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技術 信号処理装置及び光受信器

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 飯山法子藤原正満可児淳一
出願日 2018年9月6日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-167103
公開日 2020年3月19日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2020-043392
状態 未査定
技術分野 光通信システム デジタル伝送方式における同期
主要キーワード 一つ前方 一つ後方 K方式 コヒーレント信号 アナログ部品 AM法 伝送路条件 サンプル後
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

変調方式によらずバースト信号に対しても送信側と受信側のクロック周波数ずれ補償する。

解決手段

光受信器1のADC12は、受光部11が光信号から電気信号に変換した受信信号オーバーサンプリングして、時系列サンプルからなるサンプル信号を生成する。DSP部13のシンボルタイミング検出部132は、サンプル信号におけるシンボルタイミングを検出する。シンボルタイミング調整部133は、この検出結果に基づいて所定間隔よりも長い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、サンプル信号に含まれるサンプルを1以上飛ばして所定間隔で読み出し、所定間隔よりも短い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、サンプル信号に含まれる1以上のサンプルの直後に当該サンプルと同じサンプルを挿入して所定間隔で読み出す。

概要

背景

現在の日本の光加入者アクセスネットワークは、図8に示すように、一つの局側装置に対して複数の加入者装置を、光ファイバ光カプラを介して接続するPON(Passive Optical Network)構造をとる。同図では、N台(Nは2以上の整数)の加入者装置をそれぞれ、加入者装置#1〜加入者装置#Nと記載している。この構造により、局側装置と加入者装置を1対1で光ファイバにより接続するよりも、経済的に光ファイバを敷設できる。

PONのような1対多通信においては、複数の加入者装置から一つの局側装置への上り信号、および一つの局側装置から複数の加入者装置への下り信号を、衝突や信号の消失をせずに送受信するための多重技術が必要となる。現行の実用化されているPONシステムでは、多重技術として、局側装置が各加入者装置へ個別の時間を割り当てて送受信を行うTDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)技術が、さらに各加入者装置へ上り信号の通信時間を割り当てるためのL2(レイヤ2)制御として、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)技術が用いられている。図9に示すように、DBAを用いたTDM−PONの上り通信においては、各加入者装置は信号の送信が許可された時間にフレームとして、上り信号を送信する。同図では、加入者装置#n(nは1以上N以下の整数)から送信されるフレームをFn、フレームFnの送信時刻をtnと記載している。このような上り信号の特徴としては、以下の2点が挙げられる。

(1)局側装置において受信する信号は、各加入者装置から時間を分けて送信された信号であるため、連続信号ではなく、間欠的な(信号と信号の間に無信号の時間が存在する)信号となる。
(2) 局側装置において受信する信号は、各加入者装置の周波数特性個体差や、各加入者装置と局側装置の間の伝送路条件(距離など)が異なるため、送信した加入者装置ごとに信号の強度、歪みなどの特性がそれぞれ異なる。

上記のような特徴をもつ信号を、TDM−PONの上りバースト信号(以下、バースト信号)と呼ぶ。

図10に示すように、バースト信号のフレーム(以下、バーストフレーム)は一般的に、プリアンブルペイロード、およびエンドオブバーストの3部から構成される。ペイロードが実信号部であり、その前に信号同期受信信号レベル等化などを行うプリアンブルを付加し、最後のエンドオブバーストはレーザ立下りなどを含む時間である。また、現在商用化されているPONにおいては、信号の変調方式として、OOK(On-Off Keying)方式が用いられている。OOK方式では、1シンボルあたりビットの信号を光の強度により識別する。

一方で、現在、移動体通信網においては、急増するモバイルトラフィックに対応するためのスモールセル化が進むことが見込まれ、そのスモールセルの経済的な収容方法としてPON技術の活用が検討されている。移動体通信網の収容は、光加入者系よりも伝送距離伝送速度などの条件がより厳しく、現行のPONにおける検波技術として採用されている、アナログ部品のみで構成されたDD(Direct Detection:直接検波)方式(ここではアナログDD方式と呼ぶ)では限界があると考えられる。そこで、アナログDD方式では実現困難な様々な変調方式への対応、および伝送による信号の歪み補償も可能となる、DSP(Digital Signal Processing:デジタル信号処理)を用いた検波方式のPONへの適用に関する技術が検討されている。

DSPを用いた検波方式として最も一般的なものは、コヒーレント検波方式と組み合わせたデジタルコヒーレント検波方式であり、上に述べたDSPを用いる利点とともに、コヒーレント検波による受光感度飛躍的改善という利点も享受できる。デジタルコヒーレント検波方式を用いた光受信器は既にコアメトロネットワーク向けに商用化されており、要素技術確立されている(例えば、非特許文献1参照)。

デジタルコヒーレント検波方式を含め、DSPを用いた検波/受信方式においてDSPがどのような処理を施すかは、対象となるシステムや、何を補償するかにより異なるが、一般的には複数の処理を組み合わせて用いる。例えば、1シンボルで2ビット以上の信号を伝送する高次変調方式を採用する場合には、DSPにより復調処理を行うことも可能である。また例えば、コヒーレント検波方式、特にイントラダイン検波方式と組み合わせる場合には、信号光ローカル光周波数差による信号の歪み(IQ平面上での信号点の回転という形で現れる)をDSPの計算により補償する。最小受光感度を改善するための波形歪み等化処理も、DSPを用いた光受信器で一般的に施される処理の一つである。

図11は、DSPを用いた光受信器の一般的な構成を示す図であり、例えば、局側装置に実装される。受光部は、受信した光信号電気信号に変換する。ADC(Analog/Digital Converter)は、電気信号に変換された受信信号デジタル信号に変換し、DSP部に入力する。DSP部は、入力されたデジタル信号に種々の信号処理を行う。ADCの数は偏波多重の有無、位相情報の有無など、システムおよび光受信器の構成により異なる。

ADCは、図12に示すように、入力されたアナログ信号シンボルレートのm倍(m>1)のサンプリングレートオーバーサンプリングし、デジタル信号に変換する。同図の例ではm=3であり、図中の1シンボル間隔の時間TはT=1/シンボルレートである。

概要

変調方式によらずバースト信号に対しても送信側と受信側のクロック周波数ずれを補償する。光受信器1のADC12は、受光部11が光信号から電気信号に変換した受信信号をオーバーサンプリングして、時系列サンプルからなるサンプル信号を生成する。DSP部13のシンボルタイミング検出部132は、サンプル信号におけるシンボルタイミングを検出する。シンボルタイミング調整部133は、この検出結果に基づいて所定間隔よりも長い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、サンプル信号に含まれるサンプルを1以上飛ばして所定間隔で読み出し、所定間隔よりも短い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、サンプル信号に含まれる1以上のサンプルの直後に当該サンプルと同じサンプルを挿入して所定間隔で読み出す。

目的

本発明は、変調方式によらずバースト信号に対して送信側と受信側のクロック周波数ずれを補償することができる信号処理装置及び光受信器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

受信信号オーバーサンプリングして得られた時系列サンプルからなるサンプル信号におけるシンボルタイミングを検出するシンボルタイミング検出部と、前記シンボルタイミング検出部による検出結果に基づいて所定間隔よりも長い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、前記サンプル信号に含まれる前記サンプルを1以上飛ばして前記所定間隔で読み出し、前記検出結果に基づいて前記所定間隔よりも短い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、前記サンプル信号に含まれる1以上の前記サンプルの直後に当該サンプルと同じサンプルを挿入して前記所定間隔で読み出すシンボルタイミング調整部と、を備える信号処理装置

請求項2

前記シンボルタイミング調整部は、受信時刻順に前記サンプル信号を保存するバッファと、前記検出結果に基づいて前記所定間隔よりも長い又は短い間隔でシンボルタイミングが現れているかを判断し、判断結果に応じて前記バッファから前記サンプルを読み出すバッファ位置を変化させる読み出しバッファ位置決定部と、前記バッファ位置から前記サンプルを読み出すサンプル読み出し部とを備える、請求項1に記載の信号処理装置。

請求項3

前記サンプル信号に含まれる前記サンプル間のサンプルの値を予測する内挿処理部をさらに備え、前記シンボルタイミング検出部は、前記サンプル信号に含まれる前記サンプルと、前記内挿処理部により予測された前記サンプルとに基づいてシンボルタイミングを検出する、請求項1又は請求項2に記載の信号処理装置。

請求項4

前記シンボルタイミング検出部は、前記サンプル信号に含まれる所定サンプル数間隔毎の前記サンプルからなるサンプル群振幅統計値を、1サンプル間隔ずつずらしたサンプル群ごとに算出し、算出結果に基づいてシンボルタイミングを検出する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の信号処理装置。

請求項5

光信号を受信し、電気信号に変換する受光部と、前記電気信号をオーバーサンプリングして得られた時系列のサンプルからなるサンプル信号を生成する変換部と、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の信号処理装置と、を備える光受信器

技術分野

0001

本発明は、信号処理装置及び光受信器に関する。

背景技術

0002

現在の日本の光加入者アクセスネットワークは、図8に示すように、一つの局側装置に対して複数の加入者装置を、光ファイバ光カプラを介して接続するPON(Passive Optical Network)構造をとる。同図では、N台(Nは2以上の整数)の加入者装置をそれぞれ、加入者装置#1〜加入者装置#Nと記載している。この構造により、局側装置と加入者装置を1対1で光ファイバにより接続するよりも、経済的に光ファイバを敷設できる。

0003

PONのような1対多通信においては、複数の加入者装置から一つの局側装置への上り信号、および一つの局側装置から複数の加入者装置への下り信号を、衝突や信号の消失をせずに送受信するための多重技術が必要となる。現行の実用化されているPONシステムでは、多重技術として、局側装置が各加入者装置へ個別の時間を割り当てて送受信を行うTDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)技術が、さらに各加入者装置へ上り信号の通信時間を割り当てるためのL2(レイヤ2)制御として、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)技術が用いられている。図9に示すように、DBAを用いたTDM−PONの上り通信においては、各加入者装置は信号の送信が許可された時間にフレームとして、上り信号を送信する。同図では、加入者装置#n(nは1以上N以下の整数)から送信されるフレームをFn、フレームFnの送信時刻をtnと記載している。このような上り信号の特徴としては、以下の2点が挙げられる。

0004

(1)局側装置において受信する信号は、各加入者装置から時間を分けて送信された信号であるため、連続信号ではなく、間欠的な(信号と信号の間に無信号の時間が存在する)信号となる。
(2) 局側装置において受信する信号は、各加入者装置の周波数特性個体差や、各加入者装置と局側装置の間の伝送路条件(距離など)が異なるため、送信した加入者装置ごとに信号の強度、歪みなどの特性がそれぞれ異なる。

0005

上記のような特徴をもつ信号を、TDM−PONの上りバースト信号(以下、バースト信号)と呼ぶ。

0006

図10に示すように、バースト信号のフレーム(以下、バーストフレーム)は一般的に、プリアンブルペイロード、およびエンドオブバーストの3部から構成される。ペイロードが実信号部であり、その前に信号同期受信信号レベル等化などを行うプリアンブルを付加し、最後のエンドオブバーストはレーザ立下りなどを含む時間である。また、現在商用化されているPONにおいては、信号の変調方式として、OOK(On-Off Keying)方式が用いられている。OOK方式では、1シンボルあたりビットの信号を光の強度により識別する。

0007

一方で、現在、移動体通信網においては、急増するモバイルトラフィックに対応するためのスモールセル化が進むことが見込まれ、そのスモールセルの経済的な収容方法としてPON技術の活用が検討されている。移動体通信網の収容は、光加入者系よりも伝送距離伝送速度などの条件がより厳しく、現行のPONにおける検波技術として採用されている、アナログ部品のみで構成されたDD(Direct Detection:直接検波)方式(ここではアナログDD方式と呼ぶ)では限界があると考えられる。そこで、アナログDD方式では実現困難な様々な変調方式への対応、および伝送による信号の歪み補償も可能となる、DSP(Digital Signal Processing:デジタル信号処理)を用いた検波方式のPONへの適用に関する技術が検討されている。

0008

DSPを用いた検波方式として最も一般的なものは、コヒーレント検波方式と組み合わせたデジタルコヒーレント検波方式であり、上に述べたDSPを用いる利点とともに、コヒーレント検波による受光感度飛躍的改善という利点も享受できる。デジタルコヒーレント検波方式を用いた光受信器は既にコアメトロネットワーク向けに商用化されており、要素技術確立されている(例えば、非特許文献1参照)。

0009

デジタルコヒーレント検波方式を含め、DSPを用いた検波/受信方式においてDSPがどのような処理を施すかは、対象となるシステムや、何を補償するかにより異なるが、一般的には複数の処理を組み合わせて用いる。例えば、1シンボルで2ビット以上の信号を伝送する高次変調方式を採用する場合には、DSPにより復調処理を行うことも可能である。また例えば、コヒーレント検波方式、特にイントラダイン検波方式と組み合わせる場合には、信号光ローカル光周波数差による信号の歪み(IQ平面上での信号点の回転という形で現れる)をDSPの計算により補償する。最小受光感度を改善するための波形歪み等化処理も、DSPを用いた光受信器で一般的に施される処理の一つである。

0010

図11は、DSPを用いた光受信器の一般的な構成を示す図であり、例えば、局側装置に実装される。受光部は、受信した光信号電気信号に変換する。ADC(Analog/Digital Converter)は、電気信号に変換された受信信号デジタル信号に変換し、DSP部に入力する。DSP部は、入力されたデジタル信号に種々の信号処理を行う。ADCの数は偏波多重の有無、位相情報の有無など、システムおよび光受信器の構成により異なる。

0011

ADCは、図12に示すように、入力されたアナログ信号シンボルレートのm倍(m>1)のサンプリングレートオーバーサンプリングし、デジタル信号に変換する。同図の例ではm=3であり、図中の1シンボル間隔の時間TはT=1/シンボルレートである。

先行技術

0012

鈴木扇太ほか、「光通信ネットワーク大容量化に向けたディジタルコヒーレント信号処理技術の研究開発」、電子情報通信学会誌、2012年、Vol.95、No.12、p.1100-1116
野河正史ほか、「10 Gbit/sバーストモード受信IC技術」、2011年、NTT技術ジャーナル、Vol.23、No.1、p.31-35

発明が解決しようとする課題

0013

TDM−PONや光伝送系に限らず、全ての信号を伝送する系においては、受信器送信器の間でクロック同期を行わない限り、ある決められた同一のクロック周波数に合わせるよう動作していても、個体差や特性により送信器と受信器のクロック周波数にずれが生じる。その場合受信器には、受信器を動作させているクロック周波数とは厳密には異なるクロック周波数で動作する送信器において生成された信号が入力されるため、そのクロック周波数差による影響を緩和/吸収するような処理が必要となる。クロック周波数差に対応するための処理は様々な実現方法が提案されているが、TDM−PONにおいて送信器と受信器の間でクロック同期を行わなかった場合に、そのバースト信号に適用できる、クロック周波数差への対処方法はない。

0014

例えば、コア/メトロネットワーク等の大容量系においては、局側装置が備える光受信器は、図13に示すような構成を用いてクロック周波数差を吸収している(例えば、非特許文献1参照)。ただし、同図では、クロック周波数差の吸収に関連する処理以外の部分は省略している。送信器と受信器のクロック周波数が同期している系において、ADCによりシンボルレートのm倍でオーバーサンプリングされたデジタル信号は、図14に示すように、各シンボル内で一番シンボルイミングに近いサンプル(ここでは黒丸)がmサンプル毎に現れるはずである。シンボルタイミングは、各シンボルを表す信号が出現するタイミングであり、例えば、位相変調の場合、各シンボルを表す信号の強度はほぼ同一で、シンボル間遷移中は強度が低下する。そこで、この黒丸で表されるサンプルを入力デジタル信号のシンボルタイミングとする。

0015

図13に示す構成によるクロック周波数差の吸収方法では、ADCがオーバーサンプリングした信号においてシンボルタイミングに一番近いサンプルのタイミングをDSPにより計算し、DAC(Digital/Analog Converter)を介してアナログ的にADCにフィードバック制御をかける。これにより、ADCを入力信号に同期させ、送信器と受信器のクロック周波数の平均的なずれやゆっくりとした変動の影響を抑えている。ただし、この手法は、コア/メトロネットワークのような、1対1通信、かつ信号が連続的に流れ続けている系を想定している。

0016

一方、TDM−PONの上りバースト信号の場合、各バースト信号の送信元ごとにクロック周波数は異なるため、各バースト信号と光受信器のクロック周波数差は異なる。それぞれのバーストフレームにおいて、図10に示すペイロード部を正しく受信するためには、クロック周波数の同期動作がプリアンブル部で完了している必要がある。しかし、次々とやってくるバースト信号ごとに異なるクロック周波数差に対し、図13に示す構成で行われるようなフィードバック制御を適用すると追従に時間がかかり、プリアンブル部を長くする必要がある。長いプリアンブルは相対的にペイロードを短くすることとなり、伝送効率を低下させる。以上の理由により、コア/メトロ系で用いられているサンプリング位相同期機能をそのままTDM−PONのバースト信号に適用することは好ましくない。

0017

また別の例として、従来のアナログDDを用いたPONにおいては、バースト信号のためのCDR(Clock and Data Recovery)が開発されており、バースト信号に対して高速クロック抽出が可能である(例えば、非特許文献2)。しかし、CDRは基本的に変調方式としてOOKを使用することを前提としており、入力信号のレベルがローからハイ立ち上がるタイミングに合わせてクロックを抽出する。そのため、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等の位相のみを変調に使用する信号にはそのまま適用できない。

0018

以上のように、送信器と受信器のクロック周波数の同期がとれていない状況において、これまでに提案されているクロック周波数差の影響を緩和する手法は、TDM−PON、特にOOK以外の変調方式を使用してDSPを用いた復調を前提としている場合にそのまま適用できないという問題があった。

0019

記事情に鑑み、本発明は、変調方式によらずバースト信号に対して送信側と受信側のクロック周波数ずれを補償することができる信号処理装置及び光受信器を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0020

本発明の一態様は、受信信号をオーバーサンプリングして得られた時系列のサンプルからなるサンプル信号におけるシンボルタイミングを検出するシンボルタイミング検出部と、前記シンボルタイミング検出部による検出結果に基づいて所定間隔よりも長い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、前記サンプル信号に含まれる前記サンプルを1以上飛ばして前記所定間隔で読み出し、前記検出結果に基づいて前記所定間隔よりも短い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、前記サンプル信号に含まれる1以上の前記サンプルの直後に当該サンプルと同じサンプルを挿入して前記所定間隔で読み出すシンボルタイミング調整部と、を備える信号処理装置である。

0021

本発明の一態様は、上述の信号処理装置であって、前記シンボルタイミング調整部は、受信時刻順に前記サンプル信号を保存するバッファと、前記検出結果に基づいて前記所定間隔よりも長い又は短い間隔でシンボルタイミングが現れているかを判断し、判断結果に応じて前記バッファから前記サンプルを読み出すバッファ位置を変化させる読み出しバッファ位置決定部と、前記バッファ位置から前記サンプルを読み出すサンプル読み出し部とを備える。

0022

本発明の一態様は、上述の信号処理装置であって、前記サンプル信号に含まれる前記サンプル間のサンプルの値を予測する内挿処理部をさらに備え、前記シンボルタイミング検出部は、前記サンプル信号に含まれる前記サンプルと、前記内挿処理部により予測された前記サンプルとに基づいてシンボルタイミングを検出する。

0023

本発明の一態様は、上述の信号処理装置であって、前記シンボルタイミング検出部は、前記サンプル信号に含まれる所定サンプル数間隔毎の前記サンプルからなるサンプル群振幅統計値を、1サンプル間隔ずつずらしたサンプル群ごとに算出し、算出結果に基づいてシンボルタイミングを検出する。

0024

本発明の一態様は、光信号を受信し、電気信号に変換する受光部と、前記電気信号をオーバーサンプリングして得られた時系列のサンプルからなるサンプル信号を生成する変換部と、上述のいずれかの信号処理装置と、を備える光受信器である。

発明の効果

0025

本発明により、変調方式によらずバースト信号に対して送信側と受信側のクロック周波数ずれを補償することが可能となる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の実施形態による光受信器の処理を示す図である。
同実施形態による光受信器の処理を示す図である。
第1の実施形態による光受信器の構成を示す図である。
同実施形態によるシンボルタイミング検出部が行うシンボルタイミング検出処理を示す図である。
同実施形態によるシンボルタイミング調整部の構成例を示す図である。
第2の実施形態によるシンボルタイミング検出部が行うシンボルタイミング検出処理を示す図である。
第3の実施形態によるシンボルタイミング調整部の構成例を示す図である。
光加入者系アクセスネットワークの構成図である。
光加入者系アクセスネットワークの上り通信を示す図である。
バースト信号のフレームを示す図である。
従来の光受信器の構成を示す図である。
オーバーサンプリングを示す図である。
クロック周波数差を吸収する従来の光受信器の構成を示す図である。
クロック周波数ずれがある系におけるサンプリング結果を示す図である。
クロック周波数ずれがある系におけるサンプリング結果を示す図である。
クロック周波数ずれがある系におけるサンプリング結果を示す図である。

実施例

0027

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、1対多通信におけるTDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)のバースト信号を受信する信号処理装置、及び、その信号処理装置を備える光受信器に関する。

0028

DSPおよび位相変調を用いたTDM−PONのバースト信号に対し、送信器と受信器のクロック周波数差による影響を吸収する手法の難しさは、コア/大容量系のようなADCへのフィードバック制御ではプリアンブルが長くなることによる伝送効率の低下につながる。また、この難しさは、アナログDDで用いられているようなCDRでは、変調信号の特徴の違いからクロックを抽出できないということにある。そこで、本実施形態においては、光受信器への入力信号からクロックを抽出し、そのクロックに受信系を同期させるのではなく、受信系のサンプルタイミングに入力信号のサンプルタイミングが合うよう入力信号に操作を加えることで、この課題を解決する。

0029

図1及び図2は、送信器と受信器のクロック周波数がずれている系において、受信器がオーバーサンプリングを行ったときの現象を示す図である。これらの図は、サンプリングレートが、シンボルレートの3倍(m=3)である場合を示している。送信器と受信器のクロック周波数が一致していれば、受信器のADCによりシンボルレートの3倍のサンプリングレートでオーバーサンプリングされたデジタル信号(サンプル信号)においては、図14に示したようにシンボルタイミングが毎回必ず3サンプルごとに現れるはずである。一方で、受信器のクロック周波数が送信器のクロック周波数よりも大きい場合には、あるシンボルタイミングのm+1サンプル後にシンボルタイミングが現れることがある。図15の例では3オーバーサンプリングであるにも関わらず、シンボルタイミングの4サンプル後に再びシンボルタイミングが現れている部分がある。逆に、受信器のクロック周波数が送信器のクロック周波数よりも小さい場合には、あるシンボルタイミングのm−1サンプル後にシンボルタイミングが現れてしまうことがある。図16の例では、あるシンボルタイミングの2サンプル後にシンボルタイミングが現れている。

0030

図1及び図2は、このようなケースに対する本実施形態の光受信器の処理を示す図である。本実施形態の光受信器は、図1に示すようにサンプル信号を一つ飛ばす、又は、図2に示すように、サンプル信号を一つ重複させるという処理を行い、毎回mサンプル毎にシンボルタイミングが現れるようサンプル信号に操作を加える。

0031

本実施形態の光受信器は、図15に示すように、シンボルタイミングから次のシンボルタイミングまでが4サンプル(m+1サンプル)になってしまった状況を検出する。この場合、本実施形態の光受信器は、図1に示すように、次のシンボルタイミングのサンプルの一つ前のサンプルを飛ばし(処理A1)、飛ばしたサンプル以降は1サンプルずつ間をつめて処理をする(処理A2)。これにより、光受信器は、シンボルタイミングを3サンプルおき(mサンプルおき)にすることができる。

0032

また、本実施形態の光受信器は、図2に示すようにシンボルタイミングから次のシンボルタイミングまでが2サンプル(m−1サンプル)になってしまった状況を検出する。この場合、本実施形態の光受信器は、図2に示すように、次のシンボルタイミング以降のサンプルを1サンプルずつ遅らせ(処理B1)、次のシンボルタイミングのサンプルの直後に同じサンプルを重複して挿入する(処理B2)。これにより、光受信器は、シンボルタイミングを3サンプルおき(mサンプルおき)にすることができる。

0033

この特徴により、本実施形態の光受信器は、DSP(Digital Signal Processing:デジタル信号処理)および位相変調を用いたTDM−PONのバースト信号に対し、送信側とのクロック周波数差による影響を緩和/吸収できるという効果を奏する。
以下に、詳細な実施形態を説明する。

0034

(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態による光受信器1の構成例を示す図である。ただし、同図において、本実施形態に直接関係のない部品や機能は省略している。同図に示す光受信器1は、例えば、図8に示すTDM−PONの局側装置に備えられる。本実施形態の技術を搭載した光受信器1は、受光部11と、ADC12と、DSP部13とを備える。光受信器1は、ADC12を複数備え得る。

0035

受光部11は、光信号を受光して電気信号に変換する。ADC12は、受光部11により変換された電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、DSP部13に入力する。デジタル信号は、オーバーサンプリングにより得られた時系列のサンプルからなるサンプリング信号である。ADC12がオーバーサンプリングを行う際のサンプリングのタイミングは、例えば、光受信器1(又は局側装置)が備えるクロック(図示せず)の発振周波数逓倍するなどして生成したタイミングに基づく。

0036

DSP部13は、信号処理装置の一例である。DSP部13は、フレーム検出部131と、シンボルタイミング検出部132と、シンボルタイミング調整部133と、適応等化フィルタ134とを備える。まず、フレーム検出部131は、DSP部13に入力された信号のバーストフレームを検出する。つまり、フレーム検出部131は、無信号状態から新しいバーストフレームが到着したことを検知する。その後、バーストフレームは、シンボルタイミング検出部132とシンボルタイミング調整部133とを経て、適応等化フィルタ134に入力される。このシンボルタイミング検出部132及びシンボルタイミング調整部133が、図1及び図2に示した動作を実施する機能部である。

0037

受光部11として用いられる受光器には、DD検波器を用いてもよいし、コヒーレント検波器を用いてもよい。受光器に、コヒーレント検波器を用いたり、偏波ダイバーシティ、偏波多重などを組み合わせて用いたりする場合には、受光器からの出力の数が増えるので、それに合わせてADC12の数や、DSP部13への入力信号の数も増える。

0038

シンボルタイミング検出部132は、オーバーサンプリングされた入力信号のシンボルタイミングを検出する。その手法は種々提案されており、対象の信号の変調方式などにより適応できる手法は異なる。例えば、シンボルタイミングのサンプルにおいて他のサンプルよりも振幅Aが大きくなるような変調方式(BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSKなど)を採用しているのであれば、MAM(Maximum Amplitude Method)法を用いることができる。MAM法は、例えば、以下に示す参考文献に記載されている。

0039

(参考文献)三瓶政一ほか、「16QAM/TDMAのためのシンボルタイミング再生方式」、通信総合研究所季報、1995年6月、Vol.41、No.2、p.189-196

0040

図4は、シンボルタイミング検出部132が行うシンボルタイミング検出処理を示す図である。同図に示すシンボルタイミング検出処理は、MAM法を用いている。MAM法では、mサンプルごとに別個に振幅の平均値あるいは平均値と同じ傾向を示す値(総計など)などの統計値を計算し、その統計値に基づいてm個の中で最大の平均値をもつサンプルが出現するタイミングをシンボルタイミングとする。例えば、シンボルタイミング検出部132は、1以上m以下の整数であるjのそれぞれについて、j+m×(n−1)番目(n=1,2,…)のサンプルの振幅Aを取得して合計し、総計ΣAjを求める。シンボルタイミング検出部132は、総計ΣA1〜ΣAmのうち最大(max)の総計ΣAj(jは1以上m以下の整数)を選択する。シンボルタイミング検出部132は、選択された最大の総計ΣAjの算出に用いたシンボルが得られたタイミングを、シンボルタイミングとして検出する。

0041

図5は、シンボルタイミング調整部133の構成例を示す図である。シンボルタイミング調整部133は、同図に示すような構成することができる。同図では、簡単のため、主信号がサンプリングレートと同じ速度でシリアルに信号処理が行われている状況を示している。シンボルタイミング調整部133は、バッファ21と、読み出しバッファ位置決定部22と、サンプル読み出し部23とを備える。バッファ21は、前方バッファ21−1、現サンプル用バッファ21−2、後方バッファ21−3からなる。前方バッファ21−1は現サンプル用バッファ21−2の前に、後方バッファ21−3の現サンプル用バッファ21−2の後ろに位置する。現サンプル用バッファ21−2は1サンプルを記憶し、前方バッファ21−1及び後方バッファ21−3はそれぞれ、複数サンプルを記憶する。

0042

シンボルタイミング検出部132からシンボルタイミング調整部133へ、主信号と、検出したシンボルタイミングを示すシンボルタイミング情報が入力される。バッファ21は、シンボルタイミング調整部133に入力された主信号を到着順に格納し、1サンプリング時間が進むごとにバッファ21に格納されるサンプルを一つずつ進めていく。すなわち、1サンプリング時間が進むごとに、バッファ21は、格納している各サンプルの格納位置(以下、単に位置と記載)をそれぞれ1サンプル分先頭の方向に移動し、新たに到着したサンプルをバッファ21(後方バッファ21−3)の最後の位置に格納する。一方で、シンボルタイミング検出部132から出力されたシンボルタイミング情報は、読み出しバッファ位置決定部22に入力される。読み出しバッファ位置決定部22は、シンボルタイミング情報から、シンボルタイミングが図14に示すように、想定通り一定の間隔で現れているかを観測する。読み出しバッファ位置決定部22は、その観測結果に基づいて、主信号が格納されているバッファ21のどの位置から信号を読み出すかを決定する。

0043

例えば、あるバーストフレームの信号処理開始時からずっと想定通りの間隔でシンボルタイミングが現れている場合、読み出しバッファ位置決定部22は、バッファ指定位置を現サンプル用バッファ21−2の位置に指定する。これにより、サンプル読み出し部23は、常に現サンプル用バッファ21−2からシンボルタイミング毎にサンプルを読み出し、それを主信号として次の信号処理ブロックに送る。このシンボルタイミングは、例えば、光受信器1(又は局側装置)が備えるクロック(図示せず)の発振周波数を逓倍するなどして生成した時間T間隔のタイミングに基づくものであり、ADC12がオーバーサンプリングを行うタイミングの1/m倍の周波数である。この場合には、バッファ21を信号で埋めるまでの遅延は生じるものの、シンボルタイミング調整部133を介さずにそのまま主信号を出力しているのと動作は変わらない。

0044

次に、図1に示すように、あるシンボルタイミングからm+1サンプル目に次のシンボルタイミングが現れる場合には、mサンプル目が現サンプル用バッファ21−2に格納されているタイミングにおいて、現サンプル用バッファ21−2から後方側に一つずれたバッファ21の位置にシンボルタイミングのサンプルが格納されているはずである。そこで、読み出しバッファ位置決定部22は、現サンプル用バッファ21−2ではなく、バッファ21において現サンプル用バッファ21−2より一つ後方側にずれている後方バッファ21−3における位置を指定する。サンプル読み出し部23は、シンボルタイミングにおいて、後方バッファ21−3における指定位置からサンプルを読み出す。これにより、サンプル読み出し部23は、バッファ21から1サンプルを飛ばして読み出しを行い、以降は1サンプルずつ間をつめて処理することができる。つまり、図1に示すような、サンプルを一つ飛ばす動作が可能となる。その後、また次のシンボルタイミングまでは想定通りの間隔であれば、読み出しバッファ位置決定部22は、現サンプル用バッファ21−2から後方側に一つずれた後方バッファ21−3における位置をそのまま指定し続け、またシンボルタイミングの間隔がm+1サンプルになったタイミングで、指定するバッファ位置をさらに一つ後方側にずらす。

0045

逆に、図2に示すように、あるシンボルタイミングからm−1サンプル目に次のシンボルタイミングが現れる場合には、mサンプル目が現サンプル用バッファ21−2に格納されているタイミングにおいて、現サンプル用バッファ21−2から前方側に一つずれたバッファ21の位置にシンボルタイミングのサンプルが格納されているはずである。そこで、読み出しバッファ位置決定部22は、現サンプル用バッファ21−2ではなく、バッファ21において現サンプル用バッファ21−2より一つ前方側にずれている前方バッファ21−1における位置を指定する。サンプル読み出し部23は、シンボルタイミングにおいて、前方バッファ21−1の指定位置からサンプルを読み出す。これにより、サンプル読み出し部23は、シンボルタイミング以降のサンプル、すなわち、現サンプル用バッファ21−2及び後方バッファ21−3のサンプルを1サンプルずつ遅らせ、シンボルタイミングのサンプル、すなわち、現サンプル用バッファ21−2のサンプルより一つ前のサンプルを重複して挿入したように、バッファ21からサンプルの読み出しを行うことができる。つまり、図2に示すように、同じサンプルを重複して読み出すような動作が可能となる。その後、また次のシンボルタイミングまで想定通りの間隔であれば、読み出しバッファ位置決定部22は、現サンプル用バッファ21−2から前方側に一つずれた前方バッファ21−1における位置を指定し続け、またシンボルタイミングの間隔がm−1サンプルになったタイミングで、指定するバッファ位置をさらに一つ前方側にずらす。

0046

上記の動作を組み合わせ、読み出しバッファ位置決定部22は、ある一つのバーストフレームの信号処理を開始したときには、最初は読み出すバッファ位置を現サンプル用バッファ21−2としておく。読み出しバッファ位置決定部22は、シンボルタイミングの間隔がmサンプルであればバッファ位置を変えず、m+1サンプルであることを検出したときにはバッファ位置を現在よりも後方側に一つずらし、m−1サンプルであることを検出したときには現在よりも前方側に一つずらず、という動作を繰り返していく。これにより、常にサンプル読み出し部23から出力される主信号は、mサンプルおきにシンボルタイミングが現れる信号とすることができる。

0047

前方バッファ21−1、後方バッファ21−3のサイズB(s)は、許容するサンプリング周波数のずれの大きさFd(Hz)、およびバーストフレームの長さL(s)を用いて、それぞれ以下の式(1)のように決定することができる。

0048

B=L・Fd …(1)

0049

上記のバッファサイズを超えるようなバーストフレームおよびサンプリング周波数のずれに対しては、クロック周波数のずれは補償できない。

0050

(第2の実施形態)
第1の実施形態におけるシンボルタイミング検出処理は、シンボルタイミングのサンプルにおいて他のサンプルよりも振幅Aが大きくなるような変調方式(BPSK、QPSKなど)を採用している場合に適用できる。一方、本実施形態は、シンボルタイミングのサンプルにおいて他のサンプルよりも振幅Aの分散や標準偏差が大きくなるような変調方式(OOKなど)を採用している場合に適用できる。以下では、第1の実施形態との差分を説明する。本実施形態の光受信器の構成は、第1の実施形態と同様である。

0051

図6は、本実施形態のシンボルタイミング検出部132が行うシンボルタイミング検出処理を示す図である。シンボルタイミング検出部132は、mサンプルごとに別個に振幅の分散あるいは標準偏差、もしくはそれらと同様の傾向を示す値を計算し、m個の中で最大の振幅の分散あるいは標準偏差をもつサンプルをシンボルタイミングとする。同図では、シンボルタイミング検出部132は、1以上m以下の整数であるjのそれぞれについて、j+m×(n−1)番目(n=1,2,…)のサンプルの振幅Aを取得して標準偏差σAjを求める。シンボルタイミング検出部132は、標準偏差σA1〜σAmのうち最大のσAj(jは1以上m以下の整数)を選択する。シンボルタイミング検出部132は、選択された最大のσAjの算出に用いたシンボルが得られたタイミングを、シンボルタイミングとする。

0052

(第3の実施形態)
第1の実施形態においては、図3に示すように、ADC12においてオーバーサンプリングを行っている。本実施形態では、ADCによりオーバーサンプリングを行った後段でDSPによる内挿処理を行う。「内挿処理」は、「補間」および「interpolation」と同義語の周知の技術であり、ADCで取得した各サンプル点の間の点の値を予測する処理である。以下では、第1の実施形態及び第2の実施形態との差分を説明する。

0053

図7は、第3の実施形態による光受信器1aの構成例を示す図である。同図において、図3に示す第1の実施形態による光受信器1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示す光受信器1aが、図3に示す光受信器1と異なる点は、DSP部13に代えてDSP部13aを備える点である。DSP部13aは、図3に示すDSP部13のフレーム検出部131とシンボルタイミング検出部132との間に、内挿処理部135を追加した構成である。内挿処理部135は、ADC12がオーバーサンプリングを行った結果に対して内挿処理を行い、サンプル点間の値を予測することにより更にサンプル点を増やし、サンプリングレートを所望の値とする。シンボルタイミング検出部132及びシンボルタイミング調整部133は、ADC12がオーバーサンプリングにより得たサンプルに対して、内挿処理部135がサンプル点を増加させたシンボルからなるシンボル信号(デジタル信号)に対し、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の処理を行う。

0054

以上説明した実施形態によれば、光受信器は、受光部と、変換部(例えば、ADC12)と、信号処理装置(例えば、DSP部13、13a)とを備える。受光部は、光信号を受信し、電気信号に変換する。変換部は、この電気信号に変換された受信信号をオーバーサンプリングして、時系列のサンプルからなるサンプル信号を生成する。信号処理装置は、シンボルタイミング検出部及びシンボルタイミング調整部を備える。シンボルタイミング検出部は、サンプル信号におけるシンボルタイミングを検出する。シンボルタイミング調整部は、シンボルタイミング検出部による検出結果に基づき所定間隔よりも長い間隔でシンボルタイミングが現われていると判断した場合に、サンプル信号に含まれるサンプルを1以上飛ばして所定間隔で読み出し、検出結果に基づいて所定間隔よりも短い間隔でシンボルタイミングが現われていること判断した場合に、サンプル信号に含まれる1以上のサンプルの直後に当該サンプルと同じサンプルを挿入して所定間隔で読み出す。これにより、信号処理装置は、予め規定した所定間隔でシンボルタイミングが現れるように調整する機能を実現する。所定間隔は、例えば、光受信器が備えるクロックから供給される信号の周波数に基づく時間間隔である。

0055

シンボルタイミング調整部を、バッファと、読み出しバッファ位置決定部と、サンプル読み出し部とを備える構成としてもよい。バッファは、受信時刻順にサンプル信号を保存する。読み出しバッファ位置決定部は、シンボルタイミング検出部による検出結果に基づいて、サンプル信号に所定間隔よりも長い又は短い間隔でシンボルタイミングが現れているかを判断し、サンプル読み出し部がバッファからサンプルを読み出すバッファ位置をこの判断結果に応じて変化させる。

0056

また、信号処理装置は、サンプル信号に含まれるサンプル間のサンプルの値を予測する内挿処理部をさらに備えてもよい。シンボルタイミング検出部は、サンプル信号に含まれるサンプルと、内挿処理部により予測されたサンプルとに基づいてシンボルタイミングを検出する。

0057

シンボルタイミング検出部は、サンプル信号に含まれる所定サンプル数間隔毎のサンプルからなるサンプル群の振幅の統計値を、1サンプル間隔ずつずらしたシンボル群ごとに算出し、算出結果に基づいてシンボルタイミングを検出してもよい。

0058

光アクセスネットワークに用いられるTDM−PONにおいて、局側装置が上りバースト信号を受信する際に、送信側である加入者装置と受信側である局側装置とのクロック周波数がずれている場合には補償する機能が必要となる。主に、コア/メトロ系で用いられるアナログ回路によるサンプリング位相補償法では応答速度が低いためそのままの適用が難しく、従来PONで用いられてきたバーストCDRは、変調方式の違いにより対応できない。本実施形態の信号処理装置は、オーバーサンプリングされたデジタル信号に対し、サンプル信号を一つ飛ばす、あるいはあるサンプル信号の直後に同じサンプル信号を挿入するなど、常にシンボルタイミングが所望の間隔で現れるようにサンプル信号に処理を施す。局側装置に、本実施形態の信号処理装置を備えた光受信器を用いることで、OOKや位相変調を用いたバースト信号に対して、加入者装置と局側装置とのクロック周波数差を補償することができる。

0059

以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。

0060

バーストフレームを受信する光受信器に適用可能である。

0061

1、1a…光受信器, 11…受光部, 12…ADC, 13、13a…DSP部, 131…フレーム検出部, 132…シンボルタイミング検出部, 133…シンボルタイミング調整部,134…適応等化フィルタ, 135…内挿処理部, 21…バッファ, 21−1…前方バッファ, 21−2…現サンプル用バッファ, 21−3…後方バッファ, 22…読み出しバッファ位置決定部, 23…サンプル読み出し部

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