図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

本発明の課題は、摩耗を低減したクリーニング部材を提供することである。また、その製造方法及びそれを有する画像形成装置を提供することである。

解決手段

本発明のクリーニング部材は、ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、前記ウレタンゴムが、フッ素原子直結した環状構造部を有することを特徴とする。

概要

背景

ウレタンゴムは、耐摩耗性に優れるゴム材として知られており、相手材表面の清掃異物除去等のために摩擦摺動させて用いるクリーニング部材としての用途で利用されている。例えば、電子写真印刷方式において、転写残トナーを除去するクリーニング工程においては、板状のウレタンゴム部材のエッジ対象部材に当接させてトナーを掻き落とす方法が広く採用されている。

電子写真印刷機などにおいては、ユニット高耐久化などのニーズが年々高まっており、クリーニング部材に対しては、さらなる摩耗の低減が求められている。摩耗が進行することにより、部材のクリーニング機能が低下し、クリーニングの信頼性が低下してしまうためである。

一般的には、ゴム部材架橋密度を増やすことにより強度(硬度弾性)を高めることが摩耗に有利と考えられているが、クリーニング部材としての用途においては、架橋密度を増やしても摩耗低減の効果は必ずしも得られず、逆に悪化する場合がある。

また、摩耗低減のために、フッ素原子を含む構造を導入し、摩擦力を低減する方法が知られている。例えば、ゴム主材としてフッ素ゴムを使用する方法や、クリーニング部材表面フッ素樹脂コーティングする方法が挙げられる。しかしながら、これらの方法では、ウレタンゴムと比較して強度特性が劣り、かえって耐摩耗性が悪化してしまう場合がある。

ウレタンゴムの物性を大きく変えずにフッ素原子を導入する方法として、ウレタンゴムの原材料となる単量体の一部に、フッ素原子を含有するものを用いることが挙げられる。特許文献1では、フルオロエチレンフルオロアルキル基を有する(メタアクリレートフルオロアルキルビニル化合物ポリオール成分の単量体として用いたウレタン部材が提案されている。しかしながら、この方法では、フッ素原子を含まないウレタンゴムと比較して摩耗は改善するものの、改善効果が不十分であった。

概要

本発明の課題は、摩耗を低減したクリーニング部材を提供することである。また、その製造方法及びそれを有する画像形成装置を提供することである。本発明のクリーニング部材は、ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、前記ウレタンゴムが、フッ素原子が直結した環状構造部を有することを特徴とする。

目的

本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、摩耗を低減したクリーニング部材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、前記ウレタンゴムが、フッ素原子直結した環状構造部を有することを特徴とするクリーニング部材。

請求項2

前記フッ素原子が、少なくともクリーニング部材の表面に存在することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング部材。

請求項3

前記フッ素原子が、前記表面から深さ20μm以内の領域に存在することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング部材。

請求項4

インクジェット用又は電子写真用のクリーニング部材であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のクリーニング部材。

請求項5

クリーニングブレードであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のクリーニング部材。

請求項6

請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のクリーニング部材を製造するクリーニング部材の製造方法であって、ウレタンゴムと、フッ素ガス又はフッ素化合物ガスとを反応させることにより、前記ウレタンゴムをフッ素化する工程を含むことを特徴とするクリーニング部材の製造方法。

請求項7

前記フッ素化する工程において、前記ウレタンゴムとフッ素ガスとを反応させることを特徴とする請求項6に記載のクリーニング部材の製造方法。

請求項8

前記ウレタンゴムを成形する工程を含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のクリーニング部材の製造方法。

請求項9

請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のクリーニング部材を有することを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、クリーニング部材、その製造方法及び画像形成装置に関し、より詳しくは、摩耗を低減したクリーニング部材等に関する。

背景技術

0002

ウレタンゴムは、耐摩耗性に優れるゴム材として知られており、相手材表面の清掃異物除去等のために摩擦摺動させて用いるクリーニング部材としての用途で利用されている。例えば、電子写真印刷方式において、転写残トナーを除去するクリーニング工程においては、板状のウレタンゴム部材のエッジ対象部材に当接させてトナーを掻き落とす方法が広く採用されている。

0003

電子写真印刷機などにおいては、ユニット高耐久化などのニーズが年々高まっており、クリーニング部材に対しては、さらなる摩耗の低減が求められている。摩耗が進行することにより、部材のクリーニング機能が低下し、クリーニングの信頼性が低下してしまうためである。

0004

一般的には、ゴム部材架橋密度を増やすことにより強度(硬度弾性)を高めることが摩耗に有利と考えられているが、クリーニング部材としての用途においては、架橋密度を増やしても摩耗低減の効果は必ずしも得られず、逆に悪化する場合がある。

0005

また、摩耗低減のために、フッ素原子を含む構造を導入し、摩擦力を低減する方法が知られている。例えば、ゴム主材としてフッ素ゴムを使用する方法や、クリーニング部材表面フッ素樹脂コーティングする方法が挙げられる。しかしながら、これらの方法では、ウレタンゴムと比較して強度特性が劣り、かえって耐摩耗性が悪化してしまう場合がある。

0006

ウレタンゴムの物性を大きく変えずにフッ素原子を導入する方法として、ウレタンゴムの原材料となる単量体の一部に、フッ素原子を含有するものを用いることが挙げられる。特許文献1では、フルオロエチレンフルオロアルキル基を有する(メタアクリレートフルオロアルキルビニル化合物ポリオール成分の単量体として用いたウレタン部材が提案されている。しかしながら、この方法では、フッ素原子を含まないウレタンゴムと比較して摩耗は改善するものの、改善効果が不十分であった。

先行技術

0007

特開2018−13767号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、摩耗を低減したクリーニング部材を提供することである。また、その製造方法及びそれを有する画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、ウレタンゴムが、フッ素原子が直結した環状構造部を有することにより、クリーニング部材の摩耗を低減できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。

0010

1.ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、
前記ウレタンゴムが、フッ素原子が直結した環状構造部を有することを特徴とするクリーニング部材。

0011

2.前記フッ素原子が、少なくともクリーニング部材の表面に存在することを特徴とする第1項に記載のクリーニング部材。

0012

3.前記フッ素原子が、前記表面から深さ20μm以内の領域に存在することを特徴とする第1項に記載のクリーニング部材。

0013

4.インクジェット用又は電子写真用のクリーニング部材であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載のクリーニング部材。

0014

5.クリーニングブレードであることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のクリーニング部材。

0015

6.第1項から第5項までのいずれか一項に記載のクリーニング部材を製造するクリーニング部材の製造方法であって、
ウレタンゴムと、フッ素ガス又はフッ素化合物ガスとを反応させることにより、前記ウレタンゴムをフッ素化する工程を含むことを特徴とするクリーニング部材の製造方法。

0016

7.前記フッ素化する工程において、前記ウレタンゴムとフッ素ガスとを反応させることを特徴とする第6項に記載のクリーニング部材の製造方法。

0017

8.前記ウレタンゴムを成形する工程を含むことを特徴とする第6項又は第7項に記載のクリーニング部材の製造方法。

0018

9.第1項から第5項までのいずれか一項に記載のクリーニング部材を有することを特徴とする画像形成装置。

発明の効果

0019

本発明の上記手段により、摩耗を低減したクリーニング部材を提供することができる。また、その製造方法及びそれを有する画像形成装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。

0020

クリーニング部材としての用途においては、部材のスティックスリップ運動が特徴的である。つまり、部材が摩擦力によって相手材の駆動方向に引き込まれ、引き込み量が多くなりゴム復元力が摩擦力を上回るようになると駆動方向上流位置に戻る、という往復運動が繰り返される特徴がある。

0021

本発明においては、摩耗進行のメカニズムを、以下のように推察した。スティック・スリップ運動の際に、当接部での引き込みによる展張力や、屈曲により、架橋点などに応力が集中し、分子鎖の切断が生じる。切断点を起点にクラック成長することで、摩耗が進行する。特に、電子写真用クリーニングブレードにおいては、スティック・スリップ運動は、運動幅としては数十μmオーダー微小領域での運動であり、このような比較的小さい外力での繰り返し疲労に対しては、架橋密度が高いほうがクラックが発生しやすくなると考えられており、摩耗がより悪化しやすいと推定される。

0022

本発明の構成においては、ウレタンゴムが分子中にフッ素原子を有する構造であるため、分子間力による束縛が弱まり、分子鎖の運動性が向上したものと考えられる。その結果、架橋点などへの応力集中が抑制されるため、架橋密度の高い構造であってもクラックの起点となる分子鎖切断を生じにくくなり、摩耗が低減したものと推定される。

0023

また、特許文献1に記載の構成と比較すると、本発明では、アルキル鎖の側鎖だけでなく、ベンゼン環等に由来する環状構造部にもフッ素原子が置換又は付加している点が異なる。分子間力に対しては、アルキル鎖間の相互作用よりも、例えば、ベンゼン環間のπ−π相互作用のほうが寄与度が大きい。電子吸引性の強いフッ素原子がベンゼン環由来の部位に直結していることにより、環状構造部の電子軌道対称性が低下し、スタッキングしにくくなると考えられる。
したがって、アルキル鎖の側鎖のみがフッ素原子で置換されている場合と比較して、分子鎖の運動性を大きく高めることができ、摩耗をより低減できるものと推定される。

図面の簡単な説明

0024

本発明の画像形成装置の構成の一例を模式的に示す図
本発明のクリーニングブレードの構成を模式的に示す図
像担持体の表面に当接しているクリーニングブレードの状態を模式的に示す図
クリーニングブレードの摩耗を模式的に示す図

0025

本発明のクリーニング部材は、ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、前記ウレタンゴムが、フッ素原子が直結した環状構造部を有することを特徴とする。この特徴は、下記各実施態様(形態)に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記フッ素原子が、少なくともクリーニング部材の表面に存在することが好ましい。
また、前記フッ素原子が、前記表面から深さ20μm以内の領域に存在することが、本発明の効果をさらに高める観点から好ましい。
さらに、インクジェット用又は電子写真用のクリーニング部材であることが好ましい。

0026

また、本発明においては、クリーニングブレードであることが好ましい。
本発明のクリーニング部材を製造するクリーニング部材の製造方法としては、ウレタンゴムと、フッ素ガス又はフッ素化合物ガスとを反応させることにより、前記ウレタンゴムをフッ素化する工程を含む態様の製造方法であることが好ましい。

0027

さらに、前記フッ素化する工程において、前記ウレタンゴムとフッ素ガスとを反応させることが好ましい。
また、ウレタンゴムを成形する工程を含むことが好ましい。
本発明のクリーニング部材を有する画像形成装置であることが好ましい。

0028

以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。

0029

《クリーニング部材の概要
本発明のクリーニング部材は、ウレタンゴムを含有するクリーニング部材であって、前記ウレタンゴムが、フッ素原子が直結した環状構造部を有することを特徴とする。
本発明のクリーニング部材は、クリーニングブレードとして、弾性を有するとともにエッジ部を含む板状部材として、電子写真方式の画像形成装置において好ましく用いることができるものである。

0030

ブレードクリーニングにおいて、板状部材は、クリーニングニップ部で像担持体の表面の凹凸に追随して密着するための柔軟性を有し、さらに擦過による摩耗を低減するために、適度な強度を有することが好ましく、エッジ部の寸法精度などの観点から、ウレタンゴムが用いられている。本発明では、ウレタンゴムがフッ素原子が直結した環状構造部を有することにより、耐摩耗性を改善し、さらに好ましい態様として、摩耗しやすいクリーニング部材の表面にフッ素原子を存在させることにより、適度な強度と摩耗を低減したクリーニング部材とすることができる。

0031

[ウレタンゴム]
(環状構造部)
本発明に係るウレタンゴムは、フッ素原子が直結した環状構造部を有する。環状構造部とは、炭化水素環複素環をいい、フッ素原子が直結した環状構造部として、例えば、
(1)ベンゼン環における置換反応によりベンゼン環骨格水素原子の1部がフッ素原子で置換されたもの、
(2)ベンゼン環へのフッ素原子の付加反応により、シクロヘキサンシクロヘキセン又はシクロヘキサジエン骨格の側鎖にフッ素原子を有するもの、
が好ましく挙げられる。

0032

ベンゼン環の環状構造部の電子軌道の対称性を低下させ、π−πスタッキングを低減する観点から、少なくとも前記(2)を含有することが好ましい。これにより、π電子自体が減少するためである。また、(1)又は(2)いずれの構造においても、一つの環状構造部に対して直結しているフッ素原子数は多い方が好ましい。

0033

環状構造部に直結したフッ素原子の存在は、フッ素19核磁気共鳴法(19F NMR)によるピーク位置から検出することができる。
具体的には、ベンゼン環又はシクロヘキサン等の環状構造部の水素原子が置換された位置に存在するフッ素原子は、アルキル鎖のフッ素原子とは異なる位置にピークが検出されるため、区別することができる。

0034

また、前記フッ素原子が、少なくともクリーニング部材の表面に存在することが好ましく、さらに、フッ素原子が、表面から深さ20μm以内の領域に存在することが好ましい。
クリーニング部材をクリーニングブレードとして用いる場合、全体として、剛性の高い方が、クリーニングブレードが感光体との摩擦力によって引き込まれる際、クリーニングブレードの復元力が大きく、引き込み量が少ない方が、クリーニングブレード先端部への応力集中を低減できる。

0035

ベンゼン環は、フッ素原子に置換されていない方がクリーニングブレードの剛性が高く、復元力が大きくなるため、応力の集中する板状部材の先端部近傍以外はフッ素原子で置換されていないことが好ましい。
フッ素原子が、表面から深さ20μm以内の領域に存在する場合、ブレード全体としての剛性を下げることがなく、摩耗低減の効果がより大きくなる。より好ましくは、フッ素原子が、表面から深さ20μm以内の領域に存在することである。さらに好ましくは表面から深さ20μm以内の領域にのみ存在することである。
フッ素原子が、存在する領域は、後述するウレタンゴムをフッ素化する工程において、例えば、ガス濃度反応温度又は反応時間等を変えることにより、制御することができる。

0036

(フッ素原子が存在する領域)
フッ素原子が、存在する領域は、特開2005−54067号公報に記載されているEPMA(電子マイクロアナライザ)法と同様にして、試料樹脂に埋め込み、断面を露出させた状態で、断面の線分析を行う。検出された強度ピーク値の山の幅を、フッ素原子が存在する層厚とする。日本電子社製JXA−8900を用いてフッ素強度のしきい値を50として、EPMAにより検出された強度ピーク値の山の幅を測定することができる。微量存在したとしても、上記EPMAによる測定でピークが認められない場合、フッ素原子は、「存在しない」と定義する。

0037

《クリーニング部材の製造方法》
本発明のクリーニング部材の製造方法は、ウレタンゴムと、フッ素ガス又はフッ素化合物ガスとを反応させることにより、前記ウレタンゴムをフッ素化する工程を含むことを特徴とする。より好ましくはウレタンゴムとフッ素ガスとを反応させることである。さらに、ウレタンゴムを成形する工程を含むことが好ましい。成型して板状部材とすることが好ましい。
フッ素化する工程で用いる、フッ素化する前の原料のウレタンゴムは、公知の方法で製造することができ、その重合方法としてはプレポリマー法ワンショット法など、ポリウレタンの一般的な方法が用いられる。プレポリマー法は強度、耐摩耗性に優れるポリウレタンが得られるため本実施形態には好適であるが、製法により制限されるものではない。

0038

プレポリマー法における製造方法としては、例えば、原料のウレタンゴムは、ポリオールとポリイソシアネートとを用いてポリウレタンプレポリマーを調製し、当該ポリウレタンプレポリマーに架橋材鎖延長剤、及び必要に応じて硬化触媒を加えて、所定の型内にて上記ポリウレタンプレポリマーを架橋させ、炉内にて後架橋させ、遠心成型によりシート状に成型し、得られたシートを常温放置して熟成し、所定の寸法で平板状に裁断することにより板状部材として製造することができる。
上記ポリオールは、1種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、その例には、高分子量ポリオール及び低分子量ポリオールが含まれる。

0039

上記高分子量ポリオールの例には、アルキレングリコールアジピン酸などの脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオールカプロラクトン開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオールなどのポリカプロラクトン系ポリオール、ポリオキシテトラメチレングリコール及びポリ(オキシプロピレン)グリコールなどのポリエーテル系ポリオール、が含まれる。上記アルキレングリコールの例には、エチレンアジペートエステルポリオールブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、及びエチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオールが含まれる。

0040

上記低分子量ポリオールの例には、1,4−ブタンジオールエチレングリコールネオペンチルグリコールヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチルエーテル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタンなどの二価アルコール、及び1,1,1−トリメチロールプロパングリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオールトリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチルプロパンジグリセリンペンタエリスリトールなどの三価又はそれ以上の多価アルコールが含まれる。
高分子量ポリオールのうち、ポリエステルポリオールとしては、例えばジオールジカルボン酸との脱水縮合により得られるポリオールが、好適に用いられる。
ジオールとしてはエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。

0041

ジカルボン酸としては例えばシュウ酸マロン酸コハク酸メチルマロン酸グルタル酸エチルマロン酸、メチルコハク酸、アジピン酸、プロピルマロン酸、エチルコハク酸、ジメチルコハク酸、ピメリン酸ブチルマロン酸、ジエチルマロン酸、プロピルコハク酸、スベリン酸アゼライン酸セバシン酸ウンデカン二酸ドデカン二酸フタル酸デカメチレンジカルボン酸等が挙げられる。これらのうち、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、フタル酸が望ましい。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。

0042

上記ポリイソシアネートは、1種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、その例には、メチレンジフェニルジイソシアネートMDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)が含まれる。

0043

さらに、ポリオールとポリイソシアネートとを用いてポリウレタンプレポリマーを調製するさい、前記ポリイソシアネートと反応させるポリオールとして、フッ素原子を含むポリマーポリオールを用いても良い。フッ素原子を含むポリマーポリオールの具体例としては、例えば、フルオロエチレン、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート又はフルオロアルキルビニル化合物と、ヒドロキシ基を有する単量体との重合物が挙げられる。

0044

フルオロエチレンの具体例としては、1−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、1,1,2−トリフルオロエチレン、1,1,2,2−テトラフルオロエチレンクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン及びα、β、β−トリフルオロスチレンが挙げられる。

0045

フルオロアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロエチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロ(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。

0046

フルオロアルキルビニル化合物の具体例としては、トリフルオロメチルエチレン、パーフルオロエチルエチレン、4,4,4−トリフルオロ−1−ブテンパーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、3−(パーフルオロブチル)−1−プロペン、3−(パーフルオロヘキシル)−1−プロペンが挙げられる。

0047

ヒドロキシ基を有する単量体の具体例としては、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、エチル2−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートのようなヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、2−エチル−1−ビニルオキシヘキサンのようなヒドロキシ基含有ビニルエーテルが挙げられる。これらのヒドロキシ基を有する重合性化合物は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0048

フッ素原子を含むポリマーポリオールは、上記した単量体と併せて、ラジカル重合性の単量体を重合させることができる。ラジカル重合性の単量体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリレート;メチルビニルエーテルエチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルn−ブチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ラウリルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルのようなビニルエーテル等が挙げられる。

0049

フッ素原子を含むポリオールとして、市販のポリオールを用いることも可能である。かかるポリオールの具体例を以下に挙げる。「セフラルコートPX−40」、「セフラルコートA202B」、「セフラルコートA606X」、「セフラルコートCF803」(いずれも商品名、セントラル硝子社製)、「ルミフロンLF−100」、「ルミフロン LF−200」、「ルミフロン LF−302」、「ルミフロン LF−400」、「ルミフロン LF−554」、「ルミフロン LF−600」、「ルミフロン LF−986N」(いずれも商品名、旭硝子社製)、「ザフロンFC−110」、「ザフロンFC−220」、「ザフロンFC−250」、「ザフロンFC−275」、「ザフロンFC−310」、「ザフロンFC−575」、「ザフロンXFC−973」(いずれも商品名、東亞合成社製)、「ゼッフルGK−510」(商品名、ダイキン工業社製)、フルオネートシリーズ(商品名、大日本インキ化学工業社製)。

0050

架橋剤としては、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、テトラオール(4官能)等が挙げられ、これらを併用してもよい。また、架橋剤としてアミン系化合物を用いてもよい。なお、3官能以上の架橋剤を用いて架橋されたものであることが望ましい。
3官能の架橋剤としては特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
また、鎖延長剤として、重量平均分子量(Mw)が400未満のジオール又はジアミンを用いてもよく、例えば1,4−ブタンジオール等が挙げられる。

0051

硬化触媒は、1種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、その例には、2−メチルイミダゾール及び1,2−ジメチルイミダゾールが含まれる。上記硬化触媒の含有量は、目的に応じて適宜選択することができ、0.01〜0.5質量%であることが好ましく、0.05〜0.3質量%であることがより好ましい。

0052

[ウレタンゴムをフッ素化する工程]
ウレタンゴムをフッ素化する工程では、上記のようにして製造したウレタンゴムと、フッ素ガス又はフッ素化合物ガスとを反応させることにより、前記ウレタンゴムをフッ素化する。フッ素ガス又はフッ素化合物ガスを用いることにより、ウレタンゴムの表面にフッ素原子を導入することができる。

0053

具体的には、直接フッ素化法又はプラズマフッ化法によりフッ素化することができる。これら方法を用いることにより、芳香族環にもフッ素原子を導入することができる。また、フッ素化条件を調整することにより、ウレタンゴムのフッ素化の程度及び、ウレタンゴムの表面からの深さ方向でのフッ素原子の含有量を制御することができる。

0054

(1)直接フッ素化法
フッ素ガスを直接接触させる方法である。フッ素ガスは容易に解離し、生成したフッ素ラジカルがウレタンゴムと反応する。必要により、フッ素ガスとともに不活性ガスを用いても良い。
例えば、ウレタンゴムを処理容器に入れて処理容器を100Pa以下に減圧する。次いで、窒素ガスなどの不活性ガスに雰囲気を置換する。その後、フッ素ガスが0.1〜99%となるように容器内に導入する。このとき、フッ素ガスの圧力は1〜1000kPaであることが好ましい。フッ素ガスと接触させる処理時間は10秒〜10日、好ましくは10分〜10時間である。処理温度は0〜200℃、好ましくは室温〜100℃の範囲内である。

0055

(2)プラズマフッ化法
例えば、特開平6−9803号公報に記載のように、真空雰囲気において13〜130Paの含フッ素ガスの存在下で、0.5〜2.5kVの直流電圧印加することにより生成されるプラズマをウレタンゴムの表面に照射することにより、ウレタンゴムの表面をフッ素化することができる。陰極陽極との間に生ずる比較的弱いエネルギー直流電界により含フッ素ガスがプラズマ化され、これが陰極上に置かれたウレタンゴムの表面に化学的吸着して表面がフッ素化される。

0056

含フッ素ガスとしては、CF4、NF3、SF6、C2F4、C2F6などのフッ素化合物を用い、これらのガスをプラズマ化してウレタンゴムの表面をフッ素化することができる。

0057

[ウレタンゴムを成型する工程]
ウレタンゴムは、クリーニング部材として、板状のウレタンゴム部材に成型することができる。成型は公知の方法で行うことができる。成型は、ウレタンゴムをフッ素化する工程の前でも後でも良い。

0058

《用途》
本発明のクリーニング部材は、電子写真用途及びインクジェット印刷機向け用途などに用いることができる。
電子写真用途としては、感光体用クリーニングブレードや中間転写ベルト用クリーニングブレードに用いることができる。
電子写真用途のクリーニングブレードは板状であることが好ましく、また、JIS−Aの硬度で60〜80度であることが好ましく、65〜75度であることがより好ましい。上記硬度が60度以上であれば、クリーニングブレードが適度な剛性を有し、当接部での引き込みによる展張が抑えられ、クラックを抑制できるため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。
硬度が80度以下であれば、硬度が80度より大きい場合と比較して、架橋密度を比較的低い設計にすることができ、架橋点への応力集中による分子鎖切断が抑えられるため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。

0059

また、上記板状部材の反発弾性は、25℃で測定された反発弾性係数で、10〜80%であることが好ましく、10〜50%であることがより好ましい。
上記反発弾性が10%以上あれば、クリーニングブレードが適度な復元力を有し、当接部での引き込みによる展張が抑えられ、クラックを抑制できるため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。
上記反発弾性が80%以下あれば、反発弾性が80%より大きい場合と比較して、架橋密度を比較的低い設計にすることができ、架橋点への応力集中による分子鎖切断が抑えられるため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。
上記硬度及び反発弾性は、それぞれ、板状部材の材料の種類やその添加比率などにより調整することが可能である。

0060

インクジェット印刷機向け用途としては、転写ベルト搬送ベルト向けクリーニングブレード、プリントヘッド用クリーニングブレードに適用することができる。
その他、一般用途として自動車用ワイパー及びスクイージーなどにも用いることができる。

0061

《画像形成装置》
本発明のクリーニングブレードは、上記環状構造部にフッ素原子を有するウレタンゴムにより、像担持体の表面に少なくともそのエッジ部で当接して上記像担持体の表面から付着物を除去するための部材として使用することが可能である。すなわち、上記クリーニングブレードは、電子写真方式の画像形成におけるブレードクリーニング方式でのクリーニングブレードとして使用することが可能である。上記電子写真方式の当該画像形成は、トナー画像担持転写するための像担持体と、トナー画像を転写した後の上記像担持体の表面に当接して上記表面に残存するトナー粒子を上記表面から除去するためのクリーニングブレードとを有する公知の電子写真方式の画像形成装置により行うことが可能である。なお、上記エッジ部は、像担持体の軸方向における表面の全長に十分に当接する長さを有していればよく、例えば、板状部材の長手方向を横断する断面の形状における角(一側縁)とすることができる。

0062

上記クリーニングブレードは、上記第1の部分が像担持体の表面の移動方向の上流側に位置するように上記エッジ部で像担持体に当接させることにより、公知の電子写真方式の画像形成装置におけるクリーニングブレードとして用いられる。また、上記クリーニングブレードを用いる電子写真方式の画像形成方法は、上記の公知の電子写真方式の画像形成装置に本実施の形態のクリーニングブレードを用いることによって行うことが可能である。

0063

当該画像形成方法では、外添剤を有する公知のトナー粒子を現像剤に用いることができる。当該現像剤は、トナー粒子のみから実質的に構成される一成分現像剤であってもよいし、トナー粒子とキャリア粒子とを有する二成分現像剤であってもよい。

0064

上記トナー粒子は、例えば、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子と、当該トナー母体粒子の表面に付着する外添剤とを有する。トナー母体粒子は、画像形成方法において形成しようとする画像に応じて公知技術に基づき適宜に構成することが可能である。

0065

上記外添剤は、流動性帯電特性などのトナー粒子の特性を改良する作用を呈する粒子であり、公知のものから適宜に選ぶことが可能である。外添剤は、1種でもそれ以上でもよく、その例には、無機微粒子有機微粒子及び滑剤が含まれる。

0066

上記無機微粒子の例には、シリカチタニアアルミナ又はチタン酸ストロンチウム微粒子が好ましくは含まれる。無機微粒子は、必要に応じて、その表面が疎水化処理されていてもよい。

0067

上記シリカ微粒子の例には、日本アエロジル株式会社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、及びキャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5、が含まれる。

0068

上記チタニア微粒子の例には、日本アエロジル株式会社製の市販品T−805、T−604、テイカ株式会社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン工業株式会社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、及び出光興産株式会社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC、が含まれる。

0069

上記アルミナ微粒子の例には、日本アエロジル株式会社製の市販品RFY−C、C−604、及び石原産業株式会社製の市販品TTO−55、が含まれる。
上記有機微粒子の例には、その数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の有機微粒子が含まれる。上記有機微粒子の材料の例には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体及びこれらの共重合体が好ましくは含まれる。

0070

上記滑剤の例には、高級脂肪酸金属塩の粒子が含まれ、当該高級脂肪酸の金属塩の例には、ステアリン酸亜鉛アルミニウム、銅、マグネシウムカルシウムの塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウムの塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウムの塩、リノール酸の亜鉛、カルシウムの塩、及びリシノール酸の亜鉛、カルシウムの塩、が含まれる。

0071

上記トナー粒子における上記外添剤の含有量は、0.1〜10.0質量%であることが好ましい。タービュラミキサヘンシェルミキサナウターミキサ及びV型混合機などの公知の混合装置を用いてトナー母体粒子と外添剤とを混合することによって、トナー粒子を構成することができる。

0072

図1は、本発明の画像形成装置の構成の一例を模式的に示す図である。上記画像形成装置は、図1に示されるように、矢印Aの方向に回転自在に配置されているドラム状の像担持体10、像担持体10の表面を帯電させるための帯電装置11、帯電した像担持体10の表面を露光して静電潜像を形成するための露光装置12、トナー粒子を含む現像剤により静電潜像を顕在化させてトナー画像を形成するための現像装置13、像担持体10上に形成されたトナー画像を転写材Pに転写させるための転写装置14、像担持体10から転写後の転写材Pを分離させるための分離装置15、転写後の像担持体10上に残留するトナー粒子を除去するためのクリーニング装置20、及び転写材P上の未定着トナー画像を転写材Pに定着させるための定着装置16を有している。帯電装置11、露光装置12、現像装置13、転写装置14、分離装置15及びクリーニング装置20は、矢印Aの方向に沿ってこの順で像担持体10の外周側に配置されている。

0073

クリーニング装置20は、像担持体10に向けて開口しているクリーニング容器205と、クリーニング容器205の開口部に支持されている、像担持体10の表面に当接するクリーニングブレード201とを有する。クリーニングブレード201は、その先端部が像担持体10の表面に当接するように、その基端部で支持部材によって上記開口部に支持されている。クリーニングブレード201のその基端側から像担持体10に対して延出する方向は、像担持体10の回転方向(その表面の移動方向)とは反対の方向、いわゆるカウンター方向、である。

0074

クリーニングブレード201は、図2に示されるように、弾性を有する板状部材210として使用する。板状部材210は、エッジ部212と、第1の部分214と、第2の部分216とを有する。

0075

クリーニングブレード201は、図3に示されるように、エッジ部212で像担持体10の表面を押圧するように配置される。
クリーニングブレード201の像担持体10に対する押圧力は、14〜35N/mであることが好ましく、17〜30N/mであることがより好ましい。当該押圧力が14N/m以上あれば、上記押圧力の不足により、トナー粒子のすり抜けが生じやすくなることはない。当該押圧力が35N/m以下の場合では、部材の当接部に印加される応力を小さくすることができ、応力集中によるクラックを抑制できるため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。

0076

クリーニングブレード201の像担持体10の表面に対する当接角は、剛体当接角で10〜30°であることが好ましく、12〜27°であることがより好ましい。通常、エッジ部212が回転方向(矢印A方向)に引き込まれることにより、第1の部分214において適度なクリーニングニップ部が形成される。当該当接角が12°以上あれば、第2の部分216においてクリーニングブレード201が像担持体10の表面と当接する、いわゆる「腹当たり」の状態となることがないため、トナー粒子のすり抜けを生じることがない。また、上記当接角が27°以下であれば、クリーニング部材の摺動方向への引き込み量が大きくなることがないため、ゴム部材の展張や屈曲が大きくならないため、摩耗低減の効果を十分に得ることができる。

0077

なお、剛体当接角とは、クリーニングブレード201を剛体とみなしたときの、クリーニングレード201が像担持体10の表面に当接する位置における、クリーニングブレード201の延出方向が当該当接する位置における像担持体10の接線となす角度(図1中のθ)である。

0078

像担持体10は、帯電装置11によって帯電され、帯電した像担持体10の表面には、露光装置12による当該表面への露光によって静電潜像が形成される。当該静電潜像は、現像装置13のトナー粒子の供給によって顕在化し、トナー画像となる。像担持体10上に形成されたトナー画像は、転写装置14によって転写材Pに転写される。トナー画像を担持する転写材Pは、分離装置15からの電圧の印加によって像担持体10の表面から分離する。転写材P上のトナー画像は、定着装置16による加熱加圧により転写材Pに定着される。

0079

以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。

0080

〔実施例1〕
《クリーニングブレードの作製》
[クリーニングブレード1の作製]
(原料のウレタンゴム1の作製)
1,8−オクタンジオール(東京化成工業社製О0024)731.2gをアジピン酸(東京化成工業社製A0161)730.7gと脱水縮合させてポリエステルポリオール1を得た。
前記ポリエステルポリオール1 1000gと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製「ミリオネートMT」)380gとを窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させ、液状プレポリマーを得た。
このプレポリマーに100〜110℃の温度で鎖延長剤として1,4−ブタンジオール(東京化成工業社製B0680)52gと、架橋剤として1,1,1−トリメチロールプロパン(東京化成工業社製B0680)35gを加えて混合した後、この液状混合物遠心成形機注入し、150℃で1時間、約600r.p.m.にて回転成形して、板状ポリウレタン成形物を得た。これを更に室温にて1週間熟成した後2mm×13mm×350mmのサイズに裁断し、原料のウレタンゴム1を得た。

0081

(ウレタンゴムをフッ素化する工程)
前記のウレタンゴム1を処理容器に入れて、処理容器を100Pa以下に減圧した。次いで、不活性ガスとしての窒素ガスに雰囲気を置換し、その後、フッ素ガスを容器内に導入した。温度が25〜30度、処理時間が6時間、フッ素ガス濃度が43%(フッ素ガス圧力40kPa、窒素ガス圧力53kPa)の条件下で行った。このようにして表面から10μmまでにフッ素原子を有するクリーニングブレード1を作製した。

0082

[クリーニングブレード2及び3の作製]
クリーニングブレード1の作製において、ウレタンゴムをフッ素化する工程の処理時間のみを調整して、クリーニングブレード1の作製と同様にして、それぞれ、表面から20μmまでにフッ素原子を有するクリーニングブレード2及び表面から25μmまでにフッ素原子を有するクリーニングブレード3を作製した。

0083

[クリーニングブレード4の作製]
原料のウレタンゴム1を作製した後、下記のようにしてウレタンゴム1の表面をフッ素化した。

0084

(ウレタンゴムをフッ素化する工程)
特開平6−9803号公報に記載の装置を用い、真空雰囲気において50PaのSF6を用い、下記の条件で生成されるプラズマをウレタンゴム1の表面に照射することにより、ウレタンゴムの表面をフッ素化した。なお、表面から10μmまでにフッ素原子を有するように、処理時間を調整してクリーニングブレード4を作製した。

0085

直流電圧を印加:1kV
電極間電流:1kV
基板温度:常温

0086

[クリーニングブレード5の作製]
(ウレタンゴム2の作製)
原料のウレタンゴム1の作製において、1,8−オクタンジオール731.2gの代わりに、1,8−オクタンジオール365.6gと2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール(東京化成工業社製T2296)405.2gに変更してポリエステルポリオール2を得て、ポリエステルポリオール1の代わりに用いた以外は、ウレタンゴム1の作製と同様にしてウレタンゴム2を作製し、フッ素原子を全領域に均一に有するクリーニングブレード5とした。

0087

[クリーニングブレード6の作製]
ウレタンゴム1の表面をサンドブラストによって粗面化し、当該表面に4フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体PFA樹脂ともいう。)(MP−10−2「商品名」、三井フロロケミカル製)粉末に、天然黒鉛を原料としたフッ化カーボン粉末を、7質量%混合撹拌したものを粉体静電塗装法によって厚さ10μmに塗布し、380℃で20分焼成した。
この板体液体窒素中で切断して、2mm×13mm×350mmのサイズ、厚さ10μmとし、さらにその表面を表面粗さ(JIS−B−0601)1μに仕上げてクリーニングフレード6を製造した。

0088

[クリーニングブレード7の作製]
フッ素原子を有しないウレタンゴム1を、そのままクリーニングブレード7として用いた。

0089

[クリーニングブレード8の作製]
ゴム部材として、市販のフッ素ゴム成形品ミスミ社型番RBFM2−10)をウレタンゴム1と同サイズにしてクリーニングブレード8とした。

0090

(19F−NMR測定
上記作製したクリーニングブレード1〜8の各々について、環状構造部に直結したフッ素原子の有無を調べた。環状構造部に直結したフッ素原子の存在は、フッ素19核磁気共鳴法(19F NMR)によるピーク位置から確認した。フッ素19核磁気共鳴法は以下の機器・条件で行った。
使用機器:日本電子社製 JNM−AL300
条件:282.7MHz、溶媒重アセトン、基準:CFCl3、内部標準:ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン

0091

(フッ素原子存在領域の測定)
フッ素原子が、存在する領域は前述したEPMA(電子線マイクロアナライザ)で、各試料を樹脂に埋め込み、断面を露出させた状態で、断面の線分析を行った。検出された強度ピーク値の山の幅を、表面から存在するフッ素原子の深さとした。日本電子社製JXA−8900を用いてフッ素強度のしきい値を50として測定した。
フッ素化する工程でフッ素ガス処理したものは、表に示した表面からのフッ素原子深さまでにわたってフッ素原子は検出され、それ以外にはフッ素原子は検出されなかった。

0092

≪評価≫
上記作製したクリーニングブレード1〜8の各々を、それぞれ、板金接着した。板金としては、Bizhub Pro C1100のドラムユニットに搭載のクリーニングブレードに用いられている板金と同一のものを使用した。
画像形成装置「Bizhub Pro C1100」(コニカミノルタ株式会社、「bizhub」は同社登録商標)のドラムユニットを取り外し、標準搭載されているクリーニングブレード一体部品を、各実施例の評価ブレード交換した。上記ドラムユニットを、上記画像形成装置に搭載した。なお、クリーニングブレードの当接荷重は26N/m、剛体当接角は20°に設定した。

0093

印字率3%の画像チャートをA3両面100000枚連続印刷した。画像チャートは、より具体的には、搬送方向に垂直な方向に12.6mm幅の帯を1本有するものを用いた。印刷時の温湿度条件は、低温低湿条件(温度10℃、湿度20%RH)とした。
クリーニング性
上記印刷後、上記画像形成装置のドラムユニットを取り出し、感光体の表面及び印刷物の表面を目視で観察し、感光体の表面上又は印刷物の非画像部にトナーがスジ状に存在する、トナーすり抜けの有無を確認した。トナーすり抜けが確認されなかった場合を合格、確認された場合を不合格とした。表Iでは各々合格を○、不合格を×として記した。

0094

摩耗幅
上記クリーニング性の評価を実施後のクリーニングブレードにおいて、レーザー顕微鏡観察により、摩耗幅を測定した。図4は、クリーニングブレードの摩耗を模式的に示す図である。図4で示されるように、クリーニングブレード201の長手方向を横断する断面において、ブレード先端部の表面に対して45°で交わる線を基準線とし、当該基準線に平行な方向における、ブレード先端部の表面とブレードの摩耗によって欠けた部分との境界間の距離Lを摩耗幅とした。
摩耗幅15μm以下が合格である。

0095

以上の結果を表Iに示す。表では以下の略号を用いた。また、表中、ポリオールの欄中の括弧内の化合物は、ポリエステルポリオール1及び2の調製に用いた材料を示している。
DPMDI:4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
OD:1,8−オクタンジオール
DTF:2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール
ADA :アジピン酸

0096

実施例

0097

表Iから本発明のクリーニング部材であるクリーニングブレードは、クリーニング性に優れ、かつ摩耗幅が狭く、耐摩耗性に優れていることが分る。

0098

10像担持体
11帯電装置
12露光装置
13現像装置
14転写装置
15分離装置
16定着装置
20クリーニング装置
201クリーニングブレード
205クリーニング容器
210板状部材
212エッジ部
214 第1の部分
216 第2の部分
A 像担持体の表面の移動方向を表す矢印
P転写材
L 摩耗幅

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ