図面 (/)

技術 硬化性組成物、及び硬化物

出願人 AGC株式会社
発明者 牛尾孝顕神保裕介井上友喜砂山佳孝
出願日 2018年9月10日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-168971
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-041043
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 周辺汚染 エチレンオキシド単量体 水酸基換算 酸素硬化性 アルキレンオキシド単量体 ランダム重合鎖 外壁ボード 放置乾燥後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

解決手段

反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体と、含フッ素重合体とを含む硬化性組成物であって、含フッ素重合体が、エステル部位炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタアクリル酸エステルに基づく単位M1、エステル部位に炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位M2、及び親水性基重合性不飽和基を有する単量体に基づく単位M3を含み、(M2+M3)/M1の質量比が60/40〜90/10であり、M2/M3の質量比が30/70〜70/30である、硬化性組成物。

概要

背景

反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物は、例えば外壁目地シーリング材として用いられる。
建築物の外壁は、防汚性に優れ、汚れ難いことが望ましい。そのために、付着した汚れが降雨等によって洗い流されるセルフクリーニング性を有することが望ましい。

特許文献1には、シーリング材に含フッ素非イオン系界面活性剤を配合して、硬化後の表面を親水性にし、降雨による自浄作用を付与する方法が記載されている。
特許文献2には、シーリング材に特定のフッ素共重合体を混合して、撥水撥油性と汚れの拭き取りやすさを発現させる方法が記載されている。

概要

硬化物のセルフクリーニング性に優れる硬化性組成物の提供。反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体と、含フッ素重合体とを含む硬化性組成物であって、含フッ素重合体が、エステル部位炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタアクリル酸エステルに基づく単位M1、エステル部位に炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位M2、及び親水性基重合性不飽和基を有する単量体に基づく単位M3を含み、(M2+M3)/M1の質量比が60/40〜90/10であり、M2/M3の質量比が30/70〜70/30である、硬化性組成物。なし

目的

本発明は、硬化物のセルフクリーニング性に優れる硬化性組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下式Iで表される反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体と、含フッ素重合体とを含む硬化性組成物であって、前記含フッ素重合体が、エステル部位炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタアクリル酸エステルに基づく単位M1、エステル部位に炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位M2、及び親水性基重合性不飽和基を有する単量体に基づく単位M3を含み、(M2+M3)/M1で表される、前記単位M1に対する前記単位M2と前記単位M3の合計の質量比が60/40〜90/10であり、M2/M3で表される、前記単位M3に対する前記単位M2の質量比が30/70〜70/30である、硬化性組成物。−SiXaR13−a式I[式中、R1は炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1〜3の整数を示し、aが1の場合、R1は互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]

請求項2

前記反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体の100質量部に対する前記含フッ素重合体の含有量が、0.1〜30質量部である、請求項1に記載の硬化性組成物。

請求項3

前記親水性基と重合性不飽和基を有する単量体が、下記式3で表される単量体を含む、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。Q1−Z2−(CH2CH2O)mR31式3[式中、Q1は重合性不飽和基を含む1価基を示し、Z2は単結合又は炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基を示し、R31は水素原子又はメチル基を示し、mは1〜30の整数を示す。]

請求項4

前記含フッ素重合体の数平均分子量が3,000〜20,000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項5

さらに、アミン化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物

技術分野

0001

本発明は、反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物、及び前記組成物硬化物に関する。

背景技術

0002

反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物は、例えば外壁目地シーリング材として用いられる。
建築物の外壁は、防汚性に優れ、汚れ難いことが望ましい。そのために、付着した汚れが降雨等によって洗い流されるセルフクリーニング性を有することが望ましい。

0003

特許文献1には、シーリング材に含フッ素非イオン系界面活性剤を配合して、硬化後の表面を親水性にし、降雨による自浄作用を付与する方法が記載されている。
特許文献2には、シーリング材に特定のフッ素共重合体を混合して、撥水撥油性と汚れの拭き取りやすさを発現させる方法が記載されている。

先行技術

0004

特開2008−291159号公報
特開2017−128725号公報

発明が解決しようとする課題

0005

近年、外壁ボードのセルフクリーニング性の向上に伴い、目地の汚れが目立ち難いように、シーリング材にもセルフクリーニング性の向上が求められている。
しかし、特許文献1、2に記載のシーリング材では、必ずしもセルフクリーニング性が充分ではない。
本発明は、硬化物のセルフクリーニング性に優れる硬化性組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、下記の態様を有する。
[1]下式Iで表される反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体と、含フッ素重合体とを含む硬化性組成物であって、前記含フッ素重合体が、エステル部位炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタアクリル酸エステルに基づく単位M1、エステル部位に炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位M2、及び親水性基重合性不飽和基を有する単量体に基づく単位M3を含み、(M2+M3)/M1で表される、前記単位M1に対する前記単位M2と前記単位M3の合計の質量比が60/40〜90/10であり、M2/M3で表される、前記単位M3に対する前記単位M2の質量比が30/70〜70/30である、硬化性組成物。
−SiXaR13−a 式I
[式中、R1は炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1〜3の整数を示し、aが1の場合、R1は互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[2] 前記反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体の100質量部に対する前記含フッ素重合体の含有量が、0.1〜30質量部である、[1]の硬化性組成物。
[3] 前記親水性基と重合性不飽和基を有する単量体が、下記式3で表される単量体を含む、[1]又は[2]の硬化性組成物。
Q1−Z2−(CH2CH2O)mR31 式3
[式中、Q1は重合性不飽和基を含む1価基を示し、Z2は単結合又は炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基を示し、R31は水素原子又はメチル基を示し、mは1〜30の整数を示す。]
[4] 前記含フッ素重合体の数平均分子量が3,000〜20,000である、[1]〜[3]のいずれかの硬化性組成物。
[5] さらに、アミン化合物を含有する、[1]〜[4]のいずれかの硬化性組成物。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれかの硬化性組成物の硬化物。

発明の効果

0007

本発明の硬化性組成物は、硬化物のセルフクリーニング性に優れる。
本発明の硬化物はセルフクリーニング性に優れる。

0008

本明細書における用語の定義は以下である。
「〜」で表される数値範囲は、〜の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
主鎖末端」とは、主鎖を構成する末端原子に結合している原子団を意味する。
「(メタ)アクリル酸エステル重合体」とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味する。
「エステル部位」とは、エステル結合酸素原子に結合している原子団を意味する。
「ペルフルオロアルキル基」は、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子置換された基である。

0009

末端基としての「不飽和基」は、炭素−炭素不飽和結合を含む1価の基である。
活性水素含有基」は、水酸基、カルボキシ基アミノ基、第二級アミノ基、ヒドラジド基及びスルファニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
活性水素」とは、上記活性水素含有基に基づく水素原子である。
シリル化率」は、重合体の主鎖末端に導入された、反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基の数の合計に対する上記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はNMR分析によって測定できる。また、後述のシリル化剤により、重合体の主鎖末端に上記反応性ケイ素基を導入する際の、主鎖末端における末端基の数に対する添加した上記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)でもよい。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応する官能基と反応性ケイ素基とを有する化合物を意味する。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す)及び重量平均分子量(以下、「Mw」と記す)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(以下、「Mw/Mn」と記す)である。

0010

本発明の硬化性組成物は、下記反応性ケイ素基を有する非フッ素重合体(以下、「重合体A」という。)と、含フッ素重合体(以下、「重合体B」という。)を含む。
硬化性組成物に含まれる重合体Aは1種でもよく、2種以上でもよい。硬化性組成物に含まれる重合体Bは1種でもよく、2種以上でもよい。

0011

反応性ケイ素基は、下式Iで表わされる。反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成して架橋し得る。シロキサン結合を形成する反応は硬化触媒によって促進される。
−SiXaR3−a 式I
式Iにおいて、Rは炭素数1〜20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rは、炭素数1〜20の炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。

0012

Rは、アルキル基、シクロアルキル基アリール基、α−クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基フェニル基ベンジル基、α−クロロメチル基トリメチルシロキシ基トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と安定性バランスが良い点からメチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からα−クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からメチル基が特に好ましい。

0013

式Iにおいて、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基としては、水素原子、ハロゲン原子アルコキシ基アシルオキシ基ケトシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
加水分解性が穏やかで取扱いやすい点からアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基エトキシ基イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値が良好となりやすい。

0014

式Iにおいて、aは1〜3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。

0015

式Iで表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基トリエトキシシリル基トリイソプロポキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、(α−クロロメチルジメトキシシリル基、(α−クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。

0016

<重合体A>
重合体Aは、反応性ケイ素基を有し、フッ素原子を含まない非フッ素重合体である。
重合体Aは、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体(以下、「オキシアルキレン重合体A1」という)、及び反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体(以下、「(メタ)アクリル酸エステル重合体A2」という)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。

0017

オキシアルキレン重合体A1の主鎖は、1種以上のアルキレンオキシド単量体の重合鎖である。2種以上のアルキレンオキシド単量体の共重合鎖である場合、ブロック重合鎖でもよくランダム重合鎖でもよい。アルキレンオキシド単量体としては、エチレンオキシド単量体プロピレンオキシド単量体、ブチレンオキシド単量体、テトラメチレンオキシド単量体が挙げられる。特にプロピレンオキシド単量体の重合鎖が好ましい。

0018

オキシアルキレン重合体A1は、主鎖末端に反応性ケイ素基を有する。
反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を1つの主鎖末端に1〜4個有し、かつ1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基を0.5個より多く有するオキシアルキレン重合体が好ましい。
上記末端基を1つの主鎖末端に1個有し、かつ1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下有するオキシアルキレン重合体がより好ましい。上記反応性ケイ素基の数は0.55〜0.97個が好ましく、0.65〜0.95個がより好ましい。

0019

オキシアルキレン重合体A1の1分子中の主鎖末端の数は、2〜8個が好ましく、2〜6個がより好ましく、2個又は3個がさらに好ましい。
1分子中の主鎖末端の数が2個、1つの主鎖末端に存在する上記末端基の数が1個、かつ1分子あたりの反応性ケイ素基の平均数(以下、「シリル基数」という)が1.0〜2.0個であるオキシアルキレン重合体A1が好ましい。
又は1分子中の主鎖末端の数が3個、1つの主鎖末端に存在する上記末端基の数が1個、かつシリル基数が1.5〜3.0個であるオキシアルキレン重合体A1が好ましい。
オキシアルキレン重合体A1のMnは、2,000〜100,000が好ましく、3,000〜50,000がより好ましく、4,000〜30,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性に優れ、上限値以下であると、粘度が充分に低くなりやすく作業性に優れる。
オキシアルキレン重合体A1の分子量分布は1.80以下が好ましい。粘度低減の点から1.50以下がより好ましく、1.40以下がさらに好ましく、1.20以下が特に好ましい。

0020

オキシアルキレン重合体A1は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて前駆重合体を得て、前駆重合体の主鎖末端に反応性ケイ素基を導入して得られる。
前駆重合体は、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端の末端基が水酸基である重合体が好ましい。
上記開環重合触媒は、複合金属シアン化物錯体が好ましい。
反応性ケイ素基を導入する方法は、前駆重合体の主鎖末端に不飽和基を導入した後、不飽和基とシリル化剤を反応させる方法が好ましい。
オキシアルキレン重合体A1の製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45−36319号、特開昭50−156599号、特開昭61−197631号、特開平3−72527号、特開平8−231707号、米国特許3632557、米国特許4960844等の各公報に提案されている方法が挙げられる。

0021

(メタ)アクリル酸エステル重合体A2の主鎖は(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体の重合鎖又は共重合鎖である。
(メタ)アクリル酸エステル重合体A2は(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく単位のほかに、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な不飽和基を有する単量体に基づく単位を有してもよい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体A2を構成する単量体としては、例えば、特公平3−14068号公報、特開平6−211922号公報、特開平11−130931号公報に記載される、従来公知の単量体を用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体A2を構成する全単量体に対して、(メタ)アクリル酸エステル単量体は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。

0022

(メタ)アクリル酸エステル重合体A2の反応性ケイ素基は、主鎖末端に存在してもよく、側鎖に存在してもよく、その両方でもよい。
反応性ケイ素基及び重合性不飽和基を含む単量体と、(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体をフリーラジカル重合法で重合すると、側鎖に反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体A2が得られる。
リビングラジカル重合法を用いると、主鎖末端に反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体A2が得られる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体A2のシリル基数は0.8〜4.0個が好ましく、1.2〜3.0個がより好ましく、1.6〜2.5個がさらに好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体A2のシリル基数は「重合体中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]×重合体のMn」で算出される。重合体中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]は、NMRにより測定できる。

0023

(メタ)アクリル酸エステル重合体A2のMnは500〜100,000が好ましく、1,000〜80,000がより好ましく、2,000〜50,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性に優れ、上限値以下であると、粘度が充分に低くなり作業性に優れる。

0024

<重合体B>
重合体Bは、エステル部位に炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(以下、「単量体M1」という。)に基づく単位M1と、エステル部位に炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(以下、「単量体M2」という。)に基づく単位M2と、親水性基と重合性不飽和基を有する単量体(以下、「単量体M3」という。)に基づく単位M3を含む共重合体である。重合体Bは上記反応性ケイ素基を有さない。単量体M1及び単量体M2は、後述の親水性基を有しない。

0025

単量体M1において、エステル部位に存在するアルキル基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましい。重合体Aとの相溶性の点で直鎖状が好ましい。アルキル基の炭素数は1〜8であり、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
単量体M1としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルが好ましく、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシルがより好ましい。
単量体M1は下記式2−1で表される化合物が好ましい。
CH2=C(R11)−C(=O)O−R12 式2−1
[式中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
上記式2−1で表される単量体M1としては、重合体Aとの相溶性の点で、炭素数2〜8のアルキル基を有する単量体が好ましく、炭素数2〜6のアルキル基を有する単量体がより好ましい。

0026

単量体M2において、エステル部位に存在するペルフルオロアルキル基は、直鎖状又は分岐状が好ましい。ペルフルオロアルキル基の炭素数は1〜6であり、表面張力を低下しやすい点で2〜6が好ましく、4〜6がより好ましい。
単量体M2は下記式2−2で表される化合物が好ましい。
CH2=C(R21)−C(=O)O−Z1−R22 式2−2
[式中、R21は水素原子又はメチル基を示し、Z1は単結合又は2価の有機基を示し、R22は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を示す。]
Z1である2価の有機基は、炭素原子間又はR22に結合する側の末端に、−O−、−NH−、−CO−、−S−、−SO2−、−CD1=CD2−(ただし、D1、D2は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。)を有してもよいアルキレン基が好ましい。
Z1の例としては、単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−(CH2)3−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH2−CH=CH−、−CH2CH2−S−、−CH2CH2−S−CH2CH2−、−CH2CH2−SO2−CH2CH2−が挙げられる。単量体M2の安定性の点で、−CH2CH2−、−(CH2)3−、−CH(CH3)CH2CH2−等のアルキレン基が好ましい。
単量体M2としては、例えば、
CF3CH2OC(O)CH=CH2、
CF3CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C2F5CH2OC(O)CH=CH2、
C2F5CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
CF3CH2CH2OC(O)CH=CH2、
CF3CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C2F5CH2CH2OC(O)CH=CH2、
C2F5CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C3F7CH2CH2OC(O)CH=CH2、
C3F7CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C4F9CH2CH2OC(O)CH=CH2、
C4F9CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C5F11CH2CH2OC(O)CH=CH2、
C5F11CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、
C6F13CH2CH2OC(O)CH=CH2、
C6F13CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2、が挙げられる。
単量体M2として、R21が水素原子又はメチル基、Z1が−CH2CH2−、R22が炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基である化合物が、表面張力を低下させる点で好ましく、Z1が−CH2CH2−、R22が炭素数6のペルフルオロアルキル基である化合物、すなわち、C6F13CH2CH2OC(O)CH=CH2又はC6F13CH2CH2OC(O)C(CH3)=CH2がより好ましい。

0027

単量体M3の親水性基は、アルキレンオキシド基(−R’O−;R’はアルキレン基)、アミノ基、ヒドロキシ基アクリルアミド基(CH2=CHCONH−)、カルボキシ基、リン酸基(−PO32−)、スルホン基(−SO2(OH))、及び4級アンモニウム塩からなる群から選ばれる1種以上である。上記R’の炭素数は1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
単量体M3の重合性不飽和基は、CH2=CH−、CH2=CH−CH2−O−、CH2=CR32−C(=O)O−、CH2=CR32−OC(=O)−が挙げられる(ただし、上記R32は水素原子、塩素原子、フッ素原子又は炭素数1〜3の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)。CH2=CH−、CH2=CH−CH2−O−、CH2=CH−C(=O)O−、CH2=C(CH3)−C(=O)O−、CH2=CH−OC(=O)−、CH2=C(CH3)−OC(=O)−がより好ましい。
上記単量体M3としては、例えば、
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)2−H、
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)5−H、
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)10−H、
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)24−H、
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)2−H、
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)5−H、
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)8−H、
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)23−H、
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)2−OCH3
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)4−OCH3
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)9−OCH3
CH2=CH−C(=O)−O−(CH2CH2O)13−OCH3
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)2−OCH3
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)4−OCH3
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)9−OCH3
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)13−OCH3
CH2=C(CH3)−C(=O)−O−(CH2CH2O)23−OCH3
CH2=CH−C(=O)−OH、
CH2=C(CH3)−C(=O)−OH、
CH2=C(CH3)−C(=O)−CH2−CH2−NH3、
CH2=CH−C(=O)−CH2−CH2−NH3、
CH2=C(CH3)−C(=O)−N(CH3)2、
CH2=CH−C(=O)−N(CH3)2、
CH2=C(CH3)−C(=O)−N(CH2CH2OCH2CH2)、
CH2=CH−C(=O)−N(CH2CH2OCH2CH2)、
CH2=CH−C(=O)−NH−(CH2)3−N+(CH3)3・Cl−、
が挙げられる。
得られた重合体の分散安定性が良好になりやすい点で、単量体M3が−(R’O)n−で表されるアルキレンオキシド鎖を有することが好ましい。nは1〜30の整数を表す。n個の(R’O)は1種でもよく2種以上でもよい。

0028

単量体M3は、得られた重合体の良好な親水性が得られやすい点で、下記式3で表される単量体を含むことが好ましい。
Q1−Z2−(CH2CH2O)mR31 式3
[式中、Q1は重合性不飽和基を含む1価基を示し、Z2は単結合又は炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基を示し、R31は水素原子又はメチル基を示し、mは1〜30の整数を示す。]
Q1はCH2=CH−、CH2=CH−CH2−O−、CH2=CR32−C(=O)O−、又はCH2=CR32−OC(=O)−が好ましい。R32は上記と同様である。
mは1〜30が好ましく、4〜26がより好ましい。
上記式3で表される単量体として、Q1がCH2=CR32−C(=O)O−、R32が水素原子又はメチル基、Z2が単結合、R31がメチル基、かつmが1〜30である化合物が、親水化の点で好ましく、Q1がCH2=CR32−C(=O)O−、R31がメチル基、Z2が単結合、R32が水素原子、かつmが4〜26である化合物がより好ましい。

0029

重合体Bを構成する単位M1、単位M2及び単位M3は、それぞれ1種でもよく、2種以上でもよい。
単位M3の総質量に対し、上記式3で表される単量体に基づく単位が50質量%以上が好ましく、70質量%がより好ましい。100質量%でもよい。
重合体Bの全単位に対して、単位M1、単位M2及び単位M3の合計は80質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。100質量%でもよい。
重合体Bは、必要に応じて、単位M1、単位M2及び単位M3以外のその他の単位を含んでもよい。
その他の単位は、単量体M1、M2及びM3と重合体を形成する単量体に基づく単位であれば特に限定されない。例えば、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の炭素数9〜24のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位、塩化ビニル塩化ビニリデン、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルステアリルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル等のビニルエーテル、テトラフルオロエチレン等のハロゲン化ビニルに基づく単位、酢酸ビニル酪酸ビニルピバル酸ビニル等のビニルエステル酢酸アリルアジピン酸ジアリル等のアリルエステルジアリルエーテル、1,3ジアリルオキシ−2−プロパノール等のアリルエーテルラウリン酸ビニルステアリン酸ビニル等の長鎖アルキルビニル、エチレンプロピレン、1,4−ブタジエンなどの炭化水素オレフィン化合物が挙げられる。
その他の単位は、重合体Bの全単位に対して、20質量%未満が好ましく、5質量%未満が好ましい。

0030

重合体Bにおいて、単位M1に対する、単位M2と単位M3の合計の質量比((M2+M3)/M1)は60/40〜90/10であり、70/30〜90/10が好ましく、80/20〜90/10がより好ましい。単位M1の割合が上記範囲の下限値以上であると重合体の粘度が低くなりやすく、上限値以下であると水洗浄後のセルフクリーニング性が良好となりやすい。
単位M3に対する単位M2の質量比(M2/M3)は30/70〜70/30であり、35/65〜65/35が好ましく、40/60〜60/40がより好ましい。単位M2の割合が上記範囲の下限値以上であると硬化性組成物の表面張力が低下しやすく、単位M3の割合が上記範囲の下限値以上であると重合体が親水性になりやすい。

0031

重合体Bは、単量体M1、単量体M2及び単量体M3を含む単量体成分を、有機溶媒中で重合反応させて得られる。有機溶媒としては、アセトンメチルエチルケトンメタノールエタノール、2−プロパノール、酢酸エチル酢酸ブチルジイソプロピルエーテルテトラヒドロフランヘキサントルエン、N、N−ジメチルホルムアミドアセトニトリル等が挙げられる。単量体の溶解性が得られやすく、良好な収率が得られやすい点で、酢酸エチル及び2−プロパノールが好ましい。有機溶媒は2種以上の混合物でもよい。
上記重合反応において、開始剤の例としては、パーオキシド重合開始剤、アゾ重合開始剤、またはレドックス重合開始剤金属化合物触媒等が挙げられる。ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキド、アセチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。
重合温度や重合時間は、使用する溶媒沸点や開始剤の半減期温度などにより適宜選択できるが、重合温度は20〜200℃であってよく、50〜150℃が好ましく、重合時間は数〜数十時間が好ましい。
上記重合反応においては、必要により、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタンターシャリドデシルメルカプタン、αメチルスチレンが挙げられる。
重合体Bの数平均分子量は、3,000〜20,000が好ましく、3,500〜18,000がより好ましく、4,000〜18,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物からブリードアウトしにくく、上限値以下であると、重合体の粘度が低くなりやすい。

0032

<アミン化合物>
アミン化合物は硬化物表面タック(べたつき)抑制に寄与する。
本発明の硬化性組成物は、アミン化合物を含まなくても、良好なセルフクリーニング性発揮するが、アミン化合物を含んだ場合には、セルフクリーニング性が向上しやすい。
アミン化合物は、例えば特開2008−291159号公報に記載されている、凝固点が34℃以下の天然由来のアミン化合物、及び融点が35℃が以上のアミン化合物からなる群から選ばれる1種以上を用いることができる。凝固点が34℃以下の天然由来のアミン化合物としては、アルキル基を有するアミン化合物であって、アルキル基の鎖長分布が炭素数8〜16であるアミン化合物が好ましい。具体例としては、ココナットアミンココナツ油を原料としたアミン)、オクチルアミンラウリルアミンが挙げられる。融点が35℃以上のアミン化合物としては、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基または炭素数18〜24の脂肪族炭化水素基を有するアミン化合物が挙げられ、例えば、ステアリルアミンフェニレンジアミントルエンジアミンが挙げられる。耐熱性の点で融点が35℃以上のアミン化合物が好ましい。
また、加水分解によりアミンを生じる化合物(例えば、ケチミン化合物など)を、アミン化合物として用いてもよい。

0033

<その他の成分>
硬化性組成物は、上記重合体A、重合体B、アミン化合物以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、充填剤可塑剤酸化防止剤紫外線吸収剤光安定剤脱水剤接着性付与剤酸素硬化性化合物、光硬化性化合物、硬化触媒(シラノール縮合触媒)が例示できる。
その他の成分は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014−88481号公報、特開2015−10162号公報、特開2015−105293号公報、特開2017−039728号公報、特開2017−214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
各成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。

0034

可塑剤(重合体A、重合体Bを含まない)として、フタル酸エステルフタル酸ジイソノニル等)、エポキシ可塑剤(4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸−ジ−2−エチルヘキシル等)、炭素数6〜18のパラフィン系炭化水素(n−ドデカン等)、アクリル系可塑剤無溶剤型アクリルポリマー等)、ポリエーテル系可塑剤(オキシアルキレン重合体等)が挙げられる。
可塑剤の一部又は全部として、Mnが1,000以上、Mwが1,000以上、又は水酸基1個当たりの分子量が500以上の高分子可塑剤を用いると、硬化物の表面汚染周辺汚染の低減、硬化物上塗料乾燥性の向上、塗料表面の汚染性の低減、耐候性の向上などの効果が得られやすい点で好ましい。

0035

<硬化性組成物>
硬化性組成物は、重合体A及び重合体Bをそれぞれ合成し、重合体A及び重合体Bに、さらに必要に応じた成分を添加し、混合して得られる。
重合体Aの100質量部に対して、重合体Bの含有量は0.1〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましく、2〜10質量部がさらに好ましい。重合体(B)の含有量が上記範囲の下限値以上であると水洗浄後の汚染低下に優れ、上限値以下であると硬化物の接着性に優れる。
アミン化合物を添加する場合の添加量は、硬化性組成物の総質量に対して0.05〜10質量%が好ましく、0.15〜5質量%がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると添加効果が充分に得られやすく、上限値以下であると硬化物表面に白化現象が発生しにくく表面の外観が良好となりやすい。

0036

重合体Aと重合体Bとを混合した混合物の25℃における粘度は、1.5〜50Pa・sが好ましく、2〜35Pa・sがより好ましく、4〜40Pa・sがさらに好ましい。重合体Aと重合体Bの混合物の粘度が上記範囲の下限値以上であると作業中の液だれが起こりにくく、上限値以下であると作業性が良好になりやすい。
重合体Aと重合体Bの混合物の粘度を低下させる方法として、例えば重合体Bの分子量を低くする等の方法が挙げられる。
上記粘度は、E型粘度計(東機産業社製、製品名:RE80型)を用いて、測定温度25℃、ローターNo.4の条件で粘度を測定した値である。

0037

硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材複層ガラス用シーリング材ガラス端部の防錆防水用封止材太陽電池裏面封止材建造物用密封材船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料電線ケーブル絶縁被覆材)、接着剤が好適である。
特に、セルフクリーニング性が要求される用途に好適であり、例えば屋外施工されるシーリング材が例示できる。

0038

以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

0039

測定方法評価方法
[前駆重合体の分子量]
水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドを重合させたオキシアルキレン重合体(前駆重合体)の分子量(以下、「水酸基換算分子量」という)は、JIS K 1557に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(前駆重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した。

0040

[Mn及び分子量分布]
HLC−8220GPC(東ソー社製品名)を用いて、Mw、Mn及びMw/Mnを求めた。

0041

[重合体A1における1分子中の反応性ケイ素基の平均数(シリル基数)]
主鎖末端に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を上記不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、主鎖末端に導入された不飽和基に対する、シリル化剤の反応性ケイ素基の仕込み当量モル比)をシリル化率とした。
塩化アリルを用いて導入された不飽和基とシリル化剤の反応において、副反応によりシリル化剤と反応しない不飽和基はおよそ10%である。したがって不飽和基の90モル%未満をシリル化剤と反応させる場合には、上記仕込み当量をシリル化率とする。
シリル化率に基づいてシリル基数を算出した。

0042

[重合体A2における1分子中の反応性ケイ素基の平均数(シリル基数)]
重合体A2のシリル基数は、1H−NMRにより算出した重合体中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]に上記GPCにより測定したMnを掛けることにより算出した。

0043

接触角
約3mm(深さ)×30mm(幅)の溝を設けたフレキシブルボード上に、各例の硬化性組成物をシーリング材として打設し、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下で7日間放置して、硬化物を得た。室温(25℃)にて、硬化物表面に液滴1μLの水を静置し、5秒後及び60秒後の接触角を測定した。
なお、硬化性組成物に、表3に示す添加剤1を配合した場合を「評価1」とし、添加剤2を配合した場合を「評価2」とした。

0044

[硬化物の汚染防止性(セルフクリーニング性)]
約3mm(深さ)×30mm(幅)の溝を設けたフレキシブルボード上に、各例の硬化性組成物をシーリング材として打設し、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下で7日間放置して硬化物を得た。硬化物に表面に赤土振りかけ、フレキシブルボードを垂直に立てた状態のままで20cmの高さから床に3回落とし、余分な赤土を振りおとして試験体とした。得られた試験体の赤土が付着している状態を、色差計を用いてEab(汚染後)の値を測定した。次いで、試験体を垂直に立てた状態で、赤土を振りかけた面に、霧吹きにて20cmの距離から水100ccを吹きかけ、放置乾燥後、赤土が付着している状態を、色差計を用いてEab(水洗浄後)の値を測定した。
式[(Eab(汚染後))−(Eab(水洗浄後))]で表される差分の値を算出し、硬化物汚染性を評価した。
なお、硬化性組成物に、表3に示す添加剤1を配合した場合を「評価1」とし、添加剤2を配合した場合を「評価2」とした。
上記差分の値が、評価1では10以上、評価2では15以上であるとき、セルフクリーニング性が良好であると評価し、表には「〇」と記載する。上記差分の値が、評価1では10未満、評価2では15未満であるとき、不良であると評価し、表には「×」と記載する。

0045

接着性試験
被着体として、表面にプライマーのMP−2000(セメダイン社製品名)を塗工した表面陽極酸化アルミニウム板を使用し、JIS A 1439 5.2の建築用シーリング材試験方法準拠してアルミニウム被着体を作製し接着性を評価した。
具体的には、2枚の上記アルミニウム板の間にスペーサーを挟み込んで形成された空間に、硬化性組成物を流し込み、温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生して、アルミニウム被着体を得た。得られたアルミ被着体について、テンシロン試験機にて引張特性試験を行い、アルミ被着体の破壊状態を確認した。
硬化物(シーリング材)の内部で破壊が生じた場合を接着性は良好であると評価し、硬化物(シーリング材)とアルミニウム板との界面で剥離が生じた場合を接着性は劣ると評価した。

0046

<重合体A、重合体Bの合成>
(合成例1:重合体A1−1)
グリセリンを開始剤とし、配位子t−ブチルアルコール亜鉛ヘキサシアコバルテート錯体(以下、「TBA−DMC触媒」と記す。)プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が21,000の前駆重合体を得た。次いで、前駆重合体の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドメタノール溶液を添加して前駆重合体をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端における末端基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.65モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A1−1)を得た。
得られた重合体のMn、Mw/Mn、シリル基数を表1に示す(以下、同様に示す。)。

0047

(合成例2:重合体A1−2)
プロピレングリコールを開始剤とし、TBA−DMC触媒を使用して、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が15,000の前駆重合体を得た。次いで、前駆重合体の水酸基に対して1.05モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して前駆重合体をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端における末端基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.65モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A1−2)を得た。

0048

(合成例3:重合体A2−1)
メチルメタクリレートの100g、ブチルアクリレートの750g、ステアリルメタクリレートの150g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランの26.7g、n−ドデシルメルカプタンの7.5g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(V65、和光純薬社製品名)の10gを混合した混合液を、70℃に加熱した酢酸エチルの300gに2時間かけて滴下した後2時間重合して、(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体A2−1)を得た。

0049

(合成例4:重合体A2−2)
本例では、リビングラジカル重合法を用い、重合反応の終期アルケニル基を2個有する化合物を反応させる方法で下記重合体A2−2を合成した。
臭化第一銅の8.39g、アセトニトリルの112mLを添加し、窒素気流下70℃で20分間加熱撹拌した。これに2,5−ジブロモアジピン酸ジエチルの17.6g、アクリル酸エチルの130mL、アクリル酸ブチルの720mL、アクリル酸ステアリルの251gを添加し、さらに70℃で40分間加熱撹拌した。これにペンタメチルジエチレントリアミン(以下、「トリアミン」という)0.41mLを添加して反応を開始した。引き続き70℃で加熱撹拌を続け、さらにトリアミンの2.05mLを添加した。反応開始から330分後に1,7−オクタジエンの244mL及びトリアミンの4.1mLを添加し、引き続き70℃で加熱撹拌を続け、反応開始から570分後に加熱を停止した。
得られた反応溶液をトルエンで希釈してろ過し、ろ液減圧加熱処理して、末端にアルケニル基を有するアクリル酸エステル重合体(重合体X1)を得た。
重合体X1のMnは22,800、分子量分布は1.40、1H−NMR分析より求めた重合体X1の1分子あたりのアルケニル基の平均数は2.8個であった。

0050

次いで、窒素雰囲気下、得られた重合体X1の全量、酢酸カリウムの17.2g、N,N−ジメチルアセトアミドメチル(以下、「DMAc」という)の700mLを添加し、100℃で10時間加熱撹拌した。反応溶液を減圧加熱してDMAcを除去し、トルエンを添加してろ過した。ろ液を減圧加熱して揮発分を除去した残りを2Lフラスコに添加し、吸着剤キョーワード500SNとキョーワード700SN(いずれも協和化学製品名)の質量比で1対1の混合物)の100gを添加し、窒素気流下130℃で9時間加熱撹拌した。トルエンで希釈し、ろ過して吸着剤を除去し、ろ液中のトルエンを減圧留去して重合体X2を得た。

0051

次いで、重合体X2の700g、ジメトキシメチルヒドロシランの22.2mL、オルトぎ酸メチルの7.71mL及び白金触媒(0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体)を添加した。ただし、白金触媒の使用量は、重合体X1のアルケニル基に対して9×10−3モル当量とした。反応容器内の混合物を100℃で195分加熱撹拌した。混合物の揮発分を減圧留去して、主鎖末端にジメトキシメチルシリル基を有する重合体(重合体A2−2)を得た。

0052

0053

(合成例5:重合体B1)
単量体としてブチルアクリレートの200g、C6FMAの200g、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(AME400、日本油脂社製品名)の100gを用いた。単量体の総質量500gに対して、n−ドデシルメルカプタンの7.5g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(V65、和光純薬社製品名)の10gを混合した混合液を、80℃に加熱した酢酸エチルの500gに2時間かけて滴下した後2時間重合して、(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体B1)を得た。
(M2+M3)/M1の質量比、M2/M3の質量比、得られた重合体のMn、Mw/Mnを表2に示す(以下、同様)。

0054

(合成例6〜21:重合体B2〜B10及び重合体b1〜b7)
単量体の総重量を500gとして、表2に示す割合(単位:質量部)にて、合成例5と同様にして重合体B2〜B10及び比較重合体b1〜b7を得た。

0055

表2に示す単量体の略号は以下の通りである。
BA:ブチルアクリレート。
OA:オクチルアクリレート
LMA:ラウリルメタクリレート
C6FMA:CH2=C(CH3)−C(=O)OCH2CH2C6F13で表される化合物。
AME400:メトキシポリエチレングリコールアクリレート(式3において、Q1がCH2=CH−C(=O)O−、Z2が単結合、R31がメチル基、mが10の化合物)。
PME200:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(式3において、Q1がCH2=C(CH3)−C(=O)O−、Z2が単結合、R31がメチル基、mが5の化合物)。
PME1000:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(式3において、Q1がCH2=C(CH3)−C(=O)O−、Z2が単結合、R31がメチル基、mが24の化合物)。
AEA:2−アミノエチルアクリレート。
AA:アクリル酸。

0056

0057

<その他成分>
表3に記載の添加剤は以下のとおりである。
ホワイトンSB:重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
CCR:白化CCR膠質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
R−820:酸化チタン石原産業社製品名。
バルーン80GCA有機バルーン本油脂社製品名。
UP−1110:ARUFON UP−1110、Mn=1,500のアクリルポリマー、東亜合成社製品名。
EL3020:エクセノール 3020、1分子あたり水酸基を2個有し、水酸基換算分子量が2000であるオキシアルキレン重合体、AGC社製品名。
DINP:フタル酸ジイソノニル。
N−12D:カクタスノルマルパラフィンN−12D、n−ドデカン、純度98.0%、JXTGエネルギー社製品。
サンサイザーEPS:4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸−ジ−2−エチルヘキシル、新日本理化社製品名。
IRGANOX1135:ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名。
TINUVIN326:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製品名。
TINUVIN765:3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名。
LA−63P:アデカスタブLA−63P、ADEKA社製品名。
KBM−1003:ビニルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM−403:3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM−603:3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
ラウリルアミン:試薬純正化学社製
ファーミンCS:ココナットアミン、花王社製品名。
EH−235R−2:ケチミン化合物、ADEKA社製品名。
桐油空気酸化硬化性化合物、木社製。
M−309:アロニックスM−309、東亜合成社製品名。
U−220H:錫触媒、日東化成社製品名。

0058

0059

<硬化性組成物の製造>
例1〜18、例26〜124は実施例であり、例19〜25は比較例である。

0060

(例1〜例25)
表4〜6に示す配合(単位:質量部)の重合体A、重合体B又は比較重合体b、及び表3に示す配合の添加剤を混合して硬化性組成物を調製した。表3に示す配合は重合体Aの合計100質量部に対する値(単位:質量部)である。評価1では添加剤1を用い、評価2では添加剤2を用いた。
得られた硬化性組成物の硬化物について、上記の方法により、水に対する接触角及び硬化物の汚染防止性を評価した。結果を表4〜6に示す。

0061

評価1において、例1〜18は水での接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。例1〜18において重合体Aと重合体Bとを混合した混合物の25℃における粘度は4〜40Pa・sの範囲内であった。
評価2において、例1〜9及び例14〜16は水での接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。

0062

例5及び例6において添加剤2を用いた硬化性組成物について、それぞれ接着性試験をした。いずれも硬化物の内部で破壊が生じ、接着性は良好であった。

0063

0064

0065

0066

(例26)
上記例6において、重合体B3の配合量を40質量部に変更し、添加剤2を用いて硬化性組成物を調製した。評価2において水での接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。接着性試験では界面剥離が見られ接着性が劣っていた。

0067

(例27〜86)
上記例1〜9及び例14〜16において、添加剤を表3の添加剤3〜7に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。いずれの例においても、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性は同等であった。

0068

(例87〜98)
上記例1〜9及び例14〜16において、添加剤を表3の添加剤8に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。いずれの例においても、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。

0069

(例99〜111)
上記例1〜例10及び例14〜16において、添加剤を表3の添加剤9に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。いずれの例においても、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。

実施例

0070

(例112〜124)
上記例1〜例9、例11及び例14〜16において、添加剤を表3の添加剤10に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。いずれの例においても、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ