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技術 タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ

出願人 横浜ゴム株式会社
発明者 餝矢理起
出願日 2018年9月10日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-168629
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-041035
状態 未査定
技術分野 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 高分子組成物 タイヤ一般
主要キーワード 伸張変形 アンプル瓶 ランタン系列金属 精錬所 カップリング率 粘弾性的 芳香族ビニル含有量 有機アルカリ土類金属化合物
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課題

ウェットグリップ性能の向上を図るために、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物が提案されている。しかし、このようなタイヤ用ゴム組成物は、両者のゴム成分が非相溶のため、シリカ分散性が貧弱となり、加工性耐摩耗性破断伸びに代表される機械的強度に劣るという問題点があった。

解決手段

特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含むゴム成分100質量部に対し、CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および特定のテトラジン化合物を0.1〜5質量部配合してなり、前記(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満であるタイヤ用ゴム組成物によって上記課題を解決した。

概要

背景

近年、地球環境を保護する観点から、空気入りタイヤにも環境への配慮が求められ、具体的には高い強度を維持しながら燃費を向上させる性能が望まれている。この目的のために、トレッド用ゴム組成物シリカを配合しこれを高分散化させる技術が提案され、例えば溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴム(S−SBR)とブタジエンゴム(BR)からなるゴム成分に、高比表面積シリカを配合する技術が提案されている。

一方、ウェットグリップ性能の向上を図るために、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物も提案されている。しかし、このようなタイヤ用ゴム組成物は、両者のゴム成分が非相溶のため、シリカの分散性が貧弱となり、加工性耐摩耗性破断伸びに代表される機械的強度に劣るという問題点があった。

なお、下記特許文献1には、本発明で使用されるテトラジン化合物が開示されている。しかし下記特許文献1は、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物については何ら開示しておらず、また、該組成物における上記問題点の解決に関する示唆も全く見られない。

概要

ウェットグリップ性能の向上をるために、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物が提案されている。しかし、このようなタイヤ用ゴム組成物は、両者のゴム成分が非相溶のため、シリカの分散性が貧弱となり、加工性、耐摩耗性、破断伸びに代表される機械的強度に劣るという問題点があった。特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含むゴム成分100質量部に対し、CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および特定のテトラジン化合物を0.1〜5質量部配合してなり、前記(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満であるタイヤ用ゴム組成物によって上記課題を解決した。なし

目的

近年、地球環境を保護する観点から、空気入りタイヤにも環境への配慮が求められ、具体的には高い強度を維持しながら燃費を向上させる性能が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含むゴム成分100質量部に対し、CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および下記式(1)で表されるテトラジン化合物を0.1〜5質量部配合してなり、前記特定共役ジエン系ゴム(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。[式中、X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子アルキル基アルキルチオ基アリールチオ基複素環基、又はアミノ基を示す。これら各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい。]

請求項2

前記共役ジエン系ゴム(A)が、下記工程AとBとCとをこの順に備える製造方法により製造される共役ジエン系ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。・工程A:イソプレンおよび芳香族ビニルを含む単量体混合物重合することにより、イソプレン単位含有量が80〜95質量%であり、芳香族ビニル単位含有量が5〜20質量%であり、重量平均分子量が500〜15,000である、活性末端を有する重合体ブロックAを形成する工程・工程B:前記重合体ブロックAと、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体とを混合して重合反応を継続し、活性末端を有する重合体ブロックBを、前記重合体ブロックAと一続きにして形成することにより、前記重合体ブロックAおよび前記重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得る工程・工程C:前記共役ジエン系重合体鎖の前記活性末端に、ポリオルガノシロキサンを反応させる工程

請求項3

さらにシランカップリング剤を、前記シリカに対し1〜20質量%の割合で配合してなることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤゴム組成物トレッドに使用した空気入りタイヤ

技術分野

0001

本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、特定の共役ジエン系ゴムを配合した組成物において、ゴムに対するシリカ分散性を向上させ、優れた耐摩耗性機械的強度および低転がり抵抗性を付与し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。

背景技術

0002

近年、地球環境を保護する観点から、空気入りタイヤにも環境への配慮が求められ、具体的には高い強度を維持しながら燃費を向上させる性能が望まれている。この目的のために、トレッド用ゴム組成物へシリカを配合しこれを高分散化させる技術が提案され、例えば溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴム(S−SBR)とブタジエンゴム(BR)からなるゴム成分に、高比表面積シリカを配合する技術が提案されている。

0003

一方、ウェットグリップ性能の向上を図るために、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物も提案されている。しかし、このようなタイヤ用ゴム組成物は、両者のゴム成分が非相溶のため、シリカの分散性が貧弱となり、加工性、耐摩耗性、破断伸びに代表される機械的強度に劣るという問題点があった。

0004

なお、下記特許文献1には、本発明で使用されるテトラジン化合物が開示されている。しかし下記特許文献1は、BRおよび該BRと非相溶となるS−SBRを配合したタイヤ用ゴム組成物については何ら開示しておらず、また、該組成物における上記問題点の解決に関する示唆も全く見られない。

先行技術

0005

特許第6148799号公報

発明が解決しようとする課題

0006

したがって本発明の目的は、非相溶系のゴム成分を配合したタイヤ用ゴム組成物における上記問題点を解決し、ゴムに対するシリカの分散性を向上させ、優れた耐摩耗性、機械的強度および低転がり抵抗性を付与し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、非相溶系のゴム成分を配合したタイヤ用ゴム組成物において、特定の比表面積を有するシリカおよび特定のテトラジン化合物を特定量でもって配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。

0008

1.特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含むゴム成分100質量部に対し、
CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および
下記式(1)で表されるテトラジン化合物を0.1〜5質量部
配合してなり、
前記特定共役ジエン系ゴム(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満である
ことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。

0009

0010

[式中、X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子アルキル基アルキルチオ基アリールチオ基複素環基、又はアミノ基を示す。これら各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい。]
2.前記共役ジエン系ゴム(A)が、下記工程AとBとCとをこの順に備える製造方法により製造される共役ジエン系ゴムであることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
・工程A:イソプレンおよび芳香族ビニルを含む単量体混合物重合することにより、イソプレン単位含有量が80〜95質量%であり、芳香族ビニル単位含有量が5〜20質量%であり、重量平均分子量が500〜15,000である、活性末端を有する重合体ブロックAを形成する工程
・工程B:前記重合体ブロックAと、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体とを混合して重合反応を継続し、活性末端を有する重合体ブロックBを、前記重合体ブロックAと一続きにして形成することにより、前記重合体ブロックAおよび前記重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得る工程
・工程C:前記共役ジエン系重合体鎖の前記活性末端に、ポリオルガノシロキサンを反応させる工程
3.さらにシランカップリング剤を、前記シリカに対し1〜20質量%の割合で配合してなることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のタイヤゴム組成物トレッドに使用した空気入りタイヤ。

発明の効果

0011

本発明によれば、特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含む、非相溶系のゴム成分100質量部に対し、CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および前記式(1)で表されるテトラジン化合物を0.1〜5質量部配合したので、通常、粘弾性的に非相溶となったポリマーブレンドの場合に劣ってしまう、共役ジエン系重合体(B)に対するシリカの分散性を向上出来るという理由から、非相溶系のゴム成分に対するシリカの分散性を向上させ、優れた耐摩耗性、機械的強度および低転がり抵抗性を付与し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。

0012

以下、本発明をさらに詳細に説明する。

0013

(ゴム成分)
本発明におけるゴム成分は、その100質量部中、特定共役ジエン系ゴム(A)が60〜90質量部、好ましくは70〜85質量部、および共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部、好ましくは15〜30質量部含むものである。以下、各成分について説明する。

0014

(特定共役ジエン系ゴム(A))
本発明で使用される特定共役ジエン系ゴム(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満である。

0015

特定共役ジエン系ゴム(A)は、下記工程AとBとCとをこの順に備える共役ジエン系ゴムの製造方法により製造され得る。なお、該製造方法は公知であり、例えば特開2016−89118号公報等に開示されている。
・工程A:イソプレンおよび芳香族ビニルを含む単量体混合物を重合することにより、イソプレン単位含有量が80〜95質量%であり、芳香族ビニル単位含有量が5〜20質量%であり、重量平均分子量が500〜15,000である、活性末端を有する重合体ブロックAを形成する工程
・工程B:前記重合体ブロックAと、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体とを混合して重合反応を継続し、活性末端を有する重合体ブロックBを、前記重合体ブロックAと一続きにして形成することにより、前記重合体ブロックAおよび前記重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得る工程
・工程C:前記共役ジエン系重合体鎖の前記活性末端に、ポリオルガノシロキサンを反応させる工程
以下、各工程について詳述する。

0016

(工程A)
工程Aでは、イソプレンおよび芳香族ビニルを含む単量体混合物を重合することにより、イソプレン単位含有量が80〜95質量%であり、芳香族ビニル単位含有量が5〜20質量%であり、重量平均分子量が500〜15,000である、活性末端を有する重合体ブロックAを形成する。

0017

上記単量体混合物はイソプレンおよび芳香族ビニルのみであってもよいし、イソプレンおよび芳香族ビニル以外の単量体を含んでもよい。
上記芳香族ビニルとしては特に制限されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、ビニルナフタレンジメチルアミノメチルスチレン、およびジメチルアミノエチルスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0018

イソプレンおよび芳香族ビニル以外の単量体のうち芳香族ビニル以外の例としては、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、および1,3−ヘキサジエンなどのイソプレン以外の共役ジエンアクリロニトリル、およびメタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリルアクリル酸メタクリル酸、および無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または酸無水物メタクリル酸メチルアクリル酸エチル、およびアクリル酸ブチルなどの不飽和カルボン酸エステル;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエンジシクロペンタジエン、および5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン;などが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0019

上記単量体混合物は、不活性溶媒中で重合されるのが好ましい。
上記不活性溶媒としては、溶液重合において通常使用されるものであって、重合反応を阻害しないものであれば、特に限定されない。その具体例としては、例えば、ブタンペンタンヘキサンヘプタン、および2−ブテンなどの鎖状脂肪族炭化水素シクロペンタンシクロヘキサン、およびシクロヘキセンなどの脂環式炭化水素ベンゼントルエン、およびキシレンなどの芳香族炭化水素;などが挙げられる。不活性溶媒の使用量は、単量体混合物濃度が、例えば、1〜80質量%であり、好ましくは10〜50質量%である。

0020

上記単量体混合物は重合開始剤により重合されるのが好ましい。
上記重合開始剤としては、イソプレンおよび芳香族ビニルを含む単量体混合物を重合させて、活性末端を有する重合体鎖を与えることができるものであれば、特に限定されない。その具体例としては、例えば、有機アルカリ金属化合物および有機アルカリ土類金属化合物、ならびにランタン系列金属化合物などを主触媒とする重合開始剤が好ましく使用される。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、およびスチルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン、および1,3,5−トリス(リチオメチル)ベンゼンなどの有機多価リチウム化合物;ナトリウムナフタレンなどの有機ナトリウム化合物カリウムナフタレンなどの有機カリウム化合物;などが挙げられる。また、有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウム、ジエトキシカルシウム、ジステアリン酸カルシウム、ジ−t−ブトキシストロンチウム、ジエトキシバリウムジイソプロポキシバリウム、ジエチルメルカプトバリウム、ジ−t−ブトキシバリウム、ジフェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ジステアリン酸バリウム、およびジケチルバリウムなどが挙げられる。ランタン系列金属化合物を主触媒とする重合開始剤としては、例えば、ランタンセリウムプラセオジムネオジムサマリウムおよびガドリニウムなどのランタン系列金属と、カルボン酸、およびリン含有有機酸などとからなるランタン系列金属の塩を主触媒とし、これと、アルキルアルミニウム化合物有機アルミニウムハイドライド化合物、および有機アルミニウムハライド化合物などの助触媒とからなる重合開始剤などが挙げられる。これらの重合開始剤の中でも、有機モノリチウム化合物を用いることが好ましく、n−ブチルリチウムを用いることがより好ましい。なお、有機アルカリ金属化合物は、予め、ジブチルアミンジヘキシルアミンジベンジルアミンピロリジンヘキサメチレンイミン、およびヘプタメチレンイミンなどの第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミド化合物として使用してもよい。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の使用量は、目的とする分子量に応じて決定すればよいが、単量体混合物100g当り、好ましくは4〜250mmol、より好ましくは6〜200mmol、特に好ましくは10〜70mmolの範囲である。

0021

上記単量体混合物を重合する重合温度は、例えば、−80〜+150℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜90℃の範囲である。
重合様式としては、回分式、連続式など、いずれの様式をも採用できる。また、結合様式としては、例えば、ブロック状、テーパー状、およびランダム状などの種々の結合様式とすることができる。
重合体ブロックAにおけるイソプレン単位中の1,4−結合含有量を調節する方法としては、例えば、重合に際し、不活性溶媒に極性化合物を添加し、その添加量を調整する方法などが挙げられる。極性化合物としては、ジブチルエーテルテトラヒドロフラン、および2,2−ジ(テトラヒドロフリルプロパンなどのエーテル化合物テトラメチルエチレンジアミンなどの第三級アミンアルカリ金属アルコキシドホスフィン化合物;などが挙げられる。これらの中でも、エーテル化合物、および第三級アミンが好ましく、その中でも、重合開始剤の金属とキレート構造を形成し得るものがより好ましく、2,2−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン、およびテトラメチルエチレンジアミンが特に好ましい。
極性化合物の使用量は、目的とする1,4−結合含有量に応じて決定すればよく、重合開始剤1molに対して、0.01〜30molが好ましく、0.05〜10molがより好ましい。極性化合物の使用量が上記範囲内にあると、イソプレン単位中の1,4−結合含有量の調節が容易であり、かつ重合開始剤の失活による不具合も発生し難い。

0022

重合体ブロックAにおけるイソプレン単位中の1,4−結合含有量は、10〜95質量%であることが好ましく、20〜95質量%であることがより好ましい。
なお、本明細書において、イソプレン単位中の1,4−結合含有量とは、重合体ブロックAが有する全イソプレン単位に対する、1,4−結合のイソプレン単位の割合(質量%)を指す。

0023

重合体ブロックAの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定されるポリスチレン換算の値として、500〜15,000である。なかでも、1,000〜12,000であることがより好ましく、1,500〜10,000であることがさらに好ましい。
重合体ブロックAの重量平均分子量が500に満たないと、所望の低発熱性ウェット性能発現しにくくなる。
重合体ブロックAの重量平均分子量が15,000を超えると、所望の低転がりとウェット性能の指標となる粘弾性特性のバランス崩れる可能性がある。
重合体ブロックAの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、1.0〜1.5であることが好ましく、1.0〜1.3であることがより好ましい。重合体ブロックAの分子量分布の値(Mw/Mn)が上記範囲内にあると、特定共役ジエン系ゴムの製造がより容易となる。なお、MwおよびMnはいずれもGPCによって測定されるポリスチレン換算の値である。

0024

重合体ブロックAのイソプレン単位含有量は、80〜95質量%であり、85〜95質量%であることが好ましい。
重合体ブロックAの芳香族ビニル含有量は5〜20質量%であり、5〜15質量%であることが好ましく、5〜13質量%であることがより好ましい。
重合体ブロックAにおける、イソプレンおよび芳香族ビニル以外の単量体単位の含有量は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることがさらに好ましい。

0025

(工程B)
工程Bでは、上述した工程Aで形成された重合体ブロックAと、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体とを混合して重合反応を継続し、活性末端を有する重合体ブロックBを、上記重合体ブロックAと一続きにして形成することにより、上記重合体ブロックAおよび上記重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得る。

0026

上記芳香族ビニルの具体例および好適な態様は上述のとおりである。

0027

上記単量体は、不活性溶媒中で重合されるのが好ましい。
上記不活性溶媒の定義、具体例および好適な態様は上述のとおりである。
重合体ブロックBを形成する際の活性末端を有する重合体ブロックAの使用量は、目的とする分子量に応じて決定すればよいが、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体100g当り、例えば、0.1〜5mmol、好ましくは0.15〜2mmol、より好ましくは0.2〜1.5mmolの範囲である。
重合体ブロックAと1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体との混合方法は、特に限定されず、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体の溶液中に活性末端を有する重合体ブロックAを加えてもよいし、活性末端を有する重合体ブロックAの溶液中に1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体を加えてもよい。重合の制御の観点より、1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体の溶液中に活性末端を有する重合体ブロックAを加えることが好ましい。
1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む単量体を重合するに際し、重合温度は、例えば、−80〜+150℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜90℃の範囲である。重合様式としては、回分式、連続式など、いずれの様式をも採用できる。なかでも、回分式が好ましい。
上記単量体が1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルを含む場合、重合体ブロックBの各単量体の結合様式は、例えば、ブロック状、テーパー状、およびランダム状などの種々の結合様式とすることができる。これらの中でも、ランダム状が好ましい。1,3−ブタジエンおよび芳香族ビニルの結合様式をランダム状にする場合、重合系内において、1,3−ブタジエンと芳香族ビニルとの合計量に対する芳香族ビニルの比率が高くなりすぎないように、1,3−ブタジエンと芳香族ビニルとを、連続的または断続的に重合系内に供給して重合することが好ましい。

0028

重合体ブロックBの1,3−ブタジエン単位含有量は特に制限されないが、55〜95質量%であることが好ましく、55〜90質量%であることがより好ましい。
重合体ブロックBの芳香族ビニル単位含有量は特に制限されないが、5〜45質量%であることが好ましく、10〜45質量%であることがより好ましい。
重合体ブロックBは、1,3−ブタジエンの単独重合体ホモポリマー)であることが好ましい。

0029

重合体ブロックBは、1,3−ブタジエン単位および芳香族ビニル単位以外に、さらに、その他の単量体単位を有していてもよい。その他の単量体単位を構成するために用いられるその他の単量体としては、上述した「イソプレン以外の単量体のうち芳香族ビニル以外の例」のうち1,3−ブタジエンを除いたものや、イソプレンなどが挙げられる。
重合体ブロックBのその他の単量体単位の含有量は、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、35質量%以下であることがさらに好ましい。

0030

重合体ブロックBにおける1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量を調節するためには、重合に際し、不活性溶媒に極性化合物を添加することが好ましい。ただし、重合体ブロックAの調製時に、不活性溶媒に、重合体ブロックBにおける1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量を調節するのに十分な量の極性化合物を添加している場合は、新たに極性化合物を添加しなくてもよい。ビニル結合含有量を調節するために用いられる極性化合物についての具体例は、上述の重合体ブロックAの形成に用いられる極性化合物と同様である。極性化合物の使用量は、目的とするビニル結合含有量に応じて決定すればよく、重合開始剤1molに対して、好ましくは0.01〜100mol、より好ましくは0.1〜30molの範囲で調節すればよい。極性化合物の使用量がこの範囲にあると、1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量の調節が容易であり、かつ、重合開始剤の失活による不具合も発生し難い。
重合体ブロックBにおける1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量は、好ましくは5〜90モル%、より好ましくは5〜80モル%、特に好ましくは10〜70モル%である。

0031

工程AおよびBにより、重合体ブロックAおよび重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得ることができる。
上記活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、生産性の観点より、重合体ブロックA−重合体ブロックBで構成され、重合体ブロックBの末端が活性末端であることが好ましいが、重合体ブロックAを複数有していてもよいし、その他の重合体ブロックを有していてもよい。例えば、重合体ブロックA−重合体ブロックB−重合体ブロックA、および重合体ブロックA−重合体ブロックB−イソプレンのみからなるブロックなどの、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖が挙げられる。共役ジエン系重合体鎖の活性末端側にイソプレンのみからなるブロックを形成させる場合、イソプレンの使用量は、初めの重合反応に使用した重合開始剤1molに対して、10〜100molであることが好ましく、15〜70molであることがより好ましく、20〜35molであることが特に好ましい。
上記活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖における重合体ブロックAと重合体ブロックBとの質量比(重合体ブロックA、Bが複数ある場合は、それぞれの合計質量を基準とする)は、(重合体ブロックAの質量)/(重合体ブロックBの質量)として、0.001〜0.1であることが好ましく、0.003〜0.07であることがより好ましく、0.005〜0.05であることが特に好ましい。
上記活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、1.0〜3.0であることが好ましく、1.0〜2.5であることがより好ましく、1.0〜2.2であることが特に好ましい。活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖の分子量分布の値(Mw/Mn)が上記範囲内にあると、特定共役ジエン系ゴムの製造が容易となる。なお、MwおよびMnはいずれもGPCによって測定されるポリスチレン換算の値である。
上記活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖中、イソプレン単位および1,3−ブタジエン単位の合計の含有量は50〜100質量%であることが好ましい。また、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖におけるイソプレン単位中および1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量は、上述した重合体ブロックBにおける1,3−ブタジエン単位中のビニル結合含有量と同様である。

0032

(工程C)
工程Cは、工程Bで得られた共役ジエン系重合体鎖の活性末端に、ポリオルガノシロキサンを反応させる工程であり、ポリオルガノシロキサンとしては、例えば下記式(2)で示されるポリオルガノシロキサンが挙げられる。

0033

0034

上記式(2)中、R1〜R8は、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。X1およびX4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、および、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基からなる群より選ばれるいずれかの基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。X2は、炭素数1〜5のアルコキシ基、またはエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基であり、複数あるX2は互いに同一であっても相違していてもよい。X3は、2〜20のアルキレングリコール繰返し単位を含有する基であり、X3が複数あるときは、それらは互いに同一であっても相違していてもよい。mは3〜200の整数、nは0〜200の整数、kは0〜200の整数である。

0035

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R1〜R8、X1およびX4で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、およびシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル基、およびメチルフェニル基などが挙げられる。これらのなかでも、ポリオルガノシロキサン自体の製造の観点から、メチル基、およびエチル基が好ましい。

0036

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1、X2、およびX4で表される炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、およびブトキシ基などが挙げられる。なかでも、共役ジエン系重合体鎖の活性末端との反応性の観点から、メトキシ基、およびエトキシ基が好ましい。

0037

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1、X2、およびX4で表されるエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基としては、下記式(3)で表される基が挙げられる。

0038

0039

上記式(3)中、Z1は、炭素数1〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Z2はメチレン基硫黄原子、または酸素原子であり、Eはエポキシ基を有する炭素数2〜10の炭化水素基である。上記式(3)中、*は結合位置を表す。

0040

上記式(3)で表される基において、Z2が酸素原子であるものが好ましく、Z2が酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものがより好ましく、Z1が炭素数1〜3のアルキレン基であり、Z2が酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものが特に好ましい。

0041

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1およびX4としては、上記の中でも、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基、または炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、また、X2としては、上記の中でも、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基が好ましく、X1およびX4が炭素数1〜6のアルキル基であり、かつ、X2がエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基であることがより好ましい。

0042

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X3、すなわち2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基としては、下記式(4)で表される基が好ましい。

0043

0044

上記式(4)中、tは2〜20の整数であり、Pは炭素数2〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Rは水素原子またはメチル基であり、Qは炭素数1〜10のアルコキシ基またはアリールオキシ基である。上記式(4)中、*は結合位置を表す。これらの中でも、tが2〜8の整数であり、Pが炭素数3のアルキレン基であり、Rが水素原子であり、かつ、Qがメトキシ基であるものが好ましい。

0045

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、mは3〜200の整数であり、好ましくは20〜150の整数、より好ましくは30〜120の整数である。mが3以上の整数であるため、特定共役ジエン系ゴムはシリカとの親和性が高く、その結果、本発明のゴム組成物から得られるタイヤは優れた低発熱性を示す。また、mが200以下の整数であるため、ポリオルガノシロキサン自体の製造が容易になると共に、本発明のゴム組成物の粘度は低くなる。

0046

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、nは0〜200の整数であり、好ましくは0〜150の整数、より好ましくは0〜120の整数である。また、上記式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、kは0〜200の整数であり、好ましくは0〜150の整数、より好ましくは0〜130の整数である。

0047

上記式(2)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、m、n、およびkの合計数は、3〜400であることが好ましく、20〜300であることがより好ましく、30〜250であることが特に好ましい。

0048

なお、上記式(2)で示されるポリオルガノシロキサンにおいて、ポリオルガノシロキサン中のエポキシ基が共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応する場合、ポリオルガノシロキサン中の少なくとも一部のエポキシ基が開環することにより、エポキシ基が開環した部分の炭素原子と共役ジエン系重合体鎖の活性末端との結合が形成されると考えられる。また、ポリオルガノシロキサン中のアルコキシ基が共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応する場合、ポリオルガノシロキサン中の少なくとも一部のアルコキシ基が脱離することにより、脱離したアルコキシ基が結合していたポリオルガノシロキサンにおけるケイ素原子と共役ジエン系重合体鎖の活性末端との結合が形成されると考えられる。

0049

上記ポリオルガノシロキサン(以下、「変性剤」ともいう。)の使用量は、重合に使用した重合開始剤1molに対する変性剤中のエポキシ基およびアルコキシ基の合計mol数の比が0.1〜1の範囲となる量であることが好ましく、0.2〜0.9の範囲となる量であることがより好ましく、0.3〜0.8の範囲となる量であることがさらに好ましい。

0050

上記特定共役ジエン系ゴム(A)の製造方法では、上述した変性剤にて、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を変性する他に、重合停止剤、上述した変性剤以外の重合末端変性剤、およびカップリング剤などを重合系内に添加することにより、一部の共役ジエン系重合体鎖の活性末端を、本発明の効果を阻害しない範囲で、不活性化してもよい。すなわち、特定共役ジエン系ゴムは、一部の共役ジエン系重合体鎖の活性末端が、本発明の効果を阻害しない範囲で、重合停止剤、上述した変性剤以外の重合末端変性剤、およびカップリング剤などにより不活性化されていてもよい。
このときに用いられる重合末端変性剤およびカップリング剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドンN−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、およびN−メチル−ε−カプロラクタムなどのN−置換環アミド類;1,3−ジメチルエレン尿素、および1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンなどのN−置換環状尿素類;4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、および4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのN−置換アミノケトン類ジフェニルメタンジイソシアネート、および2,4−トリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート類;N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのN,N−ジ置換アミノアキルメタクリルアミド類;4−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドなどのN−置換アミノアルデヒド類ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのN−置換カルボジイミド類;N−エチルエチリデンイミン、N−メチルベンジリデンイミンなどのシッフ塩基類;4−ビニルピリジンなどのピリジル基含有ビニル化合物四塩化錫四塩化ケイ素ヘキサクロロジシラン、ビス(トリクロロシリル)メタン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、1,3−ビス(トリクロロシリル)プロパン、1,4−ビス(トリクロロシリル)ブタン、1,5−ビス(トリクロロシリル)ペンタン、および1,6−ビス(トリクロロシリル)ヘキサンなどのハロゲン化ケイ素化合物;などが挙げられる。1分子中に5以上のケイ素ハロゲン原子結合を有するハロゲン化ケイ素化合物をカップリング剤として併用して得られる高分岐共役ジエン系ゴムを用いて得られるタイヤは、操縦定性が優れる。これらの重合末端変性剤およびカップリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0051

共役ジエン系重合体鎖の活性末端に、上述した変性剤などを反応させる際、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液に、変性剤などを添加することが好ましく、反応を良好に制御する観点から、変性剤などを不活性溶媒に溶解して重合系内に添加することがより好ましい。その溶液濃度は、1〜50質量%の範囲とすることが好ましい。
変性剤などを添加する時期は、特に限定されないが、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖における重合反応が完結しておらず、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液が単量体をも含有している状態、より具体的には、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液が、好ましくは100ppm以上、より好ましくは300〜50,000ppmの単量体を含有している状態で、この溶液に変性剤などを添加することが望ましい。変性剤などの添加をこのように行なうことにより、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と重合系中に含まれる不純物との副反応を抑制して、反応を良好に制御することが可能となる。
共役ジエン系重合体鎖の活性末端に、上述した変性剤などを反応させるときの条件としては、温度が、例えば、0〜100℃、好ましくは30〜90℃の範囲であり、それぞれの反応時間が、例えば、1分〜120分、好ましくは2分〜60分の範囲である。
共役ジエン系重合体鎖の活性末端に、変性剤などを反応させた後は、メタノールおよびイソプロパノールなどのアルコールまたは水などの、重合停止剤を添加して未反応の活性末端を失活させることが好ましい。

0052

共役ジエン系重合体鎖の活性末端を失活させた後、所望により、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などの老化防止剤クラム化剤、およびスケール防止剤などを重合溶液に添加し、その後、直接乾燥またはスチームストリッピングなどにより重合溶液から重合溶媒を分離して、得られる特定共役ジエン系ゴムを回収する。なお、重合溶液から重合溶媒を分離する前に、重合溶液に伸展油を混合し、特定共役ジエン系ゴムを油展ゴムとして回収してもよい。
特定共役ジエン系ゴムを油展ゴムとして回収する場合に用いる伸展油としては、例えば、パラフィン系、芳香族系およびナフテン系の石油系軟化剤植物系軟化剤、ならびに脂肪酸などが挙げられる。石油系軟化剤を用いる場合には、IP346の方法(英国のTHEINSTITUTEPETRLEUMの検査方法)により抽出される多環芳香族の含有量が3%未満であることが好ましい。伸展油を使用する場合、その使用量は、共役ジエン系ゴム100質量部に対して、例えば、5〜100質量部、好ましくは10〜60質量部、より好ましくは20〜50質量部である。

0053

特定共役ジエン系ゴム(A)は、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、ポリオルガノシロキサンとを反応させることにより生じる、3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体(以下、「活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、上述したポリオルガノシロキサンとを反応させることにより生じる、3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体」を単に「3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体」とも言う)を、5〜40質量%含有していることが好ましく、5〜30質量%含有していることがより好ましく、10〜20質量%含有していることが特に好ましい。3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体の割合が上記範囲内にあると、製造時における凝固性、および乾燥性が良好となり、さらには、シリカを配合したときに、より加工性に優れるタイヤ用ゴム組成物、およびより低発熱性に優れたタイヤを与えることができる。なお、最終的に得られた特定共役ジエン系ゴム(A)の全量に対する、3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体の割合(質量分率)を、共役ジエン系重合体鎖の3分岐以上のカップリング率として表す。これは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(ポリスチレン換算)により測定することができる。ゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定により得られたチャートより、全溶出面積に対する、分子量の最も小さいピークが示すピークトップ分子量の2.8倍以上のピークトップ分子量を有するピーク部分面積比を、共役ジエン系重合体鎖の3分岐以上のカップリング率とする。

0054

特定共役ジエン系ゴム(A)は、更にポリオルガノシロキサンを反応させた共役ジエン系重合体鎖に、下記一般式(2)で表される化合物を反応させてもよい。

0055

0056

一般式(2)中、R9は、ヒドロカルビル基であり、A1は、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖とポリオルガノシロキサンとの反応により生成した反応残基と反応しうる基であり、A2は、窒素原子を含有する基であり、pは0〜2の整数、qは1〜3の整数、rは1〜3の整数、p+q+r=4である。

0057

一般式(2)で表される化合物において、一般式(2)中のR9は、ヒドロカルビル基であり、たとえば、アルキル基、シクロアルキル基アルケニル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられるが、本発明の効果がより優れる理由から、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基などが挙げられ、これらのなかでも、本発明の効果がより優れる理由から、メチル基、エチル基がより好ましい。

0058

一般式(2)で表される化合物において、一般式(2)中のA1は、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖とポリオルガノシロキサンとの反応により生成した反応残基(典型的には、−O−M+で表される基)と反応しうる基であり、−OR10(R10は水素原子またはヒドロカルビル基)で表される基であることが好ましい。R10を構成し得るヒドロカルビル基としては、たとえば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられるが、上記反応残基との反応性の観点より、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基などが挙げられ、これらのなかでも、本発明の効果がより優れる理由から、メチル基、エチル基がより好ましい。

0059

一般式(2)で表される化合物において、一般式(2)中のA2は、窒素原子を含有する基であり、窒素原子を含有する基であれば特に限定されないが、窒素原子を有する有機基であることが好ましく、たとえば、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル基、2−ジメチルアミノエチル基、3−ジメチルアミノプロピル基、3−ジエチルアミノプロピル基、3−ジプロピルアミノプロピル基、3−ジブチルアミノプロピル基、3−フェニルメチルアミノプロピル基、3−(4−メチルピペラジニル)プロピル基、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピル基、N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノプロピル基、N,N’、N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基などが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果がより優れる理由から、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル基などの、活性水素原子を有する1級アミノ基および/または活性水素原子を有する2級アミノ基を含有する基であることが好ましい。なお、「活性水素原子」とは、炭素原子以外の原子に結合した水素原子をいい、ポリメチレン鎖の炭素水素結合よりも結合エネルギーが低いことが好ましい。

0060

一般式(2)で表される化合物において、pは0〜2の整数、qは1〜3の整数、rは1〜3の整数、p+q+r=4である。活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖とポリオルガノシロキサンとの反応により生成した反応残基との反応性の観点より、好ましくは、pは0〜1の整数、qは2〜3の整数であり、rは1〜2の整数であり、より好ましくは、p=0、q=3、r=1である。なお、pが2である場合において、一般式(2)で表される化合物1分子中に2個含まれるR9で表される基は、同一のものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。同様に、qが2または3である場合において、一般式(2)で表される化合物1分子中に複数含まれるA1で表される基は、同一のものであってもよいし、互いに異なるものであってもよく、rが2または3である場合において、一般式(2)で表される化合物1分子中に複数含まれるA2で表される基は、同一のものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。

0061

一般式(2)で表される化合物の具体例としては、特に限定されないが、たとえば、一般式(2)中のA2が、活性水素原子を有する1級アミノ基および/または活性水素原子を有する2級アミノ基を含有する基である化合物として、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのA2として、3−アミノプロピル基を有する化合物;4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルジメチルエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシランなどのA2として4−アミノブチル基を有する化合物;3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルメチルジエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシランなどのA2として、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル基を有する化合物;などが挙げられる。

0062

また、一般式(2)中のA2が、活性水素原子を有する1級アミノ基および/または活性水素原子を有する2級アミノ基を含有する基以外の基である化合物として、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−ジメチルアミノプロピル基を有する化合物;3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−ジエチルアミノプロピル基を有する化合物;3−ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジプロピルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ジプロピルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジプロピルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジプロピルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ジプロピルアミノプロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−ジプロピルアミノプロピル基を有する化合物;3−ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−ジブチルアミノプロピル基を有する化合物;3−フェニルメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルメチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−フェニルメチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−フェニルメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−フェニルメチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−フェニルメチルアミノプロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−フェニルメチルアミノプロピル基を有する化合物;3−(4−メチルピペラジニル)プロピルトリメトキシシラン、3−(4−メチルピペラジニル)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(4−メチルピペラジニル)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(4−メチルピペラジニル)プロピルトリエトキシシラン、3−(4−メチルピペラジニル)プロピルメチルジエトキシシラン、3−(4−メチルピペラジニル)プロピルジメチルエトキシシランなどのA2として、3−(4−メチルピペラジニル)プロピル基を有する化合物;

0063

N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランなどのA2として、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピル基を有する化合物;N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランなどのA2として、N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノプロピル基を有する化合物;N,N’,N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N’,N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’,N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N’,N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどのA2として、N,N’,N’−トリス(トリメチルシリル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基を有する化合物;などが挙げられる。

0064

一般式(2)で表される化合物の使用量は、特に限定されないが、本発明の効果がより優れる理由から、重合開始剤1モルに対して、好ましくは0.1〜5モルであり、より好ましくは0.2〜2モル、さらに好ましくは0.4〜1.5モルである。

0065

上記特定共役ジエン系ゴム(A)の芳香族ビニル単位含有量は、上述のように、35〜45質量%であり、37〜43質量%であることが好ましい。
上記特定共役ジエン系ゴム(A)のビニル結合含有量は、上述のように、35モル%未満であり、20〜32モル%であることが好ましい。なお、ビニル結合含有量とは、特定共役ジエン系ゴム(A)に含まれる共役ジエン単位のうち、ビニル結合が占める割合(モル%)を指す。

0066

上記特定共役ジエン系ゴム(A)の重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定されるポリスチレン換算の値として、200,000以上であることが好ましく、250,000〜1,500,000であることが好ましく、300,000〜1,300,000であることがより好ましい。
上記特定共役ジエン系ゴム(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、1.1〜3.0であることが好ましく、1.2〜2.5であることがより好ましく、1.2〜2.2であることが特に好ましい。なお、MwおよびMnはいずれもGPCによって測定されるポリスチレン換算の値である。
上記特定共役ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、20〜100であることが好ましく、30〜90であることがより好ましく、35〜80であることが特に好ましい。なお、特定共役ジエン系ゴム(A)を油展ゴムとする場合は、その油展ゴムのムーニー粘度を上記の範囲とすることが好ましい。

0067

(共役ジエン系重合体(B))
本発明で使用される共役ジエン系重合体(B)としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等が挙げられる。
なお、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、共役ジエン系共重合体(B)のミクロ構造が、上記特定共役ジエン系ゴム(A)のミクロ構造と異なっている。そのため、本発明のタイヤ用ゴム組成物はゴム成分が非相溶系となる。共役ジエン系共重合体(B)のビニル結合含有量は、例えば0〜20モル%、好ましくは0〜15モル%であることができる。

0068

(シリカ)
本発明で使用されるシリカとしては、乾式シリカ湿式シリカコロイダルシリカおよび沈降シリカなど、従来からゴム組成物において使用することが知られている任意のシリカを単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
また本発明で使用されるシリカは、CTAB比表面積が150〜300m2/gであり、160〜250m2/gが好ましい。
CTAB比表面積が150m2/g未満であると、ウェットグリップ性能が悪化し、逆に300m2/gを超えると加工性が悪化する。
なお本明細書において、CTAB比表面積は、シリカ表面へのCTAB吸着量をJIS K6217−3:2001「第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法」にしたがって測定した値である。

0069

前記シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、80〜200質量部である。シリカの配合量が80質量部未満では、耐摩耗性、機械的強度およびウェットグリップ性能の向上効果が奏されず、200質量部を超えると、加工性が悪化する。

0070

(テトラジン化合物)
本発明で使用されるテトラジン化合物は、下記式(1)で表される。

0071

0072

[式中、X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環基、又はアミノ基を示す。これら各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい。]

0073

本明細書において、「アルキル基」としては、特に限定はなく、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、1−エチルプロピル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル基等の炭素数1〜6(特に炭素数1〜4)の直鎖状又は分岐状アルキル基シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチルシクロオクチル等の炭素数3〜8(特に炭素数3〜6)の環状アルキル基等が挙げられる。好ましいアルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、又はn−ペンチル基であり、特に好ましくはメチル、又はエチル基である。

0074

本明細書において、「アルキルチオ基」としては、特に限定はなく、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のアルキルチオ基が挙げられ、具体的には、例えば、メチルチオエチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、1−エチルプロピルチオ、n−ペンチルチオ、ネオペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、イソヘキシルチオ、3−メチルペンチルチオ基等の炭素数1〜6(特に炭素数1〜4)の直鎖状又は分岐状のアルキルチオ基;シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ、シクロオクチルチオ基等の炭素数3〜8(特に炭素数3〜6)の環状アルキルチオ基等が挙げられる。好ましいアルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、又はイソブチルチオ基であり、より好ましくはメチルチオ基又はエチルチオ基である。

0075

本明細書において、「アラルキル基」としては、特に限定はなく、例えば、ベンジルフェネチルトリチル、1−ナフチルメチル、2−(1−ナフチル)エチル、2−(2−ナフチル)エチル基等が挙げられる。より好ましいアラルキル基としては、ベンジル基又はフェネチル基であり、より好ましくはベンジル基である。

0076

本明細書において、「アリール基」としては、特に限定はなく、例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、9H−フルオレニル基等が挙げられる。より好ましいアリール基としては、フェニル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。

0077

本明細書において、「アリールチオ基」としては、特に限定はなく、例えば、フェニルチオ、ビフェニルチオ、ナフチルチオ基等が挙げられる。

0078

本明細書において、「複素環基」としては、特に限定はなく、例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ピリミジル、3−ピリダジル、4−ピリダジル、4−(1,2,3−トリアジル)、5−(1,2,3−トリアジル)、2−(1,3,5−トリアジル)、3−(1,2,4−トリアジル)、5−(1,2,4−トリアジル)、6−(1,2,4−トリアジル)、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル、2−キノキサリル、3−キノキサリル、5−キノキサリル、6−キノキサリル、7−キノキサリル、8−キノキサリル、3−シンノリル、4−シンノリル、5−シンノリル、6−シンノリル、7−シンノリル、8−シンノリル、2−キナゾリル、4−キナゾリル、5−キナゾリル、6−キナゾリル、7−キナゾリル、8−キナゾリル、1−フタラジル、4−フタラジル、5−フタラジル、6−フタラジル、7−フタラジル、8−フタラジル、1−テトラヒドロキノリル、2−テトラヒドロキノリル、3−テトラヒドロキノリル、4−テトラヒドロキノリル、5−テトラヒドロキノリル、6−テトラヒドロキノリル、7−テトラヒドロキノリル、8−テトラヒドロキノリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、4−(1,2,3−チアジアゾリル)、5−(1,2,3−チアジアゾリル)、3−(1,2,5−チアジアゾール)、2−(1,3,4−チアジアゾール)、4−(1,2,3−オキサジアゾリル)、5−(1,2,3−オキサジアゾリル)、3−(1,2,4−オキサジアゾリル)、5−(1,2,4−オキサジアゾリル)、3−(1,2,5−オキサジアゾリル)、2−(1,3,4−オキサジアゾリル)、1−(1,2,3−トリアゾリル)、4−(1,2,3−トリアゾリル)、5−(1,2,3−トリアゾリル)、1−(1,2,4−トリアゾリル)、3−(1,2,4−トリアゾリル)、5−(1,2,4−トリアゾリル)、1−テトラゾリル、5−テトラゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル、1−イソインドリル、2−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル、1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル、6−ベンゾイミダゾリル、7−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、4−ベンゾフラニル、5−ベンゾフラニル、6−ベンゾフラニル、7−ベンゾフラニル、1−イソベンゾフラニル、3−イソベンゾフラニル、4−イソベンゾフラニル、5−イソベンゾフラニル、6−イソベンゾフラニル、7−イソベンゾフニル、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル、4−ベンゾチエニル、5−ベンゾチエニル、6−ベンゾチエニル、7−ベンゾチエニル、2−ベンゾオキサゾリル、4−ベンゾオキサゾリル、5−ベンゾオキサゾリル、6−ベンゾオキサゾリル、7−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル、1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル、2−モルホリル、3−モルホリル、4−モルホリル、1−ピペラジル、2−ピペラジル、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル、1−ピロリジル、2−ピロリジル、3−ピロリジル、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル等が挙げられる。中でも、好ましい複素環基としては、ピリジル、フラニル、チエニル、ピリミジル又はピラジルであり、より好ましくはピリジルである。

0079

本明細書において、「アミノ基」には、−NH2で表されるアミノ基だけでなく、例えば、メチルアミノエチルアミノ、n−プロピルアミノイソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、1−エチルプロピルアミノ、n−ペンチルアミノ、ネオペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、イソヘキシルアミノ、3−メチルペンチルアミノ基等の炭素数1〜6(特に炭素数1〜4)の直鎖状又は分岐状のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミノ基等の炭素数1〜6(特に炭素数1〜4)の直鎖状又は分岐状のアルキル基を2つ有するジアルキルアミノ基等の置換アミノ基も含まれる。

0080

これらアルキル基、アルキルチオ基、アラルキル基、アリール基、アリールチオ基、複素環基及びアミノ基の各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい。該「置換基」としては、特に限定はなく、例えば、ハロゲン原子、アミノ基、アミノアルキル基アルコキシカルボニル基アシル基アシルオキシ基アミド基カルボキシル基カルボキシアルキル基ホルミル基ニトリル基ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基水酸基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、チオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。該置換基は、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個有していてもよい。

0081

本明細書において、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子塩素原子臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子である。

0082

本明細書において、「アミノアルキル基」としては、特に限定はなく、例えば、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル基等のアミノアルキル基等が挙げられる。

0083

本明細書において、「アルコキシカルボニル基」としては、特に限定はなく、例えば、メトキシカルボニルエトキシカルボニル基等が挙げられる。

0084

本明細書において、「アシル基」としては、特に限定はなく、例えば、アセチルプロピオニル、ピバロイル基等の炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基が挙げられる。

0085

本明細書において、「アシルオキシ基」としては、特に限定はなく、例えば、アセチルオキシプロピオニルオキシ、n−ブチリルオキシ基等が挙げられる。

0086

本明細書において、「アミド基」としては、特に限定はなく、例えば、アセトアミドベンズアミド基等のカルボン酸アミド基チオアセトアミド、チオベンズアミド基等のチオアミド基;N−メチルアセトアミド、N−ベンジルアセトアミド基等のN−置換アミド基;等が挙げられる。

0087

本明細書において、「カルボキシアルキル基」としては、特に限定はなく、例えば、カルボキシメチルカルボキシエチルカルボキシ−n−プロピル、カルボキシ−n−ブチル、カルボキシ−n−ブチル、カルボキシ−n−ヘキシル基等のカルボキシ−アルキル基(好ましくはカルボキシ基を有する炭素数1〜6のアルキル基)が挙げられる。

0088

本明細書において、「ヒドロキシアルキル基」としては、特に限定はなく、例えば、ヒドロキシメチルヒドロキシエチルヒドロキシ−n−プロピル、ヒドロキシ−n−ブチル基等のヒドロキシ−アルキル基(好ましくはヒドロキシ基を有する炭素数1〜6のアルキル基)が挙げられる。

0089

本明細書において、「アルコキシ基」としては、特に限定はなく、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、例えば、メトキシエトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ基の炭素数1〜6(特に炭素数1〜4)の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基;シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシシクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ基等の炭素数3〜8(特に炭素数3〜6)の環状アルコキシ基等が挙げられる。

0090

本明細書において、「アリールオキシ基」としては、特に限定はなく、例えば、フェノキシ、ビフェニルオキシ、ナフトキシ基等が挙げられる。

0091

式(1)で表されるテトラジン化合物の「塩」としては、特に限定はなく、あらゆる種類の塩が含まれる。このような塩としては、例えば、塩酸塩硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩酢酸塩メタンスルホン酸塩等の有機酸塩ナトリウム塩カリウム塩等のアルカリ金属塩マグネシウム塩カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウムトリエチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。

0092

これらテトラジン化合物(1)の中でも、好ましい化合物は、X1及びX2が、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基である化合物である。

0093

より好ましいテトラジン化合物(1)は、X1及びX2が、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基である化合物である。

0094

さらに好ましいテトラジン化合物(1)は、X1及びX2が、同一又は異なって、置換基を有していてもよいベンジル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよい2−ピリジル基、置換基を有していてもよい3−ピリジル基、置換基を有していてもよい4−ピリジル基、置換基を有していてもよい2−フラニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、置換基を有していてもよい1−ピラゾリル基、置換基を有していてもよい2−ピリミジル基、又は置換基を有していてもよい2−ピラジル基である化合物であり、これらの中でも、置換基を有していてもよい2−ピリジル基、置換基を有していてもよい3−ピリジル基、又は置換基を有していてもよい2−フラニル基である化合物が特に好ましい。

0095

具体的に、テトラジン化合物(1)としては、例えば、
1,2,4,5−テトラジン
3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ジフェニル−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ジベンジル−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−フラニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3−メチル−6−(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−チエニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3−メチル−6−(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−ピリミジニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−ピラジル)−1,2,4,5−テトラジン等が挙げられる。

0096

中でも、好ましいテトラジン化合物(1)は、3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、3,6−ビス(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、3,6−ビス(2−フラニル)−1,2,4,5−テトラジン、3−メチル−6−(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、及び3−メチル−6−(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジンであり、さらに好ましいテトラジン化合物(1)は、3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、及び3,6−ビス(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジンである。

0097

本発明において、テトラジン化合物の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5質量部であり、好ましくは1〜3質量部である。
テトラジン化合物の配合量が0.1質量部未満では、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に5質量部を超えると破断伸びが悪化する。

0098

(シランカップリング剤)
本発明では、シランカップリング剤を配合してシリカの分散性をさらに高めることができる。使用されるシランカップリング剤は、とくに制限されないが、含硫黄シランカップリング剤が好ましく、例えば例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
シランカップリング剤の配合量は、シリカの質量に対し1〜20質量%が好ましい。シランカップリング剤の配合量がシリカの質量に対し1質量%未満であると、配合量が少な過ぎてシリカの分散性を向上させることができない。逆に20質量%を超えると加工性および破断伸びが悪化する場合がある。
シランカップリング剤の配合量は、シリカの質量に対し5〜15質量%であることが好ましい。

0099

(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤酸化亜鉛カーボンブラッククレータルク炭酸カルシウムのような各種充填剤;老化防止剤;可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。

0100

また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに適しており、トレッド、とくにキャップトレッドに適用するのがよい。

0101

以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。

0102

実施例1〜6および比較例1〜6
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤硫黄を除く成分を1.7リットル密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られた未加硫のゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で未加硫のゴム組成物または加硫ゴム試験片の物性を測定した。

0103

破断伸び:JIS K 6251に従い、室温で試験した。結果は比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいほど、破断伸びに優れることを示す。
耐摩耗性:JIS K6264に従い、室温で試験した。結果は比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
ペイン効果:未加硫のゴム組成物を用いてASTMP6204に準拠してRPA2000においてG’(0.56%歪)を測定した。結果は比較例1の値を100として指数で示した。指数が小さいほどシリカの分散性が高いことを意味する。
低燃費性能:JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所製)を用い、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、tanδ(60℃)を測定した。結果は比較例1の値を100として指数で示した。指数が小さいほど低転がり抵抗性であり、低燃費性能に優れることを示す。
ウェットグリップ性能:JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所製)を用い、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度0℃の条件で、tanδ(0℃)を測定した。結果は比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。
結果を表1、2に示す。

0104

0105

0106

*1のSBR1は、前記工程A〜Cを行うことにより製造されたものであり、工程Aとしてイソプレンおよびスチレンを重合することにより、イソプレン単位含有量が87.4質量%であり、芳香族ビニル単位含有量が12.6質量%であり、重量平均分子量が8,700である、活性末端を有する重合体ブロックAを形成し、工程Bとして前記重合体ブロックAと、1,3−ブタジエンおよびスチレンとを混合して重合反応を継続し、活性末端を有する重合体ブロックBを、前記重合体ブロックAと一続きにして形成し、前記重合体ブロックAおよび前記重合体ブロックBを有する、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を得て、工程Cとして、前記共役ジエン系重合体鎖の前記活性末端に、下記式(5)で表されるポリオルガノシロキサンを反応させ、重量平均分子量640,000の特定共役ジエン系ゴム(A)としたものである。

0107

0108

前記式(5)中、X1、X4、R1〜R3およびR5〜R8はメチル基である。上記式(5)中、mは80、kは120である。上記式(5)中、X2は下記式(6)で表される基である(ここで、*は結合位置を表す)。

0109

0110

SBR1のミクロ構造は、芳香族ビニル単量体含有量=41.0質量%、ビニル結合含有量=33.0モル%であった。

0111

*2のSBR2は、次のようにして製造された。
窒素置換された800mlアンプル瓶に、シクロヘキサン74.3g、およびテトラメチルエチレンジアミン0.48mmolを添加し、さらに、n−ブチルリチウム4.76mmol(n−ブチルリチウム1モルに対する、極性化合物としてのテトラメチルエチレンジアミンの量が0.10モルとなる量)を添加した。次いで、イソプレン17.3g、及びスチレン1.3gをゆっくりと添加し、50℃のアンプル瓶内で120分反応させることにより、活性末端を有する重合体ブロック(A)を得た。この重合体ブロック(A)の重量平均分子量(Mw)は6,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.12、スチレン単量体単位含有量は7.0質量%、イソプレン単量体単位含有量は93.0質量%、およびビニル結合含有量は7.5モル%であった。

0112

攪拌機付きオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン4000g、テトラメチルエチレンジアミン3.57mmol、1,3−ブタジエン252g、およびスチレン348gを仕込んだ後、上記にて得られた活性末端を有する重合体ブロック(A)を全量加え、50℃で重合を開始した(使用したn−ブチルリチウム1モルに対する、反応系中に存在する極性化合物としてのテトラメチルエチレンジアミンの量は0.85モル)。重合を開始してから15分経過後、1,3−ブタジエン338g、およびスチレン62gを60分間かけて連続的に添加した。重合反応中の最高温度は70℃であった。連続添加終了後、さらに15分間重合反応を継続し、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、下記式(11)で表されるポリオルガノシロキサンを、40質量%濃度のキシレン溶液の状態にて、1.51g(ポリオルガノシロキサン中のシロキサン構造(−Si−O−)の繰り返し単位数換算して、使用したn−ブチルリチウムの1.1モルに相当する量)添加し、30分間反応させた。次いで、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン4.76mmol(使用したn−ブチルリチウムの1.0倍モルに相当する量)を添加し、10分間反応させた。その後、重合停止剤として、使用したn−ブチルリチウムの2倍モルに相当する量のメタノールを添加して、共役ジエン系ゴムを含有する溶液を得た。この溶液に、老化防止剤として、イルガノックス1520L(BASF社製)を、共役ジエン系ゴム100部に対して0.15部添加した後、スチームストリッピングにより溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の共役ジエン系ゴムを得た。得られた共役ジエン系ゴムを特定共役ジエン系ゴム1とする。特定共役ジエン系ゴム1の重量平均分子量(Mw)は570,000、カップリング率は45.0%、スチレン単量体単位含有量は41.1質量%、ビニル結合含有量は33.5モル%であった。

0113

0114

上記式(11)中、X1、X4、R1〜R3およびR5〜R8はメチル基である。上記式(11)中、mは80、kは120である。上記式(11)中、X2は下記式(12)で表される基である(ここで、*は結合位置を表す)。

0115

0116

*3:SBR3(日本ゼオン(株)製Nipol NS460の共役ジエン系ゴム、芳香族ビニル単量体含有量=27質量%、ビニル結合含有量=71モル%)
*4:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR1220、芳香族ビニル単量体含有量=0質量%、ビニル結合含有量=1質量%)
*5:シリカ(ソルベイ社製Zeosil 1165MP、CTAB比表面積=160m2/g)
*6:カーボンブラック(キャボットジャパン(株)製ショウブラックN234)
*7:亜鉛華(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*8:ステアリン酸(日油(株)製ステアリン酸YR)
*9:老化防止剤(Solutia Europe社製Santoflex 6PPD
*10:テトラジン化合物(大塚化学(株)製、3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン)
*11:シランカップリング剤(エボニックデグッサ社製Si69、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
*12:プロセスオイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*13:硫黄(軽井沢精錬所製油処理イオウ)
*14:加硫促進剤CZ(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
*15:加硫促進剤DPG(Flexsys社製Perkacit DPG)

実施例

0117

表1、2の結果から、各実施例のゴム組成物は、特定共役ジエン系ゴム(A)を60〜90質量部、共役ジエン系重合体(B)を10〜40質量部含むゴム成分100質量部に対し、CTAB比表面積が150〜300m2/gであるシリカを80〜200質量部、および前記式(1)で表されるテトラジン化合物を0.1〜5質量部配合してなり、前記特定共役ジエン系ゴム(A)は、芳香族ビニル単量体含有量が35〜45質量%であり、かつビニル結合含有量が35モル%未満である、という本発明の要件をすべて満たしているので、比較例1に比べて、非相溶系のゴム成分に対するシリカの分散性が向上し、優れた耐摩耗性、機械的強度および低転がり抵抗性を有することが分かる。またウェットグリップ性能も向上している。なお、各実施例のゴム組成物のゴム成分は非相溶系ことが確認され、比較例1のゴム組成物のゴム成分はビニル結合含有量が高いため、相溶系であることが確認された。
なお、上記非相溶系は、粘弾性測定で調べることができる。例えば、粘弾性測定で、tanδピークが2つ存在するという結果になれば、ゴム成分が非相溶系であると確認できる。
これに対し、比較例2、6は、テトラジン化合物を配合していないので、破断伸びが低下した。また耐摩耗性や低燃費性能の向上も確認されなかった。
比較例3は、共役ジエン系重合体(B)の配合量が本発明の規定する上限を超えているので、破断伸びが低下した。
比較例4は、テトラジン化合物の配合量が本発明の規定する上限を超えているので、破断伸びが低下した。
比較例5は、比較例1のゴム組成物にテトラジン化合物を配合した例であるが、破断伸びが低下した。

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