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課題

腎臓の炎症の早期検出が可能なマーカーの提供。

解決手段

本開示は、対象由来サンプル、例えば尿サンプルにおけるP2Y14および/またはUDPグルコースのレベルを測定することにより腎臓の炎症を検出するためのアッセイおよび方法に関する。本開示はまた、P2Y14阻害剤投与することにより腎臓の炎症を処置するための方法にも関する。

概要

背景

背景
腎不全は、ほとんど常に、制御されない炎症を伴う。急性腎障害(AKI)は、集中治療室患者の3分の2、心臓手術後の患者の40%および全入院患者の23%で起こっている。加えて、虚血腎毒素、画像化造影剤および細菌内毒素を含む様々な要因が、AKIの発生率の増加に寄与する。AKIは、慢性腎疾患CKD)から末期腎疾患への進行に寄与する。これは、より長い入院期間を伴い、したがってより多い費用を発生させる。米国において数百万人を悩ましている高血圧および糖尿病は、CKDの二大要因である。2012年に、6つの主要な市場(米国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインおよび英国)において6953万例のCKDが報告され、米国単独でほぼ3900万例であった。CKDの有病率は、年1.62%成長しており、2022年に8083万例に達すると見積もられている。その進行の早期に検出されれば、腎疾患は鈍化させることができ、透析への移行を遅らせることができる。しかし、腎臓の炎症の早期マーカー現時点利用可能でない。

多数のプリン受容体が腎臓で発現され、プリン作動性シグナル脱調節は炎症性腎疾患、高血圧、慢性腎疾患(CKD)、急性腎障害(AKI)、糖尿病性ネフロパシーおよび糸球体腎炎を含む様々な病理に関連する(Arulkumaran, N., et al., Front Physiol, 2013, 4:194(非特許文献1); Burnstock, G., et al., Purinergic Signal., 2014, 10, 71-101(非特許文献2))。プリン受容体はまた、集合管主細胞による水分、電解質および容積恒常性の調節にも関与する(Praetorius, H.A., and Leipziger, J., Annu Rev Physiol, 2010, 72:377-393(非特許文献3); Rieg, T., and Vallon, V., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2009, 296:R419-427(非特許文献4); Vallon, V., et al., Wiley Interdiscip Rev Membr Transp Signal, 2012, 1:731-742(非特許文献5); Kishore, B.K., et al., Purinergic Signal, 2009, 5:491-499(非特許文献6))。しかし、集合管の他の主要な細胞型である介在細胞(IC)のプリン作動性の調節に関してはほとんど知られていない。ICはプロトンポンプ性V-ATPaseを通じて酸/塩基の恒常性の維持に関与する(Breton, S., and Brown, D., Physiology (Bethesda), 2013, 28:318-329(非特許文献7); Wagner, C.A., et al., Physiol. Rev., 2004, 84:1263-1314(非特許文献8))。精巣上体において、ATPおよびアデノシンは、ICに類似する明細胞におけるV-ATPase依存性プロトン分泌の強力な活性化因子である(Belleannee, C., et al., Am J Physiol Cell Physiol, 2010, 298:C817-830(非特許文献9))。細胞外ATPは、破骨細胞において骨の再吸収刺激し、これもV-ATPaseの活性を必要とするプロセスである(Gallagher, J.A., J Musculoskelet Neuronal Interact, 2004, 4:125-127(非特許文献10); Kaunitz, J.D., and Yamaguchi, D.T., J Cell Biochem, 2008, 105:655-662(非特許文献11))。これらの研究は、腎臓における酸/塩基輸送のプリン作動性の調節に対する役割示唆しているが、ICのプリン受容体の特性は依然として特徴づけられていない状態である。

ヌクレオチド活性化プリン受容体は、リガンドゲートイオンチャネルであるP2X受容体Gタンパク質共役受容体(GPCR)であるP2Y受容体の2つのファミリー分類される(Praetorius, H.A., and Leipziger, J., Annu Rev Physiol, 2010, 72:377-393(非特許文献3); Rieg, T., and Vallon, V., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2009, 296:R419-427(非特許文献4); Vallon, V., et al., Wiley Interdiscip Rev Membr Transp Signal, 2012, 1:731-742(非特許文献5))。p2y5は当初、他のP2受容体に対するその相同性に基づきヌクレオチド受容体であろうと提案されたが、それはその後、ヌクレオチドに対して非感受性であり(Li, Q., et al., Biochem Biophys Res Commun, 1997, 236:455-460(非特許文献12))、その代わりにリゾホスファチジン酸LPA)シグナルを媒介する(Lee, C.W., et al., J Biol Chem, 2006, 281:23589-23597(非特許文献13))ことが示された。同様に、p2y10は、ヌクレオチドによって活性化されないリゾリン脂質受容体である(Murakami, M., et al., Biochem Biophys Res Commun, 2008, 371:707-712(非特許文献14))。P2Y14受容体(GPR105としても公知)は、P2Y受容体ファミリーの最新メンバーである(Freeman, K., et al., Genomics, 2001, 78:124-128(非特許文献15); Chambers, J.K., et al., J Biol Chem, 2000, 275:10767-10771(非特許文献16))。

損傷組織における炎症促進性免疫細胞浸潤前の)炎症の早期の兆候を検出することを目的とする新規ストラテジーおよび腎臓における炎症の処置に対する要望が明らかに満たされていない。

概要

腎臓の炎症の早期検出が可能なマーカーの提供。本開示は、対象由来サンプル、例えば尿サンプルにおけるP2Y14および/またはUDPグルコースのレベルを測定することにより腎臓の炎症を検出するためのアッセイおよび方法に関する。本開示はまた、P2Y14阻害剤投与することにより腎臓の炎症を処置するための方法にも関する。

目的

(損傷組織における炎症促進性免疫細胞の浸潤前の)炎症の早期の兆候を検出することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルを測定する工程;(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)サンプルを、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有する対象から得られたサンプルとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さない対象から得られたサンプルとして特定する工程を含むアッセイ

請求項2

(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルをアッセイする工程;(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)サンプルを、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有する対象から得られたサンプルとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さない対象から得られたサンプルとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症の検出を補助する方法。

請求項3

(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルを測定する工程;(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)サンプルを、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有する対象から得られたサンプルとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さない対象から得られたサンプルとして特定する工程を含むアッセイ。

請求項4

(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルをアッセイする工程;(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)サンプルを、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有する対象から得られたサンプルとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さない対象から得られたサンプルとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症の検出を補助する方法。

請求項5

P2Y14のレベルが、(a)タンパク質レベルである、(b)タンパク質レベルであり、免疫アッセイによって測定される、または(c)P2Y14をコードする核酸を測定することによって測定される、請求項1または2記載のアッセイまたは方法。

請求項6

サンプルが、(a)抗P2Y14抗体、(b)検出可能なように標識されているかもしくは検出可能なシグナルを生成することができる抗P2Y14抗体、(c)蛍光標識されている抗P2Y14抗体、または(d)検出可能なように蛍光標識されている抗P2Y14抗体と接触させられる、請求項5記載のアッセイまたは方法。

請求項7

対象から得られたサンプルにおけるUDP-グルコースのレベルを測定する工程および該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程をさらに含む、請求項1、2、5または6記載のアッセイまたは方法。

請求項8

参照レベルが、健常対象の集団における平均P2Y14レベルもしくは平均UDP-グルコースレベルであるか、または、健常対象の集団における平均P2Y14レベルもしくは平均UDP-グルコースレベルを2標準偏差上回る、請求項1〜7のいずれか一項記載のアッセイまたは方法。

請求項9

初期の炎症の検出を補助する、請求項1〜8のいずれか一項記載のアッセイまたは方法。

請求項10

サンプルが尿サンプルである、請求項1〜9のいずれか一項記載のアッセイまたは方法。

請求項11

対象が哺乳動物またはヒトである、請求項1〜10のいずれか一項記載のアッセイまたは方法。

請求項12

腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過モニタリングする方法であって、(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるP2Y14の第1のレベルを測定する工程;および(ii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるP2Y14の第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与した後である、工程を含む、前記方法。

請求項13

腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過をモニタリングする方法であって、(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるUDP-グルコースの第1のレベルを測定する工程;および(ii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるUDP-グルコースの第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与した後である、工程を含む、前記方法。

請求項14

(a)第1のサンプルおよび第2のサンプルが尿サンプルである、(b)治療剤がP2Y14阻害剤である、かつ/または(c)対象がヒトである、請求項13記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、35 U.S.C.§119(e)の下で、2013年11月7日に出願された米国仮出願第61/962,476号、2014年1月24日に出願された同第61/931,146号および2014年1月24日に出願された同第61,931,184号の恩典を主張し、これら各々の内容の全体を参照により本明細書に組み入れる。

0002

技術分野
本発明は、概ね、炎症、特に腎臓の炎症の検出および/または処置に関する。

背景技術

0003

背景
腎不全は、ほとんど常に、制御されない炎症を伴う。急性腎障害(AKI)は、集中治療室患者の3分の2、心臓手術後の患者の40%および全入院患者の23%で起こっている。加えて、虚血腎毒素、画像化造影剤および細菌内毒素を含む様々な要因が、AKIの発生率の増加に寄与する。AKIは、慢性腎疾患CKD)から末期腎疾患への進行に寄与する。これは、より長い入院期間を伴い、したがってより多い費用を発生させる。米国において数百万人を悩ましている高血圧および糖尿病は、CKDの二大要因である。2012年に、6つの主要な市場(米国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインおよび英国)において6953万例のCKDが報告され、米国単独でほぼ3900万例であった。CKDの有病率は、年1.62%成長しており、2022年に8083万例に達すると見積もられている。その進行の早期に検出されれば、腎疾患は鈍化させることができ、透析への移行を遅らせることができる。しかし、腎臓の炎症の早期マーカー現時点利用可能でない。

0004

多数のプリン受容体が腎臓で発現され、プリン作動性シグナル脱調節は炎症性腎疾患、高血圧、慢性腎疾患(CKD)、急性腎障害(AKI)、糖尿病性ネフロパシーおよび糸球体腎炎を含む様々な病理に関連する(Arulkumaran, N., et al., Front Physiol, 2013, 4:194(非特許文献1); Burnstock, G., et al., Purinergic Signal., 2014, 10, 71-101(非特許文献2))。プリン受容体はまた、集合管主細胞による水分、電解質および容積恒常性の調節にも関与する(Praetorius, H.A., and Leipziger, J., Annu Rev Physiol, 2010, 72:377-393(非特許文献3); Rieg, T., and Vallon, V., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2009, 296:R419-427(非特許文献4); Vallon, V., et al., Wiley Interdiscip Rev Membr Transp Signal, 2012, 1:731-742(非特許文献5); Kishore, B.K., et al., Purinergic Signal, 2009, 5:491-499(非特許文献6))。しかし、集合管の他の主要な細胞型である介在細胞(IC)のプリン作動性の調節に関してはほとんど知られていない。ICはプロトンポンプ性V-ATPaseを通じて酸/塩基の恒常性の維持に関与する(Breton, S., and Brown, D., Physiology (Bethesda), 2013, 28:318-329(非特許文献7); Wagner, C.A., et al., Physiol. Rev., 2004, 84:1263-1314(非特許文献8))。精巣上体において、ATPおよびアデノシンは、ICに類似する明細胞におけるV-ATPase依存性プロトン分泌の強力な活性化因子である(Belleannee, C., et al., Am J Physiol Cell Physiol, 2010, 298:C817-830(非特許文献9))。細胞外ATPは、破骨細胞において骨の再吸収刺激し、これもV-ATPaseの活性を必要とするプロセスである(Gallagher, J.A., J Musculoskelet Neuronal Interact, 2004, 4:125-127(非特許文献10); Kaunitz, J.D., and Yamaguchi, D.T., J Cell Biochem, 2008, 105:655-662(非特許文献11))。これらの研究は、腎臓における酸/塩基輸送のプリン作動性の調節に対する役割示唆しているが、ICのプリン受容体の特性は依然として特徴づけられていない状態である。

0005

ヌクレオチド活性化プリン受容体は、リガンドゲートイオンチャネルであるP2X受容体Gタンパク質共役受容体(GPCR)であるP2Y受容体の2つのファミリー分類される(Praetorius, H.A., and Leipziger, J., Annu Rev Physiol, 2010, 72:377-393(非特許文献3); Rieg, T., and Vallon, V., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2009, 296:R419-427(非特許文献4); Vallon, V., et al., Wiley Interdiscip Rev Membr Transp Signal, 2012, 1:731-742(非特許文献5))。p2y5は当初、他のP2受容体に対するその相同性に基づきヌクレオチド受容体であろうと提案されたが、それはその後、ヌクレオチドに対して非感受性であり(Li, Q., et al., Biochem Biophys Res Commun, 1997, 236:455-460(非特許文献12))、その代わりにリゾホスファチジン酸LPA)シグナルを媒介する(Lee, C.W., et al., J Biol Chem, 2006, 281:23589-23597(非特許文献13))ことが示された。同様に、p2y10は、ヌクレオチドによって活性化されないリゾリン脂質受容体である(Murakami, M., et al., Biochem Biophys Res Commun, 2008, 371:707-712(非特許文献14))。P2Y14受容体(GPR105としても公知)は、P2Y受容体ファミリーの最新メンバーである(Freeman, K., et al., Genomics, 2001, 78:124-128(非特許文献15); Chambers, J.K., et al., J Biol Chem, 2000, 275:10767-10771(非特許文献16))。

0006

損傷組織における炎症促進性免疫細胞浸潤前の)炎症の早期の兆候を検出することを目的とする新規ストラテジーおよび腎臓における炎症の処置に対する要望が明らかに満たされていない。

先行技術

0007

Arulkumaran, N., et al., Front Physiol, 2013, 4:194
Burnstock, G., et al., Purinergic Signal., 2014, 10, 71-101
Praetorius, H.A., and Leipziger, J., Annu Rev Physiol, 2010, 72:377-393
Rieg, T., and Vallon, V., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2009, 296:R419-427
Vallon, V., et al., Wiley Interdiscip Rev Membr Transp Signal, 2012, 1:731-742
Kishore, B.K., et al., Purinergic Signal, 2009, 5:491-499
Breton, S., and Brown, D., Physiology (Bethesda), 2013, 28:318-329
Wagner, C.A., et al., Physiol. Rev., 2004, 84:1263-1314
Belleannee, C., et al., Am J Physiol Cell Physiol, 2010, 298:C817-830
Gallagher, J.A., J Musculoskelet Neuronal Interact, 2004, 4:125-127
Kaunitz, J.D., and Yamaguchi, D.T., J Cell Biochem, 2008, 105:655-662
Li, Q., et al., Biochem Biophys Res Commun, 1997, 236:455-460
Lee, C.W., et al., J Biol Chem, 2006, 281:23589-23597
Murakami, M., et al., Biochem Biophys Res Commun, 2008, 371:707-712
Freeman, K., et al., Genomics, 2001, 78:124-128
Chambers, J.K., et al., J Biol Chem, 2000, 275:10767-10771

0008

要旨
本明細書に開示される技術は一部、損傷した細胞から放出される危険分子であるUDP-グルコースを検出する受容体であるP2Y14を通じて腎臓の介在細胞が腎臓における炎症のセンサーメディエーターおよびエフェクターとして機能することができるという発見に基づいている。さらに、P2Y14の発現が腎臓の炎症を有するマウスにおいて上昇することも発見された。本明細書に開示される技術は、初期の炎症の検出を実現し得る。

0009

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルを測定する工程;(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含むアッセイを提供する。

0010

1つの態様において、P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に、該方法は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む。

0011

1つの態様において、処置はP2Y14阻害剤を含む。

0012

1つの態様において、P2Y14のレベルはタンパク質レベルである。

0013

1つの態様において、P2Y14のレベルは免疫アッセイによって測定される。

0014

1つの態様において、サンプルは抗P2Y14抗体と接触させられる。

0015

1つの態様において、抗P2Y14抗体は、検出可能なように標識されているかまたは検出可能なシグナルを生成することができる。

0016

1つの態様において、抗体は蛍光標識されている。

0017

1つの態様において、P2Y14のレベルは、P2Y14をコードする核酸を測定することによって測定される。

0018

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均P2Y14レベルである。

0019

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均P2Y14レベルを2標準偏差上回る。

0020

1つの態様において、アッセイは初期の炎症を検出する。

0021

1つの態様において、アッセイは、対象から得られたサンプルにおけるUDP-グルコースのレベルを測定する工程および該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程をさらに含む。

0022

1つの態様において、サンプルは尿サンプルである。

0023

1つの態様において、対象は哺乳動物である。

0024

1つの態様において、哺乳動物はヒトである。

0025

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルをアッセイする工程;(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法を提供する。

0026

1つの態様において、P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に、該方法は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む。

0027

1つの態様において、処置はP2Y14阻害剤を含む。

0028

1つの態様において、P2Y14のレベルはタンパク質レベルである。

0029

1つの態様において、P2Y14のレベルは免疫アッセイによって測定される。

0030

1つの態様において、サンプルは抗P2Y14抗体と接触させられる。

0031

1つの態様において、抗P2Y14抗体は、検出可能なように標識されているかまたは検出可能なシグナルを生成することができる。

0032

1つの態様において、抗体は蛍光標識されている。

0033

1つの態様において、P2Y14のレベルは、P2Y14をコードする核酸を測定することによって測定される。

0034

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均P2Y14レベルである。

0035

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均P2Y14レベルを2標準偏差上回る。

0036

1つの態様において、該方法は初期の炎症を検出する。

0037

1つの態様において、該方法は、対象から得られたサンプルにおけるUDP-グルコースのレベルを測定する工程および該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程をさらに含む。

0038

1つの態様において、サンプルは尿サンプルである。

0039

1つの態様において、対象は哺乳動物である。

0040

1つの態様において、哺乳動物はヒトである。

0041

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過モニタリングする方法であって、(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるP2Y14の第1のレベルを測定する工程;(ii)腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与する工程;および(iii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるP2Y14の第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ前記投与の後であり、第2のレベルが第1のレベルよりも有意に低い場合、処置が有効とみなされる工程を含む前記方法を提供する。

0042

1つの態様において、第1のサンプルおよび第2のサンプルは尿サンプルである。

0043

1つの態様において、治療剤はP2Y14阻害剤である。

0044

1つの態様において、対象はヒトである。

0045

1つの局面において、本明細書に提供される技術は、P2Y14阻害剤を対象に投与する工程を含む、腎臓の炎症を有する対象を処置する方法を提供する。

0046

1つの態様において、P2Y14阻害剤はPPTNまたは抗P2Y14抗体である。

0047

1つの態様において、対象はヒトである。

0048

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を施す工程を含む、参照レベルを上回るP2Y14のレベルを有すると判定された対象を処置する方法を提供する。

0049

1つの態様において、腎臓の炎症を処置するのに適した処置はP2Y14阻害剤を含む。

0050

1つの態様において、P2Y14阻害剤はPPTNまたは抗P2Y14抗体である。

0051

1つの態様において、対象はヒトである。

0052

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルを測定する工程;(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含むアッセイを提供する。

0053

1つの態様において、UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に、該方法は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む。

0054

1つの態様において、処置はP2Y14阻害剤を含む。

0055

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルである。

0056

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルを2標準偏差上回る。

0057

1つの態様において、アッセイは初期の炎症を検出する。

0058

1つの態様において、サンプルは尿サンプルである。

0059

1つの態様において、対象は哺乳動物である。

0060

1つの態様において、哺乳動物はヒトである。

0061

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルをアッセイする工程;(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法を提供する。

0062

1つの態様において、UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に、該方法は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む。

0063

1つの態様において、処置はP2Y14阻害剤を含む。

0064

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルである。

0065

1つの態様において、参照レベルは、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルを2標準偏差上回る。

0066

1つの態様において、該方法は初期の炎症を検出する。

0067

1つの態様において、サンプルは尿サンプルである。

0068

1つの態様において、対象は哺乳動物である。

0069

1つの態様において、哺乳動物はヒトである。

0070

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過をモニタリングする方法であって、(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるUDP-グルコースの第1のレベルを測定する工程;(ii)腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与する工程;および(iii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるUDP-グルコースの第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ前記投与の後であり、第2のレベルが第1のレベルよりも有意に低い場合、処置が有効であるとみなされる工程を含む前記方法を提供する。

0071

1つの態様において、第1のサンプルおよび第2のサンプルは尿サンプルである。

0072

1つの態様において、治療剤はP2Y14阻害剤である。

0073

1つの態様において、対象はヒトである。

0074

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を施す工程を含む、参照レベルを上回るUDP-グルコースのレベルを有すると判定された対象を処置する方法を提供する。

0075

1つの態様において、腎臓の炎症を処置するのに適した処置はP2Y14阻害剤を含む。

0076

1つの態様において、P2Y14阻害剤はPPTNまたは抗P2Y14抗体である。

0077

1つの態様において、対象はヒトである。

図面の簡単な説明

0078

図1は、全腎臓(下パネル)およびB1-EGFPマウス腎臓から蛍光活性細胞選別FACS)によって単離されたEGFP(+)細胞(上パネル)におけるP2受容体のRT-PCR検出を示す実験データである。GAPDHを陽性対照として使用した。NC=テンプレート対照なし。
図2Aは、腎皮質および髄質から単離されたEGFP(+)対EGFP(-)細胞におけるICマーカー(B1、AE1、ペンドリン)の定量PCR検出を示す棒グラフである。値は、GAPDHに対して正規化し、皮質EGFP(+)細胞において得られた値に対する変化倍率として表されている。図2Bは、髄質および皮質EGFP(+)細胞における定量PCRにより分析された相対P2受容体mRNAレベルを示す棒グラフである。データはGAPDH対して正規化し、平均±SEM(n=3)として表されており、*P<0.05、**P<0.001である。
図3A〜3Dは、マウス腎臓におけるP2Y14の免疫蛍光局在化を示す画像である。皮質(図3A)および髄質(図3B)切片を、P2Y14(緑色として可視化)およびV-ATPaseB1サブユニット(赤色として可視化)で二重染色した。P2Y14が、V-ATPaseに関するそれらの陽性標識(図3Aに示される合成パネルにおいて黄色として可視化)によって同定された介在細胞(IC)において検出された。P2Y14は、これもまたV-ATPaseを発現する遠位尿細管細胞(図3Aに示される合成パネルにおいて赤色として可視化)において検出されなかった。P2Y14染色は、P2Y14抗体と皮質(図3C)および髄質(図3D)中のその免疫ペプチドとのプレインキュベート後に消失した。スケールバー=25μm。
図3Aの説明を参照のこと。
図3Aの説明を参照のこと。
図3Aの説明を参照のこと。
図4A〜4Bは、EGFP(+)細胞におけるP2Y14の発現を示す実験データである。図4Aは、FACSによって単離された2つのEGFP(+)細胞サンプルにおけるP2Y14の代表的な免疫ブロットプロフィールを示している。図4Bは、飽和濃度(10-5 M)の非標識UDP-グルコースまたはATPの存在下または非存在下でのFACS単離されたEGFP(+)およびEGFP(-)細胞から調製された全膜に対する[3H]UDP-グルコースの結合を示している。データは、非標識UDP-グルコースの存在下で測定された結合と比較しての変化倍率として表されている。各々のバーは、3連で行った3回の独立した実験の平均を表している。値は、平均±SEMとして表されており、*P<0.05である。
図5A〜5Bは、FACS単離されたEGFP(+)およびEGFP(-)細胞におけるERK1/2のリン酸化に対するUDP-グルコースの効果を示す実験データである。図5Aは、EGFP(+)細胞(左パネル)およびEGFP(-)細胞(右パネル)におけるpERK(上レーン)および総ERK(下レーン)の代表的な免疫ブロット集である。図5Bは、対照に対するpERK/総ERKの比率の%増加として表されている、ERKのリン酸化のデンシトメトリー分析を示す棒グラフである。値(対照の%)は平均±SEM(n=3)であり、*P<0.05である。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Aは、MDCK-C11細胞における、V-ATPase a4サブユニット(V0A4)、V-ATPase B1サブユニット(V1B1)およびAE1を含むICマーカーならびに主細胞マーカーであるアクアポリン2(AQP2)ならびにP2Y14のRT-PCR分析を示している。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Bは、V-ATPase B1およびAサブユニットならびにアクチンの細胞表面 対タンパク質全体の発現を示す、細胞膜ビオチニル化後の代表的な免疫ブロットを示している。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Cは、MDCK-C11細胞におけるP2受容体のRT-PCR検出を示している。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Dは、MDCK-C11におけるP2Y14発現の免疫ブロットプロフィールを示している。対照条件下(C)ならびにエンドグリコシダーゼH(H)およびPNGase F(F)による処置後の細胞膜(左)および細胞全体の発現(右)が示されている。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Eは、P2Y14発現を示す(赤色として可視化)、フィルター上で成長させたMDCK-C11細胞のX-Z共焦点顕微鏡像を示している。細胞膜は、ビオチン-ストレプトアビジンFITCで標識されている(緑色として可視化)。合成パネルは、頂端膜におけるP2Y14とビオチンの部分的な共局在化(オレンジ色/黄色として可視化)ならびに亜頂端への局在化(赤色として可視化)を示している。スケールバー=4μm。
MDCK-C11細胞におけるP2Y14発現を示す実験データである。図6Fは、非標識リガンドによるMDCK-C11膜に対する[3H]UDP-グルコース結合の濃度依存的な阻害を示している。膜(15μgタンパク質)を、22℃で3時間、[3H]UDP-グルコース(3 nM)および漸増濃度のUDP-グルコースまたはATPと共にインキュベートした。各点は、3連で行った4回の独立した実験の平均を表している。データは、非標識リガンドの非存在下で観察された全結合に対する値として表され、飽和濃度のUDP-グルコース(10μM)の存在下で測定された非特異的結合補正されている。
UDP-グルコースによるP2Y14の活性化がMDCK-C11細胞においてERK1/2のリン酸化を増加させることを示す実験データである。図7Aは、100μM UDP-グルコースの非存在下(対照)または存在下(UDP-グルコース)での、ビヒクルまたはP2Y14アンタゴニストPPTN(10μM)で前処置した細胞におけるERK1/2のリン酸化(上レーン) 対 総ERK1/2(下レーン)を3つ示す代表的な免疫ブロットを示している。
UDP-グルコースによるP2Y14の活性化がMDCK-C11細胞においてERK1/2のリン酸化を増加させることを示す実験データである。図7Bは、ビヒクルのみ処置された細胞においてUDP-グルコースにより誘導されたERK1/2のリン酸化の増加をPPTNが防いだことを、p-ERK/総ERK(下パネル)の比の定量が示したことを示している。値は、平均±SEM(n=3)として対照の%として表されており、**P<0.001である。
図8Aは、対照条件下および100μM UDP-グルコース処置4時間後のMDCK-C11細胞における炎症促進性メディエーターの定量PCR検出を示している。データは対照に対する%変化として表されている。すべての値がGAPDHに対して正規化され、平均±SEM(n=5)として示されており、**P<0.001である。
図8Bは、100 tM UDP-グルコースの非存在下(対照)または存在下(UDP-グルコース)でビヒクルのみまたはMEK阻害剤PD98059(50μM)により30分間前処置されたMDCK-C11細胞における、IL-8(左)およびCCL2(右)mRNA発現の変化の定量を示している。
図8Cは、100 tM UDP-グルコースの非存在下(対照)または存在下(UDP-グルコース)でビヒクルのみまたはPPTN(10 tM)により30分間前処置されたMDCK-C11細胞における、IL-8(左)およびCCL2(右)mRNA発現の変化の定量を示している。データは対照に対する%変化として表されている。値は平均±SEM(n=3)であり、*P<0.05、**P<0.001である。
図9は、生理食塩水シャム)または100μM UDP-グルコースを含む生理食塩水(UDP-グルコース)の注射の4時間後にB1-EGFPマウスからFACSにより単離されたEGFP(+)細胞における炎症促進性メディエーターの定量PCR検出を示している。すべての値が、GAPDHに対して正規化されている。データは、対照に対する%変化として表されている。値は、平均±SEM(n=4)であり、*P<0.05、**P<0.001である。
生理食塩水(シャム)または100μM UDP-グルコース(UDP-グルコース)の注射の48時間後のマウスの腎臓における免疫細胞の浸潤のフローサイトメトリー分析を示している。腎髄質(図10A)に浸潤した免疫細胞数の変化が、対照に対する%変化として表されている。値は、4〜6体の動物からの各細胞集団の比率の平均±SEMである。*P<0.05。
生理食塩水(シャム)または100μM UDP-グルコース(UDP-グルコース)の注射の48時間後のマウスの腎臓における免疫細胞の浸潤のフローサイトメトリー分析を示している。皮質(図10B)に浸潤した免疫細胞数の変化が、対照に対する%変化として表されている。値は、4〜6体の動物からの各細胞集団の比率の平均±SEMである。*P<0.05。
図11A〜11Eは、生理食塩水(シャム)または100tM UDP-グルコースの注射の48時間後のマウスの腎髄質における好中球の免疫局在化を示す実験データである。図11A〜11Bは、生理食塩水(図11A)または100 tM UDP-グルコース(図11B)を注射したマウス由来のP2Y14(緑色として可視化)および好中球マーカーLy6G(赤色として可視化;白い丸)に関して二重染色された腎髄質のモザイク低倍率画像集である。スケールバー=200μm。図11C〜11D''は、UDP-グルコース注射後(図11D、11D'、11D'')に好中球浸潤を示すがシャム動物(図11C、11C'、11C'')においては示さない髄質領域の高倍率画像集である。好中球(矢印)は、UDP-グルコース注射後に、P2Y14標識(緑色として可視化)されたIC付近で多く見られた。スケールバー=25μm。図11Eは、対照マウス(シャム)およびUDP-グルコース注射後の皮質および髄質における好中球数(Ly6G陽性)のフローサイトメトリー分析を示す棒グラフである。
図11Aの説明を参照のこと。
図11Aの説明を参照のこと。
図11Aの説明を参照のこと。
図11Aの説明を参照のこと。
図12は、P2Y14がヒト腎臓介在細胞において発現されることを示す画像集である。
図13は、UDG-グルコースがFACSによって単離されたICにおいてERKのリン酸化を増加させることを示す棒グラフである。
図14は、PPTNがFACSによって単離されたICにおいてUDP-グルコース依存的なERKのリン酸化を阻害することを示す棒グラフである。

0079

詳細な説明
本開示は、一部、P2Y14および/またはUDG-グルコースを腎臓の炎症の検出のためのバイオマーカーとして使用することができるという発見に基づいている。対象由来のサンプルにおける、参照レベルと比較して上昇したレベルのP2Y14および/またはUDG-グルコースの検出は、したがって、対象における腎臓の炎症の存在を示すために使用され得る。初期の炎症をこれらのバイオマーカーの一方または両方を用いて検出できることが利点である。したがって、本明細書に記載される技術の態様は、とりわけ、対象が腎臓の炎症を有するかどうかを判定するためのアッセイ、方法およびシステム、腎臓の炎症を有する対象において処置経過をモニタリングするための方法、ならびに腎臓の炎症を有する対象を処置する方法を提供する。P2Y14およびUDP-グルコースは、バイオマーカーとして独立してまたは組み合わせて使用され得ることに注目されたい。

0080

P2Y14受容体(GPR105またはSC-GPRとしても公知)は、P2Y受容体ファミリーの最新のメンバーである(Freeman, K., et al., Genomics, 2001, 78:124-128: Chambers, J.K., et al., J Biol Chem, 2000, 275:10767-10771)。P2Y14は、UDP-グルコースを含むヌクレオチド糖によって特異的に活性化され、ADP/ATPおよびUTPに対して非感受性である(Chambers, J.K., et al., J Biol Chem, 2000, 275:10767-10771)。大部分のヌクレオチドはそれらの放出後に迅速に分解されるが、UDP-グルコースはエクトヌクレオチダーゼによる加水分解耐性である(Zimmermann, H., Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol, 2000, 362:299-309)。実質的にすべての細胞が塩基性条件下でヌクレオチドを放出するが(Lazarowski, E.R., et al., Mol Pharmacol, 2003, 63:1190-1197)、この放出は、プリン受容体を活性化させる刺激に応じて増強され得る(Leipziger, J., Curr Opin Nephrol Hypertens, 2011, 20:518-522)。UDP-グルコース、細胞外ATPおよびアデノシンは、DAMP傷害関連分子パターン)分子として公知の免疫調節因子として浮上している(Chen, Y., et al., Science, 2006, 314:1792-1795; Elliott, M.R., et al., Nature, 2009, 461:282-286)。DAMPは、感染性の炎症促進反応を持続させるPAMP(病原体関連分子パターン)とは反対に、無菌性炎症反応を開始する(Elliott, M.R., et al., Nature, 2009, 461:282-286; Harden, T.K., et al., Acta Physiol (Oxf), 2010, 199:149-160; Chen, G.Y., and Nunez, G. Nat Rev Immunol, 2010, 10:826-837; Kono, H., and Rock, K.L., Nat Rev Immunol, 2008, 8:279-289)。

0081

本明細書で使用される場合、「P2Y14」という用語は、概ね、野生型P2Y14の配列と類似または同一のP2Y14ポリペプチドまたはP2Y14ポリヌクレオチドを表す。

0082

様々な種の野生型P2Y14配列が、ワールドワイドウェブ上で、例えばNCBIで入手可能である。例えば、ヒトP2Y14のアミノ酸配列を、参考に、(SEQID NO:115)として本明細書に含める:
P2Yプリセプター14(P2Y14)[ホモサピエンス](NCBI参照配列:NP_001074924.1)

0083

1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルをアッセイする工程;(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法を提供する。

0084

本明細書に記載される様々な局面において、P2Y14またはそのフラグメントをサンプルから測定する方法は当技術分野で公知であり、PCRもしくはリアルタイムPCRを用いるmRNA発現の測定、ウェスタンブロットを用いるタンパク質分析、免疫アッセイおよび/または配列分析が含まれるがこれらに限定されない。したがって、いくつかの態様において、P2Y14 mRNA発現を測定するために、患者のサンプルから核酸分子が単離もしくはアッセイされ得、またはP2Y14タンパク質発現を測定するために、タンパク質が単離もしくはアッセイされ得る。

0085

P2Y14タンパク質またはポリペプチドレベルは、免疫学的試験表面プラズモン共鳴およびフォトニック結晶ベースの検出を含むがこれらに限定されない当技術分野で公知の様々な方法を用いて測定され得る。免疫学的試験は、例えば、ウェスタンブロット、放射免疫アッセイRIA)、ELISA酵素連結免疫吸着アッセイ)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫沈降アッセイ、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、例えばラテックス凝集補体固定アッセイ、イムノラジオメトリックアッセイ蛍光免疫アッセイ、例えばFIA(蛍光連結免疫アッセイ)、化学発光免疫アッセイ(CLIA)、電気化学発光免疫アッセイ(ECLIA、計数免疫アッセイ(CIA)、ラテラルフロー試験または免疫アッセイ(LFIA)、磁気免疫アッセイ(MIA)およびプロテインA免疫アッセイ等の技術を用いる競合および非競合アッセイシステムを含む。そのようなアッセイを実施する方法は、適当な抗体試薬が入手可能である限り、当技術分野で公知である。いくつかの態様において、免疫アッセイは、定量または半定量免疫アッセイであり得る。

0086

免疫アッセイは、生物学的サンプル、典型的には液体サンプル中の物質の濃度を、その抗原に対する抗体また抗体群相互作用を用いて測定する生化学的試験である。このアッセイは、抗体がその抗原に高度に特異的に結合するという利点を利用する。いくつかの態様において、P2Y14分子と抗P2Y14抗体の特異的結合は、P2Y14-抗体複合体を形成する。この複合体は、その後、当技術分野で公知の様々な方法によって検出され得る。免疫アッセイはまた、多くの場合、検出抗体を使用する。抗P2Y14抗体は、Alomone Labs(Jerusalem, Isarel)、Sigma AldrichおよびMerck Millipore等の販売元を通じて市販されている。1つの態様において、抗P2Y14抗体は、検出可能に標識されるまたは検出可能なシグナルを生成することができる。1つの態様において、抗P2Y14抗体は、蛍光標識される。

0087

いくつかの態様において、P2Y14レベルは、酵素免疫アッセイまたはEIAとも呼ばれるELISAによって測定される。ELISAは、サンプル中の抗体または抗原の存在を検出する生化学的技術である。

0088

1つの態様において、特定の所望の抗原(すなわち、P2Y14)に対する特異性を有する少なくとも1つの抗体を使用するELISAが、実施され得る。既知量のサンプルおよび/または抗原が固体支持体(通常、ポリスチレンマイクロタイタープレート)上に固定される。固定は、非特異的(例えば、表面への吸着による)または特異的(例えば、抗原または一次抗体捕捉するために表面上に固定された別の抗体が使用される場合)のいずれかであり得る。抗原が固定された後、検出抗体が添加され、抗原との複合体が形成される。検出抗体は、酵素に共有結合により連結され得、またはそれ自体がバイオコンジュゲーションを通じて酵素に連結された二次抗体によって検出され得る。各工程の間で、プレートは、特異的に結合していない任意のタンパク質または抗体を除去するために、典型的に穏やかな界面活性剤溶液を用いて洗浄される。最終洗浄工程の後、プレートは、サンプル中の抗原の量を示す視認可能なシグナルを生じる酵素基質を添加することによって現像される。旧式のELISAは発色基質を利用するが、より新しいアッセイはずっと高い感度を有する蛍光基質を利用する。

0089

1つの態様においては、2つのタイプの抗P2Y14抗体が使用され得るサンドイッチELISAが使用される。他の異なる形式のELISAも存在し、それらは当業者に周知である。ELISAに関して当技術分野で公知の標準的な技術は、「Methodsin Immunodiagnosis」, 2nd Edition, Rose and Bigazzi, eds. John Wiley & Sons, 1980;およびOellerich, M. 1984, J. Clin. Chem. Clin. Biochem. 22:895-904に記載されている。これらの参考文献は、ELISAに関するそれらの教示に関して、参照により本明細書に組み入れられる。

0090

1つの態様において、サンプル中のP2Y14のレベルは、免疫クロマトグラフィーアッセイまたはストリップ試験としても公知のラテラルフロー免疫アッセイ試験(LFIA)によって検出され得る。LFIAは、液体サンプル中の抗原、例えばP2Y14の存在(または非存在)を検出することを意図した単純なデバイスである。現在、多くのLFIA試験が、家庭での試験、ポイントオブケア試験または研究用途のいずれかのための医学診断のために使用されている。LFIA試験は、試験サンプルを毛細管現象によって固体支持体に沿って流す免疫アッセイの一形式である。サンプルは、試験ストリップに適用された後、サンプルと混合された微粒子に結合された着色試薬(一般に試験標的抗原に特異的な抗体を含む)と遭遇し、そして別の抗体または抗原で前処置された基質遭遇ラインまたはゾーンを通される。サンプル中に存在するP2Y14のレベルに依存して、着色試薬は試験ラインまたはゾーンで捕捉され結合状態となり得る。LFIAは本質的に、試験ストリップ形式またはディップスティック形式に適合する単一軸に沿って機能するよう適合された免疫アッセイである。ストリップ試験は、極めて多用途的であり、液体サンプル、例えば尿、血液、水サンプル等から広大な範囲の抗原を検出するために当業者によって簡単に改変され得る。ストリップ試験はまた、ディップスティック試験としても公知であり、その名前は、試験ストリップを試験される液体サンプルに「浸漬する」という文字通りの行為から来ている。LFIAストリップ試験は、使用が簡単であり、最小の訓練しか必要とせず、現場で使用されるポイント・オブ・ケア試験(POCT)診断の要素として容易に含めることができる。LFIA試験は、競合またはサンドイッチアッセイのいずれかとして実施され得る。サンドイッチLFIAは、サンドイッチELISAに似ている。サンプルは最初に、標的抗原に対して惹起された抗体で標識された着色粒子と遭遇する。試験ラインはまた、同じ標的に対するものであるが、その抗原上の異なるエピトープに結合し得る抗体を含むであろう。試験ラインは、陽性サンプルにおいて、有色のバンドを示すであろう。いくつかの態様において、ラテラルフロー免疫アッセイは、二抗体サンドイッチアッセイ、競合アッセイ、定量アッセイまたはそれらのバリエーションであり得る。競合LFIAは、競合ELISAと似ている。サンプルは最初に、標的抗原またはアナログで標識された着色粒子と遭遇する。試験ラインは、標的/そのアナログに対する抗体を含む。サンプル中の非標識抗原は、抗体上の結合部位ブロックし、着色粒子の取り込みを阻止するであろう。試験ラインは、陰性サンプルにおいて有色のバンドを示すであろう。ラテラルフロー技術には多くのバリエーションが存在する。複数の試験を構築するために複数の捕捉ゾーンを適用することも可能である。

0091

典型的な試験ストリップは、以下の要素からなる:(1)試験サンプルを適用する吸収パッド(すなわち、マトリックスまたはマテリアル)を含むサンプル適用エリア;(2)コンジュゲートまたは試薬パッド- これは着色粒子(例えば、コロイド金粒子またはラテックスマイクロスフィア)にコンジュゲートさせることができる標的抗原に特異的(例えば、P2Y14またはそのフラグメントに特異的)な抗体試薬を含む;(3)抗体試薬(例えば、抗P2Y14抗体)が捕捉ゾーンまたは試験ラインとして膜を横断するライン上に固定された反応膜- 典型的には疎水性ニトロセルロースまたは酢酸セルロース膜を含む試験結果エリア粒子またはマイクロスフィアにコンジュゲートされた抗体試薬に特異的な抗体を含む対照ゾーンもまた存在し得る);ならびに(4)オプションウィックまたは廃棄物容器-毛細管現象により反応膜からサンプルを吸い上げそれを回収するよう設計されたさらなる吸収パッド。ストリップの要素は通常、不活性な基材に固定され、そして単純なディップスティック形式でまたはサンプルポートならびに捕捉および対照ゾーンを示す反応ウィンドウを有するよう成型されたプラスチック内に存在し得る。厳密には必要とされないが、大部分の試験は、試験が正確に行われたことを確認するために遊離のラテックス/金を回収する抗体を含む第2ラインを含むであろう。

0092

「ディップスティック」またはLFIA試験ストリップおよび他の固相支持体の使用は、多くの抗原バイオマーカーに対する免疫アッセイに関して、当技術分野で報告されている。それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第4,943,522号;同第6,485,982号;同第6,187,598号;同第5,770,460号;同第5,622,871号;同第6,565,808号;米国特許出願第10/278,676号;米国出願第09/579,673号;および米国出願第10/717,082号は、そのようなラテラルフロー試験デバイスの非限定的な例である。免疫化学的アッセイにより可溶性の抗原を検出する「ディップスティック」技術の使用を記載した特許の例は、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,444,880号;同第4,305,924号;および同第4,135,884号を含むがこれらに限定されない。これら3つの特許の装置および方法は、スティック上の要素・抗原複合体の検出の前に「ディップスティック」に固定された要素に結合する可溶性抗原を含む溶液曝露される「ディップスティック」の固相表面に固定された第1の要素について幅広く説明している。この「ディップスティック」技術の教示を、本明細書に記載される抗体試薬を用いるP2Y14の検出のために改変することは当技術分野の技術の範囲内である。

0093

尿用ディップスティックは、比色化学アッセイである。それは、新鮮尿試料に浸され、次いで引き上げられる試薬スティックパッドからなる。既定時間の後、試薬パッドの色が標準化された参照チャートと比較される。尿用ディップスティックは、様々な疾患または健康上の問題の存在を特定するのを助けるスクリーニング目的の検尿を実施するための安価かつ迅速な方法を提供する。尿用ディップスティックは、単純かつ明確な診断ガイドラインを提供し、本明細書に記載される方法およびキットにおいて使用され得る。したがって、本技術の1つの局面は、本明細書に記載されるデバイス、例えばディップスティックを用いてP2Y14を検出する方法に関する。

0094

サンプル中のP2Y14のレベルを検出する他の技術も使用され得る。1つのそのような技術は、ドットブロットおよびウェスタンブロットの適用である(Towbin et at., Proc. Nat. Acad. Sci. 76:4350 (1979))。ウェスタンブロットにおいて、P2Y14は、界面活性剤および熱により解体され、そして固相支持体、例えばニトロセルロースまたはPVDF膜転写する前にSDS-PAGE上で分離され得る。この膜は、P2Y14に特異的な抗体試薬と共にインキュベートされる。次いで膜は、未結合タンパク質および非特異的に結合したタンパク質を除去するために洗浄される。次いで、試験するサンプル中のP2Y14の量を検出および評価するために、検出可能に標識された酵素に連結された二次または検出抗体が使用され得る。検出可能な標識からのシグナルの強度が、存在する酵素の量、したがってP2Y14の量に対応する。レベルは、例えばデンシトメトリーによって定量され得る。

0095

P2Y14のレベルはまた、P2Y14の生物学的活性、例えばP2Y14の下流シグナル活性、またはUDP-グルコース結合活性を測定することによって測定され得る。

0096

いくつかの態様において、P2Y14のレベルはまた、P2Y14をコードするmRNAのレベルを測定することによって測定され得る。mRNAレベルを測定する方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR、例えば定量もしくは半定量、または逆転写PCR)、ハイブリダイゼーションアッセイ、ノーザンブロットプライマー伸長リボヌクレアーゼ保護およびこれらのバリエーションを含むがこれらに限定されない。

0097

損傷した細胞は、プリン受容体P2Y14を通じて炎症促進性ケモカイン(PIC)の放出を開始するシグナルを伝達する傷害関連分子パターン分子(DAMP)であるUDP-グルコースを放出する。したがって、UDP-グルコースレベルもまた、炎症の指標として使用され得る。1つの局面において、本明細書に開示される技術は、(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルをアッセイする工程;(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および(iii)対象を、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法を提供する。

0098

UDP-グルコースレベルは、当技術分野で公知の様々な方法、例えばHPLCを用いて測定され得る。いくつかの態様において、UDP-グルコースレベルは、その内容の全体が参照により本明細書に組み入れられるBarrett et al., Molec. Pharmacol., 2013, 84, 41-49に記載されるプロトコルを用いて測定され得る。

0099

P2Y14および/またはUDP-グルコースは、腎臓の炎症を有する対象において処置経過をモニタリングするために使用され得る。例えば、処置中の複数の時点でP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを測定することにより、P2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルの経時的な減少が、処置が有効であることを示し得る。1つの局面において、本明細書に開示される技術は、腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過をモニタリングする方法であって、(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるP2Y14またはUDP-グルコースの第1のレベルを測定する工程;(ii)腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与する工程;および(iii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるP2Y14またはUDP-グルコースの第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ前記投与の後であり、第2のレベルが第1のレベルよりも有意に低い場合、処置が有効とみなされる工程を含む前記方法を提供する。

0100

サンプル
本明細書で使用される「サンプル」、「生物学的サンプル」または「試験サンプル」という用語は、生物、例えば動物またはヒトから採取または単離されたサンプルを表す。例示的な生物学的サンプルは、バイオ液体サンプル;体液サンプル、血液(全血を含む);血清血漿;尿;唾液生検および/または組織サンプル等を含むがこれらに限定されない。この用語はまた、上記サンプルの混合物を含む。「サンプル」という用語はまた、未処置のまたは前処置(前処理)された生物学的サンプルを含む。いくつかの態様において、サンプルは、対象由来の1つまたは複数の細胞を含み得る。いくつかの態様において、本明細書に記載されるアッセイおよび方法において使用されるサンプルは、試験される対象から回収された尿サンプルを含み得る。いくつかの態様において、本明細書に記載されるアッセイおよび方法において使用されるサンプルは、試験される対象から回収された血液サンプルを含み得る。

0101

試験サンプルは、対象からサンプルを取り出すことによって取得され得るが、以前に単離された(例えば、以前の時点で単離されたおよび同一人または別人によって単離された)サンプルを用いることによっても達成され得る。加えて、試験サンプルは、新たに回収されるまたは以前に回収されたサンプルであり得る。

0102

いくつかの態様において、試験サンプルは、未処置の試験サンプルであり得る。本明細書で使用される場合、「未処置の試験サンプル」という用語は、溶液への希釈および/または懸濁を除いていかなる事前サンプル前処置も行われていない試験サンプルを表す。いくつかの態様において、試験サンプルは、遠心分離、ろ過、解凍、精製およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される処置から得られる前処理された試験サンプル、例えば上清またはろ液であり得る。いくつかの態様において、試験サンプルは、化学的および/または生物学的試薬で処置され得る。化学的および/または生物学的試薬は、処理の間に、生分子(例えば、核酸およびタンパク質)をその中に含むサンプルを保護するおよび/またはその安定性を維持するために使用され得る。1つの例示的な試薬は、一般に処理の間タンパク質を保護するまたはその安定性を維持するために使用されるプロテアーゼ阻害剤である。いくつかの態様において、試験サンプルは、凍結された試験サンプル、例えば凍結組織であり得る。凍結サンプルは、本明細書に記載される方法、アッセイおよびシステムを用いる前に解凍され得る。解凍後、凍結サンプルは、本明細書に記載される方法、アッセイおよびシステムに供される前に遠心分離され得る。いくつかの態様において、試験サンプルは、例えば、遠心分離および浄化された試験サンプルを含む上清の回収による、浄化された試験サンプルである。

0103

参照レベル
いくつかの態様において、参照レベルは、正常な健常対象または正常な健常対象の集団のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルに対応し得る。これは、「正常な」レベルであろう。本明細書で使用される場合、「正常な健常対象」という用語は、いかなる疾患もしくは障害の症状も有さないまたは何らかの疾患もしくは障害を有すると判定されていないまたはいかなる薬物処置も行われていないまたは医学的試験に基づき医師によって健常と判定された対象を表す。測定されたP2Y14レベルはP2Y14の参照レベルと、および測定されたUDP-グルコースレベルはUDP-グルコースの参照レベルと比較されるのみであるべきことに留意されるべきであり、かつそれは当業者に明らかである。

0104

いくつかの態様において、参照レベルは、正常な健常対象または正常な健常対象の集団のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルを少なくとも1標準偏差(例えば、少なくとも2標準偏差を含む)上回るものであり得る。いくつかの態様において、参照レベルは、正常な健常対象または正常な健常対象の集団のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルを少なくとも2標準偏差上回るものであり得る。これらの態様において、参照レベルを上回る任意のレベルが、正常な健常対象または正常な健常対象の集団のサンプルにおけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルと有意に異なるとみなされる。

0105

いくつかの態様において、参照レベルは、対照サンプル、対照個体のプールされたサンプルにおけるP2Y14もしくはUDP-グルコースのレベルまたはそれに基づく数値もしくは数値範囲であり得る。腎臓の炎症の重篤度を示すしきい値を提供する標準のセットが参照セットによって確立されることも想定されている。

0106

いくつかの態様において、参照レベルは、炎症、またはより具体的には腎臓の炎症を有さない対象または対象の集団のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルであり得る。これらの対象は、腎臓の炎症以外の疾患を有し得る。いくつかの態様において、参照レベルは、炎症、またはより具体的には腎臓の炎症を有さない対象または対象の集団のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースの平均レベルを少なくとも1標準偏差(例えば、少なくとも2標準偏差を含む)上回るものであり得る。

0107

いくつかの態様において、参照レベルは、例えば処置前または処置中の、より早い時点で測定された同一対象のサンプル(例えば、尿)におけるP2Y14またはUDP-グルコースのレベルであり得る。これらの態様において、医師は、例えば処置の効果を決定するためまたは疾患の進行を管理するために、対象のP2Y14またはUDP-グルコースレベルを経時的にモニタリングする。

0108

いくつかの態様において、腎臓の炎症を有するとして特定された対象由来のサンプルにおいて測定されるP2Y14のレベルは、参照レベルよりも少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%または少なくとも300%高いものであり得る。

0109

いくつかの態様において、腎臓の炎症を有するとして特定された対象由来のサンプルにおいて測定されるUDP-グルコースのレベルは、参照レベルよりも少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%または少なくとも300%高いものであり得る。

0110

参照レベルは、参照レベルの元となったサンプルのタイプ、性別年齢、体重および種族等の要因に依存して異なり得ることに留意されるべきである。したがって、これらおよび他の変数を考慮した参照レベルは、本明細書に記載される方法にさらなる精度を提供し得る。

0111

コンピュータシステム
本明細書に記載されるアッセイおよび/または方法のいくつかの態様において、アッセイ/方法は、本明細書に記載されるようにP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを測定(例えば、変換および測定)し、それを参照レベルと比較するためのシステムを含むまたは該システムから本質的になる。P2Y14および/またはUDP-グルコースの測定されたレベルの量が参照量のそれよりも統計的に高いことをコンピュータにより実行されるシステムであり得る比較システムが示す場合、サンプルが回収された対象は、腎臓の炎症を有するとして特定され得る。

0112

1つの態様において、(a)(i)対象から得られた試験サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを測定するよう構成された決定モジュール;(ii)決定モジュールからの出力データを保存するよう構成された保存モジュール;(iii)対象から得られた試験サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースの測定されたレベルが参照レベルよりも統計的に有意な量高いかどうかを出力データから判定し、回収されたコンテンツを提供するよう適合された演算モジュール;(iv)回収されたコンテンツ(例えば、P2Y14および/もしくはUDP-グルコースの測定されたレベルの量またはP2Y14および/もしくはUDP-グルコースの測定されたレベルが参照レベルよりも高いかどうか)を表示するための表示モジュールを含む方法を実施するためのコンピュータシステムの動作を制御するよう適合された少なくとも1つのコンピュータプログラムを含む少なくとも1つのメモリ;ならびに(b)コンピュータプログラムを実行するための少なくとも1つのプロセッサを含むシステムが本明細書に提供される。

0113

態様は、コンピュータ読み取り可能な媒体に記録されたコンピュータ実行可能な指令によって定義され、実行された場合にコンピュータに方法の工程を実施させる機能モジュールを通じて表され得る。モジュールは、明確さのために機能により区分されている。しかし、モジュール/システムは別個コードブロックに対応する必要はなく、記載される機能は様々な媒体に保存された様々な時点で実行される様々なコード部分の実行によって実施され得ることが理解されるべきである。さらに、モジュールは、他の機能を実行することができ、したがってモジュールは任意の特定の機能または機能セットを有するものに限定されないことが理解されるべきである。

0114

コンピュータ読み取り可能な保存媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の入手可能な有形媒体であり得る。コンピュータ読み取り可能な保存媒体は、コンピュータ読み取り可能な指令、データ構造プログラムモジュールまたは他のデータ等の情報を保存する任意の方法または技術において使用される揮発性および不揮発性リムーバブルおよび非リムーバブルの有形媒体を含む。コンピュータ読み取り可能な保存媒体は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み出し専用メモリ)、EPROM消去可プログラム可能読み出し専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術CD-ROMコンパクトディスク読み出し専用メモリ)、DVD(デジタル多用途ディスク)または他の光学保存媒体、磁気カセット磁気テープ磁気ディスクストレージまたは他の磁気保存媒体、他のタイプの揮発性および不揮発性メモリ、ならびに所望の情報を保存するために使用することができコンピュータによりアクセス可能な任意のその他の有形媒体、ならびに上記の任意の適当な組合せを含むがこれらに限定されない。

0115

1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能な媒体上で具体化されるコンピュータ読み取り可能なデータは、例えば、コンピュータにより実行される結果としてコンピュータに本明細書に記載される機能の1つもしくは複数を実施するよう指示する1つもしくは複数のプログラムの一部としての指令ならびに/またはその様々な態様、バリエーションおよび組み合せを定義し得る。そのような指令は、複数のプログラミング言語のいずれか、例えばJava、J#、Visual Basic、C、C#、C++、Fortran、Pascal、Eiffel、Basic、COBOLアセンブリ言語等、またはその様々な組み合わせのいずれかで記述され得る。そのような指令を具体化するコンピュータ読み取り可能な媒体は、システムのいずれかのコンポーネントの1つもしくは複数に存在し得、または本明細書に記載されるコンピュータ読み取り可能な保存媒体は、そのようなコンポーネントの1つまたは複数に分配され得る。

0116

コンピュータ読み取り可能な媒体は、その中に保存されている指令が本明細書で議論されている技術の局面を実施するために任意のコンピュータリソース上でロードされ得るように移動可能なものであり得る。加えて、上記の、コンピュータ読み取り可能な媒体に保存されている指令は、ホストコンピュータで実行されるアプリケーションプログラムの一部として具体化される指令に限定されないことが理解されるべきである。そうではなく、指令は、コンピュータが本明細書に記載される技術の局面を実行するようプログラムするために用いられ得る任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェアまたはマイクロコード)として具体化され得る。コンピュータ実行可能な指令は、適当なコンピュータ言語または様々な言語の組み合せで記述され得る。基本的なコンピュータ生物学法は、当業者に公知であり、例えば、Setubal and Meidanis et al., Introduction to Computational Biology Methods(PWS Publishing Company, Boston, 1997); Salzberg, Searles, Kasif, (Ed.), Computational Methods in Molecular Biology, (Elsevier, Amsterdam, 1998); Rashidi and Buehler, Bioinformatics Basics: Application in Biological Science and Medicine (CRCPress, London, 2000) and Ouelette and Bzevanis Bioinformatics: A Practical Guide for Analysis of Gene and Proteins (Wiley & Sons, Inc., 2nd ed., 2001)に記載されている。

0117

特定の態様の機能モジュールは、最小限で、決定モジュール、保存モジュール、演算モジュールおよび表示モジュールを含み得る。機能モジュールは、1つもしくは複数のコンピュータ上で、または1つまたは複数のコンピュータネットワークを用いることによって実行され得る。決定モジュールは、例えばコンピュータ読み取り可能な形式で発現産物のレベル等を提供するコンピュータ実行可能な指令を有する。

0118

決定モジュールは、生物学的サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースの検出により生じるシグナルを検出するための任意のシステムを含み得る。いくつかの態様において、そのようなシステムは、吸収を測定するための機器、例えばプレートリーダーを含み得る。いくつかの態様において、そのようなシステムは、タンパク質の定量測定のための機器、例えばCell Biosciences NANOPRO 1000(商標)System(Protein Simple; Santa Clara, CA)を含み得る。

0119

決定システムで決定される情報は、保存モジュールによって読み取られ得る。本明細書で使用される場合、「保存モジュール」は、データまたは情報を保存するよう構成または適合された任意の適当な演算もしくは処理装置または他のデバイスを含むことが意図される。本明細書に記載される技術と共に使用するのに適した電子装置の例は、スタンドアローン型演算装置ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワークWAN)、インターネットイントラネットおよびエクストラネットを含むデータ通信網、ならびにローカルおよび分散型演算処理システムを含む。保存モジュールはまた、磁気保存媒体、例えばフロッピーディスクハードディスク保存媒体、磁気テープ、光学保存媒体、例えばCD-ROM、DVD、電子保存媒体、例えばRAM、ROM、EPROM、EEPROM等、ならびに汎用ハードディスクおよびこれらのカテゴリーハイブリッド、例えば磁気/光学保存媒体を含むがこれらに限定されない。保存モジュールは、それに保存された、例えばサンプル名、患者名ならびにP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルの数値を保有するよう適合または構成される。そのような情報は、例えばインターネットを通じて、ディスク上に、USB(ユニバーサルシリアルバス)を通じてまたは任意の他の適当なコミュニケーション様式を通じて電子的に転送および読み取りされ得るデジタル形式で提供され得る。

0120

本明細書で使用される場合、「保存される」は、保存モジュールに情報をエンコードする処理を表す。当業者は、発現レベル情報を含む製造物を作製するため既知の媒体に情報を記録するために現在公知となっている方法のいずれかを容易に採用することができる。

0121

本明細書に記載されるシステムのいずれかの1つの態様において、保存モジュールは、決定モジュールからの出力データを保存する。さらなる態様において、保存モジュールは、参照情報、例えば健常対象におけるP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを保存する。いくつかの態様において、保存モジュールは、より早期の時点で同じ対象から測定されたP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベル等の情報を保存する。

0122

「演算モジュール」は、P2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルの演算のために様々な利用可能なソフトウェアプログラムおよびフォーマットを使用し得る。そのようなアルゴリズムは、当技術分野で十分に確立されている。当業者は、サンプルのサイズおよび量ならびにデータのタイプに基づき適当なアルゴリズムを容易に決定することができる。データ分析は、演算モジュールにおいて実施され得る。1つの態様において、演算モジュールはさらに、本明細書に記載されるようにして対象から得られた試験サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する比較モジュールを含む。例にすぎないが、対象から得られた試験サンプルにおいてP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルが測定される場合、比較モジュールは、出力データを、例えば参照レベルと比較または照合し得る。特定の態様において、参照レベルは、保存モジュールに事前保存されている。比較または照合プロセスの間に、比較モジュールは、対象から得られた試験サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルが参照レベルよりも統計的に有意な程度高いかどうかを決定し得る。様々な態様において、比較モジュールは、既存の市販のまたは自由に入手可能な比較目的ソフトウェアを用いて構成され得、そして実施される特定のデータ比較に関して最適化され得る。

0123

演算および/もしくは比較モジュールまたは任意の他のモジュールは、関連するデータベース管理システム、ワールドワイドウェブアプリケーションおよびワールドワイドウェブサーバ運用するオペレーティングシステム(例えば、UNIX)を含み得る。ワールドワイドウェブアプリケーションは、データベース言語ステートメント(例えば、Structured Query Language(SQL)ステートメント)の生成に必要とされる実行可能なコードを含む。一般に、実行ファイルは、埋め込まれたSQLステートメントを含むであろう。加えて、ワールドワイドウェブアプリケーションは、ポインタならびにユーザリクエスト応えるためにアクセスされなければならないサーバならびに様々な外部および内部データベースを含む様々なソフトウェア体に対するアドレスを含む構成ファイルを含み得る。構成ファイルはまた、サーバが2つまたはそれ以上の別個のコンピュータに分散される必要があり得る場合、サーバリソースに対するリクエストを適当なハードウェアに案内する。1つの態様において、ワールドワイドウェブサーバは、TCP/IPプロトコルサポートする。このようなローカルネットワークは、ときどき「イントラネット」と呼ばれる。そのようなイントラネットの利点は、それらがワールドワイドウェブ上に存在するパブリックドメインデータベース(例えば、GenBankまたはSwiss Proワールドワイドウェブサイト)との簡単なコミュニケーションを実現することである。したがって、特定の好ましい態様において、ユーザは、ウェブブラウザおよびウェブサーバによって提供されるHTMLインターフェースを用いてインターネットデータベース上に存在するデータに(例えば、ハイパーテキストリンクを通じて)直接アクセスすることができる。

0124

演算および/または比較モジュールは、保存されそして出力モジュール、例えば表示モジュールを用いてユーザによるリクエストに応じて出力され得る比較結果に部分的に基づくコンテンツを提供するために、既定の基準によってまたはユーザにより定義された基準によってコンピュータ読み取り可能な形式で処理され得るコンピュータ読み取り可能な比較結果を提供する。

0125

いくつかの態様において、表示モジュールに表示されるコンテンツは、参照レベルに対する対象から得られた試験サンプルにおけるP2Y14および/またはUDP-グルコースの相対レベルであり得る。特定の態様において、表示モジュールに表示されるコンテンツは、P2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルが参照レベルと比較して対象から得られた試験サンプルにおいて統計的に有意に高いことが見い出されるかどうかを示し得る。いくつかの態様において、表示モジュールに表示されるコンテンツは、例えば、グラフの形式で、複数の時点で測定された対象のP2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルを示し得る。いくつかの態様において、表示モジュールに表示されるコンテンツは、対象が腎臓の炎症を有するかどうかを示し得る。特定の態様において、表示モジュールに表示されるコンテンツは、対象が腎臓の炎症の処置を必要としているかどうかを示し得る。

0126

1つの態様において、演算および/または比較結果に基づくコンテンツは、コンピュータ用モニタに表示される。1つの態様において、演算および/または比較結果に基づくコンテンツは、印刷可能な媒体を通して表示される。表示モジュールは、コンピュータ読み取り可能な情報をコンピュータから受け取りユーザに表示するよう構成された任意の適当なデバイスであり得る。非限定的な例は、例えば、汎用コンピュータ、例えばIntel PENTIUM型プロセッサ、Motorola PowerPC、Sun UltraSPARC、Hewlett-Packard PA-RISCプロセッサ、Sunnyvale, CaliforniaのAdvanced Micro Devices(AMD)から入手可能な様々なプロセッサのいずれかまたは任意の他のタイプのプロセッサ、映像表示デバイス、例えばフラットパネルディスプレイ陰極線管等、ならびに様々なタイプのコンピュータ用プリンタを含む。

0127

1つの態様において、演算/比較結果に基づくコンテンツの表示のためのユーザインターフェースを提供するために、ワールドワイドウェブブラウザが使用される。他のモジュールもウェブブラウザインターフェースを有するよう適合され得ることも理解されるべきである。ウェブブラウザを通して、ユーザは、演算/比較モジュールからデータを回収するためのリクエストを構築することができる。したがって、ユーザは典型的に、グラフィカルユーザインターフェースで従来から用いられているインターフェース要素、例えばボタンプルダウンメニュー、スクロールバー等にポインタを合わせクリックするであろう。

0128

本明細書に記載されるシステムおよびコンピュータ読み取り可能な媒体は、P2Y14および/またはUDP-グルコースのレベルの測定に関する技術の例示的な態様にすぎず、したがって本発明の範囲を限定することは意図されていない。本明細書に記載されるシステムおよびコンピュータ読み取り可能な媒体のバリエーションも実現可能であり、それらも本発明の範囲に包含されることが意図されている。

0129

機器のモジュールまたはコンピュータ読み取り可能な媒体で使用されるそれらは、多くの構成をとり得る。例えば、機能は、単一の機器に提供され、または複数の機器に分散され得る。

0130

デバイス/キット
本明細書に記載されるアッセイおよび方法を実施するためのキットおよびデバイスが、本明細書に提供される。

0131

いくつかの態様において、対象由来の試験サンプル中のP2Y14レベルを測定するためのデバイスであって、(a)P2Y14特異的抗体またはその抗原結合部分、および(b)少なくとも1つの固体支持体を含み、(a)部の抗体またはその抗原結合部分が支持体上に堆積されているデバイスが、本明細書に記載される。いくつかの態様において、デバイスは、抗体・タンパク質または抗体・ペプチド複合体が形成されるアッセイを実施し得る。いくつかの態様において、固体支持体は、ディップスティック、マイクロ流体チップマルチウェルプレートまたはカートリッジの形式であり得る。キットまたはデバイスは、シグナルを生成するために免疫ベースのラテラルフロー技術を使用し得る。

0132

いくつかの態様において、前段落に記載されるデバイスおよび少なくとも1つの検出抗体を含むキットが、本明細書に記載される。いくつかの態様において、検出抗体は、P2Y14に特異的であり得る。いくつかの態様において、検出抗体は、検出可能に標識され得る。いくつかの態様において、キットはさらに、検出抗体から検出可能なシグナルを生成するための少なくとも1つの薬剤を含み得る。

0133

いくつかの態様において、キットまたはデバイスは、参照、例えば参照サンプルまたは参照シグナルを含み得る。いくつかの態様において、参照サンプルは、健常対象由来の尿サンプルを含み得る。

0134

処置方法
いくつかの態様において、対象が腎臓の炎症を有するとして特定される場合、アッセイまたは方法はさらに、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を対象に行う工程を含む。腎炎とも呼ばれる腎臓の炎症は、様々なタイプ、例えば糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎間質性腎炎IgA腎症腎盂腎炎、CKDおよび炎症に関連する自己免疫障害ループス腎炎グッドパスチャー症候群ならびにウェゲナー肉芽腫症を含み得る。

0135

P2Y14は、腎臓の炎症の処置のために標的化され得る。したがって、いくつかの態様において、腎臓の炎症を処置するのに適した処置は、P2Y14阻害剤を含む。

0136

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、低または高有機または無機分子である、本明細書で使用される場合、「低分子」は、約5kD未満の分子量を有する天然または合成分子、約5kD未満、約2kD未満もしくは約1kD未満の分子量を有する有機または無機化合物を表す。1つの態様において、P2Y14阻害剤は、4,7-二置換ナフトエ酸誘導体である。1つの態様において、P2Y14阻害剤は、PPTN、すなわち4-[4-(ピペリジン-4-イル)フェニル]-7-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-ナフトエ酸である。P2Y14阻害剤としてのPPTNの詳細は、Gauthier JY, et al., Bioorg Med Chem Lett., 2011, 21:2836-2839で見出すことができ、その内容の全体が参照により本明細書に組み入れられる。1つの態様において、P2Y14阻害剤は、プロドラッグ7j塩酸塩であり、これは例えば、Axon Medchemから入手可能であり得る。

0137

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、抗P2Y14抗体分子またはその抗原結合フラグメントであり得る。適当な抗体は、ポリクローナルモノクローナルキメラヒト化組み換え単鎖Fab、Fab'、Fsc、RvおよびF(ab')2フラグメントを含むがこれらに限定されない。いくつかの態様において、中和抗体が、P2Y14の阻害剤として使用され得る。抗体は、動物、例えばウサギまたはマウスにおいて、抗原で免疫することによって容易に惹起される。免疫されたマウスは、多量のモノクローナル抗体を産生するよう培養されるハイブリドーマの製造のためのB細胞供給源を提供するのに特に有用である。一般に、ヒトから得られる抗体分子は、免疫グロブリンクラスIgGIgMIgAIgEおよびIgDの1つに分類され得、これらは分子中に存在する重鎖性質によって互いと相違する。特定のクラスは、サブクラス、例えばIgG1、IgG2等も有する。さらに、ヒトにおいて、軽鎖は、カッパ鎖またはラムダ鎖であり得る。本明細書における抗体の参照は、ヒト抗体種のすべてのそのようなクラス、サブクラスおよびタイプの参照を包含する。

0138

抗体は、幅広い範囲の標的抗原およびハプテンに対する高い結合力および特有の特異性を提供する。本明細書に開示される方法を実施する上で有用なモノクローナル抗体は、全抗体およびそのフラグメントを含み、これらは従来技術、例えばハイブリドーマ合成、組み換えDNA技術およびタンパク質合成にしたがい作製される。

0139

P2Y14ポリペプチドの細胞外ドメインまたはその一部分もしくはフラグメントは抗原として機能し得、加えて、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体の調製に関する標準技術を用いて抗原に免疫特異的に結合する抗体を作製するための免疫原として使用され得る。好ましくは、抗原性ペプチドは、少なくとも10アミノ酸残基または少なくとも15アミノ酸残基または少なくとも20アミノ酸残基または少なくとも30アミノ酸残基を含む。

0140

有用なモノクローナル抗体およびフラグメントは、任意の種(ヒトを含む)から取得され得るまたは2以上の種由来の配列を用いるキメラタンパク質として形成され得る。ヒトモノクローナル抗体または「ヒト化」マウス抗体もまた、本発明にしたがい使用され得る。例えば、マウスモノクローナル抗体は、マウスFv領域(すなわち、抗原結合部位を含む)またはその相補性決定領域をコードするヌクレオチド配列をヒト定常ドメイン領域およびFc領域をコードするヌクレオチド配列と遺伝子組み換えすることによって「ヒト化」され得る。ヒト化された標的化部分は、ホストレピエントにおける抗体またはポリペプチドの免疫反応性を減少させ、それによって欧州特許出願第0,411,893 A2号に開示されるのと同様の様式で半減期延長し有害な免疫反応の可能性を減少させると理解されている。マウスモノクローナル抗体は、好ましくは、ヒト化された形式で用いられるべきである。抗原結合力は、抗体の可変部分(Fv)の軽および重鎖に位置する(各々3つずつ)6つの相補性決定領域(CDR)のアミノ酸の配列および立体構造によって決定される。短いペプチドスペーサー配列を通じて接続された軽鎖の可変領域(VL)および重鎖の可変領域(VH)から構成される25-kDa単鎖Fv(scFv)分子が、現在までに開発されている最小の抗体フラグメントである。scFv分子を、そのscFvの遺伝子を含む線状ファージの表面上に提示させる技術が開発されている。幅広い範囲の抗原特異性を有するscFv分子は、scFv-ファージライブラリの単一の大プールの中に存在し得る。

0141

キメラ抗体は、異なる動物種由来の2つまたはそれ以上のセグメントまたは部分によって特徴づけられる免疫グロブリン分子である。一般に、キメラ抗体の可変領域は非ヒト哺乳動物抗体、例えばマウスモノクローナル抗体由来であり、免疫グロブリン定常領域ヒト免疫グロブリン分子由来である。好ましくは、両方の領域および組み合せは、慣用的に決定されるように低い免疫原性を有する。

0142

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、本明細書で核酸剤とも称される核酸またはその核酸アナログもしくは誘導体である。本開示との関係上、「核酸」という用語は、天然に存在する塩基、糖および糖間連結からなるヌクレオチドまたはヌクレオシドモノマーポリマーまたはオリゴマーを表す。「核酸」または「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書で言い換え可能に使用され、共有結合によりひとつに連結された少なくとも2つのヌクレオチドを意味し得る。当業者に理解されているように、単鎖の記述はその相補鎖の配列も定義する。したがって、核酸は、記述されている単鎖の相補鎖も包含する。

0143

非限定的に、核酸剤は、単鎖または二本鎖であり得る。単鎖核酸剤は、例えば内部自己相補性が存在する場合、二本鎖領域を有し得、そして二本鎖核酸剤は、単鎖領域を有し得る。核酸は、任意の所望の長さであり得る。特定の態様において、核酸は、約10〜100ヌクレオチド長の範囲であり得る。様々な関連する態様において、単鎖、二本鎖および三本鎖の核酸剤は、約10〜約50ヌクレオチド、約20〜約50ヌクレオチド、約15〜約30ヌクレオチド、約20〜約30ヌクレオチド長の範囲であり得る。いくつかの態様において、核酸剤は、約9〜約39ヌクレオチド長である。いくつかの他の態様において、核酸剤は、少なくとも30ヌクレオチド長である。

0144

核酸剤は、当技術分野で公知のように修飾されたヌクレオシドを含み得る。修飾は、例えば、核酸剤の安定性、溶解性または活性を調整する細胞もしくは細胞外成分との相互作用を変化させ得る。特定の例において、二本鎖核酸剤の一方または両方の鎖を修飾することが望ましい場合がある。いくつかの例において、2つの鎖は、異なる修飾を含むであろう。他の例において、複数の異なる修飾が、各々の鎖に含まれ得る。ある鎖上の様々な修飾は相互に異なり得、かつ他の鎖上の様々な修飾とも相違し得る。例えば、一方の鎖がある修飾を有し得、異なる鎖が異なる修飾を有し得る。他の例において、一方の鎖が2つまたはそれ以上の異なる修飾を有し得、別の鎖が第1の鎖上の少なくとも2つの修飾と異なる修飾を含み得る。

0145

RNA干渉を誘導するのに効果的な単鎖および二本鎖核酸剤は、本明細書でsiRNA、RNAi剤iRNA剤またはRNAi阻害剤と称される。本明細書で使用される場合、「iRNA剤」という用語は、RNA誘導サイレンシング複合体RISC経路を通じてRNA転写物の標的化された切断を媒介することができる核酸剤を表す。

0146

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、アンチセンスオリゴヌクレオチドである。当業者は、単鎖オリゴヌクレオチドが相補的標的配列ハイブリダイズして標的RNA転写物に対する翻訳機構のアクセスを妨げ、それによってタンパク質合成を妨げることができることを熟知している。単鎖オリゴヌクレオチドはまた、相補的なRNAにハイブリダイズし得、そしてそのRNA標的はその後、酵素、例えばRNaseHによって切断され、それによって標的RNAの翻訳が妨げられ得る。あるいは、または加えて、単鎖オリゴヌクレオチドは、標的配列のRISC媒介切断を通じて標的配列の発現を調整し得る、すなわち、単鎖オリゴヌクレオチドは、単鎖RNAi剤として機能する。「単鎖RNAi剤」は、本明細書で使用される場合、単一分子からなるRNAi剤である。単鎖RNAi剤は、鎖内ペアリングによって形成された二重鎖領域を含み得る、例えば、それはヘアピンまたはフライパン柄(pan-handle)構造であり得るまたは含み得る。

0147

一般に、任意の核酸分子送達方法が、本明細書に記載される核酸剤と共に使用するよう適合され得る。

0148

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤はまた、ペプチド、ペプチド模倣体、タンパク質、単糖二糖三糖オリゴ糖多糖、脂質、グリコサミノグリカン生物資源から得られる抽出物またはそれらの任意の組合せであり得る。

0149

細胞培養アッセイおよび動物研究から得られるデータは、ヒトにおいて使用するためのP2Y14阻害剤の用量の範囲の決定に使用され得る。そのような化合物の用量は、好ましくは、毒性をほとんどまたは全く示さないED50を含む循環濃度の範囲内のものである。用量は、使用される剤形および利用される投与経路に依存してこの範囲内で変更され得る。

0150

治療効用量は、まず細胞培養アッセイから概算され得る。用量は、動物モデルにおいて、細胞培養物において決定されたIC50(すなわち、症状の最大半量阻害を達成する治療剤の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するよう決定され得る。血漿中でのレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定され得る。任意の特定の用量の効果は、適当なバイオアッセイによってモニタリングされ得る。

0151

「有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患または障害(例えば、炎症または腎臓の炎症)の少なくとも1つまたは複数の症状を軽減するのに必要とされる治療剤の量を表し、所望の効果を提供する十分量の薬理学的組成物に関する。「治療有効量」という用語は、したがって、典型的な対象に投与されたときに特定の効果をもたらすのに十分な治療剤の量を表す。本明細書で使用される場合、有効量は、様々な文脈において、疾患の症状の進展を遅らせる、疾患の症状の経過を変化させる(例えば、非限定的に、疾患の症状の進行を鈍化させる)または疾患の症状を好転させるのに十分な量も含むであろう。したがって、通常、正確な「有効量」を指定することは現実的でない。しかし、任意の特定の例において、適当な「有効量」は、慣用的実験のみを用いて当業者によって決定され得る。

0152

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤の有効量は、P2Y14発現のレベルを減少させるまたは少なくともP2Y14阻害剤を投与されていない対象において増加すると予想されるものよりも低い率で増加させる量であり得る。いくつかの態様において、有効量は、対象に存在するP2Y14ポリペプチドおよび/または対象から得られたサンプル(例えば、尿)に存在するP2Y14ポリペプチドの量を統計的に有意な量減少させる量であり得る。

0153

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤の有効量は、腎臓の炎症の程度を低下させる量であり得る。

0154

いくつかの態様において、P2Y14阻害剤の量は、ICにおける炎症促進性サイトカインの発現またはレベルを減少させる量であり得る。

0155

用量は、当業者によって決定され得、そしてそれはまた、何らかの不都合が生じた場合に個々の医師によって調節され得る。典型的に、本明細書に開示されるP2Y14阻害剤を含む組成物の用量は、0.001 mg/kg体重〜5 g/kg体重の範囲であり得る。いくつかの態様において、用量範囲は、0.001 mg/kg体重〜1 g/kg体重、0.001 mg/kg体重〜0.5 g/kg体重、0.001 mg/kg体重〜0.1 g/kg体重、0.001 mg/kg体重〜50 mg/kg体重、0.001 mg/kg体重〜25 mg/kg体重、0.001 mg/kg体重〜10 mg/kg体重、0.001 mg/kg体重〜5 mg/kg体重、0.001 mg/kg体重〜1 mg/kg体重、0.001 mg/kg体重〜0.1 mg/kg体重または0.001 mg/kg体重〜0.005 mg/kg体重である。あるいは、いくつかの態様において、用量範囲は、0.1 g/kg体重〜5 g/kg体重、0.5 g/kg体重〜5 g/kg体重、1 g/kg体重〜5 g/kg体重、1.5 g/kg体重〜5 g/kg体重、2 g/kg体重〜5 g/kg体重、2.5 g/kg体重〜5 g/kg体重、3 g/kg体重〜5 g/kg体重、3.5 g/kg体重〜5 g/kg体重、4 g/kg体重〜5 g/kg体重または4.5 g/kg体重〜5 g/kg体重である。有効用量は、インビトロまたは動物モデル試験バイオアッセイまたはシステムから得られた用量応答曲線から推定され得る。用量は、受け入れられない有害な副作用を引き起こすほど大きくすべきでない。

0156

いくつかの態様において、本明細書に記載されるP2Y14阻害剤は、腎機能を改善し得る。例えば、腎機能は、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、または少なくとも300%改善される。腎機能の測定可能なマーカーは、医学および獣医学の文献においておよび当業者に周知であり、血中尿素窒素または「BUN」レベル(BUNレベルの静的測定および増加または減少率の測定の両方)、血清クレアチニンレベル(血清クレアチニンレベルの静的測定および増加または減少率の測定の両方)、BUN/クレアチニン比の測定(BUN/クレアチニン比の変化率の測定の静的測定)、クレアチニンの尿/血漿比、尿素の尿/血漿比、子宮体濾過率GFR)、ナトリウム(Na+)の血清濃度、尿浸透圧、1日尿量等を含むがこれらに限定されない。上記の中で、クレアチニンおよび/または尿素もしくはBUNの血漿濃度の測定が特に、腎機能の重要かつ有用な読み取り値である。

0157

本発明は、本明細書に開示される特定の方法、プロトコルおよび試薬等に限定されず、それらは変更され得ることが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、個々の態様を説明する目的を有するにとどまり、本発明の範囲を限定することは意図されておらず、それは特許請求の範囲によってのみ定義される。

0158

本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、単数形は複数の参照を包含し、その逆も同様である。実施例以外ではまたはそうでないことが示されていない限り、本明細書で使用される成分または反応条件の量を表すすべての数値は、すべての例において、「約」という用語によって修飾されることが理解されるべきである。

0159

本発明の実施または試験には任意の公知の方法、デバイスおよび材料が使用され得るが、それをふまえて本明細書に方法、デバイスおよび材料が開示されている。

0160

本発明のいくつかの態様が、以下の番号が付された段落に列挙されている。
段落1.
(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルを測定する工程;
(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および
(iii)対象を、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程
を含むアッセイ。
段落2.
P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む、段落1に記載のアッセイ。
段落3.
処置がP2Y14阻害剤を含む、段落2に記載のアッセイ。
段落4.
P2Y14のレベルがタンパク質レベルである、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落5.
P2Y14のレベルが免疫アッセイによって測定される、段落4に記載のアッセイ。
段落6.
サンプルが抗P2Y14抗体と接触させられる、段落5に記載のアッセイ。
段落7.
抗P2Y14抗体が検出可能なように標識されているかまたは検出可能なシグナルを生成することができる、段落6に記載のアッセイ。
段落8.
抗体が蛍光標識されている、段落6または7に記載のアッセイ。
段落9.
P2Y14のレベルが、P2Y14をコードする核酸を測定することによって測定される、段落1〜3のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落10.
参照レベルが、健常対象の集団における平均P2Y14レベルである、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落11.
参照レベルが、健常対象の集団における平均P2Y14レベルを2標準偏差上回る、段落1〜9のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落12.
初期の炎症を検出する、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落13.
対象から得られたサンプルにおけるUDP-グルコースのレベルを測定する工程および該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程をさらに含む、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落14.
サンプルが尿サンプルである、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落15.
対象が哺乳動物である、前記段落のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落16.
哺乳動物がヒトである、段落15に記載のアッセイ。
段落17.
(i)対象から得られたサンプルにおいて、P2Y14のレベルをアッセイする工程;
(ii)該P2Y14のレベルを参照レベルと比較する工程;および
(iii)対象を、(a)P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)P2Y14のレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程
を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法。
段落18.
P2Y14のレベルが参照レベルを上回る場合に、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む、段落17に記載の方法。
段落19.
処置がP2Y14阻害剤を含む、段落18に記載の方法。
段落20.
P2Y14のレベルがタンパク質レベルである、段落17〜19のいずれか一つに記載の方法。
段落21.
P2Y14のレベルが免疫アッセイによって測定される、段落20に記載の方法。
段落22.
サンプルが抗P2Y14抗体と接触させられる、段落21に記載の方法。
段落23.
抗P2Y14抗体が検出可能なように標識されているかまたは検出可能なシグナルを生成することができる、段落22に記載の方法。
段落24.
抗体が蛍光標識されている、段落22または23に記載の方法。
段落25.
P2Y14のレベルが、P2Y14をコードする核酸を測定することによって測定される、段落17〜19のいずれか一つに記載の方法。
段落26.
参照レベルが、健常対象の集団における平均P2Y14レベルである、段落17〜25のいずれか一つに記載の方法。
段落27.
参照レベルが、健常対象の集団における平均P2Y14レベルを2標準偏差上回る、段落17〜25のいずれか一つに記載の方法。
段落28.
初期の炎症を検出する、段落17〜27のいずれか一つに記載の方法。
段落29.
対象から得られたサンプルにおけるUDP-グルコースのレベルを測定する工程および該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程をさらに含む、段落17〜28のいずれか一つに記載の方法。
段落30.
サンプルが尿サンプルである、段落17〜29のいずれか一つに記載の方法。
段落31.
対象が哺乳動物である、段落17〜30のいずれか一つに記載の方法。
段落32.
哺乳動物がヒトである、段落31に記載の方法。
段落33.
腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過をモニタリングする方法であって、
(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるP2Y14の第1のレベルを測定する工程;
(ii)腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与する工程;および
(iii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるP2Y14の第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ前記投与の後であり、第2のレベルが第1のレベルよりも有意に低い場合、処置が有効とみなされる、工程
を含む、前記方法。
段落34.
第1のサンプルおよび第2のサンプルが尿サンプルである、段落33に記載の方法。
段落35.
治療剤がP2Y14阻害剤である、段落33または34に記載の方法。
段落36.
対象がヒトである、段落33〜35のいずれか一つに記載の方法。
段落37.
P2Y14阻害剤を対象に投与する工程を含む、腎臓の炎症を有する対象を処置する方法。
段落38.
P2Y14阻害剤がPPTNまたは抗P2Y14抗体である、段落37に記載の方法。
段落39.
対象がヒトである、段落37または38に記載の方法。
段落40.
腎臓の炎症を処置するのに適した処置を施す工程を含む、参照レベルを上回るP2Y14のレベルを有すると判定された対象を処置する方法。
段落41.
腎臓の炎症を処置するのに適した処置がP2Y14阻害剤を含む、段落40に記載の方法。
段落42.
P2Y14阻害剤がPPTNまたは抗P2Y14抗体である、段落41に記載の方法。
段落43.
対象がヒトである、段落40〜42のいずれか一つに記載の方法。
段落44.
(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルを測定する工程;
(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および
(iii)対象を、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程
を含むアッセイ。
段落45.
UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む、段落44に記載のアッセイ。
段落46.
処置がP2Y14阻害剤を含む、段落45に記載のアッセイ。
段落47.
参照レベルが、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルである、段落44〜46のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落48.
参照レベルが、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルを2標準偏差上回る、段落44〜46のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落49.
初期の炎症を検出する、段落44〜48のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落50.
サンプルが尿サンプルである、段落44〜49のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落51.
対象が哺乳動物である、段落44〜50のいずれか一つに記載のアッセイ。
段落52.
哺乳動物がヒトである、段落51に記載のアッセイ。
段落53.
(i)対象から得られたサンプルにおいて、UDP-グルコースのレベルをアッセイする工程;
(ii)該UDP-グルコースのレベルを参照レベルと比較する工程;および
(iii)対象を、(a)UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に腎臓の炎症を有するとして特定し、(b)UDP-グルコースのレベルが参照レベルであるかまたは参照レベルを下回る場合に腎臓の炎症を有さないとして特定する工程
を含む、対象の腎臓の炎症を検出する方法。
段落54.
UDP-グルコースのレベルが参照レベルを上回る場合に、腎臓の炎症を処置するのに適した処置を提供する工程をさらに含む、段落53に記載の方法。
段落55.
処置がP2Y14阻害剤を含む、段落54に記載の方法。
段落56.
参照レベルが、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルである、段落53〜55のいずれか一つに記載の方法。
段落57.
参照レベルが、健常対象の集団における平均UDP-グルコースレベルを2標準偏差上回る、段落53〜55のいずれか一つに記載の方法。
段落58.
初期の炎症を検出する、段落53〜57のいずれか一つに記載の方法。
段落59.
サンプルが尿サンプルである、段落53〜58のいずれか一つに記載の方法。
段落60.
対象が哺乳動物である、段落53〜59のいずれか一つに記載の方法。
段落61.
哺乳動物がヒトである、段落60に記載の方法。
段落62.
腎臓の炎症に罹患した対象における処置経過をモニタリングする方法であって、
(i)第1の時点において、該対象から得られた第1のサンプルにおけるUDP-グルコースの第1のレベルを測定する工程;
(ii)腎臓の炎症を処置するための治療剤を該対象に投与する工程;および
(iii)第2の時点において、該対象から得られた第2のサンプルにおけるUDP-グルコースの第2のレベルを測定する工程であって、ここで第2の時点が第1の時点よりも後でありかつ前記投与の後であり、第2のレベルが第1のレベルよりも有意に低い場合、処置が有効とみなされる、工程
を含む、前記方法。
段落63.
第1のサンプルおよび第2のサンプルが尿サンプルである、段落62に記載の方法。
段落64.
治療剤がP2Y14阻害剤である、段落62または63に記載の方法。
段落65.
対象がヒトである、段落62〜64のいずれか一つに記載の方法。
段落66.
腎臓の炎症を処置するのに適した処置を施す工程を含む、参照レベルを上回るUDP-グルコースのレベルを有すると判定された対象を処置する方法。
段落67.
腎臓の炎症を処置するのに適した処置がP2Y14阻害剤を含む、段落66に記載の方法。
段落68.
P2Y14阻害剤がPPTNまたは抗P2Y14抗体である、段落67に記載の方法。
段落69.
対象がヒトである、段落66〜68のいずれか一つに記載の方法。

0161

定義
そうでないことに言及されているかまたは文脈から暗示されていない限り、以下の用語およびフレーズは、以下に提供される意味を含む。そうでないことが明示的に言及されているかまたは文脈から明らかでない限り、以下の用語およびフレーズは、それらが属する技術の分野において獲得した意味を排除しない。定義は、個々の態様の説明を補助するために提供されるものであり、特許請求の範囲に記載の発明を限定することは意図されておらず、発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定される。さらに、そうでないことが文脈によって要求されない限り、単数形の用語は複数形を包含し、複数形の用語は単数形を包含する。

0162

本明細書で使用される場合、「含んでいる」または「含む」という用語は、有用であるかどうかによらず指定されていない要素を含む余地をなおも残している、ある態様に有用な組成物、方法およびそれらの各要素を表すために使用される。

0163

本明細書で使用される場合、「〜から本質的になる」という用語は、特定の態様に必要とされる要素を表す。この用語は、本発明のその態様の基本的かつ新規または機能的特徴に実質的に影響しない要素の存在を許容する。

0164

「a」、「an」および「the」という単数形の用語は、文脈がそうでないことを明示的に示していない限り、複数形の参照を包含する。同様に、「または、もしくは」という語は、文脈がそうでないことを明示的に示していない限り、「および、ならびに」を包含することが意図されている。

0165

「疾患」、「障害」または「状態」という用語は、本明細書で言い換え可能に使用され、身体もしくは臓器のいくつかの状態の何らかの変化、その機能の発揮の妨害もしくはかく乱および/または罹患した人に対する症状、例えば不快感機能障害苦痛さらには死の発生もしくは人と接触した者におけるそれらを表す。疾患または障害はまた、ジステンパー病気(ailing)、病気(ailment)、病気(malady)、障害、病気(sickness)、病気(illness)、病状、病気(affectation)にも関連する。

0166

本明細書で使用される場合、「腎臓の炎症」という用語は、腎臓内での炎症の発生により実質的に特徴づけられるすべての状態または腎臓における炎症の発生が主として腎臓以外の体内の部位に影響する疾患もしくは炎症状態によって引き起こされる場合を網羅する。特に、炎症は、糸球体ボーマン嚢またはボーマン嚢腔を含むがこれらに限定されない部位で発生し得る。典型的に、炎症は、腎臓能の少なくとも部分的な故障および/または腎不全を引き起こす。

0167

「腎臓の炎症」という用語の意味に含まれる特定の状態の例は、慢性腎不全急性腎不全、異種腎毒性腎炎(heterologous nephrotoxic nephritis)、糸球体腎炎、糸球体の硬化全身性エリテマトーデスSLE)、糖尿病性ネフロパシー、肝臓の硬化を伴う糖尿病性ネフロパシーおよび肝臓の硬化を伴う糸球体腎炎を含むがこれらに限定されない腎臓障害を含むがこれらに限定されない。

0168

いくつかの態様において、腎臓の炎症は、腎臓の細胞および/または腎機能に影響する免疫系疾患に関連し得る。そのような状態は、免疫グロブリンA腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、メサンギウム増殖性糸球体腎炎非増殖性糸球体腎炎、膜性糸球体腎炎微小変化型疾患一次性巣状分節性糸球体硬化症FSGS)、線維性糸球体腎炎、イムノタクトイド糸球体腎炎、増殖性糸球体腎炎、進行性糸球体腎炎、抗GBM病、腎虚血抗好中球細胞質抗体(ANCA)に関連する疾患(例えば、ヴェーゲナー肉芽種)を含む腎臓血管炎、ループス腎炎クリオグロブリン血連糸球体腎炎、細菌性心内膜炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、感染後糸球体腎炎、C型肝炎、糖尿病性ネフロパシー、アミロイドーシス(myloidosis)、高血圧性腎硬化症多発性骨髄腫に起因する軽鎖病、二次性状糸球体腎硬化症および高血圧性腎硬化症を含み得るがこれらに限定されない。

0169

本明細書で使用される場合、炎症に関する「初期」という用語は、組織または臓器が炎症に起因する最小または軽度の損傷を示すことを意味する。「初期の炎症」は、腎臓組織への炎症促進性細胞および/または分子の実質的浸潤が起こっていない炎症の臨床段階を意味し得る。

0170

本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な一部分、すなわち、抗原に免疫特異的に結合する抗原結合部位を含む分子を表す。この用語はまた、2つの免疫グロブリン重鎖および2つの免疫グロブリン軽鎖から構成される抗体ならびに、例えば、Fv、FabおよびF(ab)'2ならびに二官能性ハイブリッド抗体(例えば、Lanzavecchia et al., Eur. J. Immunol. 17, 105 (1987))および単鎖(例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Huston et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 85, 5879-5883 (1988)およびBird et al., Science 242, 423-426 (1988))を含む抗体以外の様々な形態を表す。(一般的には、参照により本明細書に組み入れられる、Hood et al., Immunology, Benjamin, N.Y., 2ND ed. (1984)、Harlow and Lane, Antibodies. A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory (1988)およびHunkapiller and Hood, Nature, 323, 15-16 (1986)を参照のこと。)いくつかの態様において、本明細書に開示される方法において有用な抗体試薬、例えば、抗体、モノクローナルおよびキメラ抗体は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられるHoward and Kaser "Making and Using Antibodies: A Practical Handbook"CRCPress (2006)に記載されるような、周知の方法を用いて製造され得る。

0171

本明細書で言い換え可能に使用される「抗原結合フラグメント」または「抗原結合ドメイン」という用語は、関心対象の標的に特異的に結合する能力を保持する全長抗体の1つまたは複数のフラグメントを表す。全長抗体の「抗原結合フラグメント」という用語に包含される結合フラグメントの例は、(i)VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価フラグメントであるFabフラグメント;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFabフラグメントを含む二価フラグメントである、F(ab')2フラグメント;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント;(iv)抗体の一つのアームのVLおよびVHドメインからなるFvフラグメント、(v)VHおよびVLドメインからなるdAbフラグメント(その全体が参照により本明細書に組み入れられるWard et al., (1989) Nature 341:544-546);ならびに(vi)特異的抗原結合機能を保持する単離された相補性決定領域(CDR)、を含む。さらに、Fvフラグメントの2つのドメインであるVLおよびVHは別の遺伝子によってコードされるが、それらは、組み換え法を用いて、単鎖Fv(scFv)として公知の一価分子を形成するようVLおよびVH領域が対を形成する単一のタンパク質鎖としてそれらを生成できるようにする合成リンカーによって接続され得る。例えば、米国特許第5,260,203号、同第4,946,778号および同第4,881,175号;Bird et al. (1988) Science 242:423-426;ならびにHuston et al. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883を参照のこと。抗体フラグメントは、当業者に公知の従来技術を含む任意の適当な技術を用いて取得され得る。「単一特異性抗体」という用語は、特定の標的、例えばエピトープに対する単一の結合特異性および親和性を示す抗体を表す。この用語は、本明細書で使用される場合、抗体がどのようにして生成されたかによらず、単一分子組成の抗体またはそのフラグメントの調製物を表す、「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」を含む。

0172

本明細書で使用される場合、「特異的結合」という用語は、第1の物体が非標的である第3の物体に結合するよりも高い特異性および親和性で第2の標的である物体に結合する2つの分子、化合物、細胞および/または粒子間の化学的相互作用を表す。いくつかの態様において、「特異的結合」は、第3の非標的である物体に対する親和性よりも少なくとも10倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、少なくとも1000倍またはそれ以上高い第2の標的である物体に対する第1の物体の親和性を表し得る。いくつかの態様において、「特異的結合」は、10-5 Mもしくはそれ未満、10-6 Mもしくはそれ未満または10-7 Mもしくはそれ未満の解離定数(KD)での抗体結合、および既定抗原以外の非特異的抗原への結合のKDよりも少なくとも2倍低いKDでの既定抗原への結合を表す。

0173

本明細書で使用される場合、「タンパク質」および「ポリペプチド」という用語は、言い換え可能に使用され、隣接する残基のアルファアミノ基とカルボキシ基の間のペプチド結合によって相互に接続されたアミノ酸残基群を表す。「タンパク質」および「ポリペプチド」という用語は、そのサイズまたは機能にかかわらず、修飾アミノ酸(例えば、リン酸化、糖化グリコシル化等)およびアミノ酸アナログを含む、アミノ酸のポリマーを表す。「タンパク質」および「ポリペプチド」は、多くの場合、比較的大きなポリペプチドを表すのに使用され、これに対して「ペプチド」という用語は、多くの場合、小さなポリペプチドを表すのに使用されるが、当技術分野におけるこれらの用語の用法は重複している。「タンパク質」および「ポリペプチド」という用語は、本明細書において、遺伝子産物およびそのフラグメントを表す際に、言い換え可能に使用される。したがって、例示的なポリペプチドまたはタンパク質は、遺伝子産物、天然に存在するタンパク質、ホモログオルソログパラログ、フラグメントならびに上記の他の等価物変種、フラグメントおよびアナログを含む。

0174

本明細書で使用される場合、「P2Y14の阻害剤」または「P2Y14阻害剤」という用語は、P2Y14の発現レベルおよび/または活性を、例えば少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%またはそれ以上減少させることができる剤を表す。P2Y14の阻害剤が、他の受容体または活性を実質的に阻害することなく、P2Y14の活性を阻害することが好ましい。その特異的阻害活性が、対象に対して毒性でない濃度で生じることも好ましい。いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、元の細胞または第2の細胞においてP2Y14mRNAのレベル、P2Y14ポリペプチドのレベルおよび/またはP2Y14のシグナルのレベルを減少させ得る。P2Y14活性は、例えば、カルシウム流入を測定することによっておよび/またはリガンド結合を測定することによって、モニタリングされ得る。いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、P2Y14ポリペプチドに特異的に結合し得る。いくつかの態様において、P2Y14阻害剤は、P2Y14によって媒介されるシグナル伝達を減少させ得る。P2Y14の不可逆的または可逆的阻害剤が、本明細書に開示される方法において使用され得る。

0175

本明細書で使用される場合、「抗P2Y14抗体」という用語は、全長P2Y14ポリペプチドの細胞外部分に特異的に結合する抗体、例えばIgG分子を意味する。

0176

「低下する」、「減少する」、「減少」または「阻害する」という用語はすべて、本明細書において、概ね、統計的に有意な量の低下を意味するものとして使用される。しかし、疑わしさを避けたい場合、「低下する」、「減少する」、「減少」または「阻害する」は、参照レベルと比較して少なくとも10%の低下、例えば、参照レベルと比較して少なくとも約20%、もしくは少なくとも約30%、もしくは少なくとも約40%、もしくは少なくとも約50%、もしくは少なくとも約60%、もしくは少なくとも約70%、もしくは少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、もしくは100%を含む最大100%の低下(例えば、参照レベルと比較して非存在レベルもしくは非検出可能レベル)、または10〜100%の間の任意の低下を意味し得る。マーカーまたは症状との関係では、そのようなレベルの統計的に有意な量の低下が意味される。低下は、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%またはそれ以上であり得、そして好ましくは、その障害を有さない個体にとって正常の範囲内として受け入れられるレベルまでの下降である。

0177

「増加する」、「増加」または「増強する」という用語はすべて、本明細書において、概ね、統計的に有意な量の増加を意味するものとして使用され;疑わしさを避けたい場合、「増加する」、「増加」または「増強する」という用語は、参照レベルと比較して少なくとも10%の増加、例えば、参照レベルと比較して少なくとも約10%、もしくは少なくとも約20%、もしくは少なくとも約30%、もしくは少なくとも約40%、もしくは少なくとも約50%、もしくは少なくとも約60%、もしくは少なくとも約70%、もしくは少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、もしくは100%を含む最大100%の増加、または10〜100%の間の任意の増加、または参照レベルと比較して少なくとも約2倍、もしくは少なくとも約3倍、もしくは少なくとも約4倍、もしくは少なくとも約5倍、もしくは少なくとも約10倍の増加、または2倍から10倍の間もしくはそれ以上の任意の増加を意味し得る。マーカーまたは症状との関係では、そのようなレベルの統計的に有意な増加が意味される。

0178

本明細書で使用される場合、「処置する(treat)」、「処置(treatment)」、「処置(treating)」または「改善」という用語は、その目的が腎臓の炎症の進行または重篤度を好転させる、緩和する、改善する、阻害する、鈍化させるまたは停止させることである治療的処置を表す。「処置(treating)」という用語は、腎臓の炎症の少なくとも1つの有害な作用または症状の減少または緩和を含む。処置は、通常、1つまたは複数の症状または臨床マーカーが減少する場合に「有効」である。あるいは、処置は、疾患の進行が減少または停止する場合に「有効」である。すなわち、「処置」は、処置の非存在下で予想されるものと比較しての、症状またはマーカーの改善だけでなく、症状の進行または悪化の停止または少なくとも鈍化も含む。有益または望ましい臨床結果は、検出可能か検出不可能かによらず、1つもしくは複数の症状の緩和、疾患の規模縮小、疾患の安定化(すなわち、悪化しない)状態、疾患の進行の遅延もしくは鈍化、疾患状態の改善もしくは緩和、寛解(部分的か完全かによらず)、および/または死亡率の低下を含むがこれらに限定されない。例えば、処置は、腎臓の炎症の規模もしくは量が減少するまたは腎臓の炎症の進行が停止する場合に有効とみなされる。別の例において、処置は、腎機能が改善される場合に有効とみなされる。疾患の「処置」という用語はまた、(緩和処置を含む)その疾患の症状または副作用からの解放の提供を含む。

0179

本明細書で使用される場合、「対象」は、ヒトまたは動物を意味する。通常、動物は、脊椎動物、例えば霊長類げっ歯類家畜動物または狩猟動物である。霊長類は、チンパンジーカニクイザルクモザルおよびマカク、例えばアカゲザルを含む。げっ歯類は、マウス、ラットウッドチャックフェレット、ウサギおよびハムスターを含む。家畜および狩猟動物は、ウシウマブタシカバイソンバッファロー種、例えばイエネコ、および犬種、例えばイヌキツネオオカミを含む。いくつかの態様において、対象は、哺乳動物、例えば霊長類、例えばヒトである。「個体」、「患者」および「対象」という用語は、本明細書で言い換え可能に使用される。

0180

好ましくは、対象は哺乳動物である。哺乳動物は、ヒト、非ヒト霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマまたはウシであり得るが、これらの例に限定されない。

0181

「統計的に有意」または「有意」という用語は、統計的有意性を表し、通常、2標準偏差(2SD)分の相違を意味する。

0182

本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、所望の部位への薬剤の少なくとも部分的な送達を達成する方法または経路による対象への本明細書に開示される化合物の投入を表す。本明細書に開示される化合物を含む薬学的組成物は、対象において有効な処置をもたらす任意の適当な経路、例えば、非経口静脈内、病巣内または腫瘍内、によって投与され得る。

0183

例示的な投与経路は、注射、注入点滴吸入または摂取を含むがこれらに限定されない。「注射」は、非限定的に、静脈内、筋内、動脈内、鞘内心室内、嚢内眼窩内心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下髄腔内、脳脊髄内および胸骨内注射および注入を含む。好ましい態様において、組成物は、静脈内注入または注射によって投与される。投与は、全身または局所であり得る。治療剤は、組織または臓器特異的な送達デバイスに配置され得る。例えば、P2Y14阻害剤は、腎循環への直接送達のために腎臓カテーテルに配置され得る。

0184

「ソフトウェア」という用語は、本明細書で「プログラム」と言い換え可能に使用され、コンピュータを動作させるための予め作成されたルールを表す。ソフトウェアの例は、ソフトウェア、コードセグメント、指令、コンピュータプログラムおよびプログラムロジックを含む。

0185

「コンピュータシステム」という用語は、コンピュータを有するシステムであって、コンピュータがコンピュータを動作させるソフトウェアを具現化するコンピュータ読み取り可能媒体を含むものを表し得る。

0186

細胞生物学および分子生物学における一般用語の定義は、「The Merck Manual of Diagnosis and Therapy」、第19版、Merck Research Laboratories出版、2006年(ISBN 0-911910-19-0);Robert S. Porterら(編)、The Encyclopedia of Molecular Biology、Blackwell Science Ltd.出版、1994年(ISBN 0-632-02182-9);Immunology by Werner Luttmann、Elsevier出版、2006年において見出され得る。分子生物学における一般用語の定義はまた、Benjamin Lewin、Genes X、Jones & Bartlett Publishing出版、2009年(ISBN-10: 0763766321);Kendrewら(編)、Molecular Biology and Biotechnology: a Comprehensive Desk Reference、VCH Publishers, Inc.出版、1995年(ISBN 1-56081-569-8)およびCurrent Protocols in Protein Sciences 2009, Wiley Intersciences, Coliganら編においても見出され得る。

0187

そうでないことが言及されていない限り、本発明は、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (3 ed.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., USA (2001); Davis et al., Basic Methodsin Molecular Biology, Elsevier Science Publishing, Inc., New York, USA (1995); Current Protocols in Protein Science (CPPS)(John E. Coligan, et. al., ed., Johon Wiley and Sons, Inc.)、Current Protocols in Cell Biology (CPCB)(Juan S. Bonifacino et. al. ed., John Wiley and Sons, Inc.)およびCulture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique by R. Ian Freshney, Publisher: Wiley-Liss; 5th edition (2005)、Animal Cell Culture Methods (Methods in Cell Biology, Vol.57, Jennie P. Mather and David Barnes editors, Academic Press, 1st edition, 1998)に記載されるような標準的手順を用いて実施され、これらはすべてその全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0188

実施例を実施する以外では、またはそうでないことが示されていない限り、本明細書で使用される成分の量または反応条件を表すすべての数値は、すべての例で、「約」という用語によって修飾されることが理解されるべきである。「約」という用語は、百分率と共に使用される場合、参照される値の±1%を意味し得る。例えば、約100は、99〜101を意味する。

0189

本開示の実施または試験にあたっては、本明細書に開示されているのと同様または同等の方法および材料を使用することができるが、以下には適当な方法および材料が記載されている。「例えば(e.g.)」という略語は、ラテン語のexempli gratiaからきており、本明細書で非限定的な例を示すために使用される。したがって、「例えば(e.g.)」という略語は、「例えば(for example)」という用語と同義である。

0190

好ましい態様が本明細書に詳細に描写され記載されているが、本発明の精神から逸脱することなく様々な改変、付加、置換等を行うことができ、したがってこれらは添付の特許請求の範囲で定義される発明の範囲に含まれるとみなされることが、関連技術分野の当業者に明らかであろう。さらに、すでに示されていない程度まで、本明細書に記載され例示されている様々な態様のいずれか一つが本明細書に開示される他の態様のいずれかに示される特徴を組み込むようさらに改変され得ることが当業者に理解されるであろう。

0191

本願を通じて引用されている、参考文献、発行された特許、公開された特許出願および同時係属中の特許出願を含む、すべての特許およびその他の刊行物は、明示的に、例えば、本明細書に開示される技術と関連して使用され得るそのような刊行物に記載される方法論を説明および開示する目的で、参照により本明細書に組み入れられる。これらの刊行物は、それらの開示が本願の出願日より以前であるために提供されるにすぎない。これに関するいかなる事情も、本発明者らが、それが先行発明であるためまたは任意のその他の理由によりそのような開示よりも先の日付を主張する資格を有さないことの承認とみなされるべきではない。これらの書類の日付または内容の説明に関するすべての言及は、出願人が入手し得た情報に基づいており、これらの書類の日付または内容の正確性に関する承認とはならない。

0192

本開示の態様の説明は、排他的であることや本開示を開示された正確な形態に限定することを意図していない。本開示の個々の態様および実施例は例示を目的として本明細書に開示されており、関連技術分野の当業者が認識するように、様々な等価な改変が本開示の範囲内で可能である。例えば、方法の工程または機能はある順で示されているが、代替の態様は異なる順で機能を実施し得、または機能は実質的に同時に実施され得る。本明細書に提供される開示の技術は、他の手順または方法に適切に適用することができる。本明細書に開示される様々な態様は、さらなる態様を提供するよう組み合わせることができる。本開示の局面は、必要に応じて、本開示のなおさらなる態様を提供するために、上記参考文献および出願の組成、機能およびコンセプトを利用するよう改変され得る。

0193

上記態様のいずれかの個々の要素は、他の態様の要素と組み合わせることができまた他の態様の要素で置き換えることができる。さらに、本開示の特定の態様に関連する利点は、これらの態様との関係で記載されているが、他の態様もまたそのような利点を示し得、そしてすべての態様が本開示の範囲に含まれるためにそのような利点を示す必要はない。

0194

以下の実施例は、本発明のいくつかの態様および局面を例示するものである。本発明の精神または範囲を変更することなく様々な改変、付加、置換等を行うことができ、そしてそのような改変物および派生物は添付の特許請求の範囲で定義される発明の範囲に包含されることが、関連技術分野の当業者に明らかであろう。本明細書に開示される技術は、以下の実施例によってさらに例示されるが、これらはさらなる限定とみなされるべきでない。

0195

実施例1:腎臓介在細胞はP2Y14受容体を通じて無菌性炎症を感知し媒介する
制御されない炎症は、腎不全の主因の一つである。炎症促進応答は、感染の存在なしで起こり得、これは無菌性炎症と呼ばれるプロセスである。プリン受容体P2Y14(GPR105)が、集合管介在細胞(IC)において特異的かつ高度に発現され、腎臓における無菌性炎症を媒介することが本明細書に示されている。P2Y14は、損傷した細胞によって放出される傷害関連分子パターン分子(DAMP)であるUDP-グルコースによって活性化される。ICにおいてEGFPを発現するトランスジェニックマウスおよび培養細胞を用いて、UDP-グルコースがMEK1/2-ERK1/2経路を活性化し、炎症促進性ケモカインの発現を増加させることが見出された。これらの作用は、低分子PPTNによるP2Y14の阻害後に妨げられた。マウスの尾静脈へのUDP-グルコースの注射は、腎髄質への好中球の動員を誘導した。この研究は、ICを、腎臓におけるP2Y14を介する炎症の新規のセンサー、メディエーターおよびエフェクターとして特定する。

0196

この研究において、ICにおける限られた数のP2受容体の発現の上昇が明らかにされ、P2Y14が最も顕著であった。さらに、P2Y14発現は、他の腎臓上皮細胞において検出できなかった。UDP-グルコースによるP2Y14の活性化がMAPK経路の活性化によって媒介されるICにおける炎症促進応答を誘導する証拠も提供された。これは、ICにおける炎症促進性ケモカインの発現増加およびその後の腎髄質における好中球浸潤に続いて起こる。したがって、P2Y14シグナルを介した、腎臓ICについての、新規の炎症の役割が同定された。

0197

方法
試薬および抗体
出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来のウリジン5'-ジホスホグルコース二ナトリウム塩水和物(UDP-グルコース)およびMEK阻害剤PD98059は、Sigma Aldrich(St. Louis, MO)から購入した。ウリジンジホスホ-D-[6-3H]グルコース([3H]UDP-グルコース)は、Perkin Elmer(Waltham, MA)から購入した。P2Y14受容体の選択的高親和性アンタゴニストであるPPTNは、以前に記載されている(50)。V-ATPase B1サブユニットに対するニワトリ抗体は、以前に記載されている(72)。V-ATPase Aサブユニットに対する親和性精製されたニワトリ抗体は、ウサギ抗V-ATPase Aサブユニット抗体に関して以前に記載されているのと同じ配列に対して惹起し、同じ特異性を有することが見出された(73、74)。ウサギ抗P2Y14抗体およびその免疫ペプチドは、Alomone labs(Jerusalem, Israel)から購入した。ウサギ抗細胞骨格アクチン抗体は、Bethyl Laboratory(Montgomery, TX)製であった。ウサギ抗ペンドリン抗体は、Aronson博士(Yale University)からの寄贈であった。p-p44/p42MAPKに対するおよび総p44/p42 MAPKに対するウサギモノクローナル抗体は、Cell Signaling Technology(Boston, MA)から購入した。ラット抗Ly6G抗体は、Biolegend(San Diego, CA)製であった。マウス抗panアクチンは、EMD Millipore(Billerica, MA)から購入した。親和性精製された抗ウサギHRP、抗ニワトリHRP、抗マウスHRP、抗ウサギcy3および抗ニワトリcy3はすべて、ロバにおいて惹起されたものであり、Jackson Immunoresearch(West Grove, PA)から購入した。親和性精製された抗マウスHRPおよび抗ウサギFITCは、ヤギにおいて惹起されたものであり、Jackson Immunoresearchから購入した。ヤギ抗ラットcy3は、Invitrogen(Grand Island, NY)製であった。ストレプトアビジン・フルオレセインは、Invitrogenから購入した。細胞培養培地は、Invitrogenから購入し、ウシ血清は、Atlanta Biologicals(Lawrenceville, CA)から購入した。

0198

動物
成体オスマウス(8〜10週齢)をすべての実験で使用した。V-ATPase B1サブユニット(B1-EGFP)マウスのプロモーターの下でEGFPを発現するトランスジェニックマウスは、以前に記載されている(35)。野生型(C57BL/6x CBAF1)マウスはJackson Laboratory(Bar Harbor, ME)から購入した。動物を、標準的な条件下で収容し、標準的なげっ歯類用の食事で維持した。National Institutes of Health, Department of Agriculture, and Accreditation of Laboratory Animal Careの要件にしたがい、Massachusetts General Hospital(MGH) Subcommittee on Research Animal Careがすべての動物研究の承認を与えた。尾静脈注射では、200μlの生理食塩水溶液または100μMUDP-グルコース(200 mg/kg体重)を含む生理食塩水溶液のいずれかの注射を行うために、動物を数分間イソフラン麻酔(Baxter, Deerfield,IL)下で維持した。

0199

マウス腎臓からの介在細胞の単離
マウスを、ペントバルビタールナトリウム(50 mg/kg体重、ip、Nembutal、Abbott Laboratories, Abbott Park,IL)を用いて麻酔した。この動物にその左心室を通じてリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を17 ml/分の一定流速でかん流させることによって臓器から血液を洗い流した。腎臓を摘出してスライスし、そしていくつかの腎臓を顕微解剖して皮質と髄質を分離した。次いで組織を、直ちに、1.0 mg/mlコラゲナーゼI型(Invitrogen)、1.0 mg/mlコラゲナーゼII型(Sigma Aldrich)および2 mg/mlヒアルロニダーゼ(Sigma Aldrich)を含むRPMI1640培地(Invitrogen, Grand Island, NY)中でハサミを用いてみじん切りにし、37℃で45分間消化した。組織消化後に40-μm-ナイロンメッシュを用いて未消化物を除去した。次いで細胞をRPMI 1640培地で1回、カルシウム非含有PBSで1回洗浄した。EGFP陽性(EGFP(+))および陰性(EGFP(-))細胞を、以前に記載されたように(36)、それらの緑色蛍光強度に基づきFACSによって直ちに単離した。細胞の単離は、MGHフローサイトメトリーコア施設において改良型FACS Vantageセルソーター(BD Biosciences, San Jose, CA)を用いて実施した。FACS単離されたサンプルをPBS中に収集し、そしてその後の処置ならびに/または細胞分画、タンパク質およびRNA単離もしくは画像化のために間隔を空けずに使用した。

0200

RNA単離およびRT-PCR
総RNAは、以前に記載されたように(36)、RNeasyマイクロキット(Qiagen, Valencia, CA)を用いて細胞からおよびRNeasyミニキットを用いて組織から単離した。DNase I消化は、RNase-Free DNaseセット(Qiagen)製造元の指示にしたがい用いて行った。全ての逆転写(RT)およびPCR試薬は、Applied Biosystems(FosterCity, CA)製であった。逆転写は、42℃で1時間、1 xバッファーII、5 mM MgCl2、1.0 mM 各dNTP、1 U/μl RNase阻害剤、2.5μMランダムヘキサマーおよび2.5 U/μl MuLVリバーストランスクリプターゼを含む50μlの終量で行った。RT産物に対してPCRを行った。Invitrogenから購入したPCRプライマーセットの配列を表1に列挙する。エンドポイントPCRの場合、反応混合物は、2μlのテンプレート、1.25ユニットのAmpliTaq GoldDNAポリメラーゼ、1 x バッファーII、1.5 mM MgCl2、1.0 mM 各dNTPならびに0.5μMの順方向および逆方向オリゴヌクレオチドプライマーを含む20μl終量からなるものであった。以下のパラメータをPCRで使用した:ポリメラーゼを活性化させるために95℃で8分間、95℃30秒間の溶解、60℃で30秒間のアニーリング、72℃で30秒間の伸長を35サイクル、および72℃で10分間の最終伸長。増幅産物は、GelStar染色(Lonza, Rockland, ME)を含む1〜2%アガロースゲル上での電気泳動によって可視化した。

0201

リアルタイムPCRは、7300 Real Time PCRシステム(Applied Biosystems)を用いて行った。増幅産物は、Power SYBR Green PCRマスターミックス(Applied Biosystems)を製造元の指示にしたがい用いて検出した。標準曲線による相対的定量を行い、各サンプルの相対値をGAPDH値に対して正規化した。サンプルを各実験につき3連で分析した。

0202

フローサイトメトリー分析
組織および細胞を、FACSに関して上記されているようにして調製した。フローサイトメトリーの前に、細胞懸濁物を、BSA 1%を含むPBS中で、BD Biosciences(San Jose, CA)から購入した以下の抗体を用いて染色した:PE結合抗CD90(クローン53-2.1)、PE結合抗B220(クローンRA3-6B2)、PE結合抗CD49b(クローンDX5)、PE結合抗NK1.1(クローンPK136)、PE結合抗Ly-6G(クローン1A8)、APC-Cy7結合抗CD11b(クローンM1/70)、PE-Cy7結合抗F4/80(クローンBM8)、Alexa Fluor 700結合抗CD11c(クローンHL3)。BD Pharmigenから購入した抗体も使用した:PE結合抗CD19(クローン1D3)、PE-Cy7結合抗B220(クローンRA3-6B2)、FITC結合抗CD3e(クローン145-2C11)、PE-Cy7結合抗CD4(クローンRM4-5)およびPerCP結合抗CD8a(クローン53-6.7)。単細胞懸濁物を、4℃で45分間標識した。単球/好中球染色のために、以下のPE結合抗体を使用した:抗CD90、抗B220、抗CD19、抗CD49b、抗NK1.1および抗Ly-6G。好中球は、Lin+CD11b+細胞と定義した。B細胞は、B220+CD19+細胞と定義した。総T細胞は、CD3e+細胞と定義した。CD4 T細胞は、CD3e+CD4+細胞と定義した。CD8 T細胞はCD3e+CD8a+細胞と定義した。好中球、BおよびT細胞の数は、臓器あたりの細胞の総数に、フローサイトメトリー(LSRII;BD Biosciences)によって同定された各細胞型の百分率を掛け合わせたものと定義した。染色対照として、脾臓から得た細胞懸濁物を、適当な抗体で標識した。データは、FlowJo v.8.8.7(Tree Star, Inc., Ashland, OR)を用いて分析した。

0203

細胞培養およびタンパク質調製
MDCK-C11細胞を、37℃、5% CO2 - 95% O2ミックス下、2 mMグルタミン、10%ウシ胎仔血清(Invitrogen)、ペニシリン(100 U/ml)およびストレプトマイシン(100μg/ml)(Invitrogen)を補充したDMEM(Invitrogen)中で培養した。あらゆる処置の前に、細胞を24時間血清飢餓させた。細胞表面ビオチニル化アッセイのために、細胞を、プラスチック皿上またはフィルター上のいずれかでコンフルエントになるまで成長させた。ビオチニル化は、以前に記載されたようにして行った(75)。簡潔に説明すると、細胞を、上で1時間、PBSpH8中1 mg/mlのビオチン(Thermo Scientific, Pittsburgh, PA)と共にインキュベートした。過剰なビオチンを100 mMグリシンを用いて不活性化させ、そして細胞を、免疫染色のためにさらに処理するかまたは4℃で20分間、プロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤(Complete MiniEDTAfree、PhosSTOP、Roche Diagnostics, Laval, Canada)を含む溶解緩衝液[150 mM NaCl、5 mM EDTA、50 mM Tris/HEPES、pH 7.5;1%(vol/vol)Triton X-100]中に溶解させた。細胞全体抽出物由来の2〜5μgのタンパク質において、総タンパク質発現を測定した。50〜100μgの細胞溶解産物タンパク質を、(製造元のプロトコルにしたがい)4℃で一晩、ニュートラビジン(neutravidin)ビーズ(Thermo Scientific)と共にインキュベートした。遠心分離(2,500 gで5分間)および上清除去後、ビーズを溶解緩衝液で3回、高濃度緩衝液(500 mM NaCl、5 mM EDTA、50 mM Tris、0.1% Triton X-100、pH 7.5)で2回、無塩緩衝液(10 mM Tris、pH 7.5)で1回洗浄した。タンパク質を、95℃で5分間のLaemmli緩衝液中での変性後にSDS-PAGEに供した。酵素的脱グリコシル化の後、20μgの総タンパク質ならびに100μgのビオチニル化およびアビジン沈降タンパク質を、37℃で1時間、製造元のプロトコル(New England Biolabs, Ipsxich, MA)にしたがいエンドグリコシダーゼHまたはPNGase Fまたは対照のいずれかで処置した。P2Y14アンタゴニスト研究のために、PPTNをDMSO中に溶解させ、10μM(0.05% DMSO)の終濃度でコンフルエントなMDCK-C11細胞に適用した。PPTNまたはビヒクル(0.05% DMSO)による前処置は、対照またはUDP-グルコース処置前の30分間とした。

0204

放射性リガンド結合アッセイ
[3H]UDP-グルコース結合アッセイを、以前に記載されたようにして(16)、MDCK-C11細胞株およびFACS単離されたIC膜調製物において行った。コンフルエントなMDCK-C11細胞を氷冷PBS中で粉砕し、遠心分離(500g、10分間)によってペレット化させ、次いで25G針を用いてプロテアーゼ阻害剤(Complete Mini, Roche, Indianapolis, IN)を含む1 ml氷冷Tris-酢酸0.2 M緩衝液(pH 7.5)に再懸濁させた。細胞膜を、セルクラッカー(HGMlab equipment、Heidelberg, Germany)に10回通すことによって収集した。次いでこの溶液を17000gで10分間遠心分離し、膜ペレット液体窒素中で凍結させ、使用するまで-80℃で維持した。タンパク質濃度を、ナノドロップ2000(Thermo scientific)を用いて測定した。

0205

線量変化(dose-displacement)アッセイにおいて、15μgのMDCK-C11細胞膜タンパク質を、22℃で3時間、50 mM Tris/HCl pH 7.4、1 mMEDTA、5 mM MgCl2およびBSA(5 mg/ml)、[3H]-UDP-グルコース(3 nM)および選択された濃度のUDP-グルコースまたはATPを含む培地中でインキュベートした。氷冷50 mM Tris/HCl pH 7.4、1 mM EDTA、5 mM MgCl2を添加することによってインキュベーションを終了させ、その後直ちに結合緩衝液に予め浸しておいたGelman A/Eガラスフィルター(Pall life science, An Arbor,MI)を通じて減圧濾過した。フィルターを2回洗浄した後、5 mlのシンチレーション液(OpticFluor, Groninge, The Netherlands)を添加した。受容体範囲の放射能を、Parckard製の液体シンチレーションアナライザーTricarb 2200 CAを用いて測定した。すべてのアッセイを、3連で行った。[3H]UDP-グルコース結合アッセイをまた、単離されたEGFP(+)およびEGFP(-)細胞において行った。膜を、22℃で3時間、飽和濃度の[3H]UDP-グルコースと共にインキュベートした。非特異的な[3H]UDP-グルコースの結合を、10μM非標識UDP-グルコースの存在下で測定した。[3H]UDP-グルコース結合の特異性を、飽和濃度のATP(10μM)の存在下で測定した。氷冷緩衝液の添加によってインキュベーションを停止させ、受容体範囲の放射能を上記のようにして測定した。線量変化研究における平衡解離定数(Kd)および結合能を、スキャッチャードプロットを用いて計算し、平均±SDとして表した。統計分析を、対応のないスチューデントt検定を用いて実施した。

0206

免疫ブロット
NuPAGE Novex bis/tris 4-12%ゲル(Invitrogen)上でタンパク質を泳動させ、ニトロセルロース膜(Bio-Rad)に転写した。ブロッキング(TBS0.1% Tween 20中5% BSAで1時間)後、膜を、文献に示されているように、1次抗体と共に一晩インキュベートした。TBS 0.1% Tween 20中で3回洗浄した後、TBS 0.1% Tween 20中に1:10,000希釈したセイヨウワサビペルオキシダーゼ結合2次抗体を室温で1時間適用した。膜を、Western Lightning Chemiluminescence試薬(Perkin Elmer Life Sciences, Waltham, MA, USA)およびKodakイメージングフィルムを用いてアッセイした。

0207

免疫蛍光
マウスを、ペントバルビタール溶液(50 mg/kg体重、ip)を用いて麻酔した。左腎臓を、腎動脈を通じて、3.5 ml/分の一定速度で10分間、PBS(10 mMリン酸緩衝液、pH 7.4中0.9% NaCl)で、その後にパラホルムアルデヒドリシン・過ヨウ素酸塩固定液PLP;37.5 mMリン酸ナトリウム中4%パラホルムアルデヒド、75 mMリシン-HCl、10 mM過ヨウ素酸ナトリウムおよび0.15 Mスクロース)でかん流した。腎臓を、室温で4時間、その後に4℃で一晩、PLP中に浸漬させることによってさらに固定した。PBS中で十分洗浄した後、4℃で一晩、0.9 M(30% wt/vol)スクロースを含むPBS中で凍結切片化を行った。凍結切片化の前に、組織をTissue-TekOCTコンパウンド4583(Sakura Finetek USA, Torrance, CA)中に包埋し、-20℃で凍結させた。切片(4〜10μm)を、Leica CM3050-Sクリオスタット(Leica Microsystems, Bannockburn,IL)上で切断し、使用するまで4℃で保存した(37、72)。切片をPBS中で再水和させ、5分間の間隔を空ける3回の1分間のアルカリ溶液(10 mM Tris緩衝液、1 mMEDTA、pH 9.0)中でのマイクロ波加熱によって抗原回復技術を実施し、その後に室温まで冷ました。次いで切片を1%(wt/vol)SDSで4分間処置した(76)。PBSで洗浄し1%(wt/vol)BSA含有PBS中で20分間インキュベートした後、切片を、1% BSAを含むPBS中に希釈した1次抗体と共に4℃で60分間または一晩インキュベートした。2次抗体を室温で1時間適用し、そしてスライドを、4,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)(Vector Laboratories, Burlingame, CA)を含むVectashield H1200培地中でマウントした。デジタル画像を、Nikon 90i落射蛍光顕微鏡(Nikon Instruments, Melville, NY)を用いて取得した。画像を、Volocityバージョン6.2.1画像処理ソフトウェア(Perkin Elmer)を用いて分析し、TIFFファイルとしてAdobe Photoshopソフトウェアにインポートし、顕微鏡下で可視化された生データの表示を良くするために全視野に対してレベルコマンドを適用した。

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