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技術 導電性部材の製造方法

出願人 三菱製紙株式会社
発明者 志野成樹後閑寛彦徳永幸雄
出願日 2018年9月13日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-171163
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-043275
状態 未査定
技術分野 プリント配線の製造(2)
主要キーワード 解離層 高温タイプ 面状パターン 鍍金材料 多層塗布装置 多層スロット 行いシート 液状レゾール型フェノール樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
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図面 (4)

課題

工程が簡便で、導電性パターン導電性密着性が良好な導電性部材が得られる導電性部材の製造方法を提供する。

解決手段

支持体上に少なくとも多孔質層と該多孔質層上に解離層を有する転写用基材の解離層の上に導電性パターンを形成する工程、前記工程で得られた導電性パターンを常温粘着性を有する被転写体転写する工程、転写された導電性パターンにめっきを施す工程、および導電性パターンが転写された被転写体を加熱硬化する工程を少なくともこの順に行う導電性部材の製造方法。

概要

背景

近年、自動車携帯型電子機器等の進展が著しく、軽量化、薄型化、高強度化の要求が進む中、例えば炭素繊維強化樹脂ガラス繊維強化樹脂といった、エポキシ樹脂フェノール樹脂不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を、炭素繊維ガラス繊維含浸させ、加熱硬化させることにより製造された成型物筐体として利用する方法が検討されている。

更に、こうして作られた筐体に耐摩耗性耐食性を高めるためにめっき層を設ける検討や、該筐体に導電性金属層あるいはタッチセンサーアンテナなどの導電性パターンを形成して複合体とした導電性部材として使用する検討が行われている。例えば前者としては特開平6−264250号公報(特許文献1)に、炭素繊維強化樹脂成型品の表面に低温プラズマ照射しめっきを行うことにより金属層を形成する方法が開示されているが、装置が高価かつ工程が多く煩雑であった。

また、特開2014−192275号公報(特許文献2)には、支持体上にインク受容層となる多孔質層と該多孔質層上にコロイダルシリカを主成分とする基材上に導電性パターンを形成し、支持体上に粘着性を有する接着層あるいは粘着層が設けられた被転写体粘着面に、導電性パターンを転写する導電性パターンの製造方法が開示されているが、インクジェット記録方式印刷では導電性パターンを厚くすることができず、充分な導電性が得られない場合があった。また導電性パターンと基材との密着性に関し、更なる改善が求められていた。

概要

工程が簡便で、導電性パターンの導電性と密着性が良好な導電性部材が得られる導電性部材の製造方法を提供する。支持体上に少なくとも多孔質層と該多孔質層上に解離層を有する転写用基材の解離層の上に導電性パターンを形成する工程、前記工程で得られた導電性パターンを常温で粘着性を有する被転写体に転写する工程、転写された導電性パターンにめっきを施す工程、および導電性パターンが転写された被転写体を加熱硬化する工程を少なくともこの順に行う導電性部材の製造方法。

目的

本発明の目的は、工程が簡便で、導電性パターンの導電性と密着性が良好な導電性部材が得られる導電性部材の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体上に少なくとも多孔質層と該多孔質層上に解離層を有する転写用基材の解離層の上に導電性パターンを形成する工程、前記工程で得られた導電性パターンを常温粘着性を有する被転写体転写する工程、転写された導電性パターンにめっきを施す工程、および導電性パターンが転写された被転写体を加熱硬化する工程を少なくともこの順に行う導電性部材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、転写用基材上に形成された導電性パターン被転写体転写する導電性部材の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、自動車携帯型電子機器等の進展が著しく、軽量化、薄型化、高強度化の要求が進む中、例えば炭素繊維強化樹脂ガラス繊維強化樹脂といった、エポキシ樹脂フェノール樹脂不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を、炭素繊維ガラス繊維含浸させ、加熱硬化させることにより製造された成型物筐体として利用する方法が検討されている。

0003

更に、こうして作られた筐体に耐摩耗性耐食性を高めるためにめっき層を設ける検討や、該筐体に導電性金属層あるいはタッチセンサーアンテナなどの導電性パターンを形成して複合体とした導電性部材として使用する検討が行われている。例えば前者としては特開平6−264250号公報(特許文献1)に、炭素繊維強化樹脂成型品の表面に低温プラズマ照射しめっきを行うことにより金属層を形成する方法が開示されているが、装置が高価かつ工程が多く煩雑であった。

0004

また、特開2014−192275号公報(特許文献2)には、支持体上にインク受容層となる多孔質層と該多孔質層上にコロイダルシリカを主成分とする基材上に導電性パターンを形成し、支持体上に粘着性を有する接着層あるいは粘着層が設けられた被転写体の粘着面に、導電性パターンを転写する導電性パターンの製造方法が開示されているが、インクジェット記録方式印刷では導電性パターンを厚くすることができず、充分な導電性が得られない場合があった。また導電性パターンと基材との密着性に関し、更なる改善が求められていた。

先行技術

0005

特開平6−264250号公報
特開2014−192275号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、工程が簡便で、導電性パターンの導電性と密着性が良好な導電性部材が得られる導電性部材の製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
支持体上に少なくとも多孔質層と該多孔質層上に解離層を有する転写用基材の解離層の上に導電性パターンを形成する工程、前記工程で得られた導電性パターンを常温で粘着性を有する被転写体に転写する工程、転写された導電性パターンにめっきを施す工程、および導電性パターンが転写された被転写体を加熱硬化する工程を少なくともこの順に行う導電性部材の製造方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、工程が簡便で、導電性パターンの導電性と密着性が良好な導電性部材が得られる導電性部材の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明における導電性パターンを形成した転写用基材の概略図
本発明における導電性パターンを形成した転写用基材と被転写体を貼合した際の概略図
本発明における導電性部材の概略図

0010

以下、本発明を詳細に説明する。

0011

図面を用いて本発明の導電性部材の製造方法を説明する。まず、支持体1上に多孔質層2と解離層3を有する転写用基材10を準備する(図1)。次に、転写用基材10に導電性パターン4を、例えばインクジェットプリンタ等で印刷して形成する(図1)。続いて、常温で粘着性を有する被転写体5に対して転写用基材10の導電性パターン4形成面を貼合する(図2)。その後に、貼合した転写用基材10を取り除いた後、導電性パターン4表面にめっき層6を形成する(図3)。最後にめっきされた導電性パターンを有する被転写体5を加熱硬化することで、導電性と被転写体5との密着性が良好な導電性パターンを有する導電性部材を、簡便な工程で製造することができる。なお、本発明においてはめっき層6の形成に先立ち被転写体5に貼合された導電性パターン4の脱脂処理および触媒付与処理を行うことも可能である。

0012

本発明における転写用基材は、支持体上に少なくとも多孔質層と該多孔質層上に解離層を有し、該解離層の上に導電性パターンを一旦保持し、次いで常温で表面に粘着性を有する被転写体へ、該導電性パターンを転写する用途に供する基材である。該多孔質層および解離層は必要に応じ、支持体の両面に設けても良い。

0013

転写用基材が有する支持体としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂ポリ塩化ビニル塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレートポリサルフォンポリエーテルサルフォンポリイミドフッ素樹脂フェノキシ樹脂トリアセチルセルロースポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンスルファイドポリエチレンナフタレートポリカーボネートポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂セロファンナイロンポリスチレン系樹脂ABS樹脂等の各種樹脂からなるフィルム石英ガラス無アルカリガラス結晶化透明ガラスパイレックス登録商標)等の各種ガラス、紙、不織布、布、各種金属、各種セラミックス等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また用途に応じこれら支持体を適宜組み合わせることができ、例えば、紙をポリオレフィン樹脂で積層したポリオレフィン樹脂被覆紙を用いることができる。

0014

これらの中でもコスト、汎用性の観点から、紙、ポリオレフィン樹脂被覆紙、およびポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートからなるフィルムが好ましい。

0015

上記した支持体の中でも、各種樹脂からなるフィルム、ガラス、ポリオレフィン樹脂被覆紙等の非吸液性支持体を用いる場合には、非吸液性支持体と多孔質層との接着性を改善するために、支持体と多孔質層との間に、ゼラチンや各種ウレタン樹脂ポリビニルアルコール等からなる公知の下塗層を設けることが好ましい。また、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは易接着処理品として下塗層を予め設けた状態で市販されており、これを用いても良い。また、コロナ処理あるいはプラズマ処理により支持体の濡れ性を改善することも好ましい。

0016

下塗層の固形分塗布量としては、0.5g/m2以下であることが好ましく、より好ましくは0.3g/m2以下、更に好ましくは0.1g/m2以下である。下限は0.01g/m2以上であることが望ましい。

0017

本発明において転写用基材が有する多孔質層は、後述する導電性パターンの形成に好適な金属微粒子を含むインクあるいはペーストが含有する水あるいは有機溶剤といった溶媒成分を吸収する機能を担う。

0018

本発明において転写用基材が有する多孔質層は、微粒子主体に含有する層であることが溶媒成分の吸収性の観点から好ましい。微粒子を主体に含有するとは、多孔質層の全固形分中に占める微粒子の割合が50質量%以上であることを意味し、好ましくは70質量%以上である。用いられる微粒子としては、公知の微粒子を広く用いることができる。例えば軽質炭酸カルシウム重質炭酸カルシウム炭酸マグネシウムカオリンタルク硫酸カルシウム硫酸バリウム二酸化チタン酸化亜鉛硫化亜鉛炭酸亜鉛サチンホワイト珪酸アルミニウムケイソウ土珪酸カルシウム珪酸マグネシウム非晶質合成シリカアルミナコロイダルアルミナアルミナ水和物リトポンゼオライト加水ハロイサイト水酸化マグネシウム等の無機微粒子アクリルあるいはメタクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂ポリエステル系樹脂スチレンアクリル系樹脂、スチレン/ブタジエン系樹脂、スチレン/イソプレン系樹脂メチルメタクリレートブチルメタクリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂シリコーン系樹脂尿素樹脂メラミン系樹脂エポキシ系樹脂フェノール系樹脂ジアリルフタレート系樹脂等の有機微粒子が挙げられる。有機微粒子は上記した少なくとも1種以上の樹脂からなる真球状あるいは不定型の無孔質あるいは多孔質の有機微粒子等を挙げることができる。無論、上記した無機微粒子の1種以上と有機微粒子の1種以上を併用して用いることもできる。上記の中でも、溶媒成分の吸収性の観点からは無機微粒子を含有することが好ましく、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、炭酸マグネシウム、非晶質合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物がより好ましく、非晶質合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物が特に好ましい。また、本発明における転写用基材に可撓性が要求される場合には、アルミナ水和物を含有することが特に好ましい。

0019

非晶質合成シリカは、製造法によって湿式法シリカ気相法シリカ及びその他に大別することができる。

0020

湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカゲル法シリカゾルシリカ分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダ硫酸アルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子凝集・沈降し、その後濾過水洗、乾燥、粉砕分級の工程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシール(登録商標)として、(株)トクヤマからトクシール(登録商標)、ファインシール(登録商標)として、水澤化学工業(株)からミズカシル(登録商標)として市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲル(登録商標)として、グレースジャパン(株)からシロイド(登録商標)、シロジェット(登録商標)として、水澤化学工業(株)からミズカシルとして市販されている。本発明において沈降法シリカあるいはゲル法シリカを用いることが好ましく、沈降法シリカがより好ましい。

0021

湿式法シリカ粒子としては、平均一次粒子径が50nm以下、好ましくは3〜40nmであり、かつ平均凝集粒子径が1〜50μmである湿式法シリカ粒子が好ましい。また平均凝集粒子径が5〜50μmである湿式法シリカ粒子を、平均二次粒子径が500nm以下に分散することがより好ましい。分散された湿式法シリカの平均二次粒子径は、より好ましくは10〜300nm、更に好ましくは20〜200nmである。分散方法としては、水性媒体中に分散した湿式法シリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用され、これにはビーズミルなどのメディアミルを用いることが好ましい。ビーズミルは密閉されたベッセル内充填されたビーズとの衝突により顔料粉砕を行うものであり、ウィリー・エ・バッコーフェン社よりダイノーミルとして、浅田鉄工(株)よりグレンミル(登録商標)として、アシザワ・ファインテック(株)よりスターミル(登録商標)として市販されている。メディアミル等を用いて分散した後、更に高圧ホモジナイザー超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を用いて分散することが好ましい。

0022

ここで、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として平均粒子径を求めたものである。また平均二次粒子径とは、透過型電子顕微鏡による写真撮影で求めることができるが、簡易的にはレーザー散乱式の粒度分布計(例えば、(株)堀場製作所製、LA910)を用いて、個数メジアン径として測定することができる。また、平均凝集粒子径とは、粉体として供給される湿式シリカの平均粒子径を示し、例えばコールターカウンター法で求めることができる。

0023

気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシラントリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル(登録商標)、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。

0024

本発明において多孔質層が含有する気相法シリカの平均一次粒子径は40nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。更に好ましくは平均一次粒子径が3〜15nmでかつBET法による比表面積が200m2/g以上(好ましくは250〜500m2/g)のものを用いることである。

0025

本発明でいうBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積掛けて表面積が得られる。

0026

気相法シリカを用いた場合においても、湿式法シリカと同様に、平均二次粒子径500nm以下に分散することが好ましい。分散された気相法シリカの平均二次粒子径は、より好ましくは10〜300nm、更に好ましくは20〜200nmである。分散方法としては、通常のプロペラ撹拌タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等で気相法シリカと水を主体とする分散媒予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。

0027

本発明では、該多孔質層は支持体上に前述した微粒子を含む塗布液を塗布、乾燥して形成することが簡便であり、好ましい。よってかかる塗布液を調製するにあたり、平均二次粒子径500nm以下の湿式法シリカあるいは気相法シリカのスラリーを製造することは好ましく、該スラリーの製造にあたりスラリーの高濃度化や分散安定性を向上させるため、公知の種々の方法を用いても良い。例えば、特開2002−144701号公報、特開2005−1117号公報に記載されているが如くアルカリ性化合物の存在下で分散する方法、カチオン性化合物の存在下で分散する方法、シランカップリング剤存在下で分散する方法等を挙げることができ、カチオン性化合物の存在下で分散する方法がより好ましい。

0028

上記湿式法シリカあるいは気相法シリカの分散に使用するカチオン性化合物としては、ポリエチレンイミンポリジアリルアミンジアリルアミン誘導体由来構造単位を有する重合物ポリアリルアミンアルキルアミン重合物、1〜3級アミノ基や4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特にジアリルアミン誘導体由来の構造単位を有する重合物が好ましく用いられる。分散性および分散液粘度の面で、これらのカチオンポリマー分子量は、2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。

0029

本発明において多孔質層が好ましく含有するアルミナとしては、酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突ジェット粉砕機等で平均二次粒子径を好ましくは500nm以下、より好ましくは20〜300nm程度まで粉砕したものが使用できる。

0030

本発明において多孔質層が好ましく含有するアルミナ水和物はAl2O3・nH2O(n=1〜3)の構成式で表される。アルミナ水和物は、一般にアルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシド加水分解アルミニウム塩アルカリによる中和アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。アルミナ水和物の平均二次粒子径は好ましくは500nm以下、より好ましくは20〜300nmである。

0031

本発明において多孔質層が好ましく含有する上記のアルミナ、及びアルミナ水和物は、酢酸乳酸、ぎ酸、硝酸等の公知の分散剤によって分散された分散液の形態から使用される。

0032

本発明において、多孔質層は上記した微粒子と共に樹脂バインダーを含有することが好ましく、該樹脂バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール酸化澱粉エーテル化澱粉カルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白シリル変性ポリビニルアルコールなど、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体カルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックスメラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂系などの水性接着剤、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニルコポリマーポリビニルブチラールアルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤等を挙げることができ、これらを単独あるいは混合して用いることができる。この他、公知の天然、あるいは合成樹脂バインダーを単独であるいは混合して用いることは特に限定されない。

0033

これらの内、ポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールが好ましく、特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分ケン化または完全ケン化したポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールの平均重合度は200〜5000のものが好ましい。

0034

微粒子に対する樹脂バインダーの含有量は特に限定されないが、微粒子を用い多孔質層を形成するためには、樹脂バインダーの含有量は、微粒子に対して8〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは8〜50質量%の範囲である。

0035

また多孔質層は、上記した多孔質層を構成する上記樹脂バインダーと共に必要に応じ硬膜剤を含有することもできる。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒドグルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物ジアセチルクロルペンタンジオンの如きケトン化合物ビス(2−クロロエチル尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性ハロゲンを有する化合物、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体ホウ砂ホウ酸ホウ酸塩類の如き無機架橋剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。硬膜剤の含有量は特に限定されないが、樹脂バインダーに対して50質量%以下が好ましく、より好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下である。

0036

樹脂バインダーとしてケン化度が80%以上の部分ケン化または完全ケン化したポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールを用いる場合、硬膜剤はホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類が好ましく、ホウ酸が特に好ましく、使用量はポリビニルアルコールに対し、40質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以下であり、特に好ましくは20質量%以下である。下限は0.1質量%以上であることが好ましい。

0037

その他、多孔質層には必要に応じ、防腐剤界面活性剤着色染料紫外線吸収剤酸化防止剤、微粒子の分散剤、消泡剤レベリング剤粘度安定剤pH調節剤などを含有することができる。

0038

多孔質層は2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらの多孔質層の構成はお互いに同じであっても異なっていても良い。例えば湿式法シリカを含有する多孔質層の上に、アルミナ水和物を含有する多孔質層が形成されていても良い。

0039

多孔質層の層厚(乾燥時)は、一般に1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。

0040

多孔質層は、微粒子と樹脂バインダー等を適当な溶媒に溶解または分散させて塗布液を調製し、該塗布液をスライドカーテン方式、スライドビード方式、スロットダイ方式、ダイレクトグラビアロール方式、リバースグラビアロール方式、スプレー方式エアナイフ方式、ブレードコーティング方式ロッドバーコーティング方式、スピンコート方式等による塗布、スクリーン印刷インクジェット印刷ディスペンサー印刷、オフセット印刷反転オフセット印刷グラビア印刷フレキソ印刷等、公知の各種塗布あるいは印刷方法を利用して、支持体表面の全面、あるいは必要とされる部位への選択的な塗布を行い、形成することができる。また、塗布を行った後、鏡面ロール圧接するキャスト処理を行い、表面を平滑にすることや、カレンダー処理を行い、表面を平滑にすることもできる。

0041

本発明において転写用基材は、上記した多孔質層上に無機微粒子および/または有機微粒子を主成分とする解離層を有する。解離層とは、導電性パターンを被転写体へ転写する際に多孔質層と導電性パターンを分離する層であり、導電性パターンのみを被転写体へ転写する、あるいは導電性パターンと解離層の一部を共に被転写体へ転写することができる。転写された解離層の一部は必要に応じ洗浄し、除去してもよい。

0042

本発明における解離層は、転写時の温度で溶融あるいは粘着性を示さない層であることが好ましい。よって解離層は無機微粒子および/または有機微粒子を主成分として含有することが好ましい。なお、ここで主成分とするとは、かかる層の全固形分に対して、93質量%以上が無機微粒子および/または有機微粒子であることを示し、好ましくは98質量%以上である。

0043

本発明において解離層が含有する無機微粒子としては、公知の無機微粒子を広く用いることができる。例えば炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、非晶質合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化マグネシウム、酸化セリウム酸化ジルコニウム酸化ニオブ酸化錫等の無機微粒子を例示することができ、これらを2種以上併用してもよい。

0044

解離層が含有する無機微粒子の平均一次粒子径は10〜200nmであることが好ましく、20nm以上がより好ましい。平均一次粒子径が10nm未満であると多孔質層の空隙を塞ぎ吸収性が低下する場合がある。平均一次粒子径が200nmを超えると、解離層を形成する際に使用される塗布液において、無機微粒子が沈降し塗布に支障をきたす場合がある。

0045

このような無機微粒子としてコロイド状態にある無機微粒子分散液を用いることが好ましく、例えば、コロイド状シリカであるコロイダルシリカ、酸化チタンゾルアルミナゾル酸化セリウムゾル酸化ジルコニウムゾル酸化ニオブゾル、酸化錫ゾルを挙げることができる。酸化ジルコニウムゾルは、例えば第一稀元素化学工業(株)よりZSL−20N、ナイヤコール社(米国)よりZr100/20として、酸化セリウムゾルは、例えばナイヤコール社(米国)よりCEO2(AC)として、酸化ニオブゾルは、例えば多木化学(株)よりバイラール(登録商標)として市販されている。

0046

コロイダルシリカとしては、シリカゾルから弱アルカリ性下で粒子成長させたそのままのタイプ、イオン交換によりアルカリを減量したタイプ、格子珪素原子の一部をアルミニウム原子置換してアニオン性強化したタイプ、アルミナ表面処理によりカチオン性にしたタイプ、アルコキシシラン原料ゾルゲル法で合成されたタイプ等が例示されるが何れも使用可能である。コロイダルシリカはアルカリに若干溶解するのでアルカリが残っている方が結着力の面で有利と考えられるが、イオン交換したタイプでも実用上問題なく使用できる。これらコロイダルシリカは、例えば日産化学工業(株)よりスノーテックス、扶化学工業(株)よりクォートロン(登録商標)として市販されている。

0047

本発明において解離層が含有する有機微粒子としては、公知の有機微粒子を広く用いることができる。例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂ナイロン樹脂シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アセタール樹脂ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂ポリエーテルスルホン樹脂ポリアミドイミド樹脂等の有機微粒子を例示することができ、これらを2種以上併用してもよい。

0048

解離層が含有する有機微粒子の平均一次粒子径は10〜500nmであることが好ましく、20nm以上がより好ましい。平均一次粒子径が10nm未満であると多孔質層の空隙を塞ぎ吸収性が低下する場合がある。平均一次粒子径が500nmを超えると、解離層を形成する際に使用される塗布液において、有機微粒子が沈降し塗布に支障をきたす場合がある。

0049

このような有機微粒子として、ポリアミドイミド樹脂は、例えば東レ(株)よりトレパール(登録商標)PAIとして、ポリエーテルスルホン樹脂は、例えば東レ(株)よりトレパールPESとして、フッ素樹脂は、例えば三井・ケマーズフロロプロダクツ(株)より31−JR、ダイキン工業(株)よりD−210Cとして市販されている。

0050

本発明における解離層は、上記した無機微粒子の1種以上と有機微粒子の1種以上を併用して用いることもできる。無機微粒子と有機微粒子の体積比率としては、1:9から9:1の範囲が好ましい。得られる導電性部材の導電性の観点からは無機微粒子を用いることが好ましい。

0051

本発明において解離層に含まれる無機微粒子および/または有機微粒子以外の成分としては、樹脂バインダーとしての例えばポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂やラテックス類、樹脂バインダーの硬膜剤、界面活性剤等を挙げることができる。

0052

本発明において解離層の固形分塗布量は、0.01g/m2以上であることが好ましく、0.1g/m2以上がより好ましい。固形分塗布量が0.01g/m2未満であると、被転写体へ多孔質層が転写されてしまうことがある。解離層の固形分塗布量の上限は特にないが、10g/m2を超えると無機微粒子および/または有機微粒子を主成分とする解離層に亀裂の入る可能性が高くなるため、好ましくない。

0053

解離層の形成用塗布液は、スライドカーテン方式、スライドビード方式、スロットダイ方式、ダイレクトグラビアロール方式、リバースグラビアロール方式、スプレー方式、エアナイフ方式、ブレードコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、スピンコート方式、インクジェット方式等による塗布、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ディスペンサー印刷、オフセット印刷、反転オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等による印刷等、公知の各種塗布あるいは印刷方法を利用して、予め支持体上に作製された多孔質層表面の全面、あるいは必要とされる部位への選択的な塗布を行い、解離層を形成することができる。特に好ましくは、リバースグラビアロール方式の中でも、ロールの直径が100mm以下(より好ましくは20〜80mm)の斜線グラビアロール(斜線の溝を有するグラビアロール)を用いる方式である。

0054

本発明の転写用基材における解離層の形成用塗布液の溶剤あるいは分散媒が主に水である場合には、多層スライドカーテン方式、多層スライドビード方式、多層スロットダイ方式等の多層同時塗布が可能な塗布方式を用い、多孔質層と解離層を同時に塗布しても良い。また、支持体が搬送されるライン上に複数の塗布装置が設置されるタンデム型多層塗布装置を用いても良い。

0055

本発明において、被転写体に転写される導電性パターンは、導電性微粒子を含むインクあるいはペーストを用いて形成されることが簡便であり好ましい。本発明に用いられる導電性微粒子を含むインクあるいはペーストには、公知のインクあるいはペーストを広く用いることができ、銀ナノインク、銅ナノインク銀ペースト銅ペーストアルミペーストカーボンインクカーボンペースト等を例示することができる。導電性に優れ、形成された導電性パターンが酸化されにくい点から、銀超微粒子を含有する銀ナノインクや、銀微粒子を含有する銀ペーストを用いることが好ましく、厚み1μm程度の非常に薄い導電性パターンを形成できる点から、銀ナノインクを用いることが特に好ましい。銀ナノインクは、例えば三菱製紙(株)よりNBSIJシリーズとして市販されており、銀ペーストは、例えば化成(株)よりドータイト(登録商標)シリーズとして市販されている。

0056

本発明において、導電性微粒子を含むインクあるいはペーストは、様々な印刷方法あるいは塗布方式によりパターン形成される。例えば線状の塗布を行うことができるディスペンサー印刷方法を用いたパターン形成、サーマルピエゾマイクロポンプ静電気等の各種方式のインクジェット印刷方法を用いたパターン形成、凸版印刷方法フレキソ印刷方法平版印刷方法凹版印刷方法、グラビア印刷方法、反転オフセット印刷方法、枚葉スクリーン印刷方法ロータリースクリーン印刷方法等の公知の各種印刷方法によるパターンを例示することができる。また、グラビアロール方式、スロットダイ方式、スピンコート方式等、公知の各種塗布方式を用い、転写用基材が有する解離層の全面あるいは一部に連続した面としてパターンを形成すること、間欠塗工ダイコーター等を用い転写用基材が有する解離層の全面あるいは一部に断続した面としてパターンを形成すること、あるいは浸漬塗布方法ディップ方式とも言われる)を用い、転写用基材が有する解離層全体に導電性微粒子を含むインクあるいはペーストを付着させることもできる。より好ましい印刷方法としては、インクジェット印刷方法、フレキソ印刷方法、グラビア印刷方法、反転オフセット印刷方法、枚葉スクリーン印刷方法、ロータリースクリーン印刷方法を挙げることができる。

0057

これらの方法によりパターン化された導電性微粒子を含むインクあるいはペーストは、含まれている分散媒を揮散させた後、および/または分散媒を多孔質層が吸収した後、加熱により硬化あるいは焼成し導電性パターンとしても良いが、主に銀からなる金属超微粒子を含むインクを用い、特開2008−4375号公報、特開2008−235224号公報等に記載される導電性発現剤を多孔質層および/または解離層に含有させ、化学的な作用により金属超微粒子同士を結合し導電性パターンとすることが好ましい。化学的な作用により金属超微粒子同士を結合させた場合、得られる導電性パターンは多孔質となるため、被転写体表面の粘着性を有する樹脂成分が導電性パターン内部へ拡散し、被転写体との間に高い密着力を得ることができる。かかる導電性発現剤としては、塩化ナトリウム塩化カリウム塩化カルシウム塩化アンモニウムを例示することができる。

0058

本発明において、転写用基材上に形成され保持された導電性パターンは常温で粘着性を有する被転写体へ粘着性が発現している状態で転写される。転写は、導電性パターンが形成・保持されている転写用基材の導電性パターンが形成された面と、粘着性を有する被転写体を粘着性が発現している状態で貼合し、その後これらを剥離することによって成される。

0059

なお本発明における常温とはJIS Z 8703に記載される温度範囲、具体的には5〜35℃を示す。

0060

本発明における常温で粘着性を有する被転写体は、常温では柔らかく粘着性を有するが、加熱により硬化する樹脂を含む。このような樹脂として熱硬化性樹脂が知られており、液状レゾール型フェノール樹脂ノボラック型フェノール樹脂フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂アミノ樹脂アルキド樹脂などを例示することができる。これらの樹脂を用い被転写体を製造する際には、熱硬化性樹脂以外に、酸硬化剤アミン系硬化剤などの硬化剤フタル酸エステルリン酸エステル脂肪酸エステルエポキシ系などの可塑剤粉末様の酸化チタンカーボンブラックなどの顔料、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウムなどの充填材、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの補強材などが配合されていてもよい。

0061

また、これらの材料、特に補強材が含まれた材料は、3Dプリンターの造形材料としても用いられており、加熱硬化前造形物は本発明における被転写体として用いることができる。

0062

特に、硬化剤などを含んだエポキシ樹脂やフェノール樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を炭素繊維やガラス繊維に含浸させ、フィルム状に成型し、離型フィルム離型紙を両面に貼合し、加熱または乾燥により半硬化状態とした材料が、炭素繊維強化樹脂やガラス繊維強化樹脂のプリプレグとして広く用いられている。これらの材料は、半硬化状態のプリプレグを重ねた際に容易に粘着し一体化するように、常温で粘着性を有しており、本発明における常温で粘着性を有する被転写体として好適に用いることができる。

0063

また、前記プリプレグを製造するために、硬化剤などを含んだエポキシ樹脂をシート化したエポキシ樹脂シートが市販されており、本発明における常温で粘着性を有する被転写体として好適に用いることができる。

0064

本発明において常温で粘着性を有する被転写体の粘着力は、JIS Z 0237に準じ剥離角度180度にて測定され、幅25mmあたりの粘着力(N/25mm)として示される。本発明において、常温で粘着性を有する被転写体の好ましい粘着力は、0.1〜20N/25mmであり、より好ましくは0.2〜10N/25mmである。粘着力が0.1N/25mm未満では、導電性パターンの転写を行うことができない場合があり、20N/25mmを超えると、転写用基材の剥離が困難となる場合がある。従って、本発明において粘着力を有さないとは、粘着力が0.1N/25mm未満であることをいう。

0065

本発明における被転写体に導電性パターンを転写する工程について説明する。被転写体は常温で粘着性を有する被転写体であり、粘着性が発現している状態で導電性パターンの転写が行われる。転写は転写用基材と被転写体を貼合し剥離することにより行われる。例えば被転写体が立体物である場合には被転写体に転写用基材を貼合し剥離することにより行われ、例えばプリプレグ等のシート様物であればロールラミネーターを使用したラミネート法により導電性パターンを被転写体に圧着する方法が好ましい。ラミネートの条件としては、ロール温度は室温(5〜35℃)、圧力が1〜50N/cm2で、時間が0.1秒〜5分であることが好ましく、より好ましく圧力が5〜20N/cm2で、時間が1秒〜1分であるが、被転写体の厚みや種類等により適宜調整することができる。圧力が1N/cm2を下回ると被転写体への導電性パターンの転写が均一に行われない場合があり、50N/cm2を超えると転写用基材の剥離が困難になる場合がある。

0066

転写工程の後、被転写体から転写用基材を剥離することで、被転写体に導電性パターンが転写される。

0067

本発明におけるめっきについて説明する。めっき処理には、電解法無電解法があり、本発明で実施するめっき処理としては、どちらのめっき法でも用いることができる。

0068

電解めっき技術に関しては「無電解めっき」電気鍍金研究会編、日刊工業新聞社(1994年)に記載されている。無電解めっきは、ニッケルや銅などの金属イオン還元剤によって還元析出し、この析出反応が連続的に進行しめっき膜が形成される、いわゆる自己触媒型化学還元めっきである。今日工業的に多く使用されているのはニッケル−リンや銅を利用した無電解めっきであるが、本発明では導電性に優れる点から無電解銅めっきを利用するのが好ましい。

0070

無電解めっき液には薄付けめっき用の室温タイプと厚付けめっき用の高温タイプがあるが、本発明ではどちらのタイプのめっき液でも利用することができる。無電解銅めっきの手法については「無電解めっき基礎と応用」(電気鍍金研究会編)p104などに詳しく記載されている。薄付けめっき液では通常20〜30℃でめっき処理し、厚付けめっき液では通常50〜70℃で処理し、処理時間は通常1〜30分、好ましくは3〜20分無電解めっき処理を行うことで本発明の目的を達することができる。

0071

無電解めっきに先立ち脱脂処理を行うことも可能である。脱脂処理とは、基材上に付着した油分等を洗浄除去するための処理であり、公知の処理条件を使用することができる。一般にはアルカリ脱脂剤や界面活性剤、有機溶媒等を使用し、10〜60℃で1〜10分間浸漬処理する。

0072

無電解めっきに先立ち触媒付与処理を行うことも可能である。触媒付与処理とは、パラジウム、鉄、コバルト、ニッケル、白金等の触媒金属を付与する処理であり、具体的な触媒金属としては、パラジウムが好ましい。触媒付与処理液としては、これら触媒金属イオンを含む水溶液を用いる。なお、対アニオンとしては、その金属化合物を水溶液とするものであればよく、特に制限されないが、硫酸イオンハロゲンイオンリン酸イオン硝酸イオン等が挙げられる。上記触媒金属の濃度は、水溶液中に10〜5000mg/Lが好ましく、より好ましくは、50〜1000mg/Lの範囲である。また、触媒付与処理液中に、安定剤として、酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸蓚酸酪酸プロピオン酸ギ酸コハク酸グルタル酸マロン酸リンゴ酸フマル酸アジピン酸マレイン酸等を用いてもよい。触媒付与処理液のpHは、1〜9が好ましく、より好ましくは、1〜4の範囲である。また、触媒付与処理の温度及び時間には特に制限はないが、処理温度としては、20〜90℃が好ましく、処理時間としては、生産効率を考慮して、30〜120秒が好ましい。

0073

本発明における電解めっき法としては銅めっき、ニッケルめっき、亜鉛めっき、スズめっき等の公知のめっき方法を用いることができ、その方法として例えば「めっき技術ガイドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編、1987年)記載の方法を用いることができる。本発明では導電性に優れる点から電解銅めっきを利用するのが好ましい。

0074

本発明における電解銅めっき液基本組成としては、公知の、通常の電解銅めっきに使用されるものであれば特に制限なく使用することができ、本発明の目的が達成される限りにおいては、適宜、基本組成の組成物の変更、濃度の変更、添加剤の添加等をすることが可能である。例えば、硫酸銅めっきの場合には、硫酸銅めっき液は、硫酸、硫酸銅、水溶性塩素化合物光沢剤を基本組成として含む水性溶液であり、該めっき液の基本組成は、公知の硫酸銅めっきに用いられているものであれば特に制限なく使用することができる。

0075

電解銅めっき処理において、めっき温度液温)はめっき浴の種類に応じて適宜設定されることとなるが、通常、10〜40℃であり、好ましくは20〜30℃である。めっき温度が10℃より低い場合には、めっき液の導電性が低下するため、電解時の電流密度を高くすることができず、めっき皮膜の成長速度が遅くなり、生産性が低下する。また、めっき温度が40℃より高い場合には、めっき液が不安定化するおそれがあり好ましくない。本発明の電解銅めっき処理においては、例えば、直流電流、PPR(Pulse Periodic Reverse)電流など、任意の種類の電流を使用できる。適用される陽極電流密度はめっき浴の種類に応じて適宜設定されることとなるが、通常、0.1〜10A/dm2、好ましくは1〜3A/dm2である。0.1A/dm2未満の場合には陽極面積が大きすぎて経済的ではなく、また、10A/dm2より大きい場合には陽極からの電解中の酸素発生により、めっき液が不安定化するおそれがあるので好ましくない。めっき厚みについては特に制限はないが、実用的に求められる導電性を確保できる厚さにめっきされることが好ましい。

0076

本発明において、被転写体はめっき処理の後に加熱硬化を実施する。加熱硬化を行うことにより、導電性パターンの被転写体に対する密着力が向上するとともに、導電性パターンの転写前に被転写体が有していた粘着性が消失または小さくなる。また被転写体としてプリプレグを用いた場合には、導電性パターンが転写されたプリプレグをそのまま加熱硬化し導電性部材としても良いが、必要に応じ導電性パターンが転写されていないプリプレグを重ねて成型した後に加熱硬化し、導電性部材としてもよい。加熱硬化の条件は熱硬化性樹脂に適した温度や加熱時間で行えば良く、例えばエポキシ樹脂の場合には好ましくは130〜200℃であり、より好ましくは140〜190℃、加熱時間は5分〜2時間程度であるが、これに限定されるものではない。

0077

以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。

0078

(実施例1)
<導電性部材1の作製>
水に、カウンターイオン塩素イオンを持つジアリルジメチルアンモニウムクロライド−重合物としてシャロール(登録商標)DC902P(第一工業製薬(株)製)8質量部と、無機微粒子として気相法シリカ(平均一次粒子径7nm、比表面積300m2/g)100質量部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散物を高圧ホモジナイザーで処理して、固形分濃度が20質量%の無機微粒子分散液1を製造した。気相法シリカの平均二次粒子径は130nmであった。

0079

上記無機微粒子分散液1を用い下記組成の多孔質層形成塗布液1を作製した。支持体として易接着処理がなされた厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製)に多孔質層形成塗布液1をスライドビードコーターで固形分塗布量が気相法シリカ換算で25g/m2となるように塗布、乾燥し多孔質層を形成した。該多孔質層の膜厚は38μmであった。

0080

<多孔質層形成塗布液1>
無機微粒子分散液1 (シリカ固形分として)100質量部
ポリビニルアルコール25質量部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸4質量部
ノニオン性界面活性剤0.3質量部
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
固形分濃度は13質量%になるように水で調整した。

0081

次いで、多孔質層面に下記組成の導電性発現剤塗布液を、斜線グラビアロールを用いた塗布方式により塗布を行い、乾燥機により乾燥した。ここで用いた斜線グラビアロールは、直径60mm、斜線角度45度、線数90線/インチ、溝深さ110μmのグラビアロールであり、リバース回転で用いた。湿分塗布量は、斜線グラビアロールの回転数を調整し20g/m2に設定した。塗布された導電性発現剤塗布液は多孔質層内部に吸収され、表面には多孔質層が露出していた。

0082

<導電性発現剤塗布液>
塩化ナトリウム0.3質量部
水 99.7質量部

0083

次いで多孔質層面に下記組成の解離層塗布液1を、斜線グラビアロールを用いた塗布方式により塗布を行い、乾燥機により乾燥し、転写用基材1を得た。ここで用いた斜線グラビアロールは、直径60mm、斜線角度45度、線数90線/インチ、溝深さ110μmのグラビアロールであり、リバース回転で用いた。湿分塗布量は、斜線グラビアロールの回転数を調整し20g/m2に設定した。多孔質層上に形成された解離層の固形分塗布量は0.6g/m2であった。

0084

<解離層塗布液1>
コロイダルシリカ20質量%スラリー15質量部
(扶桑化学工業(株)製、クォートロンPL−3L、平均一次粒子径35nm)
水 85質量部

0085

<転写用基材1上への導電性パターン作製>
転写用基材1に対し、銀ナノインク(三菱製紙(株)製NBSIJ−MU01、銀濃度15質量%)を入れたピエゾタイプのインクジェットプリンタを用い、50mm×50mmのベタパターン面状パターン)で印刷を行い、導電性パターンを形成した。銀ナノインクの吐出量は23ml/m2であり、導電性パターンの厚みは0.8μmであった。

0086

ロールラミネーターを用い、転写用基材1の導電性パターン形成面と被転写体1である炭素繊維強化樹脂成型用のプリプレグ(東レ(株)製トレカ(登録商標)F6343B、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、25℃におけるJIS Z 0237に準じ剥離角度180度にて測定された粘着力は0.25N/25mm)を、ロール温度25℃、圧力10N/cm2、速度0.3m/分(圧着時間として1秒)で圧着処理を行った。圧着処理を行った後、転写用基材1を剥離し、脱脂処理後、無電解銅めっきを行った。脱脂処理は、メルテックス(株)製、クリーナー160を50g/Lとなるように建浴し、60℃で1分間行った。無電解銅めっきは、下記組成の無電解銅めっき液を建浴し、40℃で10分間行った。脱脂処理、無電解銅めっきの各処理の後には被転写体1の水洗を行った。めっきを施した後に被転写体1を140℃で30分間の加熱硬化処理を行い、導電性パターンを有する実施例1の導電性部材1を得た。

0087

<導電性部材1の評価>
導電性確認試験:導電性部材1の導電性パターン部のシート抵抗ダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ(登録商標)−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.037Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材1の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材1の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(登録商標)(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0088

<無電解銅めっき液>
硫酸銅5水和物 10g
ホルムアルデヒド(37質量%水溶液) 20ml
水酸化ナトリウム10g
EDTA・2Na・2H2O 25g
以上を水に溶解し、全量を1kgとした。

0089

(実施例2)
<導電性部材2の作製>
めっき工程として下記組成の硫酸銅めっき液を建浴し、25℃で4分30秒間の電解銅めっき(電流密度2A/dm2)行った以外、実施例1と同様にして、実施例2の導電性部材2を得た。

0090

<硫酸銅めっき液>
硫酸銅5水和物 120g
12規定硫酸120g
水 760g

0091

<導電性部材2の評価>
導電性確認試験:導電性部材2の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.008Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材2の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材2の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0092

(実施例3)
<導電性部材3の作製>
水に硝酸2.5質量部とアルミナ水和物(平均一次粒子径15nm)100質量部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機を用いて、固形分濃度30質量%の無機微粒子分散液2を得た。無機微粒子分散液2中に分散しているアルミナ水和物の平均二次粒子径は160nmであった。

0093

上記無機微粒子分散液2を用い下記組成の多孔質層形成塗布液2を作製し、支持体として易接着処理がなされた厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製)に多孔質層形成塗布液2をスライドビードコーターで固形分塗布量がアルミナ水和物換算で32g/m2となるように塗布、乾燥し多孔質層を形成した。該多孔質層の膜厚は42μmであった。

0094

<多孔質層形成塗布液2>
無機微粒子分散液2 (アルミナ水和物固形分として)100質量部
ポリビニルアルコール9質量部
(ケン化度88%、平均重合度3,500、分子量約150,000)
ホウ酸0.4質量部
ノニオン性界面活性剤0.3質量部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
水以外の成分濃度が16質量%になるように水で調整した。

0095

次いで、多孔質層面に先に示した組成の導電性発現剤塗布液を、斜線グラビアロールを用いた塗布方式により塗布を行い、乾燥機により乾燥した。ここで用いた斜線グラビアロールは、直径60mm、斜線角度45度、線数90線/インチ、溝深さ110μmのグラビアロールであり、リバース回転で用いた。湿分塗布量は、斜線グラビアロールの回転数を調整し20g/m2に設定した。塗布された導電性発現剤塗布液は多孔質層内部に吸収され、表面には多孔質層が露出していた。

0096

次いで多孔質層面に下記組成の解離層塗布液2を、斜線グラビアロールを用いた塗布方式により塗布を行い、乾燥機により乾燥し、転写用基材2を得た。ここで用いた斜線グラビアロールは、直径60mm、斜線角度45度、線数90線/インチ、溝深さ110μmのグラビアロールであり、リバース回転で用いた。湿分塗布量は、斜線グラビアロールの回転数を調整し20g/m2に設定した。多孔質層上に形成された解離層の固形分塗布量は0.4g/m2であった。

0097

<解離層塗布液2>
コロイダルシリカ40質量%スラリー5質量部
(日産化学工業(株)製、スノーテックスZL、平均一次粒子径80nm)
水 95質量部

0098

<転写用基材2上への導電性パターン作製>
転写用基材2に対し、銀ナノインク(三菱製紙(株)製NBSIJ−MU01、銀濃度15質量%)を入れたピエゾタイプのインクジェットプリンタを用い、50mm×50mmのベタパターン(面状パターン)で印刷を行い、導電性パターンを形成した。銀ナノインクの吐出量は23ml/m2であり、導電性パターンの厚みは0.8μmであった。

0099

ロールラミネーターを用い、転写用基材2の導電性パターン形成面と被転写体2であるエポキシ樹脂シート(サンレック(株)製DRS−028、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、25℃におけるJIS Z 0237に準じ剥離角度180度にて測定された粘着力は0.9N/25mm)を、ロール温度25℃、圧力10N/cm2、速度0.3m/分(圧着時間として1秒)で圧着処理を行った。圧着処理を行った後、転写用基材2を剥離し、脱脂処理後、無電解銅めっきを行った。脱脂処理は、メルテックス(株)製、クリーナー160を50g/Lとなるように建浴し、60℃で1分間行った。無電解銅めっきは、上記組成の無電解銅めっき液を建浴し、40℃で10分間行った。脱脂処理、無電解銅めっきの各処理の後には被転写体2の水洗を行った。めっきを施した後に被転写体2を150℃で60分間の加熱硬化処理を行い、導電性パターンを有する実施例3の導電性部材3を得た。

0100

<導電性部材3の評価>
導電性確認試験:導電性部材3の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.036Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材3の導電性パターン部における被転写体2に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材3の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0101

(実施例4)
<導電性部材4の作製>
実施例3の解離層塗布液2を下記組成の解離層塗布液3へ変更した以外は実施例3と同様にして、実施例4の導電性部材4を得た。なお、多孔質層上に形成された解離層の固形分塗布量は0.6g/m2であった。

0102

<解離層塗布液3>
酸化ジルコニウム20質量%ゾル15質量部
(ナイヤコール社製、Zr100/20、平均一次粒子径100nm)
水 85質量部

0103

<導電性部材4の評価>
導電性確認試験:導電性部材4の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.04Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材4の導電性パターン部における被転写体2に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材4の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0104

(実施例5)
<導電性部材5の作製>
実施例3の解離層塗布液2を下記組成の解離層塗布液4へ変更した以外は実施例3と同様にして、実施例5の導電性部材5を得た。なお、多孔質層上に形成された解離層の固形分塗布量は0.2g/m2であった。

0105

<解離層塗布液4>
フッ素樹脂60質量%水分散体1.7質量部
(ダイキン工業(株)製PTFE D−210C、平均一次粒子径220nm)
水 98.2質量部
アニオン性界面活性剤0.05質量部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム

0106

<導電性部材5の評価>
導電性確認試験:導電性部材5の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.045Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材5の導電性パターン部における被転写体2に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材5の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0107

(比較例1)
<導電性部材6の作製>
脱脂処理および無電解銅めっきを行わなかった以外、実施例1と同様にして、比較例1の導電性部材6を得た。

0108

<導電性部材6の評価>
導電性確認試験:導電性部材6の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.15Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材6の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材6の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が無く密着性は良好であることが確認された。

0109

(比較例2)
<導電性部材7の作製>
実施例1に用いた被転写体1を140℃30分間の加熱硬化処理を行いシート状成型物とした後、スクリーン印刷機を用いて銀ペースト(藤倉化成(株)製ドータイトFA−333)を50mm×50mmのベタパターン(面状パターン)で印刷した。その後、120℃10分間の銀ペースト加熱硬化処理を行い、比較例2の導電性部材7を得た。

0110

<導電性部材7の評価>
導電性確認試験:導電性部材7の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.20Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材7の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材7の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が散見され密着性が十分でないことが確認された。

0111

(比較例3)
<導電性部材8の作製>
実施例2において、被転写体1から転写用基材1を剥離した後、被転写体1にめっきを施し、その後に被転写体の加熱硬化を行う代わりに、被転写体1から転写用基材1を剥離した後、被転写体1の加熱硬化を行い、その後に被転写体1にめっきを施した以外、実施例2と同様にして、比較例3の導電性部材8を得た。

0112

<導電性部材8の評価>
導電性確認試験:導電性部材8の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.01Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材8の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材8の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、導電性部材8に転写用基材1から転写された銀ナノインクにより形成された導電性パターンは残っていたものの、めっきにより形成された銅によるめっき層はテープ側への剥離が散見され密着性が十分でないことが確認された。

0113

(比較例4)
<導電性部材9の作製>
実施例1に用いた被転写体1を140℃30分間の加熱硬化処理を行いシート状成型物とした後、実施例1において転写用基材1上に作製された導電性パターンを両面テープ(日東電工(株)製No.5600、25℃におけるJIS Z 0237に準じ剥離角度180度にて測定された粘着力は7.5N/25mm)の片面に転写した後、導電性パターンが転写された両面テープの導電性パターンを有さない側の粘着面を被転写体1に貼り付け、脱脂処理後、無電解銅めっきを行った。脱脂処理は、メルテックス(株)製、クリーナー160を50g/Lとなるように建浴し、60℃で1分間行った。無電解銅めっきは、上記組成の無電解銅めっき液を建浴し、40℃で10分間行い、比較例4の導電性部材9を得た。なお、脱脂処理、無電解銅めっきの各処理の後には被転写体1の水洗を行った。

0114

<導電性部材9の評価>
導電性確認試験:導電性部材9の導電性パターン部のシート抵抗をダイアインスツルメンツ社製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて測定したところ0.04Ω/□であった。
テープ密着試験:導電性部材9の導電性パターン部における被転写体1に対する密着性を、JIS K 5600−5−6に規定されるクロスカット法に準拠し確認した。幅2mm間隔に5マス×5マスの計25マス目を上記した導電性部材9の導電性パターン部にクロスカットし、ニチバン(株)製セロテープ(24mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。その結果、マス目の剥離が散見され密着性が十分でないことが確認された。

実施例

0115

実施例および比較例から本発明の有効性が判る。

0116

1支持体
2多孔質層
3解離層
4導電性パターン
5被転写体
6めっき層
10 転写用基材

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