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技術 トラクタ

出願人 株式会社クボタ
発明者 森岡保光西野邦彦小林句美子正円茂夫
出願日 2018年9月18日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-173918
公開日 2020年3月26日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-043796
状態 未査定
技術分野 農業機械一般(3)操向
主要キーワード 縦向姿勢 下方揺動位置 回動杆 直進経路 マーカ部材 掛止穴 抜止めピン マーカ装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (18)

課題

マーカ部材が作用位置から持ち上がるのを防止することができるトラクタ1を提供する。

解決手段

トラクタは、走行可能な車体と、車体側に支持されたアーム支軸と、車体側から車幅方向外方に向けて突出し、且つ車幅方向内方側部位がアーム支軸に枢支されていて車幅方向外方側部位がアーム支軸回りに上下揺動可能な支持アームと、支持アームの車幅方向外方側部位に支持され、且つ支持アームがアーム支軸回りに上方揺動することで、圃場接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置変位可能なマーカ部材と、マーカ部材が作用位置にあるときにおける支持アームの上方に位置して該支持アームの上方揺動を規制するロック部材と、を備えている。

概要

背景

従来、特許文献1に開示されたトラクタが知られている。
特許文献1に開示のトラクタは、圃場目印をつけるマーカ部材を有する。マーカ部材は、車体に設けられたステップ前端面から車幅方向外方張り出す回動杆車幅方向外方側に取り付けられている。回動杆は、ステップの前端面に車幅方向に延伸する横軸心回りに回転可能に取り付けられている。

マーカ部材は、回動杆を横軸心回りに回転させることにより、圃場に接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置変位可能である。回動杆は、マーカ部材が作用位置に位置する第1状態と持上げ位置に位置する第2状態とにおいて、ステップの前端面に当接し且つスプリング付勢力によってステップの前端面に押し付けられることにより、第1状態と第2状態とに保持される。つまり、マーカ部材は、スプリングの付勢力によって作用位置と持上げ位置とに保持される。

概要

マーカ部材が作用位置から持ち上がるのを防止することができるトラクタ1を提供する。トラクタは、走行可能な車体と、車体側に支持されたアーム支軸と、車体側から車幅方向外方に向けて突出し、且つ車幅方向内方側部位がアーム支軸に枢支されていて車幅方向外方側部位がアーム支軸回りに上下揺動可能な支持アームと、支持アームの車幅方向外方側部位に支持され、且つ支持アームがアーム支軸回りに上方揺動することで、圃場に接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置に変位可能なマーカ部材と、マーカ部材が作用位置にあるときにおける支持アームの上方に位置して該支持アームの上方揺動を規制するロック部材と、を備えている。

目的

本発明は、マーカ部材が不慮に作用位置から持上げ位置に持ち上がるのを防止することができるトラクタを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

走行可能な車体と、前記車体側に支持されたアーム支軸と、前記車体側から車幅方向外方に向けて突出し、且つ車幅方向内方側部位が前記アーム支軸に枢支されていて車幅方向外方側部位が前記アーム支軸回りに上下揺動可能な支持アームと、前記支持アームの車幅方向外方側部位に支持され、且つ前記支持アームが前記アーム支軸回りに上方揺動することで、圃場接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置変位可能なマーカ部材と、前記マーカ部材が前記作用位置にあるときにおける前記支持アームの上方に位置して該支持アームの前記上方揺動を規制するロック部材と、を備えているトラクタ

請求項2

前記ロック部材は、前記支持アームの前記上方揺動を規制するロック状態から下方揺動することで前記支持アームの上方位置から退避したロック解除状態に変位可能である請求項1に記載のトラクタ。

請求項3

前記ロック部材を上下揺動可能に枢支するロック支軸と、前記ロック状態における前記ロック部材の上方揺動は規制するが下方揺動は許容する第1規制部と、前記ロック部材を上方揺動する方向に付勢する第1付勢部材と、を備えた請求項2に記載のトラクタ。

請求項4

前記支持アームの車幅方向外方側部位に取り付けられた支持体を備え、前記支持体は、上部が枢支されていて前後に揺動可能で且つ下部に前記マーカ部材が取り付けられたマーカアームと、前記マーカ部材が前記作用位置にあるときにおける前記マーカアームの前方揺動は規制するが後方揺動は許容する第2規制部と、前記マーカアームを前方揺動させる方向に付勢する第2付勢部材とを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラクタ。

請求項5

前記車体に取り付けられた取付体と、前記取付体に取り付けられ、前記マーカ部材を前記作用位置から前記持上げ位置に持ち上げる持上げ機構とを備え、前記持上げ機構は、横軸心回りに揺動可能に支持されたリフトアームと、前記リフトアームと前記支持アームとを連動連結する連動部材と、前記リフトアームを揺動操作して前記支持アームを上下揺動させる操作部材であって、前記マーカ部材を前記作用位置に位置させる第1位置と、前記マーカ部材を前記持上げ位置に位置させる第2位置とに変位可能な操作部材とを有し、前記操作部材は、前記第1位置と前記第2位置とにおいて前記取付体に当接し且つ前記支持アーム及び前記マーカ部材の重量が当該操作部材を前記取付体に当接させる方向に作用することで、前記第1位置と前記第2位置とに保持可能である請求項1〜4のいずれか1項に記載のトラクタ。

請求項6

前記支持アームは、前記アーム支軸に上下揺動可能に枢支されるメインアームと、前記メインアームに車幅方向に位置調整可能に取り付けられる第1部材と、前記第1部材に固定されると共に前記マーカ部材が上下位置調整可能に支持される第2部材とを含む取付部材と、を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のトラクタ。

請求項7

前記車体に取り付けられたロプスと、前記ロプスに取り付けられたマーカ装置であって、少なくとも1つの前記マーカ部材、前記支持アーム及び前記ロック部材を含むマーカ装置と、を備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載のトラクタ。

請求項8

前記マーカ装置は、前記車体の車幅方向の中央より左側に設けられる左の前記マーカ部材、左の前記支持アーム及び左の前記ロック部材と、前記車体の車幅方向の中央より右側に設けられる右の前記マーカ部材、右の前記支持アーム及び右の前記ロック部材とを含む請求項7に記載のトラクタ。

請求項9

前記車体の位置を検出する位置検出装置と、前記車体の操舵を行う操舵装置と、前記操舵装置の操舵を自動制御して、前記位置検出装置が取得した検出値に基づいて設定された走行予定ルートに沿って前記車体を走行させる制御装置と、を備え、前記マーカ部材は、前記走行予定ルートに沿って走行を開始する際における車体の位置を決める目安になる目印をつける請求項1〜8のいずれか1項に記載のトラクタ。

技術分野

0001

本発明は、トラクタに関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1に開示されたトラクタが知られている。
特許文献1に開示のトラクタは、圃場目印をつけるマーカ部材を有する。マーカ部材は、車体に設けられたステップ前端面から車幅方向外方張り出す回動杆車幅方向外方側に取り付けられている。回動杆は、ステップの前端面に車幅方向に延伸する横軸心回りに回転可能に取り付けられている。

0003

マーカ部材は、回動杆を横軸心回りに回転させることにより、圃場に接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置変位可能である。回動杆は、マーカ部材が作用位置に位置する第1状態と持上げ位置に位置する第2状態とにおいて、ステップの前端面に当接し且つスプリング付勢力によってステップの前端面に押し付けられることにより、第1状態と第2状態とに保持される。つまり、マーカ部材は、スプリングの付勢力によって作用位置と持上げ位置とに保持される。

先行技術

0004

特開昭56−138509号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に開示のトラクタにあっては、マーカ部材は、スプリングの付勢力によって作用位置と持上げ位置とに保持される構成であるので、不慮に作用位置から持上げ位置に変位するおそれがある。
そこで、本発明は、マーカ部材が不慮に作用位置から持上げ位置に持ち上がるのを防止することができるトラクタを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一態様に係るトラクタは、走行可能な車体と、前記車体側に支持されたアーム支軸と、前記車体側から車幅方向外方に向けて突出し、且つ車幅方向内方側部位が前記アーム支軸に枢支されていて車幅方向外方側部位が前記アーム支軸回りに上下揺動可能な支持アームと、前記支持アームの車幅方向外方側部位に支持され、且つ前記支持アームが前記アーム支軸回りに上方揺動することで、圃場に接地して目印をつける作用位置から圃場に対して離反した持上げ位置に変位可能なマーカ部材と、前記マーカ部材が前記作用位置にあるときにおける前記支持アームの上方に位置して該支持アームの前記上方揺動を規制するロック部材と、を備えている。

0007

また、前記ロック部材は、前記支持アームの前記上方揺動を規制するロック状態から下方揺動することで前記支持アームの上方位置から退避したロック解除状態に変位可能である。
また、前記ロック部材を上下揺動可能に枢支するロック支軸と、前記ロック状態における前記ロック部材の上方揺動は規制するが下方揺動は許容する第1規制部と、前記ロック部材を上方揺動する方向に付勢する第1付勢部材と、を備えている。

0008

また、前記支持アームの車幅方向外方側部位に取り付けられた支持体を備え、前記支持体は、上部が枢支されていて前後に揺動可能で且つ下部に前記マーカ部材が取り付けられたマーカアームと、前記マーカ部材が前記作用位置にあるときにおける前記マーカアームの前方揺動は規制するが後方揺動は許容する第2規制部と、前記マーカアームを前方揺動させる方向に付勢する第2付勢部材とを有する。

0009

また、前記車体に取り付けられた取付体と、前記取付体に取り付けられ、前記マーカ部材を前記作用位置から前記持上げ位置に持ち上げる持上げ機構とを備え、前記持上げ機構は、横軸心回りに揺動可能に支持されたリフトアームと、前記リフトアームと前記支持アームとを連動連結する連動部材と、前記リフトアームを揺動操作して前記支持アームを上
下揺動させる操作部材であって、前記マーカ部材を前記作用位置に位置させる第1位置と、前記マーカ部材を前記持上げ位置に位置させる第2位置とに変位可能な操作部材とを有し、前記操作部材は、前記第1位置と前記第2位置とにおいて前記取付体に当接し且つ前記支持アーム及び前記マーカ部材の重量が当該操作部材を前記取付体に当接させる方向に作用することで、前記第1位置と前記第2位置とに保持可能である。

0010

また、前記支持アームは、前記アーム支軸に上下揺動可能に枢支されるメインアームと、前記メインアームに車幅方向に位置調整可能に取り付けられる第1部材と、前記第1部材に固定されると共に前記マーカ部材が上下位置調整可能に支持される第2部材とを含む取付部材と、を有する。
また、前記車体に取り付けられたロプスと、前記ロプスに取り付けられたマーカ装置であって、少なくとも1つの前記マーカ部材、前記支持アーム及び前記ロック部材を含むマーカ装置と、を備えている。

0011

また、前記マーカ装置は、前記車体の車幅方向の中央より左側に設けられる左の前記マーカ部材、左の前記支持アーム及び左の前記ロック部材と、前記車体の車幅方向の中央より右側に設けられる右の前記マーカ部材、右の前記支持アーム及び右の前記ロック部材とを含む。
また、前記車体の位置を検出する位置検出装置と、前記車体の操舵を行う操舵装置と、前記操舵装置の操舵を自動制御して、前記位置検出装置が取得した検出値に基づいて設定された走行予定ルートに沿って前記車体を走行させる制御装置と、を備え、前記マーカ部材は、前記走行予定ルートに沿って走行を開始する際における車体の位置を決める目安になる目印をつける。

発明の効果

0012

上記の構成によれば、ロック部材によって支持アームの上方揺動を規制することにより、マーカ部材が不慮に作用位置から持上げ位置に持ち上がるのを防止することができる。

図面の簡単な説明

0013

トラクタの側面図である。
トラクタの左半分の背面図である。
ロプスにマーカ装置を取り付けた状態の背面斜視図である。
ロプスの斜視図である。
トラクタの構成及び制御ブロック図を示す図である。
支持フレームの背面斜視図である。
支持フレームの正面図である。
支持アームの断面図である。
支持体の背面図である。
マーカ体の側面図である。
マーカ装置の一部の背面図である。
操作レバーの取付部分の斜視図である。
操作レバーの取付部分の側面図である。
ロック機構の側面図である。
ロック機構の正面図である。
ロック機構の動作を示す側面図である。
直線経路の走行予定ルートの設定を説明する概略図である。

実施例

0014

以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るトラクタ1を示す側面図である。
本実施形態においては、図1の矢印A1方向(トラクタ1の前進方向)を前方、図1の矢印A2方向(トラクタ1の後進方向)を後方、図1の矢印A3方向を前後方向として説明する。したがって、図1手前側が左方であり、図1の奥側が右方である。また、前後方向A3に直交する水平方向を車幅方向B3(図2参照)として説明する。トラクタ1における車幅方向B3の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を車幅方向外方B1と
して説明する。言い換えれば、車幅方向外方B1とは、車幅方向B3であってトラクタ1の中心から離れる方向のことである。車幅方向外方B1とは反対の方向を車幅方向内方B2として説明する。言い換えれば、車幅方向内方B2とは、車幅方向B3であってトラクタ1の中心に近づく方向である。

0015

図1に示すように、トラクタ1は、走行装置2と、走行装置2に走行可能に支持された車体3とを有する。
走行装置2は、本実施形態では、複数の前輪8と、複数の後輪9とを有する車輪型の走行装置2である。複数の前輪8は、車体3の左側に配置された左の前輪8Lと、車体3の右側に配置された右の前輪8Rとを含む。複数の後輪9は、車体3の左側に配置された左の後輪9Lと、車体3の右側に配置された右の後輪9Rとを含む。走行装置2は、フルクローラ型の走行装置であってもよいし、セミクローラ型の走行装置であってもよい。フルクローラ型の走行装置とは、車体3の前部から後部にわたって設けられたクローラ型走行装置である。セミクローラ型の走行装置2とは、前輪8と、後輪9の代わりに採用されるクローラ式走行機構とを有する走行装置である。

0016

車体3は、例えば、原動機4と、クラッチハウジング5と、連結フレーム6と、ミッションケース7とを有する。原動機4は、例えば、エンジンであり、詳しくは、ディーゼルエンジンである。クラッチハウジング5は、原動機4の後部に連結されている。クラッチハウジング5は、原動機4の回転力の変化を減らして安定させるフライホイールと、フライホイールを介して伝達される原動機4の動力断続可能に伝達するクラッチとを収容する。連結フレーム6は、クラッチハウジング5とミッションケース7とを連結する。ミッションケース7は、クラッチを介して伝達される動力を変速する変速装置を収容する。

0017

車体3の後部には、オペレータ運転者)が着座する運転席10が搭載されている。運転席10は、後輪9Lと後輪9Rとの間に設けられている。運転席10の前方には、操向輪(本実施形態では、前輪8)を操向操作するステアリングハンドル11が設けられている。車体3の後部には、作業機インプルメント)を着脱可能に装着する三点リンク機構41等の装着装置が設けられる。三点リンク機構41は、1本のトップリンク41Aと、2本のロアリンク41Bとを有する。

0018

図1に示すように、運転席10の後方には、ロプス(取付体)12が設けられている。ロプス12は、車体3に取り付けられている。
図4に示すように、ロプス12は、ロプス本体13と、取付フレーム14とを有する。ロプス本体13は、複数の支柱13Aと、連結部13Bとを有する。複数の支柱13Aは、左の支柱(第1支柱)13Lと、右の支柱(第2支柱)13Rとを含む。連結部13Bは、第1支柱13Lと第2支柱13Rの上部同士を連結する。

0019

図4に示すように、取付フレーム14は、左フレーム体14Lと、右フレーム体14Rと、左フレーム体14L及び右フレーム体14Rの上部同士を連結する連結フレーム体14Aとを有する。左フレーム体14Lは、車体3の後部の左側に配置され、下部がミッションケース7の左側にボルト等によって取り付けられる(図2参照)。右フレーム体14Rは、車体3の後部の右側に配置され、下部がミッションケース7の右側にボルト等によって取り付けられる。左フレーム体14Lの上部には、取付ブラケット15Lが立設して固定され、該取付ブラケット15Lには、第1支柱13Lが横軸心(車幅方向B3に延伸する軸心)を有するボルト16Lによって取り付けられている。右フレーム体14Rの上部には、取付ブラケット15Rが立設して固定され、該取付ブラケット15Rには、第2支柱13Rが横軸心を有するボルト16Rによって取り付けられている。なお、ロプス本体13は、ロック部材30によって後方への傾倒が規制されており、該ロック部材30によるロックを解除することでボルト16L,16Rの軸心回りに後方に傾倒することができる。

0020

図5に示すように、トラクタ1は、操舵装置17を有する。操舵装置17は、ステアリングハンドル11と、ステアリングハンドル11の回転に伴って回転する操舵軸18と、ステアリングハンドル11の操舵を補助する補助機構パワーステアリング機構)19とを有する。補助機構19は、油圧ポンプP1と、油圧ポンプP1から吐出した作動油が供
給される制御弁20と、制御弁20により作動するステアリングシリンダ21とを含む。制御弁20は、制御信号に基づいて作動する電磁弁であって、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な3位置切換弁である。また、制御弁20は、操舵軸18の操舵によっても切換可能である。ステアリングシリンダ21は、前輪8L,8Rの向きを変えるアームナックルアーム)22に接続されている。

0021

ステアリングハンドル11を操作すると、当該ステアリングハンドル11の操作に応じて制御弁20の切換位置及び開度切り換わると共に、当該制御弁20の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ21のピストンロッドが左又は右に移動する。これによって、前輪8の操向方向(操舵方向)を変更することができる。なお、上述した操舵装置17は一例であり、上述した構成に限定されない。

0022

図1図3に示すように、トラクタ1は、当該トラクタ1(車体3)の位置(走行位置)を検出する位置検出装置23を備えている。本実施形態では、位置検出装置23は、ロプス12に取り付けられている。詳しくは、ロプス本体13の連結部13Bの中央部にステー部材24を介して取り付けられている。
位置検出装置23は、衛星測位システムによって自己の位置(緯度経度を含む測位情報)を検出する装置である。即ち、位置検出装置23は、測位衛星から送信された信号(測位衛星の位置、送信時刻補正情報等)を受信し、受信した信号に基づいて位置(緯度、経度)を検出する。なお、位置検出装置23は、測位衛星からの信号を受信可能な基地局(基準局)からの補正等の信号に基づいて補正した位置を、自己の位置(緯度、経度)として検出してもよい。また、位置検出装置23がジャイロセンサ加速度センサ等の慣性計測装置を有し、慣性計測装置によって補正した位置を、自己の位置として検出してもよい。

0023

図5に示すように、トラクタ1は、制御装置25を備えている。
制御装置25には、位置検出装置23と、走行系の走行検出装置26と、作業系の作業検出装置27とが接続されている。したがって、制御装置25は、位置検出装置23で検出された位置、走行検出装置26が検出した検出値、作業検出装置27が検出した検出値を取得可能である。走行検出装置26は、例えば、クランクセンサカムセンサエンジン回転センサアクセルセンサ車速センサ操舵角センサ等である。作業検出装置27は、例えば、レバー検出センサ、PTO回転センサ等である。

0024

制御装置25は、トラクタ1における走行系の制御、作業系の制御を行う。制御装置25は、例えば、走行検出装置26が検出した検出値に基づいて原動機4(エンジン)の回転数車速、操舵装置17の操舵角等を制御する。また、制御装置25は、作業検出装置27が検出した検出値に基づいて、トラクタ1に装着される作業機を昇降する昇降装置の昇降、PTO回転数等の制御を行う。

0025

制御装置25は、操舵制御部28を有している。操舵制御部28は、制御装置25に設けられた電気電子部品、当該制御装置25に組み込まれたプログラム等から構成されている。
操舵制御部28(制御装置25)は、設定された走行予定ルート(走行予定経路)R1(図17参照)に基づいてトラクタ1の操舵を自動で制御(オートステアリング制御)可能である。図5に示すように、トラクタ1は、例えば、オートステアリング制御を有効又は無効にするスイッチ(指令スイッチ)31を有する。指令スイッチ31は、制御装置25に接続されている。指令スイッチ31は、ON/OFFに切り換え可能なスイッチであって、ONである場合にオートステアリング制御を有効にし、OFFである場合にオートステアリング制御を無効にする。また、指令スイッチ31は、運転席10の近傍に設置され、オペレータが操作可能である。

0026

オートステアリング制御が有効である場合、操舵制御部28は、少なくともトラクタ1(車体3)の走行位置(位置検出装置23で検出された位置)と走行予定ルートR1とが一致するように、即ち、車体3と走行予定ルートR1とが一致するように、制御弁20の切換位置及び開度を設定する。言い換えれば、制御装置25は、オートステアリング制御が有効である場合、トラクタ1の走行位置と走行予定ルートR1とが一致するように、ス
テアリングシリンダ21のピストンロッドの移動方向及び移動量(前輪8の操舵方向及び操舵角)を設定する。

0027

詳しくは、オートステアリング制御が有効である場合、操舵制御部28は、位置検出装置23で検出されたトラクタ1(車体3)の走行位置と、走行予定ルートR1で示された位置(走行予定位置)とを比較し、走行位置と走行予定位置とが一致している場合は、操舵装置17におけるステアリングハンドル11の操舵角及び操舵方向(前輪8の操舵角及び操舵方向)を変更せずに保持する(制御弁20の開度及び切換位置を変更せずに維持する)。また、操舵制御部28は、走行位置と走行予定位置とが一致していない場合、当該走行位置と走行予定位置との偏差ズレ量)がとなるように、操舵装置17におけるステアリングハンドル11の操舵角及び/又は操舵方向を変更する(制御弁20の開度及び/又は切換位置を変更する)。

0028

オートステアリング制御が無効である場合、操舵制御部28は、オペレータの操作(オペレータによるステアリングハンドル11の操作、オペレータのアクセルの操作等)に基づいて、前輪8の操舵方向及び操舵角、車速等を設定する。つまり、オペレータは、操舵制御部28によって、トラクタ1(車体3)の向きを手動で変更することができる。
図5に示すように、トラクタ1は、表示装置32を備えている。表示装置32は、例えば、運転席10の近傍に配置されている。オペレータは、運転席10に着座した状態で表示装置32を視認及び操作可能である。表示装置32は、様々な情報を表示可能な装置であって、液晶パネルタッチパネル等で構成された表示部(画面)33を有する。

0029

表示装置32は、基準線設定部36と、走行設定部34を有する。基準線設定部36及び走行設定部34は、表示装置32に設けられた電気・電子部品、当該表示装置32等に組み込まれたプログラム等から構成されている。基準線設定部36は、走行時の基準となる基準線K1(図17参照)を設定する。走行設定部34は、トラクタ1の走行に関する設定を行う。走行設定部34は、図17に示すように、手動走行で設定した基準線K1に基づいてトラクタ1(車体3)の走行予定ルートR1の設定を行う。表示部33(表示装置32)は、走行予定ルートR1を表示可能である。

0030

表示装置32は、記憶部35を有する。記憶部35は、不揮発性メモリ等である。
以上のトラクタ1は、操舵制御部28によるオートステアリング制御によって、車体3を走行予定ルートR1に基づいて自動操舵することで、該走行予定ルートR1に沿って走行させることができる。
次に、図17を参照して、基準線K1の設定について説明する。

0031

図17は、直進経路の基準線K1を設定する場合を示している。
基準線K1の設定を行う場合は、先ず、トラクタ1を圃場における作業開始位置D1に位置させて、表示装置32に表示される経路設定タン37(図5参照)を押す。すると、衛星測位システムで取得された位置情報として始点C1が記憶部35に記憶(登録)される。次に、トラクタ1を手動操作直進走行させると共に作業機38で作業を行い、圃場終わりの作業終端位置D2で経路設定ボタン37を押す。すると、位置情報として終点C2が記憶部35に記憶(登録)されると共に、始点C1と終点C2とを結ぶ直線の基準線K1が記憶部35に記憶(登録)される。

0032

次に、作業終端位置D2から、既に作業(例えば、耕耘立て)した作業地(既作業地)の隣の未作業地(まだ作業を行っていない作業地)側へ手動操作によってトラクタ1を旋回した後、指令スイッチ31を押すと、基準線K1に平行な走行予定ルートR1が設定され、この走行予定ルートR1に基づいて車体3のオートステアリング制御が行われる。

0033

なお、トラクタ1の旋回時には作業機38を上昇させ、作業を行うときには作業機38を下降させるが、この作業機38の昇降は、自動で行われるようにしてもよいし、手動で行うようにしてもよい。
トラクタ1が走行予定ルートR1の端までくると、オートステアリング制御が解除されるので、未耕地側へ手動操作でトラクタ1の旋回した後、指令スイッチ31を押すことで、走行予定ルートR1に基づいてオートステアリング制御を再開することができる。

0034

上述した走行予定ルートR1の設定及び走行予定ルートR1に基づくオートステアリング制御による作業は、一例であって限定的なものではない。
図1に示すように、トラクタ1は、圃場(圃場面)に目印をつけるマーカ装置46を備えている。本実施形態では、マーカ装置46は、ロプス12に取り付けられている。また、マーカ装置46は、トラクタ1の車幅方向B3の中央を上下方向に延びる中心線CL(図2参照)に対して左右対称に形成されている。

0035

図3に示すように、マーカ装置46は、支持フレーム47と、複数の支持アーム48と、複数のマーカ体49と、複数の持上げ機構50と、複数のロック機構51とを有する。
先ず、支持フレーム47について説明する。
図6図7に示すように、支持フレーム47は、ロプス12に取り付けられる。支持フレーム47は、複数の取付具52と、連結部材53とを有する。複数の取付具52は、第1支柱13Lの下部に取り付けられる左の取付具(第1取付具)52Lと、第2支柱13Rの下部に取り付けられる右の取付具(第2取付具)52Rとを含む。取付具52は、第1プレート54と、第2プレート55と、第3プレート56と、ガイド杆案内部材)57とを有する。

0036

第1プレート54及び第2プレート55は、支柱13Aを挟み且つ連結されることで、支柱13Aに取り付けられる。詳しくは、第1プレート54は、支柱13Aの下部の車幅方向外方B1側に配置され、第2プレート55は、支柱13Aの下部の車幅方向内方B2側に配置される。第1プレート54と第2プレート55とは、複数の締結具58によって連結されている。締結具58は、第1プレート54と第2プレート55との間に設けられた筒部材からなるスペーサ部材58aと、第1プレート54、第2プレート55及びスペーサ部材58aを挿通するボルト部材58bと、ボルト部材58bに螺合おねじめねじとを嵌め合わせること)するナット部材58cとを有する。

0037

図6図7に示すように、第3プレート56は、第2プレート55の車幅方向内方B2側の側面に板面が前後を向くように固定されている。詳しくは、第3プレート56は、上部が第2プレート55の後部に固定されると共に第2プレート55から下方に突出する縦板部56aと、縦板部56aの下端から車幅方向内方B2に延出する横板部56bとを有する。

0038

図6に示すように、ガイド杆57は、縦板部56aの後方に配置されている。ガイド杆57は、縦板部56aと間隔をあけて配置された第1部位57aと、第1部位57aの上端から前方に延びて縦板部56aの上部に固定された第2部位57bと、第1部位57aの下端から前方に延びて縦板部56aの下部に固定された第3部位57cとを有する。
連結部材53は、板材によって前方に開口する溝型鋼形状に形成され(図14参照)、第1取付具52Lと第2取付具52Rの第3プレート56同士を連結している。詳しくは、連結部材53は、左部が第1取付具52Lの横板部56bに重ね合わされてボルト等によって固定され、右部が第2取付具52Rの横板部56bに重ね合わされてボルト等によって固定されている。

0039

図6図7に示すように、連結部材53の車幅方向B3の中央部には、複数のアーム支軸59が車幅方向B3に並べて設けられている。複数のアーム支軸59は、前後軸心(前後方向A3に延伸する軸心)を有する。複数のアーム支軸59は、連結部材53の車幅方向B3の中央から左に位置する左のアーム支軸(第1アーム支軸)59Lと、連結部材53の車幅方向B3の中央から右に位置する右のアーム支軸(第2アーム支軸)59Rとを含む。図14に示すように、アーム支軸59は、連結部材53を貫通して後方に突出している。アーム支軸59の連結部材53から後方に突出した部位には、カラー60及びボス61が軸心回りに回転自在に嵌められている。カラー60及びボス61は、ワッシャ62及び抜止めピン63によってアーム支軸59から抜止めされている。

0040

次に、支持アーム48について説明する。
図3に示すように、複数の支持アーム48は、左の支持アーム(第1支持アーム)48Lと、右の支持アーム(第2支持アーム)48Rとを含む。第1支持アーム48Lは、第1支柱13Lの下部後方に配置され、車体3側から車幅方向外方B1(左方)に突出して
いる。第2支持アーム48Rは、第2支柱13Rの下部後方に配置され、車体3側から車幅方向外方B1(右方)に突出している。詳しくは、支持アーム48は、車幅方向内方B2側の端部がトラクタ1の車幅方向B3の略中央部に位置し、車幅方向外方B1側が後輪9の車幅方向B3の外端よりも車幅方向外方B1に突出している。支持アーム48は、アーム支軸59から車幅方向外方B1に突出するメインアーム64と、メインアーム64に取り付けられた取付部材65とを有する。

0041

図6図8に示すように、メインアーム64は、パイプ材によって形成され、車幅方向内方側部位64aがアーム支軸59を介してロプス12側に支持されている。したがって、メインアーム64は、車幅方向外方B1側がアーム支軸59回りに上下揺動可能である。詳しくは、第1支持アーム48Lのメインアーム64の車幅方向内方側部位64aは、第1アーム支軸59Lに軸心回りに回転可能に嵌められたボス61に固定されている。第2支持アーム48Rのメインアーム64の車幅方向内方側部位64aは、第2アーム支軸59Rに軸心回りに回転可能に嵌められたボス61に固定されている。したがって、アーム支軸59は、支持アーム48の車幅方向内方側部位64aを車体3側(ロプス12側)に前後軸心回りに回転可能に支持している。言い換えると、支持アーム48は、ロプス12にアーム支軸59の軸心回りに上下揺動可能に取り付けられている。

0042

図6に示すように、メインアーム64は、縦板部56aと、ガイド杆57との間を挿通しており、ガイド杆57の上端と下端との間で上下に揺動可能である。つまり、ガイド杆57は、メインアーム64(支持アーム48)を揺動方向に案内する。
図2図3に示すように、メインアーム64には、止めネジ(第1止めネジという)66と係止部67とが設けられている。第1止めネジ66及び係止部67は、メインアーム64の車幅方向外方B1側に設けられている。また、第1止めネジ66及び係止部67は、メインアーム64の上部に設けられている。第1止めネジ66は、係止部67の車幅方向外方B1に位置している。

0043

図8に示すように、第1止めネジ66は、メインアーム64の上部に固定されたナット部材68に、螺進(ねじ込むこと)及び螺退(緩めること)可能に嵌められるネジ軸部66aを有する。ネジ軸部66aは、ナット部材68を挿通していると共にメインアーム64の上部を貫通している。
図2図3に示すように、取付部材65は、メインアーム64に取り付けられる第1部材69と、第1部材69に固定される第2部材(車幅方向外方側部位)70とを含む。

0044

第1部材69は、メインアーム64に車幅方向B3に位置調整可能に取り付けられる。詳しくは、第1部材69は、図8に示すように、棒材折曲することによって形成され、車幅方向B3に延伸する横杆部69aと、上下方向に延伸する縦杆部69bと、横杆部69aと縦杆部69bとを連結する湾曲状の連結杆部69cとをする。
横杆部69aは、メインアーム64に車幅方向外方B1側の端部から挿入され、且つメインアーム64に対して、車幅方向B3に移動可能で且つ横軸心回りに回転可能である。横杆部69aの車幅方向外方B1側は、メインアーム64から外方に突出している。横杆部69aの上部には、平坦面に形成された第1当接面69dが形成されている。第1当接面69dは、車幅方向B3に長く形成されている。第1当接面69dには、第1止めネジ66のネジ軸部66aの先端(下端)が当接可能とされている。横杆部69aは、第1止めネジ66を螺進させてネジ軸部66aで第1当接面69dを押圧することにより、メインアーム64に対して車幅方向B3の移動及び回転が規制される。また、第1止めネジ66を緩めることにより、メインアーム64に対する横杆部69aの車幅方向B3の移動が許容される。

0045

図8に示すように、横杆部69aの車幅方向外方B1側で且つ下部には、平坦面に形成された第2当接面69eが形成されている。第2当接面69eは、横杆部69aが略全長にわたってメインアーム64に挿入された状態で第1止めネジ66に対応する位置に位置する。
図2に示すように、横杆部69aをメインアーム64に押し込んで横軸心回りに180°回転させることで、マーカ体49を実線で示す使用状態Y1から上方に反転した2点鎖
線で示す不使用状態Y2に変位させることができ、且つ180°回転させた状態で第1止めネジ66を螺進させてネジ軸部66aで第2当接面69eを押圧することにより、マーカ体49を不使用状態Y2に保持することができる。

0046

図8に示すように、連結杆部69cは、横杆部69aの車幅方向外方B1側の端部と、縦杆部69bの上端部とを連結している。
図8に示すように、第2部材70は、パイプ材によって形成されている。第2部材70の上部に、縦杆部69bが挿入されている。第2部材70は、縦杆部69bに固定されている。これにより、第2部材70が第1部材69に固定されている。

0047

図2に示すように、第2部材70は、後輪9(メインアーム64)の車幅方向外方B1に位置し、且つ上下方向に延伸して配置されている。また、第2部材70は、図1に示すように、後輪9の後部に位置している。また、第2部材70は、後述するマーカ部材72を上下位置調整可能に支持する。
図9に示すように、第2部材70の下部には、止めネジ(第2止めネジという)71が設けられている。第2止めネジ71は、第2部材70の車幅方向外方B1側に設けられている。第2止めネジ71は、第2部材70の下部に固定されたナット部材39に、螺進及び螺退可能に嵌められるネジ軸部71aを有する。ネジ軸部71aは、ナット部材39を挿通していると共に第2部材70を貫通している。

0048

次に、マーカ体49について説明する。
図3に示すように、複数のマーカ体49は、トラクタ1の左方に配置される左のマーカ体(第1マーカ体)49Lと、トラクタ1の右方に配置される右のマーカ体(第2マーカ体)49Rとを含む。第1マーカ体49Lは、第1支持アーム48Lに取り付けられ(支持され)、第2マーカ体49Rは、第2支持アーム48Rに取り付けられている(支持されている)。

0049

図2図3に示すように、マーカ体49は、圃場に接地して目印をつけるマーカ部材72と、マーカ部材72を支持し且つ支持アーム48の車幅方向外方側部位(第2部材70)に取り付けられる支持体73とを有する。
図2に示すように、マーカ部材72は、支持アーム48の車幅方向外方B1側に支持体73を介して支持されている。また、マーカ部材72は、支持アーム48がアーム支軸59回りに上方揺動することで、圃場に接地して目印をつける作用位置X1(実線参照)から圃場に対して離反した持上げ位置X2(2点鎖線参照)に変位可能(位置変更可能)である。

0050

図10に示すように、マーカ部材72は、支持体73の下部に回転支軸74を介して横軸心回りに回転可能に枢支されている。マーカ部材72は、円板の外周に径方向内方に向けて湾曲状に凹む凹部75を周方向に間隔をあけて形成されたディスク回転体)によって形成されている。また、マーカ部材72は、径方向内方に向かうにしたがって車幅方向外方B1に向けて凹む皿状(円錐状)に形成されている。

0051

図9図10に示すように、支持体73は、取付杆76と、支持ブラケット77と、ストッパ部材(第2規制部)78と、マーカアーム79と、復帰バネ(第2付勢部材)80とを有する。
図9に示すように、取付杆76は、棒材によって形成され、上部は、第2部材70の下部に挿入されている。取付杆76の下部は、第2部材70から下方に突出している。取付杆76は、第2部材70に対して上下方向移動可能で且つ縦軸心(上下方向に延伸する軸心)回りに回転可能である。取付杆76の上部には、平坦面に形成された複数の規制面81を有する。複数の規制面81は、取付杆76の一側部(車幅方向外方B1側の側部)に形成された第1規制面81aと、取付杆76の他側部(車幅方向内方B2側の側部)に形成された第2規制面81bとを含む。規制面81には、第2止めネジ71のネジ軸部71aの先端が当接可能とされている。規制面81は、上下方向に所定長さを有している。

0052

取付杆76は、第2止めネジ71を螺進させてネジ軸部71aで規制面81を押圧することにより、第2部材70に対する上下方向の移動及び回転が規制される。また、第2止めネジ71を緩めることにより、取付杆76の第2部材70に対する上下方向の移動が許
容される。これによって、第2部材70(支持アーム48)に対して支持体73(取付杆76)が上下方向に位置調整可能である。

0053

また、取付杆76は、第2止めネジ71を緩めることにより、第2部材70に対する縦軸回りの回転が許容される。したがって、取付杆76を180°回転させることで、マーカ体49は、第1形態と第2形態とに作業形態を変更可能である。第1形態は、第2止めネジ71を第1規制面81aに押圧させることによりマーカ体49を取付部材65に固定する形態であり、トラクタ1を前進して作業を行う場合の形態である。第2形態は、第2止めネジ71を第2規制面81bに押圧させることによりマーカ体49を取付部材65に固定する形態であり、トラクタ1を後進して作業を行う場合の形態である。

0054

図9図10に示すように、支持ブラケット77は、板材によって形成されている。支持ブラケット77は、取付杆76の下部の後部に固定され、後方に向けて突出している。支持ブラケット77には、支持ボス82が固定されている。支持ボス82は、横軸心を有する筒部材で形成され、支持ブラケット77を貫通し且つ支持ブラケット77から車幅方向B3両側に突出している。

0055

ストッパ部材78は、板材によって形成され、支持ブラケット77の後部に固定されている。ストッパ部材78は、支持ボス82より後方で且つ上方に位置している。また、ストッパ部材78は、支持ブラケット77から車幅方向B3両側に突出している。また、ストッパ部材78は、板面が前後方向A3を向く第1当接部78aと、第1当接部78aの下端から後方に延びる第2当接部78bとを有する。

0056

マーカアーム79は、上下方向に長い帯板状の第1アーム79A及び第2アーム79Bを有する。第1アーム79Aと第2アーム79Bとは、車幅方向B3に間隔をあけて対向状に配置されている。マーカアーム79は、支持ブラケット77に上部が横軸心回りに枢支されて前後に揺動可能である。詳しくは、第1アーム79Aの上部は、支持ボス82の車幅方向外方B1側に位置し、第2アーム79Bの上部は、支持ボス82の車幅方向内方B2側に位置している。第1アーム79A、第2アーム79B及び支持ボス82には、枢軸83が軸心回りに回転自在に挿通されている。これによって、マーカアーム79は、支持ブラケット77に枢軸83(支持ボス82)の軸心回りに前後に揺動可能に支持されている。

0057

マーカアーム79の下部にマーカ部材72が取り付けられている。詳しくは、マーカ部材72は、中心部が第1アーム79Aと第2アーム79Bの下部間に配置されて、マーカアーム79に回転支軸74を介して横軸心回りに回転自在に支持されている。
マーカアーム79は、上部がストッパ部材78に当接可能である。詳しくは、マーカアーム79は、図10に実線で示すように、枢軸83から下方に向けて延びる縦向姿勢で第1当接部78aに当接し、図10に2点鎖線で示すように、枢軸83から後方に向けて延びる後向姿勢で第2当接部78bに当接する。マーカアーム79は、第1当接部78aに当接することで前方への揺動が規制され、縦向姿勢から後方(後上方)に向けて揺動可能である。また、マーカアーム79が縦向きであるときに、マーカ部材72が圃場に接地する作用位置X1(図2の実線参照)に位置する。言い換えると、ストッパ部材78は、マーカ部材72が作用位置にあるときにおけるマーカアーム79の横軸心回りの前方揺動は規制するがマーカアーム79の横軸心回りの後方揺動は許容する。

0058

また、マーカアーム79は、第2当接部78bに当接することにより後上方への揺動が規制される。したがって、マーカアーム79は、第1当接部78aに当接する位置と、第2当接部78bに当接する位置との間の範囲で揺動可能である。
なお、本実施形態では、マーカアーム79は、縦向姿勢で若干前傾状(下方に向かうに従って後方に移行する傾斜状)である。

0059

復帰バネ80は、引張りコイルバネによって形成されている。復帰バネ80は、一端側(上端側)が取付杆76に下部に設けられた第1バネ掛け部84に引っ掛けられ、他端側がマーカアーム79の中途部に設けられた第2バネ掛け部85に引っ掛けられている。第1バネ掛け部84は、ピンで形成され、取付杆76の下部に固定された固定片42に固定されている。第1バネ掛け部84は、枢軸83より前方且つ下方に配置されている。第2
バネ掛け部85は、ピンで形成され、マーカアーム79の長手方向の中間部に固定されている。復帰バネ80は、マーカアーム79の下部が枢軸83回りに前方に揺動するように、該マーカアーム79を付勢している。マーカアーム79の中途部には、復帰バネ80の後方に位置し且つ第1アーム79Aと第2アーム79Bとを連結するプレート部材86が設けられている。

0060

次に、持上げ機構50について説明する。
図2に示すように、持上げ機構50は、マーカ部材72(マーカ体49)を作用位置X1から持上げ位置X2に持ち上げる機構である。複数の持上げ機構50は、図3に示すように、第1マーカ体49Lを持ち上げる左の持上げ機構(第1持上げ機構)50Lと、第2マーカ体49Rを持ち上げる右の持上げ機構(第2持上げ機構)50Rとを含む。

0061

図11に示すように、持上げ機構50は、取付具87と、操作レバー(操作部材)88と、リフトアーム89と、連動部材90とを有する。
図12に示すように、取付具87は、第1プレート91と、第2プレート92と、複数の締結具93とを有する。第1プレート91及び第2プレート92は、支柱13Aを挟み且つ連結されることで、支柱13Aに取り付けられる。詳しくは、第1プレート91は、支柱13Aの車幅方向外方B1側の側面に当接して配置されている。第2プレート92は、支柱13Aの車幅方向内方B2側の側面に当接して配置されている。第1プレート91及び第2プレート92は、支柱13Aから前後に突出している。この第1プレート91及び第2プレート92の支柱から突出する前後部分を締結具93によって連結することで、取付具87が支柱13Aの上部に取り付けられている。締結具93は、締結具58と略同様に構成されている。第1プレート91には、レバー支軸(支軸)94が車幅方向外方B1に突出状に固定されている。

0062

図12に示すように、操作レバー88は、支柱13Aの上部に配置されている。操作レバー88は、棒材を折曲して形成されたレバー本体96と、レバー本体96に固定されたボス部97とを有する。ボス部97は、横軸心を有する筒部材によって形成され、レバー支軸94に軸心回りに回転自在に嵌められている。したがって、操作レバー88は、レバー支軸94回りに揺動操作可能である。

0063

レバー本体96は、基部96aと、把持部96bと、連結部96cとを有する。基部96aは、支柱13Aの車幅方向外方B1側に配置されていて、ボス部97に固定されている。また、基部96aは、ボス部97から径方向外方に突出している。把持部96bは、支柱13Aの車幅方向内方B2側に配置されている。また、把持部96bは、基部96aよりもボス部97の径方向外方に位置し且つ基部96aの延長線と平行に延びている。連結部96cは、基部96aの上端と把持部96bの下端とを連結している。また、連結部96cは、支柱13Aの前方を横切って車幅方向B3に延びている。

0064

図13に示すように、操作レバー88は、実線で示す第1位置W1と、2点鎖線で示す第2位置W2とに変位可能である。第1位置W1は、マーカ部材72を作用位置X1に操作する位置である。第2位置W2は、マーカ部材72を持上げ位置X2に操作する位置である。
第1位置W1では、操作レバー88は、レバー支軸94の上方に位置しており、図13の側面視において、ボス部97から前斜め上方に向けて(上方に向かうにしたがって前方に移行する傾斜方向に向けて)突出状で、且つ支柱13Aの前面側に当接する。また、第1位置W1では、操作レバー88は、図13に示すように、連結部96cが支柱13Aに当接することにより、矢印F1で示す方向である操作レバー88を引き上げる方向(第1位置W1にある操作レバー88を支柱13Aに当接させる方向)の回転が規制される。

0065

一方、第2位置W2では、操作レバー88は、レバー支軸94の下方に位置しており、図13の側面視において、ボス部97から前斜め下方に向けて(下方に向かうにしたがって前方に移行する傾斜方向に向けて)突出状で、且つ支柱13Aの前面側に当接する。また、第2位置W2では、操作レバー88は、連結部96cが支柱13Aに当接することにより、矢印F2で示す方向である操作レバー88を引き下げる方向(第2位置W2にある操作レバー88を支柱13Aに当接させる方向)の回転が規制される。

0066

把持部96bは、運転席10側に着座したオペレータが握ることができる。オペレータは、操作レバー88を第1位置W1と第2位置W2とに操作可能である。
図12図13に示すように、リフトアーム89は、基部89aがボス部97に固定されていて、ロプス12に横軸心回りに回転可能に支持されている。したがって、リフトアーム89は、操作レバー88と一体的に揺動する。つまり、操作レバー88によって、リフトアーム89を揺動操作することができる。

0067

図13に実線で示すように、リフトアーム89は、操作レバー88が第1位置W1にあるときには、ボス部97から後方側に突出する。また、図13に2点鎖線で示すように、リフトアーム89は、操作レバー88が第2位置W2にあるときには、ボス部97から前斜め上方に向けて突出する。リフトアーム89は、先端側に接続部98を有する。
連動部材90は、リフトアーム89の先端側と支持アーム48(メインアーム64)とを連動連結する部材である。連動部材90は、索体によって形成されている。詳しくは、連動部材90は、ケーブル又はワイヤ等によって形成されている。図11に示すように、連動部材90の一端側には接続部材90aが設けられ、この接続部材90aは、リフトアーム89の接続部98に接続されている。連動部材90の他端側にも接続部材90bが設けられ、この接続部材90bは、メインアーム64に設けられた係止部67に接続されている。

0068

操作レバー88によってリフトアーム89を上下に揺動操作すると、リフトアーム89の上下揺動に連動して支持アーム48が上下揺動し、マーカ部材72が作用位置X1と持上げ位置X2とに変位する。
詳しくは、マーカ部材72が作用位置X1にあるときには、図11図13に実線で示すように、操作レバー88は、第1位置W1に位置し、支持アーム48は、メインアーム64が車幅方向B3に延伸した下方揺動位置にある。このマーカ部材72が作用位置X1にある状態において、図11図13に2点鎖線で示すように、操作レバー88を第1位置W1から下方に揺動させて第2位置W2に操作すると、支持アーム48(メインアーム64)は、連動部材90によって引っ張られて下方揺動位置からアーム支軸59回りに上方揺動する。これにより、図2に2点鎖線で示すように、マーカ部材72が作用位置X1から持上げ位置X2に持ち上げられ、圃場から離反する。

0069

また、マーカ部材72が作用位置X1にあるときには、図13に実線で示すように、連動部材90は、レバー支軸94の後方に位置していて、支持アーム48及びマーカ体49の重量は、操作レバー88をF1方向に回転させる方向に作用する。即ち、支持アーム48及びマーカ体49の重量は、操作レバー88をロプス12に当接させる方向に作用する。これにより、操作レバー88が第1位置W1に保持される。また、操作レバー88が第1位置W1に保持されることにより、マーカ部材72が作用位置X1から下がるのが規制される。

0070

また、マーカ部材72が持上げ位置X2にあるときには、図13に2点鎖線で示すように、連動部材90は、レバー支軸94の前方側に位置していて、支持アーム48及びマーカ体49の重量は、操作レバー88をF2方向に回転させる方向に作用する。即ち、支持アーム48及びマーカ体49の重量は、操作レバー88をロプス12に当接させる方向に作用する。これにより、操作レバー88は、第2位置W2に保持される。操作レバー88が第2位置W2に保持されることにより、マーカ部材72が持上げ位置X2に保持される。

0071

以上のように、操作レバー88は、第1位置W1と第2位置W2とにおいてロプス12に当接し且つ支持アーム48及びマーカ部材72の重量が操作レバー88をロプス12に当接させる方向に作用することで、第1位置W1と第2位置W2とに保持可能である。
次にロック機構51について説明する。
ロック機構51は、マーカ部材72が作用位置X1にあるときに支持アーム48(メインアーム64)の上方揺動を規制する機構である。

0072

図3に示すように、複数のロック機構51は、第1支持アーム48Lの上方揺動を規制する左のロック機構(第1ロック機構)51Lと、第2支持アーム48Rの上方揺動を規
制する右のロック機構(第2ロック機構)51Rとを含む。
図14図15に示すように、ロック機構51は、ロック支軸101と、ロック部材102と、操作ハンドル103と、当たり部材(第1規制部)104と、戻しバネ(第1付勢部材)105とを有する。

0073

ロック支軸101は、第1プレート54の下部の後方寄りに設けられている。ロック支軸101は、一端側が第1プレート54の外面(車幅方向外方B1側の側面)に固定されていて、第1プレート54から車幅方向外方B1に突出状である。ロック支軸101は、メインアーム64より前方且つ上方に位置している。
ロック部材102は、上部(前上部)がロック支軸101に横軸心回りに回転可能に支持されていて上下揺動可能である。即ち、ロック支軸101は、ロック部材102を上下揺動可能に枢支する。操作ハンドル103は、ロック部材102の上部(前上部)に固定されている。操作ハンドル103は、運転席10に着座したオペレータが操作可能である。

0074

図14に示すように、ロック部材102は、当たり部材104及び戻しバネ105によって、支持アーム48(メインアーム64)の上方揺動を規制するロック状態Y3に保持される。
詳しくは、当たり部材104は、ロック部材102の上方に位置していると共に第1プレート54の下部外面に固定されている。また、当たり部材104は、ロック状態Y3におけるロック部材102に当接し、該ロック部材102の上方揺動を規制する。また、当たり部材104は、ロック部材102がロック状態Y3から下方に揺動(当たり部材104から離れる方向に揺動)するのは許容する。戻しバネ105は、ロック部材102を上方揺動する方向に付勢している。この戻しバネ105の付勢力によって、ロック部材102がロック状態Y3に保持される。

0075

図15に示すように、戻しバネ105は、捩りコイルバネによって形成され、コイル部105aがロック支軸101の外側に嵌められた筒部材106に嵌められている。戻しバネ105は、一端105bが操作ハンドル103に掛止され、他端105cが、第1プレート54に形成された掛止穴107に掛止されている。
図14に示すように、ロック部材102は、ロック状態Y3では、後方に向かうにしたがって下方に移行する傾斜状である。言い換えると、アーム支軸59から車幅方向B3に延伸した状態のメインアーム64に向けて延びる傾斜状である。また、ロック状態Y3では、ロック部材102は、下方揺動位置にある支持アーム48(メインアーム64)の上方に位置する。したがって、支持アーム48がロック部材102に当接することで、支持アーム48の上方揺動が規制される。詳しくは、ロック部材102がロック状態Y3であるときに、ロック部材102の下端側の後部がメインアーム64の前部上方に近接して位置しており、メインアーム64が上方に揺動してロック部材102の下部に当接することで、メインアーム64の上方揺動が規制される。

0076

また、ロック部材102は、ロック状態Y3から下方に揺動することにより、メインアーム64(支持アーム48)の上方から退避したロック解除状態(図16の2点鎖線参照)Y4に変位可能である。ロック部材102をロック解除状態Y4に変位させることにより、支持アーム48の上方揺動が許容され、マーカ部材72を持上げ位置X2に持ち上げることができる。

0077

ロック部材102をロック解除状態Y4にするには、図14に矢印G1で示すように、操作ハンドル103を持ち上げることにより、ロック部材102は下方揺動しロック解除状態Y4(図16の2点鎖線参照)となる。また、マーカ部材72を持上げ位置X2から作用位置X1にする際には、図16に示すように、メインアーム64がロック状態Y3のロック部材102に上方から当接することにより、ロック部材102がメインアーム64に押圧されて下方揺動し、ロック解除状態Y4となる。支持アーム48が下方揺動位置まで下がると、戻しバネ105の付勢力によってロック部材102がロック状態Y3に自動的に戻る。

0078

上記構成のマーカ装置46によって圃場に目印をつけるには、図1に実線で示すように
、マーカ部材72を作用位置X1にしてトラクタ1を前進させる。すると、マーカ部材72は、圃場を転動しながら該圃場に筋状の目印をつける。マーカ部材72が、圃場を転動している際に、石等の障害物に当接すると、マーカアーム79が復帰バネ80の付勢力に抗して後方(後上方)に揺動する。これにより、マーカ部材72に作用する衝撃荷重緩和し、マーカ部材72等の破損を防止する。

0079

また、メインアーム64に対する取付部材65の位置調整を行うことにより、マーカ部材72の車幅方向B3の位置を調整することができる。また、取付部材65に対する取付杆76の上下位置を調整することにより、圃場に対するマーカ部材72の作用深さの調整をすることができる。
次に、図17を参照して、本実施形態のトラクタ1による作業について説明する。

0080

前述したように、トラクタ1を圃場の作業開始位置D1から作業終端位置D2まで手動によって走行しながら作業機38によって作業を行って基準線K1を設定し、その後、作業終了側の地でトラクタ1を旋回させて作業を行った作業地の隣の未作業地を、走行予定ルートR1に基づいてオートステアリング制御によって車体3を走行させて作業をする。

0081

この未作業地の作業は、走行予定ルートR1に基づくオートステアリング制御によって車体3を走行させて作業をする。以下、このオートステアリング制御による作業を繰り返し行って、トラクタ1を往復させて圃場に対して作業を行う。
以下の説明において、行きの作業(図17において、下から上に向かって行う作業)を往路作業といい、戻りの作業(図17において、上から下に向かって行う作業)を復路作業という。

0082

往路作業を行う場合は、マーカ部材72は、作業を行う作業地の隣の未作業地であって、次に作業を行う未作業地側のマーカ部材72(図例では、左のマーカ部材72)を作用位置X1にし、この作用位置X1にしたマーカ部材72とは反対側のマーカ部材72(図例では、右のマーカ部材72)を持上げ位置X2にする。また、復路作業を行う場合は、左のマーカ部材72を持上げ位置X2にすると共に右のマーカ部材72を作用位置X1にして作業を行う。

0083

トラクタ1が作業終端位置D2までくると、作用位置X1にしているマーカ部材72を持上げ位置X2に持ち上げ、次に作業を行う未作業地側にトラクタ1を、旋回させて作業を開始するが、この際、マーカ部材72でつけられた目印H1にトラクタ1の一部、例えば、前輪8の一部などを目印H1に位置合わせすることでトラクタ1の走行開始位置を決める。走行開始位置を決めると、この走行開始位置において指令スイッチ31を押して走行予定ルートR1を設定すると共に、この走行予定ルートR1に基づいてオートステアリング制御によって車体3を走行させて作業をする。したがって、本実施形態におけるマーカ部材72は、走行予定ルートR1に沿って走行を開始する際における車体3の位置を決める目安になる目印H1をつける部材である。

0084

このように、走行予定ルートR1に沿って走行を開始する際における車体3の位置を決める目安になる目印H1を圃場につけることにより、走行予定ルートR1に沿った走行を開始する際における車体3の位置を容易に且つ正確に決めることができ、例えば、畝立て作業を行う場合に、畝を所定の間隔に正確に形成することができる。
本実施形態では、マーカ体49、支持アーム48、持上げ機構50及びロック機構51は、トラクタ1の左側と右側との両方に設けられているが、作業或いはオペレータによっては、圃場の作業終了側の端部まで作業をすると、トラクタ1を後進させて、作業開始側の端部に戻って、未作業地の作業を行う場合もあるので、マーカ体49、支持アーム48、持上げ機構50及びロック機構51は、トラクタ1の左側のみ、或いは、右側のみに設けてもよい。言い換えると、マーカ装置46は、少なくとも1つのマーカ体49、支持アーム48、持上げ機構50及びロック機構51を有していればよい。

0085

また、本実施形態では、マーカ装置46をロプス12に取り付けた実施形態を例示したが、これに限定されることはなく、トラクタ1のロプス12以外の部分にマーカ装置46を取り付けるようにしてもよい。また、本実施形態では、マーカ装置46を運転席10の
後方に取り付けた例を示したが、これに限定されることはなく、運転席10の前方側にマーカ装置46を取り付けてもよい。

0086

次に、本実施形態のトラクタ1の効果について説明する。
トラクタ1は、走行可能な車体3と、車体3側に支持されたアーム支軸59と、車体3側から車幅方向外方B1に向けて突出し、且つ車幅方向内方側部位64aがアーム支軸59に枢支されていて車幅方向外方側部位(第2部材70)がアーム支軸59回りに上下揺動可能な支持アーム48と、支持アーム48の車幅方向外方側部位に支持され、且つ支持アーム48がアーム支軸59回りに上方揺動することで、圃場に接地して目印H1をつける作用位置X1から圃場に対して離反した持上げ位置X2に変位可能なマーカ部材72と、マーカ部材72が作用位置X1にあるときにおける支持アーム48の上方に位置して該支持アーム48の上方揺動を規制するロック部材102と、を備えている。

0087

この構成によれば、ロック部材102によって、マーカ部材72が作用位置X1から不慮に持上げ位置X2に持ち上がるのを防止することができる。
また、ロック部材102は、支持アーム48の上方揺動を規制するロック状態Y3から下方揺動することで支持アーム48の上方位置から退避したロック解除状態Y4に変位可能である。

0088

この構成によれば、簡単な動作でロック部材102による支持アーム48の上方揺動の規制を解除することができる。
また、ロック部材102を上下揺動可能に枢支するロック支軸101と、ロック状態Y3におけるロック部材102の上方揺動は規制するが下方揺動は許容する第1規制部(当たり部材104)と、ロック部材102を上方揺動する方向に付勢する第1付勢部材(戻しバネ105)と、を備えている。

0089

この構成によれば、支持アーム48を上方揺動した位置から下方揺動させると、支持アーム48に押圧されることでロック部材102がロック状態Y3から下方揺動してロック解除状態Y4に変位し、支持アーム48がロック部材102を通り過ぎるとロック部材102が第1付勢部材の付勢力によってロック状態Y3に戻る。これにより、マーカ部材72を持上げ位置X2から作用位置X1に容易に変位させることができる。

0090

また、支持アーム48の車幅方向外方側部位に取り付けられた支持体73を備え、支持体73は、上部が枢支されていて前後に揺動可能で且つ下部にマーカ部材72が取り付けられたマーカアーム79と、マーカ部材72が作用位置X1にあるときにおけるマーカアーム79の前方揺動は規制するが後方揺動は許容する第2規制部(ストッパ部材78)と、マーカアーム79を前方揺動させる方向に付勢する第2付勢部材(復帰バネ80)とを有する。

0091

この構成によれば、マーカ部材72が石等の障害物に当接した際に、マーカ部材72を後方に逃がすことができ、マーカ部材72の損傷を防止することができる。
また、車体3に取り付けられた取付体(ロプス12)と、取付体に取り付けられ、マーカ部材72を作用位置X1から持上げ位置X2に持ち上げる持上げ機構50とを備え、持上げ機構50は、横軸心回りに揺動可能に支持されたリフトアーム89と、リフトアーム89と支持アーム48とを連動連結する連動部材90と、リフトアーム89を揺動操作して支持アーム48を上下揺動させる操作部材(操作レバー88)であって、マーカ部材72を作用位置X1に位置させる第1位置W1と、マーカ部材72を持上げ位置X2に位置させる第2位置W2とに変位可能な操作部材とを有し、操作部材は、第1位置W1と第2位置W2とにおいて取付体に当接し且つ支持アーム48及びマーカ部材72の重量が当該操作部材を取付体に当接させる方向に作用することで、第1位置W1と第2位置W2とに保持可能である。

0092

この構成によれば、簡単な構成でマーカ部材72を作用位置X1と持上げ位置X2とに保持することができる。
また、支持アーム48は、アーム支軸59に上下揺動可能に枢支されるメインアーム64と、メインアーム64に車幅方向B3に位置調整可能に取り付けられる第1部材69と、第1部材69に固定されると共にマーカ部材72が上下位置調整可能に支持される第2
部材70とを含む取付部材65と、を有する。

0093

この構成によれば、マーカ部材72を、車幅方向B3に位置調整することができると共に、圃場に対して深さ調整することができる。
また、車体3に取り付けられたロプス12と、ロプス12に取り付けられたマーカ装置46であって、少なくとも1つのマーカ部材72、支持アーム48及びロック部材102を含むマーカ装置46と、を備えている。

0094

この構成によれば、ロプス12にマーカ装置46を取り付けることにより、車体3にマーカ装置46を簡単に取り付けることができる。
また、マーカ装置46は、車体3の車幅方向B3の中央より左側に設けられる左のマーカ部材72、左の支持アーム48及び左のロック部材102と、車体3の車幅方向B3の中央より右側に設けられる右のマーカ部材72、右の支持アーム48及び右のロック部材102とを含む。

0095

この構成によれば、左のマーカ部材72のみを使う場合と、右のマーカ部材72のみを使う場合と、左及び右のマーカ部材72の両方を使う場合とに対応することができる。
また、車体3の位置を検出する位置検出装置23と、車体3の操舵を行う操舵装置17と、操舵装置17の操舵を自動制御して、位置検出装置23が取得した検出値に基づいて設定された走行予定ルートR1に沿って車体3を走行させる制御装置25と、を備え、マーカ部材72は、走行予定ルートR1に沿って走行を開始する際における車体3の位置を決める目安になる目印H1をつける。

0096

この構成によれば、走行予定ルートR1に沿って走行を開始する際における車体3の位置を容易に決めることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0097

3 車体
12取付体(ロプス)
17操舵装置
23位置検出装置
25制御装置
46マーカ装置
48支持アーム
50 持上げ機構
59アーム支軸
64メインアーム
64a車幅方向内方側部位
65取付部材
69 第1部材
70車幅方向外方側部位(第2部材)
72マーカ部材
73支持体
78 第2規制部(ストッパ部材)
79マーカアーム
80 第2付勢部材(復帰バネ)
88操作部材(操作レバー)
89リフトアーム
90連動部材
102ロック部材
101ロック支軸
104 第1規制部(当たり部材)
105 第1付勢部材(戻しバネ)
B1車幅方向外方
H1目印
R1走行予定ルート
W1 第1位置
W2 第2位置
X1 作用位置
X2 持上げ位置
Y3ロック状態
Y4 ロック解除状態

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