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技術 輪郭抽出方法、輪郭抽出装置、及びプログラム

出願人 東芝メモリ株式会社
発明者 井田知宏坂田幸辰
出願日 2018年9月7日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-167650
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-042936
状態 未査定
技術分野 波動性または粒子性放射線を用いた測長装置 電子顕微鏡2
主要キーワード 実測用 後方散乱電子像 輪郭抽出手法 サークル状 輪郭抽出プログラム 一次微分値 水平位 学習フェーズ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

対象物輪郭を精度よく抽出すること。

解決手段

実施形態の輪郭抽出方法は、電子線を用いて得られた画像から対象物の輪郭を抽出する輪郭抽出方法であって、後方散乱電子像から対象物の輪郭を抽出するステップと、後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を輪郭とづける辞書を作成するステップと、新たに取得した二次電子像に対して辞書を参照し、新たに取得した二次電子像の複数位置において対象物の輪郭の尤度を算出するステップと、複数位置の中から尤度の総和が最大となる経路を対象物の輪郭とするステップと、を含む。

概要

背景

電子線を用いて得られた画像から対象物輪郭を抽出する技術が知られている。

概要

対象物の輪郭を精度よく抽出すること。実施形態の輪郭抽出方法は、電子線を用いて得られた画像から対象物の輪郭を抽出する輪郭抽出方法であって、後方散乱電子像から対象物の輪郭を抽出するステップと、後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を輪郭とづける辞書を作成するステップと、新たに取得した二次電子像に対して辞書を参照し、新たに取得した二次電子像の複数位置において対象物の輪郭の尤度を算出するステップと、複数位置の中から尤度の総和が最大となる経路を対象物の輪郭とするステップと、を含む。

目的

本発明の実施形態は、対象物の輪郭を精度よく抽出することができる輪郭抽出方法、輪郭抽出装置、及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子線を用いて得られた画像から対象物輪郭を抽出する輪郭抽出方法であって、後方散乱電子像から前記対象物の輪郭を抽出するステップと、前記後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を前記輪郭とづける辞書を作成するステップと、新たに取得した二次電子像に対して前記辞書を参照し、新たに取得した前記二次電子像の複数位置において対象物の輪郭の尤度を算出するステップと、前記複数位置の中から前記尤度の総和が最大となる経路を前記対象物の輪郭とするステップと、を含む、輪郭抽出方法。

請求項2

前記後方散乱電子像および前記後方散乱電子像と同一箇所で得られた前記二次電子像から反復的な学習を行って前記後方散乱電子像から抽出された前記輪郭および前記二次電子像との関連性を示すパターンを抽出するステップを含み、前記辞書を作成するステップでは、抽出された前記パターンに基づき前記辞書を作成する、請求項1に記載の輪郭抽出方法。

請求項3

前記パターンを抽出するステップでは機械学習が用いられる、請求項2に記載の輪郭抽出方法。

請求項4

前記対象物の輪郭を示すデータから前記輪郭の直線部分と曲線部分とを予測するステップと、前記予測に基づき、前記輪郭に交わる方向に並ぶよう前記尤度を算出する前記複数位置を決定するステップと、を含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の輪郭抽出方法。

請求項5

電子線を用いて得られた画像から対象物の輪郭を抽出する輪郭抽出装置であって、後方散乱電子像から前記対象物の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、前記後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を前記輪郭と紐づける辞書を作成する辞書作成部と、新たに取得した二次電子像に対して前記辞書を参照し、新たに取得した前記二次電子像の複数位置において対象物の輪郭の尤度を算出し、前記複数位置の中から前記尤度の総和が最大となる経路を前記対象物の輪郭とする演算部と、を備える、輪郭抽出装置。

請求項6

コンピュータに、電子線を用いて得られた画像から対象物の輪郭を抽出するための学習をさせるプログラムであって、後方散乱電子像から前記対象物の輪郭を抽出するステップと、前記後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を前記輪郭と紐づける辞書を作成するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、輪郭抽出方法輪郭抽出装置、及びプログラムに関する。

背景技術

0002

電子線を用いて得られた画像から対象物輪郭を抽出する技術が知られている。

先行技術

0003

特許第5584159号

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の実施形態は、対象物の輪郭を精度よく抽出することができる輪郭抽出方法、輪郭抽出装置、及びプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

実施形態の輪郭抽出方法は、電子線を用いて得られた画像から対象物の輪郭を抽出する輪郭抽出方法であって、後方散乱電子像から前記対象物の輪郭を抽出するステップと、前記後方散乱電子像と同一箇所で得られた二次電子像を前記輪郭とづける辞書を作成するステップと、新たに取得した二次電子像に対して前記辞書を参照し、新たに取得した前記二次電子像の複数位置において対象物の輪郭の尤度を算出するステップと、前記複数位置の中から前記尤度の総和が最大となる経路を前記対象物の輪郭とするステップと、を含む。

図面の簡単な説明

0006

図1は、実施形態にかかる輪郭抽出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2は、実施形態にかかる輪郭抽出装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3は、実施形態にかかる輪郭抽出装置が用いる後方散乱電子像および二次電子像について説明する模式図である。
図4は、実施形態にかかる輪郭抽出装置による二次電子像と輪郭との紐づけの手法について説明する図である。
図5は、実施形態にかかる輪郭抽出装置の学習により得られる辞書の一例を示す図である。
図6は、実施形態にかかる輪郭抽出装置における輪郭抽出の手法の概要を説明する図である。
図7は、実施形態にかかる輪郭抽出装置における輪郭スコア算出手法について説明する図である。
図8は、実施形態にかかる輪郭抽出装置における経路の決定手法について説明する図である。
図9は、実施形態にかかる輪郭抽出装置におけるボックス設定手法について説明する図である。
図10は、実施形態にかかる輪郭抽出装置による輪郭抽出処理の手順の一例を示すフロー図である。
図11は、実施例および比較例により抽出した輪郭の位置を示すグラフである。
図12は、実施例および比較例により抽出した輪郭の位置の精度を示す図である。

実施例

0007

以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。

0008

[実施形態]
図1図10を用い、実施形態について説明する。

0009

(輪郭抽出装置の構成例)
図1は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

0010

図1に示すように、輪郭抽出装置200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、表示部204、入力部205を有している。輪郭抽出装置200では、これらのCPU201、ROM202、RAM203、表示部204、入力部205がバスラインを介して接続されている。

0011

CPU201は、コンピュータプログラムである輪郭抽出プログラム207を用いて対象物における輪郭の抽出を行う。輪郭抽出プログラム207は、コンピュータで実行可能な、輪郭の抽出を行うための複数の命令を含むコンピュータ読取り可能な記録媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトである。輪郭抽出プログラム207では、これらの複数の命令が、輪郭の抽出処理をコンピュータに実行させる。

0012

表示部204は、液晶モニタなどの表示装置であり、CPU201からの指示に基づいて、対象物における輪郭などを表示する。入力部205は、マウスキーボードを備えて構成され、使用者から外部入力される指示情報(輪郭の抽出に必要なパラメータ等)を入力する。入力部205へ入力された指示情報は、CPU201へ送られる。

0013

輪郭抽出プログラム207は、ROM202内に格納されており、バスラインを介してRAM203へロードされる。図1では、輪郭抽出プログラム207がRAM203へロードされた状態を示している。

0014

CPU201はRAM203内にロードされた輪郭抽出プログラム207を実行する。具体的には、輪郭抽出装置200では、使用者による入力部205からの指示入力に従って、CPU201がROM202内から輪郭抽出プログラム207を読み出してRAM203内のプログラム格納領域展開して各種処理を実行する。CPU201は、この各種処理に際して生じる各種データをRAM203内に形成されるデータ格納領域に一時的に記憶させておく。

0015

輪郭抽出装置200で実行される輪郭抽出プログラム207は、後述する学習フェーズモジュールや実測フェーズモジュールを含むモジュール構成となっており、これらが主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成される。

0016

図2は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。

0017

図2に示すように、輪郭抽出装置200には、電子像撮像装置100が相互に通信可能に接続される。輪郭抽出装置200は、電子像撮像装置100との間で対象物の電子像、電子像の撮像条件等の授受を行う。

0018

また、輪郭抽出装置200は、設計データ300を受信可能に構成される。設計データ300には、対象物の輪郭が直線状であるか曲線状であるか等の対象物の有する輪郭に関する情報が含まれている。

0019

輪郭抽出装置200は、輪郭抽出装置200の機能を実現する構成として、電子像取得部211、輪郭抽出部212、パターン抽出部213、辞書作成部214、演算部215、および記憶部216を備える。これらの構成は、CPU201がプログラムを実行することにより実現されてもよく、または、専用のハードウェア回路で実現されてもよい。また、記憶部216は、HDD等により実現されてもよい。

0020

電子像取得部211は、電子像撮像装置100から対象物の電子像を取得する。対象物の電子像には、後方散乱電子の検出により得られる後方散乱電子像と、二次電子の検出により得られる二次電子像とがある。後方散乱電子像は、パターン抽出部213による学習およびパターン抽出に用いられる。二次電子像は、学習用または実測用として用いられる。

0021

輪郭抽出部212は、電子像取得部211により取得された後方散乱電子像から対象物の輪郭を抽出する。対象物の輪郭抽出は、画像認識技術等を用いて行われる。

0022

パターン抽出部213は、後方散乱電子像と同一箇所で得られた学習用の二次電子像を後方散乱電子像から抽出された輪郭と比較する反復的な学習を行う。かかる学習は、例えば機械学習を利用して行われる。これにより、パターン抽出部213は、後方散乱電子像から抽出された輪郭と、二次電子像との関連性を示すパターンを抽出する。

0023

辞書作成部214は、パターン抽出部213が抽出したパターンに基づき、二次電子像を、その二次電子像と同一箇所で得られた後方散乱電子像から抽出される輪郭に紐づける辞書を作成する。

0024

演算部215は、辞書作成部214が作成した辞書を参照し、実測用の二次電子像から対象物の輪郭を抽出する。

0025

記憶部216は、電子像取得部211が取得した各種電子像データ、設計データ300、後方散乱電子像から抽出された輪郭データ、パターン抽出部213が抽出したパターンデータ、辞書作成部214が作成した辞書データ、演算部215が抽出した輪郭データ等を記憶する。

0026

(後方散乱電子像および二次電子像)
ここで、図3を用いて、実施形態の輪郭抽出装置200が用いる後方散乱電子像および二次電子像について説明する。図3は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200が用いる後方散乱電子像および二次電子像について説明する模式図である。

0027

図3に示すように、輪郭抽出の対象物は例えば半導体基板等のウェハW上の構造である。図3では、ウェハW上に形成された絶縁層(不図示)の溝に埋め込まれた金属配線LNの輪郭Cを抽出する例について説明する。金属配線LNは、例えばウェハW上に形成される半導体装置の一部であり得る。

0028

後方散乱電子像および二次電子像等の電子像は、例えば、測長用走査型電子顕微鏡(CD−SEM:Critical Dimension Sccaning Erectron Microscope)や、欠陥検出用走査型電子顕微鏡(DR−SEM:Defect Review Sccaning Erectron Microscope)等の電子像撮像装置100により撮像される。

0029

具体的には、電子像撮像装置100が備える電子銃から、対象物であるウェハWに向かって電子線EBが照射される。このとき、ウェハWの表面に電子が衝突し、表面から放出されるのが二次電子(Secondary Electron)SEである。また、ウェハW内に入射した電子のうち、ウェハW内で散乱されて再びウェハW外へと放出されたのが後方散乱電子(Back−Scattered Electron)BSEである。電子像撮像装置100では、検出器DTRによって、これらの二次電子および後方散乱電子等を検出して、それぞれの電子像を得る。

0030

(輪郭抽出装置の学習手法
次に、図4及び図5を用いて、輪郭抽出装置200における学習の手法について説明する。図4は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200による二次電子像と輪郭との紐づけの手法について説明する図である。

0031

図4(a)は、電子像取得部211が、電子像撮像装置100から取得した後方散乱電子像である。図3の例と同様、ここでは、例えばウェハ上の絶縁層の溝に埋め込まれた金属配線LNの後方散乱電子像が得られたものとする。金属配線LNの後方散乱電子像は、金属配線LNを上方から見た俯瞰像となっている。

0032

図4(b)に示すように、輪郭抽出部212は、後方散乱電子像から金属配線LNの輪郭C(L),C(R)を抽出する。輪郭C(L)は、金属配線LNの幅方向の左端部の輪郭である。輪郭C(R)は、金属配線LNの幅方向の右端部の輪郭である。輪郭C(L),C(R)は、画像認識技術等を用い、例えば後方散乱電子像のうち明暗コントラストが最も顕著に変化する位置を輪郭C(L),C(R)の位置と定めることにより抽出することができる。

0033

図4(c)は、電子像取得部211が、電子像撮像装置100から取得した二次電子像である。図4(c)の二次電子像は、図4(a)の後方散乱電子像と同一箇所の金属配線LN上で取得されたものであり、輪郭抽出装置200における学習に用いられる。

0034

図4(b)と図4(c)とにより、図4(d)に示すように、同一箇所での輪郭C(L),C(R)と二次電子像とが紐づけられた紐づけデータが1つ得られる。パターン抽出部213は、このような紐づけデータを複数用い、同一箇所での輪郭C(L),C(R)と二次電子像とを比較する学習を反復的に行う。このとき、例えば、二次電子像から輝度や輝度の一次微分値等のような定量値を抽出してこれらの統計量を取ることで定量的かつ統計的な比較が可能となる。このような学習は、例えば機械学習を用いて行われてもよい。これにより、パターン抽出部213は、学習により、輪郭C(L),C(R)と二次電子像との関連性をパターン化して抽出する。

0035

図5は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200の学習により得られる辞書の一例を示す図である。

0036

図5に示すように、辞書作成部214は、パターン抽出部213により抽出されたパターンに基づき、同一箇所での輪郭C(L),C(R)と二次電子像とが紐づけられた辞書D(L),D(R)を作成する。辞書D(L)は、金属配線LNの幅方向の左端部の輪郭C(L)についての辞書である。辞書D(R)は、金属配線LNの幅方向の右端部の輪郭C(R)についての辞書である。

0037

辞書D(L)は、輪郭C(L)の近傍をスリット状に抜き出した二次電子像のパターン化された画像データを有する。画像データにおいては、スリット状に抜き出された画像の中央に、スリットに対して垂直方向に延びる輪郭C(L)が配置されている。

0038

辞書D(R)は、輪郭C(R)の近傍をスリット状に抜き出した二次電子像のパターン化された画像データを有する。画像データにおいては、スリット状に抜き出された画像の中央に、スリットに対して垂直方向に延びる輪郭C(R)が配置されている。

0039

以上のように作成された辞書D(L),D(R)は、新たに取得された実測用の二次電子像から輪郭C(L),C(R)を抽出する際に参照される。

0040

(輪郭抽出装置の輪郭抽出手法
次に、図6図9を用いて、輪郭抽出装置200における輪郭抽出の手法について説明する。図6は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200における輪郭抽出の手法の概要を説明する図である。

0041

図6(a)は、電子像取得部211が、電子像撮像装置100から取得した二次電子像である。図6(a)の二次電子像は輪郭抽出の実測に用いられる。このとき、実測用の二次電子像は、電子像撮像装置100による条件を学習時の二次電子像と同一条件として撮像されたものあることが望ましい。

0042

図6(b)に示すように、演算部215は、辞書D(L)を参照し、図6(a)の二次電子像の複数位置に対して輪郭スコア(L)を算出する。輪郭スコア(L)は、二次電子像における金属配線LNの幅方向の左端部の輪郭らしさ、つまり、尤度を表す数値である。輪郭スコア(L)が高いほど、その位置が金属配線LNの輪郭C(L)に該当する可能性が高い。

0043

図6(c)に示すように、演算部215は、複数位置について算出した輪郭スコア(L)の総和が最大となる経路を算出し、これを輪郭C(L)とする。

0044

図6(d)に示すように、演算部215は、辞書D(R)を参照し、図6(a)の二次電子像の複数位置に対して輪郭スコア(R)を算出する。輪郭スコア(R)は、二次電子像における金属配線LNの幅方向の右端部の輪郭らしさ、つまり、尤度を表す数値である。輪郭スコア(R)が高いほど、その位置が金属配線LNの輪郭C(R)に該当する可能性が高い。

0045

図6(e)に示すように、演算部215は、複数位置について算出した輪郭スコア(R)の総和が最大となる経路を算出し、これを輪郭C(R)とする。

0046

図7を用い、輪郭スコアの算出手法についてより詳細に説明する。

0047

図7は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200における輪郭スコアの算出手法について説明する図である。図7は、二次電子像における金属配線LNの幅方向の左端部の輪郭スコア(L)を算出する例を示している。

0048

図7に示すように、演算部215は、二次電子像の一部を抜き出すスリット状のボックスBXを二次電子像上に設定する。このボックスBXの形状およびサイズは、例えば、作成された辞書D(L)のスリットと同一のサイズに設定されている。また、スリット状のボックスBXが、想定される輪郭C(L)の延伸方向に対して垂直方向に延びるよう設定されている。輪郭C(L)の延伸方向は、輪郭抽出装置200が受信した、この金属配線LNの設計データ300から推定することができる。この例では、二次電子像上で輪郭C(L)は略垂直方向に延びており、ボックスBXは水平方向に延びるよう設定されている。

0049

図7(a)に示すように、演算部215は、ボックスBXにより抜き出された二次電子像と辞書D(L)とを比較して、この位置における輪郭スコア(L)を算出する。ボックスBXにより抜き出された二次電子像と辞書D(L)が有するパターンとが類似しているほど両者間の相関度は高く、輪郭スコア(L)の数値が高く算出される。図7(a)の例では、金属配線LNの輪郭C(L)はボックスBXの右端に位置しており、抜き出された二次電子像と辞書D(L)のパターンとの相関度はそれほど高くない。この位置での輪郭スコア(L)は、例えば100と算出される。

0050

図7(b)に示すように、演算部215は、ボックスBXの位置をボックスの延伸方向、つまり、水平方向に、例えば1画素ずらし、そこでの輪郭スコア(L)を算出する。図7(b)の例では、金属配線LNの輪郭C(L)はボックスBXの略中央に位置しており、抜き出された二次電子像と辞書D(L)のパターンとの相関度はかなり高い。この位置での輪郭スコア(L)は、例えば200と算出される。

0051

図7(c)に示すように、演算部215は、ボックスBXの位置を水平方向にさらに1画素ずらし、そこでの輪郭スコア(L)を算出する。図7(c)の例では、金属配線LNの輪郭C(L)はボックスBXのやや左寄りに位置しており、抜き出された二次電子像と辞書D(L)のパターンとの相関度はやや高めである。この位置での輪郭スコア(L)は、例えば180と算出される。

0052

このように、演算部215は、順次、ボックスBXの位置を水平方向に1画素ずつずらしていき、それらの場所での輪郭スコア(L)を算出していく。つまり、演算部215は、所定の水平位置において、例えば二次電子像の左端から右端まで順次、輪郭スコア(L)を算出する。これを、例えば二次電子像の上端から下端までの水平位置で繰り返していく。

0053

図8を用い、輪郭スコアに基づく経路の決定について説明する。

0054

図8は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200における経路の決定手法について説明する図である。図8は、二次電子像の複数の水平位置A〜Fにおいて、演算部215が算出した輪郭スコアを有するボックスBXの一部を示している。図8における1つ1つの矩形はボックスBXを表している。ボックスBX内の数値はそのボックスBXの有する輪郭スコアである。

0055

図8に示すように、演算部215は、それぞれの水平位置A〜Fにおいて所定のボックスBXを選択することで、二次電子像の上から下へと経路Rを決定していく。

0056

例えば、演算部215は、水平位置Aにおいて、最も高い輪郭スコア(180)を有する中央のボックスBXを選択する。

0057

演算部215は、水平位置Bにおいて、水平位置Aで選択したボックスBXの真下のボックスBX及びその左右の1つずつのボックスBXの中から、次のボックスBXを選択することができる。演算部215は、水平位置Bのこれら3つのボックスBXのうち、最も高い輪郭スコア(200)を有する右側のボックスBXを選択する。

0058

演算部215は、水平位置Cにおいて、水平位置Bで選択したボックスBXの真下のボックスBX及びその左右の1つずつのボックスBXの中から、最も高い輪郭スコア(170)を有する左側のボックスBXを選択する。

0059

同様に、演算部215は、水平位置Dでは選択可能な3つのボックスBXのうち中央のボックスBX(輪郭スコア:180)を選択し、水平位置Eでは選択可能な3つのボックスBXのうち左側のボックスBX(輪郭スコア:200)を選択し、水平位置Fでは選択可能な3つのボックスBXのうち右側のボックスBX(輪郭スコア:170)を選択する。

0060

演算部215は、それぞれの水平位置A〜Fで上記のように選択したボックスBXを繋いで経路Rを決定する。この経路Rは、それぞれの水平位置A〜Fで選択可能なボックスBXを通る経路のうち、輪郭スコアの総和が最大となる経路である。演算部215は、この経路Rを輪郭として定める。

0061

以上、抽出する輪郭が略直線状である場合について説明したが、輪郭が曲線を有する場合であっても、同様の手法を用いることができる。以下に、輪郭が直線状ではない場合の幾つかの例について説明する。

0062

図9は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200におけるボックスBXの設定手法について説明する図である。演算部215は、ボックスBXを設定するにあたり、所定の対象物が有する輪郭を設計データ300から推測する。設計データ300には、ウェハ上に形成される配線コンタクト等のデザイン情報が含まれる。演算部215は、推測した対象物の輪郭に基づき、その輪郭の延伸方向に対して垂直に伸びるようボックスBXの配置を設定する。

0063

図9(a)に示す輪郭C(L),C(R)は一部に屈曲部を有している。このような場合、演算部215は、輪郭C(L),C(R)の直線部においてはボックスBXを水平に設定する。また、演算部215は、輪郭C(L),C(R)の屈曲部においては、輪郭C(L),C(R)の曲線に合わせてボックスBXを傾斜させ、曲線状の輪郭C(L),C(R)に対して垂直方向に延びるよう各ボックスBXの配置を設定する。

0064

図9(b)に示す輪郭C(C)はサークル状円形)である。このような場合、演算部215は、輪郭C(C)の各部の曲線に合わせてボックスBXを傾斜させ、サークル状の輪郭C(C)に対して垂直方向に延びるよう各ボックスBXの配置を設定する。これにより、各ボックスBXは放射状に配置されることとなる。

0065

これ以降の輪郭スコアの算出、輪郭スコアに基づく経路の決定、及び輪郭の抽出については、演算部215により上述の手法と同様の手法にて行われる。このように抽出された金属配線やコンタクト等の輪郭は、その後、線幅コンタクト径や輪郭の滑らかさ等の形状を評価され、次の処理に活かされる。

0066

なお、対象物の輪郭を推定するにあたり、対象物の輪郭を示すデータとして設計データ300を用いる例について説明したが、これに限られない。対象物の輪郭を示すデータとして、例えば、複数の後方散乱電子像から抽出された輪郭のデータを用いてもよい。演算部215は、これら複数の後方散乱電子像から抽出された輪郭の形状から、対象物の輪郭を推測することができる。

0067

また、輪郭を推測するための設計データ300は、パターン抽出部213および辞書作成部214により、二次電子像をスリット状に抜き出すときに参照されてもよい。

0068

また、上記では絶縁層に埋め込まれた金属配線を例に取ったが、輪郭抽出装置200による上記手法は、表面が平坦な対象物のみならず、溝や穴の輪郭等、凹凸を有する対象物にも適用可能である。また、ウェハ上に形成された半導体装置のみならず、様々な対象物の輪郭を抽出することが可能である。

0069

(輪郭抽出処理の例)
次に、図10を用いて、輪郭抽出装置200による輪郭抽出処理の例について説明する。図10は、実施形態にかかる輪郭抽出装置200による輪郭抽出処理の手順の一例を示すフロー図である。

0070

図10に示すように、輪郭抽出装置200による輪郭抽出処理には、学習フェーズ(ステップS103〜S106)と実測フェーズ(ステップS107〜S109)とが含まれる。学習フェーズは、電子像を取得して辞書を作成するまでの処理であり、上述の輪郭抽出プログラム207のうち学習フェーズモジュールにより実行される。実測フェーズは、実測を目的とする二次電子像から実際に輪郭を抽出する処理であり、上述の輪郭抽出プログラム207のうち実測フェーズモジュールにより実行される。

0071

電子像取得部211は、電子像撮像装置100から後方散乱電子像、二次電子像等を取得する(ステップS101)。二次電子像については、その用途によって扱いが異なる(ステップS102)。取得した二次電子像が実測用である場合には、ステップS107に移行する。

0072

取得した二次電子像が学習用である場合には、輪郭抽出部212は、その二次電子像と同一箇所で撮像された後方散乱電子像からウェハ上の金属配線等の対象物の輪郭を抽出する(ステップS103)。パターン抽出部213は、抽出された輪郭と二次電子像とを比較する(ステップS104)。

0073

パターン抽出部213が反復学習により輪郭と二次電子像との関連性をパターン化して抽出するまで、ステップS103〜S105の処理が繰り返される(ステップS105:No→ステップS103→ステップS104)。

0074

パターン抽出部213がパターンを抽出すると(ステップS105:Yes)、辞書作成部214は、抽出されたパターンに基づいて輪郭と二次電子像とを紐づける辞書を作成する(ステップS106)。

0075

取得した二次電子像が実測用である場合には、輪郭抽出装置200は、その二次電子像を取得した対象物の設計データを取得する(S107)。演算部215は、設計データから推測される輪郭に基づいて適正なボックスを設定し、作成された辞書を参照しながら二次電子像の複数位置における輪郭スコアを算出する(ステップS108)。

0076

演算部215は、輪郭スコアを算出した複数位置の中から、輪郭スコアの総和が最大となる経路を決定し、これを対象物の輪郭と定める(ステップS109)。

0077

以上により、輪郭抽出装置200による輪郭抽出処理が終了する。

0078

(比較例)
対象物の輪郭を抽出して形状評価を行うため、電子線を用いて得られた電子像が用いられることがある。比較例の輪郭抽出手法として、後方散乱電子像または二次電子像を用いることが考えられる。

0079

後方散乱電子は対象物表面帯電による影響が少なく、実像に近い電子像が得られやすい。また、絶縁層と金属層とのように材質の異なるものとの境界において、はっきりしたコントラストで輪郭を観測することができる。一方で、後方散乱電子は信号量が少なくS/N比が低いため、再現性に劣る。

0080

二次電子は信号量が豊富でS/N比が高く、再現性に優れた電子像が得られる。一方で、二次電子は帯電による影響を受けやすく、得られる電子像には実像とのずれが生じる場合がある。このため、対象物の輪郭がぼやけるなど、精度の高い輪郭抽出が困難となってしまうことがある。

0081

実施形態の輪郭抽出装置200は、二次電子から得られる二次電子像を同一箇所の後方散乱電子像から抽出された輪郭と紐づける辞書を作成し、実測する際には作成した辞書を参照して二次電子像から輪郭抽出を行う。これにより、対象物の輪郭を精度よく抽出することができる。

0082

[実施例]
図11及び図12を用い、実施例について説明する。図11は、実施例および比較例により抽出した輪郭の位置を示すグラフである。

0083

対象となる輪郭は、絶縁層に埋め込まれた金属配線の幅方向における両端部である。実施例の輪郭は、上述の実施形態と同様の手法により抽出した。比較例の輪郭は、二次電子像から得られる輝度の一次微分値におけるピークとした。

0084

グラフの横軸は、輪郭を抽出した二次電子像における水平方向の位置(X)である。グラフの縦軸は、二次電子像から得られる輝度または輝度の一次微分値である。グラフ上の破線は、実施例の手法により抽出された輪郭C(L),C(R)の位置を示している。

0085

図11(a)に示すように、金属配線の左端部を示す実施例の輪郭C(L)の位置と比較例の輪郭C(L)’の位置とには若干のずれが認められた。

0086

図11(b)に示すように、金属配線の右端部を示す実施例の輪郭C(R)の位置と比較例の輪郭C(R)’の位置とには大きなずれが認められた。

0087

図12は、実施例および比較例により抽出した輪郭の位置の精度を示す図である。

0088

輪郭の位置の精度を算出するにあたっては、後方散乱電子像から抽出された輪郭を真値とした。そして、後方散乱電子像から抽出された輪郭からのずれ量(ピクセル値)に基づき、輪郭の位置の精度を算出した。図12における数値は、二次電子像および後方散乱電子像114組のデータの平均値をとったものである。

0089

図12に示すように、左端部の輪郭のずれ量は、実施例が0.45ピクセルであり、比較例が0.47ピクセルであった。僅かながら実施例の方が勝っていた。右端部の輪郭のずれ量は、実施例が0.41ピクセルであり、比較例が0.54ピクセルであった。実施例のほうが遥かに高精度であった。

0090

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0091

100…電子像撮像装置、200…輪郭抽出装置、207…輪郭抽出プログラム、211…電子像取得部、212…輪郭抽出部、213…パターン抽出部、214…辞書作成部、215…演算部、216…記憶部、300…設計データ。

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