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技術 送風冷却機構、及び画像加熱装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 鎌田直樹
出願日 2018年9月12日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-170150
公開日 2020年3月19日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-042200
状態 未査定
技術分野 電子写真における定着 電子写真における制御・管理・保安
主要キーワード センサエッジ 定置部材 表面加熱装置 目標カウント数 OFF区間 制御終了位置 横断面形 可動シャッタ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

従来構成を用いてシャッタ開口位置の迅速な移動を実現すること。

解決手段

シャッタ位置移動に使用する位置検出センサシャッタ駆動モータ制御が終了した後も監視を一定時間継続する。この時にセンサ論理変化を認めた場合には、制御以外の意図しない要因によるシャッタ移動が発生したと判断する。即ち、定着シャッタ制御において、シャッタに連動して移動する櫛歯状のセンサフラグと位置検出センサを用いて制御を行う構成において、シャッタ停止後も位置検出センサの監視を継続することによって意図しない移動を検出可能とする。これにより、通常はポジション間直接移動を可能にするとともに、意図しない移動が発生した場合でも次の移動位置を間違えない制御を可能とする。

概要

背景

現在、画像形成装置定着技術のひとつにオンデマンド定着方式が存在する。この方式は薄い定着フィルムに線状のセラミックヒータを接触させた構造で、フィルムを介して記録材メディア:以下、用紙と記す)に熱を与え画像を定着させるというものである。

特徴としては温度立ち上がりが早いことがあげられ、そのため用紙が定着装置を通過するときだけヒータが作動すればよく、画像形成装置の低電力化に貢献している。その反面、幅方向のサイズが小さい用紙を通紙した場合には定着ニップ部における用紙の非通紙部分に熱が滞り非通紙部の温度が上昇するいわゆる端部昇温が発生するため、定着ニップ部端部を通紙幅に合わせて冷却しなければいけなかった。

従来は、特許文献1に記載のような、定着ニップ部の端部に送風を行うファンと、定着ニップ部と前記ファンの間に位置して通紙幅方向開閉するシャッタとを有する定着装置が知られている。シャッタにはシャッタ位置検出用センサ通紙サイズに応じた切欠きのあるフラグが備えられ、シャッタ位置検出用センサの立ち上がり/立下りエッジを検出してシャッタ位置制御を行うことで適切な定着ニップ部の端部冷却を可能としている。

特許文献1の構成では、シャッタ開閉が完了した後も、メカ構成に起因するガタイナーシャ等によってシャッタが目標位置外れて停止する現象が確認されている。もし、この現象により目標センサフラグでシャッタを停止できなかった場合は、続けてセンサエッジ検出によるシャッタ位置移動を行うと目標とは異なるシャッタ位置に誤ってシャッタが停止してしまう。シャッタが目標と異なるシャッタ位置に移動してしまった場合、定着ニップの端部冷却に過不足が発生し画質生産性に影響するため、確実な制御のため従来技術のようにシャッタ制御開始毎にホームポジションに戻る制御を行っていた。

概要

従来構成を用いてシャッタ開口位置の迅速な移動を実現すること。シャッタ位置移動に使用する位置検出センサシャッタ駆動モータ制御が終了した後も監視を一定時間継続する。この時にセンサの論理変化を認めた場合には、制御以外の意しない要因によるシャッタ移動が発生したと判断する。即ち、定着シャッタ制御において、シャッタに連動して移動する櫛歯状のセンサフラグと位置検出センサを用いて制御を行う構成において、シャッタ停止後も位置検出センサの監視を継続することによって意しない移動を検出可能とする。これにより、通常はポジション間直接移動を可能にするとともに、意しない移動が発生した場合でも次の移動位置を間違えない制御を可能とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体を有する画像加熱装置に用いられる送風冷却機構であって、前記加熱回転体の所定の領域を冷却するための送風口と、前記送風口に向って空気を送り込むファンと、前記送風口を開閉するためのシャッタ部材と、前記送風口を閉じるための閉じ位置と、前記送風口の開口幅を前記画像加熱装置に導入される記録材の幅方向長さに応じた所定の幅にするための開き位置と、を取り得るように前記シャッタ部材を移動させる移動機構と、前記シャッタ部材の位置を検出するための検知手段と、前記検知手段の出力に基づいて前記移動機構を制御する制御部と、を有し、前記検知手段は、前記シャッタ部材の位置を確定させるシャッタ位置確定手段と、前記シャッタ部材の開閉位置を検出するためのシャッタ位置検出センサと、前記画像加熱装置に導入される記録材の幅方向長さに対応したシャッタ位置に応じて、前記シャッタ位置検出センサにONまたはOFFのいずれかの論理を発生させるセンサフラグ群と、を有し前記制御部は、前記シャッタ位置検出センサの信号の立ち上がり立ち下がり両エッジを検出することで目標フラグまで前記シャッタ部材を移動した後、所定距離進行して停止する制御を行うシャッタ移動制御モードと、前記シャッタ移動制御モードを実施していない状態で、もしくは前記シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を実施していない状態で、前記シャッタ位置検出センサの信号の変化を監視する非動作中のセンサ監視モードと、を選択的に実施可能であり、前記センサ監視モードは、前記シャッタ移動制御によるシャッタ移動の終了と同時に開始され、前記センサ監視モードにおいてセンサ信号論理変化を検出していた場合には、前記シャッタ移動制御による次回のシャッタ移動を行うより前に、前記シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を行うことを特徴とする送風冷却機構。

請求項2

前記センサ監視モードは、前記シャッタ移動制御モードによるシャッタ移動完了後、任意の期間に渡りセンサ信号論理の変化が発生するか監視することを特徴とする請求項1に記載の送風冷却機構。

請求項3

前記シャッタ位置確定手段による前記シャッタ位置確定動作は、前記シャッタ移動制御モードによる次回のシャッタ移動を開始するときに実施されることを特徴とする請求項1または2に記載の送風冷却機構。

請求項4

前記制御部は、前記画像加熱装置の制御に連動して発行されるシャッタ動作命令を受信する受信手段を有し、前記シャッタ位置確定手段による前記シャッタ位置確定動作は、前記画像加熱装置のジョブ終了に連動して発行された前記シャッタ動作命令を受信した時に実施されることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の送風冷却機構。

請求項5

記録材の搬送が中央基準搬送であり、前記送風口は前記中央基準搬送の基準線に対して対称的に2つ配置されており、各送風口に対してそれぞれ前記シャッタ部材が配設されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の送風冷却機構。

請求項6

記録材の搬送が片側基準搬送であり、前記送風口は1つであることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の送風冷却機構。

請求項7

記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、請求項1ないし6の何れか一項に記載の送風冷却機構と、を有することを特徴とする画像加熱装置。

技術分野

0001

本発明は、画像加熱装置に用いられる送風冷却機構、及び画像加熱装置に関する。

0002

画像加熱装置は、例えば、電子写真方式等を用いた、複写機プリンタFAX、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に搭載される、記録材上に形成されたトナー像(画像)を加熱定着する定着装置として用い得る。

背景技術

0003

現在、画像形成装置の定着技術のひとつにオンデマンド定着方式が存在する。この方式は薄い定着フィルムに線状のセラミックヒータを接触させた構造で、フィルムを介して記録材(メディア:以下、用紙と記す)に熱を与え画像を定着させるというものである。

0004

特徴としては温度立ち上がりが早いことがあげられ、そのため用紙が定着装置を通過するときだけヒータが作動すればよく、画像形成装置の低電力化に貢献している。その反面、幅方向のサイズが小さい用紙を通紙した場合には定着ニップ部における用紙の非通紙部分に熱が滞り非通紙部の温度が上昇するいわゆる端部昇温が発生するため、定着ニップ部端部を通紙幅に合わせて冷却しなければいけなかった。

0005

従来は、特許文献1に記載のような、定着ニップ部の端部に送風を行うファンと、定着ニップ部と前記ファンの間に位置して通紙幅方向開閉するシャッタとを有する定着装置が知られている。シャッタにはシャッタ位置検出用センサ通紙サイズに応じた切欠きのあるフラグが備えられ、シャッタ位置検出用センサの立ち上がり/立下りエッジを検出してシャッタ位置制御を行うことで適切な定着ニップ部の端部冷却を可能としている。

0006

特許文献1の構成では、シャッタ開閉が完了した後も、メカ構成に起因するガタイナーシャ等によってシャッタが目標位置外れて停止する現象が確認されている。もし、この現象により目標センサフラグでシャッタを停止できなかった場合は、続けてセンサエッジ検出によるシャッタ位置移動を行うと目標とは異なるシャッタ位置に誤ってシャッタが停止してしまう。シャッタが目標と異なるシャッタ位置に移動してしまった場合、定着ニップの端部冷却に過不足が発生し画質生産性に影響するため、確実な制御のため従来技術のようにシャッタ制御開始毎にホームポジションに戻る制御を行っていた。

先行技術

0007

特開2008−3141号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、上記従来の構成では目標位置に移動する前に必ずホームポジションを経由するため、目標位置へ直接移動するよりも余計な移動時間を要するケースが発生する。最たる例でいえば、シャッタの現在位置がホームポジションから一番遠い停止位置であり、かつシャッタの次の目標位置が一つ隣接する位置だった場合、ほぼシャッタ一往復分相当の移動時間を要する。

0009

今後、画像形成装置にはより幅の狭い用紙への対応が求められ、シャッタの開口幅も大きく取られる傾向がある。反面、生産性の向上も求められ、迅速に端部冷却を行うことも求められる。そのため、上記従来技術では今後、幅の狭い用紙の対応と生産性の向上の両立が難しくなることが想定される。

0010

本発明の目的は、シャッタ部材の迅速な移動を実現することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的を達成するための本発明に係る送風冷却機構の代表的な構成は、
記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体を有する画像加熱装置に用いられる送風冷却機構であって、
前記加熱回転体の所定の領域を冷却するための送風口と、
前記送風口に向って空気を送り込むファンと、
前記送風口を開閉するためのシャッタ部材と、
前記送風口を閉じるための閉じ位置と、前記送風口の開口幅を前記画像加熱装置に導入される記録材の幅方向長さに応じた所定の幅にするための開き位置と、を取り得るように前記シャッタ部材を移動させる移動機構と、
前記シャッタ部材の位置を検出するための検知手段と、
前記検知手段の出力に基づいて前記移動機構を制御する制御部と、を有し、
前記検知手段は、前記シャッタ部材の位置を確定させるシャッタ位置確定手段と、前記シャッタ部材の開閉位置を検出するためのシャッタ位置検出センサと、前記画像加熱装置に導入される記録材の幅方向長さに対応したシャッタ位置に応じて、前記シャッタ位置検出センサにONまたはOFFのいずれかの論理を発生させるセンサフラグ群と、を有し
前記制御部は、前記シャッタ位置検出センサの信号の立ち上がりと立ち下がり両エッジを検出することで目標のフラグまで前記シャッタ部材を移動した後、所定距離進行して停止する制御を行うシャッタ移動制御モードと、前記シャッタ移動制御モードを実施していない状態で、もしくは前記シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を実施していない状態で、前記シャッタ位置検出センサの信号の変化を監視する非動作中のセンサ監視モードと、を選択的に実施可能であり、
前記センサ監視モードは、前記シャッタ移動制御によるシャッタ移動の終了と同時に開始され、前記センサ監視モードにおいてセンサ信号論理変化を検出していた場合には、前記シャッタ移動制御による次回のシャッタ移動を行うより前に、前記シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を行うことを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、シャッタ部材の迅速な移動を実現することが可能となる。

図面の簡単な説明

0013

実施例の定着端部冷却ユニット制御のフローチャート
図1のフローチャートの要約チャート
実施例の画像形成装置の構成略図
定着装置とその上側に配設されている定着端部冷却ユニットの外観斜視模式図
定着装置と定着端部冷却ユニットの縦断正面模式図
図4における(5)−(5)線矢視の模式図(定着端部冷却ユニットの底面模式図)
図4における(6)−(6)線矢視の横断面模式図
定着装置のジョブ実行中のフローチャート
定着端部冷却ユニットの制御系統ブロック図
シャッタ位置検出フラグおよびセンサの詳細図
シャッタの意図しない移動の解説図
定着端部冷却ユニット制御のタイミングチャート
定着端部冷却ユニット制御の意図しないシャッタ移動が発生した時のタイミングチャート

実施例

0014

《実施例》
画像形成部)
図2は本実施例における画像形成装置(電子写真方式を採用したレーザビームプリンタ)1の構成略図である。この画像形成装置1はホスト装置BからプリンタコントローラAに入力したプリントジョブ画像形成ジョブ印刷ジョブ)に対応したプリント動作画像形成動作印刷動作)を実行する。これにより画像形成物成果物)をプリントアウト印刷出力)する。

0015

画像形成装置1によってトナー像(画像)が形成され得る記録媒体(メディア)としての記録材P(シート枚葉物)には、例えば、普通紙、厚紙、封筒葉書シール樹脂製シートオーバーヘッドプロジェクター用シート(OHTシート)等が含まれる。以下の説明においては記録材を用紙又は紙、若しくはシートと記す。そして、通紙、給紙、排紙など紙に纏わる用語を用いて説明するが、材質は紙に限定されるものではない。

0016

プリンタコントローラAは、画像形成装置本体2の内部の、画像形成部3、給紙部10(a・b)、画像加熱装置である定着装置110、送風冷却機構である定着端部冷却ユニット100をはじめとするプリンタ構成機器の制御や監視等をする。そして、各機器間命令系統を統括して、画像形成装置全体の動作を取りまとめている。

0017

ホスト装置Bはパソコンイメージリーダファクシミリネットワーク等である。プリントジョブは、画像データ、指定された用紙の種類、坪量、サイズ、枚数部数レイアウト、後処理などのプリント条件情報が付加された画像形成指示のことである。CはプリンタコントローラAに各種の情報を入力するための操作部(ユーザー外部機器との通信装置アクセスするためのユーザーインターフェース操作パネル部)であり、操作入力部と表示部(報知部)等を有する。

0018

画像形成部3は、電子写真作像機構であり、像担持体としての感光ドラム4、帯電部材5、レーザスキャナ6、現像器7、転写部材8、ドラムクリーナ9等を有する。以上の画像形成部3の作像プロセスや動作は周知であるので詳細な説明は割愛する。給紙部である用紙カセット10a又は10bから用紙Pが1枚分離給送され、レジストローラ対12を含む搬送路11を通って感光ドラム4と転写部材8とによって形成される転写部13に所定の制御タイミングにて導入される。これにより、用紙P上(記録材上)に感光ドラム4の周面に形成されている未定着トナー像(画像)が順次に転写される。

0019

転写部13を通った用紙Pは感光ドラム4の面から分離されて搬送路14を通って定着装置110に送られ、定着装置110により用紙上の未定着トナー像が固着像として加熱定着される。定着装置110を出た用紙Pは画像形成物として搬送路16を通って排出トレイ17に排出される。定着装置110の上側には定着端部冷却ユニット100が配設されている。

0020

(定着装置)
図3は定着装置110とその上側に配設されている定着端部冷却ユニット100の外観斜視模式図、図4は定着装置110と定着端部冷却ユニット100の縦断正面模式図である。図5図4における(5)−(5)線矢視の模式図(定着端部冷却ユニット100の底面模式図)、図6図4における(6)−(6)線矢視の横断面模式図である。

0021

ここで、定着装置110について、正面(前面)とは用紙Pの導入口側の面、背面(後面)とはその反対側の用紙Pの出口側の面である。左右とは定着装置110を正面から見て左(L)又は右(R)である。長手方向(幅方向)とは回転体軸線方向又は母線方向である。一端側と他端側とは長手方向において一端側と他端側であり、本実施例においては、左側を一端側とし、右側を他端側としている。短手方向とは長手方向に直交する方向である。上下とは重力方向において上又は下である。用紙Pの幅とは用紙面における用紙搬送方向Paに直交する方向の用紙寸法である。

0022

本実施例における定着装置(以下、定着器とも記す)110は、フィルム(ベルト加熱方式加圧部材駆動方式オンデマンド定着器ODF定着器)である。この定着装置110の基本構成定着動作は公知に属するからその説明は簡単に止める。主として図6を参照して、定着装置110は、大別して、
1)無端状の加熱回転体(第1の回転体:伝熱部材)である定着フィルム(定着ベルト:以下、フィルムと記す)51を備えた定着アセンブリ加熱定着部材)50と、
2)加圧回転体(第2の回転体)である弾性を有する加圧ローラ加圧定着部材)60と、
3)これらを収容した筐体装置フレーム)70と、
により構成されている。

0023

筐体70の正面側には筐体70の長手に沿って長い用紙入口71が、筐体70の背面側には筐体70の長手に沿って長い用紙出口72が形成されている。フィルム51と加圧ローラ60とにより、画像形成部3から定着装置110に用紙入口71を通して導入された未定着トナー像tを担持している用紙Pを挟持搬送してトナー像tを熱と圧力で定着するニップ部Nが形成されている。

0024

定着アセンブリ50は、本実施例においては、フィルム51の内側に、フィルム51を内側から加熱する加熱部としての定着ヒータ加熱体加熱源:以下、ヒータと記す)52と、ヒータホルダ断熱ホルダ:以下、ホルダと記す)53を有する。ヒータ52とホルダ53はフィルム51の幅方向(長手方向、母線方向:図6において図面に垂直方向)に長い部材である。

0025

本実施例において、ヒータ52は、通電(所定の電力投入)により発熱して急峻に温度上昇する細長い板状のセラミックヒータ(線状のヒータ)である。ホルダ53は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂等で形成されている、横断面形状が略半円弧状樋型断熱部材である。ヒータ52はホルダ53の下面(外面)の略中央部に長手に沿って接着固定されている。

0026

フィルム51は肉薄低熱容量で可撓性を有する伝熱部材であり、自由状態においては自身の弾性によりほぼ円筒状を呈する。フィルム51はヒータ52が固定されたホルダ53に対してルーズに外嵌されており、フィルム51の内面とヒータ52及びホルダ53の外面とが摺動可能な構成とされている。ホルダ53はヒータ52を保持するとともにフィルム51の周回軌道ガイドする役割を果たしている。

0027

本実施例の加圧ローラ60は、芯金60aと、その外周面ローラ状に形成されているシリコーンゴム層60bと、さらにその外周面に積層されたPFA樹脂チューブ表面層60cと、を有する弾性ローラである。加圧ローラ60は、芯金60aの一端側と他端側の両端部がそれぞれ筺体70の一端側と他端側の軸受部73L・73R間(図4)に回転可能に保持されて配設されている。加圧ローラ60は駆動機構(不図示)により駆動回転体として図6において矢印R60の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。

0028

定着アセンブリ50はヒータ52の側を加圧ローラ60に対向させて加圧ローラ60に平行に配列して一端側と他端側の端末部材フランジ部材)54L・54R(図4)をそれぞれ筺体70の一端側と他端側の側板側受け部材(不図示)に係合させてある。そして、この定着アセンブリ50と加圧ローラ60とが加圧機構(不図示)により所定の押圧力にて圧接されている。これにより、ヒータ52と加圧ローラ60とがフィルム51を介して所定の押圧力をもって圧接して、フィルム51と加圧ローラ60との間に、用紙搬送方向Paに関して、定着に必要な所定幅のニップ部Nが形成されている。

0029

THは温度検知手段(温度検知部)としてのヒータ裏サーミスタ(温度検知サーミスタ)である。このサーミスタTHはヒータ52のフィルム摺動面とは逆側の面(ヒータ裏面)に設置され、ヒータ52の裏面温度を検知する。

0030

プリンタコントローラAはプリントジョブの入力に基づいて画像形成装置1のプリント動作を開始させる。定着装置110については、加圧ローラ60を図6の矢印R60の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動させる。この加圧ローラ60の回転に伴い、加圧ローラ60とニップ部Nにおいて圧接された関係にあるフィルム51は図6において矢印R51の時計方向に加圧ローラ60の回転周速度に対応した周速で従動して回転する。このとき、フィルム51の内面はニップ部Nにおいてヒータ52のフィルム摺動面に密着して摺動しながらホルダ53の外回りを回転する状態になる。

0031

また、プリンタコントローラAはヒータ52に対する電力供給(通電:所定の電力の投入)を開始する。これによりヒータ52が発熱して急峻に温度上昇する。このヒータ52の発熱により、ニップ部Nにおいてヒータ摺動面に内面が密着して摺動しながら回転するフィルム51が内側から加熱され、フィルム51が昇温する。プリンタコントローラAはサーミスタTHから入力する温度情報に基づいてフィルム51が所望の温度に加熱されて維持(温調)されるようにヒータ52に対する供給電力電力供給量)を制御する。

0032

フィルム51が所望の温度になったとき、画像形成部3側から定着装置110のニップ部Nに未定着トナー像tを担持した用紙Pが導入される。そして、ニップ部Nにおいて、用紙Pのトナー像担持面側はフィルム51の外周面に密着し、用紙Pがフィルム51と共に移動する。用紙Pがニップ部Nにて挟持搬送される過程においてフィルム51の熱が用紙Pへと付与され、未定着トナー像tが用紙P上に溶融定着される。ニップ部Nを通過した用紙Pはフィルム51から曲率分離され、筺体70の用紙出口72を通して定着装置110の外に送り出される。

0033

なお、筺体70の内部には、用紙の入口側ガイド部材出口側ガイド部材、用紙の分離爪部材用紙排出ローラ等が配設されているが図には省略した。

0034

図7は、本実施例における定着装置110のプリントジョブ中の処理を簡単に示したフローチャートである。ジョブが開始されると、定着装置110はフィルム51が通紙可能温度に到達するまで温調を実施する通紙前温調動作(Step101)を実施する。フィルム51が通紙可能温度に到達したらその旨をプリンタコントローラAに伝え、用紙Pの通紙開始を待つ。

0035

次に通紙される用紙の先端が定着装置110よりも用紙搬送方向上流側の所定位置に設定された温調開始位置(図2用紙センサ15の位置)に到達したかの監視を実施する(Step102)。用紙先端が温調開始位置に到達したら(Step102=Yes)、通紙時温調動作に移行する(Step103)。続いて用紙後端がニップ部Nを抜けるタイミングを監視し(Step104)、用紙後端がニップ部Nを抜けたら(Step104=Yes)、次の用紙が存在するかを確認する(Step105)。

0036

次の用紙が有る場合(Step105=No)、通紙される用紙の種類やサイズの変化による温調の切り替えが必要か確認し(Step107)、切り替えが不要なら(Step107=No)そのままStep102へ戻り次の用紙の通紙を待つ。一方、温調切り替えが必要となった場合(Step107=Yes)、温調切り替え動作(Step108)を実行してからStep102へ戻る。すべての用紙の通紙が完了し、Step105の判断がYesとなったとき、定着装置はヒータや各種モータの、端部冷却の制御等を終了させる通紙終了動作(Step106)を実施して、ジョブを終了する。

0037

(定着端部冷却ユニット)
本実施例において、定着装置110に対する用紙Pの搬送はいわゆる中央基準搬送でなされる。中央基準搬送とは、幅サイズの異なる用紙を搬送する際に、各用紙の幅方向(記録材の搬送方向と直交する方向)の用紙の中心(記録材の幅方向の中心)がほぼ一致するように搬送する搬送方式のことである。

0038

図4において、Sはその搬送基準線中央基準線仮想線)である。WPmaxは装置に使用可能な最大幅の用紙(例えば、LTR用紙:幅279.4mm)の通紙領域幅(通過領域幅)である。WPminは装置に使用可能な最小幅の用紙(例えば、A4−R用紙:幅210mm)の通紙領域幅である。最大幅用紙よりも幅狭の用紙を中央基準で搬送する場合、その幅狭用紙の幅方向において両外側(定着アセンブリ50の一端側と他端側の両方)に、最大幅用紙の幅との差に対応する非通紙部(非通過部)がニップ部Nに存在する。

0039

定着装置110の上側に配設されている定着端部冷却ユニット100は幅狭用紙定を連続通紙した際に生じる定着アセンブリ50のいわゆる非通紙部昇温を送風により冷却する送風冷却機構である。

0040

定着端部冷却ユニット100は、大別して、
1)定着装置110の長手に沿って長い筐体(装置フレーム)120と、
2)筐体120の一端側と他端側の内部にそれぞれ配設された一端側と他端側の冷却ファン(以下、ファンと記す)109L・109Rと、
3)筐体120の下面側に配設されたシャッタ機構103と、
を有する。

0041

筐体120の上面板の一端側と他端側にはそれぞれ吸気口(開口部)121L・121Rが形成されている。また、筐体120の底面板の一端側と他端側にはそれぞれ送風口(開口部)101L・101Rが形成されている。ファン109L・109Rは、駆動されることで、それぞれ、吸気口108L・108Rから外部空気を吸い込んで送風口101L・101Rに向って冷却風aを送風する。

0042

定着装置110の筐体70の上面板の一端側と他端側にはそれぞれ窓穴74L・74Rが形成されている。窓穴74L・74Rはそれぞれ定着アセンブリ50の一端側と他端側の上面部に対向して位置しており、且つ、装置に使用可能な最小幅の用紙を通紙した際における定着アセンブリ50の一端側と他端側の非通紙領域幅に対応して位置している。

0043

定着端部冷却ユニット100が定着装置110の上側に所定に配設された状態において、定着端部冷却ユニット100の一端側と他端側の送風口101L・101Rは、それぞれ、定着装置110の側の上記の窓穴74L・74Rに対向して位置している。送風口101L・101Rの幅はそれぞれ窓穴74L・74Rの幅に対応している。即ち、送風口101L・101Rの形状・大きさはそれぞれ窓穴74L・74Rの形状・大きさに対応させてある。

0044

定着端部冷却ユニット100においてファン109L・109Rにより送風口101L・101Rに送風された冷却風aは窓穴74L・74Rから筐体70内に導入されて定着アセンブリ50の一端側と他端側を送風冷却する。

0045

シャッタ機構103は筐体120の底面板をシャッタフレームとしてその下面側に組み付けられており、一端側と他端側の一対の可動シャッタ(シャッタ部材)102L・102Rを有する。一端側のシャッタ102Lは一端側の送風口101Lの開口幅を調節するように移動する。他端側のシャッタ102Rは他端側の送風口101Rの開口幅を調節するように移動する。

0046

シャッタ102L・102Rはラック−ピニオン機構111(シャッタを移動させる移動機構)により連結されている。104はピニオン、102L−a・102R1−aはそれぞれシャッタ102L・102Rに結合されたラックである。ピニオン104がシャッタ駆動モータパルスモータ)108により正逆回転駆動される。これにより、シャッタ102L・102Rが連動して送風口101L・101Rの開口幅を同じように調節するように移動する。

0047

上記のように、定着端部冷却ユニット100には、送風口101L・101Rを覆う形で一対のシャッタ102L・102Rが備えられている。この一対のシャッタ102L・102Rは中央に向けて伸びるラック102L−a・102R1−aを有しており、中央のピニオンギア104とかみ合っている。

0048

本実施例においては、モータ108が所定の駆動速度で正回転駆動(CW方向:図5における矢印方向)されることでシャッタ102L・102Rが連動して所定の速度で開く方向(図5における矢印方向)に移動する。また、モータ108が所定の駆動速度で逆回転駆動(CCW方向)されることでシャッタ102L・102Rが連動して所定の速度で閉じる方向に移動する。

0049

即ち、ラック−ピニオン機構111は、シャッタ102L・102Rを、
a:送風口101L・101Rを閉じるためのとじ位置と、
b:送風口101L・101Rの開口幅を装置に導入される用紙の幅方向長さに応じた幅にするための開き位置と、
を取り得るように移動させる移動機構である。

0050

上記のように、シャッタ102L・102Rは、装置に通紙される用紙Pの幅に対応した位置に移動するように制御される。これにより送風口101L・101Rが、通紙される用紙の幅に最適な開口幅に調整されて、定着アセンブリ50(フィルム51)の非通紙部昇温する範囲に対して送風冷却がなされる。

0051

本実施例における定着装置110は、用紙Pの搬送が中央基準搬送であるため、送風口101L・101Rは中央基準搬送の基準線Sに対して対称的に2つ配置されている。そして、各送風口101L・101Rに対してそれぞれシャッタ102L・102Rが配設されている。

0052

また、定着端部冷却ユニット100は、シャッタ102L・102Rの位置を検出するための検知手段105〜107を有する。この検知手段は
a:シャッタの位置を確定させるシャッタ位置確定手段105・106と、
b:シャッタの開閉位置を検出するためのシャッタ位置検出センサ107と、
c:定着装置110に導入される用紙の幅方向長さに対応したシャッタ位置に応じて、前記シャッタ位置検出センサにONまたはOFFのいずれかの論理を発生させるセンサフラグ群105と、
を有する。

0053

上記の検知手段105〜107についてより具体的に説明する。本実施例においては、ラック−ピニオン機構111において、シャッタ102L・102Rをそれぞれ連結しているラック102L−a・102R−aの一方のラック、本実施例においてはラック102L−aに長手に沿ってセンサフラグ群105を有する。フラグ群105はシャッタ開口位置(シャッタの開閉位置)を検出するための切り欠き(各種幅サイズの用紙に対応して決められた複数のセンサフラグ)を有する。

0054

また、その切り欠き(シャッタの開閉位置)を検出するシャッタ位置検出センサ107を有する。また、シャッタ102L・102Rがそれぞれ送風口101L・101Rを所定に十分に覆った全閉位置に位置したときのみフラグ群105によって遮光される位置にホームポジション検出センサ106を備える。

0055

上記2つのセンサ107と106は定置部材であるシャッタフレームとしての筐体120の底面板に対して固定して配置されている。センサ107・106はフォトセンサであり、シャッタ102Lすなわちラック102L−aと共に移動する切り欠きを有するフラグ群105の移動に伴うセンサ光路の遮光と透光とによりON信号OFF信号を出力する。シャッタの位置を確定させるシャッタ位置確定手段はフラグ群105とホームポジション検出センサ106を用いたホームポジション検知動作である。これについては後述する。

0056

図8は定着端部冷却ユニット100を制御する端部冷却ユニット制御部300を説明するためのブロック図である。この制御部300は、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、定着器情報取得部303、シート(用紙)情報取得部304を有する。また制御部300は、シャッタ制御開始命令受信部305、シャッタ制御部306、ファン制御部307を有する。

0057

CPU301は、所定の制御プログラムなどを実行することにより定着端部冷却ユニットの各種処理を実現する。メモリ302は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などであり、各種プログラムおよび各種データを所定の記憶領域に記憶する。

0058

定着器情報取得部303は、プリンタコントローラAから現在の定着装置110のヒータやフィルムの中央および端部の温度などの情報を取得する。シート情報取得部304は、プリンタコントローラAから、通紙される用紙の幅や坪量などの情報を取得する。

0059

シャッタ制御開始命令受信部305は、定着装置110が制御に連動したタイミングで発行するシャッタ制御開始命令を受信する手段である。シャッタ制御開始命令は、図7のフローチャートにおけるジョブ開始時のStep101、ジョブ終了時のStep106、用紙種類が切り替わるStep108といったタイミングで発行される。

0060

シャッタ制御部306は、ホームポジション検出センサ106、シャッタ位置検出センサ107、シャッタ駆動モータ108を制御してシャッタを目標の位置まで移動するように、シャッタの移動機構であるラック−ピニオン機構111を制御する。ファン制御部307は、ファン109の動作を制御する。

0061

図9はシャッタ全閉位置におけるセンサフラグ周辺の詳細図である。シャッタ102L(102R)を開方向へ動作させると、フラグ群105は図中では右方向へ進行する。図示するようにフラグ群105の凹凸には一か所につき一つ停止位置が規定されており、それぞれ対応する用紙サイズが割り当てられている。前述の停止位置がシャッタ位置検出センサ107の位置に移動した時、それぞれの用紙サイズに適したシャッタ開口位置となるよう配置されている。

0062

シャッタ制御部306による制御方法は、まず前回制御終了位置から目標位置までの間にある位置検出センサのセンサエッジの数を目標カウント数として決定する。次にシャッタ駆動モータ108の駆動開始後、シャッタ位置検出センサ107の論理を監視する。目標に設定したカウント数同数のセンサエッジを検出したら、所定距離進行した後にシャッタ駆動モータ108を停止することでシャッタ102L(102R)は目標位置に停止する。詳細な制御は図11のタイミングチャートで説明する。

0063

また、本実施例ではシャッタ102L(102R)の全閉位置をホームポジションと設定している。図9で示したフラグ位置がシャッタ102L(102R)の全閉状態、すなわちシャッタ102L(102R)のホームポジション位置である。ストッパ401によって、シャッタ102L(102R)が図9の状態よりさらに閉方向、すなわち図中の左方向へは動作しないよう規制されている。このことから、ホームポジション検出センサ106は、シャッタ102L(102R)がホームポジションに位置さた時のみ遮光されることがわかる。

0064

したがって、ホームポジション検出センサ106の論理が透過である場合、シャッタ102L(102R)はホームポジション以外の場所にあることが検出可能である。そして、ホームポジション以外の場所にフラグが移動しているときは、シャッタ駆動モータ108をホームポジション検出センサ106が遮光されるまで全閉方向へ駆動し続けることでシャッタ102L(102R)のホームポジション検出動作を実現できる。即ち、シャッタの位置を確定させるシャッタ位置確定手段はフラグ群105とホームポジション検出センサ106を用いたホームポジション検知動作である。

0065

図1は本実施例におけるシャッタ制御のフローチャートである。本フローの開始トリガは、図8の説明で述べたプリンタコントローラAが発行するシャッタ制御開始命令をシャッタ制御開始命令受信部305が受信したタイミングである。CPU301はまず、プリンタコントローラAから前述のシート情報取得部304によって次に通紙される用紙幅などのシート情報を取得する(Step201)。

0066

次に、前述のプリンタコントローラAから前述の定着器情報取得部303により、定着装置110のフィルムや加圧ローラの各部温度の情報を取得する(Step202)。これら得られた情報より、シャッタ102L(102R)の目標位置を決定する(Step203)。

0067

次に、メモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在位置が不定か否か判断する(Step204)。不定の場合(Step204=Yes)、前述のホームポジション検出動作を実施するため、シャッタ駆動モータ108をシャッタ102L(102R)を全閉方向へ移動させるように駆動を開始する(Step205)。シャッタ102L(102R)のホームポジションへの移動検出を完了したら(Step206=Yes)、シャッタ駆動モータ108を停止する(Step207)。

0068

そして、メモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在位置情報をホームポジションである旨更新する(Step208)。もし、Step204の判定がNoの場合は、Step205〜208はスキップする。

0069

なお、メモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在位置は、定着端部冷却ユニット100の電源起動直後は不定である。そこで、初期化動作として一度ホームポジション検出動作(Step205〜208と同等の動作)を行い、ホームポジションに確定させておく。

0070

次に、シャッタ102L(102R)の現在位置と目標位置から、移動に用いるセンサエッジカウント数を算出する(Step209)。そして、シャッタ102L(102R)を目標方向へ移動させるようにシャッタ駆動モータ108の駆動を開始する(Step210)。駆動を開始したらメモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在の開口位置を不定に更新する(Step211)。

0071

シャッタ位置検出センサ106で目標のセンサエッジ回数を検出するまで監視を継続する(Step212)。そして、目標のセンサエッジ数に到達したら(Step212=Yes)、シャッタ102L(102R)が所定距離進行した後にシャッタ駆動モータ108を停止する(Step213)。

0072

シャッタ駆動モータ108の停止後、メモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在位置情報を現在の目標位置である旨更新する(Step214)。続けて、停止後センサ監視時間t4が経過するまでシャッタ位置検出センサ107の論理変化を監視する(Step215)。シャッタ位置検出センサ107の論理変化を検出したら(Step216=Yes)、メモリ302に保存されているシャッタ102L(102R)の現在位置情報を不定である旨更新して(Step217)、制御を終了する。

0073

シャッタ位置検出センサ107の論理が変化することなく、前述の停止後センサ監視時間t4が経過したら(Step215=Yes)、制御終了する。なお、前述した停止後センサ監視時間t4は、あらかじめ実験によって計測したガタやイナーシャにより発生する移動にかかる時間を集計して、これにマージンを加えた時間を用いる。

0074

ここで、図10を用いて本発明で課題として挙げている機構のガタやイナーシャによる意図しない移動の様子について説明する。以下、任意のセンサフラグ601中に設定された目標停止位置602がシャッタ位置検出センサ107の位置で止まるよう制御するときの動作で説明する。まず、図10において(a)はセンサエッジ検出前の様子である。シャッタ102L(102R)に連動してフラグ601は図中左方向(シャッタ閉じ方向)に進行している。

0075

次に(b)は任意のセンサフラグ601のエッジがシャッタ位置検出センサ107に到達した時の図である。この時、シャッタ位置検出センサ107の検出論理はONとなり、ここからモータ停止制御を開始する。

0076

具体的には、フラグ601のエッジと目標停止位置602間の距離d3をまず規定する。距離d3から、モータ停止に必要なモータ静定時間t2中に進行する距離d2を差し引いた距離d1を求める。この距離d1をシャッタ駆動モータ108の定常時の速度で進行する時間をt1として(以降、モータ停止開始時間呼称する)、時間t1だけ待機した後にシャッタ駆動モータ108に停止要求を出すことで、目標の位置でフラグが停止可能となる。

0077

(c)はモータ静定時間t2経過したときのシャッタフラグ位置である。この時点でシャッタ駆動モータ108は停止しシャッタ102L(102R)は目標の位置に到達しているが、ガタやイナーシャによりシャッタは移動を継続している状態である。

0078

(d)はガタやイナーシャの影響による移動が停止した状態を示す。任意のセンサフラグ601はシャッタ位置検出センサ107を外れ、検出論理はOFFとなってしまっている。これが、現在認識している停止位置と実際の停止位置がずれてしまった状態である。このまま次回の移動でセンサエッジ数をカウントして移動を実施すると、目標位置と実際の停止位置が食い違ってしまう。

0079

なお、シャッタ駆動モータ108のモータ静定時間t2はシャッタ移動時のシャッタ駆動モータ108の定常時速度と減速度の設定によって決定される。また、モータ停止開始時間t1は任意のセンサフラグ中の目標停止位置と前述のモータ静定時間t2中に進行する距離d2より算出される。そのため、これらの時間、位置関係はすべての目標停止位置で共通とは限らない。また、ここではONフラグ中に存在する目標位置で説明したが、OFFの切欠き中にある目標位置についても同様に考えることができる。

0080

図11は本実施例のシャッタ制御のタイミングチャートである。縦軸はシャッタ駆動モータ108についてはCW方向(正回転方向シャッタ開き方向)の回転をプラスとしたときの回転速度、シャッタ位置検出センサ106については遮光状態をONとしたときのセンサ論理である。また、あわせてシャッタ制御部306(図8)が現在認識している位置情報最下段に記載する。横軸はすべてに共通して経過時間Tである。

0081

ここでは、LTRからLTR−Rへシャッタが位置移動する場合を例に説明する。移動に伴って発生するセンサエッジは、OFFエッジ2回、ONエッジ2回である。まず、シャッタ駆動モータ108をシャッタ開き方向すなわちCW方向へ駆動させる。同時にシャッタ位置検出センサ107の監視を開始すると、やがてセンサ論理がOFF、ONと交互に変化し始める。目標とする2回のOFFエッジを検出した後、2回目のONエッジを検出したら前述のモータ停止開始時間t1の経過を待ち、シャッタ駆動モータ108を停止する。

0082

なお、シャッタ駆動モータ108の停止には、停止要求を受け停止するまでモータ静定時間t2が必要となることもこの図より判る。モータ静定時間t2経過後、停止後センサ監視時間t4経過するまで、シャッタ位置検出センサ107の監視を継続して制御を終了する。

0083

図12は意図しない移動が発生した時のタイミングチャートである。条件は図10と同様にLTRからLTR−Rへシャッタが位置移動した後に意図しない移動が発生したものとする。モータ静定時間t2経過待ちまでは図10と同様であるが、停止後センサ監視時間t4の間に、ガタやイナーシャによる移動が発生し、シャッタ位置検出センサ107の論理がOFFに変化している点が図10と異なる点である。このとき、シャッタ制御部306では図1のStep215の判定がYesとなり、メモリ302に記録している現在位置を不定と更新するStep216が実施される。

0084

これにより、次回シャッタ位置移動時には現在位置が不定の状態で制御が開始されるため、Step204においてYesの判定となりホームポジション検出が実施される。これによって、意図しない移動によって発生したメモリ302に記録している現在位置と実際の位置の差が解消され、正しくシャッタ位置が制御されるようになることがわかる。

0085

以上のように、シャッタ移動モータ停止後も継続してシャッタ位置検出センサ106のエッジ監視を継続することによって、制御によって把握しているシャッタ位置と実際のシャッタ位置が異なってしまう状態を検出可能とすることが本発明の特徴である。これによって、シャッタ目標位置間の直接移動が可能となるか判断可能となるため、シャッタ移動の高速化が現在の製品構成のまま実施できる
図1A図1のフローチャートの要約チャートである。シャッタ駆動モータ108の停止後もセンサ107の監視を継続して、意図しないシャッタ移動を検出する。検出しなかったらシャッタを直接次のポジションに移動する。検出したらシャッタをホームポジションに戻してから次のポジションに移動する。

0086

図1図1Aで説明したシャッタ移動制御の特徴をまとめると次のとおりである。

0087

1)制御部300は、シャッタ移動制御モード(図1のStep210〜213)と、非動作中のセンサ監視モード(図1のStep215〜217)と、を選択的に実施可能である。

0088

2)シャッタ移動制御モードは、シャッタ位置検出センサ107の信号の立ち上がりと立ち下がりの両エッジを検出することで目標のフラグまでシャッタを移動した後、所定距離進行して停止する制御を行うモードである。

0089

3)非動作中のセンサ監視モードは、前記シャッタ移動制御モードを実施していない状態で、もしくはシャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を実施していない状態で、前記シャッタ位置検出センサの信号の変化を監視するモードである。シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作(図1のStep204〜208)は、フラグ105とホームポジション検出センサ106を用いたシャッタのホームポジション検知動作である
4)センサ監視モードは、シャッタ移動制御によるシャッタ移動の終了と同時に開始される。そして、センサ監視モードにおいてセンサ信号の論理変化を検出していた場合には、シャッタ移動制御による次回のシャッタ移動を行うより前に、シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作を行う(図1のStep204〜208)。

0090

5)センサ監視モードは、シャッタ移動制御モードによるシャッタ移動完了後、任意の期間t4に渡りセンサ信号論理の変化が発生するか監視する(図1のStep215〜216)。

0091

6)シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作は、シャッタ移動制御モードによる次回のシャッタ移動を開始するときに実施される。

0092

7)制御部300は、定着装置110の制御に連動して発行されるシャッタ動作命令を受信する受信手段305を有する。シャッタ位置確定手段によるシャッタ位置確定動作は、定着装置110のジョブ終了に連動して発行されたシャッタ動作命令を受信した時に実施される。

0093

図8では、端部冷却ユニット制御部300はプリンタコントローラAとは別のCPU、メモリを持ち、独立して制御を行っているよう述べている。しかし、プリンタコントローラAが持つCPUやメモリ資源共有し、プリンタコントローラAの制御部の一部として構成されていてもよい。

0094

プリンタコントローラAの制御部の一部として端部冷却ユニット制御部300を有する場合、定着器情報取得部303やシート情報取得部304はプリンタコントローラAが有するサーミスタや用紙幅センサといったハード資源を直接参照する構成でもよい。

0095

また、図9の説明の際に現在位置検出手段として、シャッタ位置検出センサとは独立したホームポジション検出センサ106と、これを任意のシャッタ位置の時のみ遮光するフラグの構成によってホームポジション検知する例を示したが、手段はこれに限らない。

0096

たとえばシャッタ位置検出センサ107のみを用い、用紙ごとに割り当てられたフラグのパターンには存在しないごく狭い幅のONまたはOFF区間をフラグ群105に用意し、このパターンを検出できた箇所をホームポジションとする制御としても構わない。

0097

図9、10、11において言及した停止後センサ監視時間t4は、あらかじめ決められた固定値として説明したが、シャッタ移動距離などの要素に応じてガタやイナーシャによる移動時間が変化する場合などは可変させて構わない。CPU301の資源が許せば、次回ジョブ開始まで常に監視継続であっても本案成立する。

0098

実施例では意図しない移動を検出した場合のホームポジション検出動作は次回シャッタ移動開始タイミング直前に実施するものと示したが、次回シャッタ移動開始タイミングまでに実施されるならば特に限定はしない。たとえば、定着装置の制御タイミングのうち、定着終了動作(図2のStep106)に連動したシャッタ制御開始命令をシャッタ制御開始命令受信部305が受信したタイミングで実施する、といった構成でもよい。

0099

以上説明したように、シャッタ駆動モータ制御終了後もシャッタ位置検出センサの論理変化の監視を継続することで意図しないシャッタの移動を検出することが可能となる。これによって、従来の構成のままポジション間の直接移動を誤ることなく行うことが可能になる。

0100

つまり、画像形成装置の定着装置における端部冷却シャッタ制御において、従来構成のままガタやイナーシャによるシャッタの意図しない移動を検出可能とする。結果、次の目標位置への直接移動の可否を判断することが可能となるため端部冷却シャッタの迅速な移動制御が実現可能となる。

0101

《その他の実施例》
(1)本発明を適用できる範囲において実施例に記載の構成を適宜変更してもよい。例えばローラ定着方式、IH定着方式の定着装置と実施例の様な送風冷却機構とを組み合わせてもよい。

0102

(2)実施例に示したフィルム加熱方式の定着装置110におけるフィルム51は、ヒータ52と断熱ホルダ53によってその内面を支持され、加圧ローラ60によって駆動される構成に限られない。例えば、フィルム51は、複数のローラに架け渡されてこれらの複数のローラのいずれかによって駆動されるユニット方式であってもよい。

0103

(3)フィルム51とニップ部Nを形成する加圧部材60は、ローラ部材には限られない。例えば、複数のローラにベルトを架け渡した加圧ベルトユニット(これも定着部材である)を用いてもよい。

0104

(4)シャッタの位置を検知する検知手段としての複数のセンサフラグ105とフォトセンサ106・107は、フォトセンサ106・107をシャッタ102L(102R)に、センサフラグ105をシャッタフレーム120に配置することもできる。即ち、検知手段であるセンサフラグ105とフォトセンサ106・107は、一方をシャッタ102L(102R)に配置し、他方をシャッタフレーム120に対して固定して配設する。そして、両者の相対移動に伴うセンサ光路の遮光と透光とによりON信号とOFF信号を出力する構成にできる。

0105

(5)用紙Pを片側基準搬送する定着装置であってもよい。この場合は、送風口101は1つである。

0106

(6)定着装置110として用紙上に形成された未定着トナー像を加熱して定着する装置を例にして説明したがこれに限られない。例えば、用紙に仮定着されたトナー像を加熱し再定着することにより画像のグロス光沢度)を増大させる装置(この場合も定着装置と呼ぶことにする)であってもよい。即ち、例えば、半定着済みトナー画像を用紙に定着させる装置や、定着済みの画像に対して加熱処理を施す装置であってもよい。したがって、画像形成装置に搭載される定着装置6は、例えば、画像の光沢や表面性を調節する表面加熱装置であってもよい。

0107

(7)プリンタを例に説明した画像形成装置1は、モノクロの画像を形成する画像形成装置に限られず、カラーの画像を形成する画像形成装置でもよい。また画像形成装置は、必要な機器、装備筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。

0108

110・・画像加熱装置(定着装置)、110・・送風冷却機構(定着端部冷却ユニット)、51・・加熱回転体、P・・記録材、t・・画像、101(L、R)・・送風口、102(L、R)・・シャッタ部材、109(L、R)・・ファン、111・・移動機構(ラック−ピニオン機構)、105〜107・・検知手段、300・・制御部

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