図面 (/)

技術 タイヤシステム

出願人 株式会社デンソー
発明者 神林良佑渡部宣哉森雅士
出願日 2018年9月10日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-169036
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-041899
状態 未査定
技術分野 タイヤ一般 車両の試験
主要キーワード 時間窓毎 センサ送信機 パワースペクトル値 タイヤシステム 走行検知 サポートベクタ 取り付け対象 タイヤ摩耗量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

より精度良くタイヤ摩耗状態の推定を行うことが可能なタイヤシステムを提供する。

解決手段

経過時間に関するデータが表すタイヤ劣化度に基づいて基準摩耗量を補正してタイヤ摩耗状態の推定を行う。これにより、単に走行距離に基づいてタイヤ摩耗状態を推定するのではなく、タイヤ劣化度を加味して推定することが可能となり、より精度良くタイヤ摩耗状態を推定することが可能となる。

概要

背景

従来より、タイヤ摩耗予測する方法が提案されている。例えば、特許文献1では、車両の走行距離に応じてタイヤの摩耗が進むことから、走行距離に基づいて、タイヤの摩耗を予測する技術が開示されている。

概要

より精度良くタイヤ摩耗状態の推定を行うことが可能なタイヤシステムを提供する。経過時間に関するデータが表すタイヤ劣化度に基づいて基準摩耗量を補正してタイヤ摩耗状態の推定を行う。これにより、単に走行距離に基づいてタイヤ摩耗状態を推定するのではなく、タイヤ劣化度を加味して推定することが可能となり、より精度良くタイヤ摩耗状態を推定することが可能となる。

目的

本発明は上記点に鑑みて、より精度良くタイヤ摩耗状態の推定を行うことが可能なタイヤシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

タイヤ摩耗状態を推定するタイヤシステムであって、車両に備えられるタイヤ(4)に対応して配置され、前記タイヤに関するデータを送信するタイヤ側装置(1)と、前記タイヤに関するデータに基づいてタイヤ摩耗状態を推定する摩耗推定部(3)と、を備え、前記タイヤ側装置は、前記タイヤに関するデータとして、該タイヤの製造されてからの経過時間に関するデータを保持し、前記摩耗推定部に対して前記経過時間に関するデータを送信し、前記摩耗推定部は、前記タイヤが使用開始されてからの走行距離と前記経過時間に関するデータが示すタイヤ劣化度とに基づいて前記タイヤ摩耗状態を推定するタイヤシステム。

請求項2

前記摩耗推定部は、前記走行距離に基づいて算出されるタイヤ摩耗量基準値となる基準摩耗量を前記タイヤ劣化度に基づいて補正することで、前記タイヤ摩耗状態の推定を行う請求項1に記載のタイヤシステム。

請求項3

前記タイヤ側装置は、前記タイヤの回転に応じた検出信号を出力する回転検出部(11)と、前記検出信号に基づいて前記走行距離を算出する距離取得部を構成すると共に前記経過時間に関するデータに加えて前記走行距離に関するデータの送信を制御する制御部(12)と、を有し、前記摩耗推定部は、前記走行距離に関するデータと前記経過時間に関するデータに基づいて、前記タイヤ摩耗状態を推定する請求項1または2に記載のタイヤシステム。

請求項4

前記摩耗推定部は、データ入力を行う情報入力部(32)と、前記情報入力部から入力されたデータを用いて前記タイヤ摩耗状態を推定する制御部(33)と、を有し、前記情報入力部は、前記走行距離に関するデータを入力し、前記制御部は、前記情報入力部から入力された前記走行距離に関するデータと前記タイヤ側装置から送信されてきた前記経過時間に関するデータが示す前記タイヤ劣化度とに基づいて前記タイヤ摩耗状態を推定する請求項1または2に記載のタイヤシステム。

請求項5

前記タイヤ側装置は、タイヤ空気圧監視システムにおけるタイヤ空気圧の検出を行って該タイヤ空気圧に関するデータを送信するセンサ送信機であり、前記タイヤに関するデータとして、該タイヤの製造されてからの経過時間に関するデータを保持しつつ、タイヤ交換が行われると前記経過時間をリセットし、前記タイヤ交換からの時間を新たに前記経過時間に関するデータとして保持する請求項1ないし4のいずれか1つに記載のタイヤシステム。

請求項6

タイヤ摩耗状態を推定するタイヤシステムであって、車両に備えられるタイヤ(4)に対応して配置され、前記タイヤに関するデータを送信するタイヤ側装置(1)と、前記タイヤに関するデータに基づいてタイヤ摩耗状態を推定する摩耗推定部(3)と、を備え、前記タイヤ側装置は、前記タイヤの回転に応じた検出信号を出力する回転検出部(11)と、前記検出信号に基づいて走行距離を算出する距離取得部を構成すると共に前記走行距離に関するデータの送信を制御する第1制御部(12)と、を有し、前記摩耗推定部は、データ入力を行う情報入力部(32)と、前記情報入力部から入力されたデータを用いて前記タイヤ摩耗状態を推定する第2制御部(33)と、を有し、前記情報入力部は、前記タイヤに関するデータとして、該タイヤの製造されてからの経過時間に関するデータを入力し、前記タイヤ側装置から送信されてきた前記走行距離に関するデータと前記経過時間に関するデータが示すタイヤ劣化度とに基づいて前記タイヤ摩耗状態を推定するタイヤシステム。

請求項7

前記摩耗推定部は、タイヤ種に関するデータの入力を行う情報入力部(32)と、前記タイヤ種に対応した前記タイヤの摩耗のし難さの指標となるライフ性能値を記憶したデータベースを有する通信センター(200)に対して前記タイヤ種に関するデータを送信すると共に、該通信センターから送信した前記タイヤ種に関するデータが表す前記タイヤ種と対応する前記ライフ性能値に関するデータを取得し、前記走行距離と前記タイヤ劣化度に加えて前記ライフ性能値に基づいて前記タイヤ摩耗状態を推定する制御部(33)と、を有している請求項1ないし6のいずれか1つに記載のタイヤシステム。

請求項8

前記摩耗推定部は、前記車両とは別に設けられ、ユーザに所持される携帯機(3)である請求項1ないし7のいずれか1つに記載のタイヤシステム。

技術分野

0001

本発明は、タイヤ側装置からのタイヤ情報に基づき、携帯機などを通じてタイヤ摩耗状態を報知するタイヤシステムに関する。

背景技術

0002

従来より、タイヤ摩耗予測する方法が提案されている。例えば、特許文献1では、車両の走行距離に応じてタイヤの摩耗が進むことから、走行距離に基づいて、タイヤの摩耗を予測する技術が開示されている。

先行技術

0003

特公平06−063933号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、タイヤ摩耗は、車両の走行距離に応じて進むものの、その度合いは、タイヤの種類や車種等に応じて異なったものとなる。このため、車両の走行距離に加えて、他の要件も加味することが、より精度良いタイヤ摩耗状態の推定に必要となる。

0005

本発明は上記点に鑑みて、より精度良くタイヤ摩耗状態の推定を行うことが可能なタイヤシステムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、請求項1に記載のタイヤ摩耗状態を推定するタイヤシステムは、車両に備えられるタイヤ(4)に対応して配置され、タイヤに関するデータを送信するタイヤ側装置(1)と、タイヤに関するデータに基づいてタイヤ摩耗状態を推定する摩耗推定部(3)と、を備え、タイヤ側装置は、タイヤに関するデータとして、該タイヤの製造されてからの経過時間に関するデータを保持し、摩耗推定部に対して経過時間に関するデータを送信し、摩耗推定部は、タイヤが使用開始されてからの走行距離と経過時間に関するデータが示すタイヤ劣化度とに基づいてタイヤ摩耗状態を推定する。

0007

このように、経過時間に関するデータが表すタイヤ劣化度に基づいてタイヤ摩耗状態の推定を行っている。このため、単に走行距離に基づいてタイヤ摩耗状態を推定するのではなく、タイヤ劣化度を加味して推定することが可能となる。これにより、より精度良くタイヤ摩耗状態を推定することが可能となる。

0008

なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。

図面の簡単な説明

0009

第1実施形態にかかるタイヤシステムのブロック構成を示した図である。
タイヤ側装置、車体側システムおよび携帯機の詳細構成を示したブロック図である。
タイヤ側装置が取り付けられたタイヤの断面模式図である。
タイヤ回転時における振動センサ部の出力電圧波形図である。
振動センサ部の検出信号を所定の時間幅Tの時間窓毎区画した様子を示す図である。
携帯機が実行するタイヤ摩耗状態の推定処理フローチャートである。
タイヤ側装置の制御部が実行するタイヤ応答処理のフローチャートである。
通信センターが実行するセンター応答処理のフローチャートである。

実施例

0010

以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。

0011

(第1実施形態)
図1図8を参照して、本実施形態にかかるタイヤ摩耗状態の検出機能を有するタイヤシステム100について説明する。本実施形態にかかるタイヤシステム100は、タイヤ側装置1と車体側システム2および携帯機3を有して構成されている。そして、タイヤシステム100は、タイヤ側装置1から経過時間に関する情報や走行距離に関する情報を携帯機3に伝え、携帯機3にてタイヤ摩耗状態を推定してユーザに報知する。ここでは、タイヤシステム100は、タイヤ側装置1からのデータに基づいて車体側システム2で走行路面路面状態判別を行う路面状態判別等を行うものとされ、路面状態判別に用いられるタイヤ側装置1を用いてタイヤ摩耗状態の検出を行っている。

0012

図1および図2に示すようにタイヤシステム100は、車輪側に設けられたタイヤ側装置1と、車体側に備えられた各部を含む車体側システム2と、ユーザが所持する携帯機3とを有する構成とされている。車体側システム2には、受信機21、ブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECUという)22、車両通信装置23、報知装置24などが備えられている。以下、タイヤ側装置1、車体側システム2および携帯機3を構成する各部の詳細について説明する。

0013

まず、タイヤ側装置1について説明する。タイヤ側装置1は、図2に示すように、振動センサ部11、制御部12、データ通信部13および電源部14を備えた構成とされ、例えば、図3に示されるように、タイヤ4のトレッド41の裏面側に設けられる。

0014

振動センサ部11は、タイヤ4に加わる振動を検出するための振動検出部を構成するものであり、走行距離の算出のために用いるタイヤ4の回転に応じた検出信号を出力する回転検出部としても機能する。例えば、振動センサ部11は、加速度センサによって構成される。この場合、振動センサ部11は、例えば、タイヤ4が回転する際にタイヤ側装置1が描く円軌道に対して接する方向、つまり図3中の矢印Xで示すタイヤ接線方向の振動の大きさに応じた検出信号として、加速度の検出信号を出力する。より詳しくは、振動センサ部10は、矢印Xで示す二方向のうちの一方向を正、反対方向を負とする出力電圧などを検出信号として発生させる。例えば、振動センサ部10は、タイヤ4が1回転するよりも短い周期に設定される所定のサンプリング周期ごとに加速度検出を行い、それを検出信号として出力している。なお、振動センサ部10の検出信号は、出力電圧もしくは出力電流として表されるが、ここでは出力電圧として表される場合を例に挙げる。

0015

制御部12は、検出対象に関するデータを作成する信号処理部に相当する部分であり、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種処理を行っている。例えば、制御部12は、振動センサ部11の検出信号をタイヤ接線方向の振動データを表す検出信号として用いて、この信号を処理することで路面データや走行距離に関するデータを得て、それをデータ通信部13に伝える処理を行う。

0016

具体的には、制御部12は、振動センサ部11の検出信号をタイヤ接線方向の振動データを表す検出信号として用いて、この検出信号が示す振動波形波形処理を行うことで、タイヤ振動の特徴量を抽出する。本実施形態の場合、タイヤ4の加速度(以下、タイヤGという)の検出信号を信号処理することで、タイヤGの特徴量を抽出する。また、制御部12は、抽出した特徴量を含むデータを路面状態に関するデータである路面データとしてデータ通信部13に伝える。

0017

特徴量とは、振動センサ部11が取得したタイヤ4に加わる振動の特徴を示す量であり、例えば特徴ベクトルとして表される。

0018

タイヤ回転時における振動センサ部11の検出信号の出力電圧波形は、例えば図4に示す波形となる。この図に示されるように、タイヤ4の回転に伴ってトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地し始めた接地開始時に、振動センサ部11の出力電圧が極大値をとる。以下、この振動センサ部11の出力電圧が極大値をとる接地開始時のピーク値を第1ピーク値という。さらに、図4に示されるように、タイヤ4の回転に伴ってトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地していた状態から接地しなくなる接地終了時に、振動センサ部11の出力電圧が極小値をとる。以下、この振動センサ部11の出力電圧が極小値をとる接地終了時のピーク値を第2ピーク値という。

0019

振動センサ部11の出力電圧が上記のようなタイミングでピーク値をとるのは、以下の理由による。すなわち、タイヤ4の回転に伴ってトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地する際、振動センサ部11の近傍においてタイヤ4のうちそれまで略円筒面であった部分が押圧されて平面状に変形する。このときの衝撃を受けることで、振動センサ部11の出力電圧が第1ピーク値をとる。また、タイヤ4の回転に伴ってトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地面から離れる際には、振動センサ部11の近傍においてタイヤ4は押圧が解放されて平面状から略円筒状に戻る。このタイヤ4の形状が元に戻るときの衝撃を受けることで、振動センサ部11の出力電圧が第2ピーク値をとる。このようにして、振動センサ部11の出力電圧が接地開始時と接地終了時でそれぞれ第1、第2ピーク値をとるのである。また、タイヤ4が押圧される際の衝撃の方向と、押圧から開放される際の衝撃の方向は逆方向であるため、出力電圧の符号も逆方向となる。

0020

ここで、タイヤトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が路面に接地した瞬間を「踏み込み領域」、路面から離れる瞬間を「蹴り出し領域」とする。「踏み込み領域」には、第1ピーク値となるタイミングが含まれ、「蹴り出し領域」には、第2ピーク値となるタイミングが含まれる。また、踏み込み領域の前を「踏み込み前領域」、踏み込み領域から蹴り出し領域までの領域、つまりタイヤトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地中の領域を「蹴り出し前領域」、蹴り出し領域後を「蹴り出し後領域」とする。このように、タイヤトレッド41のうち振動センサ部11の配置箇所と対応する部分が接地する期間およびその前後を5つの領域に区画することができる。なお、図4中では、検出信号のうちの「踏み込み前領域」、「踏み込み領域」、「蹴り出し前領域」、「蹴り出し領域」、「蹴り出し後領域」を順に5つの領域R1〜R5として示してある。

0021

路面状態に応じて、区画した各領域でタイヤ4に生じる振動が変動し、振動センサ部11の検出信号が変化することから、各領域での振動センサ部11の検出信号を周波数解析することで、車両の走行路面における路面状態を検出する。例えば、圧雪路のような滑り易い路面状態では蹴り出し時の剪断力が低下するため、蹴り出し領域R4や蹴り出し後領域R5において、1kHz〜4kHz帯域から選択される帯域値が小さくなる。このように、路面状態に応じて振動センサ部11の検出信号の各周波数成分が変化することから、検出信号の周波数解析に基づいて路面状態を判定することが可能になる。

0022

このため、制御部12は、連続した時間軸波形となっているタイヤ4の1回転分の振動センサ部11の検出信号を、図5に示すように所定の時間幅Tの時間窓毎に複数の区画に分割し、各区画で周波数解析を行うことで特徴量を抽出している。具体的には、各区画で周波数解析を行うことで、各周波数帯域でのパワースペクトル値、つまり特定周波数帯域振動レベルを求め、このパワースペクトル値を特徴量としている。

0023

また、制御部12は、振動センサ部11の検出信号の時間変化に基づき、タイヤ4の回転数を算出することで、タイヤ4の使用開始からの走行距離に関するデータを取得する距離取得部を構成している。具体的には、制御部12は、タイヤ4の回転数に関するデータもしくは回転数に対してタイヤ4が1周したときの長さを掛けて算出される走行距離そのものを走行距離に関するデータとして、それを記憶すると共にデータ通信部13に伝えている。なお、タイヤ4の回転数に関しては、振動センサ部11の検出信号が第1ピーク値もしくは第2ピーク値を取る度にタイヤ4が1回転したと検知して、その数を算出することにより求められる。

0024

また、制御部12は、タイヤ4が製造されてからの経過時間に関するデータを保持している。例えば、制御部12には、タイマが備えられており、タイマにて経過時間を計測し、そのデータを保持している。または、制御部12は、タイヤ側装置1の製造時期、例えば製造年月日に関するデータを保持している。そして、制御部12は、経過時間そのもののデータもしくは製造年月日に関するデータを経過時間に関するデータとして、データ通信部13に伝えられるようになっている。

0025

また、制御部12は、データ通信部13からのデータ送信を制御しており、データ送信を行わせたいタイミングでデータ通信部13に対して路面データを伝えることで、データ通信部13からデータ通信が行われるようにする。

0026

例えば、制御部12は、タイヤ4が1回転するごとにタイヤGの特徴量の抽出を行い、タイヤ4が1回転もしくは複数回転する毎に1回もしくは複数回の割合で、データ通信部13に対して路面データを伝えている。例えば、制御部12は、データ通信部13に対して路面データを伝えるときのタイヤ4の1回転中に抽出されたタイヤGの特徴量を含んだ路面データをデータ通信部13に対して伝えている。

0027

また、後述するように、タイヤ側装置1は、データ通信部13を通じて、車体側システム2もしくは携帯機3からの要求信号を受信できるようになっている。これに基づき、制御部12は、要求信号が受信されると、それに対する応答信号として、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータをデータ通信部13に伝えている。

0028

データ通信部13は、車体側システム2や携帯機3との間において双方向通信を行う第1データ通信部に相当する部分である。双方向通信の形態については様々なものを適用することができ、BLE(Bluetooth Low Energyの略)通信を含むブルートゥース通信、wifiなどの無線LAN(Local Area Networkの略)、Sub-GHz通信、ウルトラワイドバンド通信、ZigBeeなどを適用できる。なお、「ブルートゥース」は登録商標である。

0029

データ通信部13は、例えば、制御部12から路面データなどの各種データが伝えられると、そのタイミングでデータ送信を行う。データ通信部13からのデータ送信のタイミングについては、制御部12によって制御される。例えば路面データの場合、制御部12からタイヤ4が1回転もしくは複数回転する毎に送られてくるたびに、データ通信部13からのデータ送信が行われるようになっている。また、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータについては、要求信号が送られてきたことに応答して制御部12から送られてくるたびに、データ通信部13からのデータ送信が行われるようになっている。

0030

電源部14は、タイヤ側装置1の電源となるものであり、タイヤ側装置1に備えられる各部への電力供給を行うことで、各部が作動させられる。電源部14は、例えばボタン電池等の電池で構成される。また、電池の他にも、発電装置および蓄電池等によって電源部14を構成することもできる。

0031

続いて、車体側システム2について説明する。車体側システム2には、上記したように、受信機21、ブレーキECU22、車両通信装置23、報知装置24などが備えられている。

0032

受信機21は、タイヤ側装置1より送信された路面データなどの各種データを受信し、路面状態を検出する。また、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータをタイヤ側装置1から携帯機3に直接伝えるのではなく、車体側システム2を介して伝える形態(以下、仲介形態という)とされる場合がある。その場合には、受信機21は、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータを車両通信装置23に出力する処理も行っている。具体的には、受信機21は、データ通信部21aと制御部21bとを有した構成とされている。

0033

データ通信部21aは、第2データ通信部を構成する部分であり、タイヤ側装置1のデータ通信部13より送信された各種データを受信し、制御部21bに伝える役割を果たす。また、データ通信部21aは、仲介形態の場合には、後述するように、車両通信装置23を通じて携帯機3からの要求信号が制御部21bに伝えられると、その要求信号が制御部21bから送られてくるため、それを各タイヤ側装置1に送信する役割も果たす。

0034

制御部21bは、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイコンによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種処理を行っている。

0035

具体的には、制御部21bは、路面の種類ごとにサポートベクタを記憶して保存しており、サポートベクタと路面データに含まれる特徴量に基づいて、路面状態を検出している。サポートベクタは、手本となる特徴量のことであり、例えばサポートベクタマシンを用いた学習によって得ている。タイヤ側装置1を備えた車両を実験的に路面の種類別走行させ、そのときに振動センサ部11の検出信号から抽出した特徴量を所定のタイヤ回転数分学習し、その中から典型的な特徴量を所定数分抽出したものがサポートベクタとされる。例えば、路面の種類別に、100万回転分の特徴量を学習し、その中から100回転分の典型的な特徴量を抽出したものをサポートベクタとしている。このサポートベクタと路面データに含まれる特徴量との類似度を判定し、類似度が高いサポートベクタの属する路面の種類を車両の走行路面における路面状態としている。なお、特徴量や類似度の算出方法などについては、公知となっているため、ここでは説明を省略するが、公知となっている様々な手法を適用できる。

0036

さらに、制御部21bは、仲介形態の場合には、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータを車両通信装置23に出力する処理を行い、車両通信装置23を通じて携帯機3に各データが伝えられるようにしている。

0037

また、制御部21bは、必要に応じて、路面状態の検出結果を報知装置24に伝え、報知装置24より路面状態をドライバに伝える。これにより、ドライバは路面状態に対応した運転を心掛けるようになり、車両の危険性を回避することが可能となる。例えば、報知装置24を通じて路面状態を常に表示するようにしても良いし、路面状態がウェット路凍結路や低μ路等のように運転をより慎重に行う必要があるときにのみ路面状態を表示してドライバに警告するようにしても良い。

0038

また、制御部21bからブレーキECU22などの車両運動制御を実行するためのECUに対して路面状態を伝えており、伝えられた路面状態に基づいて車両運動制御が実行されるようにしている。

0039

ブレーキECU22は、様々なブレーキ制御を行う制動制御装置を構成するものであり、ブレーキ液圧制御用アクチュエータを駆動することで自動的にブレーキ液圧を発生させ、ホイールシリンダ加圧して制動力を発生させる。また、ブレーキECU22は、各車輪の制動力を独立して制御することもできる。

0040

上記したように、ブレーキECU22には、制御部21bから路面状態の検出結果が伝えられる。これに基づき、ブレーキECU22は、路面状態に応じた制動力に調整することで、路面状態に応じたブレーキ制御を行っている。

0041

車両通信装置23は、車両外部の通信媒体との間において通信を行うことができるものである。本実施形態の場合は、車両通信装置23は、携帯機3との間の通信を行うものとして用いられている。

0042

報知装置24は、例えばメータ表示器などで構成され、ドライバに対して運転をより慎重に行う必要がある路面状態であることの報知に用いられる。報知装置24をメータ表示器で構成する場合、ドライバが車両の運転中に視認可能な場所に配置され、例えば車両におけるインストルメントパネル内に設置される。メータ表示器は、受信機21から路面状態を示すデータが伝えられると、その内容が把握できる態様で表示を行うことで、視覚的にドライバに対して報知することができる。報知装置24については、ブザー音声案内装置などで構成することもできる。

0043

続いて、携帯機3について説明する。携帯機3は、スマートフォンを含む携帯電話タブレットなどの汎用通信機器であり、車両とは異なる装置として使用されるもので、走行距離に関するデータや経過時間に関するデータに基づいてタイヤ摩耗状態を推定する摩耗推定部を構成する。携帯機3には、データ通信部31、情報入力部32、制御部33および情報表示部34などが備えられている。

0044

データ通信部31は、タイヤ側装置1に対して、直接もしくは車体側システム2を通じて間接的に要求信号を送信したり、タイヤ側装置1もしくは車体側システム2を通じて走行距離に関するデータや経過時間に関するデータを受信する役割を果たす。また、データ通信部31は、通信センター200との間において通信を行うことで、タイヤ種などに応じたライフ性能値に関するデータを受信する役割も果たす。

0045

情報入力部32は、ユーザがタイヤ摩耗状態の推定を行わせるための指示を入力する部分であり、各種情報を入力する事も可能となっている。例えば、携帯機3がスマートフォンやタブレットで構成される場合には、情報入力部32はタッチパネル式入力機構によって構成され、ボタンプッシュ式の携帯電話であれば入力ボタンなどによって構成される。本実施形態の場合、ユーザは、情報入力部32を通じて、タイヤ摩耗状態の推定を行わせるための指示の入力や、タイヤ種などに関するデータや車種に関するデータの入力を行う。

0046

制御部33は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイコンによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種処理を行っている。具体的には、制御部33は、情報表示部34を通じてタイヤ摩耗状態の推定メニューを含む各種メニューを表示したメニュー画面を表示したり、タイヤ摩耗状態の推定メニューが選択された際に、それに応じた表示や処理を行ったりする。

0047

例えば、タイヤ摩耗状態の推定メニューが選択された際には、制御部33は、タイヤ種に関するデータや車種に関するデータを入力させる画面を表示し、情報入力部32を通じて、ユーザにタイヤ種や車種に関するデータを入力させる。そして、タイヤ種や車種に関するデータが入力されると、制御部33は、タイヤ種や車種に関するデータをデータ通信部31より通信センター200に伝える。また、それに対応して、通信センター200からライフ性能値に関するデータが送信されてくるため、制御部33は、データ通信部31を通じて、ライフ性能値に関するデータを取得し、そのデータを利用してタイヤ摩耗状態の推定が行えるように準備する。

0048

ここで、ライフ性能値とは、タイヤ種毎に紐付けられているタイヤ4の摩耗のし難さを示す指標である。タイヤ4のゴム硬度などにより、走行によるタイヤ4の削れ具合に差が生じる。このため、タイヤ種毎にライフ性能値が求められている。なお、ライフ性能値は、タイヤ種毎に決められるが、車種によって荷重の掛かり方が変わり、同じタイヤ種であっても走行によるタイヤ4の削れ具合に差が生じ得る。このため、より好ましい形態として、通信センター200では、タイヤ種毎のライフ性能値について、車種に基づく補正が行えるようになっており、補正後のライフ性能値をタイヤ種および車種に応じたライフ性能値としてデータ送信できるようにしてある。

0049

また、制御部33は、タイヤ摩耗状態の推定メニューが選択された際には、データ通信部31を通じて要求信号を出力させる処理を行う。要求信号が出力されると、タイヤ側装置1から走行距離に関するデータや経過時間に関するデータが応答信号として返ってくるため、制御部33は、データ通信部31を通じてその応答信号を受信する。そして、制御部33は、応答信号に示されたデータと通信センター200から取得したライフ性能値に関するデータに基づいてタイヤ摩耗状態の推定を行い、その推定結果を情報表示部34に伝える。

0050

タイヤ摩耗状態の推定については、応答信号やライフ性能値に関するデータに示される走行距離や経過時間およびライフ性能値に基づき、関数式もしくはマップなどを用いて行っている。例えば、関数式を用いる場合、走行距離に対して所定の係数掛け算することで、走行距離に応じた基準となるタイヤ摩耗量(以下、基準摩耗量という)を算出する。そして、この基準摩耗量に対して経過時間から推定されるタイヤ劣化度とライフ性能値とを加味した補正を行うことでタイヤ摩耗状態を推定できる。タイヤ劣化度については、タイヤ劣化度が高くなるほどタイヤ摩耗量が大きな値で算出される係数として設定され、例えば、基準摩耗量に対して1より大きな係数を掛けることでタイヤ劣化度を加味した補正となる。このタイヤ劣化度については、経過時間が長くなるほど高くなる関係となり、予め設定しておいた関数式もしくはマップを利用して経過時間に対応する値として取得可能である。また、ライフ性能値については、タイヤ4が削れ難いほど高い値で表されるとすると、ライフ性能値が高いほどタイヤ摩耗量が小さな値で算出される係数として設定され、例えば、基準摩耗量に対して1未満の係数を掛けることでライフ性能値を加味した補正となる。

0051

また、ここでは関数式を用いてタイヤ摩耗状態を推定する場合について説明したが、マップを用いてタイヤ摩耗状態を推定する場合も、同様に、タイヤ劣化度やライフ性能値を加味した推定とすることができる。例えば、走行距離に応じたタイヤ摩耗量の関係をタイヤ劣化度毎に紐付けしたマップをライフ性能値毎に持つようにすれば良い。また、走行距離に応じたタイヤ摩耗量の関係をタイヤ劣化度毎に紐付けしたマップを用いて、タイヤ劣化度が加味されたタイヤ摩耗量を求めておき、そのタイヤ摩耗量に対してライフ性能値に対応する係数を掛ける補正を行っても良い。逆に、走行距離に応じたタイヤ摩耗量の関係をライフ性能値毎に紐付けしたマップを用いて、ライフ性能値が加味されたタイヤ摩耗量を求めておき、そのタイヤ摩耗量に対してタイヤ劣化度に対応する係数を掛ける補正を行っても良い。

0052

情報表示部34は、制御部33からの指示に基づいて各種表示を行う部分であり、液晶ディスプレイELディスプレイ等の表示装置によって構成されている。この情報表示部34にて、メニュー画面表示やタイヤ摩耗状態の推定結果の表示が行われるようになっている。

0053

以上のようにして、本実施形態にかかるタイヤシステム100が構成されている。なお、車体側システム2を構成する各部は、例えばCAN(Controller Area Networkの略)通信などによる車内LAN(Local Area Networkの略)を通じて接続されている。このため、車内LANを通じて各部が互いに情報伝達できるようになっている。

0054

一方、携帯機3と通信を行う通信センター200は、タイヤシステム100とは別に設けられた設備であり、タイヤ摩耗状態の推定に用いる各種データを保持し、携帯機3からの要求に従って、該当するデータを携帯機3に返信する役割を果たす。具体的には、通信センター200は、タイヤ種毎にライフ性能値を記憶したデータベースを有しており、携帯機3からタイヤ種に関するデータが届くと、データベースから該当するタイヤ種のライフ性能値のデータを取込み、そのデータを携帯機3に返信する。また、携帯機3から車種に関するデータも届けられていれば、通信センター200は、取り込んだライフ性能値について、車種に基づく補正を行うことも可能となっている。したがって、通信センター200からタイヤ種および車種に応じたライフ性能値としてデータ送信することもできる。

0055

続いて、本実施形態にかかるタイヤシステム100の作動について、図6図8に示すフローチャートを参照し、時系列に沿って説明する。

0056

図6は、携帯機3の制御部33が実行するタイヤ摩耗状態の推定処理を示している。この処理は、制御部33にて所定の制御周期毎に実行される。図7は、タイヤ側装置1の制御部12が実行するタイヤ応答処理を示している。この処理は、制御部12にて所定の制御周期毎に実行されている。また、図8は、通信センター200が実行するセンター応答処理を示している。この処理も、通信センター200にて所定の制御周期毎に実行される。なお、タイヤ側装置1では、路面状態判別のための処理も実行しているが、この処理については公知となっているため、ここではタイヤ摩耗状態の推定に関してのみ説明することとする。

0057

まず、図6のステップS100において、タイヤ摩耗状態の推定の指示が出されたか否かを判定する。例えば、携帯機3のメニュー画面中に示されたタイヤ摩耗状態の推定メニューが選択されると、ステップS100で肯定判定される。ここで肯定判定されればステップS110に進み、否定判定されるとそのまま処理を終了する。

0058

ステップS110では、情報表示部34にタイヤ種などの入力画面を表示し、情報入力部32を通じてユーザにタイヤ種や車種に関するデータを入力させる。そして、情報入力が完了すると、ステップS120に進む。

0059

ステップS120では、データ送信および要求信号送信の処理を行う。具体的には、制御部33は、データ通信部31を通じて、通信センター200に向けてタイヤ種や車種に関するデータのデータ送信を行うと共に、タイヤ側装置1に向けて要求信号の送信を行う。

0060

一方、タイヤ側装置1では、図7のステップS200において、要求信号を受信したか否かを判定し、受信していればステップS210に進んで経過時間に関するデータや走行距離に関するデータを送信して処理を終了する。また、ステップS200において否定判定された場合には、そのまま処理を終了する。同様に、通信センター200では、図8のステップS300において、タイヤ種や車種に関するデータを受信したか否かを判定し、受信していればステップS310に進む。そして、タイヤ種に対応するライフ性能値、より好ましくはタイヤ種に加えて車種を加味したライフ性能値に関するデータを送信して処理を終了する。また、ステップS300において否定判定された場合には、そのまま処理を終了する。このようにして、図7に示すタイヤ応答処理および図8に示すセンター応答処理が完了する。

0061

また、携帯機3では、ステップS130に進み、ステップS120によるデータ送信に対する通信センター200からの応答および要求信号の送信に対するタイヤ側装置1からの応答を受信したか否かを判定する。ここで、通信センター200からライフ性能値に関するデータを受信しており、かつ、タイヤ側装置1から経過時間に関するデータや走行距離に関するデータなどを受信していれば、ステップS130で肯定判定される。そして、ステップS130で肯定判定されるとステップS140に進み、否定判定されると肯定判定されるまでステップS120およびステップS130の処理を繰り返す。

0062

ステップS140では、受信した走行距離に関するデータから基準摩耗量を算出すると共に、受信したライフ性能値やタイヤ劣化度に関するデータに基づいて、上記したように、基準摩耗量に対して所定の係数を掛けることでタイヤ摩耗量を算出する。これにより、タイヤ摩耗状態を推定することができる。例えば、算出したタイヤ摩耗量が所定の閾値を超えていればタイヤ交換の時期であると判定できる。また、算出したタイヤ摩耗量に基づいて、タイヤ交換までに可能な走行距離の目安を算出することもできる。そして、ステップS150に進み、タイヤ摩耗状態の推定結果を情報表示部34に表示すること、例えば「タイヤが摩耗していますのでタイヤ交換して下さい」という表示を行ったり、「タイヤ交換まであと1万km走行可能です」という表示を行ったりする。このようにして、タイヤ摩耗状態の推定結果を携帯機3で表示することが可能となり、ユーザに対して報知することが可能となる。

0063

以上説明したように、本実施形態のタイヤシステム100では、経過時間に関するデータが表すタイヤ劣化度に基づいて基準摩耗量を補正してタイヤ摩耗状態の推定を行っている。このため、単に走行距離に基づいてタイヤ摩耗状態を推定するのではなく、タイヤ劣化度を加味して推定することが可能となる。これにより、より精度良くタイヤ摩耗状態を推定することが可能となる。

0064

また、本実施形態では、タイヤ劣化度に加えてライフ性能値を加味してタイヤ摩耗状態を推定しているため、タイヤ種に応じたタイヤ4の削れ具合の差を加味して推定することが可能となる。したがって、更に精度良くタイヤ摩耗状態を推定することが可能となる。

0065

(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して携帯機3での経過時間に関するデータの取得方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。

0066

第1実施形態では、制御部12に備えられたタイマもしくは保存されている製造年月日に関するデータを経過時間に関するデータとして用いた。これに対して、本実施形態では、ユーザが携帯機3を通じて経過時間に関するデータを入力できるようにする。

0067

具体的には、携帯機3のメニュー画面でタイヤ摩耗状態の推定メニューを選択したときに、ユーザがタイヤ種に加えてタイヤの製造年月日に関するデータを自ら入力できるようにしている。例えば、図6のステップS110において、タイヤ種とタイヤの製造年月日に関するデータを入力する。タイヤの製造年月日に関するデータとしては、製造年月日そのものを入力できるようにしても良いし、製造年月日と対応する製造番号品番などを入力できるようにしても良い。また、経過時間については、製造年月日から現在時間までの時間として算出できる。現在時間については、ユーザが入力できるようにしても良いし、携帯機3にて現在時間を把握できるのであれば、それを利用しても良い。

0068

このように、ユーザが携帯機3に対して製造年月日に関するデータを入力するようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

0069

(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してタイヤ側装置1で経過時間に関するデータを取得できるようにしたものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。

0070

第1実施形態では、制御部12に備えられたタイマによって経過時間を計測できる例を挙げたが、本実施形態では、製造年月日に関するデータが保存されているだけの形態とされる場合に、経過時間を取得できるようにする。具体的には、携帯機3から要求信号を出力する際に、要求信号に現在時間のデータを含めるようにし、それをタイヤ側装置1に伝えるようにする。このようにすれば、制御部12は、記憶してある製造年月日に関するデータと携帯機3から伝えられた現在時間のデータとから経過時間を算出することができる。これにより、タイヤ側装置1は、携帯機3に対して経過時間に関するデータを伝えることが可能となる。

0071

このように、携帯機3から現在時間のデータをタイヤ側装置1に伝えるようにすることで、タイヤ側装置1で経過時間に関するデータを作成することが可能となる。このようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

0072

(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態に対して走行距離に関するデータの取得について変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。

0073

第1実施形態では、タイヤ側装置1が振動センサ部11の検出信号に基づいてタイヤ4の使用開始からの走行距離に関するデータを取得したが、本実施形態では、ユーザに携帯機3に対して走行距離に関するデータを入力させるようにしている。例えば、図6のステップS110において、タイヤ種と走行距離に関するデータを入力する。走行距離に関しては、車両のODメータなどから確認することができる。納車後にタイヤ交換を行っているような場合には、タイヤ交換時に車両の走行距離を携帯機3に入力することで、交換後のタイヤ4の走行距離を算出できる。

0074

このように、ユーザが携帯機3に対して走行距離に関するデータを入力するようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

0075

(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第4実施形態に対して、タイヤ側装置1として、振動センサ部11を有する路面状態の判別を行うためのものではなく、タイヤ空気圧監視システム(以下、TPMSという)のセンサ送信機を用いるようにしている。なお、その他については第1〜第4実施形態と同様であるため、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。

0076

第1実施形態では、タイヤ側装置1が振動センサ部11の検出信号に基づいて路面状態を判別するためのものであったため、振動センサ部11の検出信号に基づいてタイヤ4の使用開始からの走行距離に関するデータを取得している。これに対して、タイヤ側装置1として、TPMSのセンサ送信機を用いる場合において、加速度センサが備えられる場合には、加速度センサにて回転検出部を構成し、加速度センサの検出信号から走行距離に関するデータを取得する。TPMSのセンサ送信機には、一般的に、圧力センサ温度センサが備えられるが、車両の走行検知のために、加速度センサを実装することもできる。その場合、タイヤ4の回転に伴って加速度センサの検出信号に重力加速度成分の変化が現れ、タイヤ4の回転数や回転速度を検出できることから、加速度センサの検出信号をタイヤ4の回転に応じた検出信号として用いて走行距離を算出できる。

0077

また、タイヤ側装置1をTPMSのセンサ送信機で構成する場合にも、制御部12が備えられることから、制御部12のメモリなどに経過時間に関するデータを記憶することができる。したがって、TPMSのセンサ送信機をタイヤ側装置1として使用する場合においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、経過時間に関するデータを記憶していない場合でも、第2実施形態と同様に、ユーザが製造年月日に関するデータを携帯機3に入力することで、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、製造年月日のデータのみが経過時間に関するデータとして記憶されているのであれば、第3実施形態のように、携帯機3から現在時間のデータをタイヤ側装置1に伝えることで、第3実施形態と同様の効果が得られる。また、走行距離について、第4実施形態のように、ユーザが携帯機3に対して入力する場合には、タイヤ側装置1に加速度センサが備えられていなくても良い。

0078

なお、タイヤ側装置1がTPMSのセンサ送信機とされる場合、タイヤ4に対応して配置されるものの、タイヤ4に直接取り付けられるのではなく、エアバルブなどに取り付けられるのが一般的である。この場合、タイヤ交換が行われても、タイヤ側装置1については交換することなく使用されるため、タイヤ交換が行われた際に経過時間や走行距離に関するデータについてリセットできるようにする必要がある。すなわち、タイヤ交換時にリセットして、タイヤ交換からの時間を新たに経過時間に関するデータとして保持できるようにすることになる。これを行うには、例えば、携帯機3からタイヤ側装置1に向けてリセット信号を伝えるようにしたり、リセット用のテスターなどを用いてリセットトリガをタイヤ側装置1に伝えるようにしたりすれば良い。

0079

(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。

0080

例えば、上記各実施形態では、タイヤ摩耗状態の推定に関してタイヤ劣化度とライフ性能値を加味して行えるようにしている。しかしながら、少なくともタイヤ劣化度を加味してタイヤ摩耗状態を推定できれば、より精度良い推定が行える。

0081

また、上記各実施形態では、携帯機3を通じてユーザにタイヤ種に関するデータを入力させ、それを通信センター200に伝えるようにしている。これに対して、タイヤ側装置1の制御部12のメモリなどにタイヤ種に関するデータを記憶しておき、それをタイヤ側装置1から携帯機3に伝え、さらに通信センター200に伝えるようにしても良い。

0082

特に、タイヤ側装置1が路面状態判別に用いられるものである場合、タイヤ側装置1がタイヤ4に直接取り付けられるため、タイヤ4と紐付けしたデータ記憶を行うことができ、タイヤ種についても記憶させておくことができる。また、この場合には、タイヤ4と紐付けしたデータとして、ライフ性能値を記憶させておくことも可能となり、携帯機3へのタイヤ種の入力や通信センター200にタイヤ種と対応するライフ性能値を取得する必要がなくなる。さらに、この場合でも、車種も加味したライフ性能値を取得したい場合があり得る。その場合には、携帯機3へ車種に関するデータを入力し、それとタイヤ側装置1に記憶しておいたライフ性能値を通信センター200に伝えることで、通信センター200から車種も加味したライフ性能値が返ってくるようにすれば良い。

0083

ただし、タイヤ種に関するデータやライフ性能値のデータについて、タイヤ側装置1に記憶させるのは、タイヤ側装置1の取り付け対象となるタイヤ種などが限定されることになるため、汎用性を考慮すると、携帯機3から入力できるようにするのが好ましい。

0084

さらに、上記各実施形態では、携帯機3をタイヤ摩耗状態の推定指示などの情報入力部や推定結果の表示を行う情報表示部を有する摩耗推定部として用いたが、必ずしも携帯機3とする必要は無く、他のもので摩耗推定部を構成しても良い。すなわち、車両に備えられるどこかのECU、例えば、ナビゲーションシステムにおけるECU(以下、ナビゲーションECUという)を摩耗推定部として用いてタイヤ摩耗状態の推定を行うことも可能である。すなわち、ナビゲーションシステムのタッチパネルディスプレイにタイヤ摩耗状態の推定メニューが表示されるようにし、そのディスプレイを通じてタイヤ種の入力などを行ったりタイヤ摩耗状態の推定結果を表示したりすることができる。なお、ナビゲーションECUと通信センター200との通信については、車両通信装置23を通じて行うようにすれば良い。

0085

また、上記実施形態では、振動検出部を構成する振動センサ部11を加速度センサによって構成する場合を例示したが、他の振動検出を行うことができる素子、例えば圧電素子などによって構成することもできる。

0086

また、上記各実施形態では、複数のタイヤ4のそれぞれに対してタイヤ側装置1を備えるようにしたが、少なくとも1つに備えられていればよい。

0087

1タイヤ側装置
2 車体側システム
3携帯機
4 タイヤ
11振動センサ部
12、21b、33 制御部
13、21a、31データ通信部
21受信機
100タイヤシステム
200 通信センター

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • エスペック株式会社の「 人工気象装置及び人工気象方法」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】床面に積もった雪又は供試体に積もった雪を効率的に融かすことができるようにする。【解決手段】人工気象装置1は、上面が床面11aとなる床部11と、水を降らせる二流体ノズル51と、雪を降らせる降雪運... 詳細

  • 住友ゴム工業株式会社の「 タイヤのシミュレーション方法」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】 タイヤの摩耗状態を高い精度でシミュレーションする。【解決手段】 コンピュータを用いて、タイヤの摩耗状態をシミュレーションするための方法である。この方法では、タイヤモデルの摩耗状態を計算す... 詳細

  • 住友ゴム工業株式会社の「 空気入りタイヤ」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】周上均一嵌合性能を向上する。【解決手段】一対のビード部4を有する空気入りタイヤ1である。ビード部4は、ビードトウ4eからタイヤ軸方向外側に延びるビードベース面10と、リムRのフランジ部Rbと当... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ