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技術 ウレタン(メタ)アクリレート、これを含む活性エネルギー線硬化性組成物、及びその硬化物

出願人 ダイセル・オルネクス株式会社
発明者 山下亮
出願日 2018年9月13日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-171545
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-041101
状態 未査定
技術分野 積層体(2) ポリウレタン,ポリ尿素 マクロモノマー系付加重合体
主要キーワード 推定重量 耐熱条件 基材越し 環境試験器 ディスプレイ用基材 副生物抑制 樹脂分全量 エアスプレー法
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

低粘度のウレタンメタアクリレートであって、その硬化物に高い硬度及び耐熱性を付与することの可能なウレタン(メタ)アクリレートを提供する。また、硬化物が良好な硬度及び耐熱性を示す活性エネルギー線硬化性組成物、良好な硬度及び耐熱性を示す硬化物、並びに該硬化物を含む積層体を提供する。

解決手段

ファルネセン由来構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であるウレタン(メタ)アクリレート。

概要

背景

パソコンカーナビテレビ携帯電話等に用いられているディスプレイは、バックライトからの光で画像を映し出している。ディスプレイにはガラス板等のガラス基材や、プラスチックフィルム等のプラスチック基材等の透明基材が使用されているが、これらの基材による光散乱や吸収の影響により、光源からディスプレイ外部へ出力される光量が減少することがある。この光量の減少幅が大きくなれば画面が暗くなり、視認性が低下することになる。

視認性を上げる方法としては、ディスプレイ表面層における光散乱防止性を高めることや、光源からの光量を強くすること等が挙げられる。その具体的な方法の一つとして、ガラス基材やプラスチック基材等の透明基材間空気層樹脂層樹脂硬化物層)に置き換える方法がある。空気層を樹脂層に置き換えることで空気と透明基材との界面における光散乱を防止できるため、光源からディスプレイ外部へ出力される光量の減少を防ぐことが可能となり、視認性が向上する。

透明基材の層間に用いられる樹脂に求められる性能としては、基材との高い密着性、高い耐変形性及び柔軟性に加え、高い透明性、特に400nmにおける光透過率が95%以上であること等がある。また、高い耐熱性、具体的には95℃に付した場合にその形状や色相の変化が小さいことが求められる。この様な性能を硬化物に付与することを目的に様々なウレタンメタアクリレートが提案されている。

概要

低粘度のウレタン(メタ)アクリレートであって、その硬化物に高い硬度及び耐熱性を付与することの可能なウレタン(メタ)アクリレートを提供する。また、硬化物が良好な硬度及び耐熱性を示す活性エネルギー線硬化性組成物、良好な硬度及び耐熱性を示す硬化物、並びに該硬化物を含む積層体を提供する。ファルネセン由来構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であるウレタン(メタ)アクリレート。

目的

しかしながら、この様なウレタン(メタ)アクリレートは疎水性が高くなることから、組成物に含まれ得るその他の成分との相溶性が悪くなる傾向があり、組成物の粘度の調整や、硬化物に目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ファルネセン由来構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタアクリレート(C)との反応物であるウレタン(メタ)アクリレート。

請求項2

前記ポリオール(A)が、下記式(1)(式中、mは1〜7の整数を示す。nは1〜7の整数を示す。)で表されるジオールである請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート。

請求項3

前記ウレタン(メタ)アクリレートが、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であって、前記ウレタンプレポリマーが、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウレタン(メタ)アクリレート。

請求項4

請求項1〜3の何れか1項に記載のウレタン(メタ)アクリレート及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性組成物

請求項5

間充填用である請求項4に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。

請求項6

請求項4又は5に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物

請求項7

ガラス及びプラスチックから選ばれる第一の透明基材と、ガラス及びプラスチックから選ばれる第二の透明基材との間に請求項6に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物層を有する積層体

技術分野

0001

本発明は、パソコンテレビ携帯電話等のディスプレイ用基材層間充填剤等として使用可能なウレタンメタアクリレート活性エネルギー線硬化性組成物、及び該活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物に関する。

背景技術

0002

パソコン、カーナビ、テレビ、携帯電話等に用いられているディスプレイは、バックライトからの光で画像を映し出している。ディスプレイにはガラス板等のガラス基材や、プラスチックフィルム等のプラスチック基材等の透明基材が使用されているが、これらの基材による光散乱や吸収の影響により、光源からディスプレイ外部へ出力される光量が減少することがある。この光量の減少幅が大きくなれば画面が暗くなり、視認性が低下することになる。

0003

視認性を上げる方法としては、ディスプレイ表面層における光散乱防止性を高めることや、光源からの光量を強くすること等が挙げられる。その具体的な方法の一つとして、ガラス基材やプラスチック基材等の透明基材間空気層樹脂層樹脂硬化物層)に置き換える方法がある。空気層を樹脂層に置き換えることで空気と透明基材との界面における光散乱を防止できるため、光源からディスプレイ外部へ出力される光量の減少を防ぐことが可能となり、視認性が向上する。

0004

透明基材の層間に用いられる樹脂に求められる性能としては、基材との高い密着性、高い耐変形性及び柔軟性に加え、高い透明性、特に400nmにおける光透過率が95%以上であること等がある。また、高い耐熱性、具体的には95℃に付した場合にその形状や色相の変化が小さいことが求められる。この様な性能を硬化物に付与することを目的に様々なウレタン(メタ)アクリレートが提案されている。

先行技術

0005

特許1041553号公報
特許2582575号公報
特開2002−069138号公報
特開2002−309185号公報
特開2003−155455号公報
特開2010−144000号公報
特開2010−254890号公報
特開2010−254891号公報
特開2010−265402号公報
特開2011−116965号公報
特開2016−196615号公報

発明が解決しようとする課題

0006

例えば、水添ポリオレフィンポリオール等の水素化された材料を構成成分として含むウレタン(メタ)アクリレートや、これを含む活性エネルギー線硬化性組成物が報告されている(特許文献1〜10)。ウレタン(メタ)アクリレートの構成成分として水素化された材料を用いることは、硬化物の酸化による劣化を防ぐ観点からは非常に有効である。しかしながら、この様なウレタン(メタ)アクリレートは疎水性が高くなることから、組成物に含まれ得るその他の成分との相溶性が悪くなる傾向があり、組成物の粘度の調整や、硬化物に目的とする特性(例えば、硬度、耐熱性等)を付与することが困難であった。

0007

また、上記のウレタン(メタ)アクリレートは粘度が高く、大スケールでは製造ができないという欠点や、ハンドリングが悪いといった欠点があった。この様な欠点を克服するため、低粘度の単官能(メタ)アクリレートをウレタン(メタ)アクリレートの製造時に配合することや、組成物の一成分として配合することで粘度を調節すること等の方法が採られていた(特許文献11)。しかしながら、使用できる単官能(メタ)アクリレートやその配合量が制限されることや、その配合量によっては硬化した際にその一部が溶け出している様な形状となること(以下、この様な形状変化を「メルト」と称することがある)等の不具合が生じるという問題が生じていた。

0008

さらに、上記のウレタン(メタ)アクリレートは、硬化物の耐熱性が低いという欠点、すなわち、硬化物を高温に付した場合にその形状や色相が変化し易いといった欠点があった。このため、ディスプレイ用基材の層間充填剤としては不十分であった。

0009

従って、本発明の目的は、低粘度のウレタン(メタ)アクリレートであって、その硬化物に、高い密着性、透明性、及び柔軟性を付与しつつ、さらに、高い硬度及び耐熱性を付与するウレタン(メタ)アクリレートを提供することにある。また、その硬化物が高い密着性、透明性、及び柔軟性を備えつつ、さらに、高い硬度及び耐熱性を備える活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物、及び該硬化物を含む積層体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のウレタン(メタ)アクリレートが低粘度であり、活性エネルギー線硬化性組成物に配合することにより、その硬化物に高い硬度及び耐熱性を付与することが可能であることから、該ウレタン(メタ)アクリレートを含む活性エネルギー線硬化性組成物が、ガラス基材やプラスチック基材等の透明基材の層間充用硬化性組成物として有用であることを見出して本発明を完成させた。

0011

すなわち、本発明は、ファルネセン由来構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であるウレタン(メタ)アクリレートを提供する。

0012

前記ポリオール(A)は、下記式(1)




(式中、mは1〜7の整数を示す。nは1〜7の整数を示す。)
で表されるジオールであることが好ましい。

0013

前記ウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であって、前記ウレタンプレポリマーが、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物であることが好ましい。

0014

本発明では、前記ウレタン(メタ)アクリレート及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性組成物についても提供する。

0015

前記活性エネルギー線硬化性組成物は、層間充填用であることが好ましい。

0016

本発明では、前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物についても提供する。

0017

本発明では、ガラス及びプラスチックから選ばれる第一の透明基材と、ガラス及びプラスチックから選ばれる第二の透明基材との間に前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物層を有する積層体についても提供する。

発明の効果

0018

本発明のウレタン(メタ)アクリレートは粘度が低いため、製造の際に粘度調整を行う必要がなく、活性エネルギー線硬化性組成物の調製の際においてもハンドリングが良好である。また、活性エネルギー線硬化性組成物に配合することにより、その硬化物に高い硬度及び耐熱性を付与することができる。また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、その硬化物が高い硬度及び耐熱性を示す。

0019

また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物をパソコン、カーナビ、テレビ、携帯電話(スマートフォン等)、タブレット等に用いられているディスプレイの透明基材間に充填して硬化することで、空気と透明基材界面における光散乱を防止でき、さらに耐熱性試験中に色相変化や形状変化を起こしにくい積層体が得られる点で有用である。

図面の簡単な説明

0020

本発明の積層体の一態様を示す概略図である。
本実施例で用いた試験片Aの態様を示す概略図である。
本実施例で用いた試験片Bの態様を示す概略図である。図中の(A)はガラス積層体を上から見た図であり、(B)はガラス積層体を横から見た図である。

0021

<ウレタン(メタ)アクリレート(X)>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物である。すなわち、ウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートである。

0022

ウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)と、後述の1つの水酸基を有するアルコール(D)の反応物であってもよい。

0023

ウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であってもよい。すなわち、ウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応によりイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを形成した後、前記のウレタンプレポリマーと水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートであってもよい。

0024

前記のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを「ウレタンプレポリマー」と、前記のポリオール(A)を「(A)」と、前記のポリイソシアネート(B)を「(B)」と、前記の水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)を「(メタ)アクリレート(C)」又は「(C)」と、後述の1つの水酸基を有するアルコール(D)を「アルコール(D)」又は「(D)」と称することがある。

0025

ウレタン(メタ)アクリレート(X)の60℃における粘度は特に限定されないが、例えば、10〜10000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは100〜8000mPa・s、さらに好ましくは500〜5000mPa・s、特に好ましくは1000〜4000mPa・sである。なお、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の粘度は、例えば、E型粘度計(東機産業、TV−25型)を使用し、60℃の条件にて測定することができる。

0026

ウレタン(メタ)アクリレート(X)の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、例えば、5000〜20000であることが好ましく、より好ましくは8000〜18000である。重量平均分子量が上記範囲内にあることにより、硬化物が良好な柔軟性を示すと共に樹脂外観が良好である傾向がある。特に、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の重量平均分子量(Mw)が5000未満の場合は柔軟性の低下、樹脂外観の悪化が生じ、副生物も増大する傾向がある。また、20000を超えると架橋密度が低下し、硬化性の悪化や形状変化(メルト)を引き起こす傾向がある。本発明における「重量平均分子量」は、GPCの測定によるポリスチレン換算の値であり、例えば、本発明の実施例にて記載する方法により測定することができる。

0027

[ポリオール(A)]
ポリオール(A)は、ファルネセン由来の構造単位を含むポリオールであれば特に限定されない。ポリオール(A)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0028

ポリオール(A)がファルネセン由来の構成単位を含むことによりウレタン(メタ)アクリレートの粘度が低減される理由は定かではないが、ファルネセン由来の構成単位が、その側鎖としてある程度長い炭化水素基を有することがその理由の一つであると考えられる。つまり、ファルネセン由来の構成単位が長い炭化水素基を側鎖に有することからウレタン(メタ)アクリレート同士の分子間相互作用が小さくなり、その結果、ウレタン(メタ)アクリレートの粘度低下に繋がると推測される。

0029

ポリオール(A)は、ファルネセン由来の構成単位以外の構成単位を含んでいてもよく、例えば、炭素数12以下の共役ジエン由来の構成単位を含んでいてもよい。すなわち、ファルネセン由来の構成単位と炭素数12以下の共役ジエン由来の構成単位とを含むポリオールであってもよい。

0030

ファルネセンとしては、例えば、α−ファルネセン及びβ−ファルネセンが挙げられるが、製造容易性の観点からβ−ファルネセン由来の単量体が好ましい。なお、α−ファルネセンとβ−ファルネセンとは併用してもよい。

0031

炭素数12以下の共役ジエンとしては特に限定されないが、例えば、ブタジエンイソプレン、2,3−ジメチル−ブタジエン、2−フェニル−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3,7−オクタトリエンミルセンクロロプレン等が挙げられる。これらの共役ジエンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0032

ポリオール(A)の製造方法は特に限定されないが、例えば、ファルネセンに必要に応じて炭素数12以下の共役ジエンを加え、ラジカル重合反応に付すことによりファルネセン由来の構成単位を含む重合体を得た後、水酸基を導入する方法が挙げられる。なお、前記方法で得られたポリオールは、必要に応じて還元し、水素化したものであってもよいが、得られるウレタン(メタ)アクリレートの粘度及び硬化物の耐熱性の観点からは、水素化されていないもの(すなわち、水素化されていないファルネセン由来の構造単位を含むポリオール)であることが好ましい。

0033

ポリオール(A)としては、下記式(1)で表されるジオール又はこれを還元(水素化)したジオールであることがより好ましく、下記式(1)で表されるジオールであることがさらに好ましい。

0034

0035

式(1)中、mは1〜7の整数を示す。nは1〜7の整数を示す。

0036

ポリオール(A)の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、例えば、2000〜10000が好ましく、より好ましくは2200〜6000、さらに好ましくは2400〜4000である。重量平均分子量が上記範囲内にあることにより、得られるウレタン(メタ)アクリレートの粘度が低下する傾向がある。特に、ポリオール(A)の重量平均分子量(Mw)が2000未満である場合は、得られるウレタン(メタ)アクリレートの樹脂のTgが高くなり、柔軟性の低下、樹脂外観の悪化が生じ、副生物も増大する傾向がある。また、10000を超えると、架橋密度が低下し、硬化性の悪化や形状変化(メルト)を引き起こす傾向がある。

0037

ポリオール(A)は市販品を用いてもよく、例えば、Cray Valley(株)社製「CVE50500(ポリファルネセンジオール)」、「KRASOL F 3100 1 Pint(水添ポリファルネセンジオール)」等が挙げられる。

0038

本発明のウレタン(メタ)アクリレート(X)は、ポリオール(A)以外のポリオールを含んでいてもよい。すなわち、ポリオール(A)とポリオール(A)以外のポリオールとを含むポリオールと、ポリイソシアネート(B)と、水酸基を有する(メタ)アクリレート(C)との反応物であってもよい。

0039

ポリオール(A)以外のポリオールとしては、例えば、ポリオレフィンポリオール、水添ポリオレフィンポリオール、ポリエステルポリオールトリメチロールプロパンペンタエリスリトールグリセリン、及びこれらの変性化合物等が挙げられる。

0040

ポリオール(A)以外のポリオールは市販品を用いてもよく、例えば、三菱ガス化学(株)社製「トリメチロールプロパン(TMP)」、三洋化成工業(株)社製「サンニックスHD−402(ペンタエリスリトールのポリプロピレングリコール変性物)」、「サンニックスHD−250(グリセリンのポリプロピレングリコール変性物)」、出光興産(株)社製「エポール」、日本曹達(株)社製「GI−2000」、「GI−3000」、「G−3000」等、長産業(株)社製「KRASOLHLBH P3000」、「KRASOL LBH−P2000」等が挙げられる。

0041

[ポリイソシアネート(B)]
ポリイソシアネート(B)は特に限定されないが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート芳香族ポリイソシアネート等が挙げられるが、耐熱性(色相の変化)の観点からは、脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。すなわち、芳香族ポリイソシアネートを使用した場合は、脂肪族ポリイソシアネートを使用した場合と比較して、硬化物が高温により黄変する傾向があるため、ポリイソシアネート(B)としては脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0042

脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、脂環式ポリイソシアネート、直鎖状又は分岐鎖状脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートや、水添ジフェニルメタンジイソシアネートジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート)、水添キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートを水添(水素化)して得られる脂環式ポリイソシアネートが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状脂肪族ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の分岐鎖状脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。

0043

芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート芳香族トリイソシアネート、芳香族テトライソシアネート等が挙げられる。

0044

脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートは市販品を用いてもよく、例えば、エボニック(株)社製「VESTANAT IPDI(イソホロンジイソシアネート)」、「TMDI(2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート)」、「水添MDI(ジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート)」、東ソー(株)社製「HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)」、「MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)」等が挙げられる。

0045

[(メタ)アクリレート(C)]
(メタ)アクリレート(C)は、水酸基を有する(メタ)アクリレートであれば特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシノルマルプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の1つの(メタ)アクリロイル基を有し、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリアクリレート等の2以上の(メタ)アクリロイル基を有し、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。(メタ)アクリレート(C)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0046

(メタ)アクリレート(C)は市販品を用いてもよく、例えば、日本触媒(株)社製「HEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート)」等が挙げられる。

0047

[アルコール(D)]
アルコール(D)は、1つの水酸基を有するアルコールであれば特に限定されないが、例えば、分子量(重量平均分子量)70〜400であるか又は炭素数3以上であり、且つ脂肪族又は脂環式の1級アルコールであることが好ましい。なお、アルコール(D)には(メタ)アクリレート(C)は含まれない。アルコールの分子量が70未満あるいは炭素数が3未満の場合、ウレタン(メタ)アクリレートの製造中に揮発する恐れがあるため好ましくない。また、分子量が400を超えると、イソシアネート基との反応性が低下し、反応時間が長くなる傾向があるため好ましくない。また、芳香環を有するアルコールは、硬化物が熱によって黄変する傾向があるため好ましくない。アルコール(D)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0048

アルコール(D)としては、例えば、1−ブタノール1−ヘプタノール1−ヘキサノール、ノルマルオクチルアルコール2−エチルヘキシルアルコールシクロヘキサンメタノールカプリルアルコールラウリルアルコールミリスチルアルコールセチルアルコールセタノール)、ステアリルアルコールが挙げられる。これらの中でも、沸点、価格、入手容易性の観点から2−エチルヘキシルアルコールが好ましい。

0049

[ウレタン(メタ)アクリレート(X)の製造方法]
本発明のウレタン(メタ)アクリレート(X)の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と称することがある)は、ポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、(メタ)アクリレート(C)とを反応(ウレタン化反応)させることを特徴とする。

0050

本発明の製造方法は特に限定されないが、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応に付すことによりウレタンプレポリマーを形成させた後、前記のウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)とを反応させることによりウレタン(メタ)アクリレートを製造する方法であることが好ましい。なお、ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)とを反応させる際、(メタ)アクリレート(C)と同時にアルコール(D)を使用してもよい。

0051

ウレタンプレポリマーを形成する際(すなわち、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応に付す際)、後述の単官能(メタ)アクリレート(Y)(以下、「(メタ)アクリレート(Y)」と称することがある)を相溶化剤又は希釈剤として用いてもよい。(メタ)アクリレート(Y)がポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との相溶化剤又は希釈剤として働くことにより、前記の成分の反応が円滑に進行する傾向がある。また、(メタ)アクリレート(Y)は、ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)との相溶化剤又は希釈剤として働くこともあり、その場合は、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の全反応工程が円滑に進行する傾向がある。

0052

また、ウレタンプレポリマーを形成させる際に反応液の粘度が上昇することがあるが、(メタ)アクリレート(Y)を使用することにより、反応液の粘度上昇緩和することもできる。さらに、ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)との反応の際も反応液の粘度が上昇することがあるが、この場合も同様に(メタ)アクリレート(Y)を使用することにより、反応液の粘度上昇を緩和することができる。

0053

しかしながら、本発明のウレタン(メタ)アクリレート(X)は粘度が低く、その製造工程においても高粘度化しにくいことから、(メタ)アクリレート(Y)を使用することなく製造できる点で有用である。

0054

上記の製造方法、すなわち、「(A)と(B)とを反応させた後、さらに(C)を反応させる方法」は、「(A)、(B)、及び(C)を一括混合して反応させる方法」や「(B)と(C)とを反応させた後、さらに(A)を反応させる方法」に比べて、反応物の粘度上昇の防止、副生物の抑制、硬化物の透明性及び耐熱性の向上の観点から好ましい。

0055

具体的には、「(A)、(B)、及び(C)を一括混合して反応させる方法」により得られるウレタン(メタ)アクリレートは粘度が高い傾向がある。また、反応が不均一に進行するため、部分的にゲル化する傾向がある。さらに、ポリオール(A)を骨格に含まないウレタン(メタ)アクリレート(すなわち、副産物)が生成し、硬化物の光透過率及び柔軟性の低下を引き起こす傾向がある。そして、種々のウレタン(メタ)アクリレートが得られるため、品質の管理が困難となる傾向がある。

0056

また、「(B)と(C)とを反応させた後、さらに(A)を反応させる方法」では、ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基全てが(メタ)アクリレート(C)の水酸基と反応したウレタン(メタ)アクリレート(すなわち、副産物)が生成する傾向がある。この副生物は、ポリオール(A)骨格を含んでいないことから結晶性を示す傾向があり、400nmにおける光透過率の低下に繋がるだけでなく、ウレタン(メタ)アクリレートのゲル化を引き起こすことがある。

0057

ウレタンプレポリマーを形成する方法としては、次の方法1〜3が挙げられる。
[方法1]ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)を一括混合して反応させる方法。
[方法2]ポリイソシアネート(B)の中にポリオール(A)を滴下しながら反応させる方法。
[方法3]ポリオール(A)の中にポリイソシアネート(B)を滴下しながら反応させる方法。

0058

[方法1]の場合、反応器にポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを仕込み、均一になるまで攪拌する。その後、攪拌をしながら必要に応じて昇温後、ウレタン化触媒投入して反応を開始する方法が望ましい。ウレタン化触媒を投入後に必要に応じて昇温してもよい。

0059

[方法1]では(メタ)アクリレート(Y)を相溶化剤又は希釈剤として用いてもよい。この場合、ポリオール(A)を(メタ)アクリレート(Y)と共に反応器に仕込み、均一になるまで攪拌した後、ポリイソシアネート(B)を仕込んで均一にする。このことにより、反応液の粘度がさらに低く抑えられる。その後、攪拌をしながら必要に応じて昇温後、ウレタン化触媒を投入して反応を開始する方法が望ましい。ウレタン化触媒を投入後に必要に応じて昇温してもよい。

0060

ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を均一に攪拌する前にウレタン化触媒を投入した場合、反応が不均一に進行することによって、得られるウレタンプレポリマーがゲル化する等の問題が生じる傾向がある。さらに、未反応のポリイソシアネート(B)が系中に残存した状態で反応が終結することがある。この場合、後に反応させる(メタ)アクリレート(C)と、残存したポリイソシアネート(B)とが反応することにより得られる副生物により、400nmでの光透過率が低下するため好ましくない。

0061

副生物の含有量は、目的とするウレタンプレポリマーに対して7重量%未満であることが好ましい。7重量%以上であると400nmでの光透過率が顕著に低下する。

0062

[方法1]は、ポリオール(A)の粘度が高い場合であってもそのまま反応器に仕込める点、ワンポットでウレタンプレポリマーが製造できる点で工業的に優れている。また、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とが均一に混合された状態から反応が開始されるため、化学量論通りの反応が進行する点で優れている。さらに、均一なウレタンプレポリマーが得られること(例えば、分子量分布が狭いウレタンプレポリマーが得られること)や、製造再現性が高いといった点で有効である。一方、後述の[方法2]、[方法3]の様に、ポリオール(A)やポリイソシアネート(B)の何れか一方を滴下して反応させる方法では、滴下時間によって系中の反応種比率が異なるため、均一なウレタンプレポリマーが得られないこと、つまり、得られるウレタンプレポリマーの分子量分布が広範になる点で不利である。

0063

[方法2]の場合、反応器にポリイソシアネート(B)及びウレタン化触媒を仕込み、均一になるまで攪拌させ、必要に応じて昇温し、ポリオール(A)を滴下しながら反応させることを特徴とする。

0064

[方法2]では(メタ)アクリレート(Y)を相溶化剤又は希釈剤として用いてもよい。具体的には、ポリイソシアネート(B)、ウレタン化触媒、及び(メタ)アクリレート(Y)を仕込み、均一になるまで攪拌させる。その後、必要に応じて昇温し、ポリオール(A)、又はポリオール(A)及び(メタ)アクリレート(Y)の均一混合液を滴下しながら反応させることを特徴とする。

0065

[方法3]の場合、反応器にポリオール(A)及びウレタン化触媒を仕込み、均一になるまで攪拌させ、必要に応じて昇温し、ポリイソシアネート(B)を滴下しながら反応させることを特徴とする。

0066

[方法3]では(メタ)アクリレート(Y)を相溶化剤又は希釈剤として用いてもよい。具体的には、ポリオール(A)、ウレタン化触媒、及び(メタ)アクリレート(Y)を仕込み、均一になるまで攪拌させる。その後、必要に応じて昇温し、ポリイソシアネート(B)、又はポリイソシアネート(B)及び(メタ)アクリレート(Y)の均一混合液を滴下しながら反応させることを特徴とする。

0067

[方法3]の場合、大量のポリオール(A)の中にポリイソシアネート(B)を滴下しながら反応させるため、ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基がポリオール(A)の水酸基とウレタン化する。ポリオール(A)がジオールであり、ポリイソシアネート(B)がジイソシアネートである場合、模式的に書くとA−B−A型の両末端が水酸基のジオールが副生し、さらに、これに2モルのポリイソシアネート(B)(ジイソシアネート)が反応し、模式的に書くと、B−A−B−A−B型の両末端がイソシアネート基の化合物が副生し、さらに同様な反応が繰り返され、模式的に書くと以下の構造の化合物が大量に副生する場合がある。
B−[A−B]n−A−B (n=1以上の整数)

0068

副生物が大量に副生すると、ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートはアクリル密度が低くなるため、硬化物は十分な架橋密度が得られず、硬度が低下する。

0069

なお、[方法2]でも[方法3]で述べた副生物が生成することがあるものの、その量は少ない傾向がある。また、[方法2]の場合は、得られるウレタンプレポリマーの粘度が低い傾向がある。

0070

従って、目的とするウレタンプレポリマーを収率良く得るためには、[方法1]、[方法2]が好ましく用いられ、[方法1]が特に好ましく用いられる。

0071

なお、何れの方法でも、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)との反応によりウレタンプレポリマーを形成する際、反応液中の全ての水酸基がウレタン化するまで反応を行うことが好ましい。

0072

反応の終点は、反応液中のイソシアネート基濃度を測定し、系内に仕込んだ水酸基の全てがウレタン化した時のイソシアネート基濃度以下となったことや、イソシアネート基濃度が変化しなくなったこと等により確認できる。

0073

ポリオール(A)の水酸基とポリイソシアネート(B)のイソシアネート基のモル比は特に限定されないが、例えば、水酸基1モルに対して、イソシアネート基を1.05〜2.0モル、好ましくは1.1〜1.8モル、より好ましくは1.2〜1.6モル用いることができる。

0074

ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリレート(C)とを反応させて、目的とするウレタン(メタ)アクリレート(X)を製造する際、未反応のイソシアネート基が多量に残存すると、ウレタン(メタ)アクリレートのゲル化や塗膜の硬化不良等の不具合が生じる可能性がある。これらの不具合を避けるため、前記反応において(メタ)アクリレート(C)に加え、アルコール(D)を使用してもよい。

0075

また、これらの不具合を避けるため前記反応において、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基のモル数に対して、(メタ)アクリレート(C)の水酸基のモル数が過剰となるように反応させ、且つ反応液中の残存イソシアネート基濃度が0.05重量%以下に達するまで反応を継続する必要がある。なお、前記反応において、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基のモル数1モルに対して、(メタ)アクリレート(C)の水酸基のモル数は、1.0〜1.2モル、好ましくは1.0〜1.1モルとすることができる。なお、アルコール(D)を使用する場合は、(メタ)アクリレート(C)とアルコール(D)との水酸基のモル数の合計量が、上記範囲に含まれることが好ましい。

0076

ウレタン(メタ)アクリレート(X)の製造方法においては、重合を防止する目的で、ジブチルヒドロキシトルエンヒドロキノンヒドロキノンモノメチルエーテルフェノチアジン等の重合禁止剤存在下で行うことが好ましい。これらの重合禁止剤の添加量は特に限定されないが、得られるウレタン(メタ)アクリレート(X)に対して、例えば、1〜10000ppm(重量基準)が好ましく、より好ましくは100〜5000ppm、さらに好ましくは200〜1000ppmである。重合禁止剤の添加量がウレタン(メタ)アクリレート(X)に対して1ppm未満であると十分な重合禁止効果が得られないことがあり、10000ppmを超えると反応物の物性に悪影響を及ぼす恐れがある。

0077

本発明の製造方法においては、分子状酸素含有ガス雰囲気下で行うことが好ましい。酸素濃度は安全面を考慮して適宜選択される。

0078

本発明の製造方法においては、十分な反応速度を得るために、触媒(ウレタン化触媒)を用いて行ってもよい。触媒としては、ジブチルスズジラウレートオクチル酸スズ塩化スズ等を用いることができるが、反応速度面からジブチルスズジラウレートが好ましい。これらの触媒の添加量は特に限定されないが、得られるウレタン(メタ)アクリレート(X)に対して、例えば、1〜3000ppm(重量基準)が好ましく、より好ましくは10〜1000ppmである。触媒添加量が1ppmより少ない場合には十分な反応速度が得られないことがあり、3000ppmより多く加えると耐光性の低下等生成物の諸物性に悪影響を及ぼす恐れがある。

0079

本発明の製造方法では、公知の揮発性有機溶剤の存在下で行うことができる。揮発性有機溶剤はウレタン(メタ)アクリレート(X)の製造後、減圧により留去することができる。また、活性エネルギー線硬化性組成物中に残った揮発性有機溶剤を透明基材に塗布した後、減圧(乾燥)により除去することもできる。なお、揮発性有機溶剤とは、例えば、1.0気圧における沸点が200℃を超えない有機溶剤が挙げられる。

0080

しかしながら、密閉状態での硬化を必要とする系では、揮発性有機溶剤を使用せずに活性エネルギー線硬化性組成物を調製することが好ましい。つまり、本発明の製造方法においては揮発性有機溶剤を含まないことが好ましい。また、同様の理由から、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は揮発性有機溶剤を実質的に含まないことが好ましい。ここで、「実質的に含まない」とは、活性エネルギー線硬化性組成物に占める割合が、例えば、1重量%以下であることを意味するが、0.1重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましい。

0081

ウレタン(メタ)アクリレート(X)は、上述の通り粘度が低いため、揮発性有機溶剤を使用することなく製造でき、さらに、揮発性有機溶剤を使用することなく活性エネルギー線硬化性組成物を調製することが可能である点で有用である。

0082

本発明の製造方法における反応温度は特に限定されないが、例えば、130℃以下で行うことが好ましく、30〜100℃であることがより好ましい。30℃より低いと実用上十分な反応速度が得られないことがあり、130℃より高いと熱によるラジカル重合によって二重結合部が架橋し、ゲル化物が生じることがある。

0083

本発明の製造方法において、ウレタンプレポリマーを形成する際は、その反応液中のイソシアネート基濃度が、反応に供した水酸基の全てがウレタン化した場合に残存するイソシアネート基濃度以下となるまで反応させてウレタンプレポリマーを形成させることが好ましい。なお、残存イソシアネート基濃度はガスクロマトグラフィー滴定法等で分析することができる。

0084

ウレタンプレポリマーから、ウレタン(メタ)アクリレート(X)を製造する際の反応液中のイソシアネート基濃度は、通常、残存イソシアネート基が0.5重量%以下になるまで行う。残存イソシアネート基濃度はガスクロマトグラフィー、滴定法等で分析する。

0085

なお、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の(メタ)アクリロイル基濃度の調整のため、末端(メタ)アクリロイル基の一部をアルコキシ基変性してもよい。アルコキシ基に変性することにより、例えば、基材との濡れ性を調整することができる。

0086

前記の「(メタ)アクリロイル基濃度」は、下記式を適用して算出することができる。

0087

[(メタ)アクリロイル基濃度の計算式
「(メタ)アクリロイル基濃度(mol/kg)」=「(メタ)アクリレート(C)の重量(g)」×「(メタ)アクリレート(C)分子中の(メタ)アクリロイル基数」/「(メタ)アクリレート(C)の分子量」×1000/「得られるウレタン(メタ)アクリレート(X)の重量(g)」

0088

なお、(メタ)アクリレート(C)の「(メタ)アクリロイル基数」は例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートなら(メタ)アクリロイル基数は「1」になり、ペンタエリスリトールトリアクリレートなら(メタ)アクリロイル基数は「3」となる。

0089

本発明において、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の(メタ)アクリロイル基濃度は特に限定されないが、例えば、0.01〜2.50mol/kgであることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.50mol/kg、さらに好ましくは0.10〜1.00mol/kgである。

0090

(メタ)アクリロイル基濃度が0.05mol/kg未満になると、活性エネルギー線照射しても硬化が不十分になる恐れがある。また凝集力低下によって、基材との密着性が低下する傾向があるので好ましくない。また、(メタ)アクリロイル基濃度が2.50mol/kgを超えると、硬化物の耐熱性が低下するので好ましくない。

0091

<活性エネルギー線硬化性組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート(X)及び光重合開始剤(Z)を含むことを特徴とする。本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに、単官能(メタ)アクリレート(Y)を含んでいてもよい。

0092

[光重合開始剤(Z)]
光重合開始剤(Z)は、活性エネルギー線の種類や、ウレタン(メタ)アクリレート(X)の種類によっても異なり、特に限定されないが、公知の光ラジカル重合開始剤光カチオン重合開始剤を用いることができ、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルベンジルジメチルケタールベンゾフェノンベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンアクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフインオキサイドメチルフェニルグリオキシレートベンジルカンファーキノン等が挙げられる。なお、光重合開始剤(Z)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0093

光重合開始剤(Z)の使用量は特に限定されないが、例えば、活性エネルギー線硬化性組成物の樹脂分全量100重量部に対して1〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。光重合開始剤(Z)の使用量が1重量部よりも少ないと硬化不良を引き起こす恐れがあり、逆に光重合開始剤(Z)の使用量が20重量部よりも多いと硬化後の塗膜から光重合開始剤由来の臭気が残存することがある。なお、「樹脂分」とは、活性エネルギー線硬化性組成物に含まれる硬化性の樹脂を意味し、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート(X)、単官能(メタ)アクリレート(Y)、及び後述の2官能以上の(メタ)アクリレート等を指す。なお、光重合開始剤(Z)や溶剤は樹脂分には該当しない。

0094

[単官能(メタ)アクリレート(Y)]
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、単官能(メタ)アクリレート(Y)を含有することにより、ウレタン(メタ)アクリレートを製造する上で粘度の調整及び硬化塗膜のTgの調整が的確に行われ、粘度上昇の防止、樹脂外観、副生物抑制、硬化物の透明性、耐熱性等が向上するという効果を奏する。なお、単官能(メタ)アクリレートとは、分子中にアクリロイル基を1つ有する(メタ)アクリレートを指す。

0095

上述の通り、ウレタンプレポリマーを形成する際に、(メタ)アクリレート(Y)を相溶化剤として用いてもよい。(メタ)アクリレート(Y)を相溶化剤として用いることで、原料(例えばポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)等)を相溶化することができる。また、ウレタンプレポリマーを形成させる際に反応液の粘度が上昇することがあるが、その際に粘度上昇を緩和する、いわゆる希釈剤として使用してもよい。さらに、ウレタンプレポリマーの形成の際に用いることで、改めて(メタ)アクリレート(Y)をウレタンプレポリマーに加えるとする作業を省くことができるため、作業効率が向上する。

0096

(メタ)アクリレート(Y)の配合量は特に限定されないが、ウレタン(メタ)アクリレート(X)と(メタ)アクリレート(Y)との総量(100重量%)に対して、例えば、1〜98重量%が好ましく、より好ましくは4〜96重量%である。

0097

(メタ)アクリレート(Y)としては、特に限定されないが、ポリエーテル系アクリレート(PO変性品、EO変性品等)でない単官能(メタ)アクリレートであることが耐熱性の観点から好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレートイソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクリヘキシル(メタ)アクリレート、その他アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレートが好ましく、n−オクチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。なお、単官能(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0098

(メタ)アクリレート(Y)は市販品を用いてもよく、例えば、製品名「β−CEA」(ダイセルオルクス(株)社製、β−カルボキシエチルアクリレート)、製品名「IBOA」(ダイセル・オルネクス(株)社製、イソボルニルアクリレート)、製品名「ODA−N」(ダイセル・オルネクス(株)社製、オクチル/デシルアクリレート)、製品名「NOA」(大阪有機化学(株)社製、ノルマルオクチルアクリレート)等が挙げられる。

0099

本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、さらに必要に応じてウレタン(メタ)アクリレート(X)及び単官能(メタ)アクリレート(Y)以外の樹脂(例えば、2官能以上の(メタ)アクリレート)や、種々の添加剤、溶剤を配合することができる。

0100

上記の2官能以上の(メタ)アクリレートは2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であって、ウレタン(メタ)アクリレート(X)以外のものであれば特に限定されないが、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレート、及びトリシクロデカンジメタノールジアクリレート等の分子中に(メタ)アクリロイル基を2以上有する化合物が挙げられる。2官能以上の(メタ)アクリレートの含有量は特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物の樹脂分100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部が好ましく、より好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは5〜20重量部である。

0101

添加剤としては、例えば、フィラー、染顔料レベリング剤紫外線吸収剤光安定剤消泡剤分散剤チクソトロピー性付与剤等が挙げられる。これらの添加物の配合量は、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物の樹脂分全量100重量部に対して、例えば、0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5重量部である。

0102

溶剤としては、例えば、本発明の製造方法で説明した揮発性有機溶剤を使用することができる。

0103

本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、層間充填剤(層間充填用硬化性組成物)として使用できるが、その他にも粘着剤用組成物コーティング剤用組成物、特に光学部材又は光学フィルムに使用される粘着剤用組成物やコーティング剤用組成物として用いることができる。

0104

<積層体>
本発明の積層体は、ガラス及びプラスチックから選ばれる第一の透明基材と、ガラス及びプラスチックから選ばれる第二の透明基材との間に前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物層を有する積層体であればよく、特に限定されない。好ましくは、第一の透明基材の上に前記活性エネルギー線硬化性組成物を塗布して樹脂層を形成し、前記樹脂層上に第二の透明基材を付着させ、この後、透明基材越しに、例えば、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することにより、極めて短時間で前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を形成させて積層体を得ることができる。図1に積層体の一態様を示す。

0105

[透明基材]
透明基材としては、透明ガラス板等のガラス基材の他に透明プラスチックフィルム等のプラスチック基材を使用することができる。

0106

プラスチック基材としては、既存の透明素材を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンエチレン−プロピレン共重合体エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂アクリル樹脂ポリカーボネート樹脂等が例示される。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましく用いられる。

0107

[透明基材への塗布・注入硬化方法
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を透明基材(例えば、ガラス板等のガラス基材やプラスチックフィルム等のプラスチック基材等)に塗布する場合、塗布方法としては、特に限定されず、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法ロールコート法バーコート法グラビア法等を用いることが可能である。これらの中でも、ロールコート法が美観性、コスト、作業性等の観点から最も好ましく用いられる。なお、塗布は、プラスチックフィルム等の製造工程中で行う、いわゆるインラインコート法でもよいし、既に製造された透明基材に別工程で塗布を行う、いわゆるオフラインコート法でもよい。生産効率の観点から、オフラインコートが好ましい。また、注入する場合は気泡の発生を防ぐため、カートリッジの使用が好ましい。

0108

本発明の積層体における硬化物層の厚みは特に限定されないが、例えば、30〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。層厚みが300μmを超える場合には、塗布する樹脂組成物の量が多量となるため、コストが高くなったり、膜厚均一性が低下したりすることがある。また、30μm未満である場合には、硬化性樹脂の柔軟特性を発揮できない。

0109

紫外線照射を行う時の光源としては、特に限定されないが、例えば、高圧水銀灯超高圧水銀灯カーボンアーク灯キセノン灯メタルハライド灯等が用いられる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、その他の条件により異なるが、長くとも数十秒であり、通常は数秒である。通常、ランプ出力80〜300W/cm程度の照射源が用いられる。電子線照射の場合は、50〜1000KeVの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜5Mradの照射量とすることが好ましい。活性エネルギー線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の促進を図ってもよい。

0110

以下に、合成例及び実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。

0111

以下に、合成例及び比較合成例について説明する。濃度表記の「ppm」、「重量%」は、特別な記載がない限り(理論的に)得られるウレタン(メタ)アクリレートに対する濃度である。また、イソシアネート基濃度の測定方法、粘度の測定方法、重量平均分子量の測定方法について説明する。

0112

(合成例1)
温度計攪拌装置を備えたセパラブルフラスコに、233.8gのポリファルネセン、800ppmのジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を充填した。内温を50℃にし、1時間攪拌して系内を均一化させた後、26.5gのイソホロンジイソシアネート(IPDI)を投入した。系内を均一化させた後、300ppmのジブチルスズジラウレート(DBTDL)を加えた。反応温度で1時間攪拌させた後、70℃まで昇温し、反応を継続した。

0113

反応が完結したことは、反応液中のイソシアネート基濃度が、反応に供した水酸基の全てがウレタン化した時の残存イソシアネート基濃度(以下、「理論終点イソシアネート基濃度」と称することがある)以下となったことで確認した。本例では、反応液中のイソシアネート基濃度が理論終点イソシアネート基濃度(1.28重量%)以下であることを確認した後、次の操作へ移行した。

0114

その後、9.68gのHEAを投入し、理論終点イソシアネート基濃度が0.05濃度%以下になったことを確認し、反応を終了させ、ウレタン(メタ)アクリレート(X−1)を得た。本反応に用いたポリファルネセン、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0115

(合成例2)
イソホロンジイソシアネートの代わりにヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(X−2)を得た。本反応に用いたポリファルネセン、HDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0116

(合成例3)
イソホロンジイソシアネートの代わりにトルエンジイソシアネート(TDI)を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(X−3)を得た。本反応に用いたポリファルネセン、TDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0117

(合成例4)
イソホロンジイソシアネートの代わりにジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(X−4)を得た。本反応に用いたポリファルネセン、MDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0118

(合成例5)
イソホロンジイソシアネートの代わりにジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(X−5)を得た。本反応に用いたポリファルネセン、水添MDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0119

(比較合成例1)
ポリファルネセンの代わりにサンニックス PT−2001を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−1)を得た。本反応に用いたサンニックス PT−2001、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0120

(比較合成例2)
ポリファルネセンの代わりにプライムポールFF−2202を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−2)を得た。本反応に用いたプライムポール FF−2202、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0121

(比較合成例3)
ポリファルネセンの代わりにサンニックス PT−2001を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−3)を得た。本反応に用いたサンニックス PP−2001、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0122

(比較合成例4)
ポリファルネセンの代わりにエポールを使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−4)を得た。本反応に用いたエポール、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0123

(比較合成例5)
ポリファルネセンの代わりにPTMG 2000を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−5)を得た。本反応に用いたPTMG 2000、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0124

(比較合成例6)
ポリファルネセンの代わりにPTMG 3000を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−6)を得た。本反応に用いたPTMG 3000、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0125

(比較合成例7)
ポリファルネセンの代わりにHLBH P3000を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−7)を得た。本反応に用いたHLBH P3000、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0126

(比較合成例8)
ポリファルネセンの代わりにGI−3000を使用したこと以外は合成例1と同様にして、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−8)を得た。本反応に用いたGI−3000、IPDI、HEAのモル比は、2.0:3.0:2.1であった。

0127

以上のウレタン(メタ)アクリレート(X−1)〜(X−5)、(CX−1)〜(CX−8)の構成と、粘度及び分子量について表1に記載する。表中のポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び(メタ)アクリレート(C)の値はそれぞれのモル比を示す。ウレタン(メタ)アクリレート(CX−7)及び(CX−8)はゲル化したため、粘度は測定できなかった。

0128

[イソシアネート基濃度の測定]
イソシアネート基濃度は、以下の様に測定した。なお、測定は100mLのガラスフラスコスターラーによる攪拌の下で行った。

0129

ブランク値の測定)
15mLのTHFに、ジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)15mLを加え、さらにブロモフェノールブルー(1%メタノール希釈液)を3滴加えて加えて青色に着色させた後、規定度が0.1NであるHCl水溶液で滴定した。変色がみられた時点のHCl水溶液の滴定量をVb(mL)とした。

0130

(実測イソシアネート基濃度の測定)
サンプルをWs(g)量し、15mLのTHFに溶解させ、ジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)を15mL加えた。溶液化したことを確認した後、ブロモフェノールブルー(1%メタノール希釈液)を3滴加えて青色に着色させた後、規定度が0.1NであるHCl水溶液で滴定した。変色がみられた時点のHCl水溶液の滴定量をVs(mL)とした。

0131

以下の計算式により、サンプル中のイソシアネート基濃度を算出した。
イソシアネート基濃度(重量%)=(Vb−Vs)×1.005×0.42/Ws

0132

[粘度の測定]
ウレタン(メタ)アクリレートの粘度は、E型粘度計(東機産業、TV−25型)を用い、60℃の条件にて測定し、その結果を表1に記載した。表1における粘度は有効数字2桁を記載した。

0133

[重量平均分子量の測定]
ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーション・ガスクロマトグラフィー)法により、下記の測定条件で、標準ポリスチレンを基準にして求め、その結果を表1に記載した。表1における重量平均分子量は有効数字2桁を記載した。
使用機器: TOSO HLC−8220GPC
ポンプDP−8020
検出器RI−8020
カラムの種類: Super HZM−M, Super HZ4000, Super HZ3000, Super HZ2000
溶剤:テトラヒドロフラン
相流量 : 1mL/分
カラム内圧力: 5.0MPa
カラム温度: 40℃
試料注入量: 10μL
試料濃度: 0.2mg/mL

0134

0135

以下に合成例、比較合成例で用いたポリオール、ポリイソシアネート、水酸基を有する(メタ)アクリレートを説明する

0136

[ポリオール]
「ポリファルネセン」(化合物名 ポリファルネセンジオール、水酸基価0.735mmol/g、推定重量平均分子量2710);製品名「CVE50500」(Cray Valley(株)社製)
「PT−2001」(化合物名ポリエーテルポリオール(低モノオール品)、水酸基価57.1mgKOH/g、重量平均分子量1965);製品名「サンニックス PT−2001」(三洋化成工業(株)社製)
「FF−2202」(化合物名 ポリエーテルポリオール(1級OHリッチ品)、水酸基価56.3mgKOH/g、重量平均分子量1993);製品名「プライムポールFF−2202」(三洋化成工業(株)社製)
「PP−2001」(化合物名ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価55.9mgKOH/g、重量平均分子量2007);製品名「サンニックス PP−2001」(三洋化成工業(株)社製)
「エポール」(化合物名水素化ポリイソプレンエラストマー、水酸基価0.92mol/kg、重量平均分子量2100);製品名「エポール」(出光興産(株)社製)
「PTMG 2000」(化合物名ポリテトラメチレンエーテルグリコール、水酸基価62mgKOH/g、重量平均分子量2000);製品名「PTMG 2000」(三菱ケミカル(株)社製)
「PTMG 3000」(化合物名 ポリテトラメチレンエーテルグリコール、水酸基価37mgKOH/g、重量平均分子量3000);製品名「PTMG 3000」(三菱ケミカル(株)社製)
「HLBH P3000」(化合物名水素化ポリブタジエングリコール、水酸基価0.56Phth meq/g(無水フタル酸換算)、重量平均分子量3571、不揮発分99.98%);製品名「KRASOL HLBH−P 3000」(Cray Valley(株)社製)
「GI−3000」(化合物名 水素化1,2−ポリブタジエングリコール、水酸基価28.3mgKOH/g、ヨウ素価15.6g/100g、重量平均分子量3965、揮発分0.11%);製品名「NISSO PB GI−3000」(日本曹達(株)社製)

0137

[ポリイソシアネート]
「IPDI」(化合物名イソホロンジイソシアネート);製品名「VESTANAT IPDI」(エボニック(株)社製)
「HDI」(化合物名ヘキサメチレンジイソシアネート);製品名「HDI」(日本ポリウレタン(株)社製)
「TDI」(化合物名トルエンジイソシアネート);製品名「TDI」(東ソー(株)社製)
「MDI」(化合物名ジフェニルメタンジイソシアネート);製品名「MDI」(東ソー(株)社製)
「水添MDI」(化合物名ジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート);製品名「水添MDI」(エボニック(株)社製)

0138

[水酸基を有する(メタ)アクリレート]
「HEA」(化合物名 2−ヒドロキシエチルアクリレート);製品名「β−HEAアクリル酸2−ヒドロキシエチル」(日本触媒(株)社製)

0139

以下に、実施例及び比較例について説明する。

0140

[活性エネルギー線硬化性組成物の調製]
100重量部のウレタン(メタ)アクリレート(X−1)〜(X−5)、(CX−1)〜(CX−6)のそれぞれに、光重合開始剤として3重量部のIrg184(化合物名 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASFジャパン(株)社製)を加えて活性エネルギー線硬化性組成物とした。

0141

[硬化物のA硬度測定
ガラス板(寸法:2×100×200mm)上に、シリコンラバー方形の枠を作り(内寸:7×40×40mm)、その枠の中に予め加温しておいた活性エネルギー線硬化性組成物をなるべく気泡が発生しないようにゆっくりと投入した。気泡が目立つ時は80℃のオーブンに入れることで、気泡を抜いた。その後、80℃で加温し、表面が平滑になったところで、下記の条件で紫外線照射を行い、さらに塗膜を裏返しにして、同様の条件で紫外線を照射し、試験片Aを得た。図2は試験片Aを上から見た図である。ただし、ウレタン(メタ)アクリレート(CX−4)〜(CX−6)については粘度が高かったため、本測定を行っていない(比較例4〜6)。

0142

紫外線照射条件
照射強度: 120W/cm
照射距離: 10cm
コンベア速度: 3.5m/分
照射回数: 5回

0143

自動定圧荷重器(GS−610、(株)テクロック社製)を用い、JIS K 6253に準拠し、試験片AのA硬度を測定し、その結果を表2のA硬度の欄に記載した。測定時の荷重は500g、荷重降下速度は9mm/sとした。

0144

[硬化物の耐熱性の評価]
ガラス積層体(試験片B)を以下の耐熱条件下で保管し、試験片BのAPHA(色相)及び形状の変化を観察した。

0145

(試験片Bの作成)
ガラス板(厚さ1mm、5cm四方)の中心に活性エネルギー線硬化性組成物0.5g(±0.01g)を正確に秤量してのせた。さらにその上から同形状のガラス板を被せ、樹脂層を円状(4cm径)に広げ、ガラス積層体を得た。その後、高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)社製)を用いて、下記の条件でガラス積層体のガラス面から紫外線照射を行い、試験片Bを得た。図3の(A)はガラス積層体を上から見た図であり、同図の(B)はガラス積層体を横から見た図である。

0146

(紫外線照射条件)
照射強度:120W/cm
照射距離:10cm
コンベア速度:5m/分
照射回数:8回(両面各4回)

0147

高温条件下での保管)
小型環境試験器(製品名SH-641、エスペック(株)社製)を用い、温度95℃の条件で1000時間、試験片Bを保管した。

0148

[硬化物の耐熱性の評価(色相変化)]
分光式色彩計(製品名Spectro Color Meter SE6000、日本電色工業(株)社製)を用いて、高温条件下での保管前後のガラス積層体のYI値イエローインデックス値)を測定し、以下の基準で評価した。

0149

高温条件下での保管前後のYI値の増加が30%未満の場合、色相の観点から耐熱性は極めて良好であるとして、表2の耐熱性の色相変化の欄に「○」と記載した。高温条件下での保管前後のYI値の増加が30%以上50%未満の場合、色相の観点から耐熱性は良好であるとして、表2の耐熱性の色相変化の欄に「△」と記載した。高温条件下での保管前後のYI値の増加が50%以上の場合、色相の観点から耐熱性は不良であるとして、表2の耐熱性の色相変化の欄に「×」と記載した。

0150

[硬化物の耐熱性の評価(形状変化)]
高温条件下での保管後の試験片Bの形状変化の有無を目視により測定し、以下の基準で評価した。

0151

目視により形状変化(そりシワの発生、ガラス板のズレ等)が確認できない場合、形状の観点から耐熱性は良好であるとして、表2の耐熱性の形状変化の欄に「○」を記載した。一方、目視により形状変化が確認できた場合には、形状の観点から耐熱性は不良であるとして、表2の耐熱性の形状変化の欄に「×」を記載した。

0152

実施例

0153

実施例に示したように、本発明のウレタン(メタ)アクリレートは粘度が低いことが明らかとなった。このため、本発明のウレタン(メタ)アクリレートを用いれば、単官能(メタ)アクリレートや揮発性有機溶剤等によって粘度を調整することなく、低い粘度を備える活性エネルギー線硬化性組成物を作製可能であることが明らかになった。さらに、該活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物が耐熱性に優れることが明らかになった。

0154

1活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物層
2 透明基材
3 透明基材
4シリコンラバー
11樹脂
21ガラス板
31 樹脂
41 ガラス板

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