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技術 野菜類の軟化抑制剤

出願人 理研ビタミン株式会社
発明者 藤井淳服部桂祐吉川隆一
出願日 2018年9月14日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2018-172067
公開日 2020年3月26日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-043767
状態 未査定
技術分野 果実または野菜の調製
主要キーワード 寸胴鍋 デカグリセリンオレイン酸エステル 澱粉混合物 花菜類 酢酸澱粉 ジアセル 容器部分 ゴーヤ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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課題

野菜類加熱調理する際に添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感軟化を抑制できる野菜類の軟化抑制剤を提供すること。

解決方法

(a)ペクチン、(b)ジグリセリン脂肪酸エステル及び/又はグリセリン有機酸脂肪酸エステルを有効成分とすることを特徴とする野菜類の軟化抑制剤。

概要

背景

葉菜類根菜類果菜類茎菜類花菜類等の野菜類においては、その風味もさることながら、咀嚼時にシャキシャキ、ゴリゴリ、ザクザクといった咀嚼音が生じるような歯ごたえの強さが嗜好性に寄与する大きな要素となっている。一方で、これら野菜類は、一般的に、焼く、炒める、茹でる、煮る、蒸すなどの方法で加熱調理すると、熱により該野菜類の細胞壁が損傷され、生の状態に比べてその食感が軟らかく変化(軟化)する傾向がある。とりわけ、加熱調理後冷却するなどして時間が経過すると、細胞壁の損傷に伴う野菜内部の水分の漏出離水)が進んで食感の軟化が顕著になり、咀嚼音を伴う野菜類本来の歯ごたえが失われてしまう。

加熱調理に伴う野菜類の食感の軟化を抑制する方法としては、例えば、カルシウム塩及びマグネシウム塩の少なくとも一方と増粘多糖類とを含む溶液食品に付着させて加熱する方法(特許文献1)、野菜類等の具材を煮て煮物を製造する際、該具材を有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で煮る方法(特許文献2)、イヌリンを含む野菜の軟化抑制剤水溶液に野菜を浸漬してから加熱する方法(特許文献3)等が提案されている。

しかし、前記特許文献1及び2に記載の方法はいずれも有効成分を含有する液体熱媒体として野菜類を加熱することを要するため、調理方法制約がかかる。また、特許文献3の方法は長時間の浸漬を要するため、作業効率の点で好ましくない。そこで、より使用上の制約が少なく、かつ簡便に野菜類の軟化を抑制できる軟化抑制剤が求められていた。

概要

野菜類を加熱調理する際に添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感の軟化を抑制できる野菜類の軟化抑制剤を提供すること。(a)ペクチン、(b)ジグリセリン脂肪酸エステル及び/又はグリセリン有機酸脂肪酸エステルを有効成分とすることを特徴とする野菜類の軟化抑制剤。 なし

目的

本発明は、野菜類を加熱調理する際に添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感の軟化を抑制できる野菜類の軟化抑制剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)ペクチン、(b)ジグリセリン脂肪酸エステル及び/又はグリセリン有機酸脂肪酸エステルを有効成分とすることを特徴とする野菜類軟化抑制剤

請求項2

さらに(c)セルロース及びα化澱粉を有効成分とすることを特徴とする請求項1に記載の野菜類の軟化抑制剤。

技術分野

0001

本発明は、野菜類加熱調理する際に用いる軟化抑制剤に関する。

背景技術

0002

葉菜類根菜類果菜類茎菜類花菜類等の野菜類においては、その風味もさることながら、咀嚼時にシャキシャキ、ゴリゴリ、ザクザクといった咀嚼音が生じるような歯ごたえの強さが嗜好性に寄与する大きな要素となっている。一方で、これら野菜類は、一般的に、焼く、炒める、茹でる、煮る、蒸すなどの方法で加熱調理すると、熱により該野菜類の細胞壁が損傷され、生の状態に比べてその食感が軟らかく変化(軟化)する傾向がある。とりわけ、加熱調理後冷却するなどして時間が経過すると、細胞壁の損傷に伴う野菜内部の水分の漏出離水)が進んで食感の軟化が顕著になり、咀嚼音を伴う野菜類本来の歯ごたえが失われてしまう。

0003

加熱調理に伴う野菜類の食感の軟化を抑制する方法としては、例えば、カルシウム塩及びマグネシウム塩の少なくとも一方と増粘多糖類とを含む溶液食品に付着させて加熱する方法(特許文献1)、野菜類等の具材を煮て煮物を製造する際、該具材を有機酸モノグリセリドを含有する分散液中で煮る方法(特許文献2)、イヌリンを含む野菜の軟化抑制剤の水溶液に野菜を浸漬してから加熱する方法(特許文献3)等が提案されている。

0004

しかし、前記特許文献1及び2に記載の方法はいずれも有効成分を含有する液体熱媒体として野菜類を加熱することを要するため、調理方法制約がかかる。また、特許文献3の方法は長時間の浸漬を要するため、作業効率の点で好ましくない。そこで、より使用上の制約が少なく、かつ簡便に野菜類の軟化を抑制できる軟化抑制剤が求められていた。

先行技術

0005

特開2003−144080号公報
特開2017−42128号公報
特開2011−83209号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、野菜類を加熱調理する際に添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感の軟化を抑制できる野菜類の軟化抑制剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、野菜類を加熱調理する際にペクチンと特定の食品用乳化剤とを添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感の軟化が抑制され、咀嚼音を伴う該野菜類本来の歯ごたえが維持されることを見出し、この知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。

0008

即ち、本発明は、下記(1)及び(2)からなっている。
(1)(a)ペクチン、(b)ジグリセリン脂肪酸エステル及び/又はグリセリン有機酸脂肪酸エステルを有効成分とすることを特徴とする野菜類の軟化抑制剤。
(2)さらに(c)セルロース及びα化澱粉を有効成分とすることを特徴とする前記(1)に記載の野菜類の軟化抑制剤。

発明の効果

0009

本発明に係る野菜類の軟化抑制剤は、野菜類を加熱調理する際に添加することにより、加熱調理に伴う該野菜類の食感の軟化を抑制することができる。
本発明に係る野菜類の軟化抑制剤を添加した野菜類は、加熱調理に供しても食感が軟化しにくく、咀嚼音を伴う該野菜類本来の歯ごたえを維持することができる。

0010

本発明に係る野菜類の軟化抑制剤(以下「本発明の軟化抑制剤」ともいう)は、少なくとも(a)ペクチンと、(b)ジグリセリン脂肪酸エステル及び/又はグリセリン有機酸脂肪酸エステルとを有効成分とするものである。

0011

本発明の(a)成分として用いられるペクチンは、柑橘類リンゴ等から得られたメチル化ポリガラクチュロン酸等の多糖類を主成分とするものである。ペクチンの種類に特に制限はないが、例えば、エステル化度が50%以上である高メトキシルペクチン(HMペクチン)、エステル化度が50%未満である低メトキシルペクチンLMペクチン)等が挙げられ、好ましくはHMペクチンである。ペクチンとしては、これらのいずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

0012

ペクチンとしては、例えば、UNIPECTINE AYD 5110SB(商品名;HMペクチン;シトラス由来ユニテックフーズ社製)、UNIPECTINE AYD 110(商品名;HMペクチン;リンゴ由来;ユニテックフーズ社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0013

本発明の(b)成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルは、ジグリセリン脂肪酸とのエステルであり、エステル化反応自体公知の方法で製造される。該エステルは、モノエステル体ジエステル体トリエステル体のいずれであってもよく、あるいはそれらの混合物であってもよいが、モノエステル体を50質量%以上含有するものが好ましく、70質量%以上含有するものがより好ましい。

0014

ジグリセリン脂肪酸エステルを構成するジグリセリンは、グリセリン分子縮合してなる化合物であり、通常グリセリンに少量の酸又はアルカリ触媒として添加し、窒素又は二酸化炭素等の任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば180℃以上の温度で加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が1.5〜2.4、好ましくは平均重合度が約2.0のジグリセリン混合物が用いられる。また、ジグリセリンはグリシドール又はエピクロルヒドリン等を原料として得られるものであってもよく、反応終了後、必要であれば中和脱塩、脱色等の処理を行ってもよい。

0015

本発明においては、前記ジグリセリン混合物を、例えば蒸留又はカラムクロマトグラフィー等自体公知の方法を用いて精製し、ジグリセリンの含有量を50質量%以上、好ましくは85質量%以上に高濃度化した高純度ジグリセリンが好ましく用いられる。

0016

ジグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸カプリル酸カプリン酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸アラキジン酸ベヘン酸リグノセリン酸オレイン酸エライジン酸リノール酸リノレン酸エルカ酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数12〜18の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等)が好ましい。ジグリセリン脂肪酸エステルは、これら脂肪酸の1種のみを含むものであってもよく、2種以上を含むものであってもよい。

0017

ジグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポエムDO−100V(商品名;ジグリセリンオレイン酸エステル理研ビタミン社製)、ポエムDS−100A(商品名;ジグリセリンステアリン酸エステル;理研ビタミン社製)、ポエムDM−100(商品名;ジグリセリンミリスチン酸エステル;理研ビタミン社製)、ポエムDL−100(商品名;ジグリセリンラウリン酸エステル;理研ビタミン社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0018

本発明の(b)成分として用いられるグリセリン有機酸脂肪酸エステルは、グリセリン、有機酸及び脂肪酸のエステルであり、グリセリンモノ脂肪酸エステルと有機酸(又は有機酸の酸無水物)との反応、又はグリセリンと有機酸と脂肪酸との反応等自体公知の方法で製造される。

0019

グリセリン有機酸脂肪酸エステルを構成する有機酸としては、食用可能なものであれば特に制限はなく、例えば、コハク酸ジアセルチル酒石酸乳酸クエン酸酢酸が挙げられる。

0020

グリセリン有機酸脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数14〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等)が一般的に用いられる。

0021

グリセリン有機酸脂肪酸エステルとしては、例えば、ポエムK−37V(商品名;グリセリンクエン酸脂肪酸エステル;理研ビタミン社製)、ポエムB−10(商品名;グリセリンコハク酸脂肪酸エステル;理研ビタミン社製)、ポエムB−30(商品名;グリセリンコハク酸脂肪酸エステル;理研ビタミン社製)、ポエムW−60(商品名;グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル;理研ビタミン社製)、パノダンAB−100V(商品名;グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル;ダニスコ社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。また、これらグリセリン有機酸脂肪酸エステルは、いずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

0022

なお、本発明の(b)成分としては、前記ジグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン有機酸脂肪酸エステルのいずれかのみを用いてもよく、これら双方を併用してもよい。

0023

また、本発明の軟化抑制剤は、さらに(c)セルロース及びα化澱粉を有効成分として使用することが好ましい。これら(c)成分を使用することにより、野菜類を加熱調理した際の離水が少なくなり、食感の軟化をより効果的に抑制することができる。

0024

本発明の(c)成分として用いられるセルロースは、パルプを分解して得られたセルロースを主成分とするもの及び/又はパルプから得られた結晶セルロースを主成分とするものであれば特に制限はなく、具体的には、例えば、粉末セルロース微結晶セルロース、結晶セルロースが挙げられる。セルロースとしては、これらのいずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

0025

セルロースとしては、例えば、ハンフロックHL200/30(商品名;粉末セルロース;J.RETTENMAIERSOHNE社製)、KCフロックW−250(商品名;粉末セルロース;日本製紙ケミカル社製)、セオラスUF−711(商品名;結晶セルロース;旭化成ケミカルズ社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0026

本発明の(c)成分として用いられるα化澱粉は、澱粉をα化処理して得られるものである。前記澱粉としては、例えば、トウモロコシ馬鈴薯小麦、米、タピオカ等に由来する澱粉及びこれら澱粉を加工処理した加工澱粉が挙げられる。加工澱粉としては、例えば、エステル化処理した加工澱粉(例えば、酢酸澱粉等)、エーテル化処理した加工澱粉(例えば、ヒドロキシプロピル澱粉等)、架橋処理した加工澱粉(例えば、リン酸架橋澱粉等)、酸化処理した加工澱粉(例えば、ジアルデヒド澱粉等)、酸処理した加工澱粉、湿熱処理した加工澱粉等が挙げられる。本発明では、これらの澱粉又は加工澱粉をα化処理して得られるα化澱粉のいずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよいが、とりわけα化リン酸架橋タピオカ澱粉、α化アセチル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉、α化コーンスターチ又はα化ハイアミロースコーンスターチのいずれか1種類又は2種類以上を用いることが好ましい。

0027

α化澱粉としては、例えば、ふうりん100(商品名;α化リン酸架橋タピオカ澱粉;王子コーンスターチ社製)、プリフロPJ−20(商品名;α化アセチル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉;Roquette Freres社製)、コーンアルファーY(商品名;α化コーンスターチ;三和澱粉工業社製)、アルスターH(商品名;α化ハイアミロースコーンスターチ;日本食品化工社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0028

なお、本発明の(c)成分としては前記セルロースとα化澱粉とを単に組み合わせて使用してもよく、これらを予め自体公知の方法で混合して調製したセルロース・α化澱粉混合物を使用してもよい。(c)成分全体に占めるセルロースとα化澱粉の比率に特に制限はないが、例えば、セルロース:α化澱粉が30:70〜50:50(質量比)、好ましくは35:65〜45:55(質量比)となる比率で使用することができる。

0029

本発明の軟化抑制剤は、野菜類を加熱調理する際、該野菜類に添加して用いられる。本発明の軟化抑制剤を野菜類に添加する方法としては、加熱調理に供する野菜類の表面に本発明の軟化抑制剤の有効成分である(a)成分、(b)成分及び所望により(c)成分を接触させる方法であれば特に制限はない。具体的には、例えば、各有効成分を直接野菜類に添加する方法、これら成分を自体公知の方法により予め混合し製剤化したもの(好ましくは粉末状に調製された製剤)を野菜類に添加する方法、これら成分そのもの又はこれら成分を製剤化したものを水に分散させ、得られた分散液を野菜類に塗布又は噴霧する方法、該分散液に野菜類を浸漬する方法等を採ることができる。なお、野菜類に対する本発明の軟化抑制剤の添加は、該野菜類を加熱調理に供する前の独立した工程として行ってもよいが、必要に応じて、野菜類を加熱調理する際の熱媒体として、あるいは野菜類と共に加熱しながら該野菜類を調味する目的で用いる茹で湯、煮汁、その他調味液等に本発明の軟化抑制剤の各有効成分又はそれらを製剤化したものを分散させ、野菜類の加熱調理と該野菜類に対する本発明の軟化抑制剤の添加とを同時に行ってもよい。

0030

本発明の軟化抑制剤100質量%中の各有効成分の含有量に特に制限はないが、例えば、(a)成分が0.1〜99.9質量%、好ましくは1〜99質量%、(b)成分が0.1〜2.0質量%、好ましくは0.5〜1.0質量%となるように調整することができ、さらに(c)成分を使用する場合は、(a)成分が0.1〜89.9質量%、好ましくは0.5〜49.5質量%、より好ましくは0.5〜29.5質量%、さらに好ましくは0.5〜9.5質量%、(b)成分が0.1〜2.0質量%、好ましくは0.5〜1.0質量%、(c)成分が10〜99質量%、好ましくは50〜99質量%、より好ましくは70〜99質量%、さらに好ましくは90〜99質量%となるように調整することができる。

0031

本発明の軟化抑制剤は、前記(a)〜(c)成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の任意の成分を含有していてもよい。そのような成分としては、例えば、糖類(単糖類、多糖類、糖アルコール等)、調味料風味原料香辛料蛋白質大豆たん白卵白粉末等)、賦形剤デキストリン、澱粉等)、粉質改良剤炭酸カルシウム第三リン酸カルシウム微粒二酸化ケイ素等)、日持ち向上剤酢酸ナトリウム等)、pH調整剤等が挙げられる。

0032

本発明の軟化抑制剤の添加対象となる野菜類は、一般に食用に供されるものであれば特に制限はなく、具体的には、例えば、キャベツレタス白菜小松菜ホウレンソウ水菜等の葉菜類、大根ニンジンカブレンコン等の根菜類、キュウリピーマンカボチャインゲンゴーヤズッキーニ等の果菜類、もやし、かいわれ大根等の発芽野菜、長ねぎ、玉ねぎショウガニンニクアスパラガス等の茎菜類、ブロッコリーカリフラワーミョウガ等の花菜類等が挙げられる。

0033

本発明の軟化抑制剤の野菜類に対する添加量に特に制限はないが、例えば、添加対象となる野菜類100質量部に対し、本発明の(a)成分の添加量が0.03質量部以上となるように添加することが好ましく、(a)成分の添加量が0.03〜3質量部の範囲となるように添加することがより好ましい。

0034

本発明の軟化抑制剤を添加した野菜類を加熱調理する際の調理方法に特に制限はなく、焼く、炒める、茹でる、煮る、蒸すなどいずれの方法で調理してもよい。加熱調理した野菜類は、そのまま喫食してもよく、さらに冷凍処理等の加工を施してもよい。

0035

以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0036

<炒め調理における評価>
[セルロース・α化澱粉混合物の調製]
表1に示す配合割合に従い、粉末セルロース(商品名:ハンフロックHL200/30;J.RETTENMAIER&SOHNE社製)及びα化リン酸架橋タピオカ澱粉(商品名:ふうりん100;王子コーンスターチ社製)をフードプロセッサー型式:MK−K48P;パナソニック社製)で2分間混合して、粉末状のセルロース・α化澱粉混合物の試作品を200g得た。この作業を15回繰り返し、下記軟化抑制剤の原材料として用いるセルロース・α化澱粉混合物を計3000g得た。

0037

0038

[軟化抑制剤の調製]
(1)原材料
1)ペクチン1(商品名:UNIPECTINE AYD 5110SB;HMペクチン;シトラス由来;ユニテックフーズ社製)
2)ペクチン2(商品名:UNIPECTINE AYD 110;HMペクチン;リンゴ由来;ユニテックフーズ社製)
3)ジグリセリンオレイン酸エステル(商品名:ポエムDO−100V;理研ビタミン社製)
4)ジグリセリンステアリン酸エステル(商品名:ポエムDS−100A;理研ビタミン社製)
5)グリセリンクエン酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムK−37V;理研ビタミン社製)
6)グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル(商品名:パノダンAB−100V;ダニスコ社製)
7)グリセリンオレイン酸エステル(商品名:エマルジーOL−100H;理研ビタミン社製)
8)デカグリセリンオレイン酸エステル(商品名:ポエムJ−0381V;理研ビタミン社製)
9)プロピレングリコールオレイン酸エステル(商品名:リケマールPO−100V;理研ビタミン社製)
10)ソルビタンオレイン酸エステル(商品名:ポエムO−80V;理研ビタミン社製)
11)レシチン(商品名:SLPペースト;辻製油社製)
12)デキストリン(商品名:パイデックス♯2;化学工業社製)
13)セルロース・α化澱粉混合物(試作品)

0039

(2)原材料の配合
前記原材料を用いて調製した軟化抑制剤1〜20の配合組成を表2及び3に示した。このうち、軟化抑制剤1〜10は本発明の実施例であり、軟化抑制剤11〜20はそれらに対する比較例である。なお、デキストリンは単なる賦形剤として加えた成分であり、本発明の効果に影響するものではない。

0040

0041

0042

(3)軟化抑制剤の調製方法
《軟化抑制剤1〜7、10、15及び16の調製方法》
表2及び3に示した配合割合に従って前記原材料を量り取り、そのうちジグリセリンオレイン酸エステル、ジグリセリンステアリン酸エステル又はグリセリンオレイン酸エステルについて、送風定温恒温器(型式:DN400;ヤマト科学社製)で80℃まで加温し、溶解した。一方、それ以外の原材料はフードプロセッサー(型式:MK−K48P;パナソニック社製)の容器部分に入れ、該容器部分ごと別の送風定温恒温器(型式:DN400;ヤマト科学社製)で50℃まで加温した。加温後、ここに前記ジグリセリンオレイン酸エステル、ジグリセリンステアリン酸エステル又はグリセリンオレイン酸エステルを加え、前記フードプロセッサーで2分間混合して、粉末状の軟化抑制剤1〜7、10、15及び16を各200g得た。

0043

《軟化抑制剤8、9、14及び17〜20の調製方法》
表2及び3に示した配合割合に従い、前記原材料をフードプロセッサー(型式:MK−K48P;パナソニック社製)で2分間混合して、粉末状の軟化抑制剤8、9、14及び17〜20を各200g得た。

0044

《軟化抑制剤11〜13の調製方法》
軟化抑制剤11〜13については各原材料をそのまま軟化抑制剤として使用するもののため、前記混合処理は行わなかった。

0045

[玉ねぎ炒めの製造及び評価]
(1)玉ねぎ炒めの製造
mm角のさいの目状に刻んだ玉ねぎ250gと前記軟化抑制剤1〜20のいずれか6.25gをフライパンに入れ、ヘラで均一に混合した後、蓋をしてIH調理器(型式:KIH−1400/R;小成器社製)で14分間加熱調理した。加熱の程度は弱火相当(目盛2)とし、焦げ付かないよう数分置きにフライパンを振るって攪拌した。加熱調理後、これをバットに移して粗熱がとれるまで常温放冷し、その後さらに冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して、炒め玉ねぎ1〜20を得た。また、対照として軟化抑制剤を添加しない以外は同様に処理し、炒め玉ねぎ21を得た。

0046

(2)食感の評価
得られた炒め玉ねぎ1〜21のうち、軟化抑制剤無添加の炒め玉ねぎ21について食感(歯ごたえ)を確認したところ、咀嚼音を伴う玉ねぎ本来の歯ごたえがあまり感じられず、明らかに軟化していた。この炒め玉ねぎ21を対照とし、残りの炒め玉ねぎ1〜20の食感(歯ごたえ)について官能評価を行った。評価は表4に示す評価基準に従って10名のパネラーで行い、結果は10名の評点平均値を下記の基準に従って記号化した。結果を表5に示す。
〔記号化基準〕
◎◎:極めて良好 平均値4.0
◎:良好 平均値3.5以上、4.0未満
○:やや良好 平均値2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均値1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均値1.5未満

0047

0048

0049

表5の結果から明らかなように、少なくとも本発明の(a)成分及び(b)成分を含有する軟化抑制剤1〜3を添加した玉ねぎ炒め1〜3は、軟化抑制剤無添加の対照と比べて歯ごたえの強い良好な食感を呈しており、加熱調理による食感の軟化が抑制されていた。また、さらに本発明の(c)成分を含有する軟化抑制剤4〜10を添加した玉ねぎ炒め4〜10は、より一層強い歯ごたえを維持していた。
一方、比較例の軟化抑制剤11〜20を添加した炒め玉ねぎ11〜20は、いずれも歯ごたえが対照と同等か、むしろ弱くなっており、明らかに食感が軟化していた。

0050

<茹で調理における評価>
[軟化抑制剤の調製]
(1)原材料
1)ペクチン(商品名:UNIPECTINE AYD 5110SB;HMペクチン;シトラス由来;ユニテックフーズ社製)
2)ジグリセリンミリスチン酸エステル(商品名:ポエムDM−100;理研ビタミン社製)
3)グリセリンコハク酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムB−10;理研ビタミン社製)
4)酢酸ナトリウム
5)氷酢酸酢酸ナトリウム製剤(商品名:サンミエース42;大東化学社製)
6)デキストリン(商品名:パインデックス♯2;松谷化学工業社製)

0051

(2)原材料の配合
前記原材料を用いて調製した軟化抑制剤21〜23の配合組成を表6に示した。このうち、軟化抑制剤21及び22は本発明の実施例であり、軟化抑制剤23はそれらに対する比較例である。なお、酢酸ナトリウム及び氷酢酸/酢酸ナトリウム製剤はボイル後のブロッコリーの日持ちを向上させる目的で、デキストリンは単なる賦形剤として加えた成分であり、本発明の効果に影響するものではない。

0052

0053

(3)軟化抑制剤の調製方法
《軟化抑制剤21及び23の調製方法》
表6に示した配合割合に従って前記原材料を量り取り、そのうちジグリセリンミリスチン酸エステルについて、送風定温恒温器(型式:DN400;ヤマト科学社製)で80℃まで加温し、溶解した。一方、それ以外の原材料はフードプロセッサー(型式:MK−K48P;パナソニック社製)の容器部分に入れ、該容器部分ごと別の送風定温恒温器(型式:DN400;ヤマト科学社製)で50℃まで加温した。加温後、ここに前記ジグリセリンミリスチン酸エステルを加え、前記フードプロセッサーで2分間混合して、粉末状の軟化抑制剤21及び23を各100g得た。

0054

《軟化抑制剤22の調製方法》
表6に示した配合割合に従い、前記原材料を1Lポリ袋に入れ、袋の口を縛り、手で3分間袋を振って均一に混合し、軟化抑制剤22を100g得た。

0055

ボイルブロッコリーの製造及び評価]
(1)ボイルブロッコリーの製造
寸胴鍋に水1000gを入れ、ここに食塩7gと前記軟化抑制剤21〜23のいずれかを30g加えて加熱し、これを茹で湯とした。茹で湯が沸騰したところで市販の冷凍ブロッコリー100gを入れ、蓋をしてさらに加熱し、茹で湯が再度沸騰してから1分30秒経過するまでボイルした。その後、ボイルしたブロッコリーをザルにあけ、水にさらして冷却し、ボイルブロッコリー1〜3を得た。また、対照として茹で湯に軟化抑制剤を添加しない以外は同様に処理し、ボイルブロッコリー4を得た。

0056

(2)食感の評価
得られたボイルブロッコリー1〜4のうち、軟化抑制剤無添加のボイルブロッコリー4について食感(歯ごたえ)を確認したところ、咀嚼音を伴うブロッコリー本来の歯ごたえがあまり感じられず、明らかに軟化していた。このボイルブロッコリー4を対照とし、残りのボイルブロッコリー1〜3の食感(歯ごたえ)について官能評価を行った。評価は表7に示す評価基準に従って10名のパネラーで行い、結果は10名の評点の平均値を下記の基準に従って記号化した。結果を表8に示す。
〔記号化基準〕
◎◎:極めて良好 平均値4.0
◎:良好 平均値3.5以上、4.0未満
○:やや良好 平均値2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均値1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均値1.5未満

0057

0058

実施例

0059

表8の結果から明らかなように、本発明の(a)成分及び(b)成分を含有する軟化抑制剤21又は22を添加した茹で湯でボイルしたボイルブロッコリー1及び2は、軟化抑制剤無添加の対照と比べて歯ごたえの強い良好な食感を呈しており、加熱調理による食感の軟化が抑制されていた。
一方、比較例の軟化抑制剤23を添加した茹で湯でボイルしたボイルブロッコリー3は、歯ごたえが対照と同等程度で、明らかに食感が軟化していた。

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