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技術 運転評価装置、運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価用コンピュータプログラム

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 加藤真実遠藤雅人志賀孝広
出願日 2018年9月12日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-170749
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-042642
状態 未査定
技術分野 交通制御システム
主要キーワード 振り子機構 車載マイク 前方座席 映像解析処理 初期スコア シート制御 機械学習技術 自動運転制御
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価装置を提供することを目的とする。

解決手段

本発明の一つの実施形態に係る運転評価装置は、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地推定する推定部と、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する評価部と、を有する。

概要

背景

運転運転手によって行われる従来の車両では、運転手の運転技術が車両の乗り心地に大きく影響する。このため、例えば特許文献1では、運転手のアクセルブレーキ、又はハンドルの操作によって生じる加速度の影響が低減されるように、車両の座席の傾き等を乗客着座状態に応じて制御し、乗客の感じる車両の乗り心地を向上させることが提案されている。

特許文献1に記載の技術では、乗員状態検出部が、車内カメラ及びシートセンサの出力から乗員の状態を検出する。そして、シート制御部が、乗員状態及び車両表情又は挙動に基づいて、シート位置調節機構背もたれ角度調節機構シートベルト制御機構ランバーサポート機構クッション制御機構振り子機構を制御して座席の座り心地を設定する。

一方で、運転が自動制御によって行われる自動運転車両では、自動運転制御の性能及び機能が車両の乗り心地に大きく影響する。自動運転制御の性能及び機能は、属人的な運転手の運転技術と比較して、乗客の感じる車両の乗り心地がより向上されるように、車両の運転の評価に基づいてアップデートすることが容易である。

例えば、非特許文献1には、車両の運転を制御するための車両制御I/F(インターフェース)を開示して、車両メーカー以外のメーカー車両制御ソフトウェア等を含む自動運転キットを開発することを可能とした自動運転車両について記載されている。非特許文献1に記載の自動運転車両では、自動運転制御の性能及び機能がアップデート可能となるように自動運転キットが構成される。これにより、サービスとしてのモビリティ(Mobility−as−a−Service:MaaS)に合わせて自動運転制御の性能及び機能を最適化することが可能となる。

概要

自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価装置を提供することを目的とする。本発明の一つの実施形態に係る運転評価装置は、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定する推定部と、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する評価部と、を有する。

目的

本発明は、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したか否かを判定し、当該判定結果に応じて前記乗客の感じた前記車両の乗り心地推定する推定部と、前記乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された前記車両の運転を評価する評価部と、を有する運転評価装置

請求項2

前記推定部は、前記車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときの前記乗客の表情又は挙動に基づいて、前記乗客の感じた前記車両の乗り心地を推定する、請求項1に記載の運転評価装置。

請求項3

前記推定部は、前記乗客の表情又は挙動を表す情報を受信する度に、受信した当該情報に基づいて前記所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したか否かを判定し、前記所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したと判定した場合に、前記乗客の感じた前記車両の乗り心地が否定的であったと推定し、前記評価部は、前記車両の乗り心地が否定的であったと推定された回数に応じて、自動運転制御された前記車両の運転を評価する、請求項1に記載の運転評価装置。

請求項4

前記乗客の表情又は挙動を表す情報は、前記車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときに前記車両の撮像部で撮影された前記乗客の映像であり、前記推定部は、前記映像上の前記乗客が前記所定の感情を表す表情又は挙動を示したと判定した場合に、前記乗客の感じた前記車両の乗り心地が否定的であったと推定する、請求項3に記載の運転評価装置。

請求項5

前記乗客の表情又は挙動を表す情報は、前記車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときに前記車両の集音部で記録された前記乗客の音声であり、前記推定部は、前記音声に前記所定の感情を表す挙動を示す所定のフレーズが含まれていた場合に、或いは前記音声のパワーが所定の閾値を超えた場合に、前記乗客の感じた前記車両の乗り心地が否定的であったと推定する、請求項3又は4に記載の運転評価装置。

請求項6

前記推定部は、前記車両に乗車中の複数の前記乗客のうちの所定人数以上について前記車両の乗り心地が否定的であると推定された場合に、前記車両の乗り心地が否定的であったと推定する、請求項3から5のいずれか一項に記載の運転評価装置。

請求項7

前記推定部は、危険を回避するための自動運転制御が行われた結果として前記車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えた場合の前記乗客の表情又は挙動に基づいては、前記乗客の感じた前記車両の乗り心地を推定しない、請求項2から6のいずれか一項に記載の運転評価装置。

請求項8

記憶部を更に備え、前記評価部は、前記車両に搭載されて前記車両を自動運転制御する自動運転制御ユニットによる前記車両の運転の評価結果と、前記自動運転制御ユニットの種類又はバージョンに関する情報とを、対応付けて前記記憶部に記憶する、請求項1から7のいずれか一項に記載の運転評価装置。

請求項9

前記運転評価装置は、前記乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部を搭載した前記車両からネットワークを介して前記乗客の表情又は挙動を表す情報を受信するサーバとして構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の運転評価装置。

請求項10

前記運転評価装置は、前記乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部とともに前記車両に搭載された車載装置として構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の運転評価装置。

請求項11

ネットワークを介して互いに通信可能に接続されたサーバと車載装置とを有する運転評価システムであって、自動運転制御された車両に乗車中の乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部から前記乗客の表情又は挙動を表す情報を収集して前記サーバに送信する前記車載装置と、前記車載装置から受信した前記乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したか否かを判定し、当該判定結果に応じて前記乗客の感じた前記車両の乗り心地を推定し、前記乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された前記車両の運転を評価する前記サーバと、を有する運転評価システム。

請求項12

自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したか否かを判定し、当該判定結果に応じて前記乗客の感じた前記車両の乗り心地を推定し、前記乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された前記車両の運転を評価する、運転評価方法

請求項13

自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を前記乗客が示したか否かを判定し、当該判定結果に応じて前記乗客の感じた前記車両の乗り心地を推定し、前記乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された前記車両の運転を評価する、ことをコンピュータに実行させるための運転評価コンピュータプログラム

技術分野

0001

本発明は、自動運転制御された車両の運転を評価する運転評価装置運転評価システム運転評価方法、及び運転評価コンピュータプログラムに関する。

背景技術

0002

運転が運転手によって行われる従来の車両では、運転手の運転技術が車両の乗り心地に大きく影響する。このため、例えば特許文献1では、運転手のアクセルブレーキ、又はハンドルの操作によって生じる加速度の影響が低減されるように、車両の座席の傾き等を乗客着座状態に応じて制御し、乗客の感じる車両の乗り心地を向上させることが提案されている。

0003

特許文献1に記載の技術では、乗員状態検出部が、車内カメラ及びシートセンサの出力から乗員の状態を検出する。そして、シート制御部が、乗員状態及び車両表情又は挙動に基づいて、シート位置調節機構背もたれ角度調節機構シートベルト制御機構ランバーサポート機構クッション制御機構振り子機構を制御して座席の座り心地を設定する。

0004

一方で、運転が自動制御によって行われる自動運転車両では、自動運転制御の性能及び機能が車両の乗り心地に大きく影響する。自動運転制御の性能及び機能は、属人的な運転手の運転技術と比較して、乗客の感じる車両の乗り心地がより向上されるように、車両の運転の評価に基づいてアップデートすることが容易である。

0005

例えば、非特許文献1には、車両の運転を制御するための車両制御I/F(インターフェース)を開示して、車両メーカー以外のメーカー車両制御ソフトウェア等を含む自動運転キットを開発することを可能とした自動運転車両について記載されている。非特許文献1に記載の自動運転車両では、自動運転制御の性能及び機能がアップデート可能となるように自動運転キットが構成される。これにより、サービスとしてのモビリティ(Mobility−as−a−Service:MaaS)に合わせて自動運転制御の性能及び機能を最適化することが可能となる。

0006

特開2006−8098号公報

先行技術

0007

トヨ自動車、モビリティサービス専用EV“e-Palette Concept”[平成30年8月31日検索]、インターネット<URL:https://newsroom.toyota.co.jp/jp/corporate/20508200.html>

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、運転手及び乗務員が存在しない自動運転車両では、乗客に車両の乗り心地の評価を依頼することが難しい。このため、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする技術が求められている。

0009

そこで、本発明は、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一つの実施形態に係る運転評価装置は、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定する推定部と、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する評価部と、を有する。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価装置が提供される。

0011

この運転評価装置において、推定部は、車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときの乗客の表情又は挙動に基づいて、乗客の感じた車両の乗り心地を推定することが好ましい。これにより、自動運転制御ユニットの性能差又は機能差が特に表れやすい車両の運動状態の制御について評価が行われるため、その性能及び機能をアップデートすることが容易となる。

0012

また、この運転評価装置において、推定部は、乗客の表情又は挙動を表す情報を受信する度に、受信した当該情報に基づいて所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したと判定した場合に、乗客の感じた車両の乗り心地が否定的であったと推定し、評価部は、車両の乗り心地が否定的であったと推定された回数に応じて、自動運転制御された車両の運転を評価することが好ましい。

0013

特に、乗客の表情又は挙動を表す情報は、車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときに車両の撮像部で撮影された乗客の映像であり、推定部は、映像上の乗客が所定の感情を表す表情又は挙動を示したと判定した場合に、乗客の感じた車両の乗り心地が否定的であったと推定することが好ましい。これにより、乗客の映像に基づいて、乗客の感じた車両の乗り心地が推定される。

0014

また、乗客の表情又は挙動を表す情報は、車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えたときに車両の集音部で記録された乗客の音声であり、推定部は、音声に所定の感情を表す挙動を示す所定のフレーズが含まれていた場合に、或いは音声のパワーが所定の閾値を超えた場合に、乗客の感じた車両の乗り心地が否定的であったと推定することが好ましい。これにより、乗客の音声に基づいて、乗客の感じた車両の乗り心地が推定される。

0015

また、この運転評価装置において、推定部は、車両に乗車中の複数の乗客のうちの所定人数以上について車両の乗り心地が否定的であると推定された場合に、車両の乗り心地が否定的であったと推定することが好ましい。これにより、自動運転制御された車両2の運転の評価精度が向上する。

0016

また、この運転評価装置において、推定部は、危険を回避するための自動運転制御が行われた結果として車両の加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えた場合の乗客の表情又は挙動に基づいては、乗客の感じた車両の乗り心地を推定しないことが好ましい。これにより、自動運転制御された車両2の運転の評価精度が更に向上する。

0017

また、この運転評価装置において、記憶部を更に備え、評価部は、車両に搭載されて車両を自動運転制御する自動運転制御ユニットによる車両の運転の評価結果と、自動運転制御ユニットの種類又はバージョンに関する情報とを、対応付けて記憶部に記憶することが好ましい。これにより、自動運転制御ユニットの種類又はバージョンごとに運転を評価して、その性能及び機能をアップデートすることが容易となる。

0018

また、本発明の他の実施形態に係る運転評価装置は、乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部を搭載した車両からネットワークを介して乗客の表情又は挙動を表す情報を受信するサーバとして構成される。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とするサーバが提供される。

0019

また、本発明の更に他の実施形態に係る運転評価装置は、乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部とともに車両に搭載された車載装置として構成される。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする車載装置が提供される。

0020

また、本発明の実施形態に係る運転評価システムは、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されたサーバと車載装置とを有する運転評価システムであって、自動運転制御された車両に乗車中の乗客の表情又は挙動を表す情報を取得する取得部から乗客の表情又は挙動を表す情報を収集してサーバに送信する車載装置と、車載装置から受信した乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定し、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価するサーバと、を有する。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価システムが提供される。

0021

また、本発明の実施形態に係る運転評価方法は、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定し、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価方法が提供される。

0022

また、本発明の実施形態に係る運転評価用コンピュータプログラムは、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定し、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価することをコンピュータに実行させる。これにより、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする運転評価用コンピュータプログラムが提供される。

発明の効果

0023

本発明に係る運転評価装置は、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことができる。

図面の簡単な説明

0024

第1実施形態に係る運転評価システムの構成の一例を示す図である。
第1実施形態に係る運転評価システムにおける自動運転制御された車両の運転の評価処理の一例を示すシーケンス図である。
第1実施形態に係る車両のハードウェア構成図である。
第1実施形態に係る車載装置における自動運転制御された車両の運転の評価に用いるための情報の収集処理の一例を示すフローチャートである。
第1実施形態に係るサーバのハードウェア構成図である。
第1実施形態に係るサーバの制御部の機能ブロック図である。
第1実施形態に係るサーバにおける乗り心地推定処理の一例を示すフローチャートである。
第1実施形態に係る推定部において、乗客の感じた車両の乗り心地を三通り推定値点数化して推定する場合の乗り心地推定処理を説明するための図である。
第1実施形態に係るサーバにおける自動運転制御された車両の運転の評価処理の一例を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る車載装置の制御部の機能ブロック図である。
第2実施形態に係る車載装置における乗り心地推定処理の一例を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る車載装置における自動運転制御された車両の運転の評価処理の一例を示すフローチャートである。

実施例

0025

乗客の感じる車両の乗り心地は、アクセル、ブレーキ、又はハンドルの操作によって生じる加速度の大きさの他に、加速度の時間的な変化に乗客が慣れているかによっても大きく影響されることが知られている。このため、自動運転制御された車両の運転の評価は、実際に乗客が感じた車両の乗り心地に基づいて行われることが好ましい。

0026

しかし、運転手及び乗務員が存在しない自動運転車両では、乗客に車両の乗り心地の評価を依頼することが難しいという課題がある。また、乗客に車両の乗り心地の評価を依頼できたとしても、多忙な乗客が自動運転車両の乗り心地を評価することを煩わしく感じる可能性があり、乗り心地の評価が粗雑に行われて車両の運転の評価精度が低下するおそれがある。

0027

そこで、本発明の一つの実施形態に係る運転評価装置は、自動運転制御された車両に乗車中の乗客の表情又は挙動を表す情報であって例えば車内カメラで撮影した乗客の映像に基づいて、乗客の感じた車両の乗り心地を推定する。そして、運転評価装置は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する。

0028

これにより、本発明では、多忙な乗客を煩わすことなく、実際に乗客が感じた車両の乗り心地に基づいて、自動運転制御された車両の運転の評価が自動的かつ適切に行われる。

0029

以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、各図において同一、又は相当する機能を有するものは、同一符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。

0030

[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る運転評価システム1の構成の一例を示す図である。本実施形態の運転評価システム1は、車載装置20と、サーバ30と、携帯端末40とを有する。本実施形態のサーバ30は、運転評価装置の一例である。

0031

図1に示された車両2は、タクシーバスライドシェア等のモビリティサービスを提供する自動運転車両である。車両2には、モビリティサービスを利用する乗客4が乗車中である。車両2は、車載装置20及び自動運転制御ユニット21を搭載している。

0032

車載装置20は、自動運転制御された車両2の運転を評価するための乗客4の表情又は挙動を表す情報として、例えば車内カメラ214で撮影した乗客4の映像を収集してサーバ30に送信する。また、自動運転制御ユニット21は、車両2の運転を自動制御する。自動運転制御ユニット21は、自動運転制御の性能及び機能がアップデート可能となるように構成される。

0033

サーバ30は、車載装置20から受信した乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定し、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御ユニット21によって自動運転制御された車両2の運転を評価する。

0034

車両2が提供するモビリティサービスを利用しようとする利用客4bは、利用客4bの携帯する携帯電話機又はタブレットコンピュータ等の携帯端末40を操作して、サーバ30に車両2の配車を依頼する。

0035

これら車載装置20、サーバ30、及び携帯端末40は、光通信回線等で構成されるネットワーク5を介して互いに通信可能となっている。サーバ30は、例えば不図示のゲートウェイ等を介してネットワーク5と接続される。また、車載装置20及び携帯端末40は、例えば不図示の無線基地局等を介してネットワーク5と接続される。

0036

図2は、第1実施形態に係る運転評価システム1における自動運転制御された車両2の運転の評価処理の一例を示すシーケンス図である。図2に示されたシーケンス図において、サーバ30と、車両2及び携帯端末40との間の通信は、ネットワーク5を介して行われる。

0037

サーバ30は、モビリティサービスを利用しようとする利用客4bの携帯端末40から、配車の依頼とともに利用客4bの現在地及び目的地に関する情報を受信する(ステップS201)。利用客4bの現在地及び目的地の情報は、例えば、施設名、住所、又は経度緯度の組み合わせにより指定される。

0038

すると、サーバ30は、利用客4bの現在地から一定距離内に存在する車両2を検索し、検索された少なくとも一つの車両2の中から利用可能な車両2を選択して、利用客4bの現在地まで移動するように車両2に配車の指示を送信する(ステップS202)。

0039

なお、車両2がライドシェアサービスを提供する場合は、既に車両2に他の乗客4が乗車している可能性がある。この場合、サーバ30は、例えば、検索された少なくとも一つの車両2の中から、車両2に既に乗車中の他の乗客4の目的地の方向と利用客4bの目的地の方向とが同方向である車両2を選択するようにしてもよい。

0040

サーバ30から配車の指示を受信すると、車両2の自動運転制御ユニット21は、配車の指示とともに受信した利用客4bの現在地へ車両2を移動させる(ステップS203)。

0041

配車された車両2に利用客4bが乗車すると、車両2の自動運転制御ユニット21は、利用客4bが車両2に乗車したことを例えば車内カメラ214で検知してサーバ30に通知する(ステップS204)。なお、利用客4bが車両2に乗車したことを車両2の自動運転制御ユニット21が通知する代わりに、利用客4b自身が携帯端末40を操作して車両2に乗車したことを通知してもよい。

0042

サーバ30は、利用客4bが車両2に乗車したことを受信すると、車両2の現在地から利用客4bの目的地までの車両2の走行ルートを生成する。或いは、車両2の例えばカーナビゲーションシステムが、配車の指示とともに受信した利用客4bの現在地及び目的地に関する情報に基づいて、走行ルートを作成してもよい。

0043

なお、車両2がライドシェアサービスを提供する場合は、車両2に既に乗車中の他の乗客4の目的地と利用客4bの目的地のうち、車両2の現在地から最も近い目的地までの走行ルートが生成される。

0044

サーバ30は、必要に応じて車両2の自動運転制御ユニット21に走行ルートを送信し、走行ルートに従って自動運転するように車両2の自動運転制御ユニット21に対して指示する(ステップS205)。すると、車両2の自動運転制御ユニット21は、走行ルートに従って目的地まで車両2の自動運転を開始する(ステップS206)。

0045

以下、車両2に乗車した利用客4bのことを乗客4という。車両2が自動運転制御ユニット21によって自動運転されている間、車両2の車載装置20は、車両2に乗車中の乗客4の表情又は挙動を表す情報を定期的に収集する(ステップS207)。ここで、乗客4の表情又は挙動を表す情報は、例えば、車内カメラ214で撮影した乗客4の映像、又は車載マイクフォンで記録した乗客4の発した音声とすることができる。

0046

また、車載装置20は、車両2が自動運転されている間、自動運転制御ユニット21によるアクセル、ブレーキ、又はハンドルの制御によって生じた車両2の加速度を含む車両2の運動状態を示す情報を定期的に収集する(ステップS208)。車両2の運動状態を示す情報は、車両2の速度又は角速度等の情報を更に含んでもよい。

0047

なお、ステップS207及びステップS208において、乗客4の表情又は挙動を表す情報の収集処理と、車両2の運動状態を示す情報の収集処理とは、並行して行われることができる。

0048

次に、車両2の車載装置20は、収集した乗客4の表情又は挙動を表す情報と車両2の運動状態を示す情報を、サーバ30に送信する(ステップS209)。ここで、車載装置20は、乗客4の表情又は挙動を表す情報と車両2の運動状態を示す情報を収集すると直ぐにサーバ30へ送信するようにしてもよいし、収集した情報を記憶部等に一旦保持して、後でまとめてサーバ30へ送信してもよい。

0049

次に、サーバ30は、受信した車両2の運動状態が所定の運動状態となったときの一以上の乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて、乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定する(ステップS210)。ここで、車両2の運動状態を示す情報は、例えば、自動運転制御によって生じた車両2の加速度、速度、又は角速度とすることができ、所定の運動状態は、例えば、加速度、速度、又は角速度の絶対値が所定の閾値を超えた状態とすることができる。特に、運動状態を示す情報が加速度の場合、所定の運動状態は、車両2の進行方向又は左右方向の加速度の絶対値が所定の閾値を超えた状態とすることができる。乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて車両2の乗り心地を推定する具体的な手法については、後で図7を参照しながら説明する。

0050

これにより、自動運転制御ユニット21の性能差又は機能差が特に表れやすい車両2の運動状態の制御について評価が行われるため、自動運転制御ユニット21の性能及び機能をアップデートすることが容易となる。

0051

ここで、サーバ30は、車両2の車載装置20から情報を受信すると直ぐに乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定するようにしてもよいし、受信した情報を記憶部等に一旦保持して、乗客4の感じた車両2の乗り心地を後でまとめて推定してもよい。

0052

また、ステップS209において、車両2の車載装置20は、車両2の運動状態が所定の運動状態となったときを含む一定期間に収集された乗客4の表情又は挙動を表す情報のみを、サーバ30に送信するようにしてもよい。これにより、車載装置20からサーバ30へ送信される情報量が低減される。この場合、車両2の車載装置20は、車両2の運動状態を示す情報をサーバ30に送信することを省略してもよい。

0053

車両2が目的地に到着すると、車両2の自動運転制御ユニット21は、乗客4が車両2から降車したことを例えば車内カメラ214で検知してサーバ30に通知する(ステップS211)。なお、乗客4が車両2から降車したことを車両2の自動運転制御ユニット21が通知する代わりに、乗客4自身が携帯端末40を操作して車両2から降車したことを通知してもよい。

0054

サーバ30は、乗客4が車両2から降車したことを受信すると、推定された乗客4の感じた車両2の乗り心地に基づいて、自動運転制御された車両2の運転を評価する(ステップS212)。乗客4の感じた車両2の乗り心地に基づいて車両2の運転を評価する具体的な手法については、後で図9を参照しながら説明する。

0055

図3は、第1実施形態に係る車両2のハードウェア構成図である。車両2は、車内ネットワークを介して互いに接続された、車載装置20、車両制御ユニット210、車外カメラ211、測距センサ212、測位センサ213、車内カメラ214、加速度センサ215、及び車外通信機器216を有する。また、車両2は、自動運転制御ユニット21を更に有する。車内ネットワークは、例えば、CAN(Controller Area Network)規格準拠したネットワークとされる。

0056

車載装置20は、車両2に乗車中の乗客4の表情又は挙動を表す情報を収集してサーバ30に送信する。車載装置20は、信号線を介して互いに接続された、制御部200、記憶部201、及び車内通信インターフェース(I/F)202を有する。

0057

制御部200は、車載装置20において制御及び演算を行うコンピュータプログラムを実行する一以上のプロセッサ及びその周辺回路とすることができる。

0058

記憶部201は、HDD(Hard Disk Drive)、光記録媒体、又は半導体メモリ等の記憶媒体を有し、制御部200において実行されるコンピュータプログラムを記憶する。また、記憶部201は、制御部200が車内ネットワークを介して車両2の他の車載機器から受信したデータ、又は制御部200によって生成されたデータ等を記憶する。

0059

車内通信I/F202は、車載装置20が車両2の他の車載機器と車内ネットワークを介して通信するための通信I/F回路である。

0060

車両制御ユニット210は、少なくとも一つの自動運転制御ユニット21を有し、自動運転制御ユニット21から出力される制御信号に従って、車両2のアクセル、ブレーキ、及びハンドルを制御する。また、車両制御ユニット210は、後述の車外カメラ211、測距センサ212、測位センサ213、加速度センサ215から出力される信号を自動運転制御ユニット21に渡す。

0061

自動運転制御ユニット21は、車両2の運転を自動制御する。自動運転制御ユニット21は、例えば、自動運転制御の性能及び機能がアップデート可能となるように構成される。これにより、車両2の提供するモビリティサービスに合わせて自動運転制御ユニット21の性能及び機能を最適化することが可能となる。なお、自動運転制御ユニット21の性能及び機能を向上させる必要性が低い用途においては、自動運転制御ユニット21は、必ずしもアップデート可能に構成されなくてもよい。

0062

車外カメラ211は、車両2の周囲の映像を撮影して出力する。車外カメラ211によって撮影された映像は、自動運転制御ユニット21が車両2の運転を自動制御するために利用される。車外カメラ211は、車両2の周囲の人又は物体が明瞭に撮影されるように、例えば、撮像面を車外に向けて、車両2のフロントガラスの近くに配置される。

0063

測距センサ212は、車両2の前方に存在する物体までの距離を方位ごと計測して出力する。測距センサ212によって計測された距離情報は、同様に自動運転制御ユニット21が車両2の運転を自動制御するために利用される。測距センサ212は、例えば、車両2に設置されたLIDAR(Light Detection and Ranging)とされる。

0064

測位センサ213は、車両2の現在地を示す位置情報を生成して車載装置20に出力する。測位センサ213によって生成された位置情報は、自動運転制御ユニット21が車両2の運転を自動制御するために利用されるほか、サーバ30が車両2の現在地を把握できるように、ネットワーク5を介してサーバ30へ送信される。測位センサ213は、例えば、車両2に設置されたカーナビゲーションシステムのGPS(Global Positioning System)とされる。

0065

車内カメラ214は、撮像部及び取得部の一例であり、車両2に乗車中の乗客4の映像を撮影して車載装置20に出力する。車内カメラ214によって撮影された乗客4の映像は、乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定するための乗客4の表情又は挙動を表す情報の一例として利用される。車内カメラ214は、乗車中の乗客4の表情又は挙動が明瞭に撮影されるように、例えば、乗客4が着座する座席の前方の天井、又は前方座席の後面等に配置される。

0066

加速度センサ215は、車両2に発生した加速度を計測して出力する。加速度センサ215によって計測された加速度は、自動運転制御ユニット21が車両2の運転を自動制御するために利用されるほか、車両2の運動状態を示す情報としてネットワーク5を介してサーバ30へ送信される。加速度センサ215が計測する加速度の方向は、車両2の少なくとも一つの所定の空間方向であればよく、例えば、車両2の進行方向、又はハンドル操作により車両2が進行方向を変えたときに乗客4に作用する慣性力の方向とすることができる。

0067

車外通信機器216は、無線通信機能を有する車載端末であり、例えば、車載のナビゲーションシステム、或いは非特許文献1に記載のDCM(Data Communication Module)とされる。車外通信機器216は、例えば、ネットワーク5と不図示のゲートウェイ等を介して接続される不図示の無線基地局にアクセスすることで、無線基地局を介してネットワーク5と接続される。

0068

図4は、第1実施形態に係る車載装置20における自動運転制御された車両2の運転の評価に用いるための情報の収集処理の一例を示すフローチャートである。制御部200は、以下のフローチャートに従って、情報収集処理を定期的に実行する。図2のシーケンス図と重複する内容については説明を省略する。

0069

車両2が自動運転制御ユニット21によって自動運転されている間、制御部200は、例えば車内カメラ214で撮影した乗客4の映像を、車両2に乗車中の乗客4の表情又は挙動を表す情報として取得する(ステップS401)。また、制御部200は、例えば加速度センサ215で測定した車両2の加速度の情報を、車両2の運動状態を示す情報として取得する(ステップS402)。

0070

その後、制御部200は、取得した乗客4の表情又は挙動を表す情報と車両2の運動状態を示す情報を、車外通信機器216を介してサーバ30に送信する(ステップS403)。

0071

図5は、第1実施形態に係るサーバ30のハードウェア構成図である。サーバ30は、制御部300、記憶部301、及び通信I/F302を有する。また、図6は、第1実施形態に係るサーバ30の制御部300の機能ブロック図である。

0072

制御部300は、サーバ30において制御及び演算を行うコンピュータプログラムを実行する一以上のプロセッサ及びその周辺回路とすることができる。制御部300は、推定部303、及び評価部304を有する。推定部303、及び評価部304は、例えば、コンピュータプログラムを記載したソフトウェアモジュール又はファームウェアとして実現される。推定部303、及び評価部304が行う処理については、後で図7及び図9のフローチャートを参照しながら説明する。

0073

記憶部301は、HDD(Hard Disk Drive)、光記録媒体、又は半導体メモリ等の記憶媒体を有し、制御部300において実行されるコンピュータプログラムを記憶する。また、記憶部301は、制御部300がネットワーク5を介して受信したデータ、又は制御部300によって生成されたデータ等を記憶する。また、記憶部301は、車両2に関する情報、及び利用客4b(乗客4)に関する情報等を記憶する。

0074

通信I/F302は、サーバ30を例えばゲートウェイ等を介してネットワーク5と接続するための通信I/F回路である。通信I/F302は、車載装置20、及び携帯端末40とネットワーク5を介して通信可能に構成される。

0075

制御部300の推定部303は、自動運転制御された車両2に乗車中の一以上の乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客4が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定する。以下、推定部303が行う乗り心地推定処理について説明する。

0076

図7は、第1実施形態に係るサーバ30における乗り心地推定処理の一例を示すフローチャートである。推定部303は、以下のフローチャートに従って、乗り心地推定処理を定期的に実行する。図2のシーケンス図と重複する内容については説明を省略する。

0077

車両2が自動運転制御ユニット21によって自動運転されている間、推定部303は、乗客4の表情又は挙動を表す情報と車両2の運動状態を示す情報を、通信I/F302を介して車両2の車載装置20から受信する(ステップS701)。

0078

次に、推定部303は、車両2の運動状態が所定の運動状態であったか否かを判定し(ステップS702)、車両2の運動状態が所定の運動状態でなかった場合は(ステップS702:No)、乗り心地推定処理を終了する。

0079

一方、車両2の運動状態が所定の運動状態であった場合(ステップS702:Yes)、推定部303は、車両2の運動状態が所定の運動状態となったときの乗客4の表情又は挙動に基づいて、乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定する(ステップS703)。

0080

以下、乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて車両2の乗り心地を推定する具体的な手法について、いくつかの例を示す。

0081

例えば、推定部303は、車内カメラ214で撮影した乗客4の映像について映像解析処理を実施し、映像上の乗客4が例えば驚き等の所定の感情を表す表情を示した場合に、乗客4の感じた車両2の乗り心地が否定的であったと推定する。或いは、推定部303は、車内カメラ214で撮影した乗客4の映像について映像解析処理を実施し、映像上の乗客4が驚きを表す例えばつり又は手摺りを掴む挙動を示した場合に、乗客4の感じた車両2の乗り心地が否定的であったと推定する。

0082

ここで、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客4が示したか否かを、乗客4の映像から判定する映像解析処理の手法としては、例えば機械学習技術が利用できる。具体的には、推定部303は、人間の画像が入力されたときに、その人間が驚き等の所定の感情を表す表情又は挙動を示しているか否かを出力するように予め学習させた推定器に、映像の各フレーム画像を入力する。この推定器は、例えば、DNN(Deep Neural Network)とすることができる。そして、推定部303は、推定器から出力される、フレーム画像上の乗客4が所定の感情を表す表情又は挙動を示しているか否かの判定結果に応じて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客4が示したか否かを推定する。

0083

また、推定部303は、乗客4の感じた車両2の乗り心地を、否定的であったか否かの二通りで推定する代わりに、乗客4の感じた車両2の乗り心地を、三通り以上の推定値に点数化して推定してもよい。

0084

図8は、第1実施形態に係る推定部303において、乗客4の感じた車両2の乗り心地を三通りの推定値に点数化して推定する場合の乗り心地推定処理を説明するための図である。

0085

推定部303は、例えば、乗客4の表情及び挙動を表す映像のフレーム画像801について映像解析処理を実施する。そして、推定部303は、フレーム画像801上の乗客4が驚きを表す表情と、更に別の驚きを表す例えばつり革等を掴む挙動の両方を示していると判定したときは、乗客4の感じた車両2の乗り心地を「−2点」(非常に悪い)と推定する。

0086

或いは、推定部303は、別のフレーム画像802、803について映像解析処理を実施し、乗客4が驚きを表す表情と挙動のうちのいずれか一方を示していると判定したときは、乗客4の感じた車両2の乗り心地を「−1点」(悪い)と推定する。また或いは、推定部303は、更に別のフレーム画像804について映像解析処理を実施し、乗客4が驚きを表す表情と挙動のいずれも示さなかったと判定したときは、乗客4の感じた車両2の乗り心地を「0点」(普通)と推定する。

0087

また、推定部303は、車内カメラ214で撮影した乗客4の映像を解析して乗客4の肌の色等の変化から乗客4の心拍数を推定し、乗客4の心拍数が所定以上変化した場合に、乗客4の感じた車両2の乗り心地が否定的であったと推定してもよい。

0088

また、車両2がライドシェアサービスを提供する場合、推定部303は、車両2に乗車中の複数の乗客4のうちの所定人数以上について同時に車両2の乗り心地が否定的であると推定された場合に、車両2の乗り心地が否定的であったと推定するようにしてもよい。ここで、同時とは、複数の乗客4の表情又は挙動が、車両2の同一の運動状態の変化に反応して表れたことをいう。これにより、例えば一人の乗客4が携帯端末40でニュース等を見てただ驚いただけのような、一部の乗客4の特殊な表情又は挙動に基づいて車両2の運転の評価が行われることが抑制されるため、自動運転制御された車両2の運転の評価精度が向上する。

0089

制御部300の評価部304は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両2の運転を評価する。以下、評価部304が行う車両2の運転の評価処理について説明する。

0090

図9は、第1実施形態に係るサーバ30における自動運転制御された車両2の運転の評価処理の一例を示すフローチャートである。図2のシーケンス図と重複する内容については説明を省略する。

0091

まず、図7に示した乗り心地推定処理が、推定部303によって行われる(ステップS901)。

0092

次に、評価部304は、乗客4が車両2から降車したか否かを判定する(ステップS902)。乗客4が車両2から降車していない場合(ステップS902:No)、乗客4が車両2から降車するまで、乗り心地推定処理が推定部303によって行われる。

0093

一方、乗客4が車両2から降車した場合(ステップS902:Yes)、評価部304は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両2の運転の評価を行う(ステップS903)。

0094

評価部304は、車両2の乗り心地が否定的であったと推定された回数に応じて、例えば、車両2の乗り心地が否定的であったと推定された回数を所定の初期スコアから減点して、自動運転制御された車両2の運転の評価を算出する。或いは、評価部304は、三通り以上に点数化された乗り心地の推定値に応じて、例えば、点数化された乗り心地の推定値の絶対値の合計値を所定の初期スコアから減点して、自動運転制御された車両2の運転の評価を算出する。そして、評価部304は、車両2の運転の評価処理を終了する。

0095

評価部304によって算出された運転の評価の情報は、記憶部301に保存されて、或いは通信I/F302を介して別のサーバに送信されて、自動運転制御ユニット21の性能及び機能をアップデートするための評価情報として利用される。

0096

評価部304は、アップデート可能に構成された自動運転制御ユニット21による車両2の運転の評価結果と、自動運転制御ユニット21の種類又はバージョンに関する情報とを、対応付けて記憶部301に記憶するようにしてもよい。これにより、自動運転制御ユニット21によって自動運転制御された車両2の運転の評価が、自動運転制御ユニット21の種類又はバージョンごとに行われるため、自動運転制御ユニット21の性能及び機能をアップデートすることが容易となる。

0097

以上のように、本実施形態のサーバは、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報を車両から受信する。また、サーバは、受信した乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定する。そして、サーバは、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する。

0098

これにより、多忙な乗客を煩わすことなく、実際に乗客が感じた車両の乗り心地に基づいて、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とするサーバ、運転評価システム、運転評価方法、及びコンピュータプログラムが提供される。

0099

[第2実施形態]
図10は、第2実施形態に係る車載装置20の制御部200の機能ブロック図である。本実施形態の車載装置20は運転評価装置の一例であり、車載装置20の制御部200は、推定部203、及び評価部204を有する。これらの推定部203、及び評価部204は、サーバ30の推定部303、及び評価部304と同等の機能を有する。その他については第1実施形態と同じであるため、以下では第1実施形態と異なる点について説明する。

0100

制御部200の推定部203、及び評価部204は、例えば、コンピュータプログラムを記載したソフトウェアモジュール又はファームウェアとして実現される。推定部203、及び評価部204が行う処理については、後で図11及び図12のフローチャートを参照しながら説明する。

0101

本実施形態の推定部203、及び評価部204は、自動運転制御された車両2の運転の評価を、サーバ30の支援を受けることなく単独で行うことが可能である。これにより、例えばサーバ30と車載装置20との間のネットワーク5を介した通信が切断されたような場合であっても、車両2の運転の評価処理が、車載装置20の推定部203、及び評価部204によって実施される。

0102

制御部200の推定部203は、自動運転制御された車両2に乗車中の一以上の乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客4が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定する。以下、推定部203が行う乗り心地推定処理について説明する。

0103

図11は、第2実施形態に係る車載装置20における乗り心地推定処理の一例を示すフローチャートである。推定部203は、以下のフローチャートに従って、乗り心地推定処理を定期的に実行する。ステップS1101〜S1002の処理は、図4のステップS401〜S402と同じであるため説明は省略する。

0104

推定部203は、車両2の運動状態が所定の運動状態であったか否かを判定し(ステップS1103)、車両2の運動状態が所定の運動状態でなかった場合は(ステップS1103:No)、乗り心地推定処理を終了する。

0105

一方、車両2の運動状態が所定の運動状態であった場合(ステップS1103:Yes)、推定部203は、車両2の運動状態が所定の運動状態となったときの乗客4の表情又は挙動に基づいて、乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定する(ステップS1104)。

0106

制御部200の評価部204は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両2の運転を評価する。以下、評価部204が行う車両2の運転の評価処理について説明する。

0107

図12は、第2実施形態に係る車載装置20における自動運転制御された車両2の運転の評価処理の一例を示すフローチャートである。

0108

まず、図11に示した乗り心地推定処理が、推定部203によって行われる(ステップS1201)。

0109

次に、評価部204は、乗客4が車両2から降車したか否かを判定する(ステップS1202)。乗客4が車両2から降車していない場合(ステップS1202:No)、乗客4が車両2から降車するまで、乗り心地推定処理が推定部203によって行われる。

0110

一方、乗客4が車両2から降車した場合(ステップS1202:Yes)、評価部204は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両2の運転の評価を行う(ステップS1203)。そして、評価部204は、車両2の運転の評価処理を終了する。

0111

以上のように、本実施形態の車載装置は、自動運転制御された車両に乗車中の一以上の乗客の表情又は挙動を表す情報を収集する。また、車載装置は、受信した乗客の表情又は挙動を表す情報に基づいて、所定の感情を表す表情又は挙動を乗客が示したか否かを判定し、判定結果に応じて乗客の感じた車両の乗り心地を推定する。そして、車載装置は、乗り心地の推定結果に基づいて、自動運転制御された車両の運転を評価する。

0112

これにより、多忙な乗客を煩わすことなく、実際に乗客が感じた車両の乗り心地に基づいて、自動運転制御された車両の運転の評価を自動的かつ適切に行うことを可能とする車載装置、運転評価方法、及びコンピュータプログラムが提供される。

0113

上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。

0114

例えば、上述の実施形態の構成は、組み合わせて実施することもできる。例えば、車両2の車載装置20の推定部203及び評価部204とサーバ30の推定部303及び評価部304とが、協調的に動作して車両2の運転を評価することも可能である。例えば、車載装置20の推定部203が、乗客4の表情又は挙動を表す情報に基づいて乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定し、サーバ30の評価部304が、推定された乗り心地に基づいて車両2の運転を評価する構成とすることもできる。

0115

また、道路に飛び出した人又は物体を回避したり、前方車両との衝突を回避したりするために、自動運転制御ユニット21が、急なアクセル、ブレーキ、又はハンドルの操作を行うこともある。しかし、この結果として車両2の運動状態が所定の運動状態となったとしても、このような自動運転制御は止むを得ないものであって、必ずしも自動運転制御ユニット21の性能及び機能が低いことを示すものではない。

0116

そこで、推定部は、危険を回避するための自動運転制御が行われた結果として車両2の運動状態が所定の運動状態となった場合の乗客4の表情又は挙動に基づいては、乗客4の感じた車両2の乗り心地を推定しないようにしてもよい。この場合、危険を回避するための自動運転制御が行われたか否かの情報は、自動運転制御ユニット21からサーバ30に送信される。これにより、自動運転制御された車両2の運転の評価精度が向上する。

0117

また、他の変形例によれば、推定部は、例えば車載マイクロフォン等の集音部で記録された乗客4の音声について音声認識処理を実施し、音声に所定の感情を表す挙動を示す所定のフレーズが含まれていた場合に、乗り心地が否定的であったと推定してもよい。所定のフレーズは、例えば「危ない」、「びっくりした」等とすることができる。これにより、自動運転制御された車両2の運転の評価精度が向上する。この場合、車載マイクロフォンは、乗車中の乗客4の音声が明瞭に記録されるように、例えば、乗客4が着座する座席の前方の天井、又は前方座席の後面等に配置される。

0118

或いは、より単純に、推定部は、車両2の運動状態が所定の運動状態となったときの音声について所定長フレームごとにパワーを算出し、音声のパワーが所定の閾値を超えた場合に、乗客4の感じた車両2の乗り心地が否定的であったと推定してもよい。

0119

1運転評価システム
2 車両
4乗客
4b利用客
5ネットワーク
20車載装置(運転評価装置)
21自動運転制御ユニット
30サーバ(運転評価装置)
40携帯端末
200 制御部
201 記憶部
202車内通信I/F
203推定部
204 評価部
210車両制御ユニット
211車外カメラ
212 測距センサ
213測位センサ
214車内カメラ(撮像部、取得部)
215加速度センサ
216車外通信機器
300 制御部
301 記憶部
302通信I/F
303 推定部
304 評価部

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