって、本発明のシステムおよび方法の使用が有効であることが示され得ることを示している。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ